以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。また、以下に示す実施の形態においては、画像形成装置がカラープリンタである場合を例示して説明するが、これに限定されず、画像形成装置は、モノクロプリンタであってもよいし、ファックスであってもよいし、モノクロプリンタ、カラープリンタおよびファックスの複合機(MFP:Multi-Functional Peripheral)であってもよい。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る画像形成装置の概略図である。図1を参照して、実施の形態1に係る画像形成装置100について説明する。
図1に示すように、実施の形態1に係る画像形成装置100は、画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kと、中間転写ベルト30と、一次転写ローラー31と、二次転写ローラー33と、カセット37と、従動ローラー38と、駆動ローラー39と、タイミングローラー40と、定着装置50と、制御部101とを備える。
画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、中間転写ベルト30に沿って順に並べられている。画像形成ユニット1Yは、トナーボトル15Yからトナーの供給を受けてイエロー(Y)のトナー像を形成する。画像形成ユニット1Mは、トナーボトル15Mからトナーの供給を受けてマゼンタ(M)のトナー像を形成する。画像形成ユニット1Cは、トナーボトル15Cからトナーの供給を受けてシアン(C)のトナー像を形成する。画像形成ユニット1Kは、トナーボトル15Kからトナーの供給を受けてブラック(BK)のトナー像を形成する。
画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、それぞれ、中間転写ベルト30に沿って中間転写ベルト30の回転方向の順に配置されている。画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、それぞれ、感光体10と、帯電装置11と、露光装置12と、現像装置13と、クリーニング装置17とを備える。
帯電装置11は、感光体10の表面を一様に帯電する。露光装置12は、制御部101からの制御信号に応じて感光体10にレーザー光を照射し、入力された画像パターンに従って感光体10の表面を露光する。これにより、入力画像に応じた静電潜像が感光体10上に形成される。
現像装置13は、現像ローラー14を回転させながら、現像ローラー14に現像バイアスを印加し、現像ローラー14の表面にトナーを付着させる。これにより、トナーが現像ローラー14から感光体10に転写され、静電潜像に応じたトナー像が感光体10の表面に現像される。
感光体10と中間転写ベルト30とは、一次転写ローラー31を設けている部分で互いに接触している。一次転写ローラー31は、ローラー形状を有し、回転可能に構成される。トナー像と反対極性の転写電圧が一次転写ローラー31に印加されることによって、トナー像が感光体10から中間転写ベルト30に転写される。イエロー(Y)のトナー像、マゼンタ(M)のトナー像、シアン(C)のトナー像、およびブラック(BK)のトナー像が順に重ねられて感光体10から中間転写ベルト30に転写される。これにより、カラーのトナー画像が中間転写ベルト30上に形成される。
中間転写ベルト30は、従動ローラー38および駆動ローラー39に張架されている。駆動ローラー39は、たとえばモーター(図示しない)によって回転駆動される。中間転写ベルト30および従動ローラー38は、駆動ローラー39に連動して回転する。これにより、中間転写ベルト30上のトナー画像が二次転写ローラー33に搬送される。
クリーニング装置17は、感光体10に圧接されている。クリーニング装置17は、トナー画像の転写後に感光体10の表面に残留するトナーを回収する。
カセット37には、用紙Sがセットされる。用紙Sとしては、凹凸紙、または、普通紙を採用することができる。用紙Sの紙種は、定着装置50に至るまでの搬送経路41上に設けられた用紙情報取得部としての紙種検出部60によって検出される。なお、紙種検出部60は、カセット37内に設けられていてもよい。
用紙Sは、カセット37から1枚ずつタイミングローラー40によって搬送経路41に沿って二次転写ローラー33に送られる。二次転写ローラー33は、ローラー形状を有し、回転可能に構成される。二次転写ローラー33は、トナー画像と反対極性の転写電圧を搬送中の用紙Sに印加する。これにより、トナー画像は、中間転写ベルト30から二次転写ローラー33に引き付けられ、中間転写ベルト30上のトナー画像が転写される。二次転写ローラー33への用紙Sの搬送タイミングは、中間転写ベルト30上のトナー画像の位置に合わせてタイミングローラー40によって調整される。タイミングローラー40により、中間転写ベルト30上のトナー画像は、用紙Sの適切な位置に転写される。
定着装置50は、自身を通過する用紙Sを加圧および加熱する。これにより、トナー画像は用紙Sに定着する。その後、用紙Sは、トレー48に排紙される。制御部101は、CPU等からなる電気回路で構成されており、定着装置等の動作の制御を行なう。
なお、上述では、印刷方式としてタンデム方式を採用している画像形成装置100について説明したが、画像形成装置100の印刷方式は、タンデム方式に限定されない。画像形成装置100内における各構成の配置は、採用される印刷方式に従って適宜変更され得る。画像形成装置100の印刷方式として、ロータリー方式や直接転写方式が採用されてもよい。ロータリー方式の場合、画像形成装置100は、1つの感光体10と、同軸上で回転可能に構成される複数の現像装置13で構成される。画像形成装置100は、印刷時には、各現像装置13を感光体10に順に導き、各色のトナー像を現像する。直接転写方式の場合、画像形成装置100は、感光体10上に形成されたトナー画像が用紙Sに直接転写される。また、クリーニング手段を持たないクリーニングレス方式などでもあってもよい。
図2は、実施の形態1に係る現像装置の略断面図である。図2を参照して、実施の形態1に係る現像装置13について説明する。
現像装置13は、筐体130と、現像ローラー14と、第1現像剤搬送部材21と、第2現像剤搬送部材22とを含む。筐体130は、第1収容部131と、第2収容部132と、現像ローラー収容部133とを有する。筐体130は、壁部134を有し、この壁部134によって第1収容部131と第2収容部132とが区画される。
第1収容部131には、第1現像剤搬送部材21が収容されている。第2収容部132には、第2現像剤搬送部材22が収容されている。第1現像剤搬送部材21と第2現像剤搬送部材22とは、たとえば左右方向に並んで配置されている。現像ローラー収容部133には、現像ローラー14が配置されている。現像ローラー14は、第1現像剤搬送部材21の上方に位置する。
筐体130の内部には、トナーとキャリアが混合されたいわゆる2成分現像剤が収容されている。現像剤は、第2現像剤搬送部材22および第1現像剤搬送部材21によって、第2収容部132と第1収容部131とを循環するように移動する。
現像ローラー14の内部には、複数の磁極体(不図示)が配置されている。現像ローラー14は、磁力によって第1現像剤搬送部材21によって搬送される現像剤を受け取る。現像ローラーの外周面に移動した現像剤は、規制部材(不図示)にてよって狙いの表層量に調整される。
調整された現像剤は、磁力によって現像ローラー14の外周面に付着した状態維持され、現像ローラー14が回転することにより、現像ローラー14と感光体10とが対向する現像ニップ部へ搬送される。感光体10に形成された静電潜像に対して、現像剤に含まれるトナーが飛翔する。これにより、静電潜像がトナーによって可視化される。
この際、現像ニップ部では、トナーを感光体10に飛翔させるために、現像バイアス電圧として直流成分に交流成分を重畳した高電圧が印加される。なお、印加される電圧は、直流成分だけでも交流成分だけでもよい。また、現像ニップ部には、感光体10と現像ローラー14との間には所望の空隙が必要であるが、空隙の量は任意であり、特に規定されるものではない。
なお、現像によって現像装置13内のトナーが消費されることとなるが、トナー供給部(不図示)からトナーが適時補充され、現像剤は略一定のトナー濃度を維持することができる。
図3は、実施の形態1に係る現像剤搬送部材の概略断面図である。図4は、実施の形態1に係る現像剤搬送部材が第1位置にある状態を示す図である。図3および図4を参照して、実施の形態1に係る第1現像剤搬送部材21について説明する。なお、第2現像剤搬送部材22は、第1現像剤搬送部材21とほぼ同様に構成されているため、その説明については省略する。
図3および図4に示すように、第1現像剤搬送部材21は、回転シャフト210とオーガ220とを備える。
回転シャフト210は、回転軸AXを有し、回転軸AX回りに回転可能に構成されている。回転シャフト210は、回転可能に支承されている。
回転シャフト210は、回転軸AXからずれた位置に回転軸AXに直交する断面形状の重心C1を有する偏心部を含む。すなわち、回転シャフト210は、回転軸AX方向に直交する断面形状の重心C1が回転軸AX方向から見た場合に、回転軸AXからずれた部分を含む。
回転シャフト210は、大部分が偏心部によって構成されている。なお、回転シャフト210の全てが偏心部によって構成されていてもよいし、回転シャフト210の一部が偏心部によって構成されていてもよい。
偏心部においては、断面形状が回転軸AX方向に沿って一定となっている。偏心部は、円柱形状を有する。偏心部における断面形状において、重心および回転軸AXを結ぶ直線L1が、回転軸AXに対して重心C1が位置する側における断面形状に交差する点を交点P1とした場合に、上記断面形状の重心C1は、当該断面形状において、交点P1および回転軸AXの中間点M1と、回転軸AXとの間に位置する。
オーガ220は、回転シャフト210の周面に螺旋状に設けられている。オーガ220は、回転シャフト210が回転軸AX回りに回転することにより、現像剤を搬送する。
図5は、図4に示すV−V線に沿った断面図である。図6は、図4に示すVI−VI線に沿った断面図である。図7は、図4に示すVII−VII線に沿った断面図である。図8は、図4に示すVIII−VIII線に沿った断面図である。
図5においては、図4においてオーガ220が下方を向く位置における回転軸AX方向に垂直な第1現像剤搬送部材21の断面を示している。
図6においては、図4においてオーガ220が紙面垂直方向奥側を向く位置における回転軸AX方向に垂直な第1現像剤搬送部材21の断面を示している。図6に示すように、図4においてオーガ220が紙面垂直方向奥側を向く位置においては、回転シャフト210の周面から回転シャフト210の径方向に突出するオーガ220の突出量は、図5よりも小さくなっている。一方で、図6において、オーガ220の回転中心O1からオーガ220の先端までの距離は、図5におけるオーガ220の回転中心O1からオーガ220の先端までの距離と同じである。
図7においては、図4においてオーガ220が上方を向く位置における回転軸AX方向に垂直な第1現像剤搬送部材21の断面を示している。図7に示すように、図4においてオーガ220が上方を向く位置においては、回転シャフト210の周面から回転シャフト210の径方向に突出するオーガ220の突出量は、図5とほぼ同等である。図7において、オーガ220の回転中心O1からオーガ220の先端までの距離は、図5におけるオーガ220の回転中心O1からオーガ220の先端までの距離と同じである。
図8においては、図4においてオーガ220が紙面垂直方向手前側を向く位置における回転軸AX方向に垂直な第1現像剤搬送部材21の断面を示している。図8に示すように、図4においてオーガ220が紙面垂直方向手前側を向く位置においては、回転シャフト210の周面から回転シャフト210の径方向に突出するオーガ220の突出量は、図5よりも若干長くなっている。図8において、オーガ220の回転中心O1からオーガ220の先端までの距離は、図5におけるオーガ220の回転中心O1からオーガ220の先端までの距離と同じである。
このようにオーガ220が構成されることにより、オーガ220は、回転シャフト210が回転することにより、回転軸AX方向から見た場合に、オーガ220を構成する各部分が回転中心O1を中心とする円形の軌跡を描くように構成されている。回転中心O1は、回転軸AXと一致する。
なお、図6から図8のいずれにおいても、回転軸AX方向に垂直な回転シャフト210の断面形状は、回転軸AX方向に一定である。また、図6から図8のいずれにおいても、回転軸AX方向に垂直な回転シャフト210の断面形状の重心C1の位置を同じであり、回転軸AXからのずれ量も同じである。
図9は、実施の形態1に係る現像剤搬送部材が第2位置にある状態を示す図である。図10は、図9に示すX−X線に沿った断面図である。図9および図10を参照して、第1現像剤搬送部材21が第2位置にある状態について説明する。なお、図10における断面の位置は、図4におけるV−V線に沿った断面位置と同じ位置である。
図9に示すように、第1現像剤搬送部材21の第2位置は、第1現像剤搬送部材21の第1位置から回転シャフト210が、図4に示す矢印AR方向から見た場合に反時計回りに、回転軸AX回りに90°回転した位置である。
図10に示すように、上記第2位置における断面形状においては、断面形状の重心C1が、回転軸AXの上方に位置し、オーガ220の先端は、回転軸AXの図10中右側に位置する。
図11は、実施の形態1に係る現像剤搬送部材が第3位置にある状態を示す図である。図12は、図11に示すXII−XII線に沿った断面図である。図11および図12を参照して、第1現像剤搬送部材21が第3位置にある状態について説明する。なお、図12における断面位置は、図4におけるV−V線に沿った断面位置と同じ位置である。
図11に示すように、第1現像剤搬送部材21の第3位置は、第1現像剤搬送部材21の第1位置から回転シャフト210が、図4に示す矢印AR方向から見た場合に反時計回りに、回転軸AX回りに180°回転した位置である。
図12に示すように、上記第3位置における断面形状においては、断面形状の重心C1が、回転軸AXの図中左側に位置し、オーガ220の先端は、回転軸AXの上方に位置する。
図13は、実施の形態1に係る現像剤搬送部材が第4位置にある状態を示す図である。図14は、図13に示すXIV−XIV線に沿った断面図である。図13および図14を参照して、第1現像剤搬送部材21が第4位置にある状態について説明する。なお、図14における断面位置は、図4におけるV−V線に沿った断面位置と同じ位置である。
図13に示すように、第1現像剤搬送部材21の第4位置は、第1現像剤搬送部材21の第1位置から回転シャフト210が、図4に示す矢印AR方向から見た場合に、回転軸AX回りに270°回転した位置である。
図14に示すように、上記第4位置における断面形状においては、断面形状の重心C1が、回転軸AXの図中左側に位置し、オーガ220の先端は、回転軸AXの上方に位置する。
図15から図18は、実施の形態1に係る現像剤搬送部材によって現像剤を搬送する第1状態から第4状態をそれぞれ示す図である。図15から図18を参照して、第1現像剤搬送部材21が現像剤を搬送する様子について説明する。なお、図15から図18に示す断面位置は、同じ位置であり、図16から図18においては、図15に示す第1状態の液面の位置を破線にて示している。
図15に示すように、第1状態においては、回転軸AXに垂直な回転シャフト210の断面形状において、当該断面形状の重心C1は、回転軸AXの位置よりも下方に位置する。この第1状態にあっては、回転シャフト210の位置が現像剤の液面LPから離れているため、回転シャフト210が回転方向前方側に向けて現像剤を押圧する押圧力が液面LPに及ぼす影響は小さい。これにより、現像剤の液面LPは、ほぼ平坦となる。
図16に示すように、第2状態においては、回転軸AXに垂直な回転シャフト210の断面形状において、当該断面形状の重心C1は、回転軸AXの位置の右側に位置する。この第2状態においては、第1状態と比較して、回転シャフト210の位置が現像剤の液面LPに近づく。これにより、回転シャフト210が回転方向前方側に向けて現像剤を押圧する押圧力が、現像剤の液面LPに影響を及ぼし、回転シャフト210の重心C1が位置する側の液面LPが若干上昇する。
図17に示すように、第3状態においては、回転軸AXに垂直な回転シャフト210の断面形状において、当該断面形状の重心C1は、回転軸AXの位置の上方に位置する。この第3状態においては、回転シャフト210が現像剤の液面LP側に位置するため、これにより、液面LPが上昇する。加えて、回転シャフト210が回転方向前方側に向けて現像剤を押圧する押圧力によってさらに液面LPが上昇する。第3状態における液面LPの最も高い位置は、図中破線で示す第1状態における液面LPの位置と比較して距離D1上昇する。
図18に示すように、第4状態においては、回転軸AXに垂直な回転シャフト210の断面形状において、当該断面形状の重心C1は、回転軸AXの位置の左側に位置する。この第4状態においては、第3状態と比較して回転シャフト210の位置が液面LPから離間する。また、回転シャフト210による押圧力は、下方に向けて作用する。このため、第4状態においては、第3状態と比較して、液面LPの位置が下降する。
図19は、実施の形態1に係る現像剤搬送部材が回転する際に回転軸方向に作用する押圧力を説明する図である。図20は、実施の形態1に係る現像剤搬送部材が回転する際に回転軸に垂直な平面方向に作用する押圧力を説明する図である。図19および図20を参照して、実施の形態1に係る第1現像剤搬送部材21が現像剤を押圧する力について説明する。
図19に示すように、回転シャフト210が上述の第1位置から第4位置に回転する場合には、オーガ220が螺旋状に移動することにより、搬送面220aによって現像剤が押圧される。現像剤は、搬送面220aの垂直方向に押圧される。すなわち、搬送面220aの垂直方向に搬送力Vが付与される。現像剤の搬送能力は、搬送力Vの長手方向の成分によって決定される。
図20に示すように、回転シャフト210が上述の第1位置から第4位置に回転する場合には、断面形状における重心と回転軸の位置とがずれた偏心部が回転することにより、当該偏心部の回転方向前方側の周面によって現像剤が押圧される。現像剤は、各周面上の位置において、各位置と回転軸AXとを結ぶ方向であって、周面の外側に押圧される。すなわち、回転軸を起点に放射状に移動力VRが作用する。
また、オーガ220が螺旋状に移動することにより、現像剤には、オーガ220の回転方向に準じた周方向の移動力Vθが作用する。
上述のような移動力VRおよび移動力Vθを作用させながら、現像剤を押圧することにより、放射状に押圧力を分散させながら、回転シャフト210が現像剤を押圧する。これにより、現像剤の撹拌性を向上させることができる。
さらに、押圧力を分散することにより、一方向に押圧力が集中することを抑制できる。これにより、現像剤が、急激に移動することを抑制し、この結果、現像剤の液面LPの変動を抑制することができる。
また、回転シャフト210の回転に伴って、オーガ220が螺旋状に移動することにより、オーガ220から搬送力が付与される。現像剤の急激な移動を抑制することにより、オーガ220の先端側から現像剤がオーガの外側に逃げることを抑制できる。これにより、相当程度の量の現像剤をオーガ220の螺旋面によってその垂直方向に押圧することができる。この結果、上述の搬送力Vの長手方向の成分によって、図4中矢印AR方向に移動することができ、搬送性の低下を抑制することができる。
以上のように、実施の形態1に係る第1現像剤搬送部材21にあっては、搬送性の低下を抑制し、撹拌性を上昇させつつ、かつ現像剤の液面変動を抑制することができる。また、第1現像剤搬送部材21を備えた現像装置、および当該現像装置と画像形成部とを備えた画像形成装置にあっても、搬送性の低下を抑制し、撹拌性を上昇させつつ、かつ現像剤の液面変動を抑制することができる。
また、上述のように、偏心部における断面形状において、重心および回転軸AXを結ぶ直線L1が、回転軸AXに対して重心C1が位置する側における断面形状に交差する点を交点P1とした場合に、上記断面形状の重心C1は、当該断面形状において、交点P1および回転軸AXの中間点M1と、回転軸AXとの間に位置する。
これにより、上記のように放射状に押圧力を分散する際に、回転シャフト210の回転に伴って現像剤へ作用する力を回転方向下流側から上流側に徐々に伝達することができる。この結果、効率よく現像剤を撹拌することができる。
(比較の形態)
図21は、比較の形態に係る現像剤搬送部材の概略断面図である。図22から図25は、比較の形態に係る現像剤搬送部材によって現像剤を搬送する第1状態から第4状態を示す図である。図21から図25を参照して、比較の形態に係る第1現像剤搬送部材21Xおよび比較の形態に係る第1現像剤搬送部材21Xが現像剤を搬送する様子について説明する。なお、図22から図25に示す断面位置は、同じ位置であり、図23から図25においては、図22に示す第1状態の液面の位置を破線にて示している。
図21に示すように、比較の形態に係る第1現像剤搬送部材21Xは、実施の形態1に係る第1現像剤搬送部材21と比較した場合に、パドル230を備えている点、回転シャフト210Xの位置、およびオーガ220Xの形状が相違する。
回転シャフト210Xは、円柱形状を有する。回転シャフト210Xの回転軸AXに垂直な方向な回転シャフト210Xの断面形状における重心CXは、回転シャフト210Xの回転軸AXと一致する。また、上記断面形状において、オーガ220Xの回転中心O1も、回転シャフト210Xの回転軸AXに一致する。これにより、回転軸AX方向に沿った任意の位置において、回転シャフト210Xの周面からオーガ220Xの先端までの距離は一定である。
パドル230は、回転シャフト210Xの周面から回転シャフト210Xの径方向に突出するように設けられている。パドル230は、板状形状を有する。パドル230は、回転軸AX方向に沿って延在する。
第1現像剤搬送部材21Xにおいては、回転シャフト210Xの回転軸AXと、回転シャフト210Xの断面形状における重心C1が一致しているため、回転シャフト210X自体が現像剤を押圧する押圧力は、実施の形態1よりも弱くなる。その一方で、パドル230が設けられることにより、パドル230による押圧力が増加する。これにより、第1現像剤搬送部材21Xの全体として、回転シャフト210Xの回転方向前方側へ現像剤を押圧する押圧力は、実施の形態1よりも大きくなる。
図22に示すように、第1状態においては、回転軸AXに垂直な回転シャフト210Xの断面形状において、当該断面形状の重心CXは、回転軸AXの位置と一致している。パドル230は、回転軸AXよりも下方に位置する。
この第1状態にあっては、パドル230が現像剤の液面LPから離れているため、パドル230が回転方向前方側に向けて現像剤を押圧する押圧力が液面LPに及ぼす影響は小さい。これにより、現像剤の液面LPは、ほぼ平坦となる。
図23に示すように、第2状態においては、回転軸AXに垂直な回転シャフト210Xの断面形状において、パドル230は、回転軸AXの位置の右側に位置する。この第2状態においては、パドル230が回転シャフト210Xの回転方向前方側へ現像剤を押し上げる。これにより、パドル230が位置する側の現像剤の液面LPが、大きく上昇する。
図24に示すように、第3状態においては、回転軸AXに垂直な回転シャフト210Xの断面形状において、パドル230は、回転軸AXの位置の上方に位置する。この第3状態においては、パドル230が最も液面LP側に位置する。これにより、液面LPが上昇する。加えて、パドル230が回転方向前方側に向けて現像剤を押圧する押圧力によってさらに液面LPが上昇する。第3状態における液面LPの最も高い位置は、図中破線で示す第1状態における液面LPの位置と比較して距離D2上昇している。
図25に示すように、第4状態においては、回転軸AXに垂直な回転シャフト210Xの断面形状において、パドル230は、回転軸AXの位置の左側に位置する。第4状態におけるパドル230は、第3状態と比較して液面LPから離間している。また、パドル230による押圧力は、下方に向けて作用する。このため、第4状態においては、第3状態と比較して、液面LPの位置が下降する。
以上のように比較の形態においては、回転シャフト210Xの回転軸AXと、回転シャフト210Xの断面形状における重心C1が一致しているため、回転シャフト210X自体が現像剤を押圧する押圧力は、実施の形態1よりも弱くなる。その一方で、パドル230が設けられることにより、パドル230による押圧力が増加する。これにより、第1現像剤搬送部材21Xの全体として、回転シャフト210Xの回転方向前方側へ現像剤を押圧する押圧力は、実施の形態1よりも大きくなる。
パドル230による現像剤の押圧力は、パドル面の垂直方向に集中する。これにより、現像剤が急激に移動し、現像剤の液面LPの変動が大きくなる。また、現像剤が急激に移動することにより、オーガ220の先端側から相当程度の現像剤がオーガ220の外側に逃げてしまう。これにより、現像剤をオーガ220の螺旋面によってその垂直方向に押圧できる現像剤の量が減少し、搬送性が低下する。
(実施の形態2)
図26は、実施の形態2に係る現像剤搬送部材の概略断面図である。図27は、実施の形態2に係る現像剤搬送部材が第1位置にある状態を示す図である。図26および図27を参照して、実施の形態2に係る第1現像剤搬送部材21Aについて説明する。
図26および図27に示すように、実施の形態2に係る第1現像剤搬送部材21Aは、実施の形態1に係る第1現像剤搬送部材21と比較した場合に、回転シャフト210Aの偏心部の形状が相違する。
回転シャフト210Aは、回転軸AXからずれた位置に回転軸AXに直交する断面形状の重心C2を有する偏心部を含む。すなわち、回転シャフト210Aは、回転軸AX方向に直交する断面形状の重心C2が回転軸AX方向から見た場合に、回転軸AXからずれた部分を含む。回転シャフト210Aは、大部分が偏心部によって構成されている。
偏心部においては、断面形状が回転軸AX方向に沿って一定となっている。偏心部の断面形状は、楕円形状となっている。偏心部における断面形状において、重心および回転軸AXを結ぶ直線L1が、回転軸AXに対して重心C2が位置する側における断面形状に交差する点を交点P2とした場合に、上記断面形状の重心C2は、当該断面形状において、交点P2および回転軸AXの中間点M2と、回転軸AXとの間に位置する。
オーガ220は、回転シャフト210Aの周面に螺旋状に設けられている。オーガ220は、回転シャフト210Aが回転軸AX回りに回転することにより、現像剤を搬送する。
図28は、図27に示すXXVIII−XXVIII線に沿った断面図である。図29は、図27に示すXXIX−XXIX線に沿った断面図である。図30は、図27に示すXXX−XXX線に沿った断面図である。図31は、図27に示すXXXI−XXXI線に沿った断面図である。
図28においては、図27においてオーガ220が紙面垂直方向手前側を向く位置における回転軸AX方向に垂直な第1現像剤搬送部材21Aの断面を示している。
図29においては、図27においてオーガ220が下方を向く位置における回転軸AX方向に垂直な第1現像剤搬送部材21Aの断面を示している。図29に示すように、図27においてオーガ220が下方を向く位置においては、回転シャフト210Aの周面から回転シャフト210の径方向に突出するオーガ220の突出量は、図28とほぼ同等である。図29において、オーガ220の回転中心O1からオーガ220の先端までの距離は、図28におけるオーガ220の回転中心O1からオーガ220の先端までの距離と同じである。
図30においては、図27においてオーガ220が紙面垂直方向奥側を向く位置における回転軸AX方向に垂直な第1現像剤搬送部材21Aの断面を示している。図30に示すように、図27においてオーガ220が紙面垂直方向奥側を向く位置においては、回転シャフト210の周面から回転シャフト210Aの径方向に突出するオーガ220の突出量は、図28よりも小さくなっている。一方で、図30において、オーガ220の回転中心O1からオーガ220の先端までの距離は、図28におけるオーガ220の回転中心O1からオーガ220の先端までの距離と同じである。
図31においては、図27においてオーガ220が上方を向く位置における回転軸AX方向に垂直な第1現像剤搬送部材21Aの断面を示している。図31に示すように、図27においてオーガ220が上方を向く位置においては、回転シャフト210Aの周面から回転シャフト210の径方向に突出するオーガ220の突出量は、図28とほぼ同等である。図31において、オーガ220の回転中心O1からオーガ220の先端までの距離は、図28におけるオーガ220の回転中心O1からオーガ220の先端までの距離と同じである。
このようにオーガ220が構成されることにより、オーガ220は、回転シャフト210Aが回転することにより、回転軸AX方向から見た場合に、オーガ220を構成する各部分が回転中心O1を中心とする円形の軌跡を描くように構成されている。回転中心O1は、回転軸AXと一致する。
図32は、実施の形態2に係る現像剤搬送部材が第2位置にある状態を示す図である。図33は、図32に示すXXXIII−XXXIII線に沿った断面図である。図32および図33を参照して、第1現像剤搬送部材21Aが第2位置にある状態について説明する。なお、図33における断面位置は、図27に示すXXVIII−XXVIII線に沿った断面位置と同じ位置である。
図32に示すように、第1現像剤搬送部材21Aの第2位置は、第1現像剤搬送部材21Aの第1位置から回転シャフト210Aが、図27に示す矢印AR方向から見た場合に反時計回りに、回転軸AX回りに90°回転した位置である。
図33に示すように、上記第2位置における回転シャフト210Aの断面形状においては、断面形状の重心C2が、回転軸AXの上方に位置し、オーガ220の先端は、回転軸AXの下方に位置する。
図34は、実施の形態2に係る現像剤搬送部材が第3位置にある状態を示す図である。図35は、図34に示すXXXV−XXXV線に沿った断面図である。図34および図35を参照して、第1現像剤搬送部材21Aが第3位置にある状態について説明する。なお、図33における断面位置は、図XXXV−XXXV線に沿った断面位置と同じ位置である。
図34に示すように、第1現像剤搬送部材21Aの第3位置は、第1現像剤搬送部材21Aの第1位置から回転シャフト210Aが、図27に示す矢印AR方向から見た場合に反時計回りに、回転軸AX回りに180°回転した位置である。
図35に示すように、上記第3位置における回転シャフト210Aの断面形状においては、断面形状の重心C2が、回転軸AXに対して図35中左側に位置し、オーガ220の先端は、回転軸AXに対して図35中右側に位置する。
図36は、実施の形態2に係る現像剤搬送部材が第4位置にある状態を示す図である。図37は、図36に示すXXXVII−XXXVII線に沿った断面図である。図36および図37を参照して、第1現像剤搬送部材21Aが第4位置にある状態について説明する。なお、図37における断面位置は、図27に示すXXVIII−XXVIII線に沿った断面位置と同じ位置である。
図36に示すように、第1現像剤搬送部材21Aの第4位置は、第1現像剤搬送部材21Aの第1位置から回転シャフト210Aが、図27に示す矢印AR方向から見た場合に反時計回りに、回転軸AX回りに270°回転した位置である。
図37に示すように、上記第4位置における回転シャフト210Aの断面形状においては、断面形状の重心C2が、回転軸AXの下方に位置し、オーガ220の先端は、回転軸AXの上方に位置する。
このように構成される場合であっても、放射状に押圧力を分散させながら、回転シャフト210が現像剤を押圧する。これにより、現像剤の撹拌性を向上させることができる。
さらに、押圧力を分散することにより、一方向に押圧力が集中することを抑制できる。これにより、現像剤が、急激に移動することを抑制し、この結果、現像剤の液面LPの変動を抑制することができる。
また、現像剤の急激な移動を抑制することにより、オーガ220の先端側から現像剤がオーガの外側に逃げることを抑制できる。これにより、相当程度の量の現像剤をオーガ220の螺旋面によってその垂直方向に押圧することができる。この結果、上述の搬送力Vの長手方向の成分によって、図27中矢印AR方向に移動することができ、搬送性の低下を抑制することができる。
以上のように、実施の形態2に係る第1現像剤搬送部材21Aにあっても、搬送性の低下を抑制し、撹拌性を上昇させつつ、かつ現像剤の液面変動を抑制することができる。
(実施の形態3)
図38は、実施の形態3に係る現像剤搬送部材の概略断面図である。図39は、実施の形態3に係る現像剤搬送部材が第1位置にある状態を示す図である。図38および図39を参照して、実施の形態3に係る第1現像剤搬送部材21Bについて説明する。
図38および図39に示すように、実施の形態3に係る第1現像剤搬送部材21Bは、実施の形態1に係る第1現像剤搬送部材21と比較した場合に、回転シャフト210Bの偏心部の形状が相違する。
回転シャフト210Bは、回転軸AXからずれた位置に回転軸AXに直交する断面形状の重心C3を有する偏心部を含む。すなわち、回転シャフト210Bは、回転軸AX方向に直交する断面形状の重心C3が回転軸AX方向から見た場合に、回転軸AXからずれた部分を含む。回転シャフト210Bは、大部分が偏心部によって構成されている。
偏心部においては、断面形状が回転軸AX方向に沿って一定となっている。偏心部の断面形状は、円の一部が径方向に切断された形状を有する。偏心部における断面形状は、回転シャフト210Bの回転方向の前方側を向く第1面211および回転方向の後方側を向く第2面212を有する。第1面211は、回転方向の前方側に膨出する湾曲形状を有する。第2面212は、回転軸AXと平行となる平面形状を有する。
偏心部における断面形状において、重心および回転軸AXを結ぶ直線L1が、回転軸AXに対して重心C3が位置する側における断面形状に交差する点を交点P3とした場合に、上記断面形状の重心C3は、当該断面形状において、交点P3および回転軸AXの中間点M3と、回転軸AXとの間に位置する。
オーガ220は、回転シャフト210Bの周面に螺旋状に設けられている。オーガ220は、回転シャフト210Bが回転軸AX回りに回転することにより、現像剤を搬送する。
図40は、図39に示すXL−XL線に沿った断面図である。図41は、図39に示すXLI−XLI線に沿った断面図である。図42は、図39に示すXLII−XLII線に沿った断面図である。図43は、図39に示すXLIII−XLIII線に沿った断面図である。
図40においては、図39においてオーガ220が紙面垂直方向手前側を向く位置における回転軸AX方向に垂直な第1現像剤搬送部材21Bの断面を示している。
図41においては、図39においてオーガ220が下方を向く位置における回転軸AX方向に垂直な第1現像剤搬送部材21Bの断面を示している。図41に示すように、図39においてオーガ220が下方を向く位置においては、回転シャフト210Bの周面から回転シャフト210Bの径方向に突出するオーガ220の突出量は、図40よりも若干大きくなっている。一方で、図41において、オーガ220の回転中心O1からオーガ220の先端までの距離は、図40におけるオーガ220の回転中心O1からオーガ220の先端までの距離と同じである。
図42においては、図39においてオーガ220が紙面垂直方向奥側を向く位置における回転軸AX方向に垂直な第1現像剤搬送部材21Bの断面を示している。図42に示すように、図39においてオーガ220が紙面垂直方向奥側を向く位置においては、回転シャフト210Bの周面から回転シャフト210Bの径方向に突出するオーガ220の突出量は、図40よりも小さくなっている。一方で、図42において、オーガ220の回転中心O1からオーガ220の先端までの距離は、図40におけるオーガ220の回転中心O1からオーガ220の先端までの距離と同じである。
図43においては、図39においてオーガ220が上方を向く位置における回転軸AX方向に垂直な第1現像剤搬送部材21Bの断面を示している。図43に示すように、図39においてオーガ220が上方を向く位置においては、回転シャフト210Bの周面から回転シャフト210の径方向に突出するオーガ220の突出量は、図40とほぼ同等である。図43において、オーガ220の回転中心O1からオーガ220の先端までの距離は、図40におけるオーガ220の回転中心O1からオーガ220の先端までの距離と同じである。
このようにオーガ220が構成されることにより、オーガ220は、回転シャフト210Bが回転することにより、回転軸AX方向から見た場合に、オーガ220を構成する各部分が回転中心O1を中心とする円形の軌跡を描くように構成されている。回転中心O1は、回転軸AXと一致する。
図44は、実施の形態3に係る現像剤搬送部材が第2位置にある状態を示す図である。図45は、図44に示すXLV−XLV線に沿った断面図である。図44および図45を参照して、第1現像剤搬送部材21Bが第2位置にある状態について説明する。なお、図45における断面位置は、図39に示すXL−XL線に沿った断面位置と同じ位置である。
図44に示すように、第1現像剤搬送部材21Bの第2位置は、第1現像剤搬送部材21Bの第1位置から回転シャフト210Bが、図39に示す矢印AR方向から見た場合に反時計回りに、回転軸AX回りに90°回転した位置である。
図45に示すように、上記第2位置における回転シャフト210Bの断面形状においては、断面形状の重心C3が、回転軸AXの上方に位置し、オーガ220の先端は、回転軸AXの下方に位置する。
図46は、実施の形態3に係る現像剤搬送部材が第3位置にある状態を示す図である。図47は、図46に示すXLVII−XLVII線に沿った断面図である。図46および図47を参照して、第1現像剤搬送部材21Bが第3位置にある状態について説明する。なお、図47における断面位置は、図39に示すXL−XL線に沿った断面位置と同じ位置である。
図46に示すように、第1現像剤搬送部材21Bの第3位置は、第1現像剤搬送部材21Bの第1位置から回転シャフト210Bが、図39に示す矢印AR方向から見た場合に反時計回りに、回転軸AX回りに180°回転した位置である。
図47に示すように、上記第3位置における回転シャフト210Bの断面形状においては、断面形状の重心C3が、回転軸AXに対して図47中左側に位置し、オーガ220の先端は、回転軸AXに対して図47中右側に位置する。
図48は、実施の形態3に係る現像剤搬送部材が第4位置にある状態を示す図である。図49は、図48に示すXLIX−XLIX線に沿った断面図である。図48および図49を参照して、第1現像剤搬送部材21Bについて説明する。なお、図49における断面位置は、図39に示すXL−XL線に沿った断面位置と同じ位置である。
図48に示すように、第1現像剤搬送部材21Bの第4位置は、第1現像剤搬送部材21Bの第1位置から回転シャフト210Bが、図39に示す矢印AR方向から見た場合に反時計回りに、回転軸AX回りに270°回転した位置である。
図49に示すように、上記第4位置における回転シャフト210Bの断面形状においては、断面形状の重心C3が、回転軸AXの下方に位置し、オーガ220の先端は、回転軸AXの上方に位置する。
このように構成される場合であっても、回転方向前方側に突出する第1面211が、放射状に押圧力を分散させながら現像剤を押圧する。これにより、現像剤の撹拌性を向上させることができる。
さらに、押圧力を分散することにより、一方向に押圧力が集中することを抑制できる。これにより、現像剤が、急激に移動することを抑制し、この結果、現像剤の液面LPの変動を抑制することができる。
また、現像剤の急激な移動を抑制することにより、オーガ220の先端側から現像剤がオーガの外側に逃げることを抑制できる。これにより、相当程度の量の現像剤をオーガ220の螺旋面によってその垂直方向に押圧することができる。この結果、上述の搬送力Vの長手方向の成分によって、図39中矢印AR方向に移動することができ、搬送性の低下を抑制することができる。
以上のように、実施の形態3に係る第1現像剤搬送部材21Bにあっても、搬送性の低下を抑制し、撹拌性を上昇させつつ、かつ現像剤の液面変動を抑制することができる。
また、偏心部における断面形状において、重心および回転軸AXを結ぶ直線L1が、回転軸AXに対して重心C3が位置する側における断面形状に交差する点を交点P3とした場合に、上記断面形状の重心C3は、当該断面形状において、交点P3および回転軸AXの中間点M3と、回転軸AXとの間に位置する。
これにより、上記のように放射状に押圧力を分散する際に、回転シャフト210の回転に伴って現像剤へ作用する力を回転方向下流側から上流側に徐々に伝達することができる。この結果、効率よく現像剤を撹拌することができる。
(実施の形態4)
図50は、実施の形態4に係る現像剤搬送部材の概略断面図である。図50を参照して、実施の形態4に係る第1現像剤搬送部材21Cについて説明する。
図50に示すように、実施の形態4に係る第1現像剤搬送部材21Cは、実施の形態3に係る第1現像剤搬送部材21Bと比較した場合に、偏心部の断面形状が相違する。
回転シャフト210Cは、回転軸AXからずれた位置に回転軸AXに直交する断面形状の重心C4を有する偏心部を含む。すなわち、回転シャフト210Cは、回転軸AX方向に直交する断面形状の重心C4が回転軸AX方向から見た場合に、回転軸AXからずれた部分を含む。
偏心部においては、断面形状が回転軸AX方向に沿って一定となっている。偏心部の断面形状は、略三日月形状を有する。偏心部における断面形状は、回転シャフト210Bの回転方向の前方側を向く第1面211および回転方向の後方側を向く第2面212を有する。第1面211は、回転方向の前方側に膨出する湾曲形状を有する。第2面212は、回転方向の前方側に向けて凹む湾曲形状を有する。
偏心部における断面形状において、重心および回転軸AXを結ぶ直線L1が、回転軸AXに対して重心C4が位置する側における断面形状に交差する点を交点P4とした場合に、上記断面形状の重心C4は、当該断面形状において、交点P4および回転軸AXの中間点M4と、回転軸AXとの間に位置する。
このように構成される場合であっても、実施の形態4に係る第1現像剤搬送部材21Cは、実施の形態3に係る第1現像剤搬送部材21Bとほぼ同様の効果が得られる。
(実施の形態5)
図51は、実施の形態5に係る現像剤搬送部材が第1位置にある状態を示す図である。図52は、図51に示すLII−LII線に沿った断面図である。図53は、図51に示すLIII−LIII線に沿った断面図である。図54は、図51に示すLIV−LIV線に沿った断面図である。図55は、図51に示すLV−LV線に沿った断面図である。図56は、図51に示すLVI−LVI線に沿った断面図である。図51から図56を参照して、実施の形態5に係る第1現像剤搬送部材21Dについて説明する。
図51に示すように、実施の形態5に係る第1現像剤搬送部材21Dは、実施の形態1と比較した場合に、回転シャフト210Dの形状が主として相違する。
回転シャフト210Dは、回転軸AXからずれた位置に回転軸AXに直交する断面形状の重心C5を有する偏心部を含む。すなわち、回転シャフト210は、回転軸AX方向に直交する断面形状の重心C5が回転軸AX方向から見た場合に、回転軸AXからずれた部分を含む。回転シャフト210Dは、大部分が偏心部によって構成されている。
偏心部は、断面形状が回転軸AX方向に沿って回転軸AX回りに連続的に回転した形状を有する。偏心部の具体的な形状については、図52から図56を用いて説明する。
図52においては、図51においてオーガ220が下方を向く位置における回転軸AX方向に垂直な第1現像剤搬送部材21Dの断面を示している。
図53においては、図52においてオーガ220が紙面垂直方向手前を向く位置における第1現像剤搬送部材21Dの断面を示している。図53に示すように、当該位置における第1現像剤搬送部材21Dの断面形状は、図52における回転シャフト210Dの断面形状が図52に示す位置から図52に示す矢印AR方向から見た場合に反時計回りに、回転軸AX回りに90°回転した位置に位置する。
図54においては、図52においてオーガ220が紙面垂直方向手前を向く位置における第1現像剤搬送部材21Dの断面を示している。図54に示すように、当該位置における第1現像剤搬送部材21Dの断面形状は、図52における回転シャフト210Dの断面形状が図52に示す位置から図52に示す矢印AR方向から見た場合に反時計回りに、回転軸AX回りに180°回転した位置に位置する。
図55においては、図52においてオーガ220が紙面垂直方向手前を向く位置における第1現像剤搬送部材21Dの断面を示している。図55に示すように、当該位置における第1現像剤搬送部材21Dの断面形状は、図52における回転シャフト210Dの断面形状が図52に示す位置から図52に示す矢印AR方向から見た場合に反時計回りに、回転軸AX回りに270°回転した位置に位置する。
図56においては、図52においてオーガ220が紙面垂直方向手前を向く位置における第1現像剤搬送部材21Dの断面を示している。図56に示すように、当該位置における第1現像剤搬送部材21Dの断面形状は、図52における回転シャフト210Dの断面形状が図52に示す位置から図52に示す矢印AR方向から見た場合に反時計回りに、回転軸AX回りに360°回転した位置に位置する。
以上のように、偏心部は、円形状の断面が回転軸AX方向に沿って回転軸AX回りに連続的に回転した形状を有する。
図57は、実施の形態5に係る現像剤搬送部材が第2位置にある状態を示す図である。図58は、図57に示すLVIII−LVIII線に沿った断面図である。図59は、図57に示すLIX−LIX線に沿った断面図である。図60は、図57に示すLX−LX線に沿った断面図である。図61は、図57に示すLXI−LXI線に沿った断面図である。図62は、図57に示すLXII−LXII線に沿った断面図である。図58から図62に示す断面位置は、それぞれ図52から図56に示す断面位置と同じ位置である。
図57に示すように、第1現像剤搬送部材21Dの第2位置は、第1現像剤搬送部材21Dの第1位置から回転シャフト210Dが図51に示す矢印AR方向から見た場合に反時計回りに、回転軸AX回りに90°回転した位置である。
図58から図62における第1現像剤搬送部材21Dの断面形状のそれぞれは、図52から図56における第1現像剤搬送部材21Dの断面形状を図51に示す矢印AR方向から見た場合に反時計回りに、回転軸AX回りに90°回転した位置に位置する。
図63は、実施の形態5に係る現像剤搬送部材が第3位置にある状態を示す図である。図64は、図63に示すLXIV−LXIV線に沿った断面図である。図65は、図63に示すLXV−LXV線に沿った断面図である。図66は、図63に示すLXVI−LXVI線に沿った断面図である。図67は、図63に示すLXVII−LXVII線に沿った断面図である。図68は、図63に示すLXVIII−LXVIII線に沿った断面図である。
図63に示すように、第1現像剤搬送部材21Dの第3位置は、第1現像剤搬送部材21Dの第1位置から回転シャフト210Dが図51に示す矢印AR方向から見た場合に反時計回りに、回転軸AX回りに180°回転した位置である。
図64から図68における第1現像剤搬送部材21Dの断面形状のそれぞれは、図52から図56における第1現像剤搬送部材21Dの断面形状を図51に示す矢印AR方向から見た場合に反時計回りに、回転軸AX回りに180°回転した位置に位置する。
図69は、実施の形態5に係る現像剤搬送部材が第4位置にある状態を示す図である。図70は、図69に示すLXX−LXX線に沿った断面図である。図71は、図69に示すLXXI−LXXI線に沿った断面図である。図72は、図69に示すLXXII−LXXII線に沿った断面図である。図73は、図69に示すLXXIII−LXXIII線に沿った断面図である。図74は、図69に示すLXXIV−LXXIV線に沿った断面図である。
図69に示すように、第1現像剤搬送部材21Dの第4位置は、第1現像剤搬送部材21Dの第1位置から回転シャフト210Dが図51に示す矢印AR方向から見た場合に反時計回りに、回転軸AX回りに270°回転した位置である。
図70から図74に示すように、図70から図74における第1現像剤搬送部材21Dの断面形状のそれぞれは、図52から図56における第1現像剤搬送部材21Dの断面形状を図51に示す矢印AR方向から見た場合に反時計回りに、回転軸AX回りに270°回転した位置に位置する。
以上のように構成される場合であっても、放射状に押圧力を分散させながら、回転シャフト210Dが現像剤を押圧する。これにより、現像剤の撹拌性を向上させることができる。
さらに、押圧力を分散することにより、一方向に押圧力が集中することを抑制できる。これにより、現像剤が、急激に移動することを抑制し、この結果、現像剤の液面LPの変動を抑制することができる。
また、現像剤の急激な移動を抑制することにより、オーガ220の先端側から現像剤がオーガの外側に逃げることを抑制できる。これにより、相当程度の量の現像剤をオーガ220の螺旋面によってその垂直方向に押圧することができる。この結果、上述の搬送力Vの長手方向の成分によって、図51中矢印AR方向に移動することができ、搬送性の低下を抑制することができる。
以上のように、実施の形態5に係る第1現像剤搬送部材21Bにあっても、搬送性の低下を抑制し、撹拌性を上昇させつつ、かつ現像剤の液面変動を抑制することができる。
また、偏心部における断面形状において、重心および回転軸AXを結ぶ直線L1が、回転軸AXに対して重心C5が位置する側における断面形状に交差する点を交点P5とした場合に、上記断面形状の重心C5は、当該断面形状において、交点P5および回転軸AXの中間点M5と、回転軸AXとの間に位置する。
これにより、上記のように放射状に押圧力を分散する際に、回転シャフト210の回転に伴って現像剤へ作用する力を回転方向下流側から上流側に徐々に伝達することができる。この結果、効率よく現像剤を撹拌することができる。
(実施の形態6)
図75は、実施の形態6に係る現像剤搬送部材を示す図である。図76は、図75に示すLXXVI−LXXVI線に沿った断面図である。図77は、実施の形態6に係る現像剤搬送部材が第1位置にある状態を示す図である。図75から図77を参照して、第1現像剤搬送部材21Eが第1位置にある状態について説明する。
図75から図77に示すように、実施の形態6に係る第1現像剤搬送部材21Eは、実施の形態1に係る第1現像剤搬送部材21と比較した場合に、回転シャフト210Eの形状が相違する。
回転シャフト210Eは、第1偏心部213、第2偏心部214、第3偏心部215、および第4偏心部216を含む。第1偏心部213、第2偏心部214、第3偏心部215、および第4偏心部216は、回転シャフト210Eの回転軸AX軸方向に沿って並んで配置されている。回転シャフト210Eの回転軸AXに垂直な第1偏心部213、第2偏心部214、第3偏心部215、および第4偏心部216の各々の断面形状は、回転軸AXに沿って一定である。
図78は、図77に示すLXXVIII−LXXVIII線に沿った断面図である。図78は、第1偏心部213の断面図である。具体的には、図78は、図77において、オーガ220が紙面垂直方向奥側を向く位置における回転軸AX方向に垂直な第1現像剤搬送部材21Eの断面を示している。
第1偏心部213の上記断面形状は、楕円形状を有する。第1偏心部213の上記断面において、上記断面形状の重心C6は、回転軸AXからずれた位置に位置する。第1偏心部213における断面形状において、重心C6および回転軸AXを結ぶ直線L1が、回転軸AXに対して重心C6が位置する側における断面形状に交差する点を交点P6とした場合に、上記断面形状の重心C6は、当該断面形状において、交点P6および回転軸AXの中間点M6と、回転軸AXとの間に位置する。
図79は、図77に示すLXXIX−LXXIX線に沿った断面図である。図79は、第2偏心部214の断面図である。具体的には、図79は、図77において、オーガ220が下方を向く位置における回転軸AX方向に垂直な第1現像剤搬送部材21Eの断面を示している。第2偏心部214の上記断面形状は、第1偏心部213の上記断面形状を回転軸AX回りに、時計周りに90°回転させた形状を有する。
図80は、図77に示すLXXX−LXXX線に沿った断面図である。図80は、第3偏心部215の断面図である。具体的には、図80は、図77において、オーガ220が紙面垂直方向手前側を向く位置における回転軸AX方向に垂直な断面を示している。第3偏心部215の上記断面形状は、第2偏心部214の上記断面形状を回転軸AX回りに、時計回りに90°回転させた形状を有する。
図81は、図77に示すLXXXI−LXXXI線に沿った断面図である。図81は、第4偏心部216の断面図である。具体的には、図81は、図77において、オーガ220が下方を向く位置における回転軸AX方向に垂直な第1現像剤搬送部材21Eの断面を示している。第4偏心部216の上記断面形状は、第3偏心部215の上記断面形状を回転軸AX回りに、時計回りに90°回転させた形状を有する。
オーガ220は、回転シャフト210が回転することにより、回転軸AX方向から見た場合に、オーガ220を構成する各部分が回転中心O1を中心とする円形の軌跡を描くように構成されている。回転中心O1は、回転軸AXと一致する。
図82は、実施の形態6に係る現像剤搬送部材が第2位置にある状態を示す断面図である。図83は、図82に示すLXXXIII−LXXXIII線に沿った断面図である。図82および図83を参照して、第1現像剤搬送部材21Eが第2位置にある状態について説明する。なお、図83における断面位置は、図77に示すLXXX−LXXX線に沿った断面位置と同じ位置である。
図82に示すように、第1現像剤搬送部材21Eの第2位置は、第1現像剤搬送部材21Eの第1位置から回転シャフト210Eが図77に示す矢印AR方向から見た場合に反時計回りに、回転軸AX回りに90°回転した位置である。
図83に示すように、上記第2位置における回転シャフト210Dの断面形状においては、断面形状の重心C6が、回転軸AXの上方に位置し、オーガ220の先端は、回転軸AXの下方に位置する。
図84は、実施の形態6に係る現像剤搬送部材が第3位置にある状態を示す図である。図85は、図84に示すLXXXV−LXXXV線に沿った断面図である。図84および図85を参照して、第1現像剤搬送部材21Eが第3位置にある状態について説明する。なお、図85における断面位置は、図77に示すLXXX−LXXX線に沿った断面位置と同じ位置である。
図84に示すように、第1現像剤搬送部材21Eの第3位置は、第1現像剤搬送部材21Eの第1位置から回転シャフト210Eが図77に示す矢印AR方向から見た場合に反時計回りに、回転軸AX回りに180°回転した位置である。
図85に示すように、上記第2位置における回転シャフト210Dの断面形状においては、断面形状の重心C6が、回転軸AXに対して図85中左側に位置し、オーガ220の先端は、回転軸AXに対して図85中右側に位置する。
図86は、実施の形態6に係る現像剤搬送部材が第4位置にある状態を示す図である。図87は、図86に示すLXXXVII−LXXXVII線に沿った断面図である。図86および図87を参照して、第1現像剤搬送部材21Eが第4位置にある状態について説明する。なお、図85における断面位置は、図77に示すLXXX−LXXX線に沿った断面位置と同じ位置である。
図86に示すように、第1現像剤搬送部材21Eの第4位置は、第1現像剤搬送部材21Eの第1位置から回転シャフト210Eが図51に示す矢印AR方向から見た場合に反時計回りに、回転軸AX回りに270°回転した位置である。
図87に示すように、上記第4位置における回転シャフト210Dの断面形状においては、断面形状の重心C6が、回転軸AXの下方に位置し、オーガ220の先端は、回転軸AXの上方に位置する。
以上のように構成される場合であっても、放射状に押圧力を分散させながら、回転シャフト210Eが現像剤を押圧する。これにより、現像剤の撹拌性を向上させることができる。
さらに、押圧力を分散することにより、一方向に押圧力が集中することを抑制できる。これにより、現像剤が、急激に移動することを抑制し、この結果、現像剤の液面LPの変動を抑制することができる。
また、現像剤の急激な移動を抑制することにより、オーガ220の先端側から現像剤がオーガの外側に逃げることを抑制できる。これにより、相当程度の量の現像剤をオーガ220の螺旋面によってその垂直方向に押圧することができる。この結果、上述の搬送力Vの長手方向の成分によって、図77中矢印AR方向に移動することができ、搬送性の低下を抑制することができる。
加えて、回転軸AX方向に沿って並ぶ第1偏心部213および第2偏心部214を含む複数の偏心部を設け、第1偏心部213における回転軸AXに垂直な断面形状を、第2偏心部214における断面形状を回転軸回りに回転させた形状に一致させることにより、より効率的に現像剤を拡散することができる。
(実施の形態7)
図88は、実施の形態7に係る現像剤搬送部材を示す図である。図88を参照して、実施の形態7に係る第1現像剤搬送部材21Fについて説明する。
図88に示すように、実施の形態7に係る第1現像剤搬送部材21Fは、実施の形態1と比較した場合に、回転シャフト210Fの構成が相違する。
回転シャフト210Fは、第1偏心部210F1および第2偏心部210F2を含む。第1偏心部210F1および第2偏心部210F2は、回転シャフト210Fの回転軸AX方向に沿って並んで配置されている。上記回転軸AXに垂直な第1偏心部210F1の断面形状と、上記回転軸AXに垂直な第2偏心部210F2の断面形状とは異なる。
第1偏心部210F1の上記断面形状は、円形状を有する。第1偏心部210F1は、断面形状が回転軸AX方向に沿って回転軸AX回りに連続的に回転した形状を有する。第1偏心部210F1の上記断面においては、重心C71(図89参照)は、回転軸AXからずれた位置に位置する。
図89は、図88に示すLXXXIX−LXXXIX線に沿った断面図である。具体的には、図89は、図88において、オーガ220が上方を向く位置における回転軸AX方向に垂直な断面を示している。図89に示すように、上記の位置における第1偏心部210F1の断面形状においては、断面形状の重心C71が、回転軸AXの図中左側に位置し、オーガ220の先端は、回転軸AXの上方に位置する。
図90は、図88に示すXC−XC線に沿った断面図である。具体的には、図90は、図88において、オーガ220が紙面垂直方向奥側を向く位置における回転軸AX方向に垂直な断面を示している。図90に示すように、上記の位置における第1偏心部210F1の断面形状においては、断面形状の重心C71が、回転軸AXの図中上方に位置し、オーガ220の先端は、回転軸AXの図中右側に位置する。第1偏心部210F1の周面から第1偏心部210F1の径方向に突出するオーガ220の突出量は、図89よりも長くなっている。一方で、図90において、オーガ220の回転中心O1からオーガ220の先端までの距離は、図89におけるオーガ220の回転中心O1からオーガ220の先端までの距離と同じである。
第2偏心部210F2の上記断面形状は、楕円形状を有する。第2偏心部210F2の上記断面形状は、回転軸AX方向に沿って一定の形状を有する。第2偏心部210F2の上記断面においては、重心C72(図91参照)は、回転軸AXからずれた位置に位置する。
図91は、図88に示すXCI−XCI線に沿った断面図である。具体的には、図91は、図88において、オーガ220が下方を向く位置における回転軸AX方向に垂直な断面を示している。図91に示すように、上記の位置における第2偏心部210F2の断面形状においては、断面形状の重心C72が、回転軸AXの図中右側に位置し、オーガ220の先端は、回転軸AXの下方に位置する。
図92は、図88に示すXCII−XCII線に沿った断面図である。具体的には、図88において、オーガ220が紙面垂直方向手前側を向く位置における回転軸AX方向に垂直な断面を示している。図92に示すように、上記の位置における第2偏心部210F2の断面形状においては、断面形状の重心C72が、回転軸AXの図中上方に位置し、オーガ220の先端は、回転軸AXの図中右側に位置する。第2偏心部210F2の周面から第2偏心部210F2の径方向に突出するオーガ220の突出量は、略同等となっている。図92において、オーガ220の回転中心O1からオーガ220の先端までの距離は、図91におけるオーガ220の回転中心O1からオーガ220の先端までの距離と同じである。
以上のように構成される場合であっても、放射状に押圧力を分散させながら、回転シャフト210Fが現像剤を押圧する。これにより、現像剤の撹拌性を向上させることができる。
さらに、押圧力を分散することにより、一方向に押圧力が集中することを抑制できる。これにより、現像剤が、急激に移動することを抑制し、この結果、現像剤の液面LPの変動を抑制することができる。
また、現像剤の急激な移動を抑制することにより、オーガ220の先端側から現像剤がオーガの外側に逃げることを抑制できる。これにより、相当程度の量の現像剤をオーガ220の螺旋面によってその垂直方向に押圧することができる。この結果、上述の搬送力Vの長手方向の成分によって、図77中矢印AR方向に移動することができ、搬送性の低下を抑制することができる。
加えて、回転軸AX方向に沿って並ぶ第1偏心部210F1および第2偏心部210F2を含む複数の偏心部を設け、第1偏心部210F1における回転軸AXに垂直な断面形状を、第2偏心部210F2における断面形状と異なる形状とすることにより、より効率的に現像剤を拡散することができる。
(実施の形態8)
図93は、実施の形態8に係る現像剤搬送部材を示す図である。図93を参照して、実施の形態8に係る第1現像剤搬送部材21Gについて説明する。
図93に示すように、実施の形態8に係る第1現像剤搬送部材21Gは、実施の形態7に係る第1現像剤搬送部材21Fと比較した場合に、回転シャフト210Gの構成が相違する。
回転シャフト210Gは、第1偏心部210F1、第2偏心部210G2、第3偏心部210G3を含む。第1偏心部210F1、第2偏心部210G2、および第3偏心部210G3は、回転シャフト210Gの回転軸AX方向に沿って並んで配置されている。
第1偏心部210F1は、実施の形態8に係る第1偏心部210F1とほぼ同様の形状を有する。
図94は、図93に示すXCIV−XCIV線に沿った断面図である。具体的には、図94は、図93において、オーガ220が上方を向く位置における回転軸AX方向に垂直な断面を示している。図94に示すように、上記の位置における第1偏心部210F1の断面形状においては、断面形状の重心C81が、回転軸AXの図中上方に位置し、オーガ220の先端は、回転軸AXの上方に位置する。
図95は、図93に示すXCV−XCV線に沿った断面図である。具体的には、図95は、図93において、オーガ220が紙面垂直方向奥側を向く位置における回転軸AX方向に垂直な断面を示している。図95に示すように、上記の位置における第1偏心部210F1の断面形状においては、断面形状の重心C81が、回転軸AXの図中上方に位置し、オーガ220の先端は、回転軸AXの図中右側に位置する。
第2偏心部210G2および第3偏心部210G3の各々の断面形状は、回転軸AXに沿って一定である。
図96は、図93に示すXCVI−XCVI線に沿った断面図である。図96は、図93において、オーガ220の紙面垂直方向手前側を向く位置における回転軸AX方向に垂直な断面を示している。
第2偏心部210G2の上記断面形状は、楕円形状を有する。第2偏心部210G2の上記断面において、上記断面形状の重心C82は、回転軸AXからずれた位置に位置する。第2偏心部210G2における断面形状において、重心C82および回転軸AXを結ぶ直線L1が、回転軸AXに対して重心C6が位置する側における断面形状に交差する点を交点P8とした場合に、上記断面形状の重心C82は、当該断面形状において、交点P8および回転軸AXの中間点M8と、回転軸AXとの間に位置する。
図97は、図93に示すXCVII−XCVII線に沿った断面図である。図97は、図93において、オーガ220が下方を向く位置における第3偏心部210G3の上記断面形を示している。第3偏心部210G3の上記断面形状は、第2偏心部210G2の上記断面形状を回転軸AX回りに、時計回りに90°回転させた形状を有する。
以上のように構成される場合であっても、放射状に押圧力を分散させながら、回転シャフト210Gが現像剤を押圧する。これにより、現像剤の撹拌性を向上させることができる。
さらに、押圧力を分散することにより、一方向に押圧力が集中することを抑制できる。これにより、現像剤が、急激に移動することを抑制し、この結果、現像剤の液面LPの変動を抑制することができる。
また、現像剤の急激な移動を抑制することにより、オーガ220の先端側から現像剤がオーガの外側に逃げることを抑制できる。これにより、相当程度の量の現像剤をオーガ220の螺旋面によってその垂直方向に押圧することができる。この結果、上述の搬送力Vの長手方向の成分によって、図93中矢印AR方向に移動することができ、搬送性の低下を抑制することができる。
加えて、上記のような形状を有する第1偏心部210F1、第2偏心部210G2、および第3偏心部210G3を回転軸AX方向に沿って並べた構成とすることにより、より効率的に現像剤を拡散することができる。
(実施の形態9)
図98は、実施の形態9に係る現像剤搬送部材の周辺構造を示す図である。図98を参照して、実施の形態9に係る第1現像剤搬送部材21Hについて説明する。
第1現像剤搬送部材21Hは、現像装置に組み付けられている。現像装置は、第1現像剤搬送部材21Hを駆動させる駆動機構300を有する。
駆動機構300は、駆動モータMと、第1ギヤ部310と、第2ギヤ部320とを含む。第2ギヤ部320は、駆動モータMによって回転駆動される。第1ギヤ部310は、第2ギヤ部320に噛合うように設けられている。第1ギヤ部310は、第2ギヤ部320が回転することにより、回転する。第1ギヤ部310は、第1現像剤搬送部材21Hに固定されており、第1ギヤ部310が回転することにより、第1現像剤搬送部材21Hが回転軸AX回りに回転する。
第1現像剤搬送部材21Hは、回転シャフト210Hと、オーガ220とを含む。回転シャフト210Hは、第1偏心部213、第2偏心部214、第3偏心部215、第4偏心部216、および支持軸217を有する。
第1偏心部213、第2偏心部214、第3偏心部215、および第4偏心部216は、実施の形態6とほぼ同様の構成を有する。支持軸217は、回転シャフト210Hの軸方向の両端に位置する。支持軸217は、円柱形状を有する。支持軸217の中心軸は、回転シャフト210Hの回転軸AXと一致する。すなわち、回転軸AXに直交する支持軸217の断面形状の重心は、回転軸AXに一致する。支持軸217は、現像装置内に設けられた軸受部400によって、回転可能に支承される。
このように回転シャフト210Hは、回転軸AXに直交する回転シャフト210Hの断面形状の重心が回転軸AXに一致する領域と、断面形状の重心が回転軸AXから離れて位置する領域とを含む。
オーガ220は、第1偏心部213、第2偏心部214、第3偏心部215、および第4偏心部216の周面に螺旋状に設けられ、回転することにより、現像剤を搬送する。
以上のように構成される場合であっても、放射状に押圧力を分散させながら、回転シャフト210Hが現像剤を押圧する。これにより、現像剤の撹拌性を向上させることができる。
さらに、押圧力を分散することにより、一方向に押圧力が集中することを抑制できる。これにより、現像剤が、急激に移動することを抑制し、この結果、現像剤の液面LPの変動を抑制することができる。
また、現像剤の急激な移動を抑制することにより、オーガ220の先端側から現像剤がオーガの外側に逃げることを抑制できる。これにより、相当程度の量の現像剤をオーガ220の螺旋面によってその垂直方向に押圧することができる。この結果、上述の搬送力Vの長手方向の成分によって、回転軸AX方向に移動することができ、搬送性の低下を抑制することができる。
(実施の形態10)
図99は、実施の形態10に係る現像装置の回転軸方向に垂直な断面図である。図100は、図99に示すC−C線に沿った断面図である。図99および図100を参照して、実施の形態10に係る現像装置13Iについて説明する。
図99に示すように、現像装置13Iは、実施の形態1に係る現像装置13と比較して、第1現像剤搬送部材21と第2現像剤搬送部材22とが上下方向に並んで配置されている点が主として相違する。
第1現像剤搬送部材21は、第1回転シャフト210Iおよび第1オーガ220Iを含む。第1回転シャフト210Iは、回転軸AX1を有し、回転軸AX1回りに回転可能に構成されている。回転軸AX方向に垂直な第1回転シャフト210Iの断面形状は、楕円形状を有する。第1回転シャフト210Iの回転軸AX1は、後述する第2回転シャフト250の回転軸AX2に対向し、かつ平行に配置されている。
第1オーガ220Iは、第1回転シャフト210Iの周面に螺旋状に設けられている。第1オーガ220Iは、第1回転シャフト210Iが回転することにより、回転軸AX方向から見た場合に第1オーガ220Iを構成する各部分が回転中心を中心とする円形の軌跡を描くように構成されている。
第2現像剤搬送部材22は、第2回転シャフト250および第2オーガ260を含む。第2回転シャフト250は、回転軸AX2を有し、回転軸AX2回りに回転可能に構成されている。回転軸AX2方向に垂直な第2回転シャフト250の断面形状は、楕円形状を有する。
第2オーガ260は、第2回転シャフト250の周面に螺旋状に設けられている。第2オーガ260は、第2回転シャフト250が回転することにより、回転軸AX2方向から見た場合に第2オーガ260を構成する各部分が回転中心を中心とする円形の軌跡を描くように構成されている。
このように、第1現像剤搬送部材21および第2現像剤搬送部材22は、実施の形態2に係る第1現像剤搬送部材21Aとほぼ同様の構成を有し、第1回転シャフト210Iおよび第2回転シャフト250の少なくとも一方は、回転軸方向における少なくとも一部に、回転軸からずれた位置に回転軸に直交する断面形状の重心を有する偏心部を含む。
以上のように構成される場合であっても、放射状に押圧力を分散させながら、第1回転シャフト210I、および第2回転シャフト250が現像剤を押圧する。これにより、現像剤の撹拌性を向上させることができる。
さらに、押圧力を分散することにより、一方向に押圧力が集中することを抑制できる。これにより、現像剤が、急激に移動することを抑制し、この結果、現像剤の液面LPの変動を抑制することができる。
また、現像剤の急激な移動を抑制することにより、第1オーガ220Iおよび第2オーガ260の先端側から現像剤が第1オーガ220Iおよび第2オーガ260の外側に逃げることを抑制できる。これにより、相当程度の量の現像剤を第1オーガ220Iおよび第2オーガ260の螺旋面によってその垂直方向に押圧することができる。この結果、上述の搬送力Vの長手方向の成分によって、現像剤を回転軸方向に移動することができ、搬送性の低下を抑制することができる。
(実施の形態11)
図101は、実施の形態11に係る現像装置の回転軸方向に平行な断面図である。図101を参照して、実施の形態11に係る現像装置13Jについて説明する。
図101に示すように、実施の形態11に係る現像装置13Jは、実施の形態10に係る現像装置13Iと比較して、第2現像剤搬送部材22Jにおける第2回転シャフト250Jの形状が相違する。その他の構成については、ほぼ同様である。
第2現像剤搬送部材22Jは、第2回転シャフト250Jおよび第2オーガ260を含む。第2回転シャフト250Jは、第1偏心部250J1および第2偏心部250J2を有する。第1偏心部250J1は、実施の形態2に係る回転シャフト210Aの偏心部とほぼ同様に構成されている。第2偏心部250J2は、実施の形態5に係る回転シャフト210Dの偏心部とほぼ同様に構成されている。
このように構成される場合であっても、実施の形態11に係る現像装置13Jは、実施の形態10に係る現像装置13Iとほぼ同様の効果を有する。
(実施の形態12)
図102は、実施の形態12に係る現像装置の回転軸方向に平行な断面図である。図102を参照して、実施の形態12に係る現像装置13Kについて説明する。
図102に示すように、実施の形態12に係る現像装置13Kは、実施の形態10に係る現像装置13Iと比較して、第1現像剤搬送部材21Kにおける第1回転シャフト210Kの形状および第2現像剤搬送部材22Kにおける第2回転シャフト250Kの形状が相違する。その他の構成については、ほぼ同様である。
第1現像剤搬送部材21Kは、第1回転シャフト210Kおよび第1オーガ220Iを含む。第1回転シャフト210Kは、第1偏心部213、第2偏心部214、第3偏心部215、第4偏心部216、および第5偏心部210K1を有する。第1偏心部213、第2偏心部214、第3偏心部215、および第4偏心部216は、実施の形態6とほぼ同様の構成を有する。第5偏心部210K1は、実施の形態1に係る回転シャフト210Aの偏心部とほぼ同様の構成を有する。
第2現像剤搬送部材22Kは、第2回転シャフト250Kおよび第2オーガ260を含む。第2回転シャフト250Kは、第1偏心部250K1および第2偏心部250K2を有する。第1偏心部250K1は、実施の形態2に係る回転シャフト210Aの偏心部とほぼ同様に構成されている。第2偏心部250K2は、実施の形態5に係る回転シャフト210Dの偏心部とほぼ同様に構成されている。
このように構成される場合であっても、実施の形態11に係る現像装置13Jは、実施の形態10に係る現像装置13Iとほぼ同様の効果を有する。
(シミュレーション結果)
図103は、実施の形態に係る効果を検証するために行なったシミュレーションにおいて回転軸に垂直な平面方向に移動する現像剤の移動量を示す図である。図104は、実施の形態に係る効果を検証するために行なったシミュレーションにおいて周方向に移動する現像剤の移動量を示す図である。図105は、実施の形態に係る効果を検証するために行なったシミュレーションにおいて回転軸に平行な方向に移動する現像剤の移動量を示す図である。図103から図105を参照して、実施の形態に係る効果を検証するために行なったシミュレーション結果について説明する。
比較例1、比較例2、実施例1および実施例2における搬送部材を備えた現像装置に対して、CAE解析を用いて、現像剤の移動量をシミュレーションした。すなわち、比較例1、比較例2、実施例1および実施例2のそれぞれにおいて、ある時間から一定時間の間に、現像剤の粒子の各々が、どれだけ移動したかを追跡した。最小から最大までの範囲のうち、25%から75%の間における範囲での移動量の平均を図103から図105にて示している。
比較例1における現像装置においては、回転シャフトの形状を円柱形状とし、回転シャフトの回転軸に垂直な回転シャフトの断面形状における重心と、回転シャフトの回転軸とを一致させた。この回転シャフトの周面にオーガを設けた。オーガの回転中心と、回転シャフトの回転軸とは一致させた。
比較例2における現像装置においては、搬送部材は、上述の比較の形態とほぼ同様の構成とした。すなわち、比較例1に加えて、回転シャフトの周面から回転シャフトの径方向に突出するパドルを設けた。
実施例1における現像装置においては、搬送部材は、上述の実施の形態1とほぼ同様の構成とした。具体的には、回転シャフトを、回転軸に垂直な回転シャフトの断面形状における重心と回転軸の位置とがずれた偏心部を含むものとし、当該偏心部における回転シャフトの断面形状を円形状とした。
実施例2における現像装置においては、搬送部材は、上述の実施の形態1とほぼ同様の構成とした。具体的には、回転シャフトを、回転軸からずれた位置に回転軸に直交する断面形状の重心を有する偏心部を含むものとし、当該偏心部における回転シャフトの断面形状を円形状とした。
実施例2における現像装置においては、搬送部材は、上述の実施の形態2とほぼ同様の構成とした。具体的には、回転シャフトを、回転軸からずれた位置に回転軸に直交する断面形状の重心を有する偏心部を含むものとし、当該偏心部における回転シャフトの断面形状を楕円形状とした。
図103においては、図20に示す移動力VRに基づく現像剤の移動量を示している。なお、移動力VRに基づく移動量は、回転シャフトの回転軸から離れる方向と、回転軸に使づく方向と、異なる方向に移動するベクトルが存在するが、このシミュレーションにおいては、絶対値を移動量として表している。図104においては、図20に示す移動力Vθに基づく現像剤の移動量を示している。
図103および図104に示すように、実施例1および実施例2のいずれにおいても、比較例1および比較例2よりも移動量が大きくなった。
これらの結果により、回転軸に垂直な回転シャフトの断面形状における重心と回転軸の位置とがずれることにより、現像剤の撹拌性を向上できることが確認された。
図105においては、図19に示す移動力VZに基づく移動量を示している。実施例1においては、比較例1より移動量が若干低下するものの、同等程度の搬送量が得られた。また、実施例1は、比較例2よりも移動量は増加した。実施例2においては、比較例1よりも移動量が低下したが、比較例2よりも移動量は増加した。
これらの結果から、実施例1および実施例2のように、回転軸に垂直な回転シャフトの断面形状における重心と回転軸の位置とがずらした構成とすることにより、比較例2と比較して、オーガ220の先端側から現像剤がオーガの外側に逃げることを抑制でき、相当程度の量の現像剤をオーガの螺旋面によってその垂直方向に押圧することができたと言える。これにより、上述の搬送力Vの長手方向の成分によって、矢印AR方向(図4参照)に移動することができ、搬送性の低下を抑制することができたと言える。
上述の実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、上述の実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本発明にとって必ずしも必須のものではない。また、上述のように複数の実施の形態が存在する場合は、特に記載がある場合を除き、各々の実施の形態の特徴部分を適宜組み合わせることは、当初から予定されている。たとえば、実施の形態2から実施の形態12に係る現像剤搬送部材の各々を実施の形態1に係る現像装置、および画像形成装置に適宜用いることができる。
以上、今回発明された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。