JP6828315B2 - 記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、検出装置、及び当該検出装置が搭載された記録装置に関する。
従来から、紙などの媒体を搬送しつつ、記録ヘッドからインクを吐出して媒体に対して画像を記録する記録装置が知られている。
例えば、特許文献1に記載の記録装置(画像記録装置)は、媒体にインクを吐出する記録ヘッド、媒体を搬送する搬送系、媒体のジャムのときに発生する音を検出し電気信号に変換する音声検出手段、及び当該電気信号を増幅する増幅手段などを有し、増幅手段により増幅された電気信号に含まれる周波数成分により媒体のジャム(媒体の詰まり)を検知する。そして、媒体のジャムが発生したときに、記録装置の記録動作を停止させる。
特開2001−302021号公報
しかしながら、特許文献1に記載の記録装置は、媒体のジャムが発生した後で媒体のジャムを検知するので、媒体のジャムや媒体のジャムによる悪影響(例えば、媒体との接触による記録ヘッドの故障)を防止することが難しいという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る検出装置は、媒体の状態を検出可能な検出装置であって、前記媒体と接触可能な接触部と、前記媒体と前記接触部との相対的な位置を変更する位置変更部と、前記媒体と前記接触部とが接触した際に発生する弾性波を検知可能な弾性波検知部と、を有し、前記位置変更部は、前記媒体と前記接触部との相対速度が所定値以上となるように前記位置を変更し、前記弾性波検知部は、前記弾性波を検知することで前記媒体の状態を検出可能であることを特徴とする。
媒体と接触部との相対的な位置を変更する位置変更部は、媒体と接触部との相対速度が所定値以上となるように媒体と接触部との相対的な位置を変更するので、媒体と接触部との相対速度が所定値未満の場合と比べて、媒体と接触部とが接触した時に発生する弾性波の振幅を大きくすることができる。
例えば、媒体と接触部とが僅かに接触した場合であっても、媒体と接触部とが接触した場合に発生する弾性波の振幅が大きくなるので、弾性波検知部は当該弾性波を検出しやすくなる。検出装置は、弾性波検知部が当該弾性波を検出することによって、媒体と接触部との接触が生じたことを把握することができる。
[適用例2]上記適用例に係る検出装置では、前記弾性波は、超音波であることが好ましい。
媒体と接触部とが接触した場合に超音波を検出するようにすると、例えば超音波よりも低周波数の可聴域の音の影響を受けずに、媒体と接触部との接触を検出することができる。
[適用例3]本適用例に係る記録装置は、媒体に対して所定間隔をおいて記録を行う記録部と、前記媒体と接触可能な接触部と、前記媒体と前記接触部との相対的な位置を変更する位置変更部と、前記媒体と前記接触部とが接触した際に発生する弾性波を検知可能な弾性波検知部と、を有し、前記位置変更部は、前記媒体と前記接触部との相対速度が所定値以上となるように前記位置を変更し、前記弾性波検知部は、前記弾性波を検知することで前記媒体の状態を検出可能であることを特徴とする。
媒体と接触部との相対的な位置を変更する位置変更部は、媒体と接触部との相対速度が所定値以上となるように媒体と接触部との相対的な位置を変更するので、媒体と接触部との相対速度が所定値未満の場合と比べて、媒体と接触部とが接触した時に発生する弾性波の振幅を大きくすることができる。
例えば、媒体と接触部とが僅かに接触した場合であっても、媒体と接触部とが接触した場合に発生する弾性波の振幅が大きくなるので、弾性波検知部は当該弾性波を検出しやすくなる。検出装置は、弾性波検知部が当該弾性波を検出することによって、媒体と接触部との接触を把握することができる。換言すれば、記録部が記録を行う媒体の状態を検出することができる。
[適用例4]上記適用例に係る記録装置では、前記接触部は、前記媒体に対して前記所定間隔未満となる位置に配置されることが好ましい。
接触部は、媒体に対して所定間隔未満となる位置に配置される。すなわち、接触部と媒体との間隔を、例えば、媒体と媒体とは接触させたくない物との間隔(所定間隔)よりも小さくなるように配置される。このため、媒体とは接触させたくない物が媒体と接触する可能性の有無を検出することができる。
記録部を媒体とは接触させたくない場合、媒体と接触部との接触で発生する弾性波を検出することによって、記録部と接触する媒体の浮き等の前兆を検出することができる。さらに、当該前兆を改善する対策を施すことによって、記録部と媒体との接触や、記録部と媒体との接触による悪影響(媒体のジャム、記録部の故障など)を防止することができる。
[適用例5]上記適用例に係る記録装置では、前記位置変更部は、前記接触部を前記媒体に対向させて移動させることができることが好ましい。
位置変更部が、接触部を媒体に対向させて移動させると、媒体の状態を検出しやすい。
[適用例6]上記適用例に係る記録装置では、前記記録部は、前記位置変更部が前記接触部を移動させる方向と交差する方向の前記媒体の全体に亘り対向するように配置されていることが好ましい。
記録部は、位置変更部が接触部を移動させる方向と交差する方向の媒体の全体に亘り、画像などの記録を行うことができるので、例えば、位置変更部が接触部を移動させる方向と交差する方向の一部の媒体に、画像などの記録を行う場合と比べて、媒体に対する記録を速くすることができる。
[適用例7]上記適用例に係る記録装置では、前記媒体を搬送方向に搬送する搬送部を有し、前記相対速度の前記所定値は、前記媒体の搬送速度であることが好ましい。
媒体と接触部との相対速度は、媒体の搬送速度(所定値)以上と速くなっているので、媒体と接触部との相対速度が媒体の搬送速度(所定値)未満と遅い場合と比べて、媒体と接触部とが接触した場合に媒体と接触部とを強く接触させ、媒体と接触部との接触した場合に発生する弾性波の振幅を大きくすることができる。
[適用例8]上記適用例に係る記録装置では、前記接触部は、前記記録部よりも前記搬送方向の上流側に配置され、前記位置変更部により前記搬送方向とは異なる方向に位置を変更可能であることが好ましい。
接触部が記録部よりも媒体の搬送方向の上流側に配置されていると、媒体の浮きが生じた場合、媒体は記録部よりも先に接触部に接触する。すなわち、媒体と記録部との接触が生じる前に、媒体と接触部とが接触するので、媒体と接触部との接触を検出することによって、媒体と記録部とが接触する危険性を検出することができる。従って、媒体と記録部とが接触する前に、媒体と記録部とが接触する危険性を検出し、例えば媒体と接触部とが接触する原因を事前に取り除くことによって、媒体と記録部との接触や、媒体と記録部との接触による悪影響(媒体のジャム、記録部の故障など)を未然に防止することができる。
さらに、接触部の位置が媒体の搬送方向と異なる方向に変更されると、接触部の位置が媒体の搬送方向と異なる方向に変更されない場合と比べて、相対速度を速くすることができ、媒体と接触部とが接触した場合に媒体と接触部とを強く接触させ、媒体と接触部との接触した場合に発生する弾性波の振幅を大きくすることができる。
[適用例9]上記適用例に係る記録装置では、前記位置変更部は、前記搬送方向に逆らう方向に前記接触部を回転させることが好ましい。
位置変更部が媒体の搬送方向に逆らう方向に接触部を回転させると、位置変更部が媒体の搬送方向に逆らう方向に接触部を回転させない場合と比べて、より相対速度を速くすることができ、媒体と接触部とが接触した場合に媒体と接触部とを強く接触させ、媒体と接触部との接触した場合に発生する弾性波の振幅を大きくすることができる。
[適用例10]上記適用例に係る記録装置では、前記記録部は、前記搬送方向と交差する方向の前記媒体の全体に亘り対向するように配置されていることが好ましい。
記録部は、媒体の搬送方向と交差する方向の媒体の全体に亘り記録を行うことができるので、例えば、記録部が媒体の搬送方向と交差する方向の一部の媒体に記録を行う場合と比べて、媒体に対する記録を速くすることができる。
[適用例11]上記適用例に係る記録装置では、前記位置変更部は、前記記録部と前記接触部とを搭載しており、前記媒体に対向して前記搬送方向と交差する方向に移動可能であることが好ましい。
位置変更部によって、記録部及び接触部は一緒に移動可能であるので、記録部及び接触部が別々に移動可能である場合と比べて、記録部及び接触部を移動させる構成要素(位置変更部)を簡素化することができる。
[適用例12]上記適用例に係る記録装置では、前記弾性波は、超音波であることが好ましい。
媒体と接触部とが接触した場合に超音波を検出するようにすると、例えば超音波よりも低周波数の可聴域の音の影響を受けずに、媒体と接触部との接触を検出することができる。
例えば、記録装置を動作させる場合に発生する動作音に可聴域の音が含まれる場合、可聴域の音よりも高周波数の超音波によって接触部と媒体との接触を検出するようにすると、記録装置の動作音に含まれる可聴域の音(ノイズ)の影響が小さくなり、接触部と媒体との接触が検出しやすくなる。
実施形態1に係る記録装置の概要を示す概略図。 実施形態1に係る記録装置の制御ブロック図。 検出装置の概要を示す概略図。 検出回路の概要を示すブロック図。 実施形態2に係る記録装置の概略図。 検出回路の概要を示すブロック図。 第2検出信号の概略図。 第1検出信号の概略図。 実施形態3に係る記録装置の概要を示す概略図。 実施形態3に係る他の記録装置の概要を示す概略図。 実施形態3に係る他の記録装置の概要を示す概略図。 実施形態3に係る他の記録装置の概要を示す概略図。 好ましい接触部の断面の状態を示す概略図。 好ましい接触部の断面の状態を示す概略図。 実施形態4に係る用紙再生装置の概要を示す概略図。 変形例1に係る超音波センサーの状態を示す概略図。 変形例2に係る超音波センサーの状態を示す概略図。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。かかる実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の各図においては、各層や各部位を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部位の縮尺は実際とは異なる場合がある。
(実施形態1)
「記録装置の概要」
図1は、実施形態1に係る記録装置の概要を示す概略図である。図2は、本実施形態に係る記録装置の制御ブロック図である。
最初に、図1及び図2を参照し、本実施形態に係る記録装置10の概要を説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る記録装置10は、媒体Mを扱うラージフォーマットプリンター(LFP)である。記録装置10は、脚部11と、脚部11に支持された筐体部12と、筐体部12の両端に取り付けられたセット部17及び巻取部18とを備えている。媒体Mとしては、例えば、上質紙、キャスト紙、アート紙、コート紙、合成紙、及びPET(Polyethylene terephthalate)やPP(polypropylene)などから成るフィルムなどを使用することができる。なお、媒体Mは、前述のものだけには限定されない。また、長尺のものや定形の大きさのものなど、様々なものを使用することができる。
以降の説明では、記録装置10の高さ方向をZ方向とし、Z方向に直交しセット部17から巻取部18に向かう方向をY方向とし、Z方向及びY方向に直交する方向(媒体Mの幅方向)をX方向とする。また、方向を示す矢印の先端側を(+)方向とし、基端側を(−)方向とする。
筐体部12の内部には、媒体Mを搬送方向Fに搬送する搬送部20と、媒体Mに印刷を行う印刷部30と、制御部5と、媒体Mの状態を検出可能な検出装置40と、が設けられている。なお、検出装置40の詳細は後述する。
媒体Mは、セット部17に収納されたロール体Rから巻き解かれ、給送口13から筐体部12の内部に給送され、印刷部30で印刷された後に、排出口15から筐体部12の外部に排出され、巻取部18によってロール状に巻き取られる。
なお、媒体Mは、ロール紙でなく単票紙であってもよい。
搬送部20は、媒体Mを搬送方向Fに搬送する。詳しくは、搬送部20は、印刷部30に対して搬送方向Fの上流側に配置され、駆動ローラー21と従動ローラー22とを有し、セット部17から給送された媒体Mを、印刷部30に搬送する。従動ローラー22は、媒体Mを介して駆動ローラー21に圧接され、従動回転する。駆動ローラー21は、従動ローラー22との間で媒体Mを挟持する。駆動モーター(図示省略)によって駆動ローラー21が回転駆動することにより、媒体Mが搬送方向Fに搬送される。
印刷部30は、媒体Mに対して所定間隔をおいて記録を行う記録ヘッド31、記録ヘッド31を保持するキャリッジ32、キャリッジ32を支持するガイド軸33、媒体Mを支持する媒体支持部35、移動機構37などを有している。
なお、記録ヘッド31は、「記録部」の一例である。
記録ヘッド31は、複数のノズル(図示省略)を備え、インクを吐出可能な構成を有している。記録ヘッド31は、媒体Mにインクを吐出することで、媒体Mに画像を記録(印刷)する。記録ヘッド31は、媒体Mに対して所定間隔(間隔H1)をおいて配置されている。すなわち、記録ヘッド31と媒体Mとの間隔はH1である。
なお、記録ヘッド31と媒体Mとの間隔H1は、「所定間隔」の一例であり、記録ヘッド31は、媒体Mに対して所定間隔(間隔H1)をおいて記録を行う。
キャリッジ32は、記録ヘッド31、及び検出装置40の構成要素である接触部41を支持する。移動機構37は、ベルト(図示省略)や駆動モーター(図示省略)を備え、キャリッジ32を移動させる機構である。キャリッジ32は、ガイド軸33によって支持され、移動機構37によって媒体Mの搬送方向Fと交差する方向(X方向)に往復移動する。さらに、キャリッジ32に支持された記録ヘッド31及び接触部41も、キャリッジ32と一緒に、媒体Mに対向して搬送方向Fと交差する方向(X方向)に移動可能である。
すなわち、キャリッジ32は、記録ヘッド31と接触部41とを搭載しており、媒体Mに対向して搬送方向Fと交差する方向(搬送方向Fとは異なる方向)に移動可能である。そして、接触部41は、キャリッジ32により搬送方向Fとは異なる方向に位置を変更可能である。
このように、キャリッジ32は、記録ヘッド31や接触部41を媒体Mに対向させて移動させることができ、媒体Mと記録ヘッド31との相対的な位置、及び媒体Mと接触部41との相対的な位置を変更する。
媒体支持部35は、印刷部30に搬送された媒体Mを支持し、記録ヘッド31と対向する上面に媒体Mの幅方向(X方向)を長手方向とする略矩形形状の面を有している。さらに、媒体支持部35は、負圧を形成する吸引機構(図示省略)及び吸引孔(図示省略)を有し、吸引機構を駆動することによって、媒体Mを吸引支持する。これにより、媒体Mの浮き上がりによる記録品質の低下が防止される。
記録装置10では、印刷部30が記録ヘッド31をX方向に往復移動させながら記録ヘッド31から媒体Mにインクを吐出させる動作と、搬送部20が媒体Mを搬送方向F(Y方向)に搬送する動作とを交互に繰り返すことにより、媒体Mに画像を記録する。
また、搬送部20が媒体Mを搬送方向Fに搬送する動作における媒体Mの搬送速度はV1である。媒体Mの搬送速度V1は、「媒体と接触部との相対速度の所定値」の一例である。
図2に示すように、制御部5は、記録装置10の制御を行う制御ユニットであり、入出力部91、CPU92、メモリー93、及び制御回路95などを備えている。CPU92と、メモリー93と、制御回路95とは、システムバスによって接続されている。
入出力部91はコンピューター(外部機器)101と記録装置10との間でデータの送受信を行うためのものである。CPU92は記録装置10全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリー93は、RAM、ROM、フラッシュメモリーなどの記憶素子で構成され、CPU92が動作するプログラムを格納し、CPU92の演算結果などの必要情報を保存する。
CPU92は、制御回路95を介してセット部17、巻取部18、搬送部20、及び印刷部30などの記録装置10の各部を制御する。詳細は後述するが、検出装置40は、超音波センサー42を介して媒体Mの状況を監視する。CPU92は、検出装置40の監視結果に基づいて、記録装置10の各部を制御する。
「検出装置の概要」
図3は、検出装置の概要を示す概略図である。図4は、検出回路の概要を示すブロック図である。なお、図3では、検出装置40の構成要素が実線で図示され、検出装置40以外の構成要素が二点鎖線で示されている。さらに、図3では、検出装置40の構成要素である検出回路50の図示が省略されている。
次に、図3及び図4を参照し。検出装置40の概要を説明する。
図3に示すように、検出装置40は、媒体Mと接触可能な接触部41と、媒体Mと接触部41との相対的な位置を変更するキャリッジ32と、媒体Mと接触部41とが接触した際に発生する弾性波(超音波)を検知可能な超音波センサー42と、検出回路50(図1参照)とを備えている。
なお、キャリッジ32は「位置変更部」の一例であり、超音波センサー42は「弾性波検知部」の一例である。
接触部41は、記録ヘッド31に対して搬送方向Fの上流側に配置され、キャリッジ32により搬送方向Fとは異なる方向に位置を変更可能である。接触部41と媒体Mとの間隔はH2である。接触部41と媒体Mとの間隔H2は、記録ヘッド31と媒体Mとの間隔H1よりも小さい。換言すれば、接触部41は、媒体Mに対して間隔H1(所定間隔)未満となる位置に配置され、接触部41と媒体Mとの間隔は、記録ヘッド31と媒体Mとの間隔H1よりも小さい間隔H2である。なお、媒体Mに対して記録ヘッド31を適正な距離に保つために接離方向に移動させることがあるが、それに合わせて接触部41と媒体Mとの間隔を調整可能としてもよい。調整可能とすることで、間隔H2を間隔H1未満に維持することができる。また、接触部41と媒体Mとの間隔を固定とする場合には、記録ヘッド31と媒体Mとの最小間隔未満となるように接触部41と媒体Mとの間隔を調整する。
このため、仮に媒体MがZ(+)方向に浮き上がった場合、媒体Mの浮き上がった部分は記録ヘッド31よりも先に接触部41に接触する。換言すれば、接触部41は、媒体MがZ(+)方向に浮き上がった場合、記録ヘッド31よりも先に媒体Mに接触可能な位置に配置されている。
接触部41は、媒体Mに接触した場合に媒体Mを傷つけにくい材料で構成することが好ましい。
例えば、接触部41の構成材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテフタレート、塩化ビニル、ポリスチレン、ABS樹脂(アクリロニトリル、ブタジエン、及びスチレンの共重合合成樹脂)、アクリル、ポリアミド(ナイロン樹脂)、ポリカポネード)、フッ素樹脂(例えば、四フッ化エチレン)、エチレン酸ビコポリマー(例えば、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体)、フェノール樹脂、ベークライト、メラミン、不飽和ポリエステル、エポキシ、セルロースを含む樹脂などが好ましい。なお、媒体Mに接触した際に、媒体Mを傷付けない材料がより好ましい。
接触部41が媒体Mに接触した場合に、可聴域(概略15〜20kHz)の音よりも高周波数(概略30〜60kHz)の音(超音波)が発せられる。なお、接触部41と媒体Mとが接触した場合に発せられる超音波は、「弾性波」の一例である。
本実施形態では、接触部41と媒体Mとが接触した場合に、振幅が大きい超音波(以降、大きな超音波と称す)が発せられるように、接触部41の媒体Mに接する面(以降、表面と称す)に微小な凹凸が設けられている。すなわち、接触部41の表面に微小な凹凸を設けると、接触部41の表面が平滑である場合と比べて、接触部41と媒体Mとが接触した場合に大きな超音波を発することができる。
例えば、やすりやサンドペーパーなどによって接触部41の表面を粗面化することによって、接触部41の表面に微小な凹凸を設けることができる。例えば、研磨剤を接触部41の表面に衝突させるブラスト法によっても、接触部41の表面に微小な凹凸を設けることができる。例えば、接触部41の表面に微小な粒子を固着させることによっても、接触部41の表面に微小な凹凸を設けることができる。例えば、接触部41を発泡樹脂で構成し微小な空洞を形成することによっても、接触部41の表面に微小な凹凸を設けることができる。
さらに、接触部41と媒体Mとが接触した場合に、大きな超音波が発せられるように、媒体Mと接触部41との相対速度(以降、接触部41の移動速度と称す)V2が所定値(媒体Mの搬送速度V1)以上に設定されている。
詳しくは、キャリッジ32は、接触部41を媒体Mに対向させて移動させ、媒体Mと接触部41との相対的な位置を変更する。キャリッジ32は、接触部41の移動速度V2が所定値(媒体Mの搬送速度V1)以上となるように、媒体Mと接触部41との相対的な位置を変更する。その結果、キャリッジ32に支持された接触部41の移動速度V2は所定値(媒体Mの搬送速度V1)以上となるので、接触部41の移動速度V2が所定値未満である場合と比べて、接触部41は媒体Mに強く接触し、接触部41と媒体Mとが接触した場合に大きな超音波を発することができる。本実施形態では、接触部41の移動速度V2はキャリッジ32の走査速度であり、キャリッジ32の走査速度は、媒体Mの搬送速度V1よりも速い。
記録装置10では、接触部41と媒体Mとが接触した場合に発せられる超音波以外に、色々な音が発生さられる。例えば、記録装置10の構成要素(搬送部20、印刷部30など)を動作させることによって音(例えば、摺動音)が発せられる。
以降、接触部41と媒体Mとが接触した場合に発せられる音を、接触部41と媒体Mとの接触音と称す。記録装置10を動作させることによって発せられる音(接触部41と媒体Mとの接触音以外の音)を、記録装置10の動作音と称す。
接触部41と媒体Mとの接触音は、高周波数域(概略30〜60kHz)の音(超音波)を多く含む。そのため、記録装置10の動作音も同時に発生する状況であっても、超音波検出することにより、接触部41と媒体Mとの接触音を捉えやすい。本実施形態は、高周波数域(概略30〜60kHz)の超音波を監視(観察)することによって、接触部41と媒体Mとの接触を検出し、媒体Mと記録ヘッド31との接触を未然に防止する構成を有している。
以下に、その詳細を説明する。
超音波センサー42は、超音波を検出可能なセンサーデバイスであり、接触部41と媒体Mとの接触音を検出しやすい位置に配置されている。詳しくは、超音波センサー42は、接触部41に対して搬送方向Fの上流側に配置され、媒体Mに対してZ(+)方向側に配置されている。接触部41と媒体Mとの接触音を検出しやすいのであれば、例えば、超音波センサー42を媒体Mに対してZ(−)方向側に配置してもよい。
検出装置40では、超音波センサー42が接触部41と媒体Mとの接触音(超音波)を検出することで、媒体Mの状態を検出可能である。超音波センサー42が検出した超音波は、電気信号に変換され、検出回路50に出力される。
図4に示すように、検出回路50は、フィルター部51と、アンプ部52と、AC振幅−DC電圧変換部53と、電圧比較部54とを有している。
フィルター部51は、必要な周波数成分を抽出し、不要な周波数成分を除去するアナログフィルターである。フィルター部51は、可聴域(概略15〜20kHz)の音をノイズとして除去し、高周波数(概略30〜60kHz)の超音波を抽出し、AC信号としてアンプ部52に出力する。すなわち、フィルター部51は、記録装置10の動作音と比べて、接触部41と媒体Mとの接触音に多く含まれる超音波を抽出し、AC信号としてアンプ部52に出力する。
アンプ部52は、当該AC信号を増幅し、AC振幅−DC電圧変換部53に出力する。
AC振幅−DC電圧変換部53は、アンプ部52からのAC信号をDC電圧に変換し、DC判定信号として電圧比較部54に出力する。
なお、電圧比較部54に出力されたDC判定信号は、接触部41と媒体Mとの接触音に対応するDC判定信号と、記録装置10の動作音に対応するDC判定信号とを含む。記録装置10の動作音に対応するDC判定信号は、接触部41と媒体Mとの接触の検出を阻害するノイズである。記録装置10の動作音に対応するDC判定信号は、判定基準電圧としてメモリー93に格納されている。
詳しくは、接触部41と媒体Mとが接触していない状態で記録装置10を動作させ、記録装置10の動作音を実測し、記録装置10の動作音に対応するDC判定信号を取得し、当該記録装置10の動作音に対応するDC判定信号が、判定基準電圧としてメモリー93に格納されている。
電圧比較部54は、メモリー93に格納された判定基準電圧を読み出し、DC判定信号と判定基準電圧とを比較し、DC判定信号が判定基準電圧以下である場合、接触部41と媒体Mとの接触が生じていないと判断し、接触部41と媒体Mとが接触していないことを示すデジタル信号(例えば、0V)をCPU92に出力する。電圧比較部54は、DC判定信号と判定基準電圧とを比較し、DC判定信号が判定基準電圧よりも大きい場合、接触部41と媒体Mとの接触が生じたと判断し、接触部41と媒体Mとが接触したことを示すデジタル信号(例えば、1V)をCPU92に出力する。
換言すれば、電圧比較部54は、DC判定信号と判定基準電圧の差分から、接触部41と媒体Mとの接触の有無を判定し、接触部41と媒体Mとの接触の有無に対応するデジタル信号をCPU92に出力する。電圧比較部54は、接触部41と媒体Mとの接触の検出を阻害するノイズの影響が小さくなった状態で、接触部41と媒体Mとの接触の有無を判定するので、接触部41と媒体Mとの接触の有無を確実に安定して判定することができる。
CPU92は、接触部41と媒体Mとが接触したことを示すデジタル信号を受け取った場合に、搬送部20及び印刷部30の動作を停止する。使用者は、接触部41と媒体Mとが接触する原因を調べ、接触部41と媒体Mとが接触する原因を是正した後に、搬送部20及び印刷部30の動作を再開し、記録ヘッド31による媒体Mに対する記録を再開する。
記録装置10では、接触部41の移動速度V2が媒体Mの搬送速度V1以上と早くなった状態で接触部41と媒体Mとの相対的な位置が変更され、さらに接触部41の媒体Mに接する面に微小な凹凸が設けられているので、接触部41と媒体Mとが僅かに接触した場合であっても、例えば接触部41の移動速度V2が遅い場合や接触部41の媒体Mに接する面が平滑である場合と比べて、大きな超音波を発することができる。
接触部41と媒体Mとが接触した場合に大きな超音波が発せられるので、記録装置10に搭載された検出装置40は、超音波の状態を監視することによって、接触部41と媒体Mとの接触の有無を確実に安定して検出することができる。
記録装置10では、接触部41が記録ヘッド31に対して搬送方向Fの上流に配置されているので、媒体Mは記録ヘッド31よりも先に接触部41に接触する。すなわち、接触部41と媒体Mとの接触は、記録ヘッド31と媒体Mとの接触よりも早く生じるので、記録装置10では、検出装置40が接触部41と媒体Mとの接触を検出することによって、記録ヘッド31と媒体Mとが接触する危険性を事前に把握することができる。
従って、記録装置10では、記録ヘッド31と媒体Mとが接触する危険性を事前に把握することができるので、記録ヘッド31と媒体Mとが実際に接触する前に、記録ヘッド31と媒体Mとが接触する原因を取り除き、記録ヘッド31と媒体Mとの接触を未然に防止し、記録ヘッド31と媒体Mとの接触の悪影響(媒体Mのジャム、記録ヘッド31の故障など)を未然に防止することができる。
記録装置10では、接触部41は、媒体Mに対して間隔H1(所定間隔)未満となる位置に配置され、記録ヘッド31よりも媒体Mの近くに配置されているので、記録装置10に搭載された検出装置40は、記録ヘッド31に接触しない軽微な媒体Mの浮きを検出することができる。記録ヘッド31に接触しない軽微な媒体Mの浮きは、記録ヘッド31に接触する甚大な媒体Mの浮きの前兆であるので、媒体Mと接触部41との接触で発生する超音波によって、記録ヘッド31と接触する甚大な媒体Mの浮きの前兆を検出することができる。
さらに、記録装置10では、検出装置40が記録ヘッド31と媒体Mとの接触を引き起こす前兆(媒体Mの軽微な浮き)を検出することによって、当該前兆を改善する対策、すなわち記録ヘッド31と媒体Mとの接触を予防する予防処置を講じることができる。
(実施形態2)
図5は、図1に対応する図であり、実施形態2に係る記録装置の概略図である。図6は、検出回路の概要を示すブロック図である。図7は第2検出信号の概略図である。図8は第1検出信号の概略図である。
なお、図8には、第2検出信号66が一点鎖線で図示されている。
以下、図5乃至図8を参照し、本実施形態に係る記録装置10Aに搭載された検出装置40Aの概要を、実施形態1との相違点を中心に説明する。また、実施形態1と同一の構成部位については、同一の符号を附し、重複する説明を省略する。
図5に示すように、本実施形態に係る記録装置10Aに搭載された検出装置40Aは、接触部41と、キャリッジ32と、超音波センサー42と、第2超音波センサー45と、検出回路60とを備えている。すなわち、本実施形態では、検出装置40Aが二つの超音波センサー42,45を有している。この点は、本実施形態と実施形態1との相違点の一つである。詳細は後述するが、本実施形態の検出回路60は、実施形態1の検出回路50と構成が異なる。この点も、本実施形態と実施形態1との相違点の一つである。
超音波センサー42は、超音波を検出可能なセンサーデバイスであり、接触部41と媒体Mとの接触音を検出しやすい位置に配置されている。超音波センサー42は、媒体Mに対してZ(+)方向側に配置されている。
第2超音波センサー45は、超音波を検出可能なセンサーデバイスであり、記録装置10の動作音を検出しやすい位置に配置されている。第2超音波センサー45は、媒体Mに対してZ(−)方向側に配置されている。
超音波センサー42は接触部41と媒体Mとの接触音を主に検出し、第2超音波センサー45は記録装置10の動作音を主に検出する。換言すれば、超音波センサー42は、媒体Mと接触部41との接触を検出するための音を主に検出し、第2超音波センサー45は、媒体Mと接触部41との接触の検出を阻害する雑音(ノイズ)を主に検出する。
図6に示すように、検出回路60は、第1検出部61と、第2検出部62と、RAM68と、FFT処理部(高速フーリエ変換処理部)69とを有している。
第1検出部61は、フィルター部51と、アンプ部52とを有している。フィルター部51は、超音波センサー42から出力されたAC信号から必要な周波数成分を抽出し、不要な周波数成分を除去し、第1検出信号65としてアンプ部52に出力する。第1検出信号65はアンプ部52によって増幅される。
第2検出部62は、フィルター部51と、位相反転回路63と、アンプ部52とを有している。フィルター部51は、第2超音波センサー45から出力されたAC信号から必要な周波数成分を抽出し、不要な周波数成分を除去し、第2検出信号66として位相反転回路63に出力する。第2検出信号66は、位相反転回路63によって位相が反転された後、アンプ部52によって増幅される。
図7に示すように、第2検出信号66は、媒体Mと接触部41との接触の検出を阻害するノイズ(記録装置10の動作音)に起因する信号を多く含み、周波数A〜Bの第2検出信号66Aと、周波数B〜Cの第2検出信号66Bと、周波数C〜Dの第2検出信号66Cとで構成される。
図8に示すように、第1検出信号65は、周波数A〜Bの第1検出信号65Aと、周波数B〜Cの第1検出信号65Bと、周波数C〜Dの第1検出信号65Cとで構成される。第1検出信号65Aは、媒体Mと接触部41との接触の検出を阻害するノイズに起因する信号と、接触部41と媒体Mとの接触音に起因する信号とが含まれる。
周波数A〜Bの第1検出信号65Aは、記録装置10の動作音に起因する信号(ノイズ)であり、周波数A〜Bの第2検出信号66Aに相当する。周波数C〜Dの第1検出信号65Cは、記録装置10の動作音に起因する信号(ノイズ)であり、周波数C〜Dの第2検出信号66Cに相当する。
周波数B〜Cの第1検出信号65Bには、記録装置10の動作音に起因する信号(ノイズ)と、接触部41と媒体Mとの接触音に起因する信号とが含まれる。周波数B〜Cの第1検出信号65Bにおける記録装置10の動作音に起因する信号(ノイズ)は、図中に一点鎖線で示され、周波数B〜Cの第2検出信号66Bに相当する。さらに、図中に実線で示された周波数B〜Cの第1検出信号65Bと、図中に一点鎖線で示された周波数B〜Cの第1検出信号65Bにおける記録装置10の動作音に起因する信号(周波数B〜Cの第2検出信号66B)との差分が、周波数B〜Cの第1検出信号65Bにおける接触部41と媒体Mとの接触音に起因する信号である。
図6に戻り、第1検出信号65と、位相が反転された第2検出信号66とは合流点Hで合成され、第1検出信号65と第2検出信号66との差分に相当する信号、すなわち周波数B〜Cの第1検出信号65Bにおける接触部41と媒体Mとの接触音に起因する信号が、判定信号としてRAM68に格納される。
このように、第1検出信号65と第2検出信号66との差分である判定信号は、媒体Mと接触部41との接触の検出を阻害するノイズ(記録装置10の動作音に起因する信号)がキャンセルされ、媒体Mと接触部41との接触に起因する信号である。
換言すれば、第2検出部62は、媒体Mと接触部41との接触の検出を阻害するノイズをリアルタイムで取得し、当該ノイズをリアルタイムでキャンセルするノイズキャンセラーである。そして、当該ノイズがリアルタイムにキャンセルされた判定信号が、RAM68に格納される。
このため、RAM68に格納された判定信号の時系列データは、接触部41と媒体Mとの接触が生じていない場合に小さな電圧変動の波形となり、接触部41と媒体Mとの接触が生じている場合に大きな電圧変動の波形となる。
FFT処理部69は、RAM68に格納された判定信号の時系列データから、媒体Mと接触部41との接触が生じているのかどうかを検出する。詳しくは、FFT処理部69は、判定信号の時系列データに判定値を超える大きな電圧変動が生じた場合、媒体Mと接触部41との接触が生じたと判断し、媒体Mと接触部41との接触が生じたことを知らせる信号をCPU92に送る。
CPU92は、媒体Mと接触部41との接触が生じたことを知らせる信号を受け取ると、搬送部20及び印刷部30の動作を停止する。使用者は、接触部41と媒体Mとが接触する原因を調べ、接触部41と媒体Mとが接触する原因を是正した後に、搬送部20及び印刷部30の動作を再開し、記録ヘッド31による媒体Mに対する記録を再開する。
検出回路60は、媒体Mと接触部41との接触の検出を阻害するノイズをリアルタイムで取得し、当該ノイズをリアルタイムでキャンセルするので、当該ノイズをリアルタイムで取得しない構成(例えば、実施形態1の検出回路50)と比べて、より高精度に媒体Mと接触部41との接触を検出することができる。
なお、検出回路60にRAM68を設けず、制御部5のメモリー93に判定信号を格納する構成であってもよい。
(実施形態3)
図9乃至図12は、図3に対応する図であり、実施形態3に係る記録装置の概要を示す概略図である。
詳しくは、図9は、本実施形態に係る記録装置10Bの概要を示す概略図である。図10は、本実施形態に係る他の記録装置10Cの概要を示す概略図である。図11は、本実施形態に係る他の記録装置10Dの概要を示す概略図である。図12は、本実施形態に係る他の記録装置10Eの概要を示す概略図である。
なお、図9乃至図12では、説明に必要な構成要素が図示され、説明に不要な構成要素の図示が省略されている。さらに、図9乃至図12では、媒体Mが二点鎖線で図示されている。なお、実施形態1と同一の構成部位については、同一の符号を附し、重複する説明を省略する。
以下、図9乃至図12を参照し、本実施形態に係る記録装置の概要を説明する。
図9に示すように、記録装置10Bは、媒体Mに対して所定間隔(間隔H1)をおいて記録を行う記録ヘッド31と、記録ヘッド31を支持するキャリッジ32と、検出装置40とを有している。
キャリッジ32は、ガイド軸33によって支持され、移動機構37(図1参照)によってX方向(媒体Mの幅方向)に移動可能となっている。さらに、ガイド軸33は、移動機構(図示省略)によって、X方向と交差するY方向(媒体Mの長さ方向)に移動可能となっている。その結果、キャリッジ32及びキャリッジ32に支持された記録ヘッド31は、X方向及びY方向に移動可能となっている。
記録装置10Bでは、媒体Mが静止し、記録ヘッド31がX方向及びY方向に移動することで、媒体Mに記録がなされる。実施形態1に係る記録装置10は、媒体Mが搬送方向Fに搬送され、記録ヘッド31が搬送方向Fと交差する方向(X方向)に移動することで、媒体Mに記録がなされる。この点は、本実施形態の記録装置10Bと実施形態1の記録装置10との相違点の一つである
キャリッジ32は、検出装置40の構成要素であり、検出装置40における「位置変更部」の一例である。キャリッジ32は、接触部41を媒体Mに対向させて移動させ、媒体Mと接触部41との相対的な位置を変更する。本実施形態では、接触部41はキャリッジ32に支持されX方向及びY方向に移動する、実施形態1では、接触部41はキャリッジ32に支持されX方向に移動する。この点も、本実施形態と実施形態1との相違点の一つである。
記録装置10Bでは、媒体Mと接触部41との相対的な位置が変更されることによって、接触部41と媒体Mとが僅かに接触した場合であっても、大きな超音波が発せられる。
そして、検出装置40は、接触部41と媒体Mとが接触した場合に発せられる超音波を監視し、記録ヘッド31と媒体Mとが接触する危険性や、記録ヘッド31と媒体Mとの接触を引き起こす前兆(媒体Mの軽微な浮き)を検出することができる。そして、記録装置10Bでは、検出装置40が当該危険性や当該前兆を検出することによって、記録ヘッド31と媒体Mとの接触による悪影響を未然に防止し、さらに記録ヘッド31と媒体Mとの接触を予防する予防処置を講じることができる。
図10に示すように、記録装置10Cは、「記録部」の一例であるラインヘッド31Cと、検出装置40Cとを有している。
ラインヘッド31Cは、媒体Mに対して所定間隔をおいて配置され、Y方向に移動可能である。ラインヘッド31Cは、ラインヘッド31Cが移動する方向(Y方向)と交差する方向(X方向)の媒体Mの全体に亘り対向するように配置されている。ラインヘッド31Cには、インクを吐出するノズル(図示省略)が、X方向の媒体Mの全体に亘り対向するように設けられている。
記録装置10Cは、媒体Mが静止し、ラインヘッド31CがY方向に移動しながらでインクを吐出することによって、媒体Mに記録がなされるライン方式の記録装置である。この点は、実施形態1の記録装置10との相違点の一つである。
検出装置40Cは、接触部41Cと、超音波センサー42と、検出回路50(図4参照)とを有している。接触部41Cは、ラインヘッド31Cの移動方向(Y方向)と交差する方向(X方向)の媒体Mの全体に亘り対向するように配置されている。この点は、実施形態1の接触部41との相違点の一つである。
接触部41Cは、ラインヘッド31Cに支持され、ラインヘッド31Cと一緒にY方向に移動可能である。接触部41CがY方向に移動することによって、媒体Mと接触部41Cとの相対的な位置が変更される。
なお、ラインヘッド31Cは、接触部41Cを支持し、接触部41CをY方向に移動させることがきる「位置変更部」の一例であり、検出装置40Cの構成要素の一部をなす。
記録装置10Cでは、媒体Mと接触部41Cとの相対的な位置が変更されることによって、接触部41Cと媒体Mとが僅かに接触した場合であっても、大きな超音波が発せられる。
そして、検出装置40Cは、接触部41Cと媒体Mとが接触した場合に発せられる超音波を監視し、ラインヘッド31Cと媒体Mとが接触する危険性や、ラインヘッド31Cと媒体Mとの接触を引き起こす前兆(媒体Mの軽微な浮き)を検出することができる。そして、記録装置10Cでは、検出装置40Cが当該危険性や当該前兆を検出することによって、ラインヘッド31Cと媒体Mとの接触による悪影響を未然に防止し、さらにラインヘッド31Cと媒体Mとの接触を予防する予防処置を講じることができる。
なお、記録装置10Cは、ラインヘッド31Cが静止し、媒体MがY方向に移動することによって媒体Mに記録がなされる構成であってもよい。すなわち、記録装置10Cは、ラインヘッド31Cが接触部41Cを支持し、ラインヘッド31Cと接触部41Cとが静止状態にあり、媒体MがY方向に搬送されることによって、媒体Mと接触部41Cとの相対的な位置が変更される構成であってもよい。この場合、媒体Mを搬送する構成が、媒体Mと接触部41との相対的な位置を変更する「位置変更部」の一例となり、検出装置40Cの構成要素の一部をなす。
図11に示すように、記録装置10Dは、媒体Mに対して所定間隔(間隔H1)をおいて記録を行う記録ヘッド31と、検出装置40Dとを有している。
記録装置10Dは、媒体Mが搬送方向Fに搬送され、記録ヘッド31が搬送方向Fと交差する方向(X方向)に移動することで、媒体Mに記録がなされるシリアル方式の記録装置であり、実施形態1の記録装置10と同じ構成を有している。
検出装置40Dは、媒体Mと接触可能な接触部41Dと、超音波センサー42と、検出回路50(図4参照)とを有している。
接触部41Dは、搬送方向Fと交差するX方向に伸びた円柱形状の棒である。接触部41Dは、記録ヘッド31に対して搬送方向Fの上流側で、搬送方向Fと交差するX方向の媒体Mの全体に亘り対向するように配置されている。さらに、媒体Mは、搬送部20(図1参照)によって搬送方向Fの力が付与され、搬送方向Fに搬送される。
接触部41Dは、回転機構(図示省略)によって、図中の矢印Kで示された方向(接触部41Dの−X方向側から見て反時計回りの方向)に回転している。すなわち、接触部41Dは、媒体Mに接触した場合に、搬送方向Fの力に抗する力が媒体Mに付与されるように回転している。換言すれば、接触部41Dは、媒体Mと対向する面が搬送方向Fに逆らう方向に回転し、媒体Mと対向する面が媒体Mと相対的に移動する速度が大きくなるようにしている。
記録装置10Dでは、媒体Mが搬送方向Fに搬送されることによって、媒体Mと接触部41Dとの相対的な位置が変更される。また、接触部41Dが搬送方向Fに逆らう方向に回転することによって、媒体Mと接触部41Dとの相対的な位置が変更される。そして、搬送部20が媒体Mを搬送方向Fに搬送する動作、及び接触部41Dが回転する動作は、それぞれ媒体Mと接触部41Dとの相対的な位置を変更させる動作となる。
すなわち、媒体Mを搬送する構成が媒体Mと接触部41Dとの相対的な位置を変更する「位置変更部」の一例となる。また、接触部41Dが回転することによっても、媒体Mと接触部41Dとの相対的な位置が変更されるので、接触部41Dは、媒体Mと接触部41Dとの相対的な位置を変更する「位置変更部」を兼ねる。すなわち、接触部41Dは、「搬送方向に逆らう方向に接触部を回転させる位置変更部」を兼ねる。
図13及び図14は、好ましい接触部の断面の状態を示す概略図である。すなわち、図13及び図14は、好ましい接触部41Dの一例を示す図である。
例えば、接触部41Dは、表面に微小な凹凸が設けられた構成が好ましい。詳しくは、図13に示すように、接触部41Dは、ローラー部72と、ローラー部72を覆う粗面部73とを有し、粗面部73が媒体Mに接触する。粗面部73は、ローラー部72を覆う結合剤層74と、結合剤層74の表面から突出するよう埋め込まれた粒子75とで構成される。すなわち、接触部41Dは、粒子75によって表面に微小な凹凸が設けられている。
例えば、接触部41Dはブラシである構成が好ましい。詳しくは、図14に示すように、接触部41Dは、ローラー部72の表面に毛76が埋め込まれた構成を有している。毛76は、可撓性および弾性を有することが好ましく、媒体Mに接触した際に、媒体Mを傷付けない素材がよい。
なお、粒子75や毛76を埋め込む接触部は、実施形態3以外の他の実施形態においても採用することができる。
接触部41Dの表面に微小な凹凸が設けられた構成、または接触部41Dの表面に毛76が埋め込まれた構成にすると、接触部41Dの表面が平滑である場合と比べて、接触部41Dと媒体Mとが接触した場合に、より大きな超音波を発することができる。
そして、検出装置40Dは、接触部41Dと媒体Mとが接触した場合に発せられる超音波を監視し、記録ヘッド31と媒体Mとが接触する危険性や、記録ヘッド31と媒体Mとの接触を引き起こす前兆(媒体Mの軽微な浮き)を、高感度に確実に検出することができる。そして、記録装置10Dでは、検出装置40Dが当該危険性や当該前兆を検出することによって、記録ヘッド31と媒体Mとの接触による悪影響を未然に防止し、記録ヘッド31と媒体Mとの接触を予防する予防処置を講じることができる。
なお、記録装置10Dには、キャリッジ32に接触部41を付加してもよい。すなわち、記録装置10Dは、キャリッジ32に支持された接触部41と、媒体Mに接触した場合に搬送方向Fの力に抗する力が媒体Mに付与されるように回転する接触部41Dとからなる、二つの接触部41,41Dが設けられた構成を有していてもよい。二つの接触部41,41Dである場合、一つの接触部41Dである場合と比べて、接触部41,41Dと媒体Mとが接触した場合に、さらに大きな超音波を発することができる。
図12に示すように、記録装置10Eは、「記録部」の一例であるラインヘッド31Cと、検出装置40Eとを有している。
記録装置10Eは、媒体Mが搬送方向Fに搬送され、ラインヘッド31Cが静止した状態でインクを吐出することによって、媒体Mに記録がなされるライン方式の記録装置であり、上述した記録装置10Cと同じ構成を有している。
検出装置40Eは、接触部41Eや超音波センサー42などを有している。接触部41Eは、搬送方向Fと交差するX方向に伸びた円柱形状の棒である。接触部41Eは、ラインヘッド31Cに対して搬送方向Fの上流側で、搬送方向Fと交差するX方向の媒体Mの全体に亘り対向するように配置されている。さらに、図示を省略するが、接触部41Eは、上述した接触部41Dと同様に、表面に微小な凹凸(図13参照)を有している。
接触部41Eは、媒体Mに接触した場合に、搬送方向Fの力に抗する力が媒体Mに付与されるよう、図中の矢印Kで示された方向(反時計回りの方向)に回転している。さらに、接触部41Eは、移動機構(図示省略)によって、図中の矢印Nで示された方向(搬送方向Fとは異なる方向)にスライドする。この点は、上述した記録装置10Dにおける接触部41Dとの相違点の一つである。
このように、検出装置40Eは、接触部41Eが回転する動作と、接触部41Eがスライドする動作とを有している。接触部41Eが回転する動作と、接触部41Eとがスライドする動作とを有した状態で、接触部41Eが媒体Mに接触すると、接触部41Eが回転する動作または接触部41Eがスライドする動作のいずれかを有する場合と比べて、接触部41Eと媒体Mとが僅かに接触した場合であっても、大きな超音波を発することができる。
そして、検出装置40Eは、接触部41Eと媒体Mとが接触した場合に発せられる超音波を監視し、ラインヘッド31Cと媒体Mとが接触する危険性や、ラインヘッド31Cと媒体Mとの接触を引き起こす前兆(媒体Mの軽微な浮き)を、高感度に確実に検出することができる。そして、記録装置10Eでは、検出装置40Eが当該危険性や当該前兆を検出することによって、ラインヘッド31Cと媒体Mとの接触による悪影響を未然に防止し、ラインヘッド31Cと媒体Mとの接触を予防する予防処置を講じることができる。
なお、記録装置10Eは、接触部41Eが回転する動作、または接触部41Eがスライドする動作のいずれかを有する構成であってもよい。
さらに、検出装置40,40C,40D,40Eは、検出回路50(図4参照)によって接触部41,41C,41D,41Eと媒体Mとの接触を検出していたが、検出回路60(図6参照)によって接触部41,41C,41D,41Eと媒体Mとの接触を検出する構成であってもよい。
(実施形態4)
図15は、実施形態4に係る用紙再生装置の概要を示す概略図である。
図15に示すように、実施形態4に係る用紙再生装置80は、セット部81と、再生ユニット82と、検査ユニット83と、載置部84とを有している。
例えば、使用済みの古紙は、セット部81にセットされ、セット部81から再生ユニット82の中に供給される。再生ユニット82では、セット部81から供給された古紙を繊維状まで粉砕した後、新たな印刷が可能な再生紙として再生する。再生ユニット82で再生された再生紙は、検査ユニット83で皺や折り目などの有無が検査され、皺や折り目などがなく新たな印刷が可能な再生紙が載置部84に載置される。
すなわち、用紙再生装置80では、使用済みの古紙が、図中の破線で示された搬送経路を搬送方向Fに搬送され、新たな印刷が可能な再生紙として再生される。
検査ユニット83には、接触部41Dと超音波センサー42と検出回路50とを有する検出装置40Dが配置されている。接触部41Dは、搬送方向Fと交差する方向に伸びた円柱形状の棒である。接触部41Dは、搬送方向Fと交差する方向の再生紙の全体に亘り対向するように配置されている。接触部41Dは、回転機構(図示省略)によって、図中の矢印で示された方向(時計回りの方向)に回転している。接触部41Dは、再生紙に接触した場合に、再生紙に対して搬送方向Fの力に抗する力が付与されるように回転している。
そして、皺や折り目などによって再生紙が変形し、再生紙の厚み方向に変化が生じ、再生紙が接触部41Dに接触する場合に、再生紙と接触部41Dとの接触音(超音波)が発せられる、検出装置40Dは、再生紙と接触部41Dとの接触音(超音波)から、再生紙の皺や折り目の有無などを検出する。
検出装置40Dで皺や折り目が無いと判定された再生紙は、新たな印刷が可能な良品と判定され、載置部84に載置される。
検出装置40Dで皺や折り目が有りと判定された再生紙は、新たな印刷が難しい不良品と判定され、セット部81に戻され、再生ユニット82によって再度再生される。または、不良品と判定された再生紙を印刷以外の他の用途に利用してもよい。
このように、用紙再生装置80に検出装置40Dを搭載することで、再生紙の状態を監視し、新たな印刷が可能な良品の再生紙のみ載置部84に載置させることができる。また、新たな印刷が難しい不良品と判断された再生紙が多発した場合、再生ユニット82をメンテナンスし、再生ユニット82を適正な状態に維持管理することができる。
なお、検査ユニット83には、検出装置40Dに替えて、検出装置40,40A,40C,40Eを配置し、検出装置40,40A,40C,40Eによって再生紙の状態を監視する構成であってもよい。
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、上記実施形態以外にも様々な変形例が考えられる。以下、変形例を挙げて説明する。
(変形例1)
図16は、変形例1に係る超音波センサーの状態を示す概略図である。
図16に示すように、本変形例に係る超音波センサー42は、接触部41の内部に収納されている。すなわち、接触部41の内部に空洞43が設けられ、超音波センサー42は、接触部41の空洞43の中に配置(収納)されている。
超音波センサー42を、接触部41の空洞43の中に配置すると、例えば、上述した実施形態1のように超音波センサー42を接触部41の外に配置する場合(図1参照)と比べて、超音波センサー42が媒体Mと接触部41とが接触する部分の近くに配置されるので、媒体Mと接触部41との接触の検出を阻害する雑音(ノイズ)の影響を小さくすることができる。
(変形例2)
図17は、変形例2に係る超音波センサーの状態を示す概略図である。
図17に示すように、本変形例に係る超音波センサー42は、接触部41Dの内部に収納されている。すなわち、接触部41Dの内部には空洞43Dが設けられ、超音波センサー42は、接触部41Dの空洞43Dの中に配置(収納)されている。
超音波センサー42を、接触部41Dの空洞43Dの中に配置すると、例えば上述した実施形態3のように超音波センサー42を接触部41Dの外に配置する場合(図11参照)と比べて、超音波センサー42を媒体Mと接触部41Dとが接触する部分の近くに配置でき、媒体Mと接触部41Dとの接触の検出を阻害する雑音(ノイズ)の影響を小さくすることができる。
さらに、本変形例では、接触部41Dの表面には、空洞43Dに至る孔44が設けられている。空洞43Dに至る孔44を接触部41Dの表面に設けると、孔44が設けられていない場合と比べて、媒体Mと接触部41Dとの接触音が効率的に空洞43Dの内部に伝達され、超音波センサー42は、より高感度に媒体Mと接触部41Dとの接触音を検出することができる。
(変形例3)
検出装置40,40A,40C,40D,40Eを搭載する電子機器は、上述した記録装置10,10A,10B,10C,10D,10Eや、用紙再生装置80に限定されない。
例えば、検出装置40,40A,40C,40D,40Eを、画像が記録された媒体に対してパンチング処理やステープル処理などの後処理を施す後処理装置に搭載してもよい。例えば、検出装置40,40A,40C,40D,40Eを、画像を記録する印刷装置と、画像が記録された媒体に対して後処理を施す後処理装置との間に配置される搬送装置に搭載してもよい。
すなわち、検出装置40,40A,40C,40D,40Eは、内部で媒体の搬送がなされる電子機器の全般に搭載できる。検出装置40,40A,40C,40D,40Eを搭載することで、浮き上がり、皺、折り目などの媒体の不具合を検出することができる。検出装置40,40A,40C,40D,40Eを搭載した電子機器は、不具合が発生した媒体を不良品として選別することが可能になり、さらに媒体の不具合が多発した場合に修理やメンテナンスを施し、当該電子機器を常に適正な状態に維持管理することが可能になる。
(変形例4)
媒体Mは、例えば、曲面や凹凸の表面を有するなど、立体的に形成されている立体物でもよい。形成時などの立体物の形状データを基に位置を把握し、立体物の表面に印刷を施す際に、立体物が反りなどにより変形を生じている場合がある。そのため、立体物の形状データと実際の立体物の形状との差異により、記録ヘッド31やラインヘッド31Cが適正な距離を保てず、立体物である媒体Mと接触してしまう可能性がある。このような場合にも、上述のような検出装置40,40A,40C,40D,40Eを立体物に合わせた構成に応用して用いることにより、不具合の発生を未然に防ぐことができる。
5…制御部、10…記録装置、11…脚部、12…筐体部、13…給送口、15…排出口、17…セット部、18…巻取部、20…搬送部、21…駆動ローラー、22…従動ローラー、30…印刷部、31…記録ヘッド、32…キャリッジ、33…ガイド軸、35…媒体支持部、37…移動機構、40…検出装置、41…接触部、42…超音波センサー、50…検出回路。

Claims (11)

  1. 記録装置であって、
    媒体に対して所定間隔をおいて記録を行う記録部と、
    前記媒体を搬送方向に搬送する搬送部と、
    前記媒体と接触可能な接触部と、
    前記媒体と前記接触部との相対的な位置を変更する位置変更部と、
    前記媒体と前記接触部とが接触した際に発生する弾性波を検知可能な弾性波検知部と、
    を有し、
    前記位置変更部は、前記媒体と前記接触部との相対速度が所定値以上となるように前記位置を変更し、
    前記弾性波検知部は、前記弾性波を検知することで前記媒体の状態を検出可能であり、
    前記接触部は、前記記録部よりも前記搬送方向の上流側に配置され、
    前記接触部と前記媒体との間隔は、前記記録部と前記媒体との間隔よりも小さく、
    前記接触部は、前記位置変更部が前記接触部を移動させる方向と交差する方向において、前記媒体の全体に亘り接触可能に配置されていることを特徴とする記録装置。
  2. 前記接触部は、前記媒体に対して前記所定間隔未満となる位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記位置変更部は、前記接触部を前記媒体に対向させて移動させることができることを特徴とする請求項1または2に記載の記録装置。
  4. 前記記録部は、前記位置変更部が前記接触部を移動させる方向と交差する方向の前記媒体の全体に亘り対向するように配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の記録装置。
  5. 前記相対速度の前記所定値は、前記媒体の搬送速度であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の記録装置。
  6. 前記接触部は、前記位置変更部により前記搬送方向とは異なる方向に位置を変更可能であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の記録装置。
  7. 前記位置変更部は、前記搬送方向に逆らう方向に前記接触部を回転させることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の記録装置。
  8. 前記記録部は、前記搬送方向と交差する方向の前記媒体の全体に亘り対向するように配置されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の記録装置。
  9. 前記位置変更部は、前記記録部と前記接触部とを搭載しており、前記媒体に対向して前記搬送方向と交差する方向に移動可能であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の記録装置。
  10. 前記弾性波は、超音波であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の記録装置。
  11. 前記弾性波検知部と前記接触部とは、それぞれが独立して配置されることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の記録装置。
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