JP6827778B2 - 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、画像の位置合わせを行う画像処理装置に関するものである。
カメラなどの撮像装置からの距離が異なる複数の被写体を撮像する場合、あるいは、奥行き方向に長い被写体を撮像する場合に、撮像光学系における被写界深度が足りないために、被写体の一部にしかピントを合わせられない場合がある。これを解決するため、特許文献1には、ピント位置を変化させて複数の画像を撮像し、各画像から合焦している領域のみを抽出して1枚の画像に合成し、撮像領域全体に合焦している合成画像を生成する技術が開示されている。
複数の画像を用いて合成を行う場合、手振れなどによって生じた複数の画像間の位置ずれを補正するために、複数の画像間の位置合わせを行う必要がある。ここで、ピントがあっていない領域は、画像がぼけて像が広がっているため、このような領域を用いて位置合わせを行ってしまうと、その精度が低くなってしまう。そのため、画像間の位置合わせを精度良く行うためには、なるべく合焦状態である領域を用いて、画像間の位置合わせを行う必要がある。
そのためには、ピント位置を変化させながら撮像した複数の画像のそれぞれにおいて、どの領域が合焦状態であるかを判定する必要がある。そこで、特許文献2には、コントラストの高い領域を合焦領域とみなして、コントラスト値の高い領域を位置合わせの基準領域として複数の画像間の位置合わせを行う技術が開示されている。
特開2015−216532号公報 特開2007−274213号公報
しかしながら、コントラストの高い領域が、合焦領域であるとは限らない場合がある。例えば、主たる被写体の模様が薄く、その背景の模様が濃い場合、主たる被写体にピントを合わせたとしても、合焦状態ではない背景を基準領域とする位置合わせを行ってしまう場合がある。
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものであり、合焦領域を正しく判定し、コントラスト値が高くてもピントが合っていないと判定した領域を位置合わせの基準領域として使わない画像処理装置を提供することを目的とする。
本発明はピント位置の異なる複数の画像のうち、前記ピント位置の差が所定量以内の2枚の前記画像に対して順次に位置合わせを行う位置合わせ手段と、前記複数の画像のそれぞれの局所領域におけるコントラスト値を取得するコントラスト値の取得手段と前記複数の画像の少なくとも一部の画像の対応する前記局所領域において前記位置合わせの基準領域を設定する基準領域の設定手段と、を有し前記基準領域の設定手段は、前記コントラスト値の前記ピント位置の方向での変化に基づいて前記基準領域を設定することを特徴とする画像処理装置を提供する。
本発明の画像処理装置によれば、複数の画像に対する位置合わせで合焦領域を基準領域として使おうとするとき、合焦領域を精度よく判定することができる。
本発明の実施形態に係るデジタルカメラの構造を示すブロック図である。 本発明の実施形態を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施形態における位置合わせの基準領域の設定を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施形態におけるブロック配置を説明するための図である。 本発明の実施形態における着目ブロックのコントラスト履歴の一例を説明するための図である。 本発明の実施形態におけるブロックのコントラスト履歴とピント位置との関係を説明するための図である。 本発明の実施形態における着目ブロックの不使用条件の判断を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施形態におけるピークの検出を説明するための図である。 本発明の実施形態における不使用条件の例を説明するための図である。 本発明の実施形態におけるブロックの番号を示すための図である。 本発明の実施形態における位置合わせを説明するためのフローチャートである。 本発明の実施形態における画像の合成を説明するためのフローチャートである。
以下では、添付の図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1は本実施形態に係るデジタルカメラの構造を示すブロック図である。
制御部101は、例えばCPUやMPUなどのシグナルプロセッサであり、予め後述するROM105に内蔵されたプログラムを読み出しながら、デジタルカメラ100の各部分を制御する。たとえば、後述するように、制御部101が、後述する撮像部104に対して撮像の開始と終了について指令を出す。または、後述する画像処理部107に対して、ROM105に内蔵されたプログラムに基づいて、画像処理の指令を出す。ユーザによる指令は、後述する操作部110によってデジタルカメラ100に入力され、制御部101を通して、デジタルカメラ100の各部分に達する。
駆動部102は、モーターなどによって構成され、制御部101の指令の下で、後述する光学系103を機械的に動作させる。たとえば、制御部101の指令に基づいて、駆動部102が光学系103に含まれるフォーカスレンズの位置を移動させ、光学系103の焦点距離を調整する。
光学系103は、ズームレンズ、フォーカスレンズ、および絞りなどにより構成される。絞りは、透過する光量を調整する機構である。レンズの位置を変えることによって、ピント位置を変えることができる。
撮像部104は、光電変換素子であり、入射された光信号を電気信号に変換する光電変換を行うものである。たとえば、撮像部104に、CCDやCMOSセンサなどを適用することができる。撮像部104は、動画撮像モードを設け、時間的に連続する複数の画像を動画の各々のフレームとして、撮像することができる。
ROM105は、記録媒体としての読み出し専用の不揮発性メモリであり、デジタルカメラ100が備える各ブロックの動作プログラムに加え、各ブロックの動作に必要なパラメータ等を記憶している。RAM106は、書き換え可能な揮発性メモリであり、デジタルカメラ100が備える各ブロックの動作において出力されたデータの一時的な記憶領域として用いられる。
画像処理部107は、撮像部104から出力された画像、あるいは後述する内蔵メモリ109に記録されている画像信号のデータに対して、ホワイトバランス調整、色補間、フィルタリングなど、様々な画像処理を行う。また、撮像部104が撮像した画像信号のデータに対して、JPEGなどの規格で、圧縮処理を行う。
画像処理部107は、特定の処理を行う回路を集めた集積回路(ASIC)で構成される。あるいは、制御部101がROM105から読み出したプログラムに従って処理することで、制御部101が画像処理部107の機能の一部または全部を兼用するようにしてもよい。制御部101が画像処理部107の全ての機能を兼用する場合には、画像処理部107をハードウェアとして有する必要はなくなる。
表示部108は、RAM106に一時保存されている画像、または、後述する内蔵メモリ109に保存されている画像、あるいは、デジタルカメラ100の設定画面などを表示するための液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどである。
内蔵メモリ109は、撮像部104が撮像した画像や画像処理部107の処理を得た画像、および、画像撮像時のピント位置の情報などを記録する場所である。内蔵メモリの代わりに、メモリカードなどを用いてもよい。
操作部110は、たとえば、デジタルカメラ100に設けられたボタンやスイッチ、キー、モードダイアルなど、あるいは、表示部108に兼用されるタッチパネルなどである。ユーザによる指令は、操作部110を経由して、制御部101に達する。
図2は、本実施形態を説明するためのフローチャートである。
ステップS201で、デジタルカメラ100は、ピント位置の異なる複数の画像を取得する。具体的に、制御部101の指令の下で、光学系103に設けられる複数のレンズの相対位置を調整しながらピント位置を変え、撮像部104が所定数の画像を撮像する。もしくは、制御部101は、予め内蔵メモリに保存されているピント位置の異なる複数の画像を読み出す。
ステップS202では、制御部101は、位置合わせの基準領域の設定を行う。ステップS203では、画像処理部107は、ステップS202で設定した基準領域をもとに位置合わせを行う。ステップS204では、画像処理部107は、ステップS201に取得した画像に対して合成を行う。ステップS202乃至S204の詳細は、後述する。
図3は、ステップS202における位置合わせの基準領域の設定を説明するためのフローチャートである。
まず、画像処理部107は、ステップS301で、ステップS201で取得した画像に対してブロック配置を行う。図4は、本実施形態におけるブロック配置を説明するための図である。図4に示すように、画像処理部107は、ステップS201で取得した画像401に対して、所定サイズの矩形のブロック402を所定間隔で画像の局所領域に配置する形でブロック配置を行う。画像処理部107は、処理対象となるすべての画像に対して、同じブロック配置を行う。
ステップS302で、画像処理部107は、未処理のブロックの中から、次の一連の処理の対象となる着目ブロックを設定する。
ステップS303で、画像処理部107は、着目ブロックのコントラスト履歴を取得する。画像処理部107は、ステップS201で取得した複数の画像において、同じ位置にあるブロック(着目ブロック)のコントラスト値を取得し、そのコントラスト値と画像のピント位置との関係を着目ブロックのコントラスト履歴として取得する。
図5は、着目ブロックのコントラスト履歴の一例を説明するための図である。図5のグラフでは、横軸は画像を撮像するときのピント位置を表し、縦軸はコントラスト値を表す。なお、図5では、画像のピント位置の間隔が等しいが、これに限らず、画像のピント位置の間隔が等しくなくても、本実施形態を実施できる。
図6は、ブロックのコントラスト履歴とピント位置との関係を説明するための図である。図6(a)では、画像にブロック601と602とがあることを示す。制御部101は、以下の方法を用いて、ブロック601と602との領域が合焦しているかどうかを判断する。図6(b)と図6(c)は、それぞれブロック601と602とのコントラスト履歴を示す。図6(b)では、ピント位置がF1の画像において、ブロック601のコントラストが最も高いことを示す。制御部101は、ピント位置がF1のとき、ブロック601の領域は合焦していると判断する。同様に、図6(c)では、ピント位置がF6の画像において、ブロック602のコントラストが最も高いことを示す。制御部101は、ピント位置がF6のとき、ブロック602の領域は合焦していると判断する。ただし、制御部101の前述した判断は必ずしも正しいわけでなく、後述する不使用条件の判定で制御部101の判断が誤る可能性の高いもの(実際に合焦していないもの)を除外する。
ステップS304で、制御部101は、着目ブロックの不使用条件を判断する。詳細は後述する。
ステップS305で、制御部101は、すべてのブロックに対して不使用条件の判断の一連の処理を行ったかどうかを判断する。制御部101は、すべてのブロックに対して処理した場合、図3に示したフローを終了させ、すべてのブロックに対して処理していない場合、ステップS302に戻る。ステップS302で、画像処理部107は、改めて未処理のブロックから着目ブロックを設定する。
以下では、ステップS304での着目ブロックの不使用条件の判断を説明する。図7は、ステップS304での着目ブロックの不使用条件の判断を説明するためのフローチャートである。
ステップS701で、制御部101は、各々のブロックのコントラスト履歴から、ピーク(極大値)を検出する。図8は、ピークの検出を説明するための図である。図8に示したグラフは、図5に示したグラフの一部と見なしてよい。図8は、ピント位置がPn−1、Pn、Pn+1で撮像した画像の着目ブロックのコントラスト値Cn−1、Cn、Cn+1を示している。下記の(式1)と(式2)のように、Pn両側の傾きを計算する。
Figure 0006827778
Figure 0006827778
s+とs−の両方が予め定められた所定量より大きい場合、制御部101は、ピント位置Pnで取得した画像において、着目ブロックのコントラスト値がピークになると検出する。なお、Pnの端点にあるとき(図5におけるP0とP7)、片方のみ計算すればよい。また前述した方法の変形として、下記のように隣接するピント位置でのコントラスト値の差を用いてピークを検出してもよい。
ΔC−=Cn−Cn−1 ……(式3)
ΔC+=Cn−Cn+1 ……(式4)
上記の(式3)と(式4)で算出したΔC+とΔC−の両方が予め定められた所定量より大きい場合、制御部101は、ピント位置Pnで取得した画像において、着目ブロックのコントラスト値がピークになると検出する。明らかに、ピント位置の間隔が等しいとき、(式3)と(式4)を用いてピークの検出と、(式1)と(式2)を用いてピークの検出とが等価である。
次に、ステップS702に進み、制御部101は、前述したピークの検出結果が不使用条件に該当しているかどうかについて判断する。図9は、不使用条件の例を説明するための図である。図9(a)は、コントラスト値のピーク値が予め定められた閾値以下の場合を示す。こうしたブロックは、ブロック内にテクスチャは存在しているものの、テクスチャ量が少なく、動きベクトルを検出するとき誤検出を招く可能性が高い。図9(b)は、明確なピークが存在しない場合を示す。こうしたブロックは、ブロック内にテクスチャがほぼ存在しないブロックや、テクスチャがあっても、ピントが合う位置が存在しないブロックである。図9(c)は、複数のピークが存在する場合を示す。こうしたブロックは、ブロック内に距離の異なる複数の複数の被写体が存在する可能性が高い。ピーク検出結果が不使用条件のいずれにも該当していない場合は、ステップS703に進み、制御部101は、該当ブロックを位置合わせに使用すると設定する。一方、ピーク検出結果が不使用条件のいずれも該当している場合は、ステップS704に進み、制御部101は、該ブロックを位置合わせに使用しないと設定する。
なお、上記の不使用条件は、一例にすぎず、様々な変形や組み合わせで本実施形態を実施することができる。たとえば、図9(a)で、ピークのコントラスト値で不使用条件を判断する代わりに、ピークの両側の傾きを計算し、その傾きと予め定められた閾値とを比較し、両側の傾きのどちらか/どちらも閾値以下の場合、不使用条件に該当すると判断する。また、図9(c)で、2つのピークを検出したとき、2つのピークのコントラスト値の違いが、予め定められた所定量より小さいときのみ、不使用条件に該当すると判断する。この場合、コントラスト値の高いほうをピークと見なす。
ステップS703で、制御部101は、不使用条件に該当しない着目ブロックに、位置合わせに使用すると設定すると同時に、ピークを検出したときの画像のピント位置の番号を与える。たとえば、図6において、ブロック601および602でピークを検出すると仮定すると、ブロック601に番号1を与え、ブロック602に番号6を与える。図10は、ブロックの番号を示すための図である。ブロックに書いてある番号は、ピークになるピント位置を意味する。番号が書かれていないグレーのブロックは、不使用条件に該当するブロックである。
以上は、ステップS304での着目ブロックの不使用条件の判断に関する説明であった。
以下では、ステップS203での位置合わせについて説明する。図11は、ステップS203での位置合わせを説明するためのフローチャートである。
ステップS1101で、制御部101は、位置合わせの対象画像を設定する。任意の2枚の画像を用いて位置合わせを行うことができるが、好ましくは、ピント位置の順番で順次位置合わせを行う。本実施形態では、制御部101は、ピント位置P0とP1で得られた画像、ピント位置P1とP2で得られた画像、……、ピント位置P6とP7で得られた画像の順に設定する。
次に、ステップS1102で、制御部101は、有効ブロックの設定を行う。ここでいう有効ブロックとは、対象画像の位置合わせに用いるブロックである。制御部101は、ステップS703で与えた番号に基づいて、有効ブロックを設定する。本実施形態では、位置合わせの対象画像のピント位置のどちらかの番号をもつブロックを有効ブロックとして設定する。たとえば、ピント位置P0とP1との画像に対して位置合わせをするとき、番号0または1をもつブロックを有効ブロックとする。
次に、ステップS1103に進み、制御部101は、有効ブロックの総数は、予め定められた所定数以上かどうかについて判断する。ここでの所定数は、好ましく後述する画像変形のための係数の算出に必要な最低の数に設定するが、それ以上の数に設定しても本発明が実施できる。たとえば、後述する画像変形で、射影変換を用いる場合、以下の(式5)を用いて、任意の画素の座標(x,y)を(x´,y´)へ変換するとする。
Figure 0006827778
(式5)では、4点の座標関係が分かれば倍率の自由度を除いて、一意に求めることができる。したがって、ここでステップS1103での所定数を4と設定する。
ステップS1103では、制御部101は、有効ブロックの総数が所定数以上であると判断した場合、ステップS1107に進む。一方、ステップS1103では、制御部101は、有効ブロックの総数が所定数以上でないと判断した場合、ステップS1104に進む。
ステップS1104で、制御部101は、有効ブロックの追加設定を行う。具体的に、制御部101は、ステップS1101で設定した位置合わせの対象画像のピント位置に隣接するピント位置の画像で位置合わせに使用と設定されたブロックを有効ブロックとして追加設定する。たとえば、制御部101は、ステップS1102で番号2と番号3のブロックを有効ブロックとして設定する場合、ステップS1104で番号1と番号4のブロックを追加設定することができる。次に、ステップS1105に進み、ステップS1103と同様に、制御部101は、有効ブロックの総数は、予め定められた所定数以上かどうかについて判断する。ステップS1105では、制御部101は、有効ブロックの総数が所定数以上であると判断した場合、ステップS1107に進む。一方、ステップS1105では、制御部101は、有効ブロックの総数が所定数以上でないと判断した場合、ステップS1106での例外処理に進む。ここでいう例外処理は、たとえば、位置合わせができない旨を表示部108へ表示し、処理を終了させる処理とする。
なお、以上の有効ブロックの追加設定の処理は一例にすぎず、様々な変形をすることができる。たとえば、有効ブロックの追加設定において、隣接する2つのピント位置でなく、隣接する4つのピント位置の画像で位置合わせに使用と設定されたブロックを追加してもよい。また、ステップS1105では、制御部101は、有効ブロックの総数が所定数以上でないと判断した場合、例外処理に進むのでなく、さらに有効ブロックの追加を行ってもよい。
ステップS1107で、制御部101は、有効ブロックを用いて、動きベクトルを算出する。ブロック間の位置のずれ量は、画素値の差の絶対値総和(SAD:Sum Of Absolute Difference)が最も小さくなるように動きベクトルを求めることで算出できる。
ステップS1108で、制御部101は、変換係数を算出する。前述したように、射影変換を用いて、変換係数を算出することができる。また、アフィン変換などを用いても、変換係数を算出することができる。
ステップS1109で、制御部101は、すべての画像に対して位置合わせの対象画像として設定したかどうか判断する。すべての画像に対して位置合わせの対象画像として設定した場合、ステップS1110に進む。すべての画像に対して位置合わせの対象画像として設定していない場合、ステップS1101に戻り、新たに位置合わせの対象画像を設定する。
ステップS1110で、画像処理部107は、ステップS1108で算出した変換係数を用いて、画像に対して変換処理を行う。
以上は、ステップS203での位置合わせに関して説明した。
以下は、ステップS204での画像の合成について説明する。図12は、画像の合成を説明するためのフローチャートである。
ステップS1201では、画像処理部107は、位置合わせを行った後の画像に対して、同じ位置にある未処理の画素を着目画素として設定する。ステップS1202では、画像処理部107は、各々の画像における着目画素のコントラスト値を取得する。ステップS1203では、画像処理部107は、各々の画像における着目画素から出力画素を選択する。本実施形態では、画像処理部は、コントラスト値の最も高い画素を出力画素として選択する。ステップS1204で、すべての画素に対して処理したかどうかを判断し、すべて処理した場合合成のフローを終了し、まだ未処理の画素があれば、ステップS1201に戻る。
また、本実施形態は、位置合わせ前の画像に対してコントラスト履歴を算出して処理を行うため、手振れ量が大きい場合は評価の精度が悪くなる。したがって、撮像時予めジャイロセンサー等で手振れ量を計測し、手振れ量が大きい場合は、コントラスト履歴の算出の前に画像シフトなどの方法で粗く位置合わせを行ってもよいものとする。
本実施形態によれば、ピント位置の異なる複数の画像に対して位置合わせを行うとき、コントラスト値が高くてもピントが合っていない領域を識別し、合焦領域の判断の精度をよくすることができる。
(その他の実施形態)
以上の実施形態は、デジタルカメラでの実施をもとに説明したが、デジタルカメラに限定するものではない。たとえば、撮像素子が内蔵した携帯機器などで実施してもよく、画像を撮像することができるネットワークカメラなどでもよい。また、瞳分割信号の情報を持つ画像データがあれば、撮像部がなくても、コンピュータのプログラムによって、本発明を実施することが可能である。
なお、本発明は、上述の実施形態の1つ以上の機能を実現するプログラムを、ネットワークまたは記憶媒体を介してシステムまたは装置に供給し、そのシステムまたは装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読み出し作動させる処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100 デジタルカメラ
101 制御部
102 駆動部
103 光学系
104 撮像部
105 ROM
106 RAM
107 画像処理部
108 表示部
109 内蔵メモリ
110 操作部

Claims (10)

  1. ピント位置の異なる複数の画像のうち、前記ピント位置の差が所定量以内の2枚の前記画像に対して順次に位置合わせを行う位置合わせ手段と、
    前記複数の画像のそれぞれの局所領域におけるコントラスト値を取得するコントラスト値の取得手段と
    前記複数の画像の少なくとも一部の画像の対応する前記局所領域において前記位置合わせの基準領域を設定する基準領域の設定手段と、を有し
    前記基準領域の設定手段は、前記コントラスト値の前記ピント位置の方向での変化に基づいて前記基準領域を設定することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記基準領域の設定手段は、前記局所領域が予め定められた少なくとも1つの不使用条件を満たす場合には、前記ピント位置に対する前記コントラスト値の変化が極大となる前記局所領域であっても、前記基準領域として設定しないことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記不使用条件の1つは、前記コントラスト値の極大値が予め定められた第1の閾値より小さいことを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  4. 前記不使用条件の1つは、前記コントラスト値の極大値の両側の傾きが予め定められた第2の閾値より小さいことを特徴とする請求項またはに記載の画像処理装置。
  5. 前記不使用条件の1つは、1つの前記局所領域に対して、2つ以上の極大値があることを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記基準領域の設定手段が基準領域に設定した前記局所領域の数は、予め定められた所定数以上であることを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. 前記基準領域の設定手段は、前記基準領域に設定した前記局所領域の数は、予め定められた所定数より小さいとき、前記基準領域に設定した前記局所領域のピント位置に近い順のピント位置に合焦している前記局所領域を、前記基準領域として追加設定することを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  8. 合成手段を有し、
    前記合成手段は、前記位置合わせを行った後の画像に対して合成を行うことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  9. ピント位置の異なる複数の画像のうち、前記ピント位置の差が所定量以内の2枚の前記画像に対して順次に位置合わせを行う位置合わせステップと、
    前記複数の画像のそれぞれの局所領域におけるコントラスト値を取得するコントラスト値の取得ステップと
    前記複数の画像の少なくとも一部の画像の対応する前記局所領域において前記位置合わせの基準領域を設定する基準領域の設定ステップと、を有し
    前記基準領域の設定ステップにおいて、前記コントラスト値の前記ピント位置の方向での変化に基づいて前記基準領域を設定することを特徴とする画像処理方法。
  10. 画像処理装置のコンピュータに動作させるプログラムであって、
    ピント位置の異なる複数の画像のうち、前記ピント位置の差が所定量以内の2枚の前記画像に対して順次に位置合わせを行う位置合わせステップと、
    前記複数の画像のそれぞれの局所領域におけるコントラスト値を取得するコントラスト値の取得ステップと
    前記複数の画像の少なくとも一部の画像の対応する前記局所領域において前記位置合わせの基準領域を設定する基準領域の設定ステップと、を行わせ
    前記基準領域の設定ステップにおいて、前記コントラスト値の前記ピント位置の方向での変化に基づいて前記基準領域を設定することを特徴とするプログラム。
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