JP6827573B2 - 半導体装置の製造方法、基板処理装置、およびプログラム - Google Patents

半導体装置の製造方法、基板処理装置、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、半導体装置の製造方法、基板処理装置、およびプログラムに関する。
半導体装置の製造工程の一工程として、基板上に膜を形成する処理が行われることがある(例えば特許文献1参照)。
特開2010−118462号公報
本発明の目的は、基板上に形成される膜の基板面内膜厚分布を制御することが可能な技術を提供することにある。
本発明の一態様によれば、
基板を準備する工程と、
前記基板に対して第1供給部より不活性ガスを供給し、前記基板に対して第2供給部より不活性ガスを供給し、前記基板に対して前記第2供給部と前記基板の中心とを通る直線を挟んで前記第1供給部と反対側に設けられた第3供給部より第1処理ガスを供給し、前記基板上に膜を形成する工程と、
を有し、前記膜を形成する工程では、前記第1供給部より供給する不活性ガスの流量と、前記第2供給部より供給する不活性ガスの流量と、のバランスを制御することで、前記基板上に形成される前記膜の基板面内膜厚分布を調整する技術が提供される。
本発明によれば、基板上に形成される膜の基板面内膜厚分布を制御することが可能となる。
本発明の実施形態で好適に用いられる基板処理装置の縦型処理炉の概略構成図であり、処理炉部分を縦断面図で示す図である。 本発明の実施形態で好適に用いられる基板処理装置の縦型処理炉の一部の概略構成図であり、処理炉の一部を図1のA−A線断面図で示す図である。 本発明の実施形態で好適に用いられる基板処理装置のコントローラの概略構成図であり、コントローラの制御系をブロック図で示す図である。 本発明の一実施形態の成膜シーケンスを示す図である。 (a)、(b)は、それぞれ、縦型処理炉の変形例を示す横断面図であり、反応管、バッファ室およびノズル等を部分的に抜き出して示す図である。 (a)、(b)は、それぞれ、基板上に形成された膜の基板の外周部における膜厚測定結果を示す図である。
<本発明の一実施形態>
以下、本発明の一実施形態について図1〜図4を参照しながら説明する。
(1)基板処理装置の構成
図1に示すように、処理炉202は加熱機構(温度調整部)としてのヒータ207を有する。ヒータ207は円筒形状であり、保持板に支持されることにより垂直に据え付けられている。ヒータ207は、ガスを熱で活性化(励起)させる活性化機構(励起部)としても機能する。
ヒータ207の内側には、ヒータ207と同心円状に反応管203が配設されている。反応管203は、例えば石英(SiO)または炭化シリコン(SiC)等の耐熱性材料により構成され、上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されている。反応管203の下方には、反応管203と同心円状に、マニホールド209が配設されている。マニホールド209は、例えばステンレス(SUS)等の金属材料により構成され、上端および下端が開口した円筒形状に形成されている。マニホールド209の上端部は、反応管203の下端部に係合しており、反応管203を支持するように構成されている。マニホールド209と反応管203との間には、シール部材としてのOリング220aが設けられている。反応管203はヒータ207と同様に垂直に据え付けられている。主に、反応管203とマニホールド209とにより処理容器(反応容器)が構成される。処理容器の筒中空部には処理室201が形成される。処理室201は、基板としてのウエハ200を収容可能に構成されている。この処理室201内でウエハ200に対する処理が行われる。
処理室201内には、第1〜第3供給部としてのノズル249a〜249cが、マニホールド209の側壁を貫通するようにそれぞれ設けられている。ノズル249a〜249cには、ガス供給管232a〜232cがそれぞれ接続されている。ノズル249a〜249cはそれぞれ異なるノズルであり、ノズル249a,249cのそれぞれは、ノズル249bに隣接して設けられている。
ガス供給管232a〜232cには、ガス流の上流側から順に、流量制御器(流量制御部)であるマスフローコントローラ(MFC)241a〜241cおよび開閉弁であるバルブ243a〜243cがそれぞれ設けられている。ガス供給管232a,232bのバルブ243a,243bよりも下流側には、ガス供給管232d,232eがそれぞれ接続されている。ガス供給管232cのバルブ243cよりも下流側には、ガス供給管232f,232gがそれぞれ接続されている。ガス供給管232d〜232gには、ガス流の上流側から順に、MFC241d〜241gおよびバルブ243d〜243gがそれぞれ設けられている。
図2に示すように、ノズル249a〜249cは、反応管203の内壁とウエハ200との間における平面視において円環状の空間に、反応管203の内壁の下部より上部に沿って、ウエハ200の配列方向上方に向かって立ち上がるようにそれぞれ設けられている。すなわち、ノズル249a〜249cは、ウエハ200が配列されるウエハ配列領域の側方の、ウエハ配列領域を水平に取り囲む領域に、ウエハ配列領域に沿うようにそれぞれ設けられている。平面視において、ノズル249bは、処理室201内に搬入されるウエハ200の中心を挟んで後述する排気口231aと一直線上に対向するように配置されている。ノズル249a,249cは、ノズル249bと排気口231aの中心とを通る直線Lを、反応管203の内壁(ウエハ200の外周部)に沿って両側から挟み込むように配置されている。直線Lは、ノズル249bとウエハ200の中心とを通る直線でもある。すなわち、ノズル249cは、直線Lを挟んでノズル249aと反対側に設けられているということもできる。ノズル249a,249cは、直線Lを対称軸として線対称に配置されている。ノズル249a〜249cの側面には、ガスを供給するガス供給孔250a〜250cがそれぞれ設けられている。ガス供給孔250a〜250cは、それぞれが、平面視において排気口231aと対向(対面)するように開口しており、ウエハ200に向けてガスを供給することが可能となっている。ガス供給孔250a〜250cは、反応管203の下部から上部にわたって複数設けられている。
ガス供給管232aからは、処理ガス(第2処理ガス)として、例えば、後述するシード層を構成する主元素としてのシリコン(Si)を含むシラン系ガスが、MFC241a、バルブ243a、ノズル249aを介して処理室201内へ供給される。シラン系ガスとしては、ハロゲン元素非含有の水素化ケイ素ガスを用いることができ、例えば、ジシラン(Si、略称:DS)ガスを用いることができる。
ガス供給管232bからは、処理ガス(第3処理ガス)として、例えば、Siとハロゲン元素とを含むガス、すなわち、ハロシラン系ガスが、MFC241b、バルブ243b、ノズル249bを介して処理室201内へ供給される。ハロゲン元素には、塩素(Cl)、フッ素(F)、臭素(Br)、ヨウ素(I)等が含まれる。ハロシラン系ガスとしては、例えば、SiおよびClを含むクロロシラン系ガスを用いることができ、例えば、ジクロロシラン(SiHCl、略称:DCS)ガスを用いることができる。
ガス供給管232cからは、処理ガス(第1処理ガス)として、例えば、ウエハ200上に形成される膜を構成する主元素としてのSiを含むシラン系ガスが、MFC241c、バルブ243c、ノズル249cを介して処理室201内へ供給される。シラン系ガスとしては、ハロゲン元素非含有の水素化ケイ素ガスを用いることができ、例えば、モノシラン(SiH、略称:MS)ガスを用いることができる。
ガス供給管232d〜232fからは、不活性ガスとして、例えば、窒素(N)ガスが、それぞれMFC241d〜241f、バルブ243d〜243f、ガス供給管232a〜232c、ノズル249a〜249cを介して処理室201内へ供給される。Nガスは、パージガス、キャリアガス、希釈ガス等として作用し、さらに、ウエハ200上に形成される膜のウエハ面内膜厚分布を制御する膜厚分布制御ガスとして作用する。
ガス供給管232gからは、ドーパントガスとして、例えば、不純物(ドーパント)を含むガスが、MFC241g、バルブ243g、ガス供給管232c、ノズル249cを介して処理室201内へ供給される。ドーパントガスとしては、III族元素(第13族元素)およびV族元素(第15族元素)のうちいずれかの元素であって、それ単独で固体となる元素を含むガスを用いることができ、例えば、V族元素を含むガスであるホスフィン(PH、略称:PH)ガスを用いることができる。
主に、ガス供給管232a〜232c、MFC241a〜241c、バルブ243a〜243cにより、処理ガス供給系が構成される。ガス供給管232g、MFC241g、バルブ243gを処理ガス供給系に含めて考えてもよい。また、主に、ガス供給管232d〜232f、MFC241d〜241f、バルブ243d〜243fにより、不活性ガス供給系が構成される。なお、本明細書では、ガス供給管232d、MFC241d、バルブ243dを含むガス供給系を、第1供給系とも称する。ガス供給管232a、MFC241a、バルブ243aを第1供給系に含めて考えてもよい。また、ガス供給管232e、MFC241e、バルブ243eを含むガス供給系を、第2供給系とも称する。ガス供給管232b、MFC241b、バルブ243bを第2供給系に含めて考えてもよい。また、ガス供給管232c、MFC241c、バルブ243cを含むガス供給系を、第3供給系とも称する。ガス供給管232g,232f、MFC241g,241f、バルブ243g,243fを第3供給系に含めて考えてもよい。
上述の各種供給系のうち、いずれか、或いは、全ての供給系は、バルブ243a〜243gやMFC241a〜241g等が集積されてなる集積型供給システム248として構成されていてもよい。集積型供給システム248は、ガス供給管232a〜232gのそれぞれに対して接続され、ガス供給管232a〜232g内への各種ガスの供給動作、すなわち、バルブ243a〜243gの開閉動作やMFC241a〜241gによる流量調整動作等が、後述するコントローラ121によって制御されるように構成されている。集積型供給システム248は、一体型、或いは、分割型の集積ユニットとして構成されており、ガス供給管232a〜232g等に対して集積ユニット単位で着脱を行うことができ、集積型供給システム248のメンテナンス、交換、増設等を、集積ユニット単位で行うことが可能なように構成されている。
反応管203の側壁下方には、処理室201内の雰囲気を排気する排気口231aが設けられている。図2に示すように、排気口231aは、平面視において、ウエハ200を挟んでノズル249a〜249c(ガス供給孔250a〜250c)と対向(対面)する位置に設けられている。排気口231aは、反応管203の側壁の下部より上部に沿って、すなわち、ウエハ配列領域に沿って設けられていてもよい。排気口231aには排気管231が接続されている。排気管231には、処理室201内の圧力を検出する圧力検出器(圧力検出部)としての圧力センサ245および圧力調整器(圧力調整部)としてのAPC(Auto Pressure Controller)バルブ244を介して、真空排気装置としての真空ポンプ246が接続されている。APCバルブ244は、真空ポンプ246を作動させた状態で弁を開閉することで、処理室201内の真空排気および真空排気停止を行うことができ、更に、真空ポンプ246を作動させた状態で、圧力センサ245により検出された圧力情報に基づいて弁開度を調節することで、処理室201内の圧力を調整することができるように構成されている。主に、排気管231、APCバルブ244、圧力センサ245により、排気系が構成される。真空ポンプ246を排気系に含めて考えてもよい。
マニホールド209の下方には、マニホールド209の下端開口を気密に閉塞可能な炉口蓋体としてのシールキャップ219が設けられている。シールキャップ219は、例えばSUS等の金属材料により構成され、円盤状に形成されている。シールキャップ219の上面には、マニホールド209の下端と当接するシール部材としてのOリング220bが設けられている。シールキャップ219の下方には、後述するボート217を回転させる回転機構267が設置されている。回転機構267の回転軸255は、シールキャップ219を貫通してボート217に接続されている。回転機構267は、ボート217を回転させることでウエハ200を回転させるように構成されている。シールキャップ219は、反応管203の外部に設置された昇降機構としてのボートエレベータ115によって垂直方向に昇降されるように構成されている。ボートエレベータ115は、シールキャップ219を昇降させることで、ウエハ200を処理室201内外に搬入および搬出(搬送)する搬送装置(搬送機構)として構成されている。マニホールド209の下方には、シールキャップ219を降下させボート217を処理室201内から搬出した状態で、マニホールド209の下端開口を気密に閉塞可能な炉口蓋体としてのシャッタ219sが設けられている。シャッタ219sは、例えばSUS等の金属材料により構成され、円盤状に形成されている。シャッタ219sの上面には、マニホールド209の下端と当接するシール部材としてのOリング220cが設けられている。シャッタ219sの開閉動作(昇降動作や回動動作等)は、シャッタ開閉機構115sにより制御される。
基板支持具としてのボート217は、複数枚、例えば25〜200枚のウエハ200を、水平姿勢で、かつ、互いに中心を揃えた状態で垂直方向に整列させて多段に支持するように、すなわち、間隔を空けて配列させるように構成されている。ボート217は、例えば石英やSiC等の耐熱性材料により構成される。ボート217の下部には、例えば石英やSiC等の耐熱性材料により構成される断熱板218が多段に支持されている。
反応管203内には、温度検出器としての温度センサ263が設置されている。温度センサ263により検出された温度情報に基づきヒータ207への通電具合を調整することで、処理室201内の温度が所望の温度分布となる。温度センサ263は、反応管203の内壁に沿って設けられている。
図3に示すように、制御部(制御手段)であるコントローラ121は、CPU(Central Processing Unit)121a、RAM(Random Access Memory)121b、記憶装置121c、I/Oポート121dを備えたコンピュータとして構成されている。RAM121b、記憶装置121c、I/Oポート121dは、内部バス121eを介して、CPU121aとデータ交換可能なように構成されている。コントローラ121には、例えばタッチパネル等として構成された入出力装置122が接続されている。
記憶装置121cは、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)等で構成されている。記憶装置121c内には、基板処理装置の動作を制御する制御プログラムや、後述する基板処理の手順や条件等が記載されたプロセスレシピ等が、読み出し可能に格納されている。プロセスレシピは、後述する基板処理における各手順をコントローラ121に実行させ、所定の結果を得ることができるように組み合わされたものであり、プログラムとして機能する。以下、プロセスレシピや制御プログラム等を総称して、単に、プログラムともいう。また、プロセスレシピを、単に、レシピともいう。本明細書においてプログラムという言葉を用いた場合は、レシピ単体のみを含む場合、制御プログラム単体のみを含む場合、または、それらの両方を含む場合がある。RAM121bは、CPU121aによって読み出されたプログラムやデータ等が一時的に保持されるメモリ領域(ワークエリア)として構成されている。
I/Oポート121dは、上述のMFC241a〜241g、バルブ243a〜243g、圧力センサ245、APCバルブ244、真空ポンプ246、温度センサ263、ヒータ207、回転機構267、ボートエレベータ115、シャッタ開閉機構115s等に接続されている。
CPU121aは、記憶装置121cから制御プログラムを読み出して実行すると共に、入出力装置122からの操作コマンドの入力等に応じて記憶装置121cからレシピを読み出すように構成されている。CPU121aは、読み出したレシピの内容に沿うように、MFC241a〜241gによる各種ガスの流量調整動作、バルブ243a〜243gの開閉動作、APCバルブ244の開閉動作および圧力センサ245に基づくAPCバルブ244による圧力調整動作、真空ポンプ246の起動および停止、温度センサ263に基づくヒータ207の温度調整動作、回転機構267によるボート217の回転および回転速度調節動作、ボートエレベータ115によるボート217の昇降動作、シャッタ開閉機構115sによるシャッタ219sの開閉動作等を制御するように構成されている。
コントローラ121は、外部記憶装置123に格納された上述のプログラムを、コンピュータにインストールすることにより構成することができる。外部記憶装置123は、例えば、HDD等の磁気ディスク、CD等の光ディスク、MO等の光磁気ディスク、USBメモリ等の半導体メモリ等を含む。記憶装置121cや外部記憶装置123は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体として構成されている。以下、これらを総称して、単に、記録媒体ともいう。本明細書において記録媒体という言葉を用いた場合は、記憶装置121c単体のみを含む場合、外部記憶装置123単体のみを含む場合、または、それらの両方を含む場合がある。なお、コンピュータへのプログラムの提供は、外部記憶装置123を用いず、インターネットや専用回線等の通信手段を用いて行ってもよい。
(2)基板処理工程
上述の基板処理装置を用い、半導体装置の製造工程の一工程として、基板上に膜を形成する基板処理シーケンス例、すなわち、成膜シーケンス例について、図4を用いて説明する。以下の説明において、基板処理装置を構成する各部の動作はコントローラ121により制御される。
図4に示す成膜シーケンスでは、
基板としてのウエハ200を準備した後、
ウエハ200に対して第1供給部としてのノズル249aより不活性ガスとしてのNガスを供給し、ウエハ200に対して第2供給部としてのノズル249bより不活性ガスとしてのNガスを供給し、ウエハ200に対して平面視においてノズル249bとウエハ200の中心とを通る直線Lを挟んでノズル249aと反対側に設けられた第3供給部としてのノズル249cより第1処理ガスとしてのMSガスおよびドーパントガスとしてのPHガスを供給して、ウエハ200上に、Pが添加(ドープ)されたSiを含む膜、すなわち、PドープSi膜を形成するステップ(Si膜形成ステップ)を行う。本明細書では、PドープSi膜を、単にSi膜とも称する。
また、図4に示す成膜シーケンスでは、
ウエハ200を準備した後、上述のSi膜形成ステップを行う前に、
ウエハ200に対してノズル249aより第2処理ガスとしてのDSガスを供給し、ウエハ200に対してノズル249bよりNガスを供給し、ウエハ200に対してノズル249cよりNガスを供給し、ウエハ200上に、シード層として、Siを含む層、すなわち、Si層を形成するステップ(シード層形成ステップ)を行う。以下、このSi層をSiシード層とも称する。
具体的には、シード層形成ステップでは、
ウエハ200に対してノズル249a〜249cのいずれか(ここではノズル249b)より第3処理ガスとしてのDCSガスを供給するステップ1と、
ウエハ200に対してノズル249aよりDSガスを供給し、ウエハ200に対してノズル249bよりNガスを供給し、ウエハ200に対してノズル249cよりNガスを供給するステップ2と、
を交互に行うサイクルを所定回数行う。
なお、上述のSi膜形成ステップでは、ノズル249aより供給するNガスの流量と、ノズル249bより供給するNガスの流量と、のバランスを制御することで、ウエハ200上に形成されるSi膜のウエハ面内膜厚分布(以下、単に面内膜厚分布とも称する)を調整する。
ここでは一例として、ウエハ200として、表面に凹凸構造が作り込まれていない表面積の小さいベアウエハを用い、上述の成膜シーケンスおよび流量制御により、Si膜の面内膜厚分布を調整する例について説明する。本明細書では、ウエハ200の中央部で最も厚く、外周部(周縁部)に近づくにつれて徐々に薄くなる膜の面内膜厚分布を、中央凸分布とも称する。また、ウエハ200の中央部で最も薄く、外周部に近づくにつれて徐々に厚くなる膜の面内膜厚分布を、中央凹分布とも称する。また、ウエハ200の中央部から外周部にわたって膜厚変化の少ない平坦な膜の膜厚分布を、フラット分布とも称する。ベアウエハ上に中央凸分布を有する膜を形成することができれば、表面に微細な凹凸構造が作り込まれた表面積の大きいパターンウエハ(プロダクトウエハ)上に、フラット分布を有する膜を形成することが可能となる。
本明細書では、図4に示す成膜シーケンスを、便宜上、以下のように示すこともある。以下の変形例等の説明においても、同様の表記を用いる。
(DCS→DS)×n→MS+PH ⇒ PドープSi
本明細書において「ウエハ」という言葉を用いた場合は、ウエハそのものを意味する場合や、ウエハとその表面に形成された所定の層や膜との積層体を意味する場合がある。本明細書において「ウエハの表面」という言葉を用いた場合は、ウエハそのものの表面を意味する場合や、ウエハ上に形成された所定の層等の表面を意味する場合がある。本明細書において「ウエハ上に所定の層を形成する」と記載した場合は、ウエハそのものの表面上に所定の層を直接形成することを意味する場合や、ウエハ上に形成されている層等の上に所定の層を形成することを意味する場合がある。本明細書において「基板」という言葉を用いた場合も、「ウエハ」という言葉を用いた場合と同義である。
(ウエハチャージおよびボートロード)
複数枚のウエハ200がボート217に装填(ウエハチャージ)されると、シャッタ開閉機構115sによりシャッタ219sが移動させられて、マニホールド209の下端開口が開放される(シャッタオープン)。その後、図1に示すように、複数枚のウエハ200を支持したボート217は、ボートエレベータ115によって持ち上げられて処理室201内へ搬入(ボートロード)される。この状態で、シールキャップ219は、Oリング220bを介してマニホールド209の下端をシールした状態となる。
(圧力調整および温度調整)
処理室201内、すなわち、ウエハ200が存在する空間が所望の圧力(真空度)となるように、真空ポンプ246によって真空排気(減圧排気)される。この際、処理室201内の圧力は圧力センサ245で測定され、この測定された圧力情報に基づきAPCバルブ244がフィードバック制御される。また、処理室201内のウエハ200が所望の成膜温度となるように、ヒータ207によって加熱される。この際、処理室201内が所望の温度分布となるように、温度センサ263が検出した温度情報に基づきヒータ207への通電具合がフィードバック制御される。また、回転機構267によるウエハ200の回転を開始する。処理室201内の排気、ウエハ200の加熱および回転は、いずれも、少なくともウエハ200に対する処理が終了するまでの間は継続して行われる。
(シード層形成ステップ)
その後、次のステップ1,2を順次実行する。
[ステップ1]
このステップでは、処理室201内のウエハ200に対して、ノズル249bよりDCSガスを供給し、ノズル249a,249cのそれぞれよりNガスを供給する。
具体的には、バルブ243bを開き、ガス供給管232b内へDCSガスを流す。DCSガスは、MFC241bにより流量調整され、ノズル249bを介して処理室201内へ供給され、排気口231aより排気される。このとき、ウエハ200に対してDCSガスが供給される。また、このとき、バルブ243d,243fを開き、ノズル249a,249cのそれぞれを介して処理室201内へNガスを供給する。
後述する処理条件下でウエハ200に対してDCSガスを供給することにより、DCSガスの持つトリートメント作用(エッチング作用)により、ウエハ200の表面から自然酸化膜や不純物等を除去することができ、この面を清浄化させることが可能となる。これにより、ウエハ200の表面を、後述するステップ2において、Siの吸着、すなわち、シード層の形成が進行しやすい面とすることができる。
ウエハ200の表面が清浄化された後、バルブ243bを閉じ、処理室201内へのDCSガスの供給を停止する。そして、処理室201内を真空排気し、処理室201内に残留するガス等を処理室201内から排除する。このとき、バルブ243d〜243fを開き、ノズル249a〜249cを介して処理室201内へNガスを供給する。ノズル249a〜249cより供給されるNガスは、パージガスとして作用し、これにより、処理室201内がパージされる(パージステップ)。
[ステップ2]
ステップ1が終了した後、処理室201内のウエハ200、すなわち、清浄化されたウエハ200の表面に対して、ノズル249aよりDSガスを供給し、ノズル249b,249cのそれぞれよりNガスを供給する。
具体的には、バルブ243aを開き、ガス供給管232a内へDSガスを流す。DSガスは、MFC241aにより流量調整され、ノズル249aを介して処理室201内へ供給され、排気口231aより排気される。このとき、ウエハ200に対してDSガスが供給される。また、このとき、バルブ243e,243fを開き、ノズル249b,249cのそれぞれを介して処理室201内へNガスを供給する。
後述する処理条件下でウエハ200に対してDSガスを供給することにより、ステップ1で清浄化されたウエハ200の表面に、DSに含まれるSiを吸着させ、シード(核)を形成することが可能となる。後述する処理条件下では、ウエハ200の表面に形成される核の結晶構造は、アモルファス(非晶質)となる。
ウエハ200の表面に核が形成された後、バルブ243aを閉じ、処理室201内へのDSガスの供給を停止する。そして、ステップ1のパージステップと同様の処理手順により、処理室201内に残留するガス等を処理室201内から排除する。
[所定回数実施]
上述したステップ1,2を交互に、すなわち、同期させることなく非同時に行うサイクルを所定回数(n回、nは1以上の整数)行うことにより、ウエハ200上に、上述の核が高密度に形成されてなるシード層、すなわち、Siシード層を形成することができる。
ステップ1における処理条件としては、
DCSガス供給流量:10〜1000sccm
DCSガス供給時間:0.5〜10分
ガス供給流量(ガス供給管毎):10〜10000sccm
処理温度(第1温度):350〜450℃
処理圧力:400〜1000Pa
が例示される。
ステップ2における処理条件としては、
DSガス供給流量:10〜1000sccm
DSガス供給時間:0.5〜10分
が例示される。他の処理条件は、ステップ1における処理条件と同様な処理条件とする。
ステップ1では、第3処理ガスとして、DCSガスの他、モノクロロシラン(SiHCl、略称:MCS)ガス、テトラクロロシラン(SiCl、略称:STC)ガス、トリクロロシラン(SiHCl、略称:TCS)ガス、ヘキサクロロジシラン(SiCl、略称:HCDS)ガス、オクタクロロトリシラン(SiCl、略称:OCTS)ガス等のクロロシラン系ガスを用いることができる。また、第3処理ガスとして、テトラフルオロシラン(SiF)ガス、テトラブロモシラン(SiBr)ガス、テトラヨードシラン(SiI)ガス等を用いることができる。すなわち、第3処理ガスとして、クロロシラン系ガスの他、フルオロシラン系ガス、ブロモシラン系ガス、ヨードシラン系ガス等のハロシラン系ガスを用いることができる。また、第3処理ガスとして、塩化水素(HCl)ガス、塩素(Cl)ガス、トリクロロボラン(BCl)ガス、フッ化塩素(ClF)ガス等のSi非含有のハロゲン系ガスを用いることができる。
ステップ2では、第2処理ガスとして、DSガスの他、MSガス、トリシラン(Si)ガス、テトラシラン(Si10)ガス、ペンタシラン(Si12)ガス、ヘキサシラン(Si14)ガス等の水素化ケイ素ガスを用いることができる。
不活性ガスとしては、Nガスの他、Arガス、Heガス、Neガス、Xeガス等の希ガスを用いることができる。この点は、後述する昇温ステップやSi膜形成ステップ等においても同様である。
(昇温ステップ)
シード層形成ステップが終了した後、処理室201内の温度を、上述の第1温度よりも高い第2温度へ変更させるように、ヒータ207の出力を調整する。本ステップを行う際、バルブ243d〜243fを開き、ノズル249a〜249cを介して処理室201内へNガスを供給し、処理室201内をパージする。処理室201内の温度が第2温度に到達して安定した後、後述するSi膜形成ステップを開始する。
(Si膜形成ステップ)
このステップでは、処理室201内のウエハ200、すなわち、ウエハ200上に形成されたシード層の表面に対して、ノズル249cよりMSガスおよびPHガスを供給し、ノズル249a,249bのそれぞれよりNガスを供給する。
具体的には、バルブ243cを開き、ガス供給管232c内へMSガスを流す。MSガスは、MFC241cにより流量調整され、ノズル249cを介して処理室201内へ供給され、排気口231aより排気される。また、このとき、バルブ243gを開き、ガス供給管232g内へPHガスを流す。PHガスは、MFC241gにより流量調整され、ガス供給管232c、ノズル249cを介して処理室201内へ供給され、排気口231aより排気される。このとき、ウエハ200に対してMSガスとPHガスとが一緒かつ同時に供給される。また、このとき、バルブ243d,243eを開き、ノズル249a,249bのそれぞれを介して処理室201内へNガスを供給する。
後述する処理条件下でノズル249cよりウエハ200に対してMSガス、PHガスを供給することにより、ウエハ200の表面上、すなわち、ウエハ200上に形成されたシード層上にSiを吸着(堆積)させ、PドープSi膜を形成することができる。後述する処理条件下では、ウエハ200上に形成されるSi膜の結晶構造は、アモルファス、ポリ(多結晶)、または、アモルファスとポリとの混晶となる。
ウエハ200に対してMSガス、PHガス(以下、これらのガスをMSガス等とも称する)を供給する際、ノズル249aより供給するNガスの流量と、ノズル249bより供給するNガスの流量と、のバランスを制御する。具体的には、例えば、ノズル249aより供給するNガスの流量と、ノズル249bより供給するNガスの流量と、を異ならせる。これにより、ウエハ200上に形成されるSi膜の面内膜厚分布を調整することができる。
図4に示す成膜シーケンスでは、一例として、ノズル249aより供給するNガスの流量を、ノズル249bより供給するNガスの流量よりも大きくする場合を示している。この場合、例えばノズル249aより供給するNガスの流量を500〜2000sccmとし、ノズル249bより供給するNガスの流量を10〜400sccmとする。流量バランスをこのように制御することで、ウエハ200に対して供給されるMSガス等のウエハ面内濃度分布(分圧分布)、すなわち、ウエハ面内における供給量分布を制御することが可能となる。具体的には、ウエハ200の中央部に供給されるMSガス等の濃度(供給量)を高く(多く)する方向に、また、ウエハ200の外周部に供給されるMSガス等の濃度(供給量)を低く(少なく)する方向に、それぞれ制御することが可能となる。また、その制御の度合いによっては、ウエハ200の中央部に供給されるMSガス等の濃度(供給量)を、ウエハ200の外周部に供給されるMSガス等の濃度(供給量)と同程度としたり、ウエハ200の外周部に供給されるMSガス等の濃度(供給量)よりも高く(多く)したりすることが可能となる。結果として、ウエハ200上に形成されるSi膜の面内膜厚分布を、例えば、中央凹分布からフラット分布へ近づけたり、さらには、中央凸分布へ近づけたりすることが可能となる。
ウエハ200上に所望の面内膜厚分布を有するSi膜が形成された後、バルブ243c,243gを閉じ、処理室201内へのMSガス、PHガスの供給をそれぞれ停止する。そして、上述のステップ1のパージステップと同様の処理手順により、処理室201内に残留するガス等を処理室201内から排除する。
Si膜形成ステップにおける処理条件としては、
MSガス供給流量:10〜2000sccm
PHガス供給流量:0.1〜500sccm
MSガスおよびPHガス供給時間:1〜300分
ガス供給流量(ガス供給管毎):10〜20000sccm
処理温度(第2温度):500〜650℃
処理圧力:30〜200Pa
が例示される。ここに示した処理条件は、処理室201内において、MSガスが単独で存在した場合にMSガスが熱分解する条件、すなわち、CVD反応が生じる条件である。すなわち、ここに示した処理条件は、ウエハ200上へのSiの吸着(堆積)にセルフリミットがかからない条件、つまり、ウエハ200上へのSiの吸着がノンセルフリミットとなる条件である。
第1処理ガスとしては、MSガスの他、上述の各種水素化ケイ素ガスや、上述の各種ハロシラン系ガスを用いることかできる。Si膜中へのハロゲン元素の残留を抑制させるには、第1処理ガスとして水素化ケイ素ガスを用いることが好ましく、Si膜の成膜レートを向上させるには、第1処理ガスとして反応性の高いハロシラン系ガスを用いることが好ましい。
ドーパントガスとしては、PHガスの他、アルシン(AsH)ガス等のV族元素であってそれ単独で固体となる元素(P,砒素(As)等)を含むガスを用いることができる。また、ドーパントガスとしては、V族元素を含むガスの他、ジボラン(B)ガス、トリクロロボラン(BCl)ガス等のIII族元素であってそれ単独で固体となる元素(硼素(B)等)を含むガス等を用いることもできる。
(アフターパージおよび大気圧復帰)
Si膜形成ステップが終了した後、ノズル249a〜249cのそれぞれからパージガスとしてのNガスを処理室201内へ供給し、排気口231aより排気する。これにより、処理室201内がパージされ、処理室201内に残留するガスや反応副生成物が処理室201内から除去される(アフターパージ)。その後、処理室201内の雰囲気が不活性ガスに置換され(不活性ガス置換)、処理室201内の圧力が常圧に復帰される(大気圧復帰)。
(ボートアンロードおよびウエハディスチャージ)
ボートエレベータ115によりシールキャップ219が下降され、マニホールド209の下端が開口される。そして、処理済のウエハ200が、ボート217に支持された状態でマニホールド209の下端から反応管203の外部に搬出(ボートアンロード)される。ボートアンロードの後は、シャッタ219sが移動させられ、マニホールド209の下端開口がOリング220cを介してシャッタ219sによりシールされる(シャッタクローズ)。処理済のウエハ200は、反応管203の外部に搬出された後、ボート217より取り出される(ウエハディスチャージ)。
(3)本実施形態による効果
本実施形態によれば、以下に示す1つ又は複数の効果が得られる。
(a)Si膜形成ステップにおいてノズル249cよりMSガスを供給する際、ノズル249aより供給するNガスの流量と、ノズル249bより供給するNガスの流量と、のバランスを制御することで、ウエハ200上に形成されるSi膜の面内膜厚分布を調整することが可能となる。例えば、ベアウエハとして構成されたウエハ200上に形成されるSi膜の面内膜厚分布を、中央凸分布とすることが可能となる。これにより、ウエハ200としてパターンウエハを用いる場合に、このウエハ200上に、フラット分布を有するSi膜を形成することが可能となる。
ウエハ200上に形成される膜の面内膜厚分布はウエハ200の表面積に依存するが、これは、いわゆるローディング効果によるものと考えられる。本実施形態における基板処理装置のようにウエハ200の外周部側から中央部側へ向かってMSガス等の原料が流れる場合に、成膜対象のウエハ200の表面積が大きくなるほど、MSガス等の原料がウエハ200の外周部で多量に消費され、その中央部へ届きにくくなる。その結果、ウエハ200上に形成される膜の面内膜厚分布が、中央凹分布となる傾向がある。本実施形態によれば、ウエハ200として表面積の大きいパターンウエハを用いる場合であっても、ウエハ200上に形成される膜の面内膜厚分布を中央凹分布からフラット分布へと矯正したり、さらには、中央凸分布へと矯正したりする等、自在に制御することが可能となる。
(b)Si膜形成ステップにおいて、Nガスの供給を2本のノズル249a,249bを用いて行うことにより、Nガスの供給を1本のノズルを用いて行う場合よりも、ウエハ200上に形成されるSi膜の面内膜厚分布を、精密かつ広範囲に調整することが可能となる。これは、本実施形態の手法によれば、ウエハ200の中央部に供給されるMSガス等の濃度(供給量)と、ウエハ200の外周部に供給されるMSガス等の濃度(供給量)と、を個別に、すなわち、独立して制御することが可能となるためである。
(c)少なくともノズル249bを、好ましくはノズル249a〜249cを、少なくとも平面視において排気口231aと対向するようにそれぞれ配置することにより、ウエハ200上に形成されるSi膜の面内膜厚分布の制御性を高めることが可能となる。また、ノズル249a,249cを、直線Lを対称軸として線対称に配置することにより、ウエハ200上に形成されるSi膜の面内膜厚分布の制御性をさらに高めることが可能となる。
(d)ウエハ200を準備した後、Si膜形成ステップを行う前に、シード層形成ステップを行うことにより、ウエハ200上に形成されるSi膜のインキュベーションタイム(成長遅れ)を短縮させることができ、成膜処理の生産性を向上させることが可能となる。
(e)シード層形成ステップでは、DCSガスの供給とDSガスの供給とを交互に行うことにより、シード層の形成効率を高め、また、シード層を緻密化させることが可能となる。これにより、成膜処理の生産性を高め、また、ウエハ200上に形成されるSi膜を緻密化させることが可能となる。また、ガスの供給を交互に行うことにより、処理室201内における過剰な気相反応を抑制し、成膜処理の品質を向上させることが可能となる。
(f)上述の効果は、MSガス以外の第1処理ガスを用いる場合や、DSガス以外の第2処理ガスを用いる場合や、DCSガス以外の第3処理ガスを用いる場合や、PHガス以外のドーパントガスを用いる場合や、Nガス以外の不活性ガスを用いる場合にも、同様に得ることができる。
(4)変形例
本実施形態における成膜ステップは、図4に示す態様に限定されず、以下に示す変形例のように変更することができる。これらの変形例は任意に組み合わせることができる。特に説明がない限り、各変形例の各ステップにおける処理手順、処理条件は、上述の基板処理シーケンスの各ステップにおける処理手順、処理条件と同様とすることができる。
(変形例1)
図4に示す成膜シーケンスではシード層形成ステップを実施する例について説明したが、シード層形成ステップを不実施としてもよい。本変形例においても、Si膜形成ステップにおいてノズル249cよりMSガスを供給する際、ノズル249aより供給するNガスの流量と、ノズル249bより供給するNガスの流量と、のバランスを制御することで、ウエハ200上に形成されるSi膜の面内膜厚分布を調整することが可能となる。
(変形例2)
Si膜形成ステップでは、ノズル249cよりMSガス等を供給する際、ノズル249aより供給するNガスの流量を、ノズル249bより供給するNガスの流量よりも小さくするようにしてもよい。この場合、例えばノズル249aより供給するNガスの流量を10〜400sccmとし、ノズル249bより供給するNガスの流量を500〜2000sccmとする。流量バランスをこのように制御することで、ウエハ200の中央部に供給されるMSガス等の濃度(供給量)を低く(少なく)する方向に、また、ウエハ200の外周部に供給されるMSガス等の濃度(供給量)を高く(多く)する方向に、それぞれ制御することが可能となる。結果として、ウエハ200上に形成されるSi膜の面内膜厚分布を、例えば、中央凸分布からフラット分布へ近づけたり、さらには、中央凹分布へ近づけたりすることが可能となる。
なお、ウエハ200上に形成されるSi膜の面内膜厚分布が所望の分布となる場合には、ノズル249cよりMSガス等を供給する際、ノズル249aより供給するNガスの流量と、ノズル249bより供給するNガスの流量と、を異ならせずに、等しくするようにしてもよい。
(変形例3)
Si膜形成ステップだけでなく、シード層形成ステップのステップ2においても、ノズル249aよりDSガスを供給する際、ノズル249bより供給するNガスの流量と、ノズル249cより供給するNガスの流量と、のバランスを制御するようにしてもよい。例えば、ノズル249bより供給するNガスの流量と、ノズル249cより供給するNガスの流量と、を異ならせることで、ウエハ200上に形成されるシード層の面内厚さ分布を調整することが可能となり、結果として、ウエハ200上に形成されるSi膜の面内膜厚分布を調整することが可能となる。
例えば、ノズル249aよりDSガスを供給する際、ノズル249bより供給するNガスの流量を、ノズル249cより供給するNガスの流量よりも小さくするようにしてもよい。この場合、例えばノズル249bより供給するNガスの流量を10〜400sccmとし、ノズル249cより供給するNガスの流量を500〜2000sccmとする。流量バランスをこのように制御することで、ウエハ200上に形成されるシード層の面内厚さ分布を、中央凹分布からフラット分布へ近づけたり、さらには、中央凸分布へ近づけたりすることが可能となる。
また例えば、ノズル249aよりDSガスを供給する際、ノズル249bより供給するNガスの流量を、ノズル249cより供給するNガスの流量よりも大きくするようにしてもよい。この場合、例えばノズル249bより供給するNガスの流量を500〜2000sccmとし、ノズル249cより供給するNガスの流量を10〜400sccmとする。流量バランスをこのように制御することで、ウエハ200上に形成されるシード層の面内厚さ分布を、例えば、中央凸分布からフラット分布へ近づけたり、さらには、中央凹分布へ近づけたりすることが可能となる。
(変形例4)
シード層形成ステップのステップ2では、ウエハ200に対してノズル249aよりNガスを供給し、ウエハ200に対してノズル249bよりNガスを供給し、ウエハ200に対してノズル249cよりDSガスを供給するようにしてもよい。すなわち、Si膜形成ステップと、シード層形成ステップのステップ2と、において、処理ガス(DSガス、MSガス)の供給を、共通のノズル249cより行うようにしてもよい。
この場合、ステップ2において、ノズル249cよりDSガスを供給する際、ノズル249aより供給するNガスの流量と、ノズル249bより供給するNガスの流量と、のバランスを制御することで、ウエハ200上に形成されるシード層の面内厚さ分布を調整するようにしてもよい。この場合、ノズル249a,249bのそれぞれより供給するNガスの供給条件は、Si膜形成ステップにおけるそれらと同様とすることができる。
例えば、ノズル249cよりDSガスを供給する際、ノズル249aより供給するNガスの流量を、ノズル249bより供給するNガスの流量よりも大きくすることで、ウエハ200上に形成されるシード層の面内厚さ分布を、中央凹分布からフラット分布へ近づけたり、さらには、中央凸分布へ近づけたりすることが可能となる。結果として、ウエハ200上に形成されるSi膜の面内膜厚分布を調整することが可能となる。
また例えば、ノズル249cよりDSガスを供給する際、ノズル249aより供給するNガスの流量を、ノズル249bより供給するNガスの流量よりも小さくすることで、ウエハ200上に形成されるシード層の面内厚さ分布を、中央凸分布からフラット分布へ近づけたり、さらには、中央凹分布へ近づけたりすることが可能となる。結果として、ウエハ200上に形成されるSi膜の面内膜厚分布を調整することが可能となる。
(変形例5)
シード層形成ステップのステップ1では、ウエハ200に対するDCSガスの供給を、ノズル249a,249cのいずれかより行うようにしてもよい。
なお、ステップ1において、DCSガスの供給をノズル249cより行う際、ノズル249aより供給するNガスの流量と、ノズル249bより供給するNガスの流量と、のバランスを制御するようにしてもよい。例えば、ノズル249aより供給するNガスの流量と、ノズル249bより供給するNガスの流量と、を異ならせることで、ウエハ200の表面に対して行う清浄化の度合いを、ウエハ200の面内において異ならせることが可能となる。これにより、ウエハ200上に形成されるシード層の面内厚さ分布を調整することができ、結果として、ウエハ200上に形成されるSi膜の面内膜厚分布を調整することが可能となる。
例えば、DCSガスの供給をノズル249cより行う際、ノズル249aより供給するNガスの流量を、ノズル249bより供給するNガスの流量よりも大きくすることで、ウエハ200の中央部における清浄化の作用を大きくする方向に、また、ウエハ200の外周部における清浄化の作用を小さくする方向に、それぞれ制御することが可能となる。これにより、ウエハ200上に形成されるシード層の面内厚さ分布、すなわち、ウエハ200上に形成されるSi膜の面内膜厚分布を、中央凹分布からフラット分布へ近づけたり、さらには、中央凸分布へ近づけたりすることが可能となる。
また例えば、DCSガスの供給をノズル249cより行う際、ノズル249aより供給するNガスの流量を、ノズル249bより供給するNガスの流量よりも小さくすることで、ウエハ200の中央部における清浄化の作用を小さくする方向に、また、ウエハ200の外周部における清浄化の作用を大きくする方向に、それぞれ制御することが可能となる。これにより、ウエハ200上に形成されるシード層の面内厚さ分布、すなわち、ウエハ200上に形成されるSi膜の面内膜厚分布を、中央凸分布からフラット分布へ近づけたり、さらには、中央凹分布へ近づけたりすることが可能となる。
ステップ1においてDCSガスの供給をノズル249aより行う際、ノズル249bより供給するNガスの流量と、ノズル249cより供給するNガスの流量と、のバランスを制御することで、同様の効果が得られる。
(変形例6)
変形例3〜5においては、Si膜形成ステップにおけるNガスの流量バランス制御を不実施としてもよい。この場合においても、ウエハ200上に形成されるシード層の面内厚さ分布を調整することで、ウエハ200上に形成されるSi膜の面内膜厚分布をある程度調整することが可能となる。
(変形例7)
以下に示す成膜シーケンスのように、シード層形成ステップでは、ステップ1を不実施とし、ステップ2を所定回数(1回以上)行うようにしてもよい。また、ステップ2では、第2処理ガスとして、水素化ケイ素ガスの他、テトラキスジメチルアミノシラン(Si[N(CH、略称:4DMAS)ガス、トリスジメチルアミノシラン(Si[N(CHH、略称:3DMAS)ガス、ビスジエチルアミノシラン(Si[N(C、略称:BDEAS)ガス、ビスターシャリーブチルアミノシラン(SiH[NH(C)]、略称:BTBAS)ガス、ジイソプロピルアミノシラン(SiHN[CH(CH、略称:DIPAS)ガス等のアミノシラン系ガスを用いるようにしてもよい。
DIPAS→MS+PH ⇒ PドープSi
(変形例8)
以下に示す成膜シーケンスのように、シード層形成ステップでは、ステップ1,2をそれぞれ1回ずつ実施するようにしてもよい。また、ステップ1では、第3処理ガスとして、ハロシラン系ガスの他、HClガス等のSi非含有のハロゲン系ガスを用いるようにしてもよい。
HCl→DS→MS+PH ⇒ PドープSi
(変形例9)
第1処理ガスとして、水素化ケイ素ガスの他、例えば、DCSガスやHCDSガス等のクロロシラン系ガスや、3DMASガスやBDEASガス等のアミノシラン系ガスを用いてもよい。
また、上述の処理ガスの他、反応体として、例えば、トリエチルアミン((CN、略称:TEA)ガスのようなアミン系ガスや、酸素(O)ガス、水蒸気(HOガス)、オゾン(O)ガス、プラズマ励起されたOガス(O )、Oガス+水素(H)ガスのような酸素(O)含有ガス(酸化剤)や、プロピレン(C)ガスのような炭素(C)含有ガスや、BClガスのようなB含有ガスをさらに用いてもよい。
そして、例えば以下に示す成膜シーケンスにより、ウエハ200上に、シリコン窒化膜(Si膜)、シリコン酸窒化膜(SiON膜)、シリコン酸炭化膜(SiOC膜)、シリコン炭窒化膜(SiCN膜)、シリコン酸炭窒化膜(SiOCN膜)、シリコン硼炭窒化膜(SiBCN膜)、シリコン硼窒化膜(SiBN膜)、シリコン酸化膜(SiO膜)を形成するようにしてもよい。以下の成膜シーケンスにおいて、ノズル249cより第1処理ガス(DCSガス、HCDSガス、3DMASガス、BDEASガス)を供給する際、ノズル249a,249bより供給するNガスの流量バランスを、図4に示す成膜シーケンスや上述の変形例と同様に制御する。これにより、図4に示す成膜シーケンスや上述の変形例と同様の効果が得られる。
DCS+NH ⇒ SiN
(DCS→NH)×n ⇒ SiN
(HCDS→NH→O)×n ⇒ SiON
(HCDS→TEA→O)×n ⇒ SiOC(N)
(HCDS→C→NH)×n ⇒ SiCN
(HCDS→C→NH→O)×n ⇒ SiOCN
(HCDS→C→BCl→NH)×n ⇒ SiBCN
(HCDS→BCl→NH)×n ⇒ SiBN
(HCDS→O+H)×n ⇒ SiO
(3DMAS→O)×n ⇒ SiO
(BDEAS→O )×n ⇒ SiO
なお、本変形例で第1処理ガスを供給するステップにおける処理条件としては、
第1処理ガス供給流量:10〜2000sccm
第1処理ガス供給時間:1〜120秒
処理温度:250〜800℃
処理圧力:1〜2666Pa
が例示される。他の処理条件は、図4に示す成膜シーケンスのSi膜形成ステップにおける処理条件と同様な処理条件とする。
また、反応体を供給するステップにおける処理条件としては、
反応体供給流量:100〜10000sccm
反応体供給時間:1〜120秒
処理圧力:1〜4000Pa
が例示される。他の処理条件は、本変形例の第1処理ガスを供給するステップにおける処理条件と同様な処理条件とする。
なお、本変形例においても、ウエハ200を準備した後、上述の成膜シーケンスを実施する前に、ウエハ200上にシード層形成ステップを実施するようにしてもよい。
<他の実施形態>
以上、本発明の実施形態を具体的に説明した。但し、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
上述の実施形態では、ノズル249a〜249cが隣接(近接)して設けられている例について説明したが、本発明はこのような態様に限定されない。例えば、ノズル249a,249cは、反応管203の内壁とウエハ200との間における平面視において円環状の空間のうち、ノズル249bから離れた位置に設けられていてもよい。
上述の実施形態では、第1〜第3供給部がノズル249a〜249cにより構成され、処理室201内に3本のノズルが設けられる例について説明したが、本発明はこのような態様に限定されない。例えば、第1〜第3供給部のうち少なくともいずれかの供給部が2本以上のノズルにより構成されていてもよい。また、処理室201内に第1〜第3供給部以外のノズルを新たに設け、このノズルを用いてNガスや各種処理ガスをさらに供給するようにしてもよい。処理室201内にノズル249a〜249c以外のノズルを設ける場合、この新たに設けるノズルは、平面視において排気口231aと対向する位置に設けてもよく、対向しない位置に設けてもよい。すなわち、新たに設けるノズルは、ノズル249a〜249cから離れた位置であって、例えば、反応管203の内壁とウエハ200との間における平面視において円環状の空間のうち、ウエハ200の外周に沿ってノズル249a〜249cと排気口231aとの間の中間位置、或いは、その中間位置の近傍の位置に設けてもよい。
上述の実施形態では、基板上に主元素としてSiを含む膜を形成する例について説明したが、本発明はこのような態様に限定されない。すなわち、本発明は、Siの他、ゲルマニウム(Ge)、B等の半金属元素を主元素として含む膜を基板上に形成する場合にも、好適に適用することができる。また、本発明は、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、イットリウム(Y)、ランタン(La)、ストロンチウム(Sr)、アルミニウム(Al)等の金属元素を主元素として含む膜を基板上に形成する場合にも、好適に適用することができる。
基板処理に用いられるレシピは、処理内容に応じて個別に用意し、電気通信回線や外部記憶装置123を介して記憶装置121c内に格納しておくことが好ましい。そして、処理を開始する際、CPU121aが、記憶装置121c内に格納された複数のレシピの中から、基板処理の内容に応じて、適正なレシピを適宜選択することが好ましい。これにより、1台の基板処理装置で様々な膜種、組成比、膜質、膜厚の膜を、再現性よく形成することができるようになる。また、オペレータの負担を低減でき、操作ミスを回避しつつ、処理を迅速に開始できるようになる。
上述のレシピは、新たに作成する場合に限らず、例えば、基板処理装置に既にインストールされていた既存のレシピを変更することで用意してもよい。レシピを変更する場合は、変更後のレシピを、電気通信回線や当該レシピを記録した記録媒体を介して、基板処理装置にインストールしてもよい。また、既存の基板処理装置が備える入出力装置122を操作し、基板処理装置に既にインストールされていた既存のレシピを直接変更するようにしてもよい。
上述の実施形態では、第1〜第3供給部が反応管の内壁に沿うように処理室内に設けられている例について説明した。しかしながら、本発明は上述の実施形態に限定されない。例えば図5(a)に縦型処理炉の断面構造を示すように、反応管の側壁にバッファ室を設け、このバッファ室内に、上述の実施形態と同様の構成の第1〜第3供給部を、上述の実施形態と同様の配置で設けるようにしてもよい。図5(a)では、反応管の側壁に供給用のバッファ室と排気用のバッファ室とを設け、それぞれを、ウエハを挟んで対向する位置に配置した例を示している。なお、供給用のバッファ室と排気用のバッファ室のそれぞれは、反応管の側壁の下部より上部に沿って、すなわち、ウエハ配列領域に沿って設けられている。また、図5(a)では、供給用のバッファ室を複数(3つ)の空間に仕切り、それぞれの空間に各ノズルを配置した例を示している。バッファ室の3つの空間の配置は、第1〜第3供給部の配置と同様となる。また例えば、図5(b)に縦型処理炉の断面構造を示すように、図5(a)と同様の配置でバッファ室を設け、バッファ室内に第2供給部を設け、このバッファ室の処理室との連通部を両側から挟むとともに反応管の内壁に沿うように第1、第3供給部を設けるようにしてもよい。なお、図5(a)、図5(b)で説明したバッファ室や反応管以外の構成は、図1に示す処理炉の各部の構成と同様である。これらの処理炉を用いた場合であっても、上述の実施形態と同様の効果が得られる。
上述の実施形態では、一度に複数枚の基板を処理するバッチ式の基板処理装置を用いて膜を形成する例について説明した。本発明は上述の実施形態に限定されず、例えば、一度に1枚または数枚の基板を処理する枚葉式の基板処理装置を用いて膜を形成する場合にも、好適に適用できる。また、上述の実施形態では、ホットウォール型の処理炉を有する基板処理装置を用いて膜を形成する例について説明した。本発明は上述の実施形態に限定されず、コールドウォール型の処理炉を有する基板処理装置を用いて膜を形成する場合にも、好適に適用できる。
これらの基板処理装置を用いる場合においても、上述の実施形態や変形例と同様なシーケンス、処理条件にて成膜を行うことができ、これらと同様の効果が得られる。
また、上述の実施形態や変形例等は、適宜組み合わせて用いることができる。このときの処理手順、処理条件は、例えば、上述の実施形態の処理手順、処理条件と同様とすることができる。
本明細書で述べた各種効果は、基板上への膜形成を、基板に対して供給した処理ガスが熱分解するような条件下(セルフリミットがかからない条件下)だけでなく、基板に対して供給した処理ガスが熱分解しないような条件下(セルフリミットがかかる条件下)でも同様の傾向で得られることとなる。ただし、上述の各種効果のうち、特に、面内膜厚分布の調整に関する効果は、基板上への膜形成を、基板に対して供給した処理ガスが熱分解し、CVD反応が生じる条件下で行う場合に、特に効果的に得られる。
サンプルAとして、図1に示す基板処理装置を用い、図4に示す成膜シーケンスにより、ウエハ上にSi膜を形成した。Si膜形成ステップを実施する際、第1供給部より供給するNガスの流量を150〜250sccmの範囲内の所定の流量とし、第2供給部より供給するNガスの流量を40〜80sccmの範囲内の所定の流量とした。他の処理条件は上述の実施形態に記載の処理条件範囲内の所定の条件とした。
サンプルBとして、図1に示す基板処理装置を用い、図4に示す成膜シーケンスにより、ウエハ上にSi膜を形成した。Si膜形成ステップを実施する際、第1供給部より供給するNガスの流量を450〜550sccmの範囲内の所定の流量とし、第2供給部より供給するNガスの流量を40〜80sccmの範囲内の所定の流量とした。他の処理条件は、サンプルAを作製する際の処理条件と同様とした。
サンプルCとして、図1に示す基板処理装置を用い、図4に示す成膜シーケンスにより、ウエハ上にSi膜を形成した。ただし、Si膜形成ステップを実施する際、第1、第2供給部より供給するNガスの流量バランスを、サンプルAを作製する際のそれと逆にした。具体的には、Si膜形成ステップを実施する際、第1供給部より供給するNガスの流量を250〜350sccmの範囲内の所定の流量とし、第2供給部より供給するNガスの流量を700〜900sccmの範囲内の所定の流量とした。他の処理条件は、サンプルAを作製する際の処理条件と同様とした。
そして、サンプルA〜CのSi膜のウエハ外周部における膜厚をそれぞれ測定して比較した。図6(a)はサンプルA,Bの測定結果を比較する図であり、図6(b)はサンプルA,Cの測定結果を比較する図である。図6(a)におけるサンプルA,Bの測定位置(ウエハの中心からの距離)は互いに対応する位置であり、図6(b)におけるサンプルA,Cの測定位置(ウエハの中心からの距離)についても互いに対応する位置である。ただし、図6(a)におけるサンプルA,Bの測定位置と、図6(b)におけるサンプルA,Cの測定位置は、ウエハ外周部における異なる位置である。図6(a)、図6(b)の縦軸はそれぞれ膜厚(Å)を示している。図6(a)の横軸はサンプルA,Bを、図6(b)の横軸はサンプルA,Cをそれぞれ示している。
図6(a)によれば、サンプルAのSi膜のウエハ外周部における膜厚よりも、サンプルBのSi膜のウエハ外周部における膜厚の方が薄いことが分かる。すなわち、Si膜形成ステップを実施する際、第1供給部より供給するNガスの流量を大きくすることにより、すなわち、第1供給部より供給するNガスの流量の第2供給部より供給するNガスの流量に対する比率を大きくすることにより、ウエハ外周部に形成されるSi膜の膜厚を薄くする方向に調整することが可能となることが分かる。
また、図6(b)によれば、サンプルAのSi膜のウエハ外周部における膜厚よりも、サンプルBのSi膜のウエハ外周部における膜厚の方が厚いことが分かる。すなわち、Si膜形成ステップを実施する際、第1供給部より供給するNガスの流量よりも、第2供給部より供給するNガスの流量を大きくするように流量バランスを逆転させることにより、ウエハ外周部に形成されるSi膜の膜厚を厚くする方向に調整することが可能となることが分かる。
これらの結果から、Si膜形成ステップを実施する際、第1供給部より供給するNガスの流量と、第2供給部より供給するNガスの流量と、のバランスを制御することで、ウエハ上に形成されるSi膜の面内膜厚分布を、広範囲かつ緻密に調整することが可能となることが分かる。
<本発明の好ましい態様>
以下、本発明の好ましい態様について付記する。
(付記1)
本発明の一態様によれば、
基板を準備する工程と、
前記基板に対して第1供給部より不活性ガスを供給し、前記基板に対して第2供給部より不活性ガスを供給し、前記基板に対して(平面視において)前記第2供給部と前記基板の中心とを通る直線を挟んで前記第1供給部と反対側に設けられた第3供給部より第1処理ガスを供給し、前記基板上に膜を形成する工程と、
を有し、前記膜を形成する工程では、前記第1供給部より供給する不活性ガスの流量と、前記第2供給部より供給する不活性ガスの流量と、のバランスを制御することで、前記基板上に形成される前記膜の基板面内膜厚分布を調整する半導体装置の製造方法、または、基板処理方法が提供される。
(付記2)
付記1に記載の方法であって、好ましくは、
前記第1供給部より供給する不活性ガスの流量を、前記第2供給部より供給する不活性ガスの流量と異ならせる。
(付記3)
付記1または2に記載の方法であって、
前記第1供給部より供給する不活性ガスの流量を、前記第2供給部より供給する不活性ガスの流量よりも大きくする。
(付記4)
付記1または2に記載の方法であって、
前記第1供給部より供給する不活性ガスの流量を、前記第2供給部より供給する不活性ガスの流量よりも小さくする。
(付記5)
付記1〜4のいずれか1項に記載の方法であって、好ましくは、
前記基板を準備する工程の後、前記膜を形成する工程の前に、
前記基板に対して前記第1供給部より第2処理ガスを供給し、前記基板に対して前記第2供給部より不活性ガスを供給し、前記基板に対して前記第3供給部より不活性ガスを供給し、前記基板上にシード層を形成する工程を更に有し、
前記シード層を形成する工程では、前記第2供給部より供給する不活性ガスの流量と、前記第3供給部より供給する不活性ガスの流量と、のバランスを制御することで、前記基板上に形成される前記シード層の基板面内厚さ分布を調整する。なお、この場合、前記膜は、前記基板上に形成された前記シード層上に形成される。
(付記6)
付記5に記載の方法であって、好ましくは、
前記第2供給部より供給する不活性ガスの流量を、前記第3供給部より供給する不活性ガスの流量と異ならせる。
(付記7)
付記5または6に記載の方法であって、好ましくは、
前記第2供給部より供給する不活性ガスの流量を、前記第3供給部より供給する不活性ガスの流量よりも小さくする。
(付記8)
付記5または6に記載の方法であって、好ましくは、
前記第2供給部より供給する不活性ガスの流量を、前記第3供給部より供給する不活性ガスの流量よりも大きくする。
(付記9)
付記5〜8のいずれか1項に記載の方法であって、好ましくは、
前記シード層を形成する工程では、
前記基板に対して前記第1供給部、前記第2供給部、および前記第3供給部のいずれかより第3処理ガスを供給する工程と、
前記基板に対して前記第1供給部より前記第2処理ガスを供給し、前記基板に対して前記第2供給部より不活性ガスを供給し、前記基板に対して前記第3供給部より不活性ガスを供給する工程と、
を交互に行うサイクルを所定回数行う。
なお、前記第3処理ガスを供給する工程では、前記基板に対して前記第1供給部より不活性ガスを供給し、前記基板に対して前記第2供給部より前記第3処理ガスを供給し、前記基板に対して前記第3供給部より不活性ガスを供給するのが好ましい。
(付記10)
付記1〜4のいずれか1項に記載の方法であって、好ましくは、
前記基板を準備する工程の後、前記膜を形成する工程の前に、
前記基板に対して前記第1供給部より不活性ガスを供給し、前記基板に対して前記第2供給部より不活性ガスを供給し、前記基板に対して前記第3供給部より第2処理ガスを供給し、前記基板上にシード層を形成する工程を更に有し、
前記シード層を形成する工程では、前記第1供給部より供給する不活性ガスの流量と、前記第2供給部より供給する不活性ガスの流量と、のバランスを制御することで、前記基板上に形成される前記シード層の基板面内厚さ分布を調整する。なお、この場合、前記膜は、前記基板上に形成された前記シード層上に形成される。
(付記11)
付記10に記載の方法であって、好ましくは、
前記第1供給部より供給する不活性ガスの流量を、前記第2供給部より供給する不活性ガスの流量と異ならせる。
(付記12)
付記10または11に記載の方法であって、好ましくは、
前記第1供給部より供給する不活性ガスの流量を、前記第2供給部より供給する不活性ガスの流量よりも大きくする。
(付記13)
付記10または11に記載の方法であって、好ましくは、
前記第1供給部より供給する不活性ガスの流量を、前記第2供給部より供給する不活性ガスの流量よりも小さくする。
(付記14)
付記10〜13のいずれか1項に記載の方法であって、好ましくは、
前記シード層を形成する工程では、
前記基板に対して前記第1供給部、前記第2供給部、および前記第3供給部のいずれかより第3処理ガスを供給する工程と、
前記基板に対して前記第1供給部より不活性ガスを供給し、前記基板に対して前記第2供給部より不活性ガスを供給し、前記基板に対して前記第3供給部より前記第2処理ガスを供給する工程と、
を交互に行うサイクルを所定回数行う。
なお、前記第3処理ガスを供給する工程では、前記基板に対して前記第1供給部より不活性ガスを供給し、前記基板に対して前記第2供給部より前記第3処理ガスを供給し、前記基板に対して前記第3供給部より不活性ガスを供給するのが好ましい。
(付記15)
付記1〜14のいずれか1項に記載の方法であって、好ましくは、
(平面視において、)前記第2供給部は(前記基板の中心を挟んで)前記各ガスを排気する排気口と対向するように配置されており、前記第1供給部と前記第3供給部は、前記第2供給部と前記排気口(の中心)とを通る直線を挟むように配置される。好ましくは、前記第1供給部と前記第3供給部は、前記第2供給部と前記排気口(の中心)とを通る直線を対称軸として線対称に配置される。
(付記16)
付記1〜15のいずれか1項に記載の方法であって、好ましくは、
前記膜を形成する工程は、前記第1処理ガスが熱分解する条件下で行われる。すなわち、前記膜を形成する工程は、CVD反応が生じる条件下、すなわち、セルフリミットがかからない条件下、つまり、ノンセルフリミットとなる条件下で行われる。
(付記17)
本発明の他の態様によれば、
基板が処理される処理室と、
前記処理室内の基板に対して第1供給部より不活性ガスを供給する第1供給系と、
前記処理室内の基板に対して第2供給部より不活性ガスを供給する第2供給系と、
前記処理室内の基板に対して前記第2供給部と前記基板の中心とを通る直線を挟んで前記第1供給部と反対側に設けられた第3供給部より処理ガスを供給する第3供給系と、
前記処理室内に基板が準備された状態で、前記基板に対して前記第1供給部より不活性ガスを供給し、前記基板に対して前記第2供給部より不活性ガスを供給し、前記基板に対して前記第3供給部より前記処理ガスを供給し、前記基板上に膜を形成する処理を行わせ、前記基板上に膜を形成する処理において、前記第1供給部より供給する不活性ガスの流量と、前記第2供給部より供給する不活性ガスの流量と、のバランスを制御することで、前記基板上に形成される前記膜の基板面内膜厚分布を調整するように、前記第1供給系、前記第2供給系、および前記第3供給系を制御するよう構成される制御部と、
を有する基板処理装置が提供される。
(付記18)
本発明のさらに他の態様によれば、
基板処理装置の処理室内に基板を準備する手順と、
前記処理室内において、前記基板に対して第1供給部より不活性ガスを供給し、前記基板に対して第2供給部より不活性ガスを供給し、前記基板に対して前記第2供給部と前記基板の中心とを通る直線を挟んで前記第1供給部と反対側に設けられた第3供給部より処理ガスを供給し、前記基板上に膜を形成する手順と、
前記膜を形成する手順において、前記第1供給部より供給する不活性ガスの流量と、前記第2供給部より供給する不活性ガスの流量と、のバランスを制御することで、前記基板上に形成される前記膜の基板面内膜厚分布を調整する手順と、
をコンピュータによって前記基板処理装置に実行させるプログラム、または、該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。
200 ウエハ(基板)
249a ノズル(第1供給部)
249b ノズル(第2供給部)
249c ノズル(第3供給部)

Claims (20)

  1. 基板を準備する工程と、
    前記基板に対して第1供給部より不活性ガスを供給し、前記基板に対して第2供給部より不活性ガスを供給し、前記基板に対して前記第2供給部と前記基板の中心とを通る直線を挟んで前記第1供給部と反対側に設けられた第3供給部より、形成しようとする膜を構成する主元素を含む処理ガスを供給し、前記基板上に前記主元素を含む膜を形成する工程と、
    を有し、
    前記膜を形成する工程は、前記基板の表面への前記処理ガスに含まれる前記主元素の吸着にセルフリミットがかからない条件下で行われ、
    前記膜を形成する工程では、前記第1供給部より供給する不活性ガスの流量と、前記第2供給部より供給する不活性ガスの流量と、のバランスを制御することで、前記基板上に形成される前記膜の基板面内膜厚分布を調整する半導体装置の製造方法。
  2. 前記第1供給部より供給する不活性ガスの流量を、前記第2供給部より供給する不活性ガスの流量と異ならせる請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記第1供給部より供給する不活性ガスの流量を、前記第2供給部より供給する不活性ガスの流量よりも大きくする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記第1供給部より供給する不活性ガスの流量を、前記第2供給部より供給する不活性ガスの流量よりも小さくする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記基板を準備する工程の後、前記膜を形成する工程の前に、
    前記基板に対して前記第1供給部より第2処理ガスを供給し、前記基板に対して前記第2供給部より不活性ガスを供給し、前記基板に対して前記第3供給部より不活性ガスを供給し、前記基板上にシード層を形成する工程を更に有し、
    前記シード層を形成する工程では、前記第2供給部より供給する不活性ガスの流量と、前記第3供給部より供給する不活性ガスの流量と、のバランスを制御することで、前記基板上に形成される前記シード層の基板面内厚さ分布を調整する請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記第2供給部より供給する不活性ガスの流量を、前記第3供給部より供給する不活性ガスの流量と異ならせる請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記第2供給部より供給する不活性ガスの流量を、前記第3供給部より供給する不活性ガスの流量よりも小さくする請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記第2供給部より供給する不活性ガスの流量を、前記第3供給部より供給する不活性ガスの流量よりも大きくする請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 前記シード層を形成する工程では、
    前記基板に対して前記第1供給部、前記第2供給部、および前記第3供給部のいずれかより第3処理ガスを供給する工程と、
    前記基板に対して前記第1供給部より前記第2処理ガスを供給し、前記基板に対して前記第2供給部より不活性ガスを供給し、前記基板に対して前記第3供給部より不活性ガスを供給する工程と、
    を交互に行うサイクルを所定回数行う請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 前記第3処理ガスを供給する工程では、前記基板に対して前記第1供給部より不活性ガスを供給し、前記基板に対して前記第2供給部より前記第3処理ガスを供給し、前記基板に対して前記第3供給部より不活性ガスを供給する請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 前記基板を準備する工程の後、前記膜を形成する工程の前に、
    前記基板に対して前記第1供給部より不活性ガスを供給し、前記基板に対して前記第2供給部より不活性ガスを供給し、前記基板に対して前記第3供給部より第2処理ガスを供給し、前記基板上にシード層を形成する工程を更に有し、
    前記シード層を形成する工程では、前記第1供給部より供給する不活性ガスの流量と、前記第2供給部より供給する不活性ガスの流量と、のバランスを制御することで、前記基板上に形成される前記シード層の基板面内厚さ分布を調整する請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 前記第1供給部より供給する不活性ガスの流量を、前記第2供給部より供給する不活性ガスの流量と異ならせる請求項11に記載の半導体装置の製造方法。
  13. 前記第1供給部より供給する不活性ガスの流量を、前記第2供給部より供給する不活性ガスの流量よりも大きくする請求項11に記載の半導体装置の製造方法。
  14. 前記第1供給部より供給する不活性ガスの流量を、前記第2供給部より供給する不活性ガスの流量よりも小さくする請求項11に記載の半導体装置の製造方法。
  15. 前記シード層を形成する工程では、
    前記基板に対して前記第1供給部、前記第2供給部、および前記第3供給部のいずれかより第3処理ガスを供給する工程と、
    前記基板に対して前記第1供給部より不活性ガスを供給し、前記基板に対して前記第2供給部より不活性ガスを供給し、前記基板に対して前記第3供給部より前記第2処理ガスを供給する工程と、
    を交互に行うサイクルを所定回数行う請求項11に記載の半導体装置の製造方法。
  16. 前記第3処理ガスを供給する工程では、前記基板に対して前記第1供給部より不活性ガスを供給し、前記基板に対して前記第2供給部より前記第3処理ガスを供給し、前記基板に対して前記第3供給部より不活性ガスを供給する請求項15に記載の半導体装置の製造方法。
  17. 平面視において、前記第2供給部は前記基板を挟んで前記各ガスを排気する排気口と対向するように配置されており、前記第1供給部と前記第3供給部は、前記第2供給部と前記排気口とを通る直線を挟むように配置される請求項1〜16のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  18. 前記第1供給部と前記第3供給部は、前記第2供給部と前記排気口とを通る直線を対称軸として線対称に配置される請求項17に記載の半導体装置の製造方法。
  19. 基板が処理される処理室と、
    前記処理室内の基板に対して第1供給部より不活性ガスを供給する第1供給系と、
    前記処理室内の基板に対して第2供給部より不活性ガスを供給する第2供給系と、
    前記処理室内の基板に対して前記第2供給部と前記基板の中心とを通る直線を挟んで前記第1供給部と反対側に設けられた第3供給部より、形成しようとする膜を構成する主元素を含む処理ガスを供給する第3供給系と、
    前記処理室内に基板が準備された状態で、前記基板に対して前記第1供給部より不活性ガスを供給し、前記基板に対して前記第2供給部より不活性ガスを供給し、前記基板に対して前記第3供給部より前記処理ガスを供給し、前記基板上に前記主元素を含む膜を形成する処理を行わせ、前記膜を形成する処理を、前記基板の表面への前記処理ガスに含まれる前記主元素の吸着にセルフリミットがかからない条件下で行い、前記基板上に膜を形成する処理において、前記第1供給部より供給する不活性ガスの流量と、前記第2供給部より供給する不活性ガスの流量と、のバランスを制御することで、前記基板上に形成される前記膜の基板面内膜厚分布を調整するように、前記第1供給系、前記第2供給系、および前記第3供給系を制御するよう構成される制御部と、
    を有する基板処理装置。
  20. 基板処理装置の処理室内に基板を準備する手順と、
    前記処理室内において、前記基板に対して第1供給部より不活性ガスを供給し、前記基板に対して第2供給部より不活性ガスを供給し、前記基板に対して前記第2供給部と前記基板の中心とを通る直線を挟んで前記第1供給部と反対側に設けられた第3供給部より、形成しようとする膜を構成する主元素を含む処理ガスを供給し、前記基板上に前記主元素を含む膜を形成する手順と、
    前記膜を形成する手順を、前記基板上への前記処理ガスに含まれる前記主元素の吸着にセルフリミットがかからない条件下で行う手順と、 前記膜を形成する手順において、前記第1供給部より供給する不活性ガスの流量と、前記第2供給部より供給する不活性ガスの流量と、のバランスを制御することで、前記基板上に形成される前記膜の基板面内膜厚分布を調整する手順と、
    をコンピュータによって前記基板処理装置に実行させるプログラム。
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