JP6826801B2 - 漁礁及び漁礁の設置方法 - Google Patents

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Description

本発明は、魚類及び海中生物の繁殖及び生育を促進するために海底に設置される漁礁、並びに漁礁の設置方法に関するものである。
魚類、貝類、甲殻類、頭足類等の繁殖及び生育を促進するためにコンクリートの漁礁を海底に沈設することが行われている。このような漁礁は、波浪や潮流が強いところでは転倒、流失等のおそれがあるために、これらの影響を受けにくいところを選んで設置される。しかし、波浪や潮流の影響を受けにくいところに限定すると漁礁を設置することができるところが少なく、十分な効果が得られないことがある。このため、波浪や潮流の影響があるところでも設置が可能な漁礁が求められており、例えば特許文献1に提案されているものがある。
この漁礁では、アングルの一辺を漁礁ブロックの要所に固定し、他の辺はロッド状のアンカーを海底に打ち込んで固定するものとなっている。
特開2013−39074号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているようなロッド状のアンカーを海底に打ち込むためには、一般に海底における多くの作業が必要となる。すなわち海底に削孔を行ってロッドを挿入した後に固化材を注入する等の作業を行うことになる。このため、設置の費用が嵩むという課題がある。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、少ない費用で設置することができ、波浪や潮流の影響があっても転倒や移動を抑制することができる漁礁を提供すること、及びこの漁礁の設置方法を提供することである。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、 コンクリートからなる本体部と、 該本体部の下面より下方に突き出し、海底の地盤内に突き入れられる複数のアンカー部と、を有し、 前記アンカー部は、先端部が海底に突き当てられた状態で前記本体部を海底より上方に支持することができるとともに、該本体部の自重又は自重と該本体部に作用する鉛直方向の力とによって海底地盤内に貫入が可能に、前記本体部の下端付近に固定されており、 該アンカー部は、海面上において前記本体部が支持されるときには、該本体部の下面より上方に仮支持することができ、 前記本体部を吊り上げた状態で支持したときに、該本体部の下面より下方に突き出すように固定することができるものである漁礁を提供する。
この漁礁では、コンクリートからなる本体部の下面より下方に突き出したアンカー部が海底の地盤内に突き入れられ、コンクリートの本体部に潮流や波浪による力が作用することによる転倒及び移動に抵抗するものとなる。アンカー部は本体部に固定され、先端部が海底に突き当てられた状態で本体部を海底で支持することができる。したがって、アンカー部で本体部を支持した状態で本体部に鉛直方向の力を作用させることによってアンカー部が海底の地盤内に貫入される。海上からアンカー部を直接に打撃したり、押し込んだりするのは難しいが、コンクリートで形成された本体部に対しては海面上から揚重機等を用いて吊り上げた重量物を本体部上に沈下させる作業等によって鉛直方向の力を作用させることができる。これにより海面上からの作業でアンカー部を海底の地盤内に貫入することができる。
また、この漁礁は、工場や製作ヤードにおいて製作し、設置する位置まで船舶や台船等を用いて輸送するときに、本体部の下面より上方にアンカー部を仮支持し、コンクリートの本体部の下面を台船等の甲板上に当接して載置することができる。したがって、アンカー部は、先端が尖った形状等であっても安定した状態で輸送することができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の漁礁において、 前記本体部の側面より複数の方向に突き出した複数の張り出し部を有し、 前記アンカー部は、前記張り出し部を介して前記本体部に固定されているものとする。
この漁礁では、広い範囲に張り出した位置でアンカー部が引き抜き及び押し込みに抵抗するものとなり、転倒に対して大きな安定性を有する。また、アンカー部が引き抜かれることによって移動への抵抗力が低下するのを抑えることができる。
請求項3に係る発明は、 コンクリートからなる本体部の下面より下方に突き出すように複数のアンカー部を該本体部に固定し、 該本体部を前記アンカー部とともに吊り上げ、海底まで沈下させて、前記アンカー部の先端部が海底に突き当てられた状態で前記本体部を海底より上方に支持し、 両端が開放された鋼管を、軸線を上下方向にして吊り下げ、海面上での操作により海水中で前記本体部上の所定の高さまで巻き揚げ、該本体部上に落下させる動作を繰り返して前記アンカー部を海底地盤内に貫入する漁礁の設置方法を提供するものである。
請求項4に係る発明は、 コンクリートからなる本体部の下面より下方に突き出すように複数のアンカー部を該本体部に固定し、 該本体部を前記アンカー部とともに吊り上げ、海底まで沈下させて、前記アンカー部の先端部が海底に突き当てられた状態で前記本体部を海底より上方に支持し、 2つの多角形の厚板材からなる打撃部の中心を軸部で連結し、該軸部に固定されたリールに巻き付けられたワイヤを海面上から牽引し、前記打撃部が前記本体部上で上下動をしながら回転するときの打撃によって前記アンカー部を海底地盤内に貫入する漁礁の設置方法を提供するものである。
請求項3又は請求項4に係る発明の漁礁の設置方法では、主に海面上からの作業によって本体部に固定されたアンカー部を海底の地盤内に貫入することができる。つまり、複数のアンカー部が固定された本体部を海底に沈下させた後、海面上からの操作によって本体部に鉛直方向の力を作用させることができる。これにより本体部に固定されたアンカー部が海底の地盤内に貫入される。
以上説明したように、本発明の漁礁では、海底に潜水して多くの作業を行うことなく、アンカー部が海底の地盤内に貫入された漁礁を得ることができる。また、本発明の漁礁の設置方法では、海底に潜水して多くの作業を行うことなく、海底にアンカー部を貫入して漁礁を設置することができる。したがって、多くの費用を要することなく、波浪や潮流の影響を受けにくい漁礁を得ることができる。
本発明の一実施形態である漁礁が海底に設置された状態を示す概略側面図及び概略平面図である。 図1に示す漁礁のアンカー部が本体部に取り付けられた部分を示す概略側面図であって、アンカー部が本体部の下面より下方に突き出すように固定された状態、及び該漁礁を設置する前の輸送時にアンカー部が仮支持された状態を示す図である。 図1に示す漁礁を設置するために海底に吊り降ろす状態を示す概略図である。 図1に示す漁礁を設置するときに、アンカー部を海底の地盤内に貫入する状態を示す概略側面図である。 アンカー部の他の例が本体部に取り付けられた部分を示す概略側面図であって、アンカー部が本体部の下面より下方に突き出すように固定された状態、及び該漁礁を設置する前の輸送時にアンカー部が仮支持された状態を示す図である。 アンカー部の他の例が本体部に取り付けられた部分を示す概略側面図であって、アンカー部が本体部の下面より下方に突き出すように固定された状態、及び該漁礁を設置する前の輸送時にアンカー部が仮支持された状態を示す図である。 アンカー部の他の例が本体部に取り付けられた部分を示す概略側面図であって、アンカー部が本体部の下面より下方に突き出すように固定された状態、及び該漁礁を設置する前の輸送時にアンカー部が仮支持された状態を示す図である。 本発明の他の実施形態である漁礁が海底に設置された状態を示す概略側面図である。 図8に示す漁礁の輸送時及び設置時における張り出し部の状態を示す概略平面図である。 本発明に係る漁礁を設置するときに未硬化のモルタル又はコンクリートを収容した固化材収容袋を取り付けた状態を示す概略図である。 アンカー部を海底の地盤に貫入させる貫入装置であって、本発明に係る魚礁の設置方法で用いることができる装置の例を示す概略断面図である。 アンカー部を海底の地盤に貫入させる貫入装置であって、本発明に係る魚礁の設置方法で用いることができる装置の他の例を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態である漁礁が海底に設置された状態を示す概略側面図及び概略平面図である。
この漁礁1は、コンクリートで形成された本体部2と鋼からなるアンカー部3とで主要部が構成されている。そして、図1(a)に示すように複数の本体部2を積み重ねて設置されている。
上記本体部2は、鉄筋コンクリートからなるものであって、平面形状がほぼ矩形の版状部2aと、この版状部2aの4つ隅角部から下方に突き出した脚部2bとを有している。そして、脚部2bが設けられている部分の上部には切り欠き2cが設けられ、同形状の他の本体部2が備える脚部2bの下端を嵌め合わせることができるものとなっている。これにより、本体部2の上に一つ又は複数の同形状の本体部2を、安定した状態で積み重ねることができる。なお、積み重ねた上層の本体部2と下層の本体部2とは、予め埋め込まれているアンカーボルト(図示しない)等を用いて連結し、波浪や潮流によって上層の本体部と下層の本体部とが分離するのを防止するのが望ましい。
上記アンカー部3は、図1(b)に示すように脚部2bのそれぞれについて設けられ、図1(a)に示すように脚部2bの下面より下方に突き出すように固定されている。これらのアンカー部3は、図2(a)に示すように断面形状がL字状となったいわゆるL形鋼(山形鋼)からなる貫入部材12と、本体部2に取り付けられて貫入部材12を支持する支持体13とを有するものである。貫入部材12は、先端が海底7の地盤に貫入し易くするために斜め方向に切断されて尖った形状になっている。支持体13は、図2(c)に示すように断面の形状がほぼ矩形となった筒状部13aを有し、この筒状部13aをコンクリートからなる本体部2に取り付けるためのフランジ部13bを有するものである。このフランジ部13bに設けられた貫通孔にボルト14を挿通し、本体部2に埋め込まれた埋め込み部材15のボルト孔にねじ込む。このボルト14で締め付けることによって支持体13が本体部2に強固に固定されている。
上記貫入部材12は、図2(a)に示すように上下に貫通する筒状部13の内側に挿通され、上端に固定された板状のストッパー12aが支持体13の上端面に突き当てられることによって、下部の所定長さが本体部2の下面より下方に突き出るものとなっている。この位置で支持体13及び貫入部材12に設けられた水平方向の貫通孔にボルト16を挿通することによって貫入部材12が支持体13に所定の位置で固定されるものである。
なお、貫入部材12は、図2(b)に示すように下端が本体部2の下面より上方となるように引き上げた状態で、支持体13の貫通孔及び貫入部材12の下部に設けられた貫通孔にボルト16を挿通して、貫入部材12を本体部2の下面より上方に仮支持することができるものとなっている。
このような漁礁1は次のように設置することができる。
本体部2は、工場又は製作ヤードにおいて、型枠内に鉄筋を組み立てて未硬化のコンクリートを打設することによって製作することができる。コンクリートが硬化した後、型枠を取り外し、予め埋め込まれている埋め込み部材15にボルト14をねじ込んでアンカー部3を本体部2に取り付ける。このとき、貫入部材12は図2(b)に示すように下端が本体部2の下面より上方に仮支持しておく。この状態で台船等に載せて設置位置まで搬送する。設置位置では揚重機等を用いて漁礁を吊り上げ、この状態でアンカー部3の貫入部材12を図2(a)に示されるように本体部2の下面より下方に突き出した状態として固定する。そして、図3に示すように揚重機4等で吊り上げた漁礁をゆっくりと降下させ、海底の所定の位置に吊り降ろす。
なお、本体部2には揚重機4等によって吊り上げるための吊り金具5を取り付けておくのが望ましい。
アンカー部3が取り付けられた本体部2を海底まで吊り降ろした後、複数の本体部を積みかさねて設置するときには、アンカー部3が取り付けられていない本体部2を同様にして海底に吊りおろし、先に吊り降ろされた本体部2の上に積み重ね、脚部の下端を先に吊り降ろした本体部2の上部に設けられた切り欠き2cに嵌め合わせる。そして、必要に応じて双方の本体部を連結する。
漁礁1を海底に吊り降ろした状態で、図1(a)に示すように本体部2の下面が海底7に到達するまで自重で貫入部材12が海底7の地盤内に貫入されるときには、上記工程で漁礁1の設置を完了するが、海底7の地盤の貫入抵抗が大きいときには、図4(a)に示すように本体部2の下面が海底7に到達せず、アンカー部3によって本体部2が支持された状態となる。このときには、漁礁1を海底7に吊り降ろした後に、図4(b)に示すように重量物6を本体部2の上に吊り降ろして鉛直下方への力を付与する。これによって本体部2に固定されたアンカー部3を海底7の地盤内に貫入して本体部2の下面を海底7の地盤に到達させる。
上記重量物6はコンクリートのブロック、岩塊等であってもよいし、砂利等を袋に詰めたもの等であってもよい。また、これらの重量物6を海底の本体部2の上に落下させて衝撃を与えてもよいし、繰り返し上下動をさせてアンカー部3の貫入部材12が地盤内に貫入されるのを促進することもできる。重量物として、又は重量物とともに起振機を吊りおろし、振動を付与することもできる。
図4に示すように本体部2の重量及び本体部に作用する鉛直方向の力によってアンカー部3を海底7の地盤内に貫入するために、アンカー部3の貫入部材12は本体部2の下部に固定され、海底において本体部2を支持することができるものとなっている。そして、本体部2に作用する鉛直方向の力が伝達される貫入部材12は、本体部2から伝達される鉛直方向の力によって海底の地盤内に貫入できる程度の剛性を有するとともに、本体部2に対して相対的に変位したり、折れ曲がったりしないように強固に固定できるものとする。
このような貫入部材を備えたアンカー部は、図2に示すものに限定されず、例えば図5から図7までに示すような構造を採用することもできる。
図5に示すアンカー部21は、海底の地盤内に貫入される貫入部材22がL型鋼で形成され、ボルト23によって本体部2に固定されるものである。ボルト23は本体部2に埋め込まれている埋め込み部材(図示しない)のボルト孔にねじ込まれる。埋め込み部材は、図2(c)に示す埋め込み部材15と同様のものを用いることができ、本体部2のコンクリートを打設する前に、型枠に当接するように支持しておき、打設するコンクリートに埋め込まれたものである。
貫入部材22は、先端が軸線と傾斜する切断面によって切断され、尖った形状となっており、図5(a)に示すように複数のボルト23によって本体部2に固定される。また、工場等で製作した後、設置位置に搬送するときには、図5(b)に示すように貫入部材22の尖った先端が上方を向いた状態とし、本体部2の下面より下方には突き出さないように仮支持されるものとなっている。そして、設置する前に吊り上げたときに、図5(b)中の矢印Bで示すように1本のボルト23の軸線回りに回転させ、図5(a)に示すように本体部2の下面より貫入部材22の所定の長さが下方に突き出した状態で固定することができるものである。
図6に示すアンカー部31は、図5に示すアンカー部21と同様に、L形鋼からなる貫入部材32を用いるものであり、図6(a)に示すように本体部に埋め込まれている埋め込み部材(図示しない)にボルト33をねじ込み、本体部2に締め付けて固定するものである。このアンカー部33は、設置位置まで搬送するときに、図6(b)に示すように尖った先端を下方に向けた状態で本体部の下面より上方に仮支持するものとなっている。
貫入部材32には、円孔である貫通孔32aの他に、軸線方向に長い長孔32bが形成されている。仮支持するときには一本又は複数のボルト33で仮固定しておき、海底に設置するために本体部2を吊り上げたときに、長孔32bに挿通されたボルト33よって横方向の移動を拘束しながら下方に摺動させる。そして、図6(a)に示すように本体部2の下面より下方に突き出した状態とし、この位置で固定することできるものである。
図7に示すアンカー部41は、外周面に雄ネジが形成されたロッドを貫入部材42として用いるものである。この貫入部材42にねじり合わせられるナット44が固着された支持体43を本体部2に固定し、図7(a)に示すように貫入部材42が本体部の下面より突き出すように支持するものとなっている。
貫入部材42は、例えば異形鉄筋として用いられるものであって、太径で外周面の凸部がネジ山となっている、いわゆる全ねじ鉄筋を用いることができる。この鉄筋を所定の長さに切断し、先端部は軸線に対して傾斜した切断面として先端を尖った状態としている。
支持体43は、上記貫入部材42である全ねじ鉄筋にねじり合わされるナット44が鋼プレート45に溶接で接合されたものであり、鋼プレート45に設けられ貫通孔に挿通したボルト46によって本体部2に固定されるものである。
このようなアンカー部材41では、設置位置まで搬送するときには、図7(b)に示すように貫入部材42がナット44にねじり合わされた状態で本体部2の下面より上方に支持される。そして、吊り上げて海底に設置する前に、貫入部材42を軸線回りに回転させ、図7(a)に示すように本体部2の下面より所定長を突き出した状態とすることができる。
図8は、本発明の他の実施形態である漁礁の海底に設置された状態を示す概略側面図である。
この漁礁51は、鉄筋コンクリートで形成された本体部52が、ほぼ立方体の各辺に沿った位置に設けられた柱62及び梁63からなる外枠体61と、4つの柱62から立方体の中心に向って張り出し、側面形状がほぼ三角形となった鉛直板64と、鉛直板64によって立方体の高さのほぼ中位で水平に支持された中央板65とを有するものである。そして、4つの柱62のそれぞれから側方に張り出すように設けられた鋼枠54を有し、この鋼枠54の張り出した先端部にアンカー部53が設けられている。
上記鋼枠54は、形鋼を組み合わせて形成されたものであり、海底に吊り降ろされて本体部の下面より下方に突き出したアンカー部53によって支持されるときに、本体部52を海底7より高い位置で支持することできるものである。また、本体部52上に重量物を載置してアンカー部53を海底の地盤に貫入するときには、本体部52の自重及び重量物による鉛直方向の力をアンカー部53に伝達することができるものとなっている。
上記鋼枠54は、鉛直方向の軸線回りに回動が可能なヒンジ55によって本体部52と結合されており、鋼枠54はこのヒンジ55の軸線回りに回動することが可能となっている。これにより、この漁礁51を設置位置へ搬送するときには、図9(a)に示すように鋼枠54を本体部52の側面に沿った位置に保持し、吊り上げて海底に吊り降ろすときには、回動して図9(b)に示すように本体部52の側面から張り出した状態とすることができる。したがって、搬送時には大きなスペースを要することなく台船等に積載して搬送し、効率よく多くの漁礁51を海底7に設置する作業を行うことが可能となる。
なお、アンカー部53は、図1に示す漁礁1と同様のものを使用することができ、図5から図7までに示すアンカー部を使用することもできる。
このような漁礁51では、鋼枠54によって張り出した位置にアンカー部53が設けられ、アンカー部53が引き抜き及び押し込みに抵抗するものとなっているので、漁礁51は転倒に対して安定したものとなる。また、波浪や潮流によって本体部52に水平方向の力が作用しても、本体52部が傾斜するのが抑制され、アンカー部53の引き抜きに対して大きな抵抗力を有する。したがって、アンカー部53は水平方向の移動に対しても有効に抵抗するものとなる。
以上に説明した漁礁は、いずれもアンカー部を海底の地盤内に貫入するものであるが、貫入されたアンカー部の周囲の地盤をモルタル又はコンクリートで固めて引き抜き抵抗又は水平方向への移動に対する抵抗力を増大させることができる。例えば、海中で多くの作業を行うことなくアンカー部の周囲の地盤をモルタル又はコンクリートで固める方法として、図10に示すような手段を採用することができる。
この方法では、アンカー部81の貫入部材82を漁礁の本体部2の下面から突き出した状態で、モルタルを収容した固化材収容袋71,77を本体部の脚部2bに取り付け、これを沈下させて海底の地盤に貫入される貫入部材82の周囲で放出するものである。
図10(a)に示す方法では、モルタルを収容した固化材収容袋71を貫入部材82の上部に支持しておき、貫入部材82には固化材収容袋71を突き破って収容したモルタルを放出するための放出手段72を備えるものとする。放出手段72は、貫入部材82に軸線が上下方向となるように取り付けられた管部材73と、管部材73の内側に挿通された軸部材74と、軸部材74の上端部に取り付けられた突き針75とを有している。突き針75は管部材73の内径より側方に張り出した部分を有し、管部材73の上端に係止されて軸部材74が管部材73から抜け出さないようになっている。軸部材74の下端は、ほぼ水平方向の小さな板部材76が取り付けられ、海底の地盤に突き当てられたときに地盤内に貫入しにくく、上方に押し上げられるものとなっている。そして、軸部材74の下端が貫入部材82の下端より上方となるように支持され、突き針75の上方にモルタルを収容した固化材収容袋71が吊り支持される。
このような放出手段72とモルタルを収容した固化材収容袋71を備えた漁礁が海底に沈められ、アンカー部81の貫入部材82が海底の地盤内に押し入られると、放出手段72が備える軸部材74の下端が海底の地盤に突き当たり、上方に押し上げられる。これにともない、突き針75が上昇して上側にある固化材収容袋71を突き破り、貫入されつつある貫入部材82の周囲にモルタルが放出される。そして、さらに貫入部材82が海底の地盤に押し入れられるのにともない、モルタルが地盤内に引き込まれて地盤を固化する。これによって貫入部材82の引き抜き抵抗が増大する。
また、図10(b)はモルタルを収容する固化材収容袋77の支持形態が異なる例を示す概略図である。
この方法では、モルタルを収容した固化材収容袋77を、貫入部材82の先端の下側を覆うように支持している。このように固化材収容袋77を支持して漁礁を海底に沈下させると、モルタルを収容した固化材収容袋77が最初に海底に到達し、さらに貫入部材82の先端が固化材収容袋の上から海底の地盤に接近する。したがって、貫入部材82の尖った先端がモルタルを収容した固化材収容袋77を突き破り、海底の地盤内に突き入れられるとともに、その周囲にモルタルが放出される。そして、貫入部材82がさらに海底の地盤内に押し入れられるのにともなってモルタルも地盤内に引き入れられ、地盤を固化させる。
以上に説明した漁礁は本発明の実施の形態であって、本発明はこれらに限定されるものではない。したがって、本発明の範囲内で適宜に変更を加えて実施することができるものであり、各構成の形状や寸法等を適切に設定することができる。
また、アンカー部を海底の地盤内に貫入する手段は、図4に示すようなコンクリートのブロック等の重量物に限定されものではなく、図11又は図12に示すような貫入装置を用いることができる。
図11に示す貫入装置90は、漁礁1を海底7に設置した後、該漁礁1の上に沈下させて繰り返し上下方向の衝撃を付与する。これによってしてアンカー部3を海底7に貫入させるものである。
この貫入装置90は、漁礁1の上面の上に載置される基板部91と、該基板部91から上方に立ち上げられた内筒部92と、該内筒部の外側に装着される外筒部93とを備えている。
上記基板部91は、鋼板材からなるものであり、中心部に貫通孔94が設けられるとともに、この周囲から下方に突出部95が設けられている。この突出部95は短い鋼管からなるものであり、漁礁の版状部2aに設けられた貫通孔2dに嵌め入れ、漁礁上の予め定められた位置にこの貫入装置90を設置することができる。これにより、アンカー部3の貫入作業を行う間にこの貫入装置90が移動しないように拘束するものである。
基板部91から立ち上げられた内筒部92は、鋼管からなるものであり、溶接等によって基板部91と一体となるように接合されている。この内筒部92の内側は上方に開放されており、上端には外側に向かって張り出したフランジ部96が設けられている。
上記外筒部93は、上記内筒部92の外径より内径が大きい鋼管で形成されており、上端及び下端で内側が開放されている。そして、内側に内筒部92が下側から挿入された状態で、内筒部92に対して上下方向に相対的な移動が可能で、下端は基板部91に突き当てることができるものとなっている。この外筒部93の下端部の内側には内筒部92に設けられたフランジ部96に係止される係止突起97を備えている。係止突起97は周方向に複数が設けられており、外筒部93を上方に持ち上げたときに係止突起97がフランジ部96に突き当たり、内筒部92が抜け出さないものとしている。
上記外筒部93の上部の内側には直径方向に支持梁98が固定されており、この支持梁98を介して吊り上げることができるものとなっている。
このような貫入装置は、図11(b)に示すように外筒部93をワイヤ99によって吊り上げると、係止突起97が内筒部92の上部に設けられたフランジ部96に突き当てられ、内筒部92が外筒部93に支持された状態で吊り上げられる。そして、この状態で設置された漁礁1上に沈下させて突出部95を漁礁の版状部2aに設けられた貫通孔2dに嵌め入れ、この貫入装置を設置することができる。この状態で外筒部93を内筒部92の長さの範囲内で引き上げ、落下させる動作を繰り返し、外筒部93が落下して基板部91に突き当たるときの衝撃でアンカー部3を海底7の地盤内に貫入するものである。
図12に示す貫入装置100は、多角形の厚板材からなる打撃部101と、2つの打撃部を並行にして中心間を連結する軸部102と、この軸部102に固定されたリール103と、漁礁の版状部2aの上に載置される基板部104と、この基板部104から上方に立ち上げられて軸部102の位置を規制する規制部105とを備えている。
上記基板部104は、鋼板材からなるものであり、図11に示す貫入装置90と同様に中心部に貫通孔(図示しない)が設けられるとともに、この周囲から下方に突出部106が設けられている。そして、この基板部104の上面からは上記軸部102の位置を2か所で規制する2つの規制部105が立ち上げられている。規制部105は軸部102が挿通される貫通孔107を有するものであり、この貫通孔107は軸部102が上下には所定の範囲で移動を許容するとともに、水平方向には移動を規制するものとなっている。
上記打撃部101は、厚い鋼板で形成され、本例では形状が正六角形となっている。そして、正六角形の一辺が基板部104の上面に当接した状態で基板部上に支持することができるとともに、軸部102が上下に移動可能となっていることによって回転することができるものとなっている。
上記リール103にはワイヤ108が巻きつけられ、一端を海面上から牽引することができるものとしている。
このような貫入装置100では、海底に漁礁1を設置した後、漁礁上に設置して海面上からリール103に巻きつけられたワイヤ108を牽引することができる。これによりリール103から軸部102及び打撃部101に回転方向の力及び上方へ持ち上げようとする力が伝達される。軸部102は規制部105に対して上下方向の移動が可能となっていることから、軸部102とともに打撃部101は上下動を繰り返しながら断続的に回転する。これにともない打撃部101の正六角形の頂角部が繰り返し基板部104を打撃し、下方への力及び衝撃が漁礁からアンカー部に伝達される。これによりアンカー部が海底の地盤内に貫入される。
1:漁礁, 2:本体部, 2a:版状部, 2b:脚部, 3:アンカー部, 4:揚重機, 5:吊り金具, 6:重量物, 7:海底,
12:貫入部材, 13:支持体, 14:ボルト, 15:埋め込み部材, 16:ボルト,
21:アンカー部, 22:貫入部材, 23:ボルト,
31:アンカー部, 32:貫入部材, 32a:円孔, 32b:長孔, 33:ボルト,
41:アンカー部, 42:貫入部材, 43:支持体, 44:ナット, 45:鋼プレート, 46:ボルト,
51:漁礁, 52:本体部, 53:アンカー部, 54:鋼枠,
61:外枠体, 62:柱, 63:梁, 64:鉛直板, 65:中央板,
71:固化材収容袋, 72:放出手段, 73:管部材, 74:軸部材, 75:突き針, 76:板部材, 77:固化材収容袋,
81:アンカー部, 82:貫入部材
90:貫入装置, 91:基板部, 92:内筒部, 93:外筒部, 94:貫通孔,
95:突出部, 96:フランジ部, 97:係止突起, 98:支持梁, 99:ワイヤ,
100:貫入装置, 101:打撃部, 102:軸部, 103:リール, 104:基板部, 105:規制部, 106:突出部, 107:規制部に設けられた貫通孔,
108:ワイヤ




Claims (4)

  1. コンクリートからなる本体部と、
    該本体部の下面より下方に突き出し、海底の地盤内に突き入れられる複数のアンカー部と、を有し、
    前記アンカー部は、先端部が海底に突き当てられた状態で前記本体部を海底より上方に支持することができるとともに、該本体部の自重又は自重と該本体部に作用する鉛直方向の力とによって海底地盤内に貫入が可能に、前記本体部の下端付近に固定されており、
    該アンカー部は、海面上において前記本体部が支持されるときには、該本体部の下面より上方に仮支持することができ、
    前記本体部を吊り上げた状態で支持したときに、該本体部の下面より下方に突き出すように固定することができるものであることを特徴とする漁礁。
  2. 前記本体部の側面より複数の方向に突き出した複数の張り出し部を有し、
    前記アンカー部は、前記張り出し部を介して前記本体部に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の漁礁。
  3. コンクリートからなる本体部の下面より下方に突き出すように複数のアンカー部を該本体部に固定し、
    該本体部を前記アンカー部とともに吊り上げ、海底まで沈下させて、前記アンカー部の先端部が海底に突き当てられた状態で前記本体部を海底より上方に支持し、
    両端が開放された鋼管を、軸線を上下方向にして吊り下げ、海面上での操作により海水中で前記本体部上の所定の高さまで巻き揚げ、該本体部上に落下させる動作を繰り返して前記アンカー部を海底地盤内に貫入することを特徴とする漁礁の設置方法。
  4. コンクリートからなる本体部の下面より下方に突き出すように複数のアンカー部を該本体部に固定し、
    該本体部を前記アンカー部とともに吊り上げ、海底まで沈下させて、前記アンカー部の先端部が海底に突き当てられた状態で前記本体部を海底より上方に支持し、
    2つの多角形の厚板材からなる打撃部の中心を軸部で連結し、該軸部に固定されたリールに巻き付けられたワイヤを海面上から牽引し、前記打撃部が前記本体部上で上下動をしながら回転するときの打撃によって前記アンカー部を海底地盤内に貫入することを特徴とする漁礁の設置方法。
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