JP6826784B2 - 二軸配向ポリエステルフィルム、及び、二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法 - Google Patents

二軸配向ポリエステルフィルム、及び、二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、二軸配向ポリエステルフィルム、及び、当該二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法に関する。
ポリブチレンテレフタレート(以下、ポリブチレンテレフタレートをPBTと略す)樹脂は、ポリエチレンテレフタレート(以下、ポリエチレンテレフタレートをPETと略す)樹脂より成型性が優れることから、真空断熱材の外装材、絞り成形用フィルム、缶の内袋用フィルム、離型フィルムなどの分野においても応用が検討されている。
例えば、特許文献1では、PBT樹脂が60重量%以上であり、長手方向および幅方向の降伏応力が70MPa以上、破断強度が160MPa以上、破断伸度が100%以上とすることでナイロンフィルムやその他柔軟フィルム用途に好適に用いられることができると開示されている。
特許文献2では、実質的に粒子を含有しないポリエステルフィルムの片面に酸変性オレフィン樹脂および架橋剤が含有されてなる離型層を設け、他方の最外層に易滑層を設けた離型フィルムが開示されている。また、離型層表面の算術平均粗さが10nm以下、最大高さが100nm以下であり、かつ易滑層が粒子を含有し、易滑層が粒子を含有し、易滑層表面の算術平均粗さが10nm未満とすることで好適に用いることができると開示されている。
特許文献3では、表面粗さが0.005〜0.050μmであり、30μm以上のフィッシュアイ個数が5個/1000cm以下であり、フィルム両端の長手方向の熱収縮率差が0〜0.3%であり、かつ異方性差が0〜0.20とすることにより離型用フィルムとして好適に用いることができると開示されている。
特許第5994864号公報 特開2016−221737号公報 特許第3031520号公報
PBT樹脂は結晶化速度が速いため、キャスト時にも結晶化が進行する。特に、キャストして得られたフィルムの端部は、製造上の理由で中央部に比較して厚くなる傾向にある。そのため、キャストして得られるフィルムの端部において、結晶化はより顕著となる。
上記の特許文献1ではスタティックミキサーを用いて溶融樹脂をT−ダイスから押し出す前に超多層している。そのため、層間で結晶が成長せずに結果的にキャスト時の結晶化を抑制することができる。一方でメルトラインにスタティックミキサーを導入したことによってデッド部分(滞留部分)が増え、その部分にゲルが発生して、結果的に得られたフィルム中のフィッシュアイ(小さな粒子状欠陥)が増加して、高い品位が求められる工業用途としては不十分な品位となる可能性がある。
上記の特許文献2、3では、ポリエチレンテレフタレートを基材フィルムとして用いることで離型フィルムとして好適に用いられている。一方で、成型が伴う離型フィルム用途では、基材であるポリエチレンテレフタレートの特性に基づいて深い絞り成形には対応できない可能性がある。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の目的は、工業用途にも対応できる良好なフィルム品位を有し、且つ、深絞り成型が伴う離型フィルムにも好適な二軸配向ポリエステルフィルムを提供することにある。
本発明者らは、二軸配向ポリエステルフィルムについて鋭意検討を行った。その結果、下記構成を採用することにより、良好な深絞り成型性を有し、且つ、フィルム中のフィッシュアイが少なく品位に優れる二軸配向ポリエステルフィルムが得られること見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る二軸配向ポリエステルフィルムは、
ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)を60〜100質量%含有するポリエステル樹脂組成物を含み、
積層数が7層以下であり、
下記要件(1)〜(5)を満たすことを特徴とする。
(1)二軸配向ポリエステルフィルムの固有粘度が0.7dl/g以上。
(2)二軸配向ポリエステルフィルムの配向角の絶対値が25度以上。
(3)二軸配向ポリエステルフィルムの面配向度ΔPが0.145〜0.160。
(4)JIS−Z1707に準じた突き刺し試験で測定した二軸配向ポリエステルフィルムの突刺し強さが0.40N/μm以上。
(5)二軸配向ポリエステルフィルムの厚み斑が0.7%以下。
前記構成によれば、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)を60質量%以上含有するポリエステル樹脂組成物を含むため、突刺し強さを向上させることができる。また、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)を60質量%以上含有するポリエステル樹脂組成物を含むため、絞り成型性を良好なものとすることができる。
また、積層数が7層以下であるため、メルトラインにスタティックミキサーを導入しなくても製造することが可能である。従って、スタティックミキサーを導入することによって生じるフィルム中のフィッシュアイ(小さな粒子状欠陥)の発生を防止することができる。その結果、高い品位を有するフィルムとすることができる。
また、前記固有粘度が、0.7dl/g以上であるため、二軸配向ポリエステルフィルム製造用の樹脂組成物を冷却ロールにキャストして未延伸シートを得る際に、未延伸シートの結晶化を抑制することができ、特に厚みの厚い端部の降伏応力が高くなりすぎないようにすることができる。その結果、延伸工程において破断し難くすることができる。
また、前記配向角の絶対値が25度以上である。前記配向角の絶対値は、大きいほどフィルムの幅方向の端部になる。面配向角が25度より小さい場合は、フィルムの幅方向の中央に近いフィルムであるので、溶融樹脂を冷却ロールに密着させる際にB面側からマルチダクトで吹き付ける冷風の端部の温度をより低くすることの効果は少ない。配向角の絶対値が25度以上である幅方向で端部に近いフィルムについては、溶融樹脂を冷却ロールに密着させる際にB面側からマルチダクトで吹き付ける冷風の端部の温度をより低くすることで、製膜中の破断が少なくなり、得られたフィルムの厚み斑を少なくできる。
また、前記面配向度ΔPが0.145〜0.160である。前記面配向度ΔPが0.145以上であるため、面配向が好適に高く、突刺し強さが充分となり、深絞り成型性により優れる。前記面配向度ΔPが0.160以下であるため、熱収縮率を低く維持することができ、熱安定性をより良好なものとすることができる。
また、前記突刺し強さが0.40N/μm以上であるため、深絞り成型性を良好なものとすることができる。
また、前記厚み斑が0.7%以下であるため、深絞り成型を行った際に均一な成型ができ、フィルムの裂けやピンホールが発生しにくい。
なお、本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、製造後(キャスト及び延伸処理後)のフィルム、すなわち、スリット処理等のされていないフィルム(ミルロールの状態でのフィルム)を想定している。ただし、本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)を60〜100重量%含有するポリエステル樹脂組成物を含み、積層数が7層以下であり、上記要件(1)〜(5)を満たす限り、フィルムの形態は特に限定されず、例えば、スリット処理等により小ロールとされたフィルムや枚葉のフィルムも含まれる。
前記構成において、前記ポリエステル樹脂組成物は、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)以外のポリエステル樹脂(B)を含有することが好ましい。
前記ポリエステル樹脂組成物が、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)以外のポリエステル樹脂(B)を含有すると、二軸延伸を行う時の製膜性や得られたフィルムの力学特性を調整することができる。
前記構成においては、二軸配向ポリエステルフィルム上の最大直径が0.3mm以上のフィッシュアイが5個/m以下であることが好ましい。
前記フィッシュアイが5個/m以下であると、当該二軸配向ポリエステルフィルムの一方の面に、離型層を有していても、巻き取り保管時に、離型層とは反対側の面上に、フィッシュアイによる離型層への凹凸転写を抑制することができる。その結果、フィルム品位を損ない難くすることができる。また、フィルムに精巧な印刷層をも設けることができる。
また、本発明は、前記二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法であって、
二軸配向ポリエステルフィルム製造用の樹脂組成物を冷却ロールにキャストして未延伸シートを形成する工程Aと、
前記冷却ロール上の前記未延伸シートに風を吹き付ける工程Bとを有し、
前記工程Bは、未延伸シート全幅を100%としたとき、中央に吹き付ける風の温度をX、両方の端部に吹き付けられる温度をYとしたときに、前記Xが15℃以下であり、且つ、前記Yが前記Xよりも低い温度であり、
前記端部は、少なくとも端縁から10%以内の領域を含むことを特徴とする。
前記構成によれば、冷却ロール上の未延伸シートに15℃以下の風を吹き付け、未延伸シートのB面(冷却ロールに接した面とは反対の面)を急冷することによって、結晶化度を小さくし、製膜性を良好とすることができる。
また、未延伸シートの端部の厚みは、中央部よりも厚い場合が多い。そこで端部(少なくとも端縁から10%以内の領域)を中央よりも強く急冷することにより、端部を中央部相当に結晶化を抑制し、製膜性を良好とすることができる。
前記構成において、前記Yは10℃以下であることが好ましい。前記Yが、10℃以下であると、未延伸シートのB面端部の結晶化度が高くなりすぎず、製膜性がより良好となる。
本発明によれば、良好な深絞り成型性を有し、且つ、フィルム中のフィッシュアイが少なく品位に優れる二軸配向ポリエステルフィルムを提供することができる。
冷却ロール上の未延伸シートのB面にマルチダクトからの冷却風を吹き付ける方法を説明するための正面模式図である。 図1の側面図である。 マルチダクトの一例を示す底面図である。 深絞り成型性の評価に用いた金型の横断面図である。 図4に示した金型の平面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本実施形態に係る二軸配向ポリエステルフィルムは、
ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)を60〜100質量%含有するポリエステル樹脂組成物を含み、
積層数が7層以下であり、
下記要件(1)〜(5)を満たすことを特徴とする二軸配向ポリエステルフィルム。
(1)二軸配向ポリエステルフィルムの固有粘度が0.7dl/g以上。
(2)二軸配向ポリエステルフィルムの配向角の絶対値が25度以上。
(3)二軸配向ポリエステルフィルムの面配向度ΔPが0.145〜0.160。
(4)JIS−Z1707に準じた突き刺し試験で測定した二軸配向ポリエステルフィルムの突刺し強さが0.40N/μm以上。
(5)二軸配向ポリエステルフィルムの厚み斑が0.7%以下。
[二軸配向ポリエステルフィルムの組成]
前記ポリエステル樹脂組成物は、PBT樹脂(A)を主たる構成成分とするものであり、前記ポリエステル樹脂組成物におけるPBT樹脂(A)の含有率は60質量%以上である。好ましくは75質量%以上であり、より好ましくは90質量%以上である。60質量%以上とすることにより、突刺し強さを充分なものとすることができ、深絞り成型性を向上させることができる。
主たる構成成分として用いるPBT樹脂(A)は、ジカルボン酸成分として、テレフタル酸が90モル%以上であることが好ましく、より好ましくは95モル%以上であり、さらに好ましくは98モル%以上であり最も好ましくは100モル%である。グリコール成分として1,4−ブタンジオールが90モル%以上であることが好ましく、より好ましくは95モル%以上である。
前記PBT樹脂(A)の固有粘度の下限は好ましくは0.80dl/gであり、より好ましくは0.95dl/gであり、更に好ましくは1.0dl/gである。PBT樹脂(A)の固有粘度を0.80dl/g以上とすることで、製膜して得られるフィルムの固有粘度を高くすることができ、深絞り成型性や製膜性を向上させることができる。
前記PBT樹脂(A)の固有粘度の上限は好ましくは1.3dl/gである。1.3dl/g以下とすることにより、フィルム延伸時の応力が高くなりすぎることを抑制し、製膜性を良好とすることができる。さらには、固有粘度の高いPBT樹脂を使用した場合、樹脂の溶融粘度が高くなるため押出し温度を高温にする必要があるが、固有粘度が1.3dl/g以下のPBT樹脂(A)を用いることにより、高温押出しなくてもよくなり、分解物の発生を抑制することできる。
前記ポリエステル樹脂組成物は二軸延伸を行う時の製膜性や得られたフィルムの力学特性を調整する目的でPBT樹脂(A)以外のポリエステル樹脂(B)を含有することが好ましい。
前記ポリエステル樹脂(B)としては、PET、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリプロピレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、又はイソフタル酸、オルソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸及びセバシン酸からなる郡から選択される少なくとも1種のジカルボン酸が共重合されたPBT樹脂、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、シクロヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール及びポリカーボネートからなる郡から選択される少なくとも1種のジオール成分が共重合されたPBT樹脂、イソフタル酸、オルソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸及びセバシン酸からなる郡から選択される少なくとも1種のジカルボン酸が共重合されたPBT樹脂、若しくは1,3−ブタンジオール、1,3−プロピレングリコール、1,2−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、シクロヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール及びポリカーボネートからなる郡から選択される少なくとも1種のジオール成分が共重合されたPET樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂が挙げられる。
中でもPETを主成分とする樹脂は融点が高く耐熱性に優れ、PBT樹脂との相溶性が良く透明性に優れるので、PET樹脂又は共重合されたPET樹脂が好ましく、特にPET樹脂が好ましい。
前記ポリエステル樹脂(B)の添加量としては、前記ポリエステル樹脂組成物全体に対して40質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましく、さらに好ましくは20質量%以下であり、特に好ましくは10質量%以下である。前記ポリエステル樹脂(B)の添加量が30質量%以下であると、突刺し強さをより高めることができ、深絞り成型性により優れる。また、透明性を高く保つことができる。また、衝撃強度や耐ピンホール性が優れる。
前記ポリエステル樹脂(B)の添加量は、前記ポリエステル樹脂組成物全体に対して0質量%以上、10質量%以上、20質量%以上等とすることができる。
前記ポリエステル樹脂(B)の固有粘度の下限は好ましくは0.5dl/gであり、より好ましくは0.6dl/gであり、更に好ましくは0.8dl/gである。前記ポリエステル樹脂(B)の固有粘度の上限は好ましくは1.3dl/gである。前記ポリエステル樹脂(B)の固有粘度を上記数値範囲内とすることにより、PBT樹脂(A)とより良好に混合することが可能となる。
前記二軸配向ポリエステルフィルムは、前記ポリエステル樹脂組成物とは別に、従来公知の添加剤、例えば、滑剤、安定剤、着色剤、酸化防止剤、静電防止剤、紫外線吸収剤等を含有していてもよい。
前記二軸配向ポリエステルフィルム全体を100質量%としたとき、前記ポリエステル樹脂組成物の含有量は、99.5質量%以上が好ましく、99.6質量%以上がより好ましく、99.7質量%以上がさらに好ましい。
前記ポリエステル樹脂組成物の含有量は、前記二軸配向ポリエステルフィルム全体を100質量%としたとき、100質量%以下が好ましく、99.9質量%以下がより好ましく、99.8質量%以下がさらに好ましい。
前記滑剤は、フィルムの動摩擦係数を調整することができるものであり、シリカ、炭酸カルシウム、アルミナなどの無機系滑剤、有機系滑剤が挙げられる。シリカ、炭酸カルシウムがより好ましく、中でもシリカがヘイズを低減する点で特に好ましい。これらにより透明性と滑り性と発現することができる。
前記二軸配向ポリエステルフィルムにおける滑剤の含有量の下限は好ましくは100質量ppmであり、より好ましくは800質量ppmである。100質量ppm以上とすることにより、滑り性を向上させることができる。
前記滑剤の含有量の上限は好ましくは20000質量ppmであり、より好ましくは1000質量ppmであり、特に好ましくは1800質量ppmである。20000質量ppm以下とすることにより、透明性を維持することができる。
[二軸配向ポリエステルフィルムの層構成]
前記二軸配向ポリエステルフィルムは、積層数が7層以下である。前記積層数は、積層数は3層以下がより好ましい。フィッシュアイを低減させる観点からは、単層が最も好ましい。フィルムの表面の特性を改善したい場合は、組成の異なる複数種の層を積層させた2種2層、2種3層、あるいは3種3層の層構成が好ましい。改善する特性としては、滑り性、帯電防止性、紫外線カット性、易接着性などが挙げられる。これらの表面特性の改善は、複数層のうちの表層に、滑剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、共重合ポリマー、及びそれらの助剤を添加することで達成できる。
[二軸配向ポリエステルフィルムの特性]
(1)二軸配向ポリエステルフィルムの固有粘度
前記二軸配向ポリエステルフィルムの固有粘度は、0.7dl/g以上である。前記固有粘度は、好ましくは0.75dl/g以上であり、さらに好ましくは0.80dl/g以上である。前記固有粘度が0.7dl/g以上であるため、二軸配向ポリエステルフィルム製造用の樹脂組成物を冷却ロールにキャストして未延伸シートを得る際に、未延伸シートの結晶化を抑制することができ、特に厚みの厚い端部の降伏応力が高くなりすぎないようにすることができる。その結果、延伸工程において破断し難くすることができる。
また、前記固有粘度は、好ましくは1.20dl/以下であり、より好ましくは1.15dl/g以下であり、さらに好ましくは1.10dl/g以下である。前記固有粘度が、1.20dl/g以下であると、延伸時の応力が高くなりすぎず、製膜性がより良好となる。
なお、未延伸シートの固有粘度は、前記二軸配向ポリエステルフィルムの固有粘度とほぼ同じであり、下限は好ましくは0.7dl/gであり、より好ましくは0.75dl/gであり、さらに好ましくは0.80dl/gであり、特に好ましくは0.90dl/gである。
なお、前記二軸配向ポリエステルフィルムの固有粘度を好ましい範囲とするためには、可能な限り低温での押出温度とすることが好ましい。使用するポリエステル樹脂の固有粘度、押出機の形状等により温度は変化するが、低温での押出により前記二軸配向ポリエステルフィルムの固有粘度の低下を抑制することができ、結果的に延伸時に破断が生じ難くなる傾向となる。
(2)二軸配向ポリエステルフィルムの配向角の絶対値
前記二軸配向ポリエステルフィルムの配向角の絶対値は25度以上である。前記配向角の絶対値は、大きいほどフィルムの幅方向の端部になる。面配向角が25度より小さい場合は、フィルムの幅方向の中央に近いフィルムであるので、溶融樹脂を冷却ロールに密着させる際にB面側からマルチダクトで吹き付ける冷風の端部の温度をより低くすることの効果は少ない。配向角の絶対値が25度以上である幅方向で端部に近いフィルムについては、溶融樹脂を冷却ロールに密着させる際にB面側からマルチダクトで吹き付ける冷風の端部の温度をより低くすることで、製膜中の破断が少なくなり、得られたフィルムの厚み斑を少なくできる。
(3)二軸配向ポリエステルフィルムの面配向度ΔP
前記二軸配向ポリエステルフィルムは、面配向度ΔPが0.145〜0.160である。前記面配向度ΔPは、より好ましくは0.1455以上であり、さらに好ましくは0.146以上である。0.145以上であると面配向が好適に高く、突刺し強さが充分となり、深絞り成型性により優れる。
前記面配向度ΔPは、より好ましくは0.157以下であり、さらに好ましくは0.154以下である。0.160以下であると、熱収縮率を低く維持することができ、熱安定性をより良好なものとすることができる。
(4)突刺し強さ
JIS−Z1707に準じた突き刺し試験で測定した前記二軸配向ポリエステルフィルムの突刺し強さは0.40N/μm以上である。
前記突刺し強さは、好ましくは0.50N/μm以上あり、さらに好ましくは0.60N/μm以上である。前記突刺し強さが0.40N/μm以上であるため、深絞り成型性を良好なものとすることができる。
また、前記突刺し強さは、好ましくは1.0N/μm以下、より好ましくは0.90N/μm以下であり、さらに好ましくは0.85N/μm以下であり、特に好ましくは0.80N/μm以下である。1.0N/μm以下であると、熱収縮率が抑制され、熱安定性により優れる。
なお、本明細書において、「突刺し強さが0.40N/μm以上」とは、二軸配向ポリエステルフィルムのどの部分においても突刺し強さが0.40N/μm以上であることをいう。
(5)二軸配向ポリエステルフィルムの厚み及び厚み斑
前記二軸配向ポリエステルフィルムの厚みの下限は5μmが好ましい。より好ましくは7μmであり、さらに好ましくは9μmである。5μm以上であると、フィルムとしての強度を充分なものとすることができる。
前記二軸配向ポリエステルフィルムの厚みの上限は40μmが好ましい。より好ましくは30μmであり、さらに好ましくは20μmである。
柔軟性や省資源の点からは、厚みは薄い方が好ましい。
前記二軸配向ポリエステルフィルムの厚み斑は、0.7%以下である。前記厚み斑は、好ましくは0.6%以下であり、より好ましくは0.5%以下である。前記厚み斑が0.7%以下であるため、深絞り成型を行った際に均一な成型ができ、フィルムの裂けやピンホールが発生しにくい。前記厚み斑の求め方は、実施例に記載の方法による。
(6)フィッシュアイ
前記二軸配向ポリエステルフィルムは、二軸配向ポリエステルフィルム上の最大直径が0.3mm以上のフィッシュアイが5個/m以下であることが好ましい。前記フィッシュアイは、4個/m以下であることがより好ましく、3個/m以下であることがさらに好ましい。前記フィッシュアイが5個/m以下であると、当該二軸配向ポリエステルフィルムの一方の面に、離型層を有していても、巻き取り保管時に、離型層とは反対側の面上に、フィッシュアイによる離型層への凹凸転写を抑制することができる。その結果、フィルム品位を損ない難くすることができる。
(7)熱収縮率
前記二軸配向ポリエステルフィルムのMD方向における150℃で15分間加熱後の熱収縮率の上限は5%が好ましい。より好ましくは3.0%であり、さらに好ましくは2.5%である。5%以下であると、後加工で熱を加えた際にフィルムが大きく縮んでしまうことを抑制でき、加工がより容易となる。
前記二軸配向ポリエステルフィルムのMD方向における150℃で15分間加熱後の熱収縮率の下限は0%が好ましい。より好ましくは0.8%であり、さらに好ましくは1.2%である。0%%以上であると、突刺し強さを高めることができ、耐破袋性を高く維持できる。
前記二軸配向ポリエステルフィルムのTD方向における150℃で15分間加熱後の熱収縮率の上限は5%が好ましい。より好ましくは3.0%であり、さらに好ましくは2.5%である。5%以下であると、後加工で熱を加えた際にフィルムが大きく縮んでしまうことを抑制でき、加工がより容易となる。
前記二軸配向ポリエステルフィルムのTD方向における150℃で15分間加熱後の熱収縮率の下限は−1%が好ましい。より好ましくは0.8%であり、さらに好ましくは1.2%である。−1%%以上であると、突刺し強さを高めることができ、耐破袋性を高く維持できる。
また、二軸配向ポリエステルフィルムの幅方向において、左右の端からそれぞれ中央部に向かって10mmの位置でサンプリングをし、それぞれJIS−K7112に準じて測定した密度のうち最も高い方の値が1.40g/cm以下が好ましい。より好ましくは1.39g/cmであり、さらに好ましくは1.38g/cmである。前記密度が1.4g/cm以下であるため、端部の結晶化が抑制されている。その結果、当該二軸配向ポリエステルフィルムを製造する際の延伸工程における端部での過度な応力を抑制することができ、製膜性を良好とすることができる。
また、前記密度は、好ましくは1.28g/cm以上であり、より好ましくは1.29g/cm以上であり、さらに好ましくは1.30g/cm以上である。1.28g/cm以上であると、結晶性が適度に高く、力学強度がより良好となる。
なお、端部の密度(左右の端からそれぞれ中央部に向かって10mmの位置でサンプリングをした部分の密度)が、1.4g/cm以下であれば、当然にサンプリング箇所よりも中央部側の密度は、1.4g/cm以下を満たすことになる。
また、二軸配向ポリエステルフィルムは、二軸配向ポリエステルフィルムの幅方向において、左右の端からそれぞれ中央部に向かって10mmの位置でサンプリングをし、それぞれフーリエ変換型赤外分光法スペクトル強度における全反射法を用いて得られる1450±10cm−1のピークの吸収強度Aと1410±10cm−1のピークの吸収強度Bとの比A/Bを求めたとき、最も高い値が0.62以下であることが好ましい。
前記比A/B(前記比A/Bの最も高い値)は、より好ましくは0.61以下であり、さらに好ましくは0.60以下である。前記比A/Bが0.62以下であると、結晶性が高くなりすぎないため、延伸時の応力が抑制され、破断し難くなる。
前記比A/Bは好ましくは0.52以上であり、より好ましくは0.53以上であり、さらに好ましくは0.54以上である。0.52以上であると、結晶性が低すぎず、力学強度がより良好なものとなる。
なお、二軸配向ポリエステルフィルムのB面の比A/Bが0.62以下であれば、当然にF面の比A/Bも0.62以下を満たすことになる。
前記二軸配向ポリエステルフィルムは、フィルム全域に亘って同一組成であることが好ましい。
前記二軸配向ポリエステルフィルムには、印刷層を積層していてもよい。印刷層を形成する印刷インクとしては、水性及び溶媒系の樹脂含有印刷インクが好ましく使用できる。ここで印刷インクに使用される樹脂としては、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル共重合樹脂及びこれらの混合物が例示される。印刷インクには、帯電防止剤、光線遮断剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、フィラー、着色剤、安定剤、潤滑剤、消泡剤、架橋剤、耐ブロッキング剤、酸化防止剤等の公知の添加剤を含有させてもよい。
印刷層を設けるための印刷方法としては、特に限定されず、オフセット印刷法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法等の公知の印刷方法が使用できる。印刷後の溶媒の乾燥には、熱風乾燥、熱ロール乾燥、赤外線乾燥等公知の乾燥方法が使用できる。
また、前記二軸配向ポリエステルフィルムには、本発明の目的を損なわない限りにおいて、コロナ放電処理、グロー放電処理、火炎処理、表面粗面化処理が施されてもよく、また、公知のアンカーコート処理、印刷、装飾などが施されてもよい。
前記二軸配向ポリエステルフィルムの少なくとも片面に無機薄膜層やアルミ箔のような金属箔などのガスバリア層を設けることができる。
ガスバリア層として無機薄膜層を用いる場合の無機薄膜層としては、金属又は無機酸化物からなる薄膜である。無機薄膜層を形成する材料は、薄膜にできるものなら特に制限はないが、ガスバリア性の観点から、酸化ケイ素(シリカ)、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化ケイ素と酸化アルミニウムとの混合物等の無機酸化物が好ましく挙げられる。特に、薄膜層の柔軟性と緻密性を両立できる点からは、酸化ケイ素と酸化アルミニウムとの複合酸化物が好ましい。
この複合酸化物において、酸化ケイ素と酸化アルミニウムとの混合比は、金属分の重量比でAlが20〜70%の範囲であることが好ましい。Al濃度を20%以上であると、水蒸気ガスバリア性をより高くすることができる。一方、70%以下であると、無機薄膜層を柔らかくすることができ、印刷やラミネートといった二次加工の際に膜が破壊されてガスバリア性が低下することを抑制することができる。なお、ここでいう酸化ケイ素とはSiOやSiO等の各種珪素酸化物又はそれらの混合物であり、酸化アルミニウムとは、AlOやAl等の各種アルミニウム酸化物又はそれらの混合物である。
無機薄膜層の膜厚は、通常1〜100nm、好ましくは5〜50nmである。無機薄膜層の膜厚が1nm以上であると、より満足のいくガスバリア性が得られやすくなる。一方、100nm以下であると、耐屈曲性や製造コストの点で有利となる。
無機薄膜層を形成する方法としては、特に制限はなく、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理蒸着法(PVD法)、あるいは化学蒸着法(CVD法)等、公知の蒸着法を適宜採用すればよい。以下、無機薄膜層を形成する典型的な方法を、酸化ケイ素・酸化アルミニウム系薄膜を例に説明する。例えば、真空蒸着法を採用する場合は、蒸着原料としてSiOとAlの混合物、あるいはSiOとAlの混合物等が好ましく用いられる。これら蒸着原料としては通常粒子が用いられるが、その際、各粒子の大きさは蒸着時の圧力が変化しない程度の大きさであることが望ましく、好ましい粒子径は1mm〜5mmである。加熱には、抵抗加熱、高周波誘導加熱、電子ビーム加熱、レーザー加熱などの方式を採用することができる。また、反応ガスとして酸素、窒素、水素、アルゴン、炭酸ガス、水蒸気等を導入したり、オゾン添加、イオンアシスト等の手段を用いた反応性蒸着を採用することも可能である。さらに、被蒸着体(蒸着に供する積層フィルム)にバイアスを印加したり、被蒸着体を加熱もしくは冷却するなど、成膜条件も任意に変更することができる。このような蒸着材料、反応ガス、被蒸着体のバイアス、加熱・冷却等は、スパッタリング法やCVD法を採用する場合にも同様に変更可能である。さらに、上記無機薄膜層上に印刷層を積層していてもよい。
本実施形態においては、前記ガスバリア層の上に保護層を設けることが好ましい。金属酸化物からなるガスバリア層は完全に密な膜ではなく、微小な欠損部分が点在している。金属酸化物層上に後述する特定の保護層用樹脂組成物を塗工して保護層を形成することにより、金属酸化物層の欠損部分に保護層用樹脂組成物中の樹脂が浸透し、結果としてガスバリア性が安定するという効果が得られる。加えて、保護層そのものにもガスバリア性を持つ材料を使用することで、積層フィルムのガスバリア性能も大きく向上することになる。
前記保護層としては、ウレタン系、ポリエステル系、アクリル系、チタン系、イソシアネート系、イミン系、ポリブタジエン系等の樹脂に、エポキシ系、イソシアネート系、メラミン系等の硬化剤を添加したものが挙げられる。保護層を形成させる際に使用する溶媒(溶剤)としては、例えば、ベンゼン、トルエン等の芳香族系溶剤;メタノール、エタノール等のアルコール系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル等の多価アルコール誘導体等が挙げられる。
前記のウレタン樹脂は、ウレタン結合の極性基が無機薄膜層と相互作用するとともに、非晶部分の存在により柔軟性をも有するため、屈曲負荷がかかった際にも無機薄膜層へのダメージを抑えることができるため好ましい。
ウレタン樹脂の酸価は10〜60mgKOH/gの範囲内であるのが好ましい。より好ましくは15〜55mgKOH/gの範囲内、さらに好ましくは20〜50mgKOH/gの範囲内である。ウレタン樹脂の酸価が前記範囲であると、水分散液とした際に液安定性が向上し、また保護層は高極性の無機薄膜上に均一に堆積することができるため、コート外観が良好となる。
前記のウレタン樹脂は、ガラス転移温度(Tg)が80℃以上であることが好ましく、より好ましくは90℃以上である。Tgを80℃以上にすることで、湿熱処理過程(昇温〜保温〜降温)における分子運動による保護層の膨潤を低減できる。
前記のウレタン樹脂は、ガスバリア性向上の面から、芳香族又は芳香脂肪族ジイソシアネート成分を主な構成成分として含有するウレタン樹脂を用いることがより好ましい。
その中でも、メタキシリレンジイソシアネート成分を含有することが特に好ましい。上記樹脂を用いることで、芳香環同士のスタッキング効果によりウレタン結合の凝集力を一層高めることができ、結果として良好なガスバリア性が得られる。
本実施形態においては、ウレタン樹脂中の芳香族又は芳香脂肪族ジイソシアネートの割合を、ポリイソシアネート成分100モル%中、50モル%以上(50〜100モル%)の範囲とすることが好ましい。芳香族又は芳香脂肪族ジイソシアネートの合計量の割合は、60〜100モル%が好ましく、より好ましくは70〜100モル%、さらに好ましくは80〜100モル%である。このような樹脂として、三井化学株式会社から市販されている「タケラック(登録商標)WPB」シリーズは好適に用いることができる。芳香族又は芳香脂肪族ジイソシアネートの合計量の割合が50モル%以上であると、より良好なガスバリア性が得られる。
前記ウレタン樹脂は、無機薄膜層との親和性向上の観点から、カルボン酸基(カルボキシル基)を有することが好ましい。ウレタン樹脂にカルボン酸(塩)基を導入するためには、例えば、ポリオール成分として、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等のカルボン酸基を有するポリオール化合物を共重合成分として導入すればよい。また、カルボン酸基含有ウレタン樹脂を合成後、塩形成剤により中和すれば、水分散体のウレタン樹脂を得ることができる。塩形成剤の具体例としては、アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン等のトリアルキルアミン類、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン等のN−アルキルモルホリン類、N−ジメチルエタノールアミン、N−ジエチルエタノールアミン等のN−ジアルキルアルカノールアミン類等が挙げられる。これらは単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記二軸配向ポリエステルフィルムには他素材の層を積層しても良く、その方法として、二軸配向ポリエステルフィルムを作製後に貼り合わせるか、製膜中に貼り合わせることができる。
前記二軸配向ポリエステルフィルムは、例えば、前記二軸配向ポリエステルフィルムに無機蒸着層を設け、更にシーラントと呼ばれるヒートシール性樹脂層(シーラント層ともいう)を形成し、包装材料として使用することができる。ヒートシール性樹脂層の形成は、通常、押出しラミネート法あるいはドライラミネート法によりなされる。ヒートシール性樹脂層を形成する熱可塑性重合体としては、シーラント接着性が充分に発現できるものであればよく、HDPE、LDPE、LLDPEなどのポリエチレン樹脂類、ポリプロピレン樹脂。エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−α−オレフィンランダム共重合体、アイオノマー樹脂等を使用できる。
シーラント層は、単層フィルムであってもよく、多層フィルムであってもよく、必要とされる機能に応じて選択すればよい。例えば、防湿性を付与する点では、エチレン−環状オレフィン共重合体やポリメチルペンテン等の樹脂を介在させた多層フィルムが使用できる。 また、シーラント層は、難燃剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、光安定剤、粘着付与剤等の各種添加剤が配合されてもよい。
シーラント層の厚さは、10〜100μmが好ましく、20〜60μmがより好ましい。
前記二軸配向ポリエステルフィルムは、食品、医薬品、工業製品等の包装分野に用いることができる。特に、前記二軸配向ポリエステルフィルムは、包装用積層体の基材フィルム(基材層)として使用することができる。包装用積層体の層構成としては、/で層の境界を表わすと、例えば、基材層/ガスバリア層/保護層、基材層/ガスバリア層/保護層/接着剤層/シーラント層、基材層/ガスバリア層/保護層/接着剤層/樹脂層/接着剤層/シーラント層、基材層/接着剤層/樹脂層/ガスバリア層/保護層/接着剤層/シーラント層、基材層/ガスバリア層/保護層/印刷層/接着剤層/シーラント層、基材層/印刷層/ガスバリア層/保護層/接着剤層/シーラント層、基材層/ガスバリア層/保護層/接着剤層/樹脂層/印刷層/接着剤層/シーラント層、基材層/接着剤層/樹脂層/印刷層/ガスバリア層/保護層/接着剤層/シーラント層、基材層/印刷層/ガスバリア層/保護層/接着剤層/樹脂層/接着剤層/シーラント層、基材層/印刷層/接着剤層/樹脂層/ガスバリア層/保護層/接着剤層/シーラント層、基材層/接着剤層/樹脂層/ガスバリア層/保護層/印刷層/接着剤層/シーラント層、等が挙げられる。
前記二軸配向ポリエステルフィルムを用いた積層体は、包装製品、各種ラベル材料、蓋材、シート成型品、ラミネートチューブ等の用途に好適に使用することができる。特に、包装用袋(例えば、ピロー袋、スタンディングパウチや4方パウチ等のパウチ)に用いられる。積層体の厚さは、その用途に応じて、適宜決定することができる。例えば、5〜500μm、好ましくは10〜300μm程度の厚みのフィルムないしシート状の形態で用いられる。
[二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法]
前記二軸配向ポリエステルフィルムを得るための好適な方法として、幅方向の厚み精度の観点からTダイ方式が好ましい。インフレーション方式ではその製造方法に起因して延伸倍率が上がりにくく、幅方向の厚み不良が生じることがある。
また前記二軸配向ポリエステルフィルムを得るための好適な方法として、溶融ポリエステル樹脂組成物を冷却ロールにキャストする時に、従来はスタティックミキサーなどで同一組成の樹脂を8層以上に多層化することによって結晶化を抑えて均一な未延伸シートを得る方法が提案されているが、高い品位を有するフィルムが得られる観点、及び、設備の簡便さや保守性の観点から以下に記載する均質な未延伸シートを得るキャスト方法で、溶融押出しする際に7層以下の積層にすることが好ましい。積層数は3層以下が更に好ましい。設備のメンテナンスの面では、単層が最も好ましい。フィルムの表面の特性を改善したい場合は、2種2層、2種3層、あるいは3種3層の層構成が好ましい。
PBT樹脂は結晶化速度が速いため、得られる未延伸シートの固有粘度の下限は好ましくは0.7dl/gであり、より好ましくは0.75dl/gであり、さらに好ましくは0.80dl/gであり、特に好ましくは0.90dl/gである。0.70dl/g以上であると、キャスト時の結晶化が抑制され、未延伸シートの降伏応力が低くなるため、結果的に延伸時に破断が生じ難くなる傾向となる。
得られる未延伸シートの固有粘度の上限は好ましくは1.2dl/gであり、さらに好ましくは1.1dl/gである。1.2dl/g以下であると、延伸時の応力が高くなりすぎず、製膜性がより良好となる。
ダイス温度の下限は好ましくは240℃であり、より好ましくは245℃であり、特に好ましくは250℃である。240℃以上であると、吐出がより安定し、厚みをより均一とすることができる。
また、240℃以上であると、樹脂の溶融押出し工程内で滞留したPET樹脂が未溶融物となってフィルム中に混入し、フィルムの品位を損ねてしまうことを防止することできる。樹脂溶融温度の上限は好ましくは280℃であり、より好ましくは275℃であり、最も好ましくは270℃である。280℃以下であると、樹脂の分解を抑制することができ、フィルムが脆くなってしまうことを防止することができるほか、熱劣化物によるフィルム品位の低下も防止することができる。また、キャスト時の結晶化の進行を抑制することができ、製膜性をより良好とすることができる。
ダイス温度の上限は好ましくは280℃であり、より好ましくは275℃以下であり、さらに好ましくは270℃以下である。280℃以下であると、厚みが不均一となることを抑制することができる。また、樹脂の劣化が起こり、ダイリップ汚れなどで外観不良となることを抑制することができる。また、得られるフィルムの固有粘度が低下することを抑制することができる。また、キャスト時の結晶化の進行が抑制され、製膜性がより良好となる。
樹脂の溶融押出し工程におけるスクリューの回転数の下限は好ましくは70rpmであり、より好ましくは80rpmであり、特に好ましくは90rpmである。70rpm以上であると吐出がより安定し、厚みがより均一となる。また、樹脂の混ざりがより十分となり、外観不良をより抑制することができる。
樹脂の溶融押し出し工程におけるスクリューの回転数の上限は好ましくは150rpmであり、より好ましくは130rpmであり、特に好ましくは110rpmである。150rpm以下であると、せん断発熱により溶融樹脂の分解が進行することを抑制することができ、得られるフィルムの固有粘度の低下を抑制できる。また、キャスト時の結晶化の進行が抑制され、製膜性がより良好となる。
冷却ロール温度の上限は好ましくは40℃であり、より好ましくは10℃以下である。40℃以下であると、溶融したポリエステル樹脂組成物が冷却固化する際の結晶化度が高くなりすぎず、延伸がより容易となる。
冷却ロール温度の下限は好ましくは0℃である。0℃以上であると、溶融したポリエステル樹脂組成物が冷却固化する際の結晶化抑制の効果を充分に発揮できる。また冷却ロールの温度を上記の範囲とする場合、結露防止のため冷却ロール付近の環境の湿度を下げておくことが好ましい。
冷却ロール表面に溶融ポリエステル樹脂組成物をキャストした時、表面に高温の樹脂が接触するため冷却ロール表面の温度が上昇する。通常、チルロールは内部に配管を通して冷却水を流して冷却するが、充分な冷却水量を確保する、配管の配置を工夫する、配管にスラッジが付着しないようメンテナンスを行う、などして、チルロール表面の幅方向の温度差を少なくする必要がある。
このとき、未延伸シートの厚みは15〜2500μmの範囲が好適である。より好ましくは500μm以下であり、さらに好ましくは300μm以下である。
溶融ポリエステル樹脂組成物がダイスから吐出されてから冷却ロールに触れるまでの時間(以下、接触時間ともいう)は、0.1〜1.0秒の範囲内が好ましく、0.2〜0.5秒の範囲内がより好ましい。前記接触時間は、(エアギャップ)/(吐出速度)により得られる値である。ここで、エアギャップは、吐出口12と冷却ロール20の面との距離をいう。
未延伸シートの結晶化度を小さくして、延伸性(製膜性)を高める観点から、二軸配向ポリエステルフィルム製造用の樹脂組成物を冷却ロールにキャストした後(工程Aの後)、冷却ロール上の未延伸シートのB面も急冷することが好ましい。
さらに延伸性をより高めるために、未延伸シートのB面の端部を中央部よりも強く急冷することが好ましい。具体的には、未延伸シート全幅を100%としたとき、中央に吹き付ける風の温度をX、両方の端部に吹き付けられる温度をYとしたときに、前記Xが15℃以下であり、且つ、前記Yが前記Xよりも低い温度とすることが好ましい。
また、未延伸シートの端部の厚みは、中央部よりも厚い場合が多い。そこで、端部を中央部よりも強く急冷することにより、中央部相当に結晶化を抑制し、製膜性を良好とすることができる。急冷する方法は特に限定されないが、設備の簡便さや保守性の面から、マルチダクトによる冷却風を吹き付ける方法が好ましい。
前記Xは、より好ましくは5℃以下である。前記Xは、−5℃以上が好ましい。前記Xが−5℃以上であると、未延伸シートのB面の結晶化抑制効果が充分に得られる。
前記端部は、少なくとも端縁から10%以内の領域であることが好ましい。前記端部は、より好ましくは端縁から15%以内の領域であり、さらに好ましくは端縁から20%以内の領域であり、特に好ましくは、端縁から25%以内の領域である。
前記Yは、10℃以下であることが好ましく、より好ましくは5℃以下である。前記Yが、10℃以下であると、未延伸シートのB面端部の結晶化度が高くなりすぎず、製膜性がより良好となる。前記Yは、−5℃以上が好ましい。前記Yが−5℃以上であると、未延伸シートのB面の結晶化抑制効果が充分に得られる。
図1は、冷却ロール上の未延伸シートのB面にマルチダクトからの冷却風を吹き付ける方法を説明するための正面模式図であり、図2は、その側面図である。
図1、図2に示すように、ダイス10は、吐出口12が冷却ロール20の面に対向するように配置されている。吐出口12と冷却ロール20の面との距離(最短距離)は、特に限定されないが、一般的に、2cm〜10cm程度である。
また、冷却ロール20の外周面上には、マルチダクト30が配設されている。
マルチダクト30の位置は、側面図(図2)において、冷却ロール20の中心に対して、ダイス10の位置を0°としたときに、冷却ロール20の回転方向(図2では右回転方向)に対して、0〜45°の範囲に設置されていることが好ましく、10〜35°の範囲内に設置されていることがより好ましい。マルチダクト30が前記範囲内に配置されていると、冷却ロール20上にキャストされる未延伸シート40のB面を、キャスト後すぐに冷却することが可能となる。
また、二軸配向ポリエステルフィルム製造用の樹脂組成物が冷却ロールにキャストされた時点(触れた時点)から、当該部分に前記風が吹き付けられるまでの時間は、2.0秒以内が好ましく1.0秒以内がより好ましく、0.5秒以内がさらに好ましい。二軸配向ポリエステルフィルム製造用の樹脂組成物が冷却ロールにキャストされた時点(触れた時点)から、当該部分に前記風が吹き付けられるまでの時間(当該部分がマルチダクト30の直下に移動するまでの時間)が、2.0秒以内であると、未延伸シート40のB面を、キャスト後すぐに冷却することが可能となる。
マルチダクト30の横幅(図1における左右方向の長さ)は、キャストされる未延伸シート40の幅以上となるものであることが好ましい。マルチダクト30の横幅を、キャストされる未延伸シート40の幅以上とすることにより、未延伸シート40のB面の端部まで充分に結晶化抑制効果が得られやすくなる。
マルチダクト30は、未延伸シート全幅を100%としたとき、中央部に吹き付ける風の温度と、左端部20%の部分及び右端部20%の部分に吹き付けられる温度とを異ならせることができる構成であることか好ましい。具体的には、マルチダクト30の吹き出し口を仕切り板等により複数に分割された構成とし、各吹き出し口から異なる温度の風を吹き出す方法が挙げられる。吹き出し口の分割の態様は特に限定されず、均等に分割されていてもよく、各吹き出し口ごとに幅が異なっていてもよい。
マルチダクトの一例を図3に示す。図3は、マルチダクトの一例を示す底面図(冷却ロール面側から見た図)である。本実施形態に係るマルチダクト30では、未延伸シート40と同じ幅となるように横幅が設定されており(図2)、図3に示すように、マルチダクト30の吹き出し口が仕切り板32により5分割されている。具体的に、マルチダクト30の吹き出し口は、図3の左側から右側に向かって順に吹き出し口31−1〜吹き出し口31−5に分割されている。
マルチダクト30の縦幅(図1における上下方向の長さ)は、30cm以上80cm以下であることが好ましく、50cm以上60cm以下であることがより好ましい。
また、冷却ロール20上において未延伸シート40が移動する速度は、20m/分〜100m/分であることが好ましく、40m/分〜80m/分であることがより好ましい。
マルチダクト30の縦幅を前記数値範囲内とし、未延伸シート40の速度を前記数値範囲内とすることにより、好適な量の冷却風を未延伸シート40のB面に吹き付けることができる。
マルチダクト30の冷却ロール20からの高さの上限は20cm以下であり、より好ましくは10cm以下である。20cm以下であると冷却効率が向上し、未延伸シート40の端部の結晶化抑制効果が充分に得られる。
マルチダクト30の冷却ロール20からの高さの下限は特に制限されないが、未延伸シート40に接触しない範囲が望ましい。
マルチダクト30からの冷却風の風速の上限は好ましくは200m/分であり、より好ましくは180m/分以下である。200m/分以下であると、溶融したシート形成用樹脂組成物をキャストする際の接地点が冷却風によりぶれることを抑制することができる。
冷却風の風速の下限は50m/分が好ましい。50m/分以上であると、未延伸シート40の端部の結晶化抑制効果が充分に得られる。
上述した中でも、本実施形態に係る二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法は、
二軸配向ポリエステルフィルム製造用の樹脂組成物を冷却ロールにキャストして未延伸シートを形成する工程Aと、
前記冷却ロール上の前記未延伸シートに風を吹き付ける工程Bとを有し、
前記工程Bは、未延伸シート全幅を100%としたとき、中央に吹き付ける風の温度をX、両方の端部に吹き付けられる温度をYとしたときに、前記Xが15℃以下であり、且つ、前記Yが前記Xよりも低い温度であり、
前記端部は、少なくとも端縁から10%以内の領域を含むことが好ましい。
次に延伸方法について説明する。延伸方法は、同時二軸延伸でも逐次二軸延伸でも可能であり、特に限定されない。
長手方向(以下、MD方向ともいう)の延伸温度の下限は好ましくは55℃であり、より好ましくは60℃である。55℃以上であると、破断をより抑制することができる。また、縦方向の配向が強くなりすぎるのを防ぎ、MD方向の熱収縮率が大きくなることを抑制することができる。MD方向の延伸温度の上限は好ましくは100℃であり、より好ましくは95℃である。100℃以下であると、配向を充分に持たせることができ、力学特性をより高めることができる。
MD方向の延伸倍率の下限は好ましくは2.5倍であり、特に好ましくは2.7倍である。2.5倍以上であると、配向を充分に持たせることができ、力学特性をより高めることができる。また、2.5倍以上であると、厚みムラを抑制することができ、フィルムロールの弛みを防止することができる。
MD方向の延伸倍率の上限は好ましくは3.8倍であり、より好ましくは3.6倍であり、特に好ましくは3.4倍である。3.8倍以下であると、力学強度や厚みムラ改善の効果が充分に得られる。
幅方向(以下、TD方向ともいう)の延伸温度の下限は好ましくは55℃であり、より好ましくは60℃である。55℃以上であると、破断を起こりにくくすることができる。また、横方向の配向が強くなりすぎるのを防ぎ、TD方向の熱収縮率が大きくなることを抑制することができる。
TD方向の延伸温度の上限は好ましくは100℃であり、より好ましくは95℃である。100℃以下であると、配向を充分に持たせることができ、力学特性をより高めることができる。
TD方向の延伸倍率の下限は好ましくは3.5倍であり、より好ましくは3.6倍であり、特に好ましくは3.7倍である。3.5倍以上であると幅方向の配向度を大きくすることができ、力学強度を高くすることができる。
TD方向の延伸倍率の上限は好ましくは5.0倍であり、より好ましくは4.6倍であり、特に好ましくは4.3倍である。5.0倍以下であると、力学強度や厚みムラ改善の効果が充分得られる。
熱固定温度の下限は好ましくは170℃であり、より好ましくは180℃である。170℃以上であると熱収縮率をより小さくすることができる。
熱固定温度の上限は好ましくは220℃である。220℃以下であると、フィルムが融けてしまうことや、突刺し強さが低下することを抑制することができる。
リラックス率の下限は好ましくは0.5%である。0.5%以上であるとTD方向の熱収縮率を低く保つことができる。
リラックス率の上限は好ましくは10%である。10%以下であるとたるみなどが生じることを防止でき、平面性を向上させることができる。
リラックス工程の温度の下限は好ましくは130℃であり、より好ましくは150℃である。130℃以上であるとリラックスを行った際にフィルムが十分に縮み、熱収縮率低減効果を十分に得ることが可能となる。
リラックス工程温度の上限は好ましくは190℃であり、より好ましくは170℃である。190℃以下であると、シワ等によりフィルムの平面性の悪化が生じることを抑制することができる。
以上、本実施形態に係る二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法を説明した。
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。なお、フィルムの評価は次の測定法によって行った。
[フィルムの固有粘度]
実施例、比較例で作製したフィルムから、フィルム幅方向の中央位置、および、左右の端からそれぞれ中央部に向かって10mmの位置を中心とする縦5mm×横5mmのサンプルをそれぞれ切り出した。
サンプルについて、固有粘度は(株)紫山科学機器製作所社製、自動粘度測定装置「SS−600−L1」を使用して測定した。溶媒液としては、p−クロロフェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタン=6/4(質量比)の混合液を使用した。
[フィルムの厚み及び厚み斑]
フィルム幅方向の左右の端からそれぞれ中央部に向かって680mmの位置(ミルロールの端から全幅に対して13%の位置)を中心として長手方向及び幅方向にフィルムを長さ1m×幅40mmの長尺な短冊状にサンプリングし、ミクロン測定器株式会社製の連続接触式厚み計を用いて、5(m/分)の速度で測定した。
測定された厚みの標準偏差及び厚みの平均値から下式1で長手方向の厚み斑(%)と幅方向の厚み斑(%)とを算出し、さらに長手方向の厚み斑(%)及び幅方向の厚み斑(%)の平均値を厚み斑(%)とした。
厚み斑={(厚みの標準偏差)/(厚みの平均値)}×100 (%) ・・式1
[フィルムの配向角]
フィルム幅方向の左右の端からそれぞれ中央部に向かって680mmの位置(ミルロールの端から全幅に対して13%の位置)を中心としてフィルムを100mm×100mmに切り取り、王子計測株式会社製のMOA−6004型分子配向計を用いて、フィルムの幅方向の軸を基準にして、分子鎖主軸の配向角を求めた。このとき、フィルム幅方向に対して反時計回りの傾きを「+」、時計回りを「−」とした。
[フィルムの面配向度ΔP]
実施例、比較例で作製したフィルムから、フィルム幅方向の左右の端からそれぞれ中央部に向かって680mmの位置(ミルロールの端から全幅に対して13%の位置)を中心として縦5mm×横5mmのサンプルをそれぞれ切り出した。
サンプルについてJIS K 7142−1996 A法により、ナトリウムD線を光源として接触液としてジヨードメタンを用いてアッベ屈折率計によりフィルム長手方向の屈折率(Nx)、幅方向の屈折率(Ny)、厚み方向の屈折率(Nz)を測定し、下式によりΔPを算出した。
面配向度(ΔP)=[(Nx+Ny)/2]−Nz
[フィルムの突刺し強さ]
実施例、比較例で作製したフィルムから、フィルム幅方向の左右の端からそれぞれ中央部に向かって680mmの位置(ミルロールの端から全幅に対して13の位置)を中心とする縦5mm×横5mmのサンプルをそれぞれ切り出した。
ポリエステルフィルムの突刺し強さは、JIS−Z1707に記載の試験法で測定した値を下式により1μm換算で算出した。
突刺し強さ(N/μm)=突刺し強さ実測値/フィルムの厚み
[フィルムの150℃で15分間加熱後の熱収縮率]
ポリエステルフィルムの熱収縮率は、試験温度150℃、加熱時間15分間とした以外は、JIS−C−2318記載の寸法変化試験法で測定した。
なお、サンプルは、実施例、比較例で作製したフィルムから、フィルム幅方向の左右の端からそれぞれ中央部に向かって680mmの位置(ミルロールの端から全幅に対して13%の位置)を中心とする縦5mm×横5mmのサンプルをそれぞれ切り出した。
[フーリエ変換型赤外分光法(全反射法)]
実施例、比較例で作製したフィルムから、フィルム幅方向の左右の端部から中央部に向かって10mmの位置を中心とする縦5mm×横5mmのサンプルをそれぞれ切り出した。
Varian社製のVarian3100FT−IRを用い、媒質結晶をダイヤモンドとしてフィルム表層に密着させ、MD方向に平行に光を入射しつつ、全反射法によってスペクトル強度を測定した。分光器の分解能は4cm−1、スペクトル積算回数は64回として測定した。スペクトル強度は各波数での吸光度とする。下式により算出した。測定は、B面について行った。
吸光度比(A/B)=吸光度A(1450±10cm−1のピークのスペクトル強度)/吸光度B(1410±10cm−1のピークのスペクトル強度)
[フィルムの密度]
実施例、比較例で作製したフィルムから、フィルム幅方向の左右の端部から中央部に向かって10mmの位置を中心とする縦5mm×横5mmのサンプルを切り出した。
サンプルの密度について、JIS K 7112のD法(密度勾配法)により測定した。測定条件は、以下の通りとした。表1には、左端、右端の2つのサンプルのうち、測定値が最も高い方を示した。
<測定条件>
勾配液:硝酸カルシウム四水和物
勾配管内の温度:30℃
サンプルサイズ:5mm×5mm
浸漬時間:16時間
[製膜性の評価]
各実施例、比較例のフィルムの作製時に、30分以上破断無く、連続製膜が可能であった場合を〇、30分以内に少なくとも1回破断が生じた場合を×として評価した。
[フィッシュアイの評価]
実施例、比較例で作製したフィルムから、フィルム幅方向の左右の端からそれぞれ中央部に向かって680mmの位置(ミルロールの端から全幅に対して13%の位置)を中心とする幅方向に210mm、長手方向に300mのサンプルをそれぞれ切り出し、東海産業社製ルーペ(L−10X)(観測倍率10倍)を用いて、偏向下、フィッシュアイの個数をカウントした。同様の操作を10回繰り返して、10回のカウント数の平均値を下式により、1mあたりのフィッシュアイの個数として算出した。
[フィッシュアイ(個/m)]=[フィッシュアイの平均カウント数(個)]/[測定範囲(63m)]
[離型層への転写の評価]
基材の一方の面に乾燥後の塗布量が0.05g/mになるように、下記の離型層形成用塗布液を塗工した。次いで、塗工後のフィルムを130℃、5m/秒の熱風で10秒間、170℃、20m/秒の熱風で10秒間、さらに130℃、20m/秒の熱風で10秒間乾燥させた。以上により、基材の一方の面に離型層を積層した。その後、ロールとして巻き取った。
得られたロールの離型層側を幅方向に210mm、長手方向に300mの範囲でブロモライトを用いて目視で転写痕の個数をカウントした。同様の操作を10回繰り返して、10回のカウント数の平均値を下式により、1mあたりの転写痕の個数として算出し、個数によって判定をした。カウントの対象となる箇所は、ロールの長手方向中央よりも巻芯側とした。
[転写痕(個/m)]=[平均転写痕のカウント数(個)]/[測定範囲(63m)]
判定 3個/m以下:〇、4個/m以上:×
[離型層形成用塗布液の作製]
以下に示す組成で各成分を混合し、離型層形成用塗布液を得た。
トルエン:56.05質量%
イソプロパノール:14.01質量%
酸変性ポリオレフィン樹脂溶解液:29.4質量%
ヘキサメチレンジイソシアネート系ブロックイソシアネート化合物:0.54質量%
(旭化成ケミカルズ社製デュラネート(登録商標)MF−K60B 固形分濃度60% NCO%=6.5%)
なお、酸変性ポリオレフィン樹脂溶液の作製方法を次に示す。80℃に加熱したトルエン98gに酸化ワックス(日本製蝋社製 NPS−9125 酸価32mgKOH/g)2gを投入し、30分間攪拌し、溶解させた。溶解した酸変性ポリオレフィン樹脂溶解液を25℃まで冷却したのち、300メッシュのステンレス製フィルター(線径0.035mm、平織)でろ過し、酸変性ポリオレフィン樹脂溶解液を得た。
[深絞り成型性の評価]
実施例、比較例で作製したフィルムから、フィルム幅方向の左右の端からそれぞれ中央部に向かって680mmの位置(ミルロールの端から全幅に対して13%の位置)を中心とする縦(長手方向)15cm×横(幅方向)10cmのサンプルを切り出した。このサンプルを図4、図5に示す金型にセットし、上からプレスをして絞り成形を行った。図4は、深絞り成型性の評価に用いた金型の横断面図であり、図5は、図4に示した金型の平面図である。具体的には、縦89mm、横54mm、Rサイズ3mmの金型50上にフィルムF(実施例、比較例のフィルム)を配置し、フィルム抑え52でフィルムFを抑えた状態で、金型50に対応する形状のパンチ54でプレスした。絞り速度は6mm/sとした。
各絞り深さに対してN=10で実施し、N=10でフィルムの裂けやピンホールが発生しなかった時の最大の絞り深さをそのサンプルの深絞り成型値とした。
[実施例1]
一軸押出機を用い、PBT樹脂(テレフタル酸//ブタンジオール=100//100(モル%)からなる固有粘度1.28dl/g)とPET樹脂(テレフタル酸//エチレングリコール=100//100(モル%)からなる固有粘度0.62dl/g、シリカ粒子配合)を含む二軸配向ポリエステルフィルム製造用の樹脂組成物を290℃で溶融させた後、250℃のT−ダイスからキャストし、10℃の冷却ロールに静電密着法により密着させながら、B面にマルチダクトから冷風を吹き付けて未延伸シートを得た。得られた未延伸シートの幅は、160cmであった。マルチダクトは図1に示すような構造であり、吹き出し口31−1、31−5(以下、吹き出し口1、5ともいう)より10℃の冷風を吹き付け、吹き出し口31−2〜31−4(以下、吹き出し口2〜4ともいう)から15℃の冷風を吹き付けた。
本実施例では、吹き出し口1、5の幅は、それぞれ40cm、吹き出し口2〜4の横幅は、それぞれ32cmとした。
未延伸シートのうち、左右の端からそれぞれ中央部に向かって32cmの位置までは、吹き出し口1又は吹き出し口5からの風が吹き付けられ、それよりも中央部側は、吹き出し口2〜4からの風が吹き付けられた。
この際、マルチダクトの縦幅は、50cmであり、未延伸シートの移動速度は、60m/分であった。
また、二軸配向ポリエステルフィルム製造用の樹脂組成物が冷却ロールにキャストされた時点(触れた時点)から、当該部分に風が吹き付けられるまでの時間は、0.5秒であった。
なお、二軸配向ポリエステルフィルム製造用の樹脂組成物中のシリカ粒子の含有量は、二軸配向ポリエステルフィルム製造用の樹脂組成物を全体(100質量%)としたときにシリカ濃度として0.16質量%である。
次いで、得られた未延伸シートを70℃の温度で長手方向(MD方向)に3.3倍で延伸し、次いで、テンターに通して80℃で幅方向(TD方向)に4.0倍で延伸し、200℃で3秒間の熱固定処理と1秒間9%の緩和処理を実施して、厚さ15μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。二軸配向ポリエステルフィルム製造用の樹脂組成物中の樹脂組成、および、製膜条件を表1に示した。また、得られたフィルムの物性及び評価結果を表1に示した。
[実施例2〜6]
樹脂組成、ダイス温度、熱処理温度を表1に記載したとおり変えた以外は実施例1と同様に製膜して、厚さ15μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの物性及び評価結果を表1に示した。
[比較例1]
一軸押出機を用い、PBT樹脂を80質量%とPET樹脂を20質量%混合したものに、不活性粒子として平均粒径2.4μmのシリカ粒子をシリカ濃度として混合樹脂に対して900ppmとなるように配合したものを290℃で溶融させた後、メルトラインを10エレメントのスタティックミキサーに導入した。これにより、ポリエステル樹脂溶融体の分割・積層を行い、同一の原料からなる積層数が1024層の多層溶融体を得た後、250℃のT−ダイスからキャストし、10℃の冷却ロールに静電密着法により密着させながら未延伸シートを得た以外は、実施例2と同様にして二軸配向フィルムを製膜して、厚さ15μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの物性及び評価結果を表1に示した。
[比較例2、比較例3]
積層数を表1に記載したとおり変えた以外は比較例1と同様に製膜して、厚さ15μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの物性及び評価結果を表1に示した。
[比較例4、6]
実施例2において、ダイス温度を270℃(比較例4)、285℃(比較例6)に変え、溶融樹脂を冷却ロールに密着させる際にB面側からマルチダクトで冷風を吹き付けず、実施例2と同様に二軸配向フィルムを製膜して、厚さ15μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。結果を表1に示した。なお、比較例6では、幅方向の延伸工程でフィルムが破断してフィルムの評価をするためのサンプルが得られなかった。
[比較例5]
実施例2において、キャスト条件を表1に記載したとおり変えた以外は実施例2と同様に製膜して、厚さ15μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの物性及び評価結果を表1に示した。
[比較例7]
実施例2において、樹脂組成を表1に記載したとおり変えた以外は実施例2と同様に製膜して、厚さ15μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの物性及び評価結果を表1に示した。
Figure 0006826784
表1に示すように、本発明によって得られた二軸延伸ポリエステルフィルム(実施例1〜5)は、厚み斑とフィッシュアイが少なく、良好な深絞り成型性を有し、且つ、品位に優れる二軸配向ポリエステルフィルムが得られた。
一方、比較例1〜3は、メルトラインをスタティックミキサーに導入し64層以上に多層化したため、フィッシュアイの個数は実施例に比べて多く、高品位が要求される用途には適さなかった。
比較例4において、溶融樹脂を冷却ロールに密着させる際にB面側からマルチダクトで冷風を吹き付けなかった場合は、製膜中に破断が多かった。また得られたフィルムは、厚み斑が大きく、深絞り成型性が劣っていた。
比較例5においては、実施例に比べて溶融樹脂を冷却ロールに密着させる際にB面側からマルチダクトで吹き付ける冷風の温度が高かったため、製膜中に破断が多かった。また得られたフィルムは、厚み斑が大きく、深絞り成型性が劣っていた。
比較例6では、樹脂を溶融し押し出す温度が高いためフィルムの固有粘度が低くなり、幅方向の延伸工程でフィルムが破断してフィルムの評価をするためのサンプルが得られなかった。
また、比較例7は、PBTの比率が低いため突き刺し強度が悪かった。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、工業用途にも対応できる良好なフィルム品位を有し、且つ、PBTを主成分にしているので深絞り成型が伴う離型フィルムとして好適である。
10 ダイス
12 吐出口
20 冷却ロール
30 マルチダクト
31(31−1、31−2、31−3、31−4、31−5) 吹き出し口
32 仕切り板
40 未延伸シート
50 金型
60 フィルム
70 フィルム抑え
80 パンチ

Claims (3)

  1. ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)60〜100質量%、及び、ポリエチレンテレフタレート樹脂(B)40〜0質量%からなるポリエステル樹脂組成物を含み、
    積層数が7層以下であり、
    下記要件(1)〜(5)を満たすことを特徴とする二軸配向ポリエステルフィルム。
    (1)二軸配向ポリエステルフィルムの固有粘度が0.7dl/g以上。
    (2)二軸配向ポリエステルフィルムの配向角の絶対値が25度以上。
    (3)二軸配向ポリエステルフィルムの面配向度ΔPが0.145〜0.160。
    (4)JIS−Z1707に準じた突き刺し試験で測定した二軸配向ポリエステルフィルムの突刺し強さが0.40N/μm以上1.0N/μm以下
    (5)二軸配向ポリエステルフィルムの厚み斑が0.7%以下。
  2. 二軸配向ポリエステルフィルム上の最大直径が0.3mm以上のフィッシュアイが5個/m以下であることを特徴とする請求項1に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  3. 請求項1又は2に記載の二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法であって、
    二軸配向ポリエステルフィルム製造用の樹脂組成物を冷却ロールにキャストして未延伸シートを形成する工程Aと、
    前記冷却ロール上の前記未延伸シートに風を吹き付ける工程Bとを有し、
    前記工程Bは、未延伸シート全幅を100%としたとき、中央に吹き付ける風の温度をX、両方の端部に吹き付けられる温度をYとしたときに、前記Xが15℃以下であり、且つ、前記Yが前記Xよりも低い温度であり、
    前記端部は、少なくとも端縁から10%以内の領域を含むことを特徴とする二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法。
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