JP6826016B2 - 二次電池のイオン濃度推定方法及びイオン濃度推定装置 - Google Patents

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Description

本発明は二次電池のイオン濃度推定方法及びイオン濃度推定装置に関し、例えば、二次電池の電解液中に溶出した酸化還元物質イオンの濃度を推定する二次電池のイオン濃度推定方法及びイオン濃度推定装置に関する。
コバルト、ニッケル等を含んだ水素吸蔵合金を電極に用いた二次電池では、水素吸蔵合金が腐食することによって、合金中の金属が電解液中に溶出する。そして、電解液中に溶出した金属は、正極及び負極上で再析出する。そのため、水素吸蔵合金を電極に用いた二次電池では、金属の再析出により自己放電速度が加速する。このように自己放電速度が速まった場合、二次電池として十分な特性を発揮することができず、二次電池は寿命を終える。そこで、二次放電速度の加速による二次電池の劣化度合いを評価する方法の一例が特許文献1に開示されている。
特許文献1に記載の電池の評価方法は、正極と、負極と、正極及び負極の電位を測定するための参照極と、を有する電池の評価方法であって、正極と負極間の電位規制中、正極と負極との間に異なる周波数の入力電圧を加えたときに、正極と負極との間に流れる応答電流及び正極と負極とにかかる応答電圧を測定し、正極と参照極の電位差及び負極と参照極の電位差を測定し、前記応答電流と、正極と参照極の電位差と、に基づいて、正極と参照極との間のインピーダンスを算出し、前記応答電流と、負極と参照極の電位差と、に基づいて、負極と参照極との間のインピーダンスを算出する。そして、特許文献1に記載の電池の評価方法を用いることで、充放電中の電極の劣化を算出したインピーダンスに基づき判断する。
特開2016−48213号公報
しかしながら、特許文献1に記載の評価方法では、正極及び負極のインピーダンスまでは測定が可能であるものの、自己放電速度の加速の原因となる電解液中の酸化還元物質イオンの濃度までは知ることができない問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、酸化還元物質の電解液中のイオン濃度を推定する新たな手法を提供することを目的とするものである。
本発明の二次電池のイオン濃度推定方法の一態様は、二次電池の充電率を調整する充電率調整器と、測定信号の周波数を所定の間隔で切り替えながら前記二次電池に与えて、前記二次電池の負極インピーダンス値を測定する負極インピーダンス測定器と、前記負極インピーダンス値に基づき前記二次電池の電解液中の酸化還元物質のイオン濃度を推定する演算部と、を有するイオン濃度推定装置を用いて二次電池の電解液中のイオン濃度を推定する二次電池のイオン濃度推定方法であって、所定の充電率になるように調整した二次電池から取得した複数の前記負極インピーダンス値を用いて生成されたナイキスト線図を参照し、予め準備され、前記ナイキスト線図の渦巻き形状部分の大きさと酸化還元物質イオン濃度との対応を示したイオン濃度推定情報を参照して前記渦巻き形状部分の大きさに対応する酸化還元物質イオン濃度を算出する。
また、本発明の二次電池のイオン濃度推定装置の一態様は、二次電池の電解液中の酸化還元物質のイオン濃度を推定するイオン濃度推定装置であって、二次電池の充電率を調整する充電率調整器と、測定信号の周波数を所定の周波数間隔で切り替えながら測定信号を前記二次電池に出力し、前記二次電池の負極の負極インピーダンス値を前記測定信号の周波数毎に測定する負極インピーダンス測定器と、測定された複数の前記負極インピーダンス値を用いて生成されたナイキスト線図に基づき前記二次電池の電解液中のイオン濃度を推定する演算部と、を有し、前記演算部は、前記ナイキスト線図の渦巻き形状部分の大きさと酸化還元物質イオン濃度との対応を示したイオン濃度推定情報を参照して前記渦巻き形状部分の大きさに対応する酸化還元物質イオン濃度を算出する。
また、本発明の二次電池のイオン濃度推定方法の一態様は、二次電池の充電率を調整する充電率調整器と、測定信号の周波数を所定の間隔で切り替えながら前記二次電池に与えて、前記二次電池の正極と負極との間の電池インピーダンス値を測定する電池インピーダンス測定器と、前記電池インピーダンス値に基づき前記二次電池の電解液中の酸化還元物質のイオン濃度を推定する演算部と、を有するイオン濃度推定装置を用いて二次電池の電解液中のイオン濃度を推定する二次電池のイオン濃度推定方法であって、所定の充電率になるように調整した前記二次電池から取得した複数の前記電池インピーダンス値を用いて生成されたナイキスト線図を参照し、前記ナイキスト線図のうち遷移周波数領域の前記ナイキスト線図上の予め決められた2つの前記電池インピーダンス値の間の実数値成分の差、又は、虚数値成分の差をそれぞれ実数値変化量、又は、虚数値変化量として算出し、予め準備され、前記実数値変化量又は前記虚数値変化量と酸化還元物質イオン濃度との対応を示したイオン濃度推定情報を参照して前記実数値変化量又は前記虚数値変化量に対応する酸化還元物質イオン濃度を算出する。
また、本発明の二次電池のイオン濃度推定装置の一態様は、二次電池の電解液中のイオン濃度を推定するイオン濃度推定装置であって、前記二次電池の充電率を調整する充電率調整器と、測定信号の周波数を所定の周波数間隔で切り替えながら測定信号を前記二次電池に出力し、前記二次電池の正極と負極との間の電池インピーダンス値を前記測定信号の周波数毎に測定する電池インピーダンス測定器と、測定された複数の前記電池インピーダンス値を用いて生成されたナイキスト線図に基づき前記二次電池の電解液中のイオン濃度を推定する演算部と、を有し、前記演算部は、前記ナイキスト線図のうち遷移周波数領域の前記ナイキスト線図上の予め決められた2つの前記電池インピーダンス値の間の実数値成分の差、又は、虚数値成分の差をそれぞれ実数値変化量、又は、虚数値変化量として算出し、予め準備され、前記実数値変化量又は前記虚数値変化量と酸化還元物質イオン濃度との対応を示したイオン濃度推定情報を参照して前記実数値変化量又は前記虚数値変化量に対応する酸化還元物質イオン濃度を算出する。
本発明にかかる二次電池のイオン濃度推定方法及びイオン濃度推定装置では、測定した電極又は電池のインピーダンス値を取得し、これらのインピーダンス値の測定点間の差を求めて当該差分値に基づき電解液中の酸化還元物質イオン濃度を推定することができる。
本発明の二次電池のイオン濃度推定方法及びイオン濃度推定装置によれば、二次電池の電解液中のイオン濃度を推定することが可能になる。
単一の電池セルのイオン濃度を推定する実施の形態1にかかる二次電池のイオン濃度推定装置のブロック図である。 組電池のイオン濃度を推定する実施の形態1にかかる二次電池のイオン濃度推定装置のブロック図である。 電池セル内の酸化還元反応を説明する模式図である。 負極インピーダンスのナイキスト線図のCoイオンの有無による違いを説明する図である。 渦巻き形状が発生する部分の近傍の負極インピーダンスのナイキスト線図のCoイオンの有無による違いを説明する図である。 負極インピーダンス値の間の実数値変化量の周波数に対する変化を示すグラフである。 Coイオン濃度と最小実数値変化量との関係を示すグラフである。 Coイオン濃度と二次電池の余寿命との関係を示すグラフである。 負極インピーダンスのナイキスト線図の温度による違いを説明する図である。 実施の形態1にかかる二次電池のイオン濃度推定方法の流れを説明するフローチャートである。 単一の電池セルのイオン濃度を推定する実施の形態2にかかる二次電池のイオン濃度推定装置のブロック図である。 遷移周波数領域を説明する図である。 負極インピーダンス値とCoイオン濃度との関係を説明するグラフである。 正極インピーダンスのナイキスト線図のCoイオンの有無による違いを説明する図である。 正極インピーダンス値とCoイオン濃度との関係を説明するグラフである。 電池インピーダンス値とCoイオン濃度との関係を説明するグラフである。 電池アドミッタンス値とCoイオン濃度との関係を説明するグラフである。 実施の形態2にかかる二次電池のイオン濃度推定方法の流れを説明するフローチャートである。
実施の形態1
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
また、以下で説明する処理は、例えば、ECU(Electronic Control Unit)等の演算装置において実行されるプログラムにより実現される。このプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
図1に実施の形態1にかかるイオン濃度推定装置1のブロック図を示す。図1に示すように、実施の形態1にかかるイオン濃度推定装置1は、イオン濃度算出装置10、負極インピーダンス測定器31、負極インピーダンス測定器32を有する。
図1に示すブロック図では、イオン濃度推定装置1の測定対象である電池セル20を示した。電池セル20は、単一の電池セルであり、正極21、負極22、参照電極23を有する。また、電池セル20は、充放電可能な二次電池である。電池セル20は、例えば、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池等である。この電池セル20についての詳細は後述する。
負極インピーダンス測定器31は、測定信号として交流信号を出力し、この交流信号の周波数を切り替えながら周波数毎に電池セル20の参照電極23と負極22との間のインピーダンス(以下、負極インピーダンスと称す)を測定する。負極インピーダンス測定器31は、例えば、電極の周波数応答を解析する周波数応答解析装置である。
SOC調整器33は、電池セル20の負極インピーダンスを測定する前に電池セル20の充電率(SOC:State Of Charge)が所定の充電率となるように調節する。
イオン濃度算出装置10は、例えば、コンピュータ等の演算装置であり、プログラムを実行する演算部や、負極インピーダンス測定器31、SOC調整器33等を制御するための各種インタフェース、プログラム及び評価結果を格納する記憶装置(不図示)を有する。イオン濃度算出装置10は、負極インピーダンス測定器31で測定された測定値に基づき電池セル20の電解液中の酸化還元物質のイオン濃度を推定する。イオン濃度算出装置10は、測定制御部11、測定値取得部12、演算部13、メモリ14を有する。
測定制御部11は、予め決められた手順で負極インピーダンス測定器31及びSOC調整器33を制御する。例えば、測定制御部11は、SOC調整器33が電池セル20の充電率を調整するタイミング、及び、負極インピーダンス測定器31が測定信号を出力して電池セル20からインピーダンス値を得るタイミングを制御する。
測定値取得部12は、負極インピーダンス測定器31で測定された負極インピーダンス値を取り込み、取り込んだ負極インピーダンス値を用いてナイキスト線図を生成する。このようなインピーダンス測定の方法は電気化学インピーダンス法とも呼ばれる。そして電気化学インピーダンス法では、入力信号の周波数を低周波から高周波まで変化させ、その際のインピーダンス値の変化を複素平面上にプロットしたナイキスト線図(コールコールプロット)を求めて、電池内部の解析を行う。
演算部13は、例えば、メモリ14等の記憶装置に格納されたプログラムを実行するプログラム実行部である。演算部13は、測定値に基づき電池寿命を推定する。具体的には、演算部13は、測定値取得部12で生成されたナイキスト線図に対して解析を行い、電池セル20の電解液中のイオン濃度を推定する。演算部13は、ナイキスト線図に対する解析処理においては、ナイキスト線図に表れる渦巻き形状波形部分の大きさ(例えば楕円の大きさ)を評価して、この楕円形状の大きさからイオン濃度の推定を行う。具体的には実施の形態1では、2つの処理を行う。第1の処理では、ナイキスト線図上の2つの負極インピーダンス値の間の実数値成分の差を実数値変化量として算出する。以下では、ナイキスト線図に表れる渦巻き形状の大きさを1つの値で判定するために、ナイキスト線図上の隣り合う2つの負極インピーダンス値の実数値成分の差を実数値変化量として求め、この実数値変化量のうち最も値が小さくなる最小実数値変化量を算出する例を一例として説明する。なお、実数値変化量の算出に用いる負極インピーダンス値は、必ずしも隣り合っている必要はなく、一定の間隔で離れているものであれば良い。第2の処理では、予め準備され、ナイキスト線図の渦巻き形状部分の大きさと酸化還元物質イオン濃度との対応を示したイオン濃度推定情報を参照して渦巻き形状部分の大きさに対応する酸化還元物質イオン濃度を算出する。以下では、渦巻き形状部分の大きさを表す指標として最小実数値変化量を用いる例を説明する。つまり、イオン濃度推定情報として最小実数値変化量と酸化還元物質イオン濃度との対応を示した情報を用い、最小実数値変化量に対応する酸化還元物質イオン濃度(例えば、Coイオン濃度)を算出する。
また、演算部13は、酸化還元物質イオン濃度(例えば、Coイオン濃度)と二次電池の余寿命との関係を示した電池寿命推定情報(例えば、図8のグラフ)を参照して、算出したCoイオン濃度に対応する余寿命を算出する。
メモリ14は、例えば、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリである。メモリ14には、イオン濃度推定情報及び電池寿命推定情報が格納される。実施の形態1では、イオン濃度推定情報として図7のCoイオン濃度と最小実数値変化量との関係を示すグラフが含まれる。また、電池寿命推定情報は、Coイオン濃度と二次電池の余寿命との関係を示すグラフが含まれる。イオン濃度推定情報及び電池寿命推定情報は、グラフ作成用の電池サンプルを測定することで事前に作成されるものである。なお、イオン濃度推定情報及び電池寿命推定情報は、グラフ情報に限られず、解析に用いる2つの値の対応関係がわかるテーブル、或いは、数式であっても良い。
図1では、単セルの電池セルを寿命予測対象として示したが、測定対象のセルは複数の単セルを直列に接続した電池モジュールや組電池とすることもできる。そこで、電池モジュールを寿命予測対象とするイオン濃度推定装置2のブロック図を図2に示す。
図2では、測定対象とする電池モジュール40を示した。電池モジュール40は、直列に接続された複数の電池セル20により構成される。そして、電池モジュール40に対して1つの正極41、1つの負極42及び電池セル20毎に設けられる参照電極23を有する。そして、イオン濃度推定装置2では、負極インピーダンス測定器31に代えて負極インピーダンス測定器32を有する。負極インピーダンス測定器32は、複数の電池セル20の負極インピーダンスをそれぞれ測定し、測定で得られた複数の電池セルの負極インピーダンスを合成する(例えば、加算する)ことで電池モジュール40の負極インピーダンスを測定値として生成する。
続いて、実施の形態1にかかるイオン濃度推定装置1における二次電池のイオン濃度推定方法について詳細に説明する。そこで、まず、電池セル20の添加物(導電材)の酸化還元反応について説明する。図3に電池セル内の酸化還元反応を説明する模式図を示す。
ニッケル水素電池の負極は、水素吸蔵合金からなり、合金中のコバルトが図3で示すように、充放電を繰り返すと電解液(例えば、アルカリ水溶液中)に一旦溶解しコバルトイオン(HCoO )を形成した後に、正極及び負極の表面に再析出する。このようにコバルトの再析出が自己放電速度の加速の原因となる。この自己放電速度の度合いは、電解液中のコバルトイオン(Coイオン)濃度との相間があることが分かった。そこで、実施の形態1にかかる二次電池のイオン濃度推定方法では、電解液中のCoイオン濃度を推定し、二次電池の寿命までの期間(余寿命)の判定を行うことを可能とする。
続いて、Coイオン濃度と負極インピーダンスとの関係について説明する。そこで、図4に負極インピーダンスのナイキスト線図のCoイオンの有無による違いを説明する図を示す。図4に示すナイキスト線図は、横軸にインピーダンスの実数値成分、縦軸にインピーダンスの虚数値成分をプロットしたものである。負極インピーダンスのナイキスト線図は、測定信号の周波数毎に測定値をグラフ上にプロットしていくことで形成される。図4に示すように、ナイキスト線図は、周波数の変化に応じて徐々に変化する。具体的には、ナイキスト線図は半円形状の曲線となる部分と直線形状となる部分が含まれるように変化する。
そして、Coイオンによる負極インピーダンスの変化を検証するために、検証用の二次電池にCoイオンを強制的に添加した電池を作成して、図4に示したCoイオン添加無しのナイキスト線図とCoイオン添加有りのナイキスト線図とを作成した。図4では、上図にCoイオン添加無しのナイキスト線図を示し、下図にCoイオン添加有りのナイキスト線図を示した。図4に示すように、Coイオンを加えると、測定信号の周波数が10mHzから10Hzの範囲のナイキスト線図の形状に大きな変化が生じる。具体的には、電解液中のCoイオン濃度が高くなるとナイキスト線図に渦巻き形状の波形が表れる。この渦巻き形状波形は、Coイオン濃度が高くなるほど大きくなる特徴がある。そこで、実施の形態1にかかるイオン濃度推定装置1では、この渦巻き形状の大きさとイオン濃度との関係に着目した二次電池のイオン濃度と余寿命評価を行う。
続いて、渦巻き形状が発生する部分の近傍におけるナイキスト線図のCoイオンの有無による違いを説明する。図5に渦巻き形状が発生する部分の近傍の負極インピーダンスのナイキスト線図のCoイオンの有無による違いを説明する図を示す。図5に示すように、溶液中にCoイオンがない場合、負極インピーダンスのナイキスト線図は一旦単調減少し、ある負極インピーダンス値を境に単調増加に変化する。一方、溶液中にCoイオンがある場合、ナイキスト線図には渦巻き形状部分が表れる。このようにCoイオンの有無により電池セル20のナイキスト線図は大きく異なる形状となる。そして、電解液中のCoイオン濃度が高くなるほど、渦巻き形状の楕円部分が大きくなる。
実施の形態1にかかる二次電池のイオン濃度推定方法では、図6に示したナイキスト線図上の隣り合う負極インピーダンス値の間の実数値成分の差を実数値変化量として算出し、実数値変化量が最小となる最小実数値変化量を求める。渦巻き形状があると、最小実数値変化量はマイナスの値になり、渦巻き形状の楕円部分が大きくなるほど、最小実数値変化量は小さくなる。図5では、負極インピーダンス値の間の実数値成分の差のうち1Hzの測定信号に対応する変化量と800mHzの測定信号に対応する変化量の大きさを示した。なお、実数値変化量を算出するための負極インピーダンス値の間隔は、渦巻き形状の楕円の大きさを考慮し最小実数値変化量が楕円の大きさを表せる間隔設定すれば良い。
ここで、測定信号の周波数に対する実数値変化量の違いについて説明する。図6に負極インピーダンス値の間の実数値変化量の周波数に対する変化を示すグラフを示す。図6に示すように、負極インピーダンス値の間の変化量は周波数により増加したり、減少したりする。また、Coイオンの添加がある場合と、Coイオンの添加がない場合と、を比較すると実数値変化量の最小値に違いがある。以下の説明では、負極インピーダンス値の実数値変化量の最小値を最小実数値変化量と称す。
このように最小実数値変化量はCoイオン濃度の違いにて値が変化する。そこで、図7にCoイオン濃度と最小実数値変化量との関係を示すグラフを示す。図7に示すように、最小実数値変化量とCoイオン濃度との間には一定の関係を有する。具体的には、Coイオン濃度が上昇すると最小実数値変化量が小さくなる傾向がある。特にCoイオン濃度が一定の濃度以上となると最小実数値変化量の値の低下は顕著になる。例えば、図7の例では、Coイオン濃度が10mM以上の濃度となると最小実数値変化量の減少が顕著になる。実施の形態1にかかる二次電池のイオン濃度推定方法では、この図7のCoイオン濃度と最小実数値変化量との関係を示すグラフを参照してCoイオン濃度を算出する。また、Coイオン濃度と実数値変化量との関係を示すグラフは、事前に評価サンプルを評価することで生成されるものである。
続いて、Coイオン濃度と二次電池の余寿命との関係について説明する。そこで、二次電池の余寿命とCoイオン濃度との関係を示すグラフを図8に示す。図8に示すように、Coイオン濃度と二次電池の余寿命との間には、一定の関係があることが分かる。具体的には、Coイオン濃度が高くなるに従って二次電池の余寿命は少なくなる。実施の形態1にかかる二次電池のイオン濃度推定方法により推定されたCoイオン濃度と図8に示したグラフとを用いることで二次電池の余寿命を考慮した二次電池の良品・不良品判定を行うことができる。図8に示す二次電池の余寿命とCoイオン濃度との関係を示すグラフは、事前に評価サンプルを評価することで生成されるものである。
上述したように、実施の形態1にかかる二次電池のイオン濃度推定方法では、電池セル20の負極インピーダンス値を測定し、負極インピーダンス値を用いてナイキスト線図を生成し、負極インピーダンス値の間の実数値変化量の最小値(最小実数値変化量)を求め、最小実数値変化量に対応するCoイオン濃度を算出し、算出したCoイオン濃度に基づき二次電池の寿命を推定する。しかしながら、負極インピーダンス値には温度特性がある。そのため、負極インピーダンス値を測定する際には、測定対象とする二次電池の温度を一定に揃えることが好ましい。
そこで、二次電池の負極インピーダンス値の温度特性について説明する。図9に負極インピーダンスのナイキスト線図の温度による違いを説明する図を示す。
図9に示す例では、二次電池を45℃にしたときのナイキスト線図を上図に示し、二次電池を25℃にしたときのナイキスト線図を下図に示した。図9に示すように、二次電池の温度が45℃のときは25℃のときに比べてナイキスト線図の渦巻き形状となっている部分の大きさが大きくなる。つまり、二次電池を25℃としたときよりも45℃としたときの方が、実数値変化量を大きく測定することができ、最小実数値変化量を精度良く求めることができる。また、最小実数値変化量の精度が高くなることで寿命推定精度も高めることができる。
続いて、実施の形態1にかかるイオン濃度推定装置1を用いたイオン濃度推定手順について説明する。図10に実施の形態1にかかる二次電池のイオン濃度推定方法の流れを説明するフローチャートを示す。
図10に示すように、実施の形態1にかかる二次電池のイオン濃度推定方法では、電池の温度を予め設定温度とする温度調整処理を行う(ステップS0)。温度調節処理は、例えば、電池セル20を恒温槽に一定時間入れる、電池セル20をヒータで暖める等の工程により行われる。次いで、実施の形態1では、電池セル20の充電率を予め設定した充電率に調整するSOC調整処理を行う(ステップS1)。SOC調整処理では、測定制御部11がSOC調整器33に充電率調整指示を与えることで行う。
次いで、実施の形態1にかかる二次電池のイオン濃度推定方法では、負極インピーダンス値の測定を行う(ステップS2)。この負極インピーダンス値の測定では、測定制御部11が負極インピーダンス測定器31に測定指示を与える。負極インピーダンス測定器31は、測定指示に従って測定信号の周波数を切り替えながら電池セル20の負極インピーダンス値を測定する。この測定結果は、負極インピーダンス測定器31内に一端保存され、一括して測定値取得部12が読み出しても良く、1回の測定毎に測定値取得部12が読み出しても良い。また、ステップS2では、測定値取得部12が測定された負極インピーダンス値を用いてナイキスト線図を生成する。
次いで、実施の形態1にかかる二次電池のイオン濃度推定方法では、演算部13によりナイキスト線図上の隣り合う2つの負極インピーダンス値の間の実数値変化量を算出する(ステップS3)。そして、演算部13は、ステップS3で算出した実数値変化量の最小値を算出する(ステップS4)。このステップS4で算出された最小値が最小実数値変化量となる。
次いで、実施の形態1にかかる二次電池のイオン濃度推定方法では、ステップS4で算出された最小実数値変化量に対応するCoイオン濃度を算出する(ステップS5)。そして、算出されたCoイオン濃度と予め設定した閾値とを比較する(ステップS6)。ステップS6の比較処理において、Coイオン濃度が閾値以下と判断された場合、演算部13は検査対象の電池セル20を良品と判定して処理を終了する(ステップS8)。一方、ステップS6の比較処理において、Coイオン濃度が閾値よりも大きいと判断された場合、演算部13は検査対象の電池セル20を不良品と判定して処理を終了する(ステップS7)。
なお、図10に示したフローチャートでは、電池セル20の良品判定(ステップS6〜S8)の処理を記載したが、ステップS5のCoイオン濃度の推定処理までの処理で処理を終了することも可能である。
上記説明より、実施の形態1にかかるイオン濃度推定方法では、測定信号の周波数を所定の周波数間隔で切り替えながら負極インピーダンス値を測定し、ナイキスト線図上の2つの負極インピーダンス値の間の実数値成分の差のうち最小となる最小実数値変化量を算出する。そして、最小実数値変化量に対応するCoイオン濃度をイオン濃度推定情報(例えば、図7に示したグラフ)を参照して推定する。
これにより、実施の形態1にかかるイオン濃度推定方法では、電池セル20の電解液中のCoイオン濃度を推定することができる。また、Coイオン濃度と電池セル20の寿命との間には図8に示したような関係があるため、この関係に基づき良品と判定できるCoイオン濃度を求め、求めたCoイオン濃度を閾値とすることで、測定した負極インピーダンス値から算出したCoイオン濃度に基づき電池セル20の寿命を考慮した良品判定を行うことができる。
また、実施の形態1にかかるイオン濃度推定方法を実現するイオン濃度推定装置1(又はイオン濃度推定装置2)は、自動車等に搭載されるECU等の演算機能を利用して実現できるものである。また、実施の形態1にかかるイオン濃度推定方法は、電池セル20を破壊することなくCoイオン濃度を算出できる。このようなことから、実施の形態1にかかるイオン濃度推定方法では、例えば、ハイブリッド自動車等に搭載される二次電池に対して、自動車を利用しながら二次電池の寿命を考慮した良品判定を行うことができる。
実施の形態2
実施の形態2では、イオン濃度推定方法の別の態様について説明する。実施の形態2にかかるイオン濃度推定方法では、遷移周波数領域における二次電池の正極と負極との間の電池インピーダンス値に基づき二次電池の電解液中の酸化還元物質のイオン濃度を推定する。発明者らは、電解液中の酸化還元物質のイオン濃度との相関が、電池インピーダンスのうち、遷移周波数領域にのみ表れることを見出し、本発明に至った。図11に実施の形態2にかかるイオン濃度推定装置3のブロック図を示す。なお、実施の形態2の説明において、実施の形態1で説明した構成要素と同じ構成要素については実施の形態1と同じ符号を付して説明を省略する。
図11に示すように、実施の形態2にかかるイオン濃度推定装置3は、電池セル60を測定対象とするものである。実施の形態2にかかるイオン濃度推定方法では、正極と負極との間の電池インピーダンス値を測定するため、電池セル60に参照電極は必要ない。そのため、図11に示す例では、電池セル60は正極21と負極22のみを有する。
実施の形態2にかかるイオン濃度推定装置3は、イオン濃度算出装置50、電池インピーダンス測定器71、SOC調整器33を有する。
電池インピーダンス測定器71は、測定信号として交流信号を出力し、この交流信号の周波数を切り替えながら周波数毎に電池セル20の正極21と負極22との間のインピーダンス(以下、電池インピーダンスと称す)を測定する。電池インピーダンス測定器71は、例えば、電極の周波数応答を解析する周波数応答解析装置である。
SOC調整器33は、電池セル20の負極インピーダンスを測定する前に電池セル60の充電率(SOC:State Of Charge)が所定の充電率となるように調節する。
イオン濃度算出装置50は、例えば、コンピュータ等の演算装置であり、プログラムを実行する演算部や、電池インピーダンス測定器71、SOC調整器33等を制御するための各種インタフェース、プログラム及び評価結果を格納する記憶装置(不図示)を有する。イオン濃度算出装置50は、電池インピーダンス測定器71で測定された測定値に基づき電池セル60の電解液中の酸化還元物質のイオン濃度を推定する。イオン濃度算出装置50は、測定制御部51、測定値取得部52、演算部53、メモリ54を有する。
測定制御部51は、予め決められた手順で電池インピーダンス測定器71及びSOC調整器33を制御する。例えば、測定制御部51は、SOC調整器33が電池セル20の充電率を調整するタイミング、及び、電池インピーダンス測定器71が測定信号を出力して電池セル60からインピーダンス値を得るタイミングを制御する。
測定値取得部52は、電池インピーダンス測定器71で測定された電池インピーダンス値を取り込み、取り込んだ電池インピーダンス値を用いてナイキスト線図を生成する。ナイキスト線図は、インピーダンス値の変化を複素平面上にプロットしたナイキスト線図(コールコールプロット)である。
演算部63は、例えば、メモリ64等の記憶装置に格納されたプログラムを実行するプログラム実行部である。演算部63は、測定値に基づき電池寿命を推定する。具体的には、演算部53は、測定値取得部52で生成されたナイキスト線図に対して解析を行い、電池セル60の電解液中のイオン濃度を推定する。演算部53は、ナイキスト線図に対する解析処理においては、実施の形態2では、2つの処理を行う。第1の処理では、ナイキスト線図上の遷移周波数領域にある予め決められた隣り合う電池インピーダンス値の実数値成分の差、又は、虚数値成分の差をそれぞれ実数値変化量、又は、虚数値変化量として算出する。第2の処理では、実数値変化量又は虚数値変化量と酸化還元物質イオン濃度との対応を示し、かつ、予め準備されたイオン濃度推定情報を参照して実数値変化量又は虚数値変化量に対応する酸化還元物質イオン濃度を算出する。
メモリ54は、例えば、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリである。メモリ54には、イオン濃度推定情報が格納される。実施の形態2では、イオン濃度推定情報として図16又は図17のCoイオン濃度と虚数値変化量との関係を示すグラフが含まれる。イオン濃度推定情報は、グラフ作成用の電池サンプルを測定することで事前に作成されるものである。なお、イオン濃度推定情報は、グラフ情報に限られず、解析に用いる2つの値の対応関係がわかるテーブル、或いは、数式であっても良い。
なお、実施の形態2においても実施の形態1と同様に、測定対象を複数の電池セル60を直列に接続した電池モジュールとすることもできる。
実施の形態2では、ナイキスト線図上の遷移周波数領域のインピーダンス値に着目した解析を行う。そこで、この遷移周波数領域について説明する。実施の形態2にかかる二次電池のイオン濃度推定方法では、特に、10mHzから10Hzの範囲で生じる遷移周波数領域のナイキスト線図の変化に着目する。
実施の形態2にかかる二次電池のイオン濃度推定方法で着目する遷移周波数領域を説明する図を図12に示す。図12では、より遷移周波数領域が明確となる負極インピーダンスに関するナイキスト線図の遷移周波数領域を示した。図12に示すように、ナイキスト線図は、電池セル20の容量成分に起因して生じる円弧スペクトルと一定値以上の相関関係を有する領域と、電池セル20の拡散成分に起因して生じる直線スペクトルと一定値以上(例えば、相関係数が0.99以上)の相関関係を有する領域と、円弧スペクトルと直線スペクトルのいずれとも相関関係が一定値以上乖離する領域を有する。実施の形態1にかかる二次電池のイオン濃度推定方法では、円弧スペクトルとの相関値が一定値以上乖離する負極インピーダンス値の周波数から直線スペクトルとの相関値が一定値以上近づく負極インピーダンス値の周波数までを遷移周波数領域と定義する。
ここで、電池インピーダンス値とCoイオン濃度との関係について詳細に説明する。実施の形態2にかかるイオン濃度推定方法では、ナイキスト線図上の予め決められた隣り合う2点間の実数値成分の差又は虚数値成分の差に基づきイオン濃度の推定を行う。以下では、一例として、遷移周波数領域に含まれる100mHzと80mHzの測定信号により得られたインピーダンス値を評価対象とする例について説明する。
電池インピーダンス値は、負極インピーダンス値の影響と正極インピーダンス値の影響とを受ける。そこで、負極インピーダンス値と正極インピーダンス値のそれぞれの特性について説明する。負極インピーダンス値は、実施の形態1で説明した特性と同じである。
図13に負極インピーダンス値とCoイオン濃度との関係を説明するグラフを示す。図13では、上図に印加周波数100mHzの実数値成分と印加周波数80mHzの実数値成分との差とCoイオン濃度との関係を示すグラフを示し、下図に上図に印加周波数100mHzの虚数値成分と印加周波数80mHzの虚数値成分との差とCoイオン濃度との関係を示すグラフを示した。
図13に示すように、負極インピーダンス値においては、実数値成分の変化量はCoイオン濃度の変化の影響を受けづらく、虚数値成分の変化量はCoイオン濃度の変化の影響を受けやすい。さらに、虚数値成分の変化量は、Coイオン濃度が高くなるに従って小さくなる傾向がある。
続いて、正極インピーダンス値の特性について説明する。図14に正極インピーダンスのナイキスト線図のCoイオンの有無による違いを説明する図を示す。図14では、上図にCoイオンの添加を行わない状態の正極インピーダンスのナイキスト線図を示し、下図にCoイオンを添加した場合の正極インピーダンスのナイキスト線図を示した。
図14に示すように、正極インピーダンスにおいては、負極インピーダンスのような巻形状のナイキスト線図波形は現れない。しかしながら、正極インピーダンスのナイキスト線図においても、Coイオンの添加の有無により波形に違いが生じる。
そこで、図15に正極インピーダンス値とCoイオン濃度との関係を説明するグラフを示す。図15では、上図に印加周波数100mHzの実数値成分と印加周波数80mHzの実数値成分との差とCoイオン濃度との関係を示すグラフを示し、下図に上図に印加周波数100mHzの虚数値成分と印加周波数80mHzの虚数値成分との差とCoイオン濃度との関係を示すグラフを示した。
図15に示すように、正極インピーダンス値においては、虚数値成分の変化量はCoイオン濃度の変化の影響を受けづらく、実数値成分の変化量はCoイオン濃度の変化の影響を受けやすい。さらに、実数値成分の変化量は、Coイオン濃度が高くなるに従って大きくなる傾向がある。
続いて、電池インピーダンス値について説明する。図16に電池インピーダンス値とCoイオン濃度との関係を説明するグラフを示す。図16では、上図に、電池インピーダンス値のうち100mHzと80mHzの測定信号により取得された電池インピーダンス値の間の実数値変化量とCoイオン濃度とのグラフを示し、下図に、電池インピーダンス値のうち100mHzと80mHzの測定信号により取得された電池インピーダンス値の間の虚数値変化量とCoイオン濃度とのグラフを示した。
図16に示すように、電池インピーダンス値の所定の2点間の変化量で見た場合、実数値変化量と虚数値変化量とのいずれに対してもCoイオン濃度との間に一定の関係があることがわかる。実施の形態2にかかるイオン濃度推定方法では、この2点間のインピーダンス変化量に基づきイオン濃度の推定を行う。
なお、インピーダンスに代えて、測定した電池インピーダンス値から電池アドミッタンス値を算出して、電池アドミッタンス値に基づきCoイオン濃度を推定することもできる。そこで、図16の電池インピーダンス値の虚数値成分をアドミッタンス値に変換した場合の電池アドミッタンス値とCoイオン濃度との関係を説明するグラフを図17に示す。図17に示すように、電池アドミッタンス値とCoイオン濃度との関係を見ると測定値が拡大されたようなグラフを得ることができる。そのため、電池アドミッタンス値に基づきCoイオン濃度を推定することで、より精度の高いCoイオン濃度の推定が可能になる。また、アドミッタンス値によるCoイオン濃度の推定は、実施の形態1にかかるイオン濃度推定方法にも適用可能である。
続いて、実施の形態1にかかるイオン濃度推定装置1を用いたイオン濃度推定手順について説明する。図18に実施の形態2にかかる二次電池のイオン濃度推定方法の流れを説明するフローチャートを示す。
図18に示すように、実施の形態2にかかる二次電池のイオン濃度推定方法では、電池の温度を予め設定温度とする温度調整処理を行う(ステップS10)。温度調節処理は、例えば、電池セル60を恒温槽に一定時間入れる、電池セル20をヒータで暖める等の工程により行われる。次いで、実施の形態2では、電池セル60の充電率を予め設定した充電率に調整するSOC調整処理を行う(ステップS11)。SOC調整処理では、測定制御部51がSOC調整器33に充電率調整指示を与えることで行う。
次いで、実施の形態2にかかる二次電池のイオン濃度推定方法では、電池インピーダンス値の測定を行う(ステップS12)。この電池インピーダンス値の測定では、測定制御部51が電池インピーダンス測定器71に測定指示を与える。電池インピーダンス測定器71は、測定指示に従って測定信号の周波数を切り替えながら電池セル60の電池インピーダンス値を測定する。この測定結果は、電池インピーダンス測定器71内に一端保存され、一括して測定値取得部52が読み出しても良く、1回の測定毎に測定値取得部52が読み出しても良い。また、ステップS12では、測定値取得部52が測定された電池インピーダンス値を用いてナイキスト線図を生成する。
次いで、実施の形態2にかかる二次電池のイオン濃度推定方法では、演算部53により10Hz以下の遷移周波数領域における隣り合う2点間(例えば、100mHzと80mHzの測定信号に対応する電池インピーダンス値)の実数値変化量及び虚数値変化量を算出する(ステップS13)。そして、演算部53は、ステップS13で算出した実数値変化量に対応するCoイオン濃度を図16に示したグラフを参照して算出する(ステップS14)。また、演算部53は、ステップS13で算出した虚数値変化量に対応するCoイオン濃度を図16に示したグラフを参照して算出する(ステップS15)。
次いで、実施の形態2にかかる二次電池のイオン濃度推定方法では、ステップS14又はステップS15で算出されたCoイオン濃度と予め設定した閾値とを比較する(ステップS16)。ステップS16の比較処理において、Coイオン濃度が閾値以下と判断された場合、演算部53は検査対象の電池セル60を良品と判定して処理を終了する(ステップS18)。一方、ステップS16の比較処理において、Coイオン濃度が閾値よりも大きいと判断された場合、演算部53は検査対象の電池セル60を不良品と判定して処理を終了する(ステップS17)。
なお、電池セル60の電池インピーダンス特性が図16に示すような特性であった場合、ステップS16の判断処理では、虚数値変化量とCoイオン濃度との関係から導き出されたCoイオン濃度を利用することが好ましい。これはCoイオン濃度に対する変化が虚数値変化量の方が大きいためである。Coイオン濃度に対する変化が大きい成分を利用した方がCoイオン濃度の推定精度が向上するためである。
上記説明より、実施の形態2にかかるイオン濃度推定方法では、測定信号の周波数を所定の周波数間隔で切り替えながら電池インピーダンス値を測定し、予め決められた隣り合う2点間の実数値変化量及び虚数値変化量の少なくとも一方を算出する。そして、実数値変化量又は虚数値変化量に対応するCoイオン濃度をイオン濃度推定情報(例えば、図16に示したグラフ)を参照して推定する。
実施の形態2では、電池セル60の正極と負極との間で測定される電池インピーダンス値に基づきCoイオン濃度を推定する。これにより、実施の形態2では、電池セル60に参照電極を設ける必要がないという効果を奏する。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。上記実施の形態では、ニッケル水素電池を例にとり、酸化還元物質がコバルト(Co)である場合について説明した。しかし、酸化還元物質はこれに限られるわけではなく、正極と負極の両方で反応する物質であれば、本発明を適用可能である。例えば、リチウムイオン蓄電池の場合は、酸化還元物質として鉄(Fe)等が挙げられる。
1 イオン濃度推定装置
2 イオン濃度推定装置
3 イオン濃度推定装置
10 イオン濃度算出装置
11 測定制御部
12 測定値取得部
13 演算部
14 メモリ
20 電池セル
21 正極
22 負極
23 参照電極
31 負極インピーダンス測定器
32 負極インピーダンス測定器
33 SOC調整器
40 電池モジュール
41 正極
42 負極
50 イオン濃度算出装置
51 測定制御部
52 測定値取得部
53 演算部
54 メモリ
60 電池セル
71 電池インピーダンス測定器

Claims (16)

  1. 二次電池の充電率を調整する充電率調整器と、
    測定信号の周波数を所定の間隔で切り替えながら前記二次電池に与えて、前記二次電池の負極インピーダンス値を測定する負極インピーダンス測定器と、
    前記負極インピーダンス値に基づき前記二次電池の電解液中の酸化還元物質のイオン濃度を推定する演算部と、を有するイオン濃度推定装置を用いて二次電池の電解液中のイオン濃度を推定する二次電池のイオン濃度推定方法であって、
    所定の充電率になるように調整した二次電池から取得した複数の前記負極インピーダンス値を用いて生成されたナイキスト線図を参照し、
    予め準備され、前記ナイキスト線図の渦巻き形状部分の大きさと酸化還元物質イオン濃度との対応を示したイオン濃度推定情報を参照して前記渦巻き形状部分の大きさに対応する酸化還元物質イオン濃度を算出する二次電池のイオン濃度推定方法。
  2. 前記渦巻き形状部分の大きさは、前記ナイキスト線図上の2つの前記負極インピーダンス値の実数値成分の差に基づき判断する請求項1に記載の二次電池のイオン濃度推定方法。
  3. 前記渦巻き形状部分の大きさは、前記ナイキスト線図上の2つの前記負極インピーダンス値の実数値成分の差のうち最も値が小さくなる最小実数値変化量に基づき判断し、
    前記イオン濃度推定情報は、前記最小実数値変化量と酸化還元物質イオン濃度との対応を示す請求項1に記載の二次電池のイオン濃度推定方法。
  4. 前記渦巻き形状部分の大きさは、前記ナイキスト線図上の隣り合う2つの前記負極インピーダンス値の実数値成分の差のうち最も値が小さくなる最小実数値変化量に基づき判断し、
    前記イオン濃度推定情報は、前記最小実数値変化量と酸化還元物質イオン濃度との対応を示す請求項1に記載の二次電池のイオン濃度推定方法。
  5. 前記ナイキスト線図は、前記負極インピーダンス値から算出された負極アドミッタンス値をプロットすることにより生成され、ナイキスト線図の渦巻き形状部分の大きさは前記負極アドミッタンス値に基づき判定される請求項1乃至4のいずれか1項に記載の二次電池のイオン濃度推定方法。
  6. 前記負極インピーダンス値を取得する前に前記二次電池を所定の温度に設定する温度調整処理を行う請求項1乃至5のいずれか1項に記載の二次電池のイオン濃度推定方法。
  7. 前記酸化還元物質イオン濃度と前記二次電池の余寿命との関係を示した電池寿命情報を参照して、算出した前記酸化還元物質イオン濃度に対応する余寿命を算出する請求項1乃至6のいずれか1項に記載の二次電池のイオン濃度推定方法。
  8. 二次電池の電解液中の酸化還元物質のイオン濃度を推定するイオン濃度推定装置であって、
    二次電池の充電率を調整する充電率調整器と、
    測定信号の周波数を所定の周波数間隔で切り替えながら測定信号を前記二次電池に出力し、前記二次電池の負極の負極インピーダンス値を前記測定信号の周波数毎に測定する負極インピーダンス測定器と、
    測定された複数の前記負極インピーダンス値を用いて生成されたナイキスト線図に基づき前記二次電池の電解液中のイオン濃度を推定する演算部と、を有し、
    前記演算部は、
    前記ナイキスト線図の渦巻き形状部分の大きさと酸化還元物質イオン濃度との対応を示したイオン濃度推定情報を参照して前記渦巻き形状部分の大きさに対応する酸化還元物質イオン濃度を算出するイオン濃度推定装置。
  9. 前記演算部は、前記酸化還元物質イオン濃度と前記二次電池の余寿命との関係を示した電池寿命情報を参照して、算出した前記酸化還元物質イオン濃度に対応する余寿命を算出する請求項8に記載の二次電池のイオン濃度推定装置。
  10. 二次電池の充電率を調整する充電率調整器と、
    測定信号の周波数を所定の間隔で切り替えながら前記二次電池に与えて、前記二次電池の正極と負極との間の電池インピーダンス値を測定する電池インピーダンス測定器と、
    前記電池インピーダンス値に基づき前記二次電池の電解液中の酸化還元物質のイオン濃度を推定する演算部と、を有するイオン濃度推定装置を用いて二次電池の電解液中のイオン濃度を推定する二次電池のイオン濃度推定方法であって、
    所定の充電率になるように調整した前記二次電池から取得した複数の前記電池インピーダンス値を用いて生成されたナイキスト線図を参照し、
    前記ナイキスト線図のうち遷移周波数領域の前記ナイキスト線図上の予め決められた2つの前記電池インピーダンス値の間の実数値成分の差、又は、虚数値成分の差をそれぞれ実数値変化量、又は、虚数値変化量として算出し、
    予め準備され、前記実数値変化量又は前記虚数値変化量と酸化還元物質イオン濃度との対応を示したイオン濃度推定情報を参照して前記実数値変化量又は前記虚数値変化量に対応する酸化還元物質イオン濃度を算出する二次電池のイオン濃度推定方法。
  11. 前記遷移周波数領域は、前記ナイキスト線図と前記二次電池の容量成分に起因して生じる円弧スペクトルとの相関値が一定値以上乖離する前記電池インピーダンス値の測定周波数から前記ナイキスト線図と前記二次電池の拡散成分に起因して生じる直線スペクトルとの相関値が一定値以上近づく前記電池インピーダンス値の測定周波数までの間の周波数領域である請求項8に記載の二次電池のイオン濃度推定方法。
  12. 前記実数値変化量又は前記虚数値変化量の算出に用いられる前記電池インピーダンス値は、前記ナイキスト線図上の隣り合う2つの前記電池インピーダンス値である請求項8又は9に記載の二次電池のイオン濃度推定方法。
  13. 前記ナイキスト線図は、前記電池インピーダンス値から算出された電池アドミッタンス値をプロットすることにより生成され、前記実数値変化量又は前記虚数値変化量は前記電池アドミッタンス値に基づき算出される請求項8乃至10のいずれか1項に記載の二次電池のイオン濃度推定方法。
  14. 前記酸化還元物質イオン濃度と前記二次電池の余寿命との関係を示した電池寿命情報を参照して、算出した前記酸化還元物質イオン濃度に対応する余寿命を算出する請求項10乃至13のいずれか1項に記載の二次電池のイオン濃度推定方法。
  15. 二次電池の電解液中のイオン濃度を推定するイオン濃度推定装置であって、
    前記二次電池の充電率を調整する充電率調整器と、
    測定信号の周波数を所定の周波数間隔で切り替えながら測定信号を前記二次電池に出力し、前記二次電池の正極と負極との間の電池インピーダンス値を前記測定信号の周波数毎に測定する電池インピーダンス測定器と、
    測定された複数の前記電池インピーダンス値を用いて生成されたナイキスト線図に基づき前記二次電池の電解液中のイオン濃度を推定する演算部と、を有し、
    前記演算部は、
    前記ナイキスト線図のうち遷移周波数領域の前記ナイキスト線図上の予め決められた2つの前記電池インピーダンス値の間の実数値成分の差、又は、虚数値成分の差をそれぞれ実数値変化量、又は、虚数値変化量として算出し、
    予め準備され、前記実数値変化量又は前記虚数値変化量と酸化還元物質イオン濃度との対応を示したイオン濃度推定情報を参照して前記実数値変化量又は前記虚数値変化量に対応する酸化還元物質イオン濃度を算出する二次電池のイオン濃度推定装置。
  16. 前記演算部は、前記酸化還元物質イオン濃度と前記二次電池の余寿命との関係を示した電池寿命情報を参照して、算出した前記酸化還元物質イオン濃度に対応する余寿命を算出する請求項15に記載の二次電池のイオン濃度推定装置。
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