JP6824211B2 - 溝加工治具、および溝加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、溝加工対象物にその溝底部が凹面状の溝を形成する溝加工治具、および溝加工方法に関する。
タービン発電機は、通常、同期発電機である。同期発電機は、多くは回転界磁形である。また、タービン発電機は、通常、力率調整を行うことから、界磁調整を可能とするために、永久磁石ではなく界磁巻線が設けられている。界磁巻線は、回転子に形成されたシャフトスロット内に配される。
タービン発電機は、高速回転機器である。このため、タービン発電機の回転子の回転子鉄心の部分は、ロータシャフトと分離せず一体に形成されている場合が多い。すなわち、たとえば、鍛造による一つの円柱状の塊から削り出して軸方向に径が順次異なるように形成された一体形ロータシャフトを製作し、その上で、切削加工によりシャフトスロットを形成する方法がある(特許文献1参照)。
特許第2988109号公報
前述のように、多くの同期発電機においては、一体型ロータシャフトの回転子鉄心に相当する部分に界磁巻線が巻回されている。具体的には、回転子鉄心に相当する部分の表面に軸方向に貫通する溝状の複数のスロットが形成されており、界磁巻線は、スロットを貫通する導体を、回転子鉄心部分の軸方向の外側で、互いに接続され、または外部と導通する電線と結合することにより、巻線を形成する。
典型的には、複数のスロットは、界磁巻線の磁極を形成するため、回転子鉄心部分の周方向の複数の領域に形成される。スロットが形成されていない周方向の領域には、回転子鉄心部分の表面に、複数のクロスと呼ばれる周方向に沿った周方向溝が形成される。周方向溝は、軸方向に互いに間隔をおいて配されている。
図12は、溝加工治具のバイトの刃先面の形状の従来例を示す平面図である。従来型バイト61の刃先面61aの形状と併せて、溝加工対象物1の溝2の形状を示している。なお、説明の便宜上、刃先面61aと溝2との間に間隔をあけて図示している。スロットおよび周方向溝などの溝には、図12に示すように、その溝底部が凹面状の溝2を有する例がある。
図12に示す従来型バイト61の刃先面61aの形状は、形成しようとする溝2の断面形状に対応している。従来、刃先面61aのような形状の刃先を用いることにより、抵抗が大きく、また切粉の逃げ場がないため、加工食い込みが発生し、設計寸法値を外れるという問題があった。
そこで本発明は、底部側に凹面状の溝を形成する溝加工において、抵抗および加工食い込みを低減することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明は、溝加工対象物にその溝底部の断面形状半円形または半楕円形である凹面状の溝を形成する溝加工治具であって、少なくとも一つの第1バイトと、前記第1バイトと刃先面の形状のみが異なる少なくとも一つの第2バイトと、前記溝加工対象物への溝加工のために、前記第1バイトと前記第2バイトとを固定し移動駆動するバイト移動駆動部と、を備え、前記第1バイトの刃先面は、前記溝底部の先端部に対応する部分であり切削刃が形成された先端部と、当該刃先面の前記先端部の両側に設けられ前記溝底部の側部との間に隙間を有する二つの先端側部と、を有し、前記第1バイトの刃先面を当該刃先面の前側から見た場合に、当該刃先面の前記先端部は、弧状であり、当該刃先面の二つの前記先端側部は、当該刃先面の前記先端部から離間するにつれて互いに離間する直線状であり、前記第2バイトの刃先面は、前記溝底部の前記先端部に対応する部分であり前記溝底部の前記先端部との間に隙間を有する先端部と、当該刃先面の前記先端部の両側に設けられ切削刃が形成された先端側部と、を有し、前記第2バイトの刃先面を当該刃先面の前側から見た場合に、当該刃先面の前記先端部は、直線状であり、当該刃先面の二つの前記先端側部は、当該刃先面の前記先端部から離間するにつれて互いに離間する弧状であり、前記第1バイトの前記刃先面の形状と前記第2バイトの前記刃先面の形状を包絡すると前記溝底部の断面に対応する形状を形成する、ことを特徴とする。
また、本発明は、溝加工対象物にその溝底部の断面形状半円形または半楕円形である凹面状の溝を形成する溝加工方法であって、一体形ロータ用の溝加工対象物を設定する対象物設定ステップと、前記対象物設定ステップの後に、前記溝加工対象物を第1バイトで切削する第1バイト切削ステップと、前記対象物設定ステップの後に、前記溝加工対象物を第2バイトで切削する第2バイト切削ステップと、を有し、前記第1バイトの刃先面は、前記溝底部の先端部に対応する部分であり切削刃が形成された先端部と、当該刃先面の前記先端部の両側に設けられ前記溝底部の側部との間に隙間を有する二つの先端側部と、を有し、前記第1バイトの刃先面を当該刃先面の前側から見た場合に、当該刃先面の前記先端部は、弧状であり、当該刃先面の二つの前記先端側部は、当該刃先面の前記先端部から離間するにつれて互いに離間する直線状であり、前記第2バイトの刃先面は、前記溝底部の前記先端部に対応する部分であり前記溝底部の前記先端部との間に隙間を有する先端部と、当該刃先面の前記先端部の両側に設けられ切削刃が形成された先端側部と、を有し、前記第2バイトの刃先面を当該刃先面の前側から見た場合に、当該刃先面の前記先端部は、直線状であり、当該刃先面の二つの前記先端側部は、当該刃先面の前記先端部から離間するにつれて互いに離間する弧状であり、前記第1バイトの前記刃先面の形状と前記第2バイトの前記刃先面の形状を包絡すると前記溝底部の断面に対応する形状を形成する、ことを特徴とする。
本発明によれば、底部側に凹面状の溝を形成する溝加工において、抵抗および加工食い込みを低減することができる。
第1の実施形態に係る溝加工治具の溝加工対象物を含む同期回転電機の構成を示す立断面図である。 第1の実施形態に係る溝加工治具の溝加工対象物である一体形ロータの径大部に形成されたスロット等を示す斜視図である。 第1の実施形態に係る溝加工治具の構成を示す横断面図である。 第1の実施形態に係る溝加工治具の第1バイトの形状を示す斜視図である。 第1の実施形態に係る溝加工治具の第1バイトの刃先面の形状を示す平面図である。 第1の実施形態に係る溝加工治具の第2バイトの形状を示す斜視図である。 第1の実施形態に係る溝加工治具の第2バイトの刃先面の形状を示す平面図である。 第1の実施形態に係る溝加工治具の第1バイトの刃先面と第2バイトの刃先面との関係を示す平面図である。 第1の実施形態に係る溝加工方法の手順を示すフロー図である。 第2の実施形態に係る溝加工治具のバイト移動駆動部の構成を示す斜視図である。 第2の実施形態に係る溝加工治具の回転ディスクまわりの構成を示す横断面図である。 溝加工治具のバイトの刃先面の形状の従来例を示す平面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る溝加工治具、および溝加工方法について説明する。ここで、互いに同一または類似の部分には、共通の符号を付して、重複説明は省略する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る溝加工治具の溝加工対象物を含む同期回転電機の構成を示す立断面図である。すなわち、溝加工対象物1を含む機器として、同期回転電機300を例にとっている。
同期回転電機300は、回転子10、固定子20、2つの軸受30、2つの軸受ブラケット35、フレーム40、および冷却器50を有する。
回転子10は、一体形ロータ11および界磁巻線13を有する。
一体形ロータ11は、回転軸方向(以下「軸方向」)に延びており、軸方向の両側を2つの軸受30のそれぞれによって回転可能に支持されている。一体形ロータ11は、たとえば、一体の円柱の塊状から削り出され、軸方向の中央部に径大部11aが形成されており、径大部11aを挟んで軸方向の両側にシャフト部11bが形成されている。
シャフト部11bは、回転子が一体形ではない場合のロータシャフトの部分に対応する。それぞれのシャフト部11bは、軸受30により支持されている。一体形ロータ11の一方の端部には、同期回転電機300の駆動対象あるいは同期回転電機300を駆動する原動機と結合するための結合部10aが設けられている。また、シャフト部11bの軸方向のいずれか一方には、内扇18が取り付けられている。
径大部11aは、径がシャフト部11bより大きくなった円柱状の部分であり、回転子10が一体形ではない場合のロータシャフトおよび回転子鉄心の部分に対応する。径大部11aには、径方向の外表面に、軸方向に貫通する複数のシャフトスロット11s(図2)、および周方向に沿って形成された複数の周方向溝11v(図2)が形成されている。
界磁巻線13は、シャフトスロット11s内で、軸方向に延びている。界磁巻線13は、径大部11aの軸方向外側で、コイルを形成するために相互に接続され、あるいは直流電源に接続される。直流電源としては、たとえば、外部の直流電源(図示しない)であってもよく、あるいは、回転子に取り付けられた回転整流器(図示しない)であってもよい。
固定子20は、径大部11aの径方向外側に、ギャップ17を介して配された円筒状の固定子鉄心21と、固定子鉄心21の径方向内側表面近傍を軸方向に貫通し周方向に互いに間隔をもって配された固定子巻線22とを有する。
固定子20の径方向外側には、両端が開放された筒状のフレーム40が設けられている。フレーム40は、固定子20を支持している。フレーム40の両端には、それぞれ、軸受ブラケット35が取り付けられている。それぞれの軸受ブラケット35は、軸受30を支持している。
フレーム40の上面には、冷却器50が搭載されている。フレーム40内の雰囲気は、冷却器50内の雰囲気と連通している。
図2は、第1の実施形態に係る溝加工治具の溝加工対象物である一体形ロータの径大部に形成されたスロット等を示す斜視図である。
溝加工対象物1である一体形ロータ11の径大部11aの表面では、それぞれ軸方向に延びた複数のスロット形成領域11cと複数のスロット非形成領域11dとが互いに周方向に交互に存在する。スロット形成領域11cの数は、界磁巻線の極数により決定される。
それぞれのスロット形成領域11cにおいては、複数のシャフトスロット11sが、周方向に互いに間隔をおいて形成されている。それぞれのシャフトスロット11sは、径大部11aの表面に沿って軸方向に貫通している。
それぞれのスロット非形成領域11d内には、一体形ロータ11の応力緩和のために、複数の周方向溝11vおよび複数の端部溝11wが形成されている。複数の周方向溝11vは、軸方向に互いに間隔をおいて配されている。
それぞれの周方向溝11vは、周方向に沿って、スロット非形成領域11dの周方向の幅内に形成されている。周方向溝11vは、長手方向(周方向)に、両方の端部から中央に向かって徐々に深さが増し、周方向の中央で最も深くなっている。
端部溝11wは、径大部11aの軸方向の端部において、軸方向端部から周方向溝11vが形成されている方向に向かって軸方向に形成されている。なお、端部溝11wが、周方向溝11vと交差することはない。複数の端部溝11wは、周方向に互いに間隔をおいて配されている。
シャフトスロット11s、周方向溝11v、および端部溝11wの溝は、その溝底部3が凹面状である。ここで、溝底部3とは、一体形ロータ11の回転中心軸に最も近い部分であり、溝底部3は回転軸側に向かって凹面状となっている。その断面形状は、半円形である。なお、溝底部3の形状は、半円形には限定されず、たとえば、半楕円形あるいは多角形であってもよい。
図3は、第1の実施形態に係る溝加工治具の構成を示す横断面図である。溝加工治具100は、第1バイト110、第2バイト120、およびバイト移動駆動部130を有する。第1バイト110および第2バイト120については、後述する。
バイト移動駆動部130は、支持部131、レール132、および移動駆動部133を有する。
支持部131は、第1バイト110および第2バイト120を固定支持する。支持部131は、移動駆動部133により連結軸134を介して駆動され、レール132に沿って、長手方向(X方向)に移動する。また、支持部131は、第1バイト110および第2バイト120を、長手方向に垂直な方向(Y方向)およびその反対方向、すなわち、溝加工対象物1に近づく方向および遠ざかる方向に移動駆動する。
なお、レール132は、長手方向に延びており、図示しない架構あるいは構築物により両端を支持されている。
支持部131に固定支持された第1バイト110および第2バイト120は、移動方向に関して、それぞれ刃先面113および刃先面123を前側にしてX方向に移動する。また、第1バイト110が第2バイト120より移動方向に関して、前側に取り付けられている。
第1バイト110と第2バイト120とは、後述するようにそれぞれの刃先部112(図4)、刃先部122(図6)を除いて、同一形状で同一寸法に形成されている。
図4は、第1の実施形態に係る溝加工治具の第1バイトの形状を示す斜視図である。第1バイト110は、延長部111、および刃先部112を有する。延長部111と刃先部112は一体に結合している。
延長部111の、刃先部112とは反対側の部分は、支持部131(図3)に保持される部分である。刃先部112の刃先面113の縁の部分に切削刃が形成されている。
第1バイト110が、図3に示す支持部131に保持される方向は、刃先面113を回転方向の前方側にする方向である。
図5は、第1の実施形態に係る溝加工治具の第1バイトの刃先面の形状を示す平面図である。なお、説明の便宜上、溝加工対象物1の溝2と刃先面113との間に間隔をあけて図示している。
第1バイト110の刃先面113は、先端部113aおよび先端側部113bを有する。
先端部113aの形状は、溝加工対象物1である一体形ロータ11の径大部11aの表面に形成しようとする溝2の溝底部3の溝底部先端部3aと、形状、寸法が実質的に同じである。ここで、実質的に同じとは、切削時の温度上昇、弾性変形あるいは塑性変形等を考慮した精度の範囲で一致することを言うものとする。
先端側部113bの形状は、溝底部3の溝底部側部3bよりも内側に後退している。すなわち、先端側部113bは、溝底部3の溝底部側部3bとの間に隙間が存在するような形状に形成されている。
図6は、第1の実施形態に係る溝加工治具の第2バイトの形状を示す斜視図である。第2バイト120は、延長部121、および刃先部122を有する。延長部121と刃先部122は一体に結合している。
延長部121の、刃先部122とは反対側の部分は、支持部131(図3)に保持される部分である。刃先部122の刃先面123の縁の部分に切削刃が形成されている。
第2バイト120は、刃先面123の部分を除いて、第1バイト110と、寸法、形状が同一となるように製作されている。
図7は、第1の実施形態に係る溝加工治具の第2バイトの刃先面の形状を示す平面図である。第2バイト120の刃先面123は、先端部123aおよび先端側部123bを有する。
先端部123aの形状は、溝加工対象物1である一体形ロータ11の径大部11aの表面に形成しようとする溝2の溝底部3の溝底部先端部3aよりも内側に後退している。すなわち、先端部123aと溝底部3は、溝底部先端部3aとの間に隙間が存在するような形状に形成されている。
先端側部123bの形状は、溝底部3の溝底部側部3bと、形状、寸法が実質的に同じである。
図8は、第1バイトの刃先面と第2バイトの刃先面との関係を示す平面図である。第1バイト110の刃先面113を実線で、また、第2バイト120の刃先面123を破線で示している。
形成されるべき溝2は、溝底部3および溝側部4からなる。溝底部3は、最も溝2の奥となり長手方向に延びる溝底部先端部3aと、その両側の溝底部側部3bからなる。また、1つの溝2について2つある溝側部4は、それぞれ溝底部側部3bから溝2の外側に延びており、互いに対向している。
第1バイト110の刃先面113は、先端部113aが溝2の溝底部先端部3aと、また、側部113cが溝2の溝側部4と、それぞれ接触できる形状、寸法である。また、第1バイト110の刃先面113の先端側部113bは溝2の溝底部側部3bとの間に隙間を有する。
第2バイト120の刃先面123は、先端側部123bが溝2の溝底部側部3bと、また、側部123cが溝2の溝側部4と、それぞれ接触できる形状、寸法である。また、第2バイト120の刃先面123の先端部123aは、溝2の溝底部先端部3aとの間に隙間が存在するような形状に形成されている。
第1バイト110の刃先面113の先端部113aと、第2バイト120の刃先面123の先端側部123bとの両者を重ねると、その包絡した形状は、溝2の溝底部3の断面形状をカバーしている。
以上のように、第1バイト110と第2バイト120の2種類のバイトは、それぞれは、溝2の溝底部3の断面形状をカバーしていないが、両者を併せて用いることにより、溝底部3を所定の形状に形成することができる。また、第1バイト110と第2バイト120のそれぞれは、溝底部3の溝底部側部3bあるいは溝底部先端部3aとの間に隙間を有することにより、切削時の抵抗が低下する。また、この隙間により切粉の排出通路が形成される。この結果、加工食い込みを低減し、あるいは加工食い込みの発生を阻止することができる。
図9は、第1の実施形態に係る溝加工方法の手順を示すフロー図である。
まず、溝加工対象物1を設定する(ステップS01)。具体的には、一体形ロータ11を、たとえば加工台(図示せず)の上に搭載し固定する。
次に、溝加工治具100を設定する(ステップS02)。具体的には、図3に示すように、バイト移動駆動部130の支持部131に、第1バイト110および第2バイト120を取付けて、バイト移動駆動部130を移動駆動可能な状態とする。
次に第1バイト110による切削を行う(ステップS03)。ステップS03の後に、第2バイト120による切削を行う(ステップS04)。ステップS03およびステップS04は、第1バイト110と第2バイト120が、この順序で配されていることから、支持部131が移動することにより、この順序で実行される。
切削を行った後、バイト位置を復帰させる(ステップS05)。すなわち、バイト移動駆動部130の支持部131が、第1バイト110および第2バイト120を、マイナスY方向(図3)すなわち溝加工対象物1から遠ざける方向に移動させ、その上で、移動駆動部133により、マイナスX方向(図3)に移動させて、元に位置に復帰させる。
次に溝2が所定の深さであるか否かを判定する(ステップS06)。なお、バイト移動駆動部130が、第1バイト110および第2バイト120を直線的に移動させることによる切削の都度、深さの確認を行うことに限定しない。すなわち、複数回の切削ごとに確認することでもよい。
溝2が所定の深さであると判定されなかった場合(ステップS06 NO)には、ステップS02ないしステップS06までを繰り返す。
溝2が所定の深さであると判定された場合(ステップS06 YES)には、全シャフトスロット等の加工を終了したか否かを判定する(ステップS07)。具体的には、全てのシャフトスロット11s、全ての周方向溝11v、およびすべての端部溝11wについて、所定の溝加工を終了したか否かの判定を行う。
全シャフトスロット等の加工を終了したとは判定されなかった場合(ステップS07 NO)には、ステップS02ないしステップS07までを繰り返す。
全シャフトスロット等の加工を終了したと判定され場合(ステップS07 YES)には、界磁巻線導体の取付けを行う(ステップS08)。具体的には、界磁巻線13の導体を、切削加工により形成されたシャフトスロット11sに取付ける。
以上のように、本実施形態によれば、先ず、第1バイト110で深さ方向に進め、その上で、第2バイト120により溝底部3の形状を形成するという2段階の切削により、底部側に突出する溝を形成する溝加工において、抵抗および加工食い込みを低減し、精度のよい溝加工を行うことができる。
[第2の実施形態]
図10は、第2の実施形態に係る溝加工治具のバイト移動駆動部の構成を示す斜視図である。溝加工治具100aは、第1バイト110(図11)、第2バイト120(図11)、およびバイト移動駆動部230を有する。図10は、このうちのバイト移動駆動部230の構成を示す。
本第2の実施形態は、第1の実施形態の変形であり、バイト移動駆動部の構成のみが異なる。第1バイト110および第2バイト120は、第1の実施形態と同様である。
バイト移動駆動部230は、回転ディスク231、回転ディスク231と同心に設けられた円筒状の回転軸232、回転軸232を軸方向の両側で回転可能に支持する軸受部を有する支持部233、および回転軸232を回転駆動する回転駆動部234、および、回転ディスク231を軸方向に垂直な方向(図10の白抜き矢印の方向)に移動させるために支持部233を移動可能とする移動駆動部235を有する。
移動駆動部235は、支持部233を支持するとともに、支持部233を移動駆動することでもよい。あるいは、移動駆動部235が支持部233を固定して、移動駆動部235自身が図示しない装置により移動駆動されることでもよく、さらには、移動駆動部235自体が移動することでもよい。
図10の場合、溝加工対象1の切削面は、バイト移動駆動部230の上方にくるような位置関係となる。なお、図10では、たまたまバイト移動駆動部230が、切削面の下方に位置するように示されているがこれに限定しない。すなわち、図10は、上下関係を問わない。
図11は、第2の実施形態に係る溝加工治具の回転ディスクまわりの構成を示す横断面図である。
回転ディスク231は、中央に開口231aが形成された円板形状である。中央の開口231aの径は、回転軸232の外径より大きく、ギャップ231cを形成する。回転軸232の外側表面と回転ディスク231の内側表面とは、ギャップ231c内に配された複数の結合部231dにより結合されている。複数の結合部231dは、周方向に互いに間隔をおいて配されている。なお、回転ディスク231と回転軸232との間に間隙を設けずに、回転ディスク231と回転軸232が直接結合していてもよい。
回転ディスク231の外側表面には、周方向に互いに間隔をあけて、複数の嵌合溝231bが形成されている。第1バイト110および第2バイト120は、周方向に交互に、嵌合溝231bと嵌合している。なお、第1バイト110および第2バイト120のそれぞれの嵌合部分は、互いに同一の形状、寸法に形成されている。
なお、図11では、第1バイト110と第2バイト120がそれぞれ複数設けられているが、それぞれ単独の場合であってもよい。
回転軸232は、その軸中心まわりを、たとえば電動機などの回転駆動部234に直結して回転駆動される。なお、回転軸232は、回転駆動部234と歯車、減速機、またはベルト等を介して、回転駆動されることでもよい。
第1の実施形態において図9で示した溝加工方法の手順において、詳細な内容において異なる部分を、以下に説明する。
ステップS02の溝加工治具100の設定においては、バイト移動駆動部230の回転ディスク231の複数の嵌合溝231bのそれぞれに、第1バイト110と第2バイト120とを交互に取付けて、回転ディスク231を回転可能な状態とする。
ステップS03の第1バイト110による切削、およびステップS04の第2バイト120による切削の際は、まず、第1バイト110が溝加工対象物1に当たるように、回転駆動部234の回転速度を徐々に上昇させる。
なお、ある程度の回転数で切削を行う必要がある場合は、ステップS03とステップS04の前後関係を問わない。
ステップS06の溝2の深さの判定においては、溝加工対象物1の加工すべき溝2の長手方向に沿って回転ディスク231が移動するごとに、深さの確認を行ってもよいし、所定の回数を移動した後に行うことでもよい。
以上のように、本実施形態においては、回転ディスク231を用いることにより、切削効率を向上させることができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態を説明したが、実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。たとえば、実施形態では、回転機械が同期回転電機の場合を示したが、これに限定されない。底部側に凹面状の溝を形成する溝加工であれば、他の場合にも適用可能である。
さらに、実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…溝加工対象物、2…溝、3…溝底部、3a…溝底部先端部、3b…溝底部側部、4…溝側部、10…回転子、10a…結合部、11…一体形ロータ、11a…径大部、11b…シャフト部、11c…スロット形成領域、11d…スロット非形成領域、11s…シャフトスロット、11v…周方向溝、11w…端部溝、13…界磁巻線、17…ギャップ、18…内扇、20…固定子、21…固定子鉄心、22…固定子巻線、30…軸受、35…軸受ブラケット、40…フレーム、50…冷却器、61…従来型バイト、61a…刃先面、100、100a…溝加工治具、110…第1バイト、111…延長部、112…刃先部、113…刃先面、113a…先端部、113b…先端側部、113c…側部、120…第2バイト、121…延長部、122…刃先部、123…刃先面、123a…先端部、123b…先端側部、123c…側部、130…バイト移動駆動部、131…支持部、132…レール、133…移動駆動部、134…連結軸、230…バイト移動駆動部、231…回転ディスク、231a…開口、231b…嵌合溝、231c…ギャップ、231d…結合部、232…回転軸、233…支持部、234…回転駆動部、235…移動駆動部、300…同期回転電機

Claims (4)

  1. 溝加工対象物にその溝底部の断面形状半円形または半楕円形である凹面状の溝を形成する溝加工治具であって、
    少なくとも一つの第1バイトと、
    前記第1バイトと刃先面の形状のみが異なる少なくとも一つの第2バイトと、
    前記溝加工対象物への溝加工のために、前記第1バイトと前記第2バイトとを固定し移動駆動するバイト移動駆動部と、
    を備え、
    前記第1バイトの刃先面は、前記溝底部の先端部に対応する部分であり切削刃が形成された先端部と、当該刃先面の前記先端部の両側に設けられ前記溝底部の側部との間に隙間を有する二つの先端側部と、を有し、
    前記第1バイトの刃先面を当該刃先面の前側から見た場合に、当該刃先面の前記先端部は、弧状であり、当該刃先面の二つの前記先端側部は、当該刃先面の前記先端部から離間するにつれて互いに離間する直線状であり、
    前記第2バイトの刃先面は、前記溝底部の前記先端部に対応する部分であり前記溝底部の前記先端部との間に隙間を有する先端部と、当該刃先面の前記先端部の両側に設けられ切削刃が形成された先端側部と、を有し、
    前記第2バイトの刃先面を当該刃先面の前側から見た場合に、当該刃先面の前記先端部は、直線状であり、当該刃先面の二つの前記先端側部は、当該刃先面の前記先端部から離間するにつれて互いに離間する弧状であり、
    前記第1バイトの前記刃先面の形状と前記第2バイトの前記刃先面の形状を包絡すると前記溝底部の断面に対応する形状を形成する、
    ことを特徴とする溝加工治具。
  2. 前記バイト移動駆動部は、前記第1バイトの次に前記第2バイトとなる順序で前記第1バイトおよび前記第2バイトを固定することを特徴とする請求項1に記載の溝加工治具。
  3. 溝加工対象物にその溝底部の断面形状半円形または半楕円形である凹面状の溝を形成する溝加工方法であって、
    一体形ロータ用の溝加工対象物を設定する対象物設定ステップと、
    前記対象物設定ステップの後に、前記溝加工対象物を第1バイトで切削する第1バイト切削ステップと、
    前記対象物設定ステップの後に、前記溝加工対象物を第2バイトで切削する第2バイト切削ステップと、
    を有し、
    前記第1バイトの刃先面は、前記溝底部の先端部に対応する部分であり切削刃が形成された先端部と、当該刃先面の前記先端部の両側に設けられ前記溝底部の側部との間に隙間を有する二つの先端側部と、を有し、
    前記第1バイトの刃先面を当該刃先面の前側から見た場合に、当該刃先面の前記先端部は、弧状であり、当該刃先面の二つの前記先端側部は、当該刃先面の前記先端部から離間するにつれて互いに離間する直線状であり、
    前記第2バイトの刃先面は、前記溝底部の前記先端部に対応する部分であり前記溝底部の前記先端部との間に隙間を有する先端部と、当該刃先面の前記先端部の両側に設けられ切削刃が形成された先端側部と、を有し、
    前記第2バイトの刃先面を当該刃先面の前側から見た場合に、当該刃先面の前記先端部は、直線状であり、当該刃先面の二つの前記先端側部は、当該刃先面の前記先端部から離間するにつれて互いに離間する弧状であり、
    前記第1バイトの前記刃先面の形状と前記第2バイトの前記刃先面の形状を包絡すると前記溝底部の断面に対応する形状を形成する、ことを特徴とする溝加工方法。
  4. 前記第2バイト切削ステップは、前記第1バイト切削ステップの後に行うことを特徴とする請求項3に記載の溝加工方法。
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