JP6823842B1 - 磁気部品、及び回路構成体 - Google Patents
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Abstract
Description
本出願は、2019年10月15日付の日本国出願の特願2019−188763に基づく優先権を主張し、前記日本国出願に記載された全ての記載内容を援用するものである。
ターンを有するコイル部と、
磁性コアと、
絶縁構造と、を備え、
前記磁性コアは、前記ターンの内側及び前記ターンの外側に配置され、
前記コイル部は、絶縁基板に設けられた多層のパターンコイルを備え、
前記パターンコイルは、第一の表層パターンと第二の表層パターンとを備え、
前記第一の表層パターンは、前記絶縁基板の第一面に設けられ、
前記第二の表層パターンは、前記絶縁基板において前記第一面に向かい合う第二面に設けられ、
前記第一の表層パターンの前記ターンは、前記磁性コアに重複して配置されず、前記磁性コアの外側に配置され、
前記第二の表層パターンの前記ターンの一部は、前記磁性コアに重複して配置され、
前記絶縁構造は、前記磁性コアにおいて前記第二の表層パターンの前記ターンが重複して配置される箇所と前記絶縁基板との間に設けられる。
本開示の磁気部品と、
前記絶縁基板及び前記磁性コアが載置される台座部とを備える。
多層のパターンコイルを備えるコイル部と、磁性コアとの間の電気絶縁性を高めることが望まれている。
本開示の磁気部品、及び本開示の回路構成体は、パターンコイルと磁性コアとの間の電気絶縁性に優れる。
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
(1)本開示の一形態に係る磁気部品は、
ターンを有するコイル部と、
磁性コアと、
絶縁構造と、を備え、
前記磁性コアは、前記ターンの内側及び前記ターンの外側に配置され、
前記コイル部は、絶縁基板に設けられた多層のパターンコイルを備え、
前記パターンコイルは、第一の表層パターンと第二の表層パターンとを備え、
前記第一の表層パターンは、前記絶縁基板の第一面に設けられ、
前記第二の表層パターンは、前記絶縁基板において前記第一面に向かい合う第二面に設けられ、
前記第一の表層パターンの前記ターンは、前記磁性コアに重複して配置されず、前記磁性コアの外側に配置され、
前記第二の表層パターンの前記ターンの一部は、前記磁性コアに重複して配置され、
前記絶縁構造は、前記磁性コアにおいて前記第二の表層パターンの前記ターンが重複して配置される箇所と前記絶縁基板との間に設けられる。
前記第一の表層パターンのターン数は、0.2ターン以上0.8ターン以下である形態が挙げられる。
前記パターンコイルは、一層以上の内層パターンを備え、
前記一層以上の内層パターンは、前記第一の表層パターン及び前記第二の表層パターンより前記絶縁基板の厚さ方向の内側に設けられる形態が挙げられる。
前記一層以上の内層パターンは、渦巻き状の前記ターンと、この渦巻き状の前記ターンにおける二つの端部のそれぞれに設けられる貫通ビアホールとを備え、
前記貫通ビアホールのうち、渦巻きの内周側の前記端部に設けられる前記貫通ビアホールは、この端部の周縁のうち、前記磁性コアから離れる側の箇所に偏って設けられている形態が挙げられる。
前記第一の表層パターン及び前記第二の表層パターンは、前記貫通ビアホールのうち、渦巻きの外周側の前記端部に設けられる前記貫通ビアホールを介して前記内層パターンに接続される形態が挙げられる。
上記(1)から(5)のいずれか一つの磁気部品と、
前記絶縁基板及び前記磁性コアが載置される台座部とを備える。
前記台座部は、前記磁性コアの一部が収納される凹部を備え、
前記絶縁構造の一部は、前記台座部において前記第二の表層パターンの前記ターンが重複して配置される箇所と前記絶縁基板との間に設けられる形態が挙げられる。
以下、図面を参照しつつ、本開示の実施形態を具体的に説明する。図中の同一符号は同一名称物を示す。
図1から図6を参照して、実施形態1の磁気部品1、及び実施形態1の回路構成体10を説明する。
図1は、実施形態1の磁気部品1及び実施形態1の回路構成体10をパターンコイル20の積層方向に平行な平面で切断した断面図である。
図2から図5は、磁気部品1に備えられる各パターンコイル20を示し、その他の構成部材を省略している。また、図2から図5は、磁性コア3の一部を二点鎖線で仮想的に示す。
なお、各図面は、説明の便宜上、構成部材を簡略化して示す。
実施形態1の磁気部品1は、図1に示すようにコイル部2と磁性コア3とを備える。コイル部2は、多層のパターンコイル20を備える。各パターンコイル20は、回路基板6を構成する絶縁基板60に設けられた箔状の導電路である。コイル部2は、少なくとも一つの環状のターン200を有する。磁性コア3の一部、ここでは磁脚311,312は環状のターン200を挿通する(図3から図5参照)。このような磁性コア3は、コイル部2の磁路として機能する。実施形態1の回路構成体10は、磁気部品1を備える。
以下、より詳細に説明する。
まず、磁気部品1に関して、コイル部2及び絶縁基板60を備える回路基板6の概要、コイル部2の概要、磁性コア3の概要を説明する。次に、コイル部2の詳細、コイル部2と磁性コア3との位置関係、絶縁構造4を順に説明する。
その後、回路構成体10を説明する。
回路基板6は、代表的には、多層の箔状の導電路と、絶縁基板60とを備える印刷回路基板(PCB)である。
導電路は、例えば銅等の金属で構成される。導電路は、公知の印刷配線技術によって形成することが挙げられる。導電路の表面には、図示しないめっき層が設けられてもよい。本例では、表層パターン21,22の表面にめっき層が設けられている。めっき層は、例えば、表層パターン21,22の厚さを増すこと、後述する貫通ビアホール27自体の導電経路や貫通ビアホール27への導電経路等を形成すること等を目的として設けられる。導電路及びめっき層の構成材料、厚さ、導電路の層数等は適宜選択できる。めっき層は省略できる。
絶縁基板60は、複数の基板を備える。各基板における向かい合う二つの面のうち、少なくとも一面に、導電路が形成される。一面又は両面に導電路を備える各基板が積層されることで絶縁基板60が構成される。また、各基板は、導電路の積層方向に隣り合う導電路同士における垂直方向の絶縁距離、磁性コア3に対する水平方向の絶縁距離を確保するように構成される。各基板の構成材料は、代表的には、樹脂を含むことが挙げられる。樹脂を含む構成材料として、樹脂とガラス繊維等の強化剤とを含む複合材料が挙げられる。複合材料は、例えば、ガラスエポキシ樹脂、プリプレグ等が挙げられる。本例の構成材料は、ガラスエポキシ樹脂の一つであるFR4である。FR4からなる基板を含む絶縁基板60は、電気絶縁性に優れる。絶縁基板60の構成材料、各基板の厚さ及び絶縁基板60の厚さ等は適宜選択できる。基板の積層数は、導電路の積層数に応じて選択するとよい。ここでの導電路の積層数は、表層パターン21,22の合計二層以上である。
回路基板6は、代表的には、レジスト層62を備える。レジスト層62は、絶縁基板60の第一面601及び第二面602に設けられる導電路の表面を覆う。そのため、レジスト層62は、回路基板6の表層の少なくとも一部を構成する(図6)。レジスト層62は、上記導電路を機械的に保護したり、耐食性を高めたりする保護層である。レジスト層62の構成材料は、例えば、樹脂等が挙げられる。本例の回路基板6は、表層パターン21,22のそれぞれを覆うレジスト層62を備える。
コイル部2は、絶縁基板60に設けられる導電路である。
磁性コア3は、コイル部2のターン200の内側及びターン200の外側に配置される。本例の磁性コア3は、二つのコア片31,32を備えるUI型コアである。一方のコア片31はU字状である。他方のコア片32はI字状である。
本例では、各コイル部2は、二つの表層パターン21,22と、二つの内層パターン231,232との合計四層のパターンコイル20を備える。絶縁基板60の第一面601、図1では上面から順に、第一の表層パターン21、第一の内層パターン231、第二の内層パターン232、第二の表層パターン22が積層される。両コイル部2に備えられる各パターンコイル20は、磁脚311,312間の二等分線を中心として、線対称に設けられている(図2から図5)。
第一の表層パターン21は、絶縁基板60の第一面601に設けられる。
本例の表層パターン21は、図2に示すように環状ではないターン200を備える。具体的には、このターン200は、L字状であり、長辺部と短辺部とを備える。長辺部は、磁脚311,312の並び方向及び磁脚311,312の軸方向の双方に直交する方向に沿って延びる。長辺部は、図2では上下方向に沿って延びる。短辺部は、上記並び方向に沿って延びる。短辺部は、図2では左右方向に延びる。
内層パターン231,232は、表層パターン21,22間に設けられる。本例では、第一の内層パターン231は、図1において第一の表層パターン21の下側に位置する。第二の内層パターン232は、図1において第二の表層パターン22の上側に位置する。
第二の表層パターン22は、絶縁基板60の第二面602に設けられる。
本例の表層パターン22は、図5に示すように環状のターン200を備える。
各パターンコイル20の幅及び厚さは、所定の導体断面積を有するように調整すればよい。上記幅は、各パターンコイル20において、絶縁基板60の表面方向に沿った大きさである。上記厚さは、各パターンコイル20において、絶縁基板60の厚さ方向に沿った大きさである。
一つのコイル部2におけるターン数は適宜選択できる。一つのコイル部2に備えられる各パターンコイル20のターン数が多いほど、このコイル部2の総ターン数が多くなる。本例では、第二の表層パターン22のターン数、及び内層パターン231,232のターン数はいずれも、1ターン以上である。環状ではないターン200を備える第一の表層パターン21のターン数は、1ターン未満である。
以下、二つのコイル部2のうち、磁脚312の周囲に配置されるコイル部2を例に、コイル部2と磁性コア3との位置関係を説明する。磁脚311の周囲に配置されるコイル部2については、以下の説明において、磁脚312を「磁脚311」に読み替えるとよい。なお、本例の磁気部品1のように複数のコイル部2を備える場合には、各コイル部2に対して、以下の最短距離等を求める。
絶縁構造4は、コイル部2と磁性コア3との間において、主として、絶縁基板60の厚さ方向に沿った電気的な絶縁を確保する。詳しくは、絶縁構造4は、第二の表層パターン22のターン200の一部と、磁性コア3における上記ターン200の一部が重複して配置される箇所との間に配置される。上記箇所は、コア片32において、一方のコア片31の連結部310に向かい合う面である。上記向かい合う面は、図1では上面の一部である。上記上面の一部は、コア片32の上面のうち、磁脚311,312に挟まれる領域である。第二の表層パターン22のターン200の一部は、コア片32の上面において、磁脚311,312より内側の領域に配置される。つまり、第二の表層パターン22のターン200の一部は、磁脚311,312に挟まれるように配置される。
本例では、上述のように絶縁基板60の第一面601において、磁性コア3に重複して配置される箇所は、パターンコイル20を備えていない。上記箇所に上述のダミーパターンが設けられると、放熱性を高めることができる。また、上記箇所にダミーパターンが設けられても、磁気部品1における絶縁基板60の厚さ方向の大きさが増大することを低減し易い。
実施形態1の回路構成体10は、実施形態1の磁気部品1と、台座部8とを備える。磁気部品1の説明は上述の通りである。以下、台座部8を説明する。
台座部8には、コイル部2及び絶縁基板60を備える回路基板6と、磁性コア3とが載置される。代表的には、台座部8は、熱伝導性に優れる材料から構成されることで、放熱部材として機能する。この場合、台座部8は、コイル部2の熱、回路基板6に実装される電子部品の熱等を外部に放出することで、これらの温度上昇を抑制する。
実施形態1の磁気部品1は、例えば、コイル部2と孔63とを備える回路基板6と、磁性コア3とを用意し、回路基板6と磁性コア3とを組付けることで製造することが挙げられる。
実施形態1の回路構成体10は、例えば、台座部8に磁気部品1を載置することで製造することが挙げられる。本例では、凹部80を備える台座部8を用意し、磁性コア3の一部、ここではコア片32を凹部80に嵌め込んだ後、回路基板6を台座部8に載置し、更にコア片31を組付けることで製造することが挙げられる。
実施形態1の磁気部品1及び回路構成体10は、電源ユニット等の電気接続箱に備えられる回路部品、例えば各種の電圧変換装置の回路部品に利用することができる。より具体的には、DC/DCコンバータ、AC/DCコンバータ、DC/ACインバータ等を構成する回路部品が挙げられる。特に、磁気部品1及び回路構成体10は、小型であることが望まれる自動車用の回路部品等に好適に利用できる。
実施形態1の磁気部品1及び実施形態1の回路構成体10は、以下の理由(A),(B)によって、以下の構造αに比較して、パターンコイル20と磁性コア3との間の電気絶縁性に優れる。上記の構造αは、両表層パターン21,22が磁性コア3に重複して配置される箇所を有し、かつ表層パターン21,22の表面がレジスト層62に覆われるのみである。このような実施形態1の磁気部品1及び実施形態1の回路構成体10は、高圧用途、例えば使用電圧が200V以上といった用途であっても、パターンコイル20と磁性コア3との間での短絡を防止し易い。
(B)絶縁構造4は、第二の表層パターン22において磁性コア3に重複して配置される箇所と、磁性コア3との間における垂直方向の絶縁距離を確保する。
(a)以下の理由により、一つのコイル部2における総ターン数が多い。
(a1)第一の表層パターン21のターン数が0.2ターン以上である。第二の表層パターン22のターン数及び内層パターン231,232のターン数がいずれも1ターン以上である。
(a2)内層パターン231,232のターン数が表層パターン21,22のターン数より多い。なお、内層パターン23は絶縁基板60に覆われる。そのため、内層パターン23の周縁243は、表層パターン21,22の周縁241,242より磁性コア3に近づけて配置できる。このことから、内層パターン23のターン数は、表層パターン21,22のターン数より多くし易い。代表的には、本例のように内層パターン23のターン数は、複数ターンであることが挙げられる。更に、本例では、内層パターン23の幅Wiが表層パターン21,22の幅Woより狭い。そのため、一つのコイル部2において、コイル外径が大き過ぎないようにしつつ、内層パターン23のターン数を多くすることができる。
(b1)表層パターン21,22の幅Woが内層パターン23の幅Wiより広い。そのため、表層パターン21,22によって、コイル部2の熱が回路基板6の外部に放出され易い。
(b2)絶縁構造4が放熱性に優れるシート材40である。
(b3)台座部8の凹部80に磁性コア3の一部が収納されている。そのため、コイル部2の熱が磁性コア3を介して台座部8に伝わり易い。
(c1)第一の表層パターン21に対してレジスト層62があればよく、絶縁構造4が不要である。そのため、一つのコイル部2におけるパターンコイル20の積層方向に沿った大きさを小さくすることができる。本例では、製造性等を考慮して、絶縁基板60の第一面601と磁性コア3のうち、コア片31の連結部310の内面との間に若干の隙間を有するが、第一面601と連結部310の内面とが接してもよい。
(c2)内層パターン23のターン数が多いことで、一つのコイル部2における総ターン数が多くても、パターンコイル20の積層数が少なくてよい。そのため、一つのコイル部2におけるパターンコイル20の積層方向に沿った大きさを小さくすることができる。
(c3)内層パターン23の幅Wiが表層パターン21,22の幅Woより狭い。そのため、内層パターン23のターン数が多くても、一つのコイル部2におけるコイル外径を小さくすることができる。
(c4)台座部8の凹部80に磁性コア3の一部が収納されている。そのため、磁性コア3において、台座部8における上述の載置面からの突出高さを小さくすることができる。
(c5)上述の高圧用途であっても、パターンコイル20を主体とするコイル部2は、エナメル線等の線材からなるコイルに比較して、コイル部2の軸方向に沿った長さを小さくすることができる。
(d1)第一の表層パターン21に対して絶縁構造4が不要である。そのため、部品点数又は組立工程数が少ない。
(d2)貫通ビアホール27による層間接続によって、パターンコイル20同士が電気的に接続される。そのため、ビルドアップによる層間接続に比較して、接続作業が行い易い。結果として、製造コストが低くなり易い。
(d3)回路基板6の孔63に磁性コア3の磁脚311,312が嵌め込まれる。また、台座部8の凹部80に磁性コア3の一部が嵌め込まれる。そのため、回路基板6のコイル部2に対する磁性コア3の位置決め、台座部8に対する磁性コア3の位置決めが行い易い。
(d4)第二の表層パターン22と磁性コア3及び台座部8との間の絶縁構造4が一体物である。そのため、部品点数又は組立工程数が少ない。
例えば、実施形態1の磁気部品1及び実施形態1の回路構成体10に対して、以下の少なくとも一つの変更が可能である。
(1)コイル部2の数が一つ、又は三つ以上である。
実施形態1を含めて、コイル部2の数が複数である場合、少なくとも一つのコイル部2は、磁気的に結合されなくてもよい。
(2)複数のコイル部2を備える場合、複数のコイル部2が直列接続される、又は並列接続される。
(3)複数のコイル部2を備える場合、コイル部2の磁束方向が異なる。
例えば、二つのコイル部2の磁束方向が異なる形態として、各コイル部2の巻方向が逆であり、電流の向きが同じである形態、コイル部2の巻方向が同じであり、電流の向きが逆である形態等が挙げられる。
(5)一つのコイル部2において、パターンコイル20同士の層間接続がビルドアップによる接続箇所を含む。この場合、表層パターン21,22における内層パターン23との接続箇所が絶縁基板60の第一面601,第二面602に露出されない。そのため、上記接続箇所は、絶縁基板60によって、磁性コア3に対して電気的に絶縁される。
(6)一つのコイル部2に備えられる少なくとも二つのパターンコイル20において、導体断面積、幅、及び厚さが異なる。この場合、各パターンコイル20における導体断面積、幅、及び厚さが異なってもよい。又は、この場合、パターンコイル20の層数が四層以上であれば、導体断面積、幅、及び厚さからなる群より選択される少なくとも一つが等しいパターンコイル20を含んでもよい。又は、一つのコイル部2に備えられる全てのパターンコイル20において、導体断面積が等しく、幅及び厚さも等しくてもよい。
(7)渦巻きの内周側に位置する貫通ビアホール27の仕様と、渦巻きの外周側に位置する貫通ビアホール27の仕様が等しい。
例えば、L21<L22であれば、第一の表層パターン21と磁性コア3との距離L21が表層パターン21,22と磁性コア3との最短距離L2である。即ち、L3<L21=L2<L22である。
例えば、少なくとも一層の内層パターン23の外縁は、少なくとも一層の表層パターン21,22の外縁から突出してもよい。この場合、表層パターン21,22の一部と内層パターン23の一部とが絶縁基板60の厚さ方向に重複して配置されると、コイル部2のコイル外径が小さくなり易い。
(1) 磁性コア3がUI型コアではなく、UU型コア、EI型コア、EE型コア等である。
磁性コア3がEI型コア、EE型コアである場合、回路基板6は、三つの孔63を備えるとよい。
(2)磁脚311,312の形状が円柱状等である。
(1)絶縁構造4が異なる材料からなる複数の部材を備える。
例えば、絶縁構造4は、グリス層とシート材40とを備えてもよい。
(2)絶縁構造4において、磁脚311,312の内側に配置される箇所と、磁脚311,312の外側に配置される箇所とが一体物ではなく、独立している。
この場合、絶縁構造4における上記内側の箇所の構成材料と上記外側の箇所の構成材料とは、同じでもよいし、異なってもよい。
台座部8が凹部80を備えておらず、回路基板6を支持する支持台を備える。支持台の図示は省略する。
例えば、台座部8の上述の載置面に二つの支持台が所定の間隔をあけて突設される。二つの支持台間には、磁性コア3の一部、ここではコア片32が嵌め込まれる。二つの支持台を橋渡しするように、回路基板6及びシート材40が配置される。
2 コイル部
20 パターンコイル、200 ターン
21,22 表層パターン、23,231,232 内層パターン
241,242,243 周縁
251,252,253,254 端部
255,256,257,258 端部
27,271,272,273 貫通ビアホール
3 磁性コア
31,32 コア片、311,312 磁脚、310 連結部
33 外周面
4 絶縁構造
40 シート材、43 孔
6 回路基板
60 絶縁基板、601 第一面、602 第二面
62 レジスト層、63 孔
8 台座部
80 凹部
10 回路構成体
L2,L3,L11,L12,L13 距離
L21,L22,L27,L31,L32 距離
Wi,Wo 幅
Claims (7)
- ターンを有するコイル部と、
磁性コアと、
絶縁構造と、を備え、
前記磁性コアは、前記ターンの内側及び前記ターンの外側に配置され、
前記コイル部は、絶縁基板に設けられた多層のパターンコイルを備え、
前記パターンコイルは、第一の表層パターンと第二の表層パターンとを備え、
前記第一の表層パターンは、前記絶縁基板の第一面に設けられ、
前記第二の表層パターンは、前記絶縁基板において前記第一面に向かい合う第二面に設けられ、
前記第一の表層パターンの前記ターンは、前記磁性コアに重複して配置されず、前記磁性コアの外側に配置され、
前記第二の表層パターンの前記ターンの一部は、前記磁性コアに重複して配置され、
前記絶縁構造は、前記磁性コアにおいて前記第二の表層パターンの前記ターンが重複して配置される箇所と前記絶縁基板との間に設けられる、
磁気部品。 - 前記第一の表層パターンのターン数は、0.2ターン以上0.8ターン以下である、請求項1に記載の磁気部品。
- 前記パターンコイルは、一層以上の内層パターンを備え、
前記一層以上の内層パターンは、前記第一の表層パターン及び前記第二の表層パターンより前記絶縁基板の厚さ方向の内側に設けられる、請求項1又は請求項2に記載の磁気部品。 - 前記一層以上の内層パターンは、渦巻き状の前記ターンと、この渦巻き状の前記ターンにおける二つの端部のそれぞれに設けられる貫通ビアホールとを備え、
前記貫通ビアホールのうち、渦巻きの内周側の前記端部に設けられる前記貫通ビアホールは、この端部の周縁のうち、前記磁性コアから離れる側の箇所に偏って設けられている、請求項3に記載の磁気部品。 - 前記第一の表層パターン及び前記第二の表層パターンは、前記貫通ビアホールのうち、渦巻きの外周側の前記端部に設けられる前記貫通ビアホールを介して前記内層パターンに接続される、請求項4に記載の磁気部品。
- 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の磁気部品と、
前記絶縁基板及び前記磁性コアが載置される台座部とを備える、
回路構成体。 - 前記台座部は、前記磁性コアの一部が収納される凹部を備え、
前記絶縁構造の一部は、前記台座部において前記第二の表層パターンの前記ターンが重複して配置される箇所と前記絶縁基板との間に設けられる、請求項6に記載の回路構成体。
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