JP6814052B2 - ウォーターサーバー - Google Patents

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Description

この発明は、飲料水を供給するウォーターサーバーに関する。
従来、主にオフィスや病院などでウォーターサーバーが利用されてきたが、近年、水の安全や健康への関心の高まりから、一般家庭にもウォーターサーバーが普及しつつある。ウォーターサーバーは、通常、筐体と、その筐体の内部に配置された冷水タンクと、その冷水タンク内に飲料水を導入する原水供給路と、冷水タンク内に溜まった飲料水を冷却する冷却装置と、その冷水タンク内の低温の飲料水を筐体の外部に注出する冷水注出路と、冷水タンク内の水位の低下に応じて冷水タンク内に空気を導入する空気導入路とを有する。
このウォーターサーバーは、冷水タンク内の低温の飲料水を、冷水注出路からカップ等に注出して使用される。ここで、冷水タンク内の低温の飲料水を外部に注出するとき、空気導入路から冷水タンク内に空気が導入され、冷水タンクの内部が負圧となるのが防止される。また、冷水タンク内の水位が下がると、その水位の低下に応じて、原水供給路から冷水タンク内に飲料水が導入される(例えば、特許文献1)。
特開2014−58332号公報
ところで、ウォーターサーバーは、フローリング等の床面に設置されることが多い。そして、ウォーターサーバーから万一水漏れしたときに、その水で床面が濡れると、床面が腐食したり変色したりする原因となる。特に、水漏れの発見が遅れると、流出する水の量も増えるため、階下への漏水につながるおそれがある。
そこで、発明者は、ウォーターサーバーの水漏れを自動で検知する方法を検討し、そのような方法として、ウォーターサーバーの筐体の底部に、水漏れ検出用の電極を設置し、筐体の内部で漏れ出た水が筐体の底部に溜まったときに、その水を電極で検出することにより、水漏れを検知する方法が有効であると考えた。
しかしながら、筐体の底部に設置した電極で、ウォーターサーバーの水漏れを検知することができたとしても、筐体の底部に水が溜まった段階では、すでに相当量の水が筐体の内部で漏れ出てしまっていると考えられ、ウォーターサーバーを設置した床面への水漏れを確実に防止することが難しい。
この発明が解決しようとする課題は、早期に水漏れを発見することが可能なウォーターサーバーを提供することである。
発明者は、何らかのトラブルが原因で、原水供給路から冷水タンクに飲料水が過剰に導入され、その飲料水が冷水タンクからオーバーフローするとき、その飲料水は、まず冷水タンク内に空気を導入するための空気導入路に侵入し、この空気導入路を通って流れ出る点に着目した。そして、空気導入路に電極を設置し、その電極で水漏れを検知すれば、極めて早期に水漏れを検知することが可能になるという着想を得た。
上記課題を解決するために、この発明では以下の構成のウォーターサーバーを提供する。
筐体と、
前記筐体の内部に配置された冷水タンクと、
前記冷水タンク内に飲料水を導入する原水供給路と、
前記冷水タンク内に溜まった飲料水を冷却する冷却装置と、
前記冷水タンク内の低温の飲料水を前記筐体の外部に注出する冷水注出路と、
前記冷水タンク内の水位の低下に応じて前記冷水タンク内に空気を導入する空気導入路と、
前記空気導入路に飲料水が侵入したときにその飲料水に接触するように前記空気導入路の内部に配置された電極をもつ水漏れセンサと、
を有するウォーターサーバー。
このようにすると、冷水タンクから空気導入路に飲料水が侵入したときに、その飲料水を水漏れセンサで検知することが可能である。そのため、何らかのトラブルが原因で、原水供給路から冷水タンクに飲料水が過剰に導入されたときに、冷水タンクから空気導入路に侵入した飲料水が、空気導入路を通って流れ出る前の極めて早期の段階で、水漏れを検知することが可能となる。
前記電極は、前記空気導入路の内部のうち、前記冷水タンクの低温による結露を生じない非結露領域に配置すると好ましい。
このようにすると、冷水タンクの低温により空気導入路の内部に結露が生じても、その結露による水漏れセンサの誤動作が生じるのを防止することができ、水漏れ検知の信頼性を確保することが可能となる。
前記空気導入路の途中に、空気中の異物を捕捉するエアフィルタを設けることができる。この場合、前記電極を配置する非結露領域としては、前記空気導入路の全経路のうち前記エアフィルタに対して前記冷水タンクの側とは反対側の部分を採用することができる。
すなわち、空気導入路の全経路のうちエアフィルタに対して冷水タンクの側とは反対側の部分は、エアフィルタを介して冷水タンクの側と区画されているので、冷水タンクの冷気が流入しにくい。そのため、空気導入路の全経路のうちエアフィルタに対して冷水タンクの側とは反対側の部分は、空気導入路の内面が低温になりにくく、結露が生じない。この非結露領域に前記電極を配置することで、結露による水漏れセンサの誤動作が生じるのを効果的に防止することができ、水漏れ検知の信頼性を確保することが可能となる。
前記空気導入路は、前記冷水タンクに導入される空気に接触する内面が樹脂またはゴムで形成されたものを採用することができる。この場合、前記電極を配置する非結露領域としては、前記空気導入路の全経路のうち前記冷水タンクから3cm以上の距離がある部分を採用することができる。
すなわち、樹脂またはゴムで形成された空気導入路の全経路のうち前記冷水タンクから3cm以上の距離がある部分は、冷水タンクの低温が伝わりにくいので、内面に結露が生じない。この非結露領域に前記電極を配置することで、結露による水漏れセンサの誤動作が生じるのを効果的に防止することができ、水漏れ検知の信頼性を確保することが可能となる。
前記原水供給路の途中に設けられた給水ポンプと、前記給水ポンプの駆動を制御する制御部とを更に有する場合、前記制御部は、前記空気導入路に飲料水が侵入したことを前記水漏れセンサで検知したときに、前記給水ポンプの動作を停止させるように構成すると好ましい。
このようにすると、ウォーターサーバーの水漏れを極めて効果的に防止することが可能となる。
この発明のウォーターサーバーは、冷水タンクから空気導入路に飲料水が侵入したときに、その飲料水を水漏れセンサで検知することが可能である。そのため、何らかのトラブルが原因で、原水供給路から冷水タンクに飲料水が過剰に導入されたときに、冷水タンクから空気導入路に侵入した飲料水が、空気導入路を通って流れ出る前の極めて早期の段階で、水漏れを検知することが可能となる。
この発明の実施形態のウォーターサーバーの通常運転状態を示す断面図 図1のII−II線に沿った断面図 図2の水漏れセンサの近傍の拡大断面図 図3のIV−IV線に沿った断面図 図2に示す水漏れセンサの分解斜視図 図1のウォーターサーバーの殺菌運転状態を示す断面図
図1に、この発明の実施形態のウォーターサーバーを示す。このウォーターサーバーは、筐体1と、筐体1の内部に配置された冷水タンク2および温水タンク3と、交換式の原水容器4を載置する容器受け5と、原水容器4の飲料水を冷水タンク2内に導入する原水供給路6と、冷水タンク2と温水タンク3を接続するタンク接続路7とを有する。冷水タンク2と温水タンク3は、温水タンク3が冷水タンク2の下方に位置するよう上下に並べて配置されている。また、原水容器4と容器受け5は、冷水タンク2および温水タンク3よりも下方に配置されている。
筐体1は、底板8と、底板8の周囲から立ち上がる周壁9と、周壁9の上端に設けられた天板10とを有する。周壁9の前面下部には、原水容器4を出し入れするための開口部11と、開口部11を開閉する前面扉12とが設けられている。
原水供給路6の一端は、原水容器4の水出口に着脱するジョイント部13に接続され、原水供給路6の他端は冷水タンク2に接続されている。原水供給路6の途中には、給水ポンプ14が設けられている。給水ポンプ14の駆動は制御部15で制御される。
原水供給路6のジョイント部13と給水ポンプ14の間の部分には、第1の切替バルブ16が設けられている。第1の切替バルブ16には、熱水循環用経路17の下流端が接続されている。熱水循環用経路17は、後述の殺菌運転時に温水タンク3の高温の飲料水をウォーターサーバーの内部に循環させるために用いられる経路である。
第1の切替バルブ16は、給水ポンプ14と原水容器4の間を連通しかつ給水ポンプ14と熱水循環用経路17の間を遮断する原水供給位置(図1参照)と、給水ポンプ14と原水容器4の間を遮断しかつ給水ポンプ14と熱水循環用経路17の間を連通する熱水循環位置(図6参照)との間で流路を切り替えることができるように構成されている。
原水供給路6の給水ポンプ14と冷水タンク2の間の部分には、第2の切替バルブ18が設けられている。第2の切替バルブ18には、熱水循環用経路17の上流端が接続されている。第2の切替バルブ18は、給水ポンプ14と冷水タンク2の間を連通しかつ給水ポンプ14と熱水循環用経路17の間を遮断する原水供給位置(図1参照)と、給水ポンプ14と冷水タンク2の間を遮断しかつ給水ポンプ14と熱水循環用経路17の間を連通する熱水循環位置(図6参照)との間で流路を切り替えることができるように構成されている。
冷水タンク2は、空気と飲料水を上下二層に収容している。冷水タンク2には、冷水タンク2内に溜まった飲料水を冷却する冷却装置20が取り付けられている。冷却装置20は、冷水タンク2の外周に配置され、冷水タンク2内の飲料水を低温(5℃程度)に保つようになっている。
冷水タンク2には、冷水タンク2内に溜まった飲料水の水位を検知する水位センサ21が取り付けられている。この水位センサ21で検知される水位が下がると、その水位の低下に応じて給水ポンプ14が動作し、原水容器4から原水供給路6を通って冷水タンク2に飲料水が供給される。
冷水タンク2の底面には、冷水タンク2内の下部に溜まった低温の飲料水を筐体1の外部に注出する冷水注出路22が接続されている。冷水注出路22には、筐体1の外部から操作可能な冷水フォーセット23が設けられ、この冷水フォーセット23を開くことによって冷水タンク2から低温の飲料水をカップ等に注出できるようになっている。
温水タンク3は、飲料水で満たされた状態となっている。温水タンク3には、温水タンク3内の飲料水を加熱する加熱装置24が取り付けられており、温水タンク3内の飲料水を高温(90℃程度)に保つようになっている。
温水タンク3の上面には、温水タンク3内の上部に溜まった高温の飲料水を筐体1の外部に注出する温水注出路25が接続されている。温水注出路25には、筐体1の外部から操作可能な温水フォーセット26が設けられ、この温水フォーセット26を開くことによって温水タンク3から高温の飲料水をカップ等に注出できるようになっている。温水タンク3から飲料水を注出すると、その飲料水と同量の飲料水が、タンク接続路7を通って冷水タンク2から温水タンク3に流入するので、温水タンク3は常に満水状態に保たれる。
冷水タンク2の上面には、冷水タンク2内の水位の低下に応じて冷水タンク2内に空気を導入する空気導入路30が接続されている。空気導入路30は、空気殺菌チャンバ31と、冷水タンク2と空気殺菌チャンバ31の間を連通するチューブ32と、空気殺菌チャンバ31に取り付けられた水漏れセンサ33とを有する。チューブ32は樹脂またはゴムで形成されている。
図2に示すように、空気殺菌チャンバ31は、空気入口34および空気出口35を有するケース36と、ケース36内に形成されたオゾン発生室37と、空気入口34とオゾン発生室37の間を連通する空気流入路38と、空気出口35とオゾン発生室37の間を連通する空気流出路39と、空気流入路38の途中に設けられた入口側エアフィルタ40と、空気流出路39の途中に設けられた出口側エアフィルタ41とを有する。ケース36は樹脂で形成されている。
オゾン発生室37内には、オゾン発生室37中の酸素をオゾンに変えるオゾン発生体42が設けられている。オゾン発生体42としては、例えば、空気中の酸素に紫外線を照射して酸素をオゾンに変化させる低圧水銀灯を使用することができる。
入口側エアフィルタ40および出口側エアフィルタ41は、大気から冷水タンク2内の空気層に空気を導入するときに、その空気中の異物を捕捉するメッシュ状のエアフィルタである。また、オゾン発生室37の内部のオゾンが空気入口34から流出するのを防止するため、入口側エアフィルタ40は、活性炭を配合した活性炭フィルタとされている。同様に、オゾン発生室37の内部のオゾンが空気出口35から流出するのを防止するため、出口側エアフィルタ41も、活性炭を配合した活性炭フィルタとされている。
図3、図4に示すように、水漏れセンサ33は、空気殺菌チャンバ31のケース36の空気入口34の部分に取り付けられている。水漏れセンサ33は、センサボックス43と、センサボックス43に取り付けられた2つの電極44とを有する。水漏れセンサ33は、ケース36に設けられた上下2箇所の爪45でケース36に着脱可能とされ、ウォーターサーバーのメンテナンス時に、水漏れセンサ33の部分のみを独立して着脱可能となっている。2つの電極44は、センサボックス43の内部に水平に間隔をおいて配置されている(図5参照)。各電極44は、電極44に形成された切り起こし片46が、センサボックス43の内面に形成された凹部47に係合することでセンサボックス43に固定されている。
ここで、2つの電極44は、空気導入路30の全経路(ここではチューブ32と、ケース36の内部の空気流入路38とオゾン発生室37と空気流出路39と、センサボックス43の内部空間)のうち、出口側エアフィルタ41に対して冷水タンク2の側とは反対側の部分に配置されている。また、空気導入路30の全経路のうち冷水タンク2から3cm以上(好ましくは5cm以上、より好ましくは10cm以上)の距離がある部分に配置されている。
原水容器4は、残水量の減少に伴って収縮するように柔軟性をもたせて形成されている。このような原水容器4は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂やポリエチレン(PE)樹脂のブロー成形によって形成することができる。
筐体1の底板8に、第2の水漏れセンサ48が設置されている。底板8には、筐体1の内部で漏れ出た水が筐体1の底部に溜まったときに、その水を底板8に誘導する傾斜面49が設けられている。第2の水漏れセンサ48は、水漏れセンサ33と同様、電極を用いて水の有無を検知するセンサである。
制御部15は、水漏れセンサ33および第2の水漏れセンサ48に電気的に接続されており、水漏れセンサ33または第2の水漏れセンサ48で飲料水を検知したときに、給水ポンプ14の動作を停止させるように構成されている。また、制御部15は、冷却装置20および加熱装置24にも電気的に接続されており、水漏れセンサ33または第2の水漏れセンサ48で飲料水を検知したときに、冷却装置20および加熱装置24への通電を停止する。また、このウォーターサーバーには、水漏れセンサ33または第2の水漏れセンサ48で飲料水を検知したときとき、ユーザーに異常を報知する図示しない報知装置(警告ブザー、警告ランプ等)が設けられている。
上述したウォーターサーバーの使用例について説明する。
図1に示す通常運転状態において、ウォーターサーバーのユーザーが、冷水フォーセット23を操作して、冷水タンク2内の低温の飲料水をカップ等に注出すると、冷水タンク2内の水位が下がる。また、温水フォーセット26を操作して、温水タンク3内の高温の飲料水をカップ等に注出しても、その飲料水と同量の飲料水が、タンク接続路7を通って冷水タンク2から温水タンク3に導入されるので、冷水タンク2内の水位が下がる。そして、冷水タンク2内の水位があらかじめ設定された下限水位を下回ったことを水位センサ21が検出すると、給水ポンプ14が動作し、原水容器4から冷水タンク2に飲料水が供給される。その後、水位センサ21が、冷水タンク2内の水位があらかじめ設定された上限水位以上になったことを検知すると、給水ポンプ14が停止する。このように、水位センサ21で検知される水位に応じて給水ポンプ14を動作させることで、冷水タンク2内の水位が一定範囲に保たれる。
また、上記のウォーターサーバーは、定期的に殺菌運転を行なうことにより原水供給路6の内部を殺菌し、長期にわたり衛生を確保することが可能となっている。この殺菌運転について説明する。
まず、図6に示すように、第1の切替バルブ16および第2の切替バルブ18を、原水供給位置から熱水循環位置に切り替える。そして、給水ポンプ14を動作させる。これにより、温水タンク3内の高温の飲料水が、熱水循環用経路17、第1の切替バルブ16、原水供給路6、第2の切替バルブ18を順に通って循環する。このとき、温水タンク3の加熱装置24を通電することで、循環する飲料水の温度を殺菌に適した高温に保つ。
殺菌運転が終了した後、給水ポンプ14を停止し、図1に示すように、第1の切替バルブ16および第2の切替バルブ18を、熱水循環位置から原水供給位置に切り替え、通常運転状態に戻る。
ところで、上記のウォーターサーバーを使用する際、何らかのトラブルが原因で、原水供給路6から冷水タンク2に飲料水が過剰に導入され、その飲料水が冷水タンク2からオーバーフローするおそれがある。例えば、通常運転状態において、冷水タンク2内の水位が下限水位を下回ったときに、給水ポンプ14の動作が開始し、その後、冷水タンク2内の水位が上限水位に達したにもかかわらず、何らかの原因で、冷水タンク2内の水位が上限水位に達したことを水位センサ21で検知できず、その結果、給水ポンプ14が停止せずに動作し続け、原水供給路6から冷水タンク2に飲料水が過剰に導入される場合が考えられる。また例えば、通常運転状態から殺菌運転状態に切り替わったときに、何らかの原因で、第1の切替バルブ16のみが原水供給位置から熱水循環位置に切り替わらず、その状態で給水ポンプ14が動作することで、原水供給路6から冷水タンク2に飲料水が過剰に導入される場合が考えられる。このように何らかのトラブルが原因で、原水供給路6から冷水タンク2に飲料水が過剰に導入された場合、冷水タンク2から飲料水がオーバーフローするおそれがある。このとき、筐体1の底板8に設置した第2の水漏れセンサ48で水漏れを検知することできるが、底板8に水が溜まった段階では、すでに相当量の水が筐体1の内部で漏れ出てしまっていると考えられるので、ウォーターサーバーを設置した床面Fへの水漏れを確実に防止することが難しい。
ここで、飲料水が冷水タンク2からオーバーフローするとき、その飲料水は、まず冷水タンク2内に空気を導入するための空気導入路30に侵入し、この空気導入路30を通って流れ出る。この点に着目し、この実施形態のウォーターサーバーにおいては、空気導入路30に電極44を設置し、その電極44で極めて早期に水漏れを検知することを可能としている。
すなわち、このウォーターサーバーは、空気導入路30に飲料水が侵入したときにその飲料水に接触するように空気導入路30の内部に配置された電極44をもつ水漏れセンサ33を有するので、冷水タンク2から空気導入路30に飲料水が侵入したときに、その飲料水を水漏れセンサ33で検知することが可能である。そのため、何らかのトラブルが原因で、原水供給路6から冷水タンク2に飲料水が過剰に導入されたときに、冷水タンク2から空気導入路30に侵入した飲料水が、空気導入路30を通って流れ出る前の極めて早期の段階で、水漏れを検知することが可能である。
なお、このウォーターサーバーにおいては、空気導入路30の冷水タンク2側の端部に、冷水タンク2から空気導入路30への飲料水の流入を阻止するフロート弁(例えば、特開2016−199300号公報に示されたもの)は設けられておらず、冷水タンク2から空気導入路30への飲料水の流入が許容されている。もし仮に、空気導入路30の冷水タンク2側の端部に、冷水タンク2から空気導入路30への飲料水の流入を阻止するフロート弁が存在すれば、何らかのトラブルが原因で、原水供給路6から冷水タンク2に飲料水が過剰に導入されたときに、冷水タンク2の内部の飲料水の逃げ場が無くなるため、原水供給路6の給水ポンプ14と冷水タンク2の間の配管部分で水漏れが生じるおそれがある。
これに対し、上記のウォーターサーバーにおいては、冷水タンク2から空気導入路30への飲料水の流入が許容されているため、何らかのトラブルが原因で、原水供給路6から冷水タンク2に飲料水が過剰に導入されたときに、原水供給路6の給水ポンプ14と冷水タンク2の間の配管部分で水漏れが生じる事態が防止され、冷水タンク2からオーバーフローした飲料水を空気導入路30の水漏れセンサ33できわめて早期に検知することが可能となっている。
また、このウォーターサーバーは、水漏れセンサ33の電極44が、空気導入路30の内部のうち、冷水タンク2の低温による結露を生じない非結露領域に配置されている。すなわち、空気導入路30の全経路のうち出口側エアフィルタ41に対して冷水タンク2の側とは反対側の部分は、出口側エアフィルタ41を介して冷水タンク2の側と区画されているので、冷水タンク2の冷気が流入しにくい。そのため、空気導入路30の全経路のうち出口側エアフィルタ41に対して冷水タンク2の側とは反対側の部分は、空気導入路30の内面が低温になりにくく、結露が生じない。そして、この非結露領域に水漏れセンサ33の電極44が配置されているので、冷水タンク2の低温により空気導入路30の内部に結露が生じても、その結露による水漏れセンサ33の誤動作が防止され、水漏れ検知の信頼性を確保することが可能となっている。また、樹脂またはゴムで形成された空気導入路30の全経路のうち冷水タンク2から3cm以上の距離がある部分は、冷水タンク2の低温が伝わりにくいので、内面に結露が生じない。そして、この非結露領域に水漏れセンサ33の電極44が配置されているので、結露による水漏れセンサ33の誤動作が防止され、水漏れ検知の信頼性を確保することが可能となっている。
また、このウォーターサーバーは、空気導入路30に飲料水が侵入したことを水漏れセンサ33で検知したときに、給水ポンプ14の動作を停止させるように制御部15が構成されているので、ウォーターサーバーの水漏れを極めて効果的に防止することが可能となっている。
上記実施形態では、空気殺菌チャンバ31の空気入口34に水漏れセンサ33の電極44を取り付けたが、水漏れセンサ33の電極44は、空気殺菌チャンバ31の内部(例えば、オゾン発生室37の下部や空気流入路38)に取り付けてもよく、チューブ32の途中にセンサボックス43を介在させ、そのセンサボックス43に取り付けるようにしてもよい。
また、空気殺菌チャンバ31を省略し、チューブ32にセンサボックス43を接続し、そのセンサボックス43に水漏れセンサ33の電極44を取り付けることも可能である。この場合、冷水タンク2の低温による結露の影響を避けるため、樹脂またはゴムで形成されたチューブ32を採用し、チューブ32の長さを3cm以上(好ましくは5cm以上、より好ましくは10cm以上)とすると好ましい。また、センサボックス43に空気中の異物を捕捉するエアフィルタを取り付ける場合、水漏れセンサ33の電極44は、エアフィルタに対して冷水タンク2の側とは反対側の部分に取り付けると好ましい。
上記実施形態では、交換式の原水容器4から冷水タンク2に飲料水を導入するタイプのウォーターサーバーを例に挙げて説明したが、この発明は、上水道から浄水フィルタを介して冷水タンク2に飲料水を導入するタイプのウォーターサーバーにも適用することができる。
1 筐体
2 冷水タンク
6 原水供給路
14 給水ポンプ
15 制御部
20 冷却装置
22 冷水注出路
30 空気導入路
33 水漏れセンサ
41 出口側エアフィルタ
44 電極

Claims (4)

  1. 筐体(1)と、
    前記筐体(1)の内部に配置された冷水タンク(2)と、
    前記冷水タンク(2)内に飲料水を導入する原水供給路(6)と、
    前記冷水タンク(2)内に溜まった飲料水を冷却する冷却装置(20)と、
    前記冷水タンク(2)内の低温の飲料水を前記筐体(1)の外部に注出する冷水注出路(22)と、
    前記冷水タンク(2)内の水位の低下に応じて前記冷水タンク(2)内に空気を導入する空気導入路(30)と、
    前記空気導入路(30)に飲料水が侵入したときにその飲料水に接触するように前記空気導入路(30)の内部に配置された電極(44)をもつ水漏れセンサ(33)と、
    を有し、
    前記電極(44)は、前記空気導入路(30)の内部のうち、前記冷水タンク(2)の低温による結露を生じない非結露領域に配置されているウォーターサーバー。
  2. 前記空気導入路(30)の途中に、空気中の異物を捕捉するエアフィルタ(41)を有し、
    前記非結露領域は、前記空気導入路(30)の全経路のうち前記エアフィルタ(41)に対して前記冷水タンク(2)の側とは反対側の部分である請求項に記載のウォーターサーバー。
  3. 前記空気導入路(30)は、前記冷水タンク(2)に導入される空気に接触する内面が樹脂またはゴムで形成され、
    前記非結露領域は、前記空気導入路(30)の全経路のうち前記冷水タンク(2)から3cm以上の距離がある部分である請求項またはに記載のウォーターサーバー。
  4. 前記原水供給路(6)の途中に設けられた給水ポンプ(14)と、
    前記給水ポンプ(14)の駆動を制御する制御部(15)とを更に有し、
    前記制御部(15)は、前記空気導入路(30)に飲料水が侵入したことを前記水漏れセンサ(33)で検知したときに、前記給水ポンプ(14)の動作を停止させる、
    請求項1〜のいずれかに記載のウォーターサーバー。
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