JP6813807B2 - 個体識別装置 - Google Patents

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Description

本発明は個体識別装置、識別装置、照合装置、個体識別方法、識別方法、および照合方法に関する。
流通する物体個体のトレーサビリティの確保等を目的として、工業製品や商品などの各種の物体上に個体識別のためのパターンを生成することが行われている。例えば特許文献1および特許文献2では、物体上にタガント粒子のランダム分布パターンを生成している。
また、個体識別のために物体上に生成したパターンを撮像することが行われている。例えば特許文献1および特許文献2では、物体上のランダム分布パターンをカメラで撮像している。
他方、特許文献3には、設定トルク値で締付を行った締結部材であることを確認できるようにするために当該締結部の頭部に着色インクで所定のパターンを生成する機能を有するトルクレンチが記載されている。また、特許文献3では、締付が完了すると、検査員がカメラにより締結部材を撮像し、撮像して得られた画像を画面表示部に表示している。
特表2007−534067号公報 特開2013−69188号公報 特許第5634121号公報
上述したように特許文献1および特許文献2には、個体識別のために物体上にパターンを生成すること、及び生成したパターンを撮像することが記載されているけれども、物体上に個体識別のためのパターンを生成した後、直ちにその生成したパターンを撮像することは言及されていない。
一方、特許文献3には、物体上にパターンを生成する作業と生成したパターンを撮像する作業とを連続的に行う旨の記載がある。しかしながら、特許文献3では、物体にパターンを生成した後、その生成したパターンを撮像するか否かはカメラを操作する人の判断に委ねられている。このため、物体上にパターンを生成したにもかかわらず、当該生成したパターンが撮像されなかったり、その反対に、パターンを生成していないのに物体が撮像されたりして、パターンの生成と撮像との間に食い違いが生じる可能性がある。
本発明の目的は、上述した課題を解決する個体識別装置を提供することにある。
本発明の一実施形態に係る個体識別装置は、
物体上にパターンを生成する生成部と、
前記パターンの生成を検出し、前記生成されたパターンを撮像する撮像部と、
を含む。
本発明の他の実施形態に係る個体識別方法は、
生成部と撮像部とを有する装置が実行する個体識別方法であって、
前記生成部が、物体上にパターンを生成し、
前記撮像部が、前記パターンの生成を検出し、前記生成されたパターンを撮像する。
本発明の他の実施形態に係る工具は、
本発明の実施形態に係る個体識別装置を有し、設定トルク値で締付を行った締結部材上に前記個体識別装置によって個体識別のためのパターンを生成すると共に当該生成したパターンを撮像する。
本発明の他の実施形態に係るロボットハンドは、
本発明の実施形態に係る個体識別装置を有し、作業を行った対象物上に前記個体識別装置によって個体識別のためのパターンを生成すると共に当該生成したパターンを撮像する。
本発明の他の実施形態に係る識別装置は、本発明の実施形態に係る個体識別装置によって抽出された個体識別子を用いて識別を行う。
本発明の他の実施形態に係る照合装置は、本発明の実施形態に係る個体識別装置によって抽出された個体識別子を用いて照合を行う。
本発明の他の実施形態に係る識別方法は、本発明の実施形態に係る個体識別方法によって抽出された個体識別子を用いて識別を行う。
本発明の他の実施形態に係る照合方法は、本発明の実施形態に係る個体識別方法によって抽出された個体識別子を用いて照合を行う。
本発明は上述した構成を有するため、パターンの生成とその撮像との間に食い違いが生じるのを防ぐことができる。
本発明の第1の実施形態に係る個体識別装置の構成図である。 本発明の第1の実施形態に係る個体識別装置が実行する個体識別方法の手順を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る個体識別装置の構成図である。 本発明の第2の実施形態に係る個体識別装置において蓋が押下された状態を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る個体識別装置によって物体上に生成したパターンを示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る個体識別装置におけるパターン撮像ユニットのブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る個体識別装置におけるパターン撮像ユニットのMPUの処理手順を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る個体識別装置の変形例を示す構成図である。 本発明の第2の実施形態に係る個体識別装置の変形例を示す構成図である。 本発明の第3の実施形態に係る個体識別装置の構成図である。 本発明の第3の実施形態に係る個体識別装置において蓋が押下された状態を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る個体識別装置によって物体上に生成したパターンを示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る個体識別装置におけるパターン撮像ユニットのブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係る個体識別装置におけるパターン撮像ユニットのMPUの処理手順を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施形態に係る個体識別装置の構成図である。 本発明の第4の実施形態に係る個体識別装置において蓋が押下された状態を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係る個体識別装置によって物体上に生成したパターンを示す図である。 本発明の第4の実施形態に係る個体識別装置におけるパターン撮像ユニットのブロック図である。 本発明の第4の実施形態に係る個体識別装置におけるパターン撮像ユニットのMPUの処理手順を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施形態に係る個体識別装置によって物体上に生成したパターンの他の例を示す図である。 本発明の第5の実施形態に係るトルクレンチの構成図である。 本発明の第5の実施形態に係るトルクレンチによってボルトの締付を開始する時点の状態を示す図である。 本発明の第5の実施形態に係るトルクレンチが設定トルクに達した時点の状態を示す図である。 本発明の第6の実施形態に係るロボットハンドの構成図である。 本発明の第6の実施形態に係るロボットハンドのピンの突出量が中間値であるときの状態を示す図である。 本発明の第6の実施形態に係るロボットハンドのピンの突出量が最大値であるときの状態を示す図である。 本発明の第6の実施形態に係るロボットハンドを有する多関節ロボットによってピッキング作業状況を示す図である。 本発明の第7の実施形態に係る個体識別装置の構成図である。 本発明の第7の実施形態に係る個体識別装置で抽出された個体識別子を記憶する記憶装置のデータを示す図である。 本発明の第8の実施形態に係る識別照合装置の構成図である。 本発明の第8の実施形態に係る識別照合装置を実現する情報処理装置のブロック図である。 本発明の第8の実施形態に係る識別照合装置が実行する識別照合方法の手順を示すフローチャートである。
次に本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1を参照すると、本発明の第1の実施形態に係る個体識別装置100は、物体110上に個体識別のためのパターン111を生成する装置である。また個体識別装置100は、生成したパターン111の画像を取得するためにパターン111を撮像する装置である。
物体110は、個体識別のためのパターン111を生成する対象物である。物体110は、例えば工業製品や商品パッケージである。また物体110は、個人の持ち物(名刺や手帳など)あるいは個人の身体の一部(例えば指など)であってもよい。
個体識別装置100は、主な機能部として、パターン生成部101とパターン撮像部102とを有する。
パターン生成部101は、物体110上に個体識別のためのパターン111を生成する機能を有する。
パターン撮像部102は、パターン生成部101によるパターン111の生成の完了を検出する機能と、生成されたパターン111を撮像する機能とを有する。
図2は個体識別装置100を用いて実行する個体識別方法の手順を示すフローチャートである。以下、図1および図2を参照して本実施形態に係る個体識別方法について説明する。
まず、個体識別装置100のパターン生成部101は、物体110上に個体識別のためのパターン111を生成する(ステップS101)。
次に、個体識別装置100のパターン撮像部102は、パターン生成部101によるパターンの生成が完了したか否かを検出する(ステップS102)。そして、パターン撮像部102は、パターン生成部101によるパターンの生成の完了を検出すると、生成されたパターン111の画像を取得するためにパターン111を撮像する(ステップS103)。
このように本実施形態によれば、パターン撮像部102は、パターン生成部101によるパターンの生成の完了を検出して撮像を行うため、物体111上にパターンを生成したにもかかわらず、当該生成したパターンが撮像されなかったり、その反対に、パターンを生成していないのにかかわらず撮像が行われることがない。これにより、パターンの生成と撮像との間に食い違いが生じるのを防ぐことができる。また、パターン生成部101とパターン撮像部102を対応付けておくことで、撮像時にパターンに対して適切な倍率・焦点合わせ・照明の点灯、撮影の距離、露出等の設定をあらかじめ最適に設定しておくことが可能であり、適時調整が不要で撮像ミスを防ぐことができる。このような効果は以下で説明する実施形態においても同様である。
[第2の実施形態]
本実施形態では、第1の実施形態に係る個体識別装置100をより具体化した実施形態について説明する。
図3を参照すると、本発明の第2の実施形態に係る個体識別装置200は、インクペン201とパターン撮像ユニット202とを筐体203に収納した構造を有する。インクペン201はパターン生成部101に相当し、パターン撮像ユニット202はパターン撮像部102に相当する。図示していないが、筐体203には、パターン撮像ユニット202、後述するリミットスイッチ209、210、および照明器214を作動させるためのバッテリが内蔵されている。筐体203は、内蔵したバッテリによって動作する携帯型の機器として構成されている。
筐体203は、円筒状の容器204とこの容器204に緩く嵌め合う蓋205とから構成される。容器204の上面と下面は共に開口しており、側面の下部に明かり取り用の窓206と照明器214とが設けられている。また容器204の内側には、パターン撮像ユニット202が固定され、さらに可動ミラー208、リミットスイッチ209、210が取り付けられている。リミットスイッチ209、210のオンオフ状態は、図示しない信号線によってパターン撮像ユニット202に伝達されている。照明器214は、白色灯あるいはフラッシュランプ等で構成され、図示しない信号線を通じてパターン撮像ユニット202から伝達される信号によって点灯および消灯が制御される。
可動ミラー208は、容器204の底面から所定長だけ上方の箇所に、紙面垂直方向に延びる軸208aを中心に回動自在に取り付けられている。また可動ミラー208は、引っ張りバネ208bによって反時計回りに付勢されており、ミラーの端部がリミットスイッチ209に当接した状態で停止している。この停止した状態において、可動ミラー208の鏡面と容器204の底面との成す角度は略45度である。そして、パターン撮像ユニット202は、その内蔵するカメラの撮像視野が可動ミラー208の鏡面中央を真横から望むように、容器204に固定されている。
一方、蓋205は、スプリングやスポンジ等の弾性体211を介して容器204に対して上下方向に進退自在に装着されている。また、蓋205の内側には、連結材212を介して固定板213が取り付けられており、可動ミラー208の真上の固定板213の下面に、インクペン201が装着されている。
インクペン201のペン軸は真下に延びている。蓋205が上から押下されていない状態のとき、インクペン201のペン先は、図3に示すように、可動ミラー208に接触しない位置(待機位置)にある。他方、蓋205が上から押下されている状態では、図4に示すように、蓋205と一体で上下するインクペン210のペン先は、可動ミラー208の一端を押し下げて、容器204の下面まで達する位置(生成位置)にある。ペン先によって可動ミラー208が押し下げられると、可動ミラー208の端部がリミットスイッチ209から離れ、リミットスイッチ209はオフ状態になる。またインクペン201のペン先が容器204の下面に達すると、図4に示すように、固定板213がリミットスイッチ210に当接し、リミットスイッチ210がオン状態になる。
インクペン201は、微小な粒を混入したインクを使用したペンである。微小な粒としては、金属粉やガラス粉などの微粒子や、特許文献1および2に記載されるタガントなどが使用できる。微小な粒は、インクを構成する材料(当該微小な粒を除く)と反射特性が異なる粒であることが望ましい。また微小な粒は、インクに不均一に含有していることが望ましい。インクペン201としては、例えば、ラメペン、ラメ入りペン、ラメ入り蛍光マーカーなどの名称で市販されているペンを使用することができる。勿論、本発明のために専用に設計されたペンを使用してもよいし、市販のペンのインクを微小な粒を混入したインクに交換して利用してもよい。
次に、図3および図4を参照して個体識別装置200の動作を説明する。
利用者は、個体識別装置200を使って物体に個体識別のためのパターンを生成する場合、パターンを生成したい物体の上に、容器204の下面が接するように筐体203を載置する。このときの個体識別装置200は図3に示すような状態であり、リミットスイッチ209はオン状態、リミットスイッチ210はオフ状態になっている。
利用者が、物体上に載置した筐体203の蓋205を下方に押し下げていくと、図3に示す状態から図4に示す状態へと徐々に遷移していく。まず、蓋205が弾性体211の反発力に抗して下方に下がっていき、蓋205の動きに連動するインクペン201のペン先によって可動ミラー208の一端が押し下げられ、リミットスイッチ209がオン状態からオフ状態に変化する。利用者が、それ以上押し下げることができない位置まで蓋205をさらに押し下げると、容器204に内蔵されたインクペン201のペン先が物体の表面に接触し、ペン先から流出するインクによって物体上に小さな点が描画される。前述したように、インクには微小は粒が不均一に混入しているため、描画される点は、図5に模式的に示すように、微小な粒(図では黒丸で表している)をランダムな位置に含有する点(ドット)となる。またインクペン201のペン先が物体の表面に接触するまで蓋205が降下すると、リミットスイッチ210がオフ状態からオン状態に変化する。
次に利用者が、蓋205を押し下げていた力を抜くと、弾性体211の反発力によって蓋205が元の位置に向かって上昇していく。その過程で、まずインクペン201のペン先が物体から離れて上昇していき、リミットスイッチ210がオン状態からオフ状態へ変化する。蓋205がさらに上昇していって図3に示す状態にいたると、可動ミラー208が引っ張りバネ208bの力によって元の位置に復帰し、リミットスイッチ209がオン状態からオフ状態に変化する。
パターン撮像部202は、リミットスイッチ209、210の状態に基づいて、パターンの生成を検出し、生成したパターンを撮像するタイミングを検出する。例えば、パターン撮像部202は、リミットスイッチ209がオン状態からオフ状態へ変化し、その後にリミットスイッチ210がオフ状態からオン状態へ変化すると、即ち図3の状態から図4の状態へ遷移すると、インクペン201によって物体上にパターンが描画されたと判断する。またパターン撮像部202は、インクペン201によるパターンの描画が行われたと判断した後に、リミットスイッチ209がオフ状態からオン状態に変化すると、即ち図4の状態から図3の状態へ遷移すると、描画されたパターンを撮像できるタイミングになったと判断し、内蔵するカメラによって上記描画されたパターンの画像を撮像する。このとき、パターン撮像部202は必要に応じて照明器214を一時的に点灯させる。
次にパターン撮像ユニット202について詳細に説明する。
図6はパターン撮像ユニット202のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。この例のパターン撮像ユニット202は、カメラ2021と、MPU(Micro Processor Unit)2022と、ROM(Read Only Memory)2023と、RAM(Random Access Memory)2024と、インターフェイス回路2025と、通信回路2026と、それらを相互に接続するバス2027とから構成される。
カメラ2021は、例えば、CCD(Charge Coupled Devices)イメージセンサやCMOS(Complemetary Metal Oxide)イメージセンサを使用したカメラを使用することができる。
ROM2023は、MPU2022が実行するプログラム等を記憶する。RAM2024は、カメラ2021で撮像された画像データ等を記憶するために使用される。インターフェイス回路2025は、図示しない信号線を通じてリミットスイッチ209、210および照明器214に接続されている。通信回路2026は、外部装置との間で無線通信する機能を有する。
図7はMPU2022が実行する処理の一例を示すフローチャートである。以下、図3乃至図7を参照して、MPU2022が実行する処理を説明する。
MPU2022は、リミットスイッチ209の状態を、インターフェイス回路2025を通じて読み取り、オフ状態になったか否かを監視している(ステップS201)。前述したように個体識別装置200は図3に示したような状態ではリミットスイッチ209はオン状態になっており、パターンを生成するために物体上に載置されて蓋205が下方に押し下げられると、インクペン201のペン先によって可動ミラー208の一端が押し下げられ、リミットスイッチ209がオン状態からオフ状態に変化する。MPU2022は、リミットスイッチ209がオフ状態に変化したことを検出すると、リミットスイッチ210がオン状態に変化したか否かを検出する(ステップS202)。
利用者が、それ以上押し下げることができない位置まで蓋205をさらに押し下げたことによって、リミットスイッチ210がオン状態になると、MPU2022は、容器204に内蔵されたインクペン201のペン先が物体の表面に接触し、ペン先から流出するインクによって物体上に小さな点のパターンが描画されたと判断し、次に、リミットスイッチ209がオン状態に変化するのを監視する(ステップS203)。他方、MPU2022は、リミットスイッチ209がオフ状態になった後、リミットスイッチ210がオン状態になる前にリミットスイッチ209がオン状態に復帰した場合には(ステップS204でYES)、インクペン201によって描画されることなく蓋205が元の位置に戻されたと判断し、ステップS201の処理へと戻る。
次にMPU2022は、ステップS203においてリミットスイッチ209がオン状態になったことを検出すると、カメラ2021に対して撮像するように指令を出す(ステップS205)。カメラ2021は、この指令に応じて画像を撮像する。なお、カメラ2021は照度が不足する場合には、インターフェイス回路2025を通じて照明器214を撮影時に一時的に点灯させる。撮影が行われる時点の個体識別装置200の状態は図3に示すようになっており、カメラ2021は、インクペン201で物体上に描かれた図5に示したようなパターンの画像を、可動ミラー208を通じて真上からの画像として撮像し、撮像して得た画像データをRAM2024の所定の領域に保存する。なお、本実施形態では、インクペン201が図3に示す状態に復帰したタイミングでパターンの画像を撮像したが、インクペン201が図4に示す状態から一定の距離だけ上方に移動したタイミングで、生成されたパターンの画像を撮像するようにしてもよい。
次にMPU2022は、RAM2024に保存された画像データを解析して、描画された点の画像から個体識別子を抽出する(ステップS206)。次に、MPU2022は、抽出した個体識別子を含むデータを、通信回路2026を通じて外部の登録装置(図示せず)へ送信する(ステップS207)。MPU2022は、送信データにROM2023やRAM2024に記憶された情報、例えばパターンを生成した物体に関する情報や当該個体識別装置200の識別情報や現在時刻等の属性情報を含めるようにしてもよい。そして、MPU2022は、次の撮像に備えてステップS201の処理へと戻る。
ステップS206において、点等のパターンの画像から個体識別子を抽出する方法は任意である。例えば特許文献1や特許文献2に記載されるように、パターンの画像から粒の分布に依存する特徴量を抽出し、この抽出した特徴量を物体の個体識別子とする方法を使用してよい。また、点等のパターンの画像から、パターンの平面形状および粒の分布に依存する特徴量を、物体の個体識別子として抽出する方法を使用してよい。あるいは、パターンが後述する実施形態におけるような環状パターンである場合、環状パターンを虹彩に見立てて、虹彩認証アルゴリズムによって抽出される識別子を物体の個体識別子としてもよい。
このように本実施形態によれば、パターン撮像ユニット202は、インクペン201によって物体上にパターンが生成されたことを検出して撮像を行うため、パターンの生成と撮像との間に食い違いが生じるのを防ぐことができる。
また本実施形態によれば、物体上に生成したパターンをその真上からの画像として撮像することができる。
また本実施形態によれば、撮像したパターンから個体識別子を抽出し、外部の登録装置へ送信することができる。
本実施形態では、可動ミラー208を使用したが、可動ミラー208を省略する構成にしてもよい。この場合、図8および図9に示すように、例えば、インクペン201は、その先端が容器204の下面中央の上方に位置するように固定板213に斜めに取り付ける。また、パターン撮像ユニット202は、その内蔵するカメラの撮像方向が容器204の下面中央を向くように、容器204に固定する。図8および図9に示す構成によれば、可動ミラー208が省略されるため構成が簡易になる。なお、図8および図9において、リミットスイッチ215は、リミットスイッチ209の代替であり、蓋205が押下されていない場合にオン状態になる。
また、描画したパターンの画像にインクペン201の一部が写っても支障がないならば、インクペン201の先端が物体に接触している状態(例えば図4或いは図9の状態)で撮像を行うようにしてもよい。さらに、インクペン201のペン先を軸方向に進退自在に構成し、図3或いは図8の状態においてペン先が容器204の下面まで達するようにしておき、蓋205を押し下げるとペン先が物体に押し当てられた状態のまま縮むように構成されていてもよい。
また本実施形態では、インクペン201を使用したが、インクペン201の代わりに、インクを適量(例えば1滴)だけ滴下させるインク滴下器や、インクを適量だけ吹き付けるインク噴射器や、インクを刷毛やフェルト材によって適量だけ塗布する塗布器を使用してもよい。あるいはインクペン201の代わりに、物体上にランダムパターンを形成するレーザ加工機を使用してもよい。
また本実施形態では、パターンを生成しその画像を撮像する毎に、個体識別子の抽出と登録装置への送信を行ったが、撮像した画像を一旦メモリ(RAM等)に蓄積し、後刻に個体識別子の抽出と登録装置への送信を行うようにしてもよい。また本実施形態では、登録装置へ個体識別子を送信したが、それに代えて或いはそれに加えて、撮像したパターンの画像を登録装置へ送信するようにしてもよい。
[第3の実施形態]
本実施形態では、第1の実施形態に係る個体識別装置100をより具体化した他の実施形態について説明する。
図10を参照すると、本発明の第3の実施形態に係る個体識別装置300は、図3を参照して説明した第2の実施形態に係る個体識別装置200のインクペン201が、第1のインクジェットノズル331、第1のインクジェット332、第1のインクカートリッジ333、第2のインクジェットノズル341、第2のインクジェット342、第2のインクカートリッジ343に置き換えられ、パターン撮像ユニット202がパターン撮像ユニット351に置き換えられている。その他、第2の実施形態に係る個体識別装置200と同じ部材には同じ符号を付している。
第1のインクジェットノズル331と第2のインクジェットノズル341は、近接して配置されており、そのノズルは容器204の下面に向かって真下に延びている。蓋205が上から押下されていない図10に示す状態のとき、第1のインクジェットノズル331および第2のインクジェットノズル341の先端は、可動ミラー208に接触しない位置(待機位置)にある。他方、蓋205が上から押下されている図11に示す状態では、蓋205と一体で上下する第1のインクジェットノズル331および第2のインクジェットノズル341の先端は、可動ミラー208の一端を押し下げて、容器204の下面近傍まで達する位置(生成位置)にある。これらのノズルによって可動ミラー208の一端が押し下げられると、可動ミラー208の端部がリミットスイッチ209から離れ、リミットスイッチ209はオフ状態になる。またノズルの先端が容器204の下面近傍に達すると、図11に示すように、固定板213がリミットスイッチ210に当接し、リミットスイッチ210がオン状態になる。
第1のインクカートリッジ333は、微小な粒を混入したインクを蓄えている。微小な粒としては、金属粉やガラス粉などの微粒子や、特許文献1および2に記載されるタガントなどが使用できる。微小な粒は、インクを構成する材料(当該微小な粒を除く)と反射特性が異なる粒であることが望ましい。また微小な粒は、インクに不均一に含有していることが望ましい。第1のインクジェット332は、図示しない信号線を通じてパターン撮像ユニット351から出力指令を受けると、第1のインクカートリッジ333から供給されるインクを所定の圧力で一定時間だけ第1のインクジェットノズル331の先端から外部に噴出させる。
他方、第2のインクカートリッジ343は、上述したような微小な粒が混入していないインクを蓄えている。例えば、第2のインクカートリッジ343は、黒等の単一色の通常のインクを蓄えている。第2のインクジェット342は、図示しない信号線を通じてパターン撮像ユニット351から出力指令を受けると、第2のインクカートリッジ343から供給されるインクを所定の圧力で一定時間だけ第2のインクジェットノズル341の先端から外部に噴出させる。
ここで、第1のインクジェットノズル331により描画する点のサイズは、第2のインクジェットノズル341により描画する点のサイズより十分に大きくなるように設定されている。例えば、単位時間当たりに噴出するインク量が第2のインクジェットノズル341に比べて第1のインクジェットノズル331の方が多くなるように、第1のインクジェット332および第2のインクジェット342がインクの流出量を調整するように構成されている。また、第1のインクジェットノズル331のノズル径が第2のインクジェットノズル341よりも大きくなっていてもよい。
図12は、第1のインクジェットノズル331によって物体上に点を描画し、その直後にその点の上に第2のインクジェットノズル341によって小さな点を描画して得られるパターンを模式的に示している。図12において、領域361が第1のインクジェットノズル331によって描画された点に相当し、領域362が第2のインクジェットノズル341によって描画された点に相当する。領域361は微小な粒(図では黒丸で表している)をランダムな位置に含有するが、領域362は含有していない。そのため、微小な粒を含有する領域361の形状が環状になっている。
次に、図10乃至図12を参照して個体識別装置300の動作を説明する。
利用者は、個体識別装置300を使って物体に個体識別のためのパターンを生成する場合、パターンを生成したい物体の上に、容器204の下面が接するように筐体203を載置する。このときの個体識別装置300は図10に示すような状態であり、リミットスイッチ209はオン状態、リミットスイッチ210はオフ状態になっている。
利用者が、物体上に載置した筐体203の蓋205を下方に押し下げていくと、図10に示す状態から図11に示す状態へと徐々に遷移していく。まず、蓋205が弾性体211の反発力に抗して下方に下がっていき、蓋205の動きに連動する第1のインクジェットノズル331および第2のインクジェットノズル341によって可動ミラー208の一端が押し下げられ、リミットスイッチ209がオン状態からオフ状態に変化する。利用者が、それ以上押し下げることができない位置まで蓋205をさらに押し下げると、固定板213がリミットスイッチ210に当接し、リミットスイッチ210がオフ状態からオン状態に変化する。この時点で、第1のインクジェットノズル331および第2のインクジェットノズル341の先端が容器204の下面近傍に達する。このため、第1のインクジェットノズル331および第2のインクジェットノズル341の先端からインクを噴出させることにより、物体上に図12に示したようなパターンを描画することができる。
次に利用者が、蓋205を押し下げていた力を抜くと、弾性体211の反発力によって蓋205が元の位置に向かって上昇していく。その過程で、まず第1のインクジェットノズル331および第2のインクジェットノズル341の先端が上昇していき、リミットスイッチ210がオン状態からオフ状態へ変化する。蓋205がさらに上昇して図10に示す状態にいたると、可動ミラー208が引っ張りバネ208bの力によって元の位置に復帰し、リミットスイッチ209がオフ状態からオン状態に変化する。
パターン撮像部351は、リミットスイッチ209、210の状態に基づいて、パターンの生成タイミング、生成したパターンを撮像するタイミングを検出する。例えば、パターン撮像部351は、リミットスイッチ209がオン状態からオフ状態へ変化し、その後にリミットスイッチ210がオフ状態からオン状態へ変化すると、即ち図10の状態から図11の状態へ遷移すると、第1のインクジェットノズル331および第2のインクジェットノズル341によるパターンの生成が可能なタイミングが到来したと判断し、第1のインクジェット332および第2のインクジェット342を制御してパターンを生成する。またパターン撮像部351は、パターンの生成後に、リミットスイッチ209がオフ状態からオン状態に変化すると、即ち図11の状態から図10の状態へ遷移すると、描画したパターンを撮像できるタイミングになったと判断し、内蔵するカメラにより撮像を行う。
次にパターン撮像ユニット351について詳細に説明する。
図13はパターン撮像ユニット351のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。この例のパターン撮像ユニット351は、カメラ3511と、MPU3512と、ROM3513と、RAM3514と、インターフェイス回路3515と、通信回路3516と、それらを相互に接続するバス3517とから構成される。このうち、カメラ3511、ROM3513、RAM3514、および通信回路3516は、図6を参照して説明したカメラ2021、ROM2023、RAM2024、および通信回路2026と同様の機能を有する。インターフェイス回路2025は、図示しない信号線を通じてリミットスイッチ209、210、照明器214、第1のインクジェット332、第2のインクジェット342に接続されている。
図14はMPU3512が実行する処理の一例を示すフローチャートである。以下、図10乃至図14を参照して、MPU3512が実行する処理を説明する。
MPU3512は、リミットスイッチ209の状態を、インターフェイス回路3515を通じて読み取り、オフ状態になったか否かを監視している(ステップS301)。前述したように個体識別装置300は図10に示した状態ではリミットスイッチ209はオン状態になっており、パターンを生成するために物体上に載置されて蓋205が下方に押し下げられると、第1および第2のインクジェットノズル331、341の先端によって可動ミラー208の一端が押し下げられ、リミットスイッチ209がオン状態からオフ状態に変化する。MPU3515は、リミットスイッチ209がオフ状態に変化したことを検出すると、リミットスイッチ210がオン状態に変化したか否かを検出する(ステップS302)。
利用者が、それ以上押し下げることができない位置まで蓋205をさらに押し下げたことによって、リミットスイッチ210がオン状態になると、MPU3515は、物体上へのパターンの生成が可能になったと判断し、パターンの生成を行う(ステップS303)。具体的には、MPU3515は、最初に第1のインクジェット332に対して指令を出し、所定時間経過後に第2のインクジェット342に対して指令を出す。第1のインクジェット332は、指令に応答してインクカートリッジ333から供給されるインクを所定量だけ第1のインクジェットノズル331の先端から噴出させることにより、物体上に大きな点を描画する。また第2のインクジェット342は、指令に応答してインクカートリッジ343から供給されるインクを所定量だけ第2のインクジェットノズル341の先端から噴出させることにより、上記物体上に描かれた点内に小さな点を描画する。そして、MPU3515は、リミットスイッチ209がオン状態に変化するのを監視する(ステップS304)。他方、MPU3515は、リミットスイッチ209がオフ状態になった後、リミットスイッチ210がオン状態になる前にリミットスイッチ209がオン状態に復帰した場合には(ステップS305でYES)、下降中の蓋205が途中で上昇したと判断し、ステップS301の処理へと戻る。
次にMPU3515は、ステップS304においてリミットスイッチ209がオン状態になったことを検出すると、カメラ3511に対して撮像するように指令を出す(ステップS306)。カメラ3511は、この指令に応じて物体上に生成されたパターンの画像を撮像する。このときの個体識別装置300の状態は図10に示すようになっており、カメラ3511は、物体上に描かれた点の画像を可動ミラー208を通じて真上からの画像として撮像し、撮像して得た画像データをRAM3514の所定の領域に保存する。
次にMPU3512は、RAM3514に保存された画像データを解析して、描画された点の画像から個体識別子を抽出する(ステップS307)。次に、MPU3512は、抽出した個体識別子を、通信回路3516を通じて外部の登録装置(図示せず)へ送信する(ステップS308)。そして、MPU3512は、次のパターンの生成と撮像に備えてステップS301の処理へと戻る。
このように本実施形態によれば、パターン撮像ユニット351は、第1および第2のインクジェットノズル331、341によって物体上にパターンが生成されたことを検出して撮像を行うため、パターンの生成と撮像との間に食い違いが生じるのを防ぐことができる。
また本実施形態によれば、微小な粒がランダムに分布する環状のパターンを物体上に生成することができる。また、図12に示すような非対称パターンにすると、パターンの撮影時の向きが決定できるため、照合時における位置合わせや向きの推定が不要になり、照合処理の高速化が可能になる。
また本実施形態によれば、物体上に生成したパターンをその真上からの画像として撮像することができる。
また本実施形態によれば、撮像したパターンから個体識別子を抽出し、外部の登録装置へ送信することができる。
本実施形態では、可動ミラー208を使用したが、可動ミラー208を省略する構成にしてもよい。この場合、第2の実施形態の変形例を示す図8および図9と同様に、例えば、インクジェットノズル331およびインクジェットノズル341は、その先端が容器204の下面中央の上方に位置するように固定板213に斜めに取り付ける。また、パターン撮像ユニット202は、その内蔵するカメラの撮像方向が容器204の下面中央を向くように、容器204に固定する。このような構成によれば、可動ミラー208が省略されるため構成が簡易になる。
また、描画した点の画像にインクジェットノズル331およびインクジェットノズル341の一部が写っても支障がないならば、インクジェットノズル331およびインクジェットノズル341の先端が物体の近傍に位置している状態(例えば図11の状態)で撮像を行うようにしてもよい。
本実施形態では、インクジェットを使用したが、インクジェットの代わりに、インクを適量(例えば1滴)だけ滴下させることができるインク滴下器や、インクを適量だけ吹き付けることができるインク噴射器や、インクを刷毛によって適量だけ塗布することができる塗布器を2組使用してもよい。あるいはインクジェットの代わりに、物体上に環状のランダムパターンを形成するレーザ加工機を使用してもよい。
また本実施形態では、パターンを生成しその画像を撮像する毎に、個体識別子の抽出と登録装置への送信を行ったが、撮像した画像を一旦メモリ(RAM等)に蓄積し、後刻に個体識別子の抽出と登録装置への送信を行うようにしてもよい。また本実施形態では、登録装置へ個体識別子を送信したが、それに代えて或いはそれに加えて、撮像したパターンの画像を登録装置へ送信するようにしてもよい。
[第4の実施形態]
本実施形態では、第1の実施形態に係る個体識別装置100をより具体化した他の実施形態について説明する。
図15を参照すると、本発明の第4の実施形態に係る個体識別装置400は、図3を参照して説明した第2の実施形態に係る個体識別装置200のインクペン201が、スタンプ401に置き換えられ、パターン撮像ユニット202がパターン撮像ユニット402に置き換えられている。また、リミットスイッチ403が新たに設けられている。その他、第2の実施形態に係る個体識別装置200と同じ部材には同じ符号を付している。
スタンプ401は、円柱状の心材413の一端側に、中空円柱の形状を有するフェルト材411を嵌め込んで固定し、またフェルト材411の上側の心材部分にインクタンク412を取り付けた構造を有しており、心材413の他端側を固定板213の下面に固定することにより、蓋203の動きに連動して上下動するように構成されている。また、パターン撮像ユニット402から延びるファイバースコープ414が心材413の上端の側面から下端まで貫通し、その先端部分に装着されたレンズによって取得された画像がパターン撮像ユニット402まで伝達されるようになっている。
インクタンク412は、微小な粒を混入したインクを蓄えている。微小な粒としては、金属粉やガラス粉などの微粒子や、特許文献1および2に記載されるタガントなどが使用できる。微小な粒は、インクを構成する材料(当該微小な粒を除く)と反射特性が異なる粒であることが望ましい。また微小な粒は、インクに不均一に含有していることが望ましい。インクタンク432に充填してあるインクは、毛細現象によりフェルト材431に常に染み込むようになっている。
蓋205が上から押下されていない図15に示す状態のとき、フェルト材411の下面は、容器204の底面から離れた位置(待機位置)にある。また、この状態では、固定板213の上面がリミットスイッチ403に当接し、リミットスイッチ403はオン状態になっている。他方、蓋205が上から押下されている図16に示す状態では、蓋205と一体で上下するフェルト材411の下面は、容器204の下面まで達する位置(生成位置)にある。その結果、容器204が物体上に載置されている場合、中空円柱のフェルト材411の下面から染み出るインクによって、物体上にパターンが生成される。前述したように、インクには微小は粒が不均一に混入しているため、描画されるパターンは、図17に模式的に示すように、微小な粒(図では黒丸で表している)をランダムな位置に含有する環状のパターンになる。またフェルト材411の下面が物体の表面に接触するまで蓋205が降下すると、リミットスイッチ210がオフ状態からオン状態に変化する。
次に、図15および図16を参照して個体識別装置400の動作を説明する。
利用者は、個体識別装置400を使って物体に個体識別のためのパターンを生成する場合、パターンを生成したい物体の上に、容器204の下面が接するように筐体203を載置する。このときの個体識別装置400は図15に示すような状態であり、リミットスイッチ403はオン状態、リミットスイッチ210はオフ状態になっている。
利用者が、物体上に載置した筐体203の蓋205を下方に押し下げていくと、図15に示す状態から図16に示す状態へと徐々に遷移していく。そして、利用者が、それ以上押し下げることができない位置まで蓋205を押し下げると、蓋205と連動して下降するスタンプ401のフェルト材411の下面が物体に押し当てられ、物体上に環状のパターンが生成される。また、蓋205と連動して下降する固定板213がリミットスイッチ210に当接するため、リミットスイッチ210がオン状態に変化する。
次に利用者が、蓋205を押し下げていた力を抜くと、弾性体211の反発力によって蓋205が元の位置に向かって上昇していく。その過程で、まずリミットスイッチ210がオン状態からオフ状態へ変化する。蓋205がさらに上昇して図15に示す状態にいたると、リミットスイッチ403がオフ状態からオン状態に変化する。
パターン撮像部402は、リミットスイッチ210、403の状態に基づいて、パターンの生成を検出し、また、生成したパターンを撮像するタイミングを検出する。例えば、パターン撮像部402は、リミットスイッチ403がオン状態からオフ状態へ変化し、その後にリミットスイッチ210がオフ状態からオン状態へ変化すると、即ち図15の状態から図16の状態へ遷移すると、スタンプ401によってパターンの生成が行われたと判断する。またパターン撮像部402は、パターンの生成後に、リミットスイッチ403がオフ状態からオン状態に変化すると、即ち図16の状態から図15の状態へ遷移すると、生成されたパターンを撮像できるタイミングになったと判断し、ファイバースコープ414を通じて内蔵するカメラにより、生成されたパターンの画像を撮像する。
次にパターン撮像ユニット402について詳細に説明する。
図18はパターン撮像ユニット402のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。この例のパターン撮像ユニット402は、カメラ4021と、MPU4022と、ROM4023と、RAM4024と、インターフェイス回路4025と、通信回路4026と、それらを相互に接続するバス4027とから構成される。このうち、ROM4023、RAM4024、インターフェイス回路4025、通信回路4026、およびバス4027は、図6を参照して説明したROM2023、RAM2024、インターフェイス回路2025、通信回路2026、およびバス2027と同様の機能を有する。
カメラ4021は、例えば、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサを使用したカメラを使用することができる。カメラ4021にはファイバースコープ414が接続されており、ファイバースコープ414で取得した画像をカメラ4021で撮像する構造になっている。
図19はMPU4022が実行する処理の一例を示すフローチャートである。以下、図15乃至図19を参照して、MPU4022が実行する処理を説明する。
MPU4022は、リミットスイッチ403の状態を、インターフェイス回路4025を通じて読み取り、オフ状態になったか否かを監視している(ステップS401)。前述したように個体識別装置400は図15に示した状態ではリミットスイッチ403はオン状態になっており、パターンを生成するために物体上に載置されて蓋205が下方に押し下げられると、固定板213が下降するためリミットスイッチ403がオン状態からオフ状態に変化する。MPU4022は、リミットスイッチ403がオフ状態に変化したことを検出すると、リミットスイッチ210がオン状態に変化したか否かを検出する(ステップS402)。
利用者が、それ以上押し下げることができない位置まで蓋205をさらに押し下げたことによって、リミットスイッチ210がオン状態になると、MPU4022は、容器204に内蔵されたスタンプ401のフェルト材411が物体の表面に押し付けられ、フェルト材411から流出するインクによって物体上にパターンが描画されたと判断し、次に、リミットスイッチ403がオン状態に変化するのを監視する(ステップS403)。他方、MPU4022は、リミットスイッチ403がオフ状態になった後、リミットスイッチ210がオン状態になる前にリミットスイッチ403がオン状態に復帰した場合には(ステップS204でYES)、スタンプ401によって描画されることなく蓋205が元に戻されたと判断し、ステップS401の処理へと戻る。
次にMPU4022は、ステップS403においてリミットスイッチ403がオン状態になったことを検出すると、カメラ4021に対して撮像するように指令を出す(ステップS405)。カメラ4021は、この指令に応じてファイバースコープ414によって取得した画像を撮像する。なお、カメラ4021は照度が不足する場合には、インターフェイス回路4025を通じて照明器214を撮影時に一時的に点灯させる。撮影が行われる時点の個体識別装置400の状態は図15に示すようになっており、カメラ4021は、スタンプ401で物体上に描かれた図17に示したような環状の画像を真上から撮像し、撮像して得た画像データをRAM4024の所定の領域に保存する。
次にMPU4022は、RAM4024に保存された画像データを解析して、描画された環状の画像から個体識別子を抽出する(ステップS406)。次に、MPU4022は、抽出した個体識別子を含むデータを、通信回路4026を通じて外部の登録装置(図示せず)へ送信する(ステップS407)。MPU4022は、送信データにROM4023やRAM4024に記憶された情報、例えば当該個体識別装置400の識別情報や現在時刻等の属性情報を含めるようにしてもよい。そして、MPU4022は、次の撮像に備えてステップS401の処理へと戻る。
このように本実施形態によれば、パターン撮像ユニット402は、スタンプ401によって物体上にパターンが生成されたことを検出して撮像を行うため、パターンの生成と撮像との間に食い違いが生じるのを防ぐことができる。
また本実施形態によれば、物体上に環状のパターンを生成することができる。
また本実施形態によれば、物体上に生成したパターンをその真上から撮像することができる。
また本実施形態によれば、撮像したパターンから個体識別子を抽出し、外部の登録装置へ送信することができる。
本実施形態では、環状のパターンを生成するようにしたが、スタンプ401のフェルト材411の下面の形状を変更することにより、環状以外の形状のパターンを生成することができる。図20は環状以外の形状のパターン例を示す。図20に示す例は三日月型のパターンである。その他、図示していないが、重心からずれた位置に穴等を有する矩形型のパターン、環状の一部に切欠きを有するパターン、環状のパターンに所定形状のパターン(文字等)を切欠きによって形成したパターンなどが考えられる。これらのような非対称パターンにすると、パターンの撮影時の向きが決定できるため、照合時における位置合わせや向きの推定が不要になり、照合処理の高速化が可能になる。
また本実施形態では、フェルト材411を使用したが、物体に押し当てることでインクによるパターンを形成できる部材であればフェルト材に限定されず、スポンジや布等を使用してもよい。また本実施形態では、ファイバースコープを使用したが、ファイバースコープは必須ではない。第1乃至第3の実施形態のように撮像させる構成としてもよく、その場合、シャチハタを使って本発明を実現することができる。
また本実施形態では、パターンを生成しその画像を撮像する毎に、個体識別子の抽出と登録装置への送信を行ったが、撮像した画像を一旦メモリ(RAM等)に蓄積し、後刻に個体識別子の抽出と登録装置への送信を行うようにしてもよい。また本実施形態では、登録装置へ個体識別子を送信したが、それに代えて或いはそれに加えて、撮像したパターンの画像を登録装置へ送信するようにしてもよい。
[第5の実施形態]
本実施形態では、本発明の個体識別装置を有する工具の実施形態について説明する。具体的には、本実施形態は、設定トルク値で締付を行った締結部材に個体識別のためのパターンを生成すると共に当該パターンを撮像する機能を有するトルクレンチに関する。
図21を参照すると、本発明の第5の実施形態に係るトルクレンチ500は、設定トルクに達した際、トルクレンチ本体508内に設けたトグル機構506の動作によるヘッド509の首振りの変位を利用し、機械的なリンク機構507を介し、ヘッド509に取り付けた角ドライブ501の下面中央部からピン502を所定量だけ突出させる構造を有している。このトルクレンチ500を使用してボルト503の締付を行う場合、個体識別装置504を挿入したディープソケット505を角ドライブ501に取り付ける。個体識別装置504は、蓋205がピン502側に位置するようにディープソケット505内に挿入しておく。このとき、個体識別装置504がディープソケット505から抜け落ちないように、ディープソケット505の内径に段差を設けるか、ピン502の先端と蓋205とを結合しておいてよい。
図22は、ボルト503の締付を開始する時点のトルクレンチ500の状態を示しており、ピン502と個体識別装置504の蓋205とが接触し、また個体識別装置504の容器204の下面がボルト503の頭部に接触している。この個体識別装置504の状態は、第2乃至第4の実施形態における図3、図10、図15に示す状態に相当する。このような状態で作業者がトルクレンチへ加重を加えてボルト503の締め付けを行う。
トルクレンチ500は、設定されたトルクに達すると、前述したようにピン502が所定量だけ下方に突出する。図23は、設定トルクに達した時点のトルクレンチ500の状態を示しており、突出した作動ピン502により押されて個体識別装置504の蓋205が押し下げられている。この状態は、第2乃至第4の実施形態における図4、図11、図16に示す状態に相当する。その結果、ボルト503の頭部の上面に個体識別のためのパターンが生成される。例えば個体識別装置504として第2の実施形態の個体識別装置200を使用した場合には、インクペン201によって微小な粒をランダムに有する点状のパターンがボルト503の頭部に生成される。また、例えば個体識別装置504として第3の実施形態の個体識別装置300を使用した場合には、第1および第2のインクジェットノズル331、341によって微小な粒をランダムに有する環状のパターンがボルト503の頭部に生成される。さらに、例えば個体識別装置504として第4の実施形態の個体識別装置400を使用した場合には、フェルト材411によって微小な粒をランダムに有する環状のパターンがボルト503の頭部に生成される。
ボルト503の締付が終了し、作業者がトルクレンチへの加重をやめるとトグル機構506が開放され、リンク機構507が作動位置から初期位置に戻ってピン502が初期位置まで後退し、それに応じて個体識別装置504の蓋205が弾性体211の反発力により初期の位置に復帰する。この状態は、第2乃至第4の実施形態における図3、図10、図15に示す状態に復帰したことに相当する。その復帰のタイミングで、個体識別装置504のパターン撮像ユニットによってボルト503の頭部に生成されたパターンの画像が撮像される。また、その後、個体識別装置504のパターン撮像ユニットによって、上記撮像されたパターンの画像から個体識別子が抽出され、図示しない登録装置へ送信される。
このように本実施形態によれば、設定トルク値で締付を行った締結部材に個体識別のためのパターンを生成し、そして、生成したパターンの画像を撮像することができる。
[第6の実施形態]
本実施形態では、本発明の個体識別装置を有するロボットハンドの実施形態について説明する。具体的には、組み付けやピッキングなどの作業を行った対象物に対して個体識別のためのパターンを生成すると共に生成したパターンを撮像する機能を有するロボットハンドに関する。
図24を参照すると、本発明の第6の実施形態に係るロボットハンド600は、基部605上に対向配置された一対のフィンガー部601、602を有している。ロボットハンド600は、この一対のフィンガー部601、602で対象物611をその側方から挟み込むことによって、対象物611を把持することができる。またロボットハンド600は、フィンガー部601とフィンガー部602との間の基部605上に突出量を調整可能なピン603を有する。そして、このピン603に個体識別装置604が装着されている。個体識別装置604は、その蓋205がピン603に対向するようにピン603に装着される。
図24は、ピン603の突出量が最小値であるときの状態を示している。この状態では、個体識別装置604の容器204の下面と対象物611との間に十分な空間が確保されている。他方、図25は、ピン603の突出量が中間値であるときの状態を示している。この状態では、個体識別装置604の容器204の下面が対象物611に接触している。この個体識別装置604の状態は、第2乃至第4の実施形態における図3、図10、図15に示す状態に相当する。また、図26は、ピン603の突出量が最大値であるときの状態を示している。この状態では、個体識別装置604の容器204の下面が対象物611に当接した状態でさらに蓋205が所定量押し下げられている。この状態は、第2乃至第4の実施形態における図4、図11、図16に示す状態に相当する。その結果、対象物611に個体識別のためのパターンが生成される。例えば個体識別装置604として第2の実施形態の個体識別装置200を使用した場合には、インクペン201によって微小な粒をランダムに有する点状のパターンが対象物611に生成される。また、例えば個体識別装置604として第3の実施形態の個体識別装置300を使用した場合には、第1および第2のインクジェットノズル331、341によって微小な粒をランダムに有する環状のパターンが対象物611に生成される。さらに、例えば個体識別装置604として第4の実施形態の個体識別装置400を使用した場合には、フェルト材411によって微小な粒をランダムに有する環状のパターンが対象物611に生成される。
図26に示す状態からピン603の突出量を中間値に戻すと、図25に示す状態になる。即ち、個体識別装置604の容器204の下面が対象物611に接したまま、蓋205が弾性体211の反発力により初期の位置に復帰する状態になる。この状態は、第2乃至第4の実施形態における図3、図10、図15に示す状態に復帰したことに相当する。その復帰のタイミングで、個体識別装置604のパターン撮像ユニットによって対象物611に生成されたパターンの画像が撮像される。また、その後、個体識別装置604のパターン撮像ユニットによって、上記撮像されたパターンの画像から個体識別子が抽出され、図示しない登録装置へ送信される。
図27は、本実施形態のロボットハンド600を有する多関節ロボット620によってピッキング作業を行う例を示している。ロボット620は、棚等に格納されている対象物群から特定の種類の対象物を特定の数だけ箱630に箱詰めする作業を行っている。図27は、第1の種類の対象物611−1を1個、第2の種類の対象物611−2を1個、それぞれ箱630に収納し終えた状態を示している。箱630に収納された対象物611−1、611−2の上面には個体識別のためのパターン641、642が生成されている。対象物611−1上のパターン641は、ロボット620が当該対象物611−1を箱630に納めた際に、ロボットハンド600に装着されている個体識別装置604により生成したパターンである。同様に、対象物611−2上のパターン642は、ロボット620が当該対象物611−2を箱630に納めた際に生成したパターンである。
このようにロボット620は、本実施形態に係るロボットハンド600を使用することにより、ピッキング作業を終えた対象物611に対して個体識別のためのパターンを生成でき、また生成したパターンの画像を撮像することができる。
[第7の実施形態]
図28を参照すると、本発明の第7の実施形態に係る個体識別装置700は、Wi−fi等のネットワークを通じて登録装置701に接続されている。また登録装置701には磁気ディスク装置等の記憶装置702が接続されている。
個体識別装置700は、本発明の第2乃至第6の実施形態に係る個体識別装置200〜600と同様の機能を有する。
登録装置701は、個体識別装置700からネットワークを通じて送信された個体識別子と属性情報とを含むデータを受信し、記憶装置702に保存する機能を有する。
図27は記憶装置702に保存されているデータの例を示す。この例では、記憶装置702は、物体の個体識別子とその物体の1以上の属性値とを有するデータが記憶されている。例えば、物体が工業製品や商品パッケージなどの場合、型番、製造ロット番号、当該物体の作業に使用したトルクレンチ等の工具やロボット等の番号などが属性値の例である。また個体識別子は、N(≧2)次元のベクトルとしているが、そのデータ構造は任意である。
本実施形態では、個体識別装置700から登録装置701へ物体の個体識別子とその物体の属性値とを有するデータを送信したが、他の実施形態として、個体識別装置700から登録装置701へ物体上に生成したパターンの画像データとその物体の属性値とを有するデータを送信するようにしてもよい。その場合、登録装置701は、受信したパターンの画像データから個体識別子を抽出し、その抽出した個体識別子と受信した属性値とを有するデータを記憶装置702に保存する。
また本実施形態では、個体識別装置700の外部に登録装置701を設けたが、他の実施形態として、登録装置701の機能を個体識別装置700に設けるようにしてもよい。
[第8の実施形態]
図30を参照すると、本発明の第7の実施形態に係る識別照合装置800は、物体810の識別・照合を行う機能を有する。
物体810は、工業製品や商品パッケージなど、識別・照合の対象となる物体である。物体810の何れかの面上には、パターン811が形成されている。このパターン811は、本発明の第1乃至第6の実施形態の何れかの個体識別装置によって物体810上に形成されたパターンに相当する。
識別照合装置800は、パターン撮像部801と判定部802とを有する。
パターン撮像部801は、物体810上に形成されたパターン810の画像を取得し、その画像から個体識別子を抽出する機能を有する。このパターン撮像部801は、例えば、本発明の第2乃至第7の識別照合装置におけるパターン撮像ユニットと同様の機能を有する。
判定部802は、パターン撮像部801により抽出された個体識別子と記憶装置820に記憶されている登録済みの物体の個体識別子とを比較し、比較結果に基づいて、物体の識別・照合の判定を行う機能を有する。記憶装置820には、例えば、第7の実施形態に係る登録装置701により、登録済みの物体の個体識別子とその属性値とを有するデータが予め記憶されている。
識別照合装置800は、例えば図31に示すように、1以上のマイクロプロセッサ等の演算処理部841と、メモリやハードディスク等の記憶部842と、カメラ843とを有する情報処理装置840と、プログラム844とで実現することができる。情報処理装置840は、例えばスマートフォンであってよい。プログラム844は、情報処理装置840の立ち上げ時等に外部のコンピュータ読み取り可能な記録媒体からメモリに読み込まれ、演算処理部841の動作を制御することにより、演算処理部841上に、パターン撮像部801、判定部802といった機能的手段を実現する。
図32は識別照合装置800を用いて実行する識別照合方法の手順を示すフローチャートである。以下、図30及び図32を参照して本実施形態に係る識別照合方法について説明する。
まず、識別照合装置800のパターン撮像部801は、物体810上に形成されたパターン811の画像を取得する(ステップS801)。そして、パターン撮像部801は、取得したパターン811の画像から、物体810の個体識別子を抽出する(ステップS802)。
次に、識別照合装置800の判定部802は、上記抽出された物体810の個体識別子と記憶部820に記憶されている登録済みの物体の個体識別子とを比較し、比較結果に基づいて、物体の識別・判定を行う(ステップS803)。判定部802は、例えば、個体識別子がN次元のベクトルである場合、物体810の個体識別子と登録済みの物体の個体識別子のベクトル間の類似度(あるいは距離)を算出し、類似度が閾値以上であれば(距離が閾値以下であれば)、2つの個体識別子は同一と判定し、それ以外は同一でないと判定する。判定部802は、物体810の個体識別子と同一の登録済みの物体の個体識別子が発見されるか、または、全ての登録済みの物体の個体識別子との比較を終えるか、何れか早く成立した方を条件として、物体の識別・判定処理の繰り返しを終了する。そして、判定部802は、判定結果830を出力する。判定結果830は、識別・照合の成功の有無を表すものであってよい。また判定結果830は、成功の場合、同一と判定した登録済みの物体の個体識別子に対応して記憶部820に記憶されている物体の属性値を有していてよい。
以上、本発明を幾つかの実施形態を挙げて説明したが、本発明は以上の実施形態にのみ限定されず、その他、各種の付加変更が可能である。本発明の構成や詳細には、本発明の範囲内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
なお、本発明は、日本国にて2015年8月31日に特許出願された特願2015−170114の特許出願に基づく優先権主張の利益を享受するものであり、当該特許出願に記載された内容は、全て本明細書に含まれるものとする。
本発明は、工業製品や商品等の物体の同一性を識別したり、照合したりする分野に利用できる。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
[付記1]
物体上にパターンを生成する生成部と、
前記パターンの生成を検出し、前記生成されたパターンを撮像する撮像部と、
を備える個体識別装置。
[付記2]
前記生成部は、待機位置から前記パターンの生成を行う生成位置まで移動可能に構成され、
前記撮像部は、前記生成部が前記待機位置から前記生成位置まで移動したことを検出することにより前記パターンの生成を検出する、
付記1に記載の個体識別装置。
[付記3]
前記撮像部は、前記生成部が前記生成位置から前記待機位置に移動したタイミングで撮像を行う、
付記2に記載の個体識別装置。
[付記4]
前記生成部の移動経路の途中に設けられ、前記生成部によって生成された前記パターンの画像を前記撮像部に案内する可動ミラーを有する、
付記1乃至3の何れかに記載の個体識別装置。
[付記5]
前記生成部の近傍から前記生成部によって生成された前記パターンの画像を取り込んで前記撮像部まで案内するファイバースコープを有する、
付記1乃至3に何れかに記載の個体識別装置。
[付記6]
前記生成部は、微小な粒を含む液体を前記物体に付与することにより前記パターンを生成する、
付記1乃至5の何れかに記載の個体識別装置。
[付記7]
前記生成部は、ペンである、
付記1乃至6の何れかに記載の個体識別装置。
[付記8]
前記生成部は、液状のインク粒子を噴き付ける手段である、
付記1乃至6の何れかに記載の個体識別装置。
[付記9]
前記液状のインク粒子を噴き付ける手段は、インクジェットである、
付記8に記載の個体識別装置。
[付記10]
前記インクジェットは、微小な粒を含むインクを前記物体に吹き付けることにより円形状の第1のパターンを生成する第1のインクジェットと、前記微小な粒を含まないインクを噴きつけることにより前記第1のパターンより小さな円形状の第2のパターンを前記第1のパターン上に生成する第2のインクジェットとを有する、
付記9に記載の個体識別装置。
[付記11]
前記生成部は、スタンプである、
付記1乃至6の何れかに記載の個体識別装置。
[付記12]
前記スタンプによって前記物体上に形成される前記パターンの形状は環状である、
付記11に記載の個体識別装置。
[付記13]
前記生成部は、前記物体上にランダムパターンを生成するレーザ加工機である、
付記1乃至5の何れかに記載の個体識別装置。
[付記14]
前記撮像部は、前記撮像して得た前記パターンの画像から、前記粒の分布に依存する特徴量を前記物体の個体識別子として抽出する、
付記1乃至13の何れかに記載の個体識別装置。
[付記15]
前記個体識別子を前記物体の属性情報に関連付けて記憶装置に記録する登録部を有する、
付記14に記載の個体識別装置。
[付記16]
付記1乃至15の何れかに記載の個体識別装置を有し、設定トルク値で締付を行った締結部材上に前記個体識別装置によって個体識別のためのパターンを生成すると共に当該生成したパターンを撮像する工具。
[付記17]
付記1乃至15の何れかに記載の個体識別装置を有し、作業を行った対象物上に前記個体識別装置によって個体識別のためのパターンを生成すると共に当該生成したパターンを撮像するロボットハンド。
[付記18]
付記14に記載の個体識別装置によって抽出された個体識別子を用いて識別を行う識別装置。
[付記19]
付記14に記載の個体識別装置によって抽出された個体識別子を用いて照合を行う照合装置。
[付記20]
生成部と撮像部とを有する装置が実行する個体識別方法であって、
前記生成部が、物体上にパターンを生成し、
前記撮像部が、前記パターンの生成を検出し、前記生成されたパターンを撮像する、
個体識別方法。
[付記21]
前記パターンの生成では、前記生成部が、待機位置から前記パターンの生成を行う生成位置まで移動し、
前記パターンの生成の検出では、前記撮像部が、前記待機位置から前記生成位置まで前記生成部が移動したことを検出することにより、前記パターンの生成を検出する、
付記20に記載の個体識別方法。
[付記22]
前記パターンの撮像では、前記生成部が、前記生成位置から前記待機位置に前記生成部が移動したタイミングで撮像を行う、
付記21に記載の個体識別方法。
[付記23]
前記パターンの生成では、微小な粒を含む液体を前記物体に付与することにより前記パターンを生成する、
付記20乃至22の何れかに記載の個体識別方法。
[付記24]
前記パターンの生成では、レーザ加工機により前記物体上にランダムパターンを生成することにより前記パターンを生成する、
付記20乃至22の何れかに記載の個体識別方法。
[付記25]
前記撮像部が、前記撮像して得た前記パターンの画像から、前記粒の分布に依存する特徴量を前記物体の個体識別子として抽出する、
付記20乃至24の何れかに記載の個体識別方法
[付記26]
前記個体識別装置は登録部を有し、
前記登録部が、前記個体識別子を前記物体の属性情報に関連付けて記憶装置に記録する、
付記25に記載の個体識別方法。
[付記27]
付記25に記載の個体識別方法によって抽出された個体識別子を用いて識別を行う識別方法。
[付記28]
付記25に記載の個体識別方法によって抽出された個体識別子を用いて照合を行う照合方法。
100…個体識別装置
101…パターン生成部
102…パターン撮像部
110…物体
111…パターン
200…個体識別装置
201…ペン
202…パターン撮像ユニット
203…筐体
204…容器
205…蓋
206…明かり取り用の窓
208…可動ミラー
208a…軸
208b…引っ張りバネ
209…リミットスイッチ
210…リミットスイッチ
211…弾性体
212…連結材
213…固定板
214…照明器
215…リミットスイッチ
300…個体識別装置
331…第1のインクジェットノズル
332…第1のインクジェット
333…第1の第1のインクカートリッジ
341…第2のインクジェットノズル
342…第2のインクジェット
343…第2の第1のインクカートリッジ
352…パターン撮像ユニット
400…個体識別装置
402…パターン撮像ユニット
403…リミットスイッチ
411…フェルト材
412…インクタンク
413…心材
414…ファイバースコープ
500…トルクレンチ
501…角ドライブ
502…ピン
503…ボルト
504…個体識別装置
505…ディープソケット
506…トグル機構
507…リンク機構
508…トルクレンチ本体
509…ヘッド
600…ロボットハンド
601…フィンガー部
602…フィンガー部
603…ピン
604…個体識別装置
605…基部
611…対象物
620…多関節ロボット
630…箱
641…パターン
642…パターン
700…個体識別装置
701…登録装置
702…記憶装置
800…識別照合装置
801…パターン撮像部
802…判定部
810…物体
811…パターン
820…記憶装置
830…判定結果
840…情報処理装置
841…演算処理部
842…記憶部
843…カメラ
844…プログラム

Claims (10)

  1. 物体上にパターンを生成する生成部と、
    前記パターンの生成を検出し、前記生成されたパターンを撮像する撮像部と、
    前記生成部および前記撮像部を収納し、下面に開口を有する筐体と、
    を備え、
    前記生成部は、待機位置と生成位置との間で進退自在に構成され、前記筐体の下面が前記物体に接するように前記物体上に載置された状態で前記待機位置から前記生成位置まで移動したときに前記開口を通して前記物体上に前記パターンを生成し、
    前記筐体は、前記生成部が前記生成位置に位置していることを検知する第1の検知手段を備え、
    前記撮像部は、前記第1の検知手段の検知結果に基づいて前記パターンの生成を検知し、前記開口を通して前記物体上の前記パターンを撮像し、
    前記筐体は、前記生成部が前記待機位置に位置していることを検知する第2の検知手段を備え、
    前記撮像部は、前記第1の検知手段の検知結果に基づいて前記パターンの生成を検知した後、前記第2の検知手段の検知結果に基づいて、前記生成部が前記生成位置から前記待機位置に移動したタイミングで撮像を行う、
    個体識別装置。
  2. 前記生成部の移動経路の途中に設けられ、前記生成部によって生成された前記パターンの画像を前記撮像部に案内する可動ミラーを有する、
    請求項1に記載の個体識別装置。
  3. 前記生成部の近傍から前記生成部によって生成された前記パターンの画像を取り込んで前記撮像部まで案内するファイバースコープを有する、
    請求項1に記載の個体識別装置。
  4. 前記生成部は、第1のインクジェットと第2のインクジェットとを含み、
    前記第1のインクジェットは、微小な粒を含むインクを前記物体に吹き付けることにより円形状の第1のパターンを生成するように構成され、
    前記第2のインクジェットは、前記微小な粒を含まないインクを噴きつけることにより前記第1のパターンより小さな円形状の第2のパターンを前記第1のパターン上に生成するように構成されている、
    請求項1乃至の何れかに記載の個体識別装置。
  5. 請求項1乃至の何れかに記載の個体識別装置を有し、設定トルク値で締付を行った締結部材上に前記個体識別装置によって個体識別のためのパターンを生成すると共に当該生成したパターンを撮像する工具。
  6. 請求項1乃至の何れかに記載の個体識別装置を有し、作業を行った対象物上に前記個体識別装置によって個体識別のためのパターンを生成すると共に当該生成したパターンを撮像するロボットハンド。
  7. 請求項1乃至の何れかに記載の個体識別装置を有し、前記撮像して得た前記パターンの画像の特徴量を前記物体の個体識別子として抽出し、前記個体識別子を用いて識別を行う識別装置。
  8. 物体上にパターンを生成する生成部と、前記パターンの生成を検出し、前記生成されたパターンを撮像する撮像部と、前記生成部および前記撮像部を収納し、下面に開口を有する筐体と、を備えた個体識別装置が実行する個体識別方法であって、
    前記生成部は、待機位置と生成位置との間で進退自在に構成され、前記筐体の下面が前記物体に接するように前記物体上に載置された状態で前記待機位置から前記生成位置まで移動したときに前記開口を通して前記物体上に前記パターンを生成し、
    前記筐体は、前記生成部が前記待機位置から前記生成位置まで移動したことを検知する第1の検知手段を備え、
    前記撮像部は、前記第1の検知手段の検知結果に基づいて前記パターンの生成を検知し、前記開口を通して前記物体上の前記パターンを撮像し、
    前記筐体は、前記生成部が前記待機位置に位置していることを検知する第2の検知手段を備え、
    前記撮像部は、前記第1の検知手段の検知結果に基づいて前記パターンの生成を検知した後、前記第2の検知手段の検知結果に基づいて、前記生成部が前記生成位置から前記待機位置に移動したタイミングで撮像を行う、
    個体識別方法。
  9. 請求項に記載の個体識別方法によって撮像されたパターンの画像の特徴量を前記物体の個体識別子として抽出し、前記個体識別子を用いて識別を行う識別方法。
  10. 請求項に記載の個体識別方法によって撮像されたパターンの画像の特徴量を前記物体の個体識別子として抽出し、前記個体識別子を用いて照合を行う照合方法。
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