JP6812254B2 - タイヤ接地特性の評価方法 - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤ接地特性の評価方法に関するものである。
従来、タイヤの接地特性を評価する手法として、タイヤを可視光に対して透明な平板上に載置し、所定の荷重を負荷した状態で、平板の下側から可視光を照射し、その反射光を検出するものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許第3406643号
ここで、実際の路面はアスファルトやコンクリートで舗装され、あるいは、非舗装の石、砂、土であり、これらの上を車両が走行するため、所定の凹凸を有する路面上のタイヤの接地特性を評価することが望まれる。しかしながら、上記の手法では、凹凸を有する平板を用いた場合、凹凸が可視光を散乱して凹凸を有する平板上のタイヤの接地特性を評価することが困難となる場合があった。
このような事情に鑑みて、本発明は、平板が所定の凹凸を有する場合であっても平板上のタイヤの接地特性を評価し得る、タイヤ接地特性の評価方法を提供することを目的とする。
本発明の要旨構成は、以下の通りである。
本発明のタイヤ接地特性の評価方法は、平板の一方の面上にタイヤを載置し、
前記タイヤに所定の荷重を負荷し、又は、無負荷状態とし、前記タイヤに、前記平板の他方の面側から又は前記平板の内部から、0.1THz〜10THzの周波数を有するテラヘルツ波を照射し、前記テラヘルツ波の波長は、例えば前記平板の一方の面の少なくとも一部の粗さ平均高さより大きく、前記タイヤからの前記テラヘルツ波の反射波を検出し、前記検出の結果に基づいて、前記タイヤの接地時の特性を評価することを特徴とする。ここで、凹凸がテラヘルツ波を散乱しないのであれば、路面の波長は、算術平均うねりWaなどの他の長さを適用することもできる。また、他の基準長さを用いることもできる。
この方法によれば、平板が所定の凹凸を有する場合であっても平板上のタイヤの接地特性を評価することができる。
本発明のタイヤ接地特性の評価方法では、
平板の一方の面上にタイヤを載置し、
前記タイヤに所定の荷重を負荷し、又は、無負荷状態とし、
前記タイヤに、前記平板の他方の面側から又は前記平板の内部から、0.1THz〜10THzの周波数を有するテラヘルツ波を照射し、前記テラヘルツ波の波長は、前記平板の一方の面の少なくとも一部の、JIS B0601で定義される、基準長さを8mmとした算術平均粗さRaより大きく、又は、JIS B0601で定義される、基準長さを2.5mmとした算術平均粗さRaより大きく、
前記タイヤからの前記テラヘルツ波の反射波を検出し、
前記検出の結果に基づいて、前記タイヤの接地時の特性を評価することが好ましい。
この方法によれば、平板が所定の上記Raを有する凹凸を有する場合であっても平板上のタイヤの接地特性を評価することができる。
本発明のタイヤ接地特性の評価方法では、前記テラヘルツ波の反射波を面で検出することが好ましい。
この方法によれば、ある点の動きを容易に観察して、トレッド表面の動きを容易に計測することができる。
本発明のタイヤ接地特性の評価方法では、前記タイヤの接地面となるゴムの表面に、前記テラヘルツ波の吸収率又は反射率が前記ゴムより大きい又は小さい物質を付け、
検出された前記テラヘルツ波の強度が周囲に比して増大又は減少した位置を検出することにより、前記物質の位置を検出することを含むことが好ましい。
この方法によれば、該物質の位置を容易に識別することにより、トレッド表面の動きをより正確に計測することができる。
本発明のタイヤ接地特性の評価方法では、前記検出された前記テラヘルツ波の強度が周囲に比して増大又は減少した位置を示す画像を取得し、
取得した画像から、前記物質の接地面内の位置の分布を導出することが好ましい。
この方法によれば、物質を付した点である識別点の動きをより精度良く計測することができる。
本発明のタイヤ接地特性の評価方法では、前記位置の分布は、前記物質からの反射波の強度で重みを付けた、面積から求めた重心位置、前記面積から求めた図心位置、及び分布範囲の少なくとも1つを含むことが好ましい。
この方法によれば、物質を付した点である識別点の動きを好適に精度良く計測することができる。
本発明によれば、平板が所定の凹凸を有する場合であっても平板上のタイヤの接地特性を評価し得る、タイヤ接地特性の評価方法を提供することができる。
本発明の一実施形態にかかる、一例の所定の凹凸を有する平板上のタイヤ接地特性の評価方法に用いる、タイヤ接地特性の評価装置を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態にかかる、他の例の所定の凹凸を有する平板上のタイヤ接地特性の評価方法に用いる、タイヤ接地特性の評価装置を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態にかかる、別の例の所定の凹凸を有する平板上のタイヤ接地特性評価方法に用いる、タイヤ接地特性の評価装置を模式的に示す図である。 物質を付した点である識別点の動きを示す画像の一例である。 物質を付した点である識別点の動きと、識別点の位置の分布を示す画像の一例である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に例示説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかる、一例の所定の凹凸を有する平板上のタイヤの接地特性評価方法に用いる、タイヤ接地特性の評価装置を模式的に示す図である。図1に示すように、このタイヤ接地特性評価装置1は、平板2と、テラヘルツ波を照射する照射装置3と、力センサ4と、反射波検出装置5と、を備えている。
本実施形態では、平板2は、可視光に対して透明なアクリル板である。この例では、平板2は、一方の面(図1の上面)の全体に、実際の路面を模擬した凹凸が形成されている。また、平板2は、他方の面(図1の下面)は、全体が平坦に形成されている。ただし、工学的には完全に凹凸をなくすことはできないため、実際には、極微小な凹凸が形成されている。具体的には、この例では、一方の面(図1の上面)は、JIS B0601で定義される、基準長さを8mmとした算術平均粗さRaは、10〜80μmであり、基準長さを2.5mmとした算術平均粗さRaは、2〜10μmである。一方で、他方の面(図1の下面)は、JIS B0601で定義される、基準長さを0.8mmとした粗さ曲線要素の平均長さRaは、0.1〜2μmである。
照射装置3は、図1に示す例では、平板2の下方側(他方の面側)に配置されており、平板2の他方の面(図1の下面)側から一方の面(図1の上面)側に向けてテラヘルツ波を照射することができるように配置されている。照射装置3は、0.1THz〜10THzの周波数を有するテラヘルツ波を照射することが可能な任意の既知の装置を用いることができる。
力センサ4は、この例では、平板2の一方の面(図1の上面)上にタイヤ6を載置し、所定の荷重を負荷し、タイヤ6を平板2上で平板2に対して相対的に回転させた際の、圧力やせん断力τを計測することができるものである。この場合、力センサ4は、任意の既知の圧力センサやせん断力センサ、あるいは圧力とせん断力とを計測することができる、圧力・せん断力センサを用いることができる。この例では、力センサ4は、一部を平板2の内部に埋め込むように構成されている。なお、本発明においては、力センサ4の代わりに、他の特性を計測する装置を設けても良いし、力センサ4等を設けない構成とすることもできる。
反射波検出装置5は、タイヤ6で反射される、タイヤ6からのテラヘルツ波の反射波を検出するものである。反射波検出装置5は、任意の既知のものを用いることができる。この例では、照射装置3が平板2の下方側に配置されており、タイヤ6が平板2の一方の面(図1の上面)上に配置されているため、反射波検出装置5は、テラヘルツ波の反射波を検出可能であるように、平板2の下方側に配置されている。一方で、反射波検出装置5の配置は、この例に限られず、要するに、タイヤ6からのテラヘルツ波の反射波を検出可能な配置とすればよい。
本実施形態の方法では、図1に示すように、まず、平板2の一方の面(図1の上面)上にタイヤ6を載置し、タイヤ6に所定の荷重を負荷する。タイヤ6は、この例ではリム組みされており、リムは、例えば、タイヤが生産され、使用される地域に有効な産業規格であって、日本ではJATMA(日本自動車タイヤ協会)のYEAR BOOK、欧州ではETRTO(The European Tyre and Rim Technical Organisation) STANDARDS MANUAL、米国ではTRA(THE TIRE and RIM ASSOCIATION INC.)YEAR BOOK等に記載されているまたは将来的に記載される、適用サイズにおける標準リム(ETRTOのSTANDARDS MANUALではMeasuring Rim、TRAのYEAR BOOKではDesign Rim)を指す(すなわち、上記の「リム」には、現行サイズに加えて将来的に上記産業規格に含まれ得るサイズも含む。「将来的に記載されるサイズ」の例としては、ETRTOのSTANDARDS MANUAL 2013年度版において「FUTURE DEVELOPMENTS」として記載されているサイズを挙げることができる。)が、上記産業規格に記載のないサイズの場合は、タイヤのビード幅に対応した幅のリムをいう。また、この例では、リム組みされたタイヤ6は、内圧が充填されており、内圧は、例えば、タイヤを上記適用リムに装着し、適用サイズのタイヤにおける上記JATMA等の規格のタイヤ最大負荷能力に対応する空気圧(最高空気圧)とすることができる。なお、上記産業規格に記載のないサイズの場合は、タイヤを装着する車両ごとに規定される最大負荷能力に対応する空気圧(最高空気圧)をいうものとする。さらに、上記「所定の荷重」は、一例として、上記JATMA等の規格のタイヤ最大負荷能力とすることができる。あるいは、タイヤ最大負荷能力の0.8倍、0.9倍など接地特性評価の目的に応じて任意に設定することができる。なお、本実施形態では、タイヤ6に所定の荷重を負荷するが、例えば、比較対象として、無負荷時の接地状態を評価する際には、タイヤ6を無負荷状態とすることもできる。なお、空気は、窒素ガス等の不活性ガスその他に置換することもできる。
次に、タイヤ6を平板2上で平板2に対して相対的に回転させる。タイヤ6の回転には、図示を省略するが、タイヤ6を軸周りに回転させることのできる任意の既知の装置を用いることができる。また、タイヤ6を平板2上で相対的に回転させる際には、タイヤ6を軸周りに回転可能なように静止させつつ、平板2を移動させるようにしても良いし、一方で、平板2を静止させ、タイヤ6を静止させた平板2上で転がしても良い。さらに、平板2とタイヤ6との両方を移動させて、タイヤ6を平板2上で相対的に回転させても良い。また、いずれの場合も、照射装置3及び反射波検出装置5を静止させることも、移動させることもできる。これらの場合、図示は省略しているが、平板2、照射装置3、反射波検出装置5、及びタイヤ6を移動させることができる任意の既知の装置を用いることができる。
そして、タイヤ6に、平板2の他方の面(図1の下面)側に位置する照射装置3から、0.1THz〜10THzの周波数を有するテラヘルツ波を、平板2の一方の面(図1の上面)上にあるタイヤ6に向けて照射する。なお、この例では、照射装置3は、平板2の下方側(他方の面側)に配置されているが、この態様には限定されず、他にも、照射装置3を例えば平板2の内部に配置し、平板2の内部から平板2の一方の面(図1の上面)に向けてテラヘルツ波を照射することができるように配置してもよい。
ここで、本実施形態では、照射したテラヘルツ波の波長(0.1THz〜10THzの周波数のテラヘルツ波では、0.03mm〜3mm)は、平板2の一方の面の少なくとも一部の、JIS B0601で定義される、基準長さを8mmとした算術平均粗さRa又は基準長さを2.5mmとした算術平均粗さRaより大きい。これにより、照射されたテラヘルツ波は、平板2で散乱されることなく、平板2上のタイヤ6に照射されることになる。また、テラヘルツ波の波長が凹凸の下面4bの上記Raより大きいため、タイヤ6で反射されたテラヘルツ波も平板2で散乱されることなく平板2の下方へと進むことができる。
次に、反射波検出装置5により、タイヤ6からのテラヘルツ波の反射波を検出する。そして、検出の結果に基づいて、タイヤ6の接地時の特性を評価する。例えば、反射波検出装置5により、テラヘルツ波の反射波を画像化して、該画像からタイヤ6の接地時の特性を評価することができる。
このように、本実施形態の方法によれば、平板2が所定の凹凸を有する場合であっても平板2上のタイヤの接地特性を評価することができる。例えば、本実施形態において、接地面でのせん断力τを力センサ4により計測しておけば、以下のように、摩耗エネルギーを算出することができる。すなわち、タイヤのトレッドの摩耗速度Wは、力学的な摩耗エネルギーEとゴムの摩耗のしやすさを表す比例定数Aとを用いて、W=A×Eと表すことができる。ここで、Eは、以下の式1で表すことができる。
Figure 0006812254
(Sは滑り量、τはせん断力、添字x、yは、xy平面におけるx方向、y方向を表す)
τ及びτは、力センサ4により計測することができる。また、滑り量Sは、テラヘルツ波の反射波の検出結果に基づいて導出することができる。従って、本実施形態によれば、力センサ4により計測したせん断力τと導出した滑り量Sとにより、タイヤの摩耗エネルギーを算出してタイヤのトレッド摩耗速度Wを求めることができる。
図2は、本発明の一実施形態にかかる、他の例の所定の凹凸を有する平板上のタイヤ接地特性の評価方法に用いる、タイヤ接地特性の評価装置を模式的に示す図である。図2に示す例では、平板2の上面の凹凸の態様のみが図1に示す例と異なっている。平板2の下面の凹凸の態様は図1と同様である。すなわち、図2に示す例では、平板2の上面は、大きい凹凸が形成されている。図2に示す例では、平板2の上面は、矩形波断面形状を有し、該矩形波の上辺の長さは10mm、下辺の長さは10mmである。また、かかる矩形波断面形状には微小な凹凸が形成され、具体的には、基準長さを8mmとした算術平均粗さRaは、10〜80μmであり、基準長さを2.5mmとした算術平均粗さRaは、2〜10μmである。そして、図2に示す例においても、テラヘルツ波の波長は、上記基準長さを8mmとしたRa又は基準長さを2.5mmとしたRaより大きい。これによれば、大きい凹凸(矩形波断面形状)によっては、凹凸が十分に大きいためテラヘルツ波を散乱しないし、また、大きい凹凸内での微小な凹凸(基準長さ8mmとしたRaが10〜80μm、基準長さ2.5mmとしたRaが2〜10μmの凹凸)についても、テラヘルツ波の波長は、上記Raより大きいため、テラヘルツ波は該微小な凹凸によっては散乱されない。また、下面は、図1に示す例と同様である。従って、図2に示す例の場合も、図1に示す例と同様の作用効果を奏することができる。すなわち、例えば振動特性を評価するような大きい凹凸が平板2のいずれかの面(図2では上面)に形成されている場合であっても、結局は、基準長さ8mmとしたミクロな視点での算術平均粗さRaより、テラヘルツ波の波長が大きければ、テラヘルツ波は平板2によって散乱されない。
図3は、本発明の一実施形態にかかる、別の例の所定の凹凸を有する平板上のタイヤの接地特性評価方法に用いる、タイヤ接地特性の評価装置を模式的に示す図である。図3に示す例では、平板2の上面の凹凸の態様のみが、図1に示す例と異なっている。平板2の下面の凹凸の態様は図1と同様である。すなわち、図3に示す例では、平板2の上面も、下面と同様の、基準長さ8mmとした算術平均Ra(10〜80μm)及び基準長さ2.5mmとした算術平均Ra(2〜10μm)を有している。そして、図3に示す例においても、テラヘルツ波の波長は、上面及び下面の上記上記基準長さ8mmとしたRa又は基準長さ2.5mmとしたRaより大きい。この例でも、図1の下面と同様に、上面及び下面でテラヘルツ波が散乱されないため、図1に示した例と同様の作用効果を奏することができる。よって、本発明は、平坦な路面でのタイヤの接地特性を評価するのにも用いることができる。
なお、図1に示す例では、平板2の上面のみに実際の路面を模擬した凹凸が形成されているが、例えば、平板2の下面のみに同様の粗さの凹凸を形成されていてもよく、平板2の上面及び下面に同様の粗さの凹凸が形成されていてもよい。要するに、実際の路面は、上述のように、舗装路(アスファルト、コンクリート等)や非舗装路(石、砂、土等)など様々であるが、それらの凹凸を模擬した所定の凹凸を有する平板2を様々に用意し、テラヘルツ波の波長を、該所定の凹凸の上記基準長さ8mmとしたRa又は基準長さ2.5mmとしたRaより大きくなるように様々に選定すれば、テラヘルツ波は平板2に散乱されることなく、本発明の効果を得ることができる。そして、テラヘルツ波の照射から反射波の検出までの経路において、テラヘルツ波が平板2によって散乱されなければよく、従って、テラヘルツ波の波長が上記Raより大きい箇所は、上面の少なくとも一部及び下面の少なくとも一部にあればよいこととなる。一方で、タイヤの転動時の接地特性を評価する観点からは、テラヘルツ波の波長が上記Raより大きい箇所を、上面及び下面の全体とすることができる。なお、照射装置3及び反射波検出装置5の両方が平板2の内部に配置されている場合は、テラヘルツ波の波長が上記Raより大きい箇所は、いずれか一方の面の少なくとも一部にあればよいこととなる。
ここで、本発明においては、テラヘルツ波の反射波を面で検出することが好ましい。図4は、物質を付した点である識別点(図4では黒丸で示す)の動きを示す画像の一例である。図4に示すように、面で反射波を計測する場合は、点の動きを容易に計測することができる。一方で、例えば、識別点が動く場合には、テラヘルツ波の反射波を線で検出することもできる。また、識別点の動きに追従することにより、テラヘルツ波の反射波を点で検出することもできる。
また、本発明においては、タイヤの接地面となるゴムの表面に、テラヘルツ波の吸収率又は反射率がゴムより大きい又は小さい物質を付け、検出されたテラヘルツ波の強度が周囲に比して増大又は減少した位置を検出することにより、物質の位置を検出することを含むことが好ましい。具体的には、物質のテラヘルツ波の吸収率がゴムより大きい場合には、検出されたテラヘルツ波の強度が周囲に比して減少した位置を検出して物質の位置を検出し、また、物質のテラヘルツ波の吸収率がゴムより小さい場合には、検出されたテラヘルツ波の強度が周囲に比して増大した位置を検出して物質の位置を検出する。また、物質のテラヘルツ波の反射率がゴムより大きい場合には、検出されたテラヘルツ波の強度が周囲に比して増大した位置を検出して物質の位置を検出し、また、物質のテラヘルツ波の反射率がゴムより小さい場合には、検出されたテラヘルツ波の強度が周囲に比して減少した位置を検出して物質の位置を検出する。テラヘルツ波は、その一部がタイヤ表面ではなくタイヤ内部に侵入してから反射する。このため、反射波がタイヤ表面からの反射波であるか、タイヤ内部からの反射であるか区別することが難しい場合がある。これに対し、上記の方法では、該物質の位置を容易に識別することにより、トレッド表面の動きをより正確に計測することができる。例えば、上記の物質として導体を用いることができる。テラヘルツ波は導体に吸収されるからである。物質としては、より具体的には、酸化チタンやアルミニウムなどの金属が含まれるマーキングや塗料、金属製や金属粉が含まれ貼り付けできるシール、導電性のカーボンブラックやカーボン素材を多く含むゴムなど様々なものを用いることができる。
さらに、本発明では、検出されたテラヘルツ波の強度が周囲に比して増大又は減少した位置を示す画像を取得し、取得した画像から、前記物質の接地面内の位置の分布を導出することが好ましい。計測点の分解能は波長程度となるため、本発明での計測点の分解能はテラヘルツ波の波長程度となる(例えば、テラヘルツ波の波長が0.5mmの場合は分解能は0.5mm程度)。そこで、かかる分解能で可能な範囲で位置の分布まで導出してそれを考慮に入れることで識別点の動きをより精度良く計測することができる。
また、本発明では、位置の分布は、物質からの反射波の強度で重みを付けた、面積から求めた重心位置、面積から求めた図心位置、及び分布範囲の少なくとも1つを含むことが好ましい。図5は、物質を付した点である識別点の動きと、識別点の位置の分布を示す画像の一例である。図5の左上図及び右上図は、トレッド表面に直径1mmの識別点を配置し、これを空間分解能0.5mmで観察した場合の識別点(網掛け斜線で示している)の動きを例示している。従って、図5では、1つの升目の大きさが0.5mm×0.5mmである。図5の左上図では、識別点は4つの升目に跨って分布している。そこから識別点が図示の右上方向に移動して、図5の右上図では、識別点は、9つの升目に跨って分布している。このように、まず、取得した画像により識別点が位置する分布範囲を決定することができる。このとき、取得した画像において、升目に対して識別点が占める面積が0より大きい升目全てを物質の分布範囲とすることもできるし、一方で、升目に対して識別点が占める面積が一定値以下の場合は物質が分布していないものとみなすこともできる。また、図5の上図に示す場合において、物質からの反射波の強度で重みを付けた面積から重心位置や図心位置を求めることができ、例えば図5の右上図では、面性の最も大きい升目を重心位置及び図心位置とすることができる。図5の下図は、図5の上図に対応した、重心位置、図心位置、及び分布範囲を濃淡で可視化処理した図である。図5の下図においては、1つの升目に対して升目全体を所定の濃淡で表示しており、該濃淡は、識別点が升目に対して占める面積の大小によって決定されている。この例では、識別点が升目に対して占める面積が一定以下の場合は分布していないものとみなして処理しており、また、升目に対して占める面積が大きい部分を濃く(図では網掛け部分)示し、該升目より該識別点が升目に対して占める面積が相対的に小さい箇所の升目を淡く(図では斜線部分)示している。このようにして、画像上の例えば濃淡によって、より視覚的に重心位置、図心位置、分布範囲を把握することができる。この場合、画像上最も濃く示されている部分を重心位置及び図心位置の升目であると、より視覚的に把握することができる。また、図5の右上図及び右下図に示すように、4つの升目で、升目に対して識別点が占める面積がほぼ同じである場合、同じ濃さの升目としてより可視化することができ、この場合も、重心位置、図心位置、分布範囲をより視覚的に把握することができる。また、この場合は、例えば4つの升目を1つの升目とみなしたときの重心位置及び図心位置を求めることができる。このようにして、重心位置、図心位置、及び分布範囲の少なくとも1つを求めることで、識別点の動きを好適に精度良く計測することができる。その際に、図5下図のように、濃淡による可視化処理を行うことで、より視覚的に識別点の動きを把握することができる。
タイヤサイズPSR195/65R15の、トレッドパターンを有しないタイヤを試作した。図1に示すような装置を用い、タイヤを適用リムに組み込み、内圧を210kPaとし、荷重4.41kNを負荷し、透明アクリル板上を速度1km/h、スリップ角1°で転動させた場合のタイヤトレッド表面の滑り量を計測した。なお、本実施例では、タイヤは回転可能なように静止させ、透明アクリル板を移動装置により速度1km/hで移動させた。
比較例1として、表面(上下面)が平坦(基準長さ8mmでのRa=1μm)な透明アクリル板を用い、可視光を照射して反射光をビデオカメラで計測した。比較例2として、上面に基準長さ8mmでのRa=40μmの凹凸を有する(下面は平坦)透明アクリル板を用い、可視光を照射してビデオカメラで計測した。発明例1として、上面に基準長さ8mmでRa=40μmの凹凸を有する(下面は平坦)透明アクリル板を用い、1THzのテラヘルツ波(波長0.3mm)を照射し、面により検出を行った。発明例2として、上面に基準長さ8mmでRa=40μmの凹凸を有する(下面は平坦)透明アクリル板を用い、0.5THz(波長0.6mm)のテラヘルツ波を照射し、面による検出を行った。ここで、発明例1、2においては、タイヤ表面に酸化チタンが含まれるマーキングペンによるマーキングを行った。発明例1、2では、マーキングした識別点の画像を取得することで滑り量を評価した。ここでは、酸化チタンにより、テラヘルツ波が吸収されるため、周囲より反射強度が低い領域を識別点として計測した。発明例1は反射波の強度で重みを付けた面積から求めた重心位置、発明例2は該面積から求めた図心位置を求めて、滑り量とした。
Figure 0006812254
表1に示すように、比較例2では、上面に基準長さ8mmでRa=20μmの凹凸を有する透明アクリル板上のタイヤの蹴り出し時の滑り量が計測することができなかったのに対し、発明例1、2によれば、上面に基準長さ8mmでのRa=40μmの凹凸を有する透明アクリル板上のタイヤの蹴り出し時の滑り量を計測することができたことがわかる。
1:タイヤ接地特性評価装置、2:平板、3:照射装置、4:力センサ、
5:反射波検出装置、6:タイヤ

Claims (6)

  1. 平板の一方の面上にタイヤを載置し、
    前記タイヤに所定の荷重を負荷し、又は、無負荷状態とし、
    前記タイヤに、前記平板の他方の面側から又は前記平板の内部から、0.1THz〜10THzの周波数を有するテラヘルツ波を照射し、前記テラヘルツ波の波長は、前記平板の一方の面の少なくとも一部の粗さ平均高さより大きく、
    前記タイヤからの前記テラヘルツ波の反射波を検出し、
    前記検出の結果に基づいて、前記タイヤの接地時の特性を評価することを特徴とする、タイヤ接地特性の評価方法。
  2. 平板の一方の面上にタイヤを載置し、
    前記タイヤに所定の荷重を負荷し、又は、無負荷状態とし、
    前記タイヤに、前記平板の他方の面側から又は前記平板の内部から、0.1THz〜10THzの周波数を有するテラヘルツ波を照射し、前記テラヘルツ波の波長は、前記平板の一方の面の少なくとも一部の、JIS B0601で定義される、基準長さを8mmとした算術平均粗さRaより大きく、又は、JIS B0601で定義される、基準長さを2.5mmとした算術平均粗さRaより大きく、
    前記タイヤからの前記テラヘルツ波の反射波を検出し、
    前記検出の結果に基づいて、前記タイヤの接地時の特性を評価する、請求項1に記載のタイヤ接地特性の評価方法。
  3. 前記テラヘルツ波の反射波を面で検出する、請求項1又は2に記載のタイヤ接地特性の評価方法。
  4. 前記タイヤの接地面となるゴムの表面に、前記テラヘルツ波の吸収率又は反射率が前記ゴムより大きい又は小さい物質を付け、
    検出された前記テラヘルツ波の強度が周囲に比して増大又は減少した位置を検出することにより、前記物質の位置を検出することを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のタイヤ接地特性の評価方法。
  5. 前記検出された前記テラヘルツ波の強度が周囲に比して増大又は減少した位置を示す画像を取得し、
    取得した画像から、前記物質の接地面内の位置の分布を導出する、請求項4に記載のタイヤ接地特性の評価方法。
  6. 前記位置の分布は、前記物質からの反射波の強度で重みを付けた、面積から求めた重心位置、前記面積から求めた図心位置、及び分布範囲の少なくとも1つを含む、請求項5に記載のタイヤ接地特性の評価方法。
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