(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(本実施の形態における特徴部の説明)
次に、本実施の形態の特徴部について説明する。図8−1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1の遊技盤2における画像表示装置5の左側は、遊技球が流下可能な左遊技領域96SG002Lに形成されており、遊技盤2における画像表示装置5の右側は、遊技球が流下可能な右遊技領域96SG002Rに形成されている。
左遊技領域96SG002Lは、打球操作ハンドル30の操作によって比較的弱く打ち出された(左打ち)遊技球が流下する遊技領域であり、右遊技領域96SG002Rは、打球操作ハンドル30の操作によって左遊技領域96SG002Lを流下する遊技球よりも強く打ち出された(右打ち)遊技球が、画像表示装置5の上方経路96SG002Cを通過して流下する遊技領域である。
また、左遊技領域96SG002Lには、2つの一般入賞口10が配置されており、右遊技領域96SG002Rには、該右遊技領域96SG002Rの上流方から下流側にかけて、通過ゲート96SG041、可変入賞球装置96SG006B、遊技球が入賞することによって普通図柄の始動条件が成立する普図始動入賞口96SG042、特別可変入賞球装置96SG007が順番に配置されている。つまり、左遊技領域96SG002Lを流下する遊技球は、一般入賞口10と入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に入賞可能となっており、右遊技領域96SG002Rを流下する遊技球は、可変入賞球装置96SG006Bが形成する第2始動入賞口、普図始動入賞口96SG042及び特別可変入賞球装置96SG007が形成する大入賞口に入賞可能となっているとともに、通過ゲート96SG041を通過可能となっている。つまり、右遊技領域96SG002Rを流下する遊技球は、最初に通過ゲート96SG041を通過可能となっており、次いで第2始動入賞口、普図始動入賞口96SG042、大入賞口の順に入賞可能となっている。
尚、本実施の形態におけるスイッチ回路110には、通過ゲート96SG041を通過する遊技球を検出するためのゲートスイッチ21や、第1始動入賞口に入賞する遊技球を検出するための第1始動口スイッチ22A、第2始動入賞口に入賞する遊技球を検出するための第2始動口スイッチ22Bの他、大入賞口に入賞する遊技球を検出するための第1カウントスイッチ96SG023A、一方の一般入賞口10に入賞する遊技球を検出するための第2カウントスイッチ96SG023B、他方の一般入賞口10に入賞する遊技球を検出するための第3カウントスイッチ96SG023C、普図始動入賞口96SG042に入賞する遊技球を検出するための普図始動口スイッチ96SG024が接続されている。
尚、一般入賞口10や第1始動入賞口、第2始動入賞口、普図始動入賞口96SG042、大入賞口に入賞した遊技球は、各スイッチ(第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、第1カウントスイッチ23A、第2カウントスイッチ23B、第3カウントスイッチ23C、普図始動口スイッチ96SG024)にて検出された後、パチンコ遊技機1外に排出される。
図8−1に示すように、入賞球装置6Aと可変入賞球装置96SG006B、普図始動入賞口96SG042、特別可変入賞球装置96SG007の間には、複数の障害釘96SGK1が配設されている。このため、左遊技領域96SG002Lを流下する遊技球は、第2始動入賞口、普図始動入賞口96SG042、大入賞口に入賞不能であるとともに、右遊技領域96SG002Rを流下する遊技球は、第1始動入賞口及び一般入賞口10に入賞不能となっている。
このように、本実施の形態では、大当り遊技中や時短状態中に遊技者が遊技球を右遊技領域96SG002Rに向けて打ち出すことにより、これら右遊技領域96SG002Rを流下する遊技球が第2始動入賞口、普図始動入賞口96SG042、大入賞口に入賞可能となっている。更に、大当り遊技中においては、これら右遊技領域96SG002Rを流下する遊技球の一部は、大入賞口に入賞するよりも前に普図始動入賞口96SG042に入賞するため、大当り遊技における1ラウンドあたりに要する期間の長期化を図ることが可能となっている。
更に、右遊技領域96SG002Rにおける普図始動入賞口96SG042の周囲には、複数の障害釘96SGK2,96SGK3が配設されている。つまり、本実施の形態では、大当り遊技中における普図始動入賞口96SG042への入賞球数をこれら障害釘96SGK2,96SGK3によって調整することによって、大当り遊技における1ラウンドあたりに要する期間を適宜調整することが可能となっている。
図8−2(A)は、本実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図8−2(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図8−2(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで変動表示される演出図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、変動表示結果指定コマンドであり、特別図柄や演出図柄などの変動表示結果を指定する演出制御コマンドである。変動表示結果指定コマンドでは、例えば図8−2(B)に示すように、変動表示結果が「はずれ」であるか「大当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、変動表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
変動表示結果指定コマンドでは、例えば図8−2(B)に示すように、コマンド8C00Hは、変動表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変大当り」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第5変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C05Hは、変動表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を通知する第6変動表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで演出図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを確変制御が行われる一方で時短制御は行われない遊技状態(高確低ベース状態、時短なし確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを時短制御と確変制御がともに行われる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。
コマンドA0XXHは、大当り遊技や小当り遊技の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技や小当りの終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば変動表示結果指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、変動表示結果指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば通常開放大当り状態や高速開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「16」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置96SG006Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。即ち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドC3XXHは、各入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて払い出される賞球数を特定可能とするための賞球数通知コマンドである。図8−4に示すように、第1特別図柄の始動対象である第1始動入賞口に遊技球が入賞した場合は、該入賞にもとづいて賞球が4球払い出されるとともに、賞球数通知コマンドとしてC301Hが演出制御基板12に対して出力されるようになっている。また、第2特別図柄の始動対象である第2始動入賞口に遊技球が入賞した場合は、該入賞にもとづいて賞球が1球払い出されるとともに、賞球数通知コマンドとしてC302Hが演出制御基板12に対して出力されるようになっている。また、普通図柄の始動対象である普図始動入賞口96SG042に遊技球が入賞した場合は、該入賞にもとづいて賞球が2球払い出されるとともに、賞球数通知コマンドとしてC303Hが演出制御基板12に対して出力されるようになっている。
そして、大入賞口に遊技球が入賞した場合は、該入賞にもとづいて賞球が14球払い出されるとともに、賞球数通知コマンドとしてC304Hが演出制御基板12に対して出力されるようになっており、一般入賞口10に遊技球が入賞した場合は、該入賞にもとづいて賞球が5球払い出されるとともに、賞球数通知コマンドとしてC305Hが演出制御基板12に対して出力されるようになっている。
尚、本実施の形態では、遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞した際の賞球数が2球である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞した際の賞球数は、後述するように、大当り遊技中における大入賞口への入賞に伴う賞球数に与える影響が少ない数であれば1球のみや3球以上であってもよい。
図8−2(A)に戻り、C400Hは、遊技球が通過ゲート96SG041を通過したことを通知するためのゲート通過通知コマンドである。
図8−3は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図8−3に示すように、本実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図8−8に示す遊技制御カウンタ設定部96SG154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65536」の範囲の値をとる。大当り種別判定用の乱数値MR2は、変動表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当り」、のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や演出図柄の変動表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。
普図表示結果判定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける変動表示結果を「普図当り」とするか「普図はずれ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。
図8−5は、本実施の形態における変動パターンを示している。本実施の形態では、変動表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、変動表示結果が「大当り」や「小当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。尚、変動表示結果が「ハズレ」で演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、変動表示結果が「はずれ」で演出図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、変動表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。変動表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本実施例では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けても良い。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けても良い。
尚、本実施の形態における変動パターンには、変動表示結果が「小当り」または変動表示結果が「大当り」であり大当り種別が「確変大当りC」である場合に対応する特殊当りの変動パターン(PC1−1)も含まれている。
図8−5に示すように、本実施例におけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本実施例におけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。
尚、本実施例では、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
尚、本実施例においては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしても良い。
図8−6(A)は、ROM101に記憶される特図表示結果判定テーブルの構成例を示している。本実施の形態では、特図表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の特図表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の特図表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。
特図表示結果判定テーブルは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて変動表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本実施の形態における特図表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「はずれ」の特図表示結果に割り当てられている。
特図表示結果判定テーブルにおいて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本実施の形態における特図表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施例では約1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施例では約1/30)。即ち、特図表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
図8−7は、ROM101に記憶される大当り種別判定テーブルの構成例を示している。本実施の形態における大当り種別判定テーブルは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブルでは、特図ゲームにおいて変動表示(変動)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置お4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2と比較される数値(判定値)が、「非確変大当り」や「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
ここで、本実施の形態における大当り種別について、図8−7(B)を用いて説明すると、本実施例では、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する確変大当りAや確変大当りBと、大当り遊技状態の終了後において高確制御が実行されるが時短制御が実行されない高確低ベース状態に移行する確変大当りCと、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する非確変大当りとが設定されている。
「確変大当りA」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置96SG007を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが16回(いわゆる16ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。一方、「確変大当りB」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置96SG007を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。また、「非確変大当り」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置96SG007を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。よって、「確変大当りA」を16ラウンド(16R)確変大当りと呼称し、「確変大当りB」を5ラウンド(5R)確変大当りと呼称する場合がある。更に、「確変大当りC」による大当り遊技は、特別可変入賞球装置96SG007を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが2回(いわゆる2ラウンド)繰り返し実行されるとともに、各ラウンドでの特別可変入賞球装置96SG007の開放期間が他の大当り遊技よりも短い(例えば、0.1秒)高速開放大当りである。尚、いずれの大当り種別の大当り遊技中においても、確変制御や時短制御は実行されないようになっている。
また、特に図示はしないが、本実施の形態における小当り遊技状態は、特別可変入賞球装置96SG007を遊技者にとって有利な第1状態に2回変化させるとともに、該開放時間が確変大当りCと同じ開放期間(本実施の形態では0.1秒)となっている。尚、小当り遊技の終了後は、該小当り遊技直前の遊技状態が引き継がれる。
つまり、本実施の形態においては、変動表示結果が「確変大当りC」となった場合と「小当り」となった場合とでは、同じ変動パターン(図8−5に示すPC1−1)にて変動表示が実行されるとともに、特別可変入賞球装置96SG007の開放パターンが同一となっているため、確変大当りCの大当り遊技や小当り遊技の終了後、遊技者に対して確変制御が実行されていることに期待させつつ遊技を続行させることが可能となっている。
確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが確変大当りAや確変大当りBである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
一方、「非確変大当り」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本実施例では100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
図8−7(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当り」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。即ち、変動特図が第1特図である場合には、所定範囲の判定値(「81」〜「100」の範囲の値)がラウンド数の少ない「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられる一方で、変動特図が第2特図である場合には、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に対して判定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別をラウンド数の少ない「確変大当りB」や「確変大当りC」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「確変大当りB」や「確変大当りC」としてラウンド数の少ない通常開放大当り状態や高速開放大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、可変入賞球装置96SG006Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、得られる賞球が少ない大当り状態の頻発を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
尚、図8−7(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、「非確変」の大当り種別に対する判定値の割当ては、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに係わらず同一とされているので、非確変の大当りとなる確率と確変の大当りとなる確率は、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず同一とされている。
よって、前述したように、「確変大当りB」や「確変大当りC」に対する判定値の割り当てが、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なることに応じて、「確変大当りA」に対する判定値の割り当ても変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なり、ラウンド数の多い「確変大当りA」については、変動特図が第2特図である場合の方が第1特図である場合よりも決定され易くなるように設定されている。
尚、変動特図が第2特図である場合にも、変動特図が第1特図である場合とは異なる所定範囲の判定値が、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、変動特図が第2特図である場合には、変動特図が第1特図である場合に比べて少ない判定値が、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
本実施の形態におけるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図8−8に示すような遊技制御用データ保持エリア96SG150が設けられている。図8−8に示す遊技制御用データ保持エリア96SG150は、第1特図保留記憶部96SG151Aと、第2特図保留記憶部96SG151Bと、普図保留記憶部96SG151Cと、遊技制御フラグ設定部96SG152と、遊技制御タイマ設定部96SG153と、遊技制御カウンタ設定部96SG154と、遊技制御バッファ設定部96SG155とを備えている。
第1特図保留記憶部96SG151Aは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部96SG151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部96SG151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部96SG151Bは、可変入賞球装置96SG006Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部96SG151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部96SG151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部96SG151Cは、通過ゲート96SG041を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報と、普図始動入賞口96SG042に入賞した遊技球が普図始動口スイッチ96SG024によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報と、を記憶する。例えば、普図保留記憶部96SG151Cは、遊技球が通過ゲート96SG041や普図始動入賞口96SG042を通過(入賞)した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部96SG152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部96SG152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部96SG153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部96SG153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部96SG154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部96SG154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部96SG154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部96SG154のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR2〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部または一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部96SG155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部96SG155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図8−9は、普通図柄プロセス処理として、図4に示すS26にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この普通図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、普通図柄始動入賞判定処理を実行する(96SGS300)。
該普通図柄始動入賞処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、96SGS301〜96SGS307の処理のいずれかを選択して実行する。
96SGS300の普通図柄始動入賞処理では、図8−10に示すように、CPU103は、まず、通過ゲート96SG041に設けられているゲートスイッチ21からの検出信号に基づき、ゲートスイッチ21がオンであるか否かを判定する(96SGS311)。ゲートスイッチ21がオンであれば(96SGS311;Y)、普図保留記憶部96SG151Cを参照して普図保留記憶数が所定の上限値(例えば、上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(96SGS312)。普図保留記憶数が上限値ではないときには(96SGS312;N)、遊技球が通過ゲート96SG041を通過したことを示すゲート通過フラグをセットして96SGS317に進む(96SGS313)。
96SGS311にてゲートスイッチ21がオフである場合(96SGS311;N)や96SGS312にて普図保留記憶数が上限値であるとき(96SGS312)は、普図始動口スイッチ96SG024がオンであるか否かを判定する(96SGS314)。普図始動口スイッチ96SG024がオンであれば(96SGS314;Y)、普図保留記憶部96SG151Cを参照して普図保留記憶数が所定の上限値(例えば、上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(96SGS315)。普図保留記憶数が上限値ではないときには(96SGS315;N)、遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞したことを示す普図始動口入賞フラグをセットして96SGS317に進む(96SGS316)。
尚、普図始動口スイッチ96SG024がオフである場合(96SGS314;N)や普図保留記憶数が上限値である場合(96SGS315;Y)は、普通図柄始動入賞処理を終了する。
96SGS317においてCPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部96SG154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データを抽出する(96SGS317)。こうして抽出した数値データは、普図保留記憶部96SG151Cにおける空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(96SGS318)。
そして、CPU103は、普図始動口入賞フラグがセットされているか否かを判定する(96SGS319)。普図始動口入賞フラグがセットされている場合は(96SGS319;Y)、該普図始動口入賞フラグをクリアするとともに(96SGS320)、普図始動入賞口への入賞に応じた賞球数通知コマンド(C303H)の送信設定を行って普通図柄始動入賞処理を終了する(96SGS321)。
また、普図始動入賞フラグがセットされていない場合(96SGS319;N)は、更にゲート通過フラグがセットされているか否かを判定する(96SGS322)。ゲート通過フラグがセットされていない場合(96SGS322;N)は、普通図柄始動入賞処理を終了し、ゲート通過フラグがセットされている場合(96SGS322;Y)は、該ゲート通過フラグをクリアするとともに(96SGS323)、ゲート通過通知コマンドの送信設定を行って普通図柄始動入賞処理を終了する(96SGS324)。
尚、96SGS321の処理において送信設定された賞球数通知コマンドや96SGS324の処理において送信設定されたゲート通過通知コマンドは、CPU103がコマンド制御処理(図4参照)を実行することによって演出制御基板12に対して出力(送信)される。このように本実施の形態における普通図柄始動入賞処理においては、遊技球が通過ゲート96SG041を通過したか普図始動入賞口96SG042に入賞したかに応じて異なるコマンドを演出制御基板12に対して送信するようになっている。
図8−9に示すように、S96SGS301の普通図柄通常処理は、普図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この普通図柄通常処理では、普図保留記憶部96SG151Cに記憶されている保留データの有無などに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、普通図柄通常処理では、普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データに基づき、普通図柄の変動表示結果を「当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する。更に、普通図柄通常処理では、普図ゲームにおける普通図柄の変動表示結果に対応して、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける確定普通図柄(当り図柄やはずれ図柄のいずれか)が設定される。普通図柄通常処理では、普通図柄の変動表示結果を事前決定したときに、普図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
96SGS302の普通図柄変動パターン設定処理は、普図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この普通図柄変動パターン設定処理には、遊技状態が時短状態であるか否かなどに基づき、普通図柄の変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。普通図柄変動パターン設定処理が実行されて普通図柄の変動表示が開始されたときには、普図プロセスフラグの値が“2”に更新される。例えば、本実施の形態では、遊技状態が時短状態(高確高ベース状態や低確高ベース状態)である場合は、普通図柄変動パターン(普通図柄の変動時間)を1秒に決定し、遊技状態が非時短状態(低確低ベース状態や高確低ベース状態)である場合は、普通図柄変動パターン(普通図柄の変動時間)を3分等の時短状態よりも長い期間に決定すればよい。
96SGS303の普通図柄変動処理は、普図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この普通図柄変動処理には、普通図柄表示器20において普通図柄を変動させるための設定を行う処理や、その普通図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が普通図柄変動パターンに対応する普図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、普通図柄の変動を開始してからの経過時間が普図変動時間に達したときには、普図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
96SGS304の普通図柄停止処理は、普図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この普通図柄停止処理には、普通図柄表示器20にて普通図柄の変動を停止させ、普通図柄の変動表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部96SG152に設けられた当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、当りフラグがオンである場合には普図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、当りフラグがオフである場合には、普図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
96SGS305の普通図柄当り開放前処理は、普図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この普通図柄当り開放前処理には、普通図柄の変動表示結果が「当り」となったことや遊技状態などに基づき、可変入賞球装置96SG006Bを開放状態とする(開放制御を実行する)ための設定を行う処理などが含まれている。例えば、遊技状態が時短状態(高確高ベース状態または低確高ベース状態)である場合には、可変入賞球装置96SG006Bの開放期間を3秒に決定し、遊技状態が非時短状態(低確低ベース状態や高確低ベース状態)である場合は、可変入賞球装置96SG006Bの開放期間を0.1秒等、時短状態である場合よりも遊技球が第2始動入賞口に入賞し難い期間に設定すればよい。
尚、本実施の形態では、遊技状態が時短状態である場合は、遊技状態が非時短状態である場合よりも普通図柄の変動時間を短くするとともに、長期間に亘って可変入賞球装置96SG006Bを開放することで遊技球が第2始動入賞口に入賞し易いようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技状態が時短状態である場合は、遊技状態が非時短状態である場合よりも普通図柄の変動時間を短くする、遊技状態が非時短状態である場合よりも長期間に亘って可変入賞球装置96SG006Bを開放する、遊技状態が非時短状態である場合よりも可変入賞球装置96SG006Bの開放回数を増やす等の少なくとも1つを実行することで非時短状態よりも遊技球が第2始動入賞口に入賞し易くすればよい。
96SGS306の普通図柄当り開放中処理は、普図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この普通図柄当り開放中処理には、可変入賞球装置96SG006Bを開放状態としてからの経過時間を計測する処理等に基づいて、可変入賞球装置96SG006Bを開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、可変入賞球装置96SG006Bを閉鎖状態に戻すときには、ソレノイド81に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、普図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
96SGS307の普通図柄当り開放後処理は、普図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この普通図柄当り開放後処理には、可変入賞球装置96SG006Bを開放状態とする回数が可変入賞装置開放回数最大値に達したか否かを判定するための処理が含まれている。可変入賞装置開放回数最大値に達していないときには、普図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、可変入賞装置開放回数最大値に達していないときには、普図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
次に、本実施の形態における演出制御用CPU120の動作態様について説明する。図8−11は、本実施の形態における演出制御プロセス処理の一部を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理において演出制御用CPU120は、前述した先読予告設定処理(S161)を実行した後、後述する左打ち報知演出を実行するための左打ち報知演出実行処理(96SGS162)と、後述する普図始動口入賞演出を実行するための普図始動口入賞演出処理(96SGS163)と、画像表示装置5に大当り遊技中に獲得した賞球数を表示するための賞球数表示処理(96SGS164)を実行する。そして、S170〜S177のいずれかの処理を実行する。
図8−12は図8−11に示す左打ち報知演出実行処理のフローチャートである。左打ち報知演出実行処理において演出制御用CPU120は、先ず、左打ち報知演出プロセスタイマが動作中であるか否かを判定する(96SGS331)。左打ち報知演出プロセスタイマが動作中でない場合(96SGS331;N)は、更にゲート通過通知コマンド受信フラグがセットされているか否か、つまり、主基板11からゲート通過通知コマンドを受信しているか否かを判定する(96SGS332)。尚、ゲート通過通知コマンド受信フラグは、コマンド解析処理(図6参照)において演出制御用CPU120がゲート通過通知コマンドを受信していると判定した場合にセットされるフラグである。
ゲート通過通知コマンド受信フラグがセットされている場合(96SGS332;Y)は、ゲート通過通知コマンド受信フラグをクリアして96SGS337に進み(96SGS333)、ゲート通過通知コマンド受信フラグがセットされていない場合(96SGS332;N)、更に賞球数通知コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(96SGS334)。尚、賞球数通知コマンド受信フラグは、コマンド解析処理(図6参照)において演出制御用CPU120が賞球数通知コマンドを受信していると判定した場合にセットされるフラグである。
賞球数通知コマンド受信フラグがセットされていない場合(96SGS334;N)は左打ち報知演出実行処理を終了し、賞球数通知コマンド受信フラグがセットされている場合(96SGS334;Y)、演出制御用CPU120は、受信した賞球数通知コマンドから賞球数を特定し(96SGS335)、該特定した賞球数が2球、つまり、該賞球は普図始動入賞口96SG042への入賞に応じた賞球であるか否かを判定する(96SGS336)。特定した賞球数が2球以外である場合(96SGS336;N)、つまり、該賞球が一般入賞口10や大入賞口、第1始動入賞口、第2始動入賞口のいずれかの入賞口への入賞に応じた賞球である場合は、左打ち報知演出実行処理を終了する。また、特定した賞球数が2球である場合(96SGS336;Y)は、96SGS337に進む。
96SGS337において演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値が「4」〜「7」のいずれかであるか否か、つまり、大当り遊技中または小当り遊技中であるか否かを判定する。演出プロセスフラグの値が「4」〜「7」のいずれかである場合(96SGS337;N)は、左打ち報知演出実行処理を終了し、演出プロセスフラグの値が「0」〜「3」のいずれかである場合(96SGS337;Y)は、遊技状態を特定する(96SGS338)。尚、遊技状態は、受信している遊技状態指定コマンド等から特定すればよい。
そして、演出制御用CPU120は、特定した遊技状態が低確低ベース状態であるか否か、つまり、遊技球を左遊技領域96SG002Lに向けて打ち出す遊技状態であるか否かを判定する(96SGS339)。特定した遊技状態が遊技球を右遊技領域96SG002Rに向けて打ち出す高確高ベース状態や低確高ベース状態である場合(96SGS339;N)は、左打ち報知演出実行処理を終了し、特定した遊技状態が低確低ベース状態である場合は、左打ち報知演出に対応したプロセステーブル(左打ち報知演出プロセステーブル)を読み出してセットした後(96SGS340)、選択した左打ち報知演出プロセステーブルのプロセスデータ1における左打ち報知演出プロセスタイマをスタートさせる(96SGS341)。尚、本実施の形態では、左打ち報知演出に対応する左打ち報知演出プロセステーブルが、予めROM121に記憶されている。
そして演出制御用CPU120は、セットした左打ち報知演出プロセステーブルの最初のプロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1等)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての遊技効果ランプ9及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R等)の制御を開始して左打ち報知演出実行処理を終了する(96SGS342)。
また、96SGS331において左打ち報知演出プロセスタイマが動作中である場合(96SGS331;Y)は、該左打ち報知演出プロセスタイマの値を−1し(96SGS343)、該左打ち報知演出プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(96SGS344)。左打ち報知演出プロセスタイマがタイマアウトしていない場合(96SGS344;N)は、左打ち報知演出プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容に従って演出装置を制御して左打ち報知演出実行処理を終了し(96SGS349)、左打ち報知演出プロセスタイマがタイマアウトしている場合(96SGS344;Y)は、更にタイマアウトしたのは最後の左打ち報知演出プロセスタイマであるか否かを判定する(96SGS345)。
タイマアウトしたのが最後の左打ち報知演出プロセスタイマでない場合(96SGS345;N)は、左打ち報知演出のプロセスデータの切り替えを行う(96SGS346)。即ち、左打ち報知演出プロセステーブルにおける次に設定されている左打ち報知演出プロセスタイマ設定値を左打ち報知演出プロセスタイマに設定することによって左打ち報知演出プロセスタイマをあらためてスタートさせる(96SGS347)。また、その次に設定されているプロセスデータの内容に従って演出装置に対する制御状態を変更し(96SGS348)、左打ち報知演出実行処理を終了する。
尚、96SGS345において最後の左打ち報知演出プロセスタイマがタイマ合うとした場合(96SGS345;Y)は、左打ち報知演出を終了して左打ち報知演出実行処理を終了する(96SGS350)。
以上のように本実施の形態では、遊技状態が低確低ベース状態であるときに遊技球が右遊技領域96SG002Rに打ち込まれるとともに、該遊技球が通過ゲート96SG041を通過または普図始動入賞口96SG042に入賞したことにもとづいて左打ち報知演出が実行され、遊技者に対して遊技球を左遊技領域96SG002Lに向けて打ち出すよう促すことが可能となっている。
図8−13は図8−11に示す普図始動口入賞演出処理のフローチャートである。普図始動口入賞演出処理において演出制御用CPU120は、先ず、演出プロセスフラグの値が「6」であるか否か、つまり、大当り中演出処理の実行中であるか否かを判定する(96SGS351)。演出プロセスフラグの値が「6」以外である場合(96SGS351;N)は、普図始動口入賞演出処理を終了し、演出プロセスフラグの値が「6」である場合(96SGS351;Y)は、更に大当り種別が非確変大当りまたは確変大当りCであるか否かを判定する(96SGS352)。
大当り種別が非確変大当りまたは確変大当りCである場合(96SGS352;Y)は、普図始動口入賞演出処理を終了し、大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBである場合(96SGS352;N)は、普図始動入賞口への入賞に応じた賞球数通知コマンド受信フラグがセットされているか否か、つまり、賞球数が2球であることを示す賞球数通知コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(96SGS353)。
普図始動入賞口への入賞に応じた賞球数通知コマンド受信フラグがセットされている場合(96SGS353;Y)、演出制御用CPU120は、普図始動口入賞演出に対応したプロセステーブ(普図始動口入賞演出プロセステーブル)ルを読み出してセットした後(96SGS354)、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1における普図始動口入賞演出プロセスタイマをスタートさせる(96SGS355)。尚、本実施の形態では、普図始動口入賞演出に対応するプロセステーブルが、予めROM121に記憶されている。
そして演出制御用CPU120は、セットした普図始動口入賞演出プロセステーブルの最初のプロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1等)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての遊技効果ランプ9及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を開始して普図始動口入賞演出処理を終了する(96SGS356)。このように、本実施の形態においては、96SGS352〜96SGS356に示すように、確変大当りAと確変大当りBの大当り遊技中でのみ普図始動口入賞演出を実行可能となっている。更に、本実施例の形態においては、通過ゲート96SG041と普図始動入賞口96SG042とは、どちらも遊技球が通過(入賞)することによって普通図柄の始動条件が成立するが、96SGS353の処理に示すように、遊技球が普図始動入賞口96SGS042に入賞した場合は普図始動口入賞演出が実行される一方で、遊技球が通過ゲート96SG041に進入した場合は普図始動口入賞演出が実行されないようになっている。
尚、96SGS353において普図始動口入賞演出への入賞に応じた賞球数通知コマンド受信フラグがセットされていない場合(96SGS353;N)は、演出制御用CPU120は、普図始動口入賞演出プロセスタイマが動作中であるか否かを判定する(96SGS357)。普図始動口入賞演出プロセスタイマが動作中でない場合(96SGS357;N)は普図始動口入賞演出処理を終了し、普図始動口入賞演出プロセスタイマが動作中である場合(96SGS357;Y)は、該普図始動口入賞演出プロセスタイマの値を−1し(96SGS358)、該普図始動口入賞演出プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(96SGS359)。
該普図始動口入賞演出プロセスタイマがタイマアウトしていない場合(96SGS359;N)は、普図始動口入賞演出プロセスタイマの値に対応するプロセスデータの内容に従って演出装置を制御して普図始動口入賞演出処理を終了する(96SGS364)。また、普図始動口入賞演出プロセスタイマがタイマアウトしている場合(96SGS359;Y)は、該タイマアウトした普図始動口入賞演出プロセスタイマが最後の普図始動口入賞演出プロセスタイマであるか否かを判定する(96SGS360)。
タイマアウトした普図始動口入賞演出プロセスタイマが最後の普図始動口入賞演出プロセスタイマでない場合(96SGS360;N)は、普図始動口入賞演出の普図始動口入賞演出プロセスデータの切り替えを行う(96SGS361)。即ち、普図始動口入賞演出プロセステーブルにおける次に設定されている普図始動口入賞演出プロセスタイマ設定値を普図始動口入賞演出プロセスタイマに設定することによって普図始動口入賞演出プロセスタイマをあらためてスタートさせる(96SGS362)。また、その次に設定されている普図始動口入賞演出プロセスデータにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更し(96SGS363)、普図始動口入賞演出処理を終了する。
尚、96SGS360においてタイマアウトした普図始動口入賞演出プロセスタイマが最後の普図始動口入賞演出プロセスタイマである場合(96SGS360;Y)は、普図始動口入賞演出を終了して普図始動口入賞演出処理を終了する(96SGS365)。
以上のように本実施の形態では、大当り遊技中に右遊技領域96SG002Rを大入賞口に向けて流下する遊技球の一部が普図始動入賞口96SG042に入賞する場合があり、該大当り遊技中に遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞した場合には、該入賞にもとづいて普図始動口入賞演出が実行されるようになっている。このため、遊技者は、普図始動口入賞演出を知覚することによって、右遊技領域96SG002Rを流下する遊技球の一部が大入賞口に入賞するよりも前に普図始動入賞口96SG042に入賞したことを認識することが可能となっている。
図8−14は図8−11に示す賞球数表示処理のフローチャートである。賞球数表示処理において演出制御用CPU120は、先ず、第1賞球数カウンタと第2賞球カウンタの値を画像表示装置5にて表示中であるか否かを判定する(96SGS371)。尚、第1賞球カウンタとは、連荘中における全ての大当りにて払い出された賞球数をカウントするためのカウンタであり、第2賞球カウンタとは、1の大当り遊技中に払い出された賞球数をカウントするためのカウンタである。
第1賞球数カウンタと第2賞球カウンタとの値を画像表示装置5にて表示中でない場合(96SGS371;N)は、更に演出プロセスフラグの値が「6」であるか否か、つまり、大当り中演出の実行中であるか否かを判定する(96SGS372)。大当り中演出の実行中(大当り遊技中)である場合(96SGS372;Y)は、当該大当り遊技の大当り種別が非確変大当りまたは確変大当りCであるか否かを判定する(96SGS373)。当該大当り遊技の大当り種別が非確変大当りまたは確変大当りCである場合(96SGS373;Y)は、賞球数表示処理を終了し、当該大当り遊技の大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBである場合(96SGS373;N)は、画像表示装置5において第1賞球数カウンタと第2賞球数カウンタの値の表示を開始し、賞球数表示処理を終了する(96SGS374)。
また、演出制御用CPU120は、96SGS371において第1賞球数カウンタと第2賞球数カウンタの値を画像表示装置5にて表示中である場合(96SGS371;Y)は、演出制御用プロセスフラグの値が「7」であるか否か、つまり、エンディング演出の実行中であるか否かを判定する(96SGS375)。演出制御用プロセスフラグの値が「7」以外である場合(96SGS375;N)は、更に賞球数通知コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(96SGS376)。賞球数通知コマンド受信フラグがセットされていない場合(96SGS376;N)は、賞球数表示処理を終了し、賞球数通知コマンド受信フラグがセットされている場合(96SGS376;Y)は、該賞球数通知コマンドから賞球数を特定し(96SGS377)、該特定した賞球数が5球であるか否か、つまり、一般入賞口への入賞に応じた賞球であるか否かを判定する(96SGS378)。
特定した賞球数が5球である場合、つまり、左遊技領域96SG002Lに設けられている一般入賞口10に遊技球が入賞したことに応じて払い出された賞球である場合(96SGS378;Y)は、賞球数通知コマンド受信フラグをクリアして(第1賞球数カウンタや第2賞球数カウンタの値に該5球の賞球数を加算すること無く)賞球数表示処理を終了する(96SGS381)。また、特定した賞球数が5球以外である場合(96SGS376;N)は、該特定した賞球数を第1賞球数カウンタと第2賞球数カウンタとの値に加算するとともに(96SGS379)、画像表示装置5に表示されている第1賞球数カウンタと第2賞球数カウンタの値の更新表示を行う(96SGS380)。そして、賞球数通知コマンド受信フラグをクリアして賞球数表示処理を終了する(96SGS381)。つまり、本実施の形態では、右打ちを行う(遊技球を右遊技領域96SG002Rに向けて打ち出す)大当り遊技中に左遊技領域96SG002Lに設けられている一般入賞口10に遊技球が入賞したとしても、画像表示装置5に表示されている賞球数カウンタや第2賞球数カウンタの値は更新表示されないようになっている。
また、96SGS375において演出プロセスフラグの値が「7」である場合(96SGS375;Y)は、画像表示装置5にて第1賞球数カウンタと第2賞球数カウンタの値を表示中であるか否かを判定する(96SGS382)。画像表示装置5にて第1賞球数カウンタと第2賞球数カウンタの値を表示中でない場合(96SGS382;N)は、賞球数表示処理を終了し、画像表示装置5にて第1賞球数カウンタと第2賞球数カウンタの値を表示中である場合(96SGS382;Y)は、画像表示装置5における第1賞球数カウンタと第2賞球数カウンタの値の表示を終了するとともに(96SGS383)、第2賞球数カウンタの値を「0」にリセットして賞球数表示処理を終了する(96SGS384)。
また、96SGS372において演出プロセスフラグの値が「6」以外である場合(96SGS372;N)は、演出制御用CPU120は、遊技状態を特定し(96SGS385)、該特定した遊技状態が低確低ベース状態であるか否かを判定する(96SGS386)。特定した遊技状態が高確高ベース状態または低確高ベース状態である場合(96SGS386;N)は、賞球数表示処理を終了し、特定した遊技状態が低確低ベース状態である場合(96SGS386;Y)は、更に第1賞球数カウンタに「0」以外の値がセットされているか否かを判定する(96SGS387)。第1賞球数カウンタに「0」がセットされている場合(96SGS387;N)は、賞球数表示処理を終了し、第1賞球数カウンタに「0」以外の値がセットされている場合(96SGS387;Y)は、第1賞球数カウンタの値を「0」にリセットして賞球数表示処理を終了する(96SGS387)。
以上のように本実施の形態における大当り遊技中は、第1賞球数カウンタや第2賞球数カウンタの値を画像表示装置5に表示することによって、連荘中の大当り遊技にて払い出された賞球数と、当該大当り遊技にて払い出された賞球数と遊技者が認識できるようになっている。尚、本実施の形態における大当り遊技は、右遊技領域96SG002Rを流下する遊技球が大入賞口に入賞することによって消化されるので、左遊技領域96SG002Lに設けられている一般入賞口に遊技球が入賞したことに応じた払い出された賞球数は、第1賞球数カウンタや第2賞球数カウンタには反映されないようになっている。
次に、本実施の形態における画像表示装置5の表示態様について図8−15及び図8−16にもとづいて説明する。
先ず、図8−15(A)及び図8−15(B)に示すように、低確低ベース状態において変動表示結果が確変大当りAまたは確変大当りBとなる(変動表示結果が大当りであり、大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りB)と、大当り遊技が開始される。このとき、画像表示装置5では、大当り遊技に応じた演出(大当り中演出)が表示されるとともに、該画像表示装置5の下部において第1賞球数カウンタの値96SG005Aと第2賞球数カウンタの値96SG005Bの表示が開始される。尚、これら第1賞球数カウンタの値96SG005Aや第2賞球数カウンタの値96SG005Bは、遊技球が大入賞口や普図始動入賞口に入賞する毎に加算更新されていく。
また、図8−15(C)に示すように、該大当り遊技中に遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞する毎に、普図始動口入賞演出としてキャラクタ画像96SG005Cが表示される。尚、本実施の形態では、普図始動口入賞演出として画像表示装置5にてキャラクタ画像96SG005Cを表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、普図始動口入賞演出は、画像表示装置5での画像表示、スピーカ8L,8Rからの特定音の出力、遊技効果ランプ9の発光等、遊技者が普図始動入賞口96SG042に入賞したことを遊技者が知覚できる演出であればその形態は問わない。
そして、図8−15(D)〜図8−15(F)に示すように、当該大当り遊技が終了すると、画像表示装置5における第1賞球数カウンタの値96SG005Aと第2賞球数カウンタの値96SG005Bの表示が終了するとともに、遊技状態が高確高ベース状態に移行する。尚、該高確高ベース状態において再び変動表示結果が確変大当りAまたは確変大当りBとなった場合が、再び画像表示装置5に第1賞球数カウンタの値96SG005Aと第2賞球数カウンタの値96SG005Bが表示される。但し、第1賞球数カウンタの値96SG005Aは、前回までの大当り遊技にて払い出された賞球数が引き継がれる一方で、第2賞球数カウンタの値96SG005Bは、「0」にリセットされる。
また、図8−16(A)及び図8−16(B)に示すように、遊技状態が低確低ベース状態であるときに遊技球が通過ゲート96SG041を通過した場合や普図始動入賞口96SG042に入賞した場合、つまり、遊技者が左遊技領域96SG002Lに向けて遊技球を打ち出すべき低確低ベース状態に右遊技領域96SG002Rに向けて遊技球を打出した場合は、これら遊技球が通過ゲート96SG041を通過したことや遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞したことにもとづいて、左打ち報知演出として画像表示装置5の上部において「左打ちに戻してください」等のメッセージ画像96SG005Dが表示される。尚、本実施の形態では、左打ち報知演出として画像表示装置5にてメッセージ画像96SG005Dを表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、左打ち報知演出は、画像表示装置5での画像表示、スピーカ8L,8Rからの特定音の出力、遊技効果ランプ9の発光等、遊技者に対して遊技球を左遊技領域96SG002Lに向けて打ち出すよう促すことができる演出であればその形態は問わない。
(表示モニタについての説明)
また、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1としては、該パチンコ遊技機1の背面側にベース値等の入賞情報(性能情報)を表示可能な表示モニタ96SG029を設けてもよい。以下、表示モニタ96SG029を設けたパチンコ遊技機1について図8−17〜図8−22にもとづいて説明する。
図8−17に示すように、主基板11上には表示モニタ96SG029が配置されており、これら主基板11と表示モニタ96SG029とは、パチンコ遊技機1の背面側において基板ケース96SG201に収納された状態で配置されている。尚、本実施の形態における基板ケース96SG201は透過性を有する樹脂材等によって構成されているため、表示モニタ96SG029の表示は、該基板ケース96SG201を通して視認可能となっている。
また、パチンコ遊技機1の背面側下部には、各入賞口に入賞した遊技球やアウト口に進入した遊技球をパチンコ遊技機1外に排出するためのノズル(排出口)が設けられており、外ノズル内には、パチンコ遊技機1から排出される遊技球を検出する(発射された遊技球を検出する)ための排出口スイッチ96SG025が設けられている。
図8−18に示すように、基板ケース201には、かしめピン96SG011Bが取り付けられている。このかしめピン96SG011Bが設けられていることにより、主基板11が基板ケース96SG201に完全に封入された状態となり、主基板11に対する不正行為を防止するようになっている。基板ケース96SG201は、かしめられた基板ケース(以下「かしめ基板ケース」ともいう)である。
また、基板ケース201には、主基板11が封入されたことを証明するための封印シール96SG011Sが貼られている。封印シール96SG011Sは例えば基板ケース96SG201における取り外し部分をまたいで貼られている。封印シール96SG011Sは、主基板11からは離れた位置に配置されており、表示モニタ96SG029の真正面など、表示モニタ96SG029の視認性が遮られる位置とは異なる位置に配置されている。このように、表示モニタ96SG029は、封印シール96SG011Sによって隠されない位置に配置されている。
表示モニタ96SG029は、第1表示部96SG029A、第2表示部96SG029B、第3表示部96SG029C及び第4表示部96SG029Dを備えている。第1表示部96SG029A〜第4表示部96SG029Dは、いずれも「8」の字を描く7つのセグメントによって構成される7セグメントと、7セグメントの右側方下部に配置されたドットによって構成されている。
表示モニタ96SG029には、性能情報として図8−19(A)に示すリアルタイムベース値と前回累計ベース値とが表示される。尚、項目番号「bL」のリアルタイムベース値とは、通常状態(低確低ベース状態)におけるアウト球60000個毎のベース値(計測中のリアルタイム値)である。より詳細には、リアルタイムベース値は、通常状態において発射された遊技球数であって、60000個に至る迄(0〜59999個)の計測中の遊技球に対する賞球数の割合(%)を示す値である。項目番号「b6」の前回累計ベース値とは、通常状態におけるアウト球60000個毎のベース値(前回計測した累計値)である。より詳細には、前回累計ベース値は、通常状態において発射された遊技球数であって、前回の計測した60000個の遊技球に対する賞球数の割合(%)を示す値である。
尚、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1(CPU103)においては、これらリアルタイムベース値や前回累計ベース値を算出するために、図8−19(B)に示すように、第1一般入賞口(例えば、第2カウントスイッチ96SG023Bが設けられている一般入賞口10)への入賞による賞球数、第2一般入賞口(例えば、第3カウントスイッチ96SG023Cが設けられている一般入賞口10)への入賞による賞球数、第1始動入賞口への入賞による賞球数、第2始動入賞口への入賞による賞球数、大入賞口への入賞による賞球数、打ち込まれた遊技球数をそれぞれ集計している。つまり、パチンコ遊技機1では、低確低ベース状態であるときに、図8−19(B)に示す各値を集計し、これら集計した値を用いてリアルタイムベース値や前回累計ベース値を算出・表示するようになっている。
算出したリアルタイムベース値を表示する際には、図8−19(C)に示すように、表示モニタ96SG029の上位2桁(第1表示部29Aと第2表示部29B)にてリアルタイムベースであることを示す「bL.」を表示(点灯)するとともに、下位2桁(第3表示部29Cと第4表示部29D)にて「00」〜「99」の範囲の数値(%)またはリアルタイムベース値が算出されていないことを示す「――」を表示(点灯)する。また、算出した前回累計ベース値を表示する際には、図8−19(C)に示すように、表示モニタ96SG029の上位2桁(第1表示部29Aと第2表示部29B)にて前回累計ベースであることを示す「b6.」を表示(点灯)するとともに、下位2桁(第3表示部29Cと第4表示部29D)にて「00」〜「99」の範囲の数値(%)または前回累計ベース値が算出されていないことを示す「――」を表示(点灯)する。
尚、本実施の形態における非確変大当りの大当り遊技終了後は、確変制御を実行する一方で時短制御を実行しないようになっているが、非確変大当りの大当り遊技終了後は、確変制御と時短制御の両方を実行しないようにしてもよい。しかしながら、このように非確変大当りの大当り遊技終了後に確変制御と時短制御とを実行しないようにする場合は、遊技球が大入賞口に入賞してから第1カウントスイッチ96SG023Aにて検出されるまでにタイムラグが発生するため、大当り遊技が終了してから第1カウントスイッチ96SG023Aにて遊技球が検出されることによって通常状態(低確低ベース状態)におけるベース値(リアルタイムベース値や前回累計ベース値)が正確に算出されない虞がある。
そこで、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1(CPU103)は、図8−20に示すように、非確変大当りの大当り遊技における最終ラウンドにおいて発射された遊技球e,f,gのうち、非確変大当りの大当り遊技における最終ラウンドが終了するとともにエンディング演出が開始されるタイミング(大入賞口扉が閉鎖されたタイミング)t4から該エンディング演出が終了して遊技状態が通常状態(低確低ベース状態)に制御されるタイミングt6までの期間T4において、タイミングt4から該タイミングt4にて大入賞口に入賞した遊技球が排出口スイッチ96SG025に検出され得る最も遅いタイミングt5までの期間T5(期間T4の長さ>期間T5の長さ)までの間で排出口スイッチ96SG025にて検出される遊技球eについては、通常状態(低確低ベース状態)におけるアウト球(打ち込み玉数)とカウントしない(性能表示の算出に含めない)ことによって、正確なリアルタイムベース値や前回累計ベース値を算出することができる。
また、本実施の形態では、表示モニタ96SG029においてパチンコ遊技機1におけるリアルタイムベース値や前回累計ベース値を表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示モニタ96SG029では、パチンコ遊技機1における役物比率(役比)や連続役物比率(役比)等の他の性能情報を表示してもよいし、パチンコ遊技機1にてエラーが発生した場合には、該エラーが発生した旨を表示してもよい。
例えば、パチンコ遊技機1においてエラーが発生した場合には、図8−21(A)に示すように、表示モニタ96SG029の上位2桁を「――」の点滅表示とするとともに、下位2桁を「――」の点灯表示とすることによってエラーの発生を報知すればよい。更に、パチンコ遊技機1においてエラーが発生した際の表示モニタ96SG029の表示態様としては、例えば、図8−21(B)に示すように、上位2桁にて表示を行わないようにしたり、図8−21(C)に示すように、上位2桁目にてエラーを示す「E」の点滅表示を行ったり、図8−21(D)に示すように、上位2桁にてエラー(Err)を想起する「Er」の点滅表示を行ってもよい。
尚、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1(CPU103)は、算出したリアルタイムベース値や前回累計ベース値を表示モニタ96SG029に表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらリアルタイムベース値や前回累計ベース値の表示は、任意に、或いは所定時間で切替可能となっていてもよい。具体的には、図8−22(A)〜図8−22(E)に示すように、表示モニタ96SG029におけるリアルタイムベース値の表示と前回累計ベース値の表示を5秒毎に切り替えればよい。
更に、パチンコ遊技機1にエラーが発生した場合には、表示モニタ96SG029において、エラーが発生したことを示す表示とリアルタイムベース値の表示と前回累計ベース値の表示とを、5秒間隔毎に切り替えることによって、パチンコ遊技機1にエラーが発生している場合においてもリアルタイムベース値や前回累計ベース値を確認可能としてもよい。
以上、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1にあっては、図8−1に示すように、右遊技領域96SG002Rにおける特別可変入賞球装置96SG007の上流位置に普図始動入賞口96SG042が設けられているので、大当り遊技中に右遊技領域96SG002Rを流下する遊技球の一部が大入賞口に入賞するよりも前に普図始動入賞口96SG042に入賞するので、大当り遊技の各ラウンドに要する期間の長期化(大当り遊技に要する期間の長期化)を図ることができるので、短時間で払い出される賞球数が過度に多くなる等の過度に高い不健全な遊技性となってしまうことを防ぐことができ、射幸性の上昇を抑えることができる。更に、大当り遊技中に右遊技領域96SG002Rを流下する遊技球の一部が普図始動入賞口96SG042に入賞することによって普通図柄の変動表示が実行されるので、第2始動入賞口への入賞機会を増加させることもできる。
特に、パチンコ遊技機1は、射幸性を抑えた健全な遊技を実現するための出玉性能に関する試射試験において以下の出玉率に関する基準を満たす必要がある。尚、出玉率とは、発射された遊技球数に対する払い出された遊技球数(賞球数)の割合であり、1分あたり100球(1時間あたり6000球)発射される遊技機を前提としたものである。
1:短時間(1時間)での出玉率が33%〜220%
2:中時間(4時間)での出玉率が40%〜150%
3:長時間(10時間)での出玉率が50%〜133%
特に短時間での出玉率の基準を満たすためには、大当り遊技中において出玉数(賞球数)を下げるか、ラウンド間のインターバル期間を長くする、盤面のレイアウトや特別可変入賞球装置96SG007を球こぼれし易い構造とする必要がある。しかしながら、これらの対策では遊技者が得られる利益(例えば、本来大当り遊技にて得られる賞球数)が低下してしまうため遊技興趣が低下してしまうという問題がる。そこで、本実施の形態では、特別可変入賞球装置96SG007(大入賞口)の上流位置に普図始動入賞口96SG042を設けることによって、大当り遊技中に右遊技領域96SG002Rを流下する遊技球の一部が普図始動入賞口96SG042に入賞するようにし、大当り遊技中に遊技者が得ることができる賞球数を損ねることなく大当り遊技に要する期間の長期化の長期化を図り、短時間での出玉率が33%〜220%の範囲内に収まるようにしている。
尚、大当り遊技に要する期間を長期化させる案としては、本実施の形態に記載したように大入賞口の上流位置に普図始動入賞口96SG042を設ける他は、大当り遊技中のラウンド遊技間のインターバル(大入賞口が閉鎖状態である期間)を長く設定したり、大入賞口の周辺にアウト口を設ける等が考えられるが、これらの案を採用した場合には、いたずらに大当り遊技の期間が長期化してしまうことや、大当り遊技球であるにもかかわらず遊技球がアウト口に進入することによって賞球が払い出されないといったことにより遊技興趣が低下してしまうことが考えられる。また、大入賞口の上流位置に普図始動入賞口96SG042ではなく一般入賞口10を設けることも考えられるが、遊技球が一般入賞口10に入賞した場合は、該入賞にもとづいて4球以上の賞球を払い出す必要がある。しかしながら、始動入賞口(第1始動入賞口や第2始動入賞口等の特別図柄の始動条件を成立させるための始動入賞口を含む)については賞球数に関する制約が存在しないため、本実施の形態のように大入賞口の上流位置に普図始動入賞口96SG042を設けることによって大当り遊技中の出玉数及び差玉数を低下させること無く、短時間での出玉率の上昇を抑え、射幸性の上昇を抑えることができる。
尚、本実施の形態では、右遊技領域96SG002Rに可変入賞球装置96SG006B、特別可変入賞球装置96SG007、普図始動入賞口96SG042が設けられている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら可変入賞球装置96SG006B、特別可変入賞球装置96SG007、普図始動入賞口96SG042は、特別可変入賞球装置96SG007の上流位置且つ可変入賞球装置96SG006Bの下流位置に普図始動入賞口96SG042が設けられていれば左遊技領域96SG002Lに設けられていてもよい。
また、右遊技領域96SG002Rにおける普図始動入賞口96SG042の女流位置には通過ゲート96SG041も設けられているので、普図始動入賞口96SG042にとともに普通図柄の変動表示が実行される機会を増加させることができ、射幸性の上昇を抑えつつ遊技興趣の低下も抑えることができる。
尚、本実施の形態では、右遊技領域96SG002Rに通過ゲート96SG041を設ける形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、通過ゲート96SG041は、右遊技領域96SG002Rではなく左遊技領域96SG002Lに設けてもよいし、右遊技領域96SG002Rと左遊技領域96SG002Lの両方に設けてもよい。更に、右遊技領域96SG002Rにおける通過ゲート96SG041を設ける位置は普図始動入賞口96SG042よりも下流側であってもよいし、右遊技領域96SG002Rと左遊技領域96SG002Lのいずれにも通過ゲート96SG041を設けずともよい。
また、図8−1に示すように、右遊技領域96SG002Rには、通過ゲート96SG041の下流位置且つ普図始動入賞口96SG042の上流位置に可変入賞球装置96SG006Bが設けられているので、普通図柄の変動表示が「当り」となった場合には、右遊技領域96SG002Rを流下する遊技球が普図始動入賞口96SG042や大入賞口に入賞するよりも前に第2始動入賞口に入賞可能となるので、高確高ベース状態や低確高ベース状態における第2始動入賞口への遊技球の入賞効率、すなわち、第2特別図柄の変動効率を高めることができる。
尚、本実施の形態では、右遊技領域96SG002Rにおける通過ゲート96SG041の下流位置且つ普図始動入賞口96SG042の上流位置に可変入賞球装置96SG006Bを設ける形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、右遊技領域96SG002Rにおける可変入賞球装置96SG006Bを設ける位置は、通過ゲート96SG041の上流位置や普図始動入賞口96SG042の下流位置であってもよい。
また、図8−1に示すように、右遊技領域96SG002Rには可変入賞球装置96SG006Bと普図始動入賞口96SG042が設けられている一方で、左遊技領域96SG002Lには一般入賞口10と入賞球装置6Aが設けられているので、左遊技領域96SG002Lを流下する遊技球によって不当に第2特別図柄や普通図柄の変動表示が実行されてしまうことを防ぐことができる。更に、入賞球装置6Aと特別可変入賞球装置96SG007との間には、右遊技領域96SG002Rと左遊技領域96SG002Lとを仕切る複数の障害釘96SGK1が配設されているので、左遊技領域96SG002Lを流下する遊技球をこれら障害釘96SGK1によって第2始動入賞口、普図始動入賞口96SG042、大入賞口に入賞不能とすることができる。
尚、本実施の形態では、左遊技領域96SG002Lのみに一般入賞口10を設ける形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、右遊技領域96SG002Rに一般入賞口10を設けてもよい。
また、図8−4に示すように、遊技球が各入賞口に入賞した際に払い出される賞球数においては、遊技球が大入賞口に入賞した際に払い出される賞球数が最も多く、遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞した際に払い出される賞球数は、遊技球が一般入賞口10に入賞した際に払い出される賞球数よりも少ないので、遊技球が普図始動入賞口に入賞した際に払い出される賞球数が大当り遊技状態において遊技球が各入賞口に入賞した際に払い出される賞球数に及ぼす影響を抑えつつ大当り遊技の期間の長期化を図ることができるので、射幸性の上昇を一層抑えることができる。
尚、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1は、遊技状態が通常状態(低ベース状態)である場合には、遊技者が遊技球を左遊技領域96SG002Lに向けて打ち出すことで第1始動入賞口への入賞を狙い、遊技状態が時短状態(低ベース状態)である場合には、遊技者が遊技球を右遊技領域96SG002Rに向けて打ち出すことで遊技球の通過ゲート96SG041への通過や普図始動入賞口96SG042への入賞を狙い、更に普図当りにもとづいて開放状態に制御された第2始動入賞口への入賞を狙う遊技性となっている。そして、本実施の形態では、遊技状態が通常状態であっても遊技者が遊技球を右遊技領域96SG002Rに向けて打ち出すことで通過ゲート96SG041や普図始動入賞口96SG042に遊技球を通過(或いは入賞)させることで普図当りを発生させ、第2始動入賞口を開放状態に制御可能となっている。
しかしながら遊技状態が通常状態である場合は、通過ゲート96SG041や普図始動入賞口96SG042に遊技球が通過(或いは入賞)したとしても、時短状態である場合と比較して、普図当りが発生する確率が極めて低い(図8−6(B)参照)上、普通図柄の変動時間が長尺となる、第2始動入賞口が開放状態に制御される期間が短い等の理由により遊技球が第2始動入賞口に入賞し難いようになっている。このため、仮に遊技者が通常状態において遊技球を右遊技領域96SG002Rに向けて打ち出したとしても、該遊技球の打ち出しによる第2始動入賞口への入賞が遊技に及ぼす影響が無い(或いは極めて小さい)ようになっている。
更に、大当り遊技状態中においては、遊技者が遊技球を右遊技領域96SG002Rに向けて打ち出すことによって、これら遊技球が大入賞口や通過ゲート96SG041、普図始動入賞口96SG042を通過(或いは入賞)可能となっているが、大当り遊技中は時短制御が実施されていないため、遊技球が通過ゲート96SG041を通過したり、普図始動入賞口96SG042に入賞したとしても、前述の理由(普図当りが発生する確率が極めて低い(図8−6(B)参照)上、普通図柄の変動時間が長尺となる、第2始動入賞口が開放状態に制御される期間が短い等)により時短状態よりも遊技球が第2始動入賞口に入賞し難くなっている。つまり、大当り遊技中は、遊技球が通過ゲート96SG041を通過したり普図始動入賞口96SG042に入賞したことにもとづいて普通図柄の変動表示が実行されたとしても、時短状態と比較して遊技球が第2始動入賞口に極めて入賞し難いため、第2始動入賞口への入賞が大当り遊技中における有利度(出玉率や役物比率等)に影響を与え難くなっている。
尚、本実施の形態では、遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞した際に払い出される賞球数が、遊技球が一般入賞口10に入賞した際に払い出される賞球数よりも少ない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞した際に払い出される賞球数は、遊技球が一般入賞口10に入賞した際に払い出される賞球数よりも多い或いは同数であってもよい。
また、図8−1に示すように、右遊技領域96SG002Rにおける普図始動入賞口96SG042の周囲には、複数の障害釘96SGK2、96SGK3が配設されているので、これら複数の障害釘96SGK2、96SGK3によって大当り遊技中における普図始動入賞口96SG042への入賞球数を調整することができ、大当り遊技における1ラウンドあたりに要する期間を適宜調整することが可能となっている。
尚、本実施の形態では、複数の障害釘96SGK2、96SGK3を用いて普図始動入賞口96SG042への入賞球数を調整する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、障害釘96SGK2、96SGK3以外の部材や、遊技球を普図始動入賞口96SG042側と大入賞口側とに振り分ける振分装置等を用いて普図始動入賞口96SG042への入賞球数を調整してもよい。
また、本実施の形態では、複数の障害釘96SGK2、96SGK3を用いて普図始動入賞口96SG042への入賞球数を調整する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら複数の障害釘96SGK2、96SGK3を通過ゲート96SG041の周囲に設けることによって遊技球が通過ゲート96SG041を通過する割合を調整するようにしてもよい。しかしながら、このように通過ゲート96SG041の周囲に障害釘96SGK2、96SGK3を設けることによって遊技球が通過ゲート96SG041を通過する割合を低下させた場合は、可変入賞球装置96SG006Bの開放契機(普通図柄の変動表示結果が「当り」となること)が得られ難くなる、つまり、遊技者にとって不利な状態となり遊技興趣が低下してしまう。そこで本実施の形態のように通過ゲート96SG041の周囲に障害釘96SGK2、96SGK3を設けないようにすることによって右遊技領域96SG002Rを流下する遊技球が通過ゲート96SG041を通過し易くし、可変入賞球装置96SG006Bの開放契機を得られやすくすることで遊技興趣の低下を抑えることができる。
また、確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技中は、遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞することによって普図始動口入賞演出が実行されるので、遊技者に対して普図始動入賞口96SG042に遊技球が入賞したことを報知することができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施の形態では、確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技中に遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞することによって普図始動口入賞演出を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り遊技中に普図始動入賞口96SG042に入賞した遊技球に応じて普図始動口入賞演出の演出態様を変化させたり、保留記憶内に変動表示結果が大当りとなる保留記憶が存在するか否かに応じて普図始動口入賞演出の演出態様を異ならせることによって、普図始動口入賞演出の演出態様に対して遊技者を注目させることができるようにしてもよい。
また、右遊技領域96SG002Rにおいて、特別可変入賞球装置96SG007は普図始動入賞口96SG042の下流位置に設けられているので、大当り遊技中に右遊技領域96SG002Rを流下する遊技球の一部が大入賞口に入賞するよりも前に普図始動入賞口96SG042に入賞可能となるので、普通図柄の変動機会が増加することにより遊技興趣の低下を抑えつつ、大当り遊技の長期化を図ることができる。
尚、本実施の形態では、右遊技領域96SG002Rにおいて、特別可変入賞球装置96SG007が普図始動入賞口96SG042の下流位置に設けられている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、特別可変入賞球装置96SG007は、右遊技領域96SG002Rにおける普図始動入賞口96SG042の上流位置に設けられていてもよい。
また、大当り遊技終了後に確変制御と時短制御の両方が実行される大当り遊技(大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBの大当り遊技)中においては、普図始動口入賞演出を実行可能である一方、大当り遊技終了後に時短制御のみが実行される大当り遊技(大当り種別が非確変大当りの大当り遊技)や大当り遊技終了後に確変制御のみが実行される大当り遊技(大当り種別が確変大当りCの大当り遊技)中においては、普図始動口入賞演出が実行されることがないので、普図始動口入賞演出に特別感を付与することができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施の形態では、大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBの大当り遊技中は普図始動口入賞演出を実行可能である一方で、大当り種別が非確変大当りや確変大当りCの大当り遊技においては普図始動口入賞演出を実行しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り遊技中であれば大当り種別にかかわらず普図始動口入賞演出を実行可能としてもよい。尚、大当り遊技中であれば大当り種別にかかわらず普図始動口入賞演出を実行可能とする場合は、小当り遊技中に普図始動入賞口96SG042に遊技球が入賞しても普図始動口入賞演出が実行されないこととなる、つまり、確変大当りCの大当り遊技中と小当り遊技中とで普図始動入賞口96SG042に遊技球が入賞したことにより普図始動口入賞演出が実行されるか否かによって遊技状態が確変状態に移行するか否かを遊技者が特定可能となってしまうので、小当り遊技中においても普図始動口入賞演出を実行可能とすることが望ましい。
更に、本実施の形態では、確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技中に遊技球が普図始動入賞口に入賞したことにもとづいて普図始動口入賞演出を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、高確高ベース状態や低確低ベース状態等の大当り遊技状態以外の遊技状態において普図始動入賞口96SG042に遊技球が入賞したことにもとづいて普図始動口入賞演出を実行してもよい。
また、大当り遊技中に遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞した場合には普図始動口入賞演出が実行される一方で、遊技球が通過ゲート96SG041を通過した場合には普図始動口入賞演出が実行されない、つまり、普図始動入賞口96SG042への入賞に伴う賞球が払い出されたことに応じて普図始動口入賞演出を実行することができるので、賞球の払い出しと普図始動口入賞演出との関連性を明確にすることができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施の形態では、大当り遊技中に遊技球が通過ゲート96SG041を通過しても何ら演出を実行しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り遊技中に遊技球が通過ゲート96SG041を通過したことにもとづいて特定の演出を実行することで、遊技者に対して遊技球が通過ゲート96SG041を通過したことを報知するようにしてもよい。
また大当り遊技中は、画像表示装置5において連荘中における大当りにて払い出された賞球数と、当該大当り遊技中に払い出された賞球数と、を表示するとともに、右打ちにより右遊技領域96SG002Rを流下する遊技球が大入賞口や普図始動入賞口96SG042、第2始動入賞口に入賞したことにもとづいて払い出された賞球数のみが反映され、左打ちにより左遊技領域96SG002Lを流下する遊技球が一般入賞口10に入賞したことにもとづいて払い出された賞球数が反映されないようになっているので、右打ちを行う大当り遊技状態であるにもかかわらず一般入賞口10に遊技球が入賞したことにもとづく違和感を遊技者に与えてしまうことを防止できる。
また、本実施の形態では、遊技球が通過ゲート96SG041を通過した場合と普図始動入賞口96SG042に入賞した場合とで普通図柄の変動表示が実行可能となるが、図8−2及び図8−4に示すように、遊技球が通過ゲート96SG041を通過した場合と普図始動入賞口96SG042に入賞した場合とでCPU103が演出制御基板12に対して出力するコマンドが異なっている(遊技球が通過ゲート96SG041を通過した場合にはゲート通過通知コマンド、遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞した場合は賞球数通知コマンドをそれぞれ出力)するようになっているので、遊技球が通過ゲート96SG041を通過した場合と普図始動入賞口96SG042に入賞した場合とでコマンドの送信を適切に実行することができる。
尚、本実施の形態では、遊技球が通過ゲート96SG041を通過した場合と普図始動入賞口96SG042に入賞した場合とでCPU103が演出制御基板12に対して出力するコマンドを異ならせる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、CPU103は、普図始動入賞口96SG042に入賞した場合には演出制御基板12に対して賞球数通知コマンドを出力する一方で、遊技球が通過ゲート96SG041を通過した場合には、演出制御基板12に対してコマンドを出力しない、または、演出制御基板12に対してコマンドを出力するための処理を実行しないようにしてもよい。つまり、本発明における「特定領域(通過ゲート96SG041)を遊技媒体が通過したときと、特別領域(普図始動入賞口96SG042)に遊技媒体が進入したときとで、異なる内容の制御情報送信処理を実行する」については、CPU103が演出制御基板12に対して送信(出力)するコマンドの内容が異なるのもの、コマンドの送信(出力)を実行しないものを含んでいる。
このように、普図始動入賞口96SG042に入賞した場合にはCPU103が演出制御基板12に対して賞球数通知コマンドを出力する一方で、遊技球が通過ゲート96SG041を通過した場合には、演出制御基板12に対してコマンドを出力しない場合は、コマンドを出力する際のCPU103の制御負荷を抑えることができる。
また、遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞した場合と遊技球が通過ゲート96SG041を通過した場合とでCPU103が演出制御基板12に対して異なるコマンドを主力する場合は、演出制御基板12(演出制御用CPU120)に対して遊技球が通過ゲート96SG041と普図始動入賞口96SG042のどちらを通過したかを適切に通知することができる。
更に、CPU103は、普図始動入賞口96SG042に入賞した場合には演出制御基板12に対して賞球数通知コマンドを出力する(コマンドを送信するための処理を実行する)一方で、遊技球が通過ゲート96SG041を通過した場合には、演出制御基板12に対してコマンドを出力するための処理を実行しないようにしてもよい。逆に、CPU103は、普図始動入賞口96SG042に入賞した場合には演出制御基板12に対してコマンドを出力するための処理を実行しないようにする一方で、遊技球が通過ゲート96SG041を通過した場合には、演出制御基板12に対して遊技球が通過ゲート96SG041を通過した旨を示すコマンドを出力する(該コマンドを送信するための処理を実行する)ようにしてもよい。
また、CPU103は、遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞したことに応じて該普図始動入賞口96SG042への入賞にもとづく賞球数通知コマンドを演出制御基板12に対して出力するので、CPU103は、演出制御基板12に対して遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞したことにもとづく賞球数を適切に通知できる。
尚、本実施の形態では、CPU103は、遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞したことにもとづく賞球数通知コマンドを演出制御基板12に対して出力することで、演出制御基板12に対して遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞したことにもとづく賞球数を通知する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、CPU103は、遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞した場合は、遊技球が該普図始動入賞口96SG042へ入賞したことに応じたコマンド(普図始動口入賞通知コマンド)を演出制御基板12に対して出力してもよい。この場合、演出制御基板(演出制御用CPU120)は、普図始動口入賞通知コマンドを受信したことにもとづいて遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞したことにもとづく賞球数を特定すればよい。更に、演出制御用CPU120は、大当り遊技状態中に普図始動口入賞通知コマンドを受信したことにもとづいて普図始動口入賞演出を実行する一方で、低確低ベース状態、高確低ベース状態、高確高ベース状態等の大当り遊技状態以外の遊技状態において普図始動口入賞通知コマンドを受信しても普図始動口入賞演出を実行しないようにすればよい。
また、左遊技領域96SG002Lに向けて遊技球を打ち出す通常状態(低確低ベース状態)において遊技球が右遊技領域96SG002Rに設けられている通過ゲート96SG041を通過した場合や普図始動入賞口96SG042に入賞した場合は、CPU103が演出制御基板12に対してゲート通過通知コマンドを出力することによって演出制御用CPU120が左打ち報知演出を実行するので、遊技者に対して遊技球を左遊技領域96SG002Lに向けて打ち出すよう促すことができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施の形態では、低確低ベース状態において遊技球が通過ゲート96SG041を通過した場合や普図始動入賞口96SG042に入賞した場合に左打ち報知演出を実行して遊技者に対して遊技球を左遊技領域96SG002Lに向けて打ち出すよう促す形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、右打ちを行う高確高ベース状態、低確高ベース状態、大当り遊技状態において遊技球が左遊技領域96SG002Lに設けられている一般入賞口10や第1始動入賞口に入賞した場合は、遊技者に対して遊技球を右遊技領域96SG002Rに向けて打ち出すよう促す演出(右打ち報知演出)を実行するようにしてもよい。
また、本実施の形態には、以下に示す第2発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2014−90818号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2014−90818号公報に記載の遊技機にあっては、有利状態の期間が短縮化されることにより射幸性が上昇してしまうという問題がある。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第2発明の手段1の遊技機として、
普通識別情報(例えば、普通図柄)の可変表示と、特別識別情報(例えば、特別図柄)の可変表示とを実行可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技媒体(例えば、遊技球)が流下可能な遊技領域(例えば、右遊技領域96SG002R)に設けられ、普通識別情報の可変表示結果にもとづいて非所定状態(例えば、閉鎖状態)から該非所定状態よりも遊技媒体が進入し易い所定状態(例えば、開放状態)に変化可能な普通可変装置(例えば、可変入賞装置96SG006B)と、
前記遊技領域に設けられ、特別識別情報の可変表示結果にもとづいて非特定状態(例えば、閉鎖状態)から該非特定状態よりも遊技媒体が進入し易い特定状態(例えば、開放状態)に変化可能な特別可変装置(例えば、特別可変入賞球装置96SG007)と、
前記普通可変装置が前記所定状態に変化する頻度が非特別状態よりも高い特別状態(例えば、高確高ベース状態や低確高ベース状態)と、前記特別可変装置が前記特定状態に変化する有利状態(例えば、大当り遊技状態)とに制御可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示す特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
を備え、
前記遊技制御手段は、前記有利状態に制御しているときに前記非特別状態とし(例えば、いずれの大当り種別の大当り遊技中においても時短制御が実行されない部分)、
前記遊技領域における前記特別可変装置の上流位置には、遊技媒体の進入によって普通識別情報の可変表示が実行可能となるとともに該進入した遊技媒体が該遊技領域外に排出される特別領域が設けられている(例えば、図8−1に示すように、右遊技領域96SG002Rにおいて、特別可変入賞球装置96SG007の上流位置に普図始動入賞口96SG042が設けられている部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、射幸性の上昇を抑えることができる。
更には、第2発明の手段2の遊技機として、
前記遊技領域における前記特別領域の上流位置には、遊技媒体の進入によって普通識別情報の可変表示が実行可能となるとともに該進入した遊技媒体が該遊技領域外に排出されない特定領域が設けられている(例えば、図8−1に示すように、右遊技領域96SG002Rにおいて、普図始動入賞口96SG042の上流位置に通過ゲート96SG041が設けられている部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、射幸性の上昇を抑えつつ、普通識別情報の可変表示が実行される機会を増加させることができるので、遊技興趣の低下を抑えることができる。
更には、第2発明の手段3の遊技機として、
前記普通可変装置は、前記特定領域の下流側であって、且つ、前記特別領域の上流位置に設けられている(例えば、図8−1に示すように、右遊技領域96SG002Rにおいて、通過ゲート96SG041の下流位置且つ普図始動入賞口96SG042の上流位置に可変入賞装置96SG006Bが設けられている部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技媒体が特別領域に進入するよりも前に普通可変装置に進入可能となるので、特別状態における普通可変装置への遊技媒体の進入効率を高めることができる。
更には、第2発明の手段4の遊技機として、
前記普通可変装置と前記特別領域とは、前記遊技領域における特定遊技領域(例えば、右遊技領域96SG002R)に設けられており、
前記遊技領域における前記特定遊技領域以外の所定遊技領域(例えば、左遊技領域96SG002L)には、特別識別情報の可変表示が実行可能となる特別始動領域(例えば、第1始動入賞口)と、特別識別情報の可変表示並びに普通識別情報の可変表示のいずれもが実行可能とならない所定領域(例えば、一般入賞口10)が設けられている
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、所定遊技領域を流下する遊技媒体によって不当に普通識別情報の可変表示が実行されてしまうことを防ぐことができる。
更には、第2発明の手段5の遊技機として、
前記遊技領域には、特別識別情報の可変表示と普通識別情報の可変表示とのいずれもが実行可能とならない所定領域(例えば、一般入賞口10)が設けられており、
前記特別領域に遊技媒体が進入したときに付与される遊技価値の大きさは、前記所定領域に遊技媒体が進入したときに付与される遊技価値の大きさよりも小さい(例えば、図8−4に示すように、遊技球が普図始動入賞口96SG042入賞した場合の賞球数は2球であり、遊技球が一般入賞口10に入賞した場合の賞球数は5球である部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、特別領域に遊技媒体が進入したことに応じて付与される遊技価値が有利状態において及ぼす影響を抑えつつ有利状態の期間を長引かせることができるので、射幸性の上昇を一層抑えることができる。
更には、第2発明の手段6の遊技機として、
前記特別領域の周囲には、該特別領域への遊技媒体の進入割合を変化させるための特定部材(例えば、図8−1に示す複数の障害釘96SGK2,96SGK3)が設けられている
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、有利状態の期間を調整することができる。
また、本実施の形態には、以下に示す第3発明も含まれている。つまり、従来の遊技機としては、例えば、特開2017−63808号公報に記載されているものがある。しかしながら特開2017−63808号公報に記載されている遊技機にあっては、遊技媒体がいずれの特定領域を通過しても何ら演出が実行されず、遊技興趣を向上できないという問題がある。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第3発明の手段1の遊技機として、
普通識別情報(例えば、普通図柄)の可変表示を実行可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技媒体の通過経路のうちの特定経路(例えば、上方経路96SG002C)を通過する遊技媒体が流下可能な特定遊技領域(例えば、右遊技領域96SG002R)に設けられ、遊技媒体の通過によって普通識別情報の可変表示が実行可能となる特定領域(例えば、通過ゲート96SG041)と、
前記特定遊技領域に設けられ、普通識別情報の可変表示結果にもとづいて非所定状態(例えば、閉鎖状態)から該非所定状態よりも遊技媒体が進入し易い所定状態(例えば、開放状態)に変化可能な普通可変装置(例えば、可変入賞装置96SG006B)と、
前記特定遊技領域における前記特定領域の下流側に設けられ、非特定状態(例えば、閉鎖状態)から該非特定状態よりも遊技媒体が進入し易い特定状態(例えば、開放状態)に変化可能な特別可変装置(例えば、特別可変入賞球装置96SG007)と、
前記特定遊技領域における前記特定領域の下流側に設けられ、遊技媒体の進入によって普通識別情報の可変表示が実行可能となる特別領域(例えば、普図始動入賞口96Sg042)と、
演出を制御可能な演出制御手段(例えば、演出制御用CPU120が演出制御プロセス処理を実行する部分)と
、 を備え、
前記演出制御手段は、前記特別領域に遊技媒体が進入したことにもとづいて特別演出(例えば、普図始動口入賞演出や画像表示装置5における賞球数表示)を実行可能である
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、特別領域への遊技媒体の進入にもとづいて特別演出が実行されるため、遊技興趣を向上できる。
更には、第3発明の手段2の遊技機として、
特別識別情報(例えば、特別図柄)の可変表示を実行可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
特別識別情報の可変表示結果にもとづいて前記特別可変装置が前記特定状態に変化する有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が特別図柄プロセス処理を実行する部分)を備え、
前記特別可変装置は、前記特別領域の下流側に設けられている(例えば、図8−1に示すように、特別可変入賞球装置96SG007が普図始動入賞口96SG042の下流位置に設けられている部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、興趣の低下を抑えつつ、有利状態の長期化を図ることができる。
更には、第3発明の手段3の遊技機として、
特別識別情報(例えば、特別図柄)の可変表示を実行可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
特別識別情報の可変表示結果にもとづいて前記特別可変装置が前記特定状態に変化する有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が特別図柄プロセス処理を実行する部分)を備え、
前記特別演出は、前記有利状態にて実行可能な演出であり、
前記有利状態は、第1有利状態(例えば、確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技状態)と、該第1有利状態とは遊技者にとっての有利度が異なる第2有利状態(例えば、確変大当りCや非確変大当りの大当り遊技状態)と、を含み、
前記演出制御手段は、前記第1有利状態において前記特別演出を実行可能であるが、前記第2有利状態において前記特別演出を実行しない(例えば、図8−13に示すように、確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技中は普図始動口入賞演出を実行可能であるが、確変大当りCや非確変大当りの大当り遊技中は普図始動口入賞演出を実行しない部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、特別演出に特別感を付与することができるので、遊技興趣を向上できる。
更には、第3発明の手段4の遊技機として、
前記特別領域は、遊技媒体の進入にもとづいて遊技価値(例えば、賞球)が付与される領域であって、
前記演出制御手段は、前記特別領域に遊技媒体が進入したことにもとづいて前記特別演出を実行可能であるが、前記特定領域に遊技価値が進入したことにもとづいて前記特別演出を実行しない(例えば、遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞したことにもとづいて普図始動口入賞演出を実行するが、遊技球が通過ゲート96SG041を通過してことにもとづいて普図始動口入賞演出を実行しない部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、の特徴によれば、遊技価値の付与に応じて特別演出を実行することができるので、遊技価値の付与と特別演出の関連性を明確にすることができ、遊技興趣を向上できる。
更には、第3発明の手段5の遊技機として、
特別識別情報(例えば、特別図柄)の可変表示を実行可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
前記特定遊技領域以外の遊技媒体が流下可能な所定遊技領域(例えば、左遊技領域96SG002L)に設けられ、遊技媒体の進入にもとづいて遊技価値が付与される所定領域(例えば、一般入賞口10)と、
特別識別情報の可変表示結果にもとづいて前記特別可変装置が前記特定状態に変化する有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
付与された遊技価値数を表示可能な表示手段(例えば、画像表示装置5)と、
を備え、
前記特別演出は、前記有利状態において前記表示手段に表示されている遊技価値数を更新表示する更新表示演出(例えば、画像表示装置5における賞球数表示)であり、
前記演出制御手段は、前記特別領域に遊技媒体が進入したことにもとづいて前記更新表示演出を実行するが、前記所定領域に遊技媒体が進入したことにもとづいて前記更新表示演出を実行しない(例えば、図8−14に示すように、普図始動入賞口や大入賞口、第1始動入賞口、第2始動入賞口への入賞である場合は賞球数表示の更新表示を行い、一般入賞口10への入賞である場合は賞球数表示を更新しない部分)ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、有利状態であるときに、所定領域に遊技媒体が進入したことにもとづく違和感を遊技者に与えしまうことを防止できる。
以上、本発明の実施の形態を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態では、確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技中において画像表示装置5に第1賞球数カウンタの値96SG005Aや第2賞球数カウンタの値96SG005Bを表示し、大入賞口や普図始動入賞口96SG042、第2始動入賞口への入賞が発生する毎にこれら第1賞球数カウンタの値96SG005Aや第2賞球数カウンタの値96SG005Bの表示を賞球数分更新する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り遊技中における普図始動入賞口96SG042への入賞に伴う賞球については、大当り遊技の終了時等にまとめて第1賞球数カウンタの値96SG005Aや第2賞球数カウンタの値96SG005Bに追加して更新表示してもよい。
また、前記実施の形態では、特別図柄が大当りを示す組み合わせで導出表示された場合、自動的に大当り遊技が開始される形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、右遊技領域96SG002Rに役連作動ゲートを設け、特別図柄が大当りを示す組み合わせで導出表示された場合に遊技球が該役連作動ゲートを通過したことにもとづいた大当り遊技が開始されるようにしてもよい。尚、役連作動ゲートは通過ゲート96SG041と同一体としてもよい。更に、通過ゲート96SG041と役連作動ゲートとを同一体とする場合、CPU103は、遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞したことにもとづいて演出制御基板12に対して賞球数通知コマンドを出力する一方で、遊技球が通過ゲート96SG041を通過した場合は、役連作動ゲートを通過したとして、演出制御基板12に対して該役連作動ゲートを通過したことを示すコマンド(役連作動ゲート通過コマンド)を出力してもよい。
(特徴部112IWに関する説明)
次に、特徴部112IWについて説明する。先ず、図9−1及び図9−2に示すように、パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、縦長の方形枠状に形成された外枠112IW001aと、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2(図1参照)と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)112IW003とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠112IW003には、ガラス窓を有するガラス扉枠112IW003aが左側辺を中心として遊技機用枠112IW003の前面を開放する扉開放位置と該前面を閉鎖する扉閉鎖位置との間で回動可能に設けられ、該ガラス扉枠112IW003aにより遊技領域を開閉できるようになっており、ガラス扉枠112IW003aを閉鎖したときにガラス窓を通して遊技領域を透視できるようになっている。
また、遊技機用枠112IW003は、遊技場の店員等が所有する扉キーを図示しない錠前に挿入して解錠することで開放可能となり、店員以外の遊技者等は遊技機用枠112IW003及びガラス扉枠112IW003aを開放することはできないようになっている。
主基板11は、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケース112IW201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。また、主基板11には、後述する設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キー112IW051と、設定変更状態において後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチ112IW052が設けられている。
これら設定キー112IW051及び設定切替スイッチ112IW052といった遊技者が操作可能な操作部が設けられた設定切替本体部は、主基板11とともに基板ケース112IW201内に収容されており、設定キー112IW051及び設定切替スイッチ112IW052は、基板ケース112IW201を開放しなくても操作可能となるように基板ケース112IW201の背面右部に形成された開口を介して背面側に露出している。
設定キー112IW051及び設定切替スイッチ52を有する基板ケース112IW201は、パチンコ遊技機1の背面に設けられているため、遊技機用枠3を閉鎖した状態ではパチンコ遊技機1の正面側からの操作が不可能であり、所定の扉キーを用いて遊技機用枠3を開放することで操作が可能となる。また、設定キー112IW051は、遊技場の店員等が所有する設定キーの操作を要することから、設定キーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、設定キー112IW051は、後述するONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチでもある。尚、この特徴部112IWでは、扉キーと設定キーとが別個のキーである形態を例示したが、一のキーにて兼用されていてもよい。
また、基板ケース112IW201には、図9−8(A)に示すように、表示モニタ112IW029と、該表示モニタ112IW029の表示を切り替えるための表示切替スイッチ112IW030が配置されている。これら表示モニタ112IW029及び表示切替スイッチ112IW030は、主基板11に接続されているとともに、基板ケース112IW201の左上部に配置されている。つまり、表示モニタ112IW029及び表示切替スイッチ112IW030は、基板ケース112IW201における主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11は、遊技機用枠112IW003を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠112IW003を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
前述したように、本特徴部112IWにおける設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052は、遊技機用枠3を閉鎖した状態ではパチンコ遊技機1の正面側からは操作が不可能となっているが、該パチンコ遊技機1が設置される遊技島の内側等から設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052が操作される虞がある。そこで本特徴部112IWでは、図9−2及び図9−3に示すように、外枠112IW001aの右端部には、遊技機用枠112IW003の閉鎖時に、設定キー112IW051と設定切替スイッチ52とを含む基板ケース112IW201の右側部を背面側から被覆するセキュリティカバー112IW500Aが取り付けられている。このキュリティーカバー112IW500Aは、前後方向を向く短片112IW500Aaと、該短片112IW500Aaの後端部からパチンコ遊技機1の左側方に向けて伸びる長片112IW500Abと、を備える略L字状の部材であって、透過性を有する板状の合成樹脂材によって構成されている。短片112IW500Aaの上下寸法は、基板ケース112IW201の背板の上下寸法とほぼ同寸とされている。また、セキュリティカバー112IW500Aは、短片112IW500Aaの前端部を介して外枠112IW001aの右端部に固定されている。
尚、図9−2に示すように、長片112IW500Abは、遊技機用枠112IW003が閉鎖されている状態において、基板ケース112IW201の右部にパチンコ遊技機1の後方から当接(または近接)することによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052とを含む基板ケース112IW201の右側部をパチンコ遊技機1の背面側から被覆する。このため、設定キー112IW051及び設定切替スイッチ112IW052は、長片112IW500Abによって操作不能な状態となる。一方で、図9−3に示すように、遊技機用枠112IW003が開放されている状態においては、設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052とは、遊技機用枠112IW003とともに移動して長片112IW500Abから離間することによって長片112IW500Abによる被覆状態が解除されることで操作可能な状態となる。
つまり、本特徴部112IWにおけるパチンコ遊技機1は、遊技機用枠112IW003が閉鎖されている状態においては、セキュリティカバー112IW500Aによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持される一方で、遊技機用枠112IW003が開放されている状態においては、前述したセキュリティカバー112IW500Aによる規制状態が解除され、設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052との操作が許容される許容状態となる。
基板ケース112IW201は、パチンコ遊技機1の背面側に設けられているため、遊技機用枠112IW003が閉鎖されている状態において、設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052にアクセスすることは極めて困難であるため、遊技場の店員等が扉キーにより遊技機用枠112IW003を開放しない限り設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052を操作して設定値を変更することはできない。
しかし、パチンコ遊技機1が遊技場の遊技島(図示略)に設置された状態において、遊技機用枠112IW003が閉鎖されていても、例えば、パチンコ遊技機1に隣接する他のパチンコ遊技機との間に設置されるカードユニット等の遊技用装置やスペーサ部材とパチンコ遊技機1との間から針金やセル板等の不正部材を進入させて、パチンコ遊技機1の背面側にある設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052を操作することで設定値が変更されるといった不正行為が行われる可能性があるため、遊技機用枠112IW003が閉鎖されている状態においてセキュリティカバー112IW500Aによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持されることで、上記不正行為を好適に抑制することができる。
また、遊技機用枠112IW003が閉鎖され、セキュリティカバー112IW500Aによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052を含む基板ケース112IW201の背面右側が被覆されている規制状態でも、透過性を有するセキュリティカバー112IW500Aを通して、基板ケース112IW201に収容されている主基板11等を透視することができるため、主基板11におけるCPU103などの電子部品が実装される実装面や封印シール等の状況を容易に確認することができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行し、RAM102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
本特徴部112IWでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1〜MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された、図9−4及び図9−5などに示す複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの変動表示における各図柄の変動態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、例えば図9−4(A)に示す表示結果判定テーブル(設定値1)、図9−4(B)に示す表示結果判定テーブル(設定値2)、図9−4(C)に示す表示結果判定テーブル(設定値3)、図9−5(A)に示す大当り種別判定テーブルの他、大当り変動パターン判定テーブル(図示略)、小当り変動パターン判定テーブル(図示略)、図9−6に示すハズレ変動パターン判定テーブル、普図表示結果判定テーブル(図示略)、普図変動パターン判定テーブル(図示略)などが含まれている。
本特徴部112IWにおけるパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。具体的には、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜3の3段階からなり、1が最も出玉率が低く、1、2、3の順に値が大きくなるほど出玉率が高くなる。すなわち、設定値として1が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が低く、2、3の順に値が大きくなるほど有利度が段階的に高くなる。なお、本特徴部112IWでは、小当りの当選確率については、設定値に関係なく同じである。
(表示結果判定テーブル)
図9−4(A)〜(C)は、各設定値に対応する表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。各表示結果判定テーブルは、変動特図指定バッファが1(第1)である、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と、変動特図指定バッファが2(第2)である、つまり、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合のそれぞれについて、大当りとする判定値と、小当りとする判定値が設定されている。
図9−4(A)に示すように、設定値1に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、設定値が「2」、「3」である場合よりも低い確率(非確変時は1/320、確変時は1/32)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの一部が小当りに対応する判定値として設定されており、設定値が「2」、「3」である場合と同じ確率(1/99)で小当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/320、確変時は1/32)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率(1/2)で小当りに当選するようになっている。
また、図9−4(B)に示すように、設定値2に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」である場合よりも高い確率(非確変時は1/300、確変時は1/30)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの一部が小当りに対応する判定値として設定されており、設定値が「1」、「3」である場合と同じ確率(1/99)で小当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/300、確変時は1/30)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率であり、かつ、設定値が「1」、「3」である場合と同じ確率(1/2)で小当りに当選するようになっている。
また、図9−4(C)に示すように、設定値3に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」である場合よりも高い確率(非確変時は1/280、確変時は1/28)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの一部が小当りに対応する判定値として設定されており、設定値が「1」、「2」である場合と同じ確率(1/99)で小当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/280、確変時は1/28)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率であり、かつ、設定値が「1」、「2」である場合と同じ確率(1/2)で小当りに当選するようになっている。
つまり、CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が図9−4(A)〜(C)に示す大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当り種別A〜大当り種別C)とすることを決定する。また、MR1が図9−4(A)〜(C)に示す小当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当り及び小当りの当選を決定する。尚、図9−4(A)〜(C)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)並びに小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、本例では、図9−4に示すように、設定値に関係なく、小当りの当選確率が同じである場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当りの当選確率と同様に、1、2、3の順に設定値の値が大きくなるほど小当りの当選確率が高くなるように構成してもよい。また、この場合、小当りの当選確率の設定差が大当りの当選確率の設定差と同じ比率となるようにしてもよい。具体的には、設定値「1」における小当りの当選確率を1/100とするのであれば、設定値「2」における小当りの当選確率が1/93.75となるように設計し、設定値「3」における小当りの当選確率が1/87.5となるように設定してもよい。
また、小当りを設けない遊技機において、本特徴部112IWで示した構成を適用するように構成してもよい。
また、本特徴部112IWでは、CPU103は、図9−4(A)〜(C)に示す表示結果判定テーブルを用いて大当りまたは小当りとするか否かを判定するようになっているが、大当り判定テーブルと小当り判定テーブルとを別個に設け、大当りの判定は、変動特図指定バッファによらず第1特別図柄の変動表示である場合と第2特別図柄の変動表示である場合とで共通のテーブルを用いて行うようにし、小当りの判定は、変動特図指定バッファが第1である場合と第2である場合とで別個のテーブルを用いて行うようにしてもよい。
また、本特徴部112IWでは、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」の順に有利度が高くなる場合を示しているが、例えば、遊技状態に応じて有利度の順位が変化するように構成してもよい。例えば、高確率/高ベース状態に制御され、次回の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持され、且つ小当り遊技である程度の賞球が得られるように構成された遊技機に適用した場合に、本例では、図9−4に示すように、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には1/2の高い確率で小当りが発生し賞球が得られやすい期間となりうるので、特定の遊技状態(この例では、高確率/高ベース状態)では、他の遊技状態とは異なり、逆に大当りが発生しにくい(高確率/高ベース状態が継続しやすい)設定値「1」が最も有利度が高い設定となるようにしてもよい。
また、例えば、確変状態(高確率状態)に制御された後、所定回数(確変終了回数)の変動表示が実行されたことにもとづいて確変状態が終了する遊技機に適用した場合に、同じ確変終了回数であれば、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」の順に確変継続率(連荘率)が高くなるように構成してもよい。
尚、本特徴部112IWでは、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1〜3の計3個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、2個または4個以上であってもよい。
(大当り種別判定テーブル)
図9−5(A)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。なお、本特徴部112IWでは、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合と、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合とで、共通の大当り種別判定テーブルを用いるように構成されているが、異なるテーブルを設けて、いずれの大当り種別に決定されるかの割合が異なるようにしてもよい。
大当り種別判定テーブルは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当り種別A〜大当り種別Cのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図9−5(A)に示す大当り種別判定テーブルにおいては、設定値ごとに大当り種別判定用の乱数(MR2)に対応する判定値が割り当てられているが、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。つまり、設定値ごとに大当り種別A〜大当り種別Cのいずれに判定されるかの割合が示されている。なお、後述する図9−6に示すハズレ変動パターン判定テーブルや、図9−7に示す非リーチハズレ変動パターン判定テーブル等についても、実際には乱数に対応する判定値が割り当てられているが、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。
図9−5(A)に示すように、大当り種別判定テーブルにおいては、設定値が「1」である場合、大当り種別Cに決定される割合が高く、設定値が「2」である場合、大当り種別Bに決定される割合が高く、設定値が「3」である場合、大当り種別Aに決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。
ここで、本特徴部112IWにおける大当り種別について、図9−5(B)を用いて説明すると、本特徴部112IWでは、大当り種別毎に、大当り遊技におけるファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間がそれぞれ定められている。
ファンファーレ期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS114の大当り開放前処理が実行される期間であり、演出制御基板12側において、大当り図柄が停止表示された後に、大当り遊技状態の開始を報知する演出動作としてのファンファーレ演出が実行される期間である。
インターバル期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS116の大当り開放後処理が実行される期間であり、演出制御基板12側において、大入賞口を開放状態とするラウンドが終了した後に、次のラウンドの開始を報知する演出動作としてのインターバル演出が実行される期間である。
エンディング期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS117の大当り終了処理が実行される期間であり、演出制御基板12側において、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間である。
図9−5(B)に示すように、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間は、大当り種別Aの場合に最も長くなり、次に大当り種別Bの場合に長くなり、大当り種別Cの場合に最も短くなるように設定されている。
上述のように、本特徴部112IWでは、設定値が「1」である場合には、大当り種別Cと判定される割合が高いため、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が比較的短くなりやすい。一方、設定値が「3」である場合には、大当り種別Aと判定される割合が高いため、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が比較的長くなりやすい。よって、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間は長くなる。
本特徴部112IWでは、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、大当りの当選確率(出玉率)が高くなるように構成されているが、同時に、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間は長くなるようにも構成されている。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
本特徴部112IWでは、大当り遊技中に、設定値を示唆する大当り中示唆演出(詳細については後述する)を実行可能に構成されているが、この大当り中示唆演出をファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間において実行可能である。そのような構成により、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の興趣を高めることができる。また、遊技者の関心を大当り中示唆演出に向けることにより、各期間の長短に気付かれにくくすることができる。
なお、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間においては、設定される期間の長さに関わらず、共通の演出を実行するようにしてもよい。この場合には、遊技者が期間の長短に気付きにくい演出(例えば、静止画像の表示等)が共通して実行されることが望ましい。
また、本特徴部112IWでは、大当り種別ごとにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が設定され、設定値ごとにいずれの大当り種別と判定されるかの割合が異なるように構成することにより、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間を長くする、すなわち遊技の進行を遅らせるようにしているが、このような構成に限らず、設定値ごとにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が固定的に設定されているようにしてもよい。また、例えば、予め定められた期間が異なる複数種類のファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間からいずれかを抽選によって決定するようにしてもよい。この場合には、大当り種別A<B<Cの順に、比較的長い期間が設定されたファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が選択される割合が高くなるように判定値が設定されたテーブルを用いることで、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間が長くなるようにすることができる。
本特徴部112IWでは、大当り種別A〜大当り種別Cのいずれの場合にも、大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御および確変制御は、所定回数(本特徴部112IWでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了するが、例えば、大当り種別ごとに時短制御および確変制御の回数が異なるようにしてもよいし、特定の大当り種別の場合には、大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御および時短制御が、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行されるようにしてもよい。このような特定の大当り種別となる場合には、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。本特徴部112IWでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値毎に大当りとなる割合が異なるように構成されているが、このような構成に加えて、または代えて、設定値毎に確変継続率(連荘率)が異なるようにしてもよい。
また、本特徴部112IWでは、大当り種別A〜大当り種別Cに有利度(例えば、大当り遊技中のラウンド数や、時短制御および確変制御の有無、制御回数など)の違いはなく、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間が異なるように構成されているが、例えば、大当り種別ごとに、大当り遊技中のラウンド数や、時短制御および確変制御の有無、制御回数を異ならせ、有利度が異なるようにしてもよい。この場合には、ラウンド中の演出は、大当り種別ごとに異なるようにしてもよいし、大当り種別に関わらず同じようにしてもよい。
尚、本特徴部112IWでは、設定されている設定値に応じて、変動表示結果が大当りとなる場合の大当り種別を大当り種別A、大当り種別B、大当り種別Cから異なる割合で決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定されている設定値によっては、大当り種別A、大当り種別B、大当り種別Cのうち、決定され得ない大当り種別が1つまたは複数あってもよい。つまり、設定されている設定値に応じて大当り種別の決定割合が異なることには、いずれかの大当り種別を決定しないこと(決定割合が0%である)や、特定の大当り種別を100%の割合で決定すること含まれている。
また、本特徴部112IWでは、大当り種別に応じてファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が異なる場合を示したが、そのような態様にかぎらず、大当り種別によらずにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を異ならせるように構成してもよい。例えば、設定値「1」〜「3」のいずれであるかに応じて、その設定値に応じたファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を一律に決定するように構成してもよい。また、例えば、設定値「1」〜「3」のいずれであるかに応じて、その設定値に応じた選択確率による抽選処理を行い、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を決定するように構成してもよい。
このように、本特徴部112IWでは、設定されている設定値に応じて変動表示結果が大当りとなった場合の大当り種別の決定割合が異なっているので、遊技興趣を向上できるようになっている。
尚、本特徴部112IWでは、大当り種別を大当り種別判定用の乱数値であるMR2を用いて決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は、特図表示結果判定用の乱数値であるMR1を用いて決定してもよい。
また、本特徴部112IWでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値が大きいほど遊技者にとって有利となる(大当り確率や小当り確率が高まることや、大当り種別としての大当り種別Cが決定されやすくなること等)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。
また、本特徴部112IWでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて大当り確率が変化する一方で、遊技性自体は変化しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。
例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(所謂確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中の特定のラウンドにおいて遊技球が特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、大当り種別に応じて大当り遊技中に遊技球が該カウントスイッチを通過する割合が異なる遊技性(所謂V確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320且つ小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(所謂1種2種混合タイプ)としてもよい。更に、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3と遊技性が同一であるが、これら設定値が1〜3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合)を設けてもよい。
更に、このように、設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、上述の例であれば、設定値が1や4の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを演出用スイッチ(遊技球が該カウントスイッチを通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が2や3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを遊技用スイッチ(遊技球が該カウントスイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
(変動パターン判定テーブル)
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、変動表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「小当り」にすることが事前決定されたときに使用される小当り変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「ハズレ」にすることが事前決定されたときに使用されるハズレ変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
(ハズレ変動パターン判定テーブル)
図9−6は、ハズレ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。本特徴部112IWでは、電源投入時に設定変更が行われた時点から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間(以下、特別期間ともいう)と、それ以外の期間(以下、非特別期間ともいう)とで、異なるハズレ変動パターン判定テーブルを用いるように構成されている。
具体的には、特別期間においては、図9−6(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを判定し、非特別期間においては、図9−6(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを判定する。なお、本特徴部112IWでは、電源投入時に設定変更が行われた時点から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間を特別期間としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、電源投入時に設定変更が行われたか否かに関わらず、変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間を特別期間としてもよい。また、リアルタイムクロック等を用いて、所定の時間帯(例えば、午前9時から午前11時まで)であれば特別期間としてもよい。また、初回の大当りが発生するまでの期間を特別期間としてもよい。
図9−6(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、いずれも設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレとなる割合が高く、非リーチハズレとなる割合が低くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なるため、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度によって設定値が示唆されることになる。
また、図9−6(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルは、図9−6(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルよりも、ノーマルリーチハズレとなる割合が高く、さらに設定値間のノーマルリーチハズレとなる割合の差が大きくなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、特別期間においては、非特別期間よりもノーマルリーチが実行される頻度の違いが認識しやすくなる(すなわち設定値の示唆を認識しやすくなる)ため、特別期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
なお、例えば、スーパーリーチを伴う変動パターン(またはそのうちの特定の変動パターン)については、設定値の違いに関わらず(または特別期間と非特別期間との違いに関わらず)、同じ割合で決定されるようにしてもよい。このようにすることにより、設定値に応じて、特定の変動パターン(本例ではノーマルリーチハズレ)のみ実行割合が異なることになり、特定の変動パターンが実行される頻度によって設定値が示唆されることになる。なお、逆に、設定値に応じてスーパーリーチハズレとなる変動パターンの選択割合も異ならせてもよい。
また、図9−6(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値に応じて、非リーチハズレ以外のときに、ノーマルリーチハズレとスーパーリーチハズレとのいずれとなるかの割合(すなわち、ノーマルリーチハズレ:スーパーリーチハズレのバランス)が異なるように判定値が割り当てられている。具体的には、図9−6(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレの比率が著しく高くなり(本例では、5%ずつ高くなる)、具体的には、図9−6(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレの比率が僅かに高くなる(本例では、0.2%ずつ高くなる)ように構成されている。このような構成により、ノーマルリーチハズレとスーパーリーチハズレとの選択傾向によって設定値が示唆されることになる。また、特別期間と非特別期間とで選択傾向の違いを大きくすることができる。
本特徴部112IWでは、設定値に応じて、異なる割合で設定示唆演出を実行可能であるが、これは、設定値に応じてノーマルリーチハズレおよびスーパーリーチハズレ全体の実行割合が異なること、設定値に応じてノーマルリーチハズレおよびスーパーリーチハズレの実行比率が異なること、設定値に応じてノーマルリーチハズレのみ実行割合が異なることを含む概念である。
本特徴部112IWでは、図9−6(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルのいずれが用いられたときにも、画像表示装置5において共通の背景画像を表示して、演出図柄の変動表示を行う。また、設定値が1〜3のいずれに設定されているときにも、画像表示装置5において共通の背景画像を表示して、演出図柄の変動表示を行う。なお、特別期間や電源投入時から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間のみ、専用の背景画像が表示されるようにしてもよい。このような構成により、特別期間や電源投入時から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間の遊技興趣を高めることができる。
なお、本特徴部112IWの例に限らず、例えば、設定値を示唆する特殊変動パターン(例えば、演出図柄の変動表示の態様が通常とは異なる変動パターンであって、設定値1または2の場合にのみ選択される)を設け、特別期間においてのみ特殊変動パターンが選択され得るようにしてもよい。このような構成によっても、特別期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
(非リーチハズレ変動パターン判定テーブル)
図9−7は、非リーチハズレ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。本特徴部112IWでは、変動時間が異なる複数種類の非リーチハズレ変動パターンが設けられており、変動パターンが非リーチハズレに決定されたときに、さらに非リーチハズレA〜Cのいずれにするかに決定するように構成されている。なお、このような構成に限らず、例えば、図9−6に示すハズレ変動パターン判定テーブルに、非リーチハズレA〜Cが含まれるようにして、非リーチハズレA〜C、ノーマルリーチハズレ、スーパーリーチハズレのいずれかに決定するように構成してもよい。
図9−7に示すように、非リーチハズレ変動パターン判定テーブルにおいては、設定値が「1」である場合、非リーチハズレC(変動時間7秒)に決定される割合が高く、設定値が「2」である場合、非リーチハズレB(変動時間8秒)に決定される割合が高く、設定値が「3」である場合、非リーチハズレA(変動時間9秒)に決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。
本特徴部112IWでは、設定値が「1」である場合には、非リーチハズレCと判定される割合が高いため、非リーチハズレ時の変動時間が比較的短くなりやすい。一方、設定値が「3」である場合には、非リーチハズレAと判定される割合が高いため、非リーチハズレ時の変動時間が比較的長くなりやすい。よって、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、平均変動時間が長くなる。
本特徴部112IWでは、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、大当りの当選確率(出玉率)が高くなるように構成されているが、同時に、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、平均変動時間が長くなるようにも構成されている。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、平均変動時間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
本特徴部112IWでは、設定値に応じて、変動時間が異なる非リーチハズレA〜Cのいずれとなるかの割合を異ならせることにより、平均変動時間が異なるように構成されているが、例えば、非リーチハズレ以外の変動パターン(例えば、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレ等)も、変動時間が異なるように複数種類設け、設定値に応じて、選択される割合が異なるようにしてもよい。なお、変動パターン(例えば、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレ等)を変動時間が異なるように複数種類設ける場合には、演出図柄の揺れ表示や高速変動表示の時間等を異ならせるようにして、演出等の見え方には違いがないようにすることが望ましい。
また、本特徴部112IWでは、設定値に応じて、平均変動時間が異なるように構成されているが、このような構成に代えて、または加えて、設定値に応じて、確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される期間が異なるようにしてもよい。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される期間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
また、本特徴部112IWでは、非リーチハズレA〜Cにそれぞれ変動時間が設定され、設定値ごとに非リーチハズレA〜Cのいずれに決定するかの割合が異なるように構成することにより、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、平均変動時間を長くする、すなわち遊技の進行を遅らせるようにしているが、このような構成に限らず、設定値ごとに各変動パターンの変動時間が固定的に設定され、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定の方が、変動時間が長くなるようにしてもよい。
なお、本特徴部112IWでは、他の変動パターンに比べて変動時間が短い短縮用の変動パターンが設けられている。例えば、非リーチハズレA(変動時間9秒)よりも変動時間が短い短縮非リーチハズレ(変動時間1.5秒)の変動パターンが設けられている。そして、この短縮用の変動パターンは、例えば、保留記憶数が所定数(例えば3)以上であるときに、用いられるように構成されている。このような構成は、保留記憶数が上限に達している状態、または上限に近い状態であるときに、この状態を解消して、効率的に変動表示を行う(すなわち効率的に遊技を進行する)ことを目的とするものである。ゆえに、保留記憶数が所定数以上であるときに、遊技の進行を遅らせることは不適当であるともいえる。そのため、本特徴部112IWでは、保留記憶数が所定数以上であるときに用いられる短縮用の変動パターンについては、設定値に関わらず、共通の変動時間となっている。なお、本特徴部112IWの構成に関わらず、保留記憶数が所定数以上であるときに用いられる短縮用の変動パターンについても、設定値に応じて変動時間を異ならせるようにしてもよい。
(表示モニタ112IW029)
本特徴部112IWでは、パチンコ遊技機1において、各入賞口(大入賞口、第2大入賞口、第1始動入賞口、第2始動入賞口、一般入賞口)への遊技球の進入数の集計を行い、該集計による連比、役比、ベースなどの各種の入賞情報を算出可能である。
具体的には、図9−8(A)及び図9−8(B)に示すように、表示モニタ112IW029は、第1表示部112IW029A、第2表示部112IW029B、第3表示部112IW029C、第4表示部112IW029D及び第5表示部112IW029Eを備えている。第1表示部112IW029A〜第5表示部112IW029Eは、いずれも「8」の字を描く7つのセグメントによって構成される7セグメントと、7セグメントの右側方下部に配置されたドットによって構成されている。これらの第1表示部112IW029A〜第5表示部112IW029Eは、それぞれ種々の色、例えば赤色、青色、緑色、黄色、白色等で点灯、点滅可能とされている。また、これらの色を極短周期で変化させながら異なる色やいわゆるレインボーで表示させることもできる。
表示モニタ112IW029には、図9−8(B)に示す表示No1〜6の各項目が表示される。1桁目の第1表示部112IW029Aには集計させた設定値(1〜3)が表示され、2桁目の第2表示部112IW029Bと3桁目の第3表示部112IW029Cには集計期間が表示され、4桁目の第4表示部112IW029Dと5桁目の第5表示部112IW029Eには数値が百分率で表示される。表示No1では、短期の連比が表示され、表示No2では、短期の役比が表示される。表示No3では、総累計の連比が表示され、表示No4では、総累計の役比が表示される。また、表示No5では、前回の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース1)が表示され、表示No6では、直前の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース2)が表示される。
ここでの短期とは、払い出された賞球数(獲得球数)が6000個であった期間を意味する。総累計を求める期間は、連比、役比の算出を開始してからの通算、又は連比、役比の計算を一旦リセットしてからの通算の期間を意味する。
なお、上記の例では、連比や役比、ベースは、遊技状態によらずに算出するが、遊技状態を考慮して算出してもよい。例えば、連比は、賞球合計数のうち、大当り遊技状態中の大入賞口への入賞による賞球数が占める割合としてもよい。また、役比は、賞球合計数のうち、高ベース状態中の第2始動入賞口への入賞による賞球数と大当り遊技状態中の大入賞口への入賞による賞球数が占める割合としてもよい。また、ベースは、低ベース状態と高ベース状態とで個別に算出してもよい。
表示No1の短期連比が表示される場合には、第2表示部112IW029B及び第3表示部112IW029Cに「y6.」が表示され、表示No2の短期役比が表示される場合には、第2表示部112IW029B及び第3表示部112IW029Cに「y7.」が表示される。また、表示No1の短期連比が表示される場合には、第4表示部112IW029D及び第5表示部112IW029Eには、短期連比が百分率表示(%表示)され、表示No2の短期役比が表示される場合には、第4表示部112IW029D及び第5表示部112IW029Eには、短期役比が百分率表示(%表示)される。
表示No3の総累計連比が表示される場合には、第2表示部112IW029B及び第3表示部112IW029Cに「A6.」が表示され、表示No4の総累計役比が表示される場合には、第2表示部112IW029B及び第3表示部112IW029Cに「A7.」が表示される。また、表示No3の総累計連比が表示される場合には、第4表示部112IW029D及び第5表示部112IW029Eには、総累計連比が百分率表示(%表示)され、表示No4の総累計役比が表示される場合には、第4表示部112IW029D及び第5表示部112IW029Eには、総累計役比が百分率表示(%表示)される。
表示No5のベース1が表示される場合には、第2表示部112IW029B及び第3表示部112IW029Cに「bL.」が表示され、表示No4のベース2が表示される場合には、第2表示部112IW029B及び第3表示部112IW029Cに「B6.」が表示される。また、表示No5のベース1が表示される場合には、第4表示部112IW029D及び第5表示部112IW029Eには、総累計連比が百分率表示(%表示)され、表示No6のベース2が表示される場合には、第4表示部112IW029D及び第5表示部112IW029Eには、総累計役比が百分率表示(%表示)される。
また、本特徴部112IWでは、主基板11(CPU103)は、表示モニタ112IW029に対して、連比、役比、ベースを表示する制御を行う。ここで、主基板11は、複数の項目を順次表示する制御を行う。図9−9(A)は、役物比率表示装置に表示される項目の表示時間を示すタイムチャートである。図9−9(A)に示すように、表示モニタ112IW029に対する表示を開始すると、まず表示No1の短期連比が表示される。表示No1の短期連比の表示は、緑字で表示される。表示No1の短期連比の表示では、図9−9(B−1)に示すように、第1表示部112IW029Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部112IW029Bに「y」の文字が表示され、第3表示部112IW029Cに「6.」の文字が表示される。また、第4表示部112IW029D及び第5表示部112IW029Eには、短期連比が表示される。例えば、短期連比が41%の場合、第4表示部112IW029Dに「4.」の文字が表示され、第5表示部112IW029Eに「1.」の文字が表示される。
表示No1の表示が5秒間継続すると、表示No2の短期役比が表示される。表示No2の短期連比の表示は、赤字で表示される。表示No2の短期役比の表示では、図9−9(B−2)に示すように、第1表示部112IW029Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部112IW029Bに「y」の文字が表示され、第3表示部112IW029Cに「7.」の文字が表示される。また、第4表示部112IW029D及び第5表示部112IW029Eには、短期役比が表示される。例えば、短期役比が63%の場合、第4表示部112IW029Dに「4.」の文字が表示され、第5表示部112IW029Eに「3.」の文字が表示される。
表示No2の表示が5秒間継続すると、表示No3の総累計連比が表示される。表示No3の総累計連比の表示は、赤字で表示される。表示No3の総累計連比の表示では、図9−9(B−3)に示すように、第1表示部112IW029Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部112IW029Bに「A」の文字が表示され、第3表示部112IW029Cに「6.」の文字が表示される。また、第4表示部112IW029D及び第5表示部112IW029Eには、総累計連比が表示される。例えば、総累計連比が58%の場合、第4表示部112IW029Dに「5.」の文字が表示され、第5表示部112IW029Eに「8.」の文字が表示される。
表示No3の表示が5秒間継続すると、表示No4の総累計役比が表示される。表示No4の総累計役比の表示は、赤字で表示される。表示No4の総累計役比の表示では、図9−9(B−4)に示すように、第1表示部112IW029Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部112IW029Bに「A」の文字が表示され、第3表示部112IW029Cに「7.」の文字が表示される。また、第4表示部112IW029D及び第5表示部112IW029Eには、総累計役比が表示される。例えば、総累計役比が68%の場合、第4表示部112IW029Dに「6.」の文字が表示され、第5表示部112IW029Eに「8.」の文字が表示される。
表示No4の表示が5秒間継続すると、図9−9(B−5)に示すように、表示No5のベース1が表示される。表示No5のベース1の表示は、赤字で表示される。表示No5のベース1の表示では、図9−9(B−5)に示すように、第1表示部112IW029Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部112IW029Bに「b」の文字が表示され、第3表示部112IW029Cに「L.」の文字が表示される。また、第4表示部112IW029D及び第5表示部112IW029Eには、前回の賞球60000個に基づいて算出したベース1が表示される。例えば、ベース1が40%の場合、第4表示部112IW029Dに「4.」の文字が表示され、第5表示部112IW029Eに「0.」の文字が表示される。
表示No5の表示が5秒間継続すると、図9−9(B−6)に示すように、表示No6のベース2が表示される。表示No6のベース2の表示は、赤字で表示される。表示No6のベース2の表示では、図9−9(B−6)に示すように、第1表示部112IW029Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部112IW029Bに「b」の文字が表示され、第3表示部112IW029Cに「6.」の文字が表示される。また、第4表示部112IW029D及び第5表示部112IW029Eには、直前の賞球60000個に基づいて算出したベース2が表示される。例えば、ベース2が42%の場合、第4表示部112IW029Dに「4.」の文字が表示され、第5表示部112IW029Eに「2」の文字が表示される。
そして、表示No5の表示が5秒間継続すると図9−9(B−1)に示すように、表示No1の短期連比が表示される。表示No1の短期連比が表示される。以後、表示No1の短期連比〜表示No6のベース2の表示が5秒毎に順次表示される。また、その表示の色は、表示No1の短期連比のみが緑色とされ、表示No2の短期役比〜表示No5のベース2は赤色とされる。このように、表示モニタ112IW029は、短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2を5秒ごとに切り替えて表示する。
更に、これら短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示は、図9−9(A)及び図9−9(B−1)〜図9−9(B−6)に示すように、表示切替スイッチ112IW030の操作に基づいて、設定値が「1」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示、設定値が「2」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示、設定値が「3」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示に順次変更することが可能となっている。尚、設定値が「1」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示中に表示切替スイッチ112IW030が操作された場合は、第1表示部112IW029Aに表示される数値が「2」に更新されるとともに、第4表示部112IW029D及び第5表示部112IW029Eに表示される短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の数値が設定値「2」の値に切り替わる。
また、設定値が「2」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示中に表示切替スイッチ112IW030が操作された場合は、第1表示部112IW029Aに表示される数値が「3」に更新されるとともに、第4表示部112IW029D及び第5表示部112IW029Eに表示される短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の数値が設定値「3」の値に切り替わる。
そして、設定値が「3」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示中に表示切替スイッチ112IW030が操作された場合は、第1表示部112IW029Aに表示される数値が「1」に更新されるとともに、第4表示部112IW029D及び第5表示部112IW029Eに表示される短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の数値が設定値「1」の値に切り替わる。
尚、本特徴部112IWでは、表示モニタ112IW029においては、各設定値における連比、役比、ベースを表示可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示モニタ112IW029においてはこれら連比、役比、ベースのうち、1の数値のみ、或いはいずれか2の数値のみ表示可能であってもよい。
また、本特徴部112IWでは、付与された賞球数に基づく情報である連比、役比、ベースを算出し、これら連比、役比、ベースを表示モニタ112IW029にて表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、連比、役比、ベースを算出せずに、表示モニタ112IW029には、付与された賞球数の履歴を表示するようにしてもよい。
また、本特徴部112IWでは、表示モニタ112IW029において、短期連比のみ赤色で表示し、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2については緑色にて表示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、短期連比と短期役比、総累計連比及び総累計役比を同色にて表示し、ベース1とベース2とについては短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比とは異なる同一の色にて表示してもよい。
(設定変更処理)
次に、本特徴部112IWにおけるパチンコ遊技機1の設定値の変更について説明する。図9−10および図9−11は、特徴部112IWにおける遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。なお、本特徴部112IWにおいて、ステップIWS001〜S002の処理は、図3で示したステップS1〜S2の処理と同様である。
初期設定を行うと、CPU103は、遊技機への電源供給を開始したときに演出制御手段(具体的には、演出制御用CPU120)が起動するまでの時間を計測するための演出制御手段起動待ちタイマをセットする(ステップ112IWS003)。この場合、演出制御手段起動待ちタイマには、遊技機への電源供給を開始してから演出制御用CPU120が起動するまでに十分な時間がセットされる。次いで、CPU103は、演出制御手段起動待ちタイマの値を1減算し(ステップ112IWS004)、減算後の演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップ112IWS005)。演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっていなければ、ステップ112IWS004に戻り、ステップ112IWS004〜S005の処理を繰り返し実行する。演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっていれば、ステップ112IWS006に移行する。
ステップ112IWS003〜S005の処理が実行されることによって、演出制御用CPU120が起動するまで待ってからステップ112IWS006以降の処理が実行され、設定値の変更や確認、RAMの初期化や復旧処理などが実行される。そのため、後述する設定値コマンドや初期化指定コマンド、復旧時のコマンドなど各種のコマンド類が演出制御用CPU120が起動する前に送信されてしまうような事態を防止することができ、コマンドの取りこぼしが発生することを防止することができる。
次いで、CPU103は、例えば、RAM102に工場出荷時の設定のままであることを示す工場出荷時設定フラグ(例えば、このフラグは、後述するRAMクリア処理1,2や復旧処理が実行されてもクリアされないようにし、後述する設定変更処理が実行されたときにクリアされる)がセットされるようにしておき、ステップ112IWS006では、この工場出荷時設定フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。なお、そのような態様にかぎらず、例えば、設定値として工場出荷時のままであることを示す値(例えば、「0」や「−」)をセットするようにし、ステップ112IWS006で設定値の値が工場出荷時の値のままであるか否かを確認するようにしてもよい。工場出荷時の設定のままであれば(ステップ112IWS006;No)、ステップIWS010に移行する。
工場出荷時の設定でなければ(ステップ112IWS006;Yes)、すなわち少なくとも既に1回は設定値の変更が行われていれば、CPU103は、ステップS4と同様の処理により、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップ112IWS007)。具体的には、ステップ112IWS007では、CPU103は、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップ112IWS007;No)、ステップIWS010に移行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップ112IWS007;Yes)、CPU103は、ステップS5と同様の処理により、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップ112IWS008)。ステップ112IWS008では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップ112IWS008;No)、ステップIWS010に移行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップ112IWS008;Yes)、CPU103は、現在設定値の変更中であることを示す設定変更中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ112IWS009)。設定変更中フラグがセットされていれば(ステップ112IWS009;No)、すなわち設定値の変更中に電断などが発生して遊技機への電源供給が再開された場合、ステップIWS010に移行する。
ステップ112IWS010では、CPU103は、RAM異常エラー報知コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ112IWS010)。なお、CPU103は、表示モニタ112IW029においてRAM異常エラーであることを示す表示(例えば、「E」の表示)を表示する制御を行うようにしてもよい。
次いで、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS011)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、CPU103は、設定キー112IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS012)。設定キー112IW051がオンであれば、CPU103は、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS013)。クリアスイッチからの出力信号がオンであれば、CPU103は、RAMクリア1処理を実行する(ステップ112IWS014)。RAMクリア1処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。ただし、RAMクリア1処理では、RAM102の記憶領域のうち図9−8および図9−9に示したような連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報を記憶する領域以外の領域がクリアされ、連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報はクリアされず保持される。また、RAMクリア1処理では、RAM102に記憶される設定値の値もクリアされる。そして、ステップ112IWS027に移行する。
一方、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオフである場合や(ステップ112IWS011のN)、設定キー112IW051がオフである場合(ステップ112IWS012のN)、クリアスイッチからの出力信号がオフである場合(ステップ112IWS013のN)には、ステップ112IWS014には移行せず、ループ処理に移行する。
ステップ112IWS006〜S014の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、バックアップRAMが正常でない場合や(ステップ112IWS007,S008のN)、工場出荷時用の設定のままとなっている場合(ステップ112IWS006のY)、設定変更中に電断などが発生した場合(ステップ112IWS009のY)には、遊技機用枠112IW003が開放された状態で設定キー112IW051がオン操作され且つクリアスイッチがオン操作されたことを条件にRAMクリアされてステップ112IWS027以降の設定値の変更が可能となる。一方で、遊技機用枠112IW003が開放され、設定キー112IW051およびクリアスイッチがオン操作されないかぎり、ループ処理が実行され、設定値の変更を行えず、遊技制御も進行しない。
設定変更中フラグがセットされていなければ(ステップ112IWS009;No)、CPU103は、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS015)。
クリアスイッチからの出力信号がオンでなければ、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS016)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、CPU103は、設定キー112IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS017)。設定キー112IW051がオンであれば、CPU103は、設定確認処理を開始することを示す設定確認処理開始コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS018)。演出制御基板12側では、設定確認処理開始コマンドを受信すると、設定確認中である旨を報知する制御を行う(例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、装飾用LEDといった装飾発光体を所定の態様により発光させたりする)。
次いで、CPU103は、設定確認処理(ステップ112IWS019)を実行する。
設定確認処理を終了すると、CPU103は、ステップS6と同様の処理により、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップ112IWS020)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。次いで、CPU103は、設定確認処理が終了したことを示す設定確認処理終了コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS021)。そして、ステップ112IWS034に移行する。
一方、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンでなかった場合(ステップ112IWS016のN)や設定キー112IW051がオンでなかった場合(ステップ112IWS017のN)には、CPU103は、ステップS6と同様の処理により、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップ112IWS022)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。また、CPU103は、ステップS7と同様の処理により、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS023)。そして、ステップ112IWS034に移行する。
クリアスイッチからの出力信号がオンであれば、CPU103は、RAMクリア2処理を実行する(ステップ112IWS024)。RAMクリア2処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。ただし、RAMクリア2処理では、RAM102の記憶領域のうち図9−8および図9−9に示したような連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報を記憶する領域、および設定値を記憶する領域以外の領域がクリアされ、連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報、および設定値の情報はクリアされず保持される。
次いで、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS025)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、CPU103は、設定キー112IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS026)。設定キー112IW051がオンであれば、CPU103は、設定変更中フラグをセットする(ステップ112IWS027)。
次いで、CPU103は、設定変更処理を開始することを示す設定変更処理開始コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS028)。演出制御基板12側では、設定変更処理開始コマンドを受信すると、設定変更中である旨を報知する制御を行う(例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、装飾用LEDといった装飾発光体を所定の態様により発光させたりする)。
次いで、CPU103は、設定変更処理(ステップ112IWS029)を実行する。
設定変更処理を終了すると、CPU103は、設定変更中フラグをリセットする(ステップ112IWS030)。また、CPU103は、設定された設定値を示す設定値コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS031)。また、設定変更処理が終了したことを示す設定変更処理終了コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS032)。そして、ステップ112IWS034に移行する。
一方、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンでなかった場合(ステップ112IWS025のN)や設定キー112IW051がオンでなかった場合(ステップ112IWS026のN)には、CPU103は、ステップS9と同様の処理により、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。そして、ステップ112IWS034に移行する。
なお、本特徴部112IWにおいて、ステップIWS034〜S036の処理は、図3で示したステップS10〜S12の処理と同様である。
次に、設定確認処理(ステップ112IWS019)について説明する。図9−12(A)は、設定確認処理(ステップ112IWS019)を示すフローチャートである。
設定確認処理では、CPU103は、先ず、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値を特定し、特定した設定値を表示モニタ112IW029に表示する(ステップ112IWSA01)。
次いで、CPU103は、設定キー112IW051からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWSA02)。設定キー112IW051がオンであれば、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWSA03)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、ステップ112IWSA02に移行し、ステップ112IWSA02〜SA03の処理を繰り返し実行する。すなわち、遊技機用枠112IW003が開放状態であり且つ設定キー112IW051がオンの間は設定値を表示モニタ112IW029に表示する。
扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンでなければ、CPU103は、設定確認エラー処理を実行する(ステップ112IWSA04)。そして、その後、ループ処理に移行する。なお、ステップ112IWSA04では、例えば、CPU103は、設定確認エラーである旨を示すコマンドを送信して、演出制御用CPU120側でコマンドを受信したことにもとづいて設定確認エラー報知を実行するようにしてもよい。また、例えば、CPU103は、遊技機が搭載する基板のエラー用LEDを点灯などさせることによってエラー報知を行うようにしてもよい。また、本例では、設定確認エラー処理を実行すると、ループ処理に移行することによって、その後、電源を再投入するまでエラー状態を継続し、処理を進行させないようにしている。
設定キー112IW051がオンでなければ、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWSA05)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、ステップ112IWSA05の処理を繰り返し実行する。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンでなければ(すなわち、遊技機用枠112IW003が閉鎖状態であれば)、設定確認処理を終了する。
次に、設定変更処理(ステップ112IWS029)について説明する。図9−12(B)は、設定変更処理(ステップ112IWS029)を示すフローチャートである。
設定変更処理では、CPU103は、先ず、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値を特定し、特定した設定値を表示モニタ112IW029に表示する(ステップ112IWSB01)。
次いで、CPU103は、設定切替スイッチ112IW052からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWSB02)。設定切替スイッチ112IW052からの出力信号がオンでなければ、ステップ112IWSB05に移行する。設定切替スイッチ112IW052からの出力信号がオンとであれば(ステップ112IWSB02のY)、CPU103は、表示モニタ112IW029に表示されている設定値を更新表示する(ステップ112IWSB03)。例えば、表示モニタ112IW029に設定値として「1」が表示されている場合は、表示モニタ112IW029の表示を「2」に更新表示し、表示モニタ112IW029に設定値として「2」が表示されている場合は、表示モニタ112IW029の表示を「3」に更新表示し、表示モニタ112IW029に設定値として「3」が表示されている場合は、表示モニタ112IW029の表示を「1」に更新表示すればよい。また、CPU103は、表示モニタ112IW0029に表示されている設定値(更新後の設定値)をRAM102のバックアップ領域に記憶(既に記憶されている設定値に対して更新記憶)させる(ステップ112IWSB04)。
次いで、CPU103は、設定キー112IW051からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWSB05)。設定キー112IW051がオンであれば、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWSB06)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、ステップ112IWSB02に移行し、ステップ112IWSB02〜SB06の処理を繰り返し実行する。すなわち、遊技機用枠112IW003が開放状態であり且つ設定キー112IW051がオンの間はステップ112IWSB02〜SB06の処理が繰り返し実行される。
扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンでなければ、CPU103は、設定変更エラー処理を実行する(ステップ112IWSB07)。そして、その後、ループ処理に移行する。なお、ステップ112IWSB07では、例えば、CPU103は、設定変更エラーである旨を示すコマンドを送信して、演出制御用CPU120側でコマンドを受信したことにもとづいて設定変更エラー報知を実行するようにしてもよい。また、例えば、CPU103は、遊技機が搭載する基板のエラー用LEDを点灯などさせることによってエラー報知を行うようにしてもよい。また、本例では、設定変更エラー処理を実行すると、ループ処理に移行することによって、その後、電源を再投入するまでエラー状態を継続し、処理を進行させないようにしている。なお、この場合、ステップ112IWS027で設定変更中フラグがセットされたままとなっていることから、電源が再投入された後、RAMクリア1処理が実行されて(ステップ112IWS009のY、112IWS014参照)、エラー状態が解除されることになる。
設定キー112IW051がオンでなければ、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWSB08)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、ステップ112IWSB08の処理を繰り返し実行する。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンでなければ(すなわち、遊技機用枠112IW003が閉鎖状態であれば)、設定変更処理を終了する。
図9−13は、電源投入時に実行される処理を示す説明図である。本特徴部112IWでは、図9−13に示すように、電源投入時に設定キー112IW051がオンである場合(さらに、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンである場合)には、クリアスイッチがオンであれば、設定変更処理(ステップ112IWS005〜S010)が実行され、クリアスイッチがオフであれば、設定確認処理(ステップ112IWS015〜S017)が実行される。また、電源投入時に設定キー112IW051がオフである場合には、クリアスイッチがオンであれば、初期化処理(ステップS8)が実行され、クリアスイッチがオフであれば、復旧処理(ステップS6)が実行される。
次に、設定変更処理における表示モニタ112IW029の表示態様について説明する。先ず、図9−14(A)及び図9−14(B)に示すように、遊技場の店員等の操作によって電源がOFFとなる(電断させる)と、パチンコ遊技機1への電力の供給が停止することによって表示モニタ112IW029での表示が終了する。尚、電源をOFFとするタイミングにおいて大当り遊技中や小当り遊技中等の大入賞口の開放中である場合は、ソレノイド82への電力の供給が停止することによって大入賞口が閉鎖される。
次に、図9−14(C)に示すように、遊技場の店員等がクリアスイッチを操作しつつ電源を投入すると(遊技制御メイン処理のステップS3でYesの場合)、設定キー112IW051がONとなっていることを条件にCPU103によって設定変更処理が実行され、表示モニタ112IW029においてRAM102のバックアップ領域に格納されている設定値が表示される。
このように表示モニタ112IW029にて設定値が表示されている状態において、図9−14(D)に示すように、CPU103は、遊技場の店員等による設定切替スイッチ112IW052の操作を検出する毎に表示モニタ112IW029に表示している数値を順次更新(例えば、設定切替スイッチ112IW052が操作される毎に1→2→3→1→・・・のように更新)表示していく。
次いで、図9−14(E)に示すように、CPU103は、設定キー112IW051が遊技場の店員等の操作によってOFFとなったことに基づいて、表示モニタ112IW029に表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)する。このとき、CPU103は、表示モニタ112IW029を点滅表示させることによって、遊技場の店員等に新たな設定値がRAM102のバックアップ領域に格納されたことを報知する。また、RAM102のバックアップ領域に保留記憶が記憶されている場合は、該保留記憶がクリアされる。また、図9−14(A)のタイミング(パチンコ遊技機1の電源がOFFとなったタイミング)にて大入賞口が閉鎖された場合には、設定変更が行われるとRAMクリア処理が実行されて大当りに関する記憶が消去されるため、大入賞口は閉鎖されたままとなる。以降、CPU103は、設定変更処理を終了し、遊技が可能な状態、つまり、変動表示結果や大当り種別、変動パターンの決定抽選や、賞球の払出等が実行可能な状態となる。
尚、本特徴部112IWにおける設定変更処理では、表示モニタ112IW029に表示する初期表示として、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値を表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定変更処理において表示モニタ112IW029に表示する初期表示としては、遊技者にとって最も不利な設定値(本特徴部112IWであれば「1」)、或いは、遊技者にとって最も有利な設定値(本特徴部112IWであれば「3」)を表示するようにしてもよい。
(特別図柄通常処理)
次に、本特徴部112IWにおける特別図柄通常処理(ステップS110)の処理について説明する。図9−15および図9−16は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS110)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU103は、合算保留記憶数(第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数)の値を確認する(ステップ112IWS101)。例えば、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU103は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップ112IWS102)。例えば、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタのカウント値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU103は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップ112IWS103)。第2保留記憶数が0であれば、CPU103は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップ112IWS104)。
ステップ112IWS102〜S104の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、第2特別図柄の変動表示が第1特別図柄の変動表示よりも優先して実行される。なお、そのような態様にかぎらず、例えば、第1始動入賞口と第2始動入賞口とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを実行するように構成してもよい。
次いで、CPU103は、RAM102において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する(ステップ112IWS105)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ112IWS106)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM102の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM102の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU103は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップ112IWS107)。なお、CPU103は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM102の所定の領域に保存する。
次いで、CPU103は、RAM102に設定されている設定値を示す設定値コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS108)。本特徴部112では、既に説明したように、ステップ112IWS011の処理が実行されることによって電源投入時に設定変更処理を実行したときに設定値コマンドが送信されるのであるが、電源投入後も、ステップ112IWS108の処理が実行されることによって変動表示を開始するごとに設定値コマンドが送信される。
なお、同じ変動パターンを用いる場合であっても設定値ごとに異なる変動パターンコマンドを送信するように構成すると、変動パターンの総数×設定値の数(本例では3)分の変動パターンコマンドが必要となり、データ容量が増大してしまうおそれがある。そこで、例えば、特定の変動パターンを用いる場合にのみ設定値コマンドを送信するようにし、特定の変動パターンに対応する変動パターンコマンドのみ設定値の数分の変動パターンコマンドを設けるように構成してもよい。この場合、例えば、出力頻度が最も高い通常変動の変動パターンを用いる場合にのみ設定値コマンドを送信するようにし、通常変動の変動パターンに対応する変動パターンコマンドのみ設定値の数分の変動パターンコマンドを設けるようにしてもよい。
また、本例では、電源投入時に送信する設定値コマンド(ステップ112IWS011参照)と変動開始時に送信する設定値コマンド(ステップ112IWS108参照)とで同じ設定値コマンドを送信する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、電源投入時用の設定値コマンドと変動開始時用の設定値コマンドとを別々のコマンドとして構成し、電源投入時と変動開始時とで異なる設定値コマンドを送信するように構成してもよい。
また、本例では、変動開始時に変動パターンコマンドとは別に設定値コマンドを送信する場合を示しているが、変動パターンコマンドと設定値コマンドとを兼用する演出制御コマンドを送信するように構成してもよい。この場合、例えば、同じ変動パターンAを指定する変動パターンコマンドであっても、設定値「1」である場合には変動パターンコマンドA−1を送信し、設定値「2」である場合には変動パターンコマンドA−2を送信し、設定値「3」である場合には変動パターンコマンドA−3を送信するように構成してもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ100側では設定値に関係なく同じ変動パターンコマンド(例えば、変動パターンコマンドA)を出力可能に構成し、演出制御用CPU120側でいずれの設定値であるかに応じていずれの変動パターンを選択するかやその選択割合を異ならせるように構成してもよい。例えば、設定値1であれば変動パターンA−1を選択または変動パターンA−1を高い割合で選択したり、設定値2であれば変動パターンA−2を選択または変動パターンA−2を高い割合で選択したり、設定値3であれば変動パターンA−3を選択または変動パターンA−3を高い割合で選択したりしてもよい。この場合、例えば、変動パターンA−1〜A−3は、変動時間は同じであるが、擬似連の有無や擬似連回数、リーチの有無や種類が異なるように構成されていればよい。また、この場合、例えば、設定値コマンドを正常に受信できていない場合には、一律に変動パターンA−1を選択するようにしたり、設定値コマンドを正常に受信できていない場合専用の選択割合で変動パターンを選択したりするように構成すればよい。
また、本例では、変動開始時に設定値コマンドを送信する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、変動終了時に設定値コマンドを送信するように構成してもよい。
また、CPU103は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御基板12に送信する制御を行う(ステップ112IWS109)。この場合、CPU103は、例えば、確変状態である場合には確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行い、時短状態である場合には時短状態背景指定コマンドを送信する制御を行い、通常状態である場合には通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU103は、乱数バッファ領域から特図表示結果判定用の乱数値MR1を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図9−4参照)と乱数値MR1とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
乱数値MR1の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップ112IWS110のN)、CPU103は、小当りの判定の処理を行う(ステップ112IWS111)。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップ112IWS111のY)、CPU103は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップ112IWS112)、ステップ112IWS116に移行する。
なお、乱数値MR1の値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップ112IWS111のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップ112IWS116に移行する。
乱数値MR1の値がいずれかの大当り判定値に一致した場合には(ステップ112IWS110のY)、CPU103は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(ステップIWS113)。次いで、CPU103は、大当り種別判定テーブル(図9−5参照)を用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数値MR2の値と一致する値に対応した種別(「大当り種別A」、「大当り種別B」または「大当り種別C」)を大当りの種別に決定する(ステップ112IWS114)。
また、CPU103は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM102における大当り種別バッファに設定する(ステップ112IWS115)。例えば、大当り種別が「大当り種別A」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「大当り種別B」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「大当り種別C」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU103は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップ112IWS116)。例えば、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、例えば、大当りフラグがセットされている場合には、大当り図柄となる「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。なお、さらに大当り種別に応じて異なる特別図柄の停止図柄に決定してもよい。また、例えば、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS111)に対応した値に更新する(ステップ112IWS117)。
(演出モード変更処理)
次に、本特徴部112IWにおける演出制御手段の動作について説明する。図9−17は、特徴部112IWにおける演出制御メイン処理の一部を示すフローチャートである。本特徴部112IWでは、演出制御メイン処理において、演出制御用CPU120は、ステップS77の演出制御用乱数更新処理を実行すると、演出モードを変更する演出モード変更処理を実行し(ステップ112IWS201)、その後、ステップS73の処理に戻る。
本特徴部112IWでは、演出モードA〜演出モードCの3種類の演出モードに制御可能であり、いずれの演出モードに制御されているかに応じて、例えば、画像表示装置5の背景画面が異なり、予告演出やリーチ演出に登場するキャラクタの種類が異なる。ステップ112IWS201の演出モード変更処理では、演出制御用CPU120は、所定の演出モード変更条件が成立すると、現在の演出モードから異なる演出モードに変更する制御を行う。例えば、演出制御基板12にリアルタイムクロックが搭載されている場合には、リアルタイムクロックからの日時情報にもとづいて所定の日や時刻となったことにもとづいて演出モードを変更するようにしてもよい。また、例えば、乱数にもとづく抽選処理を実行し、演出モードを変更すると決定したことにもとづいて演出モードを変更するようにしてもよい。
ステップ112IW201では、演出制御用CPU120は、演出モードを変更すると、例えば、変更後の演出モードに対応したフラグをセットし、変更前の演出モードに対応したフラグをリセットするようにすればよい。例えば、演出モードAに変更した場合には、演出モードAフラグをセットし、変更前の演出モードBフラグまたは演出モードCフラグをリセットするようにすればよい。また、例えば、演出モードBに変更した場合には、演出モードBフラグをセットし、変更前の演出モードAフラグまたは演出モードCフラグをリセットするようにすればよい。また、例えば、演出モードCに変更した場合には、演出モードCフラグをセットし、変更前の演出モードAフラグまたは演出モードBフラグをリセットするようにすればよい。
なお、演出モードの変更の仕方は、演出モードA→演出モードB→演出モードC→演出モードA→・・・のように予め決められた順番で変更していくようにしてもよいし、演出モードA〜Cの中からランダムに変更するようにしてもよい。
(コマンド解析処理)
図9−18は、コマンド解析処理(ステップS75)の具体例を示すフローチャートである。主基板11から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップ112IWS301)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップ112IWS302)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップ112IWS303)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが設定値コマンドであれば(ステップ112IWS304)、演出制御用CPU120は、受信した設定値コマンドで示される設定値を、RAM122に形成されている設定値格納領域に格納する(ステップ112IWS305)。また、演出制御用CPU120は、遊技機への電源投入がされてから設定値コマンドを少なくとも1回正常に受信したことを示す設定値コマンド受信フラグをセットする(ステップ112IWS306)。
なお、本特徴部112IWでは、演出制御基板12に搭載されているRAM122は電源バックアップされていないので、設定値格納領域に格納された設定値および設定値コマンド受信フラグは、遊技機への電源供給が停止されたときにクリアされる。従って、遊技機への電源供給が開始されたときには、RAM122の設定値格納領域には何も設定値が格納されていない状態であり、設定値コマンド受信フラグもクリアされた状態で処理が開始される。なお、演出制御基板12側では設定値が格納されていない状態で起動されるので、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、設定確認処理や復旧処理を実行した場合であっても設定値コマンドを送信するように構成し、電源投入時に必ず設定値コマンドを送信するように構成してもよい。
また、本特徴部112IWでは、遊技機への電源投入がされて設定変更処理が行われたときに設定値コマンドが送信されるのであるが、コマンドの取りこぼしやデータ化けなどにより設定値コマンドを正常に受信できなかった場合には、ステップ112IWS305の処理は実行されず、設定値格納領域に設定値は格納されない。しかしながら、本特徴部112IWでは、電源投入時に設定値コマンドを正常に受信できなくても、変動表示ごとに設定値コマンドが送信されるので、その後受信した設定値コマンドにもとづいてステップ112IWS305の処理が実行され、設定値格納領域に設定値が格納されるようにすることができる。
また、設定値コマンドを受信しても、設定値コマンドに含まれる設定値が異常な値である場合も考えられることから、演出制御用CPU120側で設定値コマンドを読み出すときに、設定値コマンドに含まれる設定値が正常な値であるか否かを判定するように構成してもよい。例えば、本例では、設定値は「1」〜「3」のいずれかの値に設定されるように構成されているところ、「5」や「10」など設定されず筈のない値が含まれる場合には、設定値コマンドに含まれる設定値が異常であると判定するように構成してもよい。また、例えば、演出制御用CPU120側で、受信した設定値コマンドで示される設定値を記憶しておくようにし、その後、新たな設定値コマンドを受信したときに、新たに受信した設定値コマンドで示される設定値と前回記憶した設定値とが一致しない場合に不整合が発生したと判定し、異常であると判定するように構成してもよい。そして、設定値コマンドに含まれる設定値が異常な値であると判定した場合にも、やはり設定値コマンドを正常に受信できていないものとして、本特徴部112IWで示した処理方法に従って演出を制限するように構成してもよい。
(初期出目設定)
本特徴部112IWでは、演出制御基板12側において、コマンド解析処理にて、主基板11から初期化指定コマンド、復旧時のコマンド、設定変更処理終了コマンドおよび設定確認処理終了コマンドのいずれかを受信すると、画像表示装置5において、所定の初期出目(具体的には、演出図柄の組み合わせであって、最初の変動表示が開始されるまで画像表示装置5において表示されるもの)を表示する制御を行う(以下、初期出目演出ともいう)。
受信した演出制御コマンドが設定変更処理終了コマンドであれば(ステップ112IWS307)、演出制御用CPU120は、設定値コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ112IWS308)。設定値コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、設定変更処理が実行され、且つ設定値コマンドを正常に受信した場合には)、演出制御用CPU120は、RAM122の設定値格納領域に格納されている設定値にもとづいて、初期出目決定テーブルを用いて、偶数の演出図柄の組み合わせである偶数初期出目(例えば、「246」や「224」など)と、奇数の演出図柄の組み合わせである奇数初期出目(例えば、「135」や「113」など)と、特殊図柄(例えば、星図柄)を含む演出図柄の組み合わせである特殊初期出目とのいずれかに決定する(ステップ112IWS309)。そして、ステップ112IWS314に移行する。
図9−19は、初期出目決定テーブルの一例を示す説明図である。ステップ112IWS309では、図9−19(A)に示す初期出目決定テーブルを用いて、設定値格納領域に格納されている設定値に応じた判定値の割り振りに従って乱数にもとづく抽選処理を行い、初期出目を決定する。図9−19(A)に示す初期出目決定テーブルでは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、奇数初期出目に決定される割合が高くなっている。そのため、遊技開始前の画像表示装置5において、奇数初期出目が表示されていれば、設定変更が行われたこと、および偶数初期出目が表示されている場合と比較して有利な設定値に設定されていることが示唆されることになる。また、図9−19(A)に示すように、設定値「3」である場合にのみ特殊初期出目に決定される場合がある。そのため、遊技開始前の画像表示装置5において、特殊初期出目が表示されていれば、設定変更が行われたこと、および設定値「3」であることが確定することになる。このような構成により、遊技開始前のパチンコ遊技機1の状態に関心を持たせ、遊技店の営業時間のうち早い時間帯から遊技を行う動機を与えることができ、興趣を高めることができる。
設定値コマンド受信フラグがセットされていなければ(すなわち、設定変更処理が実行されたが、コマンドの取りこぼしやデータ化けなどの理由により設定値コマンドを正常に受信できなかった場合には)、演出制御用CPU120は、現在の演出モードが演出モードAであるか否かを確認する(ステップ112IWS310)。なお、演出モードAであるか否かは、例えば、演出モードAフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードAであれば、演出制御用CPU120は、設定値「1」であるものとして、図9−19(A)に示す初期出目決定テーブルを用いて、初期出目を決定する(ステップ112IWS311)。そして、ステップ112IWS314に移行する。
ステップ112IWS310〜S311の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードAである場合には、最も不利な設定である設定値「1」であるものとして初期出目が決定される。図9−19(A)に示すように、設定値「1」に対しては、奇数初期出目と決定される割合が最も低く、特殊初期出目と決定される場合はない。そのように構成することによって、不利な設定値が設定されているにも関わらず奇数初期出目や特殊初期出目を表示して遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
演出モードAでなければ、演出制御用CPU120は、現在の演出モードが演出モードCであるか否かを確認する(ステップ112IWS312)。なお、演出モードCであるか否かは、例えば、演出モードCフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードCであれば、演出制御用CPU120は、演出モードC用の初期出目決定テーブルを用いて、初期出目を決定する(ステップ112IWS313)。そして、ステップ112IWS314に移行する。
図9−19(B)は、演出モードC用の初期出目決定テーブルの一例を示す説明図である。図9−19(B)に示すように、演出モードC用の初期出目決定テーブルでは、遊技者にとって最も有利な設定値「3」の場合と比較して、奇数初期出目と決定される割合が低く、特殊初期出目と決定される場合もない。
ステップ112IWS312〜S313の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードCである場合には、不利な設定値が設定されているにも関わらず奇数初期出目や特殊初期出目を表示して遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
そして、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、ステップ112IWS309,S311,S313で決定した初期出目を表示する制御を行う(ステップ112IWS314)。
一方、演出モードCでもなかった場合(すなわち、現在の演出モードが演出モードBであった場合)には、演出制御用CPU120は、初期出目を偶数初期出目に決定し、画像表示装置5において、偶数初期出目を表示する制御を行う(ステップ112IWS315)。
ステップ112IWS315の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合には、一律に偶数初期出目を表示することにより、不利な設定値が設定されているにも関わらず奇数初期出目や特殊初期出目を表示して遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
なお、演出モードBで設定値コマンドを正常に受信できていなかった場合であっても、低い割合で奇数初期出目図柄を決定可能に構成してもよい。この場合、例えば、図9−19(A)に示す初期出目決定テーブルの設定値「1」よりもさらに全体的に奇数初期出目図柄の決定割合を低く設定したテーブルを用いて、初期出目図柄を決定するように構成してもよい。
なお、本例では、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合に一律に偶数初期出目を表示する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合に、初期出目として「???」の図柄の組み合わせなど、設定値コマンドを正常に受信できなかったとき専用の初期出目を表示するように構成してもよい。そのように何らかの形式で設定値を全く示唆しない図柄の組み合わせを初期出目として表示するものであればよい。
また、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合(または設定値を正常に格納できていない場合)の処理は、本例で示したものにかぎられない。例えば、ステップ112IWS308でNと判定したときに、デフォルトとして設定値「1」を設定値格納領域に格納して初期出目を決定するように構成してもよい。また、例えば、設定値コマンドを正常に受信できなかったことを示す専用の設定値(例えば、設定値「4」)を設定値格納領域に格納して初期出目を決定するように構成してもよい。
受信した演出制御コマンドが初期化指定コマンド、復旧時のコマンドおよび設定確認処理終了コマンドのいずれかであれば(ステップ112IWS316)、すなわち設定変更処理が実行されていない場合には、演出制御用CPU120は、初期出目を偶数初期出目に決定し、画像表示装置5において、偶数初期出目を表示する制御を行う(ステップ112IWS317)。なお、本特徴部112IWでは、設定変更処理が実行されていない場合には、初期出目は偶数初期出目に決定され、奇数初期出目に決定されることがないが、抽選により偶数初期出目と奇数初期出目とのいずれかに決定されるようにしてもよい。この場合には、設定値に応じて決定される割合が異なるようにしてもよい。
受信した演出制御コマンドがRAM異常エラー報知コマンドであれば(ステップ112IWS318)、演出制御用CPU120は、RAMエラー報知を実行する(ステップ112IWS319)。例えば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において「RAMエラー異常が発生しています」などの文字表示を表示したり、スピーカ8L,8RからRAMエラー異常を示す音声やエラー音を音出力したり、遊技効果ランプ9やLEDを所定のエラーパターンで発光させたりする制御を行う。なお、この場合、RAMエラー異常報知を行う際に、スピーカ8L,8Rから最大音量の音声やエラー音を音出力したり、遊技効果ランプ9やLEDを最大輝度で発光(例えば、フルカラーLEDの場合は白色で発光)させたりすることが望ましい。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドを格納したり、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットしたりする(ステップ112IWS320)。例えば、受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば、受信した変動パターンコマンドをRAM122に設けられた変動パターンコマンド格納領域に格納するとともに、変動パターンコマンド受信フラグをセットする。また、例えば、受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば、受信した表示結果指定コマンドをRAM122に設けられた表示結果指定コマンド格納領域に格納する。そして、ステップ112IWS301に移行する。
なお、本特徴部112IWでは、電源投入時に設定変更処理が実行されていない場合には、奇数初期出目が表示されないように構成されているが、奇数初期出目が表示され得るようにしてもよい。また、この場合にも、設定値に応じて奇数初期出目に決定される割合が異なるようにしてもよい(すなわち設定値の示唆が行われるようにしてもよい)。
また、例えば、奇数初期出目や偶数初期出目に代えて、または加えて、特定の設定値である可能性を否定する初期出目(例えば、設定値1である可能性が否定され、設定値2または設定値3であることが確定する)や、特定の設定値であることが確定する初期出目などを設け、設定値に応じて表示されるようにしてもよい。例えば、設定値1の場合には、特定の初期出目に決定されないようにすることにより、特定の初期出目が表示されると、設定値1である可能性が否定され、設定値2または設定値3であることが確定することになる。また、例えば、設定値3の場合にのみ、特定の初期出目に決定されるようにすることにより、特定の初期出目が表示されると、設定値3であることが確定することになる。また、初期出目決定時には、抽選によりこれらの初期出目のいずれかに決定されるようにしてもよい。この場合には、設定値に応じて決定される割合が異なるようにしてもよい。
(設定示唆演出)
本特徴部112IWでは、設定値を変更可能に構成されるとともに、設定値を示唆する設定示唆演出として、遊技開始前に実行される遊技前示唆演出や上述した初期出目演出、遊技中(例えば、演出図柄の変動表示中)に実行される遊技中示唆演出や上述した変動パターンの決定傾向による設定示唆、大当り中(例えば、大当り遊技中)に実行される大当り中示唆演出を実行可能に構成されている。なお、本特徴部112IWでは、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出および大当り中示唆演出を、それぞれ示唆の信頼度が異なる複数種類の演出態様により実行可能であるが、例えば、設定示唆演出の種別ごとに示唆の信頼度が異なるようにしてもよい。例えば、遊技前示唆演出>大当り中示唆演出>遊技中示唆演出の順や、遊技前示唆演出>遊技中示唆演出>大当り中示唆演出の順に示唆の信頼度が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出>大当り中示唆演出>遊技前示唆演出の順や、大当り中示唆演出>遊技中示唆演出>遊技前示唆演出の順に示唆の信頼度が高くなるようにしてもよい。また、各設定示唆演出の実行割合を設定可能に構成してもよい。例えば、遊技機の管理者が、設定示唆演出のうちの一部(例えば、設定変更が行われたことが示唆される遊技前示唆演出や初期出目演出)もしくは全てを実行しない、または実行割合を低くする(もしくは高くする)ように設定変更できるようにしてもよい。例えば、電源投入後に設定画面が表示され、プッシュボタン31B等の操作手段や、遊技機内部に設けられたスイッチ等の操作手段(管理者のみ操作可能)を操作することにより、設定示唆演出に関する設定を変更できるようにしてもよい。
(可変表示開始待ち処理)
図9−20は、可変表示開始待ち処理の一例を示すフローチャートである。可変表示開始待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したことを示す変動開始コマンド受信フラグ(例えば、変動パターンコマンド受信フラグ)がセットされているか否か確認する(ステップ112IWS401)。
変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU120は、客待ちデモ演出の実行中であれば、終了させる制御を行う(ステップ112IWS402,ステップ112IWS403)。そして、変動開始コマンド受信フラグをリセットする(ステップ112IWS404)とともに、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し(ステップ112IWS405)、可変表示開始待ち処理を終了する。
変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU120は、客待ちデモ演出の実行中でなければ(ステップ112IWS406のN)、計時手段による計時結果が所定条件に合致するか否かを確認する(ステップ112IWS407)。ステップ112IWS407では、例えば、前回の可変表示(表示結果「ハズレ」)が終了したときにセットされたタイマ(例えば、30秒間にセットされる)がタイムアウトした場合に、所定条件に合致すると判断する。また、タイマがセットされていない場合(つまり電源投入後、変動表示が1回も実行されておらず、遊技開始前である場合)にも、所定条件に合致すると判断する。すなわち、可変表示が実行されずに所定期間経過した場合(かつ大当り遊技状態に制御されなかった場合)、または遊技開始前である場合に、所定条件が成立し、後述する処理により客待ちデモ演出が実行されることになる。
計時手段による計時結果が所定条件に合致すれば、演出制御用CPU120は、電源投入後の変動回数が0回であるか否かを判定する(ステップ112IWS408)。すなわち、ステップ112IWS408では、未だ遊技が開始されていないか確認する。
電源投入後の変動回数が0回であれば、演出制御用CPU120は、設定値コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ112IWS409)。設定値コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、設定値コマンドを正常に受信した場合には)、演出制御用CPU120は、RAM122の設定値格納領域に格納されている設定値にもとづいて、遊技前示唆演出決定テーブルを用いて、設定値に応じて、遊技前示唆演出の実行の有無と、実行する場合の演出態様とを決定する(ステップ112IWS410)。そして、ステップ112IWS415に移行する。
本特徴部112IWでは、第1演出態様の遊技前示唆演出を含む態様の客待ちデモ演出が実行されるときには、装飾ランプが通常色(例えば、白色)とは異なる第1特別色(青色)に制御され、第2演出態様の遊技前示唆演出を含む態様の客待ちデモ演出が実行されるときには、装飾ランプが第2特別色(赤色)に制御され、第3演出態様の遊技前示唆演出を含む態様の客待ちデモ演出が実行されるときには、装飾ランプが第3特別色(虹色)に制御される。
図9−21は、遊技前示唆演出決定テーブルの一例を示す説明図である。ステップ112IWS410では、図9−21(A)に示す遊技前示唆演出決定テーブルを用いて、設定値格納領域に格納されている設定値に応じた判定値の割り振りに従って乱数にもとづく抽選処理を行い、遊技前示唆演出の実行の有無および演出態様を決定する。図9−21(A)の遊技前示唆演出決定テーブルは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、遊技前示唆演出が実行される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。また、設定値「1」<「2」<「3」の順に第2演出態様に決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、遊技前示唆演出が実行されること、また第1演出態様よりも第2演出態様により実行されることで、有利な設定値に設定されていることが示唆されることになる。また、遊技前示唆演出が実行されることで、電源投入時に設定変更が行われたことが示唆されることになる。また、図9−21(A)に示すように、設定値「3」である場合にのみ第3演出態様に決定される場合がある。そのため、第3演出態様により遊技前示唆演出が実行されることで、設定変更が行われたこと、および設定値「3」であることが確定することになる。
設定値コマンド受信フラグがセットされていなければ(すなわち、設定変更処理が実行されたが、コマンドの取りこぼしやデータ化けなどの理由により設定値コマンドを正常に受信できなかった場合には)、演出制御用CPU120は、現在の演出モードが演出モードAであるか否かを確認する(ステップ112IWS411)。なお、演出モードAであるか否かは、例えば、演出モードAフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードAであれば、演出制御用CPU120は、設定値「1」であるものとして、図9−21(A)に示す遊技前示唆演出決定テーブルを用いて、遊技前示唆演出の実行の有無および演出態様を決定する(ステップ112IWS412)。そして、ステップ112IWS415に移行する。
ステップ112IWS411〜S412の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードAである場合には、最も不利な設定である設定値「1」であるものとして遊技前示唆演出の実行の有無および演出態様が決定される。図9−21(A)に示すように、設定値「1」に対しては、第2演出態様と決定される割合が最も低く、第3演出態様と決定される場合はない。そのように構成することによって、不利な設定値が設定されているにも関わらず第2演出態様や第3演出態様により遊技前示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
演出モードAでなければ、演出制御用CPU120は、現在の演出モードが演出モードCであるか否かを確認する(ステップ112IWS413)。なお、演出モードCであるか否かは、例えば、演出モードCフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードCであれば、演出制御用CPU120は、演出モードC用の遊技前示唆演出決定テーブルを用いて、遊技前示唆演出の実行の有無および演出態様を決定する(ステップ112IWS414)。そして、ステップ112IWS415に移行する。
図9−21(B)は、演出モードC用の遊技前示唆演出決定テーブルの一例を示す説明図である。図9−21(B)に示すように、演出モードC用の遊技前示唆演出決定テーブルでは、設定値「2」や「3」の場合と比較して、遊技前示唆演出を実行すると決定される割合自体が低く、第1演出態様や第2演出態様と決定される割合が低く、第3演出態様と決定される場合もない。
ステップ112IWS413〜S414の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードCである場合には、不利な設定値が設定されているにも関わらず第2演出態様や第3演出態様により遊技前示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
そして、演出制御用CPU120は、ステップ112IWS410,S412,S414で実行決定した遊技前示唆演出を含む態様の客待ちデモ演出を実行する制御を行う(ステップ112IWS415)。その後、可変表示開始待ち処理を終了する。
一方、演出モードCでもなかった場合(すなわち、現在の演出モードが演出モードBであった場合)には、演出制御用CPU120は、そのままステップ112IWS416に移行する。すなわち、演出モードBである場合には、遊技前示唆演出を実行しないように制限する。
ステップ112IWS413の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合には、遊技前示唆演出を実行しないことにより、不利な設定値が設定されているにも関わらず遊技前示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
なお、演出モードBで設定値コマンドを正常に受信できていなかった場合であっても、低い割合で遊技前示唆演出を実行可能に構成してもよい。この場合、例えば、図9−21(A)に示す遊技前示唆演出決定テーブルの設定値「1」よりもさらに全体的に遊技前示唆演出の実行割合を低く設定したテーブルを用いて、遊技前示唆演出の有無や種類を決定するように構成してもよい。
なお、図9−21(A)に示す例に限られず、複数の演出態様のうちの特定の演出態様(例えば、第2演出態様)のみ、設定値に応じて、実行される割合が異なるようにしてもよい。
また、例えば、複数の演出態様のうちの特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、特定の設定値である可能性が否定されるようにしてもよい。例えば、設定値1の場合には、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)に決定されないようにすることにより、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、設定値1である可能性が否定され、設定値2または設定値3であることが確定することになる。また、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、特定の設定値であることが確定するようにしてもよい。例えば、設定値3の場合にのみ、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)に決定されるようにすることにより、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、設定値3であることが確定することになる。
本特徴部112IWでは、設定値に応じて、異なる割合で遊技前示唆演出を実行可能であるが、これは、設定値に応じて遊技前示唆演出(第1演出態様、第2演出態様および第3演出態様を含む)の実行割合が異なること、設定値に応じて第1演出態様と第2演出態様と第3演出態様との実行比率が異なること、設定値に応じて特定の演出態様のみ実行割合が異なることを含む概念である。
なお、本特徴部112IWでは、電源投入時に設定変更が行われず、未だ設定値コマンドを受信していない場合には、遊技前示唆演出を実行しないように構成されているが、このような構成に限らず、設定変更が行われていないときにも、遊技前示唆演出を実行可能としてもよい。この場合、設定変更が行われたときと、行われていないときとで、異なる割合で遊技前示唆演出の実行の有無、実行する場合の演出態様を決定するようにしてもよい。
例えば、図9−21(C)は、復旧時のコマンドを受信したときに用いられる遊技前示唆演出決定テーブルである。図9−21(A)に示す遊技前示唆演出決定テーブルと、図9−21(C)に示す遊技前示唆演出決定テーブルとを比較すると、復旧時のコマンドを受信したとき、すなわち設定変更が行われていないときには、設定変更が行われたときに比べて、遊技前示唆演出が実行される割合が低く、設定値間の実行割合の差も小さくなっている。このようにすることにより、設定変更が行われたときと、行われなかったときとで、遊技前示唆演出による示唆の信頼度を異ならせることができる。
電源投入後の変動回数が0回でなければ、CPU120は、設定示唆演出(遊技前示唆演出を除く)の実行履歴情報を含む態様の客待ちデモ演出を実行する制御を行う(ステップ112IWS416)。その後、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップ112IWS416の処理が実行されると、例えば、画像表示装置5において、設定示唆演出(遊技中示唆演出や大当り中示唆演出)の実行回数や実行内容(実行時の演出態様)等を示す実行履歴情報が表示される態様の客待ちデモ演出が実行される。なお、ステップ112IWS416の処理が実行されると、客待ちデ演出が実行され、当該客待ちデモ演出の実行中に所定の操作(例えば、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作)が行われると、画像表示装置5において、設定示唆演出の実行履歴情報が表示されるようにしてもよい。また、演出制御基板12の側において、設定示唆演出(初期出目演出や遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出など)の実行回数や実行内容(実行時の演出態様)を示す情報を記憶しておき、これらの情報から設定値を推測して報知する演出を実行可能としてもよい。なお、この演出は、設定示唆演出の実行状況から所定の基準にもとづいて算出した設定期待度(または推測される設定値)を報知するものであって、実際の設定値を報知するものではない。
本特徴部112IWでは、ステップ112IWS408〜112IWS415の処理により、遊技が開始される前にのみ遊技前示唆演出が実行されることになる。また、ステップ112IWS416の処理により客待ちデモ演出中に設定示唆演出の実行履歴情報が示されるが、遊技前示唆演出に関する情報は除かれる。このような構成により、遊技開始前のパチンコ遊技機1の状態に関心を持たせ、遊技店の営業時間のうちの早い時間帯から遊技を行う動機を与えることができ、興趣を高めることができる。なお、本特徴部112IWの例に限らず、例えば、リアルタイムクロック等を用いて、所定の時間帯(例えば、午前9時から午前11時まで)にのみ遊技前示唆演出が実行されるようにしてもよい。また、設定示唆演出の実行履歴情報には、特別期間における遊技中示唆演出に関する情報も含まれないようにしてもよい。
本特徴部112IWの構成に加えて、設定示唆演出の実行回数や実行内容について、実行履歴情報として蓄積し、遊技終了時などに画像表示装置5において、実行履歴情報を含む2次元コードなどを表示するように構成してもよい。また、遊技者がカメラ機能付き携帯電話機などの携帯端末を用いて、遊技機に表示された2次元コードを撮影し、インターネット上のWebサーバに送信すると、Webサーバは、受信した情報にもとづいて遊技者の遊技履歴を管理し、その遊技履歴に応じて所定の特典を付与する処理を行うようにしてもよい。また、遊技者が携帯端末を用いてWebサーバにアクセスする(または2次元コードを解析する)ことにより、実行履歴情報を取得し、携帯端末が備える表示装置において表示できるようにしてもよい。また、遊技者が携帯端末を用いて実行履歴情報を含む2次元コードを読み込むことで、携帯端末が備える表示装置において設定値を示唆する設定示唆画像が表示されるようにしてもよい。例えば、実行履歴情報から所定の基準にもとづいて推測される設定値を算出し、算出した設定値(あくまで推測であって実際の設定値とは異なる)を示唆する設定示唆画像を表示するようにしてもよい。
(遊技中示唆演出決定処理)
図9−22は、遊技中示唆演出決定処理の一例を示すフローチャートである。遊技中示唆演出決定処理は、可変表示開始設定処理(ステップS171)内において実行される。遊技中示唆演出決定処理において、演出制御用CPU120は、特別期間中である場合(ステップ112IWS501のY)には、第1遊技中示唆演出決定テーブルを選択し(ステップ112IWS502)、特別期間中ではない場合(ステップ112IWS501のN)には、第2遊技中示唆演出決定テーブルを選択する(ステップ112IWS503)。例えば、設定変更終了コマンドや設定値コマンドを受信したときに、特別期間フラグをセットし、変動表示が所定回(本例では30回)実行されると、特別期間フラグをリセットするように構成すれば、特別期間フラグの状態を確認することにより、ステップ112IWS501において、特別期間中であるか否かを確認することができる。
次いで、演出制御用CPU120は、設定値コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ112IWS504)。設定値コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、設定値コマンドを正常に受信した場合には)、演出制御用CPU120は、RAM122の設定値格納領域に格納されている設定値にもとづいて、選択した遊技中示唆演出決定テーブルを用いて、遊技中示唆演出の実行の有無、実行する場合の演出態様を決定する(ステップ112IWS505)。
図9−23(A)は、特別期間において用いられる第1遊技中示唆演出決定テーブルを示す説明図であり、図9−23(B)は、非特別期間において用いられる第2遊技中示唆演出決定テーブルを示す説明図である。
図9−23(A),(B)に示す第1,第2遊技中示唆演出決定テーブルは、いずれも設定値「1」<「2」<「3」の順に、遊技中示唆演出が実行される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、遊技中示唆演出が実行されることで、有利な設定値に設定されていることが示唆されることになる。
また、第2演出態様(ミニキャラクタA,B登場)については、設定値「1」<「2」<「3」の順に実行される割合が高く、かつ第1演出態様(ミニキャラクタA登場)よりも設定値間の実行割合の差が大きくなるように判定値が割り当てられている。すなわち、第2演出態様は、第1演出態様よりも有利な設定値に設定されていることに対する信頼度が高い。
また、図9−23(A),(B)に示す第1,第2遊技中示唆演出決定テーブルでは、特別期間にのみ、信頼度が高い第2演出態様の遊技中示唆演出が実行されるように構成されている。このような構成により、特別期間に遊技を行う動機を与えることができ、興趣を高めることができる。
また、図9−23(A),(B)に示すように、設定値「3」である場合にのみ第3演出態様(キャラクタC登場)に決定される場合がある。そのため、第3演出態様により遊技中示唆演出が実行されることで、設定値「3」であることが確定することになる。
設定値コマンド受信フラグがセットされていなければ(すなわち、設定変更処理が実行されたが、コマンドの取りこぼしやデータ化けなどの理由により設定値コマンドを正常に受信できなかった場合には)、演出制御用CPU120は、現在の演出モードが演出モードAであるか否かを確認する(ステップ112IWS506)。なお、演出モードAであるか否かは、例えば、演出モードAフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードAであれば、演出制御用CPU120は、設定値「1」であるものとして、選択した遊技中示唆演出決定テーブルを用いて、遊技中示唆演出の実行の有無および演出態様を決定する(ステップ112IWS507)。
ステップ112IWS506〜S507の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードAである場合には、最も不利な設定である設定値「1」であるものとして遊技中示唆演出の実行の有無および演出態様が決定される。図9−23(A),(B)に示すように、設定値「1」に対しては、遊技中示唆演出を実行すると決定する割合自体が低いとともに、第2演出態様と決定される割合が最も低く、第3演出態様と決定される場合はない。そのように構成することによって、不利な設定値が設定されているにも関わらず第2演出態様や第3演出態様により遊技中示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
演出モードAでなければ、演出制御用CPU120は、現在の演出モードが演出モードCであるか否かを確認する(ステップ112IWS508)。なお、演出モードCであるか否かは、例えば、演出モードCフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードCであれば、演出制御用CPU120は、演出モードC用の遊技中示唆演出決定テーブルを用いて、遊技中示唆演出の実行の有無および演出態様を決定する(ステップ112IWS509)。
図9−23(C)は、演出モードC用の遊技中示唆演出決定テーブルの一例を示す説明図である。図9−23(C)に示すように、演出モードC用の遊技中示唆演出決定テーブルでは、設定値「3」の場合と比較して、遊技中示唆演出を実行すると決定される割合が低く、第3演出態様と決定される場合もない。
ステップ112IWS508〜S509の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードCである場合には、不利な設定値が設定されているにも関わらず第2演出態様や第3演出態様により遊技中示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
一方、演出モードCでもなかった場合(すなわち、現在の演出モードが演出モードBであった場合)には、演出制御用CPU120は、そのまま処理を終了する。すなわち、演出モードBである場合には、遊技中示唆演出を実行しないように制限する。
ステップ112IWS508の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合には、遊技中示唆演出を実行しないことにより、不利な設定値が設定されているにも関わらず遊技中示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
なお、演出モードBで設定値コマンドを正常に受信できていなかった場合であっても、低い割合で遊技中示唆演出を実行可能に構成してもよい。この場合、例えば、図9−23(A),(B)に示す遊技中示唆演出決定テーブルの設定値「1」よりもさらに全体的に遊技中示唆演出の実行割合を低く設定したテーブルを用いて、遊技中示唆演出の有無や種類を決定するように構成してもよい。
なお、図9−23(A),(B)に示す例に限られず、複数の演出態様のうちの特定の演出態様(例えば、第2演出態様)のみ、設定値に応じて、実行される割合が異なるようにしてもよい。
また、例えば、複数の演出態様のうちの特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、特定の設定値である可能性が否定されるようにしてもよい。例えば、設定値1の場合には、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)に決定されないようにすることにより、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、設定値1である可能性が否定され、設定値2または設定値3であることが確定することになる。また、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、特定の設定値であることが確定するようにしてもよい。例えば、設定値3の場合にのみ、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)に決定されるようにすることにより、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、設定値3であることが確定することになる。
本特徴部112IWでは、設定値に応じて、異なる割合で遊技中示唆演出を実行可能であるが、これは、設定値に応じて遊技中示唆演出(第1演出態様、第2演出態様および第3演出態様を含む)の実行割合が異なること、設定値に応じて第1演出態様と第2演出態様と第3演出態様との実行比率が異なること、設定値に応じて特定の演出態様のみ実行割合が異なることを含む概念である。
なお、本特徴部112IWでは、特別期間と非特別期間とで、共通の態様(例えば、第1演出態様)の遊技中示唆演出を実行可能に構成されているが、このような構成に限らず、異なる態様の遊技中示唆演出を実行可能としてもよい。例えば、特別期間と非特別期間とで、ミニキャラAのサイズや色等が異なるようにしてもよい。
また、本特徴部112IWでは、特別期間と非特別期間とのいずれであるかと、設定値とに応じて、遊技中示唆演出の実行の有無、実行する場合の演出態様が異なるように構成されているが、このような構成に加えて、例えば、変動パターンにより特定される変動時間やリーチ演出の有無、リーチ演出の種類、擬似連演出の有無、擬似連演出の種類、表示結果が大当りとなるか否か等に応じて、遊技中示唆演出の実行の有無、実行する場合の演出態様が異なるようにしてもよい。
例えば、少なくとも、リーチ演出を含む変動パターン(すなわち、非リーチの変動パターンよりも変動時間が長い)であるときにのみ、遊技中示唆演出を実行可能としてもよい。また、例えば、スーパーリーチBを含む変動パターンと、スーパーリーチBよりも期待度が高いスーパーリーチAを含む変動パターンとでは、後者の方が、遊技中示唆演出が実行される割合が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出が実行されたときの信頼度が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出が実行される割合が高くなり、かつ実行されたときの信頼度が高くなるようにしてもよい。
また、例えば、擬似連演出を含む変動パターンと、擬似連演出を含まない(または前者よりも擬似連回数が少ない)変動パターンとでは、前者の方が、遊技中示唆演出が実行される割合が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出が実行されたときの信頼度が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出が実行される割合が高くなり、かつ実行されたときの信頼度が高くなるようにしてもよい。
また、例えば、表示結果が大当りとなる変動パターンと、表示結果が大当りとならない変動パターンとでは、前者の方が、遊技中示唆演出が実行される割合が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出が実行されたときの信頼度が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出が実行される割合が高くなり、かつ実行されたときの信頼度が高くなるようにしてもよい。
(大当り中演出決定処理)
図9−24は、大当り中演出決定処理の一例を示すフローチャートである。大当り中演出決定処理は、大当り開放前処理(ステップS114)内において実行される。大当り中演出決定処理において、演出制御用CPU120は、設定値コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ112IWS601)。設定値コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、設定値コマンドを正常に受信した場合には)、演出制御用CPU120は、RAM122の設定値格納領域に格納されている設定値にもとづいて、大当り中示唆演出の実行の有無、実行する場合の演出態様を決定する(ステップ112IWS602)。そして、ステップ112IWS607に移行する。
ステップS112IWS602では、遊技開始時点から変動表示が特定回(本例では100回)実行されるまでの期間(以下、特定期間ともいう)である場合には、図9−25(A)に示す第1大当り中示唆演出決定テーブルを選択し、特定期間中ではない場合には、図9−25(B)に示す第2大当り中示唆演出決定テーブルを選択する。そして、選択した大当り中示唆演出決定テーブルと、設定値とにもとづいて、大当り中示唆演出の実行の有無、実行する場合の演出態様を決定する。なお、ここでの「遊技開始時点」とは、電源投入後、最初の変動表示が開始された時点を指しているが、これに限らず、例えば、前回の連荘の終了後、最初の変動表示が開始された時点であってもよいし、客待ちデモ演出の終了後、最初の変動表示が開始された時点であってもよい。また、この特徴部112IWでは、電源投入時に設定変更が行われたか否かに関わらず、遊技開始時点から変動表示が特定回(本例では100回)実行されるまでの期間を特定期間としているが、電源投入時に設定変更が行われた場合の、遊技開始時点から変動表示が特定回(本例では100回)実行されるまでの期間を特定期間とするようにしてもよい。また、例えば、特定期間を複数の期間に区分し、第1特定期間(遊技開始時点から変動表示が50回実行されるまでの期間)と、第2特定期間(遊技開始後、51回目の変動表示から100回目の変動表示が実行されるまでの期間)とで、大当り中示唆演出の有無や演出態様の決定割合が異なる大当り中示唆演出決定テーブルを用いるようにしてもよい。
図9−25(A),(B)に示す第1,第2大当り中示唆演出決定テーブルは、いずれも設定値「1」<「2」<「3」の順に、大当り中示唆演出が実行される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、大当り中示唆演出が実行されることで、有利な設定値に設定されていることが示唆されることになる。
また、第2演出態様および第3演出態様については、設定値「1」<「2」<「3」の順に実行される割合が高く、特定期間と非特定期間とで設定値間の実行割合の差が大きくなるように判定値が割り当てられている。すなわち、特定期間においては、非特定期間よりも、信頼度が高い大当り中示唆演出が実行されるように構成されている。このような構成により、特定期間に遊技を行う動機を与えることができ、興趣を高めることができる。なお、本特徴部112IWの構成に限らず、大当り中示唆演出(またはそのうちの特定の演出態様)は、特定期間にのみ実行され、非特定期間には実行されないようにしてもよい。
また、図9−25(A),(B)に示すように、設定値「3」である場合にのみ第4演出態様に決定される場合がある。そのため、第4演出態様により大当り中示唆演出が実行されることで、設定値「3」であることが確定することになる。
本特徴部112IWでは、大当り中示唆演出が第3演出態様により実行されると、例えば、図9−26(A1)に示すように、画像表示装置5において、大当りとなる演出図柄が停止表示された後に、図9−26(B1)に示すように、セリフC画像(「高設定!?」)112IW102が表示される。
また、大当り中示唆演出が第4演出態様により実行されると、例えば、図9−26(A1)に示すように、画像表示装置5において、大当りとなる演出図柄が停止表示された後に、図9−27(C1)に示すように、セリフD画像(「高設定確定」)112IW105が表示される。
設定値コマンド受信フラグがセットされていなければ(すなわち、設定変更処理が実行されたが、コマンドの取りこぼしやデータ化けなどの理由により設定値コマンドを正常に受信できなかった場合には)、演出制御用CPU120は、現在の演出モードが演出モードAであるか否かを確認する(ステップ112IWS603)。なお、演出モードAであるか否かは、例えば、演出モードAフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードAであれば、演出制御用CPU120は、設定値「1」であるものとして、選択した大当り中示唆演出決定テーブルを用いて、大当り中示唆演出の実行の有無および演出態様を決定する(ステップ112IWS604)。そして、ステップ112IWS607に移行する。
ステップ112IWS603〜S604の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードAである場合には、最も不利な設定である設定値「1」であるものとして大当り中示唆演出の実行の有無および演出態様が決定される。図9−25(A),(B)に示すように、設定値「1」に対しては、第2演出態様や第3演出態様と決定される割合が最も低く、第4演出態様と決定される場合はない。そのように構成することによって、不利な設定値が設定されているにも関わらず第2演出態様や第3演出態様、第3演出態様により大当り中示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
演出モードAでなければ、演出制御用CPU120は、現在の演出モードが演出モードCであるか否かを確認する(ステップ112IWS605)。なお、演出モードCであるか否かは、例えば、演出モードCフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードCであれば、演出制御用CPU120は、演出モードC用の大当り中示唆演出決定テーブルを用いて、大当り中示唆演出の実行の有無および演出態様を決定する(ステップ112IWS606)。そして、ステップ112IWS607に移行する。
図9−25(C)は、演出モードC用の大当り中示唆演出決定テーブルの一例を示す説明図である。図9−25(C)に示すように、演出モードC用の大当り中示唆演出決定テーブルでは、大当り中示唆演出を実行すると決定する割合自体が低く、設定値「2」や「3」の場合と比較して、第2演出態様や第3演出態様と決定される割合が低く、第4演出態様と決定される場合もない。
ステップ112IWS605〜S606の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードCである場合には、不利な設定値が設定されているにも関わらず第2演出態様や第3演出態様、第3演出態様により大当り中示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
一方、演出モードCでもなかった場合(すなわち、現在の演出モードが演出モードBであった場合)には、演出制御用CPU120は、そのままステップ112IWS607に移行する。すなわち、演出モードBである場合には、大当り中示唆演出を実行しないように制限する。
ステップ112IWS605の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合には、大当り中示唆演出を実行しないことにより、不利な設定値が設定されているにも関わらず大当り中示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
なお、演出モードBで設定値コマンドを正常に受信できていなかった場合であっても、低い割合で大当り中示唆演出を実行可能に構成してもよい。この場合、例えば、図9−25(A),(B)に示す大当り中示唆演出決定テーブルの設定値「1」よりもさらに全体的に大当り中示唆演出の実行割合を低く設定したテーブルを用いて、大当り中示唆演出の有無や種類を決定するように構成してもよい。
なお、図9−25(A),(B)に示す例に限られず、複数の演出態様のうちの特定の演出態様(例えば、第3演出態様)のみ、設定値に応じて、実行される割合が異なるようにしてもよい。
また、図9−25(A)に示す例では、特定期間に大当りとなったときには、必ず大当り中示唆演出が実行されるように構成されているが、低い割合で実行されない場合があるようにしてもよい。この場合には、設定値に応じて実行されない割合を異ならせるようにしてもよい。また、図9−25(B)に示す例では、設定値に関わらず、大当り中示唆演出が実行されない割合は同じとなるように構成されているが、設定値に応じて実行されない割合を異ならせるようにしてもよい。
また、本特徴部112IWでは、特定期間に大当りとなったときに、設定示唆演出として大当り中示唆演出が実行されるように構成されているが、このような構成に加えて、または代えて、特定期間に所定条件が成立したことにもとづいて、設定示唆演出(例えば、所定条件が成立したときに、設定値を示唆するセリフ画像が表示される)が実行されるようにしてもよい。この場合、所定条件は、例えば、リーチ演出や擬似連演出の実行回数が所定回数に達したことや、特定のスーパーリーチ演出や予告演出が実行されたこと等により成立するようにしてもよい。
本特徴部112IWでは、設定値に応じて異なる割合で大当り中示唆演出を実行可能であるが、これは、設定値に応じて大当り中示唆演出(第1演出態様、第2演出態様、第3演出態様および第4演出態様を含む)の実行割合が異なること、設定値に応じて第1演出態様、第2演出態様、第3演出態様および第4演出態様の実行比率が異なること、設定値に応じて特定の演出態様(例えば、第3演出態様)のみ実行割合が異なることを含む概念である。
次いで、演出制御用CPU120は、役物演出の実行の有無を決定する(ステップ112IWS607)。
ここでは、例えば、図9−26(A1)に示すように、画像表示装置5の上方に、可動部材112IW101が設けられているものとする。このような構成において、役物演出が実行されると、図9−26(B2)に示すように、可動部材112IW101が画像表示装置5の前面に移動する制御が行われる。
図9−26(A1),(B2)に示すように、役物演出が実行されると、可動部材112IW101が画像表示装置5の前面に移動するため、画像表示装置5において大当り中示唆演出によりセリフ画像が表示される位置が視認しづらくなる。本特徴部112IWでは、大当り中示唆演出と役物演出とは、大当り遊技におけるファンファーレ期間のうちの異なるタイミングで実行されるため、実際に画像表示装置5の前面に移動した可動部材112IW101が、大当り中示唆演出により表示されているセリフ画像を覆い隠すことはない。しかし、ファンファーレ期間中に、役物演出により可動部材112IW101が動作すると、可動部材112IW101に遊技者の注意が向いて、大当り中示唆演出により表示されているセリフ画像を見落としてしまうおそれがある。そこで、ステップ112IWS607では、図9−25(D)に示す役物演出決定テーブルを用いることによって、大当り中示唆演出が実行されるときには、役物演出が実行されないように構成されている。このような構成により、大当り中示唆演出が認識しづらくなって興趣を低下させてしまうことを防止することができる。また、このような構成により、大当り中示唆演出と役物演出とが同じタイミングで実行されるものであっても、大当り中示唆演出が認識しづらくなることを防止することができる。
なお、大当り中示唆演出の実行が決定されているときには、大当り中示唆演出と役物演出とのいずれかの実行タイミングを変えて(例えば、役物演出をファンファーレ期間に行い、大当り中示唆演出をエンディング期間に行う)、大当り中示唆演出が認識しづらくなることを防止するようにしてもよい。また、大当り中示唆演出の実行が決定されているときには、可動部材112IW101の動作態様を変化させて(例えば、大当り中示唆演出によるセリフ画像と重なる位置で停止しないように制御して)、または大当り中示唆演出によるセリフ画像の表示位置を変更して、大当り中示唆演出が認識しづらくなることを防止するようにしてもよい。また、大当り中示唆演出の実行が決定されている場合には、役物演出の実行割合を低下させることにより、役物演出の実行を制限するようにしてもよい。また、特定期間のみ、役物演出の実行を制限するようにしてもよい。また、図9−25(D)に示す例に限らず、大当り中示唆演出が実行されるときにも、低い割合で役物演出が実行されることがあるようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU120は、役物演出を実行しない場合には(ステップ112IWS608のN)、導光板演出の有無を決定する(ステップ112IWS609)。
ここでは、画像表示装置5の前面に、光を透過可能な透光性を有する導光板112IW103と、導光板の端面から光を入射可能に設けられた発光体とが設けられ、導光板112IW103は、発光体によって導光板112IW103の端面から導光板112IW103の内部に入射された光を反射して遊技機の前面に出射させる反射部が設けられているものとする。そして、発光体を発光させることにより導光板112IW103に設けられた反射部から遊技機の前面に光を出射させる導光板演出を実行可能である。このような構成において、導光板演出が実行されると、図9−26(B3)に示すように、導光板112IW103に設けられた反射部から遊技機の前面に光が出射され、「大当り」の文字が現れる。また、導光板演出の実行中は、画像表示装置5に表示されている画像を視認しづらくなる。
ステップ112IWS609では、図9−25(E)に示す導光板演出決定テーブルを用いることによって、大当り中示唆演出の有無、実行される場合の演出態様に応じて、異なる割合により導光板演出が実行される。具体的には、第1演出態様の大当り中示唆演出が実行されるときに、導光板演出が実行される割合が高く、第2演出態様、第3演出態様および第4演出態様の大当り中示唆演出が実行されるときに、導光板演出が実行される割合が低くなるように構成されている。すなわち、有利な設定値であることが示唆されない演出態様の大当り中示唆演出が実行されるときには、導光板演出が実行される割合が高く、大当り中示唆演出が視認しづらくするように構成されている。例えば、図9−26(B4)に示すように、第1演出態様の大当り中示唆演出によりセリフA画像(「設定は・・・」)112IW104が表示されているときに、導光板演出が実行されると、セリフA画像が視認しづらくなる。このような構成により、遊技者にとって望ましくない演出態様の大当り中示唆演出により、却って遊技興趣を低下させてしまうことを抑えることができる。なお、第2演出態様、第3演出態様および第4演出態様の大当り中示唆演出が実行されるときには、大当り中示唆演出と導光板演出とのいずれかの実行タイミングを変更する(例えば、導光板演出をファンファーレ期間に行い、大当り中示唆演出をエンディング期間に行う)ようにしてもよい。
なお、本特徴部112IWでは、役物演出や導光板演出が、大当り中示唆演出を認識しづらくなる態様により実行されるが、例えば、エラーが発生したときに画像表示装置9において表示されるエラー表示も、大当り中示唆演出を認識しづらくなる態様により実行される。すなわち、エラー表示は、大当り中示唆演出(または遊技前示唆演出や遊技中示唆演出)よりも優先して表示される。このような構成により、エラーの発生を適切に報知することができる。また、大当り中示唆演出と同時に実行され得る所定の演出(例えば、ファンファーレ演出のうち特定の演出態様のもの)が設けられ、当該所定の演出が大当り中示唆演出を認識しづらくする態様である場合には、大当り中示唆演出を優先するようにしてもよい。具体的には、当該所定の演出により画像表示装置5に表示される画像が、大当り中示唆演出により表示される画像を認識しづらくする態様である場合には、大当り中示唆演出により表示される画像を優先的に表示するようにしてもよい。このような構成により、大当り中示唆演出を認識しやすくすることができる。
また、本特徴部112IWでは、画像表示装置5の表示領域にて演出図柄を可変表示させているが、表面に演出図柄を配したドラム状の可動体を駆動させることにより演出図柄を可変表示させてもよい(つまり、所謂ドラム型の遊技機にも適用してもよい)。あるいは、表面に演出図柄を配したベルト状の可動体を駆動させることにより演出図柄を可変表示させてもよい(つまり、所謂ベルトリール型の遊技機にも適用してもよい)。このような、ドラム型またはベルトリール型の遊技機では、設定変更を行った後の初回変動開始時に、ドラム状またはベルト状の可動体が通常時とは異なる特徴的な動作を行う(または特徴的な動作が発生してしまう)場合がある。そこで、設定変更を行った後の初回変動においては、変動開始時に可動体を視認しづらくする導光板演出を実行する(または実行する割合を高くする)ようにしてもよい。このような構成により、設定変更を行ったことを遊技者に気付かれにくくすることができる。
また、本特徴部112IWでは、役物演出や導光板演出が、大当り中示唆演出の視認性を低下させることができるように構成されているが、このような構成に代えて、または加えて、例えば、役物演出や導光板演出が実行されることにより、初期出目演出や遊技前示唆演出、遊技中示唆演出の視認性を低下させることができるようにしてもよい。また、この場合にも、遊技者にとって望ましくない示唆がなされる場合に、高い割合で視認性を低下させるようにしてもよい。例えば、偶数初期出目が表示される場合や、第1演出態様の遊技前示唆演出が実行される場合、第1演出態様の遊技中示唆演出が実行される場合に、これらの視認性を低下させるように、可動部材が動作する役物演出や、導光板により文字や絵を表示する導光板演出を実行する割合を高くするようにしてもよい。また、役物演出や導光板演出に限らず、所定音を出力する制御や、可動部材やスティックコントローラ31Aを振動させる制御、装飾用LEDといった装飾発光体を所定の態様により発光させる制御を含む演出を行うことにより、遊技者の注意を他に向けて、初期出目演出や遊技前示唆演出、遊技中示唆演出の視認性を低下させる(または気づきにくくする)ようにしてもよい。
また、本特徴部112IWの設定示唆演出に加えて、計測結果(電源投入時にセットした計測タイマやリアルタイムクロックを用いた計測結果)にもとづいて実行される一斉演出を、特定の態様により実行することにより、設定を示唆するようにしてもよい。
また、保留記憶が0になることなく連続して変動表示が実行された回数や、上限保留記憶数を超える始動入賞が発生した回数に応じて、設定を示唆する設定示唆演出(例えば、所定画像の表示制御や所定音の出力制御、所定ランプの発光制御等を行う)が実行されるようにしてもよい。
また、所定の操作有効期間において、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作が検出されたことにもとづいて、設定を示唆する設定示唆演出(例えば、所定画像の表示制御や所定音の出力制御、所定ランプの発光制御等を行う)が実行されるようにしてもよい。
以上、特徴部112IWを図面により説明してきたが、具体的な構成は本例で示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
(変形例1)
例えば、前記特徴部112IWでは、セキュリティカバー112IW500Aを外枠112IW001aに固定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、セキュリティカバーは遊技機用枠112IW003側に設けてもよい。具体的には、変形例1として図9−28(A)及び図9−28(B)に示すように、短片112IW500Baと長片112IW500Bbとから成るセキュリティカバー112IW500Bを、例えば、基板ケース112IW201に対して、長片112IW500Bbの右端部が設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052とを含む基板ケース112IW201の右側部を被覆する被覆位置と該被覆位置よりも右側の被覆解除位置との間で左右方向にスライド移動可能に設ける。
一方、遊技機用枠112IW003を開放した際には、基板ケース112IW201に対してセキュリティカバー112IW500Bを右側方にスライド移動させることによって、長片112IW500Bbの左部に形成された貫通口112IW500Bcを介して設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052とを操作可能とすればよい。つまり、本変形例1においては、遊技機用枠112IW003が閉鎖されているときは、セキュリティカバー112IW500B(長片112IW500Bb)が設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052を被覆した状態で基板ケース112IW201に対する左右方向へのスライド移動が規制されることによってパチンコ遊技機1が規制状態に維持される。一方で、遊技機用枠112IW003が開放されているときには、基板ケース112IW201に対してセキュリティカバー112IW500Bを右方向にスライド移動させて設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052を被覆した状態を解除することによって、パチンコ遊技機1が規制状態から解除可能(許容状態に変化させることが可能)な状態とすることができる。
より詳しくは、図9−28(A)及び図9−28(B)に示すように、遊技機用枠112IW003の閉鎖時は、セキュリティカバー112IW500Bの基板ケース112IW201からの突出寸法が長さL1である一方で、遊技機用枠112IW003を開放した際には、基板ケース112IW201に対してセキュリティカバー112IW500Bをスライド移動させることによってセキュリティカバー112IW500Bの基板ケース112IW201からの突出寸法が長さL2に伸長される(L2>L1)。
つまり、図9−29(A)に示すように、遊技機用枠112IW003を所定の回動軸を中心に回動して開放した際には、セキュリティカバー112IW500Bを基板ケース112IW201からの突出寸法が長さL2となるまで基板ケース112IW201に対してスライド移動させる(パチンコ遊技機1を許容状態とする)ことで、遊技場の店員等が設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052を操作することによってパチンコ遊技機1の設定値を変更可能となっている。一方で、該パチンコ遊技機1が許容状態である場合は、図9−29(B)に示すように、セキュリティカバー112IW500Bを基板ケース112IW201からの突出寸法が長さL1となるまで基板ケース112IW201に対してスライド移動させなければ(パチンコ遊技機1を規制状態に変化させなければ)セキュリティカバー112IW500Bが外枠112IW001aの前端部に当接してしまい、遊技機用枠112IW003を閉鎖することが不可能となっている。
このため、本変形例1では、パチンコ遊技機1が許容状態のまま遊技機用枠112IW003が閉鎖されてしまうことを防止することが可能となっているので、セキュリティカバー112IW500Bによる設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052との被覆し忘れ、つまり、操作部に対する操作を規制しないまま遊技機用枠112IW003を閉鎖してしまうことを防ぐことができ、セキュリティ性を向上できるようになっている。
尚、遊技機用枠112IW003を閉鎖している状態では、短片112IW500Baの前端部が外枠112IW001aと遊技機用枠112IW003との間に配置されることで被覆位置から左右方向への移動が規制されるようになっているが、セキュリティカバー112IW500Bにより設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052とを被覆している状態が維持される範囲でセキュリティカバー112IW500Bが左右方向に移動されるようになっていてもよい。
(変形例2)
更に、セキュリティカバーを遊技機用枠112IW003側に設ける形態としては、変形例2として図9−30(A)及び図9−30(B)に示すように、セキュリティカバー112IW500Cの左端部を遊技機用枠112IW003の背面側に設けられた上下方向を向く枢軸112IW500Cdを中心として、設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052とを含む基板ケース112IW201の右側部を被覆する被覆位置と該被覆位置から回動した被覆解除位置との間で回動可能に枢支されていてもよい。このような場合は、遊技機用枠112IW003の閉鎖時には、短片112IW500Caの前端部が外枠112IW001aの右側辺に設けられた係止部112IW500Ccに係止され、長片112IW500Cbが設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052とを背面側から被覆している状態から背面側への回動が規制されるようにすればよい。
そして、遊技機用枠112IW003を開放した際には、基板ケース112IW201に対してセキュリティカバー112IW500Cを枢軸112IW500Cd周り(平面視で反時計回り)に回動させることによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052とを被覆した状態を解除して操作可能とすればよい。つまり、本変形例2においては、遊技機用枠112IW003が閉鎖されているときは、セキュリティカバー112IW500C(長片112IW500Cb)が設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052を被覆した状態で回動が規制されることによってパチンコ遊技機1が規制状態に維持される。一方で、遊技機用枠112IW003が開放されているときには、基板ケース112IW201に対してセキュリティカバー112IW500Cを枢軸112IW500Cd周り(平面視で反時計回り)に回動させて設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052を被覆した状態を解除することによって、パチンコ遊技機1が規制状態から解除可能(許容状態に変化させることが可能)な状態とすることができる。
より詳しくは、図9−31(A)に示すように、本変形例2におけるセキュリティカバー112IW500Cは、枢軸112IW500Cd周りに回動する(パチンコ遊技機1を許容状態とする)ことで、遊技場の店員等が設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052を操作することによってパチンコ遊技機1の設定値を変更可能となっている。一方で、該パチンコ遊技機1が許容状態である場合は、図9−31(B)に示すように、セキュリティカバー112IW500Cを平面視で時計回り方向に回動して該セキュリティカバー112IW500Cによって設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052を被覆しなければ(パチンコ遊技機1を規制状態に変化させなければ)、セキュリティカバー112IW500Cが外枠112IW001aの前端部に当接してしまい、遊技機用枠112IW003を閉鎖することが不可能となっている。
このため、本変形例2では、パチンコ遊技機1が許容状態のまま遊技機用枠112IW003が閉鎖されてしまうことを防止することが可能となっているので、セキュリティカバー112IW500Cによる設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052との被覆し忘れ、つまり、操作部に対する操作を規制しないまま遊技機用枠112IW003を閉鎖してしまうことを防ぐことができ、セキュリティ性を向上できるようになっている。
(変形例3)
また、前記特徴部112IWでは、遊技機用枠112IW003を開放することによってパチンコ遊技機1の設定値を変更可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ガラス扉枠112IW003aを開放することによってパチンコ遊技機1の設定値を変更可能としてもよい。尚、このようにガラス扉枠112IW003aを開放することによってパチンコ遊技機1の設定値を変更可能とする場合は、変形例3として図9−32(A)〜図9−32(C)に示すように、遊技機用枠112IW003下部に貫通口112IW003bを形成し、該貫通口112IW003bを介して設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052を操作可能とすればよい。尚、この場合は、主基板11におけるIC等の実装面がパチンコ遊技機1の背面側に向けて配置され、設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052は主基板11における前記実装面とは反対側の面に配置される。
このように貫通口112IW003bを介して設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052を操作可能とする場合には、貫通口112IW003bを開閉可能な扉体112IW003cを設け、該扉体112IW003cが閉鎖されている状態ではて設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052の操作規制されるようにすればよい。尚、図9−32(B)及び図9−32(C)に示すように、扉体112IW003cを遊技機用枠112IW003の正面側に設ける場合は、ガラス扉枠112IW003aを閉鎖することによって扉体112IW003cがガラス扉枠112IW003aと遊技機用枠112IW003との間で開閉可能に挟持されることとなるので、ガラス扉枠112IW003aの閉鎖時に設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052が不正に操作されてしまうことを強力に防ぐことができ、セキュリティ性を向上することができる。
以上に説明したように、本特徴部112IWには、以下に示す第1発明が含まれている。つまり、従来、設定操作にもとづいて複数段階の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能に構成され、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成されたパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されたものがある。特開2010−200902号公報には、変更前後の設定値に対応する変動停止コマンド(設定値指定コマンド)を主制御基板から演出制御基板に送信し、その変動停止コマンドにより得られる変更前後の設定値にもとづいて、キリン、ゾウ、ライオンの3種類のキャラクタに対応する3種類の演出パターンによる表示を行うことが記載されている。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定値情報(設定値指定コマンド)が正常でなかったときに誤った示唆演出が実行されてしまう可能性があり、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、却って遊技に対する興趣を低下させてしまうおそれがある。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第1発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、
設定操作にもとづいて複数段階の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ112IWS005〜S010を実行する部分)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS114〜117を実行する部分)と、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ112IWS011,S108を実行する部分)と、
前記情報出力手段から出力された前記設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ112IWS409〜S415,S504〜S509,S601〜S606を実行する部分)とを備え、
前記示唆演出実行手段は、前記情報出力手段から出力された前記設定値情報が正常でなかった場合、前記複数段階の設定値のうち遊技者にとって有利度が低い所定の設定値に設定されているものとして、前記示唆演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120は、ステップ112IWS412,S507,S604を実行する部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
更には、第1発明の手段2の遊技機として、
情報出力手段は、複数のタイミングにおいて設定値情報を出力可能である(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ112IWS011,S108を実行することにより、電源投入時と変動開始時に設定値コマンドを送信する)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、あるタイミングにおいて設定値情報を正常に入力できなくても、次のタイミングにおいて設定値情報を正常に入力できるので、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
更には、第1発明の手段3の遊技機として、
示唆演出実行手段は、示唆演出として、設定されている設定値の特定度合いが高い第1示唆演出(例えば、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出)と、設定されている設定値の特定度合いが低い第2示唆演出(例えば、第1演出態様による遊技前示唆演出や、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)とを実行可能である
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
更には、第1発明の手段4の遊技機として、
示唆演出の実行態様を決定するための複数種類の決定データ(例えば、遊技前示唆演出決定テーブル、遊技中示唆演出決定テーブル、大当り中示唆演出決定テーブル)を用いて、前記示唆演出の実行態様を決定する示唆演出決定手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ112IWS410,S412,S414,S505,S507,S509,S602,S604,S606を実行する部分)を備え、
前記示唆演出決定手段は、
前記複数種類の決定データのうち設定されている設定値に応じた決定データを用いて、前記示唆演出の実行態様を決定し(例えば、演出制御用CPU120は、RAM122の設定値格納領域に格納されている設定値にもとづいて、ステップ112IWS410,S505,S602を実行する)、
設定値情報が正常に入力されなかった場合、所定の設定値(例えば、設定値「1」)に応じた決定データを用いて、前記示唆演出の実行態様を決定する(例えば、演出制御用CPU120は、設定値「1」にもとづいて、ステップ112IWS412,S507,S604を実行する)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、データ容量の増加を防止することができる。
なお、本特徴部112IWにおいて、「示唆演出の実行態様を決定する」とは、示唆演出を実行するか否かを決定することを含むとともに、示唆演出の演出態様を決定することも含む概念である。
更には、第1発明の手段5の遊技機として、
示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更されてから最初の可変表示が実行されるまでの期間において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出(例えば、遊技前示唆演出や初期出目演出など)を実行可能である
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、遊技開始前の遊技機の状態に関心を持たせ、早い時間帯から遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第1発明の手段6の遊技機として、
示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更された後、所定期間(例えば、特別期間(設定変更後から変動表示が30回実行されるまで))が経過するまでの遊技中において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能である(例えば、図9−6(A),(B)、図9−23(A),(B)参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、所定期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第1発明の手段7の遊技機として、
示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図9−23(A),(B)等参照)、
実行された示唆演出に関する情報を報知可能な報知手段(例えば、演出制御用CPU120がステップS112IWS416を実行する部分)をさらに備える
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、過去に実行された示唆演出を確認することができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第1発明の手段8の遊技機として、
示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図9−25(A),(B)等参照)、
示唆演出と並行して実行されると該示唆演出が認識しづらくなる演出態様により所定演出(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)を実行可能な所定演出実行手段と、
示唆演出が実行されるときに、所定演出の実行を制限する制限手段(例えば、大当り中示唆演出が実行されるときには、役物演出の実行が制限される。図9−25(D)参照)とをさらに備える
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第1発明の手段9の遊技機として、
設定示唆実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により設定示唆を実行可能であり(例えば、図9−25(A),(B)等参照)、
設定示唆と並行して実行されると該設定示唆が認識しづらくなる態様により所定報知を実行可能な所定報知手段(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)をさらに備える
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第1発明の手段10の遊技機として、
有利状態における所定の制御期間(例えば、大当り遊技中のファンファーレ期間やインターバル期間、エンディング期間など)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図9−5参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第1発明の手段11の遊技機として、
可変表示に関する所定の制御期間(例えば、変動時間)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図9−7参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第1発明の手段12の遊技機として、
開閉可能な開閉体と、操作部に対する操作を規制可能な規制部材(例えば、キュリティーカバー112IW500A/セキュリティカバー112IW500B/セキュリティカバー112IW500C)とを備え、
開閉体が閉鎖されているときには規制部材により操作部に対する操作が規制される規制状態に維持され、開閉体が開放されているときには規制状態が解除可能となる(例えば、遊技機用枠112IW003が閉鎖されている状態においては、セキュリティカバー112IW500Aによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持される一方で、遊技機用枠112IW003が開放されている状態においては、セキュリティカバー112IW500Aによる規制状態が解除され、設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052との操作が許容される許容状態となる。図9−2、図9−3、図9−28〜図9−31)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、セキュリティ性が向上する。
また、本特徴部112IWには、以下に示す第2発明も含まれている。つまり、従来、設定操作にもとづいて複数段階の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能に構成され、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成されたパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されたものがある。特開2010−200902号公報には、変更前後の設定値に対応する変動停止コマンド(設定値指定コマンド)を主制御基板から演出制御基板に送信し、その変動停止コマンドにより得られる変更前後の設定値にもとづいて、キリン、ゾウ、ライオンの3種類のキャラクタに対応する3種類の演出パターンによる表示を行うことが記載されている。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定値情報(設定値指定コマンド)が正常でなかったときに誤った示唆演出が実行されてしまう可能性があり、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、却って遊技に対する興趣を低下させてしまうおそれがある。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第2発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、
設定操作にもとづいて複数段階の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ112IWS005〜S010を実行する部分)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS114〜117を実行する部分)と、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ112IWS011,S108を実行する部分)と、
前記情報出力手段から出力された前記設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ112IWS409〜S415,S504〜S509,S601〜S606を実行する部分)とを備え、
前記示唆演出実行手段は、前記情報出力手段から出力された前記設定値情報が正常でなかった場合、前記示唆演出の実行を制限する(例えば、演出制御用CPU120は、ステップ112IWS413でN,S508でN,S605でNのとき、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出を実行しない)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
更には、第2発明の手段2の遊技機として、
情報出力手段は、複数のタイミングにおいて設定値情報を出力可能である(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ112IWS011,S108を実行することにより、電源投入時と変動開始時に設定値コマンドを送信する)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、あるタイミングにおいて設定値情報を正常に入力できなくても、次のタイミングにおいて設定値情報を正常に入力できるので、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
更には、第2発明の手段3の遊技機として、
示唆演出実行手段は、示唆演出として、設定されている設定値の特定度合いが高い第1示唆演出(例えば、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出)と、設定されている設定値の特定度合いが低い第2示唆演出(例えば、第1演出態様による遊技前示唆演出や、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)とを実行可能である
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
更には、第2発明の手段4の遊技機として、
示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更されてから最初の可変表示が実行されるまでの期間において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出(例えば、遊技前示唆演出や初期出目演出など)を実行可能である
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、遊技開始前の遊技機の状態に関心を持たせ、早い時間帯から遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第2発明の手段5の遊技機として、
示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更された後、所定期間(例えば、特別期間(設定変更後から変動表示が30回実行されるまで))が経過するまでの遊技中において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能である(例えば、図9−6(A),(B)、図9−23(A),(B)参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、所定期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第2発明の手段6の遊技機として、
示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図9−23(A),(B)等参照)、
実行された示唆演出に関する情報を報知可能な報知手段(例えば、演出制御用CPU120がステップS112IWS416を実行する部分)をさらに備える
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、過去に実行された示唆演出を確認することができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第2発明の手段7の遊技機として、
示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図9−25(A),(B)等参照)、
示唆演出と並行して実行されると該示唆演出が認識しづらくなる演出態様により所定演出(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)を実行可能な所定演出実行手段と、
示唆演出が実行されるときに、所定演出の実行を制限する制限手段(例えば、大当り中示唆演出が実行されるときには、役物演出の実行が制限される。図9−25(D)参照)とをさらに備える
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第2発明の手段8の遊技機として、
設定示唆実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により設定示唆を実行可能であり(例えば、図9−25(A),(B)等参照)、
設定示唆と並行して実行されると該設定示唆が認識しづらくなる態様により所定報知を実行可能な所定報知手段(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)をさらに備える
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第2発明の手段9の遊技機として、
有利状態における所定の制御期間(例えば、大当り遊技中のファンファーレ期間やインターバル期間、エンディング期間など)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図9−5参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第2発明の手段10の遊技機として、
可変表示に関する所定の制御期間(例えば、変動時間)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図9−7参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第2発明の手段11の遊技機として、
開閉可能な開閉体と、操作部に対する操作を規制可能な規制部材(例えば、キュリティーカバー112IW500A/セキュリティカバー112IW500B/セキュリティカバー112IW500C)とを備え、
開閉体が閉鎖されているときには規制部材により操作部に対する操作が規制される規制状態に維持され、開閉体が開放されているときには規制状態が解除可能となる(例えば、遊技機用枠112IW003が閉鎖されている状態においては、セキュリティカバー112IW500Aによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持される一方で、遊技機用枠112IW003が開放されている状態においては、セキュリティカバー112IW500Aによる規制状態が解除され、設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052との操作が許容される許容状態となる。図9−2、図9−3、図9−28〜図9−31)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、セキュリティ性が向上する。
また、本特徴部112IWには、以下に示す第3発明も含まれている。つまり、従来、設定操作にもとづいて複数段階の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能に構成され、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成されたパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されたものがある。特開2010−200902号公報には、変更前後の設定値に対応する変動停止コマンド(設定値指定コマンド)を主制御基板から演出制御基板に送信し、その変動停止コマンドにより得られる変更前後の設定値にもとづいて、キリン、ゾウ、ライオンの3種類のキャラクタに対応する3種類の演出パターンによる表示を行うことが記載されている。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定値情報(設定値指定コマンド)が正常でなかったときに誤った示唆演出が実行されてしまう可能性があり、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、却って遊技に対する興趣を低下させてしまうおそれがある。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第3発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、
設定操作にもとづいて複数段階の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ112IWS005〜S010を実行する部分)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS114〜117を実行する部分)と、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ112IWS011,S108を実行する部分)と、
前記情報出力手段から出力された前記設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ112IWS409〜S415,S504〜S509,S601〜S606を実行する部分)とを備え、
前記示唆演出実行手段は、
前記示唆演出として第1示唆演出(例えば、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出)と第2示唆演出(例えば、第1演出態様による遊技前示唆演出や、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)とを実行可能であり、
前記情報出力手段から出力された前記設定値情報が正常でなかった場合、前記示唆演出として前記第1示唆演出を実行せず、前記示唆演出として前記第2示唆演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120は、ステップ112IWS414,S509,S606を実行することにより、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出を実行しない)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
更には、第3発明の手段2の遊技機として、
情報出力手段は、複数のタイミングにおいて設定値情報を出力可能である(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ112IWS011,S108を実行することにより、電源投入時と変動開始時に設定値コマンドを送信する)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、あるタイミングにおいて設定値情報を正常に入力できなくても、次のタイミングにおいて設定値情報を正常に入力できるので、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
更には、第3発明の手段3の遊技機として、
示唆演出実行手段は、示唆演出として、設定されている設定値の特定度合いが高い第1示唆演出(例えば、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出)と、設定されている設定値の特定度合いが低い第2示唆演出(例えば、第1演出態様による遊技前示唆演出や、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)とを実行可能である
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
更には、第3発明の手段4の遊技機として、
示唆演出の実行態様を決定するための複数種類の決定データ(例えば、遊技前示唆演出決定テーブル、遊技中示唆演出決定テーブル、大当り中示唆演出決定テーブル)を用いて、前記示唆演出の実行態様を決定する示唆演出決定手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ112IWS410,S412,S414,S505,S507,S509,S602,S604,S606を実行する部分)を備え、
前記示唆演出決定手段は、
前記複数種類の決定データのうち設定されている設定値に応じた決定データを用いて、前記示唆演出の実行態様を決定し(例えば、演出制御用CPU120は、RAM122の設定値格納領域に格納されている設定値にもとづいて、ステップ112IWS410,S505,S602を実行する)、
設定値情報が正常に入力されなかった場合、専用の決定データ(例えば、演出モードC用の遊技前示唆演出決定テーブルや、遊技中示唆演出決定テーブル、大当り中示唆演出決定テーブル)を用いて、前記示唆演出の実行態様を決定する(例えば、演出制御用CPU120は、演出モードC用の遊技前示唆演出決定テーブルや、遊技中示唆演出決定テーブル、大当り中示唆演出決定テーブルを用いて、ステップ112IWS414,S509,S606を実行する)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
更には、第3発明の手段5の遊技機として、
示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更されてから最初の可変表示が実行されるまでの期間において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出(例えば、遊技前示唆演出や初期出目演出など)を実行可能である
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、遊技開始前の遊技機の状態に関心を持たせ、早い時間帯から遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第3発明の手段6の遊技機として、
示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更された後、所定期間(例えば、特別期間(設定変更後から変動表示が30回実行されるまで))が経過するまでの遊技中において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能である(例えば、図9−6(A),(B)、図9−23(A),(B)参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、所定期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第3発明の手段7の遊技機として、
示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図9−23(A),(B)等参照)、
実行された示唆演出に関する情報を報知可能な報知手段(例えば、演出制御用CPU120がステップS112IWS416を実行する部分)をさらに備える
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、過去に実行された示唆演出を確認することができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第3発明の手段8の遊技機として、
示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図9−25(A),(B)等参照)、
示唆演出と並行して実行されると該示唆演出が認識しづらくなる演出態様により所定演出(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)を実行可能な所定演出実行手段と、
示唆演出が実行されるときに、所定演出の実行を制限する制限手段(例えば、大当り中示唆演出が実行されるときには、役物演出の実行が制限される。図9−25(D)参照)とをさらに備える
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第3発明の手段9の遊技機として、
設定示唆実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により設定示唆を実行可能であり(例えば、図9−25(A),(B)等参照)、
設定示唆と並行して実行されると該設定示唆が認識しづらくなる態様により所定報知を実行可能な所定報知手段(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)をさらに備える
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第3発明の手段10の遊技機として、
有利状態における所定の制御期間(例えば、大当り遊技中のファンファーレ期間やインターバル期間、エンディング期間など)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図9−5参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第3発明の手段11の遊技機として、
可変表示に関する所定の制御期間(例えば、変動時間)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図9−7参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第3発明の手段12の遊技機として、
開閉可能な開閉体と、操作部に対する操作を規制可能な規制部材(例えば、キュリティーカバー112IW500A/セキュリティカバー112IW500B/セキュリティカバー112IW500C)とを備え、
開閉体が閉鎖されているときには規制部材により操作部に対する操作が規制される規制状態に維持され、開閉体が開放されているときには規制状態が解除可能となる(例えば、遊技機用枠112IW003が閉鎖されている状態においては、セキュリティカバー112IW500Aによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持される一方で、遊技機用枠112IW003が開放されている状態においては、セキュリティカバー112IW500Aによる規制状態が解除され、設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052との操作が許容される許容状態となる。図9−2、図9−3、図9−28〜図9−31)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、セキュリティ性が向上する。
なお、本特徴部112IWでは、3種類の演出モードA〜Cに変更可能であるように構成し、演出モードAに制御されている場合には、設定値情報が正常に入力されなかった場合、遊技者にとって有利度が低い所定の設定値に設定されているものとして示唆演出を実行可能に構成(上記の第1発明の構成)し、演出モードBに制御されている場合には、設定値情報が正常に入力されなかった場合、示唆演出の実行を制限するように構成(上記の第2発明の構成)し、演出モードCに制御されている場合には、設定値情報が正常に入力されなかった場合、示唆演出として第1示唆演出を実行せず、示唆演出として第2示唆演出を実行可能に構成(上記の第3発明の構成)する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、遊技状態に応じて上記の第1発明〜第3発明のいずれの制御方法により示唆演出を実行するかを切り替えてもよい。この場合、例えば、遊技状態が通常状態であれば、設定値情報が正常に入力されなかった場合、遊技者にとって有利度が低い所定の設定値に設定されているものとして示唆演出を実行可能に構成(上記の第1発明の構成)し、遊技状態が時短状態であれば、設定値情報が正常に入力されなかった場合、示唆演出の実行を制限するように構成(上記の第2発明の構成)し、遊技状態が確変状態であれば、設定値情報が正常に入力されなかった場合、示唆演出として第1示唆演出を実行せず、示唆演出として第2示唆演出を実行可能に構成(上記の第3発明の構成)するようにしてもよい。
また、上記に示した第1発明〜第3発明の全ての制御方法により示唆演出を実行可能に構成する必要はなく、いずれか1つの制御方法のみを用いて示唆演出を実行可能に構成してもよい。
また、本特徴部112IWでは、取りこぼしやデータ化けなどの理由により設定値コマンド自体を受信できなかった場合に、上記の第1発明〜第3発明の制御方法により示唆演出の実行を制御する(示唆演出を制限する)場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、設定値コマンドは受信したが、受信した設定値コマンドが不整合である場合に示唆演出を制限するように構成してもよい。この場合、例えば、設定値コマンドを受信するごとに演出制御手段側で受信した設定値コマンドで示される設定値を記憶しておくようにし、その後、新たな設定値コマンドを受信したときに、新たに受信した設定値コマンドで示される設定値と前回記憶した設定値とが一致しない場合に不整合が発生したと判定し、上記の第1発明〜第3発明の制御方法により示唆演出の実行を制御する(示唆演出を制限する)ようにしてもよい。
また、各設定値「1」〜「3」における遊技の異ならせ方は、本例で示したものにかぎられない。例えば、設定値「1」や「3」など奇数番号の設定値の場合には、連荘(確変状態中などに大当りが連続して発生すること)が発生しやすいときと連荘が発生しにくいときとの差が大きいように構成し、設定値「2」など偶数番号の設定値の場合には、連荘の発生しやすさが比較的一定で変化しないように構成し、設定値が奇数番号であることを示唆する示唆演出を実行可能に構成してもよい。そして、この場合、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合には、上記の第1発明〜第3発明の制御方法により、設定値が奇数番号であることを示唆する示唆演出の実行を制御する(示唆演出を制限する)ように構成してもよい。
また、本特徴部112IWには、以下に示す第4発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定値の示唆が変動表示中のみにしか行われず、十分に興趣を高められないという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第4発明の手段1の遊技機として、
可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値を示唆する示唆演出(例えば、設定示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段とを備え、
前記示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更されてから最初の可変表示が実行されるまでの期間において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出(例えば、遊技前示唆演出や初期出目演出など)を実行可能である
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技開始前の遊技機の状態に関心を持たせ、早い時間帯から遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第4発明の手段2の遊技機として、
演出用識別情報(例えば、演出図柄)の可変表示を実行可能な遊技機であって、
前記示唆演出実行手段は、設定値が変更されてから最初の可変表示が実行されるまでの期間において、設定されている設定値に応じて異なる演出用識別情報が表示される示唆演出(例えば、奇数初期出目の表示)を実行可能である
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第4発明の手段3の遊技機として、
示唆演出実行手段は、遊技機への電力供給が停止した後、遊技機への電力供給が復旧したときに、設定されている設定値に応じて示唆演出を実行可能である(例えば、図9−21(A),(B)に示すように、判定値が異なる遊技前示唆演出決定テーブルが用いられる)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第4発明の手段4の遊技機として、
示唆演出実行手段は、可変表示が開始された後に、設定されている設定値を示唆する特定示唆演出(例えば、遊技中示唆演出や大当り中示唆演出など)を実行可能であり、
特定示唆演出は、示唆演出よりも示唆される設定値に対する信頼度が高い
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第4発明の手段5の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A〜一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1大入賞口、第2大入賞口712)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ112IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、図9−9に示すように、表示モニタ112IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
また、本特徴部112IWには、以下に示す第5発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、遊技を行う動機を効果的に与えることができず、十分に興趣を高められないという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第5発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値を示唆する示唆演出(例えば、設定示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段とを備え、
前記示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更された後、所定期間(例えば、特別期間(設定変更後から変動表示が30回実行されるまで))が経過するまでの遊技中において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能である(例えば、図9−6(A),(B)、図9−23(A),(B)参照)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、所定期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第5発明の手段2の遊技機として、
可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段と、
前記可変表示パターン決定手段により決定された可変表示パターンにもとづいて、可変表示を実行する可変表示実行手段とを備え、
前記可変表示パターン決定手段は、設定値が変更されたときと変更されなかったときとで、異なる割合により複数の可変表示パターンのいずれかに決定し(例えば、図9−6(A),(B)参照)、
前記可変表示実行手段は、設定値が変更されたときと変更されなかったときとで、共通の背景画像を用いて可変表示を実行可能である
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第5発明の手段3の遊技機として、
可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段と、
前記可変表示パターン決定手段により決定された可変表示パターンにもとづいて、可変表示を実行する可変表示実行手段とを備え、
前記可変表示パターン決定手段は、設定手段により設定値が第1設定値に設定されたときと第2設定値に設定されたときとで、異なる割合により複数の可変表示パターンのいずれかに決定し(例えば、図9−6(A),(B)等参照)、
前記可変表示実行手段は、設定手段により設定値が第1設定値に設定されたときと第2設定値に設定されたときとで、共通の背景画像を用いて可変表示を実行可能である
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第5発明の手段4の遊技機として、
示唆演出実行手段は、所定期間内に所定条件が成立したこと(例えば、特定期間に大当りとなることや、リーチ演出や擬似連演出の実行回数が所定回数に達したこと、特定のスーパーリーチ演出や予告演出が実行されたこと等)にもとづいて、示唆演出を実行可能である(例えば、特定期間内に大当りが発生した場合に、大当り中示唆演出を実行可能である。図9−25(A),(B)参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第5発明の手段5の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A〜一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1大入賞口、第2大入賞口712)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ112IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、図9−9に示すように、表示モニタ112IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
また、本特徴部112IWには、以下に示す第6発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、過去に実行された示唆演出を確認することができず、十分に興趣を高められないという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第6発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値を示唆する示唆演出(例えば、設定示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段とを備え、
前記示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図9−23(A),(B)等参照)、
実行された示唆演出に関する情報を報知可能な報知手段(例えば、演出制御用CPU120がステップS112IWS416を実行する部分)をさらに備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、過去に実行された示唆演出を確認することができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第6発明の手段2の遊技機として、
報知手段は、示唆演出が実行された回数を報知可能である(例えば、演出制御用CPU120がステップS112IWS416を実行する部分)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第6発明の手段3の遊技機として、
報知手段は、実行された示唆演出の内容を報知可能である(例えば、演出制御用CPU120がステップS112IWS416を実行する部分)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第6発明の手段4の遊技機として、
報知手段は、可変表示が実行されていない客待ち中に、実行された示唆演出に関する情報を報知可能である(例えば、演出制御用CPU120がステップS112IWS416を実行する部分)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第6発明の手段5の遊技機として、
実行された示唆演出に関する情報(例えば、実行履歴情報)を生成する情報生成手段と、
撮像装置によって前記情報を読み込み可能な特定画像(例えば、実行履歴情報を含む2次元コード)を生成する画像生成手段と、
前記特定画像を前記撮像装置によって撮像可能な態様で表示する表示手段(例えば、画像表示装置5)とを備える
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第6発明の手段6の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A〜一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1大入賞口、第2大入賞口712)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ112IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、図9−9に示すように、表示モニタ112IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
また、本特徴部112IWには、以下に示す第7発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定示唆演出が他の演出により認識しづらくなると、興趣を低下させてしまうおそれがあるという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第7発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値を示唆する示唆演出(例えば、設定示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段とを備え、
前記示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図9−25(A),(B)等参照)、
示唆演出と並行して実行されると該示唆演出が認識しづらくなる演出態様により所定演出(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)を実行可能な所定演出実行手段と、
示唆演出が実行されるときに、所定演出の実行を制限する制限手段とをさらに備えた(例えば、大当り中示唆演出が実行されるときには、役物演出の実行が制限される。図9−25(D)参照)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第7発明の手段2の遊技機として、
制限手段は、示唆演出と所定演出とで実行タイミングが重なる場合に、示唆演出と所定演出との少なくともいずれかの実行タイミングを変更する(例えば、いずれか一方をファンファーレ期間に実行し、他方をエンディング期間に実行するように変更する)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第7発明の手段3の遊技機として、
制限手段は、示唆演出が実行されるときには、所定演出の実行を禁止する(例えば、大当り中示唆演出が実行されるときには、役物演出の実行が禁止される。図9−25(D)参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第7発明の手段4の遊技機として、
制限手段は、示唆演出が実行されるときには、該示唆演出が認識しづらくならない演出態様により所定演出を実行する(例えば、通常とは異なる動作態様により可動部材112IW101を動作させる(例えば、大当り中示唆演出によるセリフ画像と重なる位置で停止しないように制御する))
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第7発明の手段5の遊技機として、
示唆演出および所定演出(例えば、画像表示装置5に所定の画像を表示するファンファーレ演出など)は、いずれも一の表示手段(例えば、画像表示装置5)における表示を含み、
前記一の表示手段は、示唆演出に関する表示を所定演出に関する表示よりも優先して表示する
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第7発明の手段6の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A〜一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1大入賞口、第2大入賞口712)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ112IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、図9−9に示すように、表示モニタ112IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
また、本特徴部112IWには、以下に示す第8発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、遊技者にとって好ましくない設定示唆演出実行されることにより、興趣を低下させてしまうおそれがあるという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第8発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値を示唆する設定示唆(例えば、設定示唆演出)を実行可能な設定示唆実行手段とを備え、
前記設定示唆実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により設定示唆を実行可能であり(例えば、図9−25(A),(B)等参照)、
設定示唆と並行して実行されると該設定示唆が認識しづらくなる態様により所定報知を実行可能な所定報知手段(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)をさらに備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第8発明の手段2の遊技機として、
所定報知手段は、可動部材(例えば、可動部材112IW101)を動作させる所定報知(例えば、役物演出)を実行可能である
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
更には、第8発明の手段3の遊技機として、
光を透過可能な透光性を有する導光板(例えば、導光板112IW103)と、
前記導光板の端面から光を入射可能に設けられた発光体とを備え、
前記導光板は、前記発光体によって該導光板の端面から該導光板の内部に入射された光を反射して該遊技機の前面に出射させる反射部が設けられ、
所定報知手段は、前記発光体を発光させることにより前記導光板に設けられた前記反射部から遊技機の前面に光を出射させる所定報知(例えば、導光板演出)を実行可能である
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
更には、第8発明の手段4の遊技機として、
所定報知手段は、エラー表示を行う所定報知を実行可能である
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、適切にエラーを報知することができる。
更には、第8発明の手段5の遊技機として、
設定示唆実行手段は、第1設定値に設定されていることを示唆する第1設定示唆(例えば、第1演出態様の大当り中示唆演出。図9−25(A),(B)参照)と、該第1設定値よりも遊技者にとって有利度が高い第2設定値に設定されていることを示唆する第2設定示唆(例えば、第3演出態様の大当り中示唆演出。図9−25(A),(B)参照)とを実行可能であり、
所定報知手段は、第1設定示唆が実行されるときには、第2設定示唆が実行されるときに比べて高い割合で所定報知を実行可能である(例えば、図9−25(E)参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第8発明の手段6の遊技機として、
設定示唆の実行割合を設定可能な設定示唆設定手段を備える(例えば、電源投入後に設定画面が表示され、プッシュボタン31B等の操作手段や、遊技機内部に設けられたスイッチ等の操作手段(管理者のみ操作可能)を操作することにより、設定示唆演出に関する設定を変更できるようする)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第8発明の手段7の遊技機として、
識別情報の可変表示を行う遊技機であって、
識別情報が配された可変表示部材(例えば、ドラム状やベルト状の可動体)を回転動作させて識別情報を可変表示可能な可変表示装置を備え、
前記可変表示装置は、設定値が変更された後の最初の識別情報の可変表示において、特定動作を行い、
所定報知手段は、設定値が変更された後の最初の識別情報の可変表示において、高い割合で所定報知を実行する
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第8発明の手段8の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A〜一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1大入賞口、第2大入賞口712)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ112IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、図9−9に示すように、表示モニタ112IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
また、本特徴部112IWには、以下に示す第9発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、有利度が高い設定では、射幸性が高くなりすぎてしまうおそれがあるという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第9発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)とを備え、
前記有利状態における所定の制御期間(例えば、大当り遊技中のファンファーレ期間やインターバル期間、エンディング期間など)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図9−5参照)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第9発明の手段2の遊技機として、
有利状態におけるファンファーレ制御期間は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図9−5(B)参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第9発明の手段3の遊技機として、
有利状態におけるインターバル制御期間は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図9−5(B)参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第9発明の手段4の遊技機として、
有利状態におけるエンディング制御期間は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図9−5(B)参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第9発明の手段5の遊技機として、
遊技価値を用いた遊技が可能な遊技機であって、
特定条件が成立したことにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段と、
設定手段は、第1設定値(例えば、設定値3)と、該第1設定値よりも前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値の大きさが遊技に使用された遊技価値の大きさに占める割合が高くなる第2設定値(例えば、設定値1)とに設定可能であり、
有利状態における所定の制御期間は、第2設定値に設定されているときの方が、第1設定値に設定されているときよりも長い(例えば、図9−5(A),(B)参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第9発明の手段6の遊技機として、
有利状態における所定の制御期間において、設定されている設定値を示唆する示唆演出(例えば、大当り中示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段を備えた
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、有利状態における所定の制御期間の興趣を高めることができる。
更には、第9発明の手段7の遊技機として、
演出を実行可能な演出実行手段を備え、
前記演出実行手段は、有利状態における所定の制御期間において、設定されている設定値に関わらず、共通の演出(例えば、共通のファンファーレ演出やインターバル演出、エンディング演出など)を実行可能である
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、有利状態における所定の制御期間の興趣を高めることができる。
更には、第9発明の手段8の遊技機として、
有利状態における所定の制御期間は、設定されている設定値に応じて予め定められている
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第9発明の手段9の遊技機として、
複数種類の有利状態に制御可能な遊技機であって、
遊技制御手段は、設定されている設定値にもとづいて異なる割合により複数種類の前記有利状態(例えば、大当り種別A〜C)のいずれかに制御可能であり、
前記有利状態における所定の制御期間は、前記有利状態の種類に応じて異なる(例えば、図9−5(B)参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第9発明の手段10の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A〜一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1大入賞口、第2大入賞口712)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ112IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、図9−9に示すように、表示モニタ112IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
また、本特徴部112IWには、以下に示す第10発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、有利度が高い設定では、射幸性が高くなりすぎてしまうおそれがあるという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第10発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)とを備え、
可変表示に関する所定の制御期間(例えば、変動時間)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図9−7参照)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第10発明の手段2の遊技機として、
可変表示期間は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図9−7参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第10発明の手段3の遊技機として、
可変表示の表示結果が表示される期間は、設定されている設定値に応じて異なる
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第10発明の手段4の遊技機として、
遊技価値を用いた遊技が可能な遊技機であって、
特定条件が成立したことにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段と、
設定手段は、第1設定値(例えば、設定値3)と、該第1設定値よりも前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値の大きさが遊技に使用された遊技価値の大きさに占める割合が高くなる第2設定値(例えば、設定値1)とに設定可能であり、
可変表示に関する所定の制御期間は、第2設定値に設定されているときの方が、第1設定値に設定されているときよりも長い(例えば、図9−7参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第10発明の手段5の遊技機として、
可変表示に関する所定の制御期間は、設定されている設定値に応じて予め定められている
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第10発明の手段6の遊技機として、
可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段と、
前記可変表示パターン決定手段により決定された可変表示パターンにもとづいて、可変表示を実行する可変表示実行手段とを備え、
前記可変表示パターン決定手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により可変表示期間が異なる複数の可変表示パターンのいずれかに決定する(例えば、図9−7参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第10発明の手段7の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A〜一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1大入賞口、第2大入賞口712)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ112IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、図9−9に示すように、表示モニタ112IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
(特徴部119IWに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部119IWについて説明する。特徴部119IWが備えるパチンコ遊技機1は、識別情報の可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、遊技媒体が流下可能な遊技領域に設けられ、遊技媒体が進入容易な第1状態と、遊技媒体が進入困難または不可能な第2状態とに変化可能な特別可変装置と、遊技領域における特別可変装置よりも上流側に設けられ、遊技媒体が進入可能な特別領域と、遊技媒体が進入容易な第1状態と、遊技媒体が進入困難または不可能な第2状態とに変化可能な普通可変装置と、特別領域へ遊技媒体が進入したことにもとづいて普通識別情報の可変表示を行う普通可変表示手段とを備え、普通識別情報の可変表示の表示結果にもとづいて普通可変装置を第1状態に変化させ、普通可変装置へ遊技媒体が進入したことにもとづいて識別情報の可変表示を行う可変表示実行手段を備え、有利状態において特別可変装置を第1状態に変化させ、特別領域へ遊技媒体が進入したことにもとづいて価値を付与し、特別領域へ進入した遊技媒体は遊技領域から排出され、有利状態において特別可変装置に向けて発射された遊技媒体は特別領域に進入可能であり、特別領域へ遊技媒体が進入したことにもとづいて、特別領域へ遊技媒体が進入するために要する所定価値以下の価値を付与することが可能であるよう構成されている。
具体的に、特徴部119IWが備えるパチンコ遊技機1は、図10−1に示すように、遊技盤2の略左側領域には通過ゲート41、入賞球装置6Aおよび一般入賞口10が設けられている。遊技盤2の略右側領域には、遊技球が流下する上流側から順に普図作動口119IW01、可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口、および一般入賞口10が設けられている。
普図作動口119IW01は、遊技球が進入可能に構成されており、該普図作動口119IW01に進入した遊技球は遊技盤2の盤面の裏側に排出されるよう構成されている。遊技球が普図作動口119IW01に進入した場合には、通過ゲート41を遊技球が通過したときと同様の処理が行われる。すなわち、遊技球が普図作動口119IW01に進入した場合には普通図柄の変動が行われ、当り図柄が停止表示したことにもとづいて可変入賞球装置6Bが開放状態に制御される。
また、遊技盤2の略左側領域と略右側領域とを分断するように釘群が設けられており、この釘群の存在によって、遊技盤2の略左側領域に打ち出された遊技球は遊技盤2の略右側領域に流下せず、遊技盤2の略右側領域に打ち出された遊技球は遊技盤2の略左側領域に流下しないよう構成されている。
図10−2は、パチンコ遊技機1に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。この図10−2は、図2における構成図からの変更点を主に示すものであり、図2に示した構成図と同様の構成については説明および図示を省略するものである。図10−2に示すように、普図作動口119IW01へ進入した遊技球は普図作動口スイッチ119IW02により検出され、3つの一般入賞口10へ進入した遊技球はそれぞれ一般入賞口スイッチ119IW03A〜119IW03Cにより検出される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、普図作動口スイッチ119IW02、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23、一般入賞口スイッチ119IW03A〜119IW03C)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ここで、特徴部119IWが備えるパチンコ遊技機1における遊技の手順について説明する。まず、通常状態において遊技者は遊技盤2の略左側領域に遊技球を打ち出し(いわゆる左打ちを行い)、入賞球装置6Aへ遊技球を入賞させることを狙う。入賞球装置6Aへ遊技球が入賞した場合には特別図柄の変動が行われ、特別図柄が大当り図柄にて停止表示した場合、大当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が開放状態に制御されることから、遊技者は遊技盤2の略右側領域に遊技球を打ち出し(いわゆる右打ちを行い)、大入賞口へ遊技球を入賞させることを狙う。
上述したように、遊技盤2の略右側領域には、遊技球が流下する上流側から順に普図作動口119IW01、可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口、および一般入賞口10が設けられていることから、右打ちが行われた場合には、普図作動口119IW01および可変入賞球装置6Bへ入賞しなかった遊技球だけが大入賞口へ入賞可能である。従って、普図作動口119IW01および可変入賞球装置6Bが大入賞口よりも上流側に設けられていない遊技機と比較すると、右打ちが行われた遊技球の数に対する大入賞口まで達する遊技球の数の割合は低くなっている。これにより、大当り遊技状態における大入賞口への相対的な入賞速度を低下させ、賞球の払出速度を抑えることができ、著しく射幸性が高くなることを防止することができる。
なお、右打ちが行われた遊技球は、2球に1球程度の割合で普図作動口119IW01へ進入するよう構成されている。換言すれば、普図作動口119IW01へ遊技球が進入するために要する価値は2個の遊技球である。
大当り遊技状態が終了すると、高ベース状態に移行することがある。高ベース状態(例えば、確変状態、時短状態)において遊技者は右打ちを行い、まずは普図作動口119IW01を狙う。普図作動口119IW01へ遊技球が入賞した場合には普通図柄の変動が行われ、普通図柄が当り図柄にて停止表示した場合、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御される。そして、開放状態に制御されている可変入賞球装置6Bへ遊技球が入賞した場合には特別図柄の変動が行われ、特別図柄が大当り図柄にて停止表示した場合、大当り遊技状態に制御される。高ベース状態においては所定条件(例えば、所定回の変動を行うこと、特定の種類の大当りとなること)が成立したことにもとづいて通常状態へ移行するものである。
また、図10−3に示すように、入賞球装置(第1始動口)6Aへ遊技球が入賞した場合には3個の賞球が払い出され、可変入賞球装置(第2始動口)6Bへ遊技球が入賞した場合には1個の賞球が払い出され、特別可変入賞球装置7(大入賞口)へ遊技球が入賞した場合には15個の賞球が払い出され、普図作動口119IW01へ遊技球が入賞した場合には1個の賞球が払い出され、一般入賞口10へ遊技球が入賞した場合には3個の賞球が払い出される。
また、本実施の形態では、大当り遊技状態において、該大当り遊技状態において獲得した賞球数を報知する獲得報知演出を実行するものである。具体的に、大入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて15個の賞球が払い出されたことを報知する15GET演出と、一般入賞口10に遊技球が入賞したことにもとづいて3個の賞球が払い出されたことを報知する3GET演出とを獲得報知演出として実行する。
また、大当り遊技状態においては、該大当り遊技状態において大入賞口または一般入賞口10に遊技球が入賞したことにもとづいて払い出された賞球の総数を表示する獲得総数表示を行うものである。例えば、払い出した賞球が1000個であれば「1000pt」といった表示を行うものであり、その数値は大入賞口または一般入賞口10に遊技球が入賞する度(15GET演出または3GET演出のいずれかが実行される度)に加算されて更新表示されるようになっている。
上述したように、普図作動口119IW01へ遊技球が進入するために要する価値は2個の遊技球であるとともに、普図作動口119IW01へ遊技球が進入することにもとづく賞球数が1個であることから、2個の遊技球が右打ちされたときに1個の賞球が払い出されることとなり、右打ちが行われて普図作動口119IW01へ遊技球が連続して進入しても遊技球が増加しないようになっている。
なお、普図作動口119IW01へ遊技球が進入したときの賞球数が、普図作動口119IW01へ遊技球が進入するために要する価値以下であれば、普図作動口119IW01へ遊技球が進入するために要する価値の大きさと、普図作動口119IW01へ遊技球が進入したときの賞球数との組み合わせは上述したものに限られない。例えば、普図作動口119IW01へ遊技球が進入するために要する価値が3個であり、普図作動口119IW01へ遊技球が進入したときの賞球が2個であることとしてもよいし、または普図作動口119IW01へ遊技球が進入するために要する価値が2個であり、普図作動口119IW01へ遊技球が進入したときの賞球が2個であることとしてもよい。
さらに、普図作動口119IW01へ進入しなかった遊技球は、4球に1球程度の割合で一般入賞口10へ遊技球が進入するよう構成すれば、一般入賞口10へ遊技球が進入することにもとづく賞球数が3個であることから、右打ちされたものの普図作動口119IW01へ進入しなかった遊技球が4個であるときに3個の賞球が払い出されることとなる。すなわち、普図作動口119IW01の賞球と普図作動口119IW01の賞球とを足し合わせると、8個の遊技球が右打ちされたときに7個の賞球が払い出されることとなり、打ち出された遊技球の数に対する払い出される遊技球の数の割合(いわゆるベース)は100%を割るため、低ベース状態において右打ちが行われて普図作動口119IW01や一般入賞口10へ遊技球が進入したとしても遊技球が増加することがなくなる。従って、低ベース状態であるにもかかわらず右打ちがおこなわれることを防止することができる。
図10−4は、特徴部119IWにおける特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、カウントスイッチ23がオンである場合、すなわち大入賞口へ遊技球が入賞したことを検出した場合には、大入賞口へ遊技球が入賞したことを示す大入賞口入賞指定コマンドを送信する(ステップ119IWS311のY,119IWS312)。なお、大入賞口への遊技球の入賞については、大当り遊技状態に制御されているときのみ発生し得る事象であるため、大当り遊技状態である場合(例えば、特別図柄プロセスフラグの値がステップS114〜S117に対応する値である場合)のみステップ119IWS311,119IWS312を行うこととしてもよい。または、大当り遊技状態でないにもかかわらず大入賞口へ遊技球が入賞したことを検出した場合には、異常が発生したことを示すエラー発生指定コマンドを送信し、該コマンドを送信した演出制御用CPU120がエラー報知演出を行うこととしてもよい。
次に、CPU103は、一般入賞口スイッチ119IW03A〜119IW03Cのいずれかがオンである場合、すなわちいずれかの一般入賞口へ遊技球が入賞したことを検出した場合には、いずれかの一般入賞口へ遊技球が入賞したことを示す一般入賞口入賞指定コマンドを送信する(ステップ119IWS313のY,119IWS314)。その後、ステップS101へ移行する。なお、特徴部119IWが備えるパチンコ遊技機1は小当りが設けられていない構成であるため、図5に示したステップS118〜S120は行われない。
図10−5は、普通図柄プロセス処理として、図4に示すステップS26にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。普通図柄プロセス処理において、CPU103は、ゲートスイッチ21がオン状態となったこと、すなわち遊技球が通過ゲート41を通過したことを検出すると(ステップ119IWS5111)、遊技球が通過ゲート41を通過したことを示すゲート通過指定コマンドを送信し(ステップ119IWS5112)、ゲートスイッチ通過処理(ステップ119IWS5113)を実行する。
また、CPU103は、普図作動口スイッチ119IW02がオン状態となったこと、すなわち遊技球が普図作動口119IW01へ進入したことを検出すると(ステップ119IWS5114)、遊技球が普図作動口119IW01へ進入したことを示す普図作動口入賞指定コマンドを送信し(ステップ119IWS5115)、ゲートスイッチ通過処理(ステップ119IWS5113)を実行する。
ゲートスイッチ通過処理では、普図保留記憶数が上限の4個未満である場合には、普通図柄を当りとするか否かを判定するための抽選に用いるための乱数を取得し、取得した乱数を記憶し、普図保留表示器25Cの点灯個数を1増やす処理を行う。ゲートスイッチ通過処理(ステップ119IWS5113)の後、ステップ119IWS5100〜119IWS5104のいずれかの処理を実行する。
ステップ119IWS5100〜119IWS5104の処理は、以下のような処理である。
普通図柄通常処理(ステップ119IWS5100):CPU103は、普通図柄の変動を開始することができる状態(例えば、普通図柄表示器20において普通図柄の変動表示が実行されている状態でなく、かつ、可変入賞球装置6Bの開放状態でない場合)には、普図保留記憶数の値を確認する。具体的には、普図保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。普図保留記憶数が0でなければ、当りとするか否か(普通図柄の停止図柄を当り図柄とするか否か)を決定する。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動パターン設定処理(ステップ119IWS5101)を示す値(この例では「1」)に更新する。
なお、上述したように低ベース状態においては遊技者に左打ちをさせる遊技機であることから、低ベース状態においては普通図柄の停止図柄を当りとするか否かを決定するための普通図柄抽選の当選確率を0%とすることにより、低ベース状態において右打ちが行われることを抑制することとしてもよい。例えば、低ベース状態において普図作動口119IW01への遊技球の入賞が発生入した場合には1個の賞球は払い出されるものの、可変入賞球装置6Bは開放状態に制御され得ないものとしてもよい。
普通図柄変動パターン設定処理(ステップ119IWS5101):普通図柄が可変表示され導出表示されるまでの可変表示時間(普通図柄の変動時間)に相当する値を普通図柄プロセスタイマにセットすることによって普通図柄プロセスタイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(ステップ119IWS5102)に応じた値(この例では「2」)に更新する。
普通図柄変動処理(ステップ119IWS5102):CPU103は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄表示器20における普通図柄の変動を停止する。また、普通図柄プロセスタイマに普通図柄停止図柄表示時間に相当する値をセットすることによって普通図柄プロセスタイマをスタートさせ、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄停止時処理(ステップ119IWS5103)を示す値(この例では「3」)に更新する。
普通図柄停止時処理(ステップ119IWS5103):CPU103は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるか否か確認する。当り図柄でなければ(はずれ図柄であれば)、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップ119IWS5100)を示す値(この例では「0」)に更新する。普通図柄の停止図柄が当り図柄であれば、普通図柄プロセスタイマに普通図柄当り時間(可変入賞球装置6Bの開放時間とその間の閉鎖時間の合計時間)に相当する値をセットすることによって普通図柄プロセスタイマをスタートさせる。また、可変入賞球装置(普通電動役物)6Bを開放状態にする。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物開放中処理(ステップ119IWS5104)を示す値(この例では「4」)に更新する。
普通電動役物開放中処理(ステップ119IWS5104):CPU103は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトすると、可変入賞球装置6Bを閉鎖状態にして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップ119IWS5100)を示す値(この例では「0」)に更新する。
図10−6および図10−7は、コマンド解析処理(ステップS75)の具体例を示すフローチャートである。主基板11から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップ119IWS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップ119IWS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップ119IWS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップ119IWS614)、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドを、RAM122に形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップ119IWS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップ119IWS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップ119IWS617)、演出制御用CPU120は、受信した表示結果指定コマンドを、RAM122に形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップ119IWS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップ119IWS619)、演出制御用CPU120は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップ119IWS620)。確定コマンド受信フラグは、図柄確定指定コマンドを正常に受信したことを示すフラグである。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドであれば(ステップ119IWS621)、演出制御用CPU120は、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ119IWS622)。なお、この実施の形態では、ステップ119IWS622でセットされる大当り開始1指定コマンド受信フラグ、大当り開始2指定コマンド受信フラグのことを、ファンファーレフラグともいう。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンドであれば(ステップ119IWS623)、演出制御用CPU120は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ119IWS624)。なお、この実施の形態では、ステップ119IWS624でセットされる大当り終了指定コマンド受信フラグのことを、エンディングフラグともいう。
また、受信した演出制御コマンドが大入賞口入賞指定コマンドであれば(ステップ119IWS650)、演出制御用CPU120は、大当り遊技状態中であるか否かを判定し(ステップ119IWS651)、大当り遊技状態中であれば15個の賞球が払い出されたことを報知する15GET演出を実行する(ステップ119IWS652)。また、このとき、獲得総数表示の値が「15」加算されて更新表示されるものである。
なお、この実施の形態では、大当り遊技状態でないにもかかわらず大入賞口入賞指定コマンドを受信した場合(ステップ119IWS650のY,ステップ119IWS651のN)にはそのまま処理を終了することとするが、これに限るものではなく、エラー報知演出を実行することとしてもよい。
また、受信した演出制御コマンドが一般入賞口入賞指定コマンドであれば(ステップ119IWS653)、演出制御用CPU120は、大当り遊技状態中であるか否かを判定し(ステップ119IWS654)、大当り遊技状態中であれば3個の賞球が払い出されたことを報知する3GET演出を実行する(ステップ119IWS655)。また、このとき、獲得総数表示の値が「3」加算されて更新表示されるものである。
大当り有利状態中であるか否かについては、具体的に、演出プロセスフラグの値にもとづいて判定可能である。具体的に、演出プロセスフラグが“6”または“7”である場合に大当り遊技状態中であると判定できる。
なお、この実施の形態では、大当り遊技状態でないときに一般入賞口入賞指定コマンドを受信した場合(ステップ119IWS653のY,ステップ119IWS654のN)にはそのまま処理を終了することとするが、これに限るものではなく、何らかの演出を行うこととしてもよい。
また、受信した演出制御コマンドが普図作動口入賞指定コマンドであれば(ステップ119IWS656)、演出制御用CPU120は、通常状態に制御されているか否かを判定し(ステップ119IWS657)、通常状態に制御されていれば、すなわち高ベース状態でないにも関わらず普図作動口119IW01へ遊技球が進入したことを検出した場合には、遊技者に左打ちを促す左打ち指示報知演出を実行する(ステップ119IWS658)。具体的には、画像表示装置5に「ハンドルを戻してください」または「左打ちしてください」といった表示を行う。スピーカ8L,8Rや発光部材を用いた左打ち促進報知を行うこととしてもよい。
通常状態に制御されているか否かについては、具体的に、通常状態以外の遊技状態であることを示すフラグがセットされているか否かを判定することにより判定することができる。例えば、変動開始時に遊技制御用マイクロコンピュータ100が遊技状態に応じた背景を指定するための背景指定コマンド(通常状態であることを示す通常背景指定コマンド、時短状態であることを示す時短背景指定コマンド、確変状態であることを示す確変背景指定コマンド)を送信し、演出制御用CPU120は受信した背景指定コマンドに応じたフラグをセットすることとしてもよい。時短背景指定コマンドを受信すれば時短フラグをセットし、確変背景指定コマンドを受信すれば確変フラグをセットし、通常背景指定コマンドを受信すれば時短フラグおよび確変フラグをリセットすることとすれば、時短フラグまたは確変フラグがセットされている場合には通常状態ではないと判定し、時短フラグおよび確変フラグのいずれもセットされていない場合には通常状態であると判定することができる。
なお、本実施の形態では、高ベース状態でないにも関わらず普図作動口119IW01へ遊技球が進入した場合には、常に左打ち報知演出を実行することとしたが、これに限るものではない。例えば、高ベース状態でないにも関わらず普図作動口119IW01へ遊技球が進入した回数にもとづいて、左打ち報知演出の実行の有無が異なることとしてもよい。例えば、通常状態において、普図作動口入賞指定コマンドを1回目に受信した場合には左打ち促進報知を実行せず、普図作動口入賞指定コマンドを受信した回数が2回以上である場合には左打ち促進報知を実行することとしてもよい。
また、通常状態において普図作動口119IW01へ遊技球が進入した回数にもとづいて左打ち促進報知の演出態様を決定可能であることとしてもよい。例えば、通常状態において、普図作動口入賞指定コマンドを2回目に受信した場合には報知レベルの低い左打ち促進報知(例えば、音量が小さかったり、表示範囲が小さかったり、報知回数が少なかったりする左打ち促進報知)を実行し、普図作動口入賞指定コマンドを受信した回数が3回以上である場合には報知レベルの高い左打ち促進報知(例えば、音量が大きかったり、表示範囲が大きかったり、報知回数が多かったりする左打ち促進報知)を実行することとしてもよい。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセット、または処理を実行する(ステップ119IWS670)。そして、ステップ119IWS611に移行する。
ステップ119IWS670では、具体的に、受信した演出制御コマンドがゲート通過指定コマンドであれば、演出制御用CPU120は、普通図柄の変動に対応する演出(例えば、該普通図柄の変動が当りとなるか否かを示唆する演出)を行うこととしてもよいし、実行中の特別図柄の変動が大当り変動であることに対する信頼度を示す演出を行うこととしてもよい。また、遊技が最後に行われてから所定期間が経過したことにもとづいてデモ動画を表示する遊技機であれば、ゲート通過指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、新たな遊技者による遊技が開始されたものとして実行中のデモ動画の再生を中止し、所定の画像(例えば客待ち画像)を表示することとしてもよい。
図10−8は、大当り遊技状態における画像表示装置5の表示例を示す説明図である。まず、図10−8(1)に示すように、大当り遊技状態に制御されているときにはラウンド数とキャラクタ119IW10と獲得総数表示119IW11とが表示されている。このときの獲得総数表示119IW11では、既に300個の賞球が払い出されたことが示されている。
図10−8(2)に示すように、大当り遊技状態中に大入賞口への遊技球の入賞を検出した場合には15個の賞球が払い出されるとともに、キャラクタ119IW10から「15GET」といった吹き出し表示がなされることにより15GET演出が行われる(ステップ119IWS650〜119IWS652参照)。また、そのとき、獲得総数表示119IW11の値が「300pt」から「315pt」に更新される。
図10−8(3)に示すように、大当り遊技状態中に普図作動口119IW01への遊技球の入賞を検出した場合には1個の賞球が払い出されるが、獲得報知演出は行われず、獲得総数表示も更新表示されない。これは、1個の遊技球が普図作動口119IW01に入賞するとともに1個の賞球が払い出されることは遊技者にとって有利なことではない(具体的に、普図作動口119IW01への1回の入賞には2個の遊技球の打ち出しを要するのにもかかわらず、1個の賞球しか得ることができない)ことから、1個の賞球が払い出されたことを積極的に報知しない構成としたものである。
なお、本実施の形態では大当り遊技状態において普図作動口119IW01への遊技球の入賞を検出した場合に、獲得報知演出および獲得総数表示の更新表示のいずれも行われないこととしたがこれに限るものではなく、獲得報知演出は行われないが獲得総数表示の更新表示は行われることとしてもよい。例えば、獲得総数表示119IW11の値が「315pt」から「316pt」に更新されることとしてもよい。
図10−8(4)に示すように、大当り遊技状態中に一般入賞口10への遊技球の入賞を検出した場合には3個の賞球が払い出されるとともに、キャラクタ119IW10から「3GET」といった吹き出し表示がなされることにより3GET演出が行われる(ステップ119IWS653〜119IWS655参照)。また、そのとき、獲得総数表示119IW11の値が「315pt」から「318pt」に更新される。
図10−9は、通常状態における画像表示装置5の表示例を示す説明図である。図10−8(1),(2)に示すように、通常状態における飾り図柄の変動表示中に、普図作動口119IW01への遊技球の進入を検出した場合には、左打ち報知画像119IW20が表示されることにより左打ち指示報知演出が行われる(ステップ119IWS656〜119IWS658参照)。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、識別情報(本例では、特別図柄)の可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、遊技媒体(本例では、遊技球)が流下可能な遊技領域に設けられ、遊技媒体が進入容易な第1状態(本例では、開放状態)と、遊技媒体が進入困難または不可能な第2状態(本例では、閉鎖状態)とに変化可能な特別可変装置(本例では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口)と、遊技領域における特別可変装置よりも上流側に設けられ、遊技媒体が進入可能な特別領域(本例では、普図作動口119IW01)と、遊技媒体が進入容易な第1状態と、遊技媒体が進入困難または不可能な第2状態とに変化可能な普通可変装置(本例では、可変入賞球装置6B)と、特別領域へ遊技媒体が進入したことにもとづいて普通識別情報(本例では、普通図柄)の可変表示を行う普通可変表示手段(本例では、普通図柄表示器20)とを備える。また、普通識別情報の可変表示の表示結果にもとづいて普通可変装置を第1状態に変化させ(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ119IWS5100〜119IWS5102を実行し)、普通可変装置へ遊技媒体が進入したことにもとづいて識別情報の可変表示を行う可変表示実行手段(本例では、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B)を備え、有利状態において特別可変装置を第1状態に変化させ(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップS114〜S116を実行する)、価値を付与し(本例では、普図作動口119IW01への遊技球の進入を検出した場合に遊技制御用マイクロコンピュータ100がその旨を示すコマンドを送信し、該コマンドを受信した払出制御基板が1個の遊技球の払出制御を行う)、特別領域へ進入した遊技媒体は遊技領域から排出され(本例では、普図作動口119IW01に進入した遊技球は遊技盤2の盤面の裏側に排出される)、有利状態において特別可変装置に向けて発射された遊技媒体は特別領域に進入可能であり(本例では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口に向けて打ち出された遊技球は普図作動口119IW01に進入可能である)、特別領域へ遊技媒体が進入したことにもとづいて、特別領域へ遊技媒体が進入するために要する所定価値以下の価値を付与(本例では、右打ちされた遊技球は2球に1球程度の割合で普図作動口119IW01に進入する構成であって、払出制御基板は、普図作動口119IW01に遊技球が進入した場合に1個の遊技球の払出制御を行う)することとした。
これにより、有利状態中に発射された遊技媒体の一部が特別領域(本例では、普図作動口119IW01)へ進入することとなるため、相対的に賞球の払出速度を抑制することができ、著しく射幸性が高くなることを防止することができる。
また、以上に説明したように、有利状態において、特別可変装置へ遊技媒体が進入したことにもとづいて所定報知(本例では、15GET演出)を実行可能である一方、特別領域へ遊技媒体が進入したことにもとづいて所定報知を実行しない(本例では、演出制御用CPU120は、大当り遊技状態において大入賞口へ遊技球が入賞したことにもとづいて15GET演出を実行可能である一方(図10−8(2)参照)、大当り遊技状態において普図作動口119IW01へ遊技球が入賞したことにもとづいて15GET演出を実行しない(図10−8(3)参照))こととした。これにより、著しく射幸性が高くなることを防止することができる。
また、特別領域へ遊技媒体が進入すること(普図作動口119IW01へ遊技球が進入すること)は遊技者にとって有利なことではない(具体的に、普図作動口119IW01への1回の入賞には2個の遊技球の打ち出しを要するのにもかかわらず、1個の賞球しか得ることができない)ことから、特別領域へ遊技媒体が進入したことにもとづいて所定報知を実行しないことにより遊技者に不快感を与えることを防止することができる。
なお、本実施の形態では、大当り遊技状態において普図作動口119IW01へ遊技球が入賞したことにもとづいて、いずれの演出も実行しないこととしたが、特別可変装置へ遊技媒体が進入したことにもとづいて実行される所定演出(15GET演出)を実行しないものであればこれに限るものではない。例えば、普図作動口119IW01へ遊技球が入賞したことにもとづいてキャラクタを表示する演出を行うこととしてもよい。
また、大当り遊技状態において普図作動口119IW01へ遊技球が入賞すると大入賞口へなかなか遊技球が入賞しないこととなるため、大当り遊技状態がなかなか進展せずに退屈感を与えてしまうことが考えられる。そこで、本実施の形態では、大当り遊技状態において普図作動口119IW01へ遊技球が入賞しても1個の賞球が払い出されることを示す演出を行わないことにより、普図作動口119IW01へ遊技球が入賞したことを遊技者が認識しにくいよう構成し、遊技者に退屈感を与える機会を与えにくくしている。
また、以上に説明したように、通常状態において特別領域へ遊技媒体が進入したことにもとづいて特定報知(本例では、左打ち指示報知演出)を実行可能である一方、有利状態において特別領域へ遊技媒体が進入したことにもとづいて特定報知を実行しない(本例では、演出制御用CPU120は、通常状態において普図作動口119IW01に遊技球が進入したことにもとづいてステップ119IWS658を行うことにより左打ち指示報知演出を実行可能である一方(図10−9参照)、大当り遊技状態において普図作動口119IW01へ遊技球が入賞したことにもとづいて左打ち指示報知演出を実行しない)こととした。これにより、著しく射幸性が高くなることを防止することができる。
なお、本実施の形態では、大当り遊技状態において普図作動口119IW01へ遊技球が入賞したことにもとづいて、いずれの演出も実行しないこととしたが、通常状態において普図作動口119IW01に遊技球が進入したことにもとづいて実行される特定報知(左打ち指示報知演出)を実行しないものであればこれに限るものではない。例えば、大当り遊技状態において普図作動口119IW01へ遊技球が入賞したことにもとづいて大当り保留記憶が記憶されていることに対する信頼度や、大当り遊技状態後に遊技者にとって有利な状態(例えば、確変状態)に移行することに対する信頼度などを報知する演出を行うこととしてもよい。
また、本実施の形態では、特別領域へ遊技媒体が進入したことにもとづいて1個の遊技媒体を付与する(本例では、払出制御基板は、普図作動口119IW01に遊技球が進入した場合に1個の遊技球の払出制御を行う)こととした。これにより、著しく射幸性が高くなることを防止することができる。
また、本実施の形態では、遊技領域における特別可変装置よりも下流側に設けられた一般進入領域(本例では、一般入賞口10)を備え、一般進入領域へ遊技媒体が進入したことにもとづいて、特別領域へ遊技媒体が進入したときよりも大きい価値であり、且つ、特別可変装置へ遊技媒体が進入したときよりも小さい価値を付与する(本例では、一般入賞口10への遊技球の進入を検出した場合に遊技制御用マイクロコンピュータ100がその旨を示すコマンドを送信し、該コマンドを受信した払出制御基板が3個の遊技球の払出制御を行う。また、払出制御基板は、普図作動口119IW01に遊技球が進入した場合に1個の遊技球の払出制御を行い、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口に遊技球が進入した場合に15個の遊技球の払出制御を行う(図10−3参照))こととした。これにより、遊技者に期待感を与えつつ、著しく射幸性が高くなることを防止することができる。
なお、本実施の形態では、左打ちされた遊技球が流下する左側領域に2個の一般入賞口10を備えるとともに、右打ちされた遊技球が流下する右側領域に1個の一般入賞口10を備える構成としたが(図10−1参照)、これに限るものではなく、例えば、右側領域にのみ一般入賞口10が設けられているものであってもよい。
また、本実施の形態では、有利状態において一般進入領域へ遊技媒体が進入したことにもとづいて進入演出(本例では、3GET演出)を実行可能である(本例では、演出制御用CPU120におけるステップ119IWS655を実行する)こととした。これにより、演出効果を高めることができる。
なお、本実施の形態では、左打ちされた遊技球が流下する左側領域に2個の一般入賞口10を備えるとともに、右打ちされた遊技球が流下する右側領域に1個の一般入賞口10を備える構成であり(図10−1参照)、大当り遊技状態中にいずれの一般入賞口10に遊技球が入賞した場合にも3GET演出を実行することとしたが、これに限るものではない。例えば、右側領域に設けられている一般入賞口10に大当り遊技状態にて遊技球が入賞した場合には3GET演出を実行する一方、左側領域に設けられている一般入賞口10に大当り遊技状態にて遊技球が入賞した場合には、3GET演出を含むいずれの演出も実行しないこととしてもよいし、3GET演出とは異なる演出を実行することとしてもよい。例えば、左側領域に設けられた一般入賞口10へ大当り遊技状態にて遊技球が入賞した場合、右側領域への遊技球の打ち出しを促す右打ち報知演出を実行することとしてもよい。
また、本実施の形態では、普通可変装置は、遊技領域における特別領域よりも下流側であり、且つ、特別可変装置よりも上流側に設けられている(本例では、可変入賞球装置6Bは、普図作動口119IW01よりも下流側であり、且つ、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口よりも上流側に設けられている(図10−1参照))こととした。これにより、特別領域および普通可変装置のいずれにも進入にしなかった遊技媒体に対する期待感を維持することができる。
なお、本実施の形態では、大当り遊技状態中に大入賞口や一般入賞口10への遊技球の入賞を検出した場合、常にそれぞれ同じ演出を実行することとしたが、これに限るものではない。例えば、大入賞口や一般入賞口10への遊技球の入賞を検出したときの状況(例えば、ラウンド数、ラウンド中の大入賞口または一般入賞口10への遊技球の入賞数)に応じて異なる演出を行うものであってもよい。具体的に、1回のラウンド中の大入賞口への遊技球の入賞の上限が10個である遊技機において、1回のラウンド中に11個目の大入賞口への遊技球の入賞を検出した場合には、上限を超えて大入賞口への入賞が発生したことを示す演出(いわゆるオーバー入賞報知演出)を行うこととしてもよい。また、獲得総数表示の値が特定数(例えば、1000の倍数(1000個や5000個)のようにきりのよい数、777個や2222個のようなゾロ目など)に達したときに、特定数に達したことを報知する演出(例えば、1000個に達したときには「1000発over」、5000個に達したときには「5000発over」など)を行うこととしてもよい。
また、大当り遊技状態における獲得総数表示では、1回の大当り遊技状態において払い出した賞球の数を表示するものであってもよいし、または複数の大当り遊技状態において払い出した賞球の数を表示するものであってもよい。例えば、いわゆる連荘(通常状態に制御されることなく確変状態や時短状態に制御されているときにおける連続した大当り)における大当り遊技状態において払い出した賞球の総数を表示するものであってもよい。
また、本実施の形態では、通過ゲート41を設けることとしたが、これに限るものではない。例えば、通過ゲート41は設けられておらず、普通図柄の変動は普図作動口119IW01への遊技球の入賞にのみ起因して行われるものであってもよい。
(特徴部98SGおよび特徴部119IWに関する説明)
上述した特徴部98SGおよび特徴部119IWの両方を備えた遊技機としてもよい。例えば、特徴部119IWが備えるパチンコ遊技機1において、遊技媒体の通過経路のうちの特定経路(例えば、上方経路96SG002C)を通過する遊技媒体が流下可能な特定遊技領域(例えば、右遊技領域96SG002R)に設けられ、遊技媒体の進入によって普通識別情報の可変表示が実行可能となる特定領域(例えば、通過ゲート96SG041)と、遊技の進行を制御可能であり、制御情報を送信するための制御情報送信処理を実行可能な遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、演出を制御可能な演出制御手段(例えば、演出制御用CPU120が演出制御プロセス処理を実行する部分)とを備え、普通可変装置と、特別可変装置と、特別領域とは、特定遊技領域に設けられ、遊技制御手段は、特定領域を遊技媒体が進入したときと、特別領域に遊技媒体が進入したときとで、異なる内容の制御情報送信処理を実行する(例えば、CPU103は、遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞した場合には賞球数通知コマンドを送信し、遊技球が通過ゲート96SG041を通過した場合にはゲート通過通知コマンドを送信する)こととしてもよい。そのような構成によれば、遊技媒体が通過した領域が特定領域であるか特別領域であるかで異なる内容の制御情報送信処理が実行されるので、制御情報送信処理を適切に実行できる。
(特徴部112IWおよび特徴部119IWに関する説明)
上述した特徴部112IWおよび特徴部119IWの両方を備えた遊技機としてもよい。例えば、特徴部119IWが備えるパチンコ遊技機1において、設定操作にもとづいて複数段階の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ112IWS005〜S010を実行する部分)と、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS114〜117を実行する部分)と、いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ112IWS011,S108を実行する部分)と、情報出力手段から入力された設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ112IWS409〜S415,S504〜S509,S601〜S606を実行する部分)とを備え、示唆演出実行手段は、示唆演出として第1示唆演出(例えば、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出)と第2示唆演出(例えば、第1演出態様による遊技前示唆演出や、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)とを実行可能であり、情報出力手段から出力された設定値情報が正常でなかった場合、示唆演出として第1示唆演出を実行せず、示唆演出として第2示唆演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120は、ステップ112IWS414,S509,S606を実行することにより、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出を実行しない)こととしてもよい。そのような構成によれば、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。