JP6809245B2 - ロボット - Google Patents

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Description

本発明は、ロボットに関するものである。
例えば、回動可能な関節部を有するロボットアームを備えるロボットでは、一般に、関節部の回転角度、回転位置、回転数、回転速度等の回転状態をエンコーダーにより検出し、その検出結果に基づいて関節部の駆動を制御する。
例えば、特許文献1に記載のエンコーダーは、グレイ符号等の数値パターンおよびストライプ状のパターンが形成されているコード板を撮像素子で読み取り、読み取った数値パターンおよびストライプ状のパターンから位置を検出する。
特開昭63−187118号公報
ロボットアームの繰り返し位置精度等の繰り返し位置決め精度を高めるには、例えば、特許文献1に記載のエンコーダーを用いた場合、パターンと撮像素子との間に設けられる光学部品の倍率を大きくしたり、撮像素子の画素サイズを小さくしたりすることが必要である。しかし、従来では、ロボットアームの繰り返し位置決め精度を高めようとしたとき、必要以上に性能の高い高価な光学部品および撮像素子を用いてしまい、その結果、エンコーダーの高コスト化、ひいてはロボットの高コスト化を招くという問題があった。
本発明の目的は、要求されるロボットアームの繰り返し位置決め精度を満足しつつ、低コスト化を図ることができるロボットを提供することにある。
上記目的は、下記の本発明により達成される。
本発明のロボットは、基台と、
前記基台に対して回動軸まわりに回動可能に設けられているロボットアームと、
前記ロボットアームが前記回動することに伴って前記回動軸まわりに回動するマークと、前記マークを撮像する撮像素子と、を有し、前記撮像素子から出力される信号を用いて、前記ロボットアームの前記回動状態を検出するエンコーダーと、を備え、
前記エンコーダーは、前記撮像素子の撮像画像に対して基準画像を用いてサブピクセル推定法によりテンプレートマッチングすることで前記マークを検出し、その検出結果を用いて、前記回動状態を判断する判断部を有し、
前記撮像素子の1画素当たりの視野サイズをB[m]とし、前記回動軸と前記マークの中心との間の距離をR[m]とし、前記回動軸と前記ロボットアームの先端部との間の最大距離をL[m]とし、前記先端部の繰り返し位置決め精度をX[m]としたとき、
2R/B≦L/X≦100R/Bなる関係を満たすことを特徴とする。
このようなロボットによれば、視野サイズB、最大距離L、距離Rおよび繰り返し位置決め精度Xの関係を最適化することで、要求されるロボットアームの位置決め精度(繰り返し位置決め精度)を満足するのに必要十分な仕様の撮像素子および光学部品を選定することができ、その結果、エンコーダーの低コスト化、ひいてはロボットの低コスト化を図ることができる。例えば、マークと撮像素子との間に設けられる光学部品の倍率を過度に大きくしたり、撮像素子の画素サイズを過度に小さくしたりしなくて済むため、比較的安価な光学部品および撮像素子を用いることができ、その結果、エンコーダーの低コスト化を図ることができる。
本発明のロボットは、第1アームと、前記第1アームに対して回動軸まわりに回動可能に設けられている第2アームと、を有するロボットアームと、
前記第2アームが前記回動することに伴って前記回動軸まわりに回動するマークと、前記マークを撮像する撮像素子と、を有し、前記撮像素子から出力される信号を用いて、前記第1アームに対する前記第2アームの前記回動状態を検出するエンコーダーと、を備え、
前記エンコーダーは、前記撮像素子の撮像画像に対して基準画像を用いてサブピクセル推定法によりテンプレートマッチングすることで前記マークを検出し、その検出結果を用いて、前記回動状態を判断する判断部を有し、
前記撮像素子の1画素当たりの視野サイズをB[m]とし、前記回動軸と前記マークの中心との間の距離をR[m]とし、前記回動軸と前記ロボットアームの先端部との間の最大距離をL[m]とし、前記ロボットアームの先端部の繰り返し位置決め精度をX[m]としたとき、
2R/B≦L/X≦100R/Bなる関係を満たすことを特徴とする。
このようなロボットによれば、視野サイズB、最大距離L、距離Rおよび繰り返し位置決め精度Xの関係を最適化することで、要求されるロボットアームの位置決め精度(繰り返し位置決め精度)を満足するのに必要十分な仕様の撮像素子および光学部品を選定することができ、その結果、エンコーダーの低コスト化、ひいてはロボットの低コスト化を図ることができる。
本発明のロボットでは、前記第1アームを第1回動軸まわりに回動可能に支持している部材と、
前記第1アームが前記部材に対して回動することに伴って前記第1回動軸まわりに回動する第1マークと、前記第1マークを撮像する第1撮像素子と、を有し、前記第1撮像素子から出力される信号を用いて、前記部材に対する前記第1アームの回動状態を検出する第1エンコーダーと、
前記回動軸である第2回動軸まわりに回動する前記マークである第2マークと、前記撮像素子である第2撮像素子と、を有し、前記エンコーダーである第2エンコーダーと、を備え、
前記第2撮像素子の1画素当たりの視野サイズが前記第1撮像素子の1画素当たりの視野サイズに等しいこと、および、前記第2回動軸と前記第2マークの中心との間の距離が前記第1回動軸と前記第1マークの中心との間の距離に等しいことのうちの少なくとも一方を満足し、
前記第1エンコーダーおよび前記第2エンコーダーのそれぞれの1回転当たりの分解能が14ビット以上であることが好ましい。
これにより、ロボットの軌跡精度を向上させることができる。また、これらのエンコーダーの低コスト化を図るとともに処理速度の低下を低減することができる。
本発明のロボットでは、前記エンコーダーは、前記回動軸まわりで周方向に沿って配置されている複数の前記マークを有しており、
前記撮像素子は、前記回動軸まわりの周方向に互いに隣り合う2つの前記マーク全体を包含させて撮像することが好ましい。
これにより、撮像素子が撮像した2つのマークのうちの一方のマークが汚れ等により正確に読み取ることができなくなっても、他方のマークを読み取って検出を行うことができる。
本発明のロボットでは、前記判断部は、前記撮像画像の一部の領域に探索領域を設定し、前記探索領域内で前記テンプレートマッチングを行うことが好ましい。
これにより、テンプレートマッチングに用いる探索領域の画素数を少なくし、テンプレートマッチングに関する演算時間を短縮することができる。そのため、マークの角速度が速い場合においても、高精度な検出を行うことができる。また、撮像素子とマークとの間に配置されているレンズの収差によって、撮像素子の撮像画像の外周部分の歪やボケが大きくなっても、そのような歪やボケの少ない領域を探索領域として用いることで、検出精度の低下を低減することができる。
本発明のロボットでは、前記判断部は、前記マークの前記回動軸まわりの角速度に関する情報に基づいて、前記撮像画像内における前記探索領域の第1方向での位置および長さのうちの少なくとも一方を変更可能であることが好ましい。
これにより、マークの回動状態(角速度)に応じた無駄の少ない探索領域を設定し、テンプレートマッチングに用いる探索領域の画素数をより少なくすることができる。
本発明のロボットでは、前記判断部は、過去2回以上の前記回動状態の判断結果に基づいて、前記角速度に関する情報を算出することが好ましい。
これにより、マークの回動状態(角速度)に応じた探索領域を比較的簡単に設定することができる。
本発明のロボットでは、前記判断部は、前記マークの前記回動軸まわりの角加速度に関する情報に基づいて、前記撮像画像内における前記探索領域の第1方向での位置および長さのうちの少なくとも一方を変更可能であることが好ましい。
これにより、マークの回動状態(角速度)の変化(角加速度)に応じたより無駄の少ない探索領域を設定することができる。
本発明のロボットでは、前記判断部は、過去3回以上の前記回動状態の判断結果に基づいて、前記角加速度に関する情報を算出することが好ましい。
これにより、マークの回動状態(角速度)の変化(角加速度)に応じた探索領域を比較的簡単に設定することができる。
本発明のロボットでは、前記判断部は、前記撮像画像内における前記探索領域の前記第1方向での位置に基づいて、前記撮像画像内における前記探索領域の前記第1方向に対して垂直な第2方向での位置および長さのうちの少なくとも一方を変更可能であることが好ましい。
これにより、マークの回動状態(回動角度)に応じた無駄の少ない探索領域を設定し、テンプレートマッチングに用いる探索領域の画素数をより少なくすることができる。
本発明のロボットでは、前記判断部は、前記マークの前記回動軸まわりの回動角度に関する情報に基づいて、前記基準画像の姿勢を変更可能であることが好ましい。
これにより、探索領域内でマークの画像の姿勢の変化が大きい場合においても、テンプレートマッチングの演算量を低減しつつ、テンプレートマッチングの精度を高めることができる。
本発明のロボットでは、前記判断部は、前記マークの前記回動軸まわりの回動角度が設定角度よりも大きいか否かを判断し、その判断結果に基づいて、前記基準画像の姿勢を変更することが好ましい。
これにより、テンプレートマッチングの高精度化を図りつつ、テンプレートマッチングの演算量をより低減することができる。
本発明のロボットでは、前記ロボットアームに設けられている慣性センサーを備えることが好ましい。
これにより、慣性センサーの検出結果(角速度、加速度等)に基づいてロボットアームを動作制御することで、ロボットアームの振動を低減することができる。そのため、ロボットアームの先端部の位置決めを高精度かつ高速に行うことができる。
本発明の第1実施形態に係るロボットを示す側面図である。 図1に示すロボットが備えるエンコーダー(第1エンコーダー)を説明するための断面図である。 図2に示すエンコーダーが備えるマークを説明するための図である。 図1に示すロボットが備えるエンコーダー(第2エンコーダー)を説明するための断面図である。 図2に示すエンコーダーが備える撮像素子の1画素当たりの視野サイズを説明するための図である。 撮像素子がCCDである場合の1画素当たりの視野サイズを説明するための図である。 撮像素子がCMOSである場合の1画素当たりの視野サイズを説明するための図である。 撮像画像中のマークを説明するための図である。 図2に示すエンコーダーが備える撮像素子の撮像画像を説明するための図である。 図9に示す撮像画像内に設定される探索領域でのテンプレートマッチングを説明するための図である。 テンプレートマッチングの際に相関値が最大または最小となる状態から1画素分ずれた状態である。 テンプレートマッチングの際に相関値が最大または最小となる状態を示す図である。 テンプレートマッチングの際に相関値が最大または最小となる状態から図11に示す状態とは反対側に1画素分ずれた状態を示す図である。 テンプレートマッチングの際に得られる基準画素のX位置(図5中X1方向での位置)と相関値との関係を示すグラフである。 本発明の第2実施形態に係るエンコーダーにおける探索領域(マークの角速度を考慮して設定した領域)を説明するための図である。 図15に示す探索領域(マークの移動軌跡を考慮して設定した領域)を説明するための図である。 本発明の第3実施形態に係るエンコーダーにおける探索領域(マークの角速度および角加速度を考慮して設定した領域)を説明するための図である。 本発明の第4実施形態に係るエンコーダーにおける探索領域(マークの回動角度を考慮して設定した領域)を説明するための図である。 本発明の第5実施形態に係るエンコーダーにおける探索領域内での基準画像(テンプレート)を説明するための図である。 図19に示す基準画像の姿勢を変化させた状態を示す図である。 本発明の第6実施形態に係るロボットが備えるエンコーダー(第2エンコーダー)を説明するための断面図である。 本発明の第7実施形態に係るロボットが備えるエンコーダー(第1エンコーダー)を説明するための断面図である。 本発明の第8実施形態に係るロボットを示す斜視図である。 図23に示すロボットのロボットアームの先端が側方の最も遠い位置にある状態を示す側面図である。
以下、本発明のロボットを添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
(ロボット)
図1は、本発明の実施形態に係るロボットを示す側面図である。なお、以下では、説明の便宜上、図1中の上側を「上」、下側を「下」と言う。また、図1中の基台側を「基端側」、その反対側(エンドエフェクター側)を「先端側」と言う。また、図1の上下方向を「鉛直方向」とし、左右方向を「水平方向」とする。
図1に示すロボット10は、いわゆる水平多関節ロボット(スカラロボット)であり、例えば、精密機器等を製造する製造工程等で用いられ、精密機器や部品等の把持や搬送等を行うことができる。
図1に示すように、ロボット10は、基台110と、第1アーム120と、第2アーム130と、作業ヘッド140と、エンドエフェクター150と、配線引き回し部160と、慣性センサー170と、を有している。ここで、第1アーム120、第2アーム130および作業ヘッド140は、ロボットアーム100を構成している。以下、ロボット10の各部を順次簡単に説明する。
基台110は、例えば、図示しない床面にボルト等によって固定されている。基台110の上端部には、第1アーム120が連結されている。第1アーム120は、基台110に対して鉛直方向に沿う第1軸J1まわりに回動可能となっている。
基台110内には、第1アーム120を回動させる駆動力を発生させる第1モーター111と、第1モーター111の駆動力を減速する第1減速機112とが設置されている。第1減速機112の入力軸は、第1モーター111の回転軸に連結され、第1減速機112の出力軸は、第1アーム120に連結されている。そのため、第1モーター111が駆動し、その駆動力が第1減速機112を介して第1アーム120に伝達されると、第1アーム120が基台110に対して第1軸J1まわりに水平面内で回動する。また、基台110および第1アーム120には、基台110に対する第1アーム120の回動状態を検出する第1エンコーダーであるエンコーダー1が設けられている。
第1アーム120の先端部には、第2アーム130が連結している。第2アーム130は、第1アーム120に対して鉛直方向に沿う第2軸J2まわりに回動可能となっている。第2アーム130内には、第2アーム130を回動させる駆動力を発生させる第2モーター131と、第2モーター131の駆動力を減速する第2減速機132とが設置されている。そして、第2モーター131の駆動力が第2減速機132を介して第1アーム120に伝達されることにより、第2アーム130が第1アーム120に対して第2軸J2まわりに水平面内で回動する。また、第1アーム120および第2アーム130には、第1アーム120に対する第2アーム130の回動状態を検出する第2エンコーダーであるエンコーダー1Aが設けられている。
また、第2アーム130には、慣性センサー170が設けられている。この慣性センサー170は、例えば、シリコンまたは水晶を用いて構成された振動素子を有する振動型の角速度センサー(ジャイロセンサー)である。本実施形態では、慣性センサー170は、ロボットアーム100の第1軸J1および第2軸J2のうちの少なくとも一方の軸まわりの角速度を検出する機能を有する。このような慣性センサー170の検出結果は、図示しない制御装置に入力され、ロボットアーム100の駆動制御に用いられる。これにより、ロボットアーム100の振動を低減することができる。なお、慣性センサー170と同様の慣性センサーを第1アーム120に設け、当該慣性センサーの検出結果を用いてロボットアーム100を駆動制御してもよい。
第2アーム130の先端部には、作業ヘッド140が配置されている。作業ヘッド140は、第2アーム130の先端部に同軸的に配置されたスプラインナットおよびボールネジナット(ともに図示せず)に挿通されたスプラインシャフト141を有している。スプラインシャフト141は、第2アーム130に対して、その軸まわりに回転可能であり、かつ、上下方向に移動(昇降)可能となっている。
図示しないが、第2アーム130内には、回転モーターおよび昇降モーターが配置されている。回転モーターの駆動力は、図示しない駆動力伝達機構によってスプラインナットに伝達され、スプラインナットが正逆回転すると、スプラインシャフト141が鉛直方向に沿う軸J3まわりに正逆回転する。また、図示しないが、回転モーターには、第2アーム130に対するスプラインシャフト141の回動状態を検出する第3エンコーダーが設けられている。
一方、昇降モーターの駆動力は、図示しない駆動力伝達機構によってボールネジナットに伝達され、ボールネジナットが正逆回転すると、スプラインシャフト141が上下に移動する。昇降モーターには、第2アーム130に対するスプラインシャフト141の移動量を検出する第4エンコーダーが設けられている。
スプラインシャフト141の先端部(下端部)には、エンドエフェクター150が連結されている。エンドエフェクター150としては、特に限定されず、例えば、被搬送物を把持するもの、被加工物を加工するもの等が挙げられる。
第2アーム130内に配置された各電子部品(例えば、第2モーター、回転モーター、昇降モーター、第1〜第4エンコーダー等)に接続される複数の配線は、第2アーム130と基台110とを連結する管状の配線引き回し部160内を通って基台110内まで引き回されている。さらに、かかる複数の配線は、基台110内でまとめられることによって、第1モーター111およびエンコーダー1に接続される配線とともに、基台110の外部に設置され、ロボット10を統括制御する図示しない制御装置まで引き回される。
以上、ロボット10の構成について簡単に説明した。このロボット10は、前述したように、基台110に対する第1アーム120の回動状態を検出するエンコーダー1(第1エンコーダー)と、第1アーム120に対する第2アーム130の回動状態を検出するエンコーダー1A(第2エンコーダー)と、を備える。以下、エンコーダー1、1Aについて詳述する。
(エンコーダー)
−第1エンコーダー−
図2は、図1に示すロボットが備えるエンコーダー(第1エンコーダー)を説明するための断面図である。図3は、図2に示すエンコーダーが備えるマークを説明するための図である。
図2に示すように、前述したロボット10の基台110は、第1モーター111と第1減速機112を支持する支持部材114を有し、第1モーター111および第1減速機112を収納している。このような基台110には、第1アーム120が第1軸J1まわりに回動可能に設けられている。
ここで、第1アーム120は、水平方向に沿って延びているアーム本体部121と、アーム本体部121から下方に向けて突出している軸部122と、を有し、これらが互いに接続されている。そして、軸部122は、軸受115を介して基台110に第1軸J1まわりに回動可能に支持されているとともに、第1減速機112の出力軸に接続されている。また、第1減速機112の入力軸は、第1モーター111の回転軸1111に接続されている。
このような相対的に回動する基台110および第1アーム120には、これらの回動状態を検出するエンコーダー1が設けられている。
エンコーダー1は、第1アーム120に設けられているマーク部2と、基台110に設けられ、マーク部2を検出するマーク検出部3と、マーク検出部3の検出結果に基づいて基台110および第1アーム120の相対的な回動状態を判断する判断部5と、判断部5に電気的に接続されている記憶部6と、を有する。
マーク部2は、アーム本体部121の基台110と対向する部分、すなわち、アーム本体部121の下面の軸部122を囲む部分に設けられている。このマーク部2は、図3に示すように、第1軸J1とは異なる位置で第1軸J1まわりに沿って配置されている複数のマーク21を有する。ここで、マーク21は、第1アーム120の表面に設けられている。これにより、マーク21を設けるための部材を基台110および第1アーム120とは別途設ける必要がない。そのため、部品点数を少なくすることができる。
なお、マーク21は、第1アーム120の表面に直接設けられている場合に限定されず、例えば、第1アーム120の表面に貼着されたシート状の部材に設けられていてもよいし、第1アーム120とともに回動するように設けられた板状の部材に設けられていてもよい。すなわち、マーク21が設けられる部材は、第1アーム120とともに基台110に対して第1軸J1まわりに回動する部材であればよい。
本実施形態では、図3に示すように、複数のマーク21は、第1軸J1まわりの同心円上の周方向に沿って等間隔(第1軸J1から等距離かつ等角度間隔)に並んで配置されている互いに異なる複数の位置識別マークである。図3に示す複数のマーク21は、互いに異なるアルファベット(ローマ字)であり、図示では、AからXまでの24文字がアルファベット順に周方向に等間隔に並んで配置されている。このような各マーク21の形成方法としては、例えば、レーザーマーキング、印刷、切削、エッチング等が挙げられる。
なお、マーク21の数および大きさは、必要な分解能、後述する撮像素子31の解像度等に応じて決められるものであり、図示の例に限定されず、任意である。また、複数のマーク21同士の周方向での間隔は、等間隔でなくてもよい。また、各マーク21は、図示のローマ字に限定されず、例えば、数字を用いてもよいし、アラビア文字、漢字等の他の文字を用いてもよいし、文字以外の記号、符号、しるし、標章、図案、文字等を用いてもよい。また、各マーク21は、判断部5で識別可能なものであればよく、必ずしも人間が識別可能なものである必要はない。例えば、各マーク21に代えて、1次元バーコードやQRコード(登録商標)のようなものを用いてもよい。
図2に示すマーク検出部3は、基台110内に設けられている撮像素子31と、基台110が有する開口に設けられているレンズ32と、を有し、撮像素子31がレンズ32を介してマーク部2の周方向での一部(図3に示す撮像領域RI)にあるマーク21を撮像する。なお、必要に応じて、撮像素子31の撮像領域RIを照明する光源を設けてもよい。
撮像素子31としては、例えば、CCD(Charge Coupled Devices)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等が挙げられる。このような撮像素子31は、撮影された画像を画素ごとの電気信号に変換して出力する。撮像素子31は、2次元撮像素子(エリアイメージセンサ)、あるいは1次元撮像素子(ラインイメージセンサ)のどちらでも適用可能である。1次元撮像素子は、画素の並びがアームの旋回円に接する方向に配置することが望ましい。2次元撮像素子を用いた場合は、情報量の多い2次元画像を取得でき、後述のテンプレートマッチングによるマーク21の検出精度を高めやすい。その結果、第1アーム120の回動状態を高精度に検出することができる。1次元撮像素子を用いた場合は、画像取得周期いわゆるフレームレートが高いため、検出頻度を高めることが可能になり、高速動作時に有利である。
レンズ32は、拡大光学系である。これにより、撮像素子31の撮像領域(図3に示す撮像領域RI)における分解能を高めることができる。ここで、図3に示すように、撮像素子31の撮像領域RIは、第1アーム120の下面に、マーク部2の周方向での一部に重なるように設定されている。これにより、撮像素子31は、撮像領域RI内にあるマーク21を撮像することができる。したがって、撮像領域RIに位置するマーク21を読み取ることにより、第1アーム120の回動状態を知ることができる。
図2に示す判断部5は、マーク検出部3の検出結果に基づいて、基台110および第1アーム120の相対的な回動状態を判断する。この回動状態としては、例えば、回動角度、回動速度、回動方向等が挙げられる。
特に、判断部5は、撮像素子31の撮像画像(撮像画像データ)に対して基準画像(基準画像データ)を用いてテンプレートマッチングすることでマーク21を画像認識する画像認識回路51を有し、この画像認識回路51の認識結果を用いて、基台110および第1アーム120の相対的な回動状態を判断する。ここで、判断部5は、撮像素子31の撮像画像内でのマーク21の画像の位置に基づいて、基台110および第1アーム120の相対的な回動角度(以下、単に「第1アーム120の回動角度」ともいう)をより細かく判断することが可能に構成されている。また、判断部5は、マーク21が検出される時間間隔に基づいて回動速度を求めたり、検出されるマーク21の種類の順序に基づいて回動方向を判断したりすることも可能に構成されている。そして、判断部5は、前述した判断結果に応じた信号、すなわち、基台110および第1アーム120の回動状態に応じた信号を出力する。この信号は、例えば、図示しないコンピューター等の制御装置に入力され、ロボット10の動作の制御に用いられる。なお、前述した判断部5の少なくとも一部は、当該制御装置にハードウエアまたはソフトウエアとして組み込まれていてもよい。
また、判断部5は、撮像素子31の撮像画像の一部(マーク21の画像を含む部分)を切り取って基準画像(テンプレート)を生成する機能をも有する。この基準画像の生成は、基台110および第1アーム120の相対的な回動状態を判断するのに先立って、あるいは、必要に応じて適時、各マーク21ごとに行われる。そして、生成した基準画像は、各マーク21に対応して記憶部6に記憶される。そして、判断部5は、記憶部6に記憶されている基準画像(テンプレート)を用いて、テンプレートマッチングを行う。なお、テンプレートマッチングおよびそれを用いた回動状態の判断については、後に詳述する。
ここで、記憶部6には、各マーク21に対応して、前述した基準画像(基準画像データ)がそれに対応するマーク21の種類に関する情報(識別情報)、撮像画像内での座標(後述する基準画素の座標)に関する情報、および、第1アーム120の回動角度に関する情報(角度情報)とともに記憶されている。このような記憶部6としては、不揮発性メモリ、揮発性メモリのいずれも用いることができるが、電力を供給しなくても情報を記憶した状態を保持することができ、省電力化を図ることができるという観点から、不揮発性メモリを用いるのが好ましい。
−第2エンコーダー−
図4は、図1に示すロボットが備えるエンコーダー(第2エンコーダー)を説明するための断面図である。
図4に示すように、前述したロボット10の第2アーム130は、第2モーター131と第2減速機132を支持する支持部材134を有し、第2モーター131および第2減速機132を収納している。このような第2アーム130は、第1アーム120に対して第2軸J2まわりに回動可能に設けられている。
ここで、第1アーム120は、前述したアーム本体部121および軸部122の他に、水平方向に沿って延びているアーム本体部121の前述した軸部122とは長手方向での異なる位置から上方に向けて突出している軸部123を有している。そして、軸部123は、軸受135を介して第2アーム130を第2軸J2まわりに回動可能に支持しているとともに、第2減速機132の出力軸に接続されている。また、第2減速機132の入力軸は、第2モーター131の回転軸1311に接続されている。
このような相対的に回動する第1アーム120および第2アーム130には、これらの回動状態を検出するエンコーダー1Aが設けられている。
エンコーダー1Aは、前述したエンコーダー1と同様の構成を有する。すなわち、エンコーダー1Aは、第1アーム120に設けられているマーク部2と、第2アーム130に設けられ、マーク部2を検出するマーク検出部3と、マーク検出部3の検出結果に基づいて第1アーム120および第2アーム130の相対的な回動状態を判断する判断部5と、判断部5に電気的に接続されている記憶部6と、を有する。
以上のように、ロボット10は、基台110と、基台110に対して第1軸J1(回動軸)まわりに回動可能に設けられているロボットアーム100と、基台110に対するロボットアーム100の第1軸J1まわりの回動状態を検出するエンコーダー1と、を備える。ここで、エンコーダー1は、基台110に対するロボットアーム100の第1軸J1まわりの回動に伴って回動するマーク21と、マーク21を撮像する撮像素子31と、を有し、撮像素子31から出力される信号を用いて、基台110に対するロボットアーム100の第1軸J1まわりの回動状態を検出する。
特に、ロボット10では、エンコーダー1の撮像素子31の1画素当たりの視野サイズをB[m]とし、第1軸J1(回動軸)とエンコーダー1のマーク21の中心との間の距離をR[m]とし、第1軸J1とロボットアーム100の先端部CPとの間の最大距離L10をL[m]とし、ロボットアーム100の先端部CPの繰り返し位置決め精度をX[m]としたとき、2R/B≦L/X≦100R/Bなる関係を満たす。
このように、視野サイズB、最大距離L(L10)、距離Rおよび繰り返し位置決め精度Xの関係を最適化することで、要求されるロボットアーム100の位置決め精度(繰り返し位置決め精度)を満足するのに必要十分な仕様(性能、特性等)の撮像素子31およびレンズ32(光学部品)を選定することができ、その結果、エンコーダー1の低コスト化、ひいてはロボット10の低コスト化を図ることができる。例えば、マーク21と撮像素子31との間に設けられるレンズ32の倍率を過度に大きくしたり、撮像素子31の画素サイズを過度に小さくしたりしなくて済むため、比較的安価なレンズ32および撮像素子31を用いることができ、その結果、エンコーダー1の低コスト化を図ることができる。
特に、エンコーダー1は、ロボットアーム100の最も基台110側の回動部分の回動状態を検出するため、エンコーダー1Aよりも検出精度に関する要求が高い。そのため、エンコーダー1について、この関係を満足すると、前述したような効果が大きいと言える。
なお、「繰り返し位置決め精度X」は、JIS B8432に準拠して測定される「位置行き過ぎ量」または「経路繰り返し精度」であり、ロボットの製品カタログにおいて「繰り返し精度」または「位置繰り返し精度」として記載されるものである。また、「第1軸J1とロボットアーム100の先端部CPとの間の最大距離L10」は、第1軸J1(回動軸)に沿った方向から見たとき、ロボットアーム100の先端部CPが第1軸J1から最も遠くなる状態における第1軸J1と先端部CPとの間の距離(第1軸J1と軸J3との軸間距離)である。また、ロボットアーム100の先端部CPは、スプラインシャフト141の先端面の中心(エンドエフェクター150の取り付け中心)またはエンドエフェクター150の中心(TCP:ツールセンターポイント)のいずれかである。
ここで、エンコーダー1は、判断部5を有しており、この判断部5は、撮像素子31の撮像画像に対して基準画像を用いてテンプレートマッチングすることでマーク21を検出し、その検出結果を用いて、基台110に対する第1アーム120の回動状態を判断する。これにより、高精細なマーク21を用いなくても、撮像素子31の撮像画像内でのマーク21の画像の位置に基づいて、マーク21の回動状態を高精度に判断することができる。また、マーク21が汚れ等によりかすれたとしても、撮像素子31の撮像画像内でのマーク21の画像の位置をテンプレートマッチングにより高精度に検出することができる。そのため、低コスト化を図りつつ検出精度を高めることができる。
特に、判断部5におけるテンプレートマッチングは、サブピクセル推定法を用いることが好ましい。これにより、繰り返し位置決め精度Xを優れたものとしつつ、比較的安価なレンズ32および撮像素子31を用いることができる。以下、この点について説明する。
図5は、図2に示すエンコーダーが備える撮像素子の1画素当たりの視野サイズを説明するための図である。図6は、撮像素子がCCDである場合の1画素当たりの視野サイズを説明するための図である。図7は、撮像素子がCMOSである場合の1画素当たりの視野サイズを説明するための図である。図8は、撮像画像中のマークを説明するための図である。
撮像素子31に撮像されるマーク21は、図5に示すように、撮像素子31の視野である撮像領域RI内にある。この撮像領域RIが撮像素子31の複数の画素に対応して互いに直交するX1軸方向およびY1軸方向に行列状に配置された複数の画素PRIで構成されていると捉えたとき、1つの画素PRIのX1軸方向での長さが「撮像素子31の1画素当たりの視野サイズB」である。なお、X1軸方向は、マーク21の移動方向に沿った方向である。
また、「マーク21の中心」とは、特に、マーク21の移動方向に対して垂直な方向(図5中のY1方向)での中央における幅方向(図5中のX1方向)での任意の点のことを言う。「1画素当たりの視野サイズB」とは、(撮像素子31の解像度の逆数)×(光学倍率の逆数)から得られる量のことを言う。ここで、「撮像素子31の解像度の逆数」とは、撮像素子31の撮像面に沿った一方向(図5中X1方向での距離)における単位長さ当たりの画素の数の逆数であり、言い換えると、撮像素子31の画素間ピッチ(図5中X1方向での距離)のことを言う。「光学倍率」とは、マーク21の実際の寸法に対して、撮像素子31で撮像されるマーク21の寸法の比率のことを言い、具体的には、本実施形態では、マーク21と撮像素子31との間に配置されている光学系の総倍率(レンズ32の倍率)のことを言う。
また、「1画素」とは、パターンマッチング(テンプレートマッチング)の際にテンプレートと撮像領域との輝度比較を行う最小単位のことを言う。
撮像素子31がCCDである場合、例えば、図6に示すように、撮像素子31は、行列状に配置されている複数のフォトダイオード311と、複数のフォトダイオード311の列ごとに設けられている複数の垂直伝送路312と、複数の垂直伝送路312に電気的に接続されている水平伝送路313と、各フォトダイオード311と垂直伝送路312との間に設けられているゲート314と、水平伝送路313に電気的に接続されている増幅器315と、を有する。ここで、撮像素子31が単色での撮像を行う場合、各フォトダイオード311ごとの領域PX1が撮像素子31の1画素PXを構成する。また、撮像素子31がフルカラーでの撮像を行う場合、例えば、1つの赤色用、2つの緑色用および1つの青色用からなる4つのフォトダイオード311ごとの領域PX2が撮像素子31の1画素PXを構成する。
また、撮像素子31がCMOSである場合も同様に1画素PXを定義することができる。すなわち、この場合、例えば、図7に示すように、撮像素子31は、行列状に配置されている複数のフォトダイオード311と、複数のフォトダイオード311の列ごとに設けられている複数の垂直信号線316と、水平信号線317と、各フォトダイオード311と垂直信号線316との間に設けられている増幅器318および画素選択スイッチ319と、各垂直信号線316と水平信号線317との間に設けられている列回路320および列選択スイッチ321と、を有する。ここで、撮像素子31が単色での撮像を行う場合、各フォトダイオード311ごとの領域PX1が撮像素子31の1画素PXを構成する。また、撮像素子31がフルカラーでの撮像を行う場合、例えば、1つの赤色用、2つの緑色用および1つの青色用からなる4つのフォトダイオード311ごとの領域PX2が撮像素子31の1画素PXを構成する。
なお、図6および図7に示すフォトダイオード311の配置および形状等は、一例であり、これに限定されない。また、1画素PXは、撮像素子31がフルカラーでの撮像を行う場合、実像の色情報を示すことが可能な最小範囲であり、例えば、1つの赤色用、1つの緑色用および1つの青色用からなる3つのフォトダイオード311ごとの領域としてもよい。
このような撮像素子31で撮像したマーク21は、例えば、図9に示すように、撮像素子31の画素PXごとの濃淡情報として捉えられる。
ロボットアーム100の先端部CPの繰り返し位置決め精度X[m]がエンコーダー1の撮像素子31によるマーク21の検出精度のみで決まると仮定したとき、サブピクセル推定法を用いない場合、2πL/X=2πR/Bなる関係式(以下、「関係式1」ともいう)を満たす。したがって、この場合、繰り返し位置決め精度Xを満足するためには、視野サイズBをこの関係式1から求めた値よりも小さくする必要がある。このため、例えば、最大距離Lを0.6m程度とし、繰り返し位置決め精度X[m]を±0.00001m(±10μm)程度とする場合、レンズ32の倍率を極めて大きくしたり、撮像素子31の画素サイズを極めて小さくしたりする必要があり、レンズ32および撮像素子31が高価となる。
これに対し、サブピクセル推定法を用いる場合、撮像素子31の分解能を2倍以上100倍以下程度まで仮想的に高めることができる。したがって、この場合、仮想的な視野サイズは、サブピクセル推定法を用いない場合の視野サイズBの0.01倍以上0.5倍以下程度となる。このような仮想的な視野サイズを、前述した関係式1に当てはめて考えると、
2πR/0.5B≦2πL/X≦2πR/0.01Bなる関係が得られ、これにより、前述したように、2R/B≦L/X≦100R/Bなる関係が得られる。なお、サブピクセル推定法による分解能の向上については、後述するテンプレートマッチングを用いた回動状態に判断の説明とともに詳述する。
以上のように、判断部5におけるテンプレートマッチングにサブピクセル推定法を用いることで、繰り返し位置決め精度Xを優れたものとしつつ、比較的安価なレンズ32および撮像素子31を用いることができる。判断部5におけるテンプレートマッチングに用いるサブピクセル推定法としては、特に限定されないが、例えば、SSD(Sum of Squared Difference)法、SAD(Sum of Absolute Difference)法、正規化相互相関(ZNCC:Zero-mean Normalized Cross-Correlation)法、位相限定相関(POC:Phase Only Correlation)法等の相関法が挙げられる。
また、ロボット10では、前述したように、ロボットアーム100に設けられている慣性センサー170を備える。これにより、慣性センサー170の検出結果(角速度、加速度等)に基づいてロボットアーム100を動作制御することで、ロボットアーム100の振動を低減することができる。そのため、ロボットアーム100の先端部CPの位置決めを高精度かつ高速に行うことができる。
また、エンコーダー1Aについてもエンコーダー1と同様に考えることができる。前述したように、ロボット10は、ロボットアーム100と、エンコーダー1Aと、を備える。ここで、ロボットアーム100は、第1アーム120と、第1アーム120に対して第2軸J2(回動軸)まわりに回動可能に設けられている第2アーム130と、を有する。また、エンコーダー1Aは、第1アーム120に対する第2アーム130の第2軸J2まわりの回動に伴って回動するマーク21と、マーク21を撮像する撮像素子31と、を有し、撮像素子31から出力される信号を用いて、第1アーム120に対する第2アーム130の第2軸J2まわりの回動状態を検出する。
特に、ロボット10では、前述したエンコーダー1と同様、エンコーダー1Aの撮像素子31の1画素当たりの視野サイズをB[m]とし、第2軸J2(回動軸)とエンコーダー1Aのマーク21の中心との間の距離をR[m]とし、第2軸J2とロボットアーム100の先端部CPとの間の最大距離L11をL[m]とし、ロボットアーム100の先端部CPの繰り返し位置決め精度をX[m]としたとき、2R/B≦L/X≦100R/Bなる関係を満たす。
このように、視野サイズB、最大距離L(L11)、距離Rおよび繰り返し位置決め精度Xの関係を最適化することで、要求されるロボットアーム100の繰り返し位置決め精度X(繰り返し位置精度)を満足するのに必要十分な仕様のエンコーダー1Aの撮像素子31およびレンズ32を選定することができ、その結果、エンコーダー1Aの低コスト化、ひいてはロボット10の低コスト化を図ることができる。
また、最大距離L11は、最大距離L10よりも短いため、エンコーダー1Aに用いる撮像素子31の1画素当たりの視野サイズBは、エンコーダー1に用いる撮像素子31の1画素当たりの視野サイズBよりも大きくすることができる。そのため、エンコーダー1Aに用いる撮像素子31の画素幅を、エンコーダー1に用いる撮像素子31の画素幅よりも大きくしたり、エンコーダー1Aに用いるレンズ32の倍率を、エンコーダー1に用いるレンズ32の倍率よりも小さくしたりすることができる。また、エンコーダー1Aに用いるマーク21の大きさ(面積)を、エンコーダー1に用いるマーク21の大きさ(面積)よりも小さくすることもできる。
なお、「第2軸J2とロボットアーム100の先端部CPとの間の最大距離L11」は、第2軸J2(回動軸)に沿った方向から見たとき、第2軸J2と先端部CPとの間の距離(第2軸J2と軸J3との軸間距離)である。
このように、ロボット10は、第1アーム120を第1軸J1(第1回動軸)まわりに回動可能に支持している「部材」である基台110と、基台110に対する第1アーム120の回動状態を検出する「第1エンコーダー」であるエンコーダー1と、第1アーム120に対する第2アーム130の回動状態を検出する「第2エンコーダー」であるエンコーダー1Aと、を備える。
ここで、エンコーダー1(第1エンコーダー)が備えるマーク21は、第1アーム120が基台110に対して回動することに伴って第1軸J1まわりに回動する「第1マーク」である。また、エンコーダー1が備える撮像素子31は、マーク21(第1マーク)を撮像する「第1撮像素子」である。また、エンコーダー1A(第2エンコーダー)が備えるマーク21は、第2軸J2(第2回動軸)まわりに回動する「第2マーク」である。また、エンコーダー1Aが備える撮像素子31は、「第2撮像素子」である。
そして、エンコーダー1Aの撮像素子31(第2撮像素子)の1画素当たりの視野サイズBがエンコーダー1の撮像素子31(第1撮像素子)の1画素当たりの視野サイズBに等しいこと、および、第2軸J2とエンコーダー1Aのマーク21(第2マーク)の中心との間の距離Rが第1軸J1とエンコーダー1のマーク21(第1マーク)の中心との間の距離Rに等しいことのうちの少なくとも一方を満足することが好ましい。これにより、、エンコーダー1、1Aの低コスト化を図るとともに処理速度の低下を低減することができる。また、エンコーダー1およびエンコーダー1Aのそれぞれの1回転当たりの分解能が14ビット以上であることが好ましい。これにより、ロボット10の軌跡精度を向上させることができる。
ここで、ロボット10の視野サイズB、最大距離L、距離Rおよび繰り返し位置決め精度Xの具体的な値は、特に限定されないが、以下の通りである。
最大距離Lは、例えば、0.10m以上0.85m以下であることが好ましい。特に、第1軸J1とロボットアーム100の先端部CPとの間の最大距離L10は、例えば、0.175m以上0.85m以下であることが好ましい。また、第2軸J2とロボットアーム100の先端部CPとの間の最大距離L11は、例えば、0.1m以上0.45m以下であることが好ましい。
また、エンコーダー1の撮像素子31の1画素当たりの視野サイズBは、例えば、2×10−6m以上1×10−5m以下(1μm以上10μm以下)であることが好ましく、4×10−6m以上6×10−6m以下(4μm以上6μm以下)であることがより好ましい。
また、第1軸J1(回動軸)とエンコーダー1のマーク21の中心との間の距離Rは、例えば、0.02m以上0.2m以下(20mm以上200mm以下)であることが好ましく、0.03m以上0.1m以下(30mm以上100mm以下)であることがより好ましい。
また、ロボットアーム100の先端部CPの繰り返し位置決め精度Xは、例えば、5×10−6m以上4×10−5m以下(5μm以上40μm以下)であることが好ましい。
(テンプレートマッチングおよびそれを用いた回動状態に判断)
以下、判断部5におけるテンプレートマッチングおよびそれを用いた回動状態の判断について詳述する。なお、以下では、回動状態として回動角度を判断する場合を代表的に説明する。また、以下では、エンコーダー1について代表的に説明するが、エンコーダー1Aについてもエンコーダー1と同様である。
−基準画像の取得−
エンコーダー1では、テンプレートマッチングを用いて基台110に対する第1アーム120の回動状態を判断するのに先立って、当該テンプレートマッチングに用いる基準画像を取得する。この基準画像の取得は、最初のテンプレートマッチングの前に1回行うだけでよいが、その後必要に応じて適時行ってもよい。その場合、テンプレートマッチングに用いる基準画像を、新たに取得した基準画像に更新することができる。
基準画像を取得する際には、第1アーム120を基台110に対して第1軸J1まわりに適宜回動させ、撮像素子31で複数のマーク21を各マーク21ごとに撮像する。そして、得られた各撮像画像をトリミングすることにより、各マーク21ごとの基準画像を生成する。生成された基準画像は、その識別情報、画素座標情報および角度情報とともにこれらに対応付けられて記憶部6に記憶される。以下、図6に基づいて、この点を詳述する。
図9は、図2に示すエンコーダーが備える撮像素子の撮像画像を説明するための図である。
第1アーム120が基台110に対して第1軸J1まわりに回動すると、例えば、図9に示すように、撮像素子31の撮像画像G内に映っている文字「A」を示すマーク21の画像であるマーク画像21Aは、撮像画像G内を円弧C1、C2に沿って移動する。ここで、円弧C1は、基台110に対する第1アーム120の回動に伴ってマーク画像21Aの図9中下端が描く軌跡であり、円弧C2は、基台110に対する第1アーム120の回動に伴ってマーク画像21Aの図9中上端が描く軌跡である。また、図9では、マーク画像21Aの他に、文字「B」を示すマーク21の画像であるマーク画像21B、および、文字「X」を示すマーク21の画像であるマーク画像21Xが撮像画像G内に映っている場合を図示している。
ここで、撮像素子31が撮像することにより得られる撮像画像Gは、撮像領域RIに対応した形状であって、X軸方向に沿って延びている2つの辺とY軸方向に沿って延びている2つの辺とを有する矩形をなしている。また、撮像画像GのX軸方向に沿って延びている2つの辺は、円弧C1、C2にできるだけ沿うように配置されている。また、撮像画像Gは、X軸方向およびY軸方向に行列状に並んでいる複数の画素を有する。ここで、画素の位置は、X軸方向での画素の位置を示す「X」、および、Y軸方向での画素の位置を示す「Y」で表される画素座標系(X,Y)で表される。また、撮像画像Gの外周部を除いた中央領域を有効視野領域RUとし、有効視野領域RUの図中左上端の画素が画像座標系(X,Y)の原点画素(0,0)に設定されている。
例えば、文字「A」を示すマーク21を検出するための基準画像TAを生成する場合、第1アーム120を基台110に対して適宜回動させ、マーク画像21Aを有効視野領域RU内の所定位置(図示ではX軸方向での中央に設定された中心線LY上)に位置させる。ここで、マーク画像21Aが当該所定位置に位置するときの、基台110に対する第1アーム120の回動角度θA0は、測定等により事前に取得されている。
このような撮像画像Gを、マーク画像21Aを包含する必要最小限の範囲となるような矩形の画素範囲でトリミングすることにより、基準画像TA(文字「A」を示すマーク21の検出用のテンプレート)を得る。得られた基準画像TAは、記憶部6に記憶される。このとき、基準画像TAは、その画像の種類(図示の場合、文字「A」)に関する識別情報、前述した回動角度θA0に関する角度情報、および、基準画像TAの画素範囲における基準画素(図示では左上端の画素)の画素座標である基準画素座標(XA0,YA0)に関する画素座標情報とともに、これらに対応付けられて記憶される。すなわち、基準画像TAおよびそれに対応する識別情報、角度情報および画素座標情報がテンプレートマッチングに用いる1つのテンプレートセットとなる。
−テンプレートマッチングを用いた回動状態の判断−
次に、図10ないし図14に基づいて、前述したように生成した基準画像TAを用いたテンプレートマッチングについて説明する。
図10は、図9に示す撮像画像内に設定される探索領域でのテンプレートマッチングを説明するための図である。図11は、テンプレートマッチングの際に相関値が最大または最小となる状態から1画素分ずれた状態である。図12は、テンプレートマッチングの際に相関値が最大または最小となる状態を示す図である。図13は、テンプレートマッチングの際に相関値が最大または最小となる状態から図11に示す状態とは反対側に1画素分ずれた状態を示す図である。図14は、テンプレートマッチングの際に得られる基準画素のX位置(図5中X1方向での位置)と相関値との関係を示すグラフである。
図10に示すように、有効視野領域RU内にマーク画像21Aが存在しているとき、基準画像TAを用いて有効視野領域RUの画像に対してテンプレートマッチングを行う。本実施形態では、有効視野領域RU全域を探索領域RSとし、探索領域RSに基準画像TAを重ね、探索領域RSに対して基準画像TAを一画素ずつずらしながら、探索領域RSと基準画像TAとの重なり部分の相関値を算出する。ここで、基準画像TAは、その基準画素の画素座標を開始画素PS(原点画素P0)から終了画素PEまで1画素ずつ移動され、探索領域RS全域の画素について、探索領域RSと基準画像TAとの重なり部分の相関値(相関値データ)が基準画像TAの基準画素の画素座標ごとに算出される。そして、相関値は、撮像画像データと基準画像データとの相関値データとして、基準画像TAの基準画素の画素座標に対応付けされて記憶部6に記憶される。
次に、記憶部6に記憶されている画素座標ごとの複数の相関値のうち、最大値となる相関値を選択し、その選択された相関値となる基準画像TAの画素座標(XA1,YA1)をマーク画像21Aの画素座標として決定する。このようにして、撮像画像G内でのマーク画像21Aの位置を検出することができる。
特に、サブピクセル推定法を用いて、マーク画像21Aの画素座標を求める。相関値が最大となる近傍では、図11ないし図12に示すように、マーク21に対して基準画像TAが重なる。図12に示す状態は、図11、13に示す状態(図12に示す状態から1画素ずれた状態)よりも相関値が大きく、相関値が最も大きくなる。しかし、図12に示す状態のように、マーク21に対して基準画像TAが完全に一致せずにずれて重なる場合、図12に示す状態をマーク画像21Aの画素位置と判断すると、そのずれが誤差となる。このずれは、最大で視野サイズBとなる。すなわち、サブピクセル推定法を用いない場合、視野サイズBが最小の分解能(精度)となる。
これに対し、サブピクセル推定法を用いると、図13に示すように、視野サイズBごとの相関値を放物線等(等角直線でもよい)でフィッティングし、これらの相関値間(画素ピッチ間)を補完(近似)することができる。そのため、より高精度にマーク画像21Aの画素座標を求めることができる。なお、前述した説明では、相関値が最大となる画素座標がマーク画像21Aの画素位置となる場合を例に説明したが、相関値が最小となる画素座標がマーク画像21Aの画素位置となるようにテンプレートマッチングを行うことも可能である。図13は、相関値が最小となる画素座標がマーク画像21Aの画素位置となるようにテンプレートマッチングを行う場合を示す。
このように、判断部5は、撮像画像Gの一部の領域である有効視野領域RUに探索領域RSを設定し、探索領域RS内でテンプレートマッチングを行う。これにより、テンプレートマッチングに用いる探索領域RSの画素数を少なくし、テンプレートマッチングに関する演算時間を短縮することができる。そのため、第1アーム120の第1軸J1まわりの角速度(マーク21の角速度)が速い場合においても、高精度な検出を行うことができる。また、撮像素子31とマーク21との間に配置されているレンズ32の収差によって、撮像画像Gの外周部分の歪やボケが大きくなっても、そのような歪やボケの少ない領域を探索領域RSとして用いることで、検出精度の低下を低減することができる。なお、撮像画像G全域を探索領域RSとして用いて基準画像TAの生成およびテンプレートマッチングを行ってもよく、この場合、必要に応じて、収差を考慮した補正を行うことが好ましい。
本実施形態では、撮像領域RIと第1軸J1との間の距離が十分に長いため、撮像画像G内において、円弧C1、C2は、それぞれ、ほぼ直線に近似することができる。したがって、撮像画像G内において、マーク画像21Aの移動方向は、X軸方向に一致していると考えることができる。
そうすると、マーク画像21Aは、基準画素座標(XA0,YA0)にある基準画像TAに対してX軸方向に画素数(XA1−XA0)分ずれた位置にあることとなる。したがって、撮像領域RIの中心と第1軸J1との間の距離Rをrとし、撮像素子31の1画素に対応する撮像領域RI上の領域の幅(撮像素子31の1画素あたりの視野サイズB)をWとしたとき、基台110に対する第1アーム120の回動角度θは、下記式(1)を用いて求めることができる。
Figure 0006809245
この式(1)において、(XA1−XA0)×Wは、基準画像TAの基準画素座標(XA0,YA0)に対応する実位置と、前述した相関値が最大値となる基準画像TAの画素座標(XA1,YA1)に対応する実位置との間の距離に相当する。また、2rπは、基台110に対して第1アーム120が360°回転したときのマーク21の軌跡の長さ(円周の長さ)に相当する。
このように回動角度θを求めるに際しては、画素座標(XA1,YA1)に隣接する画素の相関値を放物線あるいは放物曲面でフィッティングして最大となる相関値の座標を決定する、いわゆるサブピクセル推定法を用いることもできる。これにより、画素単位よりも細かい分解能で撮像画像G内でのマーク画像21Aの位置を求めることができ、その結果、回動角度θの検出精度を高めることができる。
以上のようなテンプレートマッチングおよびそれを用いた回動角度θの算出を他(文字[A]を示すマーク21以外)のマーク21についても同様に行う。ここで、任意の回動角度θにおいて、有効視野領域RU内に少なくとも1つのマーク21が欠けなく写り、かつ、テンプレートマッチング可能なように各マーク21に対応した基準画像が登録されている。これにより、テンプレートマッチングが不可能な角度範囲が生じることを防止することができる。
前述した図9では、任意の回動角度θにおいて、有効視野領域RU内に1つのマーク21が欠けなく写るように、マーク21および有効視野領域RUが構成されているが、任意の回動角度θにおいて、有効視野領域RU内に複数のマーク21が欠けなく写るように、マーク21および有効視野領域RUが構成されていることが好ましい。この場合、任意の回動角度θにおいて、有効視野領域RU内に写っている複数のマーク21に対してテンプレートマッチングが可能となるように、互いに隣り合う2つ以上のマーク21に対応する2つ以上の基準画像を用いてテンプレートマッチングを行う。このとき、当該2つ以上の基準画像が互いに部分的に重なっていてもよい。
すなわち、第1アーム120には、複数のマーク21が配置されており、撮像素子31は、第1軸J1(回動軸)まわりの周方向に互いに隣り合う2つのマーク21全体を包含させて撮像することが好ましい。これにより、撮像素子31が撮像した2つのマーク21のうちの一方のマーク21が汚れ等により正確に読み取ることができなくなっても、他方のマーク21を読み取って検出を行うことができる。そのため、高精度な検出精度を担保しやすいという利点がある。
<第2実施形態>
図15は、本発明の第2実施形態に係るエンコーダーにおける探索領域(マークの角速度を考慮して設定した領域)を説明するための図である。図16は、図15に示す探索領域(マークの移動軌跡を考慮して設定した領域)を説明するための図である。
以下、第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態は、探索領域の設定範囲が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。
前述した第1実施形態では、有効視野領域RUの全域を探索領域RSとして設定した。すなわち、前述した第1実施形態では、有効視野領域RUの全域の画素についてテンプレートマッチングを行って相関値を算出した。ここで、テンプレートマッチングを用いた回動角度θの判断に要する演算時間は、探索領域RSの画素数に比例する。また、回動角度θを求めるのに必要な画素座標は、相関値が最大となる画素座標(サブピクセル推定を用いる場合には、それに隣接する画素座標も必要となる)だけである。したがって、第1実施形態では、場合によっては、演算時間の大部分を無駄な演算に費やしていることとなる。
そこで、本実施形態では、過去の回動角度θの経時変化を利用して、次の撮像においてマーク21が写る位置を予測し、その位置近傍の限られた画素領域だけを探索領域RSに設定する。このように探索領域RSを設定することにより、テンプレートマッチングに関する演算量を大幅に低減し、演算時間も大幅に短縮することができる。
具体的に説明すると、判断部5は、回動角度θに関する判断結果の情報を各マーク21ごとに対応させて記憶部6に記憶させる。そして、判断部5は、記憶部6に記憶されている過去の判断結果(回動角度θ)に関する情報を用いて、探索領域RSの位置および範囲を設定(更新)する。
詳述すると、撮像素子31の撮像タイミングの時間間隔が一定である場合、前回にマーク21(図示では、文字「A」を示すマーク21)を撮像して判断した回動角度θをθ11とし、前々回に当該マーク21を撮像して判断した回動角度θをθ12とし、当該マーク21を今回撮像して判断される回動角度θの予測回動角度をθ14としたとき、基台110に対する第1アーム120の回転速度(角速度)が一定であれば、θ11、θ12およびθ14は、下記式(2)で表される。
Figure 0006809245
ここで、式(2)は、図15に示すように、前回の撮像によるマーク画像21Aであるマーク画像21An−1と今回の撮像によるマーク画像21Aであるマーク画像21Anとの間の中心間距離が、前々回の撮像によるマーク画像21Aであるマーク画像21An−2と前回の撮像によるマーク画像21Aであるマーク画像21An−1との中心間距離ΔXに等しくなることを意味する。しかし、実際は、基台110に対する第1アーム120の回転速度(角速度)が変動することが一般的であるため、その変動分をΔθとし、今回の実際の回動角度θをθ13としたとき、下記式(3)で表される。
Figure 0006809245
ここで、Δθの最大値が既知であれば、その最大値をΔθとすることで、θ13の範囲を一義的に決定することができる。また、θ14が決定すれば、有効視野領域RU内に存在する基準画像TAの角度情報である回動角度θA0からのズレ(θ14−θA0)を決定することもできる。そして、回動角度θA0は既知であるため、ズレ(θ14−θA0)に基づいて、有効視野領域RU内のどの画素範囲に基準画像TAに合致するマーク画像21Aがあるかを予測することができる。
θ13は変動分Δθの幅を有するため、探索領域RSのX軸方向での画素範囲L1は、θ14を基準として基準画像TAに対応する画素範囲に、少なくとも変動分Δθの幅に相当する画素分を加えた範囲となる。
また、探索領域RSのY軸方向での画素範囲は、前述した第1実施形態のように有効視野領域RUのY軸方向での全域であってもよいが、第1実施形態のようにマーク画像21Aが有効視野領域RU内を移動する軌跡(円弧C1、C2)を直線とみなせる場合、基準画像TAのY軸方向での画素範囲またはそれよりも若干大きい範囲とする。また、有効視野領域RU内での円弧C1、C2を直線とみなさない場合、図16に示すように、有効視野領域RU内における円弧C1、C2のY軸方向での画素範囲L0(最大範囲)に、探索領域RSのY軸方向での画素範囲L2を設定する。
このように探索領域RSを設定することで、有効視野領域RU内のマーク画像21AのY軸方向での位置変化が大きくなっても、適切な探索領域RSを設定することができる。また、探索領域RSのY軸方向での画素範囲を有効視野領域RUのY軸方向での一部とすることで、テンプレートマッチングの演算量を大幅に減らすことができる。ここで、比較的広範囲に二次元的に画像の探索を行う通常のテンプレートマッチングと異なり、探索領域RS内でのテンプレートマッチングを主にX軸方向に一次元的に行えばよいため、通常のテンプレートマッチング比べて半分以下の演算量で済む。
以上のようなことから、本実施形態では、判断部5は、第1アーム120またはマーク21の第1軸J1(回動軸)まわりの角速度に関する情報に基づいて、撮像画像G内における探索領域RSの「第1方向」であるX軸方向での位置および長さのうちの少なくとも一方を変更可能である。これにより、第1アーム120またはマーク21の回動状態(角速度)に応じた無駄の少ない探索領域RSを設定し、テンプレートマッチングに用いる探索領域RSの画素数をより少なくすることができる。
ここで、判断部5は、過去2回以上の回動角度θ(回動状態)の判断結果に基づいて、基台110(基部)に対する第1アーム120またはマーク21の第1軸J1まわりの角速度に関する情報を算出する。これにより、第1アーム120またはマーク21の回動状態(角速度)に応じた探索領域RSを比較的簡単に設定することができる。
以上説明したような第2実施形態によっても、低コスト化を図りつつ検出精度を高めることができる。
<第3実施形態>
図17は、本発明の第3実施形態に係るエンコーダーにおける探索領域(マークの角速度および角加速度を考慮して設定した領域)を説明するための図である。
以下、第3実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態は、探索領域の設定範囲が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。
前述した第2実施形態では、探索領域RSを設定する際、過去2回の回動角度θ(θ11、12)に関する情報から予測した直前の第1アーム120の角速度のみを用いるため、角速度の変動分Δθの最大値を考慮した大きさの探索領域RSを設定する必要がある。
本実施形態では、探索領域RSを設定する際、過去3回以上の回動角度θに関する情報を用いる。これにより、第1アーム120の角速度に加えて角加速度も簡単な計算で予測することができる。このように角加速度を用いれば、前述した式(3)のΔθが一義的に決まるため、θ13も一つの値に決定することができる。なお、この決定したθ13は、あくまで予測値であるため、テンプレートマッチングを行って実際の高精度な回動角度θを求める必要はある。
例えば、図17に示すように、前回(n−1回目)の撮像によるマーク画像21Aであるマーク画像21An−1と前々回(n−2回目)の撮像によるマーク画像21Aであるマーク画像21An−2との中心間距離ΔXが、前々回(n−2回目)の撮像によるマーク画像21Aであるマーク画像21An−2と3回前(n−3回目)の撮像によるマーク画像21Aであるマーク画像21An−3との中心間距離ΔX1よりも大きい場合、前回の撮像によるマーク画像21An−1と今回の撮像によるマーク画像21Aであるマーク画像21Anとの中心間距離ΔX2は、中心間距離ΔXよりも大きくなる。
以上のようなことから、本実施形態では、判断部5は、第1アーム120またはマーク21の第1軸J1(回動軸)まわりの角加速度に関する情報に基づいて、撮像画像G内における探索領域RSの「第1方向」であるX軸方向での位置および長さのうちの少なくとも一方を変更可能である。これにより、第1アーム120またはマーク21の回動状態(角速度)の変化(角加速度)に応じたより無駄の少ない探索領域RSを設定することができる。
ここで、判断部5は、過去3回以上の回動角度θ(回動状態)の判断結果に基づいて、基台110(基部)に対する第1アーム120またはマーク21の第1軸J1まわりの角加速度に関する情報を算出する。これにより、第1アーム120またはマーク21の回動状態(角速度)の変化(角加速度)に応じた探索領域RSを比較的簡単に設定することができる。
以上説明したような第3実施形態によっても、低コスト化を図りつつ検出精度を高めることができる。
<第4実施形態>
図18は、本発明の第4実施形態に係るエンコーダーにおける探索領域(マークの回動角度を考慮して設定した領域)を説明するための図である。
以下、第4実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態は、探索領域の設定範囲が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。
前述した円弧C1、C2は、撮像領域RIの中心と第1軸J1との間の距離r(または距離R)を基に計算で求めることが可能であるし、また、距離r(または距離R)が正確にわからなくても、第1アーム120を回動させながら撮像素子31での撮像を行うことで予め知ることが可能である。事前に円弧C1またはC2がわかっていれば、前述した回動角度θ13を求めた後、円弧C1またはC2上の回動角度θ13に相当する画素座標をマーク画像21Aの予測画素座標(予測位置)として、基準画像TAの画素サイズよりも所定範囲だけ大きい画素範囲を探索領域RSとして設定することができる。この場合、探索領域RSのY軸方向での画素範囲L2を最小限(例えば、基準画像TAの画素サイズに対して上下1画素拡張する程度)にすることができる。これにより、探索領域RSの画素数をさらに少なくして、演算量を削減することができる。
以上のようなことから、本実施形態では、判断部5は、撮像画像G内における探索領域RSのX軸(第1方向)での位置に基づいて、撮像画像G内における探索領域RSのX軸方向に対して垂直なY軸方向(第2方向)での位置および長さのうちの少なくとも一方を変更可能である。これにより、第1アーム120またはマーク21の回動状態(回動角度)に応じた無駄の少ない探索領域RSを設定し、テンプレートマッチングに用いる探索領域RSの画素数をより少なくすることができる。
以上説明したような第4実施形態によっても、低コスト化を図りつつ検出精度を高めることができる。
<第5実施形態>
図19は、本発明の第5実施形態に係るエンコーダーにおける探索領域内での基準画像(テンプレート)を説明するための図である。図20は、図19に示す基準画像の姿勢を変化させた状態を示す図である。
以下、第5実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態は、テンプレートマッチングにおける基準画像に角度補正を適宜行う以外は、前述した第1ないし第4実施形態と同様である。
前述したように、有効視野領域RU内のマーク21の画像は、円弧C1、C2に沿って移動するため、当該画像の位置によっては、当該画像の姿勢がX軸またはY軸に対して傾く。また、基準画像TAに対してマーク21の画像の傾きが大きくなると、テンプレートマッチングの誤差が大きくなり(例えば、位置が一致していたとしても相関値が小さくなり)、回動角度の判断精度の低下を招く。このような回動角度の判断精度の低下を防止する方法として、前述したように探索領域RS内で1画素ずつ基準画像TAをずらしながら基準画像TAの画素位置ごとに相関値を求めた後、相関値が所定値以上となるいくつかの画素位置について、例えば基準画像TAの姿勢(角度)を少しずつ変更しながら相関値を計算し直し、相関値が最大となる画素位置および角度を決定することが考えられる。しかし、この方法では、演算量が激増してしまう。
そこで、本実施形態では、有効視野領域RU内でのマーク21の画像の傾きは、回動角度θに応じて変化することに着目し、例えば前述した第2実施形態または第3実施形態と同様にして求めた回動角度θ13に基づいて、基準画像TAの姿勢を変更(以下、「傾き補正」ともいう)する。回動角度θ13がわかれば、基準画像TAの補正すべき傾斜角度が一義的に決まり、基準画像TAを一回傾き補正する演算を追加するだけで済む。この追加する演算による演算量のわずかな増加はあるが、回動角度θの判断精度を高めることができる。
ところで、前述した実施形態では、基準画像TAの基準画素を左上端画素に設定した場合を説明したが、本実施形態のように基準画像TAの傾き補正を行う場合においては、図19に示すように、基準画像TAのできるだけ中心PCに近い画素を基準画素に設定し、その基準画素を基準(中心)として基準画像TAを傾斜角度β回転させて傾き補正を行うことが好ましい。これにより、基準画像TAの傾き補正に起因する基準画像TAの位置ずれを低減することができる。なお、中心PCを基準として基準画像TAの拡大または縮小する補正を行ってもよい。
また、基準画像TAの傾き補正を行うに際しては、基準画像TAの外周に所定幅分の画素を追加して基準画像TAの画素範囲を拡張した上で、その画素範囲を傾き補正に応じた角度(傾斜角度β)回転させ、その回転後の画素範囲を元の基準画像TAの画素範囲の大きさでトリミングすることが好ましい。これにより、図20に示すように、傾き補正後の基準画像TAに画素欠陥が生じるのを低減することができる。なお、基準画像TAに画素欠陥が生じたとしても、検出精度が低下するが、テンプレートマッチングが不可能となるわけではない。また、基準画像TAを傾き補正しなくても、探索領域RSを傾き補正することで、演算量の増加が大きくなるが、同様に判断精度を高めることができる。
また、このような基準画像TAの傾き補正は、基準画像TAの画素位置ごとに行ってもよいが、マーク21の傾きが小さい場合、基準画像TAの傾き補正を行わなくても、回動角度θの判断精度にほとんど影響がない。そこで、例えば、前述したようにθ13を予測したとき、その予測したθ13が所定角度以下か否かを判断し、所定角度よりも大きい場合に基準画像TAの傾き補正を行い、一方、所定角度以下である場合に基準画像TAの傾き補正を省略して演算時間を短縮する。
以上のようなことから、本実施形態では、判断部5は、基台110(基部)に対する第1アーム120またはマーク21の回動角度θ13(予測値)に関する情報に基づいて、撮像画像G内における基準画像TAの姿勢を変更可能である。これにより、探索領域RS内でマーク21の画像の姿勢の変化が大きい場合においても、テンプレートマッチングの演算量を低減しつつ、テンプレートマッチングの精度を高めることができる。
また、判断部5は、基台110(基部)に対する第1アーム120またはマーク21の回動角度θ13(予測値)が設定角度よりも大きいか否かを判断し、その判断結果に基づいて、撮像画像G内における基準画像TAの姿勢を変更する。これにより、テンプレートマッチングの高精度化を図りつつ、テンプレートマッチングの演算量をより低減することができる。
<第6実施形態>
図21は、本発明の第6実施形態に係るロボットが備えるエンコーダー(第2エンコーダー)を説明するための断面図である。
以下、第6実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態は、第1アームに対する第2アームの回動状態を検出するエンコーダーの構成が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。
図21に示すロボット10Bは、第1アーム120に対する第2アーム130の回動状態を検出するエンコーダー1Bを備える。
このエンコーダー1Bは、前述した第1実施形態のエンコーダー1Aと基本的な構成要素が同様であるが、マーク部2およびマーク検出部3の配置がエンコーダー1Aとは逆になっている。すなわち、エンコーダー1Bは、第2アーム130に設けられているマーク部2と、第1アーム120に設けられ、マーク部2を検出するマーク検出部3と、マーク検出部3の検出結果に基づいて第1アーム120および第2アーム130の相対的な回動状態を判断する判断部5と、判断部5に電気的に接続されている記憶部6と、を有する。
このようなエンコーダー1Bについても第1実施形態のエンコーダー1Aと同様に考えることができる。したがって、エンコーダー1Bの撮像素子31の1画素当たりの視野サイズをB[m]とし、第2軸J2(回動軸)とエンコーダー1Bのマーク21の中心との間の距離をR[m]とし、第2軸J2とロボットアーム100の先端部CPとの間の最大距離L11をL[m]とし、ロボットアーム100の先端部CPの繰り返し位置決め精度をX[m]としたとき、2R/B≦L/X≦100R/Bなる関係を満たす。これにより、要求されるロボットアーム100の繰り返し位置決め精度X(繰り返し位置精度)を満足しつつ、ロボット10Bの低コスト化を図ることができる。
また、本実施形態では、電気配線等が必要となるマーク検出部3が第2アーム130よりも基台110に近い側の第1アーム120に設けられているため、第1アーム120と第2アーム130との関節部を経由させて当該電気配線等を設ける必要がなく、マーク検出部3を第1アーム120よりも先端側にある第2アーム130に設ける場合に比べて、当該電気配線等の引き回しを簡素化することができるという利点もある。
<第7実施形態>
図22は、本発明の第7実施形態に係るロボットが備えるエンコーダー(第1エンコーダー)を説明するための断面図である。
以下、第7実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態は、エンコーダーが有するマークの設置位置およびそれに関する構成が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。
図22に示すロボット10Dは、基台110に対する第1アーム120の回動状態を検出するエンコーダー1Dを備える。このエンコーダー1Dは、第1アーム120の軸部122の周面に設けられているマーク部2Dと、基台110に設けられ、マーク部2Dが有するマーク(図示せず)を検出するマーク検出部3と、マーク検出部3の検出結果に基づいて基台110および第1アーム120の相対的な回動状態を判断する判断部5と、判断部5に電気的に接続されている記憶部6と、を有する。
マーク部2Dは、図示しないが、軸部122の外周面に周方向に沿って配置されている複数のマークを有する。この複数のマークは、例えば、前述した第1実施形態のマーク21と同様のマークを用いることができる。すなわち、軸部122の周面(円筒面)には、文字、数字、記号等の識別し得る複数のマークが周方向に沿って並んで配置されている。なお、マーク部2Dが有するマークは、軸部122の表面に直接設けられていてもよいし、軸部122に取り付けられた円筒状の部材に設けられていてもよい。
本実施形態では、マーク検出部3が有する撮像素子31およびレンズ32は、マーク部2Dのマークを検出し得るように配置されている。すなわち、マーク部2Dのマークとマーク検出部3とが並ぶ方向が第1軸J1に交差する方向(本実施形態では直交する方向)である。これにより、マーク部2Dのマークおよびマーク検出部3を第1軸J1に近づけることができる。その結果、基台110の小型化や軽量化を図ることができる。
また、このようなエンコーダー1Dでは、軸部122の外周面に撮像素子31の撮像領域が設定される。そして、前述した第1実施形態と同様にテンプレートマッチングを行う。その際、マーク部2Dのマークは、軸部122の外周面に設けられているため、軸部122の回動に伴って当該撮像領域内を一定の姿勢のまま直線的に移動する。そのため、テンプレートマッチングを行う際に、当該撮像領域内での当該マークの姿勢に応じて基準画像(テンプレート)の向きを変化させる必要がなく、基準画像を一方向に移動させるだけで済むため、テンプレートテンプレートマッチングの演算量を少なくすることができるという利点がある。
ただし、軸部122の外周面は湾曲しているため、レンズ32が一般的な拡大光学系である場合、撮像素子31の撮像領域内におけるマーク部2Dのマークの大きさが当該撮像領域内の位置に応じて変化してしまう。したがって、テンプレートマッチングに際しては、その精度を高める観点から、基準画像の拡大または縮小を行うことが好ましい。また、そのような基準画像の拡大または縮小を行わなくても、そのようなマーク部2Dのマークの大きさの変化がないとみなせる小さい範囲に探索領域を設定するか、または、撮像素子31の探索領域内におけるマーク部2Dのマークの大きさが変化しないようにレンズ32を設計することで、高精度なテンプレートマッチングを行うことが可能である。
以上説明したような第7実施形態によっても、視野サイズB、最大距離L、距離Rおよび繰り返し位置決め精度Xの関係を最適化することで、要求されるロボットアームの位置決め精度(繰り返し位置決め精度)を満足するのに必要十分な仕様の撮像素子31およびレンズ32を選定することができ、その結果、エンコーダー1Dの低コスト化、ひいてはロボット10Dの低コスト化を図ることができる。
<第8実施形態>
図23は、本発明の第8実施形態に係るロボットを示す斜視図である。図24は、図23に示すロボットのロボットアームの先端が側方の最も遠い位置にある状態を示す側面図である。なお、以下では、ロボット10Cの基台210側を「基端側」、ハンド300側を「先端側」という。
図23に示すロボット10Cは、垂直多関節(6軸)ロボットである。このロボット10Cは、基台210と、ロボットアーム200と、を有し、ロボットアーム200が、第1アーム220、第2アーム230、第3アーム240、第4アーム250、第5アーム260および第6アーム270と、を備え、これらのアームが基端側から先端側に向かってこの順に連結されている。第6アーム270の先端部には、図24に示すように、例えば、精密機器、部品等を把持するハンド300等のエンドエフェクターを着脱可能に取り付けられる。また、図示しないが、ロボット10Cは、ロボット10Cの各部の作動を制御するパーソナルコンピューター(PC)等のロボット制御装置(制御部)を備えている。
ここで、基台210は、例えば、床、壁または天井等に対して固定されている。第1アーム220は、基台210に対して第1回動軸O1まわりに回動可能となっている。第2アーム230は、第1アーム220に対して第1回動軸O1に直交している第2回動軸O2まわりに回動可能となっている。第3アーム240は、第2アーム230に対して第2回動軸O2に平行な第3回動軸O3まわりに回動可能となっている。第4アーム250は、第3アーム240に対して第3回動軸O3と直交している第4回動軸O4まわりに回動可能となっている。第5アーム260は、第4アーム250に対して第4回動軸O4と直交している第5回動軸O5まわりに回動可能となっている。第6アーム270は、第5アーム260に対して第5回動軸O5と直交している第6回動軸O6まわりに回動可能となっている。なお、第1回動軸O1〜第6回動軸O6について、「直交」とは、2つの軸のなす角度が90°から±5°の範囲内でずれている場合も含み、また、「平行」とは、2つの軸の一方が他方に対して±5°の範囲内で傾斜している場合も含む。
また、図示しないが、基台210および第1アーム220〜第6アーム270の各連結部(関節)には、モーターおよび減速機を有する駆動源が設けられている。ここで、基台210に対して第1アーム220を回動させる駆動源には、エンコーダー1が設けられている。このエンコーダー1の検出結果は、例えば、図示しないロボット制御装置に入力され、基台210に対して第1アーム220を回動させる駆動源の駆動制御に用いられる。また、図示しないが、他の関節部にもエンコーダーが設けられており、このエンコーダーとして、エンコーダー1を用いることができる。
このようなロボット10Cが備えるエンコーダー1についても第1実施形態のエンコーダー1と同様に考えることができる。したがって、ロボット10Cにおいて、エンコーダー1の撮像素子31の1画素当たりの視野サイズをB[m]とし、第1回動軸O1(回動軸)とエンコーダー1のマーク21の中心との間の距離をR[m]とし、第1回動軸O1とロボットアーム200の先端部CP1との間の最大距離L20をL[m]とし、ロボットアーム200の先端部CP1の繰り返し位置決め精度をX[m]としたとき、2R/B≦L/X≦100R/Bなる関係を満たす。
このように、視野サイズB、最大距離L(L20)、距離Rおよび繰り返し位置決め精度Xの関係を最適化することで、要求されるロボットアーム200の繰り返し位置決め精度X(繰り返し位置精度)を満足するのに必要十分な仕様のエンコーダー1の撮像素子31およびレンズ32を選定することができ、その結果、エンコーダー1の低コスト化、ひいてはロボット10Cの低コスト化を図ることができる。
なお、ロボット10Cにおいて、「第1回動軸O1とロボットアーム200の先端部CP1との間の最大距離L20」は、第1回動軸O1(回動軸)に沿った方向から見たとき、ロボットアーム200の先端部CP1が第1回動軸O1から最も遠くなる状態における第1回動軸O1と先端部CP1との間の距離である。また、ロボットアーム200の先端部CP1は、P点(第5回動軸O5と第6回動軸との交点)、第6アーム270の先端面の中心(エンドエフェクターの取り付け中心)またはハンド300の中心(TCP:ツールセンターポイント)のいずれかである。
以上では、エンコーダー1が基台210に対する第1アーム220の回動状態を検出する場合を説明したが、エンコーダー1が他のアームの回動状態を検出する場合も同様に、視野サイズB、最大距離L、距離Rおよび繰り返し位置決め精度Xの関係を最適化することができる。なお、この場合、エンコーダー1が回動状態を検出する2つのアームのうちの一方を「第1アーム」、他方を「第2アーム」と捉えればよい。
ここで、エンコーダー1が第1アーム220に対する第2アーム230の回動状態を検出する場合、第2回動軸O2とロボットアーム200の先端部CP1との間の最大距離、すなわち、第2回動軸O2(回動軸)に沿った方向から見たとき、ロボットアーム200の先端部CP1が第2回動軸O2から最も遠くなる状態における第2回動軸O2と先端部CP1との間の距離(最大距離L20に等しい)を「最大距離L」とすればよい。ここで、距離20は、特に限定されないが、例えば、0.175m以上0.85m以下であることが好ましい。
また、エンコーダー1が第2アーム230に対する第3アーム240の回動状態を検出する場合、第3回動軸O3とロボットアーム200の先端部CP1との間の最大距離、すなわち、第3回動軸O3(回動軸)に沿った方向から見たとき、ロボットアーム200の先端部CP1が第3回動軸O3から最も遠くなる状態における第3回動軸O3と先端部CP1との間の距離L21を「最大距離L」とすればよい。ここで、距離L21は、特に限定されないが、例えば、0.1m以上0.45m以下であることが好ましい。
また、エンコーダー1が第3アーム240に対する第4アーム250の回動状態を検出する場合、第4回動軸O4とロボットアーム200の先端部CP1との間の最大距離、すなわち、第4回動軸O4(回動軸)に沿った方向から見たとき、ロボットアーム200の先端部CP1が第4回動軸O4から最も遠くなる状態における第4回動軸O4と先端部CP1との間の距離L22を「最大距離L」とすればよい。
また、エンコーダー1が第4アーム250に対する第5アーム260の回動状態を検出する場合、第5回動軸O5とロボットアーム200の先端部CP1との間の最大距離、すなわち、第5回動軸O5(回動軸)に沿った方向から見たとき、ロボットアーム200の先端部CP1が第5回動軸O5から最も遠くなる状態における第5回動軸O5と先端部CP1との間の距離L23を「最大距離L」とすればよい。
また、エンコーダー1が第5アーム260に対する第6アーム270の回動状態を検出する場合、通常、第6回動軸O6(回動軸)に沿った方向から見たとき、ロボットアーム200の先端部CP1が第6回動軸O6と一致するため、前述した関係式を当てはめることができないが、先端部CP1が第6回動軸O6からずれている場合(例えば、ハンド300のTCPを先端部CPとしたときであって、そのTCPが第6回動軸O6からずれている場合)、第6回動軸O6とロボットアーム200の先端部CP1との間の距離を「最大距離L」とすればよい。
以上、本発明のロボットを図示の好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、前述した2つ以上の実施形態の構成を組み合わせてもよい。
また、前述した第1実施形態のエンコーダー1では、マーク検出部3を基台110に設け、マーク部2を第1アーム120に設けたが、マーク部2を基台110に設け、マーク検出部3を第1アーム120に設けてもよい。
また、エンコーダーの設置箇所は、前述した実施形態のような関節部に限定されず、相対的に回動する任意の2つのアームの関節部であってもよい。
また、前述した実施形態では、ロボットアームの数は、前述した実施形態の数1つであったが、ロボットアームの数は、これに限定されず、例えば、2つ以上でもよい。すなわち、本発明のロボットは、例えば、双腕ロボット等の複数腕ロボットであってもよい。
また、前述した実施形態では、ロボットアームが有するアームの数は、前述した実施形態の数に限定されず、例えば、3つ以上5つ以下、または、7つ以上であってもよい。
また、本発明のロボットは、建物等の構造物に固定設置されるものに限定されず、例えば、脚部を有する脚式歩行(走行)ロボットであってもよい。
1…エンコーダー、1A…エンコーダー、1B…エンコーダー、2…マーク部、3…マーク検出部、5…判断部、6…記憶部、10…ロボット、10B…ロボット、10C…ロボット、21…マーク、21A…マーク画像、21An…マーク画像、21An−1…マーク画像、21An−2…マーク画像、21An−3…マーク画像、21B…マーク画像、21X…マーク画像、31…撮像素子、32…レンズ、51…画像認識回路、100…ロボットアーム、110…基台、111…第1モーター、112…第1減速機、114…支持部材、115…軸受、120…第1アーム、121…アーム本体部、122…軸部、123…軸部、130…第2アーム、131…第2モーター、132…第2減速機、134…支持部材、135…軸受、140…作業ヘッド、141…スプラインシャフト、150…エンドエフェクター、160…配線引き回し部、170…慣性センサー、200…ロボットアーム、210…基台、220…第1アーム、230…第2アーム、240…第3アーム、250…第4アーム、260…第5アーム、270…第6アーム、300…ハンド、1111…回転軸、1311…回転軸、B…視野サイズ、C1…円弧、C2…円弧、CP…先端部、CP1…先端部、G…撮像画像、J1…第1軸(回動軸)、J2…第2軸(回動軸)、J3…軸、L…最大距離、L0…画素範囲、L1…画素範囲、L10…最大距離、L11…最大距離、L2…画素範囲、L20…最大距離、L21…距離、L22…距離、L23…距離、LY…中心線、O1…第1回動軸(回動軸)、O2…第2回動軸、O3…第3回動軸、O4…第4回動軸、O5…第5回動軸、O6…第6回動軸、P0…原点画素、PC…中心、PE…終了画素、PRI…画素、PS…開始画素、R…距離、RI…撮像領域、RS…探索領域、RU…有効視野領域、TA…基準画像、ΔX…中心間距離、ΔX1…中心間距離、ΔX2…中心間距離、β…傾斜角度

Claims (13)

  1. 基台と、
    前記基台に対して回動軸まわりに回動可能に設けられているロボットアームと、
    前記ロボットアームが前記回動することに伴って前記回動軸まわりに回動するマークと、前記マークを撮像する撮像素子と、を有し、前記撮像素子から出力される信号を用いて、前記ロボットアームの前記回動状態を検出するエンコーダーと、を備え、
    前記エンコーダーは、前記撮像素子の撮像画像に対して基準画像を用いてサブピクセル推定法によりテンプレートマッチングすることで前記マークを検出し、その検出結果を用いて、前記回動状態を判断する判断部を有し、
    前記撮像素子の1画素当たりの視野サイズをB[m]とし、前記回動軸と前記マークの中心との間の距離をR[m]とし、前記回動軸と前記ロボットアームの先端部との間の最大距離をL[m]とし、前記先端部の繰り返し位置決め精度をX[m]としたとき、
    2R/B≦L/X≦100R/Bなる関係を満たすことを特徴とするロボット。
  2. 第1アームと、前記第1アームに対して回動軸まわりに回動可能に設けられている第2アームと、を有するロボットアームと、
    前記第2アームが前記回動することに伴って前記回動軸まわりに回動するマークと、前記マークを撮像する撮像素子と、を有し、前記撮像素子から出力される信号を用いて、前記第1アームに対する前記第2アームの前記回動状態を検出するエンコーダーと、を備え、
    前記エンコーダーは、前記撮像素子の撮像画像に対して基準画像を用いてサブピクセル推定法によりテンプレートマッチングすることで前記マークを検出し、その検出結果を用いて、前記回動状態を判断する判断部を有し、
    前記撮像素子の1画素当たりの視野サイズをB[m]とし、前記回動軸と前記マークの中心との間の距離をR[m]とし、前記回動軸と前記ロボットアームの先端部との間の最大距離をL[m]とし、前記ロボットアームの先端部の繰り返し位置決め精度をX[m]としたとき、
    2R/B≦L/X≦100R/Bなる関係を満たすことを特徴とするロボット。
  3. 前記第1アームを第1回動軸まわりに回動可能に支持している部材と、
    前記第1アームが前記部材に対して回動することに伴って前記第1回動軸まわりに回動する第1マークと、前記第1マークを撮像する第1撮像素子と、を有し、前記第1撮像素子から出力される信号を用いて、前記部材に対する前記第1アームの回動状態を検出する第1エンコーダーと、
    前記回動軸である第2回動軸まわりに回動する前記マークである第2マークと、前記撮像素子である第2撮像素子と、を有し、前記エンコーダーである第2エンコーダーと、を備え、
    前記第2撮像素子の1画素当たりの視野サイズが前記第1撮像素子の1画素当たりの視野サイズに等しいこと、および、前記第2回動軸と前記第2マークの中心との間の距離が前記第1回動軸と前記第1マークの中心との間の距離に等しいことのうちの少なくとも一方を満足し、
    前記第1エンコーダーおよび前記第2エンコーダーのそれぞれの1回転当たりの分解能が14ビット以上である請求項2に記載のロボット。
  4. 前記エンコーダーは、前記回動軸まわりで周方向に沿って配置されている複数の前記マークを有しており、
    前記撮像素子は、前記回動軸まわりの周方向に互いに隣り合う2つの前記マーク全体を包含させて撮像する請求項2または3に記載のロボット。
  5. 前記判断部は、前記撮像画像の一部の領域に探索領域を設定し、前記探索領域内で前記テンプレートマッチングを行う請求項2ないし4のいずれか1項に記載のロボット。
  6. 前記判断部は、前記マークの前記回動軸まわりの角速度に関する情報に基づいて、前記撮像画像内における前記探索領域の第1方向での位置および長さのうちの少なくとも一方を変更可能である請求項5に記載のロボット。
  7. 前記判断部は、過去2回以上の前記回動状態の判断結果に基づいて、前記角速度に関する情報を算出する請求項6に記載のロボット。
  8. 前記判断部は、前記マークの前記回動軸まわりの角加速度に関する情報に基づいて、前記撮像画像内における前記探索領域の第1方向での位置および長さのうちの少なくとも一方を変更可能である請求項6または7に記載のロボット。
  9. 前記判断部は、過去3回以上の前記回動状態の判断結果に基づいて、前記角加速度に関する情報を算出する請求項8に記載のロボット。
  10. 前記判断部は、前記撮像画像内における前記探索領域の前記第1方向での位置に基づいて、前記撮像画像内における前記探索領域の前記第1方向に対して垂直な第2方向での位置および長さのうちの少なくとも一方を変更可能である請求項6ないし9のいずれか1項に記載のロボット。
  11. 前記判断部は、前記マークの前記回動軸まわりの回動角度に関する情報に基づいて、前記基準画像の姿勢を変更可能である請求項6ないし10のいずれか1項に記載のロボット。
  12. 前記判断部は、前記マークの前記回動軸まわりの回動角度が設定角度よりも大きいか否かを判断し、その判断結果に基づいて、前記基準画像の姿勢を変更する請求項11に記載のロボット。
  13. 前記ロボットアームに設けられている慣性センサーを備える請求項1ないし12のいずれか1項に記載のロボット。
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