JP6809153B2 - 溝入れ工具用ホルダ、溝入れ工具および溝入れ工具ユニット - Google Patents
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Description
また、本発明の一態様の溝入れ工具は、上述の溝入れ工具用ホルダと、一対の前記インサート取付部のうち少なくとも一方に取り付けられた前記切削インサートと、を備える。
また、一般的に溝入れ工具用ホルダの本体部には、高硬度材が設けられているため孔加工がコスト高になり易い。特に取付孔がネジ孔である場合には、更なるコスト高となることが見込まれる。一対の貫通孔は、1つの取付孔に取り付けられた閉塞部により塞がれている。したがって、複数の取付孔を設ける必要がなく、取付孔の加工コストを抑制できる。
図1は、一実施形態に係る溝入れ工具ユニット50の斜視図である。
図1に示すように、溝入れ工具ユニット50は、溝入れ工具1と、溝入れ工具1を支持するツールブロック51と、を備える。溝入れ工具ユニット50は、旋盤を用いた溝入れ加工および突っ切り加工などに用いられる。
ツールブロック51は、溝入れ工具1を支持するとともに、溝入れ工具1にクーラントを供給するためのブロックである。ツールブロック51は、対向面52と、第1段部53と、第2段部54と、一対のクーラント流路(第1のクーラント流路55Aおよび第2のクーラント流路55B)と、パッキン(第1のパッキン56Aおよび第2のパッキン56B)と、を有する。
また、第1および第2のパッキン56A、56Bは、上下方向の略中央に配置されている。後段において説明するように、第1又は第2のパッキン56A、56Bに囲まれた領域には、溝入れ工具1の第1および第2の貫通孔7、8が開口する。第1および第2の貫通孔7、8は、閉塞部20により塞がれ、第1および第2の貫通孔7、8のうち何れか一方にのみクーラントが流れる。
第1段部53は、対向面52の上側に位置する。第1段部53は、ネジ53bの回転に伴い下側(すなわち第2段部54側)に移動する3つの把持片53aを有する。把持片53aの下側には、把持面53fが設けられている。
第2段部54は、対向面52の下側に位置する。第2段部54は、上側を向く把持面54fを有する。把持面54fは、対向面52から離れるに従って上側に向かう方向に傾斜している。
図2は、本実施形態の溝入れ工具1の分解斜視図である。図3は、本実施形態の溝入れ工具1の正面図である。
溝入れ工具1は、溝入れ工具用ホルダ2と、切削インサート11と、を備える。溝入れ工具用ホルダ2は、切削インサート11を保持する。溝入れ工具用ホルダ2は、ツールブロック51に取り付けて使用される。溝入れ工具用ホルダ2は、ツールブロック51から供給されたクーラントを切削インサート11の切刃12に供給する。溝入れ工具用ホルダ2は、矩形板状の本体部10と、閉塞部20と、を有する。
本体部10は、矩形状の第1および第2の主面10a、10bと、第1および第2の主面10a、10bの間に位置する側部10c、10dと、を有する。
第1の主面10aは、閉塞部20が取り付けられる面である。また、第2の主面10bは、ツールブロック51の対向面52と対向する面である。
側部10c、10dは、第1および第2の主面10a、10bを繋ぐ。側部10c、10dは、一対の短辺側部10cと一対の長辺側部10dとに分類される。短辺側部10cは、第1および第2の主面10a、10bの短辺に沿って延びる。長辺側部10dは、第1および第2の主面10a、10bの長辺に沿って延びる。
主流路17aは、一端側において第1の貫通孔7と連通する。また、主流路17aの他端側には、第1および第2の分岐路17b、17cと分岐する分岐部17dが位置する。主流路17aは、第1の貫通孔7から第1のインサート取付部16Aが位置する短辺側部10c側に向かって直線的に延びて分岐部17dに達する。
閉塞部20は、図1に示すように、本体部10の第1の主面10a側に取り付けられる。また、閉塞部20は、図2に示すように、ネジ21と蓋体25とを有する。
ネジ21は、オネジが形成された軸部21aと、軸部21aの一端側に位置する頭部21bとを有する。ネジ21は、取付孔9に挿入される。
次いで、本実施形態の溝入れ工具1(および溝入れ工具用ホルダ2)の作用効果について説明する。
図4は、図3のIV−IV線に沿う断面図である。図4に示すように、溝入れ工具1は、第2の主面10bを、対向面52に対向させてツールブロック51に取り付けられている。第2の主面10bと対向面52との間には、第1のパッキン56A(および第2のパッキン56B)が、圧縮されている。第2の主面10b、対向面52および第1のパッキン56Aで囲まれた領域は、クーラントの流路中の設けられた液溜り部LPを構成する。
まず、閉塞部20のネジ21を十分に緩める。次いで、蓋体25をネジ21の頭部21b側に後退させて、突起部27を第2の貫通孔8から抜く。次いで、蓋体25を180°回転させる。次いで、突起部27を第1の貫通孔7に挿入するとともに、ネジ21を締めて、蓋体25を固定する。これにより、突起部27は第1の貫通孔7に嵌合して第1の内部流路17の連通部7aを塞ぐ。次いで、溝入れ工具1をツールブロック51から取り外して、180°回転して再度ツールブロック51にと取り付ける。以上の工程を経ることにより、クーラントを流す内部流路を、第1の内部流路17から第2の内部流路18に切り替えることができる。
また、本実施形態によれば、突起部27が第1および第2の貫通孔7、8のうち何れか一方の内側で内部流路17、18との連通部7a、8aを塞ぐ。これにより、突起部27が挿入された一方の貫通孔(第1又は第2の貫通孔7、8)から内部流路(第1又は第2の内部流路17、18)にクーラントが流れることを抑制できる。すなわち、第1および第2の内部流路のうち何れか一方のみにクーラントを流し他方にクーラントが流れることを抑制できる。したがって、容易にクーラントを流す内部流路17、18を切り替えることができる。
本実施形態によれば、取付孔9は、第1および第2の貫通孔7、8の間に位置する。これにより、取付孔9に取り付けられた閉塞部20が、第1および第2の貫通孔7、8を同時に塞ぐ構成を容易に実現できる。
図5、図6、図7は、それぞれ変形例1〜変形例3の閉塞部20A、20B、20Cの正面図である。各変形例の閉塞部20A、20B、20Cは、蓋体25A、25B、25Cの平面視形状が異なる。なお、上述の実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
変形例2の閉塞部20Bは、ネジ21と板状の蓋体25Bとを有する。蓋体25Bは、平面視で六角形状を有する。
変形例3の閉塞部20Cは、ネジ21と板状の蓋体25Cとを有する。蓋体25Cは、平面視で矩形状を有する。
変形例1、変形例2に示すように、蓋体25、25A、25Bは、第1および第2の貫通孔7、8を同時に塞ぐものであれば、円形に限らずいかなる形状を有していてもよい。
2…溝入れ工具用ホルダ
7…第1の貫通孔
8…第2の貫通孔
9…取付孔
10…本体部
10a、10b…主面
10c、10d…側部
11…切削インサート
12…切刃
13…角部
16A、16B…インサート取付部
7a,8a…連通部
17,18…内部流路(クーラント供給路)
20,20A,20B,20C…閉塞部
21…ネジ
21a…軸部
21b…頭部
25,25A,25B,25C…蓋体
27…突起部
50…溝入れ工具ユニット
51…ツールブロック
52…対向面
Claims (5)
- 切削インサートを保持した状態でツールブロックに取り付けて使用されツールブロックから供給されたクーラントを前記切削インサートの切刃に供給する溝入れ工具用ホルダであって、
矩形状の一対の主面と、一対の前記主面同士の間に位置する側部と、前記主面の対角に対応する前記側部の角部に位置し前記切削インサートが取り付けられる一対のインサート取付部と、を有する板状の本体部と、
前記本体部の一方の主面側に取り付けられた閉塞部と、を備え、
前記本体部には、
板厚方向に貫通する一対の貫通孔と、
それぞれ一対の前記貫通孔に連通し別々の前記インサート取付部の近傍まで延びる一対のクーラント供給路と、
前記閉塞部を取り付けるために設けられ一対の前記貫通孔の間に位置する取付孔と、が設けられ、
前記閉塞部は、前記本体部に取り付けられた状態で一対の前記貫通孔の前記一方の主面側の開口を塞ぎ、
前記閉塞部は、一対の前記貫通孔のうち何れか一方に挿入され前記クーラント供給路との連通部を塞ぐ突起部を有する、
溝入れ工具用ホルダ。 - 一対の前記貫通孔および前記取付孔は、前記主面の短手方向において中央に位置する、
請求項1に記載の溝入れ工具用ホルダ。 - 前記取付孔は、ネジ孔であり、
前記閉塞部は、前記ネジ孔に挿入されるネジと、前記ネジの頭部と前記主面との間に位置し一対の前記貫通孔の前記一方の主面側の開口を塞ぐ蓋体と、を有する、
請求項1又は2に記載の溝入れ工具用ホルダ。 - 請求項1〜3の何れか一項に記載の溝入れ工具用ホルダと、
一対の前記インサート取付部のうち少なくとも一方に取り付けられた前記切削インサートと、を備えた、
溝入れ工具。 - 請求項4に記載の溝入れ工具を備えた溝入れ工具ユニットであって、
前記溝入れ工具と、
前記溝入れ工具を支持する前記ツールブロックと、を備え、
前記ツールブロックは、
前記溝入れ工具の一方の前記主面と対向する対向面と、
前記対向面に開口するクーラント流路と、
前記クーラント流路の開口を囲み、前記対向面と前記本体部の前記主面との間で圧縮されるパッキンと、を有し、
前記溝入れ工具の一対の前記貫通孔が前記パッキンに囲まれる領域に開口する、
溝入れ工具ユニット。
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