JP6808878B1 - 吊下げ金具 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)吊部材に必要な任意の取付角度を規制することができない。
(2)上吊支体と下吊支体とが枢着部材を介して連結されているだけなので、垂下される吊部材を水平方向360度にわたり角度自在に取り付けることはできない(一方方向しか可動できない)。
(1)可動部(支持ボルト3)に取り付け後の遊び(ガタツキ)があるため、振れ止めとしての機能が低下する(例えば、ブレースとして変位しやすく、変位を許してしまう)。また、遊びがあるため、吊部材を取り付ける時に「共回り」してしまう。
(2)機器類の振動が伝わり、本部材に音が発生する。
(3)電動工具を使って施工しにくい。
(4)吊部材に必要な任意の取付角度を規制することができない。
第2の発明は、上部品には、中部品又は/及び下部品の可動範囲を規制するための上部品側規制部を有することを特徴とした同吊下げ金具である。
第3の発明は、上部品側規制部が、上部品の支持片の端部であることを特徴とした同吊下げ金具である。
第4の発明は、上部品側規制部が、左右いずれか一方又は双方を延伸させる支持片の端部であることを特徴とした同吊下げ金具である。
第5の発明は、上部品側規制部が、回動により中部品と当接する支持片の突起部、又は/及び、回動により下部品と当接する支持片の突起部であることを特徴とした同吊下げ金具である。
第6の発明は、被取付対象に当接する上部品の基体部を延伸させた延伸部に被取付対象との固定のための固定孔を設けることを特徴とした同吊下げ金具である。
第7の発明は、中部品が2組の支軸構造を軸支するために相対する一対の支持片2組を設けることを特徴とした同吊下げ金具である。
第8の発明は、中部品が支持片2組を基体部に対して上下別々の方向に設けることを特徴とした同吊下げ金具である。
第9の発明は、中部品には、中部品又は/及び下部品の可動範囲を規制するための中部品側規制部を有することを特徴とした同吊下げ金具である。
第10の発明は、中部品側規制部が、回動により上部品の基体部と当接する支持片の端部、又は/及び、回動により下部品の基体部と当接する支持片の端部であることを特徴とした同吊下げ金具である。
第11の発明は、中部品側規制部が、回動により上部品と当接する支持片の突起部、又は/及び、回動により下部品と当接する支持片の突起部であることを特徴とした同吊下げ金具である。
(1)本願発明に係る吊下げ金具は、中部品が直交する2組の支軸構造を有してそれぞれの支軸構造で上部品及び下部品と連結しているので、吊部材を水平方向360度にわたり角度自在に取り付けることができる。
(2)また、上部品に中部品又は/及び下部品の可動範囲を規制するための上部品側規制部を有しているので、垂下される吊部材を所定の範囲内で角度自在に取り付けることができる。
(3)さらに、被取付対象に当接する上部品の基体部を延伸させた延伸部に被取付対象との固定のための固定孔を設けることで、電動工具を使用して吊下げ金具を被取付対象に取り付けることができる。
(4)なお、中部品が支持片2組を基体部に対して上下別々の方向に設けることで、吊下げ金具をコンパクトなサイズにできる。
(5)本願発明に係る吊下げ金具は、中部品に中部品又は/及び下部品の可動範囲を規制するための中部品側規制部を有しているので、垂下される吊部材を所定の範囲内で角度自在に取り付けることができる。
(6)また、本願発明に係る吊下げ金具には遊嵌(遊び)を極力なくしているので、「ガタツキ」やそれに伴う「音」が発生しにくい。また、吊部材を取り付ける時の「共回り」も発生しにくい。
吊下げ金具10は、いずれも縦断面がコ字形の形状の上部品20,中部品30,下部品40を連結してなるものである。
その連結は、中部品30に直交する2組の支軸構造を有して、それぞれの連結軸50,60で上部品20及び下部品40と連結するようになっている。なお、連結軸50,60は重なり合う一対の支持片どうしをそれぞれ連結する構造で回動自在に軸支してもよい。
また、コ字形の部材が重なり合っているので、上部品20,中部品30,下部品40の変形に対しては全体的に強度アップとなっている。
吊下げ金具10は、天井スラブや駆体などの被取付対象90に取り付けられて使用される。吊下げ金具10は直交する2つの連結軸50,60を有しているので、図2(a)に図示するように連結軸60で前後に、そして、図2(b)に図示するように連結軸50で左右に可動する。従って、結果的に水平方向360度可動範囲があり、吊部材80を角度自在に取り付けることが可能になる。
図示するように、連結軸50によって中部品30を左側へ回動させた場合に、連結軸60による下部品40の回動に規制はない。また、下部品40を上部品20の支持片24の端部25と接触しない状態で右側へ回動させた場合にも同様に規制はない。しかし、図3のように中部品30を右側へ回動させた場合に、連結軸60による下部品40の回動が上部品20によって規制される(下部品40を回動しようとしても上部品20と接触して回動できなくなる)。
図示するように、吊下げ金具10は、被取付対象90に当接する上部品20の延伸部23の基体部21に被取付対象90との固定のための固定孔22を形成したので、電動工具70を使用して吊下げ金具10を被取付対象90に固定できる。
まず、上部品20の連結軸50の位置から端部25を有する右側端部までの長さを「A」とする。
次に、中部品30の連結軸50を軸支するための支持片31の折曲部32から軸孔33までの長さを「B」とする。
そして、図5下左図に図示するように、A>Bの場合に、端部25は下部品40と接触し、上部品側第1規制部になる。
一方で、図5下右図に図示するように、A<Bの場合に、端部25は下部品40と接触し得ないので、上部品側第1規制部にならない。
従って、吊下げ金具10において上部品側第1規制部を有するためには、A>Bである必要がある。そして、それにより、吊下げ金具10をコンパクトにできる。
(1)は、端部25bを凸形に湾曲させたものである。中部品30が連結軸50により回動するので、その回動の軌跡に合致した湾曲形状に端部25を形成すれば、中部品30の回動が安定する。
(2)は、端部25cを凹形に湾曲させたものである。
(3)は、端部25dを矩形状に大きく切り欠いたものである。
図1乃至図6で図示した上部品20は、固定孔22を1つのみ形成したものであるが(シングルタイプ)、図7−1に図示する上部品20eは、固定孔22eを左右に2つ形成したものである(ダブルタイプ)。このようにダブルタイプにすることで、被取付対象90に対する吊下げ金具10の固定がより確実なものとなる。
そして、この場合に、それぞれの固定孔22e,22eに対応した端部25e,25eを形成し、左右に上部品側第1規制部を有することができる。
図示する上部品20fは、図7−1に図示する支持片と同じく左右に上部品側第1規制部(端部25f、25f)を有するものであるが、基体部21の両端から垂下して支持片を構成するものではなく、基体部21fの両端以外の部分から垂下して一対の支持片24f,24fを構成している。
図示するように、中部品30は、略十字形に形成された板材を向かい合う片ごとに上下に分けて折り曲げることで形成されている。そして、基体部39に対して上側に折り曲げられた支持片31,31は軸孔33,33で連結軸50を軸支している。また、下側に折り曲げられた支持片35,35は軸孔37,37で連結軸60を軸支している。このように、極めてシンプルな構造で、中部品30は直交する2つの連結軸50,60を軸支できている。
(1)は、図8と異なり、基体部39に対して上下同じ側に一対の支持片2組(支持片31b,31b,35b,35b)を設けた中部品30bである。なお、連結軸50,60が干渉しないように支持片の長さは変えている。しかし、連結軸50,60が重なり合う一対の支持片どうしをそれぞれ連結する構造では同じ長さでも構わない。
(2)は、中空の直方体で形成された中部品30cである。
(3)は、中空の円柱体で形成された中部品30dである。
図示するように、下部品40は、略コ字形をしており、連結軸60によって中部品30に連結されている。
下部品40には、連結軸60用の軸孔43,43の他に、吊部材80を取り付けるための取付孔44と、吊部材80(図示省略)を螺合するナット45とを基体部49に有している。ここで、吊部材80の上部先端が連結軸60に当たるまでナット45と吊部材80を螺合させることにより位置調整ができ、吊部材80のナット45からの突出長さを設定するには、少なくとも連結軸60又は下部品40の基体部49の位置調整により、任意の長さで実施することができる。
なお、吊部材80を螺合するためのナット45は溶接されていなくてもよい。また、吊部材80を取り付けることができれば、バーリングタップ加工などで代替できて、ナット45に限るものでもない。
第2実施形態では、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
吊下げ金具100は、いずれも縦断面がコ字形の形状の上部品200,中部品300,下部品400を連結してなるものである。
その連結は、中部品300に直交する2組の支軸構造を有して、それぞれの連結軸500,600で上部品200及び下部品400と連結するようになっている。
また、図16に図示するように、天井スラブや側壁などの駆体を被取付対象90として斜め吊りされる吊部材80を角度自在に取り付ける吊下げ金具10(100)としても幅広く利用できるものである。
10 吊下げ金具
20 上部品
21 基体部
22 固定孔(ボルト孔)
23 延伸部
24 支持片
25 端部
26 端面
27 エッジ(角部)
30 中部品
31 支持片(上側)
32 折曲部
33 軸孔
35 支持片(下側)
37 軸孔
39 基体部
40 下部品
43 軸孔
44 取付孔
45 ナット
49 基体部
50 連結軸
60 連結軸
70 電動工具
80 吊部材
90 被取付対象
Claims (10)
- 垂下又は斜め吊りされる吊部材を角度自在に取り付ける吊下げ金具であって、
被取付対象に当接する基体部及び基体部から相対して垂下する一対の支持片を有する上部品と、吊部材を取り付ける下部品と、直交する2組の支軸構造を有してそれぞれの支軸構造で上部品及び下部品と連結する中部品と、を備え、
上部品には、中部品又は/及び下部品の可動範囲を規制するための上部品側規制部を有することを特徴とした吊下げ金具。 - 上部品側規制部は、上部品の支持片の端部であることを特徴とした請求項1記載の吊下げ金具。
- 上部品側規制部は、左右いずれか一方又は双方を延伸させる支持片の端部であることを特徴とした請求項2記載の吊下げ金具。
- 上部品側規制部は、回動により中部品と当接する支持片の突起部、又は/及び、回動により下部品と当接する支持片の突起部であることを特徴とした請求項1記載の吊下げ金具。
- 被取付対象に当接する上部品の基体部を延伸させた延伸部に被取付対象との固定のための固定孔を設けることを特徴とした請求項1から4のいずれかに記載の吊下げ金具。
- 中部品は2組の支軸構造を軸支するために相対する一対の支持片2組を設けることを特徴とした請求項1から5のいずれかに記載の吊下げ金具。
- 中部品は支持片2組を基体部に対して上下別々の方向に設けることを特徴とした請求項6記載の吊下げ金具。
- 中部品には、中部品又は/及び下部品の可動範囲を規制するための中部品側規制部を有することを特徴とした請求項1から7のいずれかに記載の吊下げ金具。
- 中部品側規制部は、回動により上部品の基体部と当接する支持片の端部、又は/及び、回動により下部品の基体部と当接する支持片の端部であることを特徴とした請求項8記載の吊下げ金具。
- 中部品側規制部は、回動により上部品と当接する支持片の突起部、又は/及び、回動により下部品と当接する支持片の突起部であることを特徴とした請求項8記載の吊下げ金具。
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