JP6808485B2 - 多様な深さを持つ溝と固定システムとを備えるカソードブロック - Google Patents

多様な深さを持つ溝と固定システムとを備えるカソードブロック Download PDF

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Description

本発明は、アルミニウム電解槽用のカソードブロック、その使用、並びにこれを含むカソードに関する。
電解槽は、例えば、通常は工場でホール・エルー法に従って実施されるアルミニウムの電解精錬などに用いられる。このホール・エルー法では、アルミナと氷晶石から構成される融剤を電気分解する。この場合、氷晶石(Na[AIF])は、融点を純粋なアルミナの2,045℃から、氷晶石、アルミナ及び添加物(フッ化アルミニウムとフッ化カルシウムなど)を含む混合物の約950℃まで低下させるために用いる。
この方法で使用される電解槽はカソード底面を有しており、このカソード底面は、例えば最大28個の互いに隣接する多数のカソードブロックから構成されており、これらのカソードブロックによってカソードが形成されている。この場合、カソードブロック間の中間スペースには、電解槽の溶融成分の漏れに対してカソードを密閉し、かつ電解槽の使用開始中に生じる機械的応力を補正するために、通常は炭素含有のラミング材が充填されている。カソードブロックは、電解槽の作動時に生じる熱的条件及び化学的条件に耐えるように、通常、グラファイトなどの炭素含有材料から構成されている。一般的に、カソードブロックの下面にはそれぞれ溝が設けられおり、それらの溝にはそれぞれ少なくとも1つ又は2つの母線(バスバー)が配置され、この母線を通ってアノードから供給される電流が送り出される。このとき、溝を境界づける個々のカソードブロック壁と母線との間の中間スペースには、しばしば鋳鉄が鋳込まれ、このことから母線の被覆が鋳鉄で製造されることにより、母線は電気的及び機械的にカソードブロックと接続される。カソード上面には、液体アルミニウムから成る、通常は高さが15〜50cmの層があって、その層の約3〜5cm上方には、個別のアノードブロックから形成されたアノードが配置されており、このアノードとアルミニウム表面との間には、電解質、すなわちアルミナと氷晶石を含む融剤がある。約1000℃で実施される電気分解においては、アルミニウムの密度が電解質の密度に比ベて大きいために、発生したアルミニウムが電解質層の下方に沈殿して、カソードの上面と電解質層との間の中間層として形成される。電気分解では、融剤の中で溶けたアルミナが電流によってアルミニウムと酸素に分解される。電気化学的には、液体アルミニウムから成る層が実際のカソードであり、その理由は、この層の表面でアルミニウムイオンが元素のアルミニウムに還元されるからである。しかし、以下では、カソードという用語は、電気化学的に見たカソード、すなわち液体アルミニウムから成る層を示すのではなく、電解槽の底面を形成する、例えば1つ以上のカソードブロックから構成された構成部品を示す。
ホール・エルー法で使用されるカソード構造体の主な欠点は、耐摩耗性が比較的弱いことであり、この脆弱な耐摩耗性は、カソードブロック表面が電気分解中に削り取られることによって出現する。このとき、カソードブロック表面の除去は、カソードブロックの長さにわたって均等に行われるのではなく、カソードブロック内部に不均質な電流分布が生じることにより、カソードブロックの端部でより大規模に除去が行われるため、電気分解がある程度進行すると、カソードブロックの表面がW字形に変化する。カソードブロック表面の不均質な除去により、カソードブロックの使用期間は除去量のもっとも大きい箇所によって制限される。この問題に対処するため、特許文献1では、1つ以上の母線を収容するために規定された溝が、カソードブロック長さに関して、カソードブロックの中心部の深さが両端部の深さよりも深くなっているカソードブロックが提案されている。これにより、電解槽を作動した場合、カソードブロック長さにわたって、ほぼ均質な垂直の電流分布が達成され、それによって、カソードブロック端部の摩耗の増加が抑制され、カソードの寿命も向上する。このとき、1つ又は複数の母線は従来のように鋳鉄で覆われており、この被覆は、溝と1つ又は複数の母線との間の中間スペースに液状の鋳鉄を鋳込むことによって行われる。しかし、そのようなカソードブロックは欠点も伴っている。液状の鋳鉄を溝と1つ又は複数の母線との間の中間スペースに鋳込む間及びその後、カソードブロックを含む電解槽の使用開始中及びその後、ならびに電解槽の停止中及びその後、さらに再稼働中及びその後では、カソードブロックが比較的大きな温度変化に晒されており、そのことが、カソードブロックに対する鋳鉄及び母線の膨張又は収縮を引き起こす原因となる。この膨張作用又は収縮作用は、温度勾配の発生によって強化されるおそれがある。以下、「大きな温度変化」について言及する場合は、前述した作用、すなわち膨張/収縮又は温度勾配のうち1つ又は両方が存在していることを意味する。カソードブロック材料の熱膨張係数よりも、鋳鉄及び母線材料の熱膨張係数の方が高いことにより、温度が上昇すると鋳鉄及び母線はカソードブロックに対して膨張し、逆に、温度が低下するとカソードブロックに対して収縮する。これにより、とくに矩形の断面を備える一般的な溝では、母線、鋳鉄及びカソードブロック間の電気的接触が悪化して構造の電気抵抗が上昇するため、電気分解プロセスのエネルギー効率が悪化することになる。これとは別に、溝と1つ又は複数の母線との間にある中間スペースに液状の鋳鉄を鋳込むまでは、1つ又は複数の母線が垂直方向にも水平方向にも動くことができるため、液状の鋳鉄を鋳込む際、及びそれに続いて鋳鉄を冷却して凝固させている間、この母線が溝の中を制御不能に動くおそれがあり、このことが同様に、母線、鋳鉄及びカソードブロック間に不均一な電気的接触を発生させる原因となり得る。また、このことは、構造の電気抵抗を上昇させるため、電気分解プロセスのエネルギー効率も悪化させる。鋳鉄の代わりに、ラミング材を使用してもよい。ラミング材としては、無煙炭、グラファイト及びそれらの任意の混合物をベースにしたラミング材を使用することができる。好ましくは、グラファイトをベースにしたラミング材が使用される。
カソードブロックの溝内での母線のずれを防止する又は少なくとも弱めるため、特許文献2では、グラファイトシートで内張りしたカソードブロックの溝を境界づける壁の中に、少なくとも1つの窪みを設けること、及び母線を溝の中に挿入した後、溝と1つ又は複数の母線との間に形成される中間スペースを液状の鋳鉄で満たして、その際、凝固した鋳鉄が少なくとも1つの窪みと係合するようにすることが提案されている。カソードブロックの長さにわたって見て、溝が多様な深さを有している場合に、母線を必ず溝底面に対して平行に移動させるためには、少なくとも1つの窪みが、溝底面に対して平行に通っていること、すなわち水平方向に対して傾斜していること、すなわち溝の底面壁まで一定の間隔を有していることが必要である。しかしながら、このことは、鋳鉄と母線材料との熱膨張係数がカソードブロックの材料と比べて高いこと、カソードブロックの溝と1つ又は複数の母線との間に形成される中間スペースに液状の鋳鉄を鋳込む間及びその後に生じる温度変化、ならびにカソードブロックを含む電解槽の使用開始中及び停止中、さらには再稼働中に発生する温度変化によって、一方では鋳鉄と1つ又は複数の母線との間で、他方では鋳鉄とカソードブロックとの間でせん断応力が生じ、このせん断応力は、例えばカソードブロック内の亀裂という形でカソードブロック機能に悪影響を与えるカソードブロックの損傷又はカソードブロックの破壊を引き起こすおそれがある。そのような損傷は、母線又は鋳鉄とカソードブロックとの間の導電性及び構造安定性の低下や、さらには全構造の機能停止にもつながる。前述したように、ここでは、鋳鉄の代わりにラミング材を使用することもできる。
以下では、鋳鉄について言及する場合、その都度明確に説明を加えることなく、この鋳鉄はラミング材で代替可能であることを理解しなければならない。
国際公開第2007/118510号 国際公開第2012/107412号
従って、本発明の課題は、とくにアルミニウム電解槽の使用に適したカソードブロックを提供することであり、このカソードブロックによって、電解槽を作動した場合にカソードブロック長さにわたってほぼ均質な垂直の電流分布が達成され、さらにこのカソードブロックは、温度変化が大きい場合にも、母線が挿入されかつ鋳鉄で被覆された状態で、とくに長い作動時間にわたって持続する低い電気抵抗率と、鋳鉄で被覆された母線とカソードブロックとの間の低い接触抵抗とを有し、また、温度変化が大きい場合にも、母線が挿入されかつ鋳鉄で被覆された状態で、亀裂などの機械的損傷に対して安定している。また、鋳鉄の代わりに、ラミング材を使用してもよい。
本発明に基づき、この課題は、炭素及び/又はグラファイトをベースにしたアルミニウム電解槽用のカソードブロックによって解決され、このカソードブロックは、少なくとも1つの母線を収容するための、カソードブロックの長手方向に延伸する少なくとも1つの溝を有し、この少なくとも1つの溝の少なくとも1つが、カソードブロックの長さにわたって見て、多様な深さを有しており、この多様な深さを持つ少なくとも1つの溝を境界づけるカソードブロックの壁の中には少なくとも1つの窪みが設けられており、この窪みがカソードブロックの長手方向に水平に延伸している。
本発明において、カソードブロックの長手方向に水平に延伸する窪みとは、この窪みがカソードブロックの長手面に対して平行に延伸していることを意味する。この場合、平行な延伸とは、この窪みがそれぞれの箇所で、カソードブロックの長手面に対して、8°よりも小さい角度、好ましくは5°よりも小さい角度、とくに好ましくは2°よりも小さい角度、さらに好ましくは1°よりも小さい角度、極めて好ましくは0.5°よりも小さい角度、もっとも好ましくは0.1°よりも小さい角度を有することを意味している。この関連において、長手面とは、カソードブロックの長手軸方向に延伸し、かつ溝に向かい合うカソードブロック側の表面に対して平行に通る面を意味している。
さらに、本発明において、窪みとは、単なる表面の粗さとは異なり、溝を境界づける壁の表面に対して少なくとも0.5mm及び好ましくは少なくとも2mmの深さを有する凹部を意味する。
本発明に基づき、カソードブロックの長手方向に水平に延伸する少なくとも1つの窪みを、カソードブロックの溝を境界づける壁の中に、とくに好ましくは両方の側壁の中に設けることによって、とくに多様な深さを持つ溝をカソードブロックの中に形成する場合でも、母線が溝に挿入されかつ鋳鉄で被覆された状態で、低い電気抵抗と低い接触抵抗とを有するカソードブロックができることが明らかとなった。これとは別に、カソードブロックの長手方向に水平に延伸する窪みを、カソードブロックの溝を境界づける壁の中に設けることにより、大きな温度変化が生じたとしても、母線が溝の中に挿入されかつ鋳鉄で被覆された状態で、例えばカソードブロックの亀裂など、カソードブロックの機械的損傷が確実に防止される。1つには、カソードブロックの長手方向に多様な深さを持つ溝を設けることによって、カソードブロック表面に均等な電流密度分布が実現されるため、このカソードブロックを備える電解槽を作動した場合は、カソードブロックの長手方向に同じ溝深さを備えるカソードブロックを使用することによって局所的に高い電流密度が生じると考えられる領域においても、カソードブロック材料が過度に除去されるのを有効に防止する。溝深さを適切に適合させることにより、電流密度分布を広い範囲で修正し、均一化することができる。カソードブロックがその溝の中にカソードブロックの長手方向に水平に延伸する窪みを有することによって、鋳鉄で被覆された母線はカソードブロックの溝の中に垂直に固定されるが、カソードブロックの水平方向への運動はある程度許容される。鋳鉄で被覆された母線のこの水平運動により、とくに、カソードブロックを含む電解槽の使用開始中及びその後、又は停止中に急激な温度変化が生じても、鋳鉄で被覆された母線とカソードブロックとの間に発生するせん断応力は確実に防止される。このようなせん断応力は、窪みが斜めに配置されている場合、カソードブロック材料の熱膨張係数に比べ鋳鉄と母線材料の熱膨張係数が高いことにより、カソードブロックに対する鋳鉄と母線の膨張又は収縮がより大きくなるために発生すると考えられる。これにより、電解槽が長時間作動している間でも、例えば亀裂などのカソードブロックの損傷又はカソードブロックの破壊が確実に防止され、同時に母線又は鋳鉄とカソードブロックとの間の優れた導電性も確保される。鋳鉄で被覆された母線はカソードブロックの溝の中に垂直に固定されているので、使用開始中にカソードブロックに対してカソードバー/鋳鉄構造が熱膨張することによって、溝底面へのカソードバー/鋳鉄構造の有利な接触圧力が生じる。このことで電気的接触が改善され、電気抵抗が小さくなり、それによってエネルギー効率が上昇する。特許文献2から知られているカソードブロックに対してもう1つの有利な点は、カソードブロックの溝をコストのかかる高価なグラファイトシートで内張りしていなくても、これらの優れた特性が達成されることである。これにより、大きな温度変化が生じても、全体として、鋳鉄、母線及びカソードブロックの熱膨張係数が異なることによって生じる引張応力、せん断応力及び圧縮応力をコントロールすることが可能になり、カソードブロックの優れた導電性と機械的安定性が、母線が溝の中に挿入されかつ鋳鉄で被覆された状態でも確保される。
電気分解作動中に、カソードブロック表面にとくに均等な垂直の電流密度分布を達成するため、本発明の発展形態では、多様な深さを持つ少なくとも1つの溝の少なくとも1つ及び好ましくは全ての溝において、長手側の両端部の溝深さが中心部の溝深さよりも浅くなっている。このようにして、電気分解作動時に供給される電流を、カソードブロックの全長にわたって均等に分配することが可能になることから、カソードブロックの長手側端部における過度の電流密度が回避され、かつカソードブロックの端部における早期の摩耗が防止される。そのような均等な電流密度分布がカソードブロックの長さにわたって達成されることによって、さらに、電気分解時には電磁場の相互作用によって引き起こされるアルミニウム融剤内の動きも防止されることから、アルミニウム融剤の表面上の比較的低い高さにアノードを配置することが可能となる。これにより、アノードとアルミニウム融剤との間の電気抵抗が小さくなり、実施される溶融塩電解のエネルギー効率が上昇する。この実施基形態のもう1つの特別な利点は、溝を形成する際に、溝の窪みの中に設けられている、必要に応じて鋳鉄で被覆された母線が、電解槽の使用開始の際に温度が上昇している間及び温度上昇後に水平方向に膨張し、その結果、この箇所で溝を境界づけているカソードブロックの底面壁にそれぞれ母線が押し付けられ、それによって、鋳鉄で被覆された母線とカソードブロックとの間の接触抵抗が小さくなることである。
前述の実施形態では、多様な深さを持つ少なくとも1つの溝の少なくとも1つの深さについて、カソードブロックの長手方向に見て、好ましくはカソードブロックの一方の長手側端部から中心部までの少なくともほぼ均一に増加し、カソードブロックの中心部から他方の長手側端部までの少なくともほぼ均一に減少しているため、カソードブロックの長手方向断面で見ると、少なくともほぼ三角形の溝が生じる。これにより、前述した利点が、さらに強化された形で達成される。
本発明のもう1つの好ましい実施形態によれば、多様な深さを持つ少なくとも1つの溝を境界づける壁が、1つの底面壁及び2つの側壁を備えており、2つの側壁のそれぞれには、カソードブロックの長手方向に水平に延伸する窪みが少なくとも1つずつ設けられている。このようにして、母線の水平方向への十分な運動と同時に、溝の中でのとくに有利な母線の垂直固定が達成されることから、大きな温度変化が生じても、鋳鉄、母線及びカソードブロックの熱膨張係数が異なることによって生じるせん断応力が確実に防止される。
好ましくは、多様な深さを持つ少なくとも1つの溝を境界づける壁が、1つの底面壁及び2つの側壁を備えており、各側壁には、カソードブロックの長手方向に水平に延伸する窪みが正確に1つずつ設けられている。このようにして、比較的少ない製造コストで、母線の水平方向への十分な運動と同時に、溝の中でのとくに有利な母線の垂直固定が達成されることから、大きな温度変化が生じても、鋳鉄、母線及びカソードブロックの熱膨張係数が異なることによって生じるせん断応力が確実に防止される。
同様に、好ましくは、多様な深さを持つ少なくとも1つの溝を境界づける壁が1つの底面壁及び2つの側壁を備えており、各側壁には、カソードブロックの長手方向にそれぞれ水平に延伸する窪みが2つずつ設けられている。このようにして、個々の窪みの深さが比較的浅い場合でも、母線の水平方向への十分な運動と同時に、溝の中でのとくに有利な母線の垂直固定が達成される。
この場合、カソードブロックは、カソードブロックの同一側面に配置されている溝を2つ有していてもよく、2つの溝は同じ寸法を有し、これらの溝を境界づける壁が、それぞれ1つの底面壁及び2つの側壁を備えており、各側壁には、カソードブロックの長手方向に水平に延伸する窪みが1つずつ設けられているか、又は各側壁には、カソードブロックの長手方向に水平に延伸する窪みが2つずつ設けられている。これにより、2つの溝を有するカソードブロックについて、比較的少ない製造コストで、母線の水平方向への十分な運動と同時に、溝の中でのとくに有利な2本の母線の垂直固定が達成されることから、大きな温度変化が生じても、鋳鉄、母線及びカソードブロックの熱膨張係数が異なることによって生じるせん断応力が確実に防止される。
前述の実施形態の代替として、カソードブロックは溝を1つだけ備えていてもよい。
基本的に、少なくとも1つの溝は、周知のあらゆる断面形状を有していてもよいが、少なくとも1つの溝の少なくとも1つ及び好ましくは少なくとも1つの溝のそれぞれが、少なくともほぼ矩形の、好ましくは矩形の断面を有している場合は、とくに有利な結果が得られる。
母線の水平方向への十分な運動と同時に、必要に応じて鋳鉄で被覆された母線のとくに有利な垂直固定を溝の中で確保するため、本発明の発展形態では、少なくとも1つの窪みの少なくとも1つ及びとくに好ましくは少なくとも1つの窪みのそれぞれが、少なくとも1つの溝の全長の少なくとも60%にわたって、好ましくは少なくとも80%にわたって、とくに好ましくは少なくとも90%にわたって、極めて好ましくは少なくとも95%にわたって、もっとも好ましくは少なくともほぼ全長にわたって、連続して延伸していることが提案される。
同じ理由から、少なくとも1つの窪みの少なくとも1つ及びとくに好ましくは少なくとも1つの窪みのそれぞれが、0.5mm〜40mm、好ましくは2mm〜30mm、とくに好ましくは5mm〜20mmの深さを有していることが好ましい。
さらに同じ理由から、少なくとも1つの窪みの少なくとも1つ及びとくに好ましくは少なくとも1つの窪みのそれぞれが、カソードブロックの高さに関係する2mm〜40mm、好ましくは5mm〜30mm、とくに好ましくは10mm〜20mmの開口幅を有していることが好ましい。
基本的に、少なくとも1つの窪みは、それぞれ多角形又は湾曲した断面を有していてよい。少なくとも1つの窪みへの鋳鉄被覆の有利な係合に関して、また同時に、鋳込む際に確実かつ正常に鋳鉄を窪みに充填することに関して、少なくとも1つの窪みの少なくとも1つ及びとくに好ましくは少なくとも1つの窪みのそれぞれが、少なくともほぼ半円形、三角形、矩形又は台形の断面、好ましくは半円形、三角形、矩形又は台形の断面を有している場合は、とくに有利な結果が得られる。
本発明のもう1つの好ましい実施形態によれば、少なくとも1つの窪みが、少なくともほぼ垂直に、好ましくは垂直に、少なくとも1つの溝を境界づけるカソードブロックの壁の中まで延伸している。
本発明によれば、少なくとも1つの窪みが、溝の深さ方向に見て、窪みのそれぞれの端部で、窪みとそれに隣接する溝壁部分との間にある移行部によって境界づけられている。この移行部が角度をつけて形成されている場合、隣接する溝壁部分と窪みの壁との間の角度は、カソードブロック内側から見て、少なくとも90°〜160°、とくに好ましくは90°〜135°、極めて好ましくは100°〜120°である。
この移行部が湾曲した状態で形成されているケースでは、場合によっては必ずしも理想的に円形状に湾曲している必要はないが、移行部の湾曲半径は、好ましくは最大50mm、とくに好ましくは最大20mm、もっとも好ましくは最大5mmである。
さらに本発明はカソードブロックの構造にも関し、この構造は、少なくとも1つの前述したカソードブロックを含み、少なくとも1つのカソードブロックの、多様な深さを持つ少なくとも1つの溝の少なくとも1つに、少なくとも1つの母線が設けられており、この母線は、少なくとも部分的に、鋳鉄から成る被覆を有し、この被覆の少なくとも一部が、少なくとも1つの窪みと係合している。
本発明の好ましい実施形態によれば、少なくとも1つの窪みと係合している、鋳鉄から成る被覆部分は、窪みに対して相補的に形成されている。このようにして、鋳鉄から成る被覆が窪みととくに有利なポジティブ結合(オス結合)によって係合することで、鋳鉄被覆と、この被覆に結合している母線とがカソードブロックにとりわけ効果的に機械的に固定され、さらに、大きな温度変化によって生じる、鋳鉄、母線及びカソードブロック間のせん断応力を回避するために十分な、水平方向への母線の運動も可能である。
好ましくは、鋳鉄から成る被覆が、その全長の少なくとも50%にわたって、さらに好ましくは少なくとも80%にわたって、とくに好ましくは少なくとも90%にわたって、極めて好ましくは少なくとも95%にわたって、もっとも好ましくは少なくともほぼ全長にわたって、少なくとも1つの窪みと係合している。これにより、前述した利点が、とくに高いレベルで達成される。
同じ理由から、本発明のもう1つの好ましい実施形態によれば、少なくとも1つの窪みと係合する被覆部分及び必要に応じて被覆によって覆われている母線は、窪みの少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、とくに好ましくは少なくとも90%、極めて好ましくは少なくとも95%、もっとも好ましくは100%を占めるようになっている。これにより、カソードブロックの垂直方向への母線の好ましくないずれと、とくに溝からの母線の落下とを、とりわけ確実に回避することができる。
本発明の発展形態では、カソード構造体のカソードブロックが、少なくともほぼ矩形の、好ましくは矩形の断面を備える溝を有しており、この溝の中に1本又は互いにに隣接する2本の母線が挿入され、溝と母線との間にある中間スペースに鋳鉄を詰めて、この鋳鉄が少なくともほぼその全長にわたって、少なくとも1つの窪みと係合するようにすることが提案される。
本発明のもう1つの対象は、少なくとも1つの前述したカソードブロック又は少なくとも1つの前述したカソード構造体を備えるカソードである。
さらに、本発明は、金属を製造する溶融塩電解、とくに好ましくはアルミニウムを製造する溶融塩電解を実施するための、前述したカソードブロック、前述したカソード構造体又は前述したカソードの使用にも関する。
本発明のもう1つの対象は、炭素及び/又はグラファイトをベースにしたアルミニウム電解槽用のカソードブロックであり、詳細には少なくとも1つの母線を収容するための、カソードブロックの長手方向に延伸する少なくとも1つの溝を有する前述したカソードブロックであって、少なくとも1つの溝の少なくとも1つが、カソードブロックの長さにわたって見て、多様な深さを有しており、この溝が壁によって境界づけられており、この壁には、溝の中まで延伸する少なくとも1つの突出部が設けられている。
本発明に基づき、母線又はその鋳鉄被覆の端部の接触面として働く、溝の中まで延伸する少なくとも1つの突出部を設けることにより、とくに、多様な深さを持つ溝をカソードブロックの中に形成する場合にも、溝の中に挿入されている母線は、詳細にはカソードブロックの長さに対してそれぞれ半分の長さを備える、互いに隣接して溝の中に取り付けられている2本の母線についても、突出部の形態に応じて、垂直方向及び/又は水平方向に固定されるため、カソードブロックと、その溝の中に挿入されかつ鋳鉄で被覆されている母線とを備えるカソード構造体の製造時に溝と母線との間にある中間スペースの中に液状の鋳鉄を鋳込む際や、詳細にはそれに続く鋳鉄の冷却及び凝固の進行中においても、一般的に鋳鉄と母線材料の熱膨張がカソードブロック材料の熱膨張に比べて高いとしても、母線、鋳鉄及びカソードブロック間の電気的接触の悪化や不均一を引き起こすおそれのある制御できない母線の動き又はずれを確実に回避するカソードブロックが作られる。従って、溝の中まで延伸する少なくとも1つの突出部は、1本の母線の1個のエンドピース又は2本の母線の2個のエンドピースが接触するサポートラグ又はサポートタブである。そのことに基づいて、挿入されている母線又は挿入されかつ鋳鉄で被覆された母線を備えたカソードブロックから作られるカソード構造体は、大きな温度変化が生じても、低い電気抵抗率ならびに鋳鉄で被覆された母線とカソードブロックとの間の低い接触抵抗を有し、詳細には持続的に低い電気抵抗率ならびに鋳鉄で被覆された母線とカソードブロックとの間の低い接触抵抗も有している。従って、本発明に基づくカソードブロックは、とくにカソードブロックの長さに対してそれぞれ半分の長さを備える、互いに隣接して溝の中に取り付けられている2本の母線を収容するのに適しており、この場合、突出部は、好ましくはカソードブロックの中央に設けられているため、2本の母線のそれぞれ片方の端部が、突出部によって形成されている接触面に接触することができる。さらに、本発明に基づくカソードブロックは、とくに断面が矩形に形成された母線にも適している。具体的にはカソードブロックの溝壁に、カソードブロックの長手方向に水平に延伸する窪みが追加的に設けられている場合、カソードブロックの溝を境界づける壁の中では、大きな温度変化が生じても、母線が溝の中に挿入されかつ鋳鉄で被覆された状態で、例えばカソードブロックの亀裂など、カソードブロックの機械的損傷が確実に防止される。この場合、カソードブロックの長手方向に多様な深さを持つ溝を使用することによって、カソードブロック表面に均等な電流密度分布が実現されるため、このカソードブロックを含む電解槽を作動した場合は、カソードブロックの長手方向に同じ溝深さを備えるカソードブロックを使用することによって局所的に高い電流密度が生じると考えられる領域においても、カソードブロック材料が過度に除去されるのを有効に防止する。溝深さを適切に適合させることにより、電流密度分布を広い範囲で修正し、均一化することができる。これにより、大きな又は急激な温度変化が生じても、全体として、鋳鉄、母線及びカソードブロックの熱膨張係数が異なることによって生じる引張応力、せん断応力及び圧縮応力をコントロールすることが可能になり、カソードブロックの優れた導電性と機械的安定性が、母線が溝の中に挿入されかつ鋳鉄で被覆された状態でも確保される。
電気分解作動中に、カソードブロック表面にとくに均等な垂直の電流密度分布を達成するため、本発明の発展形態では、多様な深さを持つ少なくとも1つの溝の少なくとも1つ及び好ましくは全ての溝において、長手側の両端部の溝深さが中心部の溝深さよりも浅くなっている。このようにして、電気分解作動時に供給される電流を、カソードブロックの全長にわたって均等に分配することが可能になることから、カソードブロックの長手側端部における過度の電流密度が回避され、かつカソードブロックの端部における早期の摩耗が防止される。そのような均等な電流密度分布がカソードブロックの長さにわたって達成されることによって、さらに、電気分解時には電磁場の相互作用によって引き起こされるアルミニウム融剤内の動きも防止されることから、アルミニウム融剤の表面上の比較的低い高さにアノードを配置することが可能となる。これにより、アノードとアルミニウム融剤との間の電気抵抗が小さくなり、実施される溶融塩電解のエネルギー効率が上昇する。この実施基形態のもう1つの特別な利点は、これを形成する際に、少なくとも1つの突出部によって固定される、必要に応じて鋳鉄で被覆された母線が、電解槽の使用開始の際に温度が上昇している間及び温度上昇後に水平方向に膨張し、その結果、この箇所で溝を境界づけているカソードブロック溝の底面壁にそれぞれ母線が押し付けられ、それによって、鋳鉄で被覆された母線とカソードブロックとの間の接触抵抗が小さくなることである。
前述の実施形態では、多様な深さを持つ少なくとも1つの溝の少なくとも1つの深さについて、カソードブロックの長手方向に見て、好ましくはカソードブロックの一方の長手側端部から中心部までの少なくとも大部分がほぼ均一に増加し、カソードブロックの中心部から他方の長手側端部までの少なくとも大部分がほぼ均一に減少しているため、カソードブロックの長手方向断面で見ると、少なくともほぼ三角形の溝が生じる。これにより、前述した利点が、さらに強化された形で達成される。
本発明のもう1つの好ましい実施形態によれば、多様な深さを持つ少なくとも1つの溝を境界づける壁が、1つの底面壁及び2つの側壁を備えており、底面壁には、溝の中まで延伸している少なくとも1つの突出部が設けられており、この突出部は、少なくとも1つの溝の中に好ましくは垂直に延伸している。このようにして、とくに母線の水平方向への十分な運動と同時に、溝の中でのとくに有利な母線の垂直固定が達成できることから、大きな温度変化が生じても、鋳鉄、母線及びカソードブロックの熱膨張係数が異なることによって生じるせん断応力が確実に防止される。
本発明のもう1つの好ましい実施形態によれば、前述した実施形態での少なくとも1つの突出部が、底面壁に向かい合う突出部側に、少なくとも1つの母線のための少なくとも1つの接触面を有しており、この接触面の少なくとも一部は、溝に向かい合うカソードブロック側の表面に対して少なくともほぼ平行に、好ましくは平行に、すなわちカソードブロックの溝を境界づける壁の側壁の下端部に対して垂直に通っている。そのような接触面は、1本又は2本の母線をサポートするのにとりわけよく適している。
これに関しては、少なくとも1つの突出部の少なくとも1つの接触面の少なくとも1つが、平面的で、好ましくは少なくともほぼ矩形であり、かつ溝に向かい合うカソードブロック側の表面に対して少なくともほぼ平行に通るように、とくに好ましくは矩形であり、かつ溝に向かい合うカソードブロック側の表面に対して平行に通るように形成されている。
具体的には2本の母線の2つの隣接するエンドピースに対しても十分に広い接触面を得るため、本発明の発展形態では、底面壁に向かい合う少なくとも1つの突出部の側が接触面によって境界づけられ、この接触面は完全に平面的で、好ましくは少なくともほぼ矩形であり、かつ溝に向かい合うカソードブロック側の表面に対して少なくともほぼ平行に通るように、とくに好ましくは矩形であり、かつ溝に向かい合うカソードブロック側の表面に対して平行に通るように形成されている。従って、この実施形態では、カソードブロックの底面壁に向かい合う突出部の面全体が、1本又は2本の母線の1つ又は2つのエンドピース用の接触面として形成されている。
前述の実施形態は、例えば、少なくとも1つの突出部が、カソードブロックの長手方向の断面で見て、突出部の高さ全体にわたって少なくともほぼ矩形又は台形に、好ましくは矩形又は台形に形成されており、底面壁に向かい合う少なくとも1つの突出部の側が接触面によって境界づけられ、平面的で、少なくともほぼ矩形であり、かつ溝に向かい合うカソードブロック側の表面に対して少なくともほぼ平行に通るように、好ましくは矩形であり、かつ溝に向かい合うカソードブロック側の表面に対して平行に通るように形成されている。
カソードブロックの長手方向を通る、矩形の接触面の範囲は、好ましくは20〜600mmであり、とくに好ましくは50〜400mm、極めて好ましくは100〜300mm、もっとも好ましくは150〜250mm、例えば200mmなどであり、これに対して、カソードブロックの横幅方向に通る、矩形の接触面の範囲は、矩形の接触面の平面で測定して、溝の幅の好ましくは少なくとも50%、さらに好ましくは少なくとも80%、とくに好ましくは少なくとも90%、極めて好ましくは100%である。
前述の実施形態の代替の、本発明のとくに好ましい実施形態によれば、底面壁に向かい合う、少なくなくとも1つの突出部の側が、カソードブロックの長手方向に見て、2つの外側部分及びそれらの間に配置されている中心部分を有している面によって境界づけられ、2つの外側部分は、それぞれが母線用の接触面を形成しており、それぞれ平面的で、好ましくは少なくともほぼ矩形であり、かつ溝に向かい合うカソードブロック側の表面に対して少なくともほぼ平行に通るように、とくに好ましくは矩形であり、かつ溝に向かい合うカソードブロック側の表面に対して平行に通るように形成されており、溝の深さに関して、同じ高さにあり、これに対して中心部分は、底面壁から見て、2つの外側部分に対して溝の中まで突出するように形成されている。この実施形態は、とくに、カソードブロックの長さに対してほぼ半分の長さを備える2本の母線を収容するために形成されているカソードブロックにとって好ましい。すなわちこれは、突出部の中心部分に設けられている突起を境に、それぞれが母線のエンドピース用の接触面を形成している、突出部の隣接する2つの外側部分が、溝の深さ方向に延伸する隔壁によって互いに分離されるため、2本の母線のエンドピースがそれぞれに向かい合う隔壁側面に接触し、それによって2本の母線は垂直方向に固定されるだけではなく、これらの2つのエンドピースで水平方向にも固定されるからである。これにより、2本の母線は、温度上昇によって膨張する場合、決まった方向に、すなわちカソードブロックの方向に膨張する。このことから、必要に応じて鋳鉄で被覆された2本の母線が、電解槽の使用開始の際に温度が上昇している間及び温度上昇後にカソードブロック方向へ膨張する結果、水平方向に膨張し、この箇所で溝を境界づけているカソードブロックの底面壁にそれぞれ母線が押し付けられ、それによって、鋳鉄で被覆された母線とカソードブロックとの間の接触抵抗が小さくなる。
前述した利点をとりわけ高いレベルで達成するため、好ましくは、突出部の中心部分が、カソードブロックの長手方向の断面で見て、矩形に、すなわち矩形のラグの形に形成されていることにより、2つの外側部分と中心部分との間にそれぞれ段が形成されている。この段は、接触面から突起への移行部分が直角になっていてもよく、あるいは丸みが付けられていてもよい。
具体的には、この段の高さが10〜100mm、好ましくは40〜80mm、とくに好ましくは50〜70mmであり、これに対して、カソードブロックの横幅方向に通る段の範囲が、溝の幅の好ましくは少なくとも50%、さらに好ましくは少なくとも80%、とくに好ましくは90%、極めて好ましくは100%である場合は、良好な結果が得られる。
前述の実施形態は、例えば、少なくとも1つの突出部が、カソードブロックの長手方向の断面で見て、突出部の高さの20%〜80%にわたって、好ましくは30%〜50%にわたって、少なくともほぼ矩形又は台形に、好ましくは矩形又は台形に形成されており、底面壁に向かい合う、突出部のこの部分の側面には、カソードブロックの長手方向に見て中央に配置された突起又はラグが設けられ、これが突出部の残りの高さにわたって延伸している。
本発明のもう1つの好ましい実施形態によれば、少なくとも1つの突出部が、カソードブロックの長手方向に関して、溝が突出部自体を無視した場合に最大深さを有している箇所に配置されている。前述したように、とくに好ましいのは、多様な深さを持つ溝が、その長手側の中心部よりもその両端部で深さが浅くなっており、詳細には溝の深さが、カソードブロックの長手方向に見て、カソードブロックの長手側の一方の端部から中心部まで少なくともほぼ連続して増加し、カソードブロックの中心部から他方の長手側の端部までは少なくともほぼ均一に減少している場合に、少なくとも1つの突出部が、カソードブロックの長手方向に関して、好ましくは中央に配置されていることである。
さらに、少なくとも1つの突出部が、溝の全幅の少なくとも50%にわたって、好ましくは少なくとも80%にわたって、とくに好ましくは少なくとも90%にわたって、極めて好ましくは全幅にわたって延伸しているのが有利であると判明した。これにより、一方では突出部の十分な機械的安定性が達成され、他方では母線のエンドピースが、少なくとも大部分又はその全幅にわたり、突出部によって形成されている接触面に接触することができる。
基本的に、少なくとも1つの突出部は、例えば金属など、あらゆる任意の材料から構成されていてよい。しかし、少なくとも1つの突出部は、残りのカソードブロックの材料と同じ熱膨張係数を有する材料から構成されているのが好ましい。とくに好ましくは、少なくとも1つの突出部が、カソードブロックの残りの部分と同じ材料から構成されている。
本発明に基づき、カソードブロックは、炭素及び/又はグラファイトをベースにして構成されている。十分な導電性と耐摩耗性に関して、具体的には、少なくとも1つの突出部及びカソードブロックのその他の部分が、アモルファス、グラファイト及び/又は黒鉛化カーボンから構成されている場合は、良好な結果が得られる。
本発明の発展形態では、少なくとも1つの突出部とカソードブロックの残りが、モノリシックに、すなわち一体形成になっていることが提案される。これにより、カソードブロックの残りの部分に対する突出部の接続の機械的安定性がとくに高められる。
この代替として、少なくとも1つの突出部が、カソードブロックの底面壁で接続手段と接続されていてもよい。このことは、例えば、樹脂、セメント、タール等の物質又はこれらの物質を任意に混ぜた混合物などの接着剤を用いて、少なくとも1つの突出部をカソードブロックの残りの部分に接着することによって、あるいは固定手段を使ってカソードブロックの残りの部分と機械的に接続することによって達成することができる。
さらに本発明はカソードブロックの構造にも関し、この構造は、少なくとも1つの前述したカソードブロックを含み、少なくとも1つのカソードブロックの、多様な深さを持つ少なくとも1つの溝の少なくとも1つに、少なくとも1つの母線が設けられており、この母線は、好ましくは少なくとも部分的に、鋳鉄から成る被覆を有し、必要に応じて鋳鉄で被覆された母線は、少なくとも1つの突出部の少なくとも一部に接触している。
好ましくは、このカソード構造体が、少なくとも1つのカソードブロックを有しており、少なくとも1つのカソードブロックの、多様な深さを持つ少なくとも1つの溝の少なくとも1つの中に、好ましくは少なくとも部分的に鋳鉄から成る被覆を有する2本の母線が設けられており、これらの母線はそれぞれ、そのエンドピースによって少なくとも1つの突出部の少なくとも一部に接触している。
本発明のもう1つの好ましい実施基形態によれば、少なくとも1つの母線が、少なくとも部分的に、及びとくに好ましくは完全に鋳鉄によって覆われている。
本発明のもう1つの対象は、少なくとも1つの前述したカソードブロック又は少なくとも1つの前述したカソード構造体を備えるカソード構造体である。
さらに、本発明は、金属を製造する溶融塩電解、好ましくはアルミニウムを製造する溶融塩電解を実施するための、前述したカソードブロック、前述したカソード構造体又は前述したカソードの使用にも関する。
以下に、例示のみで有利な実施形態を用いて、添付の図を参照しながら本発明を説明する。
本発明の第1の実施形態に基づくカソード構造体を備えるアルミニウム電解槽の部分的な横断面図である。 図1に示したアルミニウム電解槽のカソード構造体の長手方向断面図である。 本発明の第2の実施形態に基づくカソード構造体を備えるアルミニウム電解槽の長手方向部分断面図である。 図3に示したアルミニウム電解槽のカソード構造体の断面図である。 本発明に基づくカソードブロックの溝の中に設けられている窪みの横断面図の例である。 本発明の第3の実施形態に基づくカソードブロックの長手方向断面図である。 本発明の第4の実施形態に基づくカソードブロックの長手方向断面図である。
図1は、カソード構造体12を備えるアルミニウム電解槽10の部分的な横断面図であり、このカソード構造体は、同時に、電解槽10の作動中に生成されるアルミニウム融剤14とアルミニウム融剤14の上部にある氷晶石アルミナ融剤16のための容器の底面を形成している。氷晶石アルミナ融剤16とアノード18は接触している。アルミニウム電解槽10の下部によって形成されている容器は、側面が炭素及び/又はグラファイトから成る内張り(図1に図示されていない)によって境界づけられる。
カソード構造体12は多数のカソードブロック20を備えており、それぞれがカソードブロック20の間に配置されているラミング材継ぎ目22の中に挿入されているラミング材24によって互いに接続されている。この場合、カソードブロック20の下面には、直角の、すなわちほぼ矩形の断面を備える2つの溝26が配置されており、それぞれの溝26の中には同様に直角の断面を備える鋼鉄製の母線28が1本ずつ収容されている。
これらの溝26はそれぞれ、カソードブロック20の側壁32及び底面壁34によって境界づけられ、各側壁32においては、ほぼ半円形の断面を備える窪み36がほぼ垂直に側壁32の中まで延伸している。各窪み36は、カソードブロック20の上部及び下部の移行部分37によってそれぞれ境界づけられる。本実施形態の移行部分37は、隣接する溝壁部分と窪みの壁との間の角度αが90度で形成されている。この場合、母線28と溝26との間の中間スペースは、それぞれ鋳鉄38が鋳込まれている。このとき、鋳鉄38は母線28の被覆39を形成しており、母線28と接着接合している。
さらに、窪み36の中に収容されている鋳鉄38は、窪み36を境界づけるカソードブロック20の材料とそれぞれポジティブ結合を形成し、これによって、鋳鉄38と接続している母線28の矢印方向40への移動が阻止される。
図1では、カソードブロック20の長手方向端部におけるカソード構造体12の断面が具体的に示されている。カソードブロック20の溝26の深さは、溝26の長さにわたって変化している。カソードブロックの長手方向の中心部分に当たる溝26の断面が、図1において点線42で示されている。溝26の長手側両端部の溝深さとカソードブロックの長手方向の中心部に当たる溝26の溝深さとの違いは、本実施形態では約5cmである。この場合、溝26の長手方向両端部における溝26の深さは約16cmであり、これに対してカソードブロックの長手方向の溝26の中心部に当たる溝26の深さは約21cmである。それぞれの溝26の幅44は、溝の全長にわたって約15cmでほぼ一定しており、これに対してカソードブロック20の幅46はそれぞれ約42cmである。
本実施形態において、多数のアノード18と多数のカソードブロック20とは、各アノード18の幅が、並んで配置されている2つのカソードブロック20をカバーし、各アノードの長さがカソードブロック20の半分をカバーするように、互いに重なり合って配置されており、並んで配置されている2つのアノード18は、それぞれカソードブロック20の長さに重なるように設けられている。
図2は、図1に示したカソードブロック20の長手方向断面図である。図2から明らかなように、長手方向断面図に見られる溝26は、カソードブロックの中心部へ向かって三角形の形に通り、それによって、カソードの全長にかけてほぼ均等な垂直電流密度が確保される。このとき、窪み36は、図2の該当する線によって示されているように、水平方向に、すなわち溝26に向かい合うカソードブロック20側の表面に対して平行に通っている。見やすくするために図2では図示されていない母線28は、本実施形態において棒状に形成されており、矩形の長手方向断面を有しているため、母線と溝底面34との間には、溝26の中心へ向かって大きくなっている中間スペースがあり、この中間スペースには、鋳鉄38又は追加的に母線28に接続されている金属プレートのいずれかを詰めることができる。
本発明の第2の実施形態に従って、図3及び4に長手方向断面図と横断面図で示されているカソード構造体とカソードブロックは、カソードブロック20内に、2つの窪み36、36’を有する溝26が1つだけ設けられている点が、図1及び2とは異なっている。
さらに、図5a〜dでは、本発明に基づくカソードブロック20の溝26に設けられている窪み36の例が横断面図で示されている。この場合、窪み36はそれぞれ、ほぼ半円形の断面(図5a)、ほぼ台形の断面(図5b)又はほぼ三角形の断面(図5c)を有している。窪み36の壁と、隣接する溝壁32の部分との間の移行部分37にできる角度αは、カソードブロック20の内側から見て、この場合、図5aで約90度、図5bで約120度、図5cで約125度である。図5dは、挿入する母線28を確実に保持するために、図5cで示したような三角形の断面を持つ多数の窪み36が、溝26の深さ方向に順番に配置されている実施形態を示している。この場合、互いに隣接する2つの窪み36の間の移行部分48は、互いに隣接する2つの窪み36の壁と壁の間に、カソードブロック20の内側から見て、約70度の角度βを有している。図5a〜dに示されている窪み36は、それぞれが溝26を境界づけるカソードブロック20の側壁32の中まで垂直に延伸しているため、窪み36に収容されている鋳鉄と共に固定部を形成しており、これが溝26の深さ方向に有効に作用し、母線28に鋳鉄38を鋳込んだ後で、母線28が意図せずに溝26の深さ方向に対して平行に動くのを阻止するが、例えば、大きな温度変化によって鋳鉄で被覆された母線が膨張すると、鋳鉄で被覆された母線の水平方向への動きは許される。
図6は、本発明の第3の実施形態に基づくカソードブロック20の長手方向断面図を示しているが、とくに、電解槽における後の取付けに関して、液状の鋳鉄を鋳込む間の配置を示すために、図1〜4に示されたものとは異なり上下が逆になっている。このカソードブロック20は、溝26を境界づける壁の中に窪みを有さないという点が、図1〜4とは異なっている。その代わり、このカソードブロック20は、溝26の中に突出部50を有し、この突出部は、カソードブロック20の長手方向の中心部に配置されており、カソードブロックの長手方向の断面で見て、台形に形成されている。このとき、カソードブロック20の底面壁34に向かい合う突出部50の側を境界づける面は、平面的で、矩形であり、かつ溝に向かい合うカソードブロック側の表面に対して平行に通るように形成され、それによって2つの母線28のエンドピース用の接触面を形成している。もちろん、溝26を境界づけるカソードブロック20の側壁の少なくとも1つ又は両方にそれぞれ、図1及び2に示されているような1つの窪み、又は図3及び4に示されているような2つの窪みが設けられていてもよい。
さらに、図7には、本発明の第4の実施形態に基づくカソードブロック20の長手方向断面図が示されており、とくに図1〜4に示されたものとは異なり上下が逆になっている。このカソードブロック20は、この図に斜線で示されている突出部50が、カソードブロックの長手方向の断面で見て、台形に形成されているのではなく、その下部が矩形に形成されている点で図6とは異なっており、カソードブロック20の底面壁34に向かい合う、突出部のこの部分の側面に、カソードブロック20の長手方向で見て中央に配置されているラグ54が設けられており、このラグは、突出部50の残りの高さにわたって延伸している。言い換えると、少なくとも1つの突出部50の、底面壁34に向かい合う側は、カソードブロックの長手方向に見て、2つの外側部分52、52’及びその間に配置されている中心部分54を備える面によって境界づけられており、2つの外側部分52、52’は、それぞれが母線28用の接触面を形成しており、それぞれ平面的で、矩形であり、かつ溝に向かい合うカソードブロック20側の表面に対して平行に通るように形成されており、溝26の深さに関して、同じ高さにあり、これに対して中心部分54は、底面壁34から見て、2つの外側部分52、52’に対して溝26の中まで突出するように形成されている。このとき、中心部分54は、カソードブロック20の長手方向の断面で見て、矩形に形成されているため、2つの外側部分52、52’と中心部分54との間には、それぞれ段が形成されている。もちろん、溝26を境界づけるカソードブロック20の側壁の少なくとも1つ又は両方にそれぞれ、図1及び2に示されているような1つの窪み、又は図3及び4に示されているような2つの窪みが設けられていてもよい。
10 アルミニウム電解槽
12、12’ カソード構造体
14 アルミニウム融剤
16 氷晶水アルミナ融剤
18 アノード
20 カソードブロック
22 ラミング材継ぎ目
24 ラミング材
26 溝
28 母線
32 側壁
34 底面壁
36、36’ 窪み
37 窪みの壁と、隣接する溝壁の部分との間の移行部分
38 鋳鉄
39 被覆
40 矢印
42 点線
44 溝26の幅
46 カソードブロック20の幅
48 互いに隣接する2つの窪みの移行部分
50 突出部
52、52’ 突出部の外側部分
54 突出部/ラグの中心部分
α 窪みの壁と、隣接する溝壁の部分との間の角度
β 互いに隣接する窪みの壁の間の角度

Claims (13)

  1. 炭素又はグラファイトをベースにしたアルミニウム電解槽用のカソードブロック(20)であり、該カソードブロック(20)は、少なくとも1つの母線(28)を収容するための、前記カソードブロック(20)の長手方向に延伸する少なくとも1つの溝(26)を有し、前記溝(26)のうち少なくとも1つが、前記カソードブロック(20)の長手方向に沿って多様な深さを有しており、前記多様な深さを有する溝(26)のうちの少なくとも1つが、その中心部よりその長手方向の両端部で深さがより浅くなっており、前記中心部よりその長手方向の両端部で深さがより浅くなっている少なくとも1つの溝(26)を境界づける前記カソードブロック(20)の壁(32、34)の中には少なくとも1つの窪み(36、36’)が設けられており、該窪みが前記カソードブロック(20)の長手方向に水平に延伸していて、前記カソードブロックの長手方向に水平に延伸している前記窪みが、それぞれの箇所で、前記カソードブロックの長手面に対して2°よりも小さい角度を有する、カソードブロック(20)。
  2. 前記多様な深さを有する少なくとも1つの溝(26)であって、その中心部よりその長手方向の両端部で深さがより浅くなっている少なくとも1つの溝(26)を境界づける前記壁(32、34)が、1つの底面壁(34)及び2つの側壁(32)を有しており、各側壁(32)には、前記カソードブロック(20)の長手方向に水平に延伸する窪み(36、36’)が少なくとも1つずつ設けられていることを特徴とする、請求項1に記載のカソードブロック(20)。
  3. 前記少なくとも1つの窪み(36、36’)のうち少なくとも1つが、前記少なくとも1つの溝(26)の全長の少なくとも60%にわたって延伸していることを特徴とする、請求項2に記載のカソードブロック(20)。
  4. 前記少なくとも1つの窪み(36、36’)のうち少なくとも1つが、0.5mm〜40mmの深さを有していることを特徴とする、請求項3に記載のカソードブロック(20)。
  5. 前記少なくとも1つの窪み(36、36’)のうち少なくとも1つが、前記カソードブロック(20)の高さ方向に2mm〜40mmの開口幅を有していることを特徴とする、請求項4に記載のカソードブロック(20)。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の少なくとも1つのカソードブロック(20)を含むカソード構造体であり、前記少なくとも1つのカソードブロック(20)の、前記多様な深さを有する少なくとも1つの溝(26)のうち少なくとも1つに、少なくとも1つの母線(28)が設けられており、該母線は、少なくとも部分的に、鋳鉄又はラミング材から成る被覆(39)を有し、該被覆の少なくとも一部が、前記少なくとも1つの窪み(36、36’)と係合している、カソード構造体。
  7. 炭素又はグラファイトをベースにしたアルミニウム電解槽用のカソードブロック(20)であり、該カソードブロックは、少なくとも1つの母線(28)を収容するための、前記カソードブロック(20)の長手方向に延伸する少なくとも1つの溝(26)を有しており、
    前記溝(26)のうち少なくとも1つが、前記カソードブロック(20)の長手方向に沿って多様な深さを有しており、前記多様な深さを有する溝(26)のうちの少なくとも1つが、その中心部よりその長手方向の両端部で深さがより浅くなっており、前記中心部よりその長手方向の両端部で深さがより浅くなっている少なくとも1つの溝(26)が、壁(32、34)によって境界づけられていて、前記壁(32、34)には、前記溝(26)の中まで延伸する少なくとも1つの突出部(50)が設けられていて、
    前記壁(32、34)が、1つの底面壁(34)及び2つの側壁(32)を有しており、前記底面壁(34)には、前記溝(26)の中まで延伸している少なくとも1つの突出部(50)が設けられており、該突出部は前記少なくとも1つの溝(26)の中に垂直に延伸していることを特徴とする、カソードブロック(20)。
  8. 前記少なくとも1つの突出部(50)が、底面壁(34)に向かい合う突出部の側面に、少なくとも1つの母線(28)のための少なくとも1つの接触面を有しており、該接触面の少なくとも一部は、前記溝(26)に向かい合う前記カソードブロック(20)の側面に対して平行に延伸していることを特徴とする、請求項7に記載のカソードブロック(20)。
  9. 前記少なくとも1つの突出部(50)の、前記底面壁(34)に向かい合う側面が、前記カソードブロックの長手方向に沿って、2つの外側部分(52、52’)及びその間に配置されている中心部分(54)を備える面によって境界づけられていて、
    前記2つの外側部分(52、52’)は、それぞれが母線(28)用の接触面を形成しており、それぞれ平面的で、矩形であり、かつ前記溝(26)に向かい合う前記カソードブロック(20)の側面に対して平行に延伸するように形成されており、前記溝(26)の深さに関して同じ高さにあり、
    前記中心部分(54)は、前記2つの外側部分(52、52’)とは異なり、前記底面壁(34)から見て、前記溝(26)の中まで突出するように形成されていることを特徴とする、請求項8に記載のカソードブロック(20)。
  10. 前記中心部分(54)が、前記カソードブロック(20)の長手方向の断面で見て、矩形に形成されていて、前記2つの外側部分(52、52’)と前記中心部分(54)との間には、それぞれ段が形成されていることを特徴とする、請求項9に記載のカソードブロック(20)。
  11. 前記少なくとも1つの突出部(50)が、前記カソードブロック(20)の長手方向に関して、前記溝(26)が最大深さを有している箇所に配置されていることを特徴とする、請求項9に記載のカソードブロック(20)。
  12. 前記少なくとも1つの突出部(50)が、前記カソードブロック(20)の残りの部分と同じ材料から構成されていることを特徴とする、請求項11に記載のカソードブロック(20)。
  13. アルミニウムを製造する溶融塩電解を実施するための、請求項1〜5又は7〜12のいずれか一項に記載のカソードブロック(20)、あるいは請求項6に記載のカソード構造体(12)の使用。
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