JP6807647B2 - 発光装置、静脈認証システム、および透過型静脈認証システム - Google Patents

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Description

本発明の一態様は、発光素子、発光装置及び電子機器照明装置に関する。なお、本発明の一態様は、上記の技術分野に限定されない。本明細書等で開示する発明の一態様の技術分野は、物、方法、または、製造方法に関するものである。または、本発明の一態様は、プロセス、マシン、マニュファクチャ、または、組成物(コンポジション・オブ・マター)に関するものである。そのため、より具体的に本明細書で開示する本発明の一態様の技術分野としては、半導体装置、表示装置、液晶表示装置、発光装置、照明装置、蓄電装置、記憶装置、それらの駆動方法、または、それらの製造方法、を一例として挙げることができる。
有機EL素子は、陽極と陰極との間に発光性を有する有機化合物を含む層を有する発光素子である。有機EL素子は、陽極と陰極の間に電圧を印加することによって当該層に陽極からは正孔を、陰極からは電子を注入し、発光層で電子と正孔が再結合するエネルギーによって励起子が生成し、生成された励起子が基底状態に戻る際に発光する電流励起型の発光素子である。
有機EL素子は、その名の通り、有機化合物を発光物質として用いるが、発光物質として、量子ドットなどの無機化合物を用いた発光素子も研究されている。
これら発光素子の発光波長は、通常は発光物質のエネルギーギャップや振動準位に起因した物質固有のスペクトルを有し、様々な物質から様々な色(スペクトル)の波長の光が得られている。量子ドットは、そのサイズによっても発光波長を変えることができる。
このような発光素子としては700nmを超える長波長領域にスペクトルを有する素子も存在する。(例えば、特許文献1参照)
近赤外域で面発光する発光素子は、例えば、静脈、指紋等の生体情報を用いて個人を認証する生体認証用の光源などとして好適に利用でき、その実現が望まれている。
特開2001−110570号公報
本発明の一態様では、新規発光素子を提供することを目的とする。または、本発明の他の一態様では、近赤外領域の発光を呈する新規発光素子を提供することを目的とする。または、本発明の一態様では、赤色領域から近赤外領域にわたってブロードなスペクトルを有する光を発する新規発光素子を提供することを目的とする。
また、本発明の他の一態様では、安価に製造することが可能な新規発光素子を提供することを目的とする。または、本発明の他の一態様では、安価に製造することが可能な近赤外領域の発光を呈する新規発光素子を提供することを目的とする。または、本発明の一態様では、赤色領域から近赤外領域にわたってブロードなスペクトルを有する光を提供することが可能であり、且つ安価に製造することができる新規発光素子を提供することを目的とする。
また、本発明の他の一態様では、発光素子を安価に製造することが可能な発光素子の作製方法を提供することを目的とする。また、本発明の他の一態様では、近赤外領域の発光を呈する発光素子を安価に製造することが可能な発光素子の作製方法を提供することを目的とする。または、本発明の他の一態様は、赤色領域から近赤外領域にわたってブロードなスペクトルを有する光を発する発光素子を、安価に製造することが可能な発光素子の作製方法を提供することを目的とする。
また、本発明の他の一態様では、安価な静脈認証システムを提供することを目的とする。また、本発明の一態様では小型化が可能な透過型静脈認証システムを提供することを目的とする。
本発明の一態様は上述の課題のうちいずれか一を解決すればよいものとする。
本発明の一態様は、陽極と、陰極と、EL層とを有し、前記EL層は、第1の層と、第2の層及び第3の層を有し、前記第1の層は、前記陽極に接し、前記第2の層は、前記第1の層と前記第3の層との間に位置し、前記第1の層は、第1の物質と第2の物質とを含み、前記第2の層は、第3の物質を含み、前記第3の層は、第4の物質を含み、前記第1の物質は、正孔輸送性を有する第1の有機化合物であり、前記第2の物質は、前記第1の有機化合物にアクセプタ性を示す物質であり、前記第3の物質は、正孔輸送性を有する第2の有機化合物であり、前記第4の物質が、酸化亜鉛である発光素子である。
また、本発明の他の一態様は、上記構成において、前記第1の有機化合物のHOMO準位が−5.2eV以下である発光素子である。
また、本発明の他の一態様は、上記構成において、前記第1の有機化合物のHOMO準位が−5.5eV以下である発光素子である。
また、本発明の他の一態様は、上記構成において、前記第2の有機化合物のHOMO準位が−5.2eV以下である発光素子である。
また、本発明の他の一態様は、上記構成において、前記第2の有機化合物のHOMO準位が−5.5eV以下である発光素子である。
また、本発明の他の一態様は、上記構成において、発光を呈する物質が前記酸化亜鉛である発光素子である。
また、本発明の他の一態様は、上記構成において、前記第1の層と前記第2の層が、前記第2の層と前記第3の層が各々接している発光素子である。
また、本発明の他の一態様は、上記構成において、前記第1の有機化合物と前記第2の有機化合物とが同じ物質である発光素子である。
また、本発明の他の一態様は、上記構成において、前記第3の層が前記酸化亜鉛の微粒子の集合体である発光素子である。
また、本発明の他の一態様は、上記構成において前記酸化亜鉛の微粒子の大きさが、5nm乃至20nmである発光素子である。
また、本発明の他の一態様は、上記構成において前記第2の物質が、遷移金属酸化物又は元素周期表における第4族乃至第8族に属する金属の酸化物である発光素子である。
また、本発明の他の一態様は、上記構成において、前記第2の物質が、バナジウム酸化物、ニオブ酸化物、タンタル酸化物、クロム酸化物、モリブデン酸化物、タングステン酸化物、マンガン酸化物、レニウム酸化物、チタン酸化物、ジルコニウム酸化物、ハフニウム酸化物及び銀酸化物から選ばれるいずれか一又は複数である発光素子である。
また、本発明の他の一態様は、上記構成において、前記第2の物質が、モリブデン酸化物である発光素子である。
また、本発明の他の一態様は、上記構成において、前記発光素子が発する光が、赤色領域から近赤外領域にピークを有する光である発光素子である。
また、本発明の他の一態様は、上記構成において、前記発光素子が発する光が、赤色領域から近赤外領域まで連続的に強度を有する光である発光素子である。
また、本発明の他の一態様は、上記記載の発光素子を用いた静脈認証システムである。
また、本発明の他の一態様は、上記記載の発光素子を用いた透過型の静脈認証システムである。
また、本発明の他の一態様は、上記構成において、陰極を形成し、前記陰極に接して湿式法にて第4の物質の微粒子分散液を塗布することで第3の層を形成し、前記第3の層に接して、第3の物質を含む第2の層を形成し、前記第2の層に接して、第1の物質及び第2の物質を含む第1の層を形成し前記第1の物質は正孔輸送性を有する第1の有機化合物であり、前記第2の物質は前記第1の有機化合物にアクセプタ性を示す物質であり、前記第3の物質は正孔輸送性を有する第2の有機化合物であり、前記第4の物質は酸化亜鉛である発光素子の作製方法である。
また、本発明の他の一態様は、上記構成において、前記第2の層は蒸着法により形成する発光素子の作製方法である。
また、本発明の他の一態様は、上記構成において、前記第1の層は、第1の物質と第2の物質を共蒸着することによって形成する発光素子の作製方法である。
なお、本明細書中における発光装置とは、発光素子を用いた画像表示デバイスを含む。また、発光素子にコネクター、例えば異方導電性フィルム又はTCP(Tape Carrier Package)が取り付けられたモジュール、TCPの先にプリント配線板が設けられたモジュール、又は発光素子にCOG(Chip On Glass)方式によりIC(集積回路)が直接実装されたモジュールは、発光装置を有する場合がある。さらに、照明器具は、発光装置を有する場合がある。
本発明の一態様では、新規発光素子を提供することができる。または、本発明の他の一態様では、近赤外領域の発光を呈する新規発光素子を提供することができる。または、本発明の一態様では、赤色領域から近赤外領域にわたってブロードなスペクトルを有する光を提供することが可能な新規発光素子を提供することができる。
また、本発明の他の一態様では、安価に製造することが可能な新規発光素子を提供することができる。または、本発明の他の一態様では、安価に製造することが可能な近赤外領域の発光を呈する新規発光素子を提供することができる。または、本発明の一態様では、赤色領域から近赤外領域にわたってブロードなスペクトルを有する光を提供することが可能であり、且つ安価に製造することができる新規発光素子を提供することができる。
また、本発明の他の一態様では、発光素子を安価に製造することが可能な発光素子の作製方法を提供することができる。また、本発明の他の一態様では、近赤外領域の発光を呈する発光素子を安価に製造することが可能な発光素子の作製方法を提供することができる。または、本発明の他の一態様は、赤色領域から近赤外領域にわたってブロードなスペクトルを有する光を提供することが可能な発光素子を、安価に製造することが可能な発光素子の作製方法を提供することができる。
本発明の一態様は上述の効果のうちいずれか一を奏すればよいものとする。
本発明の一態様の発光素子の概念図。 本発明の一態様の認証システムのブロック図。 本発明の一態様の透過型静脈認証システムのブロック図。 本発明の一態様の反射型静脈認証システムのブロック図。 発光素子1乃至発光素子5の発光スペクトル。
以下、本発明の実施の態様について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。したがって、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
(実施の形態1)
近赤外領域の光は、水や人体への透過率の高さや、から、生体イメージング装置や糖度センサ、静脈認証装置など、様々な分野への応用が広まっている。
本発明の一態様の発光素子は、陽極101と、陰極102、EL層103を有し、EL層103は正孔注入層111、正孔輸送層112、発光層113を有する。本発明の発光素子を作製するにあたって、その他の層はあっても良いが、無くても構わない。EL層103を正孔注入層111、正孔輸送層112及び発光層113の3層からなるシンプルな構成であることで、簡便に安価な近赤外発光素子を得ることができる。また、本発明の一態様の発光素子では、発光層113を湿式法により形成することが可能である。これによって、より簡便、安価に当該素子を作製することができる。
また、正孔注入層111は、第1の物質と第2の物質とからなる複合材料を含み、正孔輸送層112は第3の物質を含む。第1の物質は、正孔輸送性を有する第1の有機化合物であり、第2の物質は第1の有機化合物にアクセプタ性を示す物質である。また、第3の物質は正孔輸送性を有する第3の有機化合物である。
発光層113は、酸化亜鉛を含む層である。発光層113は、酸化亜鉛の微粒子分散液を塗布することによって形成するため、簡便安価に発光素子を形成することができる。
正孔注入層111においては、第2の物質が隣接する第1の物質から電子を引き抜くことで第2の物質に電子が発生し、電子を引き抜かれた第1の物質には正孔が発生する。引き抜かれた電子と発生した正孔は、電界により電子が陽極へ流れ、正孔が発光層へ注入されることにより電流が流れる。このような機構で電流が流れることによって、HOMO準位の深い有機化合物にも正孔を発生させることができ、発光層113への正孔の注入が容易となる。
正孔注入層111の第1の物質に発生した正孔は、正孔輸送層112を介して発光層113に注入される。発光層113は酸化亜鉛によって形成されるが、正孔が注入されるのは酸化亜鉛の価電子帯ではなく、正孔輸送層112に含まれる第3の物質のHOMO準位に応じた酸化亜鉛の欠陥準位に注入されるものと考えられる。
そのため、本発明の一態様の発光素子は、第3の物質によって発光スペクトルの異なる発光素子となる。また、そのピーク波長は第3の物質のHOMO準位が浅いほど長波長となり、深いほど短波長となる。すなわち、本発明の一態様の発光素子は、第3の物質を適切に選ぶことである程度所望の波長を有する赤色領域から近赤外領域にピークを有する発光素子を作り分けることができる。これは、正孔注入層111に含まれる第1の物質と第2の物質とからなる複合材料の正孔注入性が非常に高いことで実現されるものである。
また、その発光が欠陥準位に準拠するためか、本発明の一態様の発光素子の発光スペクトルはブロードな形状をしており、これもまた本発明の一態様の発光素子の特徴の一つである。
このように、本発明の発光素子は、赤色領域から近赤外領域に発光のピークを有し、発光スペクトルがブロードな発光素子である。
また、本発明の一態様の発光素子における発光層113は酸化亜鉛を含むため、電子輸送性が高く、再結合領域は陽極側に偏っていると考えられる。そのため、正孔輸送層112が存在することで、正孔注入層111における第1の物質による消光を抑制する効果がある。
なお、第1の物質及び第3の物質は、発光層への正孔の注入をより容易にするために、HOMO準位の深い材料を用いることが好ましい。具体的にはHOMO準位が−5.2eV以下、好ましくは−5.7eV以下、より好ましくは−7.0eV以上−5.7eV以下である正孔輸送性を有する材料を用いると良い。なお、当該材料の正孔輸送性は、1×10−6cm/Vs以上の正孔移動度を有することが好ましい。
第2の物質は、第2の物質に対してアクセプタ性を示す物質であればよいが、遷移金属酸化物又は元素周期表における第4族乃至第8族に属する金属の酸化物、電子吸引基(ハロゲン基やシアノ基)を有する有機化合物等が好ましい。特に、遷移金属酸化物又は元素周期表における第4族乃至第8族に属する金属の酸化物、より具体的には、バナジウム酸化物、ニオブ酸化物、タンタル酸化物、クロム酸化物、モリブデン酸化物、タングステン酸化物、マンガン酸化物、レニウム酸化物、チタン酸化物、ルテニウム酸化物、ジルコニウム酸化物、ハフニウム酸化物及び銀酸化物は、アクセプタ性が高く、HOMO準位がー7.0eV以上−5.7eV以下の有機化合物、特にHOMO準位が−6.0eV以下の有機化合物に対してもアクセプタ性を示す特徴があるため好ましい。特にモリブデン酸化物は吸湿性も少なく化学的に安定で毒性も少ないため、好適である。
このような構成を有する発光素子は、可視光領域から近赤外領域にかけてブロードなスペクトルを有する発光を呈する。さらに、特徴的なのは、第3の物質のHOMO準位によって、発光スペクトルが変化することである。具体的にはHOMO準位が浅い物質を用いれば用いるほど、発光スペクトルの短波長側の立ち上がりが長波長にシフトする。これによって、発光材料を変えずに、周辺の材料を変えることで所望の領域に強度を有する光を得ることができる。
続いて、各構成要素の説明を図1を参照しながら行う。
陽極101は、仕事関数の大きい(具体的には4.0eV以上)金属、合金、導電性化合物、およびこれらの混合物などを用いて形成することが好ましい。具体的には、例えば、酸化インジウム−酸化スズ(ITO:Indium Tin Oxide)、ケイ素若しくは酸化ケイ素を含有した酸化インジウム−酸化スズ、酸化インジウム−酸化亜鉛、酸化タングステン及び酸化亜鉛を含有した酸化インジウム(IWZO)等が挙げられる。これらの導電性金属酸化物膜は、通常スパッタリング法により成膜されるが、ゾル−ゲル法などを応用して作製しても構わない。作製方法の例としては、酸化インジウム−酸化亜鉛は、酸化インジウムに対し1wt%以上20wt%以下の酸化亜鉛を加えたターゲットを用いてスパッタリング法により形成する方法などがある。また、酸化タングステン及び酸化亜鉛を含有した酸化インジウム(IWZO)は、酸化インジウムに対し酸化タングステンを0.5wt%以上5wt%以下、酸化亜鉛を0.1wt%以上1wt%以下含有したターゲットを用いてスパッタリング法により形成することもできる。この他、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、アルミニウム(Al)、または金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン)等が挙げられる。また、グラフェンも用いることができる。なお、本発明の一態様では、正孔注入層111に第1の物質と第2の物質とを含むため、仕事関数にかかわらず、上述以外の電極材料も選択することもできる。
正孔注入層111は陽極101に接して設けられており、正孔輸送層112は正孔注入層111と発光層113との間に設けられる。
正孔注入層111は第1の物質と、第1の物質にアクセプタ性を示す第2の物質を含んでいる。第1の物質は正孔輸送性を有する第1の有機化合物である。第1の物質と第2の物質は、混合され複合材料となっていることが好ましく、当該複合材料は、第1の物質と第2の物質とを共蒸着することによって形成することができる。
正孔注入層111では、少なくとも電界を印加することによって(第1の物質と第2の物質の組み合わせによっては電界を印加しなくとも)、第2の物質が第1の物質から電子を引き抜き、その結果、第1の物質に正孔が発生する。このようにして発生した電子と正孔は電界によって、電子は陽極101へ流れ、正孔は発光層113に注入される。陽極101からEL層103に正孔を注入する場合、陽極101の仕事関数と陽極101に接する有機化合物のHOMO準位が離れているとその障壁により駆動電圧が上昇してしまうが、本実施の形態のように正孔注入層111で発生した電子を陽極101へ流す場合は、駆動電圧の上昇が抑制されるため、容易にEL層103、ひいては発光層に正孔を注入することができるようになる。
なお、第1の物質と第2の物質を積層することによっても、その界面において、第2の物質が第1の物質から電子を引き抜くことができるが、その場合、第1の物質からなる層のホール移動度が低いと結局電子過多のデバイスとなってしまい、好ましくない。第1の物質からなる層を流れる電流は、空間電荷制限電流によって支配されているため、特に層を厚くする場合にはこの問題が顕著となる。一方、上述した通り、第1の物質と第2の物質が混合されて複合材料となっていれば、正孔注入層111の層内において、いたるところで正孔が発生するため、バルク(層)の正孔密度を高くすることができ、正孔導電性を高くすることができる。したがって、第1の物質と第2の物質は、混合され複合材料となっていることが好ましい。
さらに、第1の物質をHOMO準位の深い材料とすることによって、さらに発光層113への正孔の注入を容易とすることができる。具体的には、第1の物質のHOMO準位は、−5.2eV以下、好ましくは−5.7eV以下、より好ましくは−7.0eV以上−5.7eV以下であると良い。なお、第1の物質は、正孔輸送性を有する物質を用い、10−6cm/Vs以上の正孔移動度を有することが好ましい。
第1の物質として用いることのできる材料としては、N,N’−ジ(p−トリル)−N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン(略称:DTDPPA)、4,4’−ビス[N−(4−ジフェニルアミノフェニル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:DPAB)、N,N’−ビス{4−[ビス(3−メチルフェニル)アミノ]フェニル}−N,N’−ジフェニル−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(略称:DNTPD)、1,3,5−トリス[N−(4−ジフェニルアミノフェニル)−N−フェニルアミノ]ベンゼン(略称:DPA3B)、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB)、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(略称:TPD)、4,4’−ビス[N−(スピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル)−N―フェニルアミノ]ビフェニル(略称:BSPB)、4−フェニル−4’−(9−フェニルフルオレン−9−イル)トリフェニルアミン(略称:BPAFLP)、4−フェニル−3’−(9−フェニルフルオレン−9−イル)トリフェニルアミン(略称:mBPAFLP)、4−フェニル−4’−(9−フェニル−9H−カルバゾール−3−イル)トリフェニルアミン(略称:PCBA1BP)、4,4’−ジフェニル−4’’−(9−フェニル−9−H−カルバゾール−3−イル)トリフェニルアミン(略称:PCBBi1BP)、4−(1−ナフチル)−4’−(9−フェニル−9H−カルバゾール−3−イル)−トリフェニルアミン(略称:PCBANB)、4、4’−ジ(1−ナフチル)−4’’−(9−フェニル−9H−カルバゾール−3−イル)トリフェニルアミン(略称:PCBNBB)、9,9−ジメチル−N−フェニル−N−[4−(9−フェニル−9H−カルバゾール−3−イル)フェニル]−フルオレン−2−アミン(略称:PCBAF)、N−フェニル−N−[4−(9−フェニル−9H−カルバゾール−3−イル)フェニル]−スピロ−9,9’−ビフルオレン−2−アミン(略称:PCBASF)、4,4’,4’’−トリ(N−カルバゾリル)トリフェニルアミン(略称:TCTA)などの芳香族アミン骨格を有する化合物、3−[N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA1)、3,6−ビス[N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA2)、3−[N−(1−ナフチル)−N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)アミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCN1)、4,4’−ジ(N−カルバゾリル)ビフェニル(略称:CBP)、1,3,5−トリス[4−(N−カルバゾリル)フェニル]ベンゼン(略称:TCPB)、9−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾール(略称:CzPA)、1,4−ビス[4−(N−カルバゾリル)フェニル]−2,3,5,6−テトラフェニルベンゼン、1,3−ビス(N−カルバゾリル)ベンゼン(略称:mCP)、3,6−ビス(3,5−ジフェニルフェニル)−9−フェニルカルバゾール(略称:CzTP)、3,3’−ビス(9−フェニル−9H−カルバゾール)(略称:PCCP)などのカルバゾール骨格を有する化合物、2−tert−ブチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(略称:t−BuDNA)、2−tert−ブチル−9,10−ジ(1−ナフチル)アントラセン、9,10−ビス(3,5−ジフェニルフェニル)アントラセン(略称:DPPA)、2−tert−ブチル−9,10−ビス(4−フェニルフェニル)アントラセン(略称:t−BuDBA)、9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(略称:DNA)、9,10−ジフェニルアントラセン(略称:DPAnth)、2−tert−ブチルアントラセン(略称:t−BuAnth)、9,10−ビス(4−メチル−1−ナフチル)アントラセン(略称:DMNA)、2−tert−ブチル−9,10−ビス[2−(1−ナフチル)フェニル]アントラセン、9,10−ビス[2−(1−ナフチル)フェニル]アントラセン、2,3,6,7−テトラメチル−9,10−ジ(1−ナフチル)アントラセン、2,3,6,7−テトラメチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン、9,9’−ビアントリル、10,10’−ジフェニル−9,9’−ビアントリル、10,10’−ビス(2−フェニルフェニル)−9,9’−ビアントリル、10,10’−ビス[(2,3,4,5,6−ペンタフェニル)フェニル]−9,9’−ビアントリル、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、コロネン、ルブレン、ペリレン、2,5,8,11−テトラ(tert−ブチル)ペリレン等の芳香族炭化水素が挙げられる。芳香族炭化水素はビニル骨格を有していてもよい。ビニル基を有している芳香族炭化水素としては、例えば、4,4’−ビス(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニル(略称:DPVBi)、9,10−ビス[4−(2,2−ジフェニルビニル)フェニル]アントラセン(略称:DPVPA)等が挙げられる。また、4,4’,4’’−(ベンゼン−1,3,5−トリイル)トリ(ジベンゾチオフェン)(略称:DBT3P−II)、2,8−ジフェニル−4−[4−(9−フェニル−9H−フルオレン−9−イル)フェニル]ジベンゾチオフェン(略称:DBTFLP−III)、4−[4−(9−フェニル−9H−フルオレン−9−イル)フェニル]−6−フェニルジベンゾチオフェン(略称:DBTFLP−IV)などのチオフェン骨格を有する化合物、4,4’,4’’−(ベンゼン−1,3,5−トリイル)トリ(ジベンゾフラン)(略称:DBF3P−II)、4−{3−[3−(9−フェニル−9H−フルオレン−9−イル)フェニル]フェニル}ジベンゾフラン(略称:mmDBFFLBi−II)などのフラン骨格を有する化合物も挙げられる。上述した中でも、芳香族アミン骨格を有する化合物やカルバゾール骨格を有する化合物は、信頼性が良好であり、また、正孔輸送性が高く、駆動電圧低減にも寄与するため好ましい。
また、ポリ(N−ビニルカルバゾール)(略称:PVK)やポリ(4−ビニルトリフェニルアミン)(略称:PVTPA)、ポリ[N−(4−{N’−[4−(4−ジフェニルアミノ)フェニル]フェニル−N’−フェニルアミノ}フェニル)メタクリルアミド](略称:PTPDMA)、ポリ[N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ビス(フェニル)ベンジジン](略称:Poly−TPD)等の高分子化合物を用いることもできる。
特に、酸化亜鉛はHOMO準位が深いために、第1の物質としては、上述のようにHOMO準位の深い正孔輸送性を有する材料を選択することがより好ましい。このような物資としては、ジベンゾチオフェン骨格あるいはジベンゾフラン骨格を有する複素環化合物、カルバゾール骨格、フルオレン骨格、ナフタレン骨格、フェナントレン骨格、トリフェニレン骨格のいずれか一あるいは複数の骨格を有する芳香族炭化水素又は、4以上25以下のベンゼン環を有する有機化合物であって当該有機化合物が有する環がベンゼン環のみである有機化合物が好ましい。なお、分子構造中にアリールアミン骨格が存在するとHOMO準位が浅くなる場合があるため、上述した有機化合物はその骨格中にアリールアミン骨格を含まない構造であることがより好ましい。また、カルバゾール骨格を有する化合物は、−5.7eV以下のHOMO準位に設計することは容易であるが、−6.0eV以下のHOMO準位とすることは容易ではない。なぜなら、最も単純なカルバゾール化合物の一つである9−フェニル−9H−カルバゾールのHOMO準位が、サイクリックボルタンメトリ測定によれば−5.88eVであるためである。一方、ジベンゾチオフェン骨格あるいはジベンゾフラン骨格を有する複素環化合物、フルオレン骨格、ナフタレン骨格、フェナントレン骨格、トリフェニレン骨格のいずれか一あるいは複数の骨格を有する芳香族炭化水素又は、4以上25以下のベンゼン環を有する有機化合物であって当該有機化合物が有する環がベンゼン環のみである有機化合物の骨格は、そのHOMO準位を容易に−6.0eV以下にできるため、より好適である。むろん、これらの化合物は、分子構造中にアリールアミン骨格を含まないことが好ましい。
具体的には、第1の物質は正孔輸送性を有する有機化合物であり、且つそのHOMO準位が−5.2eV以下のHOMO準位を有する有機化合物であることが好ましい。当該HOMO準位は、好ましくは−5.5eV以下、より好ましくは、−5.7eV以下であることが好ましいが、あまりHOMO準位の深すぎる物質は、正孔輸送性が充分でないことから、−7.0eV程度までが好ましい範囲である。なお、第1の物質の正孔移動度は1×10−6cm/Vs以上であることが好ましい。
第2の物質は、正孔輸送性を有する第1の物質に対してアクセプタ性を示す材料を用いる。代表的には、遷移金属酸化物や元素周期表における第4族乃至第8族に属する金属の酸化物、電子吸引基(ハロゲン基やシアノ基)を有する有機化合物などを挙げることができる。第2の物質として遷移金属酸化物、元素周期表における第4族乃至第8族に属する金属の酸化物を用いると、HOMOが−5.4eVより低い(深い)正孔輸送性の物質に対してもアクセプタ性を示す(少なくとも電界の印加により電子を引き抜くことができる)ため、好適である。実際には、HOMOが−5.7eV以下、特に−6.0eV以下の正孔輸送性の物質に対してですら、アクセプタ性を示すため、非常に有用な性質であると言える。
上記電子吸引基(ハロゲン基やシアノ基)を有する化合物としては7,7,8,8−テトラシアノ−2,3,5,6−テトラフルオロキノジメタン(略称:F−TCNQ)、クロラニル、2,3,6,7,10,11−ヘキサシアノ−1,4,5,8,9,12−ヘキサアザトリフェニレン(略量:HAT−CN)等を挙げることができる。特に、HAT−CNのように複素原子を複数有する縮合芳香環に電子吸引基が結合している化合物が、熱的に安定であり好ましい。
遷移金属酸化物、元素周期表における第4族乃至第8族に属する金属の酸化物としては、バナジウム酸化物、ニオブ酸化物、タンタル酸化物、クロム酸化物、モリブデン酸化物、タングステン酸化物、マンガン酸化物、レニウム酸化物、チタン酸化物、ルテニウム酸化物、ジルコニウム酸化物、ハフニウム酸化物及び銀酸化物がアクセプタ性が高いため好ましい。中でも特に、モリブデン酸化物は大気中でも安定であり、吸湿性が低く、扱いやすいため好ましい。
正孔輸送層112は、正孔輸送性を有する有機化合物で形成すればよい。正孔輸送性を有する有機化合物としては正孔輸送性の高い有機化合物であることが好ましく、1×10−6cm/Vs以上の正孔移動度を有する物質であることが好ましい。具体的には、上記正孔注入層111における第1の物質に用いることが可能な有機化合物として挙げた正孔輸送性を有する物質を用いることができる。上述した中でも、芳香族アミン骨格を有する化合物やカルバゾール骨格を有する化合物は、信頼性が良好であり、また、正孔輸送性が高く、駆動電圧低減にも寄与するため好ましい。
なお、正孔輸送層112を構成する物質のHOMO準位は第1の物質のHOMO準位以下、酸化亜鉛の価電子帯上端の準位以上であることが好ましく、また、正孔輸送層112を構成する物質は第1の物質と同じ物質であることがさらに好ましい。
発光層113は、酸化亜鉛を含む層である。本発明の発光素子においては、当該酸化亜鉛が発光する。発光層113は、電子注入層、電子輸送層も兼ね、酸化亜鉛微粒子を湿式法によって製膜することで形成することができる。このため、本発明の一態様の発光素子は作製工程が少なく、簡便に作製可能で、安価な発光素子とすることができる。
陰極102を形成する物質としては、リチウム(Li)やセシウム(Cs)等のアルカリ金属、およびマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)等の元素周期表の第1族または第2族に属する元素、およびこれらを含む合金(MgAg、AlLi)、ユウロピウム(Eu)、イッテルビウム(Yb)等の希土類金属およびこれらを含む合金、ITO、ケイ素若しくは酸化ケイ素を含有した酸化インジウム−酸化スズ、酸化インジウム−酸化亜鉛、酸化タングステン及び酸化亜鉛を含有した酸化インジウム(IWZO)等が挙げられる。また、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、インジウム錫酸化物(ITO)、ケイ素若しくは酸化ケイ素を含有した酸化インジウム−酸化スズ等、様々な導電性材料を陰極102として用いることができる。これら導電性材料は、真空蒸着法やスパッタリング法などの乾式法、インクジェット法、スピンコート法等を用いて成膜することが可能である。また、ゾル−ゲル法を用いて湿式法で形成しても良いし、金属材料のペーストを用いて湿式法で形成してもよい。
また、EL層103の形成方法としては、乾式法、湿式法を問わず、種々の方法を用いることができる。例えば、真空蒸着法やウェットプロセス法(スピンコート法、キャスト法、ダイコート法、ブレードコート法、ロールコート法、インクジェット法、印刷法(グラビア印刷法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法等)、スプレーコート法、カーテンコート法、ラングミュア・ブロジェット法など)など用いても構わない。特に、発光層113は湿式法で形成することが好ましい。
また上述した各電極または各層を異なる成膜方法を用いて形成しても構わない。
なお、陽極101と陰極102との間に設けられる層の構成は、上記のものには限定されない。しかし、発光領域と電極やキャリア注入層に用いられる金属とが近接することによる消光が起きないように、陽極101、正孔注入層111および陰極102から離れた部位に正孔と電子とが再結合する発光領域を設けた構成が好ましい。本発明の一態様の発光素子の場合、発光層113を構成する酸化亜鉛が電子輸送性を有するため、発光領域は発光層113の正孔輸送層112寄りの領域に形成されることから、陰極によって発光が消光されてしまうことはほぼない。また、本発明の一態様の発光素子は、正孔注入層と発光層との間に正孔輸送層を有するため、正孔注入層にアクセプタ性物質として金属や金属の酸化物が含まれていても、それによる消光を抑制することができる。
また、これら発光素子は、適当な基板上に形成することができる。基板としてはガラス、石英、有機樹脂、金属、合金、半導体などからなる基板の他、FRP(Fiber Reinforced Plastics)、PVF(ポリビニルフロライド)、ポリエステルまたはアクリル等からなるプラスチック基板などを用いることができる。
本発明の一態様の発光素子は可とう性を有する基板を用いることで、可とう性を備えた発光素子とすることも可能となる。
可とう性を有する基板に発光素子を形成する方法については、当該基板の耐熱温度以下の温度で素子を形成する、耐熱温度の高い他の作製基板に当該素子又はその一部を形成してから可とう性を有する基板に張り合わせて、作成基板から分離するといった方法があり、そのいずれの方法も適用することができる。
本発明の発光素子の作製方法の一例について説明する。
まず、基板上に、陰極102を形成する。本発明の一態様の発光素子は発光層113を湿式法で形成するため、陰極102側から形成することが好ましい。陰極102は先に述べた材料の中、又は他の公知の材料の中から適宜選択することができるが、陽極101、陰極102のどちらか一方は近赤外光に対して透過性を有する材料で形成する。
ここではケイ素若しくは酸化ケイ素を含有した酸化インジウム−酸化スズを陰極102として用いる例を示す。上記材料は、近赤外領域に透過性を有するため、陰極102側から発光を取り出すことが可能な発光素子とすることができる。当該材料を用いた陰極102はスパッタリング法を用いることで形成することができる。
次に、酸化亜鉛の微粒子分散液をスピンコートすることによって発光層113を形成する。微粒子の大きさは5nm以上20nm以下程度が好ましく、濃度や回転数は適宜調整すればよい。
スピンコートした基板は、減圧焼成を行うことによって溶媒を除去する。用いる溶媒や基板によってその温度や時間は調整すればよい。なお、溶媒の除去のみで焼成を行わなくとも良い。また、常圧での焼成であっても良い。
続いて、発光層113が形成された基板を蒸着装置に設置し、正孔輸送層112として第3の物質を蒸着する。
この後、第1の物質と第2の物質とを共蒸着することで、第1の物質と第2の物質とからなる複合材料を正孔注入層111として形成し、最後に陽極101として上述の材料のいずれかふさわしいもの(ここではアルミニウム)を蒸着して本発明の一態様の発光素子を作製することができる。
以上のように
本発明の一態様の発光素子は非常に簡単かつ少ない操作で近赤外発光を呈する発光素子を得ることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明の一態様の発光素子を用いた静脈認証システムについて図2を参照しながら説明する。
まず、本認証システムの認証処理について説明する。最初に、認証を行う利用者は自身を特定する情報(例えば利用者番号)を入力部6より入力する。次に利用者は指1を入力装置2に提示する。入力装置2には光源である発光素子3が設置されており、指1に赤外光を照射する。
入力装置2に設置された撮像素子4は、撮像によって得られた画像を画像入力部5を介してCPU8に入力する。CPU8は、入力された画像をメモリ7に記憶し、メモリ7に記憶した画像から、特徴データを抽出する。
次に、CPU8は、あらかじめ入力された情報を元にデータベース9に記憶されている個人の認証用データを取得する。続いてCPU8は取得した認証用データをメモリ7に記憶し、抽出した特徴データとの照合を行い、入力装置2に指1を提示した人物を特定する。以上のように、本実施の形態の認証システムは、利用者を認証する。
続いて、図3に透過型の静脈認証装置の入力装置にあたる部分の図である。利用者の指1はガイド11に開けられた溝をふさぐように提示することが好ましい。撮像素子4には例えばCMOSカメラを用いることができ、撮像素子4の前に近赤外線透過フィルタ12を用いることで、可視光などの影響を受けずより鮮明な画像を得ることができる。カバー10は、外光の遮断と、発光素子3を担持する支持体の役目を担うため、可視光、赤外光共に透過しない材料で形成する。ガイド11も同様に、可視光、赤外光共に透過しない材料で形成する。
本発明の一態様の発光素子は、平面状に発光領域を形成できるうえ、可とう性を持たせることが可能であるため、透過型の静脈認証装置であっても光源部をコンパクトに形成することができる。
図4は反射型の静脈認証装置を表す図である。反射型の静脈認証装置は小型化に優れ、モバイル機器等へも応用されている。通常は、近赤外発光のLEDを数個縦に並べて光源とするが、本発明の一態様の発光素子を発光素子3として用いることで、ムラのない近赤外光を照射することができ、認証制度が向上する。また、本発明の一態様の発光素子は非常に薄い為、さらなる小型化も実現することができる。
なお、本発明の一態様の発光素子は、静脈認証システムだけにとどまらず、糖度センサや脳血流測定など、近赤外光を使用するあらゆる装置、システムに応用が可能であり、可とう性を有せしめることができること、面状に発光領域を得ることができること、発光素子自体が非常に薄くできることから小型化や、機器のデザインの自由度に大いに貢献する。また、発光素子自体が安価に作製できることから、安価に装置、システムを構築することができる。
本実施例では、発光素子1乃至発光素子5の作製方法及びその特性について説明する。発光素子1乃至発光素子5において用いた有機化合物の構造式を以下に示す。
(発光素子1の作製方法)
まず、ガラス基板上に、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物(ITSO)をスパッタリング法にて成膜し、陰極102を形成した。なお、その膜厚は70nmとし、電極面積は2mm×2mmとした。
次に、基板上に発光素子を形成するための前処理として、基板表面を水で洗浄し、200℃で1時間焼成した後、UVオゾン処理を370秒行った。
その後、陰極102が形成された面が上方となるように、スピンコーターの基板ホルダーに固定し、陰極102上に、重量比2.5%ナノ粒子2−プロパノール分散液(購入先:Aldrich、製品番号:793361)を2−プロパノールで希釈し、超音波処理を行い調製した重量比0.6%の酸化亜鉛2−プロパノール分散液を滴下し、300rpmで3秒間回転させた後、500rpmで60秒間回転させた。この基板をチャンバー圧力1Paから10Paのチャンバーにおいて、100℃で60分間の真空焼成を行った後、基板を30分程度放冷し、発光層層113を形成した。
その後、10−4Pa程度まで内部が減圧された真空蒸着装置に基板を導入し、発光層113が形成された面が下方となるように、発光層113が形成された基板を真空蒸着装置内に設けられた基板ホルダーに固定し、発光層113上に、抵抗加熱を用いた蒸着法により上記構造式(i)で表される1,3,5−トリ−(4−ジベンゾチオフェニル)−ベンゼン(略称:DBT3P−II)を20nmとなるように蒸着して正孔輸送層112を形成した。
続いて、正孔輸送層112上に上記構造式DBT3P−IIと酸化モリブデン(VI)とを共蒸着して正孔注入層111を形成した。正孔注入層111は、膜厚が30nm、DBT3P―IIと酸化モリブデンの割合が重量比でDBT3P―II:酸化モリブデン=4:2となるように形成した。
正孔注入層111を形成した後、陽極101としてアルミニウムを200nmの膜厚となるように蒸着することで本実施例の発光素子1を作製した。
(発光素子2の作製方法)
発光素子2は発光素子1の正孔注入層111、及び正孔輸送層112におけるDBT3P−IIを上記構造式(ii)で表される4,4−ジ(N−カルバゾリル)ビフェニル(略称:CBP)に変えた他は、発光素子1と同様に形成した。
(発光素子3の作製方法)
発光素子3は発光素子1の正孔注入層111、及び正孔輸送層112におけるDBT3P−IIを上記構造式(iii)で表される4,4’,4’’−トリ(N−カルバゾリル)トリフェニルアミン(略称:TCTA)に変えた他は、発光素子1と同様に形成した。
(発光素子4の作製方法)
発光素子4は発光素子1の正孔注入層111、及び正孔輸送層112におけるDBT3P−IIを上記構造式(iv)で表される4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB)に変えた他は、発光素子1と同様に形成した。
(発光素子5の作製方法)
発光素子5は発光素子1の正孔注入層111、及び正孔輸送層112におけるDBT3P−IIを上記構造式(v)で表されるN,N’−ビス{4−[ビス(3−メチルフェニル)アミノ]フェニル}−N,N’−ジフェニル−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(略称:DNTPD)に変えた他は、発光素子1と同様に形成した。
発光素子1乃至発光素子5の素子構造を以下の表にまとめる。
以上に示したように、発光素子1乃至発光素子5は、正孔注入層に正孔輸送性を有する有機化合物である第1の物質と、第1の物質にアクセプタ性を示す第2の物質とを含む構成を有している。
また、発光素子1乃至発光素子5における正孔注入層111に用いた有機化合物のHOMO準位、LUMO準位と、サイクリックボルタンメトリ(CV)から見積もった。また、これらについて、大気中光電子分光法(PESA)と光学バンドギャップからも算出した。結果を以下の表にまとめた。
なお、CV測定は測定装置として、電気化学アナライザー(ビー・エー・エス(株)製、型番:ALSモデル600Aまたは600C)を用いた。また、溶媒として脱水ジメチルホルムアミド(DMF)((株)アルドリッチ製、99.8%、カタログ番号;22705−6)を用い、支持電解質である過塩素酸テトラ−n−ブチルアンモニウム(n−BuNClO)((株)東京化成製、カタログ番号;T0836)を100mmol/Lの濃度となるように溶解させ、さらに測定対象を2mmol/Lの濃度となるように溶解させて調製した。作用電極としては白金電極(ビー・エー・エス(株)製、PTE白金電極)を、補助電極としては白金電極(ビー・エー・エス(株)製、VC−3用Ptカウンター電極(5cm))を、参照電極としてはAg/Ag電極(ビー・エー・エス(株)製、RE7非水溶媒系参照電極)をそれぞれ用いた。なお、測定は室温(20〜25℃)で行った。また、CV測定時のスキャン速度は、0.1V/secに統一し、参照電極に対する酸化電位Ea[V]および還元電位Ec[V]を測定した。Eaは酸化−還元波の中間電位とし、Ecは還元−酸化波の中間電位とした。ここで、本実施例で用いる参照電極の真空準位に対するポテンシャルエネルギーは、−4.94[eV]であることが分かっているため、HOMO準位[eV]=−4.94−Ea、LUMO準位[eV]=−4.94−Ecという式から、HOMO準位およびLUMO準位をそれぞれ求めることができる。
また、大気中光電子分光法(PESA)による測定は、光電子分光装置(AC−3)(理研計器社製)を用いて行った。
発光素子1乃至発光素子5を、窒素雰囲気のグローブボックス内において、発光素子が大気に曝されないようにガラス基板により封止する作業(シール材を素子の周囲に塗布し、封止時にUV処理、80℃にて1時間熱処理)を行った後、これら発光素子の初期特性及について測定を行った。なお、測定は室温(25℃に保たれた雰囲気)で行った。
図5(A)乃至(D)はそれぞれ、発光素子1乃至発光素子5に50mAの電流を流した際の発光スペクトルである。まず、本発明の一態様の発光素子は、電極の他に3層の簡単な構造であるにも関わらず、ブロードなスペクトルを有する近赤外光を発する発光素子であることがわかる。また、さらに電子注入輸送層と発光層とを兼ねるZnO層はスピンコート等の湿式法で形成するため、層数も少ない上に成膜も安価に行うことが可能である。このように、本発明の一態様の発光素子は、簡便、安価にブロードなスペクトルを有する近赤外発光素子である。
また、グラフからもわかるように、各発光素子は、用いた正孔輸送材料の種類しか異なっていないのにもかかわらず、発光スペクトルの形状が異なっていることがわかる。当該発光スペクトルのピーク波長の序列は、用いられる正孔輸送材料のHOMO準位に相関があり、正孔輸送材料のHOMO準位が深いほど短波長側に発光スペクトルのピークが現れる。この近赤外領域の発光は、ZnOの欠陥準位へ正孔が注入されたことによる発光であり、ZnOへと注入される正孔が注入されやすい欠陥準位が当該正孔輸送材料のHOMO準位により異なるために起こる現象であると考えられる。なお、これは、正孔注入層として、正孔輸送材料と当該正孔輸送材料へアクセプタ性を示す材料とを混合または積層した複合材料を用いることでより効率的に正孔を注入することができ、効率の良い発光につながる。このように本発明の一態様の発光素子は、同じ素子構造でありながら、正孔輸送材料を変えるだけで発光のピーク波長を変えることができ、例えばセンサ用途などの場合センシングする対象によって効率の良い波長の光を出す発光素子を簡便安価に選択することができる。
1 指
2 入力装置
3 発光素子
4 撮像素子
5 画像入力部
6 入力部
7 メモリ
8 CPU
9 データベース
10 カバー
11 ガイド
12 近赤外線透過フィルタ
101 陽極
102 陰極
103 EL層
111 正孔注入層
112 正孔輸送層
113 発光層

Claims (13)

  1. 陽極と、陰極と、EL層とを有し、
    前記EL層は、第1の層、第2の層及び第3の層を有し、
    前記第1の層は、前記陽極に接し、
    前記第2の層は、前記第1の層と前記第3の層との間に位置し、
    前記第1の層は、第1の物質と第2の物質とを含み、
    前記第2の層は、第3の物質を含み、
    前記第3の層は、第4の物質を含み、
    前記第1の物質は、正孔輸送性を有する第1の有機化合物であり、
    サイクリックボルタンメトリ測定により求めた前記第1の有機化合物のHOMO準位は、−5.5eVよりも低く、
    前記第2の物質は、前記第1の有機化合物にアクセプタ性を示す物質であり、
    前記第3の物質は、正孔輸送性を有する第2の有機化合物であり、
    前記第4の物質は、酸化亜鉛である発光装置。
  2. 陽極と、陰極と、EL層とを有し、
    前記EL層は、第1の層、第2の層及び第3の層を有し、
    前記第1の層は、前記陽極に接し、
    前記第2の層は、前記第1の層と前記第3の層との間に位置し、
    前記第1の層は、第1の物質と第2の物質とを含み、
    前記第2の層は、第3の物質を含み、
    前記第3の層は、第4の物質を含み、
    前記第1の物質は、正孔輸送性を有する第1の有機化合物であり、
    前記第2の物質は、前記第1の有機化合物にアクセプタ性を示す物質であり、
    前記第3の物質は、正孔輸送性を有する第2の有機化合物であり、
    サイクリックボルタンメトリ測定により求めた前記第2の有機化合物のHOMO準位は、−5.5eVよりも低く、
    前記第4の物質は、酸化亜鉛である発光装置。
  3. 陽極と、陰極と、EL層とを有し、
    前記EL層は、第1の層、第2の層及び第3の層を有し、
    前記第1の層は、前記陽極に接し、
    前記第2の層は、前記第1の層と前記第3の層との間に位置し、
    前記第1の層は、第1の物質と第2の物質とを含み、
    前記第2の層は、第3の物質を含み、
    前記第3の層は、第4の物質を含み、
    前記第1の物質は、正孔輸送性を有する第1の有機化合物であり、
    前記第2の物質は、前記第1の有機化合物にアクセプタ性を示す物質であり、
    前記第3の物質は、前記第1の有機化合物であり、
    サイクリックボルタンメトリ測定により求めた前記第1の有機化合物のHOMO準位は、−5.5eVよりも低く、
    前記第4の物質は、酸化亜鉛である発光装置。
  4. 請求項1乃至のいずれか一項において、
    発光を呈する物質が前記酸化亜鉛である発光装置。
  5. 請求項1乃至のいずれか一項において、
    前記第1の層と前記第2の層が、前記第2の層と前記第3の層が各々接している発光装置。
  6. 請求項1乃至のいずれか一項において、サイクリックボルタンメトリ測定により求めた前記第1の有機化合物のHOMO準位は−5.7eV以下である発光装置。
  7. 請求項1乃至のいずれか一項において、
    前記第2の物質が、遷移金属酸化物又は元素周期表における第4族乃至第8族に属する金属の酸化物である発光装置。
  8. 請求項1乃至のいずれか一項において、
    前記第2の物質が、バナジウム酸化物、ニオブ酸化物、タンタル酸化物、クロム酸化物、モリブデン酸化物、タングステン酸化物、マンガン酸化物、レニウム酸化物、チタン酸化物、ジルコニウム酸化物、ハフニウム酸化物及び銀酸化物から選ばれるいずれか一又は複数である発光装置。
  9. 請求項1乃至のいずれか一項において、
    前記第2の物質が、モリブデン酸化物である発光装置。
  10. 請求項1乃至のいずれか一項において、
    前記発光装置が発する光が、赤色領域から近赤外領域にピークを有する光である発光装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一項において、
    前記発光装置が発する光が、赤色領域から近赤外領域まで連続的に強度を有する光である発光装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載の発光装置を用いた静脈認証システム。
  13. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載の発光装置を用いた透過型静脈認証システム。
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