(第1の実施形態)
(遊技機10)
本明細書では、各説明箇所において、方向についての定義等が示されていない場合には、遊技機10の方を向いて位置している遊技者から見て、遊技機10から遊技者の手前側に向かう方向を「前」方向とし、その逆方向を「後」方向とする。また、同様に、「左」や「右」等の左右方向及び「上」や「下」等の上下方向も、遊技者から見た場合の左方向や右方向、又は上方向や下方向を意味する。同様に、各部材の説明においても、方向についての定義等が示されていない場合には、各部材を、遊技機10の所定位置に固定した場合における遊技者から見た方向を意味する。
第1の実施形態に係る遊技機10としてのスロットマシンを、以下、図面を参照しながら説明する。
(筐体12、前扉14)
図1に示すように、第1の実施形態に係る遊技機10は、前方向に向かって開口する正面開口を有する四角箱状の筐体12と、この筐体12の正面開口を開閉自在に覆う前扉14とを備えている。
(回転リール62)
前扉14の上部には、薄板樹脂からなる上パネル20を備えている。この上パネル20の略中央には、3個の回転リール62(正面から向かって左側の左回転リール64、中央の中回転リール66、右側の右回転リール68)の円周上の図柄61を見ることができる透過可能な図柄表示窓部16が形成されている。この図柄表示窓部16は、3個全ての回転リール62の回転が停止した際には、縦3列横3行に配置した合計9個の図柄61を遊技者に見せるように形成されている。この図柄表示窓部16は、回転リール62の正面側に設けられて、回転リール62の回転が停止した際、後述する有効ライン86上に停止している複数の図柄61を視認するためのものである。回転リール62は、複数の図柄61を図柄表示窓部16を介して変動表示可能なものである。
(クレジット表示器87、払出枚数表示器88)
前記図柄表示窓部16の下方には、クレジットメダルの貯留枚数(以下、「クレジットメダル数」とする)を表示するクレジット表示器87と、このクレジット表示器87の左側に配置され、遊技機10から払い出されたメダルの総数を表示する払出枚数表示器88とが設けられている。これらの表示器は、例えば2個の7セグメントLEDで構成され、それぞれの7セグメントLEDは、1桁の数字を表示する7つのセグメントからなる数値部と、1つのドット(点)を表示するドット部とを備えている。このような構成により、クレジット表示器87では、クレジットメダル数に対応する2桁の数字が表示可能となっており、払出枚数表示器88では、払出枚数に対応する2桁の数字が表示可能となっている。また、払出枚数表示器88では、払出枚数に加え、各セグメントを特定の態様で点灯させることにより、ストップスイッチ50の押し順を報知可能となっている。
ここで、第1の実施形態に係る遊技機10は、後述するメダル投入口38に投入したメダルを最大50枚までクレジットメダルとして内部に貯留可能なクレジット機能(投入枚数を電子データとして電子的に記憶し管理する機能)を有している。そして、このクレジットメダルとして貯留可能な最大枚数である50枚を「最大クレジットメダル数」とする。
(区間報知ランプ90)
前扉14のうち、クレジット表示器87と払出枚数表示器88との間には、現在の状態が「有利区間」であることを発光態様により報知する区間報知ランプ90が設けられている。
ここで、「有利区間」とは、遊技者にとって有利なストップスイッチ50の押し順の表示が行われない通常区間から移行可能であり、この通常区間よりも遊技者にとって有利な区間である。
この区間報知ランプ90は、有利区間中において、有利区間に移行してから、所定の出玉率を超え、かつ、ストップスイッチ50の押し順が表示されるまでの任意の契機で、後述するメイン制御手段200により点灯される。そして、区間報知ランプ90は、有利区間中にメイン制御手段200により点灯された場合には、当該有利区間中は常時点灯される。なお、区間報知ランプ90は、「有利区間」から「通常区間」に移行したことを契機にメイン制御手段200により消灯される。
第1の実施形態では、有利区間中において、後述するAT状態に移行したことに基づいて、メイン制御手段200により区間報知ランプ90が点灯されることとなっている。
ここで、区間報知ランプ90のみで現在の状態が「有利区間」であることを発光態様により報知することに限らず、例えば、クレジット表示器87又は払出枚数表示器88を構成する特定の7セグメントLEDのドット部と区間報知ランプ90との双方を用いて、現在の状態が「有利区間」であることを発光態様により報知してもよい。
また、区間報知ランプ90を設けずに、例えば、クレジット表示器87又は払出枚数表示器88を構成する特定の7セグメントLEDのドット部を用いて、現在の状態が「有利区間」であることを発光態様により報知してもよい。
(操作部30)
前記前扉14の下部には下パネル22が設けられている。そして、前扉14には下パネル22の上に位置して前扉14の前方向へ向けて突出する操作部30を備えている。この操作部30は、メダル投入口38と、精算スイッチ36と、ストップスイッチ50と、スタートスイッチ40と、ベットスイッチ32と、演出用ボタンスイッチ42と、を備えている。
(メダル投入口38)
操作部30の右側部分には、遊技機10の内部へ遊技媒体としてのメダルを投入するためのメダル投入口38が設けられている。
(精算スイッチ36)
メダル投入口38の下方には、クレジット機能によりクレジットしたメダルの全てを払い出すための精算スイッチ36が設けられている。
(ストップスイッチ50)
前記操作部30の中央には、操作により対応する回転リール62の回転を停止させるため、3個の回転リール62のそれぞれに対応する3個のストップスイッチ50が設けられている。このストップスイッチ50は、左回転リール64を停止させるための左ストップスイッチLと、中回転リール66を停止させるための中ストップスイッチCと、右回転リール68を停止させるための右ストップスイッチRとを有している。すなわち、これらのストップスイッチ50は、複数の回転リール62それぞれに対応して設けられ、複数の回転リール62の図柄61の変動表示の開始後、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を個別に停止させるためのものである。
(スタートスイッチ40)
このストップスイッチ50の左側には、メダルの投入又は後述するベットスイッチ32の操作を条件に回転リール62の回転を開始させるためのスタートスイッチ40が設けられている。すなわち、このスタートスイッチ40は、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を開始させるためのものである。
(ベットスイッチ32)
このスタートスイッチ40の上方には、ベットスイッチ32として、クレジットしたメダル数から最大投入枚数(具体的には3枚)に達するまで投入可能なメダル数を減じて3枚のメダル投入に代えるマックスベットスイッチ34と、クレジットしたメダル数から1枚のメダル数を減じて1枚のメダル投入に代えるシングルベットスイッチ35とが設けられている。
(演出用ボタンスイッチ42)
マックスベットスイッチ34の右側には、特定の演出において遊技者が操作可能な演出用ボタンスイッチ42が設けられている。
(メダル払出口28等)
前記前扉14の下部には、所定の場合に後述するホッパーユニット24からメダルが払い出されるメダル払出口28が形成されている。このメダル払出口28の下方には、メダル払出口28から払い出されたメダルを貯留するため、上方に向かって開口する皿状のメダル受け皿26が形成されている。なお、クレジットされているメダル数が最大クレジットメダル数である50枚未満の場合は、50枚に到達するまで、獲得したメダルはメダル払出口28から払い出されずにクレジットメダルの枚数に加算される。
(演出装置70)
前記前扉14には、遊技者に役抽選の当選等の種々の情報を音や光や映像等で報知させるための演出装置70が形成されている。この演出装置70は、スピーカー72と、演出用ランプ78と、表示部84と、バックランプ67(図2参照)と、を備えている。
(スピーカー72)
前記スピーカー72は、前扉14の上部左右に配置された上部スピーカー74と、前扉14の下部左右に配置された下部スピーカー76とを備えている。
(演出用ランプ78)
前記演出用ランプ78は、前扉14の上部に配置された上部ランプ80と、前扉14の下部の左右に配置された下部ランプ82とを備えている。
(表示部84)
前記表示部84は、その画面に種々の映像を表示するための液晶表示装置である。
(バックランプ67)
前記バックランプ67は、リールユニット60に設けられており、回転リール62上の図柄61を照らすためのものである。
また、図2に示すように、前記前扉14の裏側には、扉開閉用スイッチ19、設定変更スイッチ46、設定表示器89などが配置されている。
(扉開閉用スイッチ19)
扉開閉用スイッチ19は前扉14が閉じているか否かを検知するためのものである。この扉開閉用スイッチ19は、前扉14が閉塞している場合に、前扉14の背面と扉開閉用スイッチ19の前面とが押圧されることでオンとなり、前扉14が開放するに従って、前扉14の背面が扉開閉用スイッチ19の前面から離間して押圧が解除されることでオフとなる。
(設定変更スイッチ46)
設定変更スイッチ46は、後述する電源ユニット43の設定キースイッチ45と共に設定変更を行うためのものである。
(設定表示器89)
設定表示器89は、例えば7セグメントの小型のLEDにより、複数段階設けられた設定値を表示するものである。設定表示器89には、当該遊技機10の設定値が表示されるが、外部から視認できないようにすべく、設定後一定時間が経過するとその表示は解除される。
(リールユニット60)
図柄表示窓部16の後方向(奥方向)には、3個のリール駆動モータ65と、この各リール駆動モータ65によってそれぞれ回転させられる合計3個の前記回転リール62と、前記リール駆動モータ65及び前記回転リール62を保持するユニットホルダ(図示せず)とを有するリールユニット60が配置されている。リール駆動モータ65は、後述するメイン制御手段200から出力されるリール駆動モータ65を駆動するための駆動信号に基づき駆動する。また、リールユニット60には、回転リール62の回転位置が基準となる位置(基準位置)であることを検出するためリール位置センサ63が設けられている。
また、前記前扉14の下部に相当する筐体12の内部には、メダルを貯留することができるとともに、メダルを払い出すことができるホッパーユニット24と、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチ44を有すると共に各部品に電力を供給するための電源ユニット43とが配置されている。
(ホッパーユニット24)
ホッパーユニット24には、その駆動によりメダルをメダル払出口28に向けて払い出すホッパーモータ95と、ホッパーユニット24の出口に設けられ、メダル払出口28に払い出されたメダルを1枚ずつ検出する払出センサ94と、ホッパーユニット24のメダルタンクから溢れたメダルを収納するための補助タンクの近傍に設けられ、補助タンク内のメダルが満杯になったことを検出して後述するメイン制御手段200へ信号を出力するオーバーフローセンサ96とが設けられている。
(電源ユニット43)
電源ユニット43には、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチ44と、設定変更処理のための設定キースイッチ45とが設けられている。
(メダルセレクタ17)
前扉14の裏側であって、前記メダル投入口38の近傍には、メダル投入口38に投入されたメダルが正規のものか否かを選別して、正規のメダルのみをホッパーユニット24に導くメダルセレクタ17が設けられている。このメダルセレクタ17には、メダル投入口38に投入されたメダルを1枚ずつ検知する投入センサ92が設けられている。
なお、前扉14の裏側には図示しないメダル通路が設けられており、メダルセレクタ17において非正規のメダルとして排除されたメダルや、ホッパーユニット24から払い出されたメダルが、このメダル通路を通過してメダル払出口28から払い出される。
(制御装置100)
図2に示すように、遊技機10の内部には、遊技機10の全体の動作を制御するための制御装置100が形成されている。この制御装置100は、遊技を進行させて遊技を制御する制御手段としてのメイン制御手段200と、このメイン制御手段200からの情報(コマンド)を受けて、遊技の進行に応じた演出を制御し、主に遊技内容に関する情報を遊技者に報知する演出を行うサブ制御手段500とを備えている。
ここで、メイン制御手段200の制御に基づくスロットマシンの作動状態のうち、後述する「ノーマル状態」、「ボーナス内部中状態」及び「ボーナス状態」を総称して遊技状態とし、後述する「第1通常状態」、「第2通常状態」、「AT状態」及び「特化状態」を総称して演出状態とする。なお、メイン制御手段200とサブ制御手段500との間は、メイン制御手段200への不正操作を防止するために、メイン制御手段200からサブ制御手段500への一方向の通信により行われ、サブ制御手段500からメイン制御手段200への逆方向の通信は行われていない(すなわち双方向の通信ではない)。メイン制御手段200は、メダルセレクタ17、スタートスイッチ40、ベットスイッチ32、ストップスイッチ50、設定変更スイッチ46、精算スイッチ36、扉開閉用スイッチ19、電源ユニット43、リールユニット60及びホッパーユニット24の入力を受け付け、クレジット表示器87、払出枚数表示器88、リールユニット60、ホッパーユニット24、設定表示器89及び区間報知ランプ90の作動を制御する。サブ制御手段500は、メイン制御手段200及び演出用ボタンスイッチ42からの信号を入力し、演出用ランプ78等の演出装置70の作動を制御する。サブ制御手段500には、演出装置70としての演出用ランプ78、スピーカー72、表示部84及びバックランプ67の各パーツが接続されている。
なお、特に図示していないが、メイン制御手段200を有するメイン基板と、サブ制御手段500を有するサブ基板とは、それぞれ専用の基板ケースの内部に収納されている。具体的には、メイン制御手段200は、メイン基板ケースの内部に収納され、サブ制御手段500は、サブ基板ケースの内部に収納されている。そして、メイン基板ケースは、筐体12内部の奥側の上部に固定され、サブ基板ケースは、筐体12内部の正面から向かって左側に固定されている。
メイン制御手段200及びサブ制御手段500は、CPU、ROM、RAM、I/Oポート(図示せず)を備えたマイクロコンピュータにより構成される。CPUは、タイマ割込などの割込機能を持ち、ROMに記憶されたプログラムを実行して、種々の処理を行う。ROMは、CPUが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶し、RAMは、CPUがプログラムを実行する際の一時的な記憶領域、例えば遊技機10の状態を記憶するための記憶領域や、役抽選の抽選結果を記憶するための記憶領域として使用される。
(外部集中端子板18)
また、筐体12内部の正面から向かって右側には、外部集中端子板18が設けられている。
外部集中端子板18は、遊技データを遊技機10外部に出力させるものであり、メイン制御手段200と配線される接続端子(コネクタ)や、外部機器(図示省略)と配線される接続端子(コネクタ)が設けられた端子板である。また、外部集中端子板18は、図示しないが、遊技島設備(例えばデータ表示器)やホールコンピュータに接続されている。
(メイン制御手段200)
メイン制御手段200は、図3に示すように、役抽選手段210、リール制御手段220、停止図柄判定手段230、配当付与手段240、遊技状態制御手段250、演出状態制御手段260、AT移行ゲーム数抽選手段270、計数手段280、及び遊技履歴監視手段290の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。
以上の構成をもって、メイン制御手段200は、役の抽選を行い、回転リール62の回転及び停止を制御し、回転リール62がすべて停止したときに停止図柄61の判定を行い、遊技の進行を行う手段として機能することとなる。
以下、第1の実施形態において、メイン制御手段200により制御される遊技の流れについて説明する。
第1の実施形態に係る遊技機10は、マックスベットスイッチ34やシングルベットスイッチ35等の操作又はメダル投入により規定の賭け数を設定することで遊技が開始可能となる。規定の賭け数(2枚又は3枚)が設定されると、所定の役の図柄61の組合せが当該ライン上に揃った場合にメダルが付与されるライン(以下、「有効ライン86」とする(図1参照))が設定される。なお、第1の実施形態に係る遊技機10は、規定の賭け数として「2」及び「3」が設定されており、各遊技状態に応じた2枚又は3枚の賭け数を設定することで遊技が開始可能となる。
そして、規定の賭け数(2枚又は3枚)が設定されていることを条件に、スタートスイッチ40を操作すると、賭け数が確定し、役抽選手段210により、複数の役の少なくとも何れか1つに当選か又はハズレかの抽選(役抽選)が行われる。また、役抽選とほぼ同時に、前回の遊技での回転リール62の回転開始時から所定の時間(第1の実施形態では、4.1秒)が経過しているか否かが判定され、所定の時間が経過すると、3個すべての回転リール62の回転が開始する。
回転リール62の回転開始後、所定の条件(第1の実施形態では、回転リール62を加速する処理を実行した後、所定のセンサにより回転リール62の回転位置が基準位置であることを検出すること)が成立すると、ストップスイッチ50の操作が可能な状態(停止操作可能状態)となる。
その後に、3個のストップスイッチ50のうち1個を操作すると、当該ストップスイッチ50に対応する回転リール62の回転が停止する。そして、3個すべてのストップスイッチ50の操作を終えると、3個すべての回転リール62の回転が停止する。
このとき、有効ライン86上に所定の図柄61の組合せが揃うと、当該図柄61の組合せに対応する処理が行われる。第1の実施形態に係る遊技機10は、有効ライン86上に予め定められた図柄61の組合せが揃うと遊技者にメダルが付与されるように形成されている。例えば小役に対応する図柄61の組合せが有効ライン86上に揃うと、小役に対応する枚数のメダルが遊技者に対して付与される。
また、有効ライン86上に再遊技役(遊技者所有のメダルを使用することなく次回の遊技を開始可能とする役、いわゆるリプレイ役)に対応する図柄61の組合せが揃うと、メダルの払い出しはないものの、次回の遊技において遊技者所有のメダルを使用することなく賭け数が自動的に設定され遊技を行うことができる。以上の流れにより、1回の遊技が終了する。
(役抽選手段210)
役抽選手段210は、当選役を決定する役抽選を実行するものである。具体的には、役抽選手段210は、スタートスイッチ40の操作を契機に、複数の役の少なくとも何れか1つに当選か又はハズレかの役抽選を行うためのものである。役抽選手段210は、役に当選したか否かを決定するための役抽選テーブルを、主な分類としてノーマル状態用、ボーナス内部中状態用、ボーナス状態用のそれぞれに対応して複数備えており、メイン制御手段200のROM上に記憶されている。役抽選手段210は、予め定めた抽選データと、所定範囲の整数値を繰り返して計数するループカウンタを有する所定の乱数発生手段(乱数発生回路)が発生した乱数のうちから抽出した乱数とを比較して、当選か否かを判定する。
役抽選手段210の役抽選に用いる当選確率は、図示しない役抽選テーブルにより、予めプログラムされた範囲内で遊技ホールの管理者により変更可能に形成されている。具体的には、その当選確率を規定するための値である複数段階の設定値を変更するための設定変更スイッチ46を操作することにより、複数段階の設定値のうち何れか1つの設定値が選択される。そして、役抽選手段210は、選択された設定値毎に予め定められた当選確率で役抽選を行っている。
また、第1の実施形態における設定値は、設定値「1」から「6」の6段階に設定されている。なお、設定値は複数段階であれば、設定値「1」から「6」の6段階に限られず、例えば「1・3・6」、「2・4・6」又は「1・6」としてもよい。
第1の実施形態では、役抽選手段210により抽選される役として、大別すると、小役(メダルの払い出しを伴う役)、リプレイ役、ボーナス移行役(遊技状態の移行を伴う役)が設けられている。なお、小役としては、ベル役、レア役としてのチェリー役、スイカ役、チャンス役等が設けられている。そして、このチェリー役には、「第1チェリー役」と、第1チェリー役よりも役抽選にて当選しにくく、かつ、第1チェリー役よりも遊技者にとって有利な「第2チェリー役」とが設けられている。
また、チェリー役には、後述する第2通常状態における役抽選で当選した場合に、後述するAT移行ゲーム数の短縮を行う短縮ゲーム数(第1チェリー役:50ゲーム、第2チェリー役:100ゲーム)が設定されている。つまり、第2チェリー役は、第1チェリー役よりも短縮ゲーム数が多く、より早くAT状態への移行に近付くことから、第1チェリー役よりも遊技者にとって有利となっている。
さらに、スイカ役及びチャンス役もチェリー役と同様に短縮ゲーム数が設定されており、スイカ役は「70ゲーム」、チャンス役は「80ゲーム」となっている。なお、以下では、チェリー役、スイカ役及びチャンス役を纏めて「ゲーム数短縮役」と称する。
ここで、上記のリプレイ役、ベル役、チェリー役(第1チェリー役及び第2チェリー役)、スイカ役、チャンス役の各々における役抽選の抽選値は以下のように割り当てられている。
リプレイ役:「8100/65536」、ベル役:「32616/65536」、第1チェリー役:「1100/65536」、第2チェリー役:「220/65536」、スイカ役:「880/65536」、チャンス役:「660/65536」。
つまり、上記の6種類の役では、ベル役→リプレイ役→第1チェリー役→スイカ役→チャンス役→第2チェリー役の順に役抽選の当選確率が低くなっている。そして、第1の実施形態では、設定値の段階にかかわらず、上記の役抽選の抽選値が割り当てられている。なお、ベル役→リプレイ役→第1チェリー役→スイカ役→チャンス役→第2チェリー役の順に役抽選の当選確率が低くなっていれば、設定値毎に上記の役抽選の抽選値を変動させてもよい。
また、ボーナス移行役としては、ボーナス状態のうち、後述する「RBB1」への移行に係る「第1ボーナス移行役」と、後述する「RBB2」への移行に係る「第2ボーナス移行役」とが設けられている。そして、第1ボーナス移行役は、ノーマル状態で、3枚の賭け数が設定されている場合にのみ、役抽選にて当選することができ、第2ボーナス移行役は、ノーマル状態で、2枚の賭け数が設定されている場合にのみ、役抽選にて当選することができるよう設定されている。換言すると、第1ボーナス移行役は、ノーマル状態における3枚の賭け数が設定されている場合にのみ、役抽選の抽選対象となり、第2ボーナス移行役は、ノーマル状態における2枚の賭け数が設定されている場合にのみ、役抽選の抽選対象となるよう構成されている。
そして、第1の実施形態では、役抽選の結果は、メイン制御手段200に形成された所定の記憶領域に書き込まれており、その後の処理にて読み出し可能とされている。
(リール制御手段220)
リール制御手段220は、各回転リール62の回転を停止させるためのものである。リール制御手段220は、役抽選の結果と、各ストップスイッチ50が操作されたときの対応する回転リール62の回転位置とに基づいて、各回転リール62の回転を停止させる。なお、リール制御手段220は、必要に応じて各ストップスイッチ50の押し順が所定の条件に適合しているか否かも停止させる条件にする場合がある。
(停止図柄判定手段230)
停止図柄判定手段230は、すべての回転リール62が停止した際における有効ライン86上の図柄61の組合せを記憶するとともに入賞等の判定をするためのものである。
(配当付与手段240)
配当付与手段240は、停止図柄判定手段230の判定結果に基づいて、メダル払い出し等の所定の配当の付与を行うものである。配当付与手段240は、停止図柄判定手段230の判定の結果、小役が入賞していると判定されると配当としてのメダルの払い出しを行う。
(遊技状態制御手段250)
遊技状態制御手段250は、遊技状態を制御するものである。
具体的には、遊技状態制御手段250は、図3に示すように、ノーマル状態制御手段251、ボーナス内部中状態制御手段252及びボーナス状態制御手段253の各手段を有する。
(ノーマル状態制御手段251)
ノーマル状態制御手段251は、「ノーマル状態」を制御するものである。ここで、「ノーマル状態」は、ボーナス内部中状態制御手段252によるボーナス内部中状態又はボーナス状態制御手段253によるボーナス状態以外の状態をいう。
(ボーナス内部中状態制御手段252)
ボーナス内部中状態制御手段252は、「ボーナス内部中状態」を制御するものである。
「ボーナス内部中状態」は、ノーマル状態における役抽選にてボーナス移行役に当選し、当該ボーナス移行役に対応する図柄61を有効ライン86上に停止表示できなかった場合に移行する状態である。第1の実施形態では、ボーナス内部中状態として、ボーナス状態の後述する「RBB1」に対応する「RBB1内部中」と、ボーナス状態の後述する「RBB2」に対応する「RBB2内部中」とが設けられている。そして、ボーナス内部中状態において、各ボーナス移行役に対応する図柄61を有効ライン86上に停止表示することで終了する(ボーナス状態へ移行する)。
(ボーナス状態制御手段253)
ボーナス状態制御手段253は、「ボーナス状態」を制御するものである。第1の実施形態では、ボーナス状態として、「RBB1」と、「RBB2」とが設けられている。ボーナス状態では、一例として、いわゆるRB(レギュラーボーナス)が連続作動するBB(ビッグボーナス)が行われる。そして、ボーナス状態は、所定の枚数、例えば、RBB1では25枚を超えるメダルの払出し、RBB2では3枚を超えるメダルの払出しで終了する。
(演出状態制御手段260)
演出状態制御手段260は、演出状態を制御するためのものである。
具体的には、演出状態制御手段260は、図3に示すように、通常状態制御手段261、AT状態制御手段262及び特化状態制御手段263の各手段を有する。
(通常状態制御手段261)
通常状態制御手段261は、通常区間に属する「第1通常状態」(非AT遊技)と、有利区間に属する「第2通常状態」とを制御するものである。
ここで、「通常区間」とは、遊技者にとって有利なストップスイッチ50の押し順の表示が行われない区間を意味する。すなわち、「通常区間」とは、後述するAT遊技を行うことが許容されない区間である。また、「非AT遊技」は、「AT遊技」の非作動状態を意味する。
(AT状態制御手段262)
AT状態制御手段262は、有利区間に属する「AT状態」(AT遊技)を制御するものである。
ここで、AT遊技における「AT」とは「アシストタイム」の略語であり、「AT遊技」が開始されると、当選した小役の押し順が報知される等、遊技者にとって有利なストップスイッチ50の押し順の表示が行われる。これにより、「AT遊技」が開始されると、表示された押し順に従ってストップスイッチ50を操作することで、例えば、当選した小役の図柄61の組合せを停止表示させ、当選した小役に対応する所定枚数のメダルを獲得することができる。そして、第1の実施形態におけるAT状態には、「第1AT状態」と「第2AT状態」とが設けられている。
この第1AT状態では、「バトル遊技」と、終了遊技としての「エンディング遊技」とが行われる。
バトル遊技とは、指標としてのキャラクターであって、遊技者側の味方キャラクターと、複数のキャラクターの中から選択されたバトル遊技の最低参加数(3)以上の参加キャラクター(敵キャラクター)とのバトル(対戦)が行われる遊技である。そして、このバトル遊技では、参加キャラクターを用いた遊技が所定期間行われ、当該選択された参加キャラクターに応じて設定されるHP(ヒットポイント)を所定期間内に「0」にすることにより、次のバトル遊技が開始される。なお、「HPを所定期間内に0にすること」は、本発明における「継続条件の成立」に相当する。
また、エンディング遊技とは、現在の有利区間を終了させる所定期間の遊技であり、当該エンディング遊技の終了後は、現在の有利区間を終了して通常区間へ移行することとなっている。
一方、第2AT状態では、「継続遊技」が行われる。継続遊技とは、上記のバトル遊技の内容を継続した、味方キャラクターと参加キャラクターとのバトルが行われる遊技である。なお、バトル遊技、エンディング遊技、及び継続遊技の詳細については後述する。
AT状態制御手段262は、各バトル遊技の開始時において、複数のキャラクターの各々に対し、当該バトル遊技における参加キャラクターとして選択するか否かを決定する選択抽選を行い、複数のキャラクターの中から当該バトル遊技における参加キャラクターを選択する。
第1の実施形態では、バトル遊技に登場する複数のキャラクターとして、6体のキャラクター(キャラクターA、キャラクターB、キャラクターC、キャラクターD、キャラクターE、及びキャラクターF)を設けている。そして、これら6体のキャラクターの各々には、対応する役抽選の当選役が設定されている。具体的には、キャラクターAは「リプレイ役」に対応し、キャラクターBは「ベル役」に対応し、キャラクターCは「第1チェリー役」に対応し、キャラクターDは「第2チェリー役」に対応し、キャラクターEは「スイカ役」に対応し、キャラクターFは「チャンス役」に対応している。詳細は後述するが、バトル遊技中の役抽選にて、上記の6種類のうちの何れかの当選役に当選し、かつ、当該当選した当選役に対応するキャラクターが参加キャラクターに含まれる場合には、参加キャラクターにダメージを与え、HPが減算されることとなっている。
複数のキャラクターの中には、AT状態制御手段262が行う選択抽選の結果、当該選択されたキャラクターの数がバトル遊技の最低参加数である3体に満たない場合に、上記の6体のキャラクターの中から追加される追加指標としての保障キャラクターが設けられている。そして、第1の実施形態では、キャラクターD、キャラクターE、及びキャラクターFが保障キャラクターとして設定されている。
ここで、AT状態制御手段262が行う選択抽選では、キャラクターAの当選確率が「40%」、非当選確率が「60%」とされ、キャラクターBの当選確率が「40%」、非当選確率が「60%」とされ、キャラクターCの当選確率が「40%」、非当選確率が「60%」とされ、キャラクターDの当選確率が「60%」、非当選確率が「40%」とされ、キャラクターEの当選確率が「60%」、非当選確率が「40%」とされ、キャラクターFの当選確率が「60%」、非当選確率が「40%」とされている。つまり、保障キャラクター以外のキャラクター(キャラクターA、キャラクターB、及びキャラクターC)は、保障キャラクター(キャラクターD、キャラクターE、及びキャラクターF)に比べて、選択抽選において参加キャラクターとして選択されにくくなっている。
AT状態制御手段262は、選択抽選の結果、当該選択されたキャラクターの数がバトル遊技の最低参加数である3体に満たない場合には、全ての保障キャラクターを参加キャラクターに追加する。第1の実施形態では、保障キャラクターは、上記の6体のキャラクターの中から予め定められており、また、バトル遊技の最低参加数と同数の3体のキャラクターとされている。
また、AT状態制御手段262は、各バトル遊技の開始時において、バトル遊技のゲーム数であるバトルゲーム数を、バトルゲーム数決定抽選を行うことにより決定する。第1の実施形態では、所定期間のバトルゲーム数が複数設けられており、具体的には、「20ゲーム」、「40ゲーム」、「60ゲーム」、「80ゲーム」、及び「100ゲーム」の5種類が設けられている。そして、AT状態制御手段262が行うバトルゲーム数決定抽選は、20ゲームの確率が「40%」、40ゲームの確率が「25%」、60ゲームの確率が「20%」、80ゲームの確率が「10%」、100ゲームの確率が「5%」に設定されている。
さらに、AT状態制御手段262は、1回目のバトル遊技の開始時において、バトル遊技の継続期待度を変化させる要素となる「レベル」を決定するレベル決定抽選を行う。第1の実施形態では、レベル1、レベル2、及びレベル3の3種類のレベルが設けられており、レベル1からレベル3に向かうにつれ、バトル遊技の継続期待度が遊技者にとって有利な方向へ向かっている。そして、AT状態制御手段262が行うレベル決定抽選では、レベル1の当選確率が「70%」、レベル2の当選確率が「20%」、レベル3の当選確率が「10%」とされている。
ここで、AT状態制御手段262は、バトル遊技中の各ゲームにおいて、バトル遊技中の役抽選にて、上記の6種類のうちの何れかの当選役に当選し、かつ、当該当選した当選役に対応するキャラクターが参加キャラクターに含まれる場合には、参加キャラクターに付与するダメージを決定するダメージ決定抽選を行う。
このダメージ決定抽選で付与されるダメージは、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「10」、「15」、及び「30」の8種類が設けられている。そして、ダメージ決定抽選の当選確率は、当該バトル遊技におけるレベルに基づいて決定されている。
具体的には、ダメージ決定抽選において、レベル1の場合には、ダメージ「1」の当選確率が「20%」、ダメージ「2」の当選確率が「20%」、ダメージ「3」の当選確率が「15%」、ダメージ「4」の当選確率が「15%」、ダメージ「5」の当選確率が「15%」、ダメージ「10」の当選確率が「10%」、ダメージ「15」の当選確率が「3%」、ダメージ「30」の当選確率が「2%」となっている。
ダメージ決定抽選において、レベル2の場合には、ダメージ「1」の当選確率が「15%」、ダメージ「2」の当選確率が「15%」、ダメージ「3」の当選確率が「15%」、ダメージ「4」の当選確率が「15%」、ダメージ「5」の当選確率が「20%」、ダメージ「10」の当選確率が「10%」、ダメージ「15」の当選確率が「5%」、ダメージ「30」の当選確率が「5%」となっている。
ダメージ決定抽選において、レベル3の場合には、ダメージ「1」の当選確率が「10%」、ダメージ「2」の当選確率が「10%」、ダメージ「3」の当選確率が「10%」、ダメージ「4」の当選確率が「20%」、ダメージ「5」の当選確率が「20%」、ダメージ「10」の当選確率が「10%」、ダメージ「15」の当選確率が「10%」、ダメージ「30」の当選確率が「10%」となっている。
また、AT状態制御手段262は、バトル遊技中の各ゲームにおいて、バトル遊技を継続するための継続権利(いわゆる、勝利ストックや継続ストック)を獲得するか否かの継続権利獲得抽選を行う。また、AT状態制御手段262は、継続遊技中における役抽選の結果に基づいて継続権利獲得抽選を行う。具体的には、AT状態制御手段262は、継続遊技中における役抽選の当選役がレア役である場合に継続権利獲得抽選を行う。以上のように、AT状態制御手段262は、AT状態中において、バトル遊技中又は継続遊技中に継続権利獲得抽選を行い、エンディング遊技中は継続権利獲得抽選を行わない。
第1の実施形態では、継続権利獲得抽選に当選した場合には、継続権利を「1」獲得するよう設定されている。そして、AT状態制御手段262は、継続権利獲得抽選に当選した場合には、獲得した継続権利を読み書き可能な所定の記憶領域に記憶する。
AT状態制御手段262は、継続遊技中の各ゲームにおいて、AT状態を継続するか否か(次のバトル遊技を開始するか否か)の継続抽選を行う。詳細は後述するが、この継続抽選の当選確率は、継続遊技へ移行する前のバトル遊技における遊技内容に基づいて決定される。
AT状態制御手段262は、AT状態の終了条件が成立した際、具体的には、HPをバトル遊技中及び継続遊技中に「0」にできず、バトルに敗北した際に継続権利を保持している場合には、継続権利を消費して次のバトル遊技を開始する。一方、AT状態制御手段262は、HPをバトル遊技中及び継続遊技中に「0」にできず、バトルに敗北した際に継続権利を保持していない場合には、AT状態を終了する。
AT状態制御手段262は、各バトル遊技の開始時において、継続権利の保持数に基づいて、エンディング遊技を行うか否かの決定を行う。具体的には、AT状態制御手段262は、各バトル遊技の開始時において、バトル遊技が16回以上継続しており、かつ、継続権利を保持していない場合に、当該バトル遊技に代えて、エンディング遊技を行う決定をする。
ただし、AT状態制御手段262は、1回の有利区間中に、バトル遊技が20回継続した場合には、継続権利の有無にかかわらず、20回目のバトル遊技に代えて、エンディング遊技を行う決定をする。
つまり、AT状態制御手段262は、各バトル遊技の開始時において、「バトル遊技が16回以上継続し、かつ、継続権利を保持していない」、又は、「1回の有利区間中に、バトル遊技が20回継続した」と判定した場合に、当該バトル遊技又は20回目のバトル遊技に代えて、エンディング遊技を行う決定をする。なお、AT状態制御手段262は、バトル遊技が開始される都度、バトル遊技の継続回数を読み書き可能な所定の記憶領域に記憶する。
そして、AT状態制御手段262は、エンディング遊技を行った場合には、エンディング遊技の終了後、現在の有利区間を終了して通常区間へ移行する制御を行う。
(特化状態制御手段263)
特化状態制御手段263は、有利区間に属する「特化状態」(AT遊技)を制御するものである。ここで、「特化状態」とは、所定数の継続権利を獲得可能な状態である。
(AT移行ゲーム数抽選手段270)
AT移行ゲーム数抽選手段270は、第2通常状態のゲーム数、つまり第1通常状態から第2通常状態に移行後、AT状態に移行するまでに要するAT移行ゲーム数を決定するAT移行ゲーム数抽選を行うものである。
第1の実施形態では、AT移行ゲーム数が複数設けられており、具体的には、「400ゲーム」、「600ゲーム」、「800ゲーム」、及び「1000ゲーム」の4種類が設けられている。また、AT移行ゲーム数抽選手段270が行うAT移行ゲーム数抽選は、400ゲームの確率が「20%」、600ゲームの確率が「30%」、800ゲームの確率が「30%」、1000ゲームの確率が「20%」に設定されている。
そして、AT移行ゲーム数抽選手段270は、通常区間から有利区間に移行したことに基づいて、上記のAT移行ゲーム数抽選を行い、当該有利区間におけるAT移行ゲーム数を決定する。
(計数手段280)
計数手段280は、あるゲーム数を記憶して、そのゲーム数の計数を行うものである。この計数手段280は、図5に示すように、ゲーム数の計数を行うカウンタとして、有利区間の経過ゲーム数を示す有利区間経過ゲーム数を計数するための有利区間経過ゲーム数カウンタ281と、AT移行ゲーム数抽選手段270によるAT移行ゲーム数抽選により決定されたAT移行ゲーム数を計数するためのAT移行ゲーム数カウンタ282と、第1AT状態で行われるバトル遊技のゲーム数であるバトルゲーム数を計数するためのバトルゲーム数カウンタ283と、第2AT状態で行われる後述する継続遊技のゲーム数である継続ゲーム数を計数するための継続ゲーム数カウンタ284と、特化状態のゲーム数である特化ゲーム数を計数するための特化ゲーム数カウンタ285と、を備えている。
計数手段280は、通常区間から有利区間に移行したことに基づいて、1回の有利区間で遊技可能な上限ゲーム数である「1500ゲーム」に対応する値(1500)を有利区間経過ゲーム数カウンタ281に設定する。そして、計数手段280は、当該有利区間における遊技を1ゲーム行う毎に、有利区間経過ゲーム数カウンタ281の値から「1」を減じる。
計数手段280は、AT移行ゲーム数抽選手段270によりAT移行ゲーム数が決定されたことに基づいて、当該決定されたAT移行ゲーム数(例:600ゲーム)に対応する値(例:600)をAT移行ゲーム数カウンタ282に設定する。そして、計数手段280は、第2通常状態における遊技を1ゲーム行う毎に、AT移行ゲーム数カウンタ282の値から「1」を減じる。また、計数手段280は、第2通常状態における役抽選にて、ゲーム数短縮役に当選した場合には、当該当選したゲーム数短縮役に対応する短縮ゲーム数(第1チェリー役:50ゲーム、スイカ役:70ゲーム、チャンス役:80ゲーム、第2チェリー役:100ゲーム)に対応する値(例:50、70、80又は100)をAT移行ゲーム数カウンタ282の値から減じる。
計数手段280は、AT状態制御手段262によりバトルゲーム数が決定されたことに基づいて、当該決定されたバトルゲーム数(例:20ゲーム)に対応する値(例:20)をバトルゲーム数カウンタ283に設定する。そして、計数手段280は、第1AT状態における遊技を1ゲーム行う毎に、バトルゲーム数カウンタ283の値から「1」を減じる。
計数手段280は、第2AT状態に移行したことに基づいて、継続ゲーム数(4ゲーム)に対応する値(4)を継続ゲーム数カウンタ284に設定する。そして、計数手段280は、第2AT状態における遊技を1ゲーム行う毎に、継続ゲーム数カウンタ284の値から「1」を減じる。
計数手段280は、特化状態に移行したことに基づいて、特化ゲーム数(3ゲーム)に対応する値(3)を特化ゲーム数カウンタ285に設定する。そして、計数手段280は、特化状態における遊技を1ゲーム行う毎に、特化ゲーム数カウンタ285の値から「1」を減じる。
また、計数手段280は、HPを記憶して、そのHPの計数も行っている。計数手段280は、上記の各カウンタに加え、HPを計数するためのHPカウンタ286を備えている。
計数手段280は、各バトル遊技の開始時において、HPに対応する値(200)をHPカウンタ286に設定する。そして、計数手段280は、味方キャラクターが参加キャラクターにダメージを与える度に(後述する図10のS41で「YES」に進む度に)、HPカウンタ286の値から当該与えたダメージに対応する値(例:10)を減じる。
なお、計数手段280は、上記の各カウンタに対応する値を設定する前に、各カウンタの値の初期化を行っている。
(遊技履歴監視手段290)
遊技履歴監視手段290は、少なくともメダルの払い出し枚数や出玉率等の遊技履歴の監視を行うものである。
第1の実施形態では、遊技履歴監視手段290は、各有利区間における遊技者の最大持ち玉数の監視を行っており、最大持ち玉数が所定数に到達したことを検出している。具体的には、遊技履歴監視手段290は、各有利区間における遊技者の最大持ち玉数が「2350枚」に到達したこと、及び、各有利区間における遊技者の最大持ち玉数が「2400枚」に到達したことを検出する。
そして、第1の実施形態では、遊技履歴監視手段290により、各有利区間における遊技者の最大持ち玉数が「2350枚」に到達したことが検出された場合には、後述する報知手段510により、有利区間の終了を遊技者が認識可能な演出が行われる。
また、第1の実施形態では、遊技履歴監視手段290により、各有利区間における遊技者の最大持ち玉数が「2400枚」に到達したことが検出された場合には、演出状態制御手段260により、当該有利区間が終了される。
(サブ制御手段500)
サブ制御手段500は、図4に示すように、報知手段510を有する。報知手段510の詳細については後述する。
以上の構成をもって、サブ制御手段500は、メイン制御手段200からの信号を受けて、遊技の進行に伴う演出を行うものである。
具体的には、サブ制御手段500は、演出用ランプ78を駆動するためのLED駆動回路(図示せず)に対してLEDの点灯や消灯を規定するデータを出力したり、スピーカー72から音を出力するための音声出力回路(図示せず)に対して出力する音声を規定するデータを出力したり、表示部84を駆動するための液晶制御基板(図示せず)に対して出力する映像データを規定するデータを出力したりする。
(報知手段510)
報知手段510は、演出装置70を用いて種々の情報、具体的には、演出を遊技者に報知するためのものである。
この報知手段510は、役抽選の結果に基づく当選役に応じた演出や、ノーマル状態、ボーナス内部中状態又はボーナス状態の各遊技状態に応じた演出や、通常状態(第1通常状態及び第2通常状態)、AT状態又は特化状態の各演出状態に応じた演出や、押し順を報知するための演出等を遊技者に報知する。これらの演出は、それぞれ複数設けられており、報知手段510は、抽選により選択された演出やメイン制御手段200からの信号(コマンド)に対応する演出を演出装置70を用いて遊技者に報知する。例えば、第1の実施形態では、各バトル遊技の開始時において、AT状態制御手段262により、当該第1AT状態の遊技期間にて報知手段510により演出装置70に報知させる演出が決定されており、報知手段510は、このAT状態制御手段262からの信号(コマンド)に対応する演出を演出装置70を用いて遊技者に報知する。
AT状態制御手段262からの信号(コマンド)に対応する演出には、少なくとも、バトル遊技に対応するバトル演出と、エンディング遊技に対応する終了演出としてのエンディング演出とがある。
例えば、報知手段510は、バトル演出として、演出装置70の表示部84に、参加キャラクター(敵キャラクター)とバトルしている映像を報知させたり、HPやバトルゲーム数を報知させたりする。なお、第1の実施形態におけるバトル演出では、味方キャラクターは表示部84に表示されず、参加キャラクターのみが表示部84に表示される。その他、報知手段510は、バトル演出として、演出装置70のスピーカー72や演出用ランプ78を用いて、バトル演出に対応する態様で、スピーカー72から音声を出力したり、演出用ランプ78を点滅させたりする。以上のように、報知手段510は、バトル遊技が行われていることを遊技者が認識可能な態様でバトル演出を演出装置70に報知させている。
一方、報知手段510は、AT状態制御手段262によりエンディング遊技が行われた場合には、エンディング遊技に対応する演出として、バトル遊技に対応するバトル演出とは異なり、かつ、有利区間の終了を示唆するエンディング演出を演出装置70に報知させる。
例えば、報知手段510は、エンディング演出として、演出装置70の表示部84に、「もうすぐ有利区間が終了します」との文字や、「スタッフロール」に対応する映像を報知させたりする。その他、報知手段510は、エンディング演出として、演出装置70のスピーカー72や演出用ランプ78を用いて、エンディング演出に対応する態様で、スピーカー72から音声を出力したり、演出用ランプ78を点滅させたりする。以上のように、報知手段510は、エンディング遊技が行われていること、すなわち、有利区間の終了を遊技者が認識可能な態様でエンディング演出を演出装置70に報知させている。
さらに、報知手段510は、遊技履歴監視手段290により、各有利区間における遊技者の最大持ち玉数が「2350枚」に到達したことが検出された場合には、上記のエンディング演出のように、有利区間の終了を遊技者が認識可能な演出を所定の遊技期間(例:4ゲーム)継続して演出装置70に報知させる。この場合における演出の報知態様は、エンディング演出と同様であってもよいし(例:「もうすぐ有利区間が終了します」との文字)、異なっていてもよい(例:「有利区間は○○ゲーム以内に終了します」との文字)。なお、この場合における上記の所定の遊技期間(例:4ゲーム)は、AT状態での純増枚数等に基づいて決定されている。
(図6を用いた遊技状態の説明)
次に、図6を用いて遊技状態について説明する。
遊技状態は、メイン制御手段200により管理され、図6に示すように、大別すると、ノーマル状態、ボーナス内部中状態及びボーナス状態がある。
ノーマル状態は、ノーマル状態制御手段251により制御される。ノーマル状態におけるリプレイ役への当選確率は、1/7.3(通常)に設定されている。また、ノーマル状態では、メダルの規定の賭け数が2枚又は3枚に設定されている。
ボーナス内部中状態は、ボーナス内部中状態制御手段252により制御され、ノーマル状態において、役抽選にてボーナス移行役に当選し、当該ボーナス移行役に対応する図柄61を有効ライン86上に停止表示できなかった場合に移行する。このボーナス内部中状態では、リプレイ役への当選確率がノーマル状態よりも高く設定されている。また、ボーナス内部中状態では、メダルの規定の賭け数が2枚又は3枚に設定されている。
そして、第1の実施形態では、上記のように、ボーナス内部中状態として、RBB1内部中と、RBB2内部中とが設けられている。つまり、第1の実施形態では、ノーマル状態において、役抽選にて第1ボーナス移行役に当選し、第1ボーナス移行役に対応する図柄61を有効ライン86上に停止表示できなかった場合にRBB1内部中に移行し、役抽選にて第2ボーナス移行役に当選し、第2ボーナス移行役に対応する図柄61を有効ライン86上に停止表示できなかった場合にRBB2内部中に移行する。
ここで、第1の実施形態では、ボーナス内部中状態のうち、RBB1内部中では第1ボーナス移行役に対応する図柄61を有効ライン86上に停止表示することが可能とされているが、RBB2内部中では第2ボーナス移行役に対応する図柄61を有効ライン86上に停止表示することが不可能とされている。
具体的には、RBB2内部中では、2枚の賭け数が設定されている場合には、リール制御手段220により、第2ボーナス移行役に対応する図柄61よりも、他の当選役に対応する図柄61を優先して引き込む制御が行われるため、第2ボーナス移行役に対応する図柄61が有効ライン86上に停止表示することがない。また、RBB2内部中では、3枚の賭け数が設定されている場合には、リール制御手段220により、第2ボーナス移行役に対応する図柄61が有効ライン86上に停止表示しないよう制御されるため、第2ボーナス移行役に対応する図柄61が有効ライン86上に停止表示することがない。つまり、第1の実施形態におけるRBB2内部中は、RBB2内部中に移行すると、他の状態へ移行することができない(抜け出すことができない)ように構成されている。
また、第1の実施形態では、RBB2内部中において、3枚の賭け数が設定されている場合に、役抽選にて、有利区間への移行に係る有利区間移行契機役(リプレイ役、ベル役、チェリー役(第1チェリー役及び第2チェリー役)、スイカ役、及びチャンス役)の何れかに当選すると、通常区間から有利区間へ移行することとなっている。そして、上記のように、RBB2内部中に移行すると、他の状態へ移行することができない(抜け出すことができない)ため、有利区間中の遊技状態は、常にRBB2内部中となっている。
ボーナス状態は、ボーナス状態制御手段253により制御され、ボーナス遊技としてRBB1又はRBB2が行われる。このボーナス状態では、リプレイ役への当選確率が「0」に設定されている。
RBB1は、RBB1内部中において、第1ボーナス移行役に対応する図柄61を有効ライン86上に停止表示させることで移行する。また、RBB1は、ノーマル状態において、第1ボーナス移行役に当選し、かつ第1ボーナス移行役に対応する図柄61を有効ライン86上に停止表示させることで移行する。なお、RBB1では、メダルの規定の賭け数が3枚に設定されている。
RBB2は、ノーマル状態において、第2ボーナス移行役に当選し、かつ第2ボーナス移行役に対応する図柄61を有効ライン86上に停止表示させることで移行する。そして、上記のように、RBB2内部中は、RBB2内部中に移行すると、他の状態へ移行することができない(抜け出すことができない)ように構成されているため、RBB2内部中からRBB2に移行することはできない。なお、RBB2では、メダルの規定の賭け数が2枚に設定されている。
ここで、第2ボーナス移行役は、役抽選にて他の役と同時に当選しないため(重複当選しないため)、第2ボーナス移行役に当選したゲームで第2ボーナス移行役に対応する図柄61を有効ライン86上に停止表示させることが可能となっている。そのため、RBB2は、RBB2内部中を経由することなく、ノーマル状態から直接移行することが可能となっている。
「ボーナス状態」は、RBが連続作動し、所定の終了条件が成立したことに基づいて終了する。第1の実施形態におけるボーナス状態では、所定の終了条件が「所定枚数のメダルの払出し」とされており、例えば、RBB1では25枚を超えるメダルの払出し、RBB2では3枚を超えるメダルの払出しで終了する。そして、「ボーナス状態」の終了後、「ノーマル状態」に移行する。
(図7を用いた演出状態の説明)
次に、図7を用いて演出状態について説明する。
図7に示すように、第1の実施形態では、遊技者にとって有利なストップスイッチ50の押し順の表示が行われない「通常区間」と、遊技者にとって有利なストップスイッチ50の押し順の表示を行うことができる「有利区間」とがある。
(通常区間)
通常区間は、有利区間を除いた区間であって、遊技者にとって有利なストップスイッチ50の押し順の表示が行われない、すなわち、AT遊技を行うことができない区間である。そのため、通常区間を継続すると、結果として、遊技者が所有しているメダルの合計が減少することとなっている。「通常区間」としては、「第1通常状態」がある。
(第1通常状態)
「第1通常状態」は、「有利区間」における「第2通常状態」、「AT状態」及び「特化状態」を除いた状態である。
(有利区間)
「有利区間」は、通常区間から移行可能であって、遊技者にとって有利なストップスイッチ50の押し順の表示を行うことができる区間である。すなわち、「有利区間」は、AT遊技を行うことが許容される区間である。
有利区間は、当該区間における遊技の上限が定められ、その上限に到達したことに基づいて通常区間に移行することとされている。
「有利区間における遊技の上限」には、1回の有利区間で遊技可能な上限ゲーム数である1500ゲームを経過した場合と、1回の有利区間における遊技者の最大持ち玉数が「2400枚」(いわゆる、MY2400枚)に到達した場合と、の2種類が設けられている。そして、この2種類の上限の何れかを満たした場合には、有利区間が終了し、通常区間へ移行する。
具体的には、計数手段280により計数される有利区間経過ゲーム数カウンタ281の値が「0」になった場合には、演出状態制御手段260により、有利区間から通常区間へ移行される。また、遊技履歴監視手段290により監視される1回の有利区間における遊技者の最大持ち玉数が「2400枚」に到達した場合には、演出状態制御手段260により、有利区間から通常区間へ移行される。
ここで、「有利区間」としては、「第2通常状態」、「AT状態」及び「特化状態」がある。
(第2通常状態)
第2通常状態は、「有利区間」に属し、「通常区間」から「有利区間」に移行した場合に最初に滞在する状態である。「通常区間」から「有利区間」、具体的には、「第1通常状態」から「第2通常状態」には、遊技状態がRBB2内部中であり、かつ、3枚の賭け数が設定されている場合に、役抽選にて有利区間移行契機役(リプレイ役、ベル役、チェリー役(第1チェリー役及び第2チェリー役)、スイカ役、及びチャンス役)の何れかに当選したことに基づいて移行する。
この第2通常状態は、通常区間における第1通常状態を継続した状態となっており、演出装置70には報知手段510により第1通常状態と同様の演出が報知される。つまり、「第1通常状態」と「第2通常状態」との違いは、滞在している区間が「通常区間」か「有利区間」かの違いとなっている。
また、通常区間から有利区間に移行した、すなわち、第2通常状態に移行したことに基づいて、計数手段280により、1回の有利区間で遊技可能な上限ゲーム数である「1500ゲーム」に対応する値(1500)が有利区間経過ゲーム数カウンタ281に設定される。さらに、第2通常状態に移行したことに基づいて、AT移行ゲーム数抽選手段270が行うAT移行ゲーム数抽選により決定されたAT移行ゲーム数に対応する値(例:600)が、計数手段280によりAT移行ゲーム数カウンタ282に設定される。また、第2通常状態に移行したことに基づいて、遊技履歴監視手段290により、当該有利区間における遊技者の最大持ち玉数の監視(計数)が開始される。
そして、第2通常状態中に、計数手段280により計数されるAT移行ゲーム数カウンタ282の値が「0」になった場合には、AT状態、具体的には、第1AT状態へ移行する。
(AT状態)
AT状態は、「有利区間」に属し、当選した押し順役の押し順が報知される遊技であるAT遊技が行われる状態である。そのため、AT状態では、報知された押し順に従ってストップスイッチ50を操作することで、例えば、当選した小役の図柄61の組合せを停止表示でき、成立した小役に対応する所定枚数のメダルを獲得することができる。そして、このAT状態には、「第1AT状態」と「第2AT状態」とがある。
(第1AT状態)
第1AT状態は、第2通常状態又は特化状態から移行するAT状態である。この第1AT状態では、基本的にバトル遊技が行われるが、各バトル遊技の開始時において、「バトル遊技が16回以上継続し、かつ、継続権利を保持していない」、又は、「1回の有利区間中に、バトル遊技が20回継続した」とAT状態制御手段262により判定された場合には、当該バトル遊技又は20回目のバトル遊技に代えて、エンディング遊技が行われる。
(バトル遊技)
バトル遊技は、AT遊技が行われるとともに、上記のように、味方キャラクターと参加キャラクター(敵キャラクター)とのバトルが行われ、所定期間内に、当該選択された参加キャラクターに応じたHPを「0」にすることで、次のバトル遊技が開始される遊技である。
このバトル遊技は、第2通常状態又は特化状態から第1AT状態に移行した場合等に開始される。ただし、各バトル遊技の開始時において、「バトル遊技が16回以上継続し、かつ、継続権利を保持していない」、又は、「1回の有利区間中に、バトル遊技が20回継続した」とAT状態制御手段262により判定された場合には、その後の第1AT状態ではエンディング遊技が行われる。つまり、各バトル遊技の開始時において、前記の何れかであるとAT状態制御手段262により判定された場合には、当該第1AT状態(当該セット)でエンディング遊技が行われる。
ここで、第1の実施形態におけるバトル遊技では、参加キャラクターの種類や数にかかわらず、HPが「200」に設定されている。このHPは、各バトル遊技の開始時において、計数手段280のHPカウンタ286に設定される。
また、第1の実施形態では、バトル遊技におけるレベルは、1回目のバトル遊技の開始時にAT状態制御手段262により行われたレベル決定抽選の抽選結果に基づいて定められるが、バトル遊技が継続して11回行われた場合には、AT状態制御手段262によりレベルの更新が行われる。具体的には、11回目以降のバトル遊技では、AT状態制御手段262によるレベルの更新が行われ、最高段階であるレベル3に設定される。
ここで、バトル遊技が行われている間は、バトル演出として、報知手段510により、演出装置70の表示部84に、参加キャラクター(敵キャラクター)とバトルしている映像や、HPやバトルゲーム数等が報知される。そのため、バトル演出を見た遊技者は、バトル遊技が行われていることを認識可能となっている。
また、バトル遊技が行われている間は、バトル遊技中の各ゲームにおいて、AT状態制御手段262による継続権利獲得抽選が行われ、継続権利獲得抽選に当選した場合には、獲得した継続権利がAT状態制御手段262の所定の記憶領域に記憶される。
ここで、第1の実施形態では、バトル遊技における参加キャラクターとして選択可能なキャラクターには、上記のように、キャラクターA、キャラクターB、キャラクターC、キャラクターD、キャラクターE、及びキャラクターFが設けられている。そして、上記のように、キャラクターAは「リプレイ役」に対応し、キャラクターBは「ベル役」に対応し、キャラクターCは「第1チェリー役」に対応し、キャラクターDは「第2チェリー役」に対応し、キャラクターEは「スイカ役」に対応し、キャラクターFは「チャンス役」に対応している。
このとき、バトル遊技中の役抽選にて、リプレイ役、ベル役、チェリー役(第1チェリー役及び第2チェリー役)、スイカ役、又はチャンス役の何れかの当選役に当選し、かつ、当該当選した当選役に対応するキャラクターが参加キャラクターに含まれる場合には、AT状態制御手段262によるダメージ決定抽選が行われ、参加キャラクターに付与されるダメージが決定される(例:10)。そして、ダメージ決定抽選により決定されたダメージ(例:10)が計数手段280のHPカウンタ286に記憶されたHPから減算される。
また、上記のように、上記の6種類の役における役抽選の当選確率は、ベル役(キャラクターBに対応)→リプレイ役(キャラクターAに対応)→第1チェリー役(キャラクターCに対応)→スイカ役(キャラクターEに対応)→チャンス役(キャラクターFに対応)→第2チェリー役(キャラクターDに対応)の順に低くなっている。そのため、第1の実施形態では、対応する役抽選の当選役の当選確率が低い保障キャラクター(キャラクターD、キャラクターE、及びキャラクターF)が参加キャラクターに含まれる場合には、保障キャラクターが参加キャラクターに含まれない場合に比べて、HPを所定期間内に「0」にしにくくなっている。これに対し、第1の実施形態では、対応する役抽選の当選役の当選確率が高い保障キャラクター以外のキャラクター(キャラクターA、キャラクターB、及びキャラクターC)が参加キャラクターに含まれる場合には、保障キャラクターが参加キャラクターに含まれる場合に比べて、HPを所定期間内に「0」にしやすくなっている。
そして、第1の実施形態では、AT状態の終了条件が複数種類(3種類)設けられており、そのうちの何れかの終了条件が成立したことに基づいて、AT状態制御手段262によりAT状態が終了される。なお、AT状態の終了条件には、以下の3種類がある。
(1)バトルに敗北した場合
(2)バトル遊技が20回継続した場合
(3)バトル遊技が16回以上継続し、かつ、継続権利を保持していない場合
AT状態の終了条件のうち、上記の(1)は、HPをバトル遊技中及び継続遊技中に「0」にできず、バトルに敗北した場合である。具体的には、HPをバトルゲーム数内に「0」にできなかった場合には、バトル遊技が行われていた第1AT状態から、継続遊技が行われる第2AT状態へ移行する。そして、移行した第2AT状態で行われる継続遊技中でも、HPを「0」にできなかった場合には、バトルに敗北したこととなり、AT状態の終了条件が成立する。
ただし、バトルに敗北した際に継続権利を保持している場合には、AT状態制御手段262により継続権利が消費されて次のバトル遊技が開始される(すなわち、第1AT状態に移行する)。一方、バトルに敗北した際に継続権利を保持していない場合には、AT状態制御手段262によりAT状態が終了され、これに伴い第1通常状態へ移行される。
ここで、HPをバトルゲーム数内に「0」にしてバトルに勝利した場合には、AT状態制御手段262により、特化状態へ移行するか否かの特化状態移行抽選が行われる。そして、HPをバトルゲーム数内に「0」にしてバトルに勝利した場合に、AT状態制御手段262が行う特化状態移行抽選に当選したときには、当該特化状態移行抽選により決定された特化状態(第1特化状態又は第2特化状態)へ移行する。一方、HPをバトルゲーム数内に「0」にしてバトルに勝利した場合に、AT状態制御手段262が行う特化状態移行抽選に当選しなかったときには、継続権利を消費することなく、次のバトル遊技が開始される(すなわち、第1AT状態が継続する)。
AT状態の終了条件のうち、上記の(2)は、1回の有利区間中にバトル遊技が20回継続した場合である。上記のように、バトル遊技では、バトル遊技が開始される都度、AT状態制御手段262により、バトル遊技の継続回数がAT状態制御手段262の所定の記憶領域に記憶されている。そして、AT状態制御手段262の所定の記憶領域に記憶されたバトル遊技の継続回数が「20」に到達した場合には、AT状態制御手段262により、継続権利の有無にかかわらず、20回目のバトル遊技に代えて、エンディング遊技を行う決定がされる。その後、エンディング遊技が終了したことに基づいて、AT状態制御手段262により現在の有利区間を終了して通常区間へ移行する制御が行われ、第1AT状態から第1通常状態へ移行される。
AT状態の終了条件のうち、上記の(3)は、1回の有利区間中にバトル遊技が16回以上継続し、かつ、継続権利を保持していない場合である。上記のように、バトル遊技では、バトル遊技が開始される都度、AT状態制御手段262により、バトル遊技の継続回数がAT状態制御手段262の所定の記憶領域に記憶されている。そして、AT状態制御手段262の所定の記憶領域に記憶されたバトル遊技の継続回数が「16」に到達した場合には、AT状態制御手段262により継続権利の保持数が参照される。この参照の結果、継続権利を保持していない(すなわち、継続権利の保持数が「0」である)場合には、AT状態制御手段262により、当該バトル遊技に代えて、エンディング遊技を行う決定がされる。その後、エンディング遊技が終了したことに基づいて、AT状態制御手段262により現在の有利区間を終了して通常区間へ移行する制御が行われ、第1AT状態から第1通常状態へ移行される。なお、AT状態制御手段262は、バトル遊技の継続回数が「16」に到達した以降、バトル遊技の継続回数が「20」に到達するまで(すなわち、バトル遊技の継続回数が「16」、「17」、「18」、及び「19」の場合)、上記のように継続権利の保持数を参照して、当該バトル遊技に代えてエンディング遊技を行うか否かの決定を行う。
なお、AT状態は、上記のAT状態の終了条件の成立の有無にかかわらず、有利区間における遊技の上限に到達したことに基づいて終了する。具体的には、AT状態は、上記のAT状態の終了条件の成立の有無にかかわらず、1回の有利区間で遊技可能な上限ゲーム数である1500ゲームを経過した場合、又は1回の有利区間における遊技者の最大持ち玉数が2400枚に到達した場合には、有利区間の終了に伴い終了する。
(エンディング遊技)
エンディング遊技は、AT遊技が行われるとともに、上記のように、現在の有利区間を終了させる所定期間の遊技が行われ、有利区間の終了を示唆するエンディング演出が報知手段510により演出装置70に報知される。
このエンディング遊技は、各バトル遊技の開始時において、AT状態制御手段262により、継続権利の保持数に基づいて行うか否か(開始するか否か)が決定される。具体的には、エンディング遊技は、各バトル遊技の開始時において、バトル遊技が16回以上継続しており、かつ、継続権利を保持していない場合に、AT状態制御手段262により開始の決定がされる。また、エンディング遊技は、各バトル遊技の開始時において、1回の有利区間中にバトル遊技が20回継続したと判定された場合には、継続権利の有無にかかわらず、AT状態制御手段262により開始の決定がされる。
エンディング遊技が開始された場合には、バトル遊技のゲーム数として用いる予定であったバトルゲーム数が、エンディング遊技のゲーム数として用いられる。つまり、エンディング遊技が開始された場合には、AT状態制御手段262が行うバトルゲーム数決定抽選により決定されたバトルゲーム数が、エンディング遊技のゲーム数として用いられる。なお、この場合における「エンディング遊技のゲーム数」は、あくまで、AT状態制御手段262が行うバトルゲーム数決定抽選により決定されたバトルゲーム数であるため、バトルゲーム数と同様に、バトルゲーム数カウンタ283に設定され、バトルゲーム数カウンタ283を用いて計数手段280により計数が行われる。
エンディング遊技が行われている間は、エンディング演出として、報知手段510により、演出装置70の表示部84に、「もうすぐ有利区間が終了します」との文字や、「スタッフロール」に対応する映像が報知される。そのため、エンディング演出を見た遊技者は、エンディング遊技が行われていること、すなわち、有利区間の終了を認識可能となっている。
また、エンディング遊技が行われている間は、バトル遊技又は継続遊技が行われている間とは異なり、AT状態制御手段262による継続権利獲得抽選が行われないこととなっている。
そして、計数手段280が計数するバトルゲーム数カウンタ283の値が「0」になった場合には、AT状態制御手段262によりエンディング遊技が終了される。また、エンディング遊技の終了後は、AT状態制御手段262により現在の有利区間を終了して通常区間へ移行する制御が行われ、第1AT状態から第1通常状態へ移行される。
(第2AT状態)
第2AT状態は、第1AT状態から移行するAT状態である。この第2AT状態では、継続遊技が行われる。
(継続遊技)
継続遊技は、上記のように、バトル遊技の内容(バトル)を継続した、味方キャラクターと参加キャラクターとのバトルが行われる遊技である。この継続遊技は、4ゲームの遊技期間が設けられており、各ゲームにおいて、AT状態制御手段262により継続抽選が行われる。つまり、継続遊技は、HPをバトルゲーム数内に「0」にできなかった場合に、バトル遊技が行われていた第1AT状態から移行した第2AT状態で行われる、味方キャラクターと参加キャラクターとのバトルの勝敗を決する遊技である。
上記のように、継続抽選の当選確率は、継続遊技へ移行する前のバトル遊技における遊技内容、具体的には、参加キャラクターに付与したダメージ数、及び、移行前のバトル遊技におけるレベルに基づいて決定される。
第1の実施形態では、移行前のバトル遊技において参加キャラクターに付与したダメージ数が、「0〜50」の場合には継続抽選の当選確率が「10%」、「51〜100」の場合には継続抽選の当選確率が「30%」、「101〜150」の場合には継続抽選の当選確率が「50%」、「151〜199」の場合には継続抽選の当選確率が「70%」に設定されている。また、レベル1の場合には継続抽選の当選確率に対する増減は行われないが、レベル2の場合には継続抽選の当選確率に「5%」が加算され、レベル3の場合には継続抽選の当選確率に「10%」が加算される。
そして、継続抽選に当選した場合には、継続遊技の開始時における残りHPにかかわらず、AT状態制御手段262によりHPを「0」にする処理が行われ、バトルの勝利が確定する。また、継続抽選に当選した場合には、報知手段510により、演出装置70にHPが「0」になり、遊技者の勝利が確定した演出が報知される(例:「HP=0」や「勝利」の文字等)。
継続遊技が行われている間は、バトル遊技が行われている間と同様に、報知手段510により、演出装置70にバトル演出が報知される。また、継続遊技が行われている間は、役抽選の結果に基づいて(役抽選の当選役がレア役である場合に)、バトル遊技が行われている間と同様に、AT状態制御手段262による継続権利獲得抽選が行われ、継続権利獲得抽選に当選した場合には、獲得した継続権利がAT状態制御手段262の所定の記憶領域に記憶される。
そして、計数手段280が計数する継続ゲーム数カウンタ284の値が「0」になった場合には、AT状態制御手段262により継続遊技が終了される。その後、継続遊技中に継続抽選に当選し、バトルに勝利していた場合には、AT状態制御手段262による特化状態移行抽選が行われる。継続遊技中に継続抽選に当選してバトルに勝利した場合に、AT状態制御手段262が行う特化状態移行抽選に当選したときには、当該特化状態移行抽選により決定された特化状態(第1特化状態又は第2特化状態)へ移行する。一方、継続遊技中に継続抽選に当選してバトルに勝利した場合に、AT状態制御手段262が行う特化状態移行抽選に当選しなかったときには、AT状態制御手段262により第2AT状態から第1AT状態へ移行され、次のバトル遊技が開始される。
なお、継続ゲーム数カウンタ284の値が「0」になった際に、継続遊技中に継続抽選に当選していなかった場合(HPを「0」にできなかった場合)には、バトルに敗北したこととなり、AT状態の終了条件が成立する。ただし、上記のように、バトルに敗北した際に、継続権利を保持している場合には、AT状態制御手段262により継続権利が消費されて次のバトル遊技が開始され、継続権利を保持していない場合には、AT状態制御手段262によりAT状態が終了され、これに伴い第1通常状態へ移行される。
(特化状態)
特化状態は、「有利区間」に属し、所定数の継続権利を獲得可能な状態である。この特化状態は、3ゲームの遊技期間が設けられており、特化状態の各ゲームで継続権利が獲得可能とされている。
そして、特化状態には、獲得可能な継続権利の数が異なる「第1特化状態」と「第2特化状態」とが設けられている。
第1特化状態では、第1特化状態の各ゲームにおいて、スタートスイッチ40が操作されたことに基づいて2個の継続権利が獲得できることとされている。つまり、第1の実施形態では、第1特化状態の滞在中に合計6個の継続権利を獲得できることとされている。
第2特化状態では、第2特化状態の各ゲームにおいて、スタートスイッチ40が操作されたことに基づいて3個の継続権利が獲得できることとされている。つまり、第1の実施形態では、第2特化状態の滞在中に合計9個のストックを獲得できることとされている。
そして、計数手段280が計数する特化ゲーム数カウンタ285の値が「0」になった場合には、特化状態制御手段263により特化状態が終了され、AT状態、具体的には、第1AT状態へ移行する。
なお、第1の実施形態では、有利区間から通常区間に移行した場合には、少なくとも継続権利やバトル遊技の継続回数を含む、移行前の有利区間に関する情報(例:AT遊技であることを示すフラグ情報やAT遊技の残りゲーム数を示す情報、継続又は非継続を示すフラグ情報)が初期化される。
(図8を用いた遊技の基本的な流れの説明)
図8に示すフローチャートに基づいて、メイン制御手段200が1遊技毎に実行する一般的な遊技制御処理について説明する。
ステップS10において、メイン制御手段200により、スタートスイッチ40の操作があったか否かの判定が実行される。ここで、スタートスイッチ40の操作があったと判定されると、賭け数の設定が不可能な状態とされる。その後、次のステップS11に進む。一方、スタートスイッチ40の操作がないと判定されると、再度ステップS10となる。
なお、このステップS10の前提として、賭け数設定処理が行われている。この賭け数設定処理では、賭け数として規定の賭け数が設定されたか否かが判定されるものである。具体的には、メイン制御手段200により、当該遊技の賭け数として設定されているメダルの枚数が規定の賭け数(3枚又は2枚)に達しているか否かの判定が実行される。
ステップS11において、役抽選手段210により、役抽選処理が実行される。また、このとき、役抽選の結果がメイン制御手段200からサブ制御手段500へ送信される。役抽選処理が終了すると、次のステップS12に進む。
ステップS12において、リールユニット60における回転リール62の回転変動処理が実行される。回転リール62が所定の回転速度に達した後、回転中の回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作があった場合に、リール制御手段220により、各回転リール62の回転が停止させられる。このときのストップスイッチ50(左ストップスイッチL、中ストップスイッチC、右ストップスイッチR)の当選役に対応する押し順は、メイン制御手段200に形成された所定の記憶領域に記憶されると共に、その後の処理にて読み出される。
また、すべての停止操作終了後、メイン制御手段200からサブ制御手段500へ全回転リール62の回転停止情報が送信される。そして、すべての回転リール62の回転変動処理が終了すると、次のステップS13に進む。
ステップS13において、停止図柄判定手段230により、有効ライン86上の図柄61の組合せに対して所定の役の図柄61の組合せが揃っているか否かの停止図柄判定処理が実行される。ここで、入賞等の判定処理の判定結果のデータは、メイン制御手段200からサブ制御手段500へ送信される。そして、判定処理が終わると、次のステップS14に進む。
ステップS14において、配当付与手段240により、停止図柄判定手段230の判定結果に対応する配当付与処理が実行される。なお、判定の結果、払出等が不要な場合には、払出処理は行われない。そして、当該処理を終了する。
(図9を用いたバトル遊技の開始時に行われる処理の流れの説明)
図9に示すフローチャートに基づいて、バトル遊技の開始時に行われる処理の流れについて説明する。
ステップS20において、バトル遊技継続回数加算処理が行われる。このバトル遊技継続回数加算処理では、AT状態制御手段262により、AT状態制御手段262の所定の記憶領域に、バトル遊技の継続回数が「1」加算される。そして、バトル遊技継続回数加算処理の終了後、次のステップS21に進む。
ステップS21において、AT状態制御手段262により、バトル遊技の継続回数が「1」であるか否かの判定が実行される。ここで、AT状態制御手段262により、バトル遊技の継続回数が「1」であると判定されると、次のステップS22に進む。一方、AT状態制御手段262により、バトル遊技の継続回数が「1」であると判定されないと、ステップS23に進む。
ステップS22において、レベル決定抽選処理が行われる。このレベル決定抽選処理では、AT状態制御手段262により、レベル決定抽選が行われ、レベル決定抽選の抽選結果に基づくレベルの段階が設定される。そして、レベル決定抽選処理の終了後、次のステップS23に進む。
ステップS23において、AT状態制御手段262により、バトル遊技の継続回数が「11」以上であるか否かの判定が実行される。ここで、AT状態制御手段262により、バトル遊技の継続回数が「11」以上であると判定されると、次のステップS24に進む。一方、AT状態制御手段262により、バトル遊技の継続回数が「11」以上であると判定されないと、ステップS25に進む。
ステップS24において、レベル更新処理が行われる。このレベル更新処理では、AT状態制御手段262により、レベルの更新が行われ、レベルの段階が最高段階であるレベル3に設定される。そして、レベル更新処理の終了後、次のステップS25に進む。
ステップS25において、バトルゲーム数決定抽選処理が行われる。このバトルゲーム数決定抽選処理では、AT状態制御手段262によりバトルゲーム数決定抽選が行われ、バトルゲーム数決定抽選により決定されたバトルゲーム数に対応する値が、計数手段280のバトルゲーム数カウンタ283に設定される。そして、バトルゲーム数決定抽選処理の終了後、次のステップS26に進む。
ステップS26において、AT状態制御手段262により、エンディング遊技の開始条件が成立したか否かの判定が実行される。ここで、AT状態制御手段262により、エンディング遊技の開始条件が成立したと判定されると、ステップS31に進む。一方、AT状態制御手段262により、エンディング遊技の開始条件が成立したと判定されないと、次のステップS27に進む。なお、ステップS26における「エンディング遊技の開始条件」の詳細については、図12を用いて後述する。
ステップS27において、HP設定処理が行われる。このHP設定処理では、計数手段280のHPカウンタ286に当該バトル遊技のHPである「200」が設定される。そして、HP設定処理の終了後、次のステップS28に進む。
ステップS28において、選択抽選処理が行われる。この選択抽選処理では、AT状態制御手段262により選択抽選が行われ、複数のキャラクターの各々に対し、当該バトル遊技における参加キャラクターとして選択するか否かが決定される。そして、選択抽選処理の終了後、次のステップS29に進む。
ステップS29において、AT状態制御手段262により、参加キャラクターの数が「3」未満であるか、すなわち、ステップS28における選択抽選の結果、当該選択されたキャラクターの数がバトル遊技の最低参加数である3体に満たないか否かの判定が実行される。ここで、AT状態制御手段262により、ステップS28における選択抽選の結果、当該選択されたキャラクターの数がバトル遊技の最低参加数である3体に満たないと判定されると、次のステップS30に進む。一方、AT状態制御手段262により、ステップS28における選択抽選の結果、当該選択されたキャラクターの数がバトル遊技の最低参加数である3体に満たないと判定されないと、ステップS31に進む。
ステップS30において、保障キャラクター追加処理が行われる。この保障キャラクター追加処理では、AT状態制御手段262により、全ての保障キャラクター(キャラクターD、キャラクターE、及びキャラクターF)が参加キャラクターに追加される。
これにより、例えば、ステップS28における選択抽選の結果、当該選択されたキャラクターの数が0体である場合(図13(A)に示すパターン1の場合)には、図13(B)に示すパターン1のように、キャラクターD、キャラクターE、及びキャラクターFの3体が参加キャラクターとなる。
ステップS28における選択抽選の結果、当該選択されたキャラクターがキャラクターAの1体だけである場合(図13(A)に示すパターン2の場合)には、図13(B)に示すパターン2のように、キャラクターA、キャラクターD、キャラクターE、及びキャラクターFの4体が参加キャラクターとなる。
ステップS28における選択抽選の結果、当該選択されたキャラクターがキャラクターA及びキャラクターBの2体である場合(図13(A)に示すパターン3の場合)には、図13(B)に示すパターン3のように、キャラクターA、キャラクターB、キャラクターD、キャラクターE、及びキャラクターFの5体が参加キャラクターとなる。
ステップS28における選択抽選の結果、当該選択されたキャラクターがキャラクターA及びキャラクターDの2体である場合(図13(A)に示すパターン4の場合)には、図13(B)に示すパターン4のように、キャラクターA、キャラクターD、キャラクターE、及びキャラクターFの4体が参加キャラクターとなる。つまり、選択抽選の結果、当該選択された2体のキャラクターに保障キャラクターが含まれる場合には、選択抽選にて選択された保障キャラクター以外のキャラクター(キャラクターA)と、保障キャラクター3体とが参加キャラクターとなる。
そして、保障キャラクター追加処理の終了後、次のステップS31に進む。
ステップS31において、演出決定処理が行われる。この演出決定処理では、AT状態制御手段262により、当該第1AT状態の遊技期間にて報知手段510により演出装置70に報知される演出が決定される。具体的には、演出決定処理では、ステップS26にてエンディング遊技の開始条件が成立したと判定された場合には、報知手段510により報知される演出が「エンディング演出」に決定され、ステップS26にてエンディング遊技の開始条件が成立したと判定されない場合には、報知手段510により報知される演出が「バトル演出」に決定される。
そして、当該バトル遊技の開始時に行われる処理を終了し、エンディング遊技の開始条件が成立した場合にはエンディング遊技が開始され、エンディング遊技の開始条件が成立していない場合にはバトル遊技が開始される(ステップS40(図10参照)に進む)。
(図10を用いたバトル遊技中に行われる処理の流れの説明)
図10に示すフローチャートに基づいて、バトル遊技中に行われる処理の流れについて説明する。
ステップS40において、ダメージ決定処理が行われる。このダメージ決定処理では、AT状態制御手段262により、参加キャラクターに付与するダメージが決定される。具体的には、AT状態制御手段262は、バトル遊技中の役抽選(図8に示すステップS11)にて、リプレイ役、ベル役、チェリー役(第1チェリー役及び第2チェリー役)、スイカ役、又はチャンス役の何れかの当選役に当選していない場合、又は、前記の6種類のうちの何れかの当選役に当選したが、当該当選した当選役に対応するキャラクターが参加キャラクターに含まれない場合には、参加キャラクターに付与するダメージを「0」に決定する(すなわち、HPを減算しない決定をする)。
一方、AT状態制御手段262は、バトル遊技中の役抽選(図8に示すステップS11)にて、上記の6種類のうちの何れかの当選役に当選し、かつ、当該当選した当選役に対応するキャラクターが参加キャラクターに含まれる場合には、ダメージ決定抽選を行い、参加キャラクターに付与するダメージを決定する(例:10)。そして、ダメージ決定処理の終了後、次のステップS41に進む。
ステップS41において、AT状態制御手段262により、ステップS40のダメージ決定処理で決定されたダメージが「1」以上であるか否かの判定が実行される。ここで、AT状態制御手段262により、ステップS40のダメージ決定処理で決定されたダメージが「1」以上であると判定されると、次のステップS42に進む。一方、AT状態制御手段262により、ステップS40のダメージ決定処理で決定されたダメージが「1」以上であると判定されないと、ステップS43に進む。
ステップS42において、HP減算処理が行われる。このHP減算処理では、計数手段280により、HPカウンタ286に設定された値からステップS40のダメージ決定処理で決定された「1」以上のダメージ(例:10)が減算される。そして、HP減算処理の終了後、次のステップS43に進む。
ステップS43において、継続権利獲得抽選処理が行われる。この継続権利獲得抽選処理では、AT状態制御手段262により継続権利獲得抽選が行われ、バトル遊技を継続するための継続権利を獲得するか否かが決定される。そして、継続権利獲得抽選処理の終了後、次のステップS44に進む。
ステップS44において、AT状態制御手段262により、継続権利獲得抽選に当選したか否かの判定が実行される。ここで、AT状態制御手段262により、継続権利獲得抽選に当選したと判定されると、次のステップS45に進む。一方、AT状態制御手段262により、継続権利獲得抽選に当選したと判定されないと、ステップS46に進む。
ステップS45において、継続権利加算処理が行われる。この継続権利加算処理では、AT状態制御手段262により、AT状態制御手段262の所定の記憶領域に、継続権利が「1」加算される。そして、継続権利加算処理の終了後、次のステップS46に進む。
ステップS46において、バトルゲーム数減算処理が行われる。このバトルゲーム数減算処理では、計数手段280により、バトルゲーム数カウンタ283に設定された値から「1」が減算される。そして、バトルゲーム数減算処理の終了後、次のステップS47に進む。
ステップS47において、AT状態制御手段262により、HPが「0」であるか否かの判定が実行される。ここで、AT状態制御手段262により、HPが「0」であると判定されると、次のステップS48に進む。一方、AT状態制御手段262により、HPが「0」であると判定されないと、ステップS51に進む。
ステップS48において、特化状態移行抽選処理が行われる。この特化状態移行抽選処理では、AT状態制御手段262により特化状態移行抽選が行われ、特化状態へ移行するか否かが決定される。そして、特化状態移行抽選処理の終了後、次のステップS49に進む。
ステップS49において、AT状態制御手段262により、特化状態移行抽選に当選したか否かの判定が実行される。ここで、AT状態制御手段262により、特化状態移行抽選に当選したと判定されると、次のステップS50に進む。一方、AT状態制御手段262により、特化状態移行抽選に当選したと判定されないと、ステップS53に進む。
ステップS50において、特化状態移行処理が行われる。この特化状態移行処理では、演出状態制御手段260により、ステップS48にて行われた特化状態移行抽選の抽選結果に対応する特化状態(第1特化状態又は第2特化状態)へ移行される。そして、特化状態移行処理の終了後、当該バトル遊技中に行われる処理を終了し、第1AT状態から特化状態へ移行する。なお、特化状態の終了後は第1AT状態へ移行する。
ステップS51において、AT状態制御手段262により、バトルゲーム数が「0」であるか否かの判定が実行される。ここで、AT状態制御手段262により、バトルゲーム数が「0」であると判定されると、次のステップS52に進む。一方、AT状態制御手段262により、バトルゲーム数が「0」であると判定されないと、ステップS40に戻る。
ステップS52において、第2AT状態移行処理が行われる。この第2AT状態移行処理では、AT状態制御手段262により、バトル遊技が行われていた第1AT状態から、継続遊技が行われる第2AT状態へ移行される(ステップS60(図11参照)に進む)。そして、第2AT状態移行処理の終了後、当該バトル遊技中に行われる処理を終了する。
ステップS53において、第1AT状態継続処理が行われる。この第1AT状態継続処理では、AT状態制御手段262により、継続権利を消費することなく、次のバトル遊技が開始される(ステップS20(図9参照)に進む)。そして、第1AT状態継続処理の終了後、当該バトル遊技中に行われる処理を終了する。
(図11を用いた継続遊技中に行われる処理の流れの説明)
図11に示すフローチャートに基づいて、継続遊技中に行われる処理の流れについて説明する。
ステップS60において、継続ゲーム数設定処理が行われる。この継続ゲーム数設定処理では、計数手段280により、継続ゲーム数(4ゲーム)に対応する値である「4」が継続ゲーム数カウンタ284に設定される。そして、継続ゲーム数設定処理の終了後、次のステップS61に進む。
ステップS61において、継続抽選当選確率設定処理が行われる。この継続抽選当選確率設定処理では、AT状態制御手段262により、参加キャラクターに付与したダメージ数、及び、移行前のバトル遊技におけるレベルに基づいて継続抽選の当選確率が設定される。
例えば、移行前のバトル遊技において参加キャラクターに付与したダメージ数が「90」であり、移行前のバトル遊技におけるレベルが「レベル2」である場合には、当該継続遊技における継続抽選の当選確率は以下のようになる。
この場合には、AT状態制御手段262により、移行前のバトル遊技において参加キャラクターに付与したダメージ数が「51〜100」の場合における「30%」に対し、レベル2であることによる「5%」の加算が行われる。その結果、当該継続遊技における継続抽選の当選確率は「35%」に設定される(30+5=35)。
そして、継続抽選当選確率設定処理の終了後、次のステップS62に進む。
ステップS62において、役抽選の結果に基づいて、継続権利獲得抽選処理が行われる。つまり、ステップS62では、役抽選の当選役がレア役である場合には継続権利獲得抽選処理にて継続権利獲得抽選が行われ、役抽選の当選役がレア役以外である場合には継続権利獲得抽選処理にて継続権利獲得抽選が行われないこととなっている。そして、継続権利獲得抽選処理の終了後、次のステップS63に進む。
ステップS63において、AT状態制御手段262により、継続権利獲得抽選に当選したか否かの判定が実行される。ここで、AT状態制御手段262により、継続権利獲得抽選に当選したと判定されると、次のステップS64に進む。一方、AT状態制御手段262により、継続権利獲得抽選に当選したと判定されないと、ステップS65に進む。
ステップS64において、継続権利加算処理が行われる。そして、継続権利加算処理の終了後、次のステップS65に進む。
ステップS65において、継続抽選処理が行われる。この継続抽選処理では、AT状態制御手段262により継続抽選が行われ、AT状態を継続するか否か(次のバトル遊技を開始するか否か)が決定される。そして、継続抽選処理の終了後、次のステップS66に進む。なお、このように継続遊技中の各ゲームにおいて継続抽選を行うことに限らず、継続遊技の1ゲーム目にのみ継続抽選を行うこととしてもよい。そして、継続遊技の1ゲーム目にのみ継続抽選を行う構成とした場合には、継続遊技の残りの各ゲームにおける役抽選の当選役がレア役であるときに、継続抽選の結果を書き換えるか否かの書換抽選を行い、書換抽選の当選によりAT状態の継続が確定されることとしてもよい。さらに、AT状態の継続が確定している状態で、継続遊技の残りの各ゲームにおける役抽選の当選役がレア役であるときに、継続権利を獲得できるようにしてもよい。
ステップS66において、AT状態制御手段262により、継続抽選に当選したか否かの判定が実行される。ここで、AT状態制御手段262により、継続抽選に当選したと判定されると、次のステップS67に進む。一方、AT状態制御手段262により、継続抽選に当選したと判定されないと、ステップS68に進む。
ステップS67において、AT状態制御手段262により、継続遊技の開始時における残りHPにかかわらず、HPが「0」に設定される。その後、次のステップS68に進む。
ステップS68において、継続ゲーム数減算処理が行われる。この継続ゲーム数減算処理では、計数手段280により、継続ゲーム数カウンタ284に設定された値から「1」が減算される。そして、継続ゲーム数減算処理の終了後、次のステップS69に進む。
ステップS69において、AT状態制御手段262により、継続ゲーム数が「0」であるか否かの判定が実行される。ここで、AT状態制御手段262により、継続ゲーム数が「0」であると判定されると、次のステップS70に進む。一方、AT状態制御手段262により、継続ゲーム数が「0」であると判定されないと、ステップS62に戻る。
ステップS70において、AT状態制御手段262により、バトルに勝利した(HPを「0」にした)か否かの判定が実行される。ここで、AT状態制御手段262により、バトルに勝利した(HPを「0」にした)と判定されると、次のステップS71に進む。一方、AT状態制御手段262により、バトルに勝利した(HPを「0」にした)と判定されないと、ステップS75に進む。
ステップS71において、特化状態移行抽選処理が行われる。そして、特化状態移行抽選処理の終了後、次のステップS72に進む。
ステップS72において、AT状態制御手段262により、特化状態移行抽選に当選したか否かの判定が実行される。ここで、AT状態制御手段262により、特化状態移行抽選に当選したと判定されると、次のステップS73に進む。一方、AT状態制御手段262により、特化状態移行抽選に当選したと判定されないと、ステップS74に進む。
ステップS73において、特化状態移行処理が行われる。そして、特化状態移行処理の終了後、当該継続遊技中に行われる処理を終了し、第2AT状態から特化状態へ移行する。なお、特化状態の終了後は第1AT状態へ移行する。
ステップS74において、第1AT状態移行処理が行われる。この第1AT状態移行処理では、AT状態制御手段262により、継続遊技が行われていた第2AT状態から、次のバトル遊技が行われる第1AT状態へ移行される(ステップS20(図9参照)に進む)。そして、第1AT状態移行処理の終了後、当該継続遊技中に行われる処理を終了する。
ステップS75において、AT状態制御手段262により、継続権利を「1」以上保持しているか否かの判定が実行される。ここで、AT状態制御手段262により、継続権利を「1」以上保持していると判定されると、次のステップS76に進む。一方、AT状態制御手段262により、継続権利を「1」以上保持していると判定されないと、ステップS77に進む。
ステップS76において、継続権利減算処理が行われる。この継続権利減算処理では、AT状態制御手段262により、AT状態制御手段262の所定の記憶領域に記憶された継続権利が「1」減算される(消費される)。そして、継続権利減算処理の終了後、ステップS74に進む。なお、継続権利の消費タイミングはステップS76に限らず、例えば、継続遊技の開始時、継続遊技開始時の継続抽選に当選しなかった時、又は継続遊技の終了時であってもよい。
ステップS77において、第1通常状態移行処理が行われる。この第1通常状態移行処理では、AT状態制御手段262により、「有利区間」であるAT状態(第2AT状態)から、「通常区間」である第1通常状態へ移行される。そして、第1通常状態移行処理の終了後、当該継続遊技中に行われる処理を終了する。
(図12を用いたエンディング遊技の開始条件の詳細説明)
図12に示すフローチャートに基づいて、図9に示すステップS26における「エンディング遊技の開始条件」の詳細について説明する。なお、この図12に示すフローチャートの処理は、図9に示すステップS26内で行われる。
ステップS26Aにおいて、AT状態制御手段262により、バトル遊技の継続回数が「16」以上であるか否かの判定が実行される。ここで、AT状態制御手段262により、バトル遊技の継続回数が「16」以上であると判定されると、次のステップS26Bに進む。一方、AT状態制御手段262により、バトル遊技の継続回数が「16」以上であると判定されないと、ステップS26Eに進む。
ステップS26Bにおいて、AT状態制御手段262により、バトル遊技の継続回数が「20」であるか否かの判定が実行される。ここで、AT状態制御手段262により、バトル遊技の継続回数が「20」であると判定されると、ステップS26Dに進む。一方、AT状態制御手段262により、バトル遊技の継続回数が「20」であると判定されないと、次のステップS26Cに進む。
ステップS26Cにおいて、AT状態制御手段262により、継続権利の保持数が「0」であるか否かの判定が実行される。ここで、AT状態制御手段262により、継続権利の保持数が「0」であると判定されると、次のステップS26Dに進む。一方、AT状態制御手段262により、継続権利の保持数が「0」であると判定されないと、ステップS26Eに進む。
ステップS26Dにおいて、AT状態制御手段262により、エンディング遊技の開始条件が成立したと判定される。そして、当該ステップS26の処理を終了し、ステップS31(図9参照)に進む。
ステップS26Eにおいて、AT状態制御手段262により、エンディング遊技の開始条件が不成立であると判定される。そして、当該ステップS26の処理を終了し、ステップS27(図9参照)に進む。
(第1の実施形態の作用効果)
第1の実施形態では、遊技者にとって有利なストップスイッチ50の押し順の表示が行われない通常区間と、遊技者にとって有利なストップスイッチ50の押し順の表示が行われるAT状態を少なくとも有する有利区間とが設けられている。
そして、AT状態制御手段262は、少なくともバトル遊技中の各ゲームにおいて、継続権利を獲得するか否かの継続権利獲得抽選を行う。また、AT状態制御手段262は、AT状態の終了条件が成立した際、具体的には、HPをバトル遊技中及び継続遊技中に「0」にできず、バトルに敗北した際に継続権利を保持している場合には、継続権利を消費して次のバトル遊技を開始する。さらに、AT状態制御手段262は、各バトル遊技の開始時において、継続権利の保持数に基づいて、エンディング遊技を行うか否かの決定を行うとともに、エンディング遊技中は、継続権利獲得抽選を行わず、エンディング遊技を行った場合には、エンディング遊技の終了後、現在の有利区間を終了して通常区間へ移行する制御を行う。
また、報知手段510は、AT状態制御手段262によりエンディング遊技が行われた場合には、エンディング遊技に対応する演出として、バトル遊技に対応するバトル演出とは異なり、かつ、有利区間の終了を示唆するエンディング演出を演出装置70に報知させる。
以上より、第1の実施形態によれば、エンディング演出が演出装置70に報知されない構成と異なり、遊技者に有利区間の終了を察知させることができるため、有利区間から通常区間へ移行する際に遊技者に唐突な印象を与えることがない。
また、第1の実施形態によれば、ATが予め定められたゲーム数やセット数継続した場合にエンディング遊技を行う構成と異なり、継続権利の保持数を参照しつつ、エンディング遊技を行うか否かが決定されるため、それまでに行われた有利区間の遊技結果を反映したうえでエンディング遊技を行うことができる。
具体的には、第1の実施形態では、バトル遊技の開始時に継続権利を「1」以上保持している場合には、有利区間における遊技の上限に到達しない限り、又は、1回の有利区間中にバトル遊技が20回継続しない限り、エンディング遊技を行わずに、AT遊技が行われ、かつ継続権利獲得抽選が行われるバトル遊技を継続できる。
また、第1の実施形態では、有利区間から通常区間に移行した場合には、少なくとも継続権利やバトル遊技の継続回数を含む、移行前の有利区間に関する情報が初期化される。
つまり、第1の実施形態では、有利区間において多数の継続権利を保持していても、例えば、エンディング遊技が行われたことに基づいて有利区間から通常区間に移行した場合には、その保持していた継続権利が消滅してしまう。そのため、固定のセット数(例:8セット)で有利区間が終了する構成においては、継続権利の保持数のような有利区間の遊技結果が反映されずにエンディング遊技が行われると、移行前の有利区間で保持していた継続権利が消滅し、遊技者に無駄引き感を与えるおそれがある。
しかし、第1の実施形態によれば、上記のように、継続権利の保持数を参照しつつ、エンディング遊技を行うか否かが決定されるため、固定のセット数(例:8セット)で有利区間が終了する構成に比べて、無駄引き感が生じることを抑制できる。
また、第1の実施形態では、AT状態の終了条件が複数種類設けられており、そのうちの1つは、1回の有利区間中に、バトル遊技が20回継続した場合に成立することとされている。そして、第1の実施形態では、AT状態制御手段262は、1回の有利区間中に、バトル遊技が20回継続した場合には、継続権利の有無にかかわらず、20回目のバトル遊技に代えて、エンディング遊技を行う決定をする。
つまり、第1の実施形態では、継続権利を保持している場合でも、バトル遊技が20回継続したときには、20回目のバトル遊技に代えて、エンディング遊技が行われ、有利区間から通常区間へ移行されることがある。そのため、第1の実施形態によれば、継続権利を保持している場合に上限なくバトル遊技を継続させる構成に比べて、AT状態に対する遊技者の過度な期待を抑制して、のめり込みを防止することができる。
また、第1の実施形態において、1回の有利区間中にバトル遊技が20回継続した場合にエンディング遊技を行う理由は、有利区間における遊技の上限(1500ゲーム又はMY2400枚)に到達し、何の前触れもなくバトル遊技(AT遊技)が終了することの抑制でもある。
上記のように、バトル遊技中は、報知手段510により、バトル演出として、参加キャラクター(敵キャラクター)とバトルしている映像が表示部84に報知されている。そして、このバトル演出では、味方キャラクターと参加キャラクターとの勝敗についても表示部84に報知されるため、演出の途中で映像が終了すると遊技者に違和感を与えることとなる。
そのため、第1の実施形態では、バトル演出が途中で終了することを抑制すべく、1回の有利区間中にバトル遊技が20回継続した場合にエンディング遊技を行って、その有利区間を終了することとしている。そして、第1の実施形態では、この有利区間の終了前にエンディング遊技を行い、遊技者にエンディング演出を見せることで、何の前触れもなくエンディング遊技(AT遊技)が終了することを抑制している。
また、第1の実施形態では、エンディング遊技を行うか否かの決定を行う所定の契機(ステップS26(図9参照))は、AT状態制御手段262により当該第1AT状態の遊技期間にて報知手段510により演出装置70に報知させる演出を決定する演出決定処理(ステップS31(図9参照))の前とされている。具体的には、第1の実施形態では、エンディング遊技を行うか否かの決定を行う所定の契機は、「各バトル遊技の開始時」とされている。
これにより、第1の実施形態によれば、各バトル遊技の開始時において、継続権利の保持数に基づき、AT状態制御手段262によりエンディング遊技を行う決定がされた場合には、当該第1AT状態の遊技期間中にエンディング遊技を行うことができる。そのため、第1の実施形態によれば、例えば、所定の契機が各バトル遊技における最後の遊技である構成に比べて、バトル遊技が長く継続することを抑制して、のめり込みを防止することができる。
また、第1の実施形態では、AT状態制御手段262により、複数のキャラクターの中から選択された最低参加数以上の参加キャラクターを用いたバトル遊技が制御される。そして、AT状態制御手段262は、各バトル遊技の開始時において、複数のキャラクターの各々に対し、当該バトル遊技における参加キャラクターとして選択するか否かを決定する選択抽選を行い、複数のキャラクターの中から当該バトル遊技における参加キャラクターを選択する。このとき、AT状態制御手段262は、各バトル遊技の開始時において、選択抽選の結果、当該選択されたキャラクターの数が最低参加数である3体に満たない場合には、全ての保障キャラクターを参加キャラクターに追加する。
つまり、第1の実施形態では、各バトル遊技の開始時において、選択抽選により複数のキャラクターの中から最低参加数以上の参加キャラクターが選択される場合と、選択抽選により選択されたキャラクターに保障キャラクターを追加することにより、複数のキャラクターの中から最低参加数以上の参加キャラクターが選択される場合とがある。
そのため、第1の実施形態によれば、バトル遊技を行う場合に、選択される参加キャラクターのランダム性を担保しつつ、参加キャラクターを選択する処理を簡素化し、かつ当該処理に要する容量を削減することができる。
具体的には、第1の実施形態によれば、選択抽選と保障キャラクターの追加との双方を用いて参加キャラクターを決定できるため、バトル遊技における参加キャラクターのランダム性を担保することができる。また、第1の実施形態では、複数のキャラクターの各々に対し選択抽選を行うことにより、各キャラクターが当該バトル遊技における参加キャラクターとして選択されるか否かを決定している。これにより、第1の実施形態によれば、参加キャラクターの組合せが予め決定されている構成に比べて、参加キャラクターとして選択されるキャラクターのランダム性を高めることができる。
また、第1の実施形態によれば、選択抽選の結果、当該選択されたキャラクターの数が最低参加数に満たない場合に、最低参加数以上になるまで選択抽選を継続する必要がないため、参加キャラクターを選択する処理を簡素化することができる。さらに、参加キャラクターを選択する処理を簡素化するために、参加キャラクターの組み合わせを示すテーブルを設けることも考えられるが、参加キャラクターを選択する処理に要する容量(テーブルのデータ容量等)が必要(参加キャラクターの数が多かったり、選択される数が一定でなかったりすると膨大な容量が必要)となるが、第1の実施形態によれば、参加キャラクターの組み合わせ毎に備える必要がないため、参加キャラクターを選択する処理に要する容量を削減することができる。
また、第1の実施形態では、保障キャラクターは、複数のキャラクターの中から予め定められている。そのため、第1の実施形態によれば、選択抽選の結果、当該選択されたキャラクターの数が最低参加数に満たない場合に、保障キャラクターを決定する処理を省略できるため、参加キャラクターを選択する処理を簡素化することができる。
また、第1の実施形態では、選択抽選の結果、当該選択されたキャラクターの数が最低参加数に満たない場合には、複数のキャラクターの中から予め定められた最低参加数と同数のキャラクターを保障キャラクターとして追加する。そのため、第1の実施形態によれば、選択抽選の結果、当該選択されたキャラクターの数が「0」であったとしても、最低参加数以上になるまで選択抽選を継続せずに、一回の流れで複数のキャラクターの中から参加キャラクターを選択することができる。
ここで、第1の実施形態では、保障キャラクターは、保障キャラクター以外のキャラクターと異なり、選択抽選にて選択されなかった場合でも、選択抽選の結果、当該選択されたキャラクターの数が最低参加数に満たない場合に参加キャラクターとして追加されることがある。そのため、保障キャラクターは、保障キャラクター以外のキャラクターに比べて、参加キャラクターとして選択されやすいといえる。そして、第1の実施形態では、参加キャラクターとして選択されやすい保障キャラクターが参加キャラクターに含まれる場合には、保障キャラクターが参加キャラクターに含まれない場合に比べて、HPを所定期間内に「0」にしにくくなっている。
そのため、第1の実施形態によれば、バトル遊技を繰り返し行った遊技者に対して、保障キャラクターが含まれる場合と、保障キャラクターが含まれない場合とで、有利度の違いが存在するかもしれないと想像させることができ、参加キャラクターの決定に対する関心を高め、遊技の興趣を高めることができる。
(第2の実施形態)
次に、本実施の形態の第2の実施形態について、第1の実施形態との重複部分を省略しつつ説明する。
第2の実施形態では、保障キャラクターは、選択抽選の結果、当該選択されなかったキャラクターの中から最低参加数以上のキャラクターを選択することにより決定される点で第1の実施形態と異なる。
具体的には、第2の実施形態では、AT状態制御手段262は、選択抽選の結果、当該選択されたキャラクターの数が最低参加数である3体に満たない場合には、当該選択されなかったキャラクターの中から3体の保障キャラクターを選択する保障キャラクター選択抽選を行い、当該バトル遊技における参加キャラクターを決定する。
例えば、選択抽選の結果、当該選択されたキャラクターの数が0体である場合には、AT状態制御手段262は、保障キャラクター選択抽選を行い、選択抽選にて選択されなかった6体のキャラクターの中から3体の保障キャラクターを選択する。そして、この場合には、3体の保障キャラクターが当該バトル遊技における参加キャラクターとなる。
また、選択抽選の結果、当該選択されたキャラクターの数が1体である場合には、AT状態制御手段262は、保障キャラクター選択抽選を行い、選択抽選にて選択されなかった5体のキャラクターの中から3体の保障キャラクターを選択する。そして、この場合には、選択抽選にて選択された1体のキャラクターに3体の保障キャラクターを加えた4体が当該バトル遊技における参加キャラクターとなる。
さらに、選択抽選の結果、当該選択されたキャラクターの数が2体である場合には、AT状態制御手段262は、保障キャラクター選択抽選を行い、選択抽選にて選択されなかった4体のキャラクターの中から3体の保障キャラクターを選択する。そして、この場合には、選択抽選にて選択された2体のキャラクターに3体の保障キャラクターを加えた5体が当該バトル遊技における参加キャラクターとなる。
なお、上記の何れの場合においても、保障キャラクター選択抽選では、キャラクターD、キャラクターE、及びキャラクターF(第1の実施形態における保障キャラクター)の当選確率が最も高くなるよう設定されている。そして、保障キャラクター選択抽選では、キャラクターD、キャラクターE、及びキャラクターFの当選確率よりも、キャラクターA、キャラクターB、及びキャラクターCの当選確率が低く設定されている。つまり、保障キャラクター選択抽選では、対応する役抽選の当選役の当選確率が低い保障キャラクターが選択されやすく、対応する役抽選の当選役の当選確率が高い保障キャラクター以外のキャラクターが選択されにくくなっている。
(第2の実施形態の作用効果)
第2の実施形態の作用効果について、第1の実施形態との重複部分を省略しつつ説明する。
第2の実施形態では、保障キャラクターは、選択抽選の結果、当該選択されなかったキャラクターの中から最低参加数以上のキャラクターを選択することにより決定される。つまり、第2の実施形態では、保障キャラクターが固定されておらず、選択抽選の結果、当該選択されたキャラクターの数が最低参加数に満たない場合毎に、対応する保障キャラクターが選択されることとなる。
そのため、第2の実施形態によれば、保障キャラクターが固定された場合に比べて、バトル遊技において選択される参加キャラクターのランダム性を高めることができる。
(変形例)
次に、本実施の形態の変形例について、第1の実施形態及び第2の実施形態との重複部分を省略しつつ説明する。
第1の実施形態及び第2の実施形態では、バトル遊技中の役抽選における当選役がキャラクターに対応するものであり、かつ、当該当選した当選役に対応するキャラクターが参加キャラクターに含まれる場合に、AT状態制御手段262によるダメージ決定抽選が行われ、参加キャラクターに付与されるダメージが決定されることとした。
しかし、この変形例では、バトル遊技中の役抽選における当選役にかかわらず、参加キャラクターにダメージを付与するか否か(HPを減算するか否か)を決定するダメージ付与抽選が行われ、このダメージ付与抽選の当選によりダメージが付与されることとなっている。
変形例におけるAT状態制御手段262は、バトル遊技中の各ゲームにおいて、ダメージ付与抽選を行う。そして、このダメージ付与抽選に当選した場合には、参加キャラクターに「10」のダメージが付与され、HPが「10」減算されることとなっている。また、変形例では、ダメージ付与抽選の当選確率の初期値が「50%」に設定されているが、レベル及び後述する相性に基づいて、上記の当選確率が変動することとなっている。
変形例では、第1の実施形態及び第2の実施形態と異なり、各キャラクターに、バトル遊技の継続期待度を変化させる要素となる味方キャラクターから見た相性(以下、単に「相性」とする)が設けられており、この相性に基づいてバトル遊技の継続期待度が変化することとなっている。そして、変形例では、一例として、上記の6体のキャラクターのうち、キャラクターA及びキャラクターBに対する相性が「良」、キャラクターCに対する相性が「最良」、キャラクターD、キャラクターE、及びキャラクターFに対する相性が「悪」に設定されている。
ここで、変形例では、複数のキャラクターのうち、保障キャラクター以外のキャラクターの中には、参加キャラクターに含まれる場合に、HPを所定期間内に「0」にすること、すなわち、バトルの勝利が確定する特別キャラクター(例:キャラクターC)が設けられている。
そして、上記のように、変形例では、上記の相性の良し悪しに基づいて、AT状態制御手段262が行うダメージ付与抽選の当選確率が変動することとなっている。
ダメージ付与抽選では、相性が「良」の場合には当選確率に「10%」が加算され、相性が「悪」の場合には当選確率から「10%」が減算され、相性が「最良」の場合には当選確率に「100%」が加算されることとなっている。そのため、変形例では、相性が「悪」に設定された保障キャラクター(キャラクターD、キャラクターE、及びキャラクターF)が参加キャラクターに含まれる場合には、保障キャラクターが参加キャラクターに含まれない場合に比べて、HPを所定期間内に「0」にしにくくなっている。
また、変形例では、上記のレベルの段階に基づいて、AT状態制御手段262が行うダメージ付与抽選の当選確率の当選確率が変動することとなっている。
ダメージ付与抽選では、レベル1の場合には当選確率に対する増減は行われないが、レベル2の場合には当選確率に「5%」が加算され、レベル3の場合には当選確率に「10%」が加算されることとなっている。
以上より、変形例では、ダメージ付与抽選の当選確率の初期値が「50%」に設定されているが、レベル及び相性に基づいて「30%」や「80%」、さらには「100%」となることがある。なお、レベル及び相性に基づく加算により、ダメージ付与抽選の当選確率が「100%」を超える場合には、十の位以下を切り捨てる処理が行われる。
上記のように、変形例では、一例として、キャラクターCが特別キャラクターとして設定されており、また、キャラクターCに対する相性が「最良」に設定されている。そして、変形例では、相性が「最良」の場合にはダメージ付与抽選の当選確率に「100%」が加算されることとなっている。なお、キャラクターC以外の参加キャラクターがキャラクターD、キャラクターE、及びキャラクターF(相性:「悪」 1体毎に「−10%」)であっても、ダメージ付与抽選の当選確率は「100%」を超えるため(50(初期値)+100−30=120)、キャラクターCが参加キャラクターに含まれる場合には、ダメージ付与抽選の当選確率は常に「100%」となる。
また、変形例におけるバトルゲーム数は、「20ゲーム」、「40ゲーム」、「60ゲーム」、「80ゲーム」、及び「100ゲーム」の5種類とされ、変形例におけるHPは、参加キャラクターの種類や数にかかわらず「200」とされている。
以上より、キャラクターCが参加キャラクターに含まれる場合には、バトル遊技中の各ゲームでダメージ付与抽選に当選するため、バトル遊技中の各ゲームで参加キャラクターに「10」のダメージを付与し、HPを「10」減算することができる。そして、バトルゲーム数は最低でも「20ゲーム」であり、HPは「200」であるため、キャラクターCが参加キャラクターに含まれる場合には、バトルの勝利が確定されることとなる。
そのため、変形例によれば、バトル遊技を繰り返し行った遊技者に対して、参加キャラクターとして選択されにくい特別キャラクターが含まれる場合と、特別キャラクターが含まれない場合とで生じる有利度の違いを容易に認識させることができ、参加キャラクターの決定に対する関心を高め、遊技の興趣を高めることができる。
さらに、変形例では、上記のレベルの段階に基づいて、AT状態制御手段262が行う選択抽選の当選確率が変動することとなっている。
選択抽選では、レベル1の場合には当選確率に対する増減は行われないが、レベル2の場合には相性が「良」のキャラクターに対応する当選確率に「5%」が加算される。つまり、選択抽選が行われる際にレベル2であると、キャラクターA及びキャラクターBの当選確率が「45%」、非当選確率が「55%」となる。
また、選択抽選では、レベル3の場合には相性が「良」のキャラクターに対応する当選確率に「10%」が加算され、相性が「最良」のキャラクターに対応する当選確率に「5%」が加算される。つまり、選択抽選が行われる際にレベル3であると、キャラクターA及びキャラクターBの当選確率が「50%」、非当選確率が「50%」となり、キャラクターCの当選確率が「45%」、非当選確率が「55%」となる。
なお、変形例では、キャラクターCが特別キャラクターとして設定されていた。しかし、これに限らず、キャラクターC以外のキャラクターを特別キャラクターとして設定してもよい。また、一のキャラクターを固定で特別キャラクターとして設定することに限らず、所定の契機で特別キャラクターとして設定されるキャラクターが切り替わる構成としてもよい。例えば、バトル遊技の継続回数が奇数である場合には、キャラクターCが特別キャラクターとして設定され、バトル遊技の継続回数が偶数である場合には、キャラクターAが特別キャラクターとして設定されたり、各バトル遊技の開始時において特別キャラクターを決定する抽選を行うことにより特別キャラクターを決定したりしてもよい。
また、相性は3種類に限らず、これより多くても少なくてもよい。
さらに、レベルや相性に基づくダメージ付与抽選の当選確率に対する加算確率や減算確率は、変形例の数値に限らず、他の数値であってもよい。また、レベルに基づく選択抽選の当選確率に対する加算確率は、変形例の数値に限らず、他の数値であってもよい。そして、レベルや相性に基づいてダメージ付与抽選の当選確率を変動させることに限らず、レベルや相性に基づいて参加キャラクターに付与されるダメージ、及び減算されるHPを変動させてもよい。
また、変形例では、第1の実施形態及び第2の実施形態のダメージ決定抽選に加えてダメージ付与抽選を行ってもよいし、第1の実施形態及び第2の実施形態のダメージ決定抽選を行わずにダメージ付与抽選のみを行ってもよい。
(その他)
選択抽選は、保障キャラクター以外のキャラクター(例:キャラクターA、キャラクターB、及びキャラクターC)の当選確率が、保障キャラクター(例:キャラクターD、キャラクターE、及びキャラクターF)の当選確率に比べて低くなれば、上記の当選確率に限らず他の当選確率としてもよい。
バトルゲーム数決定抽選は、上記の実施形態等(第1の実施形態、第2の実施形態、及び変形例を含む。以下同じ。)の当選確率に限らず、他の当選確率としてもよい。また、バトルゲーム数は、上記の実施形態等の数値に限らず他の数値としてもよく、さらに、5種類より多くても少なくてもよい。
レベルは3種類に限らず、これより多くても少なくてもよい。また、1回目のバトル遊技の開始時にレベルを決定することに限らず、各バトル遊技の開始時にレベル決定抽選を行うことにより当該バトル遊技におけるレベルを決定してもよい。そして、レベル決定抽選は、上記の実施形態等の当選確率に限らず、他の当選確率としてもよい。
ダメージ決定抽選で付与されるダメージは8種類に限らず、これより多くても少なくてもよい。また、ダメージ決定抽選は、上記の実施形態等の当選確率に限らず、他の当選確率としてもよい。
AT移行ゲーム数は4種類に限らず、これより多くても少なくてもよい。また、AT移行ゲーム数抽選は、上記の実施形態等の当選確率に限らず、他の当選確率としてもよい。
HPは「200」に限らず、これより多くても少なくてもよい。また、HPは参加キャラクターの種類や数に応じて変動することとしてもよい。
継続抽選は、上記の実施形態等の当選確率に限らず、他の当選確率としてもよい。また、継続抽選の当選確率を決定する要素となる移行前のバトル遊技において参加キャラクターに付与したダメージ数の範囲は4種類に限らず、これより多くても少なくてもよい。
特化状態の遊技期間は3ゲームに限らず、これより多くても少なくてもよい。
上記の実施形態等では、指標としてキャラクターを用いたが、これに限らず、指標を「アイテム」等のキャラクターとは異なる概念として用いてもよい。例えば、上記の実施形態等とは異なり、複数のアイテムの中から選択された所定数以上のアイテムを用いた遊技(例:アイテム獲得遊技)を行ってもよい。すなわち、指標としてアイテムを用いて、指標としてキャラクターを用いたバトル遊技以外の遊技を行ってもよい。
上記の実施形態等では、複数の指標(キャラクター)を6体としたが、これに限らず、6体より多くても少なくてもよい。
上記の実施形態等では、保障キャラクターは、保障キャラクター以外のキャラクターと異なり、選択抽選にて選択されなかった場合でも、選択抽選の結果、当該選択されたキャラクターの数が最低参加数に満たない場合に参加キャラクターとして追加されることがある。そのため、上記の実施形態等では、保障キャラクターは、保障キャラクター以外のキャラクターに比べて、参加キャラクターとして選択されやすいといえるとした。
また、上記のように、選択抽選では、保障キャラクター以外のキャラクターの当選確率は、保障キャラクターの当選確率に比べて低くなっている。そのため、保障キャラクター以外のキャラクターは、「選択抽選でしか選択されない点」や「選択抽選の当選確率が保障キャラクターに比べて低い点」から、保障キャラクターに比べて、参加キャラクターとして選択されにくいといえる。
上記の実施形態等では、保障キャラクターは、バトル遊技の最低参加数と同数の3体のキャラクターとされていた。しかし、これに限らず、最低参加数以上(3体以上)のキャラクターの少なくとも一部を保障キャラクターとしてもよい。例えば、選択抽選の結果、当該選択されたキャラクターの数が1体である場合には、保障キャラクターを2体としたり、選択抽選の結果、当該選択されたキャラクターの数が2体である場合には、保障キャラクターを1体としたりしてもよい。
上記の実施形態等では、バトル遊技中又は継続遊技中に継続権利獲得抽選を行い、エンディング遊技中は継続権利獲得抽選を行わないこととした。このとき、バトル遊技中と継続遊技中とで継続権利獲得抽選の当選確率に優劣を付けてもよい。
上記の実施形態等では、継続権利獲得抽選に当選した場合には、継続権利を「1」獲得することとした。しかし、これに限らず、継続権利獲得抽選に当選した場合には、継続権利を「2以上」獲得できることとしてもよい。また、継続権利獲得抽選に当選した場合に獲得できる継続権利の個数のパターンを複数設け、継続権利獲得抽選に当選する都度、当該獲得できる継続権利の個数を決定する抽選を行ってもよい。
上記の実施形態等では、バトルに勝利し、かつ、特化状態移行抽選に当選した場合に特化状態へ移行することとした。しかし、これに限らず、バトルに勝利していなくとも、第1AT状態中に特化状態移行抽選を行い、この特化状態移行抽選に当選した場合に特化状態へ移行することとしてもよい。
上記の実施形態等では、特化状態では、特化状態の各ゲームにおいて、スタートスイッチ40が操作されたことに基づいて所定数の継続権利が獲得できることとした。しかし、これに限らず、特化状態において、継続権利獲得抽選を行い、継続権利獲得抽選に当選した場合に所定数の継続権利が獲得できることとしてもよい。そして、特化状態を、継続権利獲得抽選の当否に基づいて継続権利が獲得できるよう構成した場合には、第1特化状態よりも第2特化状態の方が多くの継続権利を獲得できることとされている。例えば、この場合には、継続権利獲得抽選の当選確率を第1特化状態よりも第2特化状態を高くすることや、第1特化状態よりも第2特化状態の方が継続権利獲得抽選の当選時に多くの継続権利を獲得できること等が考えられる。
上記の実施形態等では、特化状態が終了した場合には、AT状態、具体的には、第1AT状態へ移行することとした。しかし、特化状態終了後の移行先は、これに限られない。例えば、特化状態の終了時に、移行先を決定する抽選を行い、その抽選結果に基づいて、第1AT状態、第2AT状態、又は第1通常状態(通常区間)等へ移行することとしてもよい。また、特化状態の終了時に、AT状態(第1AT状態又は第2AT状態)への移行の可否を決定する抽選を行い、その抽選に当選しなかった場合には第1通常状態(通常区間)へ移行し、その抽選に当選した場合には、さらに、移行先のAT状態を決定する抽選を行い、その抽選結果に基づいて、第1AT状態、又は第2AT状態へ移行することとしてもよい。
上記の実施形態等では、バトルに敗北した際に継続権利を保持している場合には、AT状態制御手段262により継続権利が消費されて次のバトル遊技が開始されることとした。しかし、継続権利の消費タイミングは、これに限られない。例えば、継続遊技の開始時、継続遊技開始時の継続抽選に当選しなかった時、又は継続遊技の終了時に継続権利が消費されることとしてもよい。
そして、継続権利の消費タイミングを「継続遊技の開始時」とした場合には、継続権利を「1」以上保持していると判定されると、継続権利が「1」消費され、当該継続遊技の終了後に次のバトル遊技が行われる第1AT状態へ移行され、継続権利を「1」以上保持していると判定されないと、参加キャラクターに付与したダメージ数、及び、移行前のバトル遊技におけるレベルに基づく当選確率で継続抽選が行われることとなる。その後、継続抽選に当選した場合に、継続遊技の残りの各ゲームにおける役抽選の当選役がレア役であるときには、継続権利獲得抽選を行ってもよい。また、継続権利が「1」消費されて開始された継続遊技では、当該継続遊技の各ゲームにおける役抽選の当選役がレア役である場合に、継続権利獲得抽選を行ってもよい。
上記の実施形態等では、HPをバトルゲーム数内に「0」にしてバトルに勝利した場合には、当該ゲームにおいて特化状態移行抽選が行われ、その抽選結果に基づいて次のゲームから特化状態へ移行する又は次の第1AT状態を開始することとした(図10参照)。しかし、これに限らず、HPをバトルゲーム数内に「0」にしてバトルに勝利した場合には、バトルゲーム数の消化後に特化状態へ移行する又は次の第1AT状態を開始することとしてもよい。
上記の実施形態等では、エンディング遊技を行うか否かの決定を行う所定の契機(ステップS26(図9参照))は、AT状態制御手段262により当該第1AT状態の遊技期間にて報知手段510により演出装置70に報知させる演出を決定する演出決定処理(ステップS31(図9参照))の前とし、具体的には「各バトル遊技の開始時」とした。
しかし、この「所定の契機」は「各バトル遊技の開始時」に限られない。例えば、各バトル遊技が開始される前に、当該開始されるバトル遊技に対応するエピソード遊技が行われ、エピソード遊技に対応するエピソード演出が演出装置70に報知される構成とした場合には、「エピソード遊技の開始時」や「エピソード遊技の終了時」を上記の「所定の契機」としてエンディング遊技を行うか否かの決定を行ってもよい。
上記の実施形態等では、エンディング演出として、演出装置70の表示部84に、バトル演出とは異なる映像を報知させることにより、有利区間の終了を遊技者に認識させることとした。しかし、有利区間の終了を遊技者に認識させることができれば、バトル演出とエンディング演出との報知態様の一部が同様であってもよい。例えば、スピーカー72から出力される音声がバトル演出とエンディング演出とで異なることにより、有利区間の終了を遊技者が認識可能であれば、バトル演出とエンディング演出とで表示部84に表示される映像が同様であってもよい。
上記の実施形態等では、エンディング遊技が開始された場合には、バトル遊技のゲーム数として用いる予定であったバトルゲーム数をエンディング遊技のゲーム数として用いることとした。しかし、これに限らず、予めエンディング遊技のゲーム数(固定ゲーム数:20ゲーム等)が定められていてもよいし、エンディング遊技が開始される都度、当該エンディング遊技に対応するゲーム数を決定する抽選を行ってもよい。
上記の実施形態等では、継続抽選の当選確率は、参加キャラクターに付与したダメージ数、及び、移行前のバトル遊技におけるレベルに基づいて決定されることとした。しかし、これに限らず、参加キャラクターに付与したダメージ数、又は、移行前のバトル遊技におけるレベルの一方の要素に基づいて継続抽選の当選確率を決定してもよいし、これらに他の要素を加えて継続抽選の当選確率を決定してもよい。
上記の実施形態等では、継続抽選に当選した場合に、報知手段510により、演出装置70にHPが「0」になり、遊技者の勝利が確定した演出が報知されることとした。しかし、これに限らず、継続抽選に当選した場合には、当該ゲームで遊技者の勝利が確定した演出を報知せずに、その演出が継続遊技の最終ゲームで演出装置70に報知されることとしてもよい。
上記の実施形態等では、特化状態へはAT状態からのみ移行可能とした。しかし、これに限らず、所定のフリーズ抽選に当選した場合には、第2通常状態から特化状態へ移行することとしてもよい。
上記の実施形態等では、第2通常状態中に、AT移行ゲーム数カウンタ282の値が「0」になった場合にAT状態(第1AT状態)へ移行することとした。しかし、AT状態への移行方法は、これに限られない。例えば、役抽選の当選役(例:レア役)に基づいて、AT状態へ移行するか否かのAT抽選を行い、当該AT抽選の当選によりAT状態へ移行することとしてもよい。また、有利区間に所定のCZ(チャンスゾーン)を設け、当該CZにおいて所定の解除条件が成立した場合にAT状態へ移行することとしてもよいし、所定のフリーズ抽選の当選によりAT状態へ移行することとしてもよい。
上記の実施形態等では、参加キャラクターの種類や数にかかわらず、HPが「200」に設定されていることとした。つまり、上記の実施形態等は、参加キャラクター全体で1つのHPが設定されている構成とした。
しかし、これに限らず、選択された個々のキャラクター毎にHPを設定し、選択された参加キャラクターのHPを全て「0」にした場合に、バトル遊技を継続するようにしてもよい。この場合には、バトル遊技中の役抽選にて、リプレイ役、ベル役、チェリー役(第1チェリー役及び第2チェリー役)、スイカ役、又はチャンス役の何れかの当選役に当選し、当該当選した当選役に対応するキャラクターが参加キャラクターに含まれる場合には、当選役に対応するキャラクターのみにダメージが与えられ、そのHPが減算されることとなる。
また、個々のキャラクター毎にHPを設定した場合には、一のキャラクターが倒された(HPが「0」になった)ときには、当該一のキャラクターに対応する当選役(例:リプレイ役)を、残りの参加キャラクターの何れかに継承してもよい。例えば、参加キャラクターが、キャラクターA(リプレイ役に対応)、キャラクターB(ベル役に対応)、及びキャラクターC(第1チェリー役に対応)から構成されている場合に、キャラクターAが倒されたときには、キャラクターAに対応する当選役(リプレイ役)が、キャラクターB又はキャラクターCに継承される。そして、キャラクターBに、キャラクターAに対応する当選役(リプレイ役)が継承された場合には、キャラクターBに対応する当選役は「ベル役」及び「リプレイ役」の2種類となる。つまり、継承後のバトル遊技中の役抽選で、リプレイ役又はベル役に当選した場合には、キャラクターBにダメージが与えられ、そのHPが減算されることとなる。
上記の実施形態等では、HPを所定期間内に「0」にすることでバトルの勝利が確定することとした。つまり、上記の実施形態等では、遊技進行に伴いバトルの勝敗が決することとなっている。しかし、これに限らず、各バトル遊技の開始時において、当該バトル遊技におけるバトルの勝敗を決定する勝敗決定抽選により予めバトルの勝敗が決定されていてもよい。例えば、この場合には、勝敗決定抽選の当選確率の初期値を定め(例:50%)、上記の変形例のように、レベル及び相性に基づいて上記の初期値に加算や減算を行ったうえで、当該バトル遊技における勝敗決定抽選の当選確率を決定してもよい。
第1の実施形態では、保障キャラクターを選択する処理を行わずに、キャラクターD、キャラクターE、及びキャラクターFが固定の保障キャラクターとして予め設定されていた。しかし、これに限らず、所定の契機で保障キャラクターとして設定されるキャラクターが切り替わる構成としてもよい。例えば、バトル遊技の継続回数が奇数である場合には、キャラクターD、キャラクターE、及びキャラクターFが保障キャラクターとして設定され、バトル遊技の継続回数が偶数である場合には、キャラクターA、キャラクターB、及びキャラクターDが保障キャラクターとして設定されること等としてもよい。つまり、第1の実施形態において、各バトル遊技の開始時に、保障キャラクターを選択する処理を行うことにより、当該バトル遊技における保障キャラクターを決定してもよい。
第2の実施形態では、選択抽選の結果、当該選択されたキャラクターの数が最低参加数である3体に満たない場合には、当該選択されなかったキャラクターの中から3体の保障キャラクターを保障キャラクター選択抽選により選択することとした。しかし、これに限らず、保障キャラクター選択抽選では、最低参加数に足りる数を決定することとしてもよい。例えば、選択抽選の結果、当該選択されたキャラクターの数が0体である場合には、保障キャラクター選択抽選で3体の保障キャラクターを決定し、当該選択されたキャラクターの数が1体である場合には、保障キャラクター選択抽選で2体の保障キャラクターを決定し、当該選択されたキャラクターの数が2体である場合には、保障キャラクター選択抽選で1体の保障キャラクターを決定してもよい。