JP6806371B2 - 給油口閉鎖装置用のフラッパ弁及びそれを使用してなる給油口閉鎖装置 - Google Patents

給油口閉鎖装置用のフラッパ弁及びそれを使用してなる給油口閉鎖装置 Download PDF

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Description

本発明は、給油口閉鎖装置用のフラッパ弁及びそれを使用してなる給油口閉鎖装置に関する。
特許文献1には、給油管の内側に固定される装置本体と、装置本体の給油口を閉じる方向に付勢された状態で前記装置本体へ回動自在に取り付けられたフラッパ弁とから構成される給油口閉鎖装置(以下、開閉装置という。)が記載されている。このような閉鎖装置では、給油口キャップが不要である。フラッパ弁は、給油口の下面側に配される弁座に対して下方から当接し、上方に付勢されている。給油ガンを押し込むことでフラッパ弁を下方に向けて回動させて、給油ガンを給油口に差し込むことができる。給油ガンを引き抜くと、フラッパ弁が上方に回動し、弁座に下方から当接して給油口を閉じる。
給油口には、給油管の内圧が一定以上になると開く調圧弁が設けられる。調圧弁によって、給油管内の燃料蒸気による異常な圧力の上昇が防止される。特許文献1の閉鎖装置では、押圧部材を装着した蓋体と弁体とを組みつけてフラッパ弁を構成する。このフラッパ弁に調圧弁が内蔵されている。この調圧弁は、正圧弁用バネにより弁体に向けて付勢される正圧弁と、負圧弁用バネにより蓋体に向けて付勢される負圧弁とから構成されている。負圧や正圧が生じていない通常の状態では、正圧弁及び負圧弁により通気路が閉鎖されている。
上記の調圧弁では、次のようにして給油管の内外の圧力差を緩和する。例えば給油管の内圧が大気圧より小さくなると、バネの付勢に抗して負圧弁が下降して正圧弁から遠ざかり、通気路を開放して外気を給油管に取り込み、負圧状態を解消する。逆に給油管の内圧が大気圧に対して大きくなると、バネの付勢に抗して正圧弁が上昇して負圧弁から遠ざかり、通気路を開放して燃料蒸気を給油管から放出し、正圧状態を解消する。
特開2011-213126号公報
調圧弁は、特許文献1のように、給油管の内圧が所定より低くなると開く負圧弁を備えたものもある。給油管の内圧が所定の圧力より高くなると開く正圧弁のみで構成されることも少なくない。正圧弁を付勢する正圧弁用バネは、蓋体と正圧弁との間に介装され、前記蓋体を基準にして正圧弁を弁体に向けて付勢する。このことから、正圧弁用バネが設計通りの付勢力を正圧弁に与えるには、蓋体と弁体とがしっかりと組み付けられ、蓋体がぐらつかないことが必要である。
特許文献1には、蓋体及び弁体の組付構造は詳細に記載されていないものの、弁体に設けた爪をプラスチックの弾性により変形させて、蓋体側に設けた凹部に掛合させて、弁体に対して蓋体が緩まないようにロックしているものと思われる。
ところで、蓋体及び弁体に対して、給油ガンが衝突したり、ガソリンが付着したりすることから、蓋体及び弁体の構成素材には剛性及び耐摩耗性を含む高い機械的な強度や耐油性が必要とされる。このため蓋体や弁体には、例えばPPS樹脂やPBT樹脂などの高強度の素材を使用することが望まれる。ところが、PPS樹脂やPBT樹脂などの高強度の素材は、靭性に劣り、弾性変形する部分が壊れやすい。また、フラッパ弁に導電性を持たせる場合は、PPS樹脂やPBT樹脂にカーボン粉末やカーボン繊維などの導電材料を含有させる。導電材料を配合すると、靭性が更に低下する。
上述のように、弁体又は蓋体の素材として高強度の素材を採用した場合は、掛合爪などの弾性素材が破損しやすくなるため、掛合爪を弾性変形させて凹部等に掛合させる方法などによって、弁体に対して蓋体が緩まないようにロックすることが難しい。弁体及び蓋体には、給油ノズルが衝突するため、ロックが不十分であると、蓋体が弁体に対して緩んでしまう。
本発明は、蓋体及び弁体を組み付けたフラッパ弁に調圧弁を内蔵する給油口閉鎖装置において、弁体に対して蓋体が意図せずに緩まないようにロックすることができるフラッパ弁及びそれを使用した給油口閉鎖装置を提供することを目的とする。
給油管の内側に固定され給油口を備える給油口閉鎖装置の装置本体に対して回転可能に支持されるフラッパ弁であって、フラッパ弁は、蓋体と、弁体と、調圧弁と、ロック体と、調圧弁を付勢する調圧弁用バネとを有しており、調圧弁とロック体と調圧弁用バネとは、蓋体と弁体とを組み付けた状態で、蓋体と弁体との間に内蔵されており、ロック体は、調圧弁用バネによって蓋体に対して付勢された状態で蓋体に掛合すると共に、弁体に対してもロック体が自転不能となるように弁体に掛合し、ロック体を介して蓋体が弁体に対して自転不能な状態にロックされる給油口閉鎖装置用のフラッパ弁によって、上記の課題を解決する。さらに、このフラッパ弁を備える給油口閉鎖装置によって上記の課題を解決する。すなわち、ロック体を介して蓋体が弁体に対して緩まないようにロックされるため、高い機械的強度を有する合成樹脂材料や導電性を有する合成樹脂などの所望の素材で蓋体及び弁体を構成することが可能になる。
上記のフラッパ弁及び給油口閉鎖装置において、蓋体は、蓋体平面と、蓋体平面から下方に延びる蓋体の円環状の蓋体周壁と、蓋体が弁体に対してアンロックされる方向に自転することを規制し、蓋体の内面に配される第1回転規制部と、蓋体周壁の内面に配され蓋体と弁体とが分離することを規制する複数の第1分離規制部とを備えており、蓋体周壁の端部が開口となる形状であり、弁体は、弁体平面と、弁体平面から上方に延びる円管状の弁体周壁と、蓋体が弁体に対してアンロックされる方向に自転することを規制し、弁体周壁に配されロック体の第3回転規制部と掛合する第2回転規制部と、弁体周壁の外面に配され蓋体と弁体とが分離することを規制する複数の第2分離規制部と、を備えており、弁体周壁の端部は開口となる形状であり、ロック体は、弁体周壁に設けた第2回転規制部に掛合する第3回転規制部と、蓋体の内面に設けた第1回転規制部に掛合する第4回転規制部とを備えており、蓋体に配される複数の第1分離規制部を弁体に配される複数の第2分離規制部に対して掛止させることによって、蓋体と弁体との分離を防止し、ロック体の第3回転規制部を弁体周壁に設けた第2回転規制部に掛合させることでロック体が弁体に対して自転することを防止すると共にロック体と弁体とが分離することを防止し、調圧弁用バネによってロック体を蓋体に対して押し付けた状態で、ロック体の第4回転規制部を蓋体の内面に設けた第1回転規制部に掛合させることによって、ロック体を介して、蓋体が弁体に対してアンロックされる方向に自転することを防止する構成とすることが好ましい。
上記のフラッパ弁及び給油口閉鎖装置において、蓋体の内面に配される第1回転規制部は、凸部であり、ロック体の第4回転規制部は、前記凸部に掛合する凹部とすることが好ましい。上記のフラッパ弁及び給油口閉鎖装置において、蓋体に設けられる複数の第1分離規制部は、蓋体周壁の内面の周方向に延びる突条であり、弁体に設けられる複数の第2分離規制部は、弁体周壁の外面の周方向に延びる突条とすることが好ましい。上記のフラッパ弁及び給油口閉鎖装置において、弁体に設けられる第2回転規制部は、弁体周壁を貫通する開口であり、ロック体は、平面部を有する形状であり、第3回転規制部は、平面部から下方に延びており弾性体で構成されるアームと、アームの先端側に配される経糸爪とすることが好ましい。
本発明によれば、蓋体及び弁体を組み付けたフラッパ弁に調圧弁を内蔵する給油口閉鎖装置において、弁体に対して蓋体が意図せずに緩まないようにロックすることができるフラッパ弁及びそれを使用した給油口閉鎖装置を提供することが可能になる。
本発明の給油口閉鎖装置一実施形態の一部を破断した状態で示した斜視図である。 図1の給油口閉鎖装置の取り付けられたフラッパ弁を示す斜視図である。 図2のフラッパ弁を分解した状態を示す斜視図である。 図3に示された蓋体を下方から見た状態を示す斜視図である。 組付手順1において、調圧弁を納めた弁体にロック体を組み付ける状態を表す斜視図である。 組付手順1において、弁体にロック体を組み付けた状態を表す斜視図である。 組付手順2において、ロック体を組み付けた弁体に蓋体を組み付ける状態を表す斜視図である。 組付手順2において、弁体周壁に蓋体周壁を外嵌して弁体に蓋体を被せた状態を表す斜視図である。 組付手順2において、弁体周壁に蓋体周壁を外嵌して弁体に蓋体を被せた状態を表す平面図である。 組付手順3において、弁体に被せた蓋体を自転させた状態を表す斜視図である。 分解手順1において、ロック体の掛止爪を弁体分離規制部から半径方向内向きに押し込んだ状態を表す斜視図である。 分解手順2において、ロック体と共に蓋体を自転させた状態を表す平面図である。 分解手順3において、蓋体及びロック体を同時に弁体から分離した状態を表す斜視図である。
以下、本発明の給油口閉鎖装置の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
本実施形態の給油口閉鎖装置1は、給油管4の先端部分の内側に固定される円筒状の装置本体2と、装置本体2の給油口21を下方から閉じるフラッパ弁3とから構成される。フラッパ弁3は、弁体32に設けられた回動腕325を装置本体2に軸着することで、装置本体2に対して支持される。
フラッパ弁3と装置本体2との間には、捻りコイルバネ(図示略)が取り付けられている。フラッパ弁は、この捻じりコイルばねによって、下方から装置本体2に設けられる給油口21に向けて付勢される。本実施形態の装置本体2では、ガンガイド22を給油口21の周りに3箇所設け、給油ガンをフラッパ弁3に導く。
フラッパ弁3は、図2及び図3に示したように、蓋体31と弁体32と調圧弁33とロック体34と調圧弁33を付勢する調圧弁用バネ331とを有している。調圧弁33とロック体34と調圧弁用バネ331とは、蓋体31と弁体32とを組み付けた状態で、蓋体31と弁体32との間に内蔵される。蓋体31と弁体32とは、後述するように、第1分離規制部313と第2分離規制部323を利用した捩じ込み式である。蓋体31は、蓋体平面311と、蓋体平面311から下方に延びる円環状の蓋体周壁312とを有しており、蓋体周壁312の端部が開口となる形状であって、扁平な椀型の形状であり、PPS樹脂などの高強度の合成樹脂で成形される。
蓋体平面311には、図4に示したように、第1回転規制部314を下面の点対称位置に2個に設けている。第1回転規制部314は、蓋体平面311の下面に平行な底面を有する断面四角形の凸部である。後述するロック体34に設けられる第4回転規制部344に対して、第1回転規制部314が掛合する。第4回転規制部344は凹部(切欠)から構成される。その切欠の側縁に第1回転規制部314の側面が当接する。
蓋体周壁312には、周方向に延びる長方形の連通孔315を周方向に等間隔で複数個(6個)設けている。連通孔315は、蓋体31の内外を連通させる通気路を構成する。給油管内の圧力が高まって調圧弁33(図3)が調圧弁用バネ331のバネ力に抗して押し上げれられ、フラッパ弁3の内部と給油管4の内部とが連通すると、フラッパ弁3の内部に流入した燃料蒸気は、前記連通孔315を通じて給油管4の外に排出される。なお、給油管内の圧力が小さいときは、調圧弁33は、調圧用バネ331によって、弁体32に設けた弁座に対して押し付けられている。弁座は、給油管内の空間と連通する開口の縁部に沿って配される。連通孔315は、後述する第1分離規制部313と、それと掛合する第2分離規制部323の位置を確認する覗き窓として機能する。また、連通孔315は、後述する第2回転規制部324を構成する開口と連通し、後述するように、第2回転規制部324に掛合したロック体34の掛止爪343を内側に押し込む際の操作用の貫通孔として機能する。
第1分離規制部313は、蓋体周壁312の内面に設けられ、図4に示したように、蓋体周壁312の周方向に延びる凹溝318の下方に位置する凸条として構成される。第1分離規制部313の上面は、平面状である。凹溝318は、第2分離規制部323を掛止するため、第2分離規制部323に対応する形状であり、後述する凹部316と連通する。

弁体32に対して蓋体31を閉方向に自転させると、第2分離規制部323は、蓋体周壁312の下縁から延びる凹部316を通って凹溝318に至り、第1分離規制部313の上方に移動し、前記第1分離規制部313と掛止する。蓋体と弁体とを上下に分離しようとすると、第1分離規制部313と第2分離規制部323とが接触するため、分離が阻止される。凹溝318は連通孔315に至るまで延びているため、第1分離規制部313が第2分離規制部323と掛合すると、連通孔315から第2分離規制部323が見える。これにより、第1分離規制部313と第2分離規制部323との掛止状態が外部から確認できる。
蓋体31は、弁体32に対する組付や分解に際し、前記弁体32に対して自転させる。自転させる際の操作性を考慮して、蓋体31には、蓋体平面311の一部から半径方向外向きに突出するノブ状の操作部317が配される。ユーザーは、蓋体31を自転させる際に操作部317を持って蓋体を自転させることができる。操作部317は、弁体32に対する蓋体31の自転方向の角度を視認させる確認部位としても機能する。操作ノブ317の上面と、蓋体平面311とは、面一に形成されている。このように、蓋体平面311及び操作ノブ317によって給油ガンが接触する平面を広く構成することで、確実にフラッパ弁3を押し開くことができる。
調圧弁33は、給油管4の内圧が大気圧より高くなると開いて燃料蒸気を逃す正圧弁として機能する。調圧弁33と、ロック体341の平面部341との間には調圧弁用バネ331が配される。調圧弁33は、弁体周壁322の内側に収まる大きさの円盤状の合成樹脂の成形体(例えばPOM樹脂製)である。調圧弁33の外周面には、複数の凸部が所定の間隔を明けて配置される。この凸部は、弁体周壁322の内面に摺接し、調圧弁が昇降する動作を案内する。調圧弁33は、調圧弁用バネ331に押されて弁体周壁322の底部分に設けられる貫通孔と当該案通孔の縁に設けられる弁座に対して上方から押し付けられる。燃料蒸気により給油管内の圧力が上昇すると、前記連通孔から流入する燃料蒸気の圧力によって、調圧弁用バネのバネ力に抗して調圧弁が上昇し、貫通孔から燃料蒸気が弁体内に流入する。
弁体32は、弁体平面321と、弁体平面321から上方に延びる円管状の弁体周壁322とを備えており、弁体周壁322の端部が開口となる形状であり、PPS樹脂などの高強度の合成樹脂で成形される。弁体平面321は、給油口21より大きな円盤状であり、弁体周壁322より半径方向外側の上面にシールリング326の嵌合部328を有する。この嵌合部328にシールリング326を外嵌している。嵌合部328には、蓋体周壁312の下縁が当接し、蓋体31の下降を制限する。シールリング326は、フラッパ弁3が給油口21を閉じた際、給油口21の下面側の弁座に接触する。シールリング326は、給油口の気密性及び液密性を発揮する。弁体平面321の周縁からは回動腕325が突出する。回動腕325は、端部に回動軸(図示略)を貫通させる孔を設けたフランジである。回動腕325は、一対の関係にあり、それぞれは平行である。
弁体周壁322の外面には、蓋体側の第1分離規制部313が通過できる間隔を空けて、第2分離規制部323が配される。第2分離規制部323は、第1分離規制部313と掛止することができる位置関係となっている。その個数は、第1分離規制部313の数と対応する。それぞれの第2分離規制部323は、周方向に伸びる断面方形の凸条であり、下面が平面である。弁体周壁322には、第2回転規制部324として、複数(2個)の開口が設けられる。第2回転規制部324は、後述する第3回転規制部342と掛合する位置関係となっており、その個数は、第3回転規制部342の数と対応する。第2回転規制部324を構成する開口は、方形である。弁体周壁312の内面には、前記開口の縦辺に沿う方向に突条を設けてある。この突条は、第2回転規制部324に掛止爪343が掛合した際に、第3回転規制部342の横方向への変位を防ぐ。弁体周壁322には、前記第2回転規制部324とは重複しない位置に、周壁の上縁から延びる貫通孔327を設けている。貫通孔327は、弁体周壁322の内外を連通させて、燃料蒸気を蓋体31の外部へと逃す通気路を構成する。
上述のように、蓋体分離規制部及び弁体分離規制部がいずれも凸条であると、周方向の一定長さで前記凸条同士が分離方向に掛合するので、弁体に対して蓋体を安定して分離不能にできる。後述するように、ロック体が正圧弁用バネに押されて弁体から遠ざかる方向に付勢されているので、前記ロック体のロック面を密着させた蓋体も同方向に付勢されており、前記凸条同士の掛合を緊密にし、弁体に対して蓋体を確実に分離不能にできる。
ロック体34は、円盤状の平面部341と、平面部341の周縁部から下方に延びており、弾性体で構成されるアームとアームの先端側に配される掛止爪343とから構成される第3回転規制部342と、凹部(切欠)から構成される第4回転規制部344とを備えており、POM樹脂などの弾性変形可能な合成樹脂で構成される。平面部341は、調圧弁用バネ331を押さえ込むことができる大きさである。ロック体34に設けられる第3回転規制部342と、弁体32に設けられる第2回転規制部324との周方向における位置は対応しており、両者は互いに係止することが可能である。ロック体34に設けられる第4回転規制部344と、蓋体に設けられる第1回転規制部との周方向における位置は対応しており、両者は互いに掛合することが可能である。
上述の通り、ロック体34は調圧弁用バネ331によって蓋体31に向けて付勢されているため、蓋体の第1回転規制部314がロック体の第4回転規制部344に、上方から差し込まれて掛合すると、蓋体31はロック体34に対して自転することができなくなる。換言すると、蓋体31とロック体34とは一体になる。そして、ロック体34の第3回転規制部342(経糸爪343)は、弁体の第2回転規制部に対して掛合する。これによって、ロック体34及び蓋体31は、弁体に対して自転することができなくなる。このようにして、ロック体34を介して、蓋体31は弁体32に対して自転不能な状態にロックされる。

上述の通り、第3回転規制部342には、掛止爪343が下端部の外側に設けられる。掛止爪343は、第2回転規制部324を構成する開口と略同幅であり、周方向に延びる上面が平面状である凸条であり、弁体周壁322の半径方向内側から前記開口に嵌まり込み、前記開口の上縁に下方から掛合する。ロック体34は、掛止爪343と第2回転規制部324との掛合により、弁体32に対して自転不能に組み付けられる。後述するように、第3回転規制部342は弾性変形することが可能であるので、掛止爪343を第2回転規制部324である開口から半径方向内向きに押し込むことで、前記開口との掛合を解除できる。
本実施形態のフラッパ弁3の組付手順を以下に説明する。組付手順1では、図5及び図6に示したように、調圧弁33を弁体周壁322の内部に収める。前記調圧弁33の上に調圧弁用バネ331及びロック体34を記載した順に載せる。ロック体34の弾性変形可能な第3回転規制部342を半径方向内向きに湾曲させながら弁体周壁322と調圧弁用バネ331との間に差し込む。第3回転規制部342の形状を復元させて掛止爪343を第2回転規制部324を構成する開口に半径方向内側から嵌め込み、前記開口の上縁に前記掛止爪343を掛合させる。ロック体34及び弁体32の組付作業は、ロック体34を弁体32に向けて押し込むだけの簡単な作業である。ロック体34は、掛止爪343が第2回転規制部324に掛合する限り、弁体32に対して自転不能である。
組付手順2では、図7ないし図9に示したように、弁体側の複数の第2分離規制部の間を、蓋体側の第1分離規制部313が通過するようにして、蓋体31を弁体32に被せる。このとき、蓋体周壁312は、弁体周壁322に対して外嵌された状態となる。また、このとき、図9に示したように、蓋体周壁312の内面に設けた凹み316に対して、第2分離規制部323が収容される。また、このとき、図9に示したように、第1回転規制部314の凸部の下面が平面部341を押し、調圧弁用バネ331を圧縮させてロック体34を押し下げる。第2回転規制部324を構成する開口に嵌め込まれた第3回転規制部342の掛止爪343は、前記開口の範囲で下降する。前記開口に周方向で掛合したままで、ロック体34は弁体32に対して自転不能になっている。一方、蓋体31はロック体34及び弁体32に対して自転可能である。
組付手順3では、図10において矢印で示したように、ロック体34及び弁体32に対して蓋体31を閉方向に(図10の例では時計回りに)自転させる。これにより、凹部316に収容された第2分離規制部323が凹溝318内に移動する。このとき第2分離規制部323の下方に第1分離規制部313が潜り込み、第1分離規制部313及び第2分離規制部323が掛止する。以上のようにして、蓋体31及び弁体32は、第1分離規制部313及び第2分離規制部323が上下方向に掛合して分離不能に組み付けられる。このとき、第1回転規制部314を構成する凸部が第4回転規制部344を構成する凹部に嵌まり込む。これにより、蓋体31は、ロック体34に対して自転不能な状態となる。ロック体34は、上述の通り、ロック体に対して自転不能な状態となっている。このため、蓋体31は、ロック体34を介して、弁体32に対して、自転不能な状態にロックされ、かつ上下方向に分離不能な状態に組み付けられる。この状態で蓋体にノズルが衝突するなどしても、蓋体は弁体に対してロックされているので、蓋体の弁体に対する緩みが防止される。
上記のようにして、第1回転規制部314が第4回転規制部344に嵌まり込むと、ロック体34は、調圧弁用バネ331の付勢により、掛止爪313が再び第2回転規制部324である開口の上縁に掛合するまで上方に持ち上げられる。このとき、ロック体の平面部34は蓋体平面311に対して押し付けられる。これにより、第3回転規制部342及び第2回転規制部324の掛合が緊密となる。すなわち、正圧弁用バネにより弁体から遠ざかるように付勢されたロック体が、開口に嵌まり込んだ掛止爪を自転方向及び上下方向に緊密に掛合し、弁体に対してロック体を安定して自転不能にすることができる。また、調圧弁用バネ331の付勢を受けて持ち上げられるロック体34により、蓋体31も押し上げられる。これにより、第1分離規制部313及び第2分離規制部323の掛合が緊密になる。蓋体31及び弁体32は、がたつきがない状態で、緊密に組み付けられる。
次に、本実施形態のフラッパ弁3の分解手順を説明する。上述のように、蓋体31と弁体32が組み付けられた状態で、連通孔315から第2分離規制部323と第1回転規制部314が見える。このため、上述のように、連通孔315から第1分離規制部313と第2分離規制部323との掛合状態を外部から確認できる。また、別の連通孔315から第3回転規制部342の掛止爪343を半径方向内向きに押しこむことで、第2回転規制部324と第3回転規制部342との掛止を解除することができる。これによって、蓋体31及び弁体32の分解が可能になる。
分解手順1では、図11に黒塗りの矢印で示したように、調圧弁用バネ331に抗して蓋体31及びロック体34を押し下げる。これにより、掛止爪343と第2回転規制部324との掛合が緩む。連通孔315を通じて、図11に白抜の矢印で示したように、第3回転規制部342の掛止爪343を半径方向内向きに押し込む。
第3回転規制部342は弾性を有する合成樹脂材料で構成されているので、経糸爪343は容易に押し込める。掛止爪343は、点対称位置の2箇所でそれぞれ第2回転規制部324に掛合している。2箇所の係止爪3423を同時又は順次に押し込めるように、掛止爪343を押し込む治具を用意してもよい。
分解手順2では、図12に示したように、蓋体31及びロック体34を一体に弁体32に対して開方向に(図12では反時計回りに)自転させる。これにより、第1分離規制部313及び第2分離規制部323は、周方向位置がずれる。第2分離規制部323が蓋体周壁312の内面に設けた凹み316に達すれば、弁体32と蓋体31とが分離可能となる。このとき、蓋体31及びロック体34を一体に弁体32に対して平面視で閉方向に自転させると、掛止爪343が再び第2回転規制部324に掛合すると共に、第1分離規制部313及び第2分離規制部323が掛合して、組付完了状態となる。
分解手順3では、図13に示したように、蓋体31を弁体32から分離する。このとき同時にロック体34も弁体32から分離できる。以上のように、本実施形態のフラッパ弁3では、蓋体31及び弁体32を弾性変形させることなく、組付及び分解することもできる。本実施形態のフラッパ弁3では、例えば、完成品に対する不良品検査において、不良品とされた蓋体31、弁体32又はロック体34を個別又は同時に交換できるようになる。これにより、フラッパ弁3の不良率を低下させることができる。
本実施形態の給油口閉鎖装置のフラッパ弁では、蓋体及び弁体いずれにも弾性変形部位を必要とすることなく、強固に組み付けて、蓋体の緩みを防ぐことができる。蓋体や弁体を構成する高い機械強度を有する合成樹脂材料としては、例えば、PPS樹脂やPBT樹脂等が挙げられる。蓋体又は弁体は、弾性変形する必要がないため、例えば導電性のある板金部材で構成してもよい。また、合成樹脂材料に導電材料を含有させてもよい。ロック体を構成する弾性変形可能な合成樹脂材料としては、例えば、POM樹脂やPA66樹脂等が挙げられる。
1 給油口閉鎖装置
2 装置本体
21 給油口
22 ガンガイド
3 フラッパ弁
31 蓋体
311 蓋体平面
312 蓋体周壁
313 第1分離規制部
314 第1回転規制部
315 連通孔
316 凹部
317 操作部
318 凹溝
32 弁体
321 弁体平面
322 弁体周壁
323 第2分離規制部
324 第2回転規制部
325 回動腕
326 シールリング
327 貫通孔
328 嵌合部
33 調圧弁
331 正圧弁用バネ
34 ロック体
341 平面部
342 第3回転規制部
343 掛止爪
344 第4回転規制部
4 給油管

Claims (6)

  1. 給油管の内側に固定され給油口を備える給油口閉鎖装置の装置本体に対して回転可能に支持されるフラッパ弁であって、
    フラッパ弁は、蓋体と、弁体と、調圧弁と、ロック体と、調圧弁を付勢する調圧弁用バネとを有しており、
    調圧弁とロック体と調圧弁用バネとは、蓋体と弁体とを組み付けた状態で、蓋体と弁体との間に内蔵されており、
    ロック体は、調圧弁用バネによって蓋体に対して付勢された状態で蓋体に掛合すると共に、弁体に対してもロック体が自転不能となるように弁体に掛合し、
    ロック体を介して蓋体が弁体に対して自転不能な状態にロックされる給油口閉鎖装置用のフラッパ弁。
  2. 蓋体は、蓋体平面と、蓋体平面から下方に延びる円環状の蓋体周壁と、蓋体が弁体に対してアンロックされる方向に自転することを規制し、蓋体の内面に配される第1回転規制部と、蓋体周壁の内面に配され蓋体と弁体とが分離することを規制する複数の第1分離規制部とを備えており、蓋体周壁の端部が開口となる形状であり、
    弁体は、弁体平面と、弁体平面から上方に延びる円環状の弁体周壁と、蓋体が弁体に対してアンロックされる方向に自転することを規制し、弁体周壁に配されロック体の第3回転規制部と掛合する第2回転規制部と、弁体周壁の外面に配され蓋体と弁体とが分離することを規制する複数の第2分離規制部と、を備えており、弁体周壁の端部は開口となる形状であり、
    ロック体は、弁体周壁に設けた第2回転規制部に掛合する第3回転規制部と、蓋体の内面に設けた第1回転規制部に掛合する第4回転規制部とを備えており、
    蓋体に配される複数の第1分離規制部を弁体に配される複数の第2分離規制部に対して掛止させることによって、蓋体と弁体との分離を防止し、
    ロック体の第3回転規制部を弁体周壁に設けた第2回転規制部に掛合させることでロック体が弁体に対して自転することを防止すると共にロック体と弁体とが分離することを防止し、
    調圧弁用バネによってロック体を蓋体に対して押し付けた状態で、ロック体の第4回転規制部を蓋体の内面に設けた第1回転規制部に掛合させることによって、ロック体を介して、蓋体が弁体に対してアンロックされる方向に自転することを防止する請求項1に記載のフラッパ弁。
  3. 蓋体の内面に配される第1回転規制部は、凸部であり、
    ロック体の第4回転規制部は、前記凸部に掛合する凹部である請求項2に記載のフラッパ弁。
  4. 蓋体に設けられる複数の第1分離規制部は、蓋体周壁の内面の周方向に延びる突条であり、
    弁体に設けられる複数の第2分離規制部は、弁体周壁の外面の周方向に延びる突条である請求項2又は3に記載のフラッパ弁。
  5. 弁体に設けられる第2回転規制部は、弁体周壁を貫通する開口であり、
    ロック体は、平面部を有する形状であり、
    第3回転規制部は、平面部から下方に延びており弾性体で構成されるアームと、アームの先端側に配される経糸爪とを有する請求項1ないし4のいずれかに記載のフラッパ弁。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載したフラッパ弁を備える給油口閉鎖装置。
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