JP6805558B2 - 流量制御弁およびその製造方法、ならびに血圧情報測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、流体の流量を可変に制御可能な流量制御弁およびその製造方法、ならびにそのような流量制御弁を備えた血圧情報測定装置に関する。
血圧情報を測定することは、被験者の健康状態を把握するために重要である。血圧情報測定装置を用いることで、各種の血圧情報を測定することができる。血圧情報測定装置はカフを備えており、カフの内圧を加減圧するための加減圧機構として、加圧ポンプおよび排出弁が用いられる。排出弁は、加圧ポンプにより加圧された流体袋の内圧を閉状態において維持し、開状態において減圧する。
排出弁としては、流量制御弁が好適に使用できる。流量制御弁は、可動軸と、流出口に対向する弁体とを備える。弁体は、可動軸の端部に設けられる。カフの内圧を減圧する際、可動軸を用いて流出口と弁体との間の距離を可変に制御することで、流出流量を制御することができる。このような流量制御弁は、リニア式とソレノイド式とに大別される。
ソレノイド式は、可動軸としてのプランジャ(可動鉄心)と、流出口が設けられたコア(固定鉄心)と、ソレノイドコイルとを備え、ソレノイドコイルを用いてプランジャを移動させる。ソレノイド式は、リニア式とは異なり永久磁石を必要とせず、構成が簡素であるため軽量化や小型化が可能であり、製造費用を削減しやすいという利点がある。
特開2014−055607号公報(特許文献1)には、ソレノイド式の流量制御弁が開示されている。この流量制御弁は、流出口が設けられたコアと、ボビンと、このボビンの内側に配置された略円柱状のプランジャとを備える。ボビンの内部であってかつコアとプランジャとの間には、スプリングが介装されており、このスプリングはプランジャをコアから遠ざける方向に付勢する。
特開2014−055607号公報
特開2014−055607号公報(特許文献1)に開示された流量制御弁においては、ボビンの内側に略円柱状のプランジャが配置されているが、ボビンに対してプランジャは回転可能であり、ボビンとプランジャとの間に特段の回転防止構造は設けられていない。スプリングはプランジャをコアから遠ざける方向に付勢しており、このスプリングの付勢力によってある程度の回転防止効果は期待できる可能性はあるが十分ではない。
プランジャの端部に設けられた弁体のシール面が流出口(具体的には、コアのうちの流出口を形成している縁部分、以下同じ)に接触あるいは密着していることで、流出口は閉じられる。たとえばカフの内圧を減圧する際には、弁体がプランジャとともにコアから離れることで、流出口が開くとともに流体の流出経路(流路断面積)が徐々に拡大し、カフ内の流体が排出される。
ボビンに対してプランジャが回転すると、プランジャの端部に設けられた弁体のシール面も流出口に対して回転することになる。回転防止構造が設けられていない場合には、流出口の開閉を繰り返しているうちに弁体のシール面が流出口に対して回転しやすく、ひいては流出口に対する弁体のシール面の当たり方も変動しやすい。
流出口に対する弁体のシール面の当たり方が変動すると、弁体がプランジャとともにコアから離れた際に流出口が開くタイミングや、流体の流出経路の広がり具合にばらつきが生じる。同一の制御条件で流量制御弁を動作させたとしても、カフの内圧が減圧される程度にばらつきが生じることとなり、測定の度に異なる特性を示してしまうことが考えられる。
流出口を封止するための弁体のシール面やコアに設けられた流出口は、必ずしも設計のとおりに製作されているとは限らず、しばしば製造誤差を有している場合がある。特許文献1に開示されているように、弁体のシール面を傾斜させる場合もある。これらの場合において、流出口に対する弁体のシール面の当たり方が変動すると、流出口が開くタイミングや流体の流出経路の広がり具合により大きなばらつきが生じやすくなる。
本発明は、上述のような実情に鑑みて為されたものであって、ボビンに対してプランジャが回転することを防止可能な構成を備えた流量制御弁およびその製造方法、ならびにそのような流量制御弁を備えた血圧情報測定装置を提供することを目的とする。
本発明に基づく流量制御弁は、流体の流量を可変に制御可能な流量制御弁であって、磁束を発生させるためのソレノイドコイルと、上記ソレノイドコイルが周囲に巻回されたボビンと、上記ボビンの内側に配置され、上記ソレノイドコイルが形成した磁束によって軸方向に移動するプランジャと、流体が通過する流出口が形成されたコアと、上記流出口に対向するように上記プランジャの端部に設けられ、上記コアに離接することによって上記流出口を開閉する弁体と、を備え、上記プランジャの外周面は、第1曲率中心から第1半径を有するように円周方向に沿って延びる第1円周面領域と、上記第1曲率中心からの距離が上記第1半径とは異なる第1係合領域と、を含み、上記ボビンの内周面は、第2曲率中心から第2半径を有するように円周方向に沿って延びる第2円周面領域と、上記第2曲率中心からの距離が上記第2半径とは異なる第2係合領域と、を含み、上記プランジャが上記ボビンの内側に配置された状態では、上記第1係合領域と上記第2係合領域とが相互に対向しており、上記プランジャが上記ボビンの内側で回転することは、上記第1係合領域と上記第2係合領域とが相互に係合することによって防止される。
上記流量制御弁において好ましくは、上記第1係合領域は、上記第1曲率中心からの距離が上記第1半径よりも小さくなるように構成され、上記第2係合領域は、上記第2曲率中心からの距離が上記第2半径よりも小さくなるように構成されている。
上記流量制御弁において好ましくは、上記第2係合領域は、径方向の内側に向かって凸状に突出する形状を有している。
上記流量制御弁において好ましくは、上記第1係合領域は、平坦な面形状を有している。
上記流量制御弁において好ましくは、上記ボビンの上記内周面は、上記第2曲率中心からの距離が上記第2半径よりも大きい凹領域をさらに含む。
上記流量制御弁において好ましくは、上記凹領域は、円周方向において上記第2係合領域に隣接するように設けられている。
上記流量制御弁において好ましくは、上記プランジャは、内側に上記弁体が配置される小径部と、軸方向において、上記小径部に対して上記弁体が配置される側とは反対側に設けられた大径部と、を含み、上記第1係合領域は、上記大径部にのみ設けられている。
上記流量制御弁において好ましくは、上記第1係合領域は、上記大径部の軸方向における一部分にのみ設けられている。
本発明に基づく血圧情報測定装置は、上記の流量制御弁を、生体を圧迫するための圧迫用流体袋の内圧を減圧させるための排出弁として備える。
本発明に基づく流量制御弁の製造方法は、上記の流量制御弁を製造するための方法であって、引き抜き成型によって、上記第1係合領域を上記プランジャの上記外周面に設ける。
上記の構成によれば、プランジャがボビンの内側で回転することは第1係合領域と第2係合領域とが相互に係合していることによって防止することが可能となる。
実施の形態1における血圧計の外観構造を示す斜視図である。 実施の形態1における血圧計の機能ブロックの構成を示す図である。 実施の形態1における流量制御弁を示す斜視図である。 図3中のIV−IV線に沿った矢視断面図である。 図4中のV−V線に沿った矢視断面図である。 実施の形態1における流量制御弁に備えられるプランジャおよび弁体を示す斜視図である。 比較例1における流量制御弁に備えられるボビンおよびプランジャを示す断面図である。 比較例2における流量制御弁に備えられるボビンおよびプランジャを示す断面図である。 比較例3における流量制御弁に備えられるボビンおよびプランジャを示す断面図である。 実施の形態2における流量制御弁に備えられるプランジャおよびボビンを示す斜視図である。 実施の形態3における流量制御弁に備えられるプランジャおよびボビンを示す断面図である。 実施の形態4における流量制御弁に備えられるプランジャおよびボビンを示す断面図である。 実施の形態5における流量制御弁に備えられるプランジャおよびボビンを示す断面図である。 実施の形態6における流量制御弁に備えられるプランジャおよびボビンを示す断面図である。 実施の形態7における流量制御弁に備えられるプランジャおよびボビンを示す断面図である。 実施の形態8における流量制御弁に備えられるプランジャおよびボビンを示す断面図である。 実施の形態9における流量制御弁に備えられるプランジャおよびボビンを示す断面図である。 実施の形態10における流量制御弁に備えられるプランジャおよびボビンを示す断面図である。
以下、実施の形態における流量制御弁およびその製造方法、ならびに血圧情報測定装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない場合がある。
以下の実施の形態は、被験者の上腕にカフが装着されて使用されることで被験者の収縮期血圧値および拡張期血圧値が測定可能に構成された、いわゆる上腕式血圧計に基づき説明する。流量制御弁については、このような上腕式血圧計に備えられるという実施の形態に基づき説明する。
ただし、以下に開示する流量制御弁に関する技術的思想は、上腕式血圧計に限られず、手首式血圧計や足式血圧計の他、平均血圧値や酸素飽和度等を測定する血圧情報測定装置にも適用可能である。以下に開示する流量制御弁に関する思想は、流体の吸引や排出を利用して物体を把持するソフトロボティクスの分野や、その他の分野にも適用可能である。
[実施の形態1]
(血圧計1)
図1〜図6を参照して、実施の形態1における血圧計1(血圧情報測定装置)および流量制御弁100Aについて説明する。図1は、血圧計1の外観構造を示す斜視図であり、図2は、血圧計1の機能ブロックの構成を示す図である。
図1に示すように、血圧計1は、本体10、カフ40、エア管50を備える。本体10は、表示部21、操作部23を有する。カフ40は、外装カバー41、圧迫用空気袋42を有する。エア管50は、本体10とカフ40とを接続している。
図2に示すように、本体10は、表示部21、操作部23に加え、制御部20、メモリ部22、電源部24、加圧ポンプ31、流量制御弁100A、圧力センサ33、加圧ポンプ駆動回路34、流量制御弁駆動回路35、発振回路36を有する。加圧ポンプ31、流量制御弁100A、圧力センサ33は、圧迫用エア系コンポーネント30を構成し、加圧ポンプ31、流量制御弁100Aは、圧迫用空気袋42の内圧を加減圧するための加減圧機構を構成する。
圧迫用空気袋42は、加圧ポンプ31、流量制御弁100Aおよび圧力センサ33のそれぞれに接続されている。圧迫用空気袋42は、加圧ポンプ31の駆動が制御されることで加圧されて膨張したり、排出弁としての流量制御弁100Aの駆動が制御されることでその内圧が維持されたり減圧されて収縮したりする。
制御部20は、血圧計1の全体を制御する。表示部21は、測定結果等を表示する。メモリ部22は、血圧値測定のための処理手順を制御部20等に実行させるためのプログラムや、測定結果等を記憶する。操作部23は、外部からの命令を制御部20や電源部24に入力する。電源部24は、制御部20等に電力を供給する。
制御部20は、制御信号を加圧ポンプ駆動回路34および流量制御弁駆動回路35にそれぞれ入力したり、測定結果を表示部21やメモリ部22に入力したりする。制御部20は、圧力センサ33によって検出された圧力値に基づいて被験者の血圧値を取得し、表示部21やメモリ部22に入力する。
加圧ポンプ駆動回路34は、加圧ポンプ31の動作を制御する。流量制御弁駆動回路35は、流量制御弁100Aの開閉動作を制御する。加圧ポンプ31は、圧迫用空気袋42の内圧(以下、「カフ圧」とも称する)を加圧するためのものであり、加圧ポンプ駆動回路34によって制御される。
流量制御弁100Aは、流量制御弁駆動回路35によって制御されることで、圧迫用空気袋42の内圧を維持したり、圧迫用空気袋42の内空を外部に開放してカフ圧を減圧したりする。圧力センサ33は、圧迫用空気袋42の内圧を検知してこれに応じた出力信号を発振回路36に入力する。発振回路36は、圧力センサ33から入力された信号に応じた発振周波数の信号を生成し、生成した信号を制御部20に入力する。
(流量制御弁100A)
図3は、流量制御弁100Aを示す斜視図である。図4は、図3中のIV−IV線に沿った矢視断面図である。図5は、図4中のV−V線に沿った矢視断面図である。便宜上のため、図5においてはボビン120とプランジャ140とを分離して図示している。図6は、流量制御弁100Aに備えられるプランジャ140および弁体150を示す斜視図である。
図3を主として参照して、流量制御弁100Aは、全体として略直方体形状の形状を有する。流量制御弁100Aは、フレーム110、ベース114、ボビン120(図4,図5)、コア130、プランジャ140(図4,図5)、弁体150(図4)、ソレノイドコイル152、接続端子154,156、スプリング160(図4)を備える。
フレーム110およびベース114は、流量制御弁100Aの外殻を構成する。フレーム110は、互いに平行配置された側壁111,112と、側壁111,112の一端同士を接続する端壁113とを有する。ベース114は、側壁111,112の他端同士を接続する。ベース114は、カシメや溶接等によって、側壁111,112の他端に固定される。
フレーム110およびベース114は、軟磁性材料(たとえば透磁力の高い電磁鋼板または冷間圧延鋼板等)から構成される。フレーム110およびベース114は、ヨークとしても機能し、ソレノイドコイル152が通電されることによって生じる磁力線の経路を調整する。
ボビン120は、非磁性材料(たとえばポリブチレンテレフタラート等の樹脂)から構成される。本実施の形態のボビン120は、筒状部121(図4)と、一対の端壁127,128と、底部129とを有する。筒状部121は、筒状部121の内側に配置されるプランジャ140の移動経路を規定する。端壁127,128は、いずれも円環形状を有している。
端壁127は、筒状部121の軸方向(矢印DR)における一端に設けられ、端壁128は、筒状部121の同方向における途中部分(他端寄りの部分)に設けられる。底部129は、筒状部121の他端開口を塞ぐように設けられる。ベース114は、開口を有し、筒状部121の他端はこの開口を通り抜けるように配置される。
ソレノイドコイル152は、筒状部121の周囲に巻回され、筒状部121の周面および端壁127,128によって保持される。ソレノイドコイル152の両端は、接続端子154,156に接続される。ソレノイドコイル152は、流量制御弁駆動回路35(図2)および接続端子154,156を通して給電されることで、磁束を発生させる。
コア130は、ノズル部131を有し、フレーム110の端壁113にカシメや溶接等によって固定される。ノズル部131の一端は、流体が通過する流出口132を形成しており、流出口132はボビン120の筒状部121の内側に配置される。ノズル部131の他端は、エア管50(図2)等を介して圧迫用空気袋42に接続される。流出口132が開放されることで、圧迫用空気袋42内の流体が排出される。
コア130は、軟磁性材料(たとえば電磁鋼または硫黄複合快削鋼等)から構成される。コア130は、固定鉄心を構成し、ソレノイドコイル152が通電された際に磁束が通ることにより、プランジャ140を引き寄せる。すなわち本実施の形態の流量制御弁100Aは、非作動時においては流出口132が完全に開放される、ノーマリーオープン型のソレノイド式流量制御弁である。
プランジャ140は、略円柱状の形状を有し(図5,図6を参照して詳細は後述する)、ボビン120(筒状部121)の内側に配置される。詳細は後述するが、本実施の形態のプランジャ140の外周面142は、第1円周面領域143と第1係合領域144とを有している。ボビン120(筒状部121)の内周面122は、第2円周面領域123と第2係合領域124とを有している。
プランジャ140のコア130に面する端面141には、収容凹部145が設けられる。収容凹部145は、流出口132に対応した位置(流出口132に対向する位置)に設けられ、弁体150は、収容凹部145の中に嵌め込まれる。
プランジャ140は、軟磁性材料(たとえば電磁鋼または硫黄複合快削鋼等)から構成される。プランジャ140は、可動鉄心を構成するものであり、ソレノイドコイル152が通電された際に磁束が通ることにより、コア130によって引き寄せられることで軸方向(矢印DR)に移動するものである。
弁体150は、プランジャ140の端部に設けられ、軸方向において端面141から突出するように設けられる。弁体150は、シリコーンゴムや、NBRに代表されるニトリルゴムから構成される。弁体150は、プランジャ140に設けられた収容凹部145に収容される。弁体150は、シール面151を有し、コア130に設けられた流出口132に対向配置される。弁体150は、プランジャ140と一体化され、弁体150がプランジャ140に対して回転することはない。弁体150は、接着剤等を用いてプランジャ140に固定されていてもよい。
図6に示すように、本実施の形態のプランジャ140は、内側に弁体150(収容凹部145)が設けられる小径部146と、軸方向(矢印DR)において、小径部146に対して弁体150が配置される側とは反対側に設けられた大径部147とを含む。小径部146と大径部147との間には、段差148が設けられる。
スプリング160(図4)は、ボビン120(筒状部121)の内側に配置され、軸方向(矢印DR)において、コア130とプランジャ140との間に介装されている。スプリング160は、小径部146(図6)の周囲を囲うように配置され、スプリング160の一端はコア130に接触しており、スプリング160の他端はプランジャ140の段差148に接触している。スプリング160は、プランジャ140をコア130から遠ざける方向に付勢する。
図4を参照して、流量制御弁100Aの非作動時においては、ソレノイドコイル152は給電されておらず、磁気回路は形成されない。スプリング160の付勢力によってプランジャ140および弁体150はコア130から離れた位置に配置される。ノズル部131に連通する圧迫用空気袋42内の空気は、流出口132を介してコア130とプランジャ140との間に位置する空間に排出され、さらにはボビン120とプランジャ140との間の隙間を経由して流量制御弁100Aの外部へと排出される。
流量制御弁100Aの作動時においては、ソレノイドコイル152に給電されることで、フレーム110、コア130、プランジャ140およびベース114を磁束が通るように磁気回路が形成される。プランジャ140および弁体150は、スプリング160の付勢力に抗してコア130側に向けて引き寄せられる。
ソレノイドコイル152に印加される電流が所定の大きさ以上である場合には、プランジャ140が軸方向に沿って最大限、コア130側に向けて引き寄せられ、弁体150のシール面151がコア130に接触することで流出口132が閉塞される。当該状態においては、流出口132を介して空気が流出することが阻害され、圧迫用空気袋42の内圧が維持されることになる。
ソレノイドコイル152に印加される電流が上述した所定の大きさ未満である場合には、プランジャ140が軸方向に沿ってある程度コア130側に向けて引き寄せられる。当該状態においては、弁体150のシール面151が流出口132を完全には閉塞しないものの、流出口132はある程度閉塞された状態となる。流出口132を介して空気が流出することになるものの、流出口132から空気が流出することがある程度阻害されることになり、その流出流量が制限されることになる。
流出口132と弁体150の流出口132側に位置するシール面151との間の距離は、ソレノイドコイル152に印加される電流の大きさを制御することで可変に調節される。流量制御弁100Aの駆動電圧を調節することにより、流出口132から流出する圧縮空気の流量が可変に調節できることになる。
(回転防止構造)
図5を参照して、上述のとおり、プランジャ140は、筒状部121の内側に配置される(矢印AR1)。本実施の形態においては、プランジャ140の外周面142とボビン120の内周面122とによって、プランジャ140がボビン120の内側で回転することを防止する回転防止構造が構成されている。
具体的には、プランジャ140の外周面142は、第1円周面領域143と第1係合領域144とを含んでいる。プランジャ140の断面形状を、軸方向(プランジャ140の移動方向)に対して直交する平面方向の断面視で見た場合、第1円周面領域143は、点P1から点P2まで円弧状に延びる形状を有しており、この円弧形状は、第1曲率中心C1を中心とし、この第1曲率中心C1から第1半径R1を有するように円周方向に沿って延びる形状を有している。
一方、第1係合領域144は、第1曲率中心C1からの距離L1が、第1半径R1とは異なるように構成されている。具体的には、プランジャ140の断面形状を、軸方向(プランジャ140の移動方向)に対して直交する平面方向の断面視で見た場合、本実施の形態における第1係合領域144は、点P1から点P2まで直線状に延びる線分形状を有しており、この線分形状の中の任意点と第1曲率中心C1との間の距離L1は、第1半径R1よりも小さくなるように構成されている(第1半径R1>距離L1)。
図6に示すように、第1係合領域144は、平坦な面形状を有し、軸方向(矢印DR)に対して平行な方向に延在している。第1係合領域144は、軸方向において段差148から大径部147の端部149に到達するように、大径部147の軸方向における全体に亘って延びるように設けられている。このような形状を有する第1係合領域144は、引き抜き成型によって、容易にプランジャ140に設けることが可能である。本実施の形態における第1係合領域144は、プランジャ140の大径部147にのみ設けられているが、第1係合領域144は、小径部146にのみ設けられていてもよいし、小径部146および大径部147の両方に設けられていてもよい。
同様に、ボビン120の内周面122は、第2円周面領域123と第2係合領域124とを含んでいる。本実施の形態では、ボビン120に、径方向の内側に向かって膨出する膨出部125a(図5)が形成されており、膨出部125aの表面が、第2係合領域124を形成している。
ボビン120の断面形状を、軸方向(プランジャ140の移動方向)に対して直交する平面方向の断面視で見た場合、第2円周面領域123は、点P3から点P4まで円弧状に延びる形状を有しており、この円弧形状は、第2曲率中心C2を中心とし、この第2曲率中心C2から第2半径R2を有するように円周方向に沿って延びる形状を有している。
一方、第2係合領域124は、第2曲率中心C2からの距離L2が、第2半径R2とは異なるように構成されている。具体的には、ボビン120の断面形状を、軸方向(プランジャ140の移動方向)に対して直交する平面方向の断面視で見た場合、本実施の形態における第2係合領域124は、点P3から点P4まで直線状に延びる線分形状を有しており、この線分形状の中の任意点と第2曲率中心C2との間の距離L2は、第2半径R2よりも小さくなるように構成されている(第2半径R2>距離L2)。
プランジャ140がボビン120の内側に配置された状態では、第1係合領域144と第2係合領域124とは相互に対向する。プランジャ140がボビン120の内側でボビン120に対して回転することは、第1係合領域144と第2係合領域124とが相互に係合することによって防止される。
(作用および効果)
冒頭で述べたとおり、プランジャ140の端部に設けられた弁体150のシール面151が、流出口132(具体的には、コア130のうちの流出口132を形成している縁部分、以下同じ)に接触あるいは密着していることで、流出口132は閉じられる。ボビン120に対してプランジャ140が回転すると、流出口132に対する弁体150のシール面151の当たり方も変動する。
流出口132に対する弁体150のシール面151の当たり方が変動すると、流出口132が開くタイミングや、流体の流出経路の広がり具合にばらつきが生じやすくなる。シール面151や流出口132は、製造誤差を有している場合がある。たとえば、コア130のノズル部131を旋盤加工で形成した場合には、加工精度によっては流出口132が設計位置(センター位置)からずれたり、後処理によって流出口132の周縁部分に微細なキズや欠けが生じたりすることもあり得る。図4に示すように、弁体150のシール面151を傾斜させる場合もある。これらの場合において、流出口132に対するシール面151の当たり方が変動すると、流出口132が開くタイミングや流体の流出経路の広がり具合にばらつきがより生じやすくなる。
これに対して本実施の形態においては、プランジャ140がボビン120の内側でボビン120に対して回転することは、第1係合領域144と第2係合領域124とが相互に係合することによって防止されている。結果として、流出口132に対する弁体150のシール面151の当たり方が変動することは効果的に抑制されており、流出口132が開くタイミングや、流体の流出経路の広がり具合にばらつきが生じることも効果的に抑制されている。したがって、同一の制御条件で流量制御弁100Aを動作させた場合、カフの内圧が減圧される程度にばらつきが生じることはほとんどなく、測定の度に異なる特性を示してしまうこともほとんどないものとすることができ、歩留まり改善やロットアウト軽減による品質向上を期待することが可能となる。
(変形例)
図6に示すように、本実施の形態における第1係合領域144は、平坦な面形状を有しているが、第1半径R1と距離L1とが互いに異なる関係を満足し、第1係合領域144と第2係合領域124とが相互に係合可能な形状であれば、第1係合領域144は、たとえば曲面形状や凹凸形状を有していてもよい。本実施の形態における第1係合領域144は、軸方向(矢印DR)に対して平行な方向に延在する形状を有している。第1係合領域144は、軸方向(矢印DR)に対して平行な方向に延在する形状を有していなくてもよい。
[比較例1]
図7は、比較例1における流量制御弁100Bに備えられるボビン120およびプランジャ140を示す断面図である。
流量制御弁100Bにおいては、プランジャ140の外周面142は、実施の形態1における第1円周面領域143に相当する部分のみから構成され、プランジャ140の外周面142は、曲率中心Cから第1半径R1を有するように円周方向に沿って延びる形状を有している。ボビン120の内周面122は、実施の形態1における第2円周面領域123に相当する部分のみから構成され、ボビン120の内周面122は、曲率中心Cから第2半径R2を有するように円周方向に沿って延びる形状を有している。
したがって流量制御弁100Bにおいては、プランジャ140の外周面142とボビン120の内周面122とが相互に係合することは不可能であり、ボビン120に対してプランジャ140は矢印AR2方向に回転する可能性がある。
[比較例2]
図8は、比較例2における流量制御弁100Cに備えられるボビン120およびプランジャ140を示す断面図である。
流量制御弁100Cにおいては、プランジャ140の外周面142は、第1円周面領域143と領域144とを有している。しかしながら、ボビン120の内周面122は、実施の形態1における第2円周面領域123に相当する部分のみから構成され、ボビン120の内周面122は、曲率中心Cから第2半径R2を有するように円周方向に沿って延びる形状を有している。流量制御弁100Cの領域144は、係合領域として機能することはない。
したがって流量制御弁100Cにおいても、プランジャ140の外周面142とボビン120の内周面122とが相互に係合することは不可能であり、ボビン120に対してプランジャ140は矢印AR2方向に回転する可能性がある。
[比較例3]
図9は、比較例3における流量制御弁100Dに備えられるボビン120およびプランジャ140を示す断面図である。
流量制御弁100Dにおいては、プランジャ140の外周面142は、2つの第1円周面領域143a,143bと、2つの領域144a,144bとを有している。2つの第1円周面領域143a,143bは、いずれも、曲率中心Cを中心とし、この曲率中心Cから第1半径R1を有するように円周方向に沿って延びる形状を有している。領域144a,144bは、曲率中心Cからの距離が、第1半径R1とは異なるように構成されている。しかしながら、ボビン120の内周面122は、実施の形態1における第2円周面領域123に相当する部分のみから構成され、ボビン120の内周面122は、曲率中心Cから第2半径R2を有するように円周方向に沿って延びる形状を有している。流量制御弁100Dの領域144a,144bは、係合領域として機能することはない。
したがって流量制御弁100Dにおいても、プランジャ140の外周面142とボビン120の内周面122とが相互に係合することは不可能であり、ボビン120に対してプランジャ140は矢印AR2方向に回転する可能性がある。
[実施の形態2]
図6を参照して説明したように、上述の実施の形態1における第1係合領域144は、軸方向において段差148から大径部147の端部149に到達するように、大径部147の軸方向における全体に亘って延びるように設けられている。
図10に示すように、第1係合領域144は、大径部147の軸方向における一部分にのみ設けられていても構わない。図10に示す第1係合領域144は、大径部147の軸方向における途中部分147Tから、大径部147の端部149に到達するように設けられている。このような形状を有する第1係合領域144も、引き抜き成型によって、容易にプランジャ140に設けることが可能である。これとは逆に、第1係合領域144は、大径部147の軸方向における途中部分147Tから、段差148に到達するように設けられていても構わない。
[実施の形態3]
図11は、実施の形態3における流量制御弁100Eに備えられるボビン120およびプランジャ140を示す断面図である。実施の形態1(図5参照)と実施の形態3とは、以下の点において相違している。
本実施の形態の流量制御弁100Eにおいては、プランジャ140の外周面142が、2つの第1円周面領域143a,143bと、第1係合領域144aと、領域144bとを有している。
第1円周面領域143aは、点P2から点P6まで円弧状に延びる形状を有しており、この円弧形状は、第1曲率中心C1を中心とし、この第1曲率中心C1から第1半径R1を有するように円周方向に沿って延びる形状を有している。第1円周面領域143bは、点P5から点P1まで円弧状に延びる形状を有しており、この円弧形状は、第1曲率中心C1を中心とし、この第1曲率中心C1から第1半径R1を有するように円周方向に沿って延びる形状を有している。
第1係合領域144aは、第1曲率中心C1からの距離L1が、第1半径R1とは異なるように構成されている。第1係合領域144aは、点P1から点P2まで直線状に延びる線分形状を有しており、この線分形状の中の任意点と第1曲率中心C1との間の距離L1は、第1半径R1よりも小さくなるように構成されている(第1半径R1>距離L1)。同様に、領域144bは、第1曲率中心C1からの距離L1が、第1半径R1とは異なるように構成されている。領域144bは、点P6から点P5まで直線状に延びる線分形状を有しており、この線分形状の中の任意点と第1曲率中心C1との間の距離L1は、第1半径R1よりも小さくなるように構成されている(第1半径R1>距離L1)。
本実施の形態においては、第1円周面領域143a,143bの第1曲率中心C1と、第2円周面領域123の第2曲率中心C2とは、同一の位置に形成される。第1係合領域144aと領域144bとは、互いに平行である。プランジャ140がボビン120の内側に配置された状態では、第1係合領域144aと第2係合領域124とは相互に対向する。プランジャ140がボビン120の内側でボビン120に対して回転することは、第1係合領域144aと第2係合領域124とが相互に係合することによって防止される。プランジャ140に領域144bが設けられており、領域144bと内周面122(第2円周面領域123)との間の空間は、流体を急速に排出するための排出流路として活用できる。
[実施の形態4]
図12は、実施の形態4における流量制御弁100Fに備えられるボビン120およびプランジャ140を示す断面図である。実施の形態1(図5参照)と実施の形態4とは、以下の点において相違している。
本実施の形態の流量制御弁100Fにおいては、ボビン120に、径方向の内側に向かって凸状に突出する突出部125bが形成されており、突出部125bの表面が、第2係合領域124を形成している。第2円周面領域123は、点P3から点P4まで円弧状に延びる形状を有しており、この円弧形状は、第2曲率中心C2を中心とし、この第2曲率中心C2から第2半径R2を有するように円周方向に沿って延びる形状を有している。
流量制御弁100Fにおいても、プランジャ140がボビン120の内側に配置された状態では、第1係合領域144と第2係合領域124とは相互に対向する。プランジャ140がボビン120の内側でボビン120に対して回転することは、第1係合領域144と第2係合領域124とが相互に係合することによって防止される。さらに、突出部125bの両側に形成された空間S,Sは、流体を急速に排出するための排出流路として活用できる。
[実施の形態5]
図13は、実施の形態5における流量制御弁100Gに備えられるボビン120およびプランジャ140を示す断面図である。実施の形態4(図12参照)と実施の形態5とは、以下の点において相違している。
本実施の形態の流量制御弁100Gにおいては、ボビン120の内周面122が凹領域126a,126bをさらに有している。凹領域126a,126bは、第2曲率中心C2から凹領域126a,126bまでの距離L3が、第2半径R2よりも大きくなるように構成されている(距離L3>第2半径R2)。凹領域126a,126bは、円周方向において第2係合領域124に隣接するように設けられている。
流量制御弁100Gにおいても、プランジャ140がボビン120の内側に配置された状態では、第1係合領域144と第2係合領域124とは相互に対向する。プランジャ140がボビン120の内側でボビン120に対して回転することは、第1係合領域144と第2係合領域124とが相互に係合することによって防止される。さらに、凹領域126a,126bの内側に形成された空間は、流体を急速に排出するための排出流路として活用できる。
[実施の形態6]
図14は、実施の形態6における流量制御弁100Hに備えられるボビン120およびプランジャ140を示す断面図である。実施の形態5(図13参照)と実施の形態6とは、以下の点において相違している。
本実施の形態の流量制御弁100Hにおいては、凹領域126a,126bが、円周方向において第2係合領域124から離れた位置に設けられ、第2係合領域124には隣接していない。
流量制御弁100Hにおいても、プランジャ140がボビン120の内側に配置された状態では、第1係合領域144と第2係合領域124とは相互に対向する。プランジャ140がボビン120の内側でボビン120に対して回転することは、第1係合領域144と第2係合領域124とが相互に係合することによって防止される。さらに、凹領域126a,126bの内側に形成された空間は、流体を急速に排出するための排出流路として活用できる。
[実施の形態7]
図15は、実施の形態7における流量制御弁100Iに備えられるボビン120およびプランジャ140を示す断面図である。実施の形態5(図13参照)と実施の形態7とは、以下の点において相違している。
本実施の形態の流量制御弁100Iにおいては、ボビン120およびプランジャ140が、第1曲率中心C1(第2曲率中心C2に同じ)に対して点対称の形状を有している。具体的には、プランジャ140の外周面142は、2つの第1円周面領域143a,143bと、2つの第1係合領域144a,144bとを含んでいる。ボビン120には、2つの突出部125bが設けられており、ボビン120の内周面122は、2つの第2円周面領域123a,123bと、2つの第2係合領域124a,124bと、4つの凹領域126a,126b,126c,126dとを含んでいる。
流量制御弁100Iにおいては、プランジャ140がボビン120の内側に配置された状態では、第1係合領域144aと第2係合領域124aとが相互に対向し、第1係合領域144bと第2係合領域124bとが相互に対向する。プランジャ140がボビン120の内側でボビン120に対して回転することは、第1係合領域144aと第2係合領域124aとが相互に係合したり、第1係合領域144bと第2係合領域124bとが相互に係合したりすることによって防止される。さらに、凹領域126a,126b,126c,126dの内側に形成された空間は、流体を急速に排出するための排出流路として活用できる。
[実施の形態8]
図16は、実施の形態8における流量制御弁100Jに備えられるボビン120およびプランジャ140を示す断面図である。実施の形態1(図5参照)と実施の形態8とは、以下の点において相違している。
上述の実施の形態1では、ボビン120に、径方向の内側に向かって膨出する膨出部125a(図5)が形成されており、膨出部125aの表面が、第2係合領域124を形成している。本実施の形態においては、ボビン120に、径方向の内側に向かって凸状に突出する突出部125d(図16)が形成されており、突出部125dの表面が、第2係合領域124を形成している。
本実施の形態の第2係合領域124は、点P3から点P4まで曲線状に延びる線分形状を有しており、本実施の形態においても、この線分形状の中の任意点と第2曲率中心C2との間の距離L2は、第2半径R2よりも小さくなるように構成されている(第2半径R2>距離L2)。
第1係合領域144についても同様である。本実施の形態の第1係合領域144は、点P1から点P2まで曲線状に延びる線分形状を有しており、本実施の形態においても、この線分形状の中の任意点と第1曲率中心C1(第2曲率中心C2に同じ)との間の距離L1は、第1半径R1よりも小さくなるように構成されている(第1半径R1>距離L1)。
プランジャ140がボビン120の内側に配置された状態では、第1係合領域144と第2係合領域124とが相互に対向する。プランジャ140がボビン120の内側でボビン120に対して回転することは、第1係合領域144と第2係合領域124とが相互に係合することによって防止される。
[実施の形態9]
図17は、実施の形態9における流量制御弁100Kに備えられるボビン120およびプランジャ140を示す断面図である。実施の形態8(図16参照)と実施の形態9とは、以下の点において相違している。
本実施の形態の流量制御弁100Kにおいては、プランジャ140が、第1曲率中心C1(第2曲率中心C2に同じ)に対して点対称の形状を有している。具体的には、プランジャ140の外周面142は、2つの第1円周面領域143a,143bと、第1係合領域144aと、領域144bとを含んでいる。領域144bの内側に形成された空間は、流体を急速に排出するための排出流路として活用できる。
[実施の形態10]
図18は、実施の形態10における流量制御弁100Lに備えられるボビン120およびプランジャ140を示す断面図である。実施の形態8(図16参照)と実施の形態10とは、以下の点において相違している。
上述の実施の形態1や実施の形態8では、第1半径R1>距離L1の関係と、第2半径R2>距離L2の関係とが成立している。第1曲率中心C1からの距離L1が第1半径R1とは異なるように第1係合領域144が構成され、第2曲率中心C2からの距離L2が第2半径R2とは異なるように第2係合領域124が構成されているという点は、各実施の形態で共通しているが、本実施の形態においては、第1半径R1<距離L1の関係と、第2半径R2<距離L2の関係とが成立している。
流量制御弁100Lにおいても、プランジャ140がボビン120の内側に配置された状態では、第1係合領域144と第2係合領域124とが相互に対向する。プランジャ140がボビン120の内側でボビン120に対して回転することは、第1係合領域144と第2係合領域124とが相互に係合することによって防止される。
以上において説明した各実施の形態およびその変形例においては、流量制御される流体が圧縮空気である場合を例示して説明を行なったが、上記において開示した内容の適用対象はこれに限られるものではなく、流量制御される流体が、圧縮空気以外の高圧の気体や圧縮環境下にある液体等であってもよい。また、上述した本発明の実施の形態およびその変形例において示した特徴的な構成は、必要に応じて相互に組み合わせることが当然に可能である。
このように、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって画定され、また特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
10 本体、20 制御部、21 表示部、22 メモリ部、23 操作部、24 電源部、30 圧迫用エア系コンポーネント、31 加圧ポンプ、33 圧力センサ、34 加圧ポンプ駆動回路、35 流量制御弁駆動回路、36 発振回路、40 カフ、41 外装カバー、42 圧迫用空気袋、50 エア管、100A,100B,100C,100D,100E,100F,100G,100H,100I,100J,100K,100L 流量制御弁、110 フレーム、111,112 側壁、113,127,128 端壁、114 ベース、120 ボビン、121 筒状部、122 内周面、123,123a,123b 第2円周面領域、124,124a,124b 第2係合領域、125a 膨出部、125b,125d 突出部、126a,126b,126c,126d 凹領域、129 底部、130 コア、131 ノズル部、132 流出口、140 プランジャ、141 端面、142 外周面、143,143a,143b 第1円周面領域、144,144a,144b 第1係合領域(領域)、145 収容凹部、146 小径部、147 大径部、147T 途中部分、148 段差、149 端部、150 弁体、151 シール面、152 ソレノイドコイル、154,156 接続端子、160 スプリング、AR1,AR2,DR 矢印、C 曲率中心、C1 第1曲率中心、C2 第2曲率中心、L1,L2,L3 距離、P1,P2,P3,P4,P5,P6 点、R1 第1半径、R2 第2半径、S 空間。

Claims (7)

  1. 流体の流量を可変に制御可能な流量制御弁であって、
    磁束を発生させるためのソレノイドコイルと、
    前記ソレノイドコイルが周囲に巻回されたボビンと、
    前記ボビンの内側に配置され、前記ソレノイドコイルが形成した磁束によって軸方向に移動するプランジャと、
    流体が通過する流出口が形成されたコアと、
    前記流出口に対向するように前記プランジャの端部に設けられ、前記コアに離接することによって前記流出口を開閉する弁体と、を備え、
    前記プランジャの外周面は、第1曲率中心から第1半径を有するように円周方向に沿って延びる第1円周面領域と、前記第1曲率中心からの距離が前記第1半径とは異なる第1係合領域と、を含み、
    前記ボビンの内周面は、第2曲率中心から第2半径を有するように円周方向に沿って延びる第2円周面領域と、前記第2曲率中心からの距離が前記第2半径とは異なる第2係合領域と、を含み、
    前記プランジャが前記ボビンの内側に配置された状態では、前記第1係合領域と前記第2係合領域とが相互に対向しており、前記プランジャが前記ボビンの内側で回転することは、前記第1係合領域と前記第2係合領域とが相互に係合することによって防止され
    前記第1係合領域は、前記第1曲率中心からの距離が前記第1半径よりも小さくなるように構成され、
    前記第2係合領域は、前記第2曲率中心からの距離が前記第2半径よりも小さくなるように構成され、
    前記ボビンの前記内周面は、前記第2曲率中心からの距離が前記第2半径よりも大きい凹領域をさらに含み、
    前記凹領域は、円周方向において前記第2係合領域に隣接するように設けられ、
    前記凹領域は、周方向において前記第2係合領域の側に位置する内面を有し、前記内面は、前記第2係合領域の一部を規定している、
    流量制御弁。
  2. 前記第2係合領域は、径方向の内側に向かって凸状に突出する形状を有している、
    請求項に記載の流量制御弁。
  3. 前記第1係合領域は、平坦な面形状を有している、
    請求項またはに記載の流量制御弁。
  4. 前記プランジャは、
    内側に前記弁体が配置される小径部と、
    軸方向において、前記小径部に対して前記弁体が配置される側とは反対側に設けられた大径部と、を含み、
    前記第1係合領域は、前記大径部にのみ設けられている、
    請求項1からのいずれか1項に記載の流量制御弁。
  5. 前記第1係合領域は、前記大径部の軸方向における一部分にのみ設けられている、
    請求項に記載の流量制御弁。
  6. 請求項1からのいずれか1項に記載の流量制御弁を、生体を圧迫するための圧迫用流体袋の内圧を減圧させるための排出弁として備える、
    血圧情報測定装置。
  7. 請求項1からのいずれか1項に記載の流量制御弁を製造するための方法であって、
    引き抜き成型によって、前記第1係合領域を前記プランジャの前記外周面に設ける、
    流量制御弁の製造方法。
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