JP6805198B2 - 固定子試験装置および固定子試験方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電動機等の固定子、特に、固定子の固定子巻線の絶縁状態を試験する技術に関する。
電動機等の回転機は、回転子と固定子を備えている。固定子は、固定子コアと、固定子コアに巻き付けられた固定子巻線を有している。固定子コアに巻き付けられる固定子巻線としては、導線の周囲に絶縁皮膜が被覆された被覆線が用いられる。ここで、固定子巻線を固定子コアに巻き付ける際に、固定子巻線が損傷して絶縁不良が発生するおそれがある。例えば、固定子巻線同士あるいは固定子巻線と他の部材との接触等によって、固定子巻線の絶縁皮膜に傷がつくおそれがある。固定子巻線が損傷した状態(絶縁不良が発生した状態)で、固定子と回転子を組み付けて電動機を製造した場合、固定子巻線の損傷箇所で短絡故障が発生し、過電流が流れるおそれがある。
このため、固定子コアに巻き付けられている固定子巻線の絶縁状態を試験する固定子試験装置が提案されている。例えば、特許文献1(特開平8−65965号公報)に開示されているような固定子試験装置が知られている。特許文献1に開示されている固定子試験装置では、固定子巻線に試験電圧を印加することによって固定子巻線の絶縁状態を試験し、損傷等に起因する固定子巻線の絶縁不良を検出している。固定子巻線の絶縁不良を検出する方法としては、種々の方法が用いられる。例えば、コロナ放電やグロー放電が発生していることを放電検出装置あるいは作業員の目視により検出する方法、固定子巻線間の電圧波形を測定する方法、絶縁抵抗を測定する方法等が用いられる。
特開平8−65965号公報
特許文献1に開示されている固定子試験装置では、固定子巻線の絶縁不良を検出することができるが、検出精度は低い。なお、固定子を、アースに接続される金属板の上に載置した状態で試験を行うことによって、また、真空装置内で試験を行うことによって、固定子巻線の絶縁不良の検出精度を高めることができるが、限界がある。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、固定子の固定子巻線の絶縁不良の検出精度を高めることができる技術を提供することを目的とする。
本発明は、固定子コア、樹脂ボビンおよび固定子巻線を有する固定子を試験対象とする。
固定子コアは、好適には、複数の電磁鋼板を積層した積層体により構成され、軸方向に沿って延在するとともに、軸方向と直角な断面で見て、周方向に沿って延在するヨークと、ヨークから径方向中心側に延在する複数のティースと、複数のティースの内側に形成される固定子コア内側空間と、周方向に隣接する2つのティースの間に形成される複数のスロットを有している。ティースは、ヨークから径方向中心側に延在するティース基部と、ティース基部の径方向中心側に設けられ、周方向に沿って延在するティース先端部を有している。固定子コア内側空間は、各ティースのティース先端部のティース先端部内周面によって形成され、回転子が挿入される回転子挿入空間を構成する。スロットは、当該スロットを形成する2つのティースのティース先端部の間に、固定子コア内側空間と連通するスロット開口部を有している。
樹脂ボビンは、絶縁性を有する樹脂により形成され、固定子コアの軸方向両側に配置される。樹脂ボビンは、外壁部と、外壁部より径方向中心側に配置される複数の内壁部と、外壁部と各内壁部を連結する複数の連結部を有している。外壁部は、周方向および軸方向に沿って延在し、ヨークに対向する位置に配置される。内壁部は、周方向および軸方向に沿って延在し、ティースのティース先端部に対向する位置に配置される。連結部は、外壁部と内壁部の間に径方向に沿って延在し、ティースのティース基部に対向する位置に配置される。なお、外壁部、内壁部および連結部によって、固定子コアと反対側に凹部が形成される。電源や中性点等に接続される、固定子巻線の端部(引き出し部)は、樹脂ボビンの凹部内で引き回される。
固定子巻線は、固定子コアの軸方向両側に樹脂ボビンが配置された状態で、樹脂ボビンの連結部および固定子コアのティースに巻き付けられている。典型的には、固定子巻線は、巻線機のニードルを、スロット開口部を介してスロット内に挿入した状態で軸方向に沿って移動させるとともに、固定子コアの軸方向両側において、隣接するスロットの間を周方向に沿って移動させることによって、すなわち、集中巻き方式で固定子コアのティースに巻き付けられている。固定子巻線としては、典型的には、導線の周囲に絶縁皮膜が被覆された被覆線が用いられる。
第1発明は、固定子試験装置に関する。
なお、固定子を試験する際には、好適には、固定子巻線に印加する試験電圧を発生する試験電圧発生装置や、固定子巻線の絶縁状態、すなわち、固定子巻線に絶縁不良が発生していることを検出する絶縁不良検出装置も用いられる。試験電圧発生装置や絶縁不良検出装置としては、公知の種々の構成の試験電圧発生装置や絶縁不良検出装置が用いられる。固定子巻線の絶縁不良を検出する方法として、コロナ放電やグロー放電の発生を作業員の目視によって検出する方法を用いる場合には、絶縁不良検出装置は用いられない。
本発明は、導電性を有しているとともに、アースに接続される複数の第1導電部材を備えている。各第1電電部材は、固定子コアより軸方向一方側および軸方向他方側のうちの少なくとも一方側であって、各スロットのスロット開口部に対応する位置に、軸方向に沿って延在するように、固定子に対して配置可能に構成されている。
第1導電部材は、好適には、一方向に沿って延在する形状、例えば、円形や四角形等の断面を有する棒状に形成される。
第1導電部材をアースに接続する態様としては、直接にアースに接続する態様や他の要素を介してアースに接続する態様を用いることができる。
「固定子コアより軸方向一方側および軸方向他方側のうちの少なくとも一方側であって、スロットのスロット開口部に対応する位置」という記載は、「スロット開口部を軸方向に沿って延ばしたスロット開口部仮想領域」を示す。例えば、「スロット開口部を、軸方向一方側の固定子コア端面より軸方向一方側に延ばした軸方向一方側のスロット開口部仮想領域」あるいは「スロット開口部を、軸方向他方側の固定子コア端面より軸方向他方側に延ばした軸方向他方側のスロット開口部仮想領域」を示す。
「第1導電部材が、固定子コアより軸方向一方側および軸方向他方側のうちの少なくとも一方側であって、各スロットのスロット開口部に対応する位置に、軸方向に沿って延在するように配置される」という記載は、「第1導電部材の少なくとも一部がスロット開口部仮想領域(軸方向一方側のスロット開口部仮想領域あるいは軸方向他方側のスロット開口部仮想領域)内に位置する状態で、第1導電部材が軸方向に沿って延在するように配置される」構成を示す。好適には、第1導電部材は、スロット開口部仮想領域内の径方向外側(固定子巻線に近い側)に配置される。
また、第1導電部材が固定子の軸方向一方側に配置される場合には、少なくとも、軸方向一方側の固定子コア端面と軸方向一方側に配置されている樹脂ボビンの外壁部の端部との間の領域内の所定領域において軸方向に沿って延在するように配置される。所定領域は、好適には、軸方向一方側の固定子コア端面と固定子巻線の軸方向一方端との間の領域を含むように設定される。固定子巻線の軸方向一方端は、固定子のティースに固定子巻線が巻き付けられた状態において、軸方向一方側の固定子コア端面から軸方向一方側に最も離れている、固定子巻線の箇所を示す。もちろん、軸方向一方側の固定子コア端面と軸方向一方側に配置されている樹脂ボビンの外壁部の端部との間の領域を含むように設定することもできる。なお、第1導電部材を固定子に対して配置した時に、第1導電部材が軸方向一方側の固定子コア端面と接触するのを防止するために、軸方向一方側の固定子コア端面から軸方向に沿って離間した位置と固定子巻線の軸方向一方端との間の領域あるいは軸方向一方側に配置されている樹脂ボビンの外壁部の端部との間の領域が含まれるように設定するのが好ましい。軸方向一方側の固定子コア端面から軸方向に沿って離間した位置は、適宜設定される。
第1導電部材が固定子の軸方向他方側に配置される場合には、「軸方向一方」が「軸方向他方」に変更されることを除いて同様である。
好適には、第1導電部材を固定子に対して位置決めする位置決め機構が設けられる。
なお、本発明の試験装置を用いて固定子を試験する際には、固定子コアはアースに接続される。
固定子巻線を巻き付ける際、樹脂ボビンの連結部の周方向両側のコーナー部において固定子巻線が損傷するおそれがある。また、電源や中性点に接続される固定子巻線の端部(引き出し部)が樹脂ボビンの凹部内で引き回される際に、固定子巻線が損傷するおそれがある。ここで、樹脂ボビンの凹部内に固定子巻線の端部が引き回されている場合には、スロットを形成する2つのティースそれぞれに巻き付けられている固定子巻線の間に、絶縁不良検出用の導電部材を配置するのが困難である。
本発明では、樹脂ボビンの凹部内に配置されている(巻き付けられあるいは引き回されている)固定子巻線の近くに第1導電部材を容易に配置することができる。これにより、軸方向一方側および軸方向他方側の少なくとも一方側に配置されている樹脂ボビンの凹部内に固定子巻線の端部が引き回されている固定子における固定子巻線の絶縁不良の検出精度を高めることができる。
第1発明の他の形態では、複数の第1導電部材を支持する第1支持部材を備えている。第1支持部材は、第1支持部材基部を有している。第1支持部材基部は、固定子の軸方向一方側および軸方向他方側のうちの少なくとも一方側に配置可能であるとともに、固定子と対向する側に第1支持部材基部端面を有している。そして、複数の第1導電部材は、第1支持部材の中心線を中心とする周方向に沿って異なる位置に、第1支持部材の中心線の延在方向に沿って、固定子側に延在するように第1支持部材基部により支持されている。
「第1支持部材の中心線」は、第1支持部材を固定子に対して配置した時に、固定子の中心線(固定子に回転子を配置した状態における回転子の中心線)と一致(「略一致」を含む)する線である。
第1支持部材基部により複数の第1導電部材を支持する構成としては、種々の構成を用いることができる。
第1支持部材基部端面は、第1支持部材の中心線の延在方向と交差する方向に延在するように形成される。好適には、第1支持部材基部端面は、第1支持部材の中心線の延在方向と直角(「略直角」を含む)な方向に沿って延在するように形成される。
第1支持部材基部と複数の第1導電部材は、一体に形成してもよいし、別体に形成してもよい。
また、好適には、第1支持部材基部は、導電性を有する材料により形成されるとともに、アースに接続され、複数の第1導電部材は、第1支持部材基部を介してアースに接続されるように構成される。
本形態では、好適には、第1導電部材を固定子に対して位置決めする位置決め機構として、第1支持部材基部を固定子に対して位置決めする位置決め機構が用いられる。
本形態では、複数の第1導電部材を固定子に対して容易に配置することができる。
第1発明の他の形態では、導電性を有しているとともに、アースに接続される複数の第2導電部材を備えている。
本形態では、各第1導電部材は、固定子コアより軸方向一方側であって、各スロットのスロット開口部に対応する位置に、軸方向に沿って延在するように、固定子に対して配置可能に構成されている。
また、各第2導電部材は、各スロットを形成する2つのティースの一方および他方に巻き付けられている固定子巻線の間(異なる相の固定子巻線の間)に、軸方向および径方向に沿って延在するように、固定子に対して配置可能に構成されている。なお、第2導電部材は、固定子巻線と離間した状態で配置される。
第2導電部材は、好適には、板状に形成される。
好適には、第2導電部材は、軸方向他方側から、固定子巻線の間に挿入可能に構成される。
第2導電部材は、固定子コアの中心線(固定子の中心線)と固定子コアのヨークの内周面との間の所定領域において径方向に沿って延在するように配置される。所定領域は、好適には、スロット開口部と、ヨークの内周面より径方向内側に離間した位置との間の領域を含むように設定される。
また、第2導電部材は、軸方向他方側に配置されている樹脂ボビンの外壁部の端部と軸方向一方側の固定子コア端面との間の所定領域において軸方向に沿って延在するように配置される。所定領域は、好適には、固定子巻線の軸方向他方端と軸方向他方側の固定子コア端面との間の領域を含むように設定される。固定子巻線の軸方向他方端は、固定子のティースに固定子巻線が巻き付けられた状態において、軸方向他方側の固定子コア端面から軸方向他方側に最も離れている、固定子巻線の箇所を示す。より好適には、固定子巻線の軸方向他方端と固定子コアの軸方向中央部との間の領域を含むように設定される。もちろん、固定子巻線の軸方向他方端と軸方向一方側の固定子コア端面との間の領域を含むように設定することもできる。なお、第2導電部材を、軸方向他方側から固定子巻線の間に挿入可能に構成される場合には、少なくとも、軸方向他方側に配置されている樹脂ボビンの連結部の端部と軸方向他方側の固定子コア端面との間の領域を含むように設定される。
第2導電部材をアースに接続する態様としては、直接にアースに接続する態様や他の要素を介してアースに接続する態様を用いることができる。
また、好適には、第2導電部材を固定子に対して位置決めする位置決め機構が設けられる。
本形態では、軸方向一方側に配置されている樹脂ボビンの凹部内に固定子巻線の端部が引き回され、軸方向他方側に配置されている樹脂ボビンの凹部内に固定子巻線の端部が引き回されていない固定子における固定子巻線の絶縁不良の検出精度を高めることができる。
第1発明の他の形態では、複数の第2導電部材を支持する第2支持部材を備えている。第2支持部材は、第2支持部材基部を有している。第2支持部材基部は、固定子の軸方向他方側に配置可能であるとともに、固定子と対向する側と反対側に第2支持部材基部端面を有している。そして、複数の第2導電部材は、第2支持部材の中心線を中心とする周方向に沿って異なる位置に、第2支持部材の中心線の延在方向および第2支持部材の中心線の延在方向と交差する方向に沿って延在するように第2支持部材基部により支持されている。
「第2支持部材の中心線」は、第2支持部材を固定子に対して配置した時に、固定子の中心線(固定子に回転子を配置した状態における回転子の中心線)と一致(「略一致」を含む)する線である。
第2支持部材基部端面は、第2支持部材の中心線の延在方向と交差する方向に延在するように形成される。好適には、第2支持部材基部端面は、第2支持部材の中心線の延在方向と直角(「略直角」を含む)な方向に沿って延在するように形成される。
また、第2導電部材は、好適には、第2支持部材の中心線の延在方向および第2支持部材の中心線の延在方向と直角(「略直角」を含む)な方向に沿って延在するように形成される。
第2支持部材基部により複数の第2導電部材を支持する構成としては、種々の構成を用いることができる。
第2支持部材基部と複数の第2導電部材は、一体に形成してもよいし、別体に形成してもよい。
また、好適には、第2支持部材基部は、導電性を有する材料により形成されるとともに、アースに接続され、複数の第2導電部材は、第2支持部材基部を介してアースに接続されるように構成される。
本形態では、好適には、第2導電部材を固定子に対して位置決めする位置決め機構として、第2支持部材基部を固定子に対して位置決めする位置決め機構が用いられる。
また、本形態では、好適には、第2導電部材は、軸方向他方側から固定子巻線の間に挿入される。
本形態では、複数の第2導電部材を固定子に対して容易に配置することができる。
固定子コアの各スロットのスロット開口部を塞ぐ位置に、軸方向および周方向に沿って延在するように複数の巻線絶縁部材が配置される場合がある。
第1発明の他の形態では、各第2導電部材は、スリットを有している。スリットは、第2導電部材が、各スロット内の固定子巻線の間に軸方向および径方向に沿って延在するように配置される際に、巻線絶縁部材が挿入可能な形状に形成される。
本形態では、スロット開口部を塞ぐ位置に巻線絶縁部材が配置されている固定子の試験を容易に行うことができる。
第1発明の他の形態では、複数の第2導電部材を支持する第2支持部材を備えている。第2支持部材は、第2支持部材基部を有している。第2支持部材基部は、固定子の軸方向他方側に配置されるとともに、固定子と対向する側と反対側に第2支持部材基部端面を有している。そして、複数の第2導電部材は、第2支持部材の中心線を中心とする周方向に沿って異なる位置に、第2支持部材の中心線の延在方向および第2支持部材の中心線の延在方向と交差する方向に沿って延在するように第2支持部材基部により支持されている。
第2導電部材に形成されるスリットは、第2支持部材の中心線を中心とする周方向に沿って連通し、第2支持部材の中心線の延在方向に沿って延在しているとともに、第2支持部材基部端面と反対側が開口している。
本形態では、好適には、第2導電部材が、軸方向他方側から固定子巻線の間に挿入される際に、巻線絶縁部材がスリット内に挿入されるように構成される。
本形態では、複数の第2導電部材を、スロット開口部を塞ぐ位置に巻線絶縁部材が配置されている固定子に対して容易に配置することができる。
第1発明の他の形態では、絶縁性を有する絶縁部材と、導電性を有しているとともに、アースに接続される第3導電部材を備えている。
絶縁部材は、第2支持部材基部の、第2支持部材基部端面と反対側に、第2導電部材が、絶縁部材より第2支持部材基部と反対側に延在するように配置される。
絶縁部材は、好適には、第2支持部材基部と一体に形成されるが、別体に形成してもよい。
第3導電部材は、第3導電部材内側空間を有する環状に形成される。第3導電部材は、絶縁部材の、第2支持部材基部と反対側に配置される。
本形態では、試験対象である固定子は、樹脂ボビンの外径が固定子コアの内径より小さく設定されている。そして、第3導電部材内側空間の内径が、樹脂ボビンの外径より大きく、固定子コアの外径より小さく設定されている。これにより、固定子が、第3導電部材の、絶縁部材と反対側に配置された状態において、第2導電部材が、第3導電部材内側空間を介して、第3導電部材から絶縁部材と反対側に延在する。また、軸方向他方側の固定子コア端面が第3導電部材と当接する。軸方向他方側の固定子コア端面と第3導電部材が当接することによって、固定子巻線の絶縁不良の検出感度が高くなる。
本形態では、固定子巻線の絶縁不良の検出感度を高めることができる。
第1発明の他の形態では、第1導電部材を固定子に対して位置決めする第1位置決め機構を備えている。
第1位置決め機構は、好適には、位置決めピンと位置決め溝あるいは位置決め孔により構成される。例えば、複数の第2導電部材を支持する第2支持部材に設けられた位置決めピンと、固定子コアの外周面に形成された、位置決めピンが嵌合可能な位置決め溝と、複数の第1導電部材を支持する第1支持部材の外周面に形成された、位置決めピンが嵌合可能な位置決め溝とにより構成される。この場合、第1導電部材を、第1支持部材、第1支持部材に形成された位置決め溝、位置決めピンおよび第2支持部材を介してアースに接続するように構成することにより、第1位置決め機構を、第1導電部材をアースに接続する機構として用いることができる。
もちろん、第1位置決め機構の構成はこれに限定されない。
本形態では、第1導電部材を、固定子に対して容易、確実に配置することができる。
第1発明の他の形態では、第2導電部材を固定子に対して位置決めする第2位置決め機構を備えている。
第2位置決め機構は、好適には、位置決めピンと位置決め溝あるいは位置決め孔により構成される。例えば、複数の第2導電部材を支持する第2支持部材に設けられた位置決めピンと、固定子を構成する固定子コアの外周面に形成された、位置決めピンが嵌合可能な位置決め溝とにより構成される。この場合、固定子コアを、固定子コアの外周面に形成された位置決め溝、位置決めピンおよび第2支持部材を介してアースに接続するように構成することにより、第2位置決め機構を、固定子コアをアースに接続する機構として用いることができる。また、第1位置決め機構の構成要素(位置決めピン、固定子コアの外周面に形成された位置決め溝)を、第2位置決め機構の構成要素として兼用することができる。
もちろん、第2位置決め機構の構成はこれに限定されない。
本形態では、第2導電部材を、固定子に対して容易、確実に配置することができる。
第1発明の他の形態では、第3導電部材を固定子に対して位置決めする第3位置決め機構を備えている。
第3位置決め機構は、好適には、位置決めピンと位置決め溝あるいは位置決め孔により構成される。例えば、複数の第2導電部材を支持する第2支持部材に設けられた位置決めピンと、第3導電部材に形成された、位置決めピンが挿入可能な位置決め孔と、固定子コアの外周面に形成された、位置決めピンが嵌合可能な位置決め溝とにより構成される。この場合、第3導電部材を、第3導電部材に形成された位置決め孔、位置決めピンおよび第2支持部材を介してアースに接続するように構成することにより、第3位置決め機構を、第3導電部材をアースに接続する機構として用いることができる。また、第1位置決め機構の構成要素(位置決めピン、固定子コアの外周面に形成された位置決め溝)を、第3位置決め機構の構成要素として兼用することができる。
もちろん、第3位置決め機構の構成はこれに限定されない。
本形態では、第3導電部材を、固定子に対して容易、確実に配置することができる。
第2発明は、固定子試験方法に関する。本発明は、固定子コア、樹脂ボビンおよび固定子巻線を有する固定子を試験対象とする。
本発明では、導電性を有しているとともに、アースに接続される複数の第1導電部材を、固定子コアより軸方向一方側および軸方向他方側のうちの少なくとも一方側であって、各スロットのスロット開口部に対応する位置に、軸方向に沿って延在するように配置した状態において、固定子巻線に試験電圧を印加する。
本発明では、樹脂ボビンの凹部内に配置されている(巻き付けられあるいは引き回されている)固定子巻線の近くに第1導電部材を容易に配置することができる。これにより、軸方向一方側および軸方向他方側の少なくとも一方側に配置されている樹脂ボビンの凹部内に固定子巻線の端部が引き回されている固定子における固定子巻線の絶縁不良の検出精度を高めることができる。
第3発明は、固定子試験方法に関する。本発明は、固定子コア、樹脂ボビン、巻線絶縁部材および固定子巻線を有する固定子を試験対象とする。
本発明では、導電性を有しているとともに、アースに接続される複数の第1導電部材を、固定子コアより軸方向一方側であって、各スロットのスロット開口部に対応する位置に、軸方向に沿って延在するように配置するとともに、導電性を有しているとともに、アースに接続される複数の第2導電部材を、各スロットを形成する2つのティースの一方および他方に巻き付けられている固定子巻線の間に、軸方向および径方向に沿って延在するように配置した状態において、固定子巻線に試験電圧を印加する。第2導電部材は、固定子巻線から離間した状態でスロット内に配置される。
本発明では、軸方向一方側に配置されている樹脂ボビンの凹部内に固定子巻線の端部が引き回され、軸方向他方側に配置されている樹脂ボビンの凹部内に固定子巻線の端部が引き回されていない固定子における固定子巻線の絶縁不良の検出精度を高めることができる。
第3発明の他の形態では、導電性を有しているとともに、アースに接続される環状の第3導電部材を、固定子コアの、軸方向他方側の固定子コア端面側に、当該軸方向他方側の固定子コア端面に当接するように配置する。
本形態では、固定子巻線の絶縁不良の検出感度を高めることができる。
本発明の固定子試験装置および固定子試験方法を用いることにより、固定子巻線の絶縁不良の検出精度を高めることができる。
固定子の一例に、第1の実施形態の固定子試験装置を取り付けた状態を示す図である。 固定子の一例に、第1の実施形態の固定子試験装置を取り付ける動作を説明する図である。 固定子の一例の部分断面図である。 第1の実施形態の固定子試験装置を構成する本体部材および絶縁部材の断面図である。 第1の実施形態の固定子試験装置を構成する本体部材の板状部を示す図である。 固定子の一例に、第1の実施形態の固定子試験装置を構成する本体部材の板状部を配置した状態を示す図である。 固定子の一例に、第1の実施形態の固定子試験装置を構成するカバーの棒状部を配置した状態を示す図である。 固定子の他の例に、第2の実施形態の固定子試験装置を取り付ける動作を説明する図である。 固定子の他の例の部分断面図である。 第2の実施形態の固定子試験装置を構成する本体部材および絶縁部材の断面図である。 第2の実施形態の固定子試験装置を構成する本体部材の板状部を示す図である。 固定子の他の例に、第2の実施形態の固定子試験装置を構成する本体部材の板状部を配置した状態を示す図である。 固定子の他の例に、第2の実施形態の固定子試験装置を構成するカバーの棒状部を配置した状態を示す図である。 固定子の一例に、第3の実施形態の固定子試験装置を取り付けた状態を示す図である。 固定子の一例に、第3の実施形態の固定子試験装置を取り付ける動作を説明する図である。 第3の実施形態の固定子試験装置を構成する本体部材および絶縁部材の断面図である。 第3の実施形態の固定子試験装置を構成する本体部材の板状部を示す図である。 第4の実施形態の固定子試験装置を構成する本体部材および絶縁部材の断面図である。 第4の実施形態の固定子試験装置を構成する本体部材の板状部を示す図である。
以下に、本発明の固定子試験装置および固定子試験方法の実施形態を、図面を参照して説明する。
なお、本発明の固定子試験装置は、固定子の固定子巻線に試験電圧(「インパルス電圧」とも呼ばれる)を印加することによって、固定子巻線の絶縁状態を試験する。固定子巻線の絶縁状態は、固定子巻線に絶縁不良が発生しているか否かによって検出(判別)する。具体的には、本発明の固定子試験装置は、固定子に取り付けられる試験補助装置と、試験電圧を発生する試験電圧発生装置と、固定子巻線に絶縁不良が発生していることを検出する絶縁不良検出装置(絶縁不良判別装置)を備えている。試験電圧を発生する試験電圧発生装置としては、公知の種々の構成の試験電圧発生装置が用いられる。また、絶縁不良検出装置としては、公知の種々の構成の絶縁不良検出装置が用いられる。例えば、コロナ放電やグロー放電が発生していることによって絶縁不良が発生していることを検出する絶縁不良検出装置や、固定子巻線間の電圧波形に基づいて絶縁不良が発生していることを検出する絶縁不良検出装置や、絶縁抵抗に基づいて絶縁不良が発生していることを検出する絶縁不良検出装置が用いられる。これらの、試験電圧発生装置や絶縁不良検出装置の構成は、公知であるため、本明細書では詳しい説明は省略する。なお、コロナ放電やグロー放電の発生等を目視によって検出(判別)する場合には、絶縁不良検出装置は不要である。
以下では、本発明の固定子試験装置あるいは本発明の固定子試験方法で用いられる試験補助装置について説明する。
本明細書では、「軸方向」という記載は、固定子(固定子コア)の中心線P(図1、図2、図8、図14、図15参照)の延在方向を示す。「固定子(固定子コア)の中心線」は、回転子が固定子に対して相対的に回転可能に配置されている状態において、回転子の回転中心を通る回転中心線である。また、「固定子(固定子コア)の周方向」という記載は、軸方向に直角な断面(図3、図9参照)で見て、固定子の中心線Pを中心とする円周方向を示す。また、「固定子(固定子コア)の径方向」という記載は、軸方向に直角な断面で見て、固定子の中心線Pを通る方向を示す。また、「固定子(固定子コア)の径方向中心側(径方向内側)」という記載は、径方向に沿って固定子の中心線P側を示し、「固定子(固定子コア)の径方向外周側(径方向外側)」という記載は、径方向に沿って固定子の中心線Pと反対側を示す。
また、「軸方向一方側」という記載は、固定子100から見てカバー440が配置される側(図1、図2、図8、図14、図15において上側)を示し、「軸方向他方側」という記載は、固定子100から見て本体部材410が配置される側(図1、図2、図8、図14、図15において下側)を示すものとして用いている。もちろん、「軸方向一方側」および「軸方向他方側」という記載を、これとは逆の方向を示すものとして用いることもできる。
また、本明細書では、「直角」という記載は、「略直角」を含むものとして用いられ、「平行」という記載は、「略平行」を含むものとして用いられ、「平ら」という記載は、「略平ら」を含むものとして用いられ、「一致」という記載は、「略一致」を含むものとして用いられている。
本発明の固定子試験装置の第1の実施形態を図1〜図7を参照して説明する。前述したように、以下では、第1の実施形態の固定子試験装置を構成する試験補助装置400について説明し、試験電圧発生装置や絶縁不良検出装置の説明は省略している。
図1は、固定子100に第1の実施形態の試験補助装置400を取り付けた状態を示している。図2は、固定子100に第1の実施形態の試験補助装置400を取り付ける動作を説明する図である。図3は、固定子100の部分断面図である。図4は、第1の実施形態の試験補助装置400を構成する本体部材410および絶縁部材420の断面図であり、図5は、第1の実施形態の試験補助装置400を構成する本体部材410の板状部413を示す図である。図6は、第1の実施形態の試験補助装置400を構成する本体部材410の板状部413を固定子100に配置した状態を示す図であり、図7は、第1の実施形態の試験補助装置400を構成するカバー440の棒状部444を固定子100に配置した状態を示す図である。
固定子100は、第1の実施形態の固定子試験装置の試験対象の一例であり、図2および図3に示されているように、固定子コア200と樹脂ボビン300を有している。
固定子コア200は、複数の電磁鋼板を積層した積層体により構成され、軸方向に沿って延在する筒状を有している。固定子コア200は、軸方向一方側に固定子コア端面200Bを有し、軸方向他方側に固定子コア端面200Aを有している。固定子コア200は、図3に示されているように、軸方向に直角な断面で見て、周方向に沿って延在するヨーク210と、ヨーク210から径方向中心側に延在する複数のティース220を有している。ティース220は、ヨーク210から径方向中心側に延在するティース基部221と、ティース基部221の径方向中心側に設けられ、周方向に沿って延在するティース先端部222を有している。
ヨーク210は、ヨーク内周面211とヨーク外周面212を有している。ヨーク内周面211は、スロット215の外周面であり、ヨーク外周面212は、固定子コア200の外周面である。ティース基部221は、周方向一方側のティース基部側面221aおよび周方向他方側のティース基部側面221bを有している。ティース先端部222は、ティース先端部内周面222a、周方向一方側のティース先端部側面222bおよび周方向他方側のティース先端部側面222c、周方向一方側のティース先端部外周面222dおよび周方向他方側のティース先端部外周面222eを有している。
ティース先端部内周面222aによって、ティース220の内側(中心線P側)に固定子コア内側空間200aが形成される。固定子コア内側空間200aは、回転子(図示省略)が回転可能に挿入される回転子挿入空間を構成する。
また、周方向に隣接する2つのティース220の間に、ヨーク内周面211、ティース基部側面221aおよび221b、ティース先端部外周面222dおよび222eによってスロット215が形成されている。スロット215は、周方向に隣接する2つのティース220の間(詳しくは、周方向一方側のティース220の、周方向他方側のティース先端部側面222cと、周方向他方側のティース220の、周方向一方側のティース先端部側面222bとの間)に、固定子コア内側空間200aに連通するスロット開口部215aを有している。ティース先端部側面222bと222cにより形成される空間が、本発明の「スロット開口部」に対応する。
固定子コア200の外周面212には、位置決め溝216a〜216c(位置決め溝216cは図示されていない)が形成されている。位置決め溝216a〜216cにより位置決め機構が構成される。位置決め機構については後述する。
樹脂ボビン300は、絶縁性を有する樹脂により形成され、固定子コア200の軸方向一方側(固定子コア端面200Bと対向する側)および軸方向他方側(固定子コア端面200Aと対向する側)に配置される。
樹脂ボビン300は、外壁部310、複数の連結部320および複数の内壁部330を有している。外壁部310は、周方向および軸方向に沿って延在している。内壁部330は、外壁部310より径方向中心側に配置され、周方向および軸方向に沿って延在している。連結部320は、外壁部310と内壁部330を連結するように径方向に沿って延在している。
外壁部310は、外壁部内周面311と外壁部外周面312を有している。連結部320は、周方向一方側の連結部側面321および周方向他方側の連結部側面322を有している。内壁部330は、内壁部内周面331、内壁部外周面332、周方向一方側の内壁部側面333および周方向他方側の内壁部側面334を有している。また、内壁部内周面331と周方向一方側の内壁部側面333との間に周方向一方側の切欠部330aを形成する内壁部切欠面335と336を有し、内壁部内周面331と周方向他方側の内壁部側面334との間に周方向他方側の切欠部330bを形成する内壁部切欠面337と338を有している。
樹脂ボビン300は、外壁部310、連結部320および内壁部330が、固定子コア200のヨーク210、ティース220のティース基部221およびティース先端部222に対向する位置に配置されるように、固定子コア200の軸方向両側に配置される。
なお、内壁部330の内壁部内周面331によって、内壁部330より内側(中心線P側)に樹脂ボビン内側空間300aが形成され、周方向に隣接する2つの連結部320の間に、部分空間300bが形成される。樹脂ボビン300の樹脂ボビン内側空間300aおよび部分空間300bは、固定子コア200の固定子コア内側空間200aおよびスロット215に対向する位置に配置される。
また、樹脂ボビン300が固定子コア200の軸方向両側に配置された時、図9に示されているように、固定子コア200のティース先端部222と樹脂ボビン300の内壁部330との間に空間S1およびS2が形成される。すなわち、固定子コア200のティース220のティース先端部222の、周方向一方側のティース先端部外周面222dと、樹脂ボビン300の内壁部330の、周方向一方側の切欠部330aを形成する内壁部切欠面335および336との間に周方向一方側の空間S1が形成される。また、固定子コア200のティース220のティース先端部222の、周方向他方側のティース先端部外周面222eと、樹脂ボビン300の内壁部330の、周方向他方側の切欠部330bを形成する内壁部切欠面337および338との間に周方向他方側の空間S2が形成される。
固定子コア200のスロット215内には、スロット絶縁部材230が挿入される。図3では、スロット絶縁部材230は、樹脂製の絶縁シートを折り返すことによって形成されている。
そして、固定子コア200の軸方向両側に樹脂ボビン300が配置された状態で、ティース220に固定子巻線250が巻き付けられる。図1〜図3に示されている固定子100では、巻線機の、コイルを送り出すニードル(図示省略)を、スロット開口部215aを介してスロット215内に挿入した状態で軸方向沿って移動させるとともに、固定子コア200の軸方向両側において、ティース220の両側のスロット215の間を周方向に沿って移動させることによって、固定子コア200のティース220(詳しくはティース基部221)および樹脂ボビン300の連結部320に固定子巻線250を巻き付けている。すなわち、固定子巻線250を、集中巻き方式で固定子コア200のティース220に巻き付けている。
固定子巻線250を集中巻き方式で巻き付ける場合、スロット215を形成する、周方向に隣接する2つのティース220の一方および他方に巻き付けられた固定子巻線250の間には、巻線機のニードルが、固定子巻線250と接触しないで軸方向に沿って移動可能な空間が形成される。
なお、樹脂ボビン300は、固定子コア200と対向する側に樹脂ボビン端面を有し、固定子コア200と反対側に、外壁部310、内壁部330および連結部320により形成される凹部を有している。電源や中性点等に接続される、固定子巻線250の端部(「引き出し部」と呼ばれる)は、他の部品との接触を防止するために、樹脂ボビン300の凹部内で引き回される。
固定子巻線250の端部は、通常、固定子コア200の軸方向一方側に配置された樹脂ボビン300の凹部内に引き回される(軸方向他方側に配置された樹脂ボビン300の凹部内には引き回されない)が、軸方向両側に配置された樹脂ボビン300の凹部内に引き回される場合もある。ここで、例えば、固定子コア200の軸方向一方側に配置された樹脂ボビン300の凹部内に固定子巻線250の端部が引き回されると、固定子巻線250の端部が、スロット215の軸方向一方側に配置される。すなわち、スロット215の軸方向一方側は、固定子巻線250の端部によって覆われる(塞がれる)。
次に、本実施形態の固定子試験装置で用いられる試験補助装置400について説明する。
なお、以下では、固定子コア200の軸方向一方側(図2において、カバー440が配置される側)に配置された樹脂ボビン300の凹部内に固定子巻線250の端部が引き回され、軸方向他方側(図2において、本体部材410が配置される側)に配置された樹脂ボビン300の凹部内には固定子巻線250の端部が引き回されていない場合について説明する。すなわち、固定子コア200のスロット215の軸方向一方側は、固定子巻線250の端部によって覆われ(塞がれ)、軸方向他方側は、固定子巻線250の端部によって覆われていない(開放されている)。
本実施形態の試験補助装置400は、本体部材410、絶縁部材420、環状部材430およびカバー440を有している。
本体部材410は、導電性を有する材料により形成され、基部411、軸部412、複数の板状部(「フィン」ともいう)413および位置決めピン414a〜414c(位置決めピン414cは図示されていない)を有している。本実施形態では、基部411、軸部412、複数の板状部413および位置決めピン414a〜414cは、導電性を有する金属により一体に形成されている。もちろん、別体に形成することもできる。
本体部材410は、中心線K(図4参照)を有している。本体部材410の中心線Kは、本体部材410(詳しくは、基部411)を固定子100に対して配置した時に、固定子100の中心線Pと一致する線である。
基部411は、互いに対向する基部端面411Aと411Bを有している。
軸部412は、基部411(詳しくは、基部411の基部端面411B)から、基部端面411Aの延在方向と交差する方向に沿って、基部端面411Aと反対側に延在している。
本実施形態では、軸部412(軸部412の中心線)は、本体部材410の中心線Kの延在方向と平行な方向に延在するように形成されている。また、基部端面411Aと411Bは、本体部材410の中心線Kと直角な方向に沿って延在するように形成されている。すなわち、基部端面411Aは、軸部412の延在方向と直角な方向に沿って延在している。
複数の板状部413は、本体部材410の中心線Kを中心とする周方向に沿って異なる位置に、本体部材410の中心線Kの延在方向および本体部材410の中心線Kの延在方向と交差する方向に沿って延在している。本実施形態では、複数の板状部413は、本体部材410の中心線Kの延在方向および本体部材410の中心線Kの延在方向と直角な方向に沿って延在している。すなわち、複数の板状部413は、本体部材410の中心線Kを中心に放射状に延在している。なお、板状部413の厚さ方向両側の表面は、軸部412の中心線を中心とする周方向両側に配置される。
各板状部413の、本体部材410の中心線Kを中心とする周方向に沿った位置は、各板状部413が、固定子コア200の各スロット215内に、各スロット215を形成する2つのティース220それぞれに巻き付けられている固定子巻線250Aと250B(図6参照)の間に、固定子巻線250Aおよび250Bと離間した状態で配置可能な位置に設定される。
本実施形態では、基部411を固定子100の軸方向他方側に配置し、各板状部413を、軸方向他方側から固定子巻線250Aと250Bの間に挿入するように構成されている。なお、板状部413の、固定子巻線250Aと250Bの間への挿入を容易にするために、板状部413の、基部411と反対側の外周が曲線状に形成されている。
本実施形態では、軸方向他方側に配置されている樹脂ボビン300の凹部内に固定子巻線250の端部が引き回されていないため、各板状部413を、軸方向他方側から固定子巻線250Aと250Bの間に挿入することができる。また、集中巻き方式で固定子巻線250を巻き付ける場合には、スロット215を形成する2つのティースに巻き付けられている固定子巻線250Aと250Bの間に、巻線機のニードルが、固定子巻線250Aおよび250Bと接触しないで軸方向に沿って移動可能な空間が形成される。このため、各板状部413を固定子100(詳しくは、スロット開口部215a)に対して適切に位置合わせ(位置決め)することにより、各板状部413を、軸方向他方側から、固定子巻線250Aと250Bの間に、固定子巻線250Aおよび250Bと離間した状態で挿入することができる。
位置決めピン414a〜414cは、基部411(詳しくは、基部端面411B)から、基部端面411Aの延在方向と交差する方向に沿って、基部端面411Aと反対側に延在している。本実施形態では、位置決めピン414a〜414cは、基部端面411Aの延在方向と直角な方向、すなわち、本体部材410の中心線K(軸部412の中心線)の延在方向と平行な方向に延在している。
位置決めピン414a〜414cは、本体部材410、環状部材430およびカバー440を固定子100に対して位置決めする位置決め機構を構成する。本実施形態では、位置決めピン414a〜414cは、本体部材410の中心線Kを中心とする周方向に沿って、不等間隔の位置に配置されている。
なお、本体部材410は、薄くて強度がある(剛性を有する)板状部413を得ることができる材料により形成される。例えば、鉄、NAK80(登録商標)、炭素鋼45Cにより形成される。
本体部材410の板状部413が、本発明の「第2導電部材」に対応する。
また、本体部材410の基部411と軸部412により、本発明の「第2導電部材を支持する第2支持部材」が構成される。
また、基部411および基部端面411Aが、それぞれ本発明の「固定子の軸方向他方側に配置される第2支持部材基部」および「固定子と対向する側と反対側に形成されている第2支持部材基部端面」に対応する。
また、軸部412が、本発明の「第2支持部材基部から、第2支持部材基部端面の延在方向と交差する方向に、第2支持部材基部端面と反対側に延在する第2支持部材軸部」に対応する。
絶縁部材420は、絶縁性を有する材料により形成され、基部421、筒状部422および複数の壁部425を有している。本実施形態では、基部421、筒状部422および壁部425は、絶縁性を有する樹脂により一体に形成されている。もちろん、別体に形成することもできる。
絶縁部材420は、中心線を有している。絶縁部材420の中心線は、絶縁部材420を固定子100に対して配置した時に、固定子100の中心線Pと一致する線である。
基部421は、互いに対向する基部端面421Aと421Bを有している。
筒状部422は、上部423と外周部424により筒状に形成され、基部端面421Bの延在方向と交差する方向に沿って、基部端面421Aと反対側に延在している。本実施形態では、基部端面421Aと421Bは、絶縁部材420の中心線と直角な方向に延在し、筒状部422は、基部端面421Bの延在方向と直角な方向に延在している。すなわち、筒状部422は、絶縁部材420の中心線の延在方向と平行な方向に延在している。
筒状部422の外周部424には、絶縁部材420の中心線を中心とする周方向に沿って離間する位置に複数の切り欠き部424aが形成されている。本体部材410の各板状部413は、筒状部422の外周部424に形成されている各切り欠き部424aから外周側に飛び出ている。
各壁部425は、周方向に隣接する切り欠き部424aの間に配置され、筒状部422の外周部424と基部421に連結されている。壁部425は、筒状部422の延在方向および筒状部422の延在方向と交差する方向に沿って延在している。
絶縁部材420は、絶縁部材420の基部421の基部端面421Aが、本体部材410の基部411の基部端面411Bと対向し、本体部材410の軸部412が、絶縁部材420の筒状部422内に挿入され、本体部材410の板状部413が、絶縁部材420の筒状部422の外周部424に形成されている切り欠き部424aから外周側に突出し、本体部材410の位置決めピン414a〜414cが、絶縁部材420の基部421の基部端面421Bから、本体部材410の基部411と反対側に延在するように、本体部材410に対して配置される。
なお、本実施形態では、絶縁部材420は、本体部材410と一体に形成されている。もちろん、別体に形成することもできる。この場合には、例えば、絶縁部材420の基部421に、基部端面421Aと421Bを連通するとともに、本体部材410の位置決めピン414a〜414cが挿通可能な位置決め孔が形成される。
絶縁部材420が、本発明の「絶縁部材」に対応する。
また、絶縁部材420の基部421および基部端面421Bが、本発明の「絶縁部材基部」および「第2支持部材基部と反対側の絶縁部材基部端面」に対応する。
また、絶縁部材420の筒状部422が、本発明の「絶縁部材筒状部」に対応する。
また、本実施形態では、「絶縁部材(絶縁部材420)は、第2支持部材基部(基部411)の、第2支持部材基部端面(基部端面411A)と反対側に、第2支持部材軸部(軸部412)および複数の第2導電部材(板状部413)が、絶縁部材(絶縁部材420)より第2支持部材基部端面(基部端面411A)と反対側に延在するように配置されている」構成を備えている。
環状部材430は、導電性を有する材料により形成され、基部431を有している。
環状部材430は、中心線を有している。環状部材430の中心線は、環状部材430を固定子100に対して配置した時に、固定子100の中心線Pと一致する線である。
基部431は、環状部材430の中心線を中心とする環状に形成され、内側に環状部材内側空間430aを有するとともに、対向する両側に基部端面431Aと431Bを有している。本実施形態では、基部端面431Aと431Bは、環状部材430の中心線と直角な方向に延在している。基部431の内周面の直径(環状部材内側空間430aの内径)は、固定子100の樹脂ボビン300の外径より大きく、固定子100の固定子コア200の外径より小さく設定されている。これにより、固定子100は、樹脂ボビン300が環状部材内側空間430a内に挿入され、固定子コア200の固定子コア端面200Aが基部430の基部端面431B上に載置されるように配置可能である。
基部431には、基部端面431Aと431Bを連通する位置決め孔432a〜432cが形成されている。位置決め孔432a〜432cは、本体部材410の位置決めピン414a〜414cが挿通可能に形成されている。位置決め孔432a〜432cは、環状部材430を固定子100に対して位置決めする位置決め機構を構成する。なお、位置決め孔432a〜432cに代えて、基部431の外周面に、位置決めピン414a〜414cが嵌合可能な位置決め溝を形成することもできる。
環状部材430は、環状部材430の基部431の基部端面431Aが絶縁部材420の基部421の基部端面421Bと対向するように配置される。この時、本体部材410の軸部412および板状部413、絶縁部材420の筒状部422および壁部425は、環状部材430の環状部材内側空間430a内を通り、本体部材410の基部411と反対側に延在する。
環状部材430が、本発明の「第3導電部材」に対応する。
また、環状部材430の基部431が、本発明の「第3導電部材基部」に対応する。
また、基部431の基部端面431Aおよび431Bが、本発明の「絶縁部材と対向する第3導電部材基部端面」および「絶縁部材と反対側の第3導電部材基部端面」に対応する。
また、本形態では、「第3導電部材(環状部材430)は、絶縁部材(絶縁部材420)の、第2支持部材基部(基部411)と反対側に配置されている」構成を備えている。
カバー440は、導電性を有する材料により形成され、基部441、複数の取付け部443および複数の棒状部444を有する。本実施形態では、基部441、複数の取付け部443および複数の棒状部444は、別体に形成されている。もちろん、一体に形成することもできる。
カバー440は、中心線を有している。カバー440の中心線は、カバー440を固定子100に対して配置した時に、固定子100の中心線Pと一致する線である。
基部441は、カバー440の中心線を中心とする環状に形成され、内側にカバー内側空間440aを有するとともに、対向する両側に基部端面441Aと441Bを有している。基部441の内径(カバー内側空間440aの内径)は、樹脂ボビン300の外径より小さく設定され、また、基部441の外周面の直径は、樹脂ボビン300の外径より大きく設定される。
各取付け部443は、カバー440の中心線を中心とする周方向に沿って異なる位置に、基部441から、径方向に沿って内側に延在している。
各棒状部444は、各取付け部443の径方向内側の先端部から、基部端面441Aと交差する方向に沿って、基部端面441Bと反対側(固定子100側)に延在するように配置されている。本実施形態では、基部端面441Aと441Bは、カバー440の中心線の延在方向と直角な方向に延在し、各棒状部444は、カバー440の中心線の延在方向と平行な方向に延在している。
各棒状部444(詳しくは、各取付け部443)の、カバー440の中心線を中心とする周方向に沿った位置は、各棒状部444が、固定子コア200の軸方向一方側であって、各スロット215のスロット開口部215aに対応する位置に、軸方向に沿って延在するように配置可能な位置に設定される。
カバー440は、基部441の基部端面441Aが、固定子100(詳しくは、固定子コア200の軸方向一方側に配置されている樹脂ボビン300の外壁部310の端部310B)と対向するように配置される。なお、カバー440の基部441の内径は、樹脂ボビン300の凹部内に引き回されている固定子巻線の端部を外部に取り出すことができる範囲内で、できるだけ小さく設定するのが好ましい。導電性を有する基部441を、樹脂ボビン300の凹部を覆うように配置することにより、樹脂ボビン300の凹部内に配置されている固定子巻線や固定子巻線の端部の絶縁不良を検出することができる。
基部441の外周面には、位置決め溝442a〜442cが形成されている。位置決め溝442a〜442cは、本体部材410の位置決めピン414a〜414cが嵌合可能に形成されている。位置決め溝442a〜442cは、カバー440(棒状部444)を固定子100に対して位置決めする位置決め機構を構成する。なお、位置決め溝442a〜442cに代えて、基部端面441Aと441Bに連通するとともに、位置決めピン414a〜414cが挿通可能な位置決め孔を形成することもできる。
カバー440の棒状部444が、本発明の「第1導電部材」に対応する。
また、カバー440の基部441と取付け部443により、本発明の「第1導電部材を支持する第1支持部材」が構成される。
また、基部441が、本発明の「第1支持部材基部」に対応する。
また、基部端面441Aおよび441Bが、本発明の「第1支持部材基部端面」に対応する。また、基部端面441Aが、本発明の「固定子より軸方向一方側および固定子より軸方向他方側のうちの少なくとも一方側に形成されている第1支持部材基部端面」に対応する。
また、本形態では、「第1支持部材基部(基部441)は、固定子と対向する側に第1支持部材基部端面(基部端面441A)を有し、第1導電部材は、第1支持部材基部端面(基部端面441A)の延在方向と交差する方向(第1支持部材の中心線の延在方向)に沿って、固定子側に延在するように第1支持部材基部(基部441)により支持されている」構成を備えている。
次に、第1の実施形態の固定子試験装置を用いて固定子を試験する動作を説明する。
固定子巻線に試験電圧を印加する動作、固定子巻線に絶縁不良が発生していることを検出する動作は公知であるため、以下では、固定子100に試験補助装置400を組み付ける動作を説明する。
なお、以下では、絶縁部材420が本体部材410と一体に形成されている場合について説明する。
まず、環状部材430を、本体部材410および絶縁部材420に対して配置する動作を説明する。
環状部材430の基部431に形成されている位置決め孔432a〜432c内に、本体部材410の位置決めピン414a〜414cを挿通する。この時、環状部材430は、環状部材430の基部431の基部端面431Aが絶縁部材420の基部421の基部端面421Bと対向するよう配置される。
そして、この状態で、環状部材430を、位置決めピン414a〜414cの延在方向(本体部材410の軸部412および絶縁部材420の筒状部422の延在方向)に沿って、絶縁部材420の方向に移動させ、環状部材430の基部431の基部端面431Aを絶縁部材420の基部421の基部端面421Bに当接させる。この時、本体部材410の軸部412と複数の板状部413および絶縁部材420の筒状部422と壁部425は、環状部材430の環状部材内側空間430a内を通って、また、位置決めピン414a〜414cは、環状部材430の位置決め孔432a〜432cを通って、環状部材430から、本体部材410と反対側に延在する。
次に、固定子100を、本体部材410、絶縁部材420および環状部材430に対して配置する動作を説明する。
固定子コア200の外周面に形成されている位置決め溝216a〜216cに、本体部材410の位置決めピン414a〜414cを嵌合させる。この時、固定子100は、固定子100の軸方向一方側(固定子コア200の軸方向一方側の固定子コア端面200A)が環状部材430と対向するように配置される。
この状態で、固定子100を、位置決めピン414a〜414cの延在方向に沿って、環状部材430の方向に移動させ、固定子100の固定子コア200の軸方向一方側の固定子コア端面200Aを、環状部材430の基部431の基部端面431Bに当接させる。この時、本体部材410の軸部412と複数の板状部413および絶縁部材420の筒状部422と壁部425が、固定子コア200の固定子コア内側空間200a内に軸方向他方側から挿入される。また、本体部材410の各板状部413が、固定子コア200の各スロット215内に、軸方向他方側からスロット開口部215aを介して挿入される。なお、各板状部413は、図6に示されているように、スロット215を形成する2つのティース220の一方および他方に巻き付けられている固定子巻線250Aおよび250Bとの間で、両固定子巻線250Aおよび250Bと接触しないように(離間した状態で)配置される。
本実施形態では、本体部材410の位置決めピン414a〜414cを固定子コア200の外周面に形成されている位置決め溝216a〜216cに嵌合させることにより、本体部材410の各板状部413を、固定子コア200の各スロット215のスロット開口部215a(固定子巻線250Aと250Bの間)に容易に位置決め(位置合わせ)することができる。
本体部材410の位置決めピン414a〜414cと固定子コア200の外周面に形成されている位置決め溝216a〜216cにより、本発明の「複数の第2導電部材(板状部413)を固定子に位置決めする第2位置決め機構」が構成されている。
また、本体部材410の位置決めピン414a〜414cを、環状部材430の基部431に形成されている位置決め孔432a〜432cに挿通させることにより、環状部材430の基部431の基部端面431Bを、固定子コア200の軸方向他方側の固定子コア端面200Aに容易に当接させることができる。
本体部材410の位置決めピン414a〜414c、環状部材430の位置決め孔432a〜432cおよび固定子コア200の外周面に形成されている位置決め溝216a〜216cにより、本発明の「第3導電部材(環状部材430)を固定子に位置決めする第2位置決め機構」が構成されている。
なお、本実施形態では、本体部材410の位置決めピン414a〜414cは、基部411と一体に形成されている。このため、本体部材410の基部411がアースに接続されると、固定子コア200は、位置決め溝216a〜216c、本体部材410の位置決めピン414a〜414cおよび基部411を介してアースに接続され、環状部材430は、本体部材410の位置決め孔432a〜432cおよび基部411を介してアースに接続される。
また、本実施形態では、各板状部413は、軸方向一方側に配置されている樹脂ボビン300の外壁部310の端部310Bと、固定子コア200の軸方向中央部との間の領域において、軸方向に沿って延在するように構成されている。
次に、カバー440を固定子に100に対して配置する動作を説明する。
本実施形態では、図2に示されているように、カバー440は、固定子コア200の軸方向一方側、すなわち、固定子コア200の軸方向一方側に配置されている樹脂ボビン300の外壁部310の端部310Bに配置される。
カバー440の基部441の外周面に形成されている位置決め溝442a〜442cに、本体部材410の位置決めピン414a〜414cを嵌合させる。この時、カバー440は、基部端面441Aが固定子100(固定子コア200)と対向するように配置される。
この状態で、カバー440を、位置決めピン414a〜414cの延在方向に沿って、固定子100(固定子コア200)の方向に移動させ、カバー440の基部441の基部端面441Aを、固定子コア200の軸方向一方側に配置されている樹脂ボビン300の外壁部310の端部310Bに当接させる。この時、カバー440の各棒状部444が、樹脂ボビン300の樹脂ボビン内側空間300a内に挿入され、固定子コア200より軸方向一方側であって、各スロット215のスロット開口部215aに対応する位置に、軸方向に沿って延在するように配置される。
「固定子コア200より軸方向一方側であって、スロット215のスロット開口部215aに対応する位置」という記載は、「スロット開口部215aを軸方向に沿って軸方向一方側に延ばしたスロット開口部仮想領域」を示す。
「棒状部444が、固定子コア200より軸方向一方側であって、スロット215のスロット開口部215aに対応する位置に、軸方向に沿って延在するように配置される」という記載は、「棒状部444の少なくとも一部が、軸方向一方側のスロット開口部仮想領域内に位置する状態で、棒状部444が、軸方向に沿って延在するように配置される」構成を示す。好適には、棒状部444は、軸方向一方側のスロット開口部仮想領域内の径方向外側(固定子巻線250に近い側)に配置される。
棒状部444が、固定子コア200の軸方向一方側に配置される場合には、軸方向一方側の固定子コア端面200Bと軸方向一方側に配置されている樹脂ボビン300の外壁部310の端部310Bとの間の領域内の所定領域において軸方向に沿って延在するように配置される。所定領域は、好適には、軸方向一方側の固定子コア端面200Bと固定子巻線250の軸方向一方端との間の領域を含むように設定される。固定子巻線250の軸方向一方端は、固定子コア200のティース220に固定子巻線250が巻き付けられた状態において、軸方向一方側の固定子コア端面200Bから軸方向一方側に最も離れている、固定子巻線250の箇所を示す。もちろん、軸方向一方側の固定子コア端面200Bと軸方向一方側に配置されている樹脂ボビン300の外壁部310の端部310Bとの間の領域を含むように設定することもできる。なお、棒状部444を固定子100に対して配置した時に、棒状部444が、軸方向一方側の固定子コア端面200Bと接触するのを防止するために、軸方向一方側の固定子コア端面200Bから軸方向一方側に離間した位置と固定子巻線250の軸方向一方端との間の領域あるいは軸方向一方側に配置されている樹脂ボビン300の外壁部310の端部310Bとの間の領域が含まれるように設定するのが好ましい。軸方向一方側の固定子コア端面200Bから軸方向一方側に離間した位置は、適宜設定可能である。
本実施形態では、棒状部444は、固定子コア200の軸方向一方側に配置されている樹脂ボビン300の外壁部310の端部と、軸方向一方側の固定子コア端面200Bから軸方向一方側に離間した位置の間の領域において、軸方向に沿って延在するように配置されるように構成されている。
本体部材410の位置決めピン414a〜414c、固定子コア200の外周面に形成されている位置決め溝216a〜216cおよびカバー440の基部410の外周面に形成されている位置決め溝442a〜442cにより、本発明の「第1導電部材(棒状部444)を固定子に位置決めする第1位置決め機構」が構成されている。
なお、本実施形態では、本体部材410の位置決めピン414a〜414cは、基部411と一体に形成されている。このため本体部材410の基部411がアースに接続されると、棒状部444は、位置決め溝442a〜442c、本体部材410の位置決めピン414a〜414cおよび基部411を介してアースに接続される。
そして、試験補助装置400(本体部材410、絶縁部材420、環状部材430、カバー440)を固定子100に組み付けて、各板状部413、環状部材430、各棒状部444および固定子コア200をアースに接続した状態で、試験電圧発生装置から発生する試験電圧を固定子巻線250に印加し、絶縁不良検出装置によりあるいは作業員の目視等により、固定子巻線250に絶縁不良が発生しているか否かを検出する。
本実施形態では、導電性を有し、アースに接続されている棒状部444を、固定子コア200より軸方向一方側であって、スロット215のスロット開口部215aに対応する位置に、軸方向に沿って延在するように配置した状態で、固定子巻線250に試験電圧を印加している。これにより、軸方向一方側に配置されている樹脂ボビン300の凹部内に固定子巻線250の端部が引き回されている場合であっても、棒状部444を固定子巻線250の近くに配置することができ、軸方向一方側の領域における、固定子巻線250の絶縁不良の検出精度を高めることができる。
また、導電性を有し、アースに接続される板状部413を、スロット215を形成する2つのティース220それぞれに巻き付けられている固定子巻線250の間に配置した状態で、固定子巻線に試験電圧を印加している。これにより、軸方向一方側の領域を除いた領域における、固定子巻線250の絶縁不良の検出精度を高めることができる。
なお、樹脂ボビン300としては、図2に一点鎖線で示されているように、切欠部330aおよび330bを有してない樹脂ボビンを用いることもできる。
ここで、固定子コアのティースに固定子巻線を巻き付けた後(スロット内に固定子巻線を挿入した後)、固定子巻線がスロット開口部から内側(径方向内側)に飛び出るのを防止するために、スロット開口部に、スロット開口部を塞ぐ巻線絶縁部材が、軸方向および周方向に沿って延在するように配置される場合がある。軸方向および周方向に沿って延在する巻線絶縁部材がスロット開口部に配置されている固定子に第1の実施形態の試験補助装置400を組み付ける際には、巻線絶縁部材が邪魔になり、各板状部を、各スロットを形成する2つのティースそれぞれに巻き付けられている固定子巻線の間に配置するのが困難である。
スロット開口部に、スロット開口部を塞ぐ巻線絶縁部材が設けられている固定子に対しても、固定子巻線の絶縁状態を容易に試験することができる、本発明の固定子試験装置の第2の実施形態を図8〜図13を参照して説明する。本実施形態においても、本実施形態の固定子試験装置あるいは固定子試験方法で用いられる試験補助装置400についてのみ説明し、試験電圧発生装置や絶縁不良検出装置の説明は省略する。
図8は、スロット開口部215aに巻線絶縁部材240が配置されている固定子100に第2の実施形態の試験補助装置400を取り付ける動作を説明する図である。図8は、固定子100の部分断面図である。図10は、第2の実施形態の試験補助装置400を構成する本体部材410および絶縁部材420の断面図であり、図11は、第2の実施形態の試験補助装置400を構成する本体部材410の板状部413を示す図である。図12は、第2の実施形態の試験補助装置400を構成する本体部材410の板状部413を固定子100に配置した状態を示す図であり、図13は、第2の実施形態の試験補助装置400を構成するカバー440の棒状部444を固定子100に配置した状態を示す図である。
図8に示されている固定子100は、スロット開口部215aに、スロット開口部215aを塞ぐ巻線絶縁部材240が配置されている点を除いて、図2に示されている固定子100と同じ構成である。したがって、以下では、巻線絶縁部材240に関する説明のみを行う。
樹脂ボビン300は、内壁部330の内壁部内周面331と周方向一方側の内壁部側面333との間に、内壁部切欠面335と336によって形成される、周方向一方側の切欠部330aを有しているとともに、内壁部330の内壁部内周面331と周方向他方側の内壁部側面334との間に、内壁部切欠面337と338によって形成される、周方向他方側の切欠部330bを有している。
そして、樹脂ボビン300が固定子コア200の軸方向両側に配置された時、図9に示されているように、固定子コア200のティース先端部222と樹脂ボビン300の内壁部330との間に空間S1およびS2が形成される。すなわち、固定子コア200のティース220のティース先端部222の、周方向一方側のティース先端部外周面222dと、樹脂ボビン300の内壁部330の、周方向一方側の切欠部330aを形成する内壁部切欠面335および336との間に周方向一方側の空間S1が形成される。また、固定子コア200のティース220のティース先端部222の、周方向他方側のティース先端部外周面222eと、樹脂ボビン300の内壁部330の、周方向他方側の切欠部330bを形成する内壁部切欠面337および338との間に周方向他方側の空間S2が形成される。
固定子コア200のスロット215のスロット開口部215aを塞ぐ巻線絶縁部材240として、長方形に形成された、樹脂製の絶縁シートが用いられている。そして、巻線絶縁部材240の、短辺方向両側の縁部を、周方向一方側の空間S1と周方向他方側の空間S2に挿入した状態で、軸方向に沿って移動させる。これにより、巻線絶縁部材240は、スロット開口部215aの位置に、軸方向および周方向に沿って延在するように配置される。
本実施形態の固定子試験装置で用いられる試験補助装置400は、複数の板状部413にスリット414が形成されている点を除いて、第1の実施形態の試験補助装置400と同じ構成である。したがって、以下では、板状部413の構成についてのみ説明する。
試験補助装置400は、本体部材410、絶縁部材420、環状部材430およびカバー440を有している。また、本体部材410は、基部411、軸部412および複数の板状部413を有している。
複数の板状部413は、本体部材410の中心線K(軸部412の中心線)を中心とする周方向に沿って異なる位置に、本体部材410の中心線Kの延在方向および本体部材410の中心線Kの延在方向と交差する方向、好適には直角な方向に沿って延在するように配置されている。すなわち、複数の板状部413は、本体部材410の中心線Kを中心に放射状に延在している。
板状部413には、スリット414が形成されている。スリット414は、板状部413を、方向他方側から、スロット215を形成する2つのティース220それぞれに巻き付けられている固定子巻線250Aと250B(図12、図13参照)の間に挿入する際に、巻線絶縁部材240が挿入可能に構成されている。具体的には、スリット414は、板状部413の厚さ方向(本体部材410の中心線Kを中心とする周方向)に連通し、本体部材410の中心線K(軸部412の中心線)の延在方向と平行な方向に延在しているとともに、基部411と反対側(軸方向一方側)が開口している。
固定子100に第2の実施形態の試験補助装置400を組み付ける動作は、固定子100に第1の実施形態の試験補助装置400を組む付ける動作と、基本的に同様である。
まず、本体部材410に一体に形成されている絶縁部材420の基部411上に環状部材430を配置する。
次に、固定子100を、軸方向一方側の固定子コア端面200Aが環状部材430と対向するように、環状部材430を配置する。すなわち、本体部材410の軸部412および複数の板状部413と絶縁部材420の筒状部422および壁部425が、固定子コア200の固定子コア内側空間200a内に軸方向他方側から挿入される。また、本体部材410の各板状部413が、固定子コア200の各スロット215を形成する2つのティース220それぞれに巻き付けられている固定子巻線250Aと250Bの間に、当該固定子巻線250Aおよび250Bと接触しないように(離間した状態)、軸方向他方側からスロット215内に挿入される。この時、固定子コア200の各スロット開口部215aに設けられている巻線絶縁部材240は、固定部材410の各板状部413に形成されているスリット414内に挿入される。これにより、スロット開口部215aに、軸方向および周方向に沿って延在する巻線絶縁部材240が設けられている場合でも、各板状部413を、各スロット215を形成する2つのティース220それぞれに巻き付けられている固定子巻線250Aと250Bの間に、容易に配置することができる。
次に、固定子100の軸方向一方側にカバー440を組み付ける。
そして、試験補助装置400(本体部材410、絶縁部材420、環状部材430およびカバー440)を固定子100に組み付け、各板状部413、各棒状部444および固定子コア200をアースに接続した状態で、試験電圧発生装置から発生する試験電圧を固定子巻線250に印加し、絶縁不良検出装置によりあるいは作業員の目視により、固定子巻線250に絶縁不良が発生しているか否かを検出する。
本実施形態では、第1の実施形態と同様に、スロット215内に挿入されている固定子巻線250の絶縁不良の検出精度を高めることができるとともに、樹脂ボビン300の凹部内に引き回されている、固定子巻線250の引き出し部の絶縁不良の検出精度を高めることができる。
本実施形態では、第1の実施形態と同様に、軸方向一方側に配置されている樹脂ボビン300の凹部内に固定子巻線250の端部が引き回されている場合であっても、棒状部444を固定子巻線250の近くに配置することができ、軸方向一方側の領域における、固定子巻線250の絶縁不良の検出精度を高めることができる。
また、板状部413を、スロット215を形成する2つのティース220それぞれに巻き付けられている固定子巻線250の間に配置することができ、軸方向一方側の領域を除いた領域における、固定子巻線250の絶縁不良の検出精度を高めることができる。
以上では、固定子コア200の軸方向一方側に配置されている樹脂ボビン300の凹部内に固定子巻線250の端部が引き回され、軸方向他方側に配置されている樹脂ボビン300の凹部内には固定子巻線250の端部が引き回されていない固定子について説明したが、固定子コア200の軸方向両側に配置されている樹脂ボビン300の凹部内に固定子巻線250の端部が引き回されている固定子も存在する。
固定子コア200の軸方向両側に配置されている樹脂ボビン300の凹部内に固定子巻線250の端部が引き回されている固定子を試験する際には、板状部413を、固定子コア200のスロット215を形成する2つのティース220それぞれに巻き付けられている固定子巻線250Aと250Bの間に配置するのが困難である。
このため、このような固定子を試験する際には、棒状部444を固定子100の軸方向両側に配置するのが好ましい。具体的には、複数の棒状部444を支持する基部441を、固定子100より軸方向一方側および軸方向他方側に配置可能に構成し、複数の棒状部444を、固定子コア200より軸方向一方側および軸方向他方側であって、各スロット215のスロット開口部215aに対応する位置に、軸方向に沿って延在するように配置可能に構成する。
また、第1の実施形態および第2の実施形態では、棒状部444と板状部413を用いたが、棒状部444を省略し、板状部413のみを用いることもできる。本発明の試験装置の第3の実施形態を、図14〜図17を参照して説明する。
図14は、固定子100に第3の実施形態の試験補助装置500を取り付けた状態を示している。図15は、固定子100に第3の実施形態の試験補助装置500を取り付ける動作を説明する図である。図16は、第3の実施形態の試験補助装置500を構成する本体部材510および絶縁部材520の断面図であり、図17は、第3の実施形態の試験補助装を構成する本体部材510の板状部513を示す図である。
本実施形態の固定子試験装置の試験対象である固定子100は、スロット開口部215aを塞ぐ巻線絶縁部材240を有していない。
本実施形態の固定子試験装置を構成する試験補助装置500は、本体部材510、絶縁部材520、環状部材530およびカバー540を有している。
本実施形態の試験補助装置500で用いられている本体部材510、絶縁部材520および環状部材530は、第1の実施形態および第2の実施形態の試験補助装置400で用いられている本体部材410、絶縁部材420および環状部材430と同じ構成である。
試験補助装置500の各構成要素に付されている符号のうち、試験補助装置400の各構成要素に付されている符号と、3桁目(百番台)を除いて同じ符号が付されている構成要素は同じものである。
なお、本体部材510の板状部513は、本体部材410の板状部材413と同様に、本体部材510の中心線Kの延在方向および本体部材510の延在方向と交差する方向に沿って延在している板状部513を有している。本実施形態では、板状部513は、固定子コア200の軸方向一方側に配置されている樹脂ボビン300の外壁部310の端部310Bと、軸方向一方側の固定子コア端面200Aとの間の領域に配置されている。
カバー540は、中心線を有している。カバー540の中心線は、カバー540を固定子100に対して配置した時に、固定子100の中心線Pと一致する線である。
カバー540は、導電性を有する基部541により構成されている。基部541は、内側にカバー内側空間541aを有する筒状(リング状)に形成されているとともに、対向する両側に基部端面541Aと541Bを有している。
カバー540は、基部541の基部端面541Aが、固定子100(固定子コア200の軸方向一方側に配置されている樹脂ボビン300の外壁部310の端部310B)と対向するように配置される。
基部541の外周面には、本体部材510の位置決めピン514a〜514cが嵌合可能な位置決め溝542a〜542cが形成されている。
本実施形態では、板状部材413は、軸方向他方側に配置されている樹脂ボビン300の外壁部310の端部310Bと、軸方向一方側の固定子コア端面200Bとの間の領域において、軸方向に沿って延在している。
もちろん、板状部材413が軸方向に沿って延在する領域は、適宜設定可能である。
本実施形態においても、固定子巻線の絶縁不良を精度良く検出することができる。
本発明の固定子試験装置で用いられる試験補助装置の第4の実施形態500を、図18、図19を参照して説明する。
本実施形態の固定子試験装置の試験対象である固定子100は、スロット開口部215aを塞ぐ巻線絶縁部材240を有している。
本実施形態の固定子試験装置を構成する試験補助装置500は、本体部材510、絶縁部材520、環状部材530およびカバー540を有している。
本実施形態の試験補助装置500で用いられている本体部材510、絶縁部材520および環状部材530は、第3の実施形態の試験補助装置500で用いられている本体部材510、絶縁部材520、環状部材530およびカバー540と同じ構成である。
なお、本実施形態の試験補助装置500では、本体部材510の板状部513は、第2の実施形態の試験補助装置400の板状部413と同様に、巻線絶縁部材240が挿入可能なスリット514が形成されている。
本実施形態においても、固定子巻線の絶縁不良を精度良く検出することができる。
本発明は、実施形態で説明した構成に限定されず、種々の変更、追加、削除が可能である。
固定子試験装置を固定子に組み付ける動作、例えば、固定子試験装置を構成する各構成要素を固定子に配置する順序等は、適宜変更可能である。
第1導電部材としては、棒状の導電部材に限定されず、種々の形状の導電部材を用いることができる。
第2導電部材としては、板状の導電部材に限定されず、種々の形状の導電部材を用いることができる。
第3導電部材としては、環状の導電部材に限定されず、種々の形状の導電部材を用いることができる。
第1導電部材、第2導電部材、第3導電部材をアースに接続する態様としては、他の部材を介してアースに接続する態様や直接にアースに接続する態様等の種々の態様を用いることができる。
第1導電部材を支持する第1支持部材や第2導電部材を支持する第2支持部材としては、種々の構成の支持部材を用いることができる。また、第1導電部材と第1支持部材あるいは第2導電部材と第2支持部材は、一体に形成することもできるし、別体に形成することもできる。
第3導電部材を支持する第3支持部材を用いることもできる。
第1導電部材(第1導電部材を支持する第1支持部材)を固定子に対して位置決めする第1位置決め機構、第2導電部材(第2導電部材を支持する第2支持部材)を固定子に対して位置決めする第2位置決め機構、第3導電部材を固定子に対して位置決めする第3位置決め機構としては、位置決めピンと位置決め孔により構成される位置決め機構や位置決めピンと位置決め溝により構成される位置決め機構に限定されず、種々の構成の位置決め機構を用いることができる。
位置決めピンと位置決め孔あるいは位置決め溝により構成される位置決め機構を用いる場合、位置決めピンや位置決め孔あるいは位置決め溝の形状、数や配置位置は、適宜設定可能である。
第1位置決め機構、第2位置決め機構、第3位置決め機構は、省略することもできる。
第2導電部材、第3導電部材、絶縁部材は、省略することもできる。
スロット開口部を塞ぐ巻線絶縁部材としては、樹脂製の絶縁シートに限定されず、楔(ウェッジ)を用いることもできる。
スロット開口部に巻線絶縁部材が配置されている固定子の試験に用いられる、スリットを有する第2導電部材を備える固定子試験装置は、スロット開口部に巻線絶縁部材が配置されていない固定子の試験に用いることもできる。
本発明は、固定子の固定子巻線に試験電圧を印加することによって固定子巻線の絶縁状態を試験する固定子試験装置で用いられる試験補助装置として構成することもできる。
本発明は、固定子の絶縁状態を試験する固定子試験方法として構成することもできる。
実施形態で説明した各構成は、単独で用いることもできるし、適宜選択した複数を組み合わせて用いることもできる。
100 固定子
200 固定子コア
200a 固定子コア内側空間
200A、200B 固定子コア端面
210 ヨーク
211 ヨーク内周面
212 ヨーク外周面(固定子コアの外周面)
215 スロット
215a スロット開口部
216a〜216c 位置決め溝
220 ティース
221 ティース基部
221a、221b ティース基部側面
222 ティース先端部
222a ティース先端部内周面
222b、222c ティース先端部側面
222d、222e ティース先端部外周面
230 スロット絶縁部材
240 巻線絶縁部材
250、250A、250B 固定子巻線
300 樹脂ボビン
300a 樹脂ボビン内側空間
310 外壁部
310A 端面
310B 端部
311 外壁部内周面
312 外壁部外周面(樹脂ボビン外周面)
320 連結部
321、322 連結部側面
330 内壁部
400、500 試験補助装置
410、510 本体部材
411、511 基部
411A、411B、511A、511B 基部端面(第2支持部材基部端面)
412、512 軸部(第2支持部材軸部)
413、513 板状部(第2導電部材)
414、514 スリット
414a〜414c、514a〜514c 位置決めピン
420、520 絶縁部材
421、521 基部(絶縁部材基部)
421A、421B、521A、521B 基部端面(絶縁部材基部端面)
422、522 筒状部(絶縁部材筒状部)
423、523 上部
424、524 外周部
424a、524a 切欠部
425、525 壁部(絶縁部材壁部)
430、530 環状部材(第3導電部材)
430a、530a 環状部材内側空間(第3導電部材内側空間)
431、531 基部(環状部材基部)
431A、431B、531A、531B 基部端面(第3導電部材基部端面)
432a〜432c、532a〜532c 位置決め孔
440 カバー
440a カバー内側空間
441 基部(第1支持部材基部)
441A、441B 基部端面(第1支持部材基部端面)
442a〜442c 位置決め溝
443 取付け部
444 棒状部(第1導電部材)
540 カバー
540a カバー内側空間
541 基部
541A、541B 基部端面
542a〜542c 位置決め溝

Claims (13)

  1. 固定子コア、樹脂ボビンおよび固定子巻線を有する固定子の、前記固定子巻線に試験電圧を印加することによって、前記固定子巻線の絶縁状態を試験する固定子試験装置であって、
    前記固定子コアは、軸方向に沿って延在するとともに、軸方向と直角な断面で見て、周方向に沿って延在するヨークと、前記ヨークから径方向中心側に延在するティース基部および当該ティース基部の径方向中心側に設けられ、周方向に沿って延在するティース先端部を有する複数のティースと、前記複数のティースの内側に形成される固定子コア内側空間と、前記複数のティースのうちの周方向に隣接する2つのティースの間に形成され、スロット開口部を介して前記固定子コア内側空間に連通している複数のスロットとを有し、
    前記樹脂ボビンは、前記固定子コアの軸方向両側に配置され、周方向および軸方向に沿って延在し、前記ヨークに対向する位置に配置される外壁部と、周方向および軸方向に沿って延在し、前記各ティースの前記ティース先端部に対向する位置に配置される複数の内壁部と、前記外壁部と前記各内壁部との間に径方向に沿って延在し、前記各ティースの前記ティース基部に対向する位置に配置される複数の連結部とを有し、
    前記固定子巻線は、前記固定子コアの軸方向両側に前記樹脂ボビンが配置された状態で、前記複数のティースに巻き付けられており、
    アースに接続される複数の第1導電部材を備え、
    前記各第1導電部材は、前記固定子コアより軸方向一方側および軸方向他方側のうちの少なくとも一方側であって、前記各スロットの前記スロット開口部に対応する位置に、軸方向に沿って延在するように、前記固定子に対して配置可能に構成されていることを特徴とする固定子試験装置。
  2. 請求項1に記載の固定子試験装置であって、
    前記複数の第1導電部材を支持する第1支持部材を備え、
    前記第1支持部材は、第1支持部材基部を有し、
    前記第1支持部材基部は、前記固定子より軸方向一方側および前記固定子コアより軸方向他方側のうちの少なくとも一方側に配置可能であるとともに、前記固定子と対向する側に第1支持部材基部端面を有し、
    前記複数の第1導電部材は、前記第1支持部材の中心線を中心とする周方向に沿って異なる位置に、前記第1支持部材の中心線の延在方向に沿って、前記固定子側に延在するように前記第1支持部材基部により支持されていることを特徴とする固定子試験装置。
  3. 請求項1または2に記載の固定子試験装置であって、
    アースに接続される複数の第2導電部材を備え、
    前記各第1導電部材は、前記固定子コアより軸方向一方側であって、前記各スロットの前記スロット開口部に対応する位置に、軸方向に沿って延在するように、前記固定子に対して配置可能に構成され、
    前記各第2導電部材は、前記各スロットを形成する2つの前記ティースの一方および他方に巻き付けられている前記固定子巻線の間に、軸方向および径方向に沿って延在するように、前記固定子に対して配置可能に構成されていることを特徴とする固定子試験装置。
  4. 請求項3に記載の固定子試験装置であって、
    前記複数の第2導電部材を支持する第2支持部材を備え、
    前記第2支持部材は、第2支持部材基部を有し、
    前記第2支持部材基部は、前記固定子の軸方向他方側に配置されるとともに、前記固定子と対向する側と反対側に第2支持部材基部端面を有し、
    前記複数の第2導電部材は、前記第2支持部材基部端面と反対側で、前記第2支持部材の中心線を中心とする周方向に沿って異なる位置に、前記第2支持部材の中心線の延在方向および前記第2支持部材の中心線の延在方向と交差する方向に沿って延在するように前記第2支持部材基部により支持されていることを特徴とする固定子試験装置。
  5. 請求項3に記載の固定子試験装置であって、
    前記固定子は、前記各スロットの前記スロット開口部を塞ぐ位置に、軸方向および周方向に沿って延在するように配置されている複数の巻線絶縁部材を有し、
    前記各第2導電部材は、スリットを有しているとともに、前記スリット内に前記各巻線絶縁部材が挿入された状態で、前記各スロットを形成する2つの前記ティースの一方および他方に巻き付けられている前記固定子巻線の間に、軸方向および径方向に沿って延在するように、前記固定子に対して配置可能に構成されていることを特徴とする固定子試験装置。
  6. 請求項5に記載の固定子試験装置であって、
    前記複数の第2導電部材を支持する第2支持部材を備え、
    前記第2支持部材は、第2支持部材基部を有し、
    前記第2支持部材基部は、前記固定子の軸方向他方側に配置されるとともに、前記固定子と対向する側と反対側に第2支持部材基部端面を有し、
    前記複数の第2導電部材は、前記第2支持部材基部端面と反対側で、前記第2支持部材の中心線を中心とする周方向に沿って異なる位置に、前記第2支持部材の中心線の延在方向および前記第2支持部材の中心線の延在方向と交差する方向に沿って延在するように前記第2支持部材基部により支持され、
    前記スリットは、前記第2支持部材の中心線を中心とする周方向に沿って連通し、前記第2支持部材の中心線の延在方向に沿って延在しているとともに、前記第2支持部材基部端面と反対側が開口していることを特徴とする固定子試験装置。
  7. 請求項4または6に記載の固定子試験装置であって、
    前記樹脂ボビンの外径は、前記固定子コアの外径より小さく設定されており、
    絶縁部材と、
    アースに接続される第3導電部材を備え、
    前記第3導電部材は、第3導電部材内側空間を有する環状に形成され、
    前記第3導電部材内側空間の内径は、前記樹脂ボビンの外径より大きく、前記固定子コアの外径より小さく設定され、
    前記絶縁部材は、前記第2支持部材基部の、前記第2支持部材基部端面と反対側に、前記第2導電部材が、前記絶縁部材より前記第2支持部材基部と反対側に延在するように配置され、
    前記第3導電部材は、前記絶縁部材の、前記第2支持部材基部と反対側に配置されることを特徴とする固定子試験装置。
  8. 請求項1または2に記載の固定子試験装置であって、
    前記第1導電部材を前記固定子に対して位置決めする第1位置決め機構を備えていることを特徴とする固定子試験装置。
  9. 請求項3〜6のうちのいずれか一項に記載の固定子試験装置であって、
    前記第2導電部材を前記固定子に対して位置決めする第2位置決め機構を備えていることを特徴とする固定子試験装置。
  10. 請求項7に記載の固定子試験装置であって、
    前記第3導電部材を前記固定子に対して位置決めする第3位置決め機構を備えていることを特徴とする固定子試験装置。
  11. 固定子コア、樹脂ボビンおよび固定子巻線を有する固定子の、前記固定子巻線に試験電圧を印加することによって、前記固定子巻線の絶縁状態を試験する固定子試験方法であって、
    前記固定子コアは、軸方向に沿って延在するとともに、軸方向と直角な断面で見て、周方向に沿って延在するヨークと、前記ヨークから径方向中心側に延在するティース基部および当該ティース基部の径方向中心側に設けられ、周方向に沿って延在するティース先端部を有する複数のティースと、前記複数のティースの内側に形成される固定子コア内側空間と、前記複数のティースのうちの周方向に隣接する2つのティースの間に形成され、スロット開口部を介して前記固定子コア内側空間に連通している複数のスロットとを有し、
    前記樹脂ボビンは、前記固定子コアの軸方向両側に配置され、周方向および軸方向に沿って延在し、前記ヨークに対向する位置に配置される外壁部と、周方向および軸方向に沿って延在し、前記複数のティースの前記ティース先端部に対向する位置に配置される複数の内壁部と、前記外壁部と前記各内壁部との間に径方向に沿って延在し、前記複数のティースの前記ティース基部に対向する位置に配置される複数の連結部とを有し、
    前記固定子巻線は、前記固定子コアの軸方向両側に前記樹脂ボビンが配置された状態で、前記複数のティースに巻き付けられており、
    アースに接続される複数の第1導電部材を、前記固定子コアより軸方向一方側および前記固定子コアより軸方向他方側のうちの少なくとも一方側であって、前記各スロットの前記スロット開口部に対応する位置に、軸方向に沿って延在するように配置した状態において、前記固定子巻線に前記試験電圧を印加することを特徴とする固定子試験方法。
  12. 固定子コア、樹脂ボビンおよび固定子巻線を有する固定子の、前記固定子巻線に試験電圧を印加することによって、前記固定子巻線の絶縁状態を試験する固定子試験方法であって、
    前記固定子コアは、軸方向に沿って延在するとともに、軸方向と直角な断面で見て、周方向に沿って延在するヨークと、前記ヨークから径方向中心側に延在するティース基部および当該ティース基部の径方向中心側に設けられ、周方向に沿って延在するティース先端部を有する複数のティースと、前記複数のティースの内側に形成される固定子コア内側空間と、前記複数のティースのうちの周方向に隣接する2つのティースの間に形成され、スロット開口部を介して前記固定子コア内側空間に連通している複数のスロットとを有し、
    前記樹脂ボビンは、前記固定子コアの軸方向両側に配置され、周方向および軸方向に沿って延在し、前記ヨークに対向する位置に配置される外壁部と、周方向および軸方向に沿って延在し、前記複数のティースの前記ティース先端部に対向する位置に配置される複数の内壁部と、前記外壁部と前記各内壁部との間に径方向に沿って延在し、前記複数のティースの前記ティース基部に対向する位置に配置される複数の連結部とを有し、
    前記固定子巻線は、前記固定子コアの軸方向両側に前記樹脂ボビンが配置された状態で、前記複数のティースに巻き付けられており、
    アースに接続される複数の第1導電部材を、前記固定子コアより軸方向一方側であって、前記各スロットのスロット開口部に対応する位置に、軸方向に沿って延在するように配置するとともに、アースに接続される複数の第2導電部材を、前記各スロットを形成する2つの前記ティースの一方および他方に巻き付けられている前記固定子巻線の間に、軸方向および径方向に沿って延在するように配置した状態において、前記固定子巻線に前記試験電圧を印加することを特徴とする固定子試験方法。
  13. 請求項12に記載の固定子試験方法であって、
    前記固定子巻線に前記試験電圧を印加する際には、さらに、アースに接続される環状の第3導電部材を、前記固定子コアの、軸方向他方側の固定子コア端面側に、当該軸方向他方側の固定子コア端面に当接するように配置することを特徴とする固定子試験方法。
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