JP6802729B2 - 回転機械の翼のダンパ装置及び回転機械 - Google Patents
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- F01D—NON-POSITIVE DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, e.g. STEAM TURBINES
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Description
例えば特許文献1には、隣接配置されるタービン動翼間に設けられるタービン動翼の振動低減装置(ダンパ装置)が開示されている。この振動低減装置では、隣接するタービン動翼の間において、両タービン動翼のプラットフォームの表面に接触するように設けられた外筒の中を揺動部材が移動可能になっている。そして、回転機械の作動中、動翼の表面と、これに接触する外筒との摩擦によりタービン動翼の振動が低減されるとともに、タービン動翼より伝わる振動により、揺動部材が外筒内で揺動運動を行うことにより、タービン動翼の振動エネルギーを吸収するようになっている。
そこで、回転機械の翼の振動をより効果的に低減することが望まれる。
前記翼のシュラウド又はプラットフォームの少なくとも一方に形成された1以上の空洞に収容される1以上の減衰材を備え、
各々の前記減衰材は、前記空洞内において移動可能に構成される。
前記1以上の空洞は、前記回転機械の軸方向に対して30度以上60度以下の角度を有して斜めに延在する斜め空洞を含む。
前記シュラウドは、
前記翼の後縁側において圧力面に交差する方向に延在する第1当接面と、
前記翼の前縁側において負圧面に交差する方向に延在し、隣の前記翼の前記シュラウドの前記第1当接面と当接するように構成された第2当接面と、
を含み、
前記1以上の空洞は、前記翼の前記第1当接面および前記第2当接面に沿って前記翼のコードに交差するように前記シュラウドの内部において延在する斜め空洞を含む。
前記1以上の空洞は、前記回転機械の軸方向に沿って延在する軸方向空洞を含む。
前記1以上の空洞は、前記回転機械の周方向に沿って延在する周方向空洞を含む。
前記1以上の空洞は、前記シュラウド又は前記プラットフォームの少なくとも一方の下流側端面にのみ開口を有し、
前記開口を塞ぐように設けられる蓋部材をさらに備える。
前記1以上の減衰材は、一の前記空洞内を移動可能に構成された複数の前記減衰材を含む。
前記1以上の減衰材は、前記空洞の延在方向に沿った寸法が、前記延在方向に対する直交方向に沿った寸法よりも大きい。
複数の翼を含むロータと、
少なくとも一つの前記翼に設けられる上記(1)乃至(9)の何れかに記載のダンパ装置と、
を備える。
なお、以下においては、翼のダンパ装置がガスタービンの動翼に適用される実施形態について説明するが、幾つかの実施形態では、ダンパ装置は、他の回転機械の翼に適用されてもよい。例えば、幾つかの実施形態に係るダンパ装置は、ガスタービンの静翼に適用されてもよく、ガスタービン以外のタービン(例えば蒸気タービン)の動翼又は静翼に適用されてもよく、あるいは、圧縮機又はポンプ等の翼に適用されてもよい。
圧縮機2には、空気取入口36から取り込まれた空気が送られるようになっており、この空気は、複数の静翼32及び複数の動翼34を通過して圧縮されることで高温高圧の圧縮空気となる。
タービン6では、燃焼器4からの燃焼ガスが複数の静翼42及び複数の動翼44を通過することでロータ8が回転駆動され、これにより、ロータ8に連結された発電機が駆動されて電力が生成されるようになっている。タービン6を駆動した後の燃焼ガスは、排気室46を介して外部へ排出される。
翼部14は、ロータ8の径方向(回転機械の径方向;以下、単に「径方向」ということがある。)に沿って延在するように設けられており、プラットフォーム13に固定される基端部14aと、径方向において基端部と反対側に位置する先端部14bとを有する。なお、翼部14は、基端部14aから翼長方向に向かうに従い(即ち、先端部14bに近づくに従い)捩じられた形状を有していてもよい。
また、シュラウド15は、翼10を通過する回転機械の作動流体の上流側に位置する上流側端面56と、下流側に位置する下流側端面58と、を有する。
図3〜図8には、シュラウド15に形成された1以上の空洞22に収容された減衰材24を備えたダンパ装置20が示されており、図9には、プラットフォーム13に形成された1以上の空洞22に収容された減衰材24を備えたダンパ装置20が示されている。
シュラウド15又はプラットフォーム13には、例えば機械加工により直線状に延びる孔を比較的容易に形成することができる。よって、シュラウド15又はプラットフォーム13に直線状に延びる孔を空洞22として形成し、該孔に減衰材24を設けることで、減衰材24の慣性を利用したダンパ装置20を容易に実現することができる。
例えば、図7に示す例示的な実施形態では、シュラウド15に形成された空洞22は、軸方向に沿って延在する軸方向空洞である。
例えば、図8に示す例示的な実施形態では、シュラウド15に形成された2つの空洞22は、周方向に沿って延在する周方向空洞である。
例えば、図5及び図6に示す例示的な実施形態において、空洞22は、軸方向と周方向とを含む平面上において、軸方向の直線L0と、空洞22の延在方向の直線L1との間の角度Aを有して軸方向に対して斜めに延在する斜め空洞である。
この場合、軸方向と周方向とを含む平面上において、回転機械の軸方向に対して30度以上60度以下の角度を有して斜めに延在する斜め空洞内において減衰材24が移動するので、回転機械の軸方向および周方向の両方について翼10の振動を抑制することができる。
例えば、幾つかの実施形態では、シュラウド15に空洞22として軸方向空洞及び周方向空洞の両方を設け、それぞれの空洞に減衰材24を収容するようにしてもよい。この場合、軸方向空洞及び周方向空洞のそれぞれの内部において減衰材24が移動することで、回転機械の軸方向及び周方向について翼10の振動を抑制することができる。
幾つかの実施形態では、例えば図6に示すように、空洞22は、その両端部に開口23を有する。また、幾つかの実施形態では、例えば図5及び図7〜図9に示すように、空洞22は、その一方の端部のみに開口23を有する。
図5〜図9に示すように、空洞22の開口23は、蓋部材26によって塞がれていてもよい。これにより、減衰材24が空洞22から開口23を介して脱落するのを防ぐことができる。
あるいは、幾つかの実施形態では、蓋部材は、開口を塞ぐように、空洞22の端部に挿入されるとともに、該端部において溶接によりシュラウド15に固定されたプラグであってもよい。この場合、蓋部材の空洞22の開口を有するシュラウド15又はプラットフォーム13の端面からの蓋部材の突出量(高さ)をより低減し、蓋部材が作動流体の流れに与える影響を低減できる。
シュラウド15又はプラットフォーム13の下流側端面(58又は62)は、回転機械の作動流体の流れ方向に対向する上流側端面(56又は60)とは反対側を向いている。このため、上述のように、シュラウド15の下流側端面58又はプラットフォーム13の下流側端面62に形成される開口を蓋部材26によって塞ぐことにより、回転機械における蓋部材が作動流体の流れに与える影響を低減できる。
この場合、一の空洞22内に複数の減衰材24を設けることで、減衰材24の合計質量を十分に確保し、減衰材24の慣性を利用した翼10の振動エネルギーの吸収をより効果的に行うことができる。
例えば、減衰材24は、翼10と同一の材料により構成されていてもよい。あるいは、減衰材24は、翼10を構成する材料よりも密度の高い材料により構成されていてもよい。
このように、空洞22の延在方向に沿った寸法L1が、延在方向に対する直交方法に沿った寸法L2よりも大きい減衰材24を空洞22内に設けることで、減衰材24の質量を十分に確保し、減衰材24の慣性を利用した翼10の振動エネルギーの吸収をより効果的に行うことができる。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
また、本明細書において、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
また、本明細書において、一の構成要素を「備える」、「含む」又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
2 圧縮機
4 燃焼器
6 タービン
8 ロータ
10 翼
12 翼根部
13 プラットフォーム
14 翼部
14a 基端部
14b 先端部
15 シュラウド
16 第1当接面
17 第2当接面
20 ダンパ装置
22 空洞
23 開口
24 減衰材
26 蓋部材
30 圧縮機車室
32 静翼
34 動翼
36 空気取入口
38 ケーシング
40 タービン車室
42 静翼
44 動翼
46 排気室
51 前縁
52 後縁
53 圧力面
54 負圧面
56 上流側端面
58 下流側端面
60 上流側端面
62 下流側端面
Claims (12)
- 回転機械の翼のダンパ装置であって、
前記翼のシュラウド又はプラットフォームの少なくとも一方に形成された1以上の空洞に収容される1以上の減衰材を備え、
各々の前記減衰材は、前記空洞内において移動可能に構成され、
前記空洞の延在方向における前記空洞の両端部の各々に設けられ、前記減衰材が衝突可能な壁面を備える
ことを特徴とする回転機械の翼のダンパ装置。 - 前記1以上の空洞は、直線状に延びる孔を含むことを特徴とする請求項1に記載の回転機械の翼のダンパ装置。
- 前記1以上の空洞は、前記回転機械の軸方向に対して30度以上60度以下の角度を有して斜めに延在する斜め空洞を含む
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の回転機械の翼のダンパ装置。 - 回転機械の翼のダンパ装置であって、
前記翼のシュラウド又はプラットフォームの少なくとも一方に形成された1以上の空洞に収容される1以上の減衰材を備え、
各々の前記減衰材は、前記空洞内において移動可能に構成され、
前記シュラウドは、
前記翼の後縁側において圧力面に交差する方向に延在する第1当接面と、
前記翼の前縁側において負圧面に交差する方向に延在し、隣の前記翼の前記シュラウドの前記第1当接面と当接するように構成された第2当接面と、
を含み、
前記1以上の空洞は、前記翼の前記第1当接面および前記第2当接面に沿って前記翼のコードに交差するように前記シュラウドの内部において延在する斜め空洞を含む
ことを特徴とする回転機械の翼のダンパ装置。 - 前記1以上の空洞は、前記回転機械の軸方向に沿って延在する軸方向空洞を含む
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の回転機械の翼のダンパ装置。 - 前記1以上の空洞は、前記回転機械の周方向に沿って延在する周方向空洞を含む
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の回転機械の翼のダンパ装置。 - 回転機械の翼のダンパ装置であって、
前記翼のシュラウド又はプラットフォームの少なくとも一方に形成された1以上の空洞に収容される1以上の減衰材を備え、
各々の前記減衰材は、前記空洞内において移動可能に構成され、
前記1以上の空洞は、前記シュラウド又は前記プラットフォームの少なくとも一方の下流側端面にのみ開口を有し、
前記開口を塞ぐように設けられる蓋部材をさらに備えることを特徴とする回転機械の翼のダンパ装置。 - 前記1以上の減衰材は、一の前記空洞内を移動可能に構成された複数の前記減衰材を含む
ことを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の回転機械の翼のダンパ装置。 - 前記1以上の減衰材は、前記空洞の延在方向に沿った寸法が、前記延在方向に対する直交方向に沿った寸法よりも大きい
ことを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の回転機械の翼のダンパ装置。 - 回転機械の翼のダンパ装置であって、
前記翼のシュラウド又はプラットフォームの少なくとも一方に形成された1以上の空洞に収容される1以上の減衰材を備え、
各々の前記減衰材は、前記空洞内において移動可能に構成され、
前記空洞の延在方向における前記減衰材の長さは、前記延在方向における前記空洞の長さよりも短い
回転機械の翼のダンパ装置。 - 回転機械の翼のダンパ装置であって、
前記翼のシュラウド又はプラットフォームの少なくとも一方に形成された1以上の空洞に収容される1以上の減衰材を備え、
各々の前記減衰材は、前記空洞内において移動可能に構成され、
前記翼は、前記シュラウドと前記プラットフォームの間を延びる翼部を備え、
前記回転機械の径方向から視たとき、前記空洞が前記翼部を通過するように延びる
回転機械の翼のダンパ装置。 - 複数の翼を含むロータと、
少なくとも一つの前記翼に設けられる請求項1乃至11の何れか一項に記載のダンパ装置と、
を備えることを特徴とする回転機械。
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JP2017030850A JP6802729B2 (ja) | 2017-02-22 | 2017-02-22 | 回転機械の翼のダンパ装置及び回転機械 |
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