(全体構成)
まず、本発明の一形態に係るゲームシステムの全体構成を説明する。図1に示すように、ゲームシステム1は、サーバ2と、サーバ2のクライアントとして機能することが可能な複数のゲーム機3とを含んでいる。ゲームシステム1では、スマートフォン等のユーザ端末もサーバ2のクライアントとして利用可能であってよいが、その図示は省略した。サーバ2は単一のコンピュータ装置を用いた物理的な一台のサーバとして構成されてもよいし、複数のコンピュータ装置を組み合わせた論理的なサーバとして構成されてもよい。
ゲーム機3は、料金の支払いと引き換えにユーザにゲームをプレイさせ、あるいはゲームに関連したサービスをユーザに提供する業務用のゲーム機として設けられている。ゲーム機3は、ゲーム機3を利用した事業が営まれる施設の一例としての店舗6に設置される。図1では二つの店舗6が示されているが、実際には多数の店舗6が存在する。ゲーム機3は店舗6等の商業施設に限らず、公共施設その他のゲーム機3を利用し得る各種の施設に設置されてよい。各店舗6には、少なくとも一台のゲーム機3が設置される。ただし、以下では、少なくとも一つの店舗6において、同一のゲームをプレイ可能な複数台のゲーム機3が設置され、それらのゲーム機3が演出を連動させる対象のゲーム機3として機能することを前提として説明を続ける。ゲーム機3で提供されるゲームの内容は適宜でよい。例えば、音楽ゲーム、ダンスゲーム、麻雀等のボードゲーム、その他の各種のゲームがゲーム機3にて提供されてよい。
サーバ2及びゲーム機3はネットワーク7を介して相互に情報通信可能である。ネットワーク7は、同一店舗6内のゲーム機3を収容するように構成された店舗6ごとのLAN7aと、LAN7aとサーバ2とを接続するWAN7bとを含む。WAN7bは一例としてインターネットである。LAN7aは店舗6ごとに設置されたルータ7cを介してWAN7bに接続される。サーバ2も適宜の構成でWAN7bに接続されてよい。
(ゲーム機の構成)
図2はゲーム機3の具体的な構成の一例を示している。ゲーム機3は筐体10を備え、さらに筐体10は、床面FLに置かれるベース部11と、そのベース部11上に設けられる本体部12とを備えている。本体部12には、概略直方体状の箱型の構造体として構成されたコンソール部13が設けられている。コンソール部13は、筐体10を正面側からみたとき(図2の状態)に、その全体が斜め左側に傾くように設けられている。コンソール部13の上面側には表示装置15及び操作装置16が設けられている。表示装置15は、例えばフラットパネルディスプレイである。操作装置16は表示装置15の表示面15aの一部と重なるように設けられている。操作装置16には、押し込み操作に対応した操作信号を出力する複数の操作ボタン16aが設けられている。操作ボタン16aは透過性を有し、操作ボタン16aを介して背後の表示装置15の表示面15aの画像を視認することが可能である。
図3は、音楽ゲームのプレイ時に表示装置15の表示面15aに表示されるゲーム画像100の一例を示している。ゲーム画像100には、操作ボタン16aを押下げ操作すべき時刻(以下、操作時期と称することがある。)を案内する操作指示画像101が表示される。操作時期は、例えばゲームで選択された楽曲に応じて予め定められる。操作指示画像101にて指示された操作時期に合わせて操作ボタン16aが押下げ操作されたか否かがゲーム機3の制御装置にて判別され、その判別結果に基づいてユーザのプレイが評価される。
図2に戻って、ゲーム機3の適宜の位置、例えば表示装置15の上方には、ゲーム中に再生されるべき音楽の楽音を出力し、あるいは各種の効果音を出力するスピーカ装置18が設けられている。さらに、ゲーム機3の適宜の位置、例えば本体部12の側面及び正面、さらには本体部12の上方にはイルミネーション装置19が設けられている。イルミネーション装置19は、光を用いた演出効果を生じさせるために設けられている。イルミネーション装置19は、発光色、発光パターン(点灯又は点滅の別、点滅の間隔等)、発光強度といった発光態様を規定する各種の要素を、その設置個所ごとに独立して動的に変化させることが可能とされている。
(連動演出の概要)
次に、図4〜図6を参照して、ゲームシステム1における連動演出の概要を説明する。連動演出は、いずれかのゲーム機3にてプレイされているゲームに合わせた演出を複数のゲーム機3が互いに連動して実行するものである。図4は、店舗6内において四台のゲーム機3が連動演出を実行する様子を一例として示している。ただし、図4では、発光内容の異同を塗り潰しの異同に置き換えて示している。店舗6に来店したプレイヤがいずれかのゲーム機3を選んでゲームをプレイすると、そのゲーム機3が連動元ゲーム機として設定される。連動元ゲーム機は、連動演出を実行する基準となるゲームがプレイされているゲーム機である。また、少なくとも一台の待機中のゲーム機3、すなわちゲームがプレイされていないゲーム機3が連動先ゲーム機として選択される。そして、プレイ中のゲーム機3と待機中のゲーム3とを一組として連動演出が行われる。例えば、図4にて左端のゲーム機3が連動元ゲーム機、その他のゲーム機3が連動先ゲーム機であるとする。図4では、ゲーム機3のうち、連動元ゲーム機には参照符号に添え字sを付してゲーム機3sと、連動先ゲーム機には参照符号に添え字dを付してゲーム機3dと区別して示しており、図5以下でも同様にゲーム機を区別して示すことがある。また、以下の説明でも、添え字s、dを用いてゲーム機3が連動元か連動先かを区別して表記することがある。
連動演出は、連動元のゲーム機3sで再生される楽曲の構成に合わせて制御される。例えば、楽曲のイントロでは、連動元ゲーム機3s及び連動先ゲーム機3dのイルミネーション装置19が同一の態様で発光する。その後、楽曲がAメロ、Bメロ、サビと進行するに従って、各ゲーム機3の発光態様が互いに差別化され、あるいは再び一致するといったように、連動元ゲーム機3sでプレイされているゲームの楽曲を規律として、ゲーム機3の演出が制御される。それにより、ゲーム機3の周囲の観衆に対し、四台のゲーム機3が同期して一つの演出を実行しているような印象を与えることが可能である。つまり、連動演出は、ゲームがプレイされているゲーム機3と、待機中のゲーム機3とが相互に無関係に演出を実行する場合と比較して、プレイ中のゲーム機3と待機中のゲーム機3とに互いに関連付けられた演出を実行させ、それによりゲーム機3のアイキャッチ効果を高めることを目的の一つとして各ゲーム機3に実装される機能である。楽曲の構成に基づいて連動演出が行われることにより、楽曲の構成に適した演出を各ゲーム機3に実行させ、観衆に対してより効果的に、あるいは体感的に演出をアピールして観衆を惹き付け、また、ゲームのプレイヤにより気持ちよくゲームをプレイさせることができる。楽曲のイントロ、Aメロといった構成パターンには起承転結のような役割があるため、それらの役割に応じた演出を複数のゲーム機3に連動して実行させることにより、楽曲の個性を演出に反映させることができる。
図4ではイルミネーション装置19を利用した演出の例を示したが、スピーカ装置18から適宜の演出音、例えばゲームを盛り上げる観客の音声を出力させるといった手法により、音を連動演出の要素として取り込んでもよい。表示装置15に演出用の画像、例えば静止画像やアニメーション、プロモーションビデオ、ミュージックビデオ等の動画像を適宜に表示させることにより、表示装置15を演出の手段として用いてもよい。さらに、ゲーム機3に、演出効果を奏する物理的な演出機構を設け、その動作を連動演出の要素として取り込んでもよい。以下では、説明の簡単化のためにイルミネーション装置19を用いて連動演出を実行する場合を例として説明を続ける。
連動演出を実行するゲーム機3の組み合わせについては適宜の態様が想定し得る。例えば、一つの店舗6に四台のゲーム機3が設置されている場合に想定される幾つかの例を図5に示す。図5の(a)は、一台の連動元ゲーム機3sと、三台の連動先ゲーム機3dとで一組の連動群LGが構成される例である。連動群LGは、連動演出を実行するゲーム機3の組である。一つの連動群LGは、少なくとも一台の連動元ゲーム機3sと、少なくとも一台の連動先ゲーム機3dとを含むように構成される。連動群LGは複数の演出ユニットRUに区分され、各演出ユニットRUは少なくとも一台のゲーム機3を含む。例1では、連動群LGが四つの演出ユニットRUに区分され、それらの演出ユニットRUに一台ずつゲーム機3が割り当てられている。連動演出は、演出ユニットRUごとに、指定された演出パターンを実行することにより実現される。つまり、演出ユニットRUは連動演出を構成する個々の演出パターンを実行する単位である。一つの連動群LGには、少なくとも二つの演出ユニットRUが含まれる。演出パターンについては後述する。
図5の(b)は、三台のゲーム機3によって連動群LGが構成され、残る一台のゲーム機3は連動群LGから除外される例である。図5では連動群LGから除外されるゲーム機3に関して参照符号に添え字eを付して連動群LG内のゲーム機3と区別している。以下の説明では、連動群LGかから除外されるゲーム機3を除外ゲーム機3eと称することがある。例えば、連動群LGに含まれる連動元ゲーム機3sとは別に、ゲームがプレイ中のゲーム機3が存在する場合、そのゲーム機3が連動群LGから除外され、連動元ゲーム機3sと、待機中の二台の連動先ゲーム機3dとで連動群LGが構成される。ただし、除外ゲーム機3eは、プレイ中のゲーム機3に必ずしも限らない。例えば、連動演出の対象に含めないように予め設定されているゲーム機3が、除外ゲーム機3eとされてもよい。
図5の(c)は、二台のゲーム機3によって連動群LGが構成され、残る二台のゲーム機3によって別の連動群LGが構成される例である。例えば、図5(c)の例に示す除外ゲーム機3eのいずれか一方のゲーム機3にてゲームがプレイされるときに他方のゲーム機3が待機中であった場合、それらのゲーム機3にて連動群LGが新たに構成されることにより、図5(d)の例が生じ得る。
図6は、連動演出の対象のさらなる例を示している。上述したように、一つの連動群LGには少なくとも二つの演出ユニットRUが存在するが、各演出ユニットRUには二台以上のゲーム機3が含まれてもよい。例えば、図6(a)に示すように、少なくとも一部の演出ユニットRUに関して、複数の連動先ゲーム機3dが含まれるように各演出ユニットRUにゲーム機3が割り当てられてもよい。図6(b)に示すように、一つの演出ユニットRUに二台以上の連動元ゲーム機3sが含まれていてもよい。連動元ゲーム機3sは、連動演出の基礎となるゲームがプレイされているゲーム機3である。例えば、複数のゲーム機3のプレイヤが参加して共通のゲームをプレイする共通プレイを選択可能なゲーム機3が存在する。音楽ゲームであれば、複数のプレイヤが同一の楽曲で対戦し、あるいは協力してプレイするモードが選択可能な場合がある。そのような共通プレイが提供される場合には、その共通プレイが行われているゲーム機3のそれぞれが連動元ゲーム機3sとして同一の演出ユニットRUに割り当てられ、待機中の少なくとも一台のゲーム機3が連動先ゲーム機3dとして他の演出ユニットRUに割り当てられてもよい。図6(b)の例では、連動元ゲーム機3sのそれぞれで本来的には共通プレイに対応した演出が行われるが、これに加えて連動先ゲーム機3dでも連動した演出が実行されることにより、演出効果を高め得る。
(制御系の構成)
次に、図7及び図8を参照して、上述したゲームを実現するためにゲーム機3に設けられる制御系の構成の一例を説明する。なお、各ゲーム機3の制御系の構成は互いに等しく、以下では、一台のゲーム機3を例に挙げてその制御系の構成を説明する。図7に示すように、ゲーム機3には制御装置30及び記憶装置31が設けられている。制御装置30はマイクロプロセッサ及びその動作に必要な内部記憶装置を含んだコンピュータユニットとして構成されている。制御装置30には、入力装置として上述した操作装置16が接続され、出力装置として、上述した表示装置15、スピーカ装置18及びイルミネーション装置19が接続されている。なお、制御装置30と各装置15、16、18、19との間には、インターフェース装置や駆動回路等のハードウエア装置が適宜に設けられてよいが、それらの図示は省略した。また、制御装置30には、図示した以外にも適宜の入力装置及び出力装置が設けられてよい。記憶装置31は、磁気ディスク、フラッシュメモリ等の不揮発性の記憶媒体を含んだ記憶装置であって、制御装置30に対する外部記憶装置として機能する。
記憶装置31には、ゲームプログラムPg及びゲームデータDgが記録される。ゲームプログラムPgは、制御装置30の基本的な動作を制御するオペレーティングシステムと協働して、ゲームに必要な演算処理及び動作制御を制御装置30に実行させるためのアプリケーションプログラムである。ゲームデータDgは、制御装置30によるゲームの制御において適宜に参照されるデータである。ゲームデータDgは、楽曲データDm、シーケンスデータDs及び演出データDrを含む。楽曲データDmは、楽曲を再生するために用意された楽曲ごとのデータである。シーケンスデータDsは、ゲームにて選択された楽曲に対してプレイヤが操作すべき操作ボタン16aの位置を、その操作時期と対応付けて記述したデータである。操作ボタン16aの位置は、例えば操作ボタン16aに対してユニークに設定されたボタン番号によって指定される。操作時期は、例えば、曲中の位置を楽曲の拍数と関連付けて指定される。楽曲の再生開始からの経過時間と関連付けて操作時期が指定されてよい。シーケンスデータDsは楽曲データDmに含まれている楽曲ごとに用意される。一つの楽曲に対して難易度が異なる複数種類のシーケンスデータDsが用意されてもよい。
演出データDrはゲームのプレイ中に行われるべき演出の構成を定めたデータである。演出データDrには、単独演出データDrsと、連動演出データDrlとが含まれる。単独演出データDrsは、ゲームがプレイされているゲーム機3が単独で演出を実行する場合の演出構成を定めたデータである。連動演出データDrlは連動演出を実行する場合の演出構成を定めたデータである。単独演出データDrs及び連動演出データDrlは、いずれも楽曲ごとに用意される。さらに、連動演出データDrlは、連動演出を担当する演出ユニットRUの数(以下、ユニット数と称することがある。)に応じて複数種類が用意される。
図8は連動演出データDrlの構成の一例を示している。図8の例において、連動演出データDrlは楽曲Xに対応するものであって、ユニット数2、3、4…に応じて区別して用意される。楽曲(図示例では楽曲X)は、その音楽的特徴に基づき、イントロ、Aメロ、Bメロ、…サビ、…間奏、…Cメロ、…アウトロといったごとく複数の段階に区分されることが可能である。連動演出データDrlは、演出ユニットRUが担当すべき演出パターンを楽曲Xの段階ごとに指定するように構成される。図8では、ユニット数が4の場合の構成例を示しており、四つの演出ユニットRUがユニット番号1〜4で区別され、ユニット番号ごとに、楽曲Xの段階に応じて担当すべき演出パターンが連動演出データDrlにて指定されている。例えば、楽曲Xのイントロ段階では、ユニット番号1〜4のすべての演出ユニットRUが演出パターン1を担当し、Aメロではユニット番号1及び3の演出ユニットRUが演出パターン2を、ユニット番号2及び4の演出ユニットRUが演出パターン3をそれぞれ担当するといったごとくである。ユニット番号は適宜の観点から区別されてよい。例えば、ユニット番号1は連動元ゲーム機3sに固有とされ、ユニット番号2以下が連動先ゲーム機3dに割り当てられるべきユニット番号とされてよい。この場合、ユニット番号1の演出構成は、同一楽曲に対応する単独演出データDrsのそれと同一であってもよい。このようにすれば、ゲームがプレイされている連動元ゲーム機3sでは、連動演出が実行されない場合と同様に演出を実行させ、連動先ゲーム機3dではその連動元ゲーム機3sにおける演出と連動した演出を実行させることができる。また、連動元ゲーム機3sが単独でも成立し得る演出を担当することになるため、仮に連動演出の実行中に連動先ゲーム機3dでゲームが開始されるといった事情により連動演出を中止することになっても、連動元ゲーム機3sの連出それ自体を途切れることなく自然に継続させることが可能であり、連動演出から単独演出へと滑らかに演出を切り替えることができる。
連動演出がイルミネーション装置19を用いて行われる場合、演出パターンは、イルミネーション装置19の発光態様を指定する情報として構成される。例えば、ゲーム機3の各所に設けられたイルミネーション装置19の発光色、発光パターン、発光強度等をイルミネーション装置19ごとに指定するように構成される。演出パターンが異なればイルミネーション装置19の発光態様が相違し、演出パターンが同一であればイルミネーション装置19の発光態様は一致する。図8では、演出パターンの異同をパターン1、2、3…の数値で区別して示している。演出パターンは、連動演出データDrl内に発光態様を直接記述することによって指定されてよい。あるいは、発光態様を指定するパターンファイルを連動演出データDrlとは別のデータとしてパターンごとにユニークなパターン番号と対応付けて記憶装置31に記憶させ、連動演出データDrlではパターンファイルを指定するパターン番号が記述されることにより演出パターンが指定されてもよい。
演出パターンは、一つの楽曲Xに限って適用される専用パターンとして構成されてもよいし、複数の楽曲に共通して適用可能な共用パターンとして構成されてもよい。例えば、図8にてハッチングで示したようにパターン1及びパターン8を共用パターンとして構成し、それ以外のパターンを専用パターンとして構成するといったように、一つの楽曲に対応する連動演出データDrlにて、専用パターンと共用パターンとを混在させてもよい。共用パターンは、例えば、複数の楽曲の各段階のうち、音楽的な特徴が似通っている段階に対して共通して適用されてよい。一方、専用パターンは、楽曲に応じた固有の演出効果を与えるように構成されてよい。このように共用パターンと専用パターンとを使い分ける場合には、共用パターンの適用によって演出パターンの数の増加を抑えつつ、楽曲に応じた特有の演出効果を専用パターンによって付与することが可能である。
図8では図示を省略したが、ユニット数が4以外の場合も同様に、演出ユニットRUごとに楽曲の各段階に対応する演出パターンを指定することにより連動演出データDrlを構成することができる。図7に示した単独演出データDrsについては、演出ユニットごとの演出パターンの指定を省略し、楽曲の段階に応じた演出パターンを指定するように構成されてよい。つまり、ユニット数を1として連動演出データDrlと同じ要領で楽曲の段階ごとに演出パターンを指定することにより単独演出データDrsが構成されてよい。
図6(b)で例示した共通プレイの場合には、例えば共通プレイがプレイされる各ゲーム機3が同一の演出ユニットRUに対応付けられた演出パターンを担当することで図8の構成例を適用することが可能である。ただし、共通プレイがプレイされる複数のゲーム機3のそれぞれに対して互いに異なる演出パターンを適宜に分担させるようにしてもよい。それらのゲーム機3間における演出は、ゲームがプレイされているゲーム機3にて行われるものであって、待機中のゲーム機3を利用した連動演出とは区別される。例えば、図6(b)の例において、共通プレイ用の演出データを予め用意してその演出データに基づく演出を同一の演出ユニットRUに振り分けられている各連動元ゲーム機3sに実行させ、その他の演出ユニットRUには連動演出データDrlに基づく演出を実行させてもよい。なお、連動演出データDrlにおける特定のユニット番号、一例としてユニット番号1を連動元ゲーム機3sに固有のユニット番号とする場合には、そのユニット番号に対応する演出構成をさらに細分し、連動元ゲーム機3s間で演出が適宜に差別化されるようにしてもよい。
図7に戻って、記憶装置31のゲームデータDgには、さらにゲーム画像100に表示されるべき各種のオブジェクト等の画像、ゲーム中に再生されるべき効果音等の音源データ等も含まれてよいが、それらの図示は省略した。さらに、記憶装置31には、ユーザによるゲームのプレイを記録したプレイデータが記録されてもよい。
記憶装置31に記録されたゲームプログラムPgを制御装置30が実行することにより、制御装置30には、ゲーム制御部33、演出制御部34及び通信制御部35が設けられる。ゲーム制御部33、演出制御部34及び通信制御部35は、制御装置30のハードウエアとソフトウエアとしてのゲームプログラムPgとの組み合わせによって実現される論理的装置である。ゲーム制御部33は、音楽ゲームをプレイさせるために必要な各種の演算処理及び動作制御を担当することにより、プレイ制御手段の一例として機能する。ゲーム制御部33には、さらなる論理的装置として、操作指示部36及び操作評価部37が設けられる。操作指示部36はプレイ対象の楽曲に対応するシーケンスデータDsに基づいて、操作ボタン16aの操作を指示するゲーム画像100を表示装置15に表示させる。
操作評価部37は、操作装置16からの出力信号に基づいてプレイヤによる操作ボタン16aの操作を判別し、判別された操作とシーケンスデータDsに記述された操作とを比較してプレイヤの操作を評価することにより、評価手段の一例として機能する。操作評価部37による評価は、例えばシーケンスデータDsにて指定された操作時期に、シーケンスデータDsにて指定された操作ボタン16aをプレイヤが実際に操作したか否かを判別する個別評価を含む。個別評価において、指定された操作ボタン16aが操作された場合には、シーケンスデータDsにて指定されている操作時期と操作ボタン16aが実際に操作された時期とのずれ量に基づいて、ずれ量が小さいほど操作が高く評価される。指定された操作ボタン16aが操作されていない場合、あるいは操作時期のずれ量が許容範囲を超える場合にはプレイヤの操作が失敗と評価される。操作評価部37は、さらに、個別評価の結果を通算した通算評価を行ってもよい。例えば、個別評価の結果を評価が高いほど大きな値となるように定量化し、その評価値を積算することによりプレイヤのスコアが通算評価として演算されてもよい。あるいは、ゲームのプレイ開始時にプレイヤの持ち点(例えばヒットポイント、ライフといった概念で示される値)を設定し、個別評価が低いほどその持ち点が大きく減算されるように通算評価が演算されてもよい。なお、操作指示部36及び操作評価部37の処理は、公知の音楽ゲームにおける処理と同様でよく、それらの処理の詳細な手順は説明を省略する。
演出制御部34は、上述した演出データDrに基づいてイルミネーション装置19の動作を制御することにより、ゲームのプレイを演出する処理を担当する。演出制御部34は演出制御手段の一例として機能するものであり、その処理手順の具体例は後述する。通信制御部35は、ネットワーク7(図1)を介したサーバ2及び他のゲーム機3との情報通信に関連した処理を担当する。
(連動演出の処理)
次に、図9〜図12を参照して、制御装置30が連動演出に関連して実行する処理の一例を説明する。なお、以下の説明でも、ゲーム機3が連動元であるか連動先であるか、を区別するために連動元ゲーム機3s、又は連動先ゲーム機3dの表記を適宜に用いる。また、図9〜図12の処理は、連動元ゲーム機3sのゲーム制御部33によるゲームのプレイの制御と並行して実行される処理である。ゲーム制御部33によるゲームの制御、例えば、プレイする対象の楽曲の選択、プレイの開始、プレイ中の操作の指示、あるいは操作の評価といったプレイに関連する制御処理は公知の音楽ゲーム機のそれと同様でよく、それらの処理手順の詳細は説明を省略する。
図9は、連動演出を準備するために各ゲーム機3の演出制御部34が実行する処理の手順の一例を示している。いずれかのゲーム機3にてプレイヤがゲームのプレイを開始するための所定の操作を行うと、そのゲーム機3の演出制御部34は、図9の連動元設定処理を開始する。連動元設定処理を開始すると、演出制御部34は、まず連動演出を許可するか否かをプレイヤに対して問い合わせ、その問い合わせに対する操作装置16の出力を参照してプレイヤが連動演出を許可したか否かを判別する(ステップS101)。連動演出が許可されていないと判断された場合、演出制御部34は連動元設定処理を終了する。この場合、連動演出は実行されない。ゲームがプレイされるゲーム機3にて単独演出データDrsに基づく演出が行われてもよい。例えば、連動演出によって注目を集めることを望まないプレイヤは、ステップS101の問い合わせに対して連動演出を許可しないよう指示することにより、意図しない演出の実行を事前に回避することが可能である。
一方、ステップS101にて連動演出が許可されたと判断された場合、演出制御部34は自機が連動元ゲーム機3sであると判断し、他機、すなわち他のゲーム機3に対してそれらのゲーム機3が連動先ゲーム機3dとして利用可能な状態にあるか否かを通信制御部35を介して問い合わせ、他機からの返信に基づいて他機の状態を確認する(ステップS102)。この場合の問い合わせ対象のゲーム機3は一例として同一店舗6内に設置された全てのゲーム機3であってよい。ステップS102の問い合わせを受けたゲーム機3の演出制御部34は、その問い合わせに応答して図9の連動先設定処理を開始する。連動先設定処理は、ステップS102における問い合わせ対象のゲーム機3のそれぞれにて実行される処理である。その問い合わせを受けて連動先設定処理を開始したゲーム機3の演出制御部34は、自機が連動先ゲーム機3dとして機能し得る状態か否かを判別し、その判別結果を連動元ゲーム機3sに返信する(ステップS201)。例えば、自機にてゲームがプレイされている場合、演出制御部34は連動先ゲーム機3dとして機能し得ない状態であると判断してよい。あるいは、ゲームがプレイされているか否かに関わりなく、連動演出の対象外として予め設定されているゲーム機3であれば、連動先ゲーム機3dとして機能し得ない状態であると判断されてもよい。
次に、連動先設定処理を実行している演出制御部34は、ステップS201の判別結果に基づいて自機が連動演出を実行可能か否かを判別する(ステップS202)。連動先ゲーム機3dとして機能し得ない状態であればステップS202は否定判断され、演出制御部34は連動先設定処理を終える。このようにして連動先設定処理が終了したゲーム機3は、連動演出の対象から除外される。一方、ステップS202が肯定判断された場合、そのゲーム機3の演出制御部34は、自機が連動先ゲーム機3dであると判断して、連動元ゲーム機3sから演出特定情報を取得する処理に進む(ステップS203)。
連動元ゲーム機3sの演出制御部34は、ステップS102にて各ゲーム機3が連動演出可能な状態か否かを確認すると、その確認結果に基づいて連動群LGに含まれるべきゲーム機3を確定させ、その連動群LGにおける演出ユニットRUの数(ユニット数)、及び各ゲーム機3がいずれのユニット番号の演出を担当すべきかを決定する(ステップS103)。この処理は、例えば図8の場合において、ユニット番号1〜4のいずれの演出構成をゲーム機3が担当すべきか、を決定するといったように、ユニット数に応じて定められている演出ユニットRUごとの演出パターンのいずれをゲーム機3が担当すべきかを決定する処理である。言い換えれば、各ゲーム機3のユニット番号を指定する処理と捉えてもよい。
ユニット数及び担当が決定されると、連動元ゲーム機3sの演出制御部34はプレイヤがプレイの対象として選択した楽曲を対象楽曲として判別する(ステップS104)。例えば、ゲーム制御部33にてゲームのプレイ内容が決定される場合、演出制御部34はゲーム制御部33から対象楽曲を取得すればよい。
対象楽曲が判別されると、連動元ゲーム機3sの演出制御部34は、連動元ゲーム機3sにおけるプレイに対応して各ゲーム機3にて実行されるべき演出を特定するために必要な演出特定情報を生成する(ステップS105)。演出特定情報は、連動演出データDrlを選択し、選択された連動演出データDrlのいずれのユニット番号の演出構成を担当すべきかを各ゲーム機3が判別するために必要な情報として生成される。例えば、ステップS104で判別した対象楽曲を指定する楽曲情報が連動演出データDrlを選択するために必要な情報として演出特定情報に記録される。また、各ゲーム機3に対してユニット番号を指定するユニット指定情報が演出特定情報に記録される。
演出特定情報が生成されると、連動元ゲーム機3sの演出制御部34は、その演出特定情報を連動先ゲーム機3dに対して通知する(ステップS106)。この場合、演出特定情報に含まれるユニット番号は、ステップS103で決定された担当に応じて設定される。この通知が連動先ゲーム機3dにて取得されることにより、連動先ゲーム機3dの演出制御部34は演出特定情報を取得する(ステップS203)。ステップS106及びS203の処理により、演出特定情報が連動元ゲーム機3s及び連動先ゲーム機3dの間で共有される。
演出特定情報が共有されると、各ゲーム機3の演出制御部34は、演出特定情報に基づいて連動演出で使用すべき連動演出データDrlを選択し、かつ選択された連動演出データDrlのいずれのユニット番号の演出構成を自機が担当すべきかを判別する(ステップS107、S204)。その後、連動元ゲーム機3sの演出制御部34は連動元演出処理を開始し(ステップS108)、連動先ゲーム機3dの演出制御部34は連動先演出処理を開始する(ステップS205)。以上により、演出制御部34は図9の処理を終える。
図9のステップS108及びステップS205にてそれぞれ開始される連動元演出処理及び連動先演出処理の手順の一例を図10に示す。なお、図10の連動先演出処理は、図9の連動先設定処理にてステップS203以下の処理が実行されることにより連動先ゲーム機3dとしての準備が行われた全てのゲーム機3の演出制御部34にて実行される。
連動元ゲーム機3sの演出制御部34は、図10の連動元演出処理を開始すると、まずゲームのプレイが開始されたか否かを判別し、プレイが開始されるまでその判別を繰り返す(ステップS120)。プレイ開始は例えばゲーム制御部33からプレイ開始の情報を取得することにより判別されてよい。プレイが開始されると、連動元ゲーム機3sの演出制御部34と、連動先ゲーム機3dの演出制御部34との間でプレイの進行に関する同期を設定する処理が行われる(ステップS121、S221)。この処理は、連動元ゲーム機3sにて再生される楽曲の曲中の位置を連動先ゲーム機3dでも合一に識別するための処理である。例えば、連動元ゲーム機3sから楽曲の再生開始を連動先ゲーム機3dに指示し、以降は楽曲のテンポに従って各ゲーム機3が曲中の位置を随時更新することにより、それらのゲーム機3間で曲中の位置を同期させてよい。
同期設定が完了すると、各ゲーム機3の演出制御部34は現在の曲中の位置を検出し(ステップS122、S222)、検出した位置に対応して自機が実行すべき演出パターンを連動演出データDrl及び自機のユニット番号に従って特定し(ステップS123、S223)、特定した演出パターンに従ってイルミネーション装置19の発光態様を制御することにより、自機が担当すべき演出を実行する(ステップS124、S224)。これらの処理により、連動元ゲーム機3s及び連動先ゲーム機3dのそれぞれでは、自機に対して指定された演出パターンに従って演出が行われる。
その後、連動元ゲーム機3sの演出制御部34はプレイが終了したか否かを判別する(ステップS125)。例えば、楽曲が所定の終了位置まで再生された場合にプレイ終了と判断されてよい。あるいは、プレイヤがプレイをその途中でキャンセル可能な場合には、そのキャンセル操作を受けてプレイ終了と判断されてもよい。さらに、プレイ開始時に持ち点をプレイヤに付与し、操作の評価に応じて持ち点を減算するようにプレイが進行する場合、持ち点が所定の限度を超えて減少した時点でプレイ終了と判断されてもよい。
ステップS125にてプレイ終了と判断されない場合、連動元ゲーム機3sの演出制御部34はステップS122の処理に戻り、以降はステップS125でプレイ終了と判断されない限り、ステップS122〜S124の処理を繰り返し実行する。一方、ステップS125にてプレイ終了と判断された場合、連動元ゲーム機3sの演出制御部34は連動先ゲーム機3dに対してプレイ終了を通知する(ステップS126)。その後、連動元ゲーム機3sの演出制御部34は演出を終了する(ステップS127)。
連動先ゲーム機3dの演出制御部34はステップS224にて演出を実行した後、連動元ゲーム機3sからプレイ終了が通知されたか否かを判別する(ステップS225)。プレイ終了が通知されていない場合にはステップS222の処理に戻り、以降はステップS225でプレイ終了が通知されたと判断されない限り、ステップS222〜S224の処理を繰り返し実行する。一方、ステップS225にてプレイ終了が通知されたと判断された場合、連動先ゲーム機3dの演出制御部34は演出を終了する(ステップS227)。ステップS127、S227の処理により、図10の連動元演出処理及び連動先演出処理は終了する。
以上に説明した図9及び図10の処理によれば、ゲームがプレイされるゲーム機3が連動元ゲーム機3sとして、ゲームがプレイされていない少なくとも一台のゲーム機3が連動先ゲーム機3dとしてそれぞれ選択され、それらのゲーム機3間で演出特定情報が共有される。それにより、各ゲーム機3にて、対象楽曲に対応する連動演出データDrlで指定された演出パターンを各ゲーム機3に割り当てられたユニット番号に従って分担させつつ楽曲の進行に合わせて適時に実行させ、それにより連動演出を実現することができる。
連動演出が実行されている間、連動先ゲーム機3dにて、ゲームのプレイを新たに開始することが可能であってもよい。その場合、新たにゲームがプレイされるゲーム機3を連動群LG(図5)から離脱させる一方で、連動演出を実行中のゲーム機3では演出ユニットRUのユニット数を変更させる必要が生じることがある。このような場合に備えて、ゲーム機3には、連動先ゲーム機3dにおけるプレイの開始を監視し、プレイが開始される場合には、実行中の連動演出を変更する機能が実装されている。図11は、そのような機能を実現するための処理の一例を示している。
図11の例において、連動先ゲーム機3dのそれぞれの演出制御部34は、図9の連動先演出処理と並行して、プレイ監視処理を一定の周期で繰り返し実行する。プレイ監視処理が開始されると、演出制御部34は自機にてゲームの新たなプレイが開始されるか否かを判別する(ステップS301)。この場合、例えば、プレイの開始に必要な所定の操作をプレイヤが実行したか否かを判別してもよいし、ゲーム制御部33がプレイに必要な処理を開始したか否かを判別してもよい。ステップS301にてプレイが開始されないと判断された場合、演出制御部34は今回のプレイ監視処理を終える。一方、プレイが開始されると判断された場合、演出制御部34は自機における連動演出を中止することを連動元ゲーム機3sに対して通知する(ステップS302)。続いて、演出制御部34は、自機における連動演出を中止し(ステップS303)、その後にプレイ監視処理を終える。連動演出を中止したゲーム機3は、新たに開始されるゲームのプレイに従って単独演出データDrsに基づく演出を実行してもよいし、自機を連動元ゲーム機3sとする連動演出を図9の手順に従って試みてもよい。
ステップS302の通知に対応して、連動元ゲーム機3sの演出制御部34は図11の連動元演出変更処理を開始し、まず、ステップS141にて連動中止を通知したゲーム機3を連動群LGから除外し、残っている連動元ゲーム機3s及び連動先ゲーム機3dに基づき演出ユニットRUのユニット数、及び各ゲーム機3がいずれのユニット番号の演出を担当すべきかを決定する(ステップS141)。ただし、連動群LGからゲーム機3を除外してもユニット数が減少しない場合には、図9のステップS103で決定された通りのユニット数及び担当を維持すればよい。次いで、連動元ゲーム機3sの演出制御部34は、ステップS141で決定したユニット数及び担当に従って演出特定情報を生成し(ステップS142)、得られた演出特定情報を、残っている連動先ゲーム機3dに通知する(ステップS143)。
ステップS143の通知を受けて、連動群LGに残っている連動先ゲーム機3dのそれぞれの演出制御部34は図11の連動先演出変更処理を開始し、ステップS143で通知される演出特定情報を取得する(ステップS241)。その後、連動群LG内のゲーム機3の演出制御部34は、新たな演出特定情報に基づいて、以降の図10の処理で使用すべき連動演出データDrlを選択し、かつ選択された連動演出データDrlのいずれのユニット番号の演出構成を自機が担当すべきかを判別する(ステップS144、S242)。これ以降は、図10の処理にて、ステップS144、S242で選択された連動演出データDrl及び判別されたユニット番号に従って各ゲーム機3にて演出が実行される。それにより、連動演出の途中で一部のゲーム機3が連動群LGから除外されても、その除外後の連動群LGの構成に従って連動演出が継続される。ただし、ステップS141にてユニット数及び担当に変更がなかった場合には、各ゲーム機3が引き続き同一の連動演出データDrl及びユニット番号に従って演出が続けられる。ステップS144、S242の処理後、連動元ゲーム機3s及び連動先ゲーム機3dのそれぞれの演出制御部34は図11の処理を終える。
図11の処理によれば、連動演出の実行中にいずれかの連動先ゲーム機3dにてゲームのプレイが開始される場合、そのゲーム機3を連動群LGから除外し、残されたゲーム機3の台数に応じてユニット数を更新し、更新されたユニット数に応じて連動演出データDrlを再選択して各ゲーム機3のユニット番号を再設定し、その設定に従って連動演出を継続させることが可能である。
以上に説明した図9〜図11の処理は共通プレイが実施される場合でも適用が可能である。例えば、共通プレイの対象となる二台以上のゲーム機3のそれぞれを連動元ゲーム機3sとして同一の演出ユニットRUに割り当て、いずれか一台の連動元ゲーム機3sの演出制御部34が図9の連動元設定処理、図10の連動元演出処理及び図11の連動元演出変更処理を実行して連動先ゲーム機3dに対して演出特定情報を提供するようにすればよい。共通プレイが実施される連動元ゲーム機3s間では、例えば同一のユニット番号の演出構成を担当すればよく、その場合の楽曲の特定は必ずしも演出特定情報に依存することなく、共通プレイの開始時における対象楽曲の共有といった共通プレイの実施手順に従って連動演出データDrlを選択してよい。連動元ゲーム機3sが担当すべきユニット番号を例えばユニット番号1といったごとく固定すれば、連動元ゲーム機3s間で演出特定情報を交換する必要もない。さらに、複数台の連動元ゲーム機3sが存在する場合に、その台数に応じて演出構成を差別化することにより、連動元ゲーム機3s間でも適宜に異なる演出が実行されてもよい。
次に、連動演出に関する幾つかの変形例を説明する。上記の形態では、音楽の段階に応じて指定された演出パターンの演出を各ゲーム機3が実行するものとしたが、操作評価部37による評価に応じて連動演出をさらに変化させてもよい。例えば、図12に示すように連動演出データDrlに含まれている少なくとも一つの演出パターンを複数のレベル1、2、…Nに区分し、レベルごとに異なる発光態様を指定しておく一方で、連動演出の実行中に操作評価部37から適宜に評価結果を取得し、得られた評価結果に応じたレベルの発光態様を選択して演出を実行してもよい。
図13はそのような評価結果に応じた演出の変更を実現するための処理手順の一例を示す。図13の例において、連動元ゲーム機3sの演出制御部34は連動演出の実行中に適宜の周期でレベル制御処理を開始し、まず操作評価部37から評価結果を取得する(ステップS161)。評価結果は個別の評価でもよいし、通算評価でもよい。次に、連動元ゲーム機3sの演出制御部34は、取得した評価結果に基づいて演出レベルを判別する(ステップS162)。一例として、評価結果が優れているほど演出レベルが高くなるように演出レベルが判断される。その後、連動元ゲーム機3sの演出制御部34は、判別した演出レベルを連動先ゲーム機3dに通知する(ステップS163)。さらに、連動元ゲーム機3sの演出制御部34は、ステップS162にて判別した演出レベルに対応した演出パターンを連動演出データDrlに基づいて判別し(ステップS164)、その後に図13の処理を終える。
一方、ステップS163の通知を受けた連動先ゲーム機3dの演出制御部34は図13のレベル反映処理を開始し、通知された演出レベルを取得し(ステップS261)、得られた演出レベルに対応した演出パターンを連動演出データDrlに基づいて判別する(ステップS262)。その後に、連動先ゲーム機3dの演出制御部34は図13の処理を終える。ステップS164及びS262で判別された演出パターンが図10のステップS123、S223にて演出パターンとして特定されることにより、操作の評価結果に応じて連動演出の内容を適宜に変化させることが可能である。例えば、操作が高く評価されるほど、連動演出が派手になるといったような変化を与え、プレイの状態を連動演出にも反映させてアイキャッチ効果をさらに高めることができる。なお、上記の演出変更に加えて、連動元ゲーム機3sの操作装置16が検出した操作に対応する演出が適宜に実行されてもよい。
上述した形態では、演出特定情報に対象楽曲及びユニット番号をそれぞれ判別するための情報を含めておき、各ゲーム機3がその演出特定情報に基づいて連動演出データDrlを選択し、曲中の段階、及び担当するユニット番号に対応する演出パターンを実行するようにしたが、連動演出の制御はそのような例に限られない。例えば、連動元ゲーム機3sの演出制御部34が、各演出ユニットRUが担当すべき演出パターンを楽曲の進行に応じて適時に決定し、その決定内容を演出特定情報として各ゲーム機3に通知することにより連動演出が実行されてもよい。以下、そのような態様における処理の一例を図14及び図15に基づいて説明する。なお、図14及び図15において、図9及び図10と共通する処理には同一の参照符号を付し、以下では相違点を中心として説明する。また、図14及び図15の処理では連動演出データDrlにて指定される演出パターンが、演出パターンごとにユニークなパターン番号と対応付けられたパターンファイルに記述されて記憶装置31に記録されているものとする。
図14は、図9に代えて連動群LGの各ゲーム機3が実行する連動元設定処理及び連動先設定処理を示している。ゲームのプレイが開始されるゲーム機3の演出制御部34は連動元設定処理を開始すると、図9の例と同様にステップS101〜S104の処理を実行し、連動群LGの他のゲーム機3は連動先処理を開始してステップS201及びS202の処理を実行する。ここまでは図9の処理と同様である。
一方、連動元ゲーム機3sの演出制御部34は、ステップS104の処理後、図9のステップS105〜S107の処理に代えて、ステップS104で判別した対象楽曲に対応する連動演出データDrlを連動演出に使用するデータとして選択する(ステップS107A)。その後、連動元ゲーム機3sの演出制御部34は、連動演出を開始すべきことを連動先ゲーム機3dに通知し(ステップS107B)、次いでステップS108へと進んで図15の連動元演出処理を開始する。連動先ゲーム機3dの演出制御部34は、ステップS202が肯定判断された場合、ステップS203Aに進み、連動元ゲーム機3sからの連動演出開始の通知を待って図15の連動先演出処理を開始する。
図15の連動元演出処理において、連動元ゲーム機3sの演出制御部34は、図10の例と同様にステップS120にてプレイ開始を判別し、プレイ開始と判別されると図10のステップS121を省略してステップS122で曲中の位置を検出する。その後、連動元ゲーム機3sの演出制御部34は、図10のステップS123に代えてステップS123A〜123Cの処理を順次実行する。ステップS123Aにおいて、演出制御部34は図14のステップS103で決定したユニット数及びユニット番号の担当と、ステップS107Aで選択した連動演出データDrlとに基づいて演出特定情報を生成する。この場合の演出特定情報は、例えば、連動群LGの各ゲーム機3が現時点で担当すべき演出パターンのパターン番号を指定するパターン指定情報として生成されていればよい。楽曲を指定する情報は不要である。
続くステップS123Bにおいて、演出制御部34は連動先ゲーム機3dに対してステップS123Aで生成した演出特定情報を通知する。この場合、通知先のゲーム機3のユニット番号(図14のステップS103で決定済である。)に応じて、演出特定情報で指定する演出パターンのパターン番号の指定値を変更してよい。次いで、演出制御部34はステップS123Cにて自機が担当すべき演出パターンをステップS123Aで生成した演出特定情報に基づいて特定する。以降は、図10の例と同様にステップS124〜S127の処理が実行される。
一方、連動先ゲーム機3dの演出制御部34は、図15の連動先演出処理を開始すると、連動元ゲーム機3sから通知される演出特定情報を取得し(ステップS223A)、得られた演出特定情報にて指定されているパターン番号の演出パターンを自機が担当すべき演出パターンとして特定する(ステップS223B)。その後、連動先ゲーム機3dの演出制御部34は、図10の処理と同様にステップS224、S225の処理を実行し、プレイ終了が通知されるまではステップS223A、S223B、S224、S225の処理を繰り返す一方で、プレイ終了が通知されるとステップS227で演出を終了する。以上により、図15の処理が完了する。
図14及び図15の処理は、要するに連動元ゲーム機3sの演出制御部34が対象楽曲に対応する連動演出データDrlに従って各演出ユニットRUが担当すべき演出パターンを決定し、その決定内容に従って連動群LGの各ゲーム機3に対していずれの演出パターンに従って演出を実行すべきかを逐次指示するものである。これに対して図9及び図10の処理は、連動元ゲーム機3s及び連動先ゲーム機3dのそれぞれの演出制御部34が、いずれの連動演出データDrlを利用して連動演出を実行するか、及び自機がいずれのユニット番号を担当すべきか、をプレイ開始の段階で把握し、ゲームのプレイ中は各ゲーム機3の演出制御部34が自律的に連動演出データDrlを参照して演出パターンを特定し、演出を実行するものである。なお、図15の処理においては、図13に例示したレベル制御処理が併せて実行されてもよい。また、図11に示した連動元演出変更処理及び連動先演出処理に関しては、連動元ゲーム機3sにてステップS141の処理を実行して、ユニット数及び担当を更新し、以降は更新されたユニット数及び担当に従って連動元ゲーム機3sの演出制御部34が図15のステップS123A〜S123Cの処理を実行すればよい。
以上に説明した実施形態及びその変形例においては、図9のステップS106及びS203の処理、又は図15のステップS123B及びS223Aの処理が情報共有処理の一例に相当し、図10のステップS123、S124、S223及びS224の処理、又は図15のステップS123C、S124、S223B、S224の処理が連動演出処理の一例に相当する。また、演出制御部34は図9及び図14のステップS101の処理を実行することにより、設定手段の一例として機能する。
本発明は上述した実施形態及びその変形例に限定されず、さらなる変更又は変形が施された形態にて実施されてよい。例えば、上述した形態では、図9又は図14のステップS202で否定判断されたゲーム機3を連動群LGから除外し、その除外されたゲーム機3に対しては演出特定情報を提供しないものとしたが、連動群LGに含まれているか否かに関わりなく、例えば同一店舗6内の全てのゲーム機3にて演出特定情報を共有し、その演出特定情報に基づく連動演出を実行するか否かを、各ゲーム機3が自機の都合に応じて判断してもよい。
連動元ゲーム機3s以外のゲーム機3のうち、ゲームがプレイされているゲーム機3を連動群LGから除外することは必ずしも必須ではない。例えば、ゲームがプレイされている少なくとも一台のゲーム機3を連動群LGにおける連動先ゲーム機3dとして設定し、そのゲーム機3でのプレイに差し支えない範囲で連動演出を実行させるといった変形も可能である。例えば、ゲームをプレイしているプレイヤの視界から外れた位置にある筐体10の上方のイルミネーション装置19に関してのみ、別のゲーム機3を連動元ゲーム機3sとする連動演出の一部を担当するようにその発光態様を制御するといった処理を加えることにより、ゲームがプレイされているゲーム機3も連動先ゲーム機3dとして活用されてよい。要するに、待機中のゲーム機3を活用して連動演出を実行するためには、少なくとも一台の待機中のゲーム機3が連動群LGに連動先ゲーム機3dとして含まれていればよい。
図9又は図14の連動元設定処理では、ステップS101にて連動演出を許可するか否かをプレイヤからの指示に基づいて選択しているが、連動演出の許可又は禁止は、必ずしもそのように設定することを要しない。例えば、プレイヤが連動演出を許可したか否かの判別結果をプレイヤに対応付けて保存されるプレイデータに記録し、以降はそのプレイデータの情報に従って連動演出を許可するか否かを演出制御部34が判断するものとしてもよい。その場合のプレイデータの情報は、例えばユーザ端末を用いてプレイヤがサーバ2にアクセスすることによって適宜に更新できるものとしてもよい。あるいは、連動演出の許可又は禁止は、プレイヤの指示に基づく選択に代えて、又は加えて、ゲーム機3のオペレータといった適宜の管理者からの指示に従って、ゲーム機3を単位として、あるいは店舗6を単位として設定可能としてもよい。その他にもゲームシステム1のベンダその他の者の指示に基づいて連動演出の許可又は禁止が設定されてもよい。つまり、連動演出の許可又は禁止を指示する指示者はプレイヤに限らず、その権限を付与することが適当と想定される各種の者が対象とされてよい。
図9の処理では、楽曲を指定する楽曲情報及び各ゲーム機3が担当すべき演出パターンを指定するユニット指定情報を含むように演出特定情報を生成し、図15の処理では各ゲーム機3が担当すべき演出パターンを指定するパターン指定情報を含むように演出特定情報を生成したが、演出特定情報は、連動元ゲーム機3sにおけるプレイに対応して実行されるべき演出を連動群LGに含まれる各ゲーム機3が特定することが可能な内容で構成される限り、適宜の変更が可能である。例えば、連動演出データDrlを、データごとにユニークなデータ番号を付して管理する場合には、連動元ゲーム機3sにていずれの連動演出データDrlを用いるかを決定した後、その連動演出データDrlを指定するデータ番号を、演出特定情報として連動先ゲーム機3dに通知してもよい。上記の形態では、一つの演出ユニットRUに対して二台以上のゲーム機3を含める場合を想定して、連動演出データDrlをユニット番号で区別しつつ演出パターンを指定するように構成したが、各ゲーム機3にユニークなゲーム機番号を割り当て、連動演出データDrlに基づいてどのゲーム機番号のゲーム機3がどの演出パターンを担当すべきかを連動元ゲーム機3sが決定し、その決定された内容を演出特定情報として連動群LGのゲーム機3で共有することにより、各ゲーム機3が自機に割り当てられた演出パターンに従って演出を実行するものとしてもよい。いずれにしても、演出特定情報は、連動群LGの各ゲーム機3が連動演出を構成する演出パターン群のうち、いずれの演出パターンを自機が担当して実行すべきか、が判別できるように構成されていればよく、その構成は連動演出データDrlの構成等に応じて適宜に変更されてよい。
連動群LGに含まれるゲーム機3は、同一店舗6内のゲーム機3に限られない。ネットワーク7を介して接続された二台以上の適宜数のゲーム機3が連動群LGに含まれてよい。例えば、複数の店舗6の様子を動画で配信して各店舗6で他の店舗6の様子を観察できるような環境が用意されている場合には、それらの店舗6のゲーム機3を適宜に連動群LGに含めて複数の店舗6にまたがった連動演出を実行させてもよい。あるいは、一つの店舗6内でもゲーム機3の設置形態等に応じて連動群LGに含め得るゲーム機3の範囲を適宜に区分し、区分ごとに連動演出を実行させてもよい。
上記の形態では、連動演出に必要な各種の処理をゲーム機3の制御装置30が担当するものとしたが、その処理の少なくとも一部をサーバ2が実行するものとしてもよい。例えば、複数の店舗6にまたがって連動演出を実行する場合には、サーバ2にて一元的に連動演出の実行を管理すると好都合である。あるいは、複数のゲーム機3が連動演出に必要な処理を適宜に分担して実行することにより、連動演出が実現されてもよい。
上記の形態では、ゲーム機3が音楽ゲームをプレイさせる場合において、プレイ中の楽曲の進行に応じて連動演出を制御する例を説明したが、連動演出の対象となるゲームはそのような例に限らない。音楽ゲーム以外の各種のゲームに対して連動演出が適用されてよい。
上述した実施の形態及び変形例のそれぞれから導き出される本発明の各種の態様を以下に記載する。なお、以下の説明では、本発明の各態様の理解を容易にするために添付図面に図示された対応する構成要素を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
本発明の一態様に係るゲームシステムは、ネットワーク(7)を介して通信可能な複数のゲーム機(3)を含み、各ゲーム機におけるゲームのプレイを制御するプレイ制御手段(33)と、各ゲーム機における演出を制御する演出制御手段(34)とを備えたゲームシステム(1)であって、前記演出制御手段は、前記ゲームがプレイされているゲーム機のうち、少なくとも一つのゲーム機を連動元ゲーム機(3s)とし、当該連動元ゲーム機以外の他のゲーム機のうち、少なくとも前記ゲームがプレイされていない一つのゲーム機を連動先ゲーム機(3d)としたときに、前記連動元ゲーム機におけるプレイに対応して実行されるべき演出を特定するために必要な演出特定情報を、前記連動元ゲーム機と前記連動先ゲーム機との間で共有させる情報共有処理(S106、S203;S123B、S223A)と、共有された演出特定情報に基づいて、前記連動元ゲーム機と前記連動先ゲーム機との間で前記演出が連動する連動演出を前記連動元ゲーム機及び前記連動先ゲーム機のそれぞれに実行させる連動演出処理(S123、S124、S223、S224;S12C、S124、S223B、S224)と、を実行可能とされているものである。
本発明の一態様に係るゲームシステムの演出制御方法は、ネットワーク(7)を介して通信可能な複数のゲーム機(3)を含み、各ゲーム機におけるゲームのプレイを制御するプレイ制御手段(33)と、各ゲーム機における演出を制御する演出制御手段(34)とを備えたゲームシステム(1)に適用される演出制御方法であって、前記演出制御手段に、前記ゲームがプレイされているゲーム機のうち、少なくとも一つのゲーム機を連動元ゲーム機(3s)とし、当該連動元ゲーム機以外の他のゲーム機のうち、少なくとも前記ゲームがプレイされていない一つのゲーム機を連動先ゲーム機(3d)としたときに、前記連動元ゲーム機におけるプレイに対応して実行されるべき演出を特定するために必要な演出特定情報を、前記連動元ゲーム機と前記連動先ゲーム機との間で共有させる情報共有処理(S106、S203;S123B、S223A)と、共有された演出特定情報に基づいて、前記連動元ゲーム機と前記連動先ゲーム機との間で前記演出が連動する連動演出を前記連動元ゲーム機及び前記連動先ゲーム機のそれぞれに実行させる連動演出処理(S123、S124、S223、S224;S12C、S124、S223B、S224)と、を実行させるものである。
本発明の一態様に係るゲームシステムのコンピュータプログラムは、ネットワーク(7)を介して通信可能な複数のゲーム機(3)を含んだゲームシステムのコンピュータ(30)を、各ゲーム機におけるゲームのプレイを制御するプレイ制御手段(33)、及び、各ゲーム機における演出を制御する演出制御手段(34)として機能させるように構成されたゲームシステム(1)のコンピュータプログラム(Pg)であって、前記演出制御手段に、前記ゲームがプレイされているゲーム機のうち、少なくとも一つのゲーム機を連動元ゲーム機(3s)とし、当該連動元ゲーム機以外の他のゲーム機のうち、少なくとも前記ゲームがプレイされていない一つのゲーム機を連動先ゲーム機(3d)としたときに、前記連動元ゲーム機におけるプレイに対応して実行されるべき演出を特定するために必要な演出特定情報を、前記連動元ゲーム機と前記連動先ゲーム機との間で共有させる情報共有処理(S106、S203;S123B、S223A)と、共有された演出特定情報に基づいて、前記連動元ゲーム機と前記連動先ゲーム機との間で前記演出が連動する連動演出を前記連動元ゲーム機及び前記連動先ゲーム機のそれぞれに実行させる連動演出処理(S123、S124、S223、S224;S12C、S124、S223B、S224)と、を実行させるように構成されたものである。
上記の態様によれば、ゲームがプレイされるゲーム機のみならず、ゲームがプレイされていない少なくとも一つの待機中のゲーム機を演出用のゲーム機として利用して、ゲームのプレイに対応する演出をそれらのゲーム機間で連動させつつ実行させることができる。したがって、ゲームがプレイされているゲーム機に限って演出を実行する場合と比較して、各ゲーム機の演出に相乗効果を生じさせ、それにより、待機中のゲーム機を活用してゲームの演出効果を高めることが可能である。
なお、本発明の一態様に係るコンピュータプログラムは、記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよい。この記憶媒体を用いれば、例えばコンピュータに本発明に係るコンピュータプログラムをインストールして実行することにより、そのコンピュータを利用して本発明のシステムを実現することができる。コンピュータプログラムを記憶した記憶媒体は、CDROM等の非一過性の記憶媒体であってもよい。
上記態様において、前記演出制御手段は、前記他のゲーム機のうち、前記連動元ゲーム機における前記ゲームのプレイと並行して前記ゲームがプレイされている少なくとも一つのゲーム機を前記連動演出を実行させる対象のゲーム機から除外してもよい。この態様によれば、連動元ゲーム機以外の他のゲーム機のうち、少なくとも一つのゲーム機にてゲームがプレイされる場合に、そのゲーム機を連動先ゲーム機から除外することにより、連動演出が当該ゲーム機におけるゲームのプレイの妨げになる、あるいは当該ゲーム機のプレイに対応した演出と連動演出とが整合せずに演出効果が損なわれる、といった不都合が生じるおそれを排除することが可能である。
前記プレイ制御手段は、二以上のゲーム機のプレイヤが共通のゲームをプレイする共通プレイを提供できるように構成され、前記演出制御手段は、前記情報共有処理において、前記共通プレイが行われるゲーム機のそれぞれを前記連動元ゲーム機として前記演出特定情報を共有させてもよい。共通プレイが行われる場合には、それらのゲーム機を連動元ゲーム機として機能させつつ、待機中のゲーム機を活用して共通プレイの演出効果を高めることが可能である。
前記プレイ制御手段は、複数の楽曲から前記ゲームで再生すべき楽曲を対象楽曲として選択し、選択された対象楽曲を前記ゲームのプレイ中に再生しつつ当該対象楽曲に合わせた操作をプレイヤに指示する音楽ゲームをプレイヤにプレイさせるように構成されてもよい。これによれば、音楽ゲームに対応した演出に関して、待機中のゲーム機を活用してその演出効果を高めることが可能である。
前記演出制御手段は、前記情報共有処理にて、前記対象楽曲を判別するための楽曲情報を前記演出特定情報として共有させ、前記連動演出処理にて、前記楽曲ごとに予め定められた連動演出構成から、前記対象楽曲に対応する連動演出構成を前記楽曲情報に基づいて特定し、特定された連動演出構成に従って前記連動元ゲーム機と前記連動先ゲーム機とに前記連動演出を実行させてもよい。これによれば、予め楽曲ごとに連動演出の構成が定められているために、楽曲の情報を連動元ゲーム機と連動先ゲーム機との間で共有させれば、各ゲーム機に実行すべき演出構成を判別させて連動演出を実行させることができる。したがって、演出特定情報の共有に必要な処理を軽減することが可能である。
前記連動演出構成は、前記対象楽曲の音楽構成に応じた複数の演出パターンを、前記連動元ゲーム機及び前記連動先ゲーム機のそれぞれが分担して実行するように定められてもよい。これによれば、演出特定情報に含まれた楽曲情報に従って各ゲーム機が自機の分担となる演出パターンを選択してこれを実行することにより連動演出を実現することができる。
前記連動演出構成は、少なくとも二以上の楽曲に対して共通して適用可能な共用パターンと、一の楽曲に限って適用可能な専用パターンとを含んでもよい。これによれば、演出パターンの数の増加を抑えつつ、専用パターンを用いて対象楽曲に応じた特有の演出を実現して連動演出の効果を高めることができる。
前記連動元ゲーム機における前記ゲームのプレイを評価する評価手段(37)を備え、前記演出制御手段は、前記評価手段の評価に応じて前記連動演出を変化させてもよい。これによれば、プレイの評価に応じて連動演出を動的に変化させてその効果をさらに高めることができる。
前記連動演出の許可又は禁止を、所定の指示者からの指示に従って設定する設定手段(34、S101)を備え、前記演出制御手段は、前記連動演出が許可されている場合には前記連動元ゲーム機及び前記連動先ゲーム機に前記連動演出を実行させ、前記連動演出が禁止されている場合には、各ゲーム機による前記連動演出を実行させないようにしてもよい。これによれば、プレイヤが連動演出を望まない、あるいはゲーム機が置かれた環境下で別途のイベント等が行われて連動演出を行うには相応しくない状態にあるといったように、連動演出を実行すべきでない何らかの事情が存在する場合に、連動演出の禁止を設定することにより、連動演出を一時的に停止させることが可能である。