JP6798829B2 - 扉の隙間遮蔽構造 - Google Patents
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Description
本発明の請求項1記載の扉の隙間遮蔽構造は、対向する端面43,45同士の間が隙間37を有して離間し、一方の前記端面43が扉回転中心線41に直交する平断面で平坦面に形成されるとともに、他方の前記端面45が凸曲面35で形成される扉19及び袖壁15と、
前記扉回転中心線41に沿って延在して一方の前記端面43に取り付けられる遮蔽部材39と、
前記遮蔽部材39に形成され一方の前記端面43に平行に取り付けられる帯状の基板47と、
可撓性を有し前記基板47の一対の平行な長手縁部のうち前記扉19の通常時の開閉側と反対側となる外側の前記長手縁部48に沿って形成され、閉扉時に前記隙間37を通して視認が可能となる領域55を特定する前記平断面における2本の交差する視線57を跨いで突出し、前記扉19の通常時の開閉動で他方の前記端面45に非接触または軽接触となる目隠し片49と、
を具備し、
前記目隠し片49は、前記平断面において前記隙間37に向かう面側が凸となる湾曲形状で形成されることを特徴とする。
前記扉回転中心線41に沿って延在して一方の前記端面43に取り付けられる遮蔽部材39と、
前記遮蔽部材39に形成され一方の前記端面43に平行に取り付けられる帯状の基板47と、
可撓性を有し前記基板47の一対の平行な長手縁部のうち前記扉19の通常時の開閉側と反対側となる外側の前記長手縁部48に沿って形成され、閉扉時に前記隙間37を通して視認が可能となる領域55を特定する前記平断面における2本の交差する視線57を跨いで突出し、前記扉19の通常時の開閉動で他方の前記端面45に非接触または軽接触となる目隠し片49と、
を具備し、
前記基板47と前記目隠し片49との隙間側の入隅部には、V字状溝59が形成されていることを特徴とする。
前記基板47と前記目隠し片49との隙間側の入隅部には、V字状溝59が形成されていることを特徴とする。
前記遮蔽部材39は、少なくとも前記目隠し片49が、弾性材からなることを特徴とする。
一方の前記端面43には前記扉回転中心線41に沿って延在する嵌入溝51が形成され、
一方の前記端面43に対面する前記基板47の背面には、前記嵌入溝51に嵌入する嵌入突条53が突設されることを特徴とする。
図1は本発明の実施形態に係る扉の隙間遮蔽構造を備えたトイレブースの全体斜視図である。
本実施形態に係る扉の隙間遮蔽構造は、例えばトイレブース11に好適に適用される。トイレブース11は、隔壁13により各個室が仕切られる。隔壁13の端には、直交方向の袖壁である袖パネル15がT形或いはL形となって接続される。隣接する袖パネル15の間は、室内16の開口部17となる。開口部17を挟んで隣接する一方の袖パネル15には、扉19が取り付けられる。扉19は、吊元がヒンジ軸21により回転自在に支持される。扉19は、室内16に向かって開放される(図1中矢線A)。つまり、内開きである。扉19は、通常時の閉扉時、外方向への開放が、扉19の上部に設けられて袖パネル15に当たる戸当たり部材23により規制される。
扉19は、室内16側に施解錠装置25を備える。施解錠装置25は、ロックボルト27を、袖パネル15の室内面に設けたストライク29に対して所定長のストローク31で進退して係止・係止解除可能となる。施解錠装置25は、扉19の室外32側に表示板33を有する。表示板33は、ロックボルト27の施解錠の状態を室外32へ表示する。この表示板33には、図示しないが非常開放時用のキー差込口が設けられている。施解錠装置25は、施錠状態において、室外32からキー差込口に非常解錠キーを挿入して回すことにより解錠、すなわちロックボルト27の後退が可能となる。
また、戸当たり部材23は、通常時の閉扉で、袖パネル15に当たり、扉19の外側(室外32側)への開扉を規制している。この戸当たり部材23は、上から押し下げると下方へスライドが可能となる。戸当たり部材23は、下側へのスライド位置で、室内16側への揺動(図3中破線で示す)が可能となる機構を備えている。従って、戸当たり部材23は、非常開放時、下側へスライドすることにより、扉19の規制を解除し、扉19の外開き(図3中矢線B)を可能としている。
遮蔽部材39は、基板であるエッジ本体47と、目隠し片49と、を有する。エッジ本体47は、帯板状に形成され、パネル端面43に平行に取り付けられる。パネル端面43には扉回転中心線41に沿って延在する嵌入溝51が連続形成される。パネル端面43に対面するエッジ本体47の背面には、嵌入溝51に嵌入する嵌入突条53が突設される。遮蔽部材39は、例えばパネル端面43とエッジ本体47の背面とに予め接着剤が塗布され、嵌入溝51に嵌入突条53を嵌入することにより接着固定される。なお、好ましくは、嵌入溝51は、パネル端面43の厚さ幅の略中央に位置して形成され、また、嵌入突条53は、エッジ本体47の幅長における略中央に位置して形成される。これにより、後述する目隠し片49の位置を、袖パネル15の表裏面(室内外面)に対して、どちらの向きに配置するかを選択して、すなわち左右勝手の違いに合わせて設定可能となる。
目隠し片49は、可撓性を有する。本実施形態では、目隠し片49は、素材に軟質な樹脂やゴムを用いることにより弾性を有している。この目隠し片49は、1〜2mm程度の厚みで形成することができる。
目隠し片49は、閉扉時に隙間37を通して室内外方向での視認が可能となる視野領域55を特定する平断面における2本の交差する視線57を跨いで突出する。図6に示すように、本実施形態では、エッジ本体47の長手縁部48から延びる目隠し片49が、隙間37を塞ぐように延び、視野領域55を覆い、その先端が視野領域55の境界部分となる視線57よりも扉19の扉端面45に接近する。この目隠し片49は、扉19の通常時の開閉動では、扉端面45に非接触または軽接触、すなわち軽く接触しても可能な状態となる。また、目隠し片49は、やや傾斜して扉19の厚みの中央方向に向かう斜め方向に突出する。
本実施形態において、遮蔽部材39は、エッジ本体47と目隠し片49との隙間側の入隅部に、V字状溝59が形成される。遮蔽部材39は、V字状溝59が形成されることにより、エッジ本体47に対して斜めに延び、エッジ本体47から扉端面45に向かう目隠し片49の突出長を抑制しながら、目隠し片49自体の長さが長く確保されている。
図8は笠木を有するトイレブースの斜視図である。
なお、図例では、笠木61を備えるトイレブース11を示す。戸当たり部材23は、扉19の上端に設けられ、笠木61の室内側に当たって扉19の外開きを規制する。
非常開放時、戸当たり部材23は、横にスライドされることで、下端の軸部にて揺動が可能となって室内16側に倒される(図9中一点鎖線)。倒された戸当たり部材23は、笠木61と干渉しなくなる。これにより、扉19は、外開きが可能となる(図9中矢線B)。
扉19は、外開き(図10中矢線B)されると、扉端面45の凸曲面35が目隠し片49に当たる。扉19がさらに開かれると、目隠し片49が扉端面45に押圧されて外側(室外32側)に変形する。目隠し片49は、扉19が外側へ開放された後には、弾性により元の位置に戻る。
なお、非常時ということで、目隠し片49は、その際に破損してしまっても構わないが、扉19を戻すことで目隠し片49も形状が戻り、再利用可能となることがより好ましい。
本実施形態に係る扉の隙間遮蔽構造では、遮蔽部材39の目隠し片49がヒレ状であり、やや傾斜して斜め方向(扉19の厚みの中央方向)に突出する。目隠し片49は、湾曲凸面63(図6参照)を備える。湾曲凸面63は、扉19の通常開放方向と同方向に突出する凸面となり、扉19の非常開放時に扉19と当接する。
遮蔽部材39は、非常開放状態の扉19を戻すときに、エッジ本体47との間にV字状溝59を有することで、目隠し片49がエッジ本体47側に倒れやすくなり、扉19の復帰を容易にする。
その結果、エッジ本体47にV字状溝59を形成して目隠し片49自体の突出長を長く形成できるので、目隠し片49を変形しやすくでき、非常開放時には、扉19をスムーズに通過させることができるとともに、元の形にも戻りやすくできる。
図11は目隠し片が平板状に形成される変形例の要部平断面図である。
この変形例に係る扉の隙間遮蔽構造は、目隠し片65が平板状に形成され、隙間37に向かって傾斜し突出する。
この目隠し片65によれば、開口部17を通過して室内16へ入る際の引っ掛かりを生じにくくできる。
この変形例に係る扉の隙間遮蔽構造は、目隠し片67がエッジ本体47に垂直方向で突設される。
この目隠し片67によれば、開口部17を出入りする際の両方の方向で引っ掛かりを生じにくくできる。また、室外32側からの目隠し片67の見栄えが平滑となり、袖パネル15側との意匠性等をコーディネートできる。
この変形例に係る扉の隙間遮蔽構造は、目隠し片69が肉厚の平板状に形成され、エッジ本体47に垂直方向で突設される。
この目隠し片69によれば、強度を高めることができ、例えば運搬時や設置施工時に破損しにくくできる。また、上記同様に室外32側からの目隠し片67の見栄えが平滑となり、袖パネル15側との意匠性等を考慮できる。
この変形例に係る扉の隙間遮蔽構造は、目隠し片71がエッジ本体47との付け根に括れ部73を有する。この括れ部73は、上記のV字状溝59と異なる。V字状溝59は、エッジ本体47の平坦表面に切り込まれるように形成されるが、括れ部73は、平坦表面はそのままで目隠し片71の付け根部分のみが切り込まれる。
この目隠し片71によれば、内外いずれの方向にも屈曲しやすくできる。
この変形例に係る扉の隙間遮蔽構造は、基板であるエッジ本体47の両側縁部分にカバー片75,75が延設される。カバー片75は、パネル端面43の両縁部からそれぞれの表面へ延びるように形成され略コ字状に形成されており、袖パネル15のパネル端面43を覆うように取り付けられる。
このカバー片75によれば、パネル端面43が被われ、エッジ本体47の取り付け状態がずれるようなことがあっても、パネル端面43とエッジ本体47との隙間などを表出させず見栄えが悪くならないようになる。
この変形例に係る扉の隙間遮蔽構造は、基板であるエッジ本体47の表面である扉19の端面45に対向する面が凸曲面77で形成される。すなわち、隙間37を挟んで向かいあう両端面43,45が凸曲面35,77となる。
この凸曲面77によれば、隙間37を形成する両側が凸曲面同士となり、角部分の無い構造となって、意匠性が向上する。
この変形例に係る扉の隙間遮蔽構造は、隙間37を挟んで対向する面が双方とも平坦な面となるように、扉端面45とエッジ本体47の各面が平面79とされる。なお、この例においては、扉19の厚さを袖パネル15の厚さよりも小さく設定しており、すなわち、扉19の構成として袖パネル15と異なる厚みで構成する組み合わせであっても、扉端面45とエッジ本体47との隙間37を目隠し片49で目隠し可能となる。
この変形例では、袖パネル15と扉19とが異なる意匠である場合にも対応可能であり、すなわち隙間37を挟む対向面が平坦同士であっても、目隠し可能である。
この変形例に係る扉の隙間遮蔽構造は、上記した扉端面45が平坦な扉19の厚さよりも厚みのある扉19の例とされ、すなわち扉端面45が幅長が大きく、扉19の厚みが袖パネル19の厚さと略同一な状態であり、隙間37を挟んで対向する端面43,45が、それぞれ平面81よりなる。この場合、目隠し片83は、図18に示すように、隙間37とは反対の方向の面側が凸の湾曲形状とされ、扉端面45の縁部分を覆うような延出形状となる。
この変形例では、隙間37を挟む袖パネル15と扉19の対向する面81が平坦同士であっても目隠し可能である。また、目隠し片83が扉19の開閉時には接触せず、非常開放時には容易に変形し、開扉の障害とならない。
この変形例に係る扉の隙間遮蔽構造は、袖パネル15のパネル端面43に、凹溝85が扉回転中心線41に沿う長手方向に沿って延在し、この凹溝85の奥方となる底面部分に嵌入溝51が連続形成され、また、パネル端面43に対面するエッジ本体47の背面には、凹溝85に嵌合する嵌合凸部87と嵌入溝51に嵌入する嵌入突条53とが突設されている。遮蔽部材39は、例えばパネル端面43とエッジ本体47の背面、嵌合凸部87と凹溝85等に予め接着剤が塗布され、嵌入溝51に嵌入突条53を嵌入することにより接着固定される。なお、嵌合凸部87および凹溝85は、パネル端面43やエッジ本体47の背面に対して直交した面を備える形状ではなく、図示のように末広がり状の断面台形状に形成されることが好ましい。
この変形例では、パネル端面43とエッジ本体47背面とが多段状に形成されて接着面積を増やすこととなり、平坦面同士の接着よりも接着強度が増し、エッジ部材47のパネル端面43に対する密着性が増すこととなる。また、断面台形状としたことで、パネル端面43への挿着性、作業性が良好となる。
また、遮蔽部材39の取り付け位置については、上記実施形態に限らず、扉19の戸先側でもよいし、吊元側の袖パネル(袖壁)19、扉19のどちらでもよい。また、扉の隙間遮蔽構造は、扉19の左右勝手違いにも対応可能とすることができる。さらに、遮蔽部材39は、扉19と袖パネル(袖壁)15との両方に設けられていてもよい。
19…扉
35…凸曲面
37…隙間
39…遮蔽部材
41…扉回転中心線
43…一方の端面(パネル端面)
45…他方の端面(扉端面)
47…基板(エッジ本体)
49…目隠し片
51…嵌入溝
53…嵌入突条
59…V字状溝
Claims (5)
- 対向する端面同士の間が隙間を有して離間し、一方の前記端面が扉回転中心線に直交する平断面で平坦面に形成されるとともに、他方の前記端面が凸曲面で形成される扉及び袖壁と、
前記扉回転中心線に沿って延在して一方の前記端面に取り付けられる遮蔽部材と、
前記遮蔽部材に形成され一方の前記端面に平行に取り付けられる帯状の基板と、
可撓性を有し前記基板の一対の平行な長手縁部のうち前記扉の通常時の開閉側と反対側となる外側の前記長手縁部に沿って形成され、閉扉時に前記隙間を通して視認が可能となる領域を特定する前記平断面における2本の交差する視線を跨いで突出し、前記扉の通常時の開閉動で他方の前記端面に非接触または軽接触となる目隠し片と、
を具備し、
前記目隠し片は、前記平断面において前記隙間に向かう面側が凸となる湾曲形状で形成されることを特徴とする扉の隙間遮蔽構造。 - 対向する端面同士の間が隙間を有して離間し、一方の前記端面が扉回転中心線に直交する平断面で平坦面に形成されるとともに、他方の前記端面が凸曲面で形成される扉及び袖壁と、
前記扉回転中心線に沿って延在して一方の前記端面に取り付けられる遮蔽部材と、
前記遮蔽部材に形成され一方の前記端面に平行に取り付けられる帯状の基板と、
可撓性を有し前記基板の一対の平行な長手縁部のうち前記扉の通常時の開閉側と反対側となる外側の前記長手縁部に沿って形成され、閉扉時に前記隙間を通して視認が可能となる領域を特定する前記平断面における2本の交差する視線を跨いで突出し、前記扉の通常時の開閉動で他方の前記端面に非接触または軽接触となる目隠し片と、
を具備し、
前記基板と前記目隠し片との隙間側の入隅部には、V字状溝が形成されていることを特徴とする扉の隙間遮蔽構造。 - 請求項1記載の扉の隙間遮蔽構造であって、
前記基板と前記目隠し片との隙間側の入隅部には、V字状溝が形成されていることを特徴とする扉の隙間遮蔽構造。 - 請求項1〜3のいずれか1つに記載の扉の隙間遮蔽構造であって、
前記遮蔽部材は、少なくとも前記目隠し片が、弾性材からなることを特徴とする扉の隙間遮蔽構造。 - 請求項1〜4のいずれか1つに記載の扉の隙間遮蔽構造であって、
一方の前記端面には前記扉回転中心線に沿って延在する嵌入溝が形成され、
一方の前記端面に対面する前記基板の背面には、前記嵌入溝に嵌入する嵌入突条が突設されることを特徴とする扉の隙間遮蔽構造。
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