JP6797373B2 - ガス電子増幅器用電極、ガス電子増幅器及びガス電子増幅器用電極の製造方法 - Google Patents

ガス電子増幅器用電極、ガス電子増幅器及びガス電子増幅器用電極の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ガス電子増幅器用電極、ガス電子増幅器及びガス電子増幅器用電極の製造方法に関する。
近年、粒子線または電磁波の検出を行う検出器として、電子雪崩増幅を利用したガス電子増幅器が知られている(例えば、特許文献1)。ガス電子増幅器には、ガス電子増幅器用電極が用いられている。
ガス電子増幅器用電極は、絶縁性を有する部材と、部材の両面に被覆された導電膜とを有し、平面視で部材及び導電膜を貫通する貫通孔が複数形成されている。ガス電子増幅器用電極の両面に形成された導電膜に電位差を与えると、貫通孔内に強い電場が作り出される。所定のガス雰囲気中にガス電子増幅器用電極を配設すると、貫通孔内に入射し、強い電場により加速された電子がガス原子と衝突し、電子雪崩増幅が生じる。
ガス電子増幅器用電極に用いられる絶縁性を有する部材としては、ポリイミド等からなるフィルム部材が用いられることが一般的である(例えば、特許文献2)。一方で、ポリイミド等からなるフィルム部材に代えて、ガラス材を用いる検討も進められている(例えば、特許文献3及び4)。
特表2001−508935号公報 特開2006−302844号公報 特開2013−254584号公報 再公表WO2012/073758号公報
しかしながら、これまでのガス電子増幅器用電極は、動作の安定性および信頼性が充分とは言えなかった。また安価かつ量産性に優れたガス電子増幅器用電極の製造方法も実現できていないというのが現状であった。
例えば、ガス電子増幅器用電極にはポリイミドフィルムや液晶ポリマー(LCP)等の有機物を、絶縁性を有する部材として用いることが一般的に行われている。しかしながら、これらの有機物を用いたガス電子増幅器用電極は、以下のような課題を有する。
まず一つ目の課題としては、有機物はアーク放電耐性が弱く、放電により炭化導電路が形成されることである。炭化導電路とは、放電により有機物の一部が炭化したものである。炭化導電路が形成されると、ガス電子増幅器用電極の両面に形成された導電膜同士が短絡し、貫通孔内に電場を生み出すことができなくなる。
二つ目の課題としては、放出ガスが発生するという問題である。放出ガスは電子雪崩を妨げてしまう。
これに対し、特許文献3及び4に記載されたガラス材を用いたガス電子増幅器用電極は、上記のような有機フィルム特有の問題は発生しない。しかしながら、特許文献3及び4に記載された感光性ガラスに代表されるガラス材は高価であり、割れやすい。
また従来のガス電子増幅器用電極は、その製造工程においても課題を有する。従来のガス電子増幅用電極は、大きく分けて以下の二つの方法で作製されている。
一つ目の製造方法は、導電膜を形成後にフォトリソグラフィーにより貫通孔を形成する方法である。主に有機フィルムを用いたガス電子増幅器用電極の製造方法として用いられている。この方法では、フォトリソグラフィーにより導電層の一部を除去し、残存した導電層をマスクとしてウェットエッチング又はレーザー加工により貫通孔を形成する。
しかしながら、この方法によって形成された貫通孔は、エッチング速度の影響又はレーザーの焦点深度の影響を受けて、傾斜面を有するものとなる。貫通孔が傾斜面を有するということは、すなわち貫通孔の径が厚み方向で変化することを意味する。貫通孔の径が厚み方向で大きく異なると、電界強度を安定させることができない。
またフォトリソグラフィーは、レジスト塗工、露光、現像、エッチング、レジスト剥離と工程が多い。工程が多いと加工費も嵩み、量産性よくガス電子増幅器用電極を作製することができない。
二つ目の製造方法は、絶縁性を有する部材に貫通孔を形成した後に、導電膜を成膜する方法である。主にガラス材を用いたガス電子増幅器用電極の製造方法として用いられている。この場合でも、フォトリソグラフィーを用いるため、貫通孔の加工工程が多くなる。また成膜時に貫通孔内部に金属付着が起こり、放電の原因となってしまう。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、動作の安定性および信頼性が高いガス電子増幅器用電極、及び、そのガス電子増幅器用電極を用いたガス電子増幅器を提供することを目的とする。また安価かつ量産性に優れたガス電子増幅器用電極の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、絶縁性を有する部材としてセラミックスを用いることを見出した。またその結果、加工工程を簡略化できることを見出した。上記の目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
(1)本発明の一態様に係るガス電子増幅器用電極は、複数の貫通孔を有し、ガス中において電子を増幅するガス電子増幅器用電極であって、セラミックスからなる絶縁層と、前記絶縁層の両面に形成された導電層と、を備える。
(2)上記(1)に記載のガス電子増幅器用電極において、前記絶縁層の厚み方向中央における前記貫通孔の孔径が、前記絶縁層の一面における前記貫通孔の孔径の0.9倍〜1.0倍であってもよい。
(3)上記(1)又は(2)のいずれかに記載のガス電子増幅器用電極において、前記貫通孔のアスペクト比が、0.5以上であってもよい。
(4)本発明の一態様にかかるガス電子増幅器は、上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載のガス電子増幅器用電極を有する。
(5)本発明の一態様に係るガス電子増幅器用電極の製造方法は、両面に導電層が形成されたセラミックスを準備する工程と、前記導電層が形成されたセラミックスに打抜き加工又はレーザー加工により貫通孔を形成する工程と、を有する。
(6)上記(5)に記載のガス電子増幅器用電極の製造方法において、前記貫通孔を形成する工程が、打抜き加工であってもよい。
(7)上記(5)又は(6)のいずれかに記載のガス電子増幅器用電極の製造方法において、前記貫通孔を形成後に、エッチング処理をさらに行ってもよい。
(8)上記(5)〜(7)のいずれか一つに記載のガス電子増幅器用電極の製造方法において、前記導電層間に動作時の電位差以上の電位差を加えるエージング工程をさらに行ってもよい。
本発明の一態様に係るガス電子増幅器用電極は、絶縁性を有する部材がセラミックスであるため、短絡等の問題の発生を抑制できる。また絶縁性を有する部材として感光性ガラス等を用いる場合と比較して安価である。
本発明の一態様に係るガス電子増幅器は、上述のガス電子増幅器用電極を用いるため、電子の増幅率を高めることができる。
本発明の一態様に係るガス電子増幅器用電極の製造方法によれば、安価かつ効率的にガス電子増幅器用電極を得ることができ、量産性を高めることができる。
本発明の一態様に係るガス電子増幅器の模式図である。 本発明の一態様に係るガス電子増幅器用電極の斜視模式図である。 本発明の一態様に係るガス電子増幅器用電極の製造方法を説明するための模式図である。 実施例1及び比較例1のガス電子増幅器用電極の放出ガス量を比較したグラフである。 実施例1及び比較例1のガス電子増幅器用電極の測定画像であり、(a)は実施例1のガス電子増幅器用電極の平面及び断面画像であり、(b)は比較例1のガス電子増幅器用電極の平面及び断面画像である。 実施例2及び比較例2で測定したガス電子増幅器の増幅特性を示したグラフである。 (a)エッチング処理前と(b)エッチング処理後のガス電子増幅器用電極の断面を測定した断面画像である。 エッチング処理前後のガス電子増幅器用電極を用いたガス電子増幅器の増幅特性を示したグラフである。 エッチング処理前後のガス電子増幅器用電極の導電層間に印加した電極間電圧に対する放電回数のグラフである。
以下、本発明の一態様に係るガス電子増幅器用電極、ガス電子増幅器及びガス電子増幅器用電極の製造方法について、図を適宜参照しながら詳細に説明する。
以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などは実際とは異なっていることがある。以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であり、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
「ガス電子増幅器」
図1は、本発明の一態様に係るガス電子増幅器の模式図である。ガス電子増幅器は、入射した粒子線又は電磁波により発生した電子を、電子雪崩増幅を利用して増幅し、検出するものである。
「電子雪崩増幅」とは、強い電場中で自由電子が気体分子と衝突することで、気体分子から電子が叩き出され、叩き出された電子が電場により加速し、さらに他の気体分子と衝突することで、加速度的に電子数が増える現象をいう。
「粒子線」は、アルファ線、ベータ線、陽子線、重荷電粒子線、電子線、中性子線、宇宙線等が含まれる。また「電磁波」には、電波(低周波〜マイクロ波)、光(赤外線〜紫外線)、X線、ガンマ線が含まれる。検出ガスの種類、作り出す電場の強さ等を適宜選択することで、所望の検出対象を検出することができる。
図1に示すガス電子増幅器100は、所定のガス電子増幅器用電極10と、ドリフト電極11と、読み出し電極12と、チャンバー20と、読み取り手段30と、図示略の電圧印加手段と、を有する。図1ではガス電子増幅器用電極10は一枚しか設置されていないが、ドリフト電極11と読み出し電極12の間に複数枚挿入してもよい。
チャンバー20には、ガス供給路22とガス排出路23が接続されており、チャンバー20内に反応ガスを流通可能である。反応ガスとしては、アルゴン、ネオン等の希ガス又はこれらを含む混合ガスを用いることができる。
ドリフト電極11及び読み出し電極12には、図示略の第1電圧印加手段が接続され、所定の電圧を印加可能となっている。またガス電子増幅器用電極10の両面には、図示略の第2電圧印加手段が接続され、所定の電圧を印加可能となっている。
ガス電子増幅器用電極10、ドリフト電極11及び読み出し電極12のそれぞれに電圧を印加することで、ドリフト電極11とガス電子増幅器用電極10の間の領域(以下、「ドリフト領域」という)13、ガス電子増幅器用電極10と読み出し電極12の間の領域(以下、「インダクション領域」という)14には、電界が発生する。またガス電子増幅器用電極10の貫通孔3内にも電界が発生する。
チャンバー20の入射口21から入射した粒子線又は電磁波は、ドリフト領域13で反応ガスを電離させ電子を発生させる。発生した電子は、ドリフト領域13に生じた電界によって、ガス電子増幅器用電極10へ向かって引き寄せられる。
そして電子は、ガス電子増幅器用電極10内の貫通孔3を通過する際に、電子雪崩増幅を生じ、電子数が増倍する。増幅した電子は、インダクション領域14に生じた電界により読み出し電極12側に引き寄せられる。そして、読み出し電極12に到達した電子は、読み取り手段30によって外部に読み出される。読み出し電極12は、エリアごとに区分けされており、どのエリアにどれだけの電子が測定されたかを読み出し手段30では判定することができる。ガス電子増幅器では、上述のように検出対象である粒子線又は電磁波を測定できる。
「ガス電子増幅器用電極」
図2は、本発明の一態様に係るガス電子増幅器用電極の斜視模式図である。ガス電子増幅器用電極10は、絶縁層1と、絶縁層1の両面に形成された導電層2とを備える。図2に示すように、ガス電子増幅器用電極10には、絶縁層1及び導電層2を貫く貫通孔3が複数形成されている。
ガス電子増幅器用電極10の両面には、上述のように図示略の第2電圧印加手段が接続され、電圧を印加可能となっている。導電層2は、図2に示すように平面視で連続しているため、第1電圧印加手段30との接点はそれぞれ1点でよい。二つの導電層2に異なる電圧を印加することで、貫通孔3内に強い電場を生み出すことができる。
絶縁層1は、セラミックスからなり、ファインセラミックスであることが好ましい。本明細書においてセラミックスとは、無機物を焼き固めた焼結体を意味する。ファインセラミックスとは、目的の機能を発現させるために、化学組成、微細組織、形状及び製造工程が制御されたセラミックスをいう。具体的には、低温焼結セラミックス(LTCC)、高温焼結セラミックス(HTCC)等を用いることが好ましい。
二つの導電層2間には、300V〜700V程度の電位差を与える。そのため、有機物を絶縁層として用いると、有機物の炭化による短絡が発生することがある。また電圧印加による発熱に伴い、有機物からのガス発生も避けることができない。これに対し、無機物であるセラミックスを絶縁層1に用いると、炭化することが無いため炭化導電路に伴う短絡を避けることができる。またガスもほとんど発生しないため、ガス電子増幅器用電極10の動作の安定性および信頼性を高めることができる。
また無機材料の中でもセラミックスは、感光性ガラス等に代表される機能性ガラスと比較して安価である。さらにガラス等と比較すると柔らかく、加工性にも優れる。そのため、貫通孔3を所望の形状に加工しやすい。
また絶縁層に感光性ガラスを用いる場合は、反応ガスとして安価なアルゴンを用いることが難しく、高価なネオンを用いることが好ましいという報告がされている。これに対し、絶縁層1がセラミックスからなるガス電子増幅器用電極10は、安価なアルゴンを好適に用いることができる。
導電層2は、導電性を有する無機物質であればよい。例えば、銀、銅、金、クロム、ITO等を用いることができる。導電層2は、蒸着、スパッタ等により成膜されたものであっても、塗布等により形成されたものであってもよい。
貫通孔3は、ガス電子増幅器用電極10において、平面視で規則的に配列している。貫通孔3の孔径及び配列間隔(ピッチ)は適宜設定することができる。ガス電子増幅器100の増幅率を高めるためには、孔径を大きくし、ピッチを狭め、開口率を高めることが好ましい。絶縁層が有機物からなる場合は、強度を維持することができないため、孔径:ピッチ=1:2の関係とすることが一般的であった。これに対し、セラミックスからなる絶縁層1は、有機物を用いた場合より硬く高い強度を有するため、より開口率を高めることができる。
貫通孔3の孔径は、厚み方向で略一定であることが好ましい。ここで、略一定とは、絶縁層1の厚み方向中央における貫通孔3の孔径が、絶縁層1の一面における貫通孔3の孔径の0.9倍〜1.0倍であることを意味する。ここで、絶縁層1の一面とは、後述する製造方法において打抜き加工を行う場合はポンチが押し付けられる面に対し反対側の面を意味し、レーザー加工を行う場合はレーザーが照射される面を意味する。
貫通孔3の孔径が厚み方向で略一定となると、貫通孔3内に生じる電界を均一になる。また電界が均一になることで、部分的に電界強度が大きく低下することを抑制することができる。すなわち、貫通孔3の孔径を厚み方向で略一定とすることで、導電層2に印加する電圧が低電圧の段階から、貫通孔3内で電子雪崩増幅を行うことができるだけの電界強度を発生させることができる。
また貫通孔3の孔径が厚み方向で略一定であると、貫通孔3のアスペクト比を高めることができる。アスペクト比は0.5以上であることが好ましい。アスペクト比とは、絶縁層1の一面における貫通孔3の孔径に対する貫通孔3の深さ(絶縁層1及び導電層2の厚みの和)の比を意味する。
貫通孔3の形状が厚さ方向に変化する場合、貫通孔3の孔径は厚さ方向中央部において最も小さくなる。すなわち、絶縁層1の一面における貫通孔3の孔径が広くても、貫通孔3を平面視した際の実質的な開口率は狭くなってしまう。つまり貫通孔3の形状が厚み方向に変化する場合、アスペクト比が高くなるとガス電子増幅器100の増幅率特性を最大限に得ることができない。
これに対し、貫通孔の孔径が厚み方向で略一定であれば、アスペクト比を高めても、実質的な開口率に差は生じない。すなわち、アスペクト比を高めても、ガス電子増幅器100の増幅率特性を低下させることはない。またアスペクト比を高めることができれば、導電層2間の短絡をより発生しにくくすることもできる。
上述のように、本発明の一態様に係るガス電子増幅器用電極10によれば、炭化導電路による短絡を抑制することができると共に、放出ガスの発生を抑制することができる。そのため、ガス電子増幅器用電極の動作の安定性および信頼性を高めることができる。
また本発明の一態様に係るガス電子増幅器は、上述のガス電子増幅器用電極を用いるため、電子の増幅率特性を高めることができる。
「ガス電子増幅器用電極の製造方法」
本発明の一態様に係るガス電子増幅器用電極の製造方法は、両面に導電層が形成されたセラミックスを準備する工程と、導電層が形成されたセラミックスに打抜き加工又はレーザー加工により貫通孔を形成する工程とを有する。
図3は、本発明の一態様に係るガス電子増幅器用電極の製造方法を説明するための模式図である。まず準備工程として、両面に導電層2が形成されたセラミックス4を準備する。準備工程は特に問わない。
例えば、市販のフィルム状のセラミックス4を購入し、その両面に導電層2を形成してもよい。導電層を形成する方法としては、スパッタ、蒸着等により導電層を成膜してもよいし、塗布等により金属ペーストを塗工してもよい。またフィルム状のセラミックス4の一面に導電層2を形成し、一面に導電層2が形成されたセラミックス同士を導電層2が外側に向くように接合してもよい。
次いで、両面に導電層が形成されたセラミックス4に貫通孔3を形成する。貫通孔3は、打抜き加工又はレーザー加工により形成する。図3において図示左側の工程が打抜き加工による貫通孔を作製する工程に対応し、図示右側の工程がレーザー加工による貫通孔を作製する工程に対応する。
打抜き加工とは、打ち抜き部材5を用いて穴あけを行う穴あけ加工を意味する。打抜き部材5としては、例えばポンチ等を用いることができる。ポンチとは、一般には穴あけ加工を行う部分に打ち付けて目印をつける工作物を意味するが、ここでは打ち抜き用の工作物としても用いることができる。
打抜き加工は、柔らかい有機物等には用いることが難しい。またガラス等に対して打抜き加工を行うと、ガラス等が破損することがある。すなわち、打抜き加工は、絶縁層としてセラミックス4を用いた場合に、好適に用いることができる。
レーザー加工は、レーザーを用いた穴あけ加工を意味する。レーザーとしては、YAGレーザー、COレーザー等を用いることができる。
打抜き加工又はレーザー加工により貫通孔3を形成することで、ガス電子増幅器用電極10の製造工程を簡略化できる。フォトリソグラフィーを用いた作製工程では、貫通孔3を形成するためにレジスト塗布、マスク露光、現像、エッチング、レジスト剥離と少なくとも5工程を行う必要があったのに対し、打抜き加工又はレーザー加工を用いた作製工程では、貫通孔3を1工程で形成することができる。すなわち、製造設備の簡素化、スループットの向上等によりガス電子増幅器用電極10の製作コストを低減することができ、量産化可能になる。
貫通孔3は、打抜き加工又はレーザー加工のいずれの方法によっても行うことはできるが、打抜き加工に作製することが好ましい。打抜き加工によって得られた貫通孔3は、ポンチの形状を反映するため、円筒状になる。これに対し、レーザー加工によって得られた貫通孔3は、レーザーの焦点深度の関係上、傾斜面3aが形成されてしまう。貫通孔3の形状は、貫通孔3内に形成される電場の均一化及び電界強度の低下の抑制の観点から、円筒状であることが好ましい。そのため、打抜き加工により貫通孔3を形成することが好ましい。
そして上述の手順で貫通孔が形成された部品を、焼結し、所定のサイズに断裁することで、ガス電子増幅器用電極10を得ることができる。焼結と断裁の手順は逆転していてもよい。
また貫通孔3を形成後に、エッチング処理をさらに加えてもよい。エッチング処理は、貫通孔3を形成した直後に行っても、焼結後に行っても、断裁後に行ってもよい。エッチング処理を行うことで、加工中の残渣としてガス電子増幅器用電極10の一部に付着した導電物質等を除去できる。
残渣は、ガス電子増幅器用電極10の使用時の放電の原因となる。放電するとその間の測定ができなくなり、ガス電子増幅器が適切に動作しないデッドタイミングを生み出す。すなわち、効率的な測定を阻害する。
エッチング処理は、希釈したエッチング液を用いて数秒程度の処理でよい。例えば、導電層2に金を用いた場合は、ヨウ化カリウム等を用いて行うことができる。エッチング処理に用いる溶剤は、導電層2に合わせて、適宜選択できる。またエッチング処理後は、純水で洗浄し、700℃程度の温度で仮焼きすることが好ましい。仮焼きにより、洗浄時の水分やエッチング残渣等を除去できる。
また貫通孔3を形成後には、エージング工程を行うことが好ましい。エージング工程とは、ガス電子増幅器100を動作させる際に、ガス電子増幅器用電極10の導電層2間に印加する電位差以上の電位差を加える工程である。ガス電子増幅器100を動作させる際には、一般的に300V〜700V程度の電位差を導電層2間に加えるため、750V〜800V程度の電位差を加えることが好ましい。
エージング工程を行うと、加工中の残渣としてガス電子増幅器用電極10の一部に付着した導電物質等を焼切り、除去することができる。エージング工程を行う時間は、電圧印加後に、放電の音がしなくなるまで行うことが好ましく、具体的には1時間程度行うことが好ましい。
なお、エージング工程は単独で行ってもよいし、エッチング工程と組み合わせてもよい。エッチング工程を行った後に、エージング工程を行うと、ガス電子増幅器用電極10の放電をより抑制することができる。
上述のように、本発明の一態様に係るガス電子増幅器用電極の製造方法を用いることで、貫通孔を形成するための製造工程を簡素化することができる。その結果、ガス電子増幅器用電極を安価に作製することができる。
また打抜き加工によって作製されたガス電子増幅器用電極の貫通孔は形状が円筒状になる。そのため、本発明の一態様に係るガス電子増幅器用電極の製造方法を用いることによって、増幅率特性の優れたガス電子増幅器用電極を得ることができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
以下、本発明の実施例について説明する。なお、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
まず厚み100μmの低温焼結セラミックス(LTCC)を準備した。低温焼結セラミックス(LTCC)は、ホウケイ酸ガラスを含むガラスとアルミナからなり、誘電率が7近傍であった。そして、LTCCの両面に、厚み5μmの銀ペーストを塗工した。そして、先端の直径が100μmのポンチを用いて、打抜き加工で孔径100μmの貫通孔を形成し、実施例1のガス電子増幅器用電極をえた。実施例1のガス電子増幅器用電極において、貫通孔は千鳥格子状に配列し、貫通孔間の最短ピッチは200μmであった。貫通孔の孔径は、打抜き加工した面と反対側の面で測定した。
(比較例1)
まずフレキシブル基板用材料として両面に7μmの銅フィルムがラミネートされた液晶ポリマーを手配した。液晶ポリマー層の厚みは100μmであった。そして、まず銅フィルムの両面にレジストを塗布し、レジスト膜を形成した。そして、マスク露光と現像を行い、両面に形成されたレジスト膜に直径70μmの穴部を形成した。次いで、市販のエッチング液に浸漬し、銅のエッチング処理を行い、レジスト剥離を行った。さらに、波長10.6μm近傍のCOレーザーを用い、エッチングされた銅をマスクとして液晶ポリマー層の所定の位置をエッチングし、貫通孔を形成した。このような手順で、比較例1のガス電子増幅器用電極を作製した。比較例1のガス電子増幅器用電極において、貫通孔は千鳥格子状に配列し、貫通孔間の最短ピッチは140μmであった。
実施例1及び比較例1のガス電子増幅器用電極の放出ガス量を測定した。放出ガス量は、ガス電子増幅器用電極を真空度1.0×10−4Paの真空中に載置し、100度に加熱して測定した。図4は、実施例1及び比較例1のガス電子増幅器用電極の放出ガス量を比較したグラフである。図4において横軸は加熱開始からの時間であり、縦軸は放出ガスのガス分圧の測定結果である。
図4に示すように、比較例1のガス電子増幅器用電極は、加熱開始から15分後から急激にガス分圧が上昇していることが分かる。これに対し、実施例1のガス電子増幅器用電極は、加熱開始から35分経過してもガス分圧に大きな変化は確認されない。すなわち、比較例1のガス電子増幅器用電極は、加熱によりガスを放出していることが分かる。
次いで、実施例1及び比較例1のガス電子増幅器用電極の形状を比較した。平面形状は光学顕微鏡で確認し、断面形状は走査型電子顕微鏡(SEM)によって測定した。図5は、実施例1及び比較例1のガス電子増幅器用電極の測定画像であり、(a)は実施例1のガス電子増幅器用電極の平面及び断面画像であり、(b)は比較例1のガス電子増幅器用電極の平面及び断面画像である。
図5に示すように、打抜き加工によって形成された実施例1の貫通孔は円筒状である。これに対し、エッチングにより形成され比較例1の貫通孔は、厚み方向中央に向かってすぼんだ形状となっている。また比較例1の貫通孔の内壁には、複数の付着物が付着している。すなわち、実施例1は、比較例1に比べて孔径の変化が少なくかつ付着物の少ない貫通孔が得られていることが分かる。したがって、耐放電特性等が優れる。
(実施例2)
実施例1のガス電子増幅器用電極を用いて、ガス電子増幅器を作製した。ガス電子増幅器用電極は、ドリフト電極と読み出し電極の間に3枚配設した。チャンバー内には、アルゴンと二酸化炭素を7:3の割合で混合した混合ガスを供給した。そして、ドリフト電極とガス電子増幅器用電極間に1.5 kV/cmを印加した。使用放射線源はFe55を用い、基準放射線を1MBqとした。そして、ガス電子増幅器に印加する電圧を変えながらガス電子増幅器の増幅特性を測定した。
(比較例2)
ガス電子増幅器用電極を比較例1のものとした点以外は、実施例2と同様の条件でガス電子増幅器の増幅特性を測定した。
図6は、実施例2及び比較例2で測定したガス電子増幅器の増幅特性を示したグラフである。図6において横軸はガス電子増幅器用電極の両面の電位差であり、縦軸は電子の増幅率を示す。
図6に示すように実施例2のガス電子増幅器の増幅率は、市販されている比較例2のガス電子増幅器の増幅率と同等以上である。例えば、560V印加時の増幅率は、実施例2が192倍であり、比較例2は132倍である。
また図6に示すように、実施例2は比較例2と比べて、低電圧から電子の増幅が開始している。低電圧から電子の増幅が開始しているということは、貫通孔内で電子が効率的に加速され、低電圧から電子雪崩現象が生じていることを示している。これは、ガス電子増幅器用電極の貫通孔の形状が影響している。
実施例2のガス電子増幅器に用いられている実施例1のガス電子増幅器用電極は、図5(a)に示すように貫通孔の形状が円筒状である。これに対し、比較例2のガス電子増幅器に用いられている比較例1のガス電子増幅器用電極は、図5(b)に示すように貫通孔は傾斜面を有し、貫通孔の孔径が厚み方向で変化している。貫通孔の孔径が厚み方向で変化すると、貫通孔内において電界強度が低下する。このことはシミュレーションによっても確認した。電界強度が低下すると、効率的に貫通孔内で電子を加速することができず、電子雪崩増幅現象が生じない。
また図6に示すように、実施例2は750Vでも増幅特性を測定することができているのに対し、比較例2は700V以上では増幅特性を測定することができない。これは比較例2のガス電子増幅器は、高電圧印加時に絶縁層を構成する液晶ポリマーの一部が炭化することにより、両面の導電層が短絡し、電子雪崩増幅現象が生じなくなったためである。このように、ガス電子増幅器に所定のガス電子増幅器用電極を用いることで、耐電圧性を高めることができる。増幅率は、図6に示すように印加する電圧に比例して大きくなるため、耐電圧性を高めることは増幅率の向上にもつながる。
(実施例3)
実施例3では、実施例1に示すガス電子増幅器用電極を作製後にエッチング処理を行った場合と行っていない場合の特性を比較した。エッチング処理を行ったものは、ヨウ化カリウムに浸漬し、純水で洗浄後、700℃で仮焼きした。
図7は、(a)エッチング処理前と(b)エッチング処理後のガス電子増幅器用電極の断面を測定した断面画像である。断面形状は走査型電子顕微鏡(SEM)によって測定した。エッチング前後の断面画像を見ると、エッチング処理前には貫通孔の側壁に付着していた金属微粒子が、エッチング処理後には除去されている(図7(a)及び(b)の点線囲み参照)。
また図8は、エッチング処理前後のガス電子増幅器用電極を用いたガス電子増幅器の増幅特性を示したグラフである。図8では、参考のために、比較例2のデータも重ねて図示している。図8に示すように、エッチング前後で、増幅率に変化はほとんどない。すなわち、市販品である比較例2と同等の増幅率を示し、700V以上でも安定的に動作可能である。
また図9は、エッチング処理前後のガス電子増幅器用電極の導電層間に印加した電極間電圧に対する放電回数のグラフである。図9に示すように、エッチング処理前は、500V程度の電圧でも50回程度の放電があったが、エッチング処理を行うことにより0回になった。この放電回数は、市販されている比較例2のガス電子増幅器と同等である。
実施例3では、エッチング処理を行った場合を示したが、エッチング処理に変えてエージング処理を行った場合も同等の結果が得られた。
本発明の一態様に係るガス電子増幅器用電極及びガス電子増幅器は、医療、工業用途における放射線(中性子、X線等)の検出器への応用することができる。また本発明の一態様に係るガス電子増幅器用電極の製造方法は、ガス電子増幅器用電極の量産化に寄与することができる。
1…絶縁層、2…導電層、3…貫通孔、3a…傾斜面、4…セラミックス、10…ガス電子増幅器用電極、11…ドリフト電極、12…読み出し電極、13…ドリフト領域、14…インダクション領域、20…チャンバー、21…入射口、22…ガス供給路、23…ガス排出路、30…読み取り手段、100…ガス電子増幅器

Claims (3)

  1. 両面に導電層が形成されたセラミックスを準備する工程と、
    前記導電層が形成されたセラミックスに打抜き加工により貫通孔を形成する工程と、を有するガス電子増幅器用電極の製造方法。
  2. 前記貫通孔を形成後に、エッチング処理をさらに行う請求項に記載のガス電子増幅器用電極の製造方法。
  3. 前記導電層間に動作時の電位差以上の電位差を加えるエージング工程をさらに行う請求項1又は2に記載のガス電子増幅器用電極の製造方法。
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