JP6797369B2 - X線透過試験の自動化装置 - Google Patents

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Description

この発明は、溶接構造物の溶接部のX線透過画像情報を当該溶接部の表面又はその近傍に印刷する印刷機を搭載したX線透過試験の自動化装置に関するものである。
現在、溶接構造物の溶接部検査等で適用されているX線透過試験においては、X線によって溶接部を撮影したフィルムを、検査員が目視で観察し、当該フィルムに記録された溶接欠陥を判定するフィルム方式のX線透過試験が主流である。しかし、近年はX線透過試験画像をデジタル化し、コンピュータのディスプレイ上で溶接欠陥の有無を確認し、判定するデジタルイメージ方式のX線透過試験も行われるようになった。
フィルム方式では、撮影フィルムを現像することによって写真化し、検査員が観察器を用いて当該フィルムを暗室で目視観察する。
また、デジタルイメージ方式には、デジタルアレイ検出器を用いてX線透過画像を直接デジタル化する放射線透過試験法(DDA法)がある。当該デジタルイメージ方式では、検査員がデジタルX線透過画像をコンピュータディスプレイ上で目視観察する。このようなデジタルイメージ方式は、フィルム方式と比較し、画像表示が高速でリアルタイム性がある、放射線に対して高感度で画像化に有効な照射量範囲(ダイナミックレンジ)が広い、画像処理や保存が容易、遠隔操作による撮影や画像の伝送が可能といった長所がある。
前述のフィルム方式やデジタルイメージ方式のX線透過試験では、溶接部の欠陥の有無、種類、寸法、位置等を調べたのち、合否判定を行う。判定の結果、許容されない溶接欠陥が存在した場合は、現場監督者が記録を持ち運んで溶接部と照合し、溶接欠陥位置をマーキングしたうえで、作業員が当該溶接欠陥を除去して補修溶接を行っている。補修作業終了後は、当該溶接部について再撮影を行い、当該溶接欠陥の除去を確認した後、試験終了となる。
特許文献1(特開平10−148622号公報)「溶接部放射線透過試験画像の自動合否判定方法」には、合否判定を撮影条件判定と欠陥合否判定とに分け、全ての撮影条件が満足されたときにのみ欠陥合否判定を行うと共に、製造規格毎の合否判定基準を予め記憶装置に入力しておき、検査員又は上位計算機による当該検査対象規格の入力で、対応する判定基準を読み出すようにした管端溶接部の放射線透過画像の合否判定を自動化した方法が開示されている。
特許文献2(特開2005−117513号公報)「放射線透過試験画像の解像度を求める方法」には、長方形のスリットを複数本有する透過度計と試験部とを放射線透過試験で同時に撮影し、その検査フィルムをスキャナにかけてデジタル画像データとしてコンピュータに入力し、そのデジタル画像データのMTF値をコンピュータで求めて、そのMTF値が予め定めた値よりも大きい場合に前記デジタル画像データを保存することにより、解像度の保証されたデジタル画像を得る方法が開示されている。
特許文献3(特開2006−38521号公報)「放射線透過試験デジタル画像の拡大倍率の補正方法と欠陥評価方法」には、放射線フィルムとともに解像力確認チャートを同一画像データとしてスキャニングしてデジタル画像データとし、前記解像力確認チャートに印刷加工された寸法の異なる複数のラインペア図によるラインペア像よりデジタル画像観察時の画像拡大倍率を定め、前記解像力確認チャートの4辺に加工された目盛による像をデジタル画像上で試験部とともに観察して欠陥概略寸法を評価する方法が開示されている。
特開平10−148622号公報 特開2005−117513号公報 特開2006−38521号公報
現行の試験方法では、溶接部にX線を照射した後、X線透過画像を得て、溶接欠陥位置を特定し、補修するまでに非常に時間を要する等の問題があった。
例えば、現行のフィルム方式のX線透過試験は、フィルム4aの現像処理が必要であるため、撮影から判定までに多くの手順と作業時間を要していた。また、フィルム4aを使用することからフィルム4aの選定や現像処理等の管理を厳格に行う必要があった。フィルム方式では、撮影条件に不備があった場合、撮り直しに更に時間を要するという問題があった。
現行のフィルム方式及び最新のデジタルイメージ方式においては、発見された許容されない溶接欠陥を前記溶接部表面にマーキングする人手や時間が掛かるうえ、誤認により補修箇所を間違える恐れがあった。
また、タンク3等の大型の溶接構造物1の場合、試験箇所が膨大となるため、暗室での検査員によるフィルム4aの目視確認では、検査員の目の疲労や集中力の欠如等により、溶接欠陥の種類や寸法等が誤って判定され、合否判定を間違える等の問題もあった。また、X線透過画像に基づく現地での補修箇所の特定等の照合作業には、経験のある現場監督等が必要であった。
さらに、放射線被曝を防止する観点からX線照射を行う場合は、広い管理区域を設定する必要があり、試験中にはその周囲で実施している作業を中断しなければならず、タンク建設の場合にはその工期が延びる一因となっていた。
特許文献1「溶接部放射線透過試験画像の自動合否判定方法」は、検査員の目視判定が不要となる放射線透過画像の自動合否判定方法と装置に関するものであるが、試験対象箇所の溶接部と放射線透過画像との照合が不要となるように溶接欠陥の画像及び又は溶接欠陥に関する情報を当該溶接部の表面又はその近傍に印刷する手段を備えた装置に関するものではない。
特許文献2「放射線透過試験画像の解像度を求める方法」は、放射線透過試験で撮影した検査フィルムの解像度を定量的に保証する方法に関するものであるが、試験対象箇所の溶接部と放射線透過画像との照合が不要となるように溶接欠陥の画像及び又は溶接欠陥に関する情報を当該溶接部の表面又はその近傍に印刷する手段を備えた装置に関するものではない。
特許文献3「放射線透過試験デジタル画像の拡大倍率の補正方法と欠陥評価方法」は、デジタルの放射線透過画像の欠陥概略寸法を一目で判断できる欠陥評価方法に関するものであるが、試験対象箇所の溶接部と放射線透過画像との照合が不要となるように溶接欠陥の画像及び又は溶接欠陥に関する情報を当該溶接部の表面又はその近傍に印刷する手段を備えた装置に関するものではない。
この発明の目的は、上述のような従来技術が有する問題点に鑑みてなされたもので、溶接構造物の溶接部の表面又はその近傍にX線透過試験の溶接欠陥の画像及び又は溶接欠陥に関する情報を印刷して明示する印刷手段を備えたデジタルイメージ方式のX線透過試験の自動化装置を提供するものである。
請求項1の発明に係るX線透過試験の自動化装置は、
溶接構造物の溶接部にX線を照射するX線発生器と、
該溶接部を透過したX線を検出する検出器と、
該検出器で検出した透過X線の画像情報のデジタル処理手段を備えた中央制御用のコンピュータと、
コンピュータでデジタル処理した該透過X線の画像情報を前記溶接構造物の溶接部の表面又はその近傍に印刷する印刷機を備え
前記コンピュータの自動欠陥判別機能によりX線透過画像から溶接欠陥を抽出し、当該溶接欠陥が予め前記コンピュータに登録された法規・規格に適合しているか合否を自動判別し、許容されない溶接欠陥については、被検査部の表面又はその近傍に当該溶接欠陥の画像及び又は溶接欠陥に関する情報の識別記号又は識別色を印刷する手段を備えていることを特徴とする。
請求項の発明に係るX線透過試験の自動化装置は、
請求項1記載のX線発生器を搭載した移動用の駆動台と、
当該X線発生器を塔載した駆動台と対向する位置に配置された前記検出器を搭載した移動用の駆動台と、
前記各駆動台を上下方向にスライド可能に取付けたレール構造の上部が連結されたメインフレームと、
前記印刷機を搭載した移動用の駆動台を上下方向にスライド可能に取付けたレール構造の上部が連結されたフレームで、かつ前記メインフレームから離隔してX線照射範囲外に配置されたサブフレームとを移動式ゴンドラの内部に備えた装置であって、
当該メインフレーム及びサブフレームはX線発生器又は検出器又は印刷機が搭載された各駆動台を上下に移動する駆動部を備え、
該各駆動部は外部電源と接続された駆動モーターを備えるとともに、
前記X線発生器又は検出器又は印刷機を搭載した各駆動台を駆動制御する試験装置駆動制御手段を備えた前記中央制御用のコンピュータから伝送した試験装置駆動制御信号に基づいて前記各駆動部を連動して移動する手段を備えた装置であることを特徴とする。
請求項の発明に係るX線透過試験の自動化装置は、
請求項2に記載の移動式ゴンドラが、
前記溶接構造物に下向きコの字状に懸架した移動式ゴンドラであって、
該移動式ゴンドラは前記溶接構造物に沿って左右に移動するゴンドラ駆動部を有し、
該ゴンドラ駆動部は外部電源に接続された駆動モーターを備え、
移動式ゴンドラの移動距離検知用の距離センサーと、
前記溶接部の映像を撮影するカメラと、
前記距離センサー又はカメラによる映像又は距離情報をコンピュータに伝送するケーブルとを有し、
ゴンドラ駆動制御手段を備え、かつ当該移動式ゴンドラから離隔して設置する前記中央制御用のコンピュータからのゴンドラ駆動制御信号に基づいて移動する手段を備えるとともに、
当該移動式ゴンドラは、
内壁がX線減衰材料で構成されたX線遮蔽手段を備えていることを特徴とする。
請求項1の発明に係るX線透過試験の自動化装置は、
溶接構造物の溶接部にX線を照射するX線発生器と、
該溶接部を透過したX線を検出する検出器と、
該検出器で検出した透過X線の画像情報のデジタル処理手段を備えた中央制御用のコンピュータと、
コンピュータでデジタル処理した該透過X線の画像情報を前記溶接構造物の溶接部の表面又はその近傍に印刷する印刷機を備え
前記コンピュータの自動欠陥判別機能によりX線透過画像から溶接欠陥を抽出し、当該溶接欠陥が予め前記コンピュータに登録された法規・規格に適合しているか合否を自動判別し、許容されない溶接欠陥については、被検査部の表面又はその近傍に当該溶接欠陥の画像及び又は溶接欠陥に関する情報の識別記号又は識別色を印刷する手段を備えているので、
X線照射後に前記溶接構造物の溶接部の表面又はその近傍に透過X線の画像情報を直接印刷できるので、試験後に当該溶接部の内在欠陥等の情報を外観上で直ぐに確認して補修することが可能となり、効率的に補修作業を行うことが可能となる。
請求項の発明に係るX線透過試験の自動化装置は、
請求項1記載のX線発生器を搭載した移動用の駆動台と、
当該X線発生器を塔載した駆動台と対向する位置に配置された前記検出器を搭載した移動用の駆動台と、
前記各駆動台を上下方向にスライド可能に取付けたレール構造の上部が連結されたメインフレームと、
前記印刷機を搭載した移動用の駆動台を上下方向にスライド可能に取付けたレール構造の上部が連結されたフレームで、かつ前記メインフレームから離隔してX線照射範囲外に配置されたサブフレームとを移動式ゴンドラの内部に備えた装置であって、
当該メインフレーム及びサブフレームはX線発生器又は検出器又は印刷機が搭載された各駆動台を上下に移動する駆動部を備え、
該各駆動部は外部電源と接続された駆動モーターを備えるとともに、
前記X線発生器又は検出器又は印刷機を搭載した各駆動台を駆動制御する試験装置駆動制御手段を備えた前記中央制御用のコンピュータから伝送した試験装置駆動制御信号に基づいて前記各駆動部を連動して移動する手段を備えた装置であるので、
X線発生器、検出器及び印刷機のX線照射前後の配置を中央制御用のコンピュータで最初に設定することにより、試験対象箇所の溶接部に移動する際に、前記試験装置駆動制御手段を用いてX線発生器、検出器及び印刷機を搭載した各駆動台を連動して自在に移動させることが可能なため、検査員が各装置を設置する際の手間が軽減され、自動的に各構成装置を適正な位置に配置して試験を実施することが可能となる。
請求項の発明に係るX線透過試験の自動化装置は、
請求項2に記載の移動式ゴンドラが、
前記溶接構造物に下向きコの字状に懸架した移動式ゴンドラであって、
該移動式ゴンドラは前記溶接構造物に沿って左右に移動するゴンドラ駆動部を有し、
該ゴンドラ駆動部は外部電源に接続された駆動モーターを備え、
移動式ゴンドラの移動距離検知用の距離センサーと、
前記溶接部の映像を撮影するカメラと、
前記距離センサー又はカメラによる映像又は距離情報をコンピュータに伝送するケーブルとを有し、
ゴンドラ駆動制御手段を備え、かつ当該移動式ゴンドラから離隔して設置する前記中央制御用のコンピュータからのゴンドラ駆動制御信号に基づいて移動する手段を備えるとともに、
当該移動式ゴンドラは、
内壁がX線減衰材料で構成されたX線遮蔽手段を備えているので、
当該移動式ゴンドラを自動で所定の間隔毎に移動するよう制御することが可能となり、大型タンクの側板の水平継手等のX線透過試験が容易となる。また、当該移動式ゴンドラに搭載した距離センサー、カメラからの映像又は距離情報に基づいて移動式ゴンドラの移動を制御できるため、当該移動式ゴンドラが溶接構造物の溶接部の構造や配置に見合った移動を行うことが可能となり、法規や規格で定められた所定の箇所の試験を自動で正確に実施することが可能となる。
また、前記X線発生器から放射されたX線はX線減衰材料で構成された内壁で減衰するため、外部へ漏洩するX線量が極めて少なくなり、X線透過試験時の安全性が向上する。
さらに、X線透過試験を外部から遮蔽された空間で行うことができるので、試験時に外部環境の影響を受け難くなり、作業員の被曝を防止することも可能となる。
本発明に係るX線透過試験の自動化装置のX線照射時の全体構成の事例を示す線図である。 X線透過試験の自動化装置のX線透過試験結果印刷時の全体構成の事例を示す線図である。 X線透過試験の自動化装置の駆動制御機構の全体構成の事例を示す線図である。 X線透過試験の試験前手順の事例を示すフロー図である。 X線透過試験のX線照射から試験結果印刷及び溶接欠陥補修までの手順の事例を示すフロー図である。 X線透過試験の自動化装置を搭載した移動式ゴンドラが駆動する状況の事例を示す正面図及び平面図である。 X線透過試験の自動化装置を搭載した移動式ゴンドラの内部構造の事例を示す正面図及び平面図である。
本発明に係るX線透過試験の自動化装置の形態例について図1から図7に示す。本発明は下記及び図面に示す実施形態にのみ限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲で下記の構成要素の省略または付加、構成要素の形状等の実施形態の変更を加えることが出来るのはもちろんである。なお、図は概略を示すもので、一部のみを描き詳細構造は省略した。
本発明に係るX線透過試験の自動化装置のX線照射時の全体構成事例を示す線図を図1に示す。
図1に示すように、溶接構造物1の試験対象箇所の溶接部1aの近傍にX線を照射するX線発生器2を置き、試験対象箇所の溶接部1aを挟んで相対する位置で、かつ当該溶接部1aに近接する位置に検出器4を配置する。X線透過試験は、X線発生器2からX線を溶接部1a方向に照射し、透過したX線を検出器4で検出し、中央制御用のコンピュータ7で当該検出器4で検出した透過X線の画像情報をデジタル処理して表示することにより行われる。前記試験対象箇所の溶接部1aは、円筒形タンクの側板相互の突合せ溶接部の事例を示している。また、1bはX線発生器2からX線を照射し、1度にX線透過試験する試験範囲を示している。
図1は、透過X線画像のデジタル画像情報を直接取得するデジタルイメージ方式の試験装置の事例を示しており、検出器4としてフラットパネル4bを使用する事例を示している。当該フラットパネル4bは、基板上に数百万個以上の多数のフォトダイオード素子(画素)が配置され、当該素子がX線照射で蓄えた電荷量を濃度値に換算してコンピュータ7に転送するパネルである。
前記コンピュータ7は、自動欠陥判別機能を備えており、該自動欠陥判別機能は、前記フラットパネル4bより転送されたデジタルX線透過画像データから溶接欠陥情報を抽出し、該溶接欠陥情報を予め登録された法規や規格等の合否判定基準と比較して、前記試験対象箇所の溶接部1aの合否を自動的に判定する。なお、許容されない溶接欠陥が有る場合は、自動欠陥判別機能により、該溶接欠陥の種類、寸法、位置情報等を抽出することも可能である。
なお、前記中央制御用のコンピュータ7は、フラットパネル4bより転送されたX線透過画像情報を確認するディスプレイ7aと、画像情報を記録するための画像情報記憶装置7bを備えている。
中央制御用のコンピュータ7は試験装置駆動通信ケーブル5で印刷機8に接続されている。印刷機8はコンピュータ7から伝送された溶接構造物1の試験対象箇所の溶接部1aの許容されない溶接欠陥の画像及び又は溶接欠陥に関する情報を溶接部1aの表面又はその近傍に印刷する装置である。
該印刷機8は、図1に示す通り、前記溶接部1aの表裏面の両面又は何れか片面の近傍に配置される1式又は2式の印刷機8であって、該1式又は2式の印刷機8の内、前記コンピュータ7から伝送された前記溶接部1aの許容されない溶接欠陥位置近傍側に設置された印刷機8により前記溶接部1aの溶接欠陥位置近傍側の該溶接部1a又はその近傍に該溶接欠陥画像及び又は溶接欠陥情報の印刷を行う装置である。
前記印刷機8の印刷可能範囲はX線照射範囲よりも大きいサイズとする。前記印刷機8には、通常インクジェットプリンター8aを使用し、当該インクジェットプリンター8aは、インク滴を噴射する可動インク噴射ヘッド9を備えている。
移動式ゴンドラ6は、外壁6dとX線減衰部材で構成された内壁6cとでボックス状に形成し、前記溶接構造物1に下向きコの字状に懸架するための開口部6aを備え、当該開口部6aに外部との出入りをするための開閉ドア6bが設置されている。前記内壁6cは、鉛板のようなX線減衰係数が大きい部材を使用する。
上記の通り、前記X線発生器2から放射されたX線はX線減衰材料で構成された内壁6cで減衰するため、外部へ漏洩するX線量が極めて少なくなり、被曝が防止できるため、当該試験装置近くでの他の作業が可能となる。
また、X線透過試験を外部から遮蔽された空間で行うことができるので、試験時に外部環境の影響を受け難くなる。
さらに、印刷機8の周囲をX線減衰材料で構成されたシールド材で囲うことにより、印刷機8がX線による影響を受けず、装置がX線により不具合を生じることがない。
図2は、X線透過試験の自動化装置の印刷時の全体構成の事例を示す線図である。
前記溶接部1aの表裏面の両面又は何れか片面の近傍に配置された1式又は2式の印刷機8は、X線透過試験結果の印刷時において、移動式ゴンドラ6を水平方向Hに移動することにより、当該印刷機8を試験対象箇所の溶接部1aの近傍に配置し、X線発生器2及び検出器4が試験対象箇所の溶接部1aから遠ざけるように配置される。図2は、2式の印刷機8を配置した事例を示している。
図3は、X線透過試験の自動化装置の駆動制御機構の全体構成の事例を示す線図である。
中央制御用のコンピュータ7は、X線発生器2、検出器4及び印刷機8の各駆動部10、13、14を駆動制御する試験装置駆動制御装置15と、移動式ゴンドラ6の駆動部を制御するゴンドラ駆動制御装置20とを備えている。X線発生器2、検出器4及び印刷機8の各駆動部10、13、14は、駆動モーター23、駆動軸24、駆動台25等で構成されている。移動式ゴンドラ6の駆動部31は、駆動モーター23、駆動軸24、駆動車輪26等で構成されている。
前記試験装置の各駆動部10、13、14は、試験装置駆動制御装置15を備えた前記中央制御用のコンピュータ7から試験装置駆動通信ケーブル5を通じて伝送される試験装置駆動制御信号により駆動制御される。当該試験装置駆動制御信号により、各試験装置の駆動部10、13、14を連動して駆動させて各駆動台25に搭載した機器を所定の箇所まで移動させることが可能である。
また、中央制御用のコンピュータ7において、試験前に予めX線照射時、試験結果印刷時の各構成装置の配置等を設定する。設定項目の詳細については、図4のステップ1を参照する。
試験装置駆動制御装置15により、X線照射前或いはX線照射時において、図1に示すように、X線発生器2及び検出器4を試験対象箇所の溶接部1aの近傍に移動させる。また、X線照射後の試験結果の印刷時において、図2に示すように、印刷機8を試験対象箇所の溶接部1aの近傍に移動させる。
X線発生器2、検出器4及び印刷機8等のX線照射前後の配置を中央制御用のコンピュータ7で最初に設定することにより、試験対象箇所の溶接部1aに移動する際に、前記試験装置駆動制御装置15を用いてX線発生器2、検出器4及び印刷機8を搭載した各駆動台25を上下方向に移動させ、ゴンドラ駆動制御装置20を用いて左右方向に移動させることが可能である。よって、試験装置駆動制御装置15及びゴンドラ駆動制御装置20により、各駆動台25及び移動式ゴンドラ6の移動を制御し、各試験装置を所定の位置に自動で配置できるため、検査員が各装置を移動する際の手間が軽減され、各試験装置を適正な位置に配置して試験を実施することが可能となる。
図4は、X線透過試験の試験前手順の事例を示すフロー図である。
下記にその手順(ステップ1〜ステップ9)を示す。
ステップ1において、中央制御用のコンピュータ7による試験条件の初期設定を行う。初期設定の主な項目は下記の通りである。また、必要に応じてその他試験条件も設定することが可能である。
(1)X線発生器2、検出器4、印刷機8のX線照射時と試験結果印刷時の配置
(2)試験結果の印刷方法(溶接欠陥の識別記号又は識別色等)
(3)移動式ゴンドラ6の移動方法(移動距離等)
(4)X線照射1回当たりの試験範囲1b
(5)円筒形タンク3の場合、側板1枚の高さ、幅
(4)及び(5)を設定することにより、例えば円筒形タンク3の縦継手全線のX線透過試験において、前記側板1枚の高さを試験範囲1bで分割し、1回当たりの移動式ゴンドラ6の移動距離を自動で算出し、当該移動距離に基づいて移動式ゴンドラ6を自動で移動させて試験を行うことにより、縦継手全線を漏れなく自動で試験することが可能となる。
また、X線発生器2と検出器4に高さセンサーを設けることにより、試験時における各機器の側板高さ方向の位置を自動で算出し、各機器相互の中心軸がずれないように自動で調節することが容易となり、全ての試験対象箇所について各機器相互が同じ高さとなるように配置して試験を実施することが可能となる。
ステップ2において、各構成機器を載した移動式ゴンドラ6をクレーン等で溶接構造物1の所定箇所に搭載、配置する。
ステップ3において、コンピュータ7のゴンドラ駆動制御装置20を自動又は手動で起動する。当該ゴンドラ駆動制御装置20の起動を自動又は手動で行うことについては、コンピュータ7で予め設定することが可能である。
ステップ4において、移動式ゴンドラ6のゴンドラ駆動部31が駆動して水平方向Hに移動し、溶接構造物1の最初の試験対象箇所の溶接部1aまで当該移動式ゴンドラ6が移動する。
ステップ5において、コンピュータ7の試験装置駆動制御装置15を自動又は手動で起動する。当該試験装置駆動制御装置15の起動を自動又は手動で行うことについては、コンピュータ7で予め設定することが可能である。
ステップ6において、印刷機8が上下方向に移動し、溶接部1aの近傍に配置される。
ステップ7において、印刷機8で試験対象箇所の溶接部1aを識別可能な管理番号と、試験日時と、当該管理番号及び試験日時で管理する試験範囲1bを当該溶接部1a又はその近傍に印刷する。
ステップ8において、コンピュータ7の試験装置駆動制御装置15及びゴンドラ駆動制御装置20を自動又は手動で再起動する。
ステップ9において、移動式ゴンドラ6が左右に移動し、かつX線発生器2又は検出器4を搭載した各駆動台25が上下方向に移動し、X線発生器2及び検出器4が溶接部1a近傍に移動して当該各試験装置が図1に示すようにX線照射用に配置される。この際、印刷機8はX線の照射範囲の外に配置される。
図5は、X線透過試験のX線照射から試験結果印刷及び溶接欠陥補修までの手順の事例を示すフロー図である。下記にその手順(ステップ11〜ステップ21)を示す。
ステップ11において、X線発生器2よりX線が照射される。
ステップ12において、溶接構造物1を透過したX線の画像情報をフラットパネル4b等の検出器4で検出する。
ステップ13において、コンピュータ7にデジタル処理した該透過X線の画像情報データを取り込み、コンピュータ7の画像情報記憶装置7bに当該データを保存する。
ステップ14において、コンピュータ7の自動欠陥判別機能によりX線透過画像から溶接欠陥の有無を判定し、溶接欠陥が有る場合は、当該溶接欠陥が予め登録された法規・規格に適合しているか合否を自動判別し、該溶接欠陥の種類、寸法、位置情報等を自動抽出する。
ステップ15において、コンピュータ7の試験装置駆動制御装置15、ゴンドラ駆動制御装置20を自動又は手動で再起動する。
ステップ16において、移動式ゴンドラ6が左右に移動し、かつ印刷機8を搭載した駆動台25が上下方向に移動し、印刷機8が溶接部1a近傍に移動して各試験装置が図2に示すように試験結果印刷用に配置される。
ステップ17において、前記コンピュータ7でデジタル処理した該透過X線の画像から抽出された前記試験対象箇所の溶接部1aの許容されない溶接欠陥の画像及び又は溶接欠陥に関する情報が印刷機8に伝送され、印刷機8により当該溶接欠陥の画像及び又は溶接欠陥に関する情報が溶接部1a又はその近傍に印刷される。また、印刷機8にインクジェットプリンター8aを使用した場合は、可動ノズル噴射ヘッド9からインク滴を噴射して印刷する。前記印刷機8は、試験装置駆動制御装置15からの駆動制御信号を受けることにより、前記可動ノズル噴射ヘッド9が左右に移動するとともに、当該印刷機8を搭載した駆動台25が上下動し、試験範囲全体に溶接欠陥画像及び又は溶接欠陥情報を描く。
ステップ18において、許容されない溶接欠陥有の場合は、溶接部1a又はその近傍に当該溶接欠陥の画像及び又は溶接欠陥に関する情報が印刷される。また、印刷は溶接欠陥の識別記号(例えばB:ブローホール、C:割れ)や識別色(赤:ブローホール、青:割れ)等、コンピュータ7の印刷方法の初期設定の条件に従って実行される。許容されない溶接欠陥無で合格の場合は、溶接部1a又はその近傍に「合格」の文字が印字される。
ステップ19において、試験対象箇所の溶接部1aの試験結果の印刷が完了する。
ステップ20において、全ての試験対象箇所1aについて図4のステップ3〜図5のステップ19の手順でX線照射及び試験結果の印刷を実施する。
ステップ21において、当該溶接部1aの表面又はその近傍に印刷された許容されない溶接欠陥画像及び又は溶接欠陥に関する情報に基づいて溶接欠陥除去及び肉盛補修等を行う。溶接欠陥補修後は、図4のステップ3に戻り、コンピュータ7のゴンドラ駆動制御装置20を再起動し、ゴンドラ駆動制御信号に基づいて移動式ゴンドラ6を溶接欠陥を補修した溶接部1aに移動させる。溶接欠陥補修後の全ての試験対象箇所1aについて図4のステップ3〜図5のステップ19の手順でX線照射及び試験結果の印刷を実施し、溶接欠陥が除去されていることを確認し、溶接欠陥補修が完了する。
図6は、X線透過試験の自動化装置を搭載した移動式ゴンドラが駆動する状況の事例を示す正面図及び平面図である。
図6は、円筒形タンク3の底板11及び最下段側板12a、2段目側板12bの一部を示しており、側板12相互を突合せ溶接したのち、相互の突合せ溶接の水平継手又は縦継手を移動式ゴンドラ6を使用してX線透過試験している状況を示す。また、1a1〜1a6は、試験対象箇所の溶接部を示す。
(A)は、最下段側板12aに下向きコの字状の移動式ゴンドラ6を懸架し、当該移動式ゴンドラ6を水平方向Hに移動させて、溶接継手のX線透過試験を実施している状況の正面図を示す。
(B)は、最下段側板12aの検査終了後、クレーン等で移動式ゴンドラ6を最下段側板12aから2段目側板12bまで移設し、当該移動式ゴンドラ6を水平方向Hに移動させて2段目側板12bの溶接継手のX線透過試験を実施している状況の正面図を示す。
(C)は、(A)又は(B)の平面図を示している。
ゴンドラ駆動制御装置20を備え、かつ移動式ゴンドラ6から離隔して設置する中央制御用のコンピュータ7は、ゴンドラ駆動通信ケーブル21で移動式ゴンドラ6と接続され、当該コンピュータ7からのゴンドラ駆動制御信号に基づいて、ゴンドラ駆動モーターや駆動車輪等のゴンドラ駆動部31を作動させ、移動式ゴンドラ6を水平方向Hに移動させる。
また、移動式ゴンドラ6及び中央制御用のコンピュータ7の起動電源は、電源ケーブル22を通じて外部電源19から供給される。
移動式ゴンドラ6に移動距離検知用の距離センサー16及び溶接部1aの映像を撮影するカメラ17(何れも図示せず)を搭載し、当該距離センサー16又はカメラ17による映像又は距離情報をゴンドラ駆動通信ケーブル21を通じてコンピュータ7に伝送する。
コンピュータ7は、初期設定条件及び前記映像、距離情報に基づいて、ゴンドラ駆動制御信号をゴンドラ駆動通信ケーブル21を通じて移動式ゴンドラ6に伝送し、当該移動式ゴンドラ6の移動及び停止を制御する。
従って、大型円筒形タンク3の複数の縦や水平の溶接継手を法規や規格で定められた所定の間隔でX線透過試験する場合に、前記移動式ゴンドラ6の移動及び停止を所定の間隔毎に自動で制御することが可能となり、検査員のゴンドラ移動時の作業が大幅に軽減されるとともに、適正な位置で試験を行うことが可能となる。
図7は、X線透過試験の自動化装置を搭載した移動式ゴンドラの内部構造の事例を示す正面図及び平面図である。上部に平面図、下部に正面図を示す。
移動式ゴンドラ6の内部には下向きコの字状のレール状のメインフレーム27が上下方向に配設されている。このメインフレーム27にはX線発生器2、検出器4を搭載した駆動台25が、図7に示すように、それぞれ溶接部1aの表裏面の対向する位置に上下方向へスライド可能に取付けられている。この駆動台25にはワイヤ30が固定されている。ワイヤ30は、メインフレーム27の上下に配置された駆動軸24に巻き付けられている。
また、前記メインフレーム27から離隔してX線照射範囲外に配置された下向きコの字状のレール状のサブフレーム28が上下方向に配設され、当該サブフレーム28にX線発生器2及び検出器4と同じように印刷機8が上下方向へスライド可能に取付けられている。
前記メインフレーム27とサブフレーム28は、連結フレーム29で連結されている。
各試験装置を載した駆動台25は、メインフレーム27上部の外部電源19と接続された駆動モーター23を駆動させることにより、前記駆動軸24に回転力が伝達され、駆動台25を上下方向にスライドさせることにより、X線発生器2、検出器4及び印刷機8を所定の位置に移動させる。
X線発生器2及び検出器4を同じメインフレーム27に配置して上下移動が同調するように制御することにより、X線発生器2と検出器4の中心軸がずれることなく、全ての試験対象箇所について同じ装置の配置で試験を実施することが可能となる。
移動式ゴンドラ6は、図7に示す通り、複数の水平フレームと縦フレームを接続具18(図示せず)で剛的に一体化してボックス状に形成され、溶接構造物1上端部に当該移動式ゴンドラ6内部の駆動車輪26を搭載した状態で前記溶接構造物1に下向きコの字状に懸架する。
前記駆動車輪26は、外部電源19に接続されたゴンドラの駆動モーター23を駆動させることにより、ゴンドラの駆動軸24に回転力が伝達され、移動式ゴンドラ6を左右の方向に移動させる。図7は駆動車輪26を2個使用した移動式ゴンドラ6の事例を示している。
移動式ゴンドラ6を水平移動及びX線発生器2又は検出器4又は印刷機8を搭載した駆動台25の上下方向の移動を中央制御用のコンピュータ7で制御することにより、各試験装置を所定の位置に自動で配置することが可能となり、検査員の装置移設の手間が軽減され、全ての試験対象箇所について適正な装置の配置で試験を行うことが可能である。
本発明に係るX線透過試験の自動化装置を使用することにより、下記の効果が得られる。
X線照射前に自動で管理番号、試験日時及び試験範囲1bを溶接構造物1の溶接部1aの表面又はその近傍に直接印刷することが可能であり、現場監督や試験担当者がX線照射前に試験対象箇所の溶接部1a毎にマーキングする手間がなくなり、装置搬入及び配置後直ぐにX線照射を開始することが可能である。また、補修作業者が前記溶接構造物1の溶接部1aの表面又はその近傍の表面に印刷された管理番号、試験日時及び試験範囲1bを外観上で確認し、試験記録と照合して直ぐに溶接欠陥除去や溶接肉盛等の補修作業を行うことができ、補修作業が効率的となる。
X線照射後にX線透過画像が写されたフィルム等を現地まで持ち運んで試験対象箇所の溶接部1aと照合する必要がなく、自動的に溶接部1a又はその近傍に溶接欠陥の画像及び又は溶接欠陥に関する情報を印刷できるため、外観上で正確な欠陥の種類、寸法及び位置等の情報を確認できるため、補修作業及び補修後の溶接欠陥除去確認の作業が容易となる。また、補修作業者は、試験対象箇所の溶接部1a又はその近傍に印刷された識別記号又は識別色を確認するだけで瞬時にブローホールや割れ等の溶接欠陥の種類等を判別することができ、その溶接欠陥の種類に応じた補修を行うことができる。
本発明に係る移動式ゴンドラ6にX線透過試験の自動化装置を搭載して試験を実施することにより、下記の効果が得られる。
X線発生器2、検出器4及び印刷機8等のX線照射前後の配置を中央制御用のコンピュータ7で最初に設定することにより、試験対象箇所の溶接部1aに移動する際に、前記試験装置駆動制御装置15を用いてX線発生器2、検出器4及び印刷機8を搭載した各駆動台25を連動して自在に移動させることが可能なため、検査員が各装置を設置する際の手間が軽減され、自動的に各構成装置を適正な位置に配置して試験を実施することが可能となる。
当該移動式ゴンドラ6を自動で所定の間隔毎に移動するよう制御することが可能となり、大型タンク3の側板12の水平継手等のX線透過試験が容易となる。また、当該移動式ゴンドラ6に搭載した距離センサー16、カメラ17からの映像又は距離情報に基づいて移動式ゴンドラ6の移動を制御できるため、当該移動式ゴンドラ6が溶接構造物1の溶接部1aの構造や配置に見合った移動を行うことが可能となり、法規や規格で定められた所定の箇所の試験を自動で正確に実施することが可能となる。
また、前記X線発生器2から放射されたX線はX線減衰材料で構成された内壁6cで減衰するため、外部へ漏洩するX線量が極めて少なくなり、X線透過試験時の安全性が向上する。
さらに、X線透過試験を外部から遮蔽された空間で行うことができるので、試験時に外部環境の影響を受け難くなり、作業員の被曝を防止することも可能となる。
中央制御用のコンピュータ7の試験装置駆動制御装置15及びゴンドラ駆動制御装置20を自動で起動させるよう予めコンピュータ7で設定することにより、移動式ゴンドラ6をクレーン等で溶接構造物1に搬入した後、複数箇所のX線試験を全て自動で行うことができるため、X線試験時の人手や手間を大幅に軽減することが可能となる。
この発明に係るX線透過試験の自動化装置の構造や構成は、上記したものに限定せず、試験部の形状や仕様に応じて種々の構造や構成のものを採用することが可能であるとともに、適用対象も円筒形タンクに限定せず、種々の構造物のX線透過試験に適用することが可能である。
1 溶接構造物
1a (試験対象箇所の)溶接部
1b 試験範囲
2 X線発生器
3 タンク
4 検出器
4a フィルム
4b フラットパネル
5 試験装置駆動通信ケーブル
6 移動式ゴンドラ
6a 開口部
6b 開閉ドア
6c 内壁(X線減衰部材)
6d 外壁
7 (中央制御用の)コンピュータ
7a ディスプレイ
7b 画像情報記憶装置
8 印刷機
8a インクジェットプリンター
9 可動ノズル噴射ヘッド
10 X線発生器駆動部
11 底板
12 側板
12a 最下段側板
12b 2段目側板
13 印刷機駆動部
14 検出器駆動部
15 試験装置駆動制御装置
16 距離センサー
17 カメラ
18 接続具
19 外部電源
20 ゴンドラ駆動制御装置
21 ゴンドラ駆動通信ケーブル
22 電源ケーブル
23 駆動モーター
24 駆動軸
25 駆動台
26 駆動車輪
27 メインフレーム
28 サブフレーム
29 連結フレーム
30 ワイヤ
31 移動式ゴンドラ駆動部

H 水平移動

Claims (3)

  1. 溶接構造物の溶接部にX線を照射するX線発生器と、
    該溶接部を透過したX線を検出する検出器と、
    該検出器で検出した透過X線の画像情報のデジタル処理手段を備えた中央制御用のコンピュータと、
    コンピュータでデジタル処理した該透過X線の画像情報を前記溶接構造物の溶接部の表面又はその近傍に印刷する印刷機を備え
    前記コンピュータの自動欠陥判別機能によりX線透過画像から溶接欠陥を抽出し、当該溶接欠陥が予め前記コンピュータに登録された法規・規格に適合しているか合否を自動判別し、許容されない溶接欠陥については、被検査部の表面又はその近傍に当該溶接欠陥の画像及び又は溶接欠陥に関する情報の識別記号又は識別色を印刷する手段を備えていることを特徴とするX線透過試験の自動化装置。
  2. 前記X線発生器を搭載した移動用の駆動台と、
    当該X線発生器を塔載した駆動台と対向する位置に配置された前記検出器を搭載した移動用の駆動台と、
    前記各駆動台を上下方向にスライド可能に取付けたレール構造の上部が連結されたメインフレームと、
    前記印刷機を搭載した移動用の駆動台を上下方向にスライド可能に取付けたレール構造の上部が連結されたフレームで、かつ前記メインフレームから離隔してX線照射範囲外に配置されたサブフレームとを移動式ゴンドラの内部に備えた装置であって、
    当該メインフレーム及びサブフレームはX線発生器又は検出器又は印刷機が搭載された各駆動台を上下に移動する駆動部を備え、
    該各駆動部は外部電源と接続された駆動モーターを備えるとともに、
    前記X線発生器又は検出器又は印刷機を搭載した各駆動台を駆動制御する試験装置駆動制御手段を備えた前記中央制御用のコンピュータから伝送した試験装置駆動制御信号に基づいて前記各駆動部を連動して移動する手段を備えた装置であることを特徴とする請求項1記載のX線透過試験の自動化装置。
  3. 前記移動式ゴンドラは、
    前記溶接構造物に下向きコの字状に懸架した移動式ゴンドラであって、
    該移動式ゴンドラは前記溶接構造物に沿って左右に移動するゴンドラ駆動部を有し、
    該ゴンドラ駆動部は外部電源に接続された駆動モーターを備え、
    移動式ゴンドラの移動距離検知用の距離センサーと、
    前記溶接部の映像を撮影するカメラと、
    前記距離センサー又はカメラによる映像又は距離情報をコンピュータに伝送するケーブルとを有し、
    ゴンドラ駆動制御手段を備え、かつ当該移動式ゴンドラから離隔して設置する前記中央制御用のコンピュータからのゴンドラ駆動制御信号に基づいて移動する手段を備えるとともに、
    当該移動式ゴンドラは、
    内壁がX線減衰材料で構成されたX線遮蔽手段を備えていることを特徴とする請求項2に記載のX線透過試験の自動化装置。
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