JP6797219B2 - 置換三環式複素環化合物及びその用途 - Google Patents

置換三環式複素環化合物及びその用途 Download PDF

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Description

[関連出願の相互参照]
本願は2016年6月15日に国家知識産権局に提出した出願番号PCT/CN2016/085811の国際特許出願の優先権及び権益を主張し、その全内容は引用により本明細書に取り込まれる。
本発明は製薬の技術分野に属し、より具体的には化合物、それを含む組成物、及び両者の癌、神経変性疾患による病症の治療における用途に関する。特に、本明細書は1種以上のキナーゼ、特にLRRK、さらに特にLRRK2を阻害できる置換三環式複素環化合物を提供する。
パーキンソン病(PD)は2番目に罹患しやすい神経変性疾患であり、高齢者の1−2%に影響を及んでいる[1]。ゲノムワイド関連解析(GWAS)は非家族性PDの24個の部位に28種の関連する遺伝的リスク変異体を有する[2]。そのうち、LRRK2(Park8)における突然変異も遺伝的であることが見出され、家族性PD及び非家族性PDの両方において発病メカニズムを駆動する共有分子経路(最も一般的な疾患の原因も含み)が確定される[3,4]。PD病原性LRRK2突然変異マップは主にキナーゼ(G2019S、I2020T)とROC−CORドメイン(R1441C/G/H、Y1699C)に関連しているため、これらの酵素活性が発病メカニズムについて非常に重要であることを示している[5]。病原性突然変異の頻度は全体的に2%程度で珍しいが[6,7]、特定の人種の40%と高い患者から、該キナーゼを2〜3倍活性化する、かかる最も一般的な突然変異G2019Sが見られる[8−13]。病原性突然変異の他、LRRK2中の一般的な遺伝的変異性は散発性PDの危険要素である[14−16]。
2004年、LRRK2はPARK8遺伝子座に関連するPD遺伝を担う遺伝子として同定され[17,18]、それは51個のエクソンからなり、比較的に大きな(268 kDa)タンパク質を生成させることが判明される。続いて、家族性PDから単離された散発性PDにも見られる優性突然変異、及び散発性PD発症の生涯リスクを増大させるLRRK2遺伝子座での多型等のLRRK2一次構造中の多くの変異体が同定されている[20−22]。
LRRK2はコアが2種の酵素機能を含むマルチドメインタンパク質である。Rocドメインと呼ばれるもののC−末端(COR)で終結するスペーサードメインの複合タンパク質(ROC)のRasからなるGTP酵素ドメインに、セリン/トレオニンキナーゼに属するキナーゼドメインが続く。このような酵素コアはLRRK2のN末端の、プリオンタンパク質、アンキリン及びロイシンリッチリピート(LRR)ドメインを含むタンパク質−タンパク質相互作用ドメインによって囲まれている[23]。LRRK2のC末端はタンパク質の折り畳みに必要であると考えられるWD40ドメインを含み、それによってLRRK2機能及びキナーゼ活性を制御する[24]。興味深いこととして、これまでに記載されている主要な病原性突然変異はLRRK2の酵素コア内で生じていることから、LRRK2活性の改変がPDの発症及び進行に大きな影響を与えることを示す。
現在まで、40種近くの単一アミノ酸置換突然変異は常染色体優性PDと関連している[25,26]。 ヨーロッパの家族性PDの約6%及び散発性PDの症例の3%を占めるLRRK2の最も一般的な突然変異型はSer残基に対するGly2019のアミノ酸置換を含む。Gly2019は保存されたDYG−Mg2+−結合モチーフ内に位置し、キナーゼドメインのサブドメイン−VII中にある[25]。最新の報道によれば、このような突然変異はLRRK2の自己リン酸化を強化し、及びミエリン塩基性タンパク質を2−3倍リン酸化する能力を高める[8,12,27]。細胞株と初代ニューロン培養においてG2019S−LRRK2が過剰発現されると、酸化ストレスの非存在下と存在下での細胞毒性、及び封入体の形成が観察される[27,28]。これらの結果及びLRRK2キナーゼ活性の遺伝的不活性化から、このような毒性表現型への防御効果が示され、LRRK2キナーゼ活性の変化がLRRK2−PDの神経毒性及び病因メカニズムに潜在的に関与していることを示唆する。
LRRK2 G2019Sパーキンソン病患者に由来する誘導多能性幹細胞(iPSC)は神経突起伸長及びロテノンに対する感受性の増加の欠陥を示すことが見出されており、G2019S突然変異を遺伝的修正する又はLRRK2キナーゼ活性を有する小分子阻害剤を用いて細胞を治療することにより改善できる[29]。iPSCにおけるLRRK2 G2019S突然変異に関連するミトコンドリア損傷の増加もG2019S突然変異の遺伝的修正によってブロックされている[30]。
別の証拠によると、LRRK2機能及び機能不全がオートファジーリソソーム経路に関連付けられている[31]。LRRK2タンパク質はシャペロン介在性オートファジーにおける欠陥を引き起こし、細胞がα−シヌクレインを分解する能力に悪影響を及ぼす[32]。ほかの細胞モデルでは、選択的LRRK2阻害剤はマクロファージの貪食を刺激できることが明らかになる[33]。これらのデータから分かるように、LRRK2キナーゼ活性を有する小分子阻害剤は、GBA突然変異に関連するパーキンソン病[34]、ほかのα−シヌクレイン病、タウオパチー、アルツハイマー病[35]及びほかの神経変性疾患[36]やゴーシェ病[37]等を含む、異常オートファジー/リソソーム分解経路によって引き起こされる細胞タンパク質分解欠陥を特徴とする疾患を効果的に治療できる。また、正常被験者の線維芽細胞に比べて、C型Niemann−Pick(NPC)病患者の線維芽細胞にもLRRK2 mRNAのレベルが明らかに上昇していることが観察され、異常なLRRK2機能はリソソーム疾患に有効である可能性があることを示す[38]。この観察結果から分かるように、LRRK2阻害剤はNPCの治療に有効である可能性がある。
PDに関連するG2019S突然変異型のLRRK2がチューブリン関連Tauタンパク質のリン酸化を強化することがさらに報道されており[39]、且つLRRK2がTauとα−シヌクレインの病因の上流で作用する疾患モデル[40]が提案されている。これをサポートするために、トランスジェニックマウスモデルでは、LRRK2発現は、増加した不溶性Tau凝集と増加したTauリン酸化に関連している[41]。報道によれば、PD病原性変異タンパク質LRRK2 R1441 Gの過剰発現はトランスジェニックマウスモデルにおけるパーキンソン病の病症及びTau過剰リン酸化を引き起こす[42]。従って、これらのデータから分かるように、キナーゼ触媒活性を有するLRRK2阻害剤は、たとえば嗜銀顆粒性認知症、ピック病、大脳皮質基底核変性症、進行性核上性麻痺、及び17番染色体に関連する遺伝性前頭側頭型認知症やパーキンソン症候群(FTDP−17)のようなTau過剰リン酸化を特徴とするタウオパチーを治療できる[43]。また、LRRK2阻害剤はたとえば薬物嗜癖に関連する禁断病症/再発のようなドーパミンレベルの低下を特徴とするほかの疾患を治療できる効能を有してもよい[44]。
一態様によれば、本明細書は一般式(I)の化合物又はその立体異性体、互変異性体、N−オキシド、水和物、溶媒和物、代謝産物、薬学的に許容される塩、エステル又はプロドラッグを提供する。
式中、
VはCH又はNであり、
WはN又はOであり、
は存在せず、H、C1−10アルキル、C3−10シクロアルキル、C2−10ヘテロシクロアルキル、C6−14アリール、C1−10ヘテロアリール、C1−5アルキル−C1−10ヘテロアリール、又はC1−5アルキル−C6−14アリールであり、ここで、前記C1−10アルキル、C3−10シクロアルキル、C2−10ヘテロシクロアルキル、C6−14アリール、C1−10ヘテロアリール、C1−5アルキル−C1−10ヘテロアリール及びC1−5アルキル−C6−14アリールはそれぞれ独立に、F、Cl、Br、I、−NO、−CN、−N、−NH、−OH、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル及びC2−7ヘテロシクロアルキルから選択される1個以上の置換基により置換されていてもよく、
は結合、CO又は−(CH−であり、
Yは−(CH−、−(CR)−、C6−14アリール又はC1−10ヘテロアリールであり、R及びRはそれらに結合している炭素原子とともにC−C10炭素環又は3〜10員複素環を形成してもよく、ここで、前記−(CH−、−(CR)−、C6−14アリール、C1−10ヘテロアリール、C−C10炭素環及び3〜10員複素環はそれぞれ独立に、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、F、Cl、Br、I、−NO、−CN、−N、−NH、−OH、及びC1−6ハロアルキルから選択される1個以上の置換基により置換されていてもよく、
Zは結合、NR、−(CH−又は−(CR)−であり、ここで、前記NR、−(CH−及び−(CR)−はそれぞれ独立に、F、Cl、Br、I、−NO、−CN、−N、−NH、−OH、C1−6アルキル、及びC1−6ハロアルキルから選択される1個以上の置換基により置換されていてもよく、
nは0、1、2、3、4又は5であり、
及びRはそれぞれ独立に、−H、C1−6アルキル、C3-7シクロアルキル、C2−7ヘテロシクロアルキル、C6−14アリール又はC1−10ヘテロアリールから選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C2−7ヘテロシクロアルキル、C6−14アリール及びC1−10ヘテロアリールはそれぞれ独立に、F、Cl、Br、I、−NO、−CN、−N、−NH、−OH、及び−COHから選択される1個以上の置換基により置換されていてもよい。
いくつかの実施形態では、RはH、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、C3−8ヘテロアリール、C1−3アルキル−C1−7ヘテロアリール、又はC1−3アルキル−C6−10アリールであり、ここで、前記C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、C3−8ヘテロアリール、C1−3アルキル−C1−7ヘテロアリール、及びC1−3アルキル−C6−10アリールはそれぞれ独立に、F、Cl、Br、I、−NO、−CN、−N、−NH、−OH、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、及びC3−7ヘテロシクロアルキルから選択される1個以上の置換基により置換されていてもよい。
いくつかの実施形態では、XはCO、−CH−、−(CH−、又は−(CH−である。
いくつかの実施形態では、Yは−CH−、−(CH−、−(CH−、−(CR)−、C6−10アリール又はC3−8ヘテロアリールであり、R及びRはそれらに結合している炭素原子とともにC−C炭素環又は3〜8員複素環を形成してもよく、ここで、前記−CH−、−(CH−、−(CH−、−(CR)−、C6−10アリール、C3−8ヘテロアリール、C−C炭素環及び3〜8員複素環はそれぞれ独立に、F、Cl、Br、I、−NO、−CN、−N、−NH、−OH、C1−6アルキル、及びC1−6ハロアルキルから選択される1個以上の置換基により置換されていてもよい。
いくつかの実施形態では、Yは−CH−、−(CH−、−(CH−、−(CR)−、
又は
であり、
ここで、Q、Q、Q及びQはそれぞれ独立にC又はNであり、且つQ、Q、Q及びQはそれぞれ、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、F、Cl、Br、I、−NO、−CN、−N、−NH、−OH、C1−6アルキル及びC1−6ハロアルキルから選択される1種以上の置換基により置換されていてもよく、
ここで、Q、Q及びQはそれぞれ独立にC、N、O又はSであり、且つQ、Q及びQはそれぞれ、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、F、Cl、Br、I、−NO、−CN、−N、−NH、−OH、C1−6アルキル又はC1−6ハロアルキルから選択される1種以上の置換基により置換されていてもよい。
いくつかの実施形態では、Zは結合、NR、−CH−、−(CH−、−(CH−又は−(CR)−であり、ここで、前記NR、−CH−、−(CH−、−(CH−及び−(CR)−はそれぞれ独立に、F、Cl、Br、I、−NO、−CN、−N、−NH、−OH、C1−6アルキル、及びC1−6ハロアルキルから選択される1個以上の置換基により置換されていてもよい。
いくつかの実施形態では、R及びRはそれぞれ独立に、−H、C1−3−アルキル、C3−5シクロアルキル、C3−5ヘテロシクロアルキル、C6−8アリール又はC3−8ヘテロアリールから選択され、ここで、前記C1−3アルキル、C3−5シクロアルキル、C3−5ヘテロシクロアルキル、C6−8アリール及びC3−8ヘテロアリールはそれぞれ独立に、F、Cl、Br、I、−NO、−CN、−N、−NH、−OH、及び−COHから選択される1個以上の置換基により置換されていてもよい。
いくつかの実施形態では、Rは、
から選択される。
いくつかの実施形態では、Rは好ましくは、
から選択される。
いくつかの実施形態では、Yは−CH−、−(CH−、−(CH−、−(CR)−、ベンゼン環、5〜6員複素芳香環、C6−10アリール又はC3−8ヘテロアリールであり、R及びRはそれらに結合している炭素原子とともにC−C炭素環又は3〜6員複素環を形成してもよく、ここで、前記ベンゼン環、5〜6員複素芳香環、C6−10アリール、C3−8ヘテロアリール、C−C炭素環及び3〜6員複素環はそれぞれ独立に、F、Cl、Br、I、−NO、−CN、−N、−NH、−OH、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、−CF、及びC1−3ハロアルキルから選択される1個以上の置換基により置換されていてもよい。
いくつかの実施形態では、Yは、
から選択される。
いくつかの実施形態では、Yは好ましくは、
から選択される。
いくつかの実施形態では、本明細書は以下のいずれかの構造を有する化合物、又はその立体異性体、互変異性体、N−オキシド、水和物、溶媒和物、代謝産物、薬学的に許容される塩、エステル又はプロドラッグを提供する。
いくつかの実施形態では、本明細書は、好ましくは以下のいずれかの構造を有する化合物、又はその立体異性体、互変異性体、N−オキシド、水和物、溶媒和物、代謝産物、薬学的に許容される塩、エステル又はプロドラッグを提供する。
別の態様によれば、本明細書は、本明細書に開示されている化合物を含む医薬組成物を提供する。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されている医薬組成物は、薬学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤又はそれらの組合せをさらに含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されている医薬組成物は、第二治療薬をさらに含む。
別の態様によれば、本明細書は、本明細書に開示されている化合物又は医薬組成物の、癌及び神経変性疾患のうちの少なくとも1種による病症を治療するための医薬の調製における用途を提供する。
いくつかの実施形態では、神経変性疾患はパーキンソン病である。
別の態様によれば、本明細書は、癌及び神経変性疾患のうちの少なくとも1種による病症を治療する方法を提供し、被験者に治療有効量の本明細書に開示されている化合物又は医薬組成物を投与することを含む。
いくつかの実施形態では、神経変性疾患はパーキンソン病である。
別の態様によれば、本明細書は、癌及び神経変性疾患のうちの少なくとも1種による病症の治療に使用される本明細書に開示されている化合物又は医薬組成物を提供する。
いくつかの実施形態では、神経変性疾患はパーキンソン病である。
別の態様によれば、本明細書は、本明細書に開示されている化合物又は医薬組成物の、任意の異常キナーゼ活性に起因する、関連する又は随伴する病症を予防又は治療するための医薬の調製における用途を提供する。
いくつかの実施形態では、キナーゼはLRRKである。
いくつかの実施形態では、キナーゼはLRRK2である。
別の態様によれば、本明細書は、任意の異常キナーゼ活性に起因する、関連する又は随伴する病症を予防又は治療する方法を提供し、被験者に治療有効量の本明細書に開示されている化合物又は医薬組成物を投与することを含む。
いくつかの実施形態では、キナーゼはLRRKである。
いくつかの実施形態では、キナーゼはLRRK2である。
別の態様によれば、本明細書は、任意の異常キナーゼ活性に起因する、関連する又は随伴する病症の予防又は治療に使用される、本明細書に開示されている化合物又は医薬組成物を提供する。
いくつかの実施形態では、キナーゼはLRRKである。
いくつかの実施形態では、キナーゼはLRRK2である。
別の態様によれば、本明細書は、本明細書に開示されている化合物又は医薬組成物の、キナーゼを阻害できるほかの候補化合物を同定するための試験における用途を提供する。
いくつかの実施形態では、キナーゼはLRRKである。
いくつかの実施形態では、キナーゼはLRRK2である。
別の態様によれば、本明細書は一般式IIの化合物、又はその立体異性体、互変異性体、N−オキシド、水和物、溶媒和物、代謝産物、薬学的に許容される塩、エステル又はプロドラッグを提供する。
式中、VはCH又はNであり、
WはN又はOであり、
は存在せず、H、C1−10アルキル、C3−10シクロアルキル、C2−10ヘテロシクロアルキル、C6−14アリール、C1−10ヘテロアリール、C1−5アルキル−C1−10−ヘテロアリール、又はC1−5−アルキル−C6−14−アリールであり、ここで、前記C1−10アルキル、C3−10シクロアルキル、C2−10ヘテロシクロアルキル、C6−14アリール、C1−10ヘテロアリール、C1−5アルキル−C1−10−ヘテロアリール及びC1−5−アルキル−C6−14−アリールはそれぞれ独立に、F、Cl、Br、I、−NO、−CN、−N、−NH、−OH、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C2−7ヘテロシクロアルキル、アミド類、スルファニルアミド類及びスルホン類から選択される1個以上の置換基により置換されていてもよく、
は結合、CO、又は−(CH−であり、
Yは−(CH−であり、
Zは結合、N、又は−(CH−であり、
はそれぞれ独立に、存在せず、F、Cl、Br、I、−NO、−CN、−N、−NH、−OH、C1−6アルキル、又はC1−6ハロアルキルであり、2つのRはそれらに結合しているYとともにC−C10炭素環又は3〜10員複素環を形成してもよく、ここで、前記C−C10炭素環及び3〜10員複素環はそれぞれ独立に、F、Cl、Br、I、−NO、−CN、−N、−NH、−OH、C1−6アルキル、及びC1−6ハロアルキルから選択される1種以上の置換基により置換されていてもよく、
は存在せず、F、Cl、Br、I、−NO、−CN、−N、−NH、−OH、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキルであり、R及びRはそれらに結合しているY−Zとともにベンゼン環、C−C10炭素環、3〜10員複素環又は5〜10員複素芳香環を形成してもよく、ここで、前記ベンゼン環、C−C10炭素環、3〜10員複素環及び5〜10員複素芳香環はそれぞれ独立に、F、Cl、Br、I、−NO、−CN、−N、−NH、−OH、C1−6アルキル、及びC1−6ハロアルキルから選択される1種以上の置換基により置換されていてもよく、
kは0、1、2、3又は4であり、
nは0、1、2、3、4又は5であり、
いくつかの実施形態では、RはH、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、C1−8ヘテロアリール、C1−3アルキル−C1−8−ヘテロアリール、又はC1−3−アルキル−C6−10−アリールであり、ここで、前記C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、C1−8ヘテロアリール、C1−3アルキル−C1−8−ヘテロアリール、及びC1−3−アルキル−C6−10−アリールはそれぞれ独立に、F、Cl、Br、I、−NO、−CN、−N、−NH、−OH、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、及びC3−7ヘテロシクロアルキルから選択される1種以上の置換基により置換されていてもよい。
いくつかの実施形態では、XはCO、−CH−、−(CH−、又は−(CH−である。
いくつかの実施形態では、Yは−CH−、−(CH−、又は−(CH−である。
いくつかの実施形態では、Zは結合、N、−CH−、−(CH−、又は−(CH−である。
いくつかの実施形態では、Rはそれぞれ独立に、存在せず、F、Cl、Br、I、−NO、−CN、−N、−NH、−OH、C1−3アルキル、又はC1−3ハロアルキルであり、Yに結合している2つのRはYとともにC−C炭素環又は3〜7員複素環を形成してもよく、ここで、前記C−C炭素環及び3〜7員複素環はそれぞれ独立に、F、Cl、Br、I、−NO、−CN、−N、−NH、−OH、C1−6アルキル、及びC1−6ハロアルキルから選択される1個以上の置換基により置換されていてもよい。
いくつかの実施形態では、Rは存在せず、F、Cl、Br、I、−NO、−CN、−N、−NH、−OH、C1−3アルキル、又はC1−6ハロアルキルであり、R及びRはそれらに結合しているY−Zとともにベンゼン環、C−C炭素環、3〜7員複素環又は5〜7員複素芳香環を形成してもよく、ここで、前記ベンゼン環、C−C炭素環、3〜7員複素環及び5〜7員複素芳香環はそれぞれ独立に、F、Cl、Br、I、−NO、−CN、−N、−NH、−OH、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキルから選択される1個以上の置換基により置換されていてもよい。
いくつかの実施形態では、Rは、
から選択される。
いくつかの実施形態では、Rは存在せず、F、Cl、Br、I、−NO、−CN、−N、−NH、−OH、C1−3アルキル、又はC1−3ハロアルキルであり、R及びRはそれらに結合しているY−Zとともにベンゼン環又はピラゾール環を形成してもよく、ここで、前記ベンゼン環及びピラゾール環はそれぞれ独立に、F、Cl、Br、−CN、−OH、−COH、及び−CFから選択される1個以上の置換基により置換されていてもよい。
別の態様によれば、本明細書は、本明細書に開示されている一般式IIの化合物を含む医薬組成物を提供する。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されている医薬組成物は、薬学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤又はそれらの組合せをさらに含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されている医薬組成物は、第二治療薬をさらに含む。
別の態様によれば、本明細書は、一般式IIの化合物又は本明細書に開示されている一般式IIの化合物を含む医薬組成物の、癌及び神経変性疾患のうちの少なくとも1種による病症を治療するための医薬の調製における用途を提供する。
いくつかの実施形態では、神経変性疾患はパーキンソン病である。
別の態様によれば、本明細書は、癌及び神経変性疾患のうちの少なくとも1種による疾患を治療する方法を提供し、被験者に治療有効量の一般式IIの化合物又は本明細書に開示されている一般式IIの化合物を含む医薬組成物を投与することを含む。
いくつかの実施形態では、神経変性疾患はパーキンソン病である。
別の態様によれば、本明細書は、癌及び神経変性疾患のうちの少なくとも1種による病症の治療に使用される、一般式IIの化合物又は本明細書に開示されている一般式IIの化合物を含む医薬組成物を提供する。
いくつかの実施形態では、神経変性疾患はパーキンソン病である。
別の態様によれば、本明細書は、一般式IIの化合物又は本明細書に開示されている一般式IIの化合物を含む医薬組成物の、任意の異常キナーゼ活性に起因する、関連する又は随伴する病症を予防又は治療するための医薬の調製における用途を提供する。
いくつかの実施形態では、キナーゼはLRRKである。
いくつかの実施形態では、キナーゼはLRRK2である。
別の態様によれば、本明細書は、任意の異常キナーゼ活性に起因する、関連する又は随伴する病症を予防又は治療する方法を提供し、被験者に治療有効量の一般式IIの化合物又は本明細書に開示されている一般式IIの化合物を含む医薬組成物を投与することを含む。
いくつかの実施形態では、キナーゼはLRRKである。
いくつかの実施形態では、キナーゼはLRRK2である。
別の態様によれば、本明細書は、任意の異常キナーゼ活性に起因する、関連する又は随伴する病症の予防又は治療に使用される、一般式IIの化合物又は本明細書に開示されている一般式IIの化合物を含む医薬組成物を提供する。
いくつかの実施形態では、キナーゼはLRRKである。
いくつかの実施形態では、キナーゼはLRRK2である。
別の態様によれば、本明細書は、キナーゼを阻害できるほかの候補化合物を同定するための試験における、一般式IIの化合物又は本明細書に開示されている一般式IIの化合物を含む医薬組成物の用途を提供する。
いくつかの実施形態では、キナーゼはLRRKである。
いくつかの実施形態では、キナーゼはLRRK2である。
定義及び公知の用語
本発明に引用されるすべての参考文献はその全内容が引用により本明細書に取り込まれ、且つ引用した参考文献が本発明に一致しない場合、本開示に準じる。また、本明細書に使用されるすべての用語及び語句は当業者が周知する一般的な意味を有する。それにも関わらず、本発明の用語及び語句をさらに詳細に説明する必要がある。言及された用語及び語句は周知する意味に一致しない場合、本開示に準じる。検討する用語は単独に出現するか組合せの形態で出現するかに関わらず、本明細書に使用される通常の用語の下記定義を適用できる。
例えば、本明細書に使用される冠詞「1個(a)」、「1種(an)」及び「該(the)」は、特に断らない限り又はコンテキストと矛盾しない限り、「少なくとも1個」又は「1個以上」を含むことを意味する。従って、本明細書に使用される冠詞とは、1個又は1個より多い(すなわち、少なくとも1個)対象を意味する。例として、「成分」とは1個以上の成分を含み、従って1個超の成分も考慮でき、且つ説明される実施形態において採用又は使用できる。
本明細書に記載するように、本明細書に開示されている化合物は、通常下に例示する、又は本発明の特定のクラス、サブクラス及び種によって例示される1個以上の置換基により置換されてもよい。
用語「ハロゲン」とはフッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)又はヨウ素(I)である。
用語「アルキル」とは、1−10個の炭素原子を含有する飽和直鎖状又は分岐状の一価炭化水素基である。特に断らない限り、アルキル基は1−10個の炭素原子を含有する。いくつかの実施形態では、アルキル基は1−8個の炭素原子を含有し、ほかの実施形態では、アルキル基は1−6個の炭素原子を含有し、さらにほかの実施形態では、アルキル基は1−4個の炭素原子を含有し、またほかの実施形態では、アルキル基は1−3個の炭素原子を含有する。アルキル基は本明細書に説明された1個以上の置換基により置換されていてもよい。
アルキル基の例として、メチル(Me、−CH)、エチル(Et、−CHCH)、n−プロピル(n−Pr、−CHCHCH)、イソプロピル(i−Pr、−CH(CH)、n−ブチル(n−Bu、−CHCHCHCH)、イソブチル(i−Bu、−CHCH(CH)、sec−ブチル(s−Bu、−CH(CH)CHCH)、tert−ブチル(t−Bu、−C(CH)、n−ペンチル(−CHCHCHCHCH)、2−ペンチル(−CH(CH)CHCHCH)、3−ペンチル(−CH(CHCH)、n−ヘキシル(−CHCHCHCHCHCH)、2−ヘキシル(−CH(CH)CHCHCHCH)、3−ヘキシル(−CH(CHCH)(CHCHCH))等が挙げられるが、これらに限定されない。
用語「シクロアルキル」とは、3−10個の炭素原子を有する一価又は多価の飽和環であり、例えば単環、二環又は三環の環系である。そして二環又は三環の環系は縮合環、架橋環及びスピロ環を含んでもよい。いくつかの実施形態では、シクロアルキル基は3−8個の炭素原子を含有する。ほかの実施形態では、シクロアルキル基は3−6個の炭素原子を含有する。シクロアルキル基(cycloalkyl radical)は本明細書に説明された1個以上の置換基により置換されていてもよい。
用語「アリール」とは、計6−12個の環員、好ましくは6−10個の環員、さらに好ましくは6個の環員を有する一価又は多価の単環、二環又は三環炭素環系であり、且つ該系の少なくとも1個の環は芳香族である。アリール基は、通常、アリール基の芳香環によって親分子に結合されるが、これに限定されない。用語「アリール」及び「芳香環」は本明細書では互換的に使用できる。アリール基の例として、フェニル、ナフチル、アントラセン等が挙げられる。アリール基(aryl radical)は本明細書に説明された1個以上の置換基により置換されていてもよい。
用語「ヘテロアリール」とは、計5−10個の環員を有する一価又は多価の単環、二環又は三環の環系であり、且つ該系の少なくとも1個の環は芳香族であり、且つ少なくとも1個の環は1個以上のヘテロ原子を含有する。ヘテロアリール基は通常、ヘテロアリール基の芳香環によって親分子に結合されるが、これに限定されない。用語「ヘテロアリール」及び「複素芳香環」又は「複素芳香族化合物」は本明細書では互換的に使用できる。ヘテロアリール基は本明細書に開示されている1個以上の置換基により置換されていてもよい。いくつかの実施形態では、5〜10員ヘテロアリール基は、それぞれ独立にO、S及びNから選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含有し、いくつかの実施形態では、5〜6員ヘテロアリールは単環系であり、且つそれぞれ独立にO、S及びNから選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含有する。
ヘテロアリール環の例として、チエニル、フリル、ピロリル、ピリジル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル等及びそれらのベンゾ誘導体、たとえばベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンズイミダゾリル、インドリル、イソインドリル、インダゾール等、又はピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアジニル等及びそれらのベンゾ誘導体、たとえばキノリル、イソキノリル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル等が挙げられるが、これらに限定されない。
「ヘテロシクロアルキル」とは、窒素、酸素及び硫黄から選択される1個以上のヘテロ原子を含有する環状脂肪族基であり、環において1個以上の−(CO)−基で中断されてもよく、及び/又は環において1個以上の二重結合を含有してもよい。或いは、ヘテロシクロアルキル基はC4−7−ヘテロシクロアルキル、より好ましくはC4−6−ヘテロシクロアルキルである。好ましくは、ヘテロシクロアルキル基は、ピペラジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル及びテトラヒドロピラニルを含むが、これらに限定されない。
本発明に係る化合物についての説明
治療応用
本発明の別の態様は、医薬における上記化合物の使用に関する。
本発明の別の態様は、癌又は神経変性疾患の治療における上記化合物の使用に関する。
別の態様は、神経変性疾患を治療又は予防するための医薬の調製における上記化合物の用途に関する。好ましくは、神経変性疾患はパーキンソン病である。
別の態様は、増殖性疾患、たとえば癌を治療又は予防するための医薬の調製における上記化合物の用途に関する。
好ましくは、1種以上のキナーゼ、好ましくはLRRK、より好ましくはLRRK2を阻害できる量の該化合物を投与する。
さらに別の態様は、キナーゼ、より好ましくはLRRK、さらにより好ましくはLRRK2である生物学的標的に対する任意の異常活性に起因する、関連する又は随伴する病症を予防又は治療するための医薬の調製における、本発明に係る化合物の用途に関する。
好ましくは、該病症はパーキンソン病である。
本発明の別の態様は、プロテインキナーゼ関連の疾患又は病症を治療する方法に関する。本発明の該態様に係る方法は、治療有効量の上記本発明に係る化合物のみ、又はより好ましくはたとえば後述する薬学的に許容される担体と混合してなる医薬組成物を対象となる被験者に投与することによって実現される。
本発明のさらに別の態様は、プロテインキナーゼの阻害によって軽減される病症を有する哺乳動物を治療する方法に関し、該方法は、治療有効量の本発明に係る化合物を哺乳動物に投与することを含む。
好ましくは、病症は、プロテインキナーゼLRRK、より好ましくはLRRK2の阻害によって軽減される。
好ましくは、哺乳動物はヒトである。
用語「方法」とは、所定のタスクを達成するための方式、手段、技術及び手順であり、化学、薬理学、生物学、生化学及び医学分野の当業者に知られている方式、手段、技術及び手順、又は当業者に知られている方式、手段、技術及び手順から開発しやすい方式、手段、技術及び手順を含むが、これらに限定されない。
本明細書に使用される用語「投与」とは、直接的に、すなわちプロテインキナーゼ自体と相互作用することによって、又は間接的に、プロテインキナーゼの触媒活性が依存するほかの分子と相互作用することによって、プロテインキナーゼの酵素活性に影響を及ぼすように、本発明に係る化合物をプロテインキナーゼと組み合わせる方法である。本明細書に使用されるように、インビトロ(すなわち試験管内)、又はインビボ(すなわち生体の細胞又は組織内)で投与される。
本明細書では、用語「治療」は、疾患又は病症の進行を排除し、実質的に阻害し、緩和し又は逆転し、疾患又は病症の臨床症状を実質的に改善し、又は疾患又は病症の臨床症状の出現を実質的に予防することを含む。
本明細書では、用語「予防」とは、最初の場所で、生物が病症又は疾患を患うのを阻止する方法である。
用語「治療有効量」とは、治療対象の疾患又は病症の1種以上の症状をある程度緩和できる量の化合物を投与することである。
本発明に使用される任意の化合物について、治療有効量(本明細書では治療有効用量とも呼ばれる)は細胞培養アッセイから最初に推定される。例えば、ある用量は、細胞培養物で決定されるIC50又はIC100を含む血中濃度範囲を達成するための動物モデルにおいて製剤化され得る。これらの情報は、ヒトにおいて有用な用量をより正確に決定するために使用できる。初期用量はまた、インビボデータから推定され得る。これらの初期ガイドラインを用いて、当業者はヒトにおける有効用量を決定することができる。
また、本明細書に記載の化合物の毒性及び治療効果は、細胞培養物又は実験動物における標準的な医薬手段によって、例えば、LD50及びED50を決定することによって決定できる。毒性と治療効果との用量比は、治療的指標であり、LD50とED50との比として表現できる。高い治療的指標を示す化合物が好ましい。これらの細胞培養アッセイ及び動物試験から得られたデータは、ヒトでの使用のために毒性でない用量範囲を策定する点で使用できる。これらの化合物の用量は、好ましくは、毒性がほとんどないか又はまったくないED50を含む血中濃度の範囲内にある。用量は、採用された投薬剤形及び利用された投与経路によってこの範囲内で変動できる。正確な製剤化、投与経路及び用量は、患者の状態に応じて個々の医師によって選択できる(例えば、Fingl等,1975,In:The Pharmacological Basis of Therapeutics,第1章,第1頁参照)。
用量及び間隔は、治療効果を維持するために十分である活性化合物の血漿レベルを提供するように個別に調整できる。経口投与用の通常の患者の用量は、約1−2000mg/kg/日、一般的には、約2−1000mg/kg/日、好ましくは約5−700mg/kg/日、最も好ましくは約10−500mg/kg/日である。好ましくは、治療上有効な血清レベルは、毎日複数回投与することによって達成される。局所投与又は選択的取り込みの場合には、薬物の有効局所濃度は血漿濃度に関連しない可能性がある。当業者は過度な実験をすることなく治療上有効な局所用量を最適化できる。
本明細書に使用されるように、「キナーゼ関連の疾患又は病症」とは、本明細書で定義された不適切なキナーゼ活性又はキナーゼの過剰活性を特徴とする疾患又は病症である。不適切な活性とは、(i)通常前記キナーゼを発現しない細胞におけるキナーゼ発現、(ii)望ましくない細胞増殖、分化及び/又は成長を引き起こすキナーゼ発現の増加、又は(iii)細胞増殖、分化及び/又は成長の望ましくない減少を引き起こすキナーゼ発現の低減である。キナーゼの過剰活性とは、特定のキナーゼをコードする遺伝子の増幅又は特定のキナーゼ活性レベルの産生であり、細胞増殖、分化及び/又は成長機能障害に関連する可能性がある(すなわち、キナーゼのレベルの増加に伴って、1個以上の細胞機能障害の症状の重症度が増加する)。過剰活性は、リガンド結合に関与するキナーゼの断片欠失のような突然変異によるリガンド非依存性又は構成的活性化の結果であってもよい。
本明細書に記載の化合物は、好ましくはパーキンソン病のような癌及び神経変性疾患を含む疾患又は病症を予防することに使用できる。
従って、本発明は、LRRK2阻害が望ましい疾患を治療するための医薬の調製における、本明細書で定義された化合物の用途をさらに提供する。これらの疾患はパーキンソン病を含む。
医薬組成物
本発明の用途に応じて、本明細書に記載の化合物又はその生理学的に許容される塩、エステル又はほかの生理学的機能性誘導体は医薬製剤として提供でき、該医薬製剤は化合物又はその生理学的に許容される塩、エステル又はほかの生理学的機能性誘導体、及び1種以上の薬学的に許容される担体、及び任意のほかの治療及び/又は予防成分を含む。担体は製剤の他の成分と相溶性があり、且つその被投与者に有害ではないものとする。医薬組成物はヒト及び獣医におけるヒト又は動物の用途に用いられる。
本明細書に記載の様々な形態の医薬組成物に用いられる適切な賦形剤の例は、「Handbook of Pharmaceutical Excipients,第2版,(1994)、A Wade及びPJ Weller編」に記載されている。
治療用途用の許容される担体又は希釈剤は製薬分野において周知されており、且つたとえばRemington's Pharmaceutical Sciences、Mack Publishing Co.(A.R. Gennaro編1985)に記載されている。
適切な担体の例として、ラクトース、澱粉、グルコース、メチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、マンニトール、ソルビトール等が挙げられる。適切な希釈剤の例として、エタノール、グリセロール及び水が挙げられる。
薬物担体、賦形剤又は希釈剤は、意図する投与方法及び標準的な薬務に応じて選択できる。医薬組成物は、担体、賦形剤又は希釈剤である任意の適切な接着剤、潤滑剤、懸濁剤、コーティング剤、可溶化剤、緩衝剤、矯味剤、界面活性剤、増粘剤、防腐剤(酸化防止剤を含む)等、及び製剤を意図する被投与者の血液と等張にするために含まれる物質を含んでもよく、又は付加的に含んでもよい。
適切な接着剤の例として、澱粉、ゼラチン、天然糖類(たとえば、グルコース、無水ラクトース、遊離ラクトース、β−ラクトース)、コーン甘味料、天然及び合成ゴム(たとえば、アカシア、トラガカントゴム)又はアルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース及びポリエチレングリコールが挙げられる。
適切な潤滑剤の例として、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム等が挙げられる。
医薬組成物に防腐剤、安定剤、染料及び矯味剤を提供してもよい。防腐剤の例として、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸及びp−ヒドロキシ安息香酸のエステルが挙げられる。酸化防止剤及び懸濁剤を使用してもよい。
医薬製剤は経口投与、局所投与(皮膚投与、口腔投与、及び舌下投与を含む)、直腸投与又は非経口投与(皮下投与、皮内投与、筋肉内投与、及び静脈内投与を含む)、鼻腔内投与及び経肺投与(たとえば、吸入による)を含む。製剤は適切な場合に、便宜には、個別投与単位で提供してもよく、製薬分野では周知するいずれかの方法によって調製してもよい。すべての方法は、活性化合物を液体担体又は微粉固体担体、又はその両方と組み合わせる工程を含み、続いて、必要に応じて、生成物を所望の製剤に成形する。
担体が固体である経口投与に適した医薬製剤は、最も好ましくは、例えばそれぞれ所定量の活性化合物を含有する丸剤、カプセル剤又は錠剤の単位用量剤形とする。プレス又はモールド成形によって、任意に1種以上の補助成分とともに錠剤を調製してもよい。適切な機械で自由流動状態(たとえば、粉末又は顆粒)の活性化合物をプレスし、接着剤、潤滑剤、不活性希釈剤、潤滑物質、界面活性剤又は分散剤のいずれかと混合してプレスされた錠剤を調製してもよい。活性化合物と不活性液体希釈剤をモールド成形して、モールドされた錠剤を調製してもよい。錠剤をコーティングしてもよく、コーティングしない場合、記号を印刷してもよい。活性化合物を単独に、又は1種以上の補助成分と混合してカプセルシェルに充填し、次に通常の手段で密封してカプセル剤を調製してもよい。カシェ剤はカプセル剤と類似し、活性化合物をいずれかの補助成分とともにライスペーパー内に密封する。活性化合物を分散性顆粒として製剤化してもよく、たとえば投与前に水中に懸濁させ、又は食品に振りかける。顆粒を、たとえば小袋に包装してもよい。担体が液体である経口投与に適した製剤は、水性又は非水性液体の形態の溶液又は懸濁液として、又は水中油型エマルジョンとして提供されてもよい。
経口投与用の製剤は制御放出剤形、たとえば錠剤を含み、活性化合物が適切な制御放出マトリックス内に製剤化され、又は活性化合物に適切な制御放出膜がコーティングされる。このような製剤は特に予防的使用に便利である。
直腸投与に適した医薬製剤(担体は固体である)は、最も好ましくは、単位用量座薬の形態で提供される。適切な担体はココアバター及び本分野で一般的に使用されるほかの材料を含む。活性化合物を、軟化又は溶融した担体と混合し、次に金型内で冷却し成形することにより座薬を簡単に形成できる。非経口投与に適した医薬製剤は水性又は油性溶媒中の活性化合物の無菌溶液又は懸濁液を含む。
注射用製剤はボーラス注射(bolus injection)又は連続注射に適している。このような製剤は、単位用量又は複数回用量容器に都合よく提供され、製剤を導入した後、使用に必要となるまで容器を密封する。或いは、活性化合物は粉末の形態とし、使用前、適切な溶媒、例えば無菌のパイロジェンフリー水で形成してもよい。
活性化合物を持続性製剤に製剤化してもよく、筋肉内注射又は埋め込み、たとえば皮下又は筋肉内投与によって投薬する。持続性製剤はたとえば適切な重合体又は疎水性材料又はイオン交換樹脂を含む。このような持続性製剤は予防的使用に特に便利である。
口腔を介した経肺投与に適した製剤は提供され、活性化合物を含有する所望の直径が0.5−7ミクロンの範囲にある顆粒を被投与者の気管支樹に送達する。
このような製剤は、たとえばゼラチンに適した穿刺可能なカプセルに都合よく存在し、吸入装置に用いられる微細粉末の形態としてもよく、或いは活性化合物、適切な液体又はガス推進薬及びたとえば界面活性剤及び/又は固体希釈剤のような任意のほかの成分を含む自己推進製剤としてもよい。適切な液体推進薬はプロパン及びクロロフルオロカーボンを含み、且つ適切なガス推進薬は二酸化炭素を含む。活性化合物が溶液又は懸濁液の液滴の形態で分配された自己推進製剤を使用してもよい。
このような自己推進製剤は本分野で公知の自己推進製剤と類似し、既存の方法によって調製できる。適切には、それらは、所要の噴霧特性を有する手動操作又は自動機能の弁を提供する容器中に存在し、その利点について、該弁を操作するごとに、固定体積、たとえば25−100マイクロリットル送達する。
また、活性化合物は、アトマイザー又は噴霧器に使用される溶液又は懸濁液の形態としてもよく、それにより加速気流又は超音波撹拌によって吸入用の微細な液滴ミストを発生させる。
鼻腔内投与に適した製剤は通常上記経肺投与と類似する製剤を含む。製剤を分配する時、このような製剤は、鼻腔内での保持を可能にするために、10−200ミクロン範囲の粒径を有することが望ましく、これは適切な粒度の粉末を適宜使用する又は適切な弁を選択することによって実現できる。ほかの適切な製剤は、鼻に近い容器から鼻腔を通して急速吸入により投与される粒径が20−500ミクロンの粗粉末、及び0.2−5%w/vの水性又は油性溶液又は懸濁液中の活性化合物を含有する点鼻薬を含む。
薬学的に許容される担体は当業者に周知であり、0.1M、好ましくは0.05Mのリン酸塩緩衝液又は0.8%の飽和食塩水を含むが、これらに限定されない。また、これらの薬学的に許容される担体は水性又は非水性溶液、懸濁液及びエマルジョンであってもよい。非水性溶媒の例として、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油(たとえば、オリーブオイル)及び注射用有機エステル(たとえば、オレイン酸エチル)が挙げられる。水性担体は水、アルコール/水溶液、エマルジョン又は懸濁液を含み、飽和食塩水と緩衝媒体を含む。非経口溶媒は塩化ナトリウム溶液、リンゲルデキストロース(Ringer's dextrose)、グルコース及び塩化ナトリウム、乳酸リンゲル液(lactated Ringer's)又は固定油を含む。たとえば、抗微生物剤、酸化防止剤、キレート剤、不活性ガス等の防腐剤及びほかの添加剤も存在し得る。
たとえばゲル、クリーム剤又は軟膏剤のような局所投与に適した製剤を提供してもよい。このような製剤は、たとえば創傷又は潰瘍に適用でき、創傷又は潰瘍の表面に直接塗り、又は被治療領域の上方に適用される適切な支持体、たとえば包帯、ガーゼ、メッシュ等に担持させる。
たとえば、創傷又は潰瘍のような被治療部位に直接スプレー又は噴霧する液体又は粉末製剤をさらに提供してもよい。或いは、たとえば包帯、ガーゼ、メッシュ等の担体に製剤をスプレー又は噴霧して被治療部位にセットする。
本発明の別の態様によれば、前記医薬又は獣医組成物を調製するための方法を提供し、活性化合物と担体をたとえば混合によって組み合わせることを含む。
通常、活性剤を、液体担体又は微粉化した固体担体又はその両方と均一かつ密接に組み合わせることにより、次に必要に応じて、製品を成形して製剤を調製する。本発明は医薬組成物を調製するための方法に関し、式(I)の化合物を薬学的又は獣医学的に許容される担体又は溶媒と結合する又は組み合わせることを含む。
塩/エステル
本発明に係る化合物は塩又はエステル、特に薬学的及び獣医学的に許容される塩又はエステルとして存在し得る。
本発明に係る化合物の薬学的に許容される塩は、適切な酸付加塩又は塩基塩を含む。適切な薬物塩についての総説はBergeら、J Pharm Sci、66,199(1977)に記載されている。たとえば、鉱酸、例えばハロゲン化水素酸(たとえば、塩酸、臭化水素酸及びヨウ化水素酸)、硫酸、リン酸硫酸塩、硫酸水素塩、ヘミ硫酸塩、チオシアン酸塩、過硫酸塩及びスルホン酸のような強無機酸;1−4個の炭素原子を有する非置換又は置換の(たとえば、ハロゲンによる)アルカンカルボン酸、例えば酢酸のような強有機カルボン酸;蓚酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸又はテトラフタル酸のような飽和又は不飽和ジカルボン酸;アスコルビン酸、エタノール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸又はクエン酸のようなヒドロキシカルボン酸;アスパラギン酸又はグルタミン酸のようなアミノ酸;安息香酸;又は非置換又は置換の(たとえば、ハロゲンによる)(C−C)−アルキル−又はアリール−スルホン酸、例えばメタン−p−トルエンスルホン酸のような有機スルホン酸を使用して、塩を形成する。薬学的又は獣医学的に許容されない塩は依然として有用な中間体であり得る。
好適な塩は、たとえば酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、乳酸塩、グルコン酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩、パントテン酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、酪酸塩、ジグルコン酸塩、シクロペンタン酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロールリン酸塩、蓚酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、フマル酸塩、ニコチン酸塩、パルミテート、ペクチン酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバリン酸塩、プロピオン酸塩、酒石酸塩、ラクトース酸塩、pivolate、樟脳酸塩、ウンデカン酸塩及びコハク酸塩を含み、有機スルホン酸として、例えばメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、樟脳スルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−クロロベンゼンスルホン酸塩及びp−トルエンスルホン酸塩が挙げられ、無機酸として、例えば塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硫酸水素、ヘミ硫酸、チオシアン酸、過硫酸、リン酸及びスルホン酸が挙げられる。
エステル化される官能基に応じて、有機酸又はアルコール/水酸化物を使用してエステルを形成する。有機酸として、1−12個の炭素原子を有する非置換又は置換の(たとえば、ハロゲンによる)アルカンカルボン酸、例えば酢酸のようなカルボン酸;蓚酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸又はテトラフタル酸のような飽和又は不飽和ジカルボン酸;アスコルビン酸、エタノール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸又はクエン酸のようなヒドロキシカルボン酸;アスパラギン酸又はグルタミン酸のようなアミノ酸;安息香酸;又は、非置換又は置換の(たとえば、ハロゲンによる)(C−C)−アルキル−又はアリール−スルホン酸、例えばメタン−p−トルエンスルホン酸のような有機スルホン酸を使用する。適切な水酸化物は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウムのような無機水酸化物を含む。アルコールは1−12個の炭素原子を有する非置換又は置換の(たとえば、ハロゲンによる)アルカノールを含む。
鏡像異性体/互変異性体
以上検討した本発明のすべての態様において、適切な場合には、本発明は本発明に係る化合物のすべての鏡像異性体、非鏡像異性体及び互変異性体を含む。当業者は光学的性質(1個以上のキラル炭素原子)又は互変異性特徴を有する化合物を同定すべきである。本分野で周知する方法によって対応する鏡像異性体及び/又は互変異性体を分離/調製できる。
鏡像異性体はそのキラル中心の絶対立体配置を特徴とし、Cahn、Ingold及びPrelogのR−とS−順位規則によって記述される。これらの慣例は本分野において周知である(たとえば、「Advanced Organic Chemistry」,第3版,March,J.,John Wiley及びSons,New York,1985参照)。
キラル中心を含む本発明に係る化合物はラセミ混合物、鏡像異性体に富んだ混合物として使用でき、又は公知の技術によってラセミ混合物を分離でき、且つ個々の鏡像異性体を単独に使用できる。
立体異性体及び幾何異性体
いくつかの本発明に係る化合物は立体異性体及び/又は幾何異性体として存在し得て、たとえば、それらは1個以上の非対称及び/又は幾何中心を有するため、2種以上の立体異性及び/又は幾何学的形態で存在し得る。本発明はすべての阻害剤を使用する個々の立体異性体と幾何異性体及びその混合物を考慮に入れている。特許請求の範囲に使用される用語は適切な機能活性を保持できる(必ずしも同一程度ではないにも関わらず)形態を含む。
本発明は、薬剤又はその薬学的に許容される塩のすべての適切な同位体変種をさらに含む。本発明の薬剤又はその薬学的に許容される塩の同位体変種は、少なくとも1個の原子が同じ原子番号を有するが通常自然に見られる原子量と異なる原子量を有する原子によって置換されるものであると定義される。該薬剤及びその薬学的に許容される塩に取り込むことができる同位体の例として、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素及び塩素の同位体が挙げられ、それぞれH、H、13C、14C、15N、17O、18O、31P、32P、35S、18F及び36Clが挙げられる。薬剤及び薬学的に許容される塩のいくつかの同位体変種、たとえばH又は14Cのような放射性同位体が取り込まれた同位体変種は、薬物及び/又は基質組織分布研究に有用である。トリチウム標識された同位体、すなわちH、及び炭素−14、すなわち14C同位体は、それらの調製の容易さ及び検出可能性のため、特に好適である。また、ジュウテリウム(すなわちH)のような同位体での置換は、より大きいな代謝安定性により生じる治療上の利点、たとえばインビボ半減期の増大又は必要用量の減少をもたらすことができ、従って場合によっては好適であり得る。たとえば、本発明はいずれかの水素原子がジュウテリウム原子に置換された一般式(I)の化合物を含む。通常、適切な試薬の適切な同位体変種を使用して、通常の方法によって本発明の薬剤及び本発明の薬学的に許容される塩の同位体変種を調製できる。
プロドラッグ
本発明はプロドラッグの形態とする本発明に係る化合物、すなわちインビボで一般式(I)の活性親薬物の共有結合を放出する化合物をさらに含む。このようなプロドラッグは通常、1個以上の適切な基が修飾されており、ヒト又は哺乳動物の被験者に投与されると、該修飾が逆転され得る本発明に係る化合物である。インビボでの逆転を容易にするように第二薬剤をこのプロドラッグとともに投与することがあるにも関わらず、通常、該逆転はこのような被験者に天然に存在する酵素によって行われる。このような修飾の例として、エステル(たとえば、上記いずれか1種)が挙げられ、エステラーゼ等によってこのような逆転を行う。ほかのこのようなシステムは当業者にはよく知られている。
溶媒和物
本発明は、本発明に係る化合物の溶媒和物の形態をさらに含む。特許請求の範囲に使用される用語はこれらの形態を含む。
多結晶型
本発明はさらに、本発明に係る化合物の種々の結晶形態、多結晶形態及び水和形態の本発明に係る化合物に関する。製薬業界では、このような化合物の合成調製に使用される溶媒の精製及び/又は分離の方法をやや変えることによって、これらの形態のいずれかで化学化合物を分離できることが決定されている。
投与
本発明の医薬組成物は、直腸、鼻腔内、支気管内、局所(口腔及び舌下を含む)、膣内又は非経口(皮下、筋肉内、静脈内、動脈内及び皮内を含む)、腹腔内又は髄腔内投与に適用できる。好ましくは、製剤は経口投与用の製剤である。製剤は単位剤形で、すなわち単位用量又は単位用量の複数の単位又はサブ単位を含む個別部分の形態で都合よく提供されてもよい。例として、製剤は錠剤及び徐放カプセルの形態であり得、且つ薬学分野で周知の任意の方法により調製され得る。
本発明の経口投与用の製剤は、それぞれ所定量の活性剤を含有するカプセル剤、ゲル剤、滴剤、カシェ剤、丸剤又は錠剤のような個別単位;粉末又は顆粒;水性液体又は非水性液体中の活性剤の溶液、エマルジョン又は懸濁液;又は水中油型液体エマルジョン又は油中水型液体エマルジョン;又はボーラス注射等とする。好ましくは、これらの組成物は、1用量あたり1−250mg、より好ましくは10−100mgの活性成分を含有する。
経口投与用の組成物(たとえば、錠剤及びカプセル剤)について、用語「許容される担体」は、一般的な賦形剤、たとえば接着剤、たとえばシロップ、アカシア、ゼラチン、ソルビトール、トラガカントゴム、ポリビニルピロリドン(ポビドン)、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、スクロース及び澱粉のような溶媒;コーンスターチ、ゼラチン、ラクトース、スクロース、微結晶セルロース、カオリン、マンニトール、リン酸二カルシウム、塩化ナトリウム及びアルギン酸のような充填剤及び担体;並びにステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム及びほかのステアリン酸金属塩、グリセリンステアリン酸、ステアリン酸、シリコーン流体、タルク、油及びコロイダルシリカのような潤滑剤を含む。矯味剤として、ペパーミント、ウィンターグリーンオイル、チェリーフレーバー等を使用できる。必要に応じて、剤形を容易に識別できるように着色剤を添加する必要がある。錠剤は本分野で周知の方法によってコーティングされてもよい。
プレス又はモールド成形によって、任意に1種以上の補助成分とともに錠剤を調製してもよい。適切な機械で自由流動形態(たとえば、粉末又は顆粒)の活性剤をプレスし、接着剤、潤滑剤、不活性希釈剤、潤滑物質、防腐剤、界面活性剤又は分散剤のいずれかと混合してプレスされた錠剤を調製してもよい。不活性液体希釈剤で湿潤した粉末化合物の混合物を適切な機械でモールド成形してモールドされた錠剤を調製してもよい。錠剤にコーティング又はエンボスを行ってもよく行わなくてもよく、且つ調製して活性剤の徐放又は制御放出を実現する。
経口投与用のほかの製剤は、通常スクロースとアカシア又はトラガカントゴム中の活性剤である矯味マトリックスを含有する錠剤、ゼラチン及びグリセロール、又はスクロース及びアカシア中の活性剤のような不活性マトリックスを含有する軟錠剤、及び適切な液体担体中の活性剤を含有する含嗽薬を含む。
ほかの投与形態として、静脈内、動脈内、髄腔内、皮下、皮内、腹腔内又は筋肉内注射でき、無菌又は滅菌可能な溶液で調製された溶液又はエマルジョンが挙げられる。注射剤形は通常、1回の投与あたり10−1000mg、好ましくは10−250mgの活性成分を含有する。
本発明の医薬組成物はさらに、アナルプラグ、膣座薬、懸濁液、エマルジョン、ローション、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、スプレー剤、溶液又は展着剤の形態としてもよい。
経皮投与の別の方法は皮膚パッチ剤を使用することである。たとえば、活性成分を、ポリエチレングリコール又は液体パラフィンの水性エマルジョンからなるクリーム剤に配合する。活性成分を1−10重量%の濃度で、ホワイトワックス又は白色軟質パラフィン、及び必要に応じた安定剤と防腐剤からなる軟膏剤に配合してもよい。
用量
当業者は、過度の実験をすることなく、被験者に投与される本発明の組成物のいずれかの適切な用量を容易に決定できる。通常、医師は、使用される特定の化合物の活性、該化合物の代謝安定性及び作用期間、年齢、体重、通常の健康状態、性別、飲食、投与方式及び時間、排泄率、薬物組合せ、特定の症状の深刻度及び治療を受ける個体の様々な要素に応じて、個々の患者に最も適切な実際の用量を決定する。本明細書に開示されている用量は平均症状の例である。勿論、場合によっては、より高い又はより低い用量範囲が有用であり、且つこの用量範囲は本発明の範囲内に含まれる。
本発明によれば、有効量の一般式(I)の化合物を投与して、特定の症状又は疾患に関連するキナーゼを阻害する。勿論、化合物の投与タイプに応じて、用量を更に変更する。たとえば、好ましくは、一般式(I)の化合物を非経口投与して、急性治療の「有効量」を達成する。筋肉内ボーラス注射も有用であるが、5%グルコース水溶液又は生理飽和食塩水中の化合物又は適切な賦形剤を有する類似の製剤の静脈内注入が最も効果的である。通常、非経口用量は約0.01−約100mg/kg、好ましくは0.1−20mg/kgであり、このようにして血漿中の薬物の濃度をキナーゼを効果的に阻害できる濃度に維持する。1日あたり化合物をあるレベルで1−4回投与して、約0.4−約400mg/kg/日の総日用量を達成してもよい。当業者は薬剤の血液レベルと治療効果を有する所要濃度とを比べて、それにより治療上有効な本発明に係る化合物の正確量、及び該化合物の最適投与経路を容易に決定できる。
本明細書に開示されている1種以上の治療適応症を治療できる薬物濃度で、本発明に係る化合物を患者に経口投与してもよい。通常、患者の症状と一致する方式によって、約0.1−約50mg/kgの経口投与用量で、該化合物を含む医薬組成物を投与する。経口投与量は好ましくは約0.5−約20mg/kgである。
本発明に従って本発明に係る化合物を投与する場合、許容されない毒物学的作用が生じることがないと予想できる。様々なバイオアッセイ法のいずれかによって、良好なバイオアベイラビリティを有し得る本発明に係る化合物をテストして、所定の薬理学的効果に必要な化合物の濃度を決定するようにしてもよい。
組合せ
特に好適な実施形態では、1種以上の本発明に係る化合物と1種以上のほかの活性剤(たとえば、市販される従来の薬物)とを組み合わせて投与する。この場合、本発明に係る化合物と1種以上のほかの活性剤を連続的に、同時に又は順次投与できる。
通常、薬物は組合せ使用すると、より効果的である。特に、組合せ治療は、主要な毒性、作用メカニズム及び薬剤耐性メカニズムの重複を回避するために望ましい。また、最大耐用量及びこのような用量の間の最小時間間隔で大部分の薬物を投与することが望ましい。組合せ化学療法薬物の主要な利点は、生化学的相互作用によって付加的又は可能な相乗作用を促進し、さらに薬剤耐性の出現を減少させることができることである。
化合物、及び特定の病症の治療に有用であると既知又は推定される薬剤の阻害活性を研究試験して有益な組合せを提案する。該方法はこのような薬剤の投与順序、すなわち化合物の送達前、同時又は送達後についての決定にも用いられる。このような投与方式は本明細書に同定されたすべての活性剤の特徴であり得る。
試験
本発明の別の態様は、1種以上のキナーゼ、より好ましくはLRRK、さらにより好ましくはLRRK2を阻害できるほかの候補化合物を同定するための試験における上記化合物の用途に関する。
好ましくは、該試験は競合結合試験である。
より好ましくは、競合結合試験は本発明に係る化合物をキナーゼ、好ましくはLRRK、より好ましくはLRRK2及び候補化合物に接触させ、本発明に係る化合物とキナーゼとの間の相互作用の変化を検出することを含む。
好ましくは、本発明に係る化合物の従来のSAR修飾によって候補化合物を調製する。
本明細書に使用されるように、用語「従来のSAR修飾」とは、化学的誘導体化によって所定の化合物を変更する本分野での周知の標準的な方法である。
従って、一態様によれば、同定された化合物は、ほかの化合物を開発するモデル(たとえば、テンプレート)として使用できる。このようなテストに使用される化合物は溶液中で遊離したもの、固体担体に固定されたもの、細胞の表面に担持されたもの又は細胞内に位置するものであってもよい。化合物と被験薬剤との間の活性消失又は結合複合物の形成を測定できる。
本発明の試験はスクリーニングすることができ、したがって、大量の薬剤を試験できる。一態様によれば、本発明のアッセイ方法はハイスループットスクリーニングである。
本発明は、競合薬スクリーニング試験を使用することをさらに考慮し、化合物に結合できる中和抗体と化合物結合にするための試験化合物が特異的に競合する。
WO 84/03564に詳細に記載される方法に基づき物質が適切な結合親和性を有する試薬にハイスループットスクリーニング(HTS)を行うスクリーニング用の別の技術を提供する。
本発明の測定方法は、試験化合物の小規模スクリーニング及び大規模スクリーニング及び定量的試験に適用できると予想される。
好ましくは、競合結合試験は、キナーゼの既知の基質の存在下で本発明に係る化合物を前記キナーゼに接触させ、前記キナーゼと前記既知の基質との間の相互作用の変化を検出することを含む。
本発明の別の態様は、リガンドとキナーゼの結合を検出する方法を提供し、前記方法は、
(i)キナーゼの既知の基質の存在下で、リガンドを前記キナーゼに接触させる工程と、
(ii)前記キナーゼと前記既知の基質との間の相互作用の変化を検出する工程と、を含み、
ここで、前記リガンドは本発明に係る化合物である。
本発明の一態様は、
(a)上記測定方法を行う工程と、
(b)リガンド結合ドメインに結合可能な1種以上のリガンドを同定する工程と、
(c)所定量の前記1種以上のリガンドを調製する工程と、を含む方法に関する。
本発明の別の態様は、
(a)上記測定方法を行う工程と、
(b)リガンド結合ドメインに結合可能な1種以上のリガンドを同定する工程と、
(c)前記1種以上のリガンドを含む医薬組成物を調製する工程と、を含む方法を提供する。
本発明の別の態様は、
(a)上記測定方法を行う工程と、
(b)リガンド結合ドメインに結合可能な1種以上のリガンドを同定する工程と、
(c)リガンド結合ドメインに結合可能な前記1種以上のリガンドを修飾する工程と、
(d)このような上記測定方法を行う工程と、
(e)任意的に前記1種以上のリガンドを含む医薬組成物を調製する工程と、を含む方法を提供する。
本発明はさらに、上記方法によって同定されたリガンドに関する。
本発明の別の態様は、上記方法によって同定されたリガンドを含む医薬組成物に関する。
本発明の別の態様は、1種以上の病症を治療するための医薬組成物の調製における、上記方法によって同定されたリガンドの用途に関する。
上記方法は1種以上のキナーゼの阻害剤として使用できるリガンドをスクリーニングすることに使用できる。
一般式(I)の化合物は実験室用ツールとしても治療薬としても有用である。実験室では、本発明のいくつかの化合物は、疾患の状況の決定又は進行中に、既知の又は新規に発見されたキナーゼが決定的な又は少なくとも重要な生化学的機能の発生をもたらすかどうかという通常「ターゲット検証」と呼ばれる方法を確立することに使用できる。
公知の合成方法
以下の実施例を参照して本発明を説明する。なお、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、これらの実施例は本発明を実施する方法を提案するためのものに過ぎない。
明細書を通して、以下の略語が使用されている。
AcOH 酢酸
AlCl 塩化アルミニウム
BH ボラン
Bn ベンジル
BuOH n−ブタノール
CuI ヨウ化第一銅
DCM ジクロロメタン
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
DIEA、DIPEA N,N−ジイソプロピルエチルアミン
EA 酢酸エチル
EDCI 1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩
EtOH エタノール
EtOAc 酢酸エチル
EtN トリエチルアミン
HATU 2−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N',N'−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート
HOBT ヒドロキシベンゾトリアゾール
ヨウ素
IPA イソプロパノール
KOAc 酢酸カリウム
KOH 水酸化カリウム
PO リン酸カリウム
LiAlH 水素化アルミニウムリチウム
LiCl 塩化リチウム
LCMS 高速液体クロマトグラフィー−質量分析
MeOH メタノール
MeCN アセトニトリル
MeI ヨウ化メチル
MsCl 塩化メタンスルホニル
NaCO 炭酸ナトリウム
NaHCO 炭酸水素ナトリウム
Na チオ硫酸ナトリウム
NaOH 水酸化ナトリウム
NaBH 水素化ホウ素ナトリウム
(n−Bu)NI ヨウ化テトラブチルアンモニウム
n−BuLi n−ブチルリチウム
NH アンモニア
NHCl 塩化アンモニウム
NIS N−ヨードスクシンイミド
NMR 核磁気共鳴
prep−HPLC 分取高速液体クロマトグラフィー
prep−TLC 分取薄層クロマトグラフィー
PMB p−メトキシベンジル
PMBCl p−メトキシベンジルクロリド
PPh トリフェニルホスフィン
Pd(dppf)Cl 1,1'−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)
Pd(PPh テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)
Pd(OAc) 酢酸パラジウム(II)
PE 石油エーテル
rt 室温
Sphos 2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',6'−ジメトキシビフェニル
t−BuOK カリウムtert−ブトキシド
t−BuONa ナトリウムtert−ブトキシド
TEA トリエチルアミン
TLC 薄層クロマトグラフィー
THF テトラヒドロフラン
TFA トリフルオロ酢酸
Trt トリチル
UV 紫外線
スキーム1
工程1
工程1では、式Aを式Bに転化し、ここで、Xはハロゲン、好ましくは臭素又はヨウ素であり、且つLGは脱離基、例えばスクシンイミドである。
反応は、適切なハロゲン化剤、たとえばヨウ素又はN−ブロモスクシンイミドの存在下で、適切な溶媒中で行われ、場合によってはアルカリ、たとえば水酸化カリウムの存在下で行われる。
典型的な条件(X=I)として、1,4−ジオキサン中の1当量の式A、2当量のI、3.7当量のKOHを75℃で4時間反応させた。
工程2
工程2では、式Bを式Cに転化し、
ここで、PGは保護基と定義され、tert−ブトキシカルボニル−、ベンジルオキシカルボニル−、ベンジル−、4−メトキシベンジル−、2,4−ジメトキシベンジル−又はトリチル−を含むが、これらに限定されるものではなく、LGは脱離基と定義され、たとえばハロゲン又は炭酸tert−ブチルである。
該反応は保護基でピラゾールNHをキャッピングすることを含む。当業者であれば、多くの保護基はこの目的に使用できると理解できる(Greene,Theodora W.及びWuts,Peter G.M. Greene's Protective Groups in Organic Synthesis.第4版(2006)参照)。技術者は、さらにN1又はN2で保護基を導入し、且つ該比率はPGの性質又は展開の正確な反応条件に応じて変動し得ると理解できる。反応条件は保護基の性質に依存する。
典型的な条件(PG=4−メトキシベンジル)として、室温でDMF中の1当量の4−メトキシベンジルクロリド、1当量の式B、2当量の水酸化カリウムを一晩撹拌した。
工程3
工程3では、式Cを式Dに転化し、ここで、Xはハロゲン、基Rは、当業者に公知の標準的な条件を用いて合成方法の後続段階で操作できる官能基を任意に含み得る。
該反応は、場合によってはプロトン酸(Bronsted acid)の存在下で、式C中のクロロ基を適切な溶媒中のアミノ基と求核置換させることを含む。該反応は通常、熱的手段又はマイクロ波照射による加熱を必要とする。
典型的な条件として、n−ブタノール中の2.5当量のアミン、1当量の式Cを密封反応器中で180℃に5時間加熱した。
工程4
工程4では、式Dを式Eに転化する。Xはハロゲン、好ましくはヨウ素である。該反応は、適切な遷移金属触媒と適切なアルカリ(好ましくはトリエチルアミン)及び任意の付加的添加剤(たとえば、ヨウ化テトラブチルアンモニウム)の存在下で、置換されたビニルエステルと式Dがクロスカップリングするに関する。当業者は、通常、このような転化を「Heck反応」と呼称する。
典型的な条件として、DMF中の1当量の式D、10当量のビニルエステル、2当量のヨウ化テトラブチルアンモニウム、0.2当量のPd(dppf)Cl、DMF:水:トリエチルアミン(6.25:1:1)を70℃に一晩加熱した。
工程5
工程5では、式Eを式Fに転化する。該反応は、適切な遷移金属触媒の存在下で、適切な溶媒中で水素源を用いて二重結合を対応する飽和化合物に水素化することを含む。プロトン酸(たとえば、HCl又は酢酸)を添加して該反応を促進することが必要とする又は望ましい場合がある。当業者は、多くの異なる金属触媒をこのような反応に使用でき、且つ圧力下でこれらの反応を行うことが必要とする又は望ましい場合があると理解できる。
典型的な条件として、水素雰囲気下でパラジウム炭素を用いて式Eを処理した。
工程6
工程6では、式Fを式Gに転化する。該反応は、適切なアルカリ、たとえば水酸化ナトリウムの存在下で、適切な溶媒中でエステルを加水分解して対応するカルボン酸を生成することを含む。
典型的な条件として、メタノール中で水酸化ナトリウム水溶液を用いて式Fを処理した。
工程7
工程7では、式Gを式Hに転化する。該反応は、アミド結合形成反応条件下で分子内環化してラクタムを形成することを含む。当業者であれば、このような反応は多くの異なるアミド結合形成反応条件を用いることができると理解できる。
典型的な条件として、トリエチルアミンの存在下で、ジクロロメタン中でHATUを用いて式Gを処理した。
工程8
工程8では、式Hを一般式Iに転化する。反応は、ピラゾールから保護基を除去することを含み、正確な条件は保護基の性質に依存するに関する(Greene,Theodora W.及びWuts, Peter G. M. Greene's Protective Groups in Organic Synthesis,第4版.(2006)。
典型的な条件(PGは4−メトキシベンジルである)として、70℃でトリフルオロ酢酸を用いて式Hを一晩処理した。
工程9
工程9では、式Hを式Jに転化する。該反応は、還元剤、たとえばボランを用いてアミドを対応するアミンに還元することを含む。当業者であれば、多くの異なる還元剤はこのような反応に使用できると理解できる。
工程10
工程10では、式Jを式Kに転化する。反応は、ピラゾールから保護基を除去することを含み、且つ正確な条件は保護基の性質に依存する(Greene,Theodora W.及びWuts, Peter G. M. Greene's Protective Groups in Organic Synthesis.第4版.(2006)。
典型的な条件(PGは4−メトキシベンジルである)として、70℃でトリフルオロ酢酸を用いて式Jを一晩処理した。
スキーム2
工程11
工程11では、式Dを式Lに転化し、ここで、XとPGは上記定義された通りである。該反応は、遷移金属触媒の存在下で、適切な溶媒中で式D中のハロゲン化物とアリール又はヘテロアリールホウ酸又はエステルとがクロスカップリングをするに関する。反応は、通常、熱的手段又はマイクロ波加熱によって上げられた温度で行われる。通常、反応混合物に無機塩基(たとえば、炭酸ナトリウム)を添加する。当業者は、このような転化を「Suzukiカップリング」と呼称する。
典型的な条件として、1,4−ジオキサン中の1当量の式D、0.09当量のPd(dppf)Cl、1.5当量のホウ酸(又はホウ酸エステル)、3.5当量の2M炭酸ナトリウム水溶液を90℃で18時間反応させた。
工程12
工程12では、式Lを式Mに転化する。該反応は、適切なアルカリ、たとえば水酸化ナトリウムの存在下で、適切な溶媒中で水を用いてエステルを加水分解して、対応するカルボン酸を生成することを含む。
典型的な条件として、メタノール中で水酸化ナトリウム水溶液を用いて式Lを処理した。
工程13
工程13では、式Mを式Nに転化する。該反応は、アミド結合形成反応条件下で分子内環化してラクタムを形成するに関する。当業者であれば、このような反応は多くの異なるアミド結合形成反応条件を用いることができると理解できる。
典型的な条件として、トリエチルアミンの存在下で、ジクロロメタン中でHATUを用いて式Mを処理した。
工程14
工程14では、式Nを式Oに転化する。該反応は、ピラゾールから保護基を除去し、且つ正確な条件は保護基の性質に依存するに関する(Greene,Theodora W.及びWuts, Peter G. M. Greene's Protective Groups in Organic Synthesis,第4版(2006)。
典型的な条件(PGは4−メトキシベンジルである)として、70℃でトリクロロ酢酸を用いて式Nを一晩処理した。
工程15
工程15では、式Nを式Pに転化する。該反応は、還元剤、たとえばボランを用いてアミドを対応するアミンに還元することを含む。当業者であれば、多くの異なる還元剤はこのような反応に使用できると理解できる。
工程16
工程16では、式Pを式Qに転化する。該反応は、ピラゾールから保護基を除去することを含み、且つ正確な条件は保護基の性質に依存する(Greene,Theodora W.及びWuts, Peter G. M. Greene's Protective Groups in Organic Synthesis.第4版.(2006)。
典型的な条件(PGは4−メトキシベンジルである)として、70℃でトリフルオロ酢酸を用いて式Pを一晩処理した。
以下の非限定的な実施例によって本発明を更に説明する。
実施例
化合物を合成する公知の手順
クロマトグラフィー法
Agela Technologies製の装置を用いて、高速液体クロマトグラフィー法を行い、多波長UV検出器によって監視する。分離用の典型的な移動相はPE/EA、DCM/MeOH又は水/MeCNである。当業者であれば、具体的な化合物の条件を変更することが必要とする又は望ましい場合があり、たとえば、開始又は終了時に溶媒組成、溶媒又は緩衝液、運転時間、流速及び/又はカラムを変更すると理解できる。
分析方法
特に断らない限り、室温で、前記溶媒中でBruker AV 400スペクトロメータを用いてH核磁気共鳴(NMR)スペクトルを行う。すべての場合において、NMRデータは提案された構造と一致した。主ピークを指定するための一般的な略語を用いて、ppm(100万分の1)で特定の化学シフト(δ)を与え、たとえば、s、一重線;d、二重線;t、三重線;q、四重線;dd、二重線の二重線;br、幅広線である。Agilent 1290 Infinity/6460 triple Quad LCMSを用いて質量スペクトルを記録する。薄層クロマトグラフィー(TLC)を用いる場合、それはシリカゲルTLCである。
化合物の調製
出発原料の調製についての記載がない限り、これらの出発原料は市販されているもの、文献で知られているもの、又は当業者が標準的な手順に従って入手しやすいものである。上記実施例又は中間体と類似するものことで化合物を調製すると記載する場合、当業者であれば、各特定の反応の反応時間、試薬の当量数及び温度を変更でき、且つ異なる後処理又は精製技術を採用することが必要とする又は望ましい場合があると理解できる。
実施例1
工程1
4−クロロ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン(中間体1)の合成
室温で、ヨウ素(19g、76mmol)を、4−クロロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン(5.8g、38mmol、WO 2010106333A1とWO 2012038743A1に基づき合成される)とKOH(8g、142mmol)とを1,4−ジオキサン(100mL)に溶解させた混合物に添加した。反応混合物を75℃で4時間撹拌した後、室温に冷却した。溶液を飽和Na(水溶液)で希釈し、濾過して沈殿物を乾燥させ、黄色固体(4.1g)を得た。濾液を3日間静置し、濾過して沈殿物を得て、別の生成物を3.55g生成した。通算収率(7.65g、72%)。H NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 7.65 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 8.13 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 14.22 (s, 1H). m/z (ESI): 280 [M+H]
工程2
1−(4−メトキシベンジル)−4−クロロ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン(中間体2)の合成
室温で、4−メトキシベンジルクロリド(0.5mL、3.6mmol)を、中間体1(1g、3.6mmol)とKOH(0.3g、5.4mmol)とをDMF(10mL)に溶解させた混合物に添加した。得た混合物を室温で2.5時間撹拌した後、減圧濃縮し、残留物をEtOAcに溶解させて水で洗浄し、有機相を乾燥させて減圧濃縮した。フラッシュクロマトグラフィーを用いて残留物を精製し、0−30%EtOAc/PEで勾配溶出して、位置異性体N1:N2の混合物固体(N1:N2=9:1、1.3g、93%)を得た。主要なN1異性体:H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ ppm 3.70 (s, 3H), 5.57 (s, 2H), 6.87 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.22 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.80 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 8.17 (d, J = 4.4 Hz, 1H). m/z (ESI): 400 [M+H]
工程3
1−(4−メトキシベンジル)−3−ヨード−N−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−4−アミン(中間体3)の合成
メチルアミン(6mL、40%水溶液)を、中間体2(1.0g、2.50mmol)をn−BuOH(6mL)に溶解させた溶液に添加した。混合物を密封反応釜中で170℃に加熱し、5時間撹拌しながら反応させた後、減圧濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーを用いて残留物を精製し、0〜50%EtOAc/DCMで溶出して、白色固体(0.84g、85%)を得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ ppm 1.71 (m, 2H), 2.24 (m, 4H), 4.43 (s, 2H), 4.94 (m, 1H), 6.80 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.41 (m, 2H), 7.59 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.78 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.98 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 13.28 (s, 1H); m/z (ESI): 395 [M+H]
工程4
(E)−3−(4−(メチルアミノ)−1−(4−メトキシベンジル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル)メチルアクリレート(中間体4)の合成
室温で、アルゴン雰囲気において、メチルアクリレート(1.30g、15.08mmol)とPd(dppf)Cl(220mg、0.3mmol)を、中間体3(595mg、1.51mmol)とヨウ化テトラブチルアンモニウム(1.11g、3.02mmol)をDMF/水/トリエチルアミン(26mL/2.8mL/2.8mL)に溶解させた混合物に添加し、得た混合物を密封反応釜において70℃で一晩加熱し、次に減圧濃縮し、粗残留物をEtOAcに溶解させ、飽和食塩水で洗浄し、NaSOで有機相を乾燥させ、濾過し、減圧濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーで精製し、0−60%酢酸エチル/石油エーテルで勾配溶出し、褐色ゴム状固体(80%)を得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ ppm 2.93 (d, J = 4.4 Hz, 3H), 3.69 (s, 3H), 3.75 (s, 3H), 5.49 (s, 2H), 6.72 (m, 2H), 6.87 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.92 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.22 (d, J = 8.0 HZ, 2H), 7.83 ( d, J = 6.0 Hz, 1H), 8.11 (d, J = 17.6 Hz, 1H); m/z (ESI): 353 [M+H]
工程5
3−(4−(メチルアミノ)−1−(4−メトキシベンジル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル)プロピオン酸メチル(中間体5)の合成
10%Pd/C(0.1g)と酢酸(2mL)を、中間体4(317mg、0.90mmol)を酢酸エチル(10ml)とメタノール(10mL)に溶解させた溶液に添加した。得た混合物をH雰囲気において室温で一晩撹拌した後、珪藻土で濾過した。EtOAcでケーキを2回洗浄し、濾液を合併し、減圧濃縮し、白色固体(90%)を得た。残留物を更に精製せずに次の反応に投入した。m/z (ESI): 355 [M+H]
工程6
3−(4−(メチルアミノ)−1−(4−メトキシベンジル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル)−プロピオン酸(中間体6)の合成
室温で、NaOH(160mg、4.0mmol)を、中間体5(283mg、0.80mmol)をメタノール(15mL)と水(3mL)に溶解させた溶液に添加した。得た混合物を40℃で4時間撹拌した後、酢酸でpH=4に調整し、減圧濃縮後、フラッシュクロマトグラフィーで残留物を精製し、0−30%メタノール/DCMで勾配溶出し、黄色固体(68%)を得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ ppm: 2.68 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 2.91 (d, J = 4.4 Hz, 3H), 3.21 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 3.70 (d, J = 6.0 Hz, 3H), 5.33 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.33 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 6.74 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 6.86 (d, J = 10.0 Hz, 2H), 7.13 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.72 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 12.20 (br s, 1H); m/z (ESI): 341 [M+H]
工程7
6−メチル−2−(4−メトキシベンジル)−2,6,8,9−テトラヒドロ−7H−1,2,5,6−テトラアザベンゾ[cd]アズレン−7−オン(中間体7)の合成
アルゴン雰囲気下で、HOBt(2.06g、15.21mmol)とDIPEA(1.97g、15.21mmol)を、中間体6(4.31g、12.67mmol)を無水THF(250mL)に溶解させた溶液に添加した。混合物を0℃に冷却した後、EDCI(2.92g、15.21mmol)を添加した。0℃で0.5時間撹拌した後、反応混合物をゆっくり室温に自然昇温させて一晩撹拌し、続いて水(100mL)で急冷した。減圧濃縮して大部分のTHFを除去し、残留物をEtOAcと水の間で分液した。飽和食塩水(100mL)で有機層を洗浄し、NaSOで乾燥させた後減圧濃縮した。フラッシュクロマトグラフィーで残留物を精製し(EtOAc/PEで勾配溶出した)、白色固体(75%)を得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ ppm: 2.94 (m, 2H), 3.12 (m, 2H), 3.52 (s, 3H), 3.70 (s, 3H), 5.50 (s, 2H), 6.87 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.23 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.43 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 8.16 (d, J = 6.0 Hz, 1H); m/z (ESI): 323 [M+H]
工程8
6−メチル−2,6,8,9−テトラヒドロ−7H−1,2,5,6−テトラアザベンゾ[cd]アズレン−7−オン(実施例1)の合成
中間体7をTFA(150mg、5mL)に溶解させ、密封反応釜において90℃で一晩撹拌した。室温に冷却した後、混合物を減圧濃縮し、残留物をDCM/MeOHの混合溶媒(1:1、v/v、10mL)に溶解させ、KCOで中和し、濾過し、洗浄して減圧濃縮した。その後、フラッシュクロマトグラフィーで残留物を精製し、0−30%メタノール/DCMで勾配溶出し、次に逆相C−18カラムで精製し、5−60%MeCN/水で勾配溶出し、白色固体の生成物(75%)を得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ ppm 2.94 (s, 2H), 3.13 (s, 2H), 3.49 (s, 3H), 7.18 (s, 1H), 8.14 (s, 1H), 13.30 (br s, 1H); m/z (ESI): 203 [M+H]
実施例2−14
工程3ではメチルアミンのかわりに適切なアミンを使用する以外、実施例1と同様に実施例2−14を調製した。
実施例15
工程4ではメチルアクリレートのかわりにメチルメタクリレートを使用する以外、実施例14と同様に実施例15を調製した。
実施例16
6−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−1,2,5,6−テトラアザベンゾ[cd]アズレン(実施例16)の合成
0℃で、BH(1M、5mLのTHF中)を実施例1の中間体7(328mg、10mLの無水THF中、1.02mmol)の溶液に添加した。アルゴン雰囲気において室温で16時間撹拌した後、メタノール(10mL)を添加して反応混合物を急冷して、そして減圧濃縮した。粗中間生成物8をTFA(5mL)に溶解させ、密封反応釜において90℃で一晩撹拌した。室温に冷却した後、混合物を減圧濃縮してDCM/MeOH(1:1、v/v、10mL)に溶解させ、KCOで中和し、濾過して減圧濃縮した。その後、フラッシュクロマトグラフィーで残留物を精製し、0−30%メタノール/DCMで勾配溶出し、次に逆相C−18カラムで精製し、5−60%MeCN/水で勾配溶出し、黄色固体(二段階収率15%)を得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ ppm 2.05 (m, 2H), 2.98 (m, 2H), 3.33 (s, 3H), 3.66 (m, 2H), 6.74 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 13.07 (br s, 1H); m/z (ESI): 189 [M+H]
実施例17−29
以下のように、中間体7のかわりに、適切な中間体を使用する以外、実施例16と同様に実施例17−29を調製し、該中間体は、工程3(実施例1)ではメチルアミンのかわりに適切なアミンを用いて調製された。
実施例30
以下のように、中間体7のかわりに適切な中間体を使用する以外、実施例16と同様に実施例30を調製し、該中間体は工程3(実施例1)ではメチルアミンのかわりに適切なアミンを使用し、工程4(実施例1)ではメチルアクリレートのかわりにメチルメタクリレートを使用して調製された。
実施例31
工程1
2−(4−(メチルアミノ)−1−(4−メトキシベンジル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル)安息香酸メチル(中間体9)の合成
アルゴンを用いて、中間体3(1.8g、4.56mmol)、(2−(メトキシカルボニル)フェニル)ボロン酸(1.23g、6.85mmol)とKPO(1.94g、9.13mmol)をトルエン(50mL)に溶解させた混合物を脱酸処理した後、Pd(OAc)(103mg、0.46mmol)を添加した。混合物を密封反応釜に移して95℃に加熱して16時間連続的に反応させた。濃縮後、残留物をEtOAc(300mL)と水(150mL)の間で分液した。水(100mL×2)で有機層を洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過して減圧濃縮した。フラッシュクロマトグラフィーで残留物を精製し、0−65%EtOAc/PEで勾配溶出し、淡黄色泡状固体(1.44g、78%)を得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ ppm 2.80 (d, J = 8.8 Hz, 3H), 3.44 (s, 3H), 3.70(s, 3H), 5.11 (m, 1H), 5.46 (s, 2H), 6.90 (m, 3H), 7.18 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.55 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.62 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.71 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.81 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.88 (d, J = 7.6 Hz, 1H); m/z (ESI): 403[M+H]
工程2
2−(4−(エチルアミノ)−1−(4−メトキシベンジル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル)安息香酸(中間体10)の合成
室温で、NaOH(700mg、17.78mmol)を、中間体9(1.44g、3.55mmol)をメタノール(20mL)と水(5mL)に溶解させた溶液に添加した。得た混合物を45℃で4時間撹拌し、酢酸で混合物のpH値を4に調整した。減圧濃縮後、フラッシュクロマトグラフィーで残留物を精製し、0−30%メタノール/DCMで勾配溶出し、白色固体(1.3g、93%)を得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ ppm 3.00 (d, J = 4.8 Hz, 3H), 3.71 (s, 3H), 5.62(s, 2H), 6.89 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.22 (d, J = 8.4 Hz, 3H), 7.38 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.48 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.69 (m, 3H), 8.02 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 13.20 (br s, 1H); m/z (ESI): 389 [M+H]
工程3
11−(4−メトキシベンジル)−4−メチル−4,11−ジヒドロ−5H−3,4,10,11−テトラアザジベンゾ[cd,h]アズレン−5−オン(中間体11)の合成
アルゴン雰囲気において、EtN(1.02g、10.05mmol)を、中間体10(1.3g、3.34mmol)とHATU(1.9g、5.02mmol)を無水DCM(40mL)に溶解させた混合物に添加した。室温で16時間撹拌した後、反応混合物を減圧濃縮し、且つフラッシュクロマトグラフィーで残留物を精製し、0−30%EtOAc/PEで勾配溶出し、白色固体(1.11g、90%)を得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ ppm 3.64 (s, 3H), 3.70 (s, 3H), 5.61 (s, 2H), 6.89 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.29 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.39 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.51 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.67 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 8.10 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 8.31 (m, 2H); m/z (ESI): 371 [M+H]
工程4
4−メチル−4,11−ジヒドロ−5H−3,4,10,11−テトラアザジベンゾ[cd,h]アズレン−5−オン(実施例31)の合成
中間体11(50mg、0.135mmol)をTFA(3mL)に溶解させた溶液を90℃に加熱して6時間連続的に反応させ、次に減圧濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーで精製し、0−30%メタノール/DCMで勾配溶出し、白色固体(45%)を得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ ppm 3.66 (s, 3H), 7.16 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.52 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 7.69 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 8.08 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 8.35 (m, 2H), 13.73 (s, 1H). m/z (ESI): 251 [M+H]
実施例32−44
以下のように、中間体3のかわりに適切な中間体を使用する以外、実施例31と同様に実施例32−44を調製し、該中間体は工程3(実施例1)ではメチルアミンのかわりに適切なアミンを使用して調製された。
実施例45
4−メチル−5,11−ジヒドロ−4H−3,4,10,11−テトラアザジベンゾ[cd,h]アズレン(実施例45)の合成
0℃で、アルゴン雰囲気において、BH(1.6M、THF中、4mL)を実施例31の中間体11(260mg、0.70mmol)の無水THF(15mL)の溶液に添加した。混合物を室温で3時間撹拌した後、メタノール(6mL)を添加して急冷して減圧濃縮した。粗生成物12をTFA(5mL)に溶解させ、密封反応釜において90℃で一晩撹拌した。室温に冷却した後、混合物を減圧濃縮し、残留物をDCM/MeOH(1:1、v/v、10mL)に溶解させ、KCOで中和し、濾過して濃縮した。フラッシュクロマトグラフィーで残留物を精製し、0−35%メタノール/DCMで勾配溶出し、次に逆相C−18カラムで精製し、5−70%MeCN/水で勾配溶出し、灰白色固体(二段階収率36%)を得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ ppm 3.33 (s, 3H), 4.86 (s, 2H), 7.06 (s, 1H), 7.50 (m, 2H), 7.62 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.73 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 8.02 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 12.68 (br s, 1H); m/z (ESI): 237 [M+H]
実施例46−58
下記スキームに従って、実施例45と同様に実施例46−58を調製した。
実施例59、60
工程1(実施例31)では2−(メトキシカルボニル)フェニルボロン酸のかわりに適切なフェニルボロン酸を使用し、且つ工程3(実施例1)ではメチルアミンのかわりにテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミンを使用する以外、下記スキームに従って、実施例44と同様に実施例59、60を調製した。
実施例61、62
中間体11(実施例45)のかわりに適切な中間体を使用する以外、下記スキームに従って、実施例58と同様に実施例61、62を調製し、該中間体は工程1(実施例31)では2−(メトキシカルボニル)フェニルボロン酸のかわりに適切なフェニルボロン酸を使用し、工程3(実施例1)ではメチルアミンのかわりにテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミンを使用して調製された。
実施例65
工程1
4−ヨード−1−トリチル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸エチル(中間体16)の合成
4−ヨード−1H−ピラゾール−3−カルボン酸エチル(8.0g、30.0mmol)、KCO(12.42g、90.0mmol)及びTrtCl(10.06g、36.0mmol)をMeCN(200mL)に溶解させた混合物を90℃に加熱して15時間連続的に反応させた。室温に冷却した後、濾過し、酢酸エチル(100mL)でケーキを洗浄し、合併した濾液を減圧濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーで残留物を精製し、0−15%EtOAc/PEで勾配溶出し、白色結晶固体(10.0g、67%)を得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ ppm 1.28 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 4.27 (m, J = 7.2 Hz, 2H), 7.02 (m, 6H), 7.29−7.50 (m, 9 H), 7.56 (s, 1H)。
工程2
4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル)−1−トリチル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸エチル(中間体17)の合成
アルゴン雰囲気において、中間体16(2.1g、4.13mmol)と2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(2.31g、12.40mmol)の無水THF(20mL)溶液を−75℃に冷却し、次にn−BuLi(7.75mL、12.40mmol、ノルマルヘキサン溶液、1.6M)を滴下し、滴下中に反応温度を−70℃以下に維持し、滴下終了後、−75℃で1時間撹拌し、水を添加して反応混合物を急冷し、次に混合物を水とEtOAcの間で分液した。それぞれ飽和NHCl水溶液(100mL)、水(100mL)及び飽和食塩水(100mL)で有機層を洗浄し、乾燥(NaSOを用いる)させて減圧濃縮した。フラッシュクロマトグラフィーで残留物を精製し、0−30%EtOAc/PEで勾配溶出し、白色固体(0.5g、24%)を得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ ppm: 1.23 (s, 12H), 1.28 (t, J = 5.2 Hz, 3H), 4.24 (q, J = 5.2 Hz, 2H), 7.04 (m, 6H), 7.39 (m, 9H), 7.47 (s, 1H).
工程3
4−(1−(4−メトキシベンジル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル)−1−トリチル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸エチル(中間体18)の合成
アルゴン雰囲気において、中間体3a(3.25g、7.0mmol、工程3ではメチルアミンのかわりにテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミンを使用して、実施例1の中間体3と同様に調製された)と中間体17(3.92g、7.7mmol)、CsCO(6.85g、21mmol)、Pd(dppf)Clの無水DMF(20mL)溶液を反応釜に密封した。混合物を90℃で16時間撹拌して室温に冷却し、200mL飽和NHCl溶液を反応混合物に添加した。酢酸エチルで(3×150mL)抽出した後、150mL飽和NHCl溶液で、合併した有機層を洗浄し、NaSOで乾燥させて減圧濃縮した。フラッシュクロマトグラフィーで残留物を精製し、0%−80%EtOAc/PEで勾配溶出し、白色固体(3.0g、60%)を得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ ppm 0.67 (t, J = 6.8 Hz, 3H), 1.15 (m, 2H), 1.80 (m, 2H), 3.40 (m, 2H), 3.72 (m, 5H), 3.95 (m, 2H), 4.06 (m, 1H), 4.72 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 5.46 (s, 2H), 6.86 (m, 3H), 7.16 (m, 8H), 7.42 (m, 10H), 7.75 (m, 2H). m/z (ESI): 719 [M+H]
工程4
4−(1−(4−メトキシベンジル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル)−1−トリチル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸(中間体19)の合成
50℃で、中間体18(3.0g、4.34mmol)とNaOH(0.87g、21.71mmol)をTHF/HO(1:1、v/v、16mL)に溶解させた混合物を60時間撹拌して室温に冷却した。混合物中のTHFを減圧除去し、HCl(1N)で混合物のpH値を3に調整した。DCM(100mL×3)で混合物を抽出し、有機層を合併し、乾燥(NaSOを用いる)させて濃縮し、粗生成物(2.5g)を得て、該粗生成物を精製せずに次の反応に使用する。m/z (ESI): 691 [M+H]
工程5
5−(4−メトキシベンジル)−9−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−トリチル−5,9−ジヒドロ−1,2,4,5,8,9−ヘキサアザベンゾ[cd]シクロペンタ[h]アズレン−10(2H)−オン(中間体20)の合成
室温で、中間体19(2.5g、3.26mmol)、HATU(2.06g、5.43mmol)及びTEAをCHCl(50mL)に溶解させた混合物を16時間撹拌した後、混合物を減圧濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーで残留物を精製し、0%−80%EtOAc/PEで勾配溶出し、白色固体(3.0g、60%)を得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ ppm 1.60 (d, J = 10.4 Hz, 2H), 2.80 (m, 2H), 3.40 (m, 2H), 3.69 (s, 3H), 3.97 (m, 2H), 5.51 (s, 2H), 5.67 (m, 1H), 6.86 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.18 (m, 8H), 7.41 (m, 10H), 7.75 (s, 1H), 8.15 (d, J = 6.0 Hz, 1H). m/z (ESI): 673 [M+H]
工程6
9−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−5,9−ジヒドロ−1,2,4,5,8,9−ヘキサアザベンゾ[cd]シクロペンタ[h]アズレン−10(2H)−オン(実施例65)の合成
中間体20(50mg、0.080mmol)、TFA(3mL)の混合物を密封反応器において90℃で16時間撹拌した。混合物を減圧濃縮し、且つ逆相C−18カラムを用いたフラッシュクロマトグラフィーで残留物を精製し、5%−60%アセトニトリル/水で勾配溶出し、白色固体(12mg、60%)を得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ ppm 1.62 (m, 2H), 2.84 (m, 2H), 3.76 (m, 2H), 3.98 (m, 2H), 5.81 (m, 1H), 7.15 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 8.05 (s, 1H), 8.09 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 13.41 (s, 1H), 14.01 (s, 1H). m/z (ESI): 311 [M+H].。
実施例66及び67
工程1
5−(4−メトキシベンジル)−9−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−トリチル−5,9−ジヒドロ−1,2,4,5,8,9−ヘキサアザベンゾ[cd]シクロペンタ[h]アズレン−10(2H)−オン(中間体21)の合成
室温で、実施例65での中間体20(1.0g、1.49mmol)のCHCl/TFA(22mL、10:1、v/v)溶液を3時間撹拌した。反応混合物を50mL飽和NaCO溶液で急冷し、混合物中のCHClを減圧除去した。濾過して混合物中の固体を収集し、ケーキを水(20mL×3)で洗浄し、白色固体(0.42g、66%)を得て、該白色固体を更に精製せずに次の反応に使用する。m/z (ESI): 431 [M+H]
工程2
5−(4−メトキシベンジル)−2−メチル−9−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−5,9−ジヒドロ−1,2,4,5,8,9−ヘキサアザベンゾ[cd]シクロペンタ[h]アズレン−10(2H)−オン(中間体22)及び5−(4−メトキシベンジル)−1−メチル−9−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−5,9−ジヒドロ−1,2,4,5,8,9−ヘキサアザベンゾ[cd]シクロペンタ[h]アズレン−10(1H)−オン(中間体23)の合成
室温で、密封反応釜において、CHI(145mg、1.02mmol)を、中間体21(220mg、0.51mmol)とCsCO(333mg、1.02mmol)を無水DMF(5mL)に溶解させた混合物に添加した。60℃で5時間撹拌した後、混合物を室温に冷却し、20mL飽和NHCl水溶液に注入して、次にEA(30mL×3)で抽出した。合併した有機層を飽和食塩水(20mL×3)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、減圧濃縮して、中間体22及び23の混合物の粗生成物(200mg、白色固体)を得て、更に精製せずに次の反応に使用する。m/z (ESI): 445 [M+H]
工程3
2−メチル−9−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−5,9−ジヒドロ−1,2,4,5,8,9−ヘキサアザベンゾ[cd]シクロペンタ[h]アズレン−10(2H)−オン(実施例66)及び1−メチル−9−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−5,9−ジヒドロ−1,2,4,5,8,9−ヘキサアザベンゾ[cd]シクロペンタジエン[h]アズレン−10(1H)−オン(実施例67)の合成
90℃で、密封反応釜中の中間体22及び23(200mg、0.45mmol)とTFA(5mL)の混合物を16時間撹拌した。混合物を減圧濃縮し、逆相C−18カラムを用いたフラッシュクロマトグラフィーで残留物を精製し、5%−50%アセトニトリル/水で勾配溶出し、20mgの最終生成物66と42mgの最終生成物67を得た。
化合物66: H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ ppm 1.63 (m, 2H), 2.80 (m, 2H), 3.46 (m, 2H), 3.94 (m, 2H), 4.13 (s, 3H), 5.71 (m, 1H), 7.10 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.97 (s, 1H), 8.06 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 13.41 (s, 1H). m/z (ESI): 325 [M+H]
化合物67: H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ ppm 1.61 (m, 2H), 2.80 (m, 2H), 3.45 (m, 2H), 3.95 (m, 5H), 5.63 (m, 1H), 7.11 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 8.07 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 8.35 (s, 1H), 13.37 (s, 1H). m/z (ESI): 325 [M+H]
実施例68
ピラゾールボロネートの合成
工程1
4−ヨード−1H−ピラゾール−3−カルボン酸エチル(25)の合成
室温で、NIS(22.5g、100mmol)を1H−ピラゾール−3−カルボン酸エチル(10.0g、71.4mmol)のDCM(30mL)溶液に添加した。混合物を24時間撹拌した。次にHO(50mL)で反応物を急冷し、EtOAc(60mL×3)で混合物を抽出した。合併した有機相を飽和食塩水(50mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させた。濾過後、濾液を減圧濃縮した。クロマトグラフィー(PE:EtOAc=1:5、v/v)で残留物を精製し、生成物4−ヨード−1H−ピラゾール−3−カルボン酸エチル(15.5g、82%)を得た。m/z (ESI): 267 [M+H]
工程2
4−ヨード−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボン酸エチル(26)及び4−ヨード−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸エチル(27)の合成
2−ヨードプロパン(12.9g、75.9mmol)とKCO(16.0g、116mmol)を4−ヨード−1H−ピラゾール−3−カルボン酸エチル(15.53g、58.4mmol)のDMF(150mL)溶液に添加した。混合物を60℃に加熱して3時間連続的に反応させた。次に水(300mL)で反応を急冷し、EtOAc(200mL×3)で混合物を抽出した。合併した有機相を飽和食塩水(200mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させた。濾過後、有機相を減圧濃縮した。順相カラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=10:1、v/v)で残留物を精製し、4−ヨード−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボン酸エチル(中間体26)(9.4g、52%)を得て、m/z (ESI): 309 [M+H]、且つPE:EtOAc=8:1(v/v)で溶出し、4−ヨード−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸エチル(中間体27)(6.1g、33%)を得た。m/z (ESI): 309 [M+H]
工程3
1−イソプロピル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸エチル(28)の合成
4,4,4',4',5,5,5',5'−オクタメチル−2,2'−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(3.56g、14.0mmol)、KOAc(2.7g、27.5mmol)及びPd(dppf)Cl(300mg)を4−ヨード−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボン酸エチル(2.14g、6.95mmol)のDMSO(20mL)溶液に添加した。混合物を100℃に加熱して2時間連続的に反応させた。次にHO(40mL)で反応を急冷し、EtOAc(40mL×3)で混合物を抽出した。次に合併した有機相を飽和食塩水(40mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させた。濾過後、濾液を減圧濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=10:1、v/v)で残留物を精製し、生成物である1−イソプロピル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸エチル(1.0g、93%)を得た。m/z (ESI): 309 [M+H]
工程4
1−イソプロピル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−カルボン酸エチル(29)の合成
4−ヨード−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸エチル(4.5g、14.6mmol)と2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(8.15g、43.8mmol)の無水THF(50mL)溶液を−75℃に冷却した後、n−BuLi(17.5mL、ノルマルヘキサン溶液、1.6N、43.8mmol)を滴下し、混合物を−75℃で2時間撹拌した後、200mL飽和NHCl水溶液を添加して反応を急冷し、酢酸エチル(100mL×3)で混合物を抽出し、合併した有機層を50mL飽和食塩水で洗浄し、乾燥(NaSOを用いる)させて減圧濃縮した。フラッシュクロマトグラフィーで残留物(黄色油状物)を精製し、0−40%EtOAc/PEで勾配溶出し、淡黄色油状物(2.0g、44%)を得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ ppm 1.20−1.50 (m, 21H), 4.25 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 4.51−4.65 (m, 1 H), 8.18 (s, 1 H); m/z (ESI): 309 [M+H]
28及び29と同様に、工程2ではヨウ化メチル又はヨウ化エチルを使用して下記ピラゾールボロネートを調製してもよい。
実施例68の合成
工程1
3−ヨード−1−(4−メトキシベンジル)−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−4−アミン(30)の合成
130℃で、50mL丸底フラスコ中の4−クロロ−3−ヨード−1−(4−メトキシベンジル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン(3.0g、7.5mmol)、1−メチルピペリジン−4−アミン(2.57g、22.5mmol)及びDIEA(3.87g、30mmol)の混合物を一晩撹拌した。その後、反応物を減圧濃縮し、順相カラムクロマトグラフィーで残留物を精製し、DCM/MeOHで勾配溶出し、褐色固体である3−ヨード−1−(4−メトキシベンジル)−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−4−アミン(2.7g、75%)を得た。m/z (ESI): 478 [M+H]
工程2
1−イソプロピル−4−(1−(4−メトキシベンジル)−4−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸エチル(31)の合成
雰囲気において、3−ヨード−1−(4−メトキシベンジル)−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−4−アミン(464mg、0.97mmol)、1−イソプロピル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸エチル(300mg、0.97mmol)、Pd(dppf)Cl(80mg、0.097mmol)及び2N NaCO(1mL、2mmol)の1,4−ジオキサン(20mL)溶液を90℃に加熱して一晩撹拌した。その後、EtOAc(100mL)で混合物を希釈し、水(30mL×2)、飽和食塩水(30mL)で洗浄してNaSOで乾燥させた。有機相を濾過して濾液を濃縮し、残留物を得て、該残留物をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、DCM/MeOH=10/1(v/v)で溶出し、黄色油状物である1−イソプロピル−4−(1−(4−メトキシベンジル)−4−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸エチル(300mg、58%)を得た。m/z (ESI): 532 [M+H]
工程3
(1−イソプロピル−4−(1−(4−メトキシベンジル)−4−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−5−イル)メタノール(32)の合成
Cで、LiAlH(182mg、4.79mmol)を1−イソプロピル−4−(1−(4−メトキシベンジル)−4−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸エチル(510mg、0.96mmol)の無水THF(20mL)溶液に複回に分けて添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。その後、水(5mL)とEtOAc(100mL)で反応を急冷した。懸濁液を濾過し、有機相を分離して飽和食塩水(15mL)で洗浄して、NaSOで乾燥させた。有機相を濾過し、濾液を減圧濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによって、DCM/MeOH=6/1(v/v)で溶出して残留物を精製し、白色固体である(1−イソプロピル−4−(1−(4−メトキシベンジル)−4−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−5−イル)メタノール(300mg、64%)を得た。m/z (ESI): 490 [M+H]
工程4
1−イソプロピル−5−(4−メトキシベンジル)−9−(1−メチルピペリジン−4−イル)−1,5,9,10−テトラヒドロ−1,2,4,5,8,9−ヘキサアザベンゾ[cd]シクロペンタ[h]アズレン(33)の合成
0℃で、N雰囲気において、塩化メタンスルホニル(144mg、1.22mmol)を(1−イソプロピル−4−(1−(4−メトキシベンジル)−4−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−5−イル)メタノール(300mg、0.61mmol)とEtN(185mg、1.84mmol)のTHF(50mL)溶液に一滴ずつ添加した。その後、反応を室温で0.5時間撹拌し、TLCは出発原料の消失を示し、その後、t−BuOK(206mg、1.84mmol)を添加した。反応をN雰囲気下で60℃に加熱して1時間撹拌した後、水(10mL)で反応を急冷してEtOAc(100mL)で抽出し、飽和食塩水(30mL)で有機相を洗浄し、NaSOで乾燥させた。有機相を濾過し、濾液を濃縮し、残留物を得て、DCM/MeOH=6/1(v/v)で溶出したシリカゲルクロマトグラフィーを用いて該残留物を精製し、無色油状物である1−イソプロピル−5−(4−メトキシベンジル)−9−(1−メチルピペリジン−4−イル)−1,5,9,10−テトラヒドロ−1,2,4,5,8,9−ヘキサアザベンゾ[cd]シクロペンタ[h]アズレン(200mg、69%)を得た。m/z (ESI): 472 [M+H]
工程5
1−イソプロピル−9−(1−メチルピペリジン−4−イル)−1,5,9,10−テトラヒドロ−1,2,4,5,8,9−ヘキサアザベンゾ[cd]シクロペンタ[h]アズレン(実施例68)の合成
70℃で、1−イソプロピル−5−(4−メトキシベンジル)−9−(1−メチルピペリジン−4−イル)−1,5,9,10−テトラヒドロ−1,2,4,5,8,9−ヘキサアザベンゾ[cd]シクロペンタ[h]アズレン(200mg、0.42mmol)をTFA(5mL)に溶解させた混合物を一晩撹拌し、減圧濃縮し、得た残留物を分取HPLCで精製し、収集した溶出液を合併し、飽和NaHCO水溶液でpH=8に調整し、EtOAc(10mL×3)で抽出し、NaSOで有機相を乾燥させて濾過し、濾液を減圧濃縮し、白色固体である1−イソプロピル−9−(1−メチルピペリジン−4−イル)−1,5,9,10−テトラヒドロ−1,2,4,5,8,9−ヘキサアザベンゾ[cd]シクロペンタ[h]アズレン(110mg、74%)を得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ ppm 1.44 (d, J = 6.0 Hz, 6H), 1.63−1.71 (m, 2H), 1.91−2.12 (m, 4H), 2.22−2.32 (m, 3H), 2.92 (s, 2H), 4.47 (s, 2H), 4.62 (m, 1H), 4.93−4.96(m, 1H), 6.7、9 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.78−7.81 (m, 2H), 12.95 (br s, 1H); m/z (ESI): 352 [M+H]
実施例69−88
実施例68と同様に、工程1では適切なアミンを使用し、及び工程2では適切なピラゾールボロネートを使用して実施例69−88を調製した。実施例69及び76において、適切なピラゾールボロネートは実施例65の工程2中の中間体17である。
実施例89
工程1
4−ヨード−6−(トリフルオロメチル)ニコチン酸(34)の合成
3000mLの三口丸底フラスコにおいて、窒素ガス雰囲気下で、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(34.5g、141mmol)の無水THF(600mL)溶液を−78℃に降温させて保温し、n−BuLi(98mL、2.4Mヘキサン溶液)を添加して0.5時間撹拌しながら反応させた後、6−トリフルオロメチルニコチン酸(15g、78mmol)の無水THF(50mL)溶液を一滴ずつ滴下し、−78℃で混合物を2.5時間撹拌した。その後、I(29.3g、117mmol)の無水THF(50mL)溶液をゆっくり添加し、同様に−78℃で1時間撹拌しながら反応させた。その後、100mL飽和NHCl水溶液を添加して反応を急冷し、1N HClで反応液のpH値を4〜5に調整した後、DCM(400mL×3)で混合物を抽出し、NaSOで乾燥させ、濾過して減圧濃縮し、残留物を得て、順相シリカゲルカラム(PE/EA/AcOH、1:10:0.01、v/v/v)で精製し、黄色固体化合物34(10g、40%)を得た。m/z (ESI): 316 [M−H]
工程2
4−ヨード−6−(トリフルオロメチル)ニコチン酸メチル(35)の合成
室温で、中間体34(10g、31mmol)、KCO(8.7g、63mmol)及びMeI(5.37g、37.9mmol)をDMF(25mL)に溶解させた混合物を一晩撹拌した。その後、反応混合物にHO(300mL)を添加した。混合物を濾過して水(20mL)でケーキを洗浄し、空気中で乾燥させ、黄色固体化合物35(10g、粗製品)を得た。m/z (ESI): 332 [M+H]
工程3
4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)ニコチン酸メチル(36)の合成
雰囲気において、中間体35(10.0g、30.0mmol)、ビス(ピナコール)ジボロン(11.5g、45.3mmol)、KOAc(5.9g、60.4mmol)及びPd(dppf)Cl(3.31g、4.53mmol)を1,4−ジオキサン(100mL)に混合し、95℃に昇温させて保温しながら18時間を連続的に撹拌した。その後、降温させて濃縮し、残留物をEtOAc(300mL)と水(80mL)の間で分液した。水(200mL×2)で有機層を洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過して減圧濃縮した。順相シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EA、v/v、20:1−10:1梯度)で残留物を精製し、黄色固体の生成物(2.2g)を得た。m/z (ESI): 250 [M+H]
工程4
4−(1−(4−メトキシベンジル)−4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル)−6−(トリフルオロメチル)ニコチン酸(37)の合成
を用いて、化合物3a(1.23g、2.66mmol)、中間体36(2.2g、6.6mmol)及びKCO(733mg、5.32mmol)の1,4−ジオキサン/HO(4:1、v/v、20mL)溶液を脱気した。その後、上記溶液にPPh(175mg、0.67mmol)とPd(PPh(185mg)を添加した。窒素ガス雰囲気下で、混合物を100℃で18時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、残留物を得て、順相シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(DCM/MeOH、v/v、5:1−2:1勾配溶出)、黄色固体の化合物37(1.0g、69%)を得た。m/z (ESI): 528 [M+H]
工程5
(4−(1−(4−メトキシベンジル)−4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル)−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)メタノール(38)の合成
0℃で、中間体37(1g、1.9mmol)、AlCl(234mg、1.9mmol)及びLiAlH(261mg、7.86mmol)を無水THF(40mL)に溶解させた混合物を1時間撹拌した。HO(0.26mL)、15%NaOH(水溶液、0.26mL)及びHO(0.8mL)を混合物に順に添加した。混合物を濾過して濾液を減圧濃縮し、順相シリカゲルカラムクロマトグラフィーで残留物を精製し(PE/EA、v/v、5:1−2:1勾配溶出)、黄色油状物の生成物(240mg、24.6%)を得た。m/z (ESI): 514 [M+H]
工程6
11−(4−メトキシベンジル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−8−(トリフルオロメチル)−5,11−ジヒドロ−4H−3,4,7,10,11−ペンタアザジベンゾ[cd,h]アズレン(39)の合成
0℃で、MsCl(112mg、0.97mmol)を中間体38(250mg、0.49mmol)とTEA(198mg、1.95mmol)の無水THF(20mL)溶液に一滴ずつ滴下した。0℃で0.5時間撹拌した後、t−BuOK(219mg、1.95mmol)を添加した。その後、55℃で1.5時間撹拌しながら反応させ、減圧濃縮して残留物を得て、順相シリカゲルカラムクロマトグラフィーで残留物を精製し(PE/EA、1:1、v/v)、黄色固体の化合物39(230mg、95%)を得た。m/z (ESI): 496 [M+H]
工程7
4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−8−(トリフルオロメチル)−5,11−ジヒドロ−4H−3,4,7,10,11−ペンタアザジベンゾ[cd,h]アズレン(実施例89)の合成
化合物39(230mg、0.46mmol)をマイクロ波反応管においてTFA(3mL)に溶解させた後、105℃にマイクロ波支援加熱して1時間撹拌しながら反応させて、その後減圧濃縮し、残留物を分取HPLCで精製し、白色固体(55mg、33.1%)を得た。H−NMR (400 MHz, DMSO−d) δ ppm 1.76 (d, J = 10.6 Hz, 2H), 2.18 (dt, J = 11.5, 7.7 Hz, 2H), 3.47 (t, J = 11.4 Hz, 2H), 4.04 (dd, J = 11.1, 3.6 Hz, 2H), 4.41 (t, J = 10.2 Hz, 1H), 4.89 (s, 2H), 7.24 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.86 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 8.27 (s, 1H), 9.19 (s, 1H), 14.70 (s, 1H); 19F−NMR (376 MHz, DMSO−d) δ ppm −66.72, −74.41; m/z (ESI): 376 [M+H]
実施例90−92
工程1では適切なピリジンを使用して、実施例89と同様に実施例90−92を調製した。
実施例93
工程1
2−((1−(4−メトキシベンジル)−4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル)(メチル)アミノ)エタノール(40)の合成
100℃で、3−ヨード−1−(4−メトキシベンジル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−4−アミン(1.5g、3.23mmol)、2−(メチルアミノ)エタノール(1.98g、32.3mmol)、ヨウ化第一銅(123mg、0.65mmol)、L−プロリン(150mg、1.3mmol)及びt−BuOK(621mg、6.46mmol)をDMSO(15mL)に溶解させた混合物を一晩撹拌した。その後、EtOAc(100mL)で混合物を希釈し、水(30mL×2)、飽和食塩水(30mL×1)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、混合物を濾過して濾液を濃縮し、残留物を順相シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、PE/EtOAc=2/1(v/v)で溶出し、無色油状物である2−((1−(4−メトキシベンジル)−4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル)(メチル)アミノ)エタノール(760mg、57%)を得た。m/z (ESI): 412 [M+H]
工程2
2−((1−(4−メトキシベンジル)−4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル)(メチル)アミノ)メタンスルホン酸エチル(41)の合成
0℃で、N雰囲気において、塩化メタンスルホニル(429mg、3.7mmol)を2−((1−(4−メトキシベンジル)−4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル)(メチル)アミノ)エタノール(760mg、1.85mmol)とEtN(560mg、5.55mmol)のTHF(76mL)溶液に一滴ずつ滴下した後、室温で混合物を0.5時間撹拌した。水(10mL)で反応を急冷し、EtOAc(20mL×2)で抽出し、合併した有機相を飽和食塩水(20mL×1)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、有機相を濾過して濾液を濃縮し、残留物を順相シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、PE/EtOAc=3:1(v/v)で溶出し、無色油状物である2−((1−(4−メトキシベンジル)−4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル)(メチル)アミノ)メタンスルホン酸エチル(489mg、54%)を得た。m/z (ESI): 490 [M+H]
工程3
2−(4−メトキシベンジル)−9−メチル−6−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−1,2,5,6,9−ペンタアザベンゾ[cd]アズレン(42)の合成
t−BuOK(312mg、2.79mmol)を2−((1−(4−メトキシベンジル)−4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル)(メチル)アミノ)メタンスルホン酸エチル(455mg、0.93mmol)の無水THF(50mL)溶液に添加した。N雰囲気下で、反応物を60℃に加熱して1時間反応させた。その後、水(10mL)で反応を急冷し、EtOAc(100mL)で抽出し、飽和食塩水(30mL)で有機相を洗浄し、且つNaSOで乾燥させ、有機相を濾過し、濾液を減圧濃縮し、残留物を順相シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、PE/EtOAc=1/1(v/v)で溶出し、油状物である2−(4−メトキシベンジル)−9−メチル−6−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−1,2,5,6,9−ペンタアザベンゾ[cd]アズレン(167mg、46%)を得た。H−NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 1.57−1.66 (m, 2H), 1.79 (m, 2H), 3.06 (s, 3H), 3.37 (m, 2H), 3.60 (m, 4H), 3.77 (s, 3H), 4.04 (m, 2H), 5.24 (m, 3H), 6.37 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 6.82 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.16 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.78 (d, J = 6.0 Hz, 1H); m/z (ESI): 394 [M+H]
工程4
9−メチル−6−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−1,2,5,6,9−ペンタアザベンゾ[cd]アズレン(実施例93)の合成
雰囲気下で、2−(4−メトキシベンジル)−9−メチル−6−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−1,2,5,6,9−ペンタアザベンゾ[cd]アズレン(150mg、0.38mmol)のTFA(7.5mL)溶液を70℃に加熱して8時間反応させた後、減圧濃縮してTFAを除去し、残留物をEtOAc(150mL)に溶解させ、NaHCO水溶液(20mL×2)、飽和食塩水(20mL×1)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過して濾液を濃縮し、残留物を分取TLC(DCM/MeOH=11/1、v/v)で精製し、白色固体である9−メチル−6−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−1,2,5,6,9−ペンタアザベンゾ[cd]アズレン(75mg、72%)を得た。H−NMR (400 MHz, DMSO−d) δ ppm 1.71 (m, 2H), 1.87 (m, 2H), 3.02(s, 3H), 3.44 (m, 4H), 3.78(m, 2H), 3.98 (m, 2H), 4.33(m, 1H), 6.84(s, 1H), 7.55(s, 1H), 12.35 (br s, 1H), 12.98 (br s, 1H);19F−NMR (376 MHz, DMSO−d) δ ppm −74.41; m/z (ESI): 274 [M+H]
実施例94
工程1では2−(メチルアミノ)エタノールのかわりに2−(エチルアミノ)エタノールを使用する以外、実施例93と同様に実施例94を調製した。
以下の方法によって、実施例のLRRK2阻害、及びJAK2などのほかのキナーゼに対する選択性を測定する。
材料及び方法
材料
Adapta(登録商標)キナーゼアッセイ法(LRRK2_IC50アッセイ)において、キナーゼ反応緩衝液は5×キナーゼ緩衝液S(Life Technologies、PV5213)と2mM DTT(Life Technologies、P2325)を含有する。キナーゼLRRK2 G2019Sタンパク質(PV4881)とERM(LRRKtide、PV5093)はLife Technologiesから入手される。Adapta(登録商標)ユニバーサルキナーゼアッセイキット(Life Technologies、PV5099)の成分は、Adapta(登録商標)Eu−抗−ADP抗体(PV5097;4μg)、10μM AlexaFluor(登録商標)647 ADPトレーサー(PV5098;200 pmol)、TR−FRET希釈緩衝液(PV3574;100ml)、キナーゼ急冷緩衝液(P2825;1ml)、10mM ATP(PV3227;500μl)、及び10mM ADP(PV5096;500μl)を含む。LRRK2−IN−1(1234480−84−2、HY−10875)はMedChem Expressから入手される。
LANCE(登録商標)キナーゼアッセイ法(JAK2_IC50選択性アッセイ)において、JAK2(Invitrogen、カタログ番号PV4288)、ATP(Sigma、カタログ番号A7699−1g)、DMSO(Sigma、カタログ番号D2650)、DTT(Sigma、カタログ番号43815)、LANCE Ultra ULight(登録商標)−JAK−1ペプチド(Perkin Elmer、カタログ番号TRF0121)、LANCE Eu−W1024抗ホスホチロシン(PT66)(Perkin Elmer、カタログ番号AD0069)、LANCETMアッセイ緩衝液(Perkin Elmer、カタログ番号CR97−100)、Tofacitinib(PharmaBlock Sciences(Nanjing),Inc,カタログ番号PBN2011586−01);装置:Envision(Perkin Elmer)、Bravo(Agilent);消耗品:384ウェル中間プレート(Greiner、カタログ番号781280)、384ウェルアッセイプレート(Perkin Elmer、カタログ番号6007299)。
ショウジョウバエモデルにおいて、抗LRRK2(phospho S935)抗体[UDD2 10(12)](ab133450)はAbcamから入手される。ddc−GAL4は蘇州大学医学部から入手される。
Adapta(登録商標)キナーゼアッセイ方法
Adapta(登録商標)ユニバーサルキナーゼアッセイ法は、ADPを検出するための均一系蛍光免疫測定法である。ATP枯渇アッセイ法とは逆で、Adapta(登録商標)アッセイ法はADP形成に非常に敏感であり、ほとんどのシグナルは最初の10−20%のATPがADPに転化される時に変化することができる。それにより、Adapta(登録商標)ユニバーサルキナーゼアッセイ法は低活性キナーゼに非常に適する。
室温(〜21℃)ですべての測定を行い、且つ使用条件下で該測定は時間及び酵素濃度と線形関係を示している。5×キナーゼ緩衝液S原液(上記列挙されたもの)で1×キナーゼ反応緩衝液溶液を調製し、8ml HOに2ml 5×原液を添加することにより10mlの1×キナーゼ反応緩衝液を調製する。20μlの1M DTTをこの1×キナーゼ反応緩衝液に添加する。
低容量384ウェルプレートにおいて10μl体積でキナーゼ反応を行う。通常、Greinerプレート(カタログ#3674#、低容量、白壁、784075)を使用する。テストされていないほかの未処理アッセイプレートも適切である場合がある。このようなアッセイにおいて、基質濃度は100μMであり、且つ1×キナーゼ反応緩衝液は50mM Tris−HCl pH8.5、10mM MgCl、1mM EGTA、0.01%Brij−35及び2mM DTT、並びに特定のキナーゼに必要なほかの添加剤のいずれかから形成される。キナーゼ反応を室温で1時間行った後、5μlのTR−FRET希釈緩衝液中のキナーゼ急冷緩衝液(EDTA;30mM)、Eu標識抗体(6nM)及びトレーサー(18.9nM)の製剤を添加する。アッセイウェル中の抗体の最終濃度は2nM、トレーサーは6.3nM、EDTAは10mMである。プレートを室温で少なくとも30分間平衡化した後、Adapta(登録商標) TR−FRET用に構成されたプレートリーダーで読み取る。
BMG LABTECH PHERAstarプレートリーダーによって、Adapta(登録商標)用の適切なフィルター及び機器を用いて、本明細書で提供されたデータを設定する。ウェルにおいて1%DMSO(最終)で試験化合物をスクリーニングする。8点滴定について、出発濃度から5回連続希釈する。
LANCE(登録商標)キナーゼ選択性試験方法
該測定法は、酵素触媒工程、及びHTRF試薬で行われる検出工程の2つの工程を含む。工程1では、酵素触媒工程期間に、基質ビオチンを目的キナーゼとともにインキュベートする。ATPを添加して反応を開始する。工程2では、検出試薬でリン酸化基質を捕獲し、得たTR−FRETがリン酸化レベルに比例する。
化合物の調製について、試験化合物を30mM DMSO溶液に溶解させ、室温でこの溶液を窒素カバーに長期間保存し、3倍係数、計11種の濃度で、DMSO中の30mM化合物を希釈し、1μl化合物を吸引して、その後キナーゼ緩衝液で該化合物を25倍に希釈する。均一に混合し、室温で30分間平衡化する。
キナーゼ反応について、Agilent Bravoによって、2.5μlキナーゼ緩衝液(4x)中の化合物をアッセイプレートに移す。プレートを回転させ、Eppendorf電子マルチチャンネルピペットを用いて、5μl酵素混合物をアッセイプレートに移す。プレートを回転させ、室温(23℃)でアッセイプレートを20分間インキュベートし、Multidropを用いて、ATPを含有したキナーゼ緩衝液2.5μlをアッセイプレートに投入する。プレートを回転させて密封し、室温(23℃)でアッセイプレートを90分間インキュベートする。
反応の停止について、Eppendorf電子マルチチャンネルピペットを用いて、10μl検出試薬(2nM LANCE Eu−W1024抗ホスホチロシン)をアッセイプレートに移す。プレートを回転させて密封し、室温(23℃)でアッセイプレートを60分間インキュベートする。
検出及び読み取りについて、励起波長は340nm、一次発光波長は615nm、二次発光波長は665nm(それぞれCryptateとUlightに用いられる)である。EnVisionを用いてプレートを読み取り、2つの波長の示度を得て、665nm/615nmの比を計算する。
XLfit(IDBS Inc.)ソフトウェアを用いて、IC50推計値を取得する。
ショウジョウバエモデルのスクリーニング方法
ショウジョウバエモデルはインビボで例を評価するために用いられる。1993年にAndrea Brand及びNorbert Perrimonによって開発されたGAL4/UASシステム[45]はドーパミン(DA)ニューロンにおいてLRRK2−G2019Sを発現するトランスジェニックショウジョウバエを作製するために用いられる。該システムは、酵母転写活性化タンパク質GAL4をコードするGAL4遺伝子、及びGAL4と特異的結合して遺伝子転写を活性化するエンハンサーUAS(上流活性化配列)の2つの部分を有する。該システムはUASと特異的結合した酵母GAL4転写因子を利用する。UAS−野生型−LRRK2とUAS−G2019S−LRRK2の遺伝子組換えをドーパデカルボキシラーゼ(ddc)−GAL4ドライバー[46]と組み合わせて、DAニューロンにおいてLRRK2−G2019Sを発現する。10μMのGW5074は陽性対照に用いられる。陰性対照群はDMSO対照である(すべての化合物は1:1000でDMSOに希釈溶解した)。12時間明/12時間暗サイクルでは、ショウジョウバエを25℃に維持する。GW5074は陽性対照として用いられる[47]。
生存率
新しく閉じられた20匹の雌のショウジョウバエを収集し、食品バイアルに入れる。1日おきにショウジョウバエを新鮮な食品バイアルに移し、この時、死亡を記録する。
ショウジョウバエの生存曲線に基づき、50%生存期間パラメータはショウジョウバの半分が生存する期間を示し、且つ異なる群の生存率を比較することに用いられる。各群の4個の独立実験に基づき、平均50%生存期間と標準誤差を計算する。GraphPad PRISM(登録商標) 6.0ソフトウェアによってデータを分析する。
クライミングアッセイ(Climbing Assay)
負の走地性測定はショウジョウバエの運動能力を分析することに用いられる。各バイアルの20匹のショウジョウバエ(1群あたり4匹のバイアル)に週1回クライミングアッセイを行う。
測定対象のショウジョウバエを垂直プラスチック管(高さ15cm、直径1.5cm)に移す。室温で30分間静置した後、ショウジョウバエを管の底までやさしく叩き、10秒以内に試験線まで又はその上までクライミングできるショウジョウバエの数を計数し、且つ百分率を計算する。
各バイアルの3回の独立実験に基づきクライミング能力を分析し、GraphPad PRISM(登録商標) 6.0ソフトウェアによってデータを分析する。
6週目に行われたキナーゼアッセイ
氷上でショウジョウバエ成虫の頭部を均質化し、ATPとDTTを有するキナーゼ反応緩衝液中で脳溶解物のキナーゼ反応を行う。
その後、12%SDS−PAGEゲルによって、溶解物を電気泳動させて、PVDF膜(Millipore)に移す。室温で、5%脱脂乳を有するTBST中で該膜を1時間密閉した後、4℃で抗LRRK2 pSer935抗体(Abcam、ab133450)と抗Flag抗体中で一晩インキュベートする。
HRP結合二次抗体とECL検出試薬を用いてタンパク質を検出する。Image Jソフトウェアによって免疫ブロットの光学密度を分析し、リン酸化LRRK2タンパク質のFlagタンパク質に対する比を計算し、GraphPad PRISM(登録商標) 6.0ソフトウェアによってデータを分析する。
キナーゼ選択性試験方法
1.MKK1試験
これは二段階アッセイ法であり、25mM Tris、0.1mM EGTA、0.01%Brij35、10mM酢酸マグネシウム及び0.005mM ATPを含有する体積25.5μl中で、不活性MAPK(0.06mg/ml)がMKK1(25mM Tris、0.1mM EGTA、0.1%b−メルカプトエタノール、0.01%Brij35、1mg/ml BSAに希釈した)によって活性化された。室温で30分間インキュベートした後、第1回の反応溶液から、(最終濃度)25mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1mM Na3VO4、0.66mg/mlミエリン塩基性タンパク質(MBP)、10mM酢酸マグネシウム及び0.05mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する第2反応混合物20μlに溶液5μlを移し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
2.MAPK2/ERK2試験。
25mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム及び0.05mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、MBPに対するMAPK/ERK2(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1mM Na3VO4、0.1%b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
3.JNK1a1/SAPK1c試験。
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1%b−メルカプトエタノール、ATF2(3μM)、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、ATF2(活性化転写因子)に対するJNK1a1/SAPK1c(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1%b−メルカプトエタノールに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
4.SAPK 2a/p38試験。
25mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム及び0.05mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、MBPに対するSAPK 2a/p38(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1mM Na3VO4、0.1%b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
5.SAPK 2b/p38β2試験。
25mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、MBPに対するSAPK 2b/p38β2(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1mM Na3VO4、0.1%b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
6.SAPK 3/p38 g試験。
25mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム及び0.005mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、MBPに対するSAPK 3/p38 g(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1mM Na3VO4、0.1%b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
7.SAPK 4/p38∂試験。
25mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム及び0.005mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、MBPに対するSAPK 4/p38d(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1mM Na3VO4、0.1%b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
8.MAPKAP−K1a試験。
50mM Na−b−グリセロールリン酸塩 pH7.5、0.5mM EDTA、30μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.05mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、KKLNRTLSVAに対するMAPKAP−K1a(5−20mU、20mM MOPS pH7.5、1mM EDTA、0.01% Brij35、5%グリセロール、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で40分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
9.MAPKAP−K2試験。
50mM Na−b−グリセロールリン酸塩 pH7.5、0.5mM EDTA、30μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、KKLNRTLSVAに対するMAPKAP−K2(5−20mU、20mM MOPS pH7.5、1mM EDTA、0.01% Brij35、5%グリセロール、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
10.MSK1試験。
8mM MOPS pH7.0、0.2mM EDTA、30μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、修飾されたCrosstideペプチドGRPRTSSFAEGKKに対するMSK1(5−20mU、20mM MOPS pH7.5、1mM EDTA、0.01% Brij35、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
11.PRAK試験。
50mM b−グリセロールリン酸ナトリウム pH7.5、0.1mM EGTA、30μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、KKLRRTLSVAに対するPRAK(5−20mU、50mM b−グリセロールリン酸ナトリウム pH7.5、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
12.PKA試験。
8mM MOPS pH7.5、0.2mM EDTA、30μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.005mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、Kemptide(LRRASLG)に対するPKA(5−20mU、20mM MOPS pH7.5、1mM EDTA、0.01% Brij35、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
13.PKCa試験。
ホスファチジルセリン(PtdSerine)、DAG(0.1mg/mlと10μg/ml)及び0.1mM CaClの存在下で、ヒストンH1に対するPKCa(5−20mU、20mM Hepes pH7.4、0.03%Triton X−100に希釈した)を測定した。該測定は、20mM Hepes pH7.4、0.03%Triton X−100、0.1mg/mlヒストンH1、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で行われ、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
PtdSer/DAGの調製について、MeOH/クロロホルム(1:2)中のPtdSer原料=10mg/mlである。所要量乾燥させた。適切な体積の10mM Hepes pH7.4に再懸濁させた。遠心処理して短時間超音波処理した。(2×10−15秒、間隔10−15秒)。MeOH/クロロホルム(1:2)中のDAG原料=10mg/mlである。所要量乾燥させる。超音波処理済みのPtdSer溶液を添加した。遠心処理及び超音波処理を行った。
14.PDK1試験。
50mM Tris pH7.5、0.05%%b−メルカプトエタノール、100μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、PDKtide(KTFCGTPEYLAPEVRREPRILSEEEQ−EMFRDFDYIADWC)に対するPDK1(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.05%%b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
15.ΔPH−PKBa−S473D試験。
50mM Tris pH7.5、0.05%b−メルカプトエタノール、30μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.005mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、修飾されたCrosstideペプチドGRPRTSSFAEGKKに対するΔPH−PKBa−S473D(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1%b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
16.SGK試験。
8mM MOPS pH7.0、0.2mM EDTA、30μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、修飾されたCrosstideペプチドGRPRTSSFAEGKKに対するSGK(5−20mU、20mM MOPS pH7.5、1mM EDTA、0.01% Brij35、5%グリセロール、0.1%b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
17.S6K1/P70 S6K試験。
8mM MOPS pH7.0、0.2mM EDTA、0.1mM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(KKRNRTLTV)に対するS6K1/P70 S6K(5−20mU、20mM MOPS pH7.5、1mM EDTA、0.01% Brij35、5%グリセロール、0.1%b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
18.GSK3b試験。
8mM MOPS pH7.0、0.2mM EDTA、20μMリン酸化GS2ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.005mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、リン酸化GS2ペプチド(YRRAAVPPSPSLSRHSSPHQS(PO4)EDEEE)に対するGSK3b(5−20mU、20mM MOPS pH7.5、1mM EDTA、0.01% Brij35、5%グリセロール、0.1%b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
19.ROCK−II (ROKa)試験。
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、30μM Long S6基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、Long S6基質ペプチド(KEAKEKRQEQIAKRRRLSSLRASTSKSGGSQK)に対するROCK−II (ROKa)(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1%b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
20.AMPK試験。
50mM Hepes pH7.5、1mM DTT、0.02% Brij35、0.4mM SAMSペプチド、0.196mM AMP、10mM酢酸マグネシウム及び0.05mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、SAMS基質ペプチド(HMRSAMSGLHLVKRR)に対するAMPK(5−20mU、50mM Hepes pH7.5、1mM DTT、0.02% Brij35に希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
21.CHK1試験。
8mM MOPS pH7.0、0.2mM EDTA、200μM CHKtide、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、CHKtide基質ペプチド(KKKVSRSGLYRSPSMPENLNRPR)に対するCHK1(5−20mU、20mM MOPS pH7.5、1mM EDTA、0.1%b−メルカプトエタノール、0.01% Brij−35、5%グリセロール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
22.CK2試験。
20mM Hepes pH7.5、0.15 M NaCl、0.1mM EDTA、5mM DTT、0.1% Triton−X 100、CKIIペプチド(0.165mM)、10mM酢酸マグネシウム及び0.005mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、CKIIペプチド(RRRDDDSDDD)に対するCK2(5−20mU、20mM Hepes pH7.5、0.15 M NaCl、0.1mM EGTA、0.1% Triton X−100、5mM DTT、50%グリセロールに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
23.PBK試験。
50mM Tris pH8.6、50mMb−グリセロールリン酸ナトリウム、0.04mM CaCl2、リン酸化bペプチド(0.196mM)、10mM酢酸マグネシウム、0.02mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、リン酸化bペプチド(KRKQISVRGL)に対するPBK(5−20mU、50mMb−グリセロールリン酸ナトリウム pH7.0、0.1%b−メルカプトエタノールに希釈した)を測定し、室温で15分間インキュベートする。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
24.LCK試験。
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1mM Na3Vo4、Cdc2ペプチド(0.25mM)、10mM酢酸マグネシウム及び0.05mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、Cdc2ペプチド(KVEKIGEGTYGVVYK)に対するLCK(5−20mU、20mM MOPS pH7.5、1mM EDTA、0.01% Brij35、5%グリセロール、0.1%b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で15分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
25.CSK試験。
8mM MOPS pH7.0、0.2mM EDTA、Cdc2ペプチド(0.25mM)、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、Cdc2ペプチド(KVEKIGEGTYGVVYK)に対するCSK(5−20mU、20mM MOPS pH7.5、1mM EDTA、0.01% Brij35、5%グリセロール、0.1%b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
26.CDK2/サイクリンA試験。
50mM Hepes pH7.5、1mM DTT、0.02% Brij35、100mM NaCl、ヒストンH1(1mg/ml)、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、ヒストンH1に対するCDK2/サイクリンA(5−20mU、50mM Hepes pH7.5、1mM DTT、0.02% Brij35、100mM NaClに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
27.DYRK 1A試験。
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、350μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.05mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、Woodtideに対するDYRK 1A(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
28.CK1試験。
20mM Hepes pH7.5、0.15 M NaCl、0.1mM EDTA、5mM DTT、0.1% Triton−X 100、CKIペプチド(0.5mM)、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、CKIペプチド(RRKDLHDDEEDEAMSITA)に対するCK1(5−20mU、20mM Hepes pH7.5、0.15 M NaCl、0.1mM EGTA、0.1% Triton X−100、5mM DTT、50%グリセロールに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
29.NEK6試験。
50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.01% Brij、0.1%b−メルカプトエタノール、NEK6ペプチド(0.3mM)、10mM酢酸マグネシウム及び0.05mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、NEK6ペプチド(FLAKSFGSPNRAYKK)に対するNEK6(5−20mU、50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1%b−メルカプトエタノールに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
30.NEK2a試験。
50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.01% Brij、0.1%b−メルカプトエタノール、300μM NEK2aペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.05mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、NEK2aペプチド(RFRRSRRMI)に対する5−20mUのNEK2a(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1%b−メルカプトエタノールに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
31.MAPKAP−K1b/RSK2試験。
50mM b−グリセロールリン酸ナトリウム(pH7.5)、0.5mM EDTA、30μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.05mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(KKLNRTLSVA)に対するMAPKAP−K1b(5−20mU、20mM MOPS pH7.5、1mM EDTA、0.01% Brij35、5%グリセロール、0.1%b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
32.IKKb試験。
50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1%b−メルカプトエタノール、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.005mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(LDDRHDSGLDSMKDEEY)に対する5−20mUのIKKb(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1%b−メルカプトエタノールに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
33.smMLCK試験
50mM Hepes(pH7.5)、0.1mM EGTA、5mM CaCl2、10μMカルモジュリン、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.05mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(KKRPQRATSNVFA)に対する5−20mUのsmMLCK(50mM Hepes(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/mlBSA、0.1%b−メルカプトエタノールに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
34.PRK2試験
50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1%b−メルカプトエタノール、30μM Long S6ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.005mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、Long S6ペプチド(KEAKEKRQEQIAKRRRLSSLRASTSKSGGSQK)に対する5−20mUのPRK2(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1%b−メルカプトエタノールに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
35.MNK2α試験
50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1%b−メルカプトエタノール、0.5mg/ml基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.05mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(eIF4E)に対する5−20mUのMNK2(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1%b−メルカプトエタノールに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した。オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMで測定液をP81 Unifilterプレートに収集した。
36.CAMK−1試験
50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.5mM CaCl2、0.3μMカルモジュリン、0.1%b−メルカプトエタノール、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.05mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(YLRRRLSDSNF)に対する5−20mUのCAMK−1(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1%b−メルカプトエタノールに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した。オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMで測定液をP81 Unifilterプレートに収集した。
37.PIM2試験
50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.5mM CaCl2、0.3μMカルモジュリン、0.1%b−メルカプトエタノール、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.005mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(RSRHSSYPAGT)に対する5−20mUのPIM2(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1%b−メルカプトエタノールに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した。オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMで測定液をP81 Unifilterプレートに収集した。
38.NEK7試験
50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.01% Brij、0.1%b−メルカプトエタノール、基質ペプチド(0.3mM)、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(FLAKSFGSPNRAYKK)に対するNEK7(5−20mU、50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1%b−メルカプトエタノールに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止し、且つオルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
39.JNK3α1試験
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、ATF2(3μM)、10mM酢酸マグネシウム及び0.05mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、ATF2(活性化転写因子)に対するJNK3 α1(5−20mU、50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1%b−メルカプトエタノールに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
40.MAPKAP−K3試験
50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1%b−メルカプトエタノール、30μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(KKLNRTLSVA)に対する5−20mUのMAPKAP−K3(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1%b−メルカプトエタノールに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した。オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMで測定液をP81 Unifilterプレートに収集した。
41.ERK8試験
50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1%b−メルカプトエタノール、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム及び0.005mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、MBPに対する5−20mUのERK8(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1%b−メルカプトエタノールに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した。オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMで測定液をP81 Unifilterプレートに収集した。
42.MNK1試験
50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1%b−メルカプトエタノール、0.5mg/ml基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.05mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(eIF4E)に対する5−20mUのMNK1(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1%b−メルカプトエタノールに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した。オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMで測定液をP81 Unifilterプレートに収集した。
43.SRPK1試験
50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1%b−メルカプトエタノール、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.05mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(RSRSRSRSRSRSRSR)に対する5−20mUのSRPK1(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1%b−メルカプトエタノールに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した。オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMで測定液をP81 Unifilterプレートに収集した。
44.ΔPH−PKBβ(S474D)試験
50mM Tris pH7.5、0.05%b−メルカプトエタノール、30μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.05mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、修飾されたCrosstideペプチド(GRPRTSSFAEGKK)に対するΔPH−PKB β−S474D(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1%b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
45.Aurora B試験
50mM Tris pH7.5、0.05%b−メルカプトエタノール、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(LRRLSLGLRRLSLGLRRLSLGLRRLSLG)に対するAurora B(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1%b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
46.CHK2試験
8mM MOPS pH7.0、0.2mM EDTA、200μM CHKtide、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、CHKtide基質ペプチド(KKKVSRSGLYRSPSMPENLNRPR)に対するCHK2(5−20mU、20mM MOPS pH7.5、1mM EDTA、0.1%b−メルカプトエタノール、0.01% Brij−35、5%グリセロール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
47.Src試験
50mM Tris pH7.5、0.05%b−メルカプトエタノール、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.05mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(KVEKIGEGTYGVVYK)に対するSrc(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1%b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
48.EF2K試験
50mM Hepes pH6.6、0.2mM CaCl2、0.3μMカルモジュリン、0.05%b−メルカプトエタノール、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.005mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(RKKFGESKTKTKEFL)に対するEF2K(5−20mU、50mM Hepes pH6.6、0.1%b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
49.MARK3試験
50mM Tris pH7.5、0.05%b−メルカプトエタノール、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.005mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、CHKtide基質(KKKVSRSGLYRSPSMPENLNRPR)に対するMARK3(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1%b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
50.MST2試験
50mM Tris pH7.5、0.05%b−メルカプトエタノール、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、MBPに対するMST2(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1%b−メルカプトエタノール、100μMバナジウム酸塩に希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
51.PKD1試験
50mM Tris pH7.5、0.05%b−メルカプトエタノール、30μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.05mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(KKLNRTLSVA)に対するPKD1(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1%b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
52.PLK1試験
50mM Tris pH7.5、0.05%b−メルカプトエタノール、10μMバナジウム酸塩、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.005mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(ISDELMDATFADQEAKKK)に対するPLK1(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1%b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSA、100μMバナジウム酸塩に希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
53.DYRK2試験
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、350μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.05mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、Woodtide(KKISGRLSPIMTEQ)に対するDYRK2(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
54.JNK2試験
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、ATF2(3μM)、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、ATF2(活性化転写因子)に対するJNK2 1(5−20mU、50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1%b−メルカプトエタノールに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
55.DYRK3試験
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、350μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.005mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、Woodtide(KKISGRLSPIMTEQ)に対するDYRK3(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
56.HIPK2試験
50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1%b−メルカプトエタノール、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム及び0.005mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、MBPに対する5−20mUのHIPK2(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1%b−メルカプトエタノールに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
57.HIPK3試験
50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1%b−メルカプトエタノール、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、MBPに対する5−20mUのHIPK3(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1%b−メルカプトエタノールに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した。オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMで測定液をP81 Unifilterプレートに収集した。
58.PAK4試験
50mM Tris pH7.5、0.05%b−メルカプトエタノール、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.005mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(RRRLSFAEPG)に対するPAK4(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1%b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
59.PAK5(PAK7)試験
50mM Tris pH7.5、0.05%b−メルカプトエタノール、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(RRRLSFAEPG)に対するPAK5(PAK7)(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1%b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
60.PAK6試験
50mM Tris pH7.5、0.05%b−メルカプトエタノール、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(RRRLSFAEPG)に対するPAK6(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1%b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
61.CAMKKa試験
50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.5mM CaCl2、0.3μMカルモジュリン、0.1%b−メルカプトエタノール、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(AKPKGNKDYHLQTCCGSLAYRRR)に対する5−20mUのCAMKKa(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1%b−メルカプトエタノールに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した。オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMで測定液をP81 Unifilterプレートに収集した。
62.CAMKKb試験
50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.5mM CaCl2、0.3μMカルモジュリン、0.1%b−メルカプトエタノール、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(DGEFLRTSCGSPNYAARRR)に対する5−20mUのCAMKKb(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1%b−メルカプトエタノールに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した。オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMで測定液をP81 Unifilterプレートに収集した。
63.PIM1試験
50mM Tris pH7.5、0.05%b−メルカプトエタノール、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(RSRHSSYPAGT)に対するPIM1(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1%b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
64.PIM3試験
50mM Tris pH7.5、0.05%b−メルカプトエタノール、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(RSRHSSYPAGT)に対するPIM3(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1%b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
65.PLK1試験
50mM Tris pH7.5、0.05%b−メルカプトエタノール、10μMバナジウム酸塩、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.005mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(ISDELMDATFADQEAKKK)に対するPLK1(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1%b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSA、100μMバナジウム酸塩に希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
66.BRSK2試験
50mM Tris pH7.5、0.05%b−メルカプトエタノール、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.05mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(KKLNRTLSFAEPG)に対するBRSK2(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1%b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
67.MELK試験
50mM Tris pH7.5、0.05%b−メルカプトエタノール、200μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.05mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(KKLNRTLSFAEPG)に対するMELK(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1%b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
68.PKCζ試験
50mM Tris pH7.5、0.05%b−メルカプトエタノール、10μMバナジウム酸塩、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.005mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(ERMRPRKRQGSVRRRV)に対するPKCζ(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1%b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSA、100μMバナジウム酸塩に希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
69.Aurora C試験
50mM Tris pH7.5、0.05%b−メルカプトエタノール、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.005mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(LRRLSLGLRRLSLGLRRLSLGLRRLSLG)に対するAurora C(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1%b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
70.ERK1試験
50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1%b−メルカプトエタノール、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム及び0.005mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、MBPに対する5−20mUのERK1(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1%b−メルカプトエタノールに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した。オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMで測定液をP81 Unifilterプレートに収集した。
71.FGF−R1試験
50mM Tris pH7.5、1mg/ml基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(ポリGlut Tyr)に対するFGF−R1(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
72.IRR試験
50mM Hepes(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム及び0.005mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、MBPに対する5−20mUのIRR(50mM Hepes(pH7.5)、0.1mM EGTAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した。オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMで測定液をP81 Unifilterプレートに収集した。
73.EPH−A2試験
50mM Tris pH7.5、0.1mg/ml基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.05mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(ポリGlut Tyr)に対するEPH−A2(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
74.MST4試験
50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、MBPに対する5−20mUのMST4(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した。オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMで測定液をP81 Unifilterプレートに収集した。
75.SYK試験
50mM Tris pH7.5、1mg/ml基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(ポリGlut Tyr)に対するSYK(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
76.YES1試験
50mM Tris pH7.5、1mg/ml基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(ポリGlut Tyr)に対するYES1(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
77.IGF−1R試験
50mM Tris pH7.5、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.005mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(KKKSPGEYVNIEFG)に対するIGF−1R(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
78.VEG−FR試験
50mM Tris pH7.5、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(KKKSPGEYVNIEFG)に対するVEG−FR(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
79.BTK試験
50mM Tris pH7.5、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.05mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(KVEKIGEGTYGVVYK)に対するBTK(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
80.IR−HIS試験
50mM Tris pH7.5、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(KKSRGDYMTMQIG)に対するIR−HIS(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
81.EPH−B3試験
50mM Tris pH7.5、1mg/ml基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.005mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(ポリGlut Tyr)に対するEPH−B3(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
82.TBK1(DU12569)試験
50mM Tris pH7.5、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.05mM[33P−g−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(KKKKERLLDDRHDSGLDSMKDEE)に対するTBK1(DU12569)(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
83.IKKepsilon(DU14231)試験
50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム及び0.05mM[33P−g−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、MBPに対する5−20mUのIKKepsilon(DU14231)(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した。オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMで測定液をP81 Unifilterプレートに収集した。
84.GCK試験
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−γ−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、MBPに対するGCK(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1% β−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
85.IRAK4試験
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−γ−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、MBPに対するIRAK4(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1% β−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
86.NUAK1試験
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.3mM ALNRTSSDSALHRRR、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−γ−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、ALNRTSSDSALHRRRに対するNUAK1(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1% β−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
87.MLK1試験
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−γ−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、MBPに対するMLK1(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1% β−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
88.MINK1試験
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム及び0.05mM[33P−γ−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、MBPに対するMINK1(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1% β−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
89.MLK3試験
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−γ−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、MBPに対するMLK3(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1% β−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
90.LKB1試験
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.2mM LSNLYHQGKFLQTFCGSPLYRRR、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−γ−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、LSNLYHQGKFLQTFCGSPLYRRRに対するLKB1(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1% β−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
91.HER4試験
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、1mg/mlポリGlut Tyr、10mM酢酸マグネシウム及び0.005mM[33P−γ−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、ポリGlut Tyrに対するHER4(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1% β−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
92.TTK試験
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.3mM RSRSRSRSRSRSRSR、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−γ−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、RSRSRSRSRSRSRSRに対するTTK(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1% β−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
93.RIPK2試験
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−γ−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、MBPに対するRIPK2(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1% β−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
94.Aurora A試験
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.3mM LRRLSLGLRRLSLGLRRLSLGLRRLSLG、10mM酢酸マグネシウム及び0.005mM[33P−γ−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、LRRLSLGLRRLSLGLRRLSLGLRRLSLGに対するAurora A(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1% β−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
95.PAK2試験
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.3mM RRRLSFAEPG、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−γ−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、RRRLSFAEPGに対するPAK2(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1% β−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
96.BRSK1試験
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.3mM KKLNRTLSFAEPG、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−γ−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、KKLNRTLSFAEPGに対するBRSK1(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1% β−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
97.HIPK3試験
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−γ−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、MBPに対するHIPK3(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1% β−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
98.HIPK1試験
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−γ−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、MBPに対するHIPK1(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1% β−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
99.JNK3α1試験
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1% β−メルカプトエタノール、ATF2(3μM)、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−γ−ATP](500−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、ATF2(活性化転写因子)に対するJNK3(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1% β−メルカプトエタノールに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
100.MAPKAP−K3試験
50mM β−グリセロールリン酸ナトリウムpH7.5、0.5mM EDTA、30μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−γ−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、KKLNRTLSVAに対するMAPKAP−K3(5−20mU、20mM MOPS pH7.5、1mM EDTA、0.01% Brij35、5%グリセロール、0.1% β−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
101.MARK2試験
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.3mM KKKVSRSGLYRSPSMPENLNRPR、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−γ−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、KKKVSRSGLYRSPSMPENLNRPRに対するMARK2(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1% β−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
102.MARK4試験
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.3mM KKKVSRSGLYRSPSMPENLNRPR、10mM酢酸マグネシウム及び0.05mM[33P−γ−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、KKKVSRSGLYRSPSMPENLNRPRに対するMARK4(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1% β−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
103.EPH−B4試験
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、10mM MnCl、1mg/ml基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.05mM[33P−γ−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(ポリGlut Tyr)に対するEPH−B4(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、10mM MnCl、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
104.JAK2試験
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.05% β−メルカプトエタノール、100μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.005mM[33P−γ−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、PDKtide(KTFCGTPEYLAPEVRREPRILSEEEQ−EMFRDFDYIADWC)に対するJAK2(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.05% β−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
105.EPH−A4試験
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、1mg/ml基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.05mM[33P−γ−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(ポリGlut Tyr)に対するEPH−A4(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、10mM MnCl、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
106.TAK1試験
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1% β−メルカプトエタノール、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、0.5mM MnCl及び0.005mM[33P−γ−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(RLGRDKYKTLRQIRQ)に対するTAK1(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
107.TrkA試験
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、1mg/ml基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−γ−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(ポリGlut Tyr)に対するTrkA(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、10mM MnCl、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
108.MEKK1試験
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−γ−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、MBPに対するMEKK1(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1% β−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
109.MARK1試験
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.3mM KKKVSRSGLYRSPSMPENLNRPR、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−γ−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、KKKVSRSGLYRSPSMPENLNRPRに対するMARK1(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1% β−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
110.CLK2試験
50mM Tris pH7.5、0.3mMペプチド、10mM DTT、10mM酢酸マグネシウム及び0.005mM[33P−γ−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(RNRYRDVSPFDHSR)に対するCLK2(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
111.DAPK1試験
50mM Tris pH7.5、0.3mMペプチド、10mM DTT、10mM酢酸マグネシウム及び0.005mM[33P−γ−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(KKLNRTLSFAEPG)に対するDAPK1(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
112.EPH−B2試験
50mM Tris pH7.5、1mg/ml基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−γ−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、基質ペプチド(ポリGlut Tyr)に対するEPH−B2(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、1mg/ml BSAに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
113.TSSK1試験
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.3mM KKKVSRSGLYRSPSMPENLNRPR、10mM酢酸マグネシウム及び0.02mM[33P−γ−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、KKKVSRSGLYRSPSMPENLNRPRに対するTSSK1(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1% β−メルカプトエタノール、1mg/ml BSA、10mM DTTに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
114.TESK1試験
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.2mg/mlアクチン2、10mM酢酸マグネシウム及び0.05mM[33P−γ−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、アクチン2に対するTESK1(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1% β−メルカプトエタノール、1mg/ml BSA、10MM DTTに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
115.TTBK1試験
50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.3mM RRKDLHDDEEDEAMSITA、10mM酢酸マグネシウム及び0.005mM[33P−γ−ATP](50−1000cpm/pmole)を含有する最終体積25.5μl中で、RRKDLHDDEEDEAMSITAに対するTTBK1(5−20mU、50mM Tris pH7.5、0.1mM EGTA、0.1% β−メルカプトエタノール、1mg/ml BSA、10mM DTTに希釈した)を測定し、室温で30分間インキュベートした。0.5M(3%)オルトリン酸5μlを添加して測定を停止した後、オルトリン酸の洗浄緩衝液50mMでP81 Unifilterプレートに収集した。
LRRK2効果
下記表は本発明の実施例によるLRRK2 G2019S阻害のIC50値を示している。
JAK2選択性
下記表は本発明の実施例のJAK2 IC50値を示している。
ショウジョウバエモデルの効果
生存率
下記表は本発明の実施例の生存率を示している。
**はDMSO陰性対照と比較してP<0.01における有意差が観測されたことを示している。
*はDMSO陰性対照と比較してP<0.05における有意差が観測されたことを示している。
クライミングアッセイ
下記表は本発明の実施例のクライミングアッセイを示している。
**はDMSO陰性対照と比較してP<0.01における有意差が観測されたことを示している。
*はDMSO陰性対照と比較してP<0.05における有意差が観測されたことを示している。
6週目に行われたキナーゼアッセイ
下記表は本発明の実施例のキナーゼ測定結果を示している。
*はDMSO陰性対照と比較してP<0.05における有意差が観測されたことを示している。
キナーゼ選択性データ
代表化合物のキナーゼ選択性データは下記表に示されている。1μM阻害剤の濃度における各特異的キナーゼの阻害百分率の値で表される。
本発明の範囲及び精神を逸脱せず場合、当業者は、本発明の態様に種々の変更や変形を行うことができる。具体的な好適実施形態を参照して本発明を説明したが、保護請求する本発明は、それらの具体的な実施形態を限定するものではないと理解できる。実際には、本発明の実施形態への種々の変更は当業者にとって明らかであり、且つ特許請求の範囲に含まれることが意図される。
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Claims (22)

  1. 一般式(I)
    (式中、
    VはCH又はNであり、
    WはNであり、
    はC1−10アルキル、C3−10シクロアルキル、C2−10ヘテロシクロアルキル、C6−14アリール、C1−10ヘテロアリール、C1−5アルキル−C1−10ヘテロアリール、又はC1−5アルキル−C6−14アリール(ここで、前記C1−10アルキル、C3−10シクロアルキル、C2−10ヘテロシクロアルキル、C6−14アリール、C1−10ヘテロアリール、C1−5アルキル−C1−10ヘテロアリール及びC1−5アルキル−C6−14アリールはそれぞれ独立に、F、Cl、Br、I、−NO、−CN、−N、−NH、−OH、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル及びC2−7ヘテロシクロアルキルから選択される1個以上の置換基により置換されていてもよい。)であり、
    は結合、CO又は−(CH−であり、
    Yは−(CH−、−(CR)−、C6−14アリール又はC1−10ヘテロアリールであり、R及びRはそれらに結合している炭素原子とともに、C−C10炭素環又は3〜10員複素環を形成してもよく(ここで、前記−(CH−、−(CR)−、C6−14アリール、C1−10ヘテロアリール、C−C10炭素環及び3〜10員複素環はそれぞれ独立に、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、F、Cl、Br、I、−NO、−CN、−N、−NH、−OH、及びC1−6ハロアルキルから選択される1個以上の置換基により置換されていてもよい。)、
    Zは結合、NR、−(CH−又は−(CR)−(ここで、前記NR、−(CH−及び−(CR)−はそれぞれ独立に、F、Cl、Br、I、−NO、−CN、−N、−NH、−OH、C1−6アルキル、及びC1−6ハロアルキルから選択される1個以上の置換基により置換されていてもよい。)であり、
    nは0、1、2、3、4又は5であり、
    及びRはそれぞれ独立に、−H、C1−6−アルキル、C3-7−シクロアルキル、C2−7−ヘテロシクロアルキル、C6−14アリール又はC1−10−ヘテロアリール(ここで、前記C1−6−アルキル、C3−7−シクロアルキル、C2−7−ヘテロシクロアルキル、C6−14アリール及びC1−10−ヘテロアリールはそれぞれ独立に、F、Cl、Br、I、−NO、−CN、−N、−NH、−OH、及び−COHから選択される1個以上の置換基により置換されていてもよい。)から選択される。)で示される化合物又はその立体異性体、互変異性体、N−オキシド、水和物、溶媒和物、薬学的に許容される塩又はエステルであって、
    前記エステルは、水酸基を有する一般式(I)で示される化合物と有機酸とのエステル、又は、カルボキシ基を有する一般式(I)で示される化合物と1−12個の炭素原子を有する非置換又はハロゲンにより置換されたアルカノールとのエステルである、化合物。
  2. はC1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、C3−8ヘテロアリール、C1−3アルキル−C1−7ヘテロアリール、又はC1−3アルキル−C6−10アリール(ここで、前記C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、C3−8ヘテロアリール、C1−3アルキル−C1−7ヘテロアリール、及びC1−3アルキル−C6−10−アリールはそれぞれ独立に、F、Cl、Br、I、−NO、−CN、−N、−NH、−OH、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、及びC3−7ヘテロシクロアルキルから選択される1個以上の置換基により置換されていてもよい。)である請求項1に記載の化合物。
  3. はCO、−CH−、−(CH−、又は−(CH−である請求項1に記載の化合物。
  4. Yは−CH−、−(CH−、−(CH−、−(CR)−、C6−10アリール又はC3−8ヘテロアリールであり、R及びRはそれらに結合している炭素原子とともに、C−C炭素環又は3〜8員複素環を形成してもよい(ここで、前記−CH−、−(CH−、−(CH−、−(CR)−、C6−10アリール、C3−8ヘテロアリール、C−C炭素環及び3〜8員複素環はそれぞれ独立に、F、Cl、Br、I、−NO、−CN、−N、−NH、−OH、C1−6アルキル、及びC1−6ハロアルキルから選択される1個以上の置換基により置換されていてもよい。)請求項1に記載の化合物。
  5. Yは−CH−、−(CH−、−(CH−、−(CR)−、
    又は
    (ここで、Q、Q、Q及びQはそれぞれ独立にC又はNであり、且つQ、Q、Q及びQはそれぞれ、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、F、Cl、Br、I、−NO、−CN、−N、−NH、−OH及びC1−6ハロアルキルから選択される1種以上の置換基により置換されていてもよく、
    、Q及びQはそれぞれ独立にC、N、O又はSであり、且つQ、Q及びQはそれぞれ、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、F、Cl、Br、I、−NO、−CN、−N、−NH、−OH及びC1−6ハロアルキルから選択される1種以上の置換基により置換されていてもよい。)である請求項4に記載の化合物。
  6. Zは結合、NR、−CH−、−(CH−、−(CH−又は−(CR)−であり、ここで、前記NR、−CH−、−(CH−、−(CH−及び−(CR)−はそれぞれ独立に、F、Cl、Br、I、−NO、−CN、−N、−NH、−OH、C1−6アルキル、及びC1−6ハロアルキルから選択される1個以上の置換基により置換されていてもよい請求項1に記載の化合物。
  7. 及びRはそれぞれ独立に、−H、C1−3アルキル、C3−5シクロアルキル、C3−5ヘテロシクロアルキル、C6−8アリール又はC3−8ヘテロアリール(ここで、前記C1−3アルキル、C3−5シクロアルキル、C3−5ヘテロシクロアルキル、C6−8アリール及びC3−8ヘテロアリールはそれぞれ独立に、F、Cl、Br、I、−NO、−CN、−N、−NH、−OH、及び−COHから選択される1個以上の置換基により置換されていてもよい。)から選択される請求項1に記載の化合物。
  8. は、
    から選択され請求項1に記載の化合物。
  9. Yは−CH−、−(CH−、−(CH−、−(CR)−、ベンゼン環、5〜6員複素芳香環、C6−10アリール又はC3−8ヘテロアリールであり、R及びRはそれらに結合している炭素原子とともに、C−C炭素環又は3〜6員複素環を形成してもよい(ここで、前記ベンゼン環、5〜6員複素芳香環、C6−10アリール、C3−8ヘテロアリール、C−C炭素環及び3〜6員複素環はそれぞれ独立に、F、Cl、Br、I、−NO、−CN、−N、−NH、−OH、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、−CF、及びC1−3ハロアルキルから選択される1個以上の置換基により置換されていてもよい。)請求項1に記載の化合物。
  10. Yは、
    から選択され請求項1に記載の化合物。
  11. 前記化合物は、以下のいずれかの構造を有するもの、又はその立体異性体、互変異性体、N−オキシド、水和物、溶媒和物薬学的に許容される塩又はエステルある、請求項1に記載の化合物。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物を含む医薬組成物。
  13. 薬学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤又はそれらの組合せをさらに含む請求項12に記載の医薬組成物。
  14. 第二治療薬をさらに含む請求項12又は13に記載の医薬組成物。
  15. 癌及び神経変性疾患のうちの少なくとも1種による病症を治療するための医薬の調製に使用される、請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物又は請求項12〜14のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  16. 前記神経変性疾患はパーキンソン病である請求項15に記載の化合物又は医薬組成物。
  17. 任意の異常キナーゼ活性に起因、関連又は随伴する病症を予防又は治療するための医薬の調製に使用される、請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物又は請求項12〜14のいずれか一項に記載の医薬組成物であって、前記キナーゼはLRRK又はLRRK2である、化合物又は医薬組成物。
  18. 前記キナーゼはLRRKである請求項17に記載の化合物又は医薬組成物。
  19. 前記キナーゼはLRRK2である請求項17に記載の化合物又は医薬組成物。
  20. キナーゼを阻害できる別の候補化合物を同定するための試験に使用される、請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物又は請求項12〜14のいずれか一項に記載の医薬組成物であって、前記キナーゼはLRRK又はLRRK2である、化合物又は医薬組成物。
  21. 前記キナーゼはLRRKである請求項20に記載の化合物又は医薬組成物。
  22. 前記キナーゼはLRRK2である請求項20に記載の化合物又は医薬組成物。
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