JP6796620B2 - 化粧方法 - Google Patents

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Description

本発明は、に濃淡2色のアイシャドウを同時に塗布することのできる化粧方法に関するものである。
口紅やアイシャドウ等のメイクアップ化粧料を用いて化粧する場合、単一の色のみを用いるのではなく、色味や濃淡の異なる複数の色を組み合わせることによって、陰影のある印象的なメイクアップを施すことがよく行われている。
そのため、組み合わせて用いるのに適した、色の異なる複数の化粧料を、それぞれ浅皿状の中皿に充填して、一つのコンパクトタイプの容器に並べて収容した化粧料容器が数多く出回っている。
このような化粧料容器の一例を図10に示す。このものは、白色、灰色、紺色、の3色のアイシャドウ1〜3が、この順で左から横一列に収容されているもので、手前の凹部4には、2本の化粧チップ(白色のアイシャドウ1用と、他の色のアイシャドウ2、3用、どちらも図示せず)が収容されるようになっている。
この化粧料容器のアイシャドウ1〜3を用いて化粧をする場合、まず、上瞼全体に白色のアイシャドウ(ハイライトカラー)1を塗り、つぎに、上瞼の下半分ぐらいを目安に灰色のアイシャドウ(ミディアムカラー)2を塗る。そして、さらに上瞼のまつげのきわに、紺色のアイシャドウ(ダークカラー)3を塗る。そして、互いの色の境界部分を、化粧チップもしくは指でぼかし、徐々に色が変化するグラデーションにして、境界を曖昧にして仕上げる。このようにすると、陰影のある、印象的な目元を作ることができる。
しかし、瞼の上でアイシャドウ1〜3の境界をぼかしてグラデーションにする作業を行うのは容易でなく、左右のグラデーションが不揃いになりやすいという問題がある。
そこで、予めコンパクト容器内で2つの色を混ぜて中間色を作りながら唇や目元にバランスよく塗布していくことができるようにした化粧料容器も提案されている(下記の特許文献1を参照)。
特開2000−262323号公報
しかしながら、瞼の上でグラデーションを作るにしても、コンパクト容器内で中間色を作るにしても、濃淡のバランスを考えながら二つの色を混ぜ合わせる必要があり、手間を要することに変わりはない。そして、とりわけアイシャドウやチークカラーの場合、左右のグラデーションが対称となるように仕上げる必要があるため、左右を見比べて化粧を行わなければならず、さらに手間を要する。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、濃淡2色のアイシャドウを、グラデーションをつけながら瞼の上に簡単に塗布することのできる化粧方法の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、略筒状の繰り出し容器内に収納され、その先端が上記繰り出し容器から繰り出される棒状化粧料を用いた化粧方法であって、上記棒状化粧料がアイシャドウであり、棒状の長手方向に沿って延びる境界面を介して濃淡2色のアイシャドウA、Bを一体的に組み合わせたものであり、上記濃色アイシャドウAと淡色アイシャドウBがともに、油性成分の含有割合が組成物全体に対し70〜85重量%である化粧料組成物によって形成されており、上記棒状化粧料の横断面が、幅方向の寸法に比べて前後方向の寸法が大きい輪郭形状を有するとともに、この横断面を前後方向に横切る仮想線Xに対し垂直な2本の仮想線Y1、Y2で3つの領域に区分され、一端側に位置する第1の領域が、濃色アイシャドウAの断面のみで構成され、中間に位置する第2の領域が、濃色アイシャドウAの断面と淡色アイシャドウBの断面とで構成され、他端側に位置する第3の領域が、淡色アイシャドウBの断面のみで構成されており、上記棒状化粧料の横断面における仮想線Xのうち、第1の領域を横切る部分の長さをPとし、同じく第2の領域を横切る部分の長さをQとし、同じく第3の領域を横切る部分の長さをRとすると、互いの比率P:Q:Rが、1:1〜5:1〜5に設定されており、上記棒状化粧料の先端部を瞼に当てて、横にすべらせることにより、上記濃色アイシャドウAのみからなる部分と、上記淡色アイシャドウBのみからなる部分と、その間で互いの色が混じり合ってグラデーションとなる部分とを、色の帯として瞼の上に塗布する化粧方法を第1の要旨とする。
また、本発明は、そのなかでも、特に、上記棒状化粧料の横断面において、上記濃色アイシャドウAの断面形状と上記淡色アイシャドウBの断面形状が、上記仮想線Xを中心として、それぞれ左右対称形となるよう設定されているとともに、上記第2の領域の少なくとも左右両端部が淡色アイシャドウBの断面で構成されている化粧方法を第の要旨とする。
そして、本発明は、それらのなかでも、特に、上記棒状化粧料の先端部が、淡色アイシャドウBの側から濃色アイシャドウAの側に向かって3〜20°の角度で傾斜する下りの傾斜面になっている化粧方法を第の要旨とし、上記棒状化粧料の先端周縁部全体に、曲率半径0.2〜2mmの丸みがつけられている化粧方法を第の要旨とする。
すなわち、本発明の化粧方法は、繰り出し容器に収納してその先端を繰り出しながら化粧する棒状化粧料を用いた化粧方法であって、まず、その棒状化粧料が、濃淡2色のアイシャドウA、Bを一体的に組み合わせたものである。しかも、その濃淡2色のアイシャドウA、Bがともに特定の組成であり、かつその配置が、上記のように特殊な配置になっているため、この棒状化粧料の先端部を肌に当てて、横にすべらせるだけで、濃色アイシャドウAのみからなる濃い色と、淡色アイシャドウBのみからなる淡い色と、その間で、濃い色と薄い色が混じり合ってグラデーションとなる部分とが、色の帯として瞼の上(以下、「肌」という場合も、「瞼」部分の肌を意味するものとする)に塗布されるようになっている。したがって、複雑な色合いの、陰影に富んだ化粧を、簡単な動作で行うことができる。そして、従来、棒状の繰り出しタイプが殆ど出回ってなかったアイシャドウを用いて、一塗りで簡単に、左右対称の美麗なメイクアップを、左右の目元に施すことができる。
なお、本発明において、「濃い色」と「淡い色」、あるいは「濃色」と「淡色」の文言は、濃淡の異なる2つの色を、互いの相対的な濃淡の差で区別したものであり、客観的な基準値にもとづくものではない。
そして、上記棒状化粧料を用いた化粧方法によれば、これを収納した繰り出し容器から、その先端を繰り出して肌に当てるだけで化粧することができるため、手指が汚れず、また化粧筆や化粧チップも不要である。したがって、携帯に便利で、いつでもどこででも手軽に化粧することができる。
しかも、本発明では、特に、上記棒状化粧料、上記横断面における仮想線Xのうち、第1の領域を横切る部分の長さをPとし、同じく第2の領域を横切る部分の長さをQとし、同じく第3の領域を横切る部分の長さをRとすると、互いの比率P:Q:Rが、1:1〜5:1〜5に設定されているものであることから、とりわけ、得られる化粧における濃淡のバランスが優れており、美麗なグラデーションをつけることができるため好適である。
また、本発明のなかでも、特に、上記棒状化粧料として、その横断面において、上記濃色アイシャドウAの断面形状と上記淡色アイシャドウBの断面形状が、上記仮想線Xを中心として、それぞれ左右対称形となるよう設定されているとともに、上記第2の領域の少なくとも左右両端部が淡色アイシャドウBの断面で構成されているものを用いると、グラデーション部分の端部に濃色アイシャドウAがそのまま残るようなことがなく、より美麗な仕上がりのグラデーションを得ることができる。
さらに、本発明のなかでも、特に、上記棒状化粧料として、その先端部が、淡色アイシャドウBの側から濃色アイシャドウAの側に向かって3〜20°の角度で傾斜する下りの傾斜面になっているものを用いると、より化粧動作がしやすくなり、好適である。
また、本発明のなかでも、特に、上記棒状化粧料として、その先端周縁部全体に、曲率半径0.2〜2mmの丸みがつけられているものを用いると、さらに化粧動作がしやすくなり、好適である。
本発明の一実施の形態に用いられる棒状化粧料を繰り出し容器に収納した状態を示す外観斜視図である。 (a)は上記一実施の形態に用いられる棒状化粧料の横断面図、(b)はそのx−x′断面図、(c)はそのy−y′断面図である。 (a)は上記棒状化粧料の製造に用いられる底型の縦断面図、(a′)はその平面図、(b)は同じくピン型の縦断面図、(b′)はその平面図、(c)は同じく下型と上型の縦断面図、(c′)はそれらの平面図である。 (a)、(b)は、ともに上記棒状化粧料の製造方法の説明図である。 上記棒状化粧料を用いて得られる化粧の仕上がりの説明図である。 (a)〜(f)は、いずれも上記棒状化粧料の変形例を示す説明図である。 (a)〜(h)は、いずれも上記棒状化粧料の他の変形例を示す説明図である。 (a)〜(d)は、いずれも上記棒状化粧料のさらに他の変形例を示す説明図である。 (a)〜(c)は、いずれも上記棒状化粧料の他の変形例を示す説明図である。 従来の、色の異なる複数のアイシャドウが収容された化粧料容器の説明図である。
つぎに、本発明の実施の形態を、図面にもとづいて詳しく説明する。ただし、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の一実施の形態に用いられる棒状化粧料10を、繰り出し容器11の本体12に収納した状態を示している。13は、上記繰り出し容器11のキャップである。
より詳しく説明すると、上記棒状化粧料10は、濃色化粧料A(濃紺色のアイシャドウ)と淡色化粧料B(白色のアイシャドウ)とを一体的に組み合わせて構成されたアイシャドウで、その横断面が楕円形になっている。そして、上記繰り出し容器11も、それに合わせて横断面が楕円形になっている。
また、上記棒状化粧料10の下部は、繰り出し容器11の本体12内に設けられた昇降ガイド(図示せず)に嵌入一体化されており、上記昇降ガイドの昇降に伴い、棒状化粧料10が本体12から繰り出されたり収納されたりするようになっている。
上記棒状化粧料10の濃色化粧料Aと淡色化粧料Bとは、その棒状の長手方向、すなわち図1において上下方向に沿って延びる境界面15を介して一体化されている。そして、その横断面は、図2(a)に示すようになっており、上記濃色化粧料Aの断面と上記淡色化粧料Bの断面との境界線15aが、この横断面を横切る仮想線X(この例では、横断面の楕円の長軸と重なる線)との交差点を頂点とする部分楕円弧状になっている。
したがって、上記濃色化粧料Aの断面形状と淡色化粧料Bの断面形状は、上記仮想線Xを中心(対称軸)として、互いに左右対称形になっており、上記仮想線Xに対し垂直な2本の仮想線Y1 、Y2 によって、つぎの3つの領域に区分することができる。すなわち、上記仮想線Y1 によって区切られる、濃色化粧料Aの断面のみで構成された第1の領域20と、上記仮想線Y1 、Y2 の間に挟まれる、濃色化粧料Aの断面と淡色化粧料Bの断面とで構成された第2の領域21と、上記仮想線Y2 によって区切られる、淡色化粧料Bの断面のみで構成された第3の領域22である。
そして、上記第2の領域21においては、その中心側に、部分楕円弧状の境界線15aで囲われた濃色化粧料Aが配置され、その左右両端部が、淡色化粧料Bの断面で構成されている。
なお、上記棒状化粧料10の横断面寸法は、長軸方向(=前後方向)の長さLが18mm、短軸方向(=左右方向)の幅Mが10mmに設定されている。また、上記棒状化粧料10の先端部(化粧に用いる部分)は、図2(a)のx−x′断面図である図2(b)に示すように、上記仮想線Xの延びる方向、すなわち楕円形状の長軸方向に沿って、濃色化粧料Aが配置されている先端側に向かって下り傾斜に形成されている。その傾斜角度θは、この例では10°に設定されている。なお、図2(c)は、図2(a)のy−y′断面図である。
上記棒状化粧料10は、例えば、つぎのようにして得ることができる。すなわち、まず、成型型を準備する。成型型は、図3(a)に示す底型30と、図3(b)に示すピン型31と、図3(c)に示す上型32と下型33のセットである。なお、これらの平面図を、併せて示す〔図3(a′)、(b′)、(c′)〕。
上記底型30は、棒状化粧料10の先端部を賦形するためのもので、前述の、先端傾斜形状を賦形するために、その賦形用空間の底面が傾斜面になっている。また、上記ピン型31は、上記底型30に置き換えて用いられるもので、賦形用空間の底面から垂立するピン31aを有し、このピン31aの形状は、棒状化粧料10における濃色化粧料Aの形状に合致するよう設定されている。さらに、上記上型32と下型33は、棒状化粧料10の、上記先端部以外の部分を賦形するためのもので、どちらも楕円柱を賦形しうる賦形空間を有している。
これらの成型型のうち、まず、上記上型32と下型33とを重ね、底側にピン型31を配置し、ピン31aが上型32と下型33の賦形空間部分の片側を塞ぐように入り込ませて、上記ピン型31を取り付ける。そして、図4(a)に矢印で示すように、ピン31aで塞がれた部分以外の賦形空間部分40に、淡色化粧料Bの材料組成物(加熱により流動性をもたせたもの)を注入して、冷却固化する。
つぎに、ピン型31を下向きに外し、これに代えて底型30を取り付ける。そして、図4(b)に示すように、ピン31aで塞がれていた賦形空間部分41に、濃色化粧料Aの材料組成物(加熱により流動性をもたせたもの)を注入して、冷却固化する。
そして、上型32を外し、露出した棒状化粧料10の部分(棒状化粧料10の根元部)に、繰り出し容器11(図1参照)の昇降部材を嵌合した後、全体を下型33および底型30から外して、繰り出し容器11に収納する。これにより、図1に示すような、繰り出し容器11入りの棒状化粧料10を得ることができる。
このようにして得られた棒状化粧料10は、濃紺と白色の2色の化粧料A、Bが一体的に組み合わせられており、しかも、その両者の配置が、上記のように特殊な配置になっているため、この棒状化粧料10の先端部を肌に当てて、横にすべらせるだけで、図5に示すように、濃色化粧料Aのみからなる濃い色(濃紺色)45と、淡色化粧料Bのみからなる淡い色(白色)46と、その間で、濃い色と薄い色が混じり合ってグラデーションとなる部分47とが、色の帯48として肌に塗布されるようになっている。したがって、この棒状化粧料10を、繰り出し容器11から繰り出して、左右の上瞼のそれぞれに、瞼の内側から外側に向かって、棒状化粧料10の先端を当てて一筋塗るだけで、複雑な色合いの、陰影に富んだアイメイクを施すことができる。
しかも、上記棒状化粧料10を用いた化粧によれば、手指が汚れず、また化粧筆や化粧チップも不要である。したがって、携帯に便利で、いつでもどこででも手軽に化粧することができる。
なお、上記の例において、濃色化粧料Aとして用いた濃紺色のアイシャドウと、淡色化粧料Bとして用いた白色のアイシャドウの組成は、以下に示すとおりである。
〔濃色化粧料Aの組成〕
パラフィン 10.00重量%
マイクロクリスタリンワックス 3.00 〃
オクチルドデカノール 40.00 〃
トリイソステアリン酸ポリグリセリル−2 5.00 〃
トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル 22.00 〃
ステアリン酸 1.00 〃
シリカ 10.00 〃
硫酸バリウム 3.00 〃
酸化鉄 2.00 〃
酸化チタン 1.00 〃
パール剤 3.00 〃
計 100・00 〃
〔淡色化粧料Bの組成〕
パラフィン 10.00重量%
マイクロクリスタリンワックス 3.00 〃
オクチルドデカノール 40.00 〃
トリイソステアリン酸ポリグリセリル−2 5.00 〃
トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル 19.50 〃
ステアリン酸 1.00 〃
シリカ 6.50 〃
硫酸バリウム 1.00 〃
パール剤 14.00 〃
計 100・00 〃
上記濃色化粧料A、淡色化粧料Bの組成は、この例に限らず、互いに「濃色」、「淡色」の区別が明確となるような色を呈するものであれば、どのような組成であっても差し支えないが、ともに、その油性成分の含有割合が、組成物全体に対し、70〜85重量%であることが必要である。すなわち、油性成分が上記の範囲よりも少ないと、化粧料がパウダーに近い感触となり、化粧料を肌に伸ばして塗布しようとしてもパサついて伸びにくくなるおそれがある。また、逆に、油性成分が上記の範囲よりも多いと、伸びはよいが、肌のひだに入り込んでよれたり、てかったりするおそれがある。
また、上記濃色化粧料A、淡色化粧料Bは、ともに、棒状としての保形性があり、肌に塗布する際も、ある程度強度が必要であることから、その硬度(直径2mmのレオメータによる)は0.5〜3.0Nに設定することが好適である。この範囲を外れると、硬すぎて化粧時の肌への感触が悪かったり、軟らかすぎて保形性に問題が生じたりするおそれがあり、好ましくない。なお、濃色化粧料Aと淡色化粧料Bとを、偏りなく使用するには、配色、使用感に合わせて両者の硬度を調整することが好適である。
そして、上記の例では、棒状化粧料10の製造時に、上型32と下型33として、割型を用いていないが、場合によっては、これらを割型にして、左右方向に外して棒状化粧料10の成型品を取り出すようにしてもよい。また、ピン型31に代えて、底型30に、ピンを挿通させる孔を形成しておき、ピンを挿通した状態で淡色化粧料Bの注入固化を行い、ピンを外した状態で濃色化粧料Aの注入固化を行うようにしてもよい。
また、上記の例では、棒状化粧料10を1本だけ製造する形で説明したが、図3に示す成型型に代えて、成型用の賦形空間が多数、列状に並ぶ横長の成型型を用いることにより、多数本の棒状化粧料10を同時に製造することができる。
さらに、本発明では、棒状化粧料10の横断面における濃色化粧料Aと淡色化粧料Bの配置が重要であ、濃淡2色の化粧料A、Bとその間のグラデーションとをバランスよく仕上げるには、図2に示す横断面の仮想線Xのうち、第1の領域20を横切る部分の長さをPとし、同じく第2の領域21を横切る部分の長さをQとし、同じく第3の領域22を横切る部分の長さをRとすると、互いの比率P:Q:Rを、1:1〜5:1〜5に設定することが必要である。
すなわち、Pを1とした場合に、Qが1未満では、グラデーションとなる領域21の幅が狭すぎてグラデーションによる効果が乏しくなるおそれがあり、逆にQが5を超えると、濃色化粧料Aのみの領域20と淡色化粧料Bのみの領域22の幅がともに狭くなってめりはりのない化粧になるおそれがある。また、Rが1未満では、淡色化粧料Bのみの領域22の幅が狭すぎて、やはり印象が弱いものとなるおそれがあり、逆にRが5を超えると、淡色化粧料Bのみの領域22の幅が広すぎて、バランスの悪い化粧になるおそれがある。
そして、上記棒状化粧料10の横断面〔図2(a)を参照〕において、その長軸方向の長さLと短軸方向の幅Mは、上記の例に限らず、自由に設定することができる。ただし、この例のように、本発明の棒状化粧料10がアイシャドウである場合、化粧のしやすさおよび全体の保形性の点から、Lは15〜25mm、Mは8〜12mmに設定することが好適である。
さらに、濃色化粧料Aと淡色化粧料Bの組み合わせ方は、図2(a)に示す横断面形状となる配置に限らず、さまざまな配置にすることができる。例えば、濃色化粧料Aと淡色化粧料Bの境界線15aが、楕円弧状ではなく、図6(a)〜(d)に示すような、山形等の突出形状になる配置をあげることができる。また、図6(e)、(f)に示すように、その境界線15aの突出が、1つではなく複数(図では2つ)になっていても差し支えない。
また、棒状化粧料10の横断面の輪郭形状も、楕円である必要はなく、例えば、図7(a)に示すように、四隅がやや丸い長方形状や、図7(b)に示すように、淡色化粧料B側が細くなった略三角形状、あるいは図7(c)に示すように、濃色化粧料A側が細くなった略三角形状であっても差し支えない。バランス的に、濃色化粧料Aをより濃く見せたい場合は、上記図7(b)のような形のものが好ましく、濃色化粧料Aをより薄く見せたい場合は、上記図7(c)のような形のものが好ましい。
さらに、図7(d)に示すように、長円形状であってもよいし、図7(e)に示すように、濃色化粧料A側が半円状で淡色化粧料B側の角がやや丸い矩形状であってもよい。また、図7(f)に示すように、長円形状が片側にやや湾曲した形状であったり、図7(g)に示すように、多角形状(この例では、両側に長い八角形状)であってもよい。また、図7(h)に示すように、濃色化粧料A側の先端を尖った形にすると、この部分を利用して目の間際にくっきりとした濃色化粧料Aのラインを引くことができる。
なお、上記棒状化粧料10の横断面において、図8(a)や図8(b)に示すように、濃色化粧料Aの断面と淡色化粧料Bの断面とが混在する第2の領域21の左右両端部に、濃色化粧料Aの断面が配置されていると、肌への塗り始めの部分に濃色化粧料Aのみが塗布され、その部分が淡色化粧料Bと混ざることなく、そのまま肌に残るおそれがある。このため、肌に残った濃色化粧料Aの部分を指等で薄く伸ばす必要があり、あまり好ましくない。これに対し、前記の各例のように、濃色化粧料Aの断面と淡色化粧料Bの断面とが混在する第2の領域21において、その左右両端部に、淡色化粧料Bの断面が配置されたものは、そのような手間が不要で、1回の塗布だけで美麗なグラデーションを得ることができ、好適である。
同様の理由から、図8(c)や図8(d)に示すように、棒状化粧料10の横断面形状が、その長軸方向の中心線〔図2(a)における仮想線X〕に対し左右対称の形になっていない場合も、本来、グラデーションとなる第2の領域21において、濃色化粧料Aが部分的にそのまま残るおそれがあるため、あまり好ましくない。
そして、前記の例では、棒状化粧料10の先端形状を、淡色化粧料Bの側から濃色化粧料Aの側に向かって下り傾斜〔傾斜角度θ=10°、図2(b)参照〕にしたが、必ずしもこのような傾斜を付ける必要はない。ただし、化粧のしやすさを考慮すると、傾斜角度θが3〜20°となる範囲内で、前記の例のように傾斜させることが好適である。
そして、傾斜をつけた場合、これを手に持って肌に塗布する動作がしやすいだけでなく、その突出した方の先端部分(前記の例では、淡色化粧料Bのみからなる部分)を単独で利用して、淡色化粧料Bのみを塗布することができ、化粧の仕方にバリエーションをもたせることができる。
もちろん、上記の例とは反対に、図9(a)に示すように、その、傾斜した形状のうち、高い側の先端に濃色化粧料Aのみが配置されるような構成にしてもよい。この場合は、上記先端部分の濃色化粧料Aを単独で利用して、アイライナーのように目元を強調する化粧を施すことができる。
また、同様の考え方により、棒状化粧料10の先端形状を、図9(b)に示すように、前後にやや凹んだ凹状にすることにより、目のカーブに沿う形で塗布しやすくして、その前端部のみを利用して濃色化粧料A単独の化粧を行ったり、その後端部のみを利用して淡色化粧料B単独の化粧を行ったりすることができる。さらに、図9(c)に示すように、棒状化粧料10の先端部の周縁部にテーパをつけて環状のテーパ面50を形成することによって、このテーパ面50を肌に当ててライン状の化粧を施すことができる。
もちろん、記棒状化粧料10の先端周縁部は、一般に、角部のままであるより、全体に丸み(アール)をつけた方が、肌に当てて横に伸ばす動作を滑らかに行うことができ、好適である。その場合の丸みの曲率半径〔図2(b)、(c)においてSで示す〕は、0.2〜2mm程度に設定することが、化粧のしやすさの点で好適である。
なお、本発明に用いられる棒状化粧料は、従来、左右の瞼の上に、左右対称にグラデーションをつけることが容易でなかったアイシャドウについて適用することが、最適である。
本発明は、瞼の上に濃淡2色のアイシャドウを同時に塗布することができ、しかも、互いの色の境界をグラデーションにすることのできる化粧方法に利用することができる。
10 棒状化粧料
15 境界面
A 濃色化粧料
B 淡色化粧料

Claims (4)

  1. 略筒状の繰り出し容器内に収納され、その先端が上記繰り出し容器から繰り出される棒状化粧料を用いた化粧方法であって、
    上記棒状化粧料がアイシャドウであり、棒状の長手方向に沿って延びる境界面を介して濃淡2色のアイシャドウA、Bを一体的に組み合わせたものであり、
    上記濃色アイシャドウAと淡色アイシャドウBがともに、油性成分の含有割合が組成物全体に対し70〜85重量%である化粧料組成物によって形成されており、
    上記棒状化粧料の横断面が、幅方向の寸法に比べて前後方向の寸法が大きい輪郭形状を有するとともに、この横断面を前後方向に横切る仮想線Xに対し垂直な2本の仮想線Y1、Y2で3つの領域に区分され、一端側に位置する第1の領域が、濃色アイシャドウAの断面のみで構成され、中間に位置する第2の領域が、濃色アイシャドウAの断面と淡色アイシャドウBの断面とで構成され、他端側に位置する第3の領域が、淡色アイシャドウBの断面のみで構成されており、
    上記棒状化粧料の横断面における仮想線Xのうち、第1の領域を横切る部分の長さをPとし、同じく第2の領域を横切る部分の長さをQとし、同じく第3の領域を横切る部分の長さをRとすると、互いの比率P:Q:Rが、1:1〜5:1〜5に設定されており、
    上記棒状化粧料の先端部を瞼に当てて、横にすべらせることにより、上記濃色アイシャドウAのみからなる部分と、上記淡色アイシャドウBのみからなる部分と、その間で互いの色が混じり合ってグラデーションとなる部分とを、色の帯として瞼の上に塗布することを特徴とする化粧方法。
  2. 上記棒状化粧料の横断面において、上記濃色アイシャドウAの断面形状と上記淡色アイシャドウBの断面形状が、上記仮想線Xを中心として、それぞれ左右対称形となるよう設定されているとともに、上記第2の領域の少なくとも左右両端部が淡色アイシャドウBの断面で構成されている請求項1記載の化粧方法。
  3. 上記棒状化粧料の先端部が、淡色アイシャドウBの側から濃色アイシャドウAの側に向かって3〜20°の角度で傾斜する下りの傾斜面になっている請求項1または2記載の化粧方法。
  4. 上記棒状化粧料の先端周縁部全体に、曲率半径0.2〜2mmの丸みがつけられている請求項1〜のいずれか一項に記載の化粧方法。
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