JP6796004B2 - 透析システム、糖補充方法及び糖補充プログラム - Google Patents

透析システム、糖補充方法及び糖補充プログラム Download PDF

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本発明は透析システム、糖補充方法及び糖補充プログラムに関し、血液中の老廃物を除去する場合に好適なものである。
血液中の老廃物を除去して血液を浄化する透析システムとして、個人用透析装置(透析液を1台毎に作製)による透析システムや、セントラル透析液供給システムと呼ばれる透析システムがある。
個人用透析装置による透析システムは、一人の透析患者に応じた大型のプラスチック容器に入っている液剤の透析溶剤を用いて、当該透析患者に対して割り当てられる個人用透析装置によって血液を浄化するようになっている。このため、個人用透析装置による透析システムは、透析患者ごとに異なる透析液を使用することができるが、大型のプラスチック容器に入っている液剤の透析溶剤の保管に場所を要し、透析溶剤を治療に用いる際の運搬が医療従事者に過度な負担を求めているという問題がある。
一方、セントラル透析液供給システムは、容積が小さく、軽量化された粉剤の透析溶剤を基に透析溶剤溶解装置によって透析液原液を作成し、その透析液原液を基に多人数用透析液供給装置によって濃度調整した透析液を作成する。また、濃度調整された透析液を各透析用監視装置に供給し、当該供給された透析液によって各透析患者の血液を浄化するようになっている。このため、セントラル透析液供給システムでは、透析溶剤の容積が小さく、軽量化されることで、透析溶剤の保管に場所を要さず、透析溶剤を治療に用いる際の運搬によって医療従事者に過度な負担を求めないが、透析患者ごとに異なる透析液を使用することはできないという問題がある。
ところが透析液にはブドウ糖が含まれており、複数の人の透析患者に共通のブドウ糖濃度となる透析液が用いられると、当該透析患者の血糖値が変動する可能性がある。特に、複数人の透析患者のなかには、糖尿病を発症している透析患者と、糖尿病を発症していない透析患者とが含まれている場合もあり、この場合には透析患者の血糖値の変動幅がより大きくなる傾向がある。
このため、糖尿病を発症している透析患者に応じて透析液中のブドウ糖濃度が設定された場合には、糖尿病を発症していない透析患者の負担が大きくなる。一方、糖尿病を発症していない透析患者に応じて透析液中のブドウ糖濃度が設定された場合には、糖尿病を発症している透析患者の負担が大きくなる。
このような透析患者の負担を低減するための方法の1つとして下記特許文献1の透析システムが開示されている。この透析システムは、透析器を横切るグルコースの移動量を求め、当該移動量に応じてグルコースを血液に付加するようになっている。
特許第5771864号
しかしながら、上記特許文献1の透析システムでは、透析器を横切るグルコースの移動量を求めるために、当該透析器を通過する前後の血液の血糖値を測定する必要がある。このため透析患者に過度の採血が要求され、透析液のブドウ糖濃度に起因する透析患者の負担が低減されたとしても、当該透析患者に採血負担が強いられることになってしまう。
そこで、本発明は、透析患者の採血負担を低減させながらも適量の糖を補充し得る透析システム、糖補充方法及び糖補充プログラムを提案する。
本発明は、透析システムであって、透析患者から取り出された血液を通す血液回路と、前記血液回路に設けられる透析器と、目標値として前記透析患者の状態に応じて定められる血糖値である目標血糖値と、前記透析器に流入される透析液に含まれる糖の濃度である透析液糖濃度と、前記透析器内を単位時間あたりに流れる血液の液量である血液流量とを少なくとも入力可能な入力部と、前記目標血糖値、前記透析液糖濃度及び前記血液流量に基づいて、前記血液回路を流れる血液に補充すべき糖溶液量を予測する補充量予測部と、前記補充すべき糖溶液量の糖溶液が補充されるように、前記糖溶液を前記血液回路に送り込むポンプを制御するポンプ制御部とを備えることを特徴とする。
前記補充量予測部は、前記血液回路を流れる血液から測定された実測血糖値を取得した場合、前記実測血糖値、前記透析液糖濃度及び前記血液流量に基づいて、前記補充すべき糖溶液量を変更するようにしても良い。
前記ポンプ制御部は、前記補充すべき糖溶液量が閾値以上である場合には、前記糖溶液が継続的に補充されるように前記ポンプを制御し、前記補充すべき糖溶液量が閾値未満である場合には、前記糖溶液が間欠的に補充されるように前記ポンプを制御するようにしても良い。
前記補充すべき糖溶液量の濃度に応じて、前記ポンプ制御部により送られる糖溶液の送り先を、前記血液回路又は前記透析器に接続される透析流路のいずれかに切り替える経路決定部を備えるようにしても良い。
前記ポンプ制御部により送られる糖溶液が貯留される濃度調整用タンクと、前記濃度調整用タンクから送り出される糖溶液の濃度が規定濃度範囲となるように、前記濃度調整用タンクから送り出される糖溶液の濃度を調整する濃度調整部とを備えるようにしても良い。
また、本発明は、透析患者から取り出された血液を通す血液回路と、前記血液回路に設けられる透析器とを有する透析システムにおける糖補充方法であって、目標値として前記透析患者の状態に応じて定められる血糖値である目標血糖値と、前記透析器に流入される透析液に含まれる糖の濃度である透析液糖濃度と、前記透析器内を単位時間あたりに流れる血液の液量である血液流量との入力を待機する入力待機ステップと、前記目標血糖値、前記透析液糖濃度及び前記血液流量に基づいて、前記血液回路を流れる血液に補充すべき糖溶液量を予測する液量予測ステップと、前記補充すべき糖溶液量の糖溶液が補充されるように、前記糖溶液を前記血液回路に送り込むポンプを制御するポンプ制御ステップとを備えることを特徴とする。
また、本発明は、糖補充プログラムであって、透析患者から取り出された血液を通す血液回路に糖を補充する糖補充装置の制御を司る制御部に対して、目標値として前記透析患者の状態に応じて定められる血糖値である目標血糖値と、透析器に流入される透析液に含まれる糖の濃度である透析液糖濃度と、前記透析器内を単位時間あたりに流れる血液の液量である血液流量とに基づいて、前記血液回路を流れる血液に補充すべき糖溶液量を予測すること、前記補充すべき糖溶液量の糖溶液が補充されるように、前記糖溶液を前記血液回路に送り込むポンプを制御することを実行させることを特徴とする。
本発明では、目標血糖値、透析液糖濃度及び血液流量の入力結果に基づいて補充すべき糖溶液量が予測されているため、透析患者から採血する機会を抑制することができ、当該採血に起因する透析患者の負担を低減することができる。
ところで、目標血糖値は透析患者の状態に応じて定められる血糖値である。このため、本発明では、透析液に含まれる糖の濃度が複数人の透析患者に共通であるか否かにかかわらず、目標血糖値、透析液糖濃度及び血液流量に基づいて透析患者個人の血液と透析液との糖の濃度差を知ることができる。したがって、本発明では、透析患者個人の状態に応じて補充すべき糖溶液量を適切に予測し、その糖溶液量の糖溶液を血液回路に送り込むことができる。
こうして、透析患者の採血負担を低減させながらも適量の糖を注入し得る透析システム、糖補充方法及び糖補充プログラムが提供される。なお、セントラル透析液供給システムでありながら各透析患者により最適な透析治療を受けさせることもできる。
透析システムの構成の概略を示す図である。 透析用監視装置の構成の概略を示す図である。 糖補充装置の構成の概略を示す図である。 データベースの内容の概略を示す図である。 糖移動要因情報の入力値例を示す図である。 第1の糖補充処理(通常モード)よる糖補充方法を示すフローチャートである。 第2の糖補充処理(実測対応可能モード)よる糖補充方法を示すフローチャートである。 他の透析用監視装置における一部の構成に着目した図である。 第2実施形態における透析用監視装置の構成の概略を示す図である。 第2実施形態におけるコントローラの機能的な構成の概略を示す図である。 第2実施形態における糖補充方法を示すフローチャートである。 第3実施形態における透析用監視装置の構成の概略を示す図である。 第3実施形態におけるコントローラの機能的な構成の概略を示す図である。 第3実施形態における糖補充方法を示すフローチャートである。 第3実施形態における透析用監視装置で濃度調整用の液体を変更する場合を示す図である。 第3実施形態における透析用監視装置で一部の経路を共用した場合を示す図である。 他のデータベースの内容の概略を示す図である。
以下、本発明に係る透析システム、糖補充方法及び糖補充プログラムを実施するための実施形態及びその変形例が添付図面とともに例示される。以下に例示する実施形態及びその変形例は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良することができる。
(1)第1実施形態
<透析システムの構成>
図1は、透析システムの構成の概略を示す図である。図1に示すように、本実施形態の透析システム1はセントラル透析液供給システムであり、透析溶剤溶解装置2と、多人数用透析液供給装置3と、複数の透析用監視装置4A〜4Fとによって構成されている。
透析溶剤溶解装置2と多人数用透析液供給装置3とによって構成される透析液供給システム10は、本実施形態では透析液調整室に設置されている。透析溶剤溶解装置2は、粉末型の透析溶剤(A剤・B剤)と精製水とを混合して透析液原液(A原液・B原液)を作成し、多人数用透析液供給装置3に供給する。多人数用透析液供給装置3は、精製水と透析液原液(A原液・B原液)を混合・調製し透析液を作成し、当該透析液を透析用監視装置4A〜4Fそれぞれに供給する。透析溶剤は、複数の電解質及びブドウ糖を含んでおり、例えば粉末状に形成されている。電解質としては、ナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、クロールイオン、重炭酸イオンなどが挙げられる。
透析用監視装置4A〜4Fは同じ構成であるため、当該透析用監視装置4Aについてのみ説明する。透析用監視装置4Aは、1人の透析患者に割り当てられ、本実施形態では透析室に設置されている。この透析用監視装置4Aは、透析液供給システム10から供給される透析液を用いて透析患者から取り出された血液中の老廃物及び電解質を除去し、必要な電解質や糖などを補充し、処理された血液を透析患者に戻す。老廃物としては、尿素窒素、クレアチニン及び尿素を含む尿毒症性物質などが挙げられる。
<透析用監視装置の構成>
図2は、透析用監視装置の構成の概略を示す図である。図2に示すように、透析用監視装置4Aは、血液回路20、ダイアライザー30及び糖補充装置40を主な構成要素として備える。
血液回路20は、シャント(図示せず)から取り出された血液を通す経路であり、弾性を有するチューブで構成される。この血液回路20の中途部位にはダイアライザー30が設けられている。血液回路20のうち、ダイアライザー30よりもシャントの入力口側となる動脈側血液回路20Aには、血液ポンプ21及びエアートラップチャンバ22が設けられている。また、血液回路20のうち、ダイアライザー30よりもシャントの出力口側となる静脈側血液回路20Bには、エアートラップチャンバ23が設けられている。
血液ポンプ21は、回転ローラ21Aで血液回路20を扱いて血液を血液回路20に送り込むローラポンプであり、当該回転ローラ21Aの回転数に応じた量の血液を血液回路20に流入する。エアートラップチャンバ22,23は、血液中の空気を抜くとともに凝血塊を捕捉する器具である。
エアートラップチャンバ23とダイアライザー30との間には、血液回路20にブドウ糖を注入するための糖注入口24が設けられており、当該糖注入口24には糖流入経路25を介して糖溶液タンク26が接続される。糖流入経路25は、糖溶液タンク26との間の中途部位で分岐しており、当該分岐部位から糖溶液タンク26に繋がる第1の糖流入経路25Aと、当該分岐部位から糖溶液タンク26に繋がる第2の糖流入経路25Bとを有する。第1の糖流入経路25Aにはローラポンプ27が設けられ、第2の糖流入経路25Bにはシリンジポンプ28が設けられている。
ローラポンプ27は、回転ローラ27Aで第1の糖流入経路25Aを扱いてブドウ糖溶液を血液回路20に送り込むポンプである。このローラポンプ27は、回転ローラ27Aの回転数に応じた量のブドウ糖溶液を血液回路20に継続的に流入させる。シリンジポンプ28は、第2の糖流入経路25Bからシリンダー28A内に流入するブドウ糖溶液を、当該シリンダー28Aに嵌合されるピストン28Bを押圧して血液回路20に送り込むポンプである。このシリンジポンプ28は、ピストン28B押圧力に応じた量のブドウ糖溶液を血液回路20に間欠的に流入させる。
ダイアライザー30は、血液中の老廃物を除去するための透析器であり、透析液を収容する収容空間を有する本体ケース31と、当該収容空間に配置される複数の半透膜管32とを有する。
本体ケース31の入力部では動脈側血液回路20Aの一端と本体ケース31内の各半透膜管32の一端とが接続され、当該本体ケース31の出力部では静脈側血液回路20Bの一端と本体ケース31内の各半透膜管32の他端とが接続されている。
本体ケース31の入力部及び出力部以外の部位には、透析液流路33を介して透析液供給システム10の多人数用透析液供給装置3(図1)が連結される。この透析液流路33は透析液が通る経路であり、弾性を有するチューブで構成される。
本体ケース31の収容空間には、透析液供給システム10の多人数用透析液供給装置3(図1)で生成される透析液が上流側の透析液流路33Aを介して流入する。一方、本体ケース31の収容空間に配置される各半透膜管32の管空内には、透析患者の血液が動脈側血液回路20Aを介して流入する。
本体ケース31の収納空間では、各半透膜管32を介して血液と透析液との間で物質が移動する。具体的には、血液中における尿毒素などの老廃物は、濃度勾配に従い半透膜管32を透過して透析液中に移動する。一方、血液中における赤血球、白血球、蛋白質などの成分は、半透膜管32を透過せずに管内を流れる。他方、血液中の電解質は、透析液中のブドウ糖濃度よりも血中のブドウ糖濃度が高い場合には、濃度勾配に従い半透膜管32を透過して透析液中に移動し、透析液中のブドウ糖濃度よりも血中のブドウ糖濃度が低い場合には、濃度勾配に従い半透膜管32を透過して血液中に移動する。同様に、血液中のブドウ糖は、透析液中のブドウ糖濃度よりも血中のブドウ糖濃度が高い場合には、濃度勾配に従い半透膜管32を透過して透析液中に移動し、透析液中のブドウ糖濃度よりも血中のブドウ糖濃度が低い場合には、濃度勾配に従い半透膜管32を透過して血液中に移動する。
血液から移動した老廃物を含む透析液は、本体ケース31の収納空間から下流側の透析液流路33Bを介して廃液として排出される。一方、ダイアライザー30で老廃物が除去された血液は、各半透膜管32から静脈側血液回路20Bを介して透析患者の血管に流入する。
糖補充装置40は、ローラポンプ27又はシリンジポンプ28を駆動し、糖溶液タンク26に貯留されるブドウ糖溶液を糖注入口24から静脈側血液回路20Bに流入させることで、当該静脈側血液回路20Bを流れる血液にブドウ糖を補充する。
<糖補充装置の構成>
図3は、糖補充装置40の構成の概略を示す図である。図3に示すように、糖補充装置40は、入力部41、記憶部42、ポンプ駆動部43及び制御部44を含む構成とされる。
入力部41は、半透膜を隔てて血液側から透析液側にブドウ糖が移動する要因となる情報(以下、糖移動要因情報という)や、入力部41から静脈側血液回路20Bを流れる血液から測定された実測血糖値などの各種の情報を入力可能な構成とされる。なお、入力部41は、キーボードやマウス等によって糖移動要因情報を入力可能になっていても良く、患者個人が携帯するICカードと通信することによって糖移動要因情報を入力可能になっていても良い。
この入力部41は、糖移動要因情報が入力された場合にはその糖移動要因情報を示すデータを制御部44に与え、実測血糖値が入力された場合にはその実測血糖値を示す実測データを制御部44に与える。
半透膜を隔てて血液側から透析液側にブドウ糖が移動する要因の1つとして、血液中のブドウ糖と透析液中のブドウ糖との濃度勾配がある。このため本実施形態では、目標値として透析患者の状態に応じて定められる血糖値である目標血糖値と、透析液に含まれるブドウ糖の濃度である透析液ブドウ糖濃度とが糖移動要因情報として採用される。なお、目標血糖値は、最新の糖尿病関連のガイドラインを参考に個々の患者の状態を確認した医師が設定すべきであるが、透析患者が糖尿病の状態である場合には透析直前に測定された血糖値あるいは、過去に実測した患者個人の空腹時血糖値を採用しても良い。また、透析患者が糖尿病の状態でない場合には成人の正常域である空腹時血糖値(例えば、100mg/dL)を目標血糖値として採用しても良い。
また、半透膜を隔てて血液側から透析液側にブドウ糖が移動する要因の1つとして、ダイアライザー30に流入する血液流量、透析液流量、透析時間がある。血液流量や透析液流量が少ない場合には、半透膜を隔てた血液と透析液との接触機会が減少し、血液中のブドウ糖と透析液中のブドウ糖との濃度勾配が小さくなり、半透膜を隔てて血液側から透析液側又は透析液側から血液側にブドウ糖が移動し難くなる。また、透析時間が短い場合には、半透膜を隔てた血液と透析液との接触機会が減少し、半透膜を隔てた血液側から透析液側又は透析液側から血液側へのブドウ糖の移動できる時間が短くなる。このため本実施形態では、本体ケース31の収納空間に配置される複数の半透膜管32の管内を単位時間あたりに流れる血液の液量である血液流量、及び、本体ケース31の収納空間を単位時間あたりに流れる透析液の液量である透析液流量も糖移動要因情報として採用される。
さらに、本体ケース31の収納空間に配置される半透膜管32における半透膜の面積がある。この半透膜の面積が小さいほど、半透膜を隔てた血液と透析液との接触機会が減少し、その半透膜を隔てて血液側から透析液側にブドウ糖が移動し難くなる。このため本実施形態では、本体ケース31の収納空間に配置される複数の半透膜管32の総面積である膜面積も糖移動要因情報として採用される。
記憶部42には、各種のプログラムを格納する第1格納領域と、入力部41から入力される設定データや、糖移動要因情報を示すデータなどの各種のデータを格納する第2格納領域と、当該プログラムやデータを展開する展開領域とが含まれる。本実施形態の第1格納領域には、糖を補充する処理を実行するための糖補充プログラムが記憶される。また、第2格納領域には、データベースDBが構築される。
図4は、データベースDBの内容の概略を示す図である。図4に示すように、本実施形態のデータベースDBでは、糖移動要因情報の各項目(目標血糖値、透析液ブドウ糖濃度、血液流量、透析液流量及び膜面積)と、消失ブドウ糖量とが関連付けられ、データベースDBのフィールドとされる。消失ブドウ糖量は、単位時間あたりに血液から除去される血糖の量である。また、本人における過去の透析治療の履歴、或いは、複数人における過去の透析治療の履歴である履歴値がデータベースDBのレコードとされ、各フィールドに対応付けられる。各フィールドに対応する履歴値を示すデータは記憶部42の第2格納領域に記憶される。なお、複数人の履歴値がデータベースDBのレコードとされる場合、当該人は特定の人であっても任意の人であっても良い。
ポンプ駆動部43は、制御部44から与えられる命令に基づいて、ローラポンプ27又はシリンジポンプ28を駆動する。すなわち、ポンプ駆動部43は、ローラポンプ27を駆動させる場合、例えば制御部44の命令に応じた回転数で回転ローラ27Aを駆動する。また、ポンプ駆動部43は、シリンジポンプ28を駆動させる場合、例えば制御部44に応じた押圧量及び押圧間隔でピストン28Bを押圧する。
制御部44は、記憶部42の第1格納領域に記憶される各種のプログラムや、当該記憶部42の第2格納領域に記憶される各種のデータに基づいて糖補充装置40の制御を司るようになっている。
この制御部44は、記憶部42の第1格納領域に記憶される糖補充プログラムを読み出した場合、その読み出した糖補充プログラムを記憶部42の展開領域に展開する。この場合、制御部44は、補充量予測部50及びポンプ制御部60として機能し、糖を補充する糖補充処理を実行する。
補充量予測部50は、補充すべきブドウ糖溶液量を予測する機能部であり、消失ブドウ糖量探索部51と補充量演算部52とを有する。
消失ブドウ糖量探索部51は、入力部41から与えられたデータが示す糖移動要因情報に基づいて消失ブドウ糖量を探索する。本実施形態の場合、消失ブドウ糖量探索部51は、第1段階として、糖移動要因情報の入力値に最も近似する履歴値をデータベースDBから検出する。糖移動要因情報の入力値は、透析治療を受けるべき透析患者における糖移動要因情報(目標血糖値、透析液ブドウ糖濃度、血液流量、透析液流量及び膜面積)であって入力部41から入力される値である。
具体的には、例えば、入力部41から入力された糖移動要因情報の入力値と、データベースDBにおける糖移動要因情報に対応付けられる履歴値とが、当該糖移動要因情報の項目ごとに比較される。そして、糖移動要因情報の項目ごとに、入力値と履歴値との差が小さいほど高い評価度(点数)が与えられ、当該項目の評価度(点数)の合計値が最も高いレコードが、糖移動要因情報の入力値に最も近似するレコードとされる。入力部41から入力される糖移動要因情報の入力値が図5に示す入力値とされた場合、図4に示す例では、レコード1が糖移動要因情報の入力値に最も近似する履歴値を有するレコードとなる。
なお、各項目の重要度に応じて、入力値と履歴値との差が小さいほど評価度(点数)を高くする割合が異なっていても良い。例えば、目標血糖値及び透析液ブドウ糖濃度は、血液流量、透析液流量及び膜面積に比べると、半透膜を隔てて血液側から透析液側にブドウ糖が移動する直接的な要因となる。したがって、目標血糖値及び透析液ブドウ糖濃度の項目では、他の項目よりも、入力値と履歴値との差が小さいほど評価度(点数)を高くする割合を大きくすることが可能である。
さらに、目標血糖値と透析液ブドウ糖濃度との差が大きいほど、半透膜を隔てて血液側から透析液側に移動するブドウ糖量が多くなる。したがって、目標血糖値と透析液ブドウ糖濃度との差が糖移動要因情報の項目の1つとして設けられても良く、当該項目では、他の項目よりも、入力値と履歴値との差が小さいほど評価度(点数)を高くする割合を大きくすることが可能である。
消失ブドウ糖量探索部51は、第2段階として、データベースDBから検出した糖移動要因情報に関連付けられる消失ブドウ糖量を認識する。入力部41から入力される糖移動要因情報の入力値が図5に示す入力値とされた場合、図4に示す例では上述したようにレコード1が糖移動要因情報の入力値に最も近似する履歴値を有するレコードとなる。このため、レコード1の20mg/minが消失ブドウ糖量として認識される。この消失ブドウ糖量は、過去の透析治療の履歴であることから、ダイアライザー30において実際に血液から除去される単位時間あたりのブドウ糖量と概ね近似する傾向になる。
補充量演算部52は、消失ブドウ糖量探索部51で探索された消失ブドウ糖量に基づいて、補充すべきブドウ糖溶液量を演算する。具体的には、消失ブドウ糖量探索部51で探索された消失ブドウ糖量に対して、糖溶液タンク26に貯留されるブドウ糖溶液のブドウ糖濃度が除算され、補充すべきブドウ糖溶液量が算出される。例えば、消失ブドウ糖量が20mg/minであり、糖溶液タンク26に貯留されるブドウ糖溶液のブドウ糖濃度が500mg/mLである場合、補充すべきブドウ糖溶液量は0.04mL/minである。
なお、糖溶液タンク26には、例えば、500mg/mL、200mg/mL及び100mg/mLのうちのいずれかのブドウ糖濃度でなるブドウ糖溶液が貯留される。また、糖溶液タンク26に貯留されるブドウ糖溶液のブドウ糖濃度は、入力部41から予め入力され、設定データとして記憶部42に記憶される。
ところで、補充量演算部52は、消失ブドウ糖量に基づいて補充すべきブドウ糖溶液量を演算した後に、入力部41から実測血糖値を示す実測データを取得した場合、当該実測血糖値に基づいて補充すべきブドウ糖溶液量を変更する。
具体的には、実測データが示す実測血糖値と目標血糖値との差に対して、血液流量が乗算され、消失ブドウ糖量が再演算される。当該再演算された消失ブドウ糖量に対して、糖溶液タンク26に貯留されるブドウ糖溶液のブドウ糖濃度が除算され、補充すべきブドウ糖溶液量が算出される。例えば、実測血糖値が150mg/dL、目標血糖値が200mg/dLであり、血液流量が200mL/minである場合、消失ブドウ糖量は100mg/minである。そして、再演算された消失ブドウ糖量が100mg/minであり、糖溶液タンク26に貯留されるブドウ糖溶液のブドウ糖濃度が500mg/mLである場合、補充すべきブドウ糖溶液量は0.2mL/minである。実測血糖値に基づいて実際の消失ブドウ糖量が演算されるため、より正確な補充すべきブドウ糖溶液量が演算でき、過去の履歴に基づいて補充すべきブドウ糖溶液量が算出される場合に比べて、当該ブドウ糖溶液量が実際に補充すべき真値に近似することになる。
ポンプ制御部60は、補充量演算部52で演算されたブドウ糖溶液量のブドウ糖溶液が血液に補充されるように、ローラポンプ27又はシリンジポンプ28を制御する。本実施形態の場合、ポンプ制御部60は、補充量演算部52で演算されたブドウ糖溶液量に応じて、当該ブドウ糖溶液量のブドウ糖溶液が継続的又は間欠的に補充されるようにローラポンプ27又はシリンジポンプ28を制御する。
すなわち、ポンプ制御部60は、第1段階として、補充量演算部52で演算された補充すべきブドウ糖溶液量と所定の閾値とを比較する。この閾値は、補充量演算部52で演算されたブドウ糖溶液量が少量であるか否かを定めるための閾値として入力部41から予め入力され、設定データとして記憶部42に記憶される。
補充量演算部52で演算された補充すべきブドウ糖溶液量が閾値以上である場合、ポンプ制御部60はローラポンプ27を駆動すべきポンプとして決定する。これに対して、補充量演算部52で演算された補充すべきブドウ糖溶液量が閾値未満である場合、ポンプ制御部60はシリンジポンプ28を駆動すべきポンプとして決定する。
ポンプ制御部60は、第2段階として、補充量演算部52で演算されたブドウ糖溶液量に基づいて駆動すべきポンプの駆動条件を求め、その駆動条件で駆動すべき命令をポンプ駆動部43に与える。
駆動すべきポンプがローラポンプ27である場合、ポンプ制御部60は、例えば、継続的にブドウ糖を補充するための駆動条件として、補充すべきブドウ糖溶液量を所定の期間内で静脈側血液回路20Bに流入させるための回転ローラ27Aの回転数を求める。そしてポンプ制御部60は、求めた回転数で回転ローラ27Aを回転させるべき命令をポンプ駆動部43に与える。この結果、ポンプ駆動部43によってローラポンプ27の回転ローラ27Aが所定の回転数で駆動され、補充量演算部52で演算された量のブドウ糖が糖注入口24から静脈側血液回路20Bを流れる血液に補充される。
一方、駆動すべきポンプがシリンジポンプ28である場合、ポンプ制御部60は、例えば、間欠的にブドウ糖を補充するための駆動条件として、補充すべきブドウ糖溶液量を所定の押圧回数で静脈側血液回路20Bに流入させるための押圧量及び押圧間隔を求める。そしてポンプ制御部60は、求めた押圧量及び押圧間隔でピストン28Bを押圧すべき命令をポンプ駆動部43に与える。この結果、ポンプ駆動部43によってシリンジポンプ28のピストン28Bが所定の押圧量及び押圧間隔で駆動され、補充量演算部52で演算された量のブドウ糖が糖注入口24から静脈側血液回路20Bを流れる血液に補充される。
なお、ポンプ制御部60は、補充量演算部52で補充すべきブドウ糖溶液量が変更された場合、当該ブドウ糖溶液量に基づいて上述した場合と同様にして駆動条件を求め、その駆動条件でローラポンプ27又はシリンジポンプ28を駆動させる。
このような補充量予測部50及びポンプ制御部60として制御部44が機能し、糖補充処理が実行される。本実施形態では、血糖値の実測がないことを前提とする第1の糖補充処理(通常モード)と、当該血糖値の実測があった場合も対応可能な第2の糖補充処理(実測対応可能モード)とが用意されている。第1の糖補充処理と第2の糖補充処理とのいずれを実行すべきかについては、例えば入力部41から指定され、当該指定された糖補充処理が制御部44によって実行される。
<第1の糖補充処理による糖補充方法>
図6は、第1の糖補充処理(通常モード)による糖補充方法を示すフローチャートである。図6に示すように、制御部44は、例えば透析用監視装置4Aに電源が投入された時点を契機として第1の糖補充処理を開始し、入力待機ステップSP1に進む。
制御部44は、入力待機ステップSP1では、入力部41から糖移動要因情報(目標血糖値、透析液ブドウ糖濃度、血液流量、透析液流量及び膜面積)の入力を待機する。また制御部44は、糖移動要因情報を示すデータを取得した場合には液量予測ステップSP2の探索ステップSP2Aに進む。
制御部44は、液量予測ステップSP2の探索ステップSP2Aでは、入力待機ステップSP1を経て取得したデータが示す糖移動要因情報の入力値に最も近似する履歴値をデータベースDBから検出する。そして制御部44は、データベースDBから検出した履歴値に関連付けられる消失ブドウ糖量を探索した後、液量予測ステップSP2の演算ステップSP2Bに進む。
制御部44は、液量予測ステップSP2の演算ステップSP2Bでは、当該液量予測ステップSP2の探索ステップSP2Aで探索した消失ブドウ糖量に基づいて補充すべきブドウ糖溶液量を演算し、その後、制御ステップSP3に進む。
制御部44は、制御ステップSP3では、液量予測ステップSP2の演算ステップSP2Bで演算した補充すべきブドウ糖溶液量に基づいてローラポンプ27又はシリンジポンプ28の駆動条件を求める。そして制御部44は、ポンプ駆動部43を通じて、求めた駆動条件でローラポンプ27又はシリンジポンプ28を制御し始めることで、糖注入口24から静脈側血液回路20Bを流れる血液にブドウ糖を補充させ始め、補充確認ステップSP4に進む。
制御部44は、補充確認ステップSP4では、液量予測ステップSP2の演算ステップSP2Bで演算したブドウ糖溶液量のブドウ糖を補充し終えたか否かを確認する。具体的には、例えば、補充すべきブドウ糖溶液量(0.2mL/min)に、透析時間(4hr<240min>)が加算され、当該加算結果が、1回の透析治療で補充すべきブドウ糖溶液量(48mL)に達していれば補充し終えているもの認識される。なお、透析時間は、透析治療を継続すべき時間であり、患者個人ごとに定められる。この透析時間は、例えば入力部41から入力され、記憶部42の第2格納領域に記憶される。
ここで、制御部44は、ブドウ糖を補充し終えていないと認識した場合、当該ブドウ糖を補充し終えたと認識するまで、所定間隔ごとに補充をし終えたか否かを確認する。これに対し、制御部44は、ブドウ糖を補充し終えていると認識した場合、制御停止ステップSP5に進む。
制御部44は、制御停止ステップSP5では、ポンプ駆動部43を通じて、ローラポンプ27又はシリンジポンプ28の制御を停止させることで、糖注入口24から静脈側血液回路20Bを流れる血液にブドウ糖を補充させることを停止させ、第1の糖補充処理を終了する。
このように制御部44は、データベースDBから探索した消失ブドウ糖値が示す血糖値に基づいて演算した量のブドウ糖を、静脈側血液回路20Bを流れる血液に補充するようになっている。
<第2の糖補充処理による糖補充方法>
図7は、第2の糖補充処理(実測対応可能モード)よる糖補充方法を示すフローチャートである。図7に示すように、第2の糖補充処理による糖補充方法では、上記第1の糖補充処理による糖補充方法における制御ステップSP3と補充確認ステップSP4との間に新たなステップが設けられ、その他のステップは上記第1の糖補充処理による糖補充方法と同様である。このため、第2の糖補充処理による糖補充方法については、新たなステップを主として説明する。
すなわち、制御部44は、制御ステップSP3において糖注入口24から静脈側血液回路20Bを流れる血液にブドウ糖を補充させ始めた後、実測確認ステップSP11に進む。
制御部44は、実測確認ステップSP11では、入力部41から静脈側血液回路20Bを流れる血液から測定された実測血糖値の入力があったか否かを確認する。ここで、制御部44は、実測血糖値の入力に応じて入力部41から与えられる実測データを取得していない場合には、補充確認ステップSP4に進む。
一方、実測血糖値の入力に応じて入力部41から与えられる実測データ取得している場合、このことは、原則、医療従事者の判断で血糖値の実測があったことを意味する。この場合、制御部44は、再演算ステップSP12に進んで、当該実測データが示す血糖値に基づいて補充すべきブドウ糖溶液量を再演算した後、変更ステップSP13に進む。
制御部44は、変更ステップSP13では、再演算ステップSP12で再演算した補充すべきブドウ糖溶液量に基づいてローラポンプ27又はシリンジポンプ28の駆動条件を変更する。そして制御部44は、ポンプ駆動部43を通じて、変更した駆動条件でローラポンプ27又はシリンジポンプ28の駆動を開始させ、補充確認ステップSP4に進む。
なお、上記実測確認ステップSP11で入力部41から与えられる実測データが取得されている場合、制御部44は、補充確認ステップSP4では、再演算ステップSP12で演算したブドウ糖溶液量のブドウ糖を補充し終えたか否かを確認する。一方、実測確認ステップSP11で入力部41から与えられる実測データが取得されていない場合、制御部44は、補充確認ステップSP4では、液量予測ステップSP2の演算ステップSP2Bで演算したブドウ糖溶液量のブドウ糖を補充し終えたか否かを確認するようになっている。
また、制御部44は、補充確認ステップSP4においてブドウ糖を補充し終えていないと認識した場合には実測確認ステップSP11に戻る。一方、制御部44は、補充確認ステップSP4においてブドウ糖を補充し終えていると認識した場合には、制御停止ステップSP5に進んでブドウ糖を補充させることを停止させた後に、第2の糖補充処理を終了する。
このように制御部44は、実測データの入力があった場合には、データベースDBから探索した消失ブドウ糖値から演算した量から、実測データが示す血糖値に基づいて演算した量に補充すべきブドウ糖量を変更するようになっている。
<小括>
以上のとおり、本実施形態の糖補充装置40は、入力部41から入力される目標血糖値、透析液糖濃度及び血液流量に基づいて、当該透析患者から取り出され血液回路20を流れる血液に補充すべきブドウ糖溶液量を予測する。このため、糖補充装置40では、透析患者から採血する機会を抑制することができ、当該採血に起因する透析患者の負担を低減することができる。
ところで、入力部41から入力される目標血糖値は透析患者の状態に応じて定められる血糖値である。このため、糖補充装置40は、透析液糖濃度が複数人の透析患者に共通であるか否かにかかわらず、目標血糖値、透析液糖濃度及び血液流量に基づいて透析患者個人の血液と透析液との糖の濃度差を知ることができる。したがって、糖補充装置40は、透析患者個人の状態に応じて補充すべきブドウ糖溶液量を適切に予測し、その量のブドウ糖溶液を静脈側血液回路20Bに送り込むことができる。
また、本実施形態の糖補充装置40では、血液回路20に設けられるダイアライザー30の下流側を流れる血液から測定された実測血糖値を取得した場合、当該実測血糖値、透析液糖濃度及び血液流量に基づいて、補充すべきブドウ糖溶液量が変更される。
このため、データベースDBを用いて過去の履歴に基づいて補充すべきブドウ糖溶液量が算出される場合に比べて、当該ブドウ糖溶液量が実際に補充すべき真値に近似させることができる。
なお、実測血糖値を取得するために透析患者は採血することになるが、既に透析患者の状態に応じて定められる血糖値である目標血糖値が得られた状態にあるため、ダイアライザー30を通過する前後の血液のいずれか一方の採血で良い。また、医療従事者が患者の容態を確認し必要に応じて測定を開始するため、不必要な採血は行われない。したがって、透析患者に過度の採血を強いることは回避される。
また、本実施形態の糖補充装置40では、補充すべきブドウ糖溶液量が閾値以上である場合には、補充すべきブドウ糖溶液量のブドウ糖溶液が継続的に補充されるようにローラポンプ27を制御する。一方、糖補充装置40では、補充すべきブドウ糖溶液量が閾値未満である場合には、補充すべきブドウ糖溶液量のブドウ糖溶液が間欠的に補充されるようにシリンジポンプ28を制御する。
このように溶液量に多少に応じて、継続駆動・間欠駆動を切り替えることができるため、ブドウ糖溶液量を単位時間当たりより均一に細かな調整を行いながらブドウ糖を補充することができる。
なお、上記第1実施形態では、実測血糖値が入力部41から取得された。しかしながら、実測血糖値は、図8に示すように、血液回路20上の採血部71に接続された血糖値測定部72から取得しても良い。図8に示す透析用監視装置では、上記実施形態の透析用監視装置4Aの構成要素に採血部71及び血糖値測定部72が新たに設けられている。
採血部71は、糖注入口24とシャント(図示せず)との間に設けられており、当該糖注入口24からシャントに向かって静脈側血液回路20Bを流れる血液の一部を採取し、血糖値測定部72に与える。
血糖値測定部72は、採血部71から与えられる血液の血糖値を測定し、その測定結果として得られる実測血糖値を示す実測データを糖補充装置40における制御部44に与える。なお、制御部44の補充量予測部50では、血糖値測定部72から与えられる実測データに基づいて補充すべきブドウ糖溶液量が変更される。すなわち、図8に示す透析用監視装置では、図7に示す第2の糖補充処理(実測対応可能モード)よる糖補充方法が採用される。
このように実測血糖値が血液回路20上の採血部71に接続された血糖値測定部72から取得された場合、入力部41から取得される場合に比べると、当該実測測定値を測定してから糖補充装置40に取得するまでに人が介在することがない。このため、ヒューマンエラーが回避され、その分だけ糖補充装置40における補充量予測部50での予測精度を向上させることができる。また、図8に示す透析用監視装置では、糖注入口24とシャント(図示せず)との間に採血部71が設けられているため、血糖値測定部72に対して、ブドウ糖液を補充した補正後となる実際の血糖値を測定させることができる。
なお、採血部71は、糖注入口24とダイアライザー30との間に設けられていても良い。糖注入口24とダイアライザー30との間に採血部71が設けられた場合、当該糖注入口24から静脈側血液回路20Bを流れる血液に補充されるブドウ糖溶液中のブドウ糖が血糖値に反映されないことになる。このため、糖注入口24とダイアライザー30との間に採血部71が設けられた場合には、血糖値測定部72に対して、透析患者が有する真の血糖値により近似する血糖値を測定させることができる。
また、上記第1実施形態では、ポンプ制御部60が、補充量演算部52で演算されたブドウ糖溶液量に応じて、当該ブドウ糖溶液量のブドウ糖溶液が継続的又は間欠的に補充されるようにローラポンプ27又はシリンジポンプ28を制御した。しかしながら、ポンプ制御部60は、補充量演算部52で演算されたブドウ糖溶液量にかかわらず、当該ブドウ糖溶液量のブドウ糖溶液が継続的に補充されるようにローラポンプ27だけを制御するようにしても良い。また、ポンプ制御部60は、補充量演算部52で演算されたブドウ糖溶液量にかかわらず、当該ブドウ糖溶液量のブドウ糖溶液が間欠的に補充されるようにシリンジポンプ28だけを制御するようにしても良い。
(2)第2実施形態
次に、第2実施形態として透析液供給システムの一部の構成を説明する。なお、上記において説明した構成と同様の構成については同一の符号を付し、特に説明する場合を除き、重複する説明は省略する。
<透析用監視装置の構成>
図9は、第2実施形態における透析用監視装置の構成の概略を示す図である。図9に示すように、本実施形態の透析用監視装置4Aでは、上記第1実施形態の糖流入経路25に代えて糖流入経路142が採用され、上記第1実施形態の糖補充装置40に代えて糖補充装置140が採用される。
糖流入経路142は、糖溶液タンク26に貯留されるブドウ糖溶液を静脈側血液回路20Bに供給する経路又は上流側の透析液流路33Aに供給する経路であり、その糖流入経路142の途中で分岐している。糖流入経路142の一端は糖溶液タンク26に接続され、分岐部位142Pから静脈側血液回路20B側に分岐する血液経路142Aの端部は静脈側血液回路20Bの糖注入口24に接続される。また、分岐部位142Pから上流側の透析液流路33A側に分岐する透析液経路142Bの端部は上流側の透析液流路33Aの接続ポート34に接続される。なお、接続ポート34は、液体等の出し入れ用としてチューブ等を必要に応じて接続可能なポートであり、本実施形態の透析液経路142Bが接続された場合には糖注入口となる。
血液経路142Aには第1開閉弁145Aが設けられ、透析液経路142Bには第2開閉弁145Bが設けられている。また、分岐部位142Pと糖溶液タンク26との間の分岐前経路142Cにはローラポンプ27が設けられている。
<糖補充装置の構成>
図10は、第2実施形態における糖補充装置の機能的な構成の概略を示す図である。図10に示すように、糖補充装置140では、上記第1実施形態の制御部44に代えて制御部144が採用されている。この制御部144は、上記第1実施形態の消失ブドウ糖量探索部51と、上記第1実施形態の補充量演算部52に代わる補充量演算部152と、ポンプ制御部60に代わるポンプ制御部160とに加え、経路決定部80及び弁制御部90を新たに有している。
経路決定部80は、記憶部42に記憶される設定データに基づいて、糖溶液タンク26に貯留されるブドウ糖溶液のブドウ糖濃度と規定濃度範囲とを認識し、そのブドウ糖濃度が規定濃度範囲内であるか否かを判別する。
規定濃度範囲は、血液及び血管に与える影響の程度が小さい濃度の範囲として規定されるものであり、例えば、人体に許容しやすい浸透圧(例えば、浸透圧比0.5〜2.0程度)及び投与速度などを参考に設定される。なお、規定濃度範囲は、入力部41から予め入力され、設定データとして記憶部42に記憶される。また、ブドウ糖濃度は、上述したように、入力部41から予め入力され、設定データとして記憶部42に記憶される。
ここで、糖溶液タンク26に貯留されるブドウ糖溶液のブドウ糖濃度が規定濃度範囲内である場合、そのブドウ糖溶液を静脈側血液回路20Bから流入させても、血液及び血管に与える影響の程度が小さいことを意味する。この場合、経路決定部80は、糖溶液タンク26に貯留されるブドウ糖溶液を流入させる経路として、血液経路142Aを通じて静脈側血液回路20Bに流入させる血液経路142Aを決定する。
これに対して、糖溶液タンク26に貯留されるブドウ糖溶液のブドウ糖濃度が規定濃度範囲外である場合、そのブドウ糖溶液を静脈側血液回路20Bから流入させると、血液及び血管に与える影響の程度が大きいことを意味する。この場合、経路決定部80は、糖溶液タンク26に貯留されるブドウ糖溶液を流入させる経路として、透析液経路142Bを通じて透析液流路33Aに流入させる透析液経路142Bを決定する。
補充量演算部152は、消失ブドウ糖量探索部51で探索された消失ブドウ糖量と、経路決定部80で決定される経路とに基づいて、補充すべきブドウ糖溶液量を演算するようになっている。
具体的には、例えば、消失ブドウ糖量探索部51で探索された消失ブドウ糖量に対して、糖溶液タンク26に貯留されるブドウ糖溶液のブドウ糖濃度が除算され、ブドウ糖溶液量が暫定的に算出される。ここで、経路決定部80で決定される経路が血液経路142Aである場合、暫定的に算出されたブドウ糖溶液量が、補充すべきブドウ糖溶液量として決定される。
一方、経路決定部80で決定される経路が透析液経路142Bである場合、当該経路が血液経路142Aである場合に比べてブドウ糖溶液量を多くする必要がある。この理由としては、透析液経路142Bではダイアライザー30を介して間接的にブドウ糖溶液に含まれるブドウ糖が血液に与えられるのに対し、血液経路142Aではダイアライザー30を介さずに直接的にブドウ糖溶液に含まれるブドウ糖が血液に与えられるからである。したがって、経路決定部80で決定される経路が透析液経路142Bである場合、暫定的に算出されたブドウ糖溶液量に対して規定値が乗算されることで暫定的なブドウ糖溶液量が補正され、この補正結果として得られるブドウ糖溶液量が、補充すべきブドウ糖溶液量とされる。なお、暫定的なブドウ糖溶液量に乗算すべき規定値は、例えば、ブドウ糖溶液量に対して1.01〜1.30倍程度とされる。
ポンプ制御部160は、補充量演算部152で演算されたブドウ糖溶液量に基づいてローラポンプ27の駆動条件を求め、その駆動条件で駆動すべき命令をポンプ駆動部43に与える。このポンプ制御部160は、補充量演算部52で演算された補充すべきブドウ糖溶液量に応じて駆動すべきポンプを決定することなく、ローラポンプ27の駆動条件を求めている点で、第1実施形態のポンプ制御部60と相違している。
弁制御部90は、糖溶液タンク26に貯留されるブドウ糖溶液が経路決定部80で決定される経路に送り込まれるよう、第1開閉弁145A及びは第2開閉弁145Bを制御する。
すなわち、経路決定部80で決定される経路が血液経路142Aである場合、弁制御部90は、第1開閉弁145Aを開放させるとともに第2開閉弁145Bを閉塞させる。この場合、糖溶液タンク26に貯留されるブドウ糖溶液は、血液経路142Aを通じて糖注入口24から静脈側血液回路20Bに送り込まれる。
一方、経路決定部80で決定される経路が透析液経路142Bである場合、弁制御部90は、第1開閉弁145Aを閉塞させるとともに第2開閉弁145Bを開放させる。この場合、糖溶液タンク26に貯留されるブドウ糖溶液は、透析液経路142Bを通じて接続ポート34から透析液流路33Aに送り込まれる。
このように制御部144は、糖溶液タンク26に貯留されるブドウ糖溶液のブドウ糖濃度に応じて、そのブドウ糖溶液の送り先を血液経路142A又は透析液経路142Bに切り替えるようになっている。
<糖補充方法>
図11は、第2実施形態における糖補充方法を示すフローチャートである。図11に示すように、第2実施形態における糖補充方法では、上記第1実施形態における第1の糖補充方法の液量予測ステップSP2に新たなステップが設けられ、制御ステップSP3が制御ステップSP30に代わる。その他のステップは上記第1実施形態における第1の糖補充方法と同様である。このため、第2実施形態における糖補充方法については、液量予測ステップSP2及び制御ステップSP30を主として説明する。
すなわち、制御部144は、液量予測ステップSP2の探索ステップSP2Aで消失ブドウ糖量を探索した場合、液量予測ステップSP2の暫定演算ステップSP2Cに進む。
制御部144は、暫定演算ステップSP2Cでは、探索ステップSP2Aで探索した消失ブドウ糖量に基づいてブドウ糖溶液量を暫定的に演算する。例えば、制御部144は、消失ブドウ糖量を、糖溶液タンク26に貯留されるブドウ糖溶液のブドウ糖濃度で除算することで暫定的なブドウ糖溶液量を算出し、濃度確認ステップSP2Dに進む。
制御部144は、濃度確認ステップSP2Dでは、糖溶液タンク26に貯留されるブドウ糖溶液のブドウ糖濃度が規定濃度範囲内であるか否かを確認する。ここで、糖溶液タンク26に貯留されるブドウ糖溶液のブドウ糖濃度が規定濃度範囲内にある場合、制御部144は、暫定演算ステップSP2Cで暫定的に演算したブドウ糖溶液量を、補充すべきブドウ糖溶液量として決定し、制御ステップSP30に進む。
これに対して、糖溶液タンク26に貯留されるブドウ糖溶液のブドウ糖濃度が規定濃度範囲外である場合、制御部144は、補正ステップSP2Eに進んで、暫定演算ステップSP2Cで暫定的に算出したブドウ糖溶液量を補正する。例えば、制御部144は、暫定演算ステップSP2Cで暫定的に算出したブドウ糖溶液量に規定値を乗算することでブドウ糖溶液量を補正する。そして制御部144は、補正したブドウ糖溶液量を、補充すべきブドウ糖溶液量として決定し、制御ステップSP30に進む。
制御部144は、制御ステップSP30では、濃度確認ステップSP2Dにおける確認内容に基づいて、糖溶液タンク26に貯留されるブドウ糖溶液を流入させる経路が血液経路142A又は透析液経路142Bとなるように第1開閉弁145A及び第2開閉弁145Bを制御する。すなわち、糖溶液タンク26に貯留されるブドウ糖溶液のブドウ糖濃度が規定濃度範囲内にある場合、制御部144は、第1開閉弁145Aを開放させるとともに第2開閉弁145Bを閉塞させる。これに対し、糖溶液タンク26に貯留されるブドウ糖溶液のブドウ糖濃度が規定濃度範囲外である場合、制御部144は、第1開閉弁145Aを閉塞させるとともに第2開閉弁145Bを開放させる。
また、制御部144は、濃度確認ステップSP2Dで決定した補充すべきブドウ糖溶液量に基づいてローラポンプ27の駆動条件を求め、その求めた駆動条件でローラポンプ27を制御し始め、補充確認ステップSP4に進む。
制御部144は、補充確認ステップSP4では、濃度確認ステップSP2Dで決定されたブドウ糖溶液量を補充し終えたと認識するまでローラポンプ27を制御し続ける。制御部144は、濃度確認ステップSP2Dで決定されたブドウ糖溶液量を補充し終えたことを認識すると、制御停止ステップSP5に進んでローラポンプ27の制御を停止させ、糖補充処理を終了する。
<小括>
以上のとおり、本実施形態の糖補充装置140は、補充すべきブドウ糖溶液量のブドウ糖濃度に応じて、ポンプ制御部160により送られるブドウ糖溶液の送り先を、静脈側血液回路20B又は上流側の透析液流路33Aのいずれかに切り替える経路決定部80を備える。
このため、糖溶液タンク26に貯留されたブドウ糖溶液の濃度及び投与速度に応じた安全な投与方法でブドウ糖溶液を投与することができ、患者に安全な補充液の追加が実現される。また、人体の血液及び血管に与える影響の程度が小さい最適な投与方法を自動的に選択されるため、医療従事者の判断の負担を軽減することができる。
なお、上記第2実施形態では、糖溶液タンク26からブドウ糖溶液を送り出すポンプとしてローラポンプ27が採用された。しかしながら、ローラポンプ27に代えてシリンジポンプ28が採用されても良い。また、上記第1実施形態のようにローラポンプ27及びシリンジポンプ28の双方が採用されても良い。ローラポンプ27及びシリンジポンプ28の双方を採用する場合、第2実施形態における分岐前経路142Cが第1実施形態の第1の糖流入経路25A及び第2の糖流入経路25Bとされ、第1の糖流入経路25Aにローラポンプ27が設けられ、第2の糖流入経路25Bにシリンジポンプ28が設けられる。またこの場合、図7に示す第2の糖補充方法(実測対応可能モード)が採用可能である。ただし、図7に示す液量予測ステップSP2(SP2A及びSP2B)が図11に示す液量予測ステップSP2(SP2A、SP2C、SP2D及びSP2E)に置き換えられ、図7に示す制御ステップSP3が図10に示す制御ステップSP30に置き換えられる。
(3)第3実施形態
次に、第3実施形態として透析液供給システムの一部の構成を説明する。なお、上記において説明した構成と同様の構成については同一の符号を付し、特に説明する場合を除き、重複する説明は省略する。
<透析用監視装置の構成>
図12は、第3実施形態における透析用監視装置の構成の概略を示す図である。図12に示すように、上記第1実施形態の糖流入経路25に代えて糖流入経路245が採用され、糖補充装置140に代えて糖補充装置240が採用される。
糖流入経路245は、糖溶液タンク26に貯留されるブドウ糖溶液を静脈側血液回路20Bに供給する経路であり、未分岐の経路とされる。この糖流入経路245の途中にはローラポンプ27が設けられる。また、糖流入経路245には、濃度調整用タンク241及び濃度調整用ポンプ242が新たに設けられる。
濃度調整用タンク241は、糖溶液タンク26に貯留されるブドウ糖溶液のブドウ糖濃度を調整するためのタンクであり、糖流入経路245における糖溶液タンク26とローラポンプ27との間に設けられる。この濃度調整用タンク241には、精製水を流入させる管である水流入管251が接続され、水流入管251には開閉弁252が設けられている。この開閉弁252が開放状態にある場合、水流入管251を通じて精製水が濃度調整用タンク241内に流入される。
濃度調整用ポンプ242は、糖溶液タンク26に貯留されるブドウ糖溶液を濃度調整用タンク241に送るポンプであり、糖流入経路245における糖溶液タンク26と濃度調整用タンク241との間に設けられる。この濃度調整用ポンプ242は、例えばローラポンプとされる。
<糖補充装置の構成>
図13は、第3実施形態における糖補充装置の機能的な構成の概略を示す図である。図13に示すように、本実施形態の糖補充装置240では、上記第1実施形態の制御部44に代えて制御部244が採用されている。この制御部244は、上記第1実施形態の補充量予測部50及び上記第2実施形態のポンプ制御部160に加え、濃度調整部100を新たに有している。
濃度調整部100は、記憶部42に記憶される設定データに基づいて、糖溶液タンク26に貯留されるブドウ糖溶液のブドウ糖濃度と規定濃度範囲とを認識し、そのブドウ糖濃度が規定濃度範囲内であるか否かを判別する。
規定濃度範囲は、上記第2実施形態と同様に、血液及び血管に与える影響の程度が小さい濃度の範囲として規定され、例えば、人体に許容しやすい浸透圧(例えば、浸透圧比0.5〜2.0程度)及び投与速度などを参考に設定される。
ここで、糖溶液タンク26に貯留されるブドウ糖溶液のブドウ糖濃度が規定濃度範囲内である場合、そのブドウ糖溶液を静脈側血液回路20Bから流入させても、血液及び血管に与える影響の程度が小さいことを意味する。この場合、濃度調整部100は、開閉弁252を閉塞させた状態で濃度調整用ポンプ242を制御し、補充量演算部52で演算されたブドウ糖溶液量のブドウ糖溶液を糖溶液タンク26から濃度調整用タンク241に送り込ませる。この濃度調整用タンク241に送り込まれたブドウ糖溶液は、濃度調整を受けずにローラポンプ27によって糖注入口24から静脈側血液回路20Bに送り込まれる。
これに対して、糖溶液タンク26に貯留されるブドウ糖溶液のブドウ糖濃度が規定濃度範囲外である場合、そのブドウ糖溶液を静脈側血液回路20Bから流入させると、血液及び血管に与える影響の程度が大きいことを意味する。この場合、濃度調整部100は、濃度調整用ポンプ242を制御し、補充量演算部52で演算されたブドウ糖溶液量のブドウ糖溶液を糖溶液タンク26から濃度調整用タンク241に送り込ませる。またこの場合、濃度調整部100は、補充量演算部52で演算されたブドウ糖溶液量のブドウ糖溶液のブドウ糖濃度を規定濃度範囲にするために要する精製水量を演算し、その精製水量の精製水が濃度調整用タンク241に貯留されるまで開閉弁252を開放する。例えば、浸透圧比が約20であるブドウ糖溶液が糖溶液タンク26に100mLだけ送り込まれる場合、浸透圧比が約2になるよう開閉弁252が開放され、当該ブドウ糖溶液は1000mLまで濃度調整される。このように濃度調整されたブドウ糖溶液のうち補充量演算部52で演算されたブドウ糖溶液量のブドウ糖溶液は、ローラポンプ27によって糖注入口24から静脈側血液回路20Bに送り込まれる。なお、静脈側血液回路20Bに送り込まれずに濃度調整用タンク241に残ったブドウ糖溶液は、濃度調整用タンク241の排液口を介して濃度調整用タンク241から排出される。
<糖補充方法>
図14は、第3実施形態における糖補充方法を示すフローチャートである。図14に示すように、第3実施形態における糖補充方法では、上記第1実施形態における第1の糖補充方法の液量予測ステップSP2と制御ステップSP3との間に新たなステップが設けられる。その他のステップは上記第1実施形態における糖補充方法と同様である。このため、第3実施形態における糖補充方法については、新たなステップを主として説明する。
すなわち、制御部244は、演算ステップSP2Bにおいて探索ステップSP2Aで探索した消失ブドウ糖量に基づいて補充すべきブドウ糖溶液量を演算した後、濃度確認ステップSP40に進む。
制御部244は、濃度確認ステップSP40では、糖溶液タンク26に貯留されるブドウ糖溶液のブドウ糖濃度が規定濃度範囲内であるか否かを確認する。ここで、糖溶液タンク26に貯留されるブドウ糖溶液のブドウ糖濃度が規定濃度範囲内にある場合、制御部244は、濃度調整ステップSP50を経ずに制御ステップSP3に進む。
これに対して、糖溶液タンク26に貯留されるブドウ糖溶液のブドウ糖濃度が規定濃度範囲外である場合、制御部244は、濃度調整ステップSP50に進んで、糖溶液タンク26に貯留されるブドウ糖溶液のブドウ糖濃度を濃度調整用タンク241で調整する。すなわち、制御部244は、補充量演算部52で演算されたブドウ糖溶液量のブドウ糖溶液のブドウ糖濃度を規定濃度範囲にするために要する精製水量が濃度調整用タンク241に貯留されるまで開閉弁252を開放させる。また制御部244は、濃度調整用ポンプ242によって補充量演算部52で演算されたブドウ糖溶液量のブドウ糖溶液を糖溶液タンク26から濃度調整用タンク241に送り込ませた後、制御ステップSP3に進む。
制御部244は、制御ステップSP3では、液量予測ステップSP2の演算ステップSP2Bで演算した補充すべきブドウ糖溶液量に応じた駆動条件でローラポンプ27を制御し始めることで、濃度調整用ポンプ242からブドウ糖溶液を送り込ませ、補充確認ステップSP4に進む。
制御部244は、補充確認ステップSP4では、演算ステップSP2Bで演算したブドウ糖溶液量を補充し終えたと認識するまでローラポンプ27を制御し続ける。制御部244は、演算ステップSP2Bで演算したブドウ糖溶液量を補充し終えたことを認識すると、制御停止ステップSP5に進んでローラポンプ27の制御を停止させ、糖補充処理を終了する。
<小括>
以上のとおり、本実施形態の糖補充装置240は、糖溶液タンク26から送り出されるブドウ糖溶液のブドウ糖濃度が規定濃度範囲となるように、その糖溶液タンク26から送り出されるブドウ糖濃度を調整する濃度調整部100を備える。
このため、糖溶液タンク26に貯留されたブドウ糖溶液の濃度どのような濃度の溶液であっても、被験者の特性に合わせた浸透圧比に調整して投与することができ、患者に安全な補充液の追加が実現され、医療従事者の当該調整に対する負担を軽減する。
なお、上記第3実施形態では、濃度調整用の液体として精製水が濃度調整用タンク241に送り込まれたが、当該精製水に代えて、図15に示すように、透析液流路33Aに流れる透析液が濃度調整用タンク241に送り込まれてもよい。
図15に示す透析用監視装置では、水流入管251に代えて、濃度調整用タンク241と接続ポート34とを連結する連結管261が設けられる。この連結管261上に設けられる開閉弁252が濃度調整部100によって開放されている場合、透析液流路33Aに流れる透析液が接続ポート34及び連結管261を順次介して濃度調整用タンク241に送り込まれる。このようにしても、被験者の特性に合わせた浸透圧比に調整して投与することができ、患者に安全な補充液の追加が実現され、医療従事者の当該調整に対する負担を軽減する。
また、透析液流路33Aに流れる透析液を濃度調整用タンク241に送り込む場合、図16に示す透析用監視装置が採用されてもよい。
図16に示す透析用監視装置では、ローラポンプ27と糖注入口24との間に血液経路142A及び透析液経路142Bが設けられ、血液経路142Aには第1開閉弁145Aが設けられ、透析液経路142Bには第2開閉弁145Bが設けられる。濃度調整用タンク241で濃度調整する場合、濃度調整部100は、血液経路142A上に設けられる第1開閉弁145Aを閉塞させるとともに、透析液経路142B上に設けられる第2開閉弁145Bを開放させる。これに加えて濃度調整部100は、ブドウ糖溶液を静脈側血液回路20Bに送り込む場合にポンプ制御部160によって回転されるローラポンプ27の第1回転方向とは逆の第2回転方向に回転させる。これに対して、濃度調整用タンク241で濃度調整されたブドウ糖溶液を静脈側血液回路20Bに送り込む場合、濃度調整部100は、血液経路142A上に設けられる第1開閉弁145Aを開放させるとともに、透析液経路142B上に設けられる第2開閉弁145Bを閉塞させる。この状態でポンプ制御部160によってローラポンプ27が第1回転方向に回転されることで、濃度調整用タンク241で濃度調整されたブドウ糖溶液が静脈側血液回路20Bに送り込まれる。
このように図16に示す透析用監視装置では、透析液経路142Bが、上流側の透析液流路33Aにブドウ糖溶液を送り込む流路と、濃度調整用タンク241に濃度調整用の透析液を送り込む流路として共用される。したがって図16に示す透析用監視装置は、透析液経路142Bを共用できる分だけ部品点数を削減することができる。
また、上記第3実施形態の透析用監視装置、図15に示す透析用監視装置、図16に示す透析用監視装置は、上記第2実施形態に組み入れることも可能である。すなわち、上記第2実施形態のローラポンプ27と糖溶液タンク26との間に濃度調整用タンク241及び濃度調整用ポンプ242が設けられ、上記第2実施形態の制御部144に濃度調整部100が設けられればよい。この場合、制御部244の処理としては、例えば、上記第2実施形態の補正ステップSP2Eと制御ステップSP30との間に濃度確認ステップSP40及び濃度調整ステップSP50が設けられる。
さらに、上記第3実施形態の透析用監視装置、図15に示す透析用監視装置、図16に示す透析用監視装置は、上記第1実施形態に組み入れることも可能である。すなわち、第3実施形態の透析用監視装置又は図15に示す透析用監視装置の場合、濃度調整用タンク241と糖注入口24との間の経路が第1実施形態の第1の糖流入経路25A及び第2の糖流入経路25Bとされる。図16に示す透析用監視装置の場合、濃度調整用タンク241と分岐部位142Pとの間の経路が第1実施形態の第1の糖流入経路25A及び第2の糖流入経路25Bとされる。そして、第1の糖流入経路25Aにローラポンプ27が設けられ、第2の糖流入経路25Bにシリンジポンプ28が設けられる。このようにしてローラポンプ27及びシリンジポンプ28の双方が採用された場合、図7に示す第2の糖補充方法(実測対応可能モード)が採用可能である。ただし、図7に示す液量予測ステップSP2と制御ステップSP3との間に図14に示す濃度確認ステップSP40及び濃度調整ステップSP50が加えられる。
(4)変形例
上記実施形態では、透析液に含まれる糖としてブドウ糖が採用され、血液回路20を流れる血液に補充する溶液に含まれる糖としてブドウ糖が採用された。しかしながら、糖は、ブドウ糖に限定されない。例えば、マルト−ス、スクロース、デキストリンなどが挙げられる。なお、透析液に含まれる糖と、血液回路20を流れる血液に補充する溶液に含まれる糖とは同じであっても異なっていても良いが、同じであるほうが好ましい。
また上記実施形態では、補充すべきブドウ糖溶液量が演算された。しかしながら、図17に示すように、糖移動要因情報の項目に対して消失ブドウ糖量とともに補充すべきブドウ糖溶液量が関連付けられ、当該ブドウ糖溶液量を示すデータが記憶部42に記憶されていても良い。
このように補充すべきブドウ糖溶液量がデータベースDBにおける糖移動要因情報の項目とされる場合、補充量予測部50は補充量演算部を省略し得るため、処理負荷を低減することができる。またこの場合、補充量予測部50は、例えば、入力部41から入力される糖移動要因情報に最も近似する履歴値をデータベースDBから検出し、その履歴値に関連付けられる補充すべきブドウ糖溶液量を探索することで、当該ブドウ糖溶液量を予測することができる。
なお、図17に示したように、本人における過去の透析治療の履歴値がデータベースDBのレコードとされる場合、上述の予測方法を代えることも可能である。例えば、補充量予測部50は、入力部41から入力される目標血糖値及び透析液濃度と、データベースDBに記憶される目標血糖値及び透析液濃度との値が同じである場合、当該入力した日時に最も近いレコードにおける補充すべきブドウ糖溶液量を検出することで、当該ブドウ糖溶液量を予測することができる。
別例として、補充量予測部50は、データベースDBに記憶される目標血糖値及び透析液濃度との値が同じである場合、当該入力した日時に直近である複数のレコード又は任意の複数のレコードにおける補充すべきブドウ糖溶液量を検出することで、当該ブドウ糖溶液量を予測することができる。
また上記実施形態では、補充量予測部50が、糖移動要因情報に最も近似する履歴値をデータベースDBから検出し、その履歴値に関連付けられる消失ブドウ糖値に基づいて補充すべきブドウ糖溶液量を演算することで、当該補充すべきブドウ糖溶液量を予測した。しかしながら、補充量予測部50は、糖移動要因情報に基づいて、所定の関数を用いて補充すべきブドウ糖溶液量を予測しても良い。
また上記実施形態では、入力部41から入力された糖移動要因情報をデータベースDBのレコードとして登録してなかったが、当該糖移動要因情報をデータベースDBのレコードとして登録しても良い。
なお、消失ブドウ糖量は、糖移動要因情報の目標血糖値に該当する透析患者の透析治療以後に判明する。したがって、入力部41から入力された糖移動要因情報をレコードとして登録する場合、図17に示したような日付等の識別子がデータベースDBのフィールドに追加されると良い。このようにすれば、透析治療以後に判明した消失ブドウ糖量を入力部41から入力したときに、識別子を用いて、レコードとして先に登録された糖移動要因情報に対して、後に判明した消失ブドウ糖量を関連付けることができる。
このように入力部41から入力された糖移動要因情報をデータベースDBのレコードとして登録した場合、透析治療に応じたレコードがデータベースDBに反映されるとともに、当該統制治療数のレコード数がデータベースDBに登録されることになる。したがって、データベースDBに登録される履歴値がより透析治療の透析治療に適応した値となり、この結果、糖補充装置40における補充量予測部50での予測精度を向上させることができる。
また上記実施形態では、データベースDBにおけるフィールドに登録される糖移動要因情報として目標血糖値、透析液ブドウ糖濃度、血液流量、透析液流量及び膜面積が採用された。しかしながら、糖移動要因情報としては、少なくとも、目標血糖値、透析液ブドウ糖濃度及び血液流量が採用されていれば、透析液流量及び膜面積の全部又は一部が採用されていなくても良い。また、図17に示したように、透析液流量及び膜面積以外の項目が採用されても良い。例えば、本体ケース31の収納空間に血液、透析液を流す時間である透析時間、あるいは、補充ブドウ糖溶液量なども糖移動要因情報として採用することが可能である。なお、糖移動要因情報以外の透析治療に関係する情報がデータベースDBに記憶されていても良い。具体的には、例えば、尿毒症性物質、尿毒症毒素、血清及び血中電解質、血球、血小板、HbA1c、尿糖、インスリン、Cペプチド、グルカゴン、グリコアルブミン、抗GAD抗体、インスリン抗体などの透析又は糖代謝関連の臨床検査値や、生体指標が挙げられる。糖移動要因情報と臨床検査値と生体指標との一部又は全部を用いて患者の兆候を制御部44が得るようにしても良い。
また上記実施形態では、静脈側血液回路20Bに糖注入口24が設けられ、当該静脈側血液回路20Bからブドウ糖溶液が送り込まれた。しかしながら、糖注入口24が動脈側血液回路20Aに設けられ、当該動脈側血液回路20Aからブドウ糖溶液が送り込まれても良い。ただし、動脈側血液回路20Aからブドウ糖溶液が送り込まれる場合、当該ブドウ糖溶液に含まれるブドウ糖の一部がダイアライザー30で除去される傾向があるため、その除去分のブドウ糖を含めてブドウ糖を補充することが必要となる。したがって、ブドウ糖溶液量の仕様を抑え、透析患者に無用な水分を補充せず、正確かつ効率良く糖を補充する観点では、静脈側血液回路20Bからブドウ糖溶液が送り込まれことが好ましい。
また上記実施形態では、透析システム1が透析液供給システム10と複数の透析用監視装置4A〜4Fとによって構成されるセントラル透析液供給システムとされたが、当該透析液供給システム10を省略した個人用透析装置による透析システムであっても良い。なお、個人用透析装置による透析システムの場合、透析用監視装置4A〜4Fのそれぞれには透析液を供給する透析液供給部が設けられる。
本発明は、個人用透析装置による透析システム又はセントラル透析液供給システム等の透析液供給システムや、ダイアライザーを用いる透析産業上で利用可能性がある。
1・・・透析システム、2・・・透析溶剤溶解装置、3・・・多人数用透析液供給装置、4A〜4F・・・透析用監視装置、10・・・透析液供給システム、20・・・血液回路、24・・・糖注入口、25,142,245・・・糖流入経路、26・・・糖溶液タンク、27・・・ローラポンプ、28・・・シリンジポンプ、30・・・ダイアライザー、33・・・透析液流路、40,140,240・・・糖補充装置、41・・・入力部、42・・・記憶部、43・・・ポンプ駆動部、44,144,244・・・制御部、50・・・補充量予測部、51・・・消失ブドウ糖量探索部、52・・・補充量演算部、60,160・・・ポンプ制御部、71・・・採血部、72・・・血糖値測定部、100・・・濃度調整部、241・・・濃度調整用タンク、242・・・濃度調整用ポンプ

Claims (6)

  1. 透析患者から取り出された血液を通す血液回路と、
    前記血液回路に設けられる透析器と、
    目標値として前記透析患者の状態に応じて定められる血糖値である目標血糖値と、前記透析器に流入される透析液に含まれる糖の濃度である透析液糖濃度と、前記透析器内を単位時間あたりに流れる血液の液量である血液流量とを少なくとも入力可能な入力部と、
    前記目標血糖値、前記透析液糖濃度及び前記血液流量に基づいて、前記血液回路を流れる血液に補充すべき糖溶液量を予測する補充量予測部と、
    前記補充すべき糖溶液量の糖溶液が補充されるように、前記糖溶液を前記血液回路に送り込むポンプを制御するポンプ制御部と
    を備えることを特徴とする透析システム。
  2. 前記補充量予測部は、前記血液回路を流れる血液から測定された実測血糖値を取得した場合、前記実測血糖値、前記透析液糖濃度及び前記血液流量に基づいて、前記補充すべき糖溶液量を変更する
    ことを特徴とする請求項1に記載の透析システム。
  3. 前記ポンプ制御部は、前記補充すべき糖溶液量が閾値以上である場合には、前記糖溶液が継続的に補充されるように前記ポンプを制御し、前記補充すべき糖溶液量が閾値未満である場合には、前記糖溶液が間欠的に補充されるように前記ポンプを制御する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の透析システム。
  4. 前記補充すべき糖溶液量の濃度に応じて、前記ポンプ制御部により送られる糖溶液の送り先を、前記血液回路又は前記透析器に接続される透析流路のいずれかに切り替える経路決定部を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の透析システム。
  5. 前記ポンプ制御部により送られる糖溶液が貯留される濃度調整用タンクと、
    前記濃度調整用タンクから送り出される糖溶液の濃度が規定濃度範囲となるように、前記濃度調整用タンクから送り出される糖溶液の濃度を調整する濃度調整部と
    を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の透析システム。
  6. 透析患者から取り出された血液を通す血液回路に糖を補充する糖補充装置の制御を司る制御部に対して、
    目標値として前記透析患者の状態に応じて定められる血糖値である目標血糖値と、透析器に流入される透析液に含まれる糖の濃度である透析液糖濃度と、前記透析器内を単位時間あたりに流れる血液の液量である血液流量とに基づいて、前記血液回路を流れる血液に補充すべき糖溶液量を予測すること、
    前記補充すべき糖溶液量の糖溶液が補充されるように、前記糖溶液を前記血液回路に送り込むポンプを制御すること
    を実行させることを特徴とする糖補充プログラム。
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