JP6790458B2 - ガスエンジンコージェネレーションシステム - Google Patents
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Description
具体的には、排ガス発生源から発生する排ガスは、排ガス導入路を介して導入され、排ガス通路の上流側で缶体の水管内の水を加熱することで蒸気を発生させ、排ガス通路の下流側でエコノマイザを介して缶体への給水を予熱させ、排ガス導出路を介して排出される。
他方、排ガス導入路と排ガス導出路とは排ガスバイパス路で接続され、排ガス通路の入り口にダンパが設けられ、排ガスを排ガスボイラを介して排出するか、排ガスバイパス路を介して排出するかを択一的に切り換えるか、又は両者の分配割合を調整可能とされる。
ボイラ運転停止中に排ガスが逆流し、エコノマイザ内の水が沸騰し、その結果エコノマイザ内の水位が低下した状態で排ガスボイラの運転を開始した場合、エコノマイザが満水になるまで排ガスボイラへの給水が遅れ、例えば水管過熱などのボイラトラブルを引き起こすことにもなる。
図1は、本発明のガスエンジンコージェネレーションシステム1の一実施例を示す概略図である。
缶体21に供給された水は、水管211において排ガスにより加熱され蒸気を生成させる。
給水制御弁262は、開閉自在であり、給水源から缶体21への水の供給を制御することができる。給水制御弁262は、弁開度を調節可能な比例制御弁としてもよい。
給水ポンプ261及び給水制御弁262は制御部5と電気的に接続され、制御部5から出力される制御信号に基づいて制御される。
排水制御弁271は、缶体21内からの水の排水量を調節する。排水制御弁271は、弁開度を調節可能な比例制御弁としてもよい。排水制御弁271は制御部5と電気的に接続され、制御部5から出力される制御信号に基づいて制御される。
具体的には、例えば、排ガスボイラ入口開閉部31及びバイパス開閉部41にダンパを適用した場合、ダンパを駆動させるモータ又はエアシリンダを制御して、ダンパの回転停止位置を調整することで、分配割合を調整可能とするように構成してもよい。また、排ガス通路3又はバイパス路4のいずれかを択一的に開き、残りを閉じるように制御してもよい。
しかしながらエコノマイザ出口側に排ガス通路を閉じる機構がない場合、排気ガスの一部が、排ガス出口3Bから熱交換室32の出口側を経由して熱交換室32内の下流側に逆流することが避けられない。このため、排気ガスの逆流が続くと、エコノマイザ263内の水が、逆流した排ガスにより沸騰蒸発させられることになる。
排ガスボイラ2が起動されてから、蒸気を生成するまでの処理の流れについて、図2を参照して説明する。図2は、排ガスボイラ2が起動されてから、蒸気を生成するまでの処理の流れを示すフローチャートである。
このため、ガスエンジンが起動されてからガスエンジン運転信号が出力されるまでの間、排ガスボイラ2においては排ガスボイラ入口開閉部31を閉鎖し、バイパス開閉部41を開放させることで、排ガスをバイパス路4を介して排ガス出口3Bから排出させている(ステップST16)。
この間に、排気ガスの一部が、排ガス出口3Bから熱交換室32の出口側を経由して熱交換室32内の下流側に逆流することで、エコノマイザ263内の水を沸騰蒸発させる可能性がある。
蒸気使用設備に蒸気を供給しない場合、排ガスボイラ2は、排ガスボイラ入口開閉部31を閉鎖し、バイパス開閉部41を開放させ、排ガスをバイパス路4を介して排ガス出口3Bから排出させることで、水管211内の水を加熱しないようにする。それにより、蒸気生成を停止(すなわち、排ガスボイラを運転停止)させることができる。
予め設定された第1時間(例えば10分間)、排気ガスの一部が、排ガス出口3Bから熱交換室32の出口側を経由して熱交換室32内の下流側に逆流することで、エコノマイザ263内の水が沸騰蒸発させられる可能性がある。
次に、制御部5の備える各部の機能について説明する。
具体的には、例えば、排ガスボイラ入口開閉部31及びバイパス開閉部41にダンパを適用した場合、開閉切換部51は、排ガスボイラ入口開閉部31及びバイパス開閉部41に設けられたダンパを駆動させるモータ又はエアシリンダを制御して、ダンパの回転停止位置を調整することで、分配割合を調整可能とするように構成してもよい。
具体的には、給水制御部52は、水位検出部25により検出される検出水位が第1目標水位設定値となるように、給水ポンプ261及び/又は給水制御弁262を制御する。
例えば、給水ポンプ261がインバータを備える場合、給水制御部52は、インバータの出力する駆動周波数を指定することで入力された駆動周波数に応じた回転速度で給水ポンプを駆動するようにしてもよい。
また、給水制御部52は、給水制御弁262を開閉させることで給水制御するようにしてもよい。なお、給水制御弁262が弁開度を調節可能な比例制御弁の場合、給水制御部52は、給水制御弁262の開度を調整することで、開度に応じた流量を給水するようにしてもよい。
前述したように、排ガスボイラ2は、運転開始指示がなされると、給水等の準備を行い、準備が完了すると、発電システム(ガスエンジン側)に対して、ボイラ起動準備完了信号を出力する。その後、発電システム(ガスエンジン側)から、排ガスから熱を回収することが可能な状態であることを示すガスエンジン運転開始信号が出力されるまで、排ガスボイラ2は、ボイラ起動準備状態で待機する。
運転開始信号検出部53は、発電システム(ガスエンジン側)から、排ガスから熱を回収することが可能な状態であることを示すガスエンジン運転開始信号が出力されたことを検出する。それにより、排ガスボイラ2は、排ガスボイラ入口開閉部31を開放させることで、蒸気を生成することができる、
又は水位仮設定部55は、運転開始信号検出部53により、ガスエンジン運転開始信号を検出し、排ガスボイラ入口開閉部31が開状態となった場合に、目標水位設定値を第2目標水位設定値に仮設定するようにしてもよい。
そうすることで、給水制御部52により強制的にエコノマイザ263内の沸騰した水に相当する給水をすることで、排ガスボイラ2への給水遅れを解消させることが可能となる。
水位仮設定部55は、目標水位設定値を、第2目標水位設定値に設定してから、予め設定された第2時間を経過した場合、目標水位設定値を、第1目標水位設定値に戻す。
又は、水位仮設定部55は、閉状態継続判定部54により、排ガスボイラ入口開閉部31の閉状態が第1時間継続した後に、排ガスボイラ入口開閉部31が開状態となった場合に、目標水位設定値を、第3目標水位設定値に仮設定するようにしてもよい。
そうすることで、給水制御部52により強制的にエコノマイザ263内の沸騰した水に相当する給水をすることで、排ガスボイラ2への給水遅れを解消させることが可能となる。
水位仮設定部55は、目標水位設定値を、第3目標水位設定値に設定してから、予め設定された第3時間を経過した場合、目標水位設定値を、第1目標水位設定値に戻す。
次に、図4及び図5を参照して、制御部5の処理の流れについて説明する。図4及び図5は、それぞれ、ケース1及びケース2における制御部5の処理の一例を示すフローチャートである。
なお、図4では、水位仮設定部55が、運転開始信号検出部53により、ガスエンジン運転開始信号を検出し、排ガスボイラ入口開閉部31が開状態となった場合に、目標水位設定値を第2目標水位設定値に仮設定する場合の処理について説明する。
なお、ステップST103からステップST105にかけて、給水制御部52は、水位検出部25により検出される検出水位と目標水位設定値とに基づいて、缶体21への給水を制御する。
図4において、ステップST102とステップST103の順序を置き換えることで、水位仮設定部55が、運転開始信号検出部53により、ガスエンジン運転開始信号を検出した後に、目標水位設定値を第2目標水位設定値に仮設定する場合の処理が説明できる。
なお、ステップST116からステップST118にかけて、給水制御部52は、水位検出部25により検出される検出水位と目標水位設定値とに基づいて、缶体21への給水を制御する。
なお、図5において、ステップST114をステップST116とステップST117の間に移すことで、水位仮設定部55が、閉状態継続判定部54により、排ガスボイラ入口開閉部31の閉状態が第1時間継続した後に、目標水位設定値を、第3目標水位設定値に仮設定する場合の処理が説明できる。
以上のように、本実施形態のガスエンジンコージェネレーションシステム1は、水位検出部25により検出される検出水位と予め設定された目標水位設定値とに基づいて、排ガスボイラ2への給水を制御する給水制御部52と、排ガスボイラ入口開閉部31の閉状態が予め設定された第1時間継続することを判定する閉状態継続判定部54と、閉状態継続判定部54により、排ガスボイラ入口開閉部31の閉状態が第1時間継続したことを判定した後に、排ガスボイラ入口開閉部31が開状態となった場合に、目標水位設定値を、予め設定された目標水位設定値よりも高い値(第2目標水位設定値)に設定する水位仮設定部55と、を備える。
で種々変更実施可能なことは勿論である。
本実施形態においては、熱交換室32の入口側に排ガスボイラ入口開閉部31を設け、バイパス路4の入口側にバイパス開閉部41を設けているが、これに限定されない。例えば、熱交換室32とバイパス路4との分岐部に、排ガスボイラ入口開閉部31とバイパス開閉部41とを一体で構成した開閉部を設けてもよい。例えば、熱交換室32とバイパス路4との分岐部に、排ガスボイラ入口開閉部31とバイパス開閉部41とを一体で構成した開閉部(例えば三方ダンパ等)を設けて、排ガスを排ガスボイラ2を介して排出するか、バイパス路4を介して排出するかを択一的に切り替えるか、又は両者の分配割合を調整可能としてもよい。
本実施形態のケース2において、閉状態継続判定部54は、排ガスボイラ入口開閉部31の閉状態が第1時間継続したことを判定しているが、予め複数の閾値となる時間(例えば第1閾時間値<第2閾時間値<・・・)を設定しておき、各閾値の大きさに対応して、水位仮設定部55により設定される第1番目の目標水位<第2番目の目標水位<・・・を設定してもよい。
そうすることで、エコノマイザ263内の沸騰した水の量に対応する、きめ細かな目標水位を選定することができる。
2 排ガスボイラ
21 缶体
211 水管
212 上部管寄せ
213 下部管寄せ
22 気水分離器
23 蒸気ライン
24 蒸気ヘッダ
25 水位検出部
26 給水ライン
261 給水ポンプ
262 給水制御弁
263 エコノマイザ
27 排水ライン
271 排水制御弁
3 排ガス通路
3A 排ガス入口
3B 排ガス出口
31 排ガスボイラ入口開閉部
32熱交換室
4 バイパス路
41 バイパス開閉部
5 制御部
51 開閉切換部
52 給水制御部
53 運転開始信号検出部
54 閉状態継続判定部
55 水位仮設定部
6 記憶部
Claims (4)
- ガスエンジンから排出される排ガスを流す排ガス通路と、
前記排ガス通路に配置される熱交換室と、
前記熱交換室の内部における上流側に配置され、給水ラインから供給された供給水をボイラ水として内部に貯留し、排ガスの熱を回収して蒸気を発生させる排ガスボイラと、
前記排ガスボイラに貯留されるボイラ水の水位を検出する水位検出部と、
前記熱交換室の内部における下流側に配置されると共に前記給水ラインに接続され、前記給水ラインを流通する給水を前記排ガスにより予熱するエコノマイザと、
配置前記熱交換室の入口に配置され、該熱交換室の入口を開閉する排ガスボイラ入口開閉部と、
前記熱交換室をバイパスさせて排ガスを前記熱交換室よりも下流側へ流すバイパス路と、
前記バイパス路に配置され、該バイパス路を開閉するバイパス開閉部と、
制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記水位検出部により検出される検出水位と、予め設定された目標水位設定値と、に基づいて、前記排ガスボイラへの給水を制御する給水制御部と、
前記排ガスボイラ入口開閉部の閉状態が予め設定された第1時間継続することを判定する閉状態継続判定部と、
前記閉状態継続判定部により前記排ガスボイラ入口開閉部の閉状態が前記第1時間継続したことを判定された場合に、又は前記閉状態継続判定部により前記排ガスボイラ入口開閉部の閉状態が前記第1時間継続したことを判定され、前記排ガスボイラ入口開閉部が開状態となった場合に、前記排ガスボイラの入口側にのみダンパを設けた排ガスボイラにおいて、ボイラ運転停止中に、排ガスバイパス路に排ガスをバイパスする場合に、排ガスがエコノマイザに逆流することにより、エコノマイザ内の水が沸騰した状態で、排ガスボイラ側にダンパを切り換えて排ガスボイラの運転を開始した場合、エコノマイザが満水になるまで排ガスボイラへの給水が遅れることにより、缶体内の水位が下がり、引き起こされる可能性のあるボイラトラブルを避けるため、前記目標水位設定値を予め設定された目標水位設定値よりも高い値に設定する水位仮設定部と、
を備える、ガスエンジンコージェネレーションシステム。 - ガスエンジンから排出される排ガスを流す排ガス通路と、
前記排ガス通路に配置される熱交換室と、
前記熱交換室の内部における上流側に配置され、給水ラインから供給された供給水をボイラ水として内部に貯留し、排ガスの熱を回収して蒸気を発生させる排ガスボイラと、
前記排ガスボイラに貯留されるボイラ水の水位を検出する水位検出部と、
前記熱交換室の内部における下流側に配置されると共に前記給水ラインに接続され、前記給水ラインを流通する給水を前記排ガスにより予熱するエコノマイザと、
前記熱交換室の入口に配置され、該熱交換室の入口を開閉する排ガスボイラ入口開閉部と、
前記熱交換室をバイパスさせて排ガスを前記熱交換室よりも下流側へ流すバイパス路と、
前記バイパス路に配置され、該バイパス路を開閉するバイパス開閉部と、
制御部と、
を備え
前記制御部は、
前記水位検出部により検出される検出水位と、予め設定された目標水位設定値と、に基づいて、前記排ガスボイラへの給水を制御する給水制御部と、
ガスエンジン運転開始信号を検出する運転開始信号検出部と、
前記運転開始信号検出部により、前記ガスエンジン運転開始信号を検出した後に、又は前記運転開始信号検出部により、前記ガスエンジン運転開始信号を検出し、前記排ガスボイラ入口開閉部が開状態となった場合に、前記排ガスボイラの入口側にのみダンパを設けた排ガスボイラにおいて、ボイラ運転停止中に、排ガスバイパス路に排ガスをバイパスする場合に、排ガスがエコノマイザに逆流することにより、エコノマイザ内の水が沸騰した状態で、排ガスボイラ側にダンパを切り換えて排ガスボイラの運転を開始した場合、エコノマイザが満水になるまで排ガスボイラへの給水が遅れることにより、缶体内の水位が下がり、引き起こされる可能性のあるボイラトラブルを避けるため、前記目標水位設定値を予め設定された目標水位設定値よりも高い値に設定する水位仮設定部と、
を備える、ガスエンジンコージェネレーションシステム。 - 前記水位仮設定部は、前記目標水位設定値を、予め設定された目標水位設定値よりも高い値に設定してから、予め設定された第2時間を経過した場合、前記目標水位設定値を、予め設定された目標水位設定値に戻す、請求項1又は請求項2に記載のガスエンジンコージェネレーションシステム。
- 前記排ガスボイラ入口開閉部と前記バイパス開閉部とは、一体で構成された開閉部であって、前記熱交換室と前記バイパス路との分岐部に配置される、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のガスエンジンコージェネレーションシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016104343A JP6790458B2 (ja) | 2016-05-25 | 2016-05-25 | ガスエンジンコージェネレーションシステム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2016104343A JP6790458B2 (ja) | 2016-05-25 | 2016-05-25 | ガスエンジンコージェネレーションシステム |
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JP2017211140A JP2017211140A (ja) | 2017-11-30 |
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JP2016104343A Active JP6790458B2 (ja) | 2016-05-25 | 2016-05-25 | ガスエンジンコージェネレーションシステム |
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2016
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