JP6790456B2 - 生体計測装置、及び生体計測方法 - Google Patents
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Description
ところで、生体に関して計測すべき項目は、利用者が行う活動によって異なることがある。例えば、歩数を計測する場合、利用者が睡眠しているときにまでその計測を行う必要はない。また、睡眠の深さの指標となる体動を計測する場合、利用者が起きているときにまでその計測を行う必要はない。また、計測すべき項目を、利用者が手動で指定することは、その利用者にとって負担である。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、利用者の生体に関して計測すべき項目を、その利用者が行う活動に応じて変化させることを解決課題の一つとする。
以下、本発明の生体計測装置を、腕時計型のウェアラブル機器に適用した場合について説明する。近年では、利用者がこの種のウェアラブル機器を装着した状態で日常生活を送ることも少なくない。本実施形態の生体計測装置は、そのような利用者の生体の活動を示す指標を計測する。
図1は、本実施形態に係るシステム1の構成を示す図である。
システム1は、生体計測装置10と、電子機器20とを含む。生体計測装置10と、電子機器20とは、同じ利用者によって使用される。生体計測装置10は、表示部16と、表示部16と物理的に接続された装着部30とを含む。装着部30は、帯状の部材である。生体計測装置10は、装着部30が利用者の腕に巻き付けられることで、その利用者に装着される。生体計測装置10は、電子機器20と無線により接続して、通信を行う。
利用者の活動状態は、本実施形態では、非睡眠時の活動を行う状態と、睡眠時の活動を行う状態とに大別される。図2は、非睡眠時の活動の例示として、利用者が歩行する様子を示す図である。利用者は、例えば、生体計測装置10を着用し、且つ電子機器20を携帯して、歩行する。図3は、利用者が睡眠している様子を示す図である。睡眠時の活動として、寝返りのような、利用者が無意識に行う体動を伴う活動がある。利用者は、例えば、生体計測装置10を着用し、且つ電子機器20を自身の近くに置いて、睡眠する。
以下、図2で説明したような非睡眠時の活動を行う活動状態を「第1状態」と称し、図3で説明したような睡眠時の活動を行う活動状態を「第2状態」と称する。「第1状態」の場合よりも「第2状態」の場合の方が、利用者の体動は小さく、また、単位時間当たりの体動回数は少ない。
CPU11は、生体計測装置10の各部を制御する。また、CPU11は、時刻を計る機能を有する。入力部12は、利用者からの情報の入力を受け付ける。入力部12は、例えば、ボタンやタッチセンサを含み、利用者の入力操作に応じた信号をCPU11に出力する。加速度センサ13は、生体計測装置10に作用した加速度を計測し、その計測した加速度を表す加速度データを出力する。生体計測装置10には、利用者の体動に応じた加速度が作用する。即ち、加速度データは、利用者の生体の状態を表す生体データの例示である。加速度センサ13は、例えば3軸の加速度センサで、所定の時間間隔で加速度を計測する。通信部14は、電子機器20と無線により接続して、通信を行う。通信部14は、例えば、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信を行うためのモジュールを含む。
メモリ15は、更に、歩数データ152、睡眠データ153、及びタイマーデータ154を記憶する。歩数データ152は、歩数を表すデータで、例えば所定時間における歩数を表す。睡眠データ153は、睡眠時の体動回数を表すデータで、例えば所定時間における体動回数を表す。タイマーデータ154は、タイマー処理における設定時刻を表すデータである。タイマー処理は、設定時刻が到来した場合に、その旨を利用者に報知する処理である。表示部16は、表示領域に画像を表示する。表示部16は、例えば、液晶ディスプレイを含む。報知部17は、利用者に情報を報知する。報知部17は、例えば、報知音を発する音源や、生体計測装置10を振動させるバイブレータ、発光ダイオード等の発光素子を含む。
取得部111は、加速度センサ13から出力された加速度データを取得する。取得部111は、取得した加速度データを、活動状態検出部112、計測部114、及び表示制御部115に供給する。
なお、加速度Vaの時間的な変化は、加速度Vaの移動平均によって特定されてもよい。
なお、時間TA,TBは、予め決められた長さの時間である。非睡眠時であっても、利用者が体を動かさない期間は存在するので、例えば、TB>TAの関係を満たすように決められている。
決定部113は、決定した指標を、計測部114に通知する。決定部113は、活動状態として「第1状態」が検出された場合は利用者の歩数を、「第2状態」が検出された場合は利用者の睡眠時の体動回数を、計測する指標として決定する。この決定部113によれば、計測する指標を、その利用者が行う活動に応じて変化させることができる。
Varef1>Varef3としたのは、閾値Varef3は、利用者が第1状態であるか第2状態であるかを判定するための基準である一方、閾値Varef1は、利用者が第1状態であることを前提に大きな体動を伴う活動(この例では歩行)を判定するための基準だからである。このように閾値Varef3よりも大きな閾値Varef1を採用することにより、第1状態の活動を詳細に分析することが可能となる。
また、Varef3>Varef2としたのは、閾値Varef3は、利用者が第1状態であるか第2状態であるかを判定するための基準である一方、閾値Varef2は、利用者が第2状態であることを前提に小さな体動を判定するための基準だからである。このように閾値Varef3よりも小さな閾値Varef2を採用することにより、第2状態時の活動を詳細に分析することが可能となる。
なお、閾値Varef1は本発明の第1閾値の例示であり、閾値Varef2は本発明の第2閾値の例示で、それぞれ予め決められた値である。
比較部1141は、取得部111から供給された加速度データが表す加速度Vaと、決定部113が決定した閾値とを比較する。具体的には、比較部1141は、活動状態が「第1状態」の場合は、加速度Vaと閾値Varef1とを比較し、「第2状態」の場合は、加速度Vaと閾値Varef2とを比較する。比較部1141は、加速度Vaが閾値Varef1又はVaref2を超えた場合、ハイレベルのパルスを発生させる。カウント部1142は、比較部1141が発生させたハイレベルのパルスをカウントする。カウント部1142は、「第1状態」の場合は、カウントしたパルスの数を利用者の歩数とし、メモリ15に記憶された歩数データ152を更新する。カウント部1142は、「第2状態」の場合は、カウントしたパルスの数を利用者の睡眠時の体動回数とし、メモリ15に記憶された睡眠データ153を更新する。
図7には、第1状態における歩数の計測方法が例示されている。この例では、時刻T31において、加速度Vaが閾値Varef1を超え、ピーク値を示す。この場合、比較部1141は、加速度Vaが閾値Varef1を超えた後、閾値Varef1まで低下した時刻T32に、ハイレベルのパルスを発生させる。カウント部1142は、このパルスをカウントして、歩数に「1」を加算する。また、時刻T34において、加速度Vaが閾値Varef1を超え、ピーク値を示す。この場合、比較部1141は、加速度Vaが閾値Varef1を超えた後、閾値Varef1まで低下した時刻T35に、ハイレベルのパルスを発生させる。カウント部1142は、このパルスをカウントして、歩数に「1」を加算する。
なお、この例では、加速度Vaが閾値Varef1を超えた後、閾値Varef1まで低下した時点でパルスを発生させたが、比較部1141は、加速度Vaが閾値Varef1を超えたことを検出してパルスを発生させてもよい。
なお、この例では、加速度Vaが閾値Varef2を超えた後、閾値Varef2まで低下した時点でパルスを発生させたが、比較部1141は、加速度Vaが閾値Varef2を超えたことを検出してパルスを発生させてもよい。
表示制御部115は、表示部16に画像を表示する制御を行う。表示制御部115は、利用者の生体に関する情報を表示する表示処理を行う。表示処理は、歩数データ152、又は睡眠データ153に基づいて、計測部114が計測した結果に応じた情報を表示する情報を含む。更に、表示制御部115は、現在時刻を表示させてもよい。
(B−1:利用者の生体の計測)
図9は、生体計測装置10が行う利用者の生体の計測に係る処理を示すフローチャートである。生体計測装置10は、例えば、その電源がオンされている期間、又は制御プログラム151が実行されている期間において、図9の処理を行う。
取得部111は、加速度センサ13から加速度データを取得する(ステップS1)。活動状態検出部112は、取得部111から供給された加速度データが表す加速度Vaに基づいて、利用者の活動状態を検出する(ステップS2)。
図10は、生体計測装置10が行う表示処理を示すフローチャートである。
表示制御部115は、表示指示を受け付ける(ステップS11)。表示指示は、例えば、計測部114が計測した結果に応じた情報を表示する旨の指示を示す。表示制御部115は、入力部12を介して入力された情報、又は電子機器20から通信部14を介して受信された情報に基づいて、この表示指示を受け付ける。
以上説明した表示処理により、利用者は、表示部16に表示された情報を視認し、自己の生体に関する情報を把握することができる。
図11は、生体計測装置10が行うタイマー処理を示すフローチャートである。
報知制御部116は、タイマーの時刻を設定する(ステップS21)。報知制御部116は、入力部12を介して入力された情報、又は電子機器20から通信部14を介して受信された情報に基づいて、タイマーの時刻を設定する。タイマーの時刻は、例えば、利用者が外出しようとする時刻や、起床しようとする時刻に設定される。
報知制御部116は、通信部14を介して、電子機器20からの情報の通知を受け付けたかどうかを判定する(ステップS31)。この通知の例示として、電子機器20への通話又はメッセージの着信があった旨の通知がある。報知制御部116は、電子機器20からの情報の通知を受け付けていないと判定した場合は(ステップS31;NO)、図12の処理を終了する。
なお、報知制御部116は、利用者への報知をしなかった情報については、その利用者の活動状態が「第1状態」から「第2状態」に変化した後に報知してもよい。
本発明は、上述した実施形態と異なる形態で実施することが可能である。本発明は、例えば、以下のような形態で実施することも可能である。また、以下に示す変形例は、各々を適宜に組み合わせてもよい。
<変形例1>
本発明の生体計測装置は、加速度データ以外の生体データに基づいて表示処理を行ってもよい。この生体データの例示として、利用者の脈拍数がある。また、この変形例の表示処理は、生体データに基づいて利用者の生体の状態を表示する処理を含む。
図13は、この変形例に係る生体計測装置10Aの構成を示すブロック図である。生体計測装置10Aは、生体計測装置10の構成に加え、更に脈拍センサ18を備える。脈拍センサ18は、利用者の脈拍数を計測し、その計測した脈拍数を表す脈拍データを出力する。脈拍センサ18は、例えば、生体計測装置10Aの装着時にユーザの手首に接する位置に設けられる。
なお、生体データとして、加速度データや脈拍データ以外にも、発汗量や血圧、体温等の利用者の生体の状態を表すデータが用いられてもよい。
本発明の生体計測装置は、腕時計型のウェアラブル機器以外の電子機器に適用されてもよい。本発明の生体計測装置は、例えば、表示部を備えない電子機器に適用されてもよい。このような電子機器の例示として、リストバンド型やクリップ型のウェアラブル機器がある。
図14は、この変形例に係る生体計測装置10Bの構成を示すブロック図である。生体計測装置10Bは、生体計測装置10とは異なり、表示部16、及び報知部17を備えていない。また、CPU11は、表示制御部115、及び報知制御部116を実現しない。また、メモリ15は、タイマーデータ154を記憶していない。この場合、計測部114により計測された結果のデータは、例えば、CPU11の機能により通信部14を介して電子機器20へ送信される。
活動状態検出部112は、利用者の生体データを用いないで、その利用者の活動状態を検出してもよい。例えば、利用者は、就寝時刻、及び起床時刻を、入力部12や電子機器20を用いて、生体計測装置10に予め設定しておく。そして、活動状態検出部112は、設定された就寝時刻から起床時刻に至る期間においては、利用者の活動状態を「第2状態」と検出し、それ以外の期間においては、「第1状態」と検出する。
利用者は、就寝時刻、及び起床時刻のうちの一方を、生体計測装置10に設定してもよい。就寝時刻が設定された場合は、活動状態検出部112は、その設定された就寝時刻に基づいて「第2状態」を検出し、加速度Vaに基づいて「第1状態」を検出する。起床時刻が設定された場合は、活動状態検出部112は、その設定された起床時刻に基づいて「第1状態」を検出し、加速度Vaに基づいて「第2状態」を検出する。
活動状態検出部112は、閾値Varef3に代えて、閾値Varef1、又は閾値Varef2を用いて、利用者の活動状態を検出してもよい。
活動状態検出部112は、図5で説明した時刻T11からT12に至る期間の全体を、「第2状態」と検出しなくてもよい。活動状態検出部112は、時刻T12で「第2状態」から「第1状態」に変化したと判定した場合、時刻T11からT12に至る期間に属するいずれかの時点に遡って、その時点以降を、「第1状態」と検出してもよい。同様に、活動状態検出部112は、図6で説明した時刻T21からT22に至る期間の全体を、「第1状態」と検出しなくてもよい。活動状態検出部112は、時刻T22で「第1状態」から「第2状態」に変化したと判定した場合、時刻T21からT22に至る期間に属するいずれかの時点に遡って、その時点以降を、「第2状態」と検出してもよい。
利用者の生体の活動を示す指標は、歩数や、睡眠時における体動回数に限られない。生体の活動を示す指標は、生体の活動を示すものであれば、どのようなものであってもよい。例えば、利用者の消費カロリーや、移動距離(歩行距離、走行距離)であってもよい。
さらに、指標は生体の活動を間接的に示すものであってもよい。そのような指標としては、心拍数や呼吸数が該当する。
また、決定部113は、一の活動状態に応じて、2以上の指標を決定してもよい。
利用者の活動状態は、活動に伴う利用者の体動の大小に応じて、2以上の状態に分類されればよい。例えば、非睡眠時の活動を行う状態を細分化してもよい。この場合、活動状態検出部112は、利用者が歩行中であることを示す「歩行状態」や、睡眠はしていないが利用者が静止(例えば休憩)していることを示す「静止状態」を検出してもよい。この場合、「歩行状態」を本発明の第1状態の例示、「静止状態」を本発明の第2状態の例示と把握することもできる。この場合において、決定部113は、「歩行状態」の場合は歩数、及び消費カロリーを計測項目とし、「静止状態」の場合は歩数を計測項目とせずに、消費カロリーを計測項目としてもよい。
本発明の生体計測装置のハードウェア構成は、上述したハードウェア構成に限られない。要求される機能を実現できるのであれば、生体計測装置は、どのようなハードウェア構成を有してもよい。例えば、利用者の体動を計測するセンサとして、振動センサやジャイロセンサ、圧力センサ等のセンサが用いられてもよい。
また、本発明の生体計測装置の通信相手の電子機器は、パーソナル・コンピュータ等の、スマートフォン以外の電子機器であってもよい。
Claims (7)
- 利用者の活動状態を検出する活動状態検出部と、
前記活動状態検出部が検出した前記活動状態に応じて、利用者の生体の活動を示す複数の指標のうち計測する指標を決定する決定部と、
前記利用者の生体の状態を表す生体データに基づいて、前記決定部が決定した指標についての計測を行う計測部とを備え、前記計測部は、
前記生体データの値と閾値とを比較し、前記閾値を超えた値の前記生体データに基づいて、前記決定部が決定した指標の計測を行い、
前記決定部は、
前記活動状態検出部が検出した前記活動状態に応じて、前記閾値を決定する、生体計測装置。 - 前記活動状態検出部は、
前記生体データに基づいて、前記活動状態を検出する
ことを特徴とする請求項1に記載の生体計測装置。 - 前記活動状態は、第1状態と、前記第1状態よりも前記利用者の体動が小さい第2状態とを含み、
前記決定部は、
前記活動状態検出部が前記第1状態を検出した場合は、第1閾値に決定し、前記第2状態を検出した場合は、前記第1閾値よりも小さい第2閾値に決定する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の生体計測装置。 - 前記計測部は、
前記生体データの値と閾値とを比較し、前記閾値を超えた値の前記生体データに基づいて、前記決定部が決定した指標の計測を行い、
前記決定部は、
前記活動状態検出部が検出した前記活動状態に応じて、前記閾値を決定し、
前記活動状態は、第1状態と、前記第1状態よりも前記利用者の体動が小さい第2状態とを含み、
前記決定部は、
前記活動状態検出部が前記第1状態を検出した場合は、第1閾値に決定し、前記第2状態を検出した場合は、前記第1閾値よりも小さい第2閾値に決定する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の生体計測装置。 - 外部の電子機器との通信を行う通信部と、
前記通信部を介して前記電子機器から受信した情報、又は前記計測部が計測した結果に応じた情報を表示する表示部と
を備える請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載の生体計測装置。 - 前記活動状態検出部が検出した前記活動状態に応じて、前記利用者への情報の報知の可否を制御する報知制御部
を備えることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の生体計測装置。 - 利用者の活動状態を検出し、
検出した前記活動状態に応じて、利用者の生体の活動を示す複数の指標のうち計測する指標及び閾値を決定し、
前記利用者の生体の状態を表す生体データの値と前記閾値とを比較し、前記閾値を超えた値の前記生体データに基づいて、決定した指標について計測する、
生体計測方法。
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