JP6789884B2 - エンジンの触媒冷却装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの排気通路に配設された排気浄化触媒を冷却する触媒冷却装置に関する。
従来から、液化石油ガス(以下「LPG」という。)、天然ガス(以下「CNG」という。)、都市ガス等の燃料ガスを用いたガスエンジンが知られている(例えば、特許文献1〜3を参照。)。
特許文献2に記載されているように、LPGは、常温において比較的低い圧力で液化するため、燃料容器に貯留して車両に搭載することが容易であり、また、基本構造がガソリンエンジンと大きな差がないことから車両用エンジンの燃料として広く用いられている。LPGを燃料に用いたエンジンでは、液状で貯留された燃料容器からエンジンに配設された燃料供給部に燃料を供給する燃料供給路上に、液状の燃料を気化させるための気化器(ベーパライザ)が配設され、気化した燃料ガスをエンジンに供給することが一般的に行われている。
また、特許文献3に記載されているように、CNGや都市ガスをガスエンジンに用いる場合は、ガス燃料を燃料容器としての燃料ガスボンベに高い圧力で圧縮した状態で充填し、エンジンに供給する際に燃料ガスボンベに充填されている高圧状態、例えば、200kgf/cmのガス燃料を、レギュレータによって例えば、3.5kgf/cmまで減圧してエンジンに供給する。
特開2011−127544号公報 特開2001−173520号公報 特開2000−073870号公報
上記した汎用のガスエンジンは、他の内燃機関(ガソリンエンジン)に比べ、排気温度が高く、排気通路に配設される排気浄化触媒が高温になりやすいことから、熱劣化により排気浄化性能の低下が懸念され、所定の温度以上になることを抑制することが望まれる。
本発明は、上記事実に鑑みなされたものであり、その主たる技術課題は、簡易な構成で排気通路に配設される排気浄化触媒の温度を、熱劣化が懸念される温度よりも低い状態に維持できる触媒冷却装置を提供することにある。
上記主たる技術課題を解決するため、本発明によれば、エンジンの排気浄化触媒を冷却する触媒冷却装置であって、該エンジンは、排気通路に配設された排気浄化触媒と、燃料を貯留する燃料容器と、該燃料容器から該エンジンに燃料を供給する燃料供給通路と、該燃料供給通路上に配設されたベーパライザと、を少なくとも含み、該触媒冷却装置は、触媒担体を覆い保持する内筒と、該内筒との間に隙間を形成するように覆う外筒とを含み構成された排気浄化触媒と、該排気浄化触媒の下流側の排気通路から排気ガスの一部を取り出して該排気ガスを該ベーパライザに供給する第一のバイパス通路と、該ベーパライザに排気ガスが供給されることにより生じた凝縮水を溜める凝縮水貯留部と、該凝縮水貯留部に貯留された該凝縮水を該排気浄化触媒の該隙間に供給する連通路と、該連通路に配設され該凝縮水貯留部と該隙間との連通を該排気浄化触媒の温度に応じて開放、遮断する切換弁と、該隙間を通過した該凝縮水を該排気浄化触媒の下流側の排気通路に排出する凝縮水戻り通路と、該凝縮水貯留部から該隙間を通らずに凝縮水を排気通路へ排出する第二のバイパス通路と、を少なくとも備えた触媒冷却装置が提供される。
また、本発明によれば、エンジンの排気浄化触媒を冷却する触媒冷却装置であって、該エンジンは、排気通路に配設された排気浄化触媒と、燃料を貯留する燃料容器と、該燃料容器から該エンジンに燃料を供給する燃料供給通路と、該燃料供給通路上に配設されたレギュレータと、を少なくとも含み、該触媒冷却装置は、触媒担体を覆い保持する内筒と、該内筒との間に隙間を形成するように覆う外筒とを含み構成された排気浄化触媒と、該排気浄化触媒の下流側の排気通路から排気ガスの一部を取り出して該排気ガスを該レギュレータに供給する第一のバイパス通路と、該レギュレータに排気ガスが供給されることにより生じた凝縮水を溜める凝縮水貯留部と、該凝縮水貯留部に貯留された該凝縮水を該排気浄化触媒の該隙間に供給する連通路と、該連通路に配設され該凝縮水貯留部と該隙間との連通を該排気浄化触媒の温度に応じて開放、遮断する切換弁と、該隙間を通過した該凝縮水を該排気浄化触媒の下流側の排気通路に排出する凝縮水戻り通路と、該凝縮水貯留部から該隙間を通らずに凝縮水を排気通路へ排出する第二のバイパス通路と、を少なくとも備えた触媒冷却装置が提供される。
該切換弁には排気浄化触媒の温度によって作動するサーモスタットが備えられ、排気浄化触媒の温度が所定の温度以下である場合に連通路を遮断し、所定の温度より高い場合に該連通路を開放するように該切換弁を作動させることが好ましい。さらに、該凝縮水貯留部は排気浄化触媒の上方に設置され、連通路は排気浄化触媒の上部に連通されることが好ましい。また、該排気浄化触媒の下流側の排気通路にマフラが配設され、第一のバイパス通路の排気取出し部が、排気浄化触媒とマフラとの間の排気通路に設けられ、さらに、第二のバイパス通路の排気通路への排出部が、マフラの下流側に設けられることが好ましい。
本発明の触媒冷却装置は、触媒担体を覆い保持する内筒と、該内筒との間に隙間を形成するように覆う外筒とを含み構成された排気浄化触媒と、該排気浄化触媒の下流側の排気通路から排気ガスの一部を取り出して該排気ガスをベーパライザ、又はレギュレータに供給する第一のバイパス通路と、ベーパライザ、又はレギュレータに排気ガスが供給されることにより生じた凝縮水を溜める凝縮水貯留部と、該凝縮水貯留部に貯留された該凝縮水を該排気浄化触媒の該隙間に供給する連通路と、該連通路に配設され該凝縮水貯留部と該隙間との連通を該排気浄化触媒の温度に応じて開放、遮断する切換弁と、該隙間を通過した該凝縮水を該排気浄化触媒の下流側の排気通路に排出する凝縮水戻り通路と、該凝縮水貯留部から該隙間を通らずに凝縮水を排気通路へ排出する第二のバイパス通路と、を少なくとも備えていることにより、排気ガスを利用してベーパライザ、又はレギュレータを温めるとともに、ベーパライザ、又はレギュレータを温めることによって生じた凝縮水を排気浄化触媒の冷却に利用することができる。さらに、連通路を開放、遮断する切換弁と、第二のバイパス通路が備えられていることにより、排気浄化触媒を冷却する必要がない冷態状態であっても排気ガスがベーパライザ、又はレギュレータを通過することを可能とし、ベーパライザ、レギュレータの機能を良好な状態に維持することができる。
本発明の一実施形態に係るガスエンジンの概略構成を示す図である。 図1に示すガスエンジンの凝縮水貯留部の構成を説明するための概略図である。 図1に示すガスエンジンの排気浄化触媒の構成を説明するための概略図である。 本発明の他の実施形態に係るガスエンジンの概略構成を示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明に基づいて構成されたエンジンの触媒冷却装置について、詳細に説明する。
図1には、本発明に基づいて構成された触媒冷却装置を備えたガスエンジンの一実施形態に係る概略構成が示されている。
図に示すガスエンジン1は、液化石油ガス(LPG)を燃料ガスとして燃焼運転するものであり、例えば車両用の原動機として使用される。ガスエンジン1は、エンジン本体10、吸気通路2、排気通路3、燃料供給通路5、排気浄化触媒6、マフラ7、燃料ガスボンベ8(燃料容器)、ベーパライザ9等を備えている。なお、図には一つの気筒のみを示しているが、単気筒エンジンであってもよいし、多気筒エンジンであってもよい。
エンジン本体10は、図に示すように、主たる構成部品であるシリンダブロック4を備え、シリンダブロック4の内部に形成されるシリンダ41内には、ピストン42が上下方向に摺動自在に収納されている。シリンダブロック4の上面には、シリンダ41の上方を閉塞するようにシリンダヘッドが固設され(図示は省略する。)、シリンダ41の内壁と、ピストン42の上面と、該シリンダヘッドの下面との間に燃焼室11が構成される。
燃焼室11には、該シリンダヘッドを介して吸気通路2と、排気通路3が連通され、該シリンダヘッドには、吸気通路2と燃焼室11とを連通、遮断するための吸気バルブ43、排気通路3と燃焼室11とを連通、遮断する排気バルブ44、燃焼室11に供給されたガス燃料と外気の混合気を着火するための点火プラグ45が配設される。
エンジン本体10には、コンロッド46を介してピストン42に連結されたクランクシャフト47が回転自在に支持されており、ピストン42の上下方向の往復運動を回転運動に変換して動力源として出力する。なお、上記した吸気バルブ43、排気バルブ44は、該シリンダヘッドに回転自在に支持される図示しないカムシャフトによって駆動されるものであり、クランクシャフト47の回転が該カムシャフトに伝達されることにより、所定のタイミングで開閉駆動される。
吸気通路2には、燃料ガスを供給する燃料供給通路5の一端部がベンチュリ51を介して接続されると共に、燃焼室11内に吸入される混合気の流量を制御するスロットル弁52が配設される。
燃料供給通路5の他端部は、液化した状態でLPGを貯蔵する燃料ガスボンベ8に連結され、燃料供給通路5の燃料ガスボンベ8の近傍には、燃料供給通路5に対するLPGの供給を遮断する遮断弁81が配設されている。また、燃料供給通路5上には、液状で燃料ガスボンベ8から送り出された燃料ガスを気化するためのベーパライザ9が配設されている。さらに、ベーパライザ9とベンチュリ51の間には、ベーパライザ9によって気化された燃料ガスの通過流量を制御する燃料ガス制御弁82が備えられている。
排気通路3には、上流側から下流側にかけて順に排気ガスExを浄化するための排気浄化触媒(三元触媒)6、エンジンの排気音を低減する消音機能を有するマフラ7が配設される。なお、ここでいう「上流」、「下流」とは、燃焼室11から排出された排気ガスが、排気通路3内を流れる流れの方向における「上流」、「下流」をいうものとする。
図1を参照しながらベーパライザ9についてさらに詳細に説明する。ベーパライザ9は、燃料ガスボンベ8から供給される液状のLPGを気化する機能を奏するものであり、熱伝導性に優れた内壁91(ダイアフラム)によって内部が仕切られており、燃料供給通路5を介して供給されたLPGを降圧しつつ気化させる気化部9aと、排気ガスExが供給される排気導入部9bとで構成される。ベーパライザ9の排気導入部9bと、排気浄化触媒6の下流側の排気通路3とは、第一のバイパス通路31によって接続され、排気浄化触媒6を通過した排気ガスExが第一のバイパス通路31を介して排気導入部9bに供給される。排気導入部9bの底壁には、凝縮水排出通路92が接続され、凝縮水排出通路92を介して凝縮水貯留部93に該凝縮水が供給され貯留される。なお、図ではベーパライザ9の気化部9aの構造を説明の都合上簡略化して示しており、詳細な構造については、周知技術であるためその構造については省略している。
図1、2を参照しながら、凝縮水貯留部93についてさらに詳細に説明する。凝縮水貯留部93は、ベーパライザ9の下方に配置され、上記した凝縮水排出通路92は、凝縮水貯留部93の天壁に接続されている。凝縮水貯留部93の底壁には排気浄化触媒6に該凝縮水Wを供給する連通路94が接続されている。また、凝縮水貯留部の側壁には、該底壁から所定の高さhの位置に第二のバイパス通路95の一端部が接続されている。連通路94の排気浄化触媒6に近接した位置には、切換弁96が配設されており、該切換弁96には、所定の温度に達した場合に切換え弁96を開放し、該所定の温度を下回った場合に遮断するように作用するサーモスタット(図示は省略する。)が備えられている。
第二のバイパス通路95の他端部は、排気浄化触媒6の下流側に配設されたマフラ7の更に下流側の排気通路3に接続されており、ベーパライザ9の排気導入部9b、凝縮水貯留部93を通過した排気ガスEx、及び凝縮水貯留部93にてオーバーフローした凝縮水Wが排出される。
次に、図1、3を参照しながら、該凝縮水Wが供給される排気浄化触媒6について詳細に説明する。図3(a)には、排気ガスExが流れる方向を側方から見た排気浄化触媒6の概略断面図を示す。排気浄化触媒6は三元触媒として機能する触媒担体61と、触媒担体61を覆い保持する内筒62と、内筒62との間に隙間6aを形成するように覆う外筒63とを含む触媒ケースとにより構成され、触媒担体61、内筒62、外筒63は、排気ガスの流れ方向で見た前端部、後端部で支持される。外筒63の上部には、サーモスタットを備えた切換弁96を介して連通路94が接続され、外筒63の下側には凝縮水戻り通路64の一端部が接続されている。凝縮水戻り通路64の他端部は、第二のバイパス通路95に接続され、マフラ7の下流側の排気通路3に連通されている。なお、凝縮水戻り通路64の他端部を第二のバイパス通路95に接続せずに、直接排気通路3に接続しもよい。図3(b)には、排気ガスExが流れる方向から見た排気浄化触媒6の概略断面図が示されており、該図から理解されるように、隙間6aは、触媒担体61の外周全体に形成され、連通路94を介して上方から凝縮水Wが供給されると、凝縮水Wで隙間6aが満たされ、内筒62を介して触媒担体61が冷却される。そして、触媒担体61を冷却した凝縮水Wは、凝縮水戻り通路64を介して排気通路3に戻される。なお、触媒ケースを構成する内筒62、外筒63は凝縮水Wによる腐食を防止すべくステンレスにより構成されることが好ましい。
本実施形態における触媒冷却装置は、上記した排気浄化触媒6、第一のバイパス通路31、凝縮水貯留部93、連通路94、切換弁96、凝縮水戻り通路64、第二のバイパス通路95を含んで構成される。
上記した遮断弁81、燃料ガス制御弁82、スロットル弁52、点火プラグ45は、図示しない制御手段(コントローラ)に電気的に接続されて適宜制御されるものであり、該制御手段には、図示しない種々のセンサ(アクセル開度センサ、エンジン回転数センサ、吸気通路2の吸気流量センサ、排気通路3のA/Fセンサ、排気温度センサ、排気浄化触媒温度センサ等)が接続され、適宜ガスエンジン1の制御に利用される。
本実施形態のガスエンジン1は、概ね上記したような構成を備えており、その作用について、以下に説明する。
運転者の指示により、本実施形態のガスエンジン1が始動されると、遮断弁81が開放され、燃料ガスボンベ8から燃料供給通路5に対して、液状のLPGが供給される。燃料供給通路5に供給された液状のLPGは、ベーパライザ9の気化部9aに供給されて降圧されると共に気化され、燃料ガス制御弁81の開度が制御されることによりベンチュリ51を介して吸気通路2に供給される。燃料ガス制御弁81の開度は、アクセル開度、エンジン回転数、吸気通路2の吸気流量、排気通路3のA/F等に基づいて決定され、該制御手段により制御信号が生成され、調整される。
ここで、ガスエンジン1の始動直後は、ベーパライザ9の温度が低く、燃料の気化効率が安定しないことが懸念される。その点、本実施形態では、排気通路3から第一のバイパス通路31を介してベーパライザ9の排気導入部9bに高温の排気ガスExが供給されるため、エンジンの始動直後からベーパライザ9を通過する液状のLPGの温度上昇が図られ、気化が促進される。よって、燃料ガス制御弁82による燃料ガスの供給量の制御性も優れたものとなり、ガスエンジン1の運転も速やかに安定したものとなる。そして、ベーパライザ9の排気導入部9bに導入された排気ガスExは、熱交換により冷却され、排気ガスExに含まれる水分が凝縮して凝縮水となり、凝縮水排出通路92を通じて凝縮水貯留部93に排出され溜められる。
エンジンの始動直後は、排気浄化触媒6の温度も低く、触媒として良好に機能させるためには一定の温度範囲(例えば400℃〜600℃程度)まで上昇させる必要がある。上記したように、連通路94に配設された切換弁96にはサーモスタットが内蔵されており、該サーモスタットは、排気浄化触媒6の温度が当該温度範囲以下にある場合には、切換弁96が開放されないように設定されている。そのため、切換弁96が開放されずに連通路94を遮断している間は、凝縮水貯留部93に凝縮水Wが貯留されたままとなる。ここで、図2に示すように、凝縮水理貯留部93の側壁には、底壁から所定の高さhの位置に第二のバイパス通路95が接続されており、貯留された凝縮水Wの量が高さhに達した場合は、第二のバイパス通路95から排出され、マフラ7の下流側の排気通路3に排出される。
上述したように、一般的なガスエンジンは、ガソリンエンジン等の排気温度に比べて高く(例えば、定格運転時の排気温度で約750℃)、運転状態によっては、排気浄化触媒6の温度が上記した一定の温度範囲を超えて、排気浄化触媒6の耐久性に影響を及ぼすことが懸念される。そこで、本実施形態においては、排気浄化触媒6の温度が、熱劣化が懸念される温度(例えば700℃以上)となった場合に、切換弁96に備えられたサーモスタットの作用により切換弁96が開放され、凝縮水貯留部93から排気浄化触媒6の隙間6aに凝縮水Wが供給される。凝縮水Wが供給されることにより排気浄化触媒6の温度が700℃よりも低い温度に低下すると、該サーモスタットの作用により、切換弁96が遮断され、凝縮水Wの供給が停止される。このような切換弁96の動作により、排気浄化触媒6の温度が、触媒として良好に機能し且つ耐久性に影響を及ぼさない温度範囲に維持される。
本実施形態では、凝縮水貯留部93が排気浄化触媒6のよりも高い位置、すなわち上方に設置され、連通路94は排気浄化触媒6の上部に連通される構成としている。これにより、連通路94に配設された切換弁96がサーモスタットの作用により開放されることにより、重力によって凝縮水Wを排気浄化触媒6に供給することができ、格別な駆動源を搭載することなく排気浄化触媒6を冷却することが実現される。
また、本実施形態では、ベーパライザ9に排気ガスExを導入する第一のバイパス通路31が排気浄化触媒6の下流側で且つマフラ7の上流側の排気通路3に接続され、凝縮水貯留部93に接続された第二のバイパス通路95はマフラ7の下流側の排気通路3に接続されている。マフラ7の上流側の排気通路3と、大気開放されているマフラ7の下流側の排気通路3との間には、マフラ7の排気抵抗が存在することにより圧力差が発生し、第一のバイパス通路31を介してベーパライザ9に排気ガスExを供給することができ、第二のバイパス通路95を介して凝縮水貯留部93を通過する排気ガスExやオーバーフローした凝縮水Wを、逆流させることなく、効率よく排気通路3に排出することができる。さらに、オーバーフローした凝縮水Wを直接外部に捨てることなく、排気通路3に戻していることから、排気ガスの熱で凝縮水Wを気化させて排出することができ、外部環境が凝縮水Wで汚損されることが抑制される。
上述した実施形態では、LPGを燃料ガスとしたガスエンジンに本発明の技術思想を適用した例を示したが、本発明の技術思想は、LPGを燃料ガスとするガスエンジンに限定されず、CNGや都市ガスを燃料ガスとするガスエンジンにも適用することができる。
図4を参照しながら、CNGを燃料ガスとするガスエンジンに本発明の技術思想を適用した他の実施形態について説明する。なお、当該他の実施形態を説明するに当たり、図1に基づいて説明したガスエンジンと主要構成は略同一であるため、共通する構成には同一の番号を付し、異なる番号を付した相違点について主に説明するものとする。
CNGを燃料ガスとするガスエンジン100は、LPGに比して高い圧力で燃料ガスが圧縮され充填された燃料ガスボンベ80(燃料容器)を備えている。吸気通路2には、燃料ガスを供給する燃料供給通路5の一端部が接続されると共に、他端部は、燃料ガスボンベ80に連結され、燃料供給通路5の燃料ガスボンベ80の近傍には、燃料供給通路5に対するCNGの供給を遮断する遮断弁81が配設されている。また、燃料供給通路5上には、燃料ガスボンベ80から送り出された高圧の燃料ガスを減圧するためのレギュレータ90が配設されている。
レギュレータ90は、燃料ガスボンベ80から供給される高圧のCNGを減圧する機能を奏するものであり、熱伝導性に優れた内壁91(ダイアフラム)によって仕切られており、燃料供給通路5を介して供給されたCNGを減圧する減圧部90aと、排気ガスExが供給される排気導入部90bとで構成される。レギュレータ90の排気導入部90bと、排気浄化触媒6の下流側の排気通路3とは、第一のバイパス通路31によって接続され、排気浄化触媒6を通過した排気ガスExが第一のバイパス通路31を介して排気導入部90bに供給される。排気導入部90bの底壁には、凝縮水排出通路92が接続され、凝縮水排出通路92を介して凝縮水貯留部93に該凝縮水Wが供給される。なお、レギュレータ90の減圧部90aの構造は周知技術であるため、図ではその詳細な構造については省略している。
ガスエンジン100が始動されると、遮断弁81が開放され、高圧の燃料ガス(例えば、200kgf/cm)がレギュレータ90の減圧部90aに送られる。減圧部90aに送られた燃料ガスは、その圧力が減圧部90aにて減圧され、例えば、3.5kgf/cm程度に低下させられる。減圧された燃料ガスは、燃料供給通路5上に配設された燃料ガス制御弁82によって運転状態に応じた量に調整され、吸気通路2に供給される。
燃料ガスボンベ80から供給された燃料ガスがレギュレータ90によって減圧される際、レギュレータ90の前後における圧力差が大きいことから、断熱膨張の影響でレギュレータ90の温度が低下する。レギュレータ90の温度が低下すると、レギュレータ90を通過してガスエンジン100の吸気通路2に供給される燃料ガスの流量に影響を及ぼすことになり、その結果、ガスエンジン100の運転を不安定にする虞がある。その点、本実施形態では、第一のバイパス通路31を介してレギュレータ90の排気導入部90bに温度が高い排気ガスが導入され、レギュレータ90が加熱されて燃料ガスが温められ、吸気通路2に供給される燃料ガスの流量が安定する。
レギュレータ90の排気導入部90bに供給された排気ガスExの一部は、レギュレータ90において熱交換されることによって凝縮水Wとなり、凝縮水排出路92を介して凝縮水貯留部93に排出され、貯留される。そして、凝縮水貯留部93に貯留された凝縮水Wは、図1に基づいて説明したガスエンジン1と同様の作用により、排気浄化触媒6の冷却に用いられ、同様の作用効果を奏することができる。
本発明は、図1、図4に基づいて説明した上記実施形態に限定されず、本発明の技術的範囲に含まれる限り、種々の変形例を想定することができる。例えば、上記した実施形態では、凝縮水貯留部93から排気浄化触媒6に凝縮水Wを供給する連通路94にサーモスタットを備えた切換弁96を設け、サーモスタットの作用により連通路の開放、遮断を実施したが、本発明はこれに限定されず、例えば排気浄化触媒6に触媒温度センサを設け、該触媒温度センサによって検出される触媒担体61の温度に基づいて電気的に作動する切換弁を配設することもできる。
また、上記した実施形態では、排気浄化触媒に搭載される触媒担体61が三元触媒である例を示したが、本発明はこれに限定されず、他の排気浄化触媒(酸化触媒、NOx触媒等)を搭載したエンジンに適用することができる。
上記した実施形態では、第一のバイパス通路31を介して、常に排気ガスExをベーパライザ9、又はレギュレータ90に供給するようにしたが、本発明はこれに限定されず、第一のバイパス通路31上に開閉弁を設け、ベーパライザ9、又はレギュレータ90、排気浄化触媒6の温度状態に応じて、第一のバイパス通路31を通過する排気ガスの量を調整する構成としてもよい。
さらに、上記した実施形態では、ベーパライザ9、又はレギュレータ90と、凝縮水貯留部93とを別体で構成し、凝縮水排出通路92を介して凝縮水Wを凝縮水貯留部93に貯留させるように構成したが、本発明はこれに限定されず、ベーパライザ9、又はレギュレータ90と、凝縮水貯留部93とを一体的に構成するようにしてもよい。
1:ガスエンジン
2:吸気通路
3:排気通路
4:シリンダブロック
5:燃料供給通路
6:排気浄化触媒
7:マフラ
8、80:燃料ガスボンベ(燃料容器)
9:ベーパライザ
10:エンジン本体
11:燃焼室
31:第一のバイパス通路
41:シリンダ
42:ピストン
43:吸気バルブ
44:排気バルブ
45:点火プラグ
46:コンロッド
47:クランクシャフト
51:ベンチュリ
52:スロットル弁
6a:隙間
61:触媒担体
62:内筒
63:外筒
64:凝縮水戻り通路
81:遮断弁
82:燃料ガス制御弁
90:レギュレータ
9a:気化部
9b:排気導入部
90a:減圧部
90b:排気導入部
91:内壁(ダイアフラム)
92:凝縮水排出通路
93:凝縮水貯留部
94:連通路
95:第二のバイパス通路
96:切換弁

Claims (5)

  1. エンジンの排気浄化触媒を冷却する触媒冷却装置であって、
    該エンジンは、排気通路に配設された排気浄化触媒と、燃料を貯留する燃料容器と、該燃料容器から該エンジンに燃料を供給する燃料供給通路と、該燃料供給通路上に配設されたベーパライザと、を少なくとも含み、
    該触媒冷却装置は、
    触媒担体を覆い保持する内筒と、該内筒との間に隙間を形成するように覆う外筒とを含み構成された排気浄化触媒と、
    該排気浄化触媒の下流側の排気通路から排気ガスの一部を取り出して該排気ガスを該ベーパライザに供給する第一のバイパス通路と、
    該ベーパライザに排気ガスが供給されることにより生じた凝縮水を溜める凝縮水貯留部と、
    該凝縮水貯留部に貯留された該凝縮水を該排気浄化触媒の該隙間に供給する連通路と、
    該連通路に配設され該凝縮水貯留部と該隙間との連通を該排気浄化触媒の温度に応じて開放、遮断する切換弁と、
    該隙間を通過した該凝縮水を該排気浄化触媒の下流側の排気通路に排出する凝縮水戻り通路と、
    該凝縮水貯留部から該隙間を通らずに凝縮水を排気通路へ排出する第二のバイパス通路と、を少なくとも備えた触媒冷却装置。
  2. エンジンの排気浄化触媒を冷却する触媒冷却装置であって、
    該エンジンは、排気通路に配設された排気浄化触媒と、燃料を貯留する燃料容器と、該燃料容器から該エンジンに燃料を供給する燃料供給通路と、該燃料供給通路上に配設されたレギュレータと、を少なくとも含み、
    該触媒冷却装置は、
    触媒担体を覆い保持する内筒と、該内筒との間に隙間を形成するように覆う外筒とを含み構成された排気浄化触媒と、
    該排気浄化触媒の下流側の排気通路から排気ガスの一部を取り出して該排気ガスを該レギュレータに供給する第一のバイパス通路と、
    該レギュレータに排気ガスが供給されることにより生じた凝縮水を溜める凝縮水貯留部と、
    該凝縮水貯留部に貯留された該凝縮水を該排気浄化触媒の該隙間に供給する連通路と、
    該連通路に配設され該凝縮水貯留部と該隙間との連通を該排気浄化触媒の温度に応じて開放、遮断する切換弁と、
    該隙間を通過した該凝縮水を該排気浄化触媒の下流側の排気通路に排出する凝縮水戻り通路と、
    該凝縮水貯留部から該隙間を通らずに凝縮水を排気通路へ排出する第二のバイパス通路と、を少なくとも備えた触媒冷却装置。
  3. 該切換弁には排気浄化触媒の温度によって作動するサーモスタットが備えられ、該排気浄化触媒の温度が所定の温度以下である場合に該連通路を遮断し、該所定の温度より高い場合に該連通路を開放するように該切換弁を作動させる請求項1、又は2に記載の触媒冷却装置。
  4. 該凝縮水貯留部は該排気浄化触媒の上方に設置され、該連通路は該排気浄化触媒の上部に連通される請求項1乃至3のいずれかに記載の触媒冷却装置。
  5. 該排気浄化触媒の下流側の排気通路にマフラが配設され、該第一のバイパス通路の排気取出し部が、該排気浄化触媒と該マフラとの間の排気通路に設けられ、さらに、該第二のバイパス通路の排気通路への排出部が、該マフラの下流側に設けられる請求項1乃至4のいずれかに記載された触媒冷却装置。
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