JP6783445B2 - 食物アレルギーの検査方法及び検査用キット - Google Patents
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Description
本発明者らは、さらに検討を重ねた結果、PGD2の代謝産物であるtetranor-PGDMは、尿に排出されて安定的に検出することができ、その尿中の濃度が生体に存在する肥満細胞数と相関性を示し、したがってアレルギーの発症リスクや重篤度とも相関性を示すことを見出した。食物アレルギーの治療薬を投与して症状が改善されると、それに伴って尿中のtetranor-PGDM量も減少することを確認した。さらに、食物アレルギーによるtetranor-PGDM量の上昇は、アレルギー刺激がなくなっても一定期間維持されるため、発症後しばらくしても検査ができることを確認した。
加えて、プロスタグランジンE2(PGE2)の代謝産物であるtetranor-PGEMも尿検体で測定することができ、tetranor-PGDMとtetranor-PGEMの濃度変化のパターンを測定することにより、食物アレルギーを、他の炎症疾患と識別できることも見出し、本発明を完成するに至った。
〔1〕被検者における食物アレルギーの検査方法であって、
前記被検者の尿中のtetranor-PGDM量を測定する工程を含む、方法;
〔2〕前記tetranor-PGDM量が多いほど、食物アレルギーの症状が重篤である若しくは重篤になった、又は、食物アレルギーを発症するリスクが高い若しくは高くなったと評価する、上記〔1〕に記載の方法;
〔3〕さらに、前記被検者の尿中のtetranor-PGEM量を測定する工程を含む、上記〔1〕又は〔2〕に記載の方法;
〔4〕前記tetranor-PGDM量が一定期間上昇し、前記tetranor-PGEM量が一過性に上昇する場合に、他の炎症性疾患ではなく食物アレルギーであると判断する、上記〔3〕に記載の方法;
〔5〕食物アレルギーの治療法又は治療薬の評価に用いられる、上記〔1〕から〔4〕のいずれか1項に記載の方法;
〔6〕減感作療法のために用いられる、上記〔5〕に記載の方法;
〔7〕前記tetranor-PGDM量及び/又はtetranor-PGEM量の測定を、質量分析装置またはイムノアッセイで行う、上記〔1〕から〔6〕のいずれか1項に記載の方法;
〔8〕前記被検者の尿中に、重水素化tetranor-PGDM及び/又は重水素化tetranor-PGEMを内部標準として加える前処理工程を含み、前記tetranor-PGDM量及び/又はtetranor-PGEM量の測定を、質量分析装置で行う、上記〔7〕に記載の方法;
〔9〕食物アレルギーにおける肥満細胞の活性化を評価することを特徴とする、上記〔1〕から〔8〕のいずれか1項に記載の方法;
〔10〕以下の(i)又は(ii)を含む、食物アレルギーの尿検体検査用キット:
(i)抗tetranor-PGDM抗体;
(ii)抗tetranor-PGDM抗体、及び重水素化tetranor-PGDM;
〔11〕さらに、以下のいずれかを含む、上記〔9〕に記載の食物アレルギーの尿検体検査用キット:
(i)抗tetranor-PGEM抗体;
(ii)抗tetranor-PGEM抗体、及び重水素化tetranor-PGEM;
〔12〕食物アレルギーにおける肥満細胞の活性化を評価することを特徴とする、上記〔10〕又は〔11〕に記載の食物アレルギーの尿検体検査用キット;
〔13〕抗tetranor-PGDM抗体を含む、食物アレルギーの尿検体検査用スティック;
〔14〕さらに抗tetranor-PGEM抗体を含む、上記〔13〕に記載の食物アレルギー又は肥満細胞の活性化の尿検体検査用スティック;
〔15〕食物アレルギーにおける肥満細胞の活性化を評価することを特徴とする、上記〔13〕又は〔14〕に記載の尿検体検査用スティック;
〔16〕食物アレルギーマーカーとしての、尿中tetranor-PGDM又は尿中tetranor-PGEMのin vitroでの使用;及び
〔17〕食物アレルギーにおける肥満細胞活性化マーカーとしての、尿中tetranor-PGDM又は尿中tetranor-PGEMのin vitroでの使用
に関する。
本発明に係る検査方法は、採血等の医療技術を必要としないので、本発明に係る検査用キットや検査用スティックを用いて家庭でも行うことができる。
さらに、本発明に係る検査方法において、尿検体中のtetranor-PGEM量の測定も行えば、他の炎症性疾患と食物アレルギーとを鑑別することもできる。
本発明に係る食物アレルギーの検査方法は、被検者の尿中のtetranor-PGDM量を測定する工程を含む。tetranor-PGDM(9α-hydroxy-11,15-dioxo-13,14-dihydro-2,3,4,5-tetranor-prostan-1,20-dioic acid)は、PGD2の代謝産物である。実施例に示すとおり、尿中tetranor-PGDM量は、食物アレルギーの症状の重篤度の上昇や組織中の肥満細胞の数及び活性化に伴って上昇し、食物アレルギーの治療薬投与による症状の抑制に伴って低下する。したがって、尿中tetranor-PGDM量を測定すれば、食物アレルギーの有無だけでなく、その重篤度も評価することができる。また、食物アレルギーを有する人の尿中では、抗原刺激を行わなくてもtetranor-PGDM濃度が高い。したがって、食物アレルギーを発症していない人の尿中tetranor PGDM量を測定して、食物アレルギーの発症リスクを評価することもできる。
ELISA法では、ペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ等の酵素、RIA法では、125I、131I、35S、3H等の放射性物質、FPIA法では、フルオレセインイソチオシアネート、ローダミン、ダンシルクロリド、フィコエリトリン、テトラメチルローダミンイソチオシアネート、近赤外蛍光材料等の蛍光物質、CLIA法では、ルシフェラーゼ、ルシフェリン、エクオリン等の発光物質で標識した抗体が用いられる。その他、金コロイド、量子ドットなどのナノ粒子で標識した抗体を検出することもできる。
また、イムノアッセイでは、抗tetranor-PGDM抗体をビオチンで標識し、酵素等で標識したアビジン又はストレプトアビジンを結合させて検出することもできる。
酵素基質は、酵素がペルオキシダーゼの場合、3,3'−diaminobenzidine(DAB)、3,3'5,5'−tetramethylbenzidine(TMB)、o−phenylenediamine(OPD)等を用いることができ、アルカリホスファターゼの場合、p−nitropheny phosphate(NPP)等を用いることができる。
抗tetranor-PGDM抗体は、既存の抗体を用いてもよい。
また、実施例に示すとおり、尿中tetranor-PGEM量も、他の炎症性疾患では、食物アレルギーとは異なる挙動を示す。したがって、尿中tetranor-PGDM量と尿中tetranor-PEGM量を両方測定することにより、より精度の高い類症鑑別を行うことができる。
一方、デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)の経口投与により作製したマウスの大腸炎モデルでは、尿中tetranor-PGDM量は一過性に上昇してすぐに低下するが、tetranor-PGEM量は急激に上昇しその後も高い値が維持される。DSS腸炎モデルでは、好中球やマクロファージを介した炎症が生じることが知られている。トリニトロベンゼンスルホン酸(TNBS)で誘導したマウスの潰瘍性大腸炎モデルでは、尿中tetranor-PGDM量及び尿中tetranor-PGEM量のいずれも、一過性に上昇してすぐに低下する。アレルギー性気管支炎モデルマウスでは、尿中tetranor-PGDM量は一過性に上昇してすぐに低下し、尿中tetranor-PGEM量はほとんど変化しない。喘息に見られる気道炎や気管支炎は、好酸球を介して生じる炎症であることが知られている。アレルギー性皮膚炎モデルマウスでは、尿中tetranor-PGDM量及び尿中tetranor-PGEM量のいずれも上昇し、比較的長期間維持される。
本明細書において「肥満細胞の活性化」とは、肥満細胞の数の増大や、脱顆粒の増加を意味する。後述する実施例に示されるとおり、尿中tetranor-PGDM量は、肥満細胞の増加に伴って上昇し、脱顆粒抑制下では減少する。また、尿中tetranor-PGEM量も、肥満細胞の増加に伴って上昇する。よって、尿中tetranor-PGDM量及び尿中tetranor-PGEM量を指標として、肥満細胞の活性化を評価することができる。
例えば、アレルギー性鼻炎は肥満細胞欠損マウスでは症状が生じる一方、食物アレルギーは肥満細胞欠損マウスではほとんど症状が出ないことが知られているなど、食物アレルギーは、肥満細胞依存性が高く、肥満細胞数の増加がその発症と進行に重要であることが知られている。この食物アレルギーに特有の肥満細胞(特に消化管粘膜型の肥満細胞)の活性化を検出する方法としては、これまでに血中のヒスタミン濃度を測定する方法しかなかったが、血中ヒスタミンは15分で消失するため、事実上肥満細胞の活性化を検出する方法は存在しなかった。
本発明に係る食物アレルギーの検査用キットは、上述した検査方法を使用して食物アレルギーの検査を行うためのキットであり、抗tetranor-PGDM抗体を含む。
本発明の検査用キットは、抗tetranor-PGDM抗体を利用するイムノアッセイによって、tetranor-PGDM量を測定するために必要な試薬及び装置を含む。
捕捉用抗体と標識抗体は、異なるエピトープを認識する。
このようなキットでは、まず、マイクロタイタープレートに捕捉用抗体を固定し、ここに尿サンプルを適宜希釈して添加した後インキュベートし、サンプルを除去して洗浄する。次に、標識した抗体を添加した後インキュベートし、基質を加えて発色させる。マイクロタイタープレートリーダー等を用いて発色を測定することにより、tetranor-PGDM量を求めることができる。
捕捉用抗体と一次抗体は、異なるエピトープを認識する。
このようなキットでは、まず、マイクロタイタープレートに捕捉用抗体を固定し、ここに尿サンプルを適宜希釈して添加した後インキュベートし、サンプルを除去して洗浄する。続いて、一次抗体を添加してインキュベート及び洗浄を行い、さらに酵素標識した二次抗体を添加してインキュベートを行った後、基質を加えて発色させる。マイクロタイタープレートリーダー等を用いて発色を測定することにより、tetranor-PGDM量を求めることができる。二次抗体を用いることにより、反応が増幅され検出感度を高めることができる。
検査用キットには、内部標準として使用する重水素化tetranor-PGDMが備えられていてもよい。重水素化tetranor-PGDMは、tetranor-PGDMの重水素標識体であり、これらを内部標準とすることにより、尿中のtetranor-PGDM量を質量分析計で測定する際、分析毎の抽出効率およびイオン化効率を補正することができる。重水素化tetranor-PGDMとしては、例えば、tetranor-PGDM-d6、tetranor-PGDM-d4、tetranor-PGDM-d8が挙げられる。
その場合、内部標準として使用する重水素化tetranor-PGEMが備えられていてもよい。重水素化tetranor-PGEMは、tetranor-PGEMの重水素標識体であり、これらを内部標準とすることにより、尿中のtetranor-PGEM量を質量分析計で測定する際、分析毎の抽出効率およびイオン化効率を補正することができる。重水素化tetranor-PGDMとしては、例えば、tetranor-PGEM-d6、tetranor-PGEM-d4、tetranor-PGEM-d8が挙げられる。
本発明に係る食物アレルギーの検査用スティックは、上述した検査方法を使用して食物アレルギーの検査を行うためのスティック状の検査薬であり、尿検体中のtetranor-PGDM量が色のついたラインなどで可視化されるものをいう。検査用スティックは、公知のものを用いることができるが、例えば、例えばイムノクロマト法を利用することができ、金コロイドなどで標識した第1の抗tetranor-PGDM抗体が格納された抗体格納部と、tetranor-PGDMの別のエピトープを認識する第2の抗tetranor-PGDM抗体をセルロース膜などにライン状に固定した判定部が細い溝でつながれた構成とすることができる。かかるスティックに尿検体を添加すると、抗体格納部で標識抗体とtetranor-PGDMが結合してtetranor-PGDM−標識抗体複合体となり、当該複合体が毛細管現象により溝を通って判定部に移動する。当該複合体が固定された第2の抗tetranor-PGDM抗体に捕捉されると、金コロイドのプラズモン効果により、赤色のラインが判定部に出現する。
本明細書において、「食物アレルギーマーカー」とは、その量が、食物アレルギーの発症リスクやその症状の重篤度、予後の指標となる物質をいう。また、「食物アレルギーにおける肥満細胞活性化マーカー」とは、その量が、食物アレルギーにおける肥満細胞の活性化の有無や程度の指標となる物質をいう。
食物アレルギーマーカー又は食物アレルギーにおける肥満細胞活性化マーカーとして尿中tetranor-PGDM又は尿中tetranor-PGEMをin vitroで使用するためには、本発明に係る食物アレルギーの検査方法について説明したとおり、尿中tetranor-PGDM量又は尿中tetranor-PGEM量を測定すればよい。尿中tetranor-PGDM量又は尿中tetranor-PGEM量の変化を経時的に測定して、そのパターンから、食物アレルギーの発症リスクやその症状の重篤度、予後、及び肥満細胞活性化の有無や程度を推測することも有効である。
1.材料および方法
(1)オボアルブミン(OVA)誘導性食物アレルギーモデルマウスの作製
モデル作製:野生型のBALB/cマウス(6−8週齢、雌)にOVA(50μg)を2週間隔で2回腹腔内投与することで感作し、その2週間後からOVA(10 mg)を2日おきに計10回経口投与した。コントロールとして、OVAで感作したマウスに生理食塩水を2日おきに計10回経口投与した。
投薬治療:上記の方法によりOVAで感作したマウスに、OVAを経口投与する期間、デキサメタゾン(2 mg/kg)またはクロモグリク酸ナトリウム(300μg/マウス)を毎日腹腔内投与した。
症状評価:OVA投与後1時間の間に下痢を発症したマウスの匹数を百分率で評価した。
肥満細胞数:腸管組織のパラフィン切片を作製し、クロロアセテートエステラーゼ(CAE)染色で赤桃色に染まる肥満細胞数を顕微鏡下で計測した。
尿採取:代謝ケージを用いてOVAまたは生理食塩水経口投与後24時間の尿を採取した。
モデル作製:野生型のC57BL/6 マウス(6−8週齢、雌)に2% DSSを自由飲水により7日間摂取させることで大腸炎を発症させた。水道水を同じ期間自由引水させたマウスをコントロールとして用いた。
症状評価:試験期間中(10日間)、マウスの体重およびDisease activity index (DAI)を毎日測定した。DAIは以下の通りに定義した。0点:正常便、1点:軟便、2点:重度軟便、3点:水溶性下痢、4点:出血性下痢
尿採取:代謝ケージを用いて24時間尿を2日おきに採取した。
モデル作製:野生型のC57BL/6 マウス(6−8週齢、雌)に2.5% TNBSを直腸内投与し、大腸炎を誘導した。コントロールとして、溶媒(50%エタノール)をマウスに結腸内投与した。
症状評価:TNBS投与後10日間、マウスの体重を毎日測定した。
結腸の長さ:TNBS投与3日後と10日後にマウスを安楽殺し、結腸の長さを測定した。
尿採取:代謝ケージを用いて24時間尿を2日おきに採取した。
モデル作製:野生型のBALB/cマウス(6−8週齢、雌)にOVA(50μg)を2週間隔で2回腹腔内投与することで感作し、その2週間後からOVA(150μg)を2日おきに計10回経鼻投与した。コントロールとして、OVAで感作したマウスに生理食塩水を2日おきに計10回経鼻投与した。
症状評価:10回目のOVA経鼻投与の24時間後にマウスを安楽殺し、肺を摘出した。肺組織のパラフィン切片を作製し、H&E染色後、病理組織学的に評価した。
尿採取:代謝ケージを用いてOVAまたは生理食塩水経鼻投与後24時間の尿を採取した。
モデル作製:野生型のBALB/cマウス(6−8週齢、雌)の耳介に抗DNP抗体(1.25μg)を皮内投与することで感作し、その24時間後に0.2% ジニトロフルオロベンゼン(DNFB)を耳介に塗布して皮膚炎を誘導した。
症状評価:DNFBによる刺激後、30分、1時間、3時間、6時間、1−10日に耳介の厚さを測定し、刺激前との厚みの差を耳の浮腫とした。
尿採取:代謝ケージを用いて24時間尿を2日おきに採取した。
ヒト化マウス作製:腸免疫不全マウスであるNOGマウス(6−8週齢、雌)にヒト肥満細胞株であるLAD2細胞(5×104または5×105)を静脈内注射することで肥満細胞特異的ヒト化マウスを作製した。コントロールとして、マウスの骨髄由来肥満細胞(BMMC)を静脈内注射した。肥満細胞生着評価:肥満細胞移植の2週間後にマウスを安楽殺し、CAE染色により結腸および肺の肥満細胞数を移植前のマウスと比較した。
尿採取:代謝ケージを用いて24時間尿を移植後1、3、7、14、21日に採取した。
採取したマウスの尿100μlに、内部標準としてtetranor-PGDMおよびtetranor-PGEMの重水素標識体であるtetranor-PGDM-d6およびtetranor-PGEM-d6を5 ngを混合した。精製水で容量を1 mlとし、塩酸でpHを3に調整した。エタノールおよび精製水で平衡化したSep-Pak Vac C18カートリッジに調整した尿を注入し、10%アセトニトリル溶液6 mlおよびヘキサン6 mlで洗浄後、酢酸エチル3 mlで溶出させ、窒素気流化で乾固した。残渣を10%アセトニトリル溶液100μlに溶解し、測定サンプルとした。
前処理後の尿サンプルを用いて、高速液体クロマトグラフィータンデム質量分析装置(HPLC-MS/MS)によりtetranor-PGDMおよびtetranor-PGEMを測定した。HPLC装置として、Prominence system(システムコントローラーCBM-20A、送液ユニットLC-20AD2台、カラムオーブンCTO-20A、冷却機能付きオートサンプラーSIL20AC、島津製作所)、分離カラムにはInertsilODS-3、内径2.1 mm×長さ150 mm(GLサイエンス社)を使用し、移動相は0.02%酢酸とアセトニトリルの濃度勾配で流速は0.4 ml/minとした。カラムオーブンは37℃、オートサンプラーは4℃に設定した。MS/MS部はエレクトロスプレーイオン化をイオン源とする3連四重極型質量分析装置(LCMS-8030、島津製作所)を用いた。定量法としてMRM(Multiple Reaction Monitoring)法を用いた。tetranor-PGDM(質量数328)およびtetranor-PGEM(質量数328)の検出は、生成したプリカーサーイオンm/z(質量数÷電荷)327のイオンをさらに衝突誘起解離(CID)によって分解し、生成するプロダクトイオンm/z 309を用いて行った。内部標準tetranor-PGDM-d6(質量数334)およびtetranor-PGEM-d6(質量数334)の検出は、生成したプリカーサーイオンm/z(質量数÷電荷)333のイオンをさらにCIDによって分解し、生成するプロダクトイオンm/z 315を用いて行った。tetranor-PGDMとtetranor-PGEMは、化学構造が非常に類似しているため、プリカーサーイオンおよびプロダクトイオンのm/zが同じである。そこでHPLCによる保持時間の違いにより両者を区別した。データ解析はMS/MSに付属するソフトウェア LabSolutions LCMS Ver. 5.53を用いて行った。作成されたマスクロマトグラムから、tetranor-PGDMまたはtetranor-PGEM由来のピークについて面積計算を行い、標準資料を用いて作製した検量線より各ピークの定量を行った。定量の際には、分析毎の抽出効率およびイオン化効率を補正するために内部標準として導入したtetranor-PGDM-d6またはtetranor-PGEM-d6由来のピークの面積値を用いて補正を行った。尿中tetranor-PGDMおよびtetranor-PGEM量は、尿中クレアチニン濃度で補正し、ng/mg Creatinineで表記した。尿中クレアチニン濃度は測定キット(ラボアッセイ クレアチニン、和光純薬)により定量した。
(1)アレルギー症状の程度と肥満細胞の相関
図1に、食物アレルギーモデルマウスの下痢発症頻度(左:n=10)と、結腸組織中の肥満細胞数(右:n=4)を示す。抗原刺激に比例して下痢発症頻度が高くなり、結腸組織中の肥満細胞数が増加した。
図2に、食物アレルギーモデルマウスの尿中tetranor-PGDM及びtetranor-PGEMの推移を示す。tetranor-PGDMは抗原刺激の回数に伴って上昇することがわかった(左:n=10)。一方でtetranor-PGEMは、抗原刺激開始後一過性に上昇したあとすぐに低下することがわかった(右:n=10)。
図3に、抗原刺激の中止後一定期間の尿中tetranor-PGDM及びtetranor-PGEMの推移を示す。尿中PGDM濃度は、減少傾向はあるものの刺激中止後3週間は有意に高い値で排泄されていた(上:n=7)。一方でPGEMは刺激終了後すぐに減少することが分かった(下:n=7)。
図4に、OVA経口投与期間中クロモグリク酸ナトリウム(cromolyn)を1日1回、1匹当たり300μg腹腔内投与したときの、尿中tetranor-PGDMの変動を示す。cromolynは、肥満細胞の細胞膜を安定化させて脱顆粒を抑制する。cromolynの投与は、OVA誘発性の食物アレルギー症状を抑え(左:n=5)、尿中に排泄されるtetranor-PGDMの量を有意に減少させた(右:n=5)。
図5に、アレルギー性疾患の治療に用いられるステロイド系抗炎症薬デキサメタゾン(DEX)を1日1回、体重1kg当たり2mg腹腔内投与したときの、尿中tetranor-PGDMの変動を示す。DEXの投与は、OVA誘発性の食物アレルギー症状を抑え(左:n=5)、同時に、尿中に排泄されるtetranor-PGDMの量を有意に減少させた(右:n=5)。
図6に、DSS大腸炎モデルマウスの体重(左:n=5)と重症度の変動(右:n=5)を示す。DSSの投与により、体重減少と大腸炎の悪化がみられた。
図7に、DSS大腸炎モデルの尿中tetranor-PGDMとtetranor-PGEMの推移を示す。尿中のtetranor-PGDMの濃度はDSSを投与後一過性に上昇したがすぐに低下した(左:n=5)。一方でtetranor-PGEMの濃度はDSS投与開始から急激に上昇し、その後も高い値のまま維持された(右:n=5)。
図8に、TNBS大腸炎モデルマウスの体重変動(左:n=5)と結腸の長さ(右:n=5)を示す。TNBSにより、体重減少と結腸の短縮がみられた。
図9に、TNBS大腸炎モデルの尿中tetranor-PGDMとtetranor-PGEMの推移を示す。tetranor-PGDM(左:n=5)、tetranor-PGEM(右:n=5)とも、濃度の一過性の上昇が見られた。
図10に、OVA誘発性アレルギー性気管支炎モデルマウスの肺のH&E染色像を示す。OVAの投与により炎症細胞の侵潤と気管支杯細胞の過形成がみられた(右)。
図11に、アレルギー性気管支炎症モデルの尿中tetranor-PGDMとtetranor-PGEMの推移を示す。尿中のtetranor-PGDMの濃度は一過性に上昇した(左:n=5)。一方でtetranor-PGEM(右:n=5)の濃度はほとんど変化しなかった。
図12に、DNFB誘発性アレルギー性接触皮膚炎モデルで生じる耳の腫脹を示す。DNFBの塗布は即時相(IPR)、遅発相(LPR)、超遅発相(vLPR)の3相性に耳の腫脹を現した(n=5)。
図13に、アレルギー性皮膚炎モデルの尿中tetranor-PGDMとtetranor-PGEMの推移を示す。尿中のtetranor-PGDM(右:n=5)、tetranor-PGEM(左:n=5)の軽度上昇が長期にわたって維持された。
図14に、超免疫不全(NOG)マウスの結腸および肺組織にヒト肥満細胞(LAD2)が生着した様子を示す(図7左:n=3)。
図15に、肥満細胞ヒト化マウスに抗原・抗体刺激を行った後、尿中に排泄されるtetranor-PGDMとtetranor-PGEMの推移を示す。tetranor-PGDMの尿中濃度は刺激後すぐに上昇し、2週間高い値が保たれた(●:n=4)。一方でtetranor-PGEMの濃度は刺激後一過性に上昇し、6時間後にはすぐに低下した(▲:n=4)。
これらの結果から、尿中tetranor-PGDMとtetranor-PGEMは、ヒトのアレルギーマーカーとしても有用であることがわかった。
図16に、NOGマウスにマウス肥満細胞(BMMC)とヒト肥満細胞(LAD2)をそれぞれ移植し、抗原・抗体刺激後に排泄される尿中tetranor-PGDM及びtetranor-PGEMを示した。ヒト肥満細胞を移植したマウスでは、マウス肥満細胞を移植したマウスと比較して約10倍のtetranor-PGDMが排泄された(左:n=5)。tetranor-PGEMの排泄濃度は約2.5倍であった(右:n=5)。
この結果からも、尿中tetranor-PGDMとtetranor-PGEMは、ヒトのアレルギーマーカーとしても有用であることがわかった。
Claims (17)
- 被検者における食物アレルギーの検査方法であって、
前記被検者の尿中のtetranor-PGDM量を測定する工程を含む、方法。 - 前記被検者から別途採取した尿中、あるいは健常者又は非食物アレルギー患者から採取した尿中におけるtetranor-PGDM量との比較で前記tetranor-PGDM量が多い場合に、前記被検者が、食物アレルギーの症状が重篤である若しくは重篤になった、又は、食物アレルギーを発症するリスクが高い若しくは高くなったと評価される、請求項1に記載の方法。
- さらに、前記被検者の尿中のtetranor-PGEM量を測定する工程を含む、請求項1又は2に記載の方法。
- 前記被検者から別途採取した尿中、あるいは健常者又は非食物アレルギー患者から採取した尿中におけるtetranor-PGDM量との比較で前記tetranor-PGDM量が一定期間上昇し、前記tetranor-PGEM量が一過性に上昇する場合に、前記被検者が、他の炎症性疾患ではなく食物アレルギーであると判断される、請求項3に記載の方法。
- 前記被検者が食物アレルギーの患者であり、前記方法が、当該患者に対して行われる食物アレルギーの治療法又は当該患者に対して投与される治療薬の評価であって、治療開始前から治療開始後の任意の時点で採取した尿検体におけるtetranor-PGDM量を測定し、tetranor-PGDM量が減少する場合に前記治療法又は治療薬は有効であると判断され、tetranor-PGDM量が減少しないか増加する場合には前記治療法又は治療薬は有効ではないと判断される、評価に用いられる、請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
- 前記治療法が減感作療法である、請求項5に記載の方法。
- 前記tetranor-PGDM量及び/又はtetranor-PGEM量の測定を、質量分析装置又はイムノアッセイで行う、請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
- 前記被検者の尿中に、重水素化tetranor-PGDM及び/又は重水素化tetranor-PGEMを内部標準として加える前処理工程を含み、前記tetranor-PGDM量及び/又はtetranor-PGEM量の測定を、質量分析装置で行う、請求項7に記載の方法。
- 食物アレルギーにおける肥満細胞の活性化を評価することを特徴とする、請求項1から8のいずれか1項に記載の方法。
- 以下の(i)又は(ii)を含む、食物アレルギーの尿検体検査用キット:
(i)抗tetranor-PGDM抗体;
(ii)抗tetranor-PGDM抗体、及び重水素化tetranor-PGDM。 - さらに、以下のいずれかを含む、請求項9に記載の食物アレルギーの尿検体検査用キット:
(i)抗tetranor-PGEM抗体;
(ii)抗tetranor-PGEM抗体、及び重水素化tetranor-PGEM。 - 食物アレルギーにおける肥満細胞の活性化を評価することを特徴とする、請求項10又は11に記載の食物アレルギーの尿検体検査用キット。
- 抗tetranor-PGDM抗体を含む、食物アレルギーの尿検体検査用スティック。
- さらに抗tetranor-PGEM抗体を含む、請求項13に記載の食物アレルギーの尿検体検査用スティック。
- 食物アレルギーにおける肥満細胞の活性化を評価することを特徴とする、請求項13又は14に記載の尿検体検査用スティック。
- 食物アレルギーマーカーとしての、尿中tetranor-PGDM又は尿中tetranor-PGEMのin vitroでの使用。
- 食物アレルギーにおける肥満細胞活性化マーカーとしての、尿中tetranor-PGDM又は尿中tetranor-PGEMのin vitroでの使用。
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