JP6782072B2 - スロットマシン - Google Patents

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Description

本発明は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、前記可変表示部を変動表示した後に表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンに関する。
スロットマシンは、一般に、外周部に識別情報としての複数種類の図柄が描かれた複数(通常は3つ)のリールを有する可変表示装置を備えている。遊技者は、まず、BET操作により賭数を決定し、規定の賭数が設定された状態でスタート操作(レバー操作)する。これにより、リールの回転が開始し、遊技者は各リールに対応して設けられた停止ボタンを操作することにより回転を停止させる。そして、全てのリールの回転が停止した際に、入賞ライン上に予め定められた入賞図柄の組み合わせ(例えば、7−7−7、以下、図柄の組み合わせを役とも呼ぶ)が揃ったことにより入賞が発生する。
入賞する役は、例えば、小役、ボーナス、リプレイといった種類がある。遊技者は、小役の入賞では、小役の種類毎に予め定められた数のメダル(或いは遊技球)が払い出されることで利益を得ることができ、ボーナスの入賞では、遊技者にとって有利な遊技状態(有利状態)へ移行されることで利益を得ることができる。また、遊技者は、リプレイの入賞では、賭数の設定に新たなメダル(或いは遊技球)を消費することがなく次のゲームを行うことができるという利益を得ることができる。
このようなスロットマシンの一例として、有利状態として、遊技者にとって有利な遊技結果が得られるストップスイッチ(停止ボタン)の押し順を報知するAT(アシストタイム)遊技に制御するものが開示されている(例えば、特許文献1)。特許文献1では、AT遊技の実行権利が付与した旨を報知する演出や、AT遊技の実行権利の貯留数(ストック数、セット数)を報知する演出を実行するだけでなく、非AT遊技からAT遊技への移行回数やAT遊技の継続回数等の遊技履歴信号を外部出力している。このため、遊技者は、演出の報知内容や遊技履歴信号を受信した外部の遊技履歴表示装置の表示を確認することで、AT遊技への移行回数やAT遊技の継続回数等を認識することができる。なお、特許文献1では、50遊技を1セットとするAT遊技を実行し、AT遊技開始判定から所定期間(1500ms)経過後にAT遊技の継続を示す外部信号(継続信号)2の出力をオンにした後、AT遊技開始から50遊技を消化した後に外部信号2の出力をオフにし、AT遊技を継続するときには所定期間(1000ms)経過後に外部信号2を再びオンにしている。
特開2014−033811号公報
特許文献1に記載の技術では、AT遊技を継続した後、すなわち、50遊技の1セットを消化して次の1セットの消化を開始した後に、AT遊技の実行権利の貯留数を報知する演出が予め実行されていない状態でAT遊技の継続を報知する演出を実行する場合には、演出が実行される前に外部信号2が出力されてしまう虞がある。この結果、外部信号2を受信した遊技履歴表示装置の表示によって遊技者がAT遊技の継続を認識してからAT遊技の継続を報知する演出が実行される虞があり、遊技の興趣が低下する虞がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣の低下を防止できるスロットマシンを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るスロットマシンは、
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後に表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、
遊技者にとって有利な有利状態に制御する有利状態制御手段と、
前記有利状態に制御される有利期間を設定する有利期間設定手段と、
前記有利期間の終了後に継続する新たな有利期間を設定可能な継続有利期間設定手段と、
前記有利期間に関する有利期間信号の外部出力を制御可能な外部出力制御手段と、
前記有利期間の開始を報知する報知演出を実行可能な報知演出実行手段とを備え、
前記報知演出実行手段は、前記有利期間における最後の単位遊技が終了して該最後の単位遊技の次の単位遊技の開始から新たな有利期間が開始されるときに、該最後の単位遊技が終了してから所定期間が経過するまでの間に前記報知演出を実行可能であり、
前記外部出力制御手段は、
前記有利期間中に前記有利期間信号の外部出力を行うとともに、前記有利期間の終了に関連して前記有利期間信号の外部出力を終了し、
前記有利期間における最後の単位遊技が終了して次の単位遊技の開始から新たな有利期間が開始されないときに、該最後の単位遊技が終了してから前記所定期間が経過するまで前記有利期間信号の外部出力を継続した後、前記有利期間信号の外部出力を終了し、
前記有利期間における最後の単位遊技が終了して次の単位遊技の開始から新たな有利期間が開始されるときに、該最後の単位遊技が終了してから前記所定期間が経過するまで前記有利期間信号の外部出力を継続した後、前記有利期間信号の外部出力を終了する。
(1)上記目的を達成するため、本発明の他のスロットマシンは、
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(例えば、リール2L、2C、2R)を備え、
前記可変表示部を変動表示した後に表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(例えば、スロットマシン1)において、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、AT)に制御する有利状態制御手段(例えば、メイン制御部41及びサブ制御部91がATに制御する処理)と、
前記有利状態に制御される有利期間(例えば、AT初当り時に付与される各セット)を設定する有利期間設定手段(例えば、メイン制御部41がAT当選時やAT上乗せ当選時に付与するセット数を決定する処理)と、
前記有利期間の終了後に継続する新たな有利期間(例えば、AT初当り時に付与される第2セット以降の各セット、AT上乗せ当選時に付与される各セット)を設定可能な継続有利期間設定手段(例えば、メイン制御部41がAT当選時やAT上乗せ当選時に付与するセット数を決定する処理)と、
前記有利期間に関する有利期間信号(例えば、セット中信号、セット開始信号)の外部出力を制御する外部出力制御手段(例えば、メイン制御部41が実行するステップS201〜S214、S251〜S253の処理)と、
前記有利期間の開始を報知する報知演出(例えば、バトル勝利演出515、復活演出517)を実行する報知演出実行手段(例えば、サブ制御部91が実行するステップS101〜S114の処理)とを備え、
前記報知演出実行手段は、前記有利期間の終了後に新たな有利期間が開始されるときには、該有利期間の終了後に前記報知演出を実行し(例えば、サブ制御部91がステップS107〜S113の処理を実行し)、
前記外部出力制御手段は、前記有利期間の終了後に新たな有利期間が開始されるときには、前記報知演出の実行後に前記スロットマシンの外部機器において該新たな有利期間の開始が特定可能となるように前記有利期間信号の外部出力を制御する(例えば、メイン制御部41がステップS205〜S212、S205,S252〜S253,S207〜S209,S212の処理を実行する)。
なお、本発明の他のスロットマシンは、
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後に表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、
遊技者にとって有利な有利状態に制御する有利状態制御手段と、
前記有利状態に制御される有利期間を設定する有利期間設定手段と、
前記有利期間の終了後に継続する新たな有利期間を設定可能な継続有利期間設定手段と、
前記有利期間に関する有利期間信号の外部出力を制御可能な外部出力制御手段と、
前記有利期間の開始を報知する報知演出を実行可能な報知演出実行手段とを備え、
前記報知演出実行手段は、前記有利期間における最後の単位遊技が終了して該最後の単位遊技の次の単位遊技の開始から新たな有利期間が開始されるときに、該次の単位遊技が開始してから終了するまでの間に前記報知演出を実行可能であり、
前記外部出力制御手段は、
前記有利期間信号を少なくとも前記有利期間の開始と前記新たな有利期間の開始とに関連して外部出力することが可能であり、
前記有利期間における前記最後の単位遊技が終了して前記次の単位遊技の開始から前記新たな有利期間が開始されるときに、前記次の単位遊技の終了後に前記有利期間信号の外部出力を開始してもよい。
このような構成によれば、有利期間の終了後に新たな有利期間が開始されるときには、報知演出の実行後に外部機器において新たな有利期間の開始が特定可能となるように有利期間信号の外部出力を制御するので、外部機器によって遊技者が新たな有利期間の開始を認識してから報知演出が実行されることを防止でき、遊技の興趣の低下を防止できる。
(2)上記目的を達成するため、本発明の他のスロットマシンは、
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(例えば、リール2L、2C、2R)を備え、
前記可変表示部を変動表示した後に表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(例えば、スロットマシン1)において、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、AT)に制御する有利状態制御手段(例えば、メイン制御部41及びサブ制御部91がATに制御する処理)と、
前記有利状態に制御される有利期間(例えば、AT初当り時に付与される各セット)を設定する有利期間設定手段(例えば、メイン制御部41がAT当選時やAT上乗せ当選時に付与するセット数を決定する処理)と、
前記有利期間の終了後に継続する新たな有利期間(例えば、AT初当り時に付与される第2セット以降の各セット、AT上乗せ当選時に付与される各セット)を設定可能な継続有利期間設定手段(例えば、メイン制御部41がAT当選時やAT上乗せ当選時に付与するセット数を決定する処理)と、
前記有利期間に関する有利期間信号(例えば、セット中信号、セット開始信号)の外部出力を制御する外部出力制御手段(例えば、メイン制御部41が実行するステップS201〜S214、S251〜S253の処理)と、
前記有利期間の開始を報知する報知演出(例えば、バトル勝利演出515、復活演出517)を実行する報知演出実行手段(例えば、サブ制御部91が実行するステップS101〜S114の処理)とを備え、
前記報知演出実行手段は、前記有利期間の終了後に新たな有利期間が開始されるときには、該有利期間の終了後に前記報知演出を実行し(例えば、サブ制御部91がステップS107〜S113の処理を実行し)、
前記外部出力制御手段は、前記有利期間の終了後に新たな有利期間が開始されるときには、前記報知演出の実行後に前記スロットマシンの外部機器において該有利期間の終了が特定可能となるように前記有利期間信号の外部出力を制御する(例えば、メイン制御部41がステップS205〜S212、S205,S252〜S253,S207〜S209,S212の処理を実行する)
このような構成によれば、有利期間の終了後に新たな有利期間が開始されるときには、報知演出の実行後に外部機器において有利期間の終了が特定可能となるように有利期間信号の外部出力を制御した後、外部機器において新たな有利期間の開始が特定可能となるように有利期間信号の外部出力を制御するので、外部機器によって遊技者が新たな有利期間の開始を認識してから報知演出が実行されることを防止でき、遊技の興趣の低下を防止できる。
(3)上記(1)または(2)のスロットマシンにおいて、
前記外部出力手段は、
前記有利状態とは異なる状態から前記有利状態に移行されたことを特定可能な有利状態移行信号(例えば、AT初当り信号)の外部出力を制御することが可能であり、
前記有利状態とは異なる状態から前記有利状態に移行された前記有利期間中(例えば、第1セット中)において、前記有利状態移行信号の外部出力の制御を終了したゲームの次のゲームの開始以降に前記有利期間信号の外部出力の制御を開始してもよい(例えば、メイン制御部41がステップS204〜S206、S204,S205,S251の処理を実行してもよい)。
このような構成によれば、有利状態移行信号と有利期間信号とが競合することを防止できる。
(4)上記(1)〜(3)の何れかのスロットマシンにおいて、
前記報知演出が実行される報知タイミング(例えば、バトル勝利演出515、復活演出517が実行されるタイミング、報知タイミング)を特定する特定手段(例えば、メイン制御部41が実行するステップS208、S209、S212の処理)を更に備え、
前記外部出力制御手段は、前記有利期間信号の外部出力の制御を開始する外部出力制御開始タイミングを、特定された前記報知タイミングよりも後にずらしてもよい(例えば、メイン制御部41がステップS208〜S212,S205,S206、S208,S209,S212,S205,S251の処理を実行してもよい)。
このような構成によれば、報知タイミングに応じた適切な外部出力制御開始タイミングで有利期間信号の外部出力を制御することができる。
(5)上記(1)〜(4)の何れかのスロットマシンにおいて、
前記外部出力制御手段は、
遊技状態を示唆する第1信号(例えば、AT初当り信号)及び第2信号(例えば、セット中信号、セット開始信号)の外部出力を制御することが可能であり、
前記第1信号の外部出力の制御を終了するゲームと前記第2信号の外部出力の制御を開始するゲームとが異なるように、前記第1信号及び前記第2信号の外部出力を制御してもよい(例えば、メイン制御部41がステップS203〜S206、S203〜S205,S251の処理を実行してもよい)。
このような構成によれば、第1信号と第2信号とが競合することを防止できる。
(6)上記(1)〜(5)の何れかのスロットマシンにおいて、
前記スロットマシンは、遊技用価値(例えば、メダル)を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となり、
前記外部出力制御手段は、ゲーム開始時に、ゲーム開始を特定可能なゲーム開始信号(例えば、メダルIN信号)について、設定された賭数に関わらず同一の出力態様となるように外部出力を制御してもよい(例えば、メイン制御部41がメダルIN信号として賭数の設定に用いられたメダルの枚数に応じた数の同一パルスを出力してもよい。)。
このような構成によれば、ゲーム開始信号について設定された賭数によって異なる出力態様となるように外部出力を制御するスロットマシンよりもゲーム開始を特定し易くなる。
実施形態1に係るスロットマシンの正面図である。 スロットマシンの内部構造を示す斜視図である。 リールの図柄配列を示す図である。 スロットマシンの構成を示すブロック図である。 メイン制御部の構成を示すブロック図である。 外部出力基板の構成を示すブロック図である。 (A)データ表示端末の具体例を説明するための図、(B)データ表示端末の重要性を説明するための図である。 サブ制御部が実行するAT用演出実行処理の制御内容を示すフローチャートである。 サブ制御部がAT制御中に実行する演出の一例を示す図である。 メイン制御部が実行するAT用外部出力処理の制御内容を示すフローチャートである。 AT制御中における各信号の外部出力パターンを示すタイミングチャートである。 実施形態2のメイン制御部が実行するAT用外部出力処理の制御内容を示すフローチャートである。 実施形態2のAT制御中における各信号の外部出力パターンを示すタイミングチャートである。
[実施形態1]
本発明に係るスロットマシンを実施するための形態を以下に説明する。
本発明が適用されたスロットマシンの実施形態1について、図面を用いて説明すると、本実施形態のスロットマシン1は、図1に示すように、前面が開口する筐体1aと、筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bとから構成されている。筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図1、図3に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄(所定の順序でそれぞれ21個ずつ描かれている互いに識別可能な複数種類の図柄のうちの3つの図柄)が前面扉1bに設けられた透視窓3からそれぞれ見えるように配置されている。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施形態では後述するRT0〜RT4の規定数として3、RBの規定数として2が定められている)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rが遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード、後述のナビ報知によるリールの停止順を識別可能な情報が表示される等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
本実施形態のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施形態では、後述するRT0〜RT4における規定数の賭数として3枚が定められ、後述するRBにおける規定数の賭数として2枚が定められており、これら遊技状態に応じた規定数の賭数が設定されると入賞ラインLNが有効となる。なお、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施形態では、図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。また、本実施形態では、入賞役として、入賞ラインLNに役として定められた所定の図柄の組合せが揃ったときに入賞するとともに、且つ所定の図柄組合せが揃うことにより無効ラインLM1〜LM4の何れかに所定の図柄組合せよりも認識しやすい指標となる図柄の組合せが揃うことにより、無効ラインLM1〜LM4の何れかに揃った図柄の組合せによって入賞したように見せることが可能な役を含む。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態で何れかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施形態では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
遊技制御基板40には、メイン制御部41、制御用クロック生成回路42、乱数用クロック生成回路43、スイッチ検出回路44、モータ駆動回路45、ソレノイド駆動回路46、LED駆動回路47、電断検出回路48、リセット回路49が搭載され、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
図5は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の構成例を示している。図5に示すメイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、外部バスインターフェイス501と、クロック回路502と、照合用ブロック503と、固有情報記憶回路504と、演算回路505と、リセット/割込コントローラ506と、CPU(Central Processing Unit)41aと、ROM(Read Only Memory)41bと、RAM(Random Access Memory)41cと、フリーランカウンタ回路507と、乱数回路508a、508bと、タイマ回路509と、割込コントローラ510と、パラレル入力ポート511と、シリアル通信回路512と、パラレル出力ポート513と、アドレスデコード回路514と、を備えて構成される。
本実施形態においてメイン制御部41は、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に各種のコマンドを送信する。メイン制御部41からサブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。また、本実施形態では、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に対してコマンドが送信される構成、すなわちコマンドがパラレル信号にて送信される構成であるが、シリアル通信回路512を介してサブ制御部91に対してコマンドを送信する構成、すなわちコマンドをシリアル信号にて送信する構成としても良い。
演出制御基板90には、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。なお、本実施形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としても良く、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
[設定値について]
本実施形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選、AT(アシストタイム)のナビストック抽選等において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち、設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。なお、設定値は1、3、6や、1、4、H(High)等の3段階や、1〜7の7段階で設定してもよく、6段階に限定する必要はない。
なお、本実施形態では、何れの設定値が設定されている場合でも、メイン制御部41が行う内部抽選の当選確率は共通であり、設定値に応じてサブ制御部91が行う後述のナビストック抽選、上乗せ抽選の当選確率として異なる当選確率を用いることによりメダルの払出率が変わる構成であるが、メイン制御部41が行う抽選の当選確率、サブ制御部91が行う抽選の当選確率の少なくとも一方または双方の当選確率を設定値に応じて変更することで、メダルの払出率が変わる構成であればよい。
設定値を変更するためには、まず、前面扉1bが開放された状態で、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24にメイン制御部41の図示しないRAMから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態(設定変更モード)に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、確定した表示値(設定値)がRAMに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。なお、前面扉1bが開放されていなければ設定値を変更できないようにして、前面扉1bが開放されていない状態での不正な設定変更を防止してもよい。すなわち、前面扉1bの開放と設定キースイッチ37をオン状態にする操作と電源スイッチ39の操作とを設定変更状態の開始条件としてもよい。なお、この場合、設定キースイッチ37がオフ状態になるまで前面扉1bの開閉に関わらず設定値変更状態が維持されるようにしてもよい。すなわち、前面扉1bの開放を設定変更状態の開始条件とした場合であっても前面扉1bの開閉を設定変更状態の終了条件にしなくてもよい。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で前面扉1bを開放して設定キースイッチ37をON状態とすればよい。このような状況で設定キースイッチ37をON状態とすると、設定値表示器24にRAMから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態(設定確認モード)に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をOFF状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。なお、設定値確認状態も設定値変更状態と同様に、前面扉1bが開放されていなければ設定値を変更できないようにして前面扉1bが開放されていない状態での不正な設定確認を防止してもよい。すなわち、前面扉1bの開放と設定キースイッチ37をオン状態にする操作とを設定確認状態の開始条件としてもよい。また、前面扉1bの開放を設定値確認状態の開始条件とした場合であっても前面扉1bの開閉を設定値確認状態の終了条件にしなくてもよい。
[外部出力について]
また、遊技制御基板40には、外部出力基板1000が接続されており、遊技制御基板40は、外部出力基板1000を介して外部装置に遊技に関する信号を出力する。詳細には、図6に示すように、遊技制御基板40は、外部出力基板1000及びスロットマシン1が設置される遊技店(ホール)の情報提供端子板1010を介して、各制御信号を遊技の売上管理等を行うホールコンピュータ1020やスロットマシン1に対応して設定された遊技データを遊技者が閲覧可能なデータ表示端末1030等のホール機器に出力する。
遊技制御基板40から外部出力基板1000に対しては、賭数の設定に用いられたメダル数を示すメダルIN信号、入賞の発生により遊技者に付与されたメダル数を示すメダルOUT信号、後述するセット中信号、後述するAT初当り信号、特定の条件が成立した際に出力する特殊信号、前面扉1bが開放中であることを示すドア開放信号、設定変更モードに移行している旨を示す設定変更信号、メダルセレクタの異常を示す投入エラー信号、ホッパーユニット34の異常を示す払出エラー信号が、それぞれ出力される。
なお、本実施形態のメダルIN信号は、1パルス出力することにより1枚のメダルが賭数の設定に用いられた旨を示す信号である。また、本実施形態のメダルOUT信号も、メダルIN信号と同様に、1パルス出力することにより1枚のメダルが払い出された旨を示す信号である。
また、遊技制御基板40と外部出力基板1000との間には、上記信号を出力する信号線に加えて予備の信号線が接続されており、将来拡張する可能性のあるエラー出力用の信号線が接続されている。
外部出力基板1000には、リレー回路1001、パラレル・シリアル変換回路1002、出力信号毎の端子が設けられ、情報提供端子板1010の回路と電気的に接続するための接続されるコネクタ1003が設けられている。
遊技制御基板40から出力された信号のうち、メダルIN信号、メダルOUT信号、セット中信号、AT初当り信号、特殊信号は、リレー回路1001を介して、そのままパルス信号として情報提供端子板1010に出力される。
これに対してドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号は、パラレル・シリアル変換回路1002にて、これらの信号を個別に識別可能なシリアル信号であるセキュリティ信号に変換して情報提供端子板1010に出力される。
これら外部出力基板1000から出力されたメダルIN信号、メダルOUT信号、セット中信号、AT初当り信号、特殊信号は、情報提供端子板1010を介してホール機器へ出力される。一方、外部出力基板1000から出力されたセキュリティ信号は、情報提供端子板1010にて再度、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号に再変換されてホール機器へ出力されることとなる。
外部出力信号は、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を含むが、これらドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号は、頻繁に出力される信号ではないため、これらの信号に対して個々に外部出力用の端子を設ける必要性は低い。
このため、本実施形態では、上述のように遊技制御基板40から出力された外部出力信号を、外部出力基板1000を介して、ホール機器に出力するとともに、これら外部出力信号のうちドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を、外部出力基板1000に搭載されたパラレル・シリアル変換回路1002によって、個別に識別可能なシリアル信号であるセキュリティ信号に変換して外部に出力するようになっており、これらドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を1本の端子から出力することが可能となり、必要以上に多くの端子を設ける必要がなくなる。
情報提供端子板1010は、ホールコンピュータ1020に接続されており、スロットマシン1の外部出力基板から出力されたメダルIN信号、メダルOUT信号、セット中信号、AT初当たり信号、特殊信号、セキュリティ信号に基づいて、メダルIN信号、メダルOUT信号、セット中信号、AT初当たり信号、特殊信号、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号をホールコンピュータ1020に対して出力する。
また、情報提供端子板1010からホールコンピュータ1020へ出力されるメダルIN信号、メダルOUT信号、セット中信号、AT初当り信号、特殊信号の信号線は、分岐してデータ表示端末1030に接続されており、スロットマシン1の外部出力基板1000から出力されたメダルIN信号、メダルOUT信号、セット中信号、AT初当り信号、特殊信号がデータ表示端末1030に対して出力される。
ホールコンピュータ1020は、一般的なコンピュータにて構成され、スロットマシン1から出力された信号に基づいて遊技データを管理し、遊技データに基づいて遊技機の売上管理やデータの分析等を行うことが可能である。すなわち、セット中信号に基づいて、遊技場に設置された各スロットマシン1において有利状態の一例としてのAT(アシストタイム)のセット数、AT初当り信号に基づいてATに初当選した回数を管理することができる。
データ表示端末1030は、スロットマシン1から出力された信号に基づいて遊技データを管理し、遊技者が各遊技データを閲覧することができるようになっている。例えば、図7(A)に示すように、本日のボーナス回数、例えば、BB(ビッグボーナス)回数やRB(レギュラーボーナス)回数、過去のボーナスの履歴、または現在のゲーム数等、様々なデータを表示することができる。
なお、本実施形態のスロットマシン1は、有利状態の一例としてのボーナス(BB、RB)には制御されず、複数セットのATに制御される構成になっている。このような構成において、本実施形態のデータ表示端末1030では、BB回数の表示領域にRB回数の表示領域よりも大きな値が表示されることが好ましいので、BB回数の表示領域にはATのセット数を表示し、RBの表示領域にはATの初当り回数が表示されることが推奨されている。すなわち、BB回数を計数するためのBB信号用の端子にセット中信号の信号線を入力し、RB回数を計数するためのRB信号用の端子にAT初当り信号の信号線を入力することが推奨されている。このため、本実施形態のデータ表示端末1030においても、BB信号の端子にセット中信号の信号線が入力され、RB回数を計数するためのRB信号の端子にAT初当り信号の信号線が入力されており、セット中信号が入力される(OFFからONになる)度にBB回数の表示領域の値が更新され、AT初当り信号が入力される度にRB回数の表示領域の値が更新されるようになっている。なお、本実施形態では、セット中信号やAT初当り信号がOFFからONになる度に表示領域の値が更新されているが、これに限定されず、例えば、セット中信号やAT初当り信号が常に入力されているようにしてもよく、これらの信号の入力が停止される(ONからOFFになる)度に表示領域の値が更新されてもよい。すなわち、セット中信号やAT初当り信号のオンオフが逆転してもよい。なお、この場合、データ表示端末1030は、各信号がONからOFFになる度に表示領域の値を更新可能とする必要がある。
一般的なスロットマシンは、設定値に応じてメダル払出率が異なる場合が多い。つまり、設定値が高くなるほど(例えば6)メダル払出率も高くなり(例えば120%)、設定値が低くなるほど(例えば1)メダル払出率も低くなる(例えば96%)。メダル払出率は、概ね有利状態に制御される回数に左右される。つまり、有利状態に制御される回数が多いほど、メダル払出率は高くなる。これらのことから、設定値が高いスロットマシンは、有利状態であるATに制御される確率が高く、設定値が低いスロットマシンは、ATに制御される確率が低いことが一般的である。このようなことから、データ表示端末1030に表示されているデータを基に遊技するスロットマシンを判断する遊技者が多い。このとき、データ表示端末1030を基に有利状態に制御されている確率からそのスロットマシンで遊技するか否かを判断することがあるため、遊技者に不信感を与えることのないようデータ表示端末1030の表示データには正確性が求められる。
例えば、図7(B)に示すようなデータが表示されているスロットマシン1が複数台配置されているとする。このとき、図示している4台のスロットマシン1の全てが1000ゲーム消化していた場合、ATに制御された確率は、右端の台が「20÷1000×100=2」と最も高く、左から2番目の台が「2÷1000×100=0.2」と最も低いことがわかる。換言すれば、右端の台は約50ゲーム(1000/20)に1回はATに制御されており、左端の台は500ゲーム(1000/2)に1回しかATに制御されていない。すなわち、右端の台は少ないゲーム数でATに制御される可能性が高く、左端の台はATに制御されるまで多くのゲーム数を消化する必要がある可能性が高い。この場合、遊技者は少ないゲーム数でATに制御される可能性が高い台、すなわち、右端の台を選択して遊技する可能性が高い。遊技者は、このような確率等を鑑みて遊技台を選択するため、データ表示端末1030の表示データが重要であることがわかる。
また、本実施形態におけるスロットマシンでは、内部抽選結果に基づくAT抽選処理に当選したときに、メイン制御部41により、内部抽選結果に応じて遊技者にとって有利となる停止順を報知するナビ報知を実行可能な報知期間となるATに制御可能となっている。
メイン制御部41は、ATに制御している場合には、遊技状態に応じたナビ対象役に当選することにより、ナビ報知を実行するとともに、サブ制御部91に対して押し順コマンドを送信することで、ナビ演出を実行させる。遊技状態に応じたナビ対象役とは、例えば、押し順リプレイや押し順ベルが共通のナビ対象役である。また、本実施形態においてメイン制御部41は、ATに制御していない通常状態であっても、一定の条件を満たすことにより、ナビ報知を実行し、ナビ演出を実行させることが可能である。
本実施形態のナビ報知は、遊技補助表示器12の点灯態様を変化させることにより遊技者にとって有利な停止順を識別可能に報知する。なお、ナビ報知の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであっても良い。また、ナビ報知は、遊技補助表示器12、すなわちナビ報知以外の報知にも用いられる表示器によるものに限らず、専用の表示器を用いて実行するものでも良い。本実施形態のナビ演出は、ナビ報知により報知された遊技者にとって有利な停止順を、液晶表示器51からのナビ画像の表示と、スピーカ53、54からのナビ音声の出力とによって報知する。
例えば、左中右の停止順を報知する場合には、「123」(左リールが第1停止、中リールが第2停止、右リールが第3停止であることを示す)といったストップスイッチ8L、8C、8Rの停止順を示す停止順画像を表示する。また、ナビ音声として、例えば、「左中右!」(左リールが第1停止、中リールが第2停止、右リールが第3停止であることを示す)といったストップスイッチの停止順を示す音声を出力する。
また、左リールを第1停止とする停止順を報知する場合には、「1−−」(左リールが第1停止であることを示す)といったストップスイッチ8L、8C、8Rの停止順を示す停止順画像を表示する。また、ナビ音声としては、例えば、「左!」(左リールが第1停止であることを示す)(左リールが第1停止であることを示す)といったストップスイッチの停止順を示す音声を出力する。
なお、ナビ演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであっても良い。また、ナビ演出は、液晶表示器51、スピーカ53、54を用いたものに限らず、演出効果LED52、リールLED55等を用いて実行するものであっても良い。
以上のように、ナビ報知及びナビ演出では、遊技者にとって有利となる停止順が識別可能に報知される。本実施形態においてメイン制御部41は、抽選条件が成立した場合にATに制御するか否かを決定する抽選を行う。また、メイン制御部41は、AT終了時に、複数のゲーム数から規定ゲーム数を選択するとともに、ATの終了時から継続してATに制御されないゲーム数を計数する。規定ゲーム数は、1〜399ゲーム、600ゲームの何れかのゲーム数から選択される。そして、メイン制御部41は、AT抽選処理に当選すること、または、ATに継続して制御されないゲーム数が規定ゲーム数に到達することでATに制御する。
また、AT中においては、抽選条件が成立した場合にATのナビストック数(セット数)を上乗せするか否かを決定する上乗せ抽選を行う。そして、上乗せ抽選に当選した場合には、AT開始時と同様にATのナビストック数を決定するナビストック数抽選を行い、ナビストック数抽選で当選したナビストック数を、RAM91cに割り当てられたATの残りナビストック数(セット数)に加算する。
また、メイン制御部41は、ゲーム制御処理を行って1回のゲームを制御する。ゲーム制御処理では、まず、賭数設定やクレジット精算・賭数精算するためのBET処理が行われる。賭数設定後、スタートスイッチ7が操作されると乱数抽選により入賞の発生を許容するか否かを決定(内部抽選)するための内部抽選処理が行われる。内部抽選処理が終了すると、リール回転処理が行われる。リール回転処理では、前回ゲームのリール回転開始から規定期間(例えば、4.1秒)経過していることを条件に、リール2L〜2Rの回転を開始させた後、ストップスイッチ8L〜8Rを有効化し、停止操作に応じてリールの回転を停止させる。リール2L〜2Rが停止してリール回転処理が終了すると、入賞ライン上の図柄組合せに基づいて入賞等が発生したか否かを判定する入賞判定処理が行われる。入賞判定処理が終了すると、払出処理が行われる。払出処理では、入賞の発生に応じてメダルの払出しまたはクレジット加算が行われるとともに、入賞ライン上の図柄組合せに応じて遊技状態が移行される。これにより、1ゲーム分のゲーム制御処理が終了し、次の1ゲーム分のゲーム制御処理が開始する。
また、メイン制御部41は、内部抽選処理実行中において、AT抽選処理を行い、ATに当選、すなわち、ATのナビストック数を付与したときには、ATに制御し、付与されたATのナビストック数(セット数)の間、ナビ報知及びナビ演出のための制御を行う。なお、本実施形態のメイン制御部41は、付与された各セットのATゲーム数を抽選によってそれぞれ設定するようになっている。例えば、メイン制御部41は、ATに当選して3セット(ナビストック数が3)が付与されたときに、第1セットは50ゲーム、第2セットは30ゲーム、第3セットは20ゲームとなるように設定してもよい。
次に、スロットマシン1で実行される各処理の内容について詳細に説明する。
図8は、サブ制御部が実行するAT用演出実行処理の制御内容を示すフローチャートである。サブ制御部91は、メイン制御部41がゲームの進行が可能な状態、すなわち、上述のゲーム制御処理が実行可能となった後に、図8に示すAT用演出実行処理を行う。先ず、サブ制御部91は、ATを開始したか否かを判定する(ステップS101)。サブ制御部91は、ATを開始していない場合(ステップS101;N)、ステップS101の処理を繰り返し、ATを開始した場合(ステップS101;Y)、AT開始演出を実行し(ステップS102)、押し順役(ナビ対象役、例えば、押し順ベル、押し順リプレイ)に内部当選したか否かを判定する(ステップS103)。サブ制御部91は、押し順役に内部当選した場合(ステップS103;Y)、ナビ演出を実行する(ステップS104)。
図9は、サブ制御部がAT制御中に実行する演出の一例を示す図である。ここで、本実施形態のAT開始演出511は、例えば、図9(A)に示すように、「AT当選!!スタート!!」との文字画像を液晶表示器51に表示する報知演出の一例である。また、本実施形態のナビ演出512は、例えば、図9(B)に示すように、「ベルだよ!!」の文字画像と味方キャラクターが応援する画像と押し順を示す「1」、「2」、「3」の文字画像を円で囲んだ画像とを液晶表示器51に表示する演出である。
図8に戻り、ナビ演出実行後、または、押し順役に内部当選していない場合(ステップS103;N)、サブ制御部91は、現在のセットにおける最終ゲームであるか否かを判定する(ステップS105)。サブ制御部91は、最終ゲームでない場合(ステップS105;N)、ステップS103の処理に戻り、最終ゲームである場合(ステップS105;Y)、バトル演出を実行する(ステップS106)。なお、このように制御するために、本実施形態では、サブ制御部91は、メイン制御部41から送信される現在のセットのゲーム数を示すコマンドを受信するようになっている。
ここで、本実施形態のバトル演出513は、例えば、図9(C)に示すように、「バトル開始!」との文字画像と味方キャラクターと敵キャラクターとが対峙する画像を表示した後に、これらのキャラクターが対決する連続画像(動画像)を液晶表示器51に表示する演出である。
図8に戻り、バトル演出実行後、サブ制御部91は、最終ゲームにおいて遊技者による第3停止操作が行われたか否かを判定する(ステップS107)。なお、このように制御するために、本実施形態では、サブ制御部91は、遊技者による各操作が行われたときに、メイン制御部41から送信される各操作が行われたことを示すコマンドを受信するようになっている。サブ制御部91は、第3停止操作が行われていない場合(ステップS107;N)、ステップS107の処理を繰り返し、第3停止操作が行われた場合(ステップS107;Y)、現在のセットが終了した後の次セットがあるか否かを判定する(ステップS108)。なお、このように制御するために、本実施形態では、サブ制御部91は、メイン制御部41から送信されるAT抽選処理やAT継続抽選処理によって付与されているセット数(ナビストック数)を示すコマンドを受信するようになっている。
サブ制御部91は、次セットがある場合(ステップS108;Y)、次セットが確定していることを報知済であるか否かを判定する(ステップS109)。ここで、次セットが確定していることを報知済であるとは、例えば、AT当選演出において、複数セットが当選したことを報知していたり、AT制御中にナビストック(次セット以降のセット)が付与されたことを示すAT継続確定演出が実行されていたり、AT制御中にAT継続が確定する小役に入賞したり、AT制御中にAT継続が確定する図柄の組合せが揃ったりすることを意味する。なお、本実施形態のAT継続確定演出514は、例えば、図9(D)に示すように、「おめでとう!!AT+3セット!!」等の文字画像を液晶表示器51に表示する演出である。
図8に戻り、サブ制御部91は、確定報知済である場合(ステップS109;Y)、バトル勝利演出を実行し(ステップS110)、ステップS103に戻り、確定報知済でない場合(ステップS109;N)、バトル敗北演出を実行し(ステップS111)、次セットの開始ゲームにおいて遊技者によるスタートスイッチ7の操作、すなわち、レバーオンが行われたか否かを判定する(ステップS112)。サブ制御部91は、開始ゲームのレバーオンが行われていない場合(ステップS112;N)、ステップS112の処理を繰り返し、開始ゲームのレバーオンが行われた場合(ステップS112;Y)、復活演出を実行し(ステップS113)、ステップS103に戻る。一方、サブ制御部91は、次セットがない場合(ステップS108;N)、バトル敗北演出を実行し(ステップS114)、処理を終了する。
ここで、本実施形態のバトル勝利演出515は、例えば、図9(E)に示すように、「勝利!!」との文字画像と味方キャラクターが敵キャラクターに攻撃している画像を液晶表示器51に表示する報知演出の一例である。また、本実施形態のバトル敗北演出516は、例えば、図9(F)に示すように、「敗北!」との文字画像と味方キャラクターが倒れて敵キャラクターが喜んでいる画像を液晶表示器51に表示する演出である。また、本実施形態の復活演出517は、例えば、図9(G)に示すように、「復活!!」との文字画像と味方キャラクターが起き上がって敵キャラクターと再び対峙する画像を液晶表示器51に表示する報知演出の一例である。
図10は、メイン制御部が実行するAT用外部出力実行処理の制御内容を示すフローチャートである。メイン制御部41は、ゲームの進行が可能な状態となった後に、図10に示すAT用外部出力処理を行う。先ず、メイン制御部41は、ATを開始したか否かを判定する(ステップS201)。メイン制御部41は、ATを開始していない場合(ステップS201;N)、ステップS201の処理を繰り返し、ATを開始した場合(ステップS201;Y)、AT初当り信号の外部出力を開始し(ステップS202)、ATの開始ゲーム(第1セットの1ゲーム)において遊技者によって第3停止操作が行われたか否かを判定する(ステップS203)。メイン制御部41は、開始ゲームの第3停止操作が行われていない場合(ステップS203;N)、ステップS203の処理を繰り返し、開始ゲームの第3停止操作が行われた場合(ステップS203;Y)、AT初当り信号の外部出力を停止する(ステップS204)。ここで、AT初当り信号とは、ATに当選してATを開始することを示す外部出力信号(有利状態移行信号、第1信号)の一例である。本実施形態のAT初当り信号は、ATを開始してから開始ゲームの第3停止操作が行われるまで出力される所謂ワンショット信号として構成されている。
外部出力停止後、メイン制御部41は、2ゲーム後のレバーオンが行われたか否かを判定する(ステップS205)。メイン制御部41は、2ゲーム後のレバーオンが行われていない場合(ステップS205;N)、ステップS205の処理を繰り返し、2ゲーム後のレバーオンが行われた場合(ステップS205;Y)、セット中信号の外部出力を開始し(ステップS206)、最終ゲームの第3停止操作が行われたか否かを判定する(ステップS207)。ここで、セット中信号とは、ATに制御されて各セットを消化中であることを示す外部出力信号(有利期間信号、制御中信号、第2信号)の一例である。本実施形態のセット中信号は、各セットを消化中は継続して出力される所謂継続信号として構成されている。
メイン制御部41は、最終ゲームの第3停止操作が行われていない場合(ステップS207;N)、ステップS207の処理を繰り返し、最終ゲームの第3停止操作が行われた場合(ステップS207;Y)、現在のセットが終了した後の次セットがあるか否かを判定する(ステップS208)。メイン制御部41は、次セットがある場合(ステップS208;Y)、次セットが確定していることを報知済であるか否かを判定する(ステップS209)。なお、このように制御するために、本実施形態では、メイン制御部41は、サブ制御部91に対してAT当選演出において複数セットが当選したことを報知することを指示するコマンドを送信したり、AT継続確定演出514を実行することを指示するコマンドを送信したりするように制御しており、サブ制御部91が自らの判断で次セットが確定していることを報知することができないようになっている。
メイン制御部41は、確定報知済である場合(ステップS209;Y)、所定期間が経過したか否かを判定する(ステップS210)。なお、本実施形態では、所定期間として、0.5秒が予め設定されている。メイン制御部41は、所定期間が経過していない場合(ステップS210;N)、ステップS210の処理を繰り返し、所定期間が経過した場合(ステップS210;Y)、セット中信号の外部出力を終了し(ステップS211)、ステップS205の処理に戻る。一方、メイン制御部41は、確定報知済でない場合(ステップS209;N)、次セットの開始ゲームの第3停止が行われたか否かを判定する(ステップS212)。メイン制御部41は、開始ゲームの第3停止が行われていない場合(ステップS212;N)、ステップS212の処理を繰り返し、開始ゲームの第3停止が行われた場合(ステップS212;Y)、ステップS211の処理に進む。一方、メイン制御部41は、次セットがない場合(ステップS208;N)、所定期間が経過したか否かを判定する(ステップS213)。メイン制御部41は、所定期間が経過していない場合(ステップS213;N)、ステップS213の処理を繰り返し、所定期間が経過した場合(ステップS213;Y)、セット中信号の外部出力を終了し(ステップS214)、処理を終了する。
以上が、スロットマシン1で実行される各処理の内容についての説明である。
次に、本実施形態に係るスロットマシン1の具体的な制御について説明する。
図11は、AT制御中における各信号の外部出力パターンを示すタイミングチャートである。本実施形態では、図11(A)に示すように、ATを開始したときに、サブ制御部91は、AT開始演出511を実行し、メイン制御部41は、AT初当り信号の外部出力を開始する(ONの状態にする、オンにする)。また、メイン制御部41は、開始ゲーム(第1セットの1ゲーム)の第3停止操作後にAT初当たり信号の外部出力を終了した後(OFFの状態にした後、オフにした後)、2ゲーム後(第1セットの3ゲーム)のレバーオン後にセット中信号の外部出力を開始する。
ここで、例えば、1セット内にAT継続確定演出514が実行される等して最終ゲームにおいてバトル演出513の結果として第3停止操作後にバトル勝利演出515が実行される場合がある。この場合、本実施形態では、図11(B)に示すように、メイン制御部41は、バトル勝利演出515の実行開始から所定期間(0.5秒)経過後にセット中信号の外部出力を終了し、2ゲーム後(第2セットの2ゲーム)のレバーオン後にセット中信号の外部出力を再開する。
また、例えば、次セット(第2セット)があるにも関わらずAT継続の確定を報知する演出が実行されず、第1セットの最終ゲームにおいてバトル演出513の結果として第3停止操作後にバトル敗北演出516が実行される場合がある。この場合、本実施形態では、図11(C)に示すように、サブ制御部91は、次セット(第2セット)の開始ゲームのレバーオン後に復活演出517を実行し、メイン制御部41は、復活演出を実行した開始ゲームから2ゲーム後(第2セットの3ゲーム)のレバーオン後にセット中信号の外部出力を再開する。
また、例えば、次セット(第2セット)がなく、第1セットの最終ゲームにおいてバトル演出513の結果として第3停止操作後にバトル敗北演出516が実行される場合がある。この場合、本実施形態では、図11(D)に示すように、メイン制御部41は、バトル敗北演出516の実行開始から所定期間(0.5秒)経過後にセット中信号の外部出力を終了する。
以上が、本実施形態に係るスロットマシン1の具体的な制御についての説明である。
以上説明したように、本実施形態のスロットマシン1によれば、サブ制御部91は、AT開始後にAT開始演出511を実行してATの第1セットを開始することを報知するとともに、各セットの終了後に次セットがあるときにはバトル勝利演出515や復活演出517を実行して次セット(第2セット以降)を開始することを報知する。また、メイン制御部41は、ATの各セットの制御中にはセット中信号を外部出力してデータ表示端末1030等にスロットマシン1がATの各セットの制御中であることを情報提供する。そして、メイン制御部41は、各セットの終了後に次セットがあり、サブ制御部91によって各報知演出515、517が実行される場合には、各報知演出515、517の実行後にセット中信号の外部出力を終了する(図11(B)、図11(C)参照)。
このようにすることで、各報知演出515、517の実行後に次セットのセット中信号の外部出力を開始するので、次セットのセット中信号の外部出力が開始されることに伴うデータ表示端末1030の表示変更によって遊技者が次セットの開始を認識してから各報知演出515、517が実行されることを防止でき、遊技者は各報知演出515、517が実行されることに興味を抱くことができるので、遊技の興趣の低下を防止できる。
なお、本実施形態のスロットマシン1によれば、メイン制御部41は、各セットの開始毎に新たなセット中信号の外部出力を開始しており、データ表示端末1030等にスロットマシン1がセット中信号によって各セットの制御中であることだけなく外部出力開始時には各セットの開始も情報提供しているともいえる。そして、メイン制御部41は、各セットの終了後に次セットがあり、サブ制御部91によって各報知演出515、517が実行される場合には、各報知演出515、517の実行後に次セットにおけるセット中信号の外部出力を開始する(図11(B)、図11(C)参照)。
このようにすることで、次セットのセット中信号の外部出力が開始されることに伴うデータ表示端末1030の表示変更によって遊技者が次セットの開始を認識してから各報知演出515、517が実行されることを防止でき、遊技者は各報知演出515、517が実行されることに興味を抱くことができるので、遊技の興趣の低下を防止できる。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、メイン制御部41は、AT開始後にAT初当り信号を外部出力してデータ表示端末1030等にスロットマシン1がATを開始したことを情報提供する。そして、メイン制御部41は、ATを開始する第1セットにおいては、AT初当り信号の外部出力を終了した1ゲームの次ゲーム以降となる3ゲームのレバーオン後にセット中信号の外部出力を開始している(図11(A)参照)。
このようにすることで、同一ゲーム内においてAT初当り信号の外部出力の終了とセット中信号の外部出力の開始とが重なることを防止できるので、AT初当り信号とセット中信号とが競合することを防止できる。この結果、例えば、同一ゲーム内において異なる端子(信号線)から複数の信号(セット中信号、AT初当たり信号)が入力されると一方の信号を無視するようにデータ表示端末1030が構成されていたとしても、両信号を認識して正しく動作することができる。
特に、本実施形態のスロットマシン1によれば、メイン制御部41は、AT初当り信号の外部出力を開始するゲーム(1ゲーム)と第1セットのセット中信号の外部出力を開始するゲーム(3ゲーム)とが異なるように、各信号の外部出力を行っている。
このようにすることで、同一ゲーム内においてAT初当り信号の外部出力の開始とセット中信号の外部出力の開始とが重なることを防止できるので、AT初当り信号とセット中信号とが競合することを防止できる。この結果、例えば、同一ゲーム内において異なる端子(信号線)から複数の信号(セット中信号、AT初当たり信号)が入力されると一方の信号を無視するようにデータ表示端末1030が構成されていたとしても、両信号を認識して正しく動作することができる。
なお、本実施形態では、第1セットのセット中信号の外部出力を開始するゲーム(3ゲーム)をAT初当り信号を外部出力するゲーム(1ゲーム)の2ゲーム後とし、AT初当り信号の外部出力終了からセット中信号の外部出力開始までの間に競合防止のために十分な期間として1ゲームを確保したが、セット中信号の外部出力を開始するゲームとAT初当り信号の外部出力を開始するゲームとが異なる限りにおいてこれに限定されず、例えば、第1セットのセット中信号の外部出力を開始するゲームをAT初当り信号の外部出力を開始するゲーム(1ゲーム)の1ゲーム後(2ゲーム)としたり、3ゲーム後以降(4ゲーム以降)としたりしてもよい。
また、本実施形態では、次セットのセット中信号の外部出力を開始するゲームを現在のセットのセット中信号の外部出力を終了するゲームの2ゲーム後とし、セット中信号の外部出力終了からセット中信号の外部出力開始までの間に競合防止のために十分な期間として1ゲームを確保したが、これに限定されず、例えば、次セットのセット中信号の外部出力を開始するゲームを現在のセットのセット中信号の外部出力を終了するゲームの1ゲーム後としたり、3ゲーム後以降としたりしてもよい。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、メイン制御部41は、バトル勝利演出515が実行されるタイミング(次セットの開始が報知される報知タイミング)が各セットの最終ゲームの第3停止後であり、復活演出517が実行されるタイミング(報知タイミング)が次セットの開始ゲームのレバーオン後であることに基づいて、セット中信号の外部出力を終了する外部出力終了タイミングを、これらの報知タイミングよりも後にずらしている(図8のステップS107、S112、図10のステップS207、S212参照)。
このようにすることで、報知タイミングに応じた適切な外部出力終了タイミングでセット中信号の外部出力を終了することができる。
なお、本実施形態では、バトル勝利演出515が実行される報知タイミングやバトル敗北演出516が実行されるタイミングを各セットの最終ゲームの第3停止後としたが、これに限定されず、例えば、第3停止後に遊技者によって演出用スイッチ56が操作された後としてもよい。この場合、例えば、第3停止後のバトル演出513において「演出用スイッチを押せ!」等の文字画像を表示して演出用スイッチ56の操作を促す必要がある。また、本実施形態では、復活演出517が実行されるタイミングを次セットの開始ゲームのレバーオン後としたが、これに限定されず、例えば、次セットの開始ゲームの賭数設定後(メダル投入後やMAXBETスイッチ6操作後)としたり、リール回転後としたり、遊技者による各停止操作受付後としたり、各リールの停止後としたりしてもよい。
なお、報知タイミングがこれらのタイミングに変更された場合であっても、外部出力終了タイミングが変更された報知タイミングよりも後にずれたタイミングであれば本発明の作用効果を奏する。
なお、本実施形態では、バトル勝利演出515が実行されたときの外部出力終了タイミングを最終ゲームの第3停止から所定期間経過後としたが、バトル勝利演出515実行後(最終ゲームの第3停止後)のタイミングである限りにおいてこれに限定されず、例えば、次セットの開始ゲームの賭数設定後(メダル投入後やMAXBETスイッチ6操作後)としたり、レバーオン後としたり、リール回転後としたり、遊技者による各停止操作受付後としたり、各リールの停止後としたり、2ゲームの賭数設定以降としたりしてもよい。また、復活演出517が実行されたときの外部出力終了タイミングを次セットの開始ゲームの第3停止後としたが、復活演出517実行後のタイミング(次セットの開始ゲームのレバーオン後)である限りにおいてこれに限定されず、例えば、次セットの開始ゲームのリール回転後としたり、遊技者による各停止操作受付後としたり、各リールの停止後としたり、2ゲームの賭数設定以降としたりしてもよい。
また、本実施形態では、各報知演出515、517が実行されたときの外部出力終了タイミングが異なるように設定したが、各報知演出515、517実行後のタイミング(次セットの開始ゲームのレバーオン後)である限りにおいて外部出力終了タイミングを同一としてもよく、例えば、バトル勝利演出515が実行されたときの外部出力終了タイミングを復活演出517が実行されたときの外部出力終了タイミングと同一のタイミング(次セットの開始ゲームの第3停止後)としてもよい。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、メイン制御部41は、メダルIN信号として賭数の設定に用いられたメダルの枚数に応じた数のパルスを出力している。すなわち、メイン制御部41は、メダルIN信号として設定された賭数に関わらず同一のパルスを出力している。
このようにすることで、メダルIN信号を設定された賭数によって異なる出力態様で外部出力するスロットマシンよりも外部機器であるホールコンピュータ1020やデータ表示端末1030がゲーム開始を特定し易くなっている。
[実施形態2]
上記実施形態1では、ATの各セットの制御中に継続信号としてのセット中信号を外部出力してデータ表示端末1030等にスロットマシン1がATの各セットの制御中であることを情報提供したが、その他の外部出力信号によってATの各セットに制御されていることを情報提供してもよい。例えば、セット中信号に替えてATの各セットを開始することを示す外部出力信号(有利期間信号、制御開始信号、第2信号)の一例としてのセット開始信号を外部出力してもよい。以下、セット開始信号を外部出力する実施形態2について説明する。
なお、本実施形態では、上記実施形態1と同様の構成及び処理となる部分についてはその詳細な説明を省略し、主として上記実施形態1とは異なる部分について説明する。
実施形態2のセット開始信号は、各セットの任意の1ゲームにおいて出力されるワンショット信号として構成されており、セット中信号と同様に、AT初当たり信号の信号線とは異なる信号線(セット開始信号の信号線)から外部出力される。
次に、スロットマシン1で実行される各処理の内容について詳細に説明する。
図12は、実施形態2のメイン制御部が実行するAT用外部出力実行処理の制御内容の変更例を示すフローチャートである。実施形態2のメイン制御部41は、ゲームの進行が可能な状態となった後に、図12に示すAT用外部出力処理を行う。先ず、メイン制御部41は、ステップS201〜S205の処理を実行し、2ゲーム後のレバーオンが行われた場合(ステップS205;Y)、セット開始信号の外部出力を開始し(ステップS251)、第3停止操作が行われたか否かを判定する(ステップS252)。メイン制御部41は、第3停止操作が行われていない場合(ステップS252;N)、ステップS251の処理を繰り返し、第3停止操作が行われた場合(ステップS252;Y)、セット開始信号の外部出力を終了し(ステップS253)、ステップS207〜S209の処理を実行する。メイン制御部41は、確定報知済である場合(ステップS209;Y)、ステップS205の処理に戻り、確定報知済でない場合(ステップS209;N)、ステップS212の処理を実行し、開始ゲームの第3停止が行われていない場合(ステップS212;N)、ステップS212の処理を繰り返し、開始ゲームの第3停止が行われた場合(ステップS212;Y)、ステップS205の処理に戻る。一方、メイン制御部41は、次セットがない場合(ステップS208;N)、処理を終了する。
以上が、スロットマシン1で実行される各処理の内容についての説明である。
次に、本実施形態に係るスロットマシン1の具体的な制御について説明する。
図13は、実施形態2のAT制御中における各信号の外部出力パターンを示すタイミングチャートである。本実施形態では、図13(A)に示すように、ATを開始したときに、サブ制御部91は、AT開始演出511を実行し、メイン制御部41は、AT初当り信号の外部出力を開始し、開始ゲームの第3停止操作後にAT初当たり信号の外部出力を終了する。その後、メイン制御部41は、3ゲームのレバーオン後にセット開始信号の外部出力を開始し、当該ゲームの第3停止操作後にセット開始信号の外部出力を終了する。
ここで、例えば、第1セットの最終ゲームの第3停止操作後にバトル勝利演出515が実行される場合、本実施形態では、図13(B)に示すように、メイン制御部41は、最終ゲームから2ゲーム後(第2セットの2ゲーム)のレバーオン後にセット開始信号の外部出力を再開し、当該ゲームの第3停止操作後にセット開始信号の外部出力を終了する。
また、例えば、第1セットの最終ゲームの第3停止操作後にバトル敗北演出516が実行された後、第2セットの開始ゲームのレバーオン後に復活演出517が実行される場合、本実施形態では、図13(C)に示すように、メイン制御部41は、開始ゲームから2ゲーム後(第2セットの3ゲーム)のレバーオン後にセット開始信号の外部出力を再開し、当該ゲームの第3停止操作後にセット開始信号の外部出力を終了する。
なお、例えば、バトル敗北演出516が実行された後に復活演出517が実行されない場合、本実施形態では、図13(D)に示すように、メイン制御部41は、セット開始信号の外部出力を行わない。
以上が、本実施形態に係るスロットマシン1の具体的な制御についての説明である。
以上説明したように、本実施形態のスロットマシン1によれば、メイン制御部41は、ATの各セットの開始毎にセット開始信号を外部出力してデータ表示端末1030等にスロットマシン1がATの各セットの開始を情報提供する。そして、メイン制御部41は、各セットの終了後に次セットがあり、サブ制御部91によって各報知演出515、517が実行される場合には、各報知演出515、517の実行後にセット開始信号の外部出力を開始する(図13(B)、図13(C)参照)。
このようにすることで、次セットのセット開始信号の外部出力が開始されることに伴うデータ表示端末1030の表示変更によって遊技者が次セットの開始を認識してから各報知演出515、517が実行されることを防止でき、遊技者は各報知演出515、517が実行されることに興味を抱くことができるので、遊技の興趣の低下を防止できる。
なお、本実施形態のスロットマシン1によれば、メイン制御部41は、各セットの終了後に次セットがある場合には、次セットの開始毎に新たなセット開始信号を外部出力することでデータ表示端末1030等にスロットマシン1が次セットの開始だけでなく前セットの終了も情報提供しているともいえる。すなわち、本実施形態では、各報知演出515、517の実行後にデータ表示端末1030等に前セットの終了と次セットの開始とを同時に情報提供しているともいえる。
このようにすることで、次セットのセット開始信号の外部出力が開始されることに伴うデータ表示端末1030の表示変更によって遊技者が次セットの開始を認識してから各報知演出515、517が実行されることを防止でき、遊技者は各報知演出515、517が実行されることに興味を抱くことができるので、遊技の興趣の低下を防止できる。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、メイン制御部41は、ATを開始する第1セットにおいては、AT初当り信号の外部出力を終了した1ゲームの次ゲーム以降となる3ゲームのレバーオン後にセット開始信号の外部出力を開始している(図13(A)参照)。
このようにすることで、同一ゲーム内においてAT初当り信号の外部出力の終了とセット開始信号の外部出力の開始とが重なることを防止できるので、AT初当り信号とセット開始信号とが競合することを防止できる。
特に、本実施形態のスロットマシン1によれば、メイン制御部41は、AT初当り信号の外部出力を開始するゲーム(1ゲーム)と第1セットのセット開始信号の外部出力を開始するゲーム(3ゲーム)とが異なるように、各信号の外部出力を行っている。
このようにすることで、同一ゲーム内においてAT初当り信号の外部出力の開始とセット開始信号の外部出力の開始とが重なることを防止できるので、AT初当り信号とセット開始信号とが競合することを防止できる。
なお、本実施形態では、第1セットのセット開始信号の外部出力を開始するゲーム(3ゲーム)をAT初当り信号を外部出力するゲーム(1ゲーム)の2ゲーム後とし、AT初当り信号の外部出力終了からセット開始信号の外部出力開始までの間に競合防止のために十分な期間として1ゲームを確保したが、セット開始信号の外部出力を開始するゲームとAT初当り信号の外部出力を開始するゲームとが異なる限りにおいてこれに限定されず、例えば、第1セットのセット開始信号の外部出力を開始するゲームをAT初当り信号の外部出力を開始するゲーム(1ゲーム)の1ゲーム後(2ゲーム)としたり、3ゲーム後以降(4ゲーム以降)としたりしてもよい。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、メイン制御部41は、バトル勝利演出515が実行される報知タイミングが各セットの最終ゲームの第3停止後であり、復活演出517が実行される報知タイミングが次セットの開始ゲームのレバーオン後であることに基づいて、セット開始信号の外部出力を開始する外部出力開始タイミングを、これらの報知タイミングよりも後にずらしている(図8のステップS107、S112、図12のステップS207、S212参照)。
このようにすることで、報知タイミングに応じた適切な外部出力開始タイミングでセット開始信号の外部出力を終了することができる。
なお、上記実施形態において、メイン制御部41は、ゲームの開始後にリール制御処理を実行して、リール2L、2C、2Rの回転を開始させた後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作が検出されるまで待機し、有効なストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されることで、該当するリールの回転を所定の停止位置で停止させる制御を、全てのリールの回転を停止させるまで繰り返し行うとともに、少なくとも1つ以上のリールを回転制御している状態で、異常が生じた可能性のある特定事象が生じた否かを判定する構成としてもよい。
このような構成では、リールの回転中において停止操作が行われた後、リールの回転を停止させる停止制御を行っている期間において、異常に関連する事象が生じたか否かの判定を行うと、停止制御を行っている期間に余計な処理を行うこととなり、停止制御の対象リールが意図しない停止位置で停止してしまう虞がある。
このため、メイン制御部41は、リール制御処理の実行中において、リール2L、2C、2Rの回転を開始させるリール回転開始処理を行った後、有効なストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで待機し、有効なストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作が検出されることで、該当するリールの回転を停止させるリール回転停止処理を行う構成とし、リール回転開始処理の後に有効なストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで待機している期間では、異常が生じた可能性のある特定事象が生じた否かを判定する異常判定処理(例えば、投入払出エラーチェック処理、回転エラーチェック処理、ドア開放チェック処理)を実行してもよい。この場合、リールの回転中の大半を占める状態では、特定事象を判定できる一方で、有効なストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された後からリール回転停止処理によりリールの回転が停止されるまでの期間では、異常判定処理を実行しなくてもよい。このようにすることで、リールの停止に関する処理中の負荷が軽減されるため、リールの停止制御中に余計な処理が行われることにより停止制御の対象リールが意図しない位置でリールが停止してしまうことを防止できる。
なお、上記実施形態において、メイン制御部41は、メイン処理においてリール制御処理を実行する一方で、メイン処理の実行中に定期的に割り込んでタイマ割込処理(メイン)を実行し、リール制御処理において、リール2L、2C、2Rの回転を開始させるリール回転開始処理を行った後、有効なストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで待機している期間に、タイマ割込処理(メイン)が実行される毎に、異常判定処理を実行して特定事象が発生したか否かを判定してもよい。この場合、有効なストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで待機している期間において異常判定処理を常時実行せずに済むため、処理負荷を軽減できる。
なお、上記実施形態において、メイン制御部41は、リール制御処理の実行中に、リール2L、2C、2Rの回転を開始させるリール回転開始処理を行った後に、有効なストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作が検出されることで、該当するリールの回転を停止させるリール回転停止処理を行ってリールを停止させる制御を、全てのリールの回転を停止させるまで繰り返し行う構成としてもよく、リール回転停止処理を行ってリールを停止された後、未だ回転中のリールがある場合に、有効なストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作が検出されるまでの期間において、異常判定処理を実行してもよい。この場合、リールの停止制御中の負荷を軽減しつつ、特定事象を判定できる。
なお、上記実施形態において、メイン制御部41は、リール制御処理の実行中に、有効な停止操作が検出されることで、該当するリールの回転を停止させた後、未だ回転制御を行っているリールが残っている場合には、タイマ割込処理(メイン)が実行される毎に異常判定処理を実行しつつ、先の停止操作が検出されてから所定時間が経過するまで、停止操作が行われたか否か判定することなく待機し、当該所定時間が経過した後には、次の停止操作の受付を有効に設定して、タイマ割込処理(メイン)が実行される毎に異常判定処理及び停止操作が行われたか否かの判定を実行しつつ待機し、有効な停止操作が検出されることで、該当するリールを停止させる制御を、全てのリールの回転を停止させるまで繰り返し行う構成としてもよい。この場合、有効な停止操作が検出された後から次の停止操作の受付が有効化されるまでの期間であって、停止操作が行われたか否かの判定を行わない期間においても、異常判定処理を実行してもよい。このようにすることで、当該期間においても特定事象を判定できる。
特に、リール制御処理において、次の停止操作の受付を有効化する際に、有効化タイマに基づいて、有効な停止操作が検出された後から次の停止操作の受付が有効化されるまでの所定期間が経過したか否かを判定し、所定期間が経過している場合に、次の停止操作の受付を有効化するようにしてもよい。このようにすることで、有効な停止操作が検出されてリールが停止されるまでの時間が、停止時の滑りコマ数(例えば、0〜4)によって異なることとなるものの、滑りコマ数に関わらず、有効な停止操作が検出された後から次の停止操作の受付を有効化するまでの期間を一定にすることができる。そして、メイン制御部41は、当該有効な停止操作が検出された後から次の停止操作の受付を有効化するまでの期間においても、タイマ割込処理(メイン)が実行される毎に異常判定処理を実行するので、当該期間においても特定事象を判定できる。
なお、上記実施形態において、メイン制御部41は、リール制御処理の実行中に、リール2L、2C、2Rの回転を開始させた後、有効な停止操作が検出された場合に、タイマ割込を禁止に設定してタイマ割込を禁止した状態で、タイマ割込処理(メイン)により更新される現時点でのリールモータのステップ数と、停止操作が行われたときに特定されたリールの停止操作位置のステップ数とに基づいて、停止制御テーブルから滑りコマ数を特定して、当該滑りコマ数に基づいて該当するリールを停止させるリール回転停止処理を実行し、その後、回転制御中のリールが残っている場合に、それらのリールについて停止制御テーブルを設定する停止制御テーブル設定処理を実行してもよい。このようにすることで、これらの処理の実行中に、タイマ割込処理(メイン)が実行されて、これらの処理における制御が意図せず中断されてしまうことを回避することができるので、これらの処理が複雑化してしまうことがない。
なお、上記実施形態において、ゲーム中にエラー(異常)が発生したときには該ゲームの終了後にエラー信号(セキュリティ信号)を出力し、払出のあるゲーム中にエラーが発生した場合には払出信号の外部出力完了前にエラー信号の出力を開始するようにしてもよい。具体的には、外部機器(例えば、ホールコンピュータ1020)に対してセキュリティ信号や払出信号等の外部出力信号を出力する外部出力基板1000は、ゲーム中にゲームの進行を妨げることのない異常を検出した場合、異常を検出した直後にセキュリティ信号を出力するのではなく、ゲームの終了後にセキュリティ信号を出力してもよい。また、外部出力基板1000は、1枚のメダルを払出する毎に払出信号を出力するが、払出処理のあるゲーム中にゲームの進行を妨げることのない異常を検出した場合、異常を検出した直後にセキュリティ信号を出力するのではなく、払出信号の出力が完了する前にセキュリティ信号の出力を開始してもよい。このようにすることで、異常の発生契機を判別することができる。
なお、上記実施形態において、メイン制御部41やサブ制御部91として使用されるマイクロコンピュータのROMのメモリ空間にベクタテーブル(割込処理の先頭アドレス(例えば、A7A0h〜A7A1h)を含むアドレスを設定するテーブル)を設け、メイン制御部41が起動時に実行する初期制御処理においてタイマ割込の設定を行った後に割込許可してもよい。
このとき、ベクタテーブルに意図しないアドレスが定義されていれば、マイクロコンピュータの起動後であっても割込が発生するまでは正常な処理が実行されるものの、割込が発生したときに意図しない処理が実行される虞がある。
このため、メイン制御部41は、ベクタテーブルに設定した値が所定値(例えば、0000h、8000h〜HPRGEND)以外の値の場合にはマイクロコンピュータの起動を制限してもよい。
このようにすることで、意図しない割込処理が実行されることを事前に防止することができる。
また、上記実施形態において、メイン制御部41は、初期制御処理でタイマ割込の設定を行う前に割込禁止に設定してもよい。
このようにすることで、意図しない割込処理が実行されることを事前に防止することができる。
また、上記実施形態において、メイン制御部41は、初期制御処理中は割込禁止にし、ベクタテーブルに設定した値(例えば、INT/NMIの値)が所定値(例えば、0000h、8000h〜HPRGEND)以外の値の場合にはマイクロコンピュータの起動を制限してもよい。
このようにすることで、意図しない割込処理が実行されることを事前に防止することができる。
また、上記実施形態において、メイン制御部41は、電断処理において電源断時の割込許可/禁止状態をバックアップするとともに初期制御処理で電源断時の割込許可/禁止状態を復帰させ、ベクタテーブルに設定した値が所定値(例えば、0000h、8000h〜HPRGEND)以外の値の場合にはマイクロコンピュータの起動を制限してもよい。
このようにすることで、意図しない割込処理が実行されることを事前に防止することができる。
また、上記実施形態において、メイン制御部41は、ユーザプログラムが開始された後の初期制御処理において割込を禁止してもよい(例えば、DI(Disable Interrupt)命令を実行して割込マスタ許可フラグをオフの状態にしてもよい)。
ここで、従来の構成では、電源が投入されたときのブート処理(例えば、セキュリティチェック処理等)を実行するときに割込禁止にしたり、ユーザプログラムの実行開始時に割込禁止にしたりしているが、再起動やシステムリセット等が行われたときに、正常にブート処理やユーザプログラムが実行されなかった場合には割込禁止がなされず意図しない割込が発生する虞がある。
このため、メイン制御部41は、ブート処理やユーザプログラムの実行開始時等のマイクロコンピュータの起動時において割込を禁止するとともに、ユーザプログラムが開始された後の初期制御処理において割込を禁止してもよい。
このようにすることで、意図しない割込が発生することを防止できる。
また、上記実施形態において、メイン制御部41は、RAMに割り当てられたタイマカウンタの値を定期的に更新し、特定の値(例えば0)となることで時間の経過を特定するようにしてもよい。
ここで、従来の構成では、複数種類の時間間隔を計測する場合に、計時を要する複数種類の処理内で、タイマ値の設定及び更新を行っており、複数種類のタイマ値を更新するためのプログラムをそれぞれの処理内に設ける必要があるため、プログラム容量が増大する要因となっていた。また、複数種類のタイマカウンタは、それぞれが用いられる処理毎のデータ群として割り当てられているため、一の処理においてまとめて更新するためには、それぞれの関連性のないアドレスの値を読み出す必要があった。
このため、メイン制御部41において、複数種類のタイマカウンタ値が格納される領域をRAMの所定の規則で連続するアドレスが割り当てられた領域に設定するとともに、指定アドレスに格納されたタイマ値を更新する処理を現在の指定アドレスに対して定数を加算することで複数種類のタイマカウンタ値が格納された領域に対する指定アドレスを変更しながら繰り返し実行することによって複数種類のタイマ値を更新してもよい。
このようにすることで、複数種類のアドレスをそれぞれ指定して当該アドレスの値を更新する処理を個々の処理で行う場合よりもプログラム容量を削減することができる。
なお、上記実施形態のスロットマシン1は、ボーナス(BB、RB)には制御されず、複数セットのATにのみ制御される構成としたが、ボーナスにも制御される構成としてもよい。すなわち、複数種類の有利状態に制御される構成であってもよい。この場合、例えば、特殊信号の信号線をBB中であることを示すBB中信号の信号線とし、予備の信号線をRB中であることを示すRB中信号線として用いても良い。また、特殊信号の信号線や予備の信号線が別の外部出力信号の信号線として用いられている場合には、例えば、実施形態1のセット中信号の信号線(実施形態2のセット開始信号の信号線)をBB中信号とセット中信号(セット開始信号)の兼用の信号線とし、AT初当り信号の信号線をRB中信号とAT初当り信号の兼用の信号線としてもよい。この場合、例えば、BB中信号とセット中信号(セット開始信号)とのパルス形状を変化させたり、RB中信号とAT初当り信号のパルス形状を変化させたりして同一の信号線を兼用する各信号をそれぞれ識別可能とする必要がある。また、例えば、AT中にボーナスに制御可能とする場合において、ATが中断されてボーナスを開始してからボーナスが終了して再びATに復帰させるときには、復帰時に外部機器であるホールコンピュータ1020やデータ表示端末1030がATのセット数や初当り回数を誤認することを防止する必要がある。例えば、AT復帰後であることが特定可能となるように各信号の外部出力を制御したり、ボーナスの開始タイミングやATの中断タイミングや復帰タイミングを調節したりする必要がある。
なお、上記実施形態では、メイン制御部41側で制御するナビ報知と、サブ制御部91側で制御するナビ演出の双方にて遊技者にとって有利な操作手順を識別可能となる構成であるが、メイン制御部41側で制御するナビ報知だけで遊技者にとって有利な操作手順を識別可能となる構成としても良いし、サブ制御部91側で制御するナビ演出だけで遊技者にとって有利な操作手順を識別可能となる構成としても良い。
なお、上記実施形態では、遊技者にとって有利な特典としてのART等に関する制御をメイン制御部41が行う構成であるが、遊技者にとって有利な特典に関する制御の一部または全部をサブ制御部91が行う構成としても良い。
なお、上記実施形態では、本発明を遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンに適用した例について説明したが、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに適用しても良い。遊技球を遊技用価値として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記実施形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうち何れか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えば、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであっても良い。すなわち、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値の何れを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、且つ入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値の何れをも払い出し得るスロットマシンを適用しても良い。
1 スロットマシン、2L,2C,2R リール、6 MAXBETスイッチ、7 スタートスイッチ、8L,8C,8R ストップスイッチ、41 メイン制御部、91 サブ制御部、51 液晶表示器、511 AT開始演出、512 ナビ演出、513 バトル演出、514 AT継続確定演出、515 バトル勝利演出、516 バトル敗北演出、517 復活演出、1000 外部出力基板、1010 情報提供端子板、1020 ホールコンピュータ、1030 データ表示端末。

Claims (1)

  1. 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
    前記可変表示部を変動表示した後に表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、
    遊技者にとって有利な有利状態に制御する有利状態制御手段と、
    前記有利状態に制御される有利期間を設定する有利期間設定手段と、
    前記有利期間の終了後に継続する新たな有利期間を設定可能な継続有利期間設定手段と、
    前記有利期間に関する有利期間信号の外部出力を制御可能な外部出力制御手段と、
    前記有利期間の開始を報知する報知演出を実行可能な報知演出実行手段とを備え、
    前記報知演出実行手段は、前記有利期間における最後の単位遊技が終了して該最後の単位遊技の次の単位遊技の開始から新たな有利期間が開始されるときに、該最後の単位遊技が終了してから所定期間が経過するまでの間に前記報知演出を実行可能であり、
    前記外部出力制御手段は、
    前記有利期間中に前記有利期間信号の外部出力を行うとともに、前記有利期間の終了に関連して前記有利期間信号の外部出力を終了し、
    前記有利期間における最後の単位遊技が終了して次の単位遊技の開始から新たな有利期間が開始されないときに、該最後の単位遊技が終了してから前記所定期間が経過するまで前記有利期間信号の外部出力を継続した後、前記有利期間信号の外部出力を終了し、
    前記有利期間における最後の単位遊技が終了して次の単位遊技の開始から新たな有利期間が開始されるときに、該最後の単位遊技が終了してから前記所定期間が経過するまで前記有利期間信号の外部出力を継続した後、前記有利期間信号の外部出力を終了する、スロットマシン。
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