JP6781307B2 - 無線通信装置、通信制御方法及び飛行体 - Google Patents
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Description
しかしながら、上述の従来技術では、上空に存在する移動体端末がハンドオーバする対象となる適切な無線基地局に関する情報を取得することができず、上空に存在する移動体端末の通信が不安定になる可能性があった。これは、上空では地上よりも見通しがきくことに起因する。上空では地上よりも見通しがきくので、同じ水平方向の位置(緯度と経度)であっても、上空の方が地上よりも多くの無線基地局から無線信号が到達する。このため、上空ではハンドオーバ先の候補となる同レベルの受信品質の無線基地局が地上よりも増大する状況が発生することにより、上空に存在する移動体端末がハンドオーバする対象となる適切な無線基地局に関する情報を取得することができず、上空に存在する移動体端末の通信が不安定になる可能性があった。
本発明の一態様は、前記無線通信装置は、前記飛行体に搭載可能である、ことを特徴とする無線通信装置である。
本発明の一態様は、前記飛行体の認証は、前記無線通信装置が接続する前記無線基地局により行われる、ことを特徴とする無線通信装置である。
本発明の一態様は、前記無線通信装置は、所定の識別方法で前記セルを識別して、前記セルの個数を計数する、ことを特徴とする無線通信装置である。
本発明の一態様は、前記所定の識別方法により、前記無線部が受信した前記無線信号が示すセルの識別情報によりセルを識別する、ことを特徴とする無線通信装置である。
本発明の一態様は、前記所定の識別方法により、前記無線部が受信した前記無線信号の周波数によりセルを識別する、ことを特徴とする無線通信装置である。
本発明の一態様は、前記所定の識別方法により、前記無線部が受信した前記無線信号が示すセルの識別情報と、前記無線信号の周波数とを用いてセルを識別する、ことを特徴とする無線通信装置である。
本発明の一態様は、前記所定の条件は、前記計数されたセルの個数が閾値以上であるか否かである、ことを特徴とする無線通信装置である。
本発明の一態様は、前記無線信号の受信強度は、RSSIである、ことを特徴とする無線通信装置である。
本発明の一態様は、前記無線信号の受信強度は、RSRPである、ことを特徴とする無線通信装置である。
本発明の一態様は、前記認証情報は、前記飛行体に搭載されるSIMカードの固有情報である、ことを特徴とする無線通信装置である。
本発明の一態様は、前記飛行体の認証が合格した場合に、所定期間に前記無線部が受信した受信強度に関する条件を満たす前記無線信号により識別されるセルの個数を計数する、ことを特徴とする無線通信装置である。
本発明の一態様は、前記計数されたセルの個数が所定の条件を満たすと判断された場合に、複数の通信相手候補の無線基地局の中から通信相手の無線基地局を選択する通信相手選択方法を変更する、ことを特徴とする無線通信装置である。
本発明の一態様は、前記通信相手選択方法は、複数の通信相手候補の前記無線基地局の間のハンドオーバを制御するためのハンドオーバパラメータを変更することである、ことを特徴とする無線通信装置である。
本発明の一態様は、前記通信相手選択方法は、複数の通信相手候補の前記無線基地局の間のハンドオーバを一定時間禁止することを含む、ことを特徴とする無線通信装置である。
本発明の一態様は、前記無線通信装置は、前記飛行体に搭載可能である、ことを特徴とする通信制御方法である。
本発明の一態様は、前記飛行体の認証は、前記無線通信装置が接続する前記無線基地局により行われる、ことを特徴とする通信制御方法である。
本発明の一態様は、前記所定の条件は、前記計数されたセルの個数が閾値以上であるか否かである、ことを特徴とする通信制御方法である。
本発明の一態様は、前記認証情報は、前記飛行体に搭載されるSIMカードの固有情報である、ことを特徴とする通信制御方法である。
本発明の一態様は、前記飛行体の認証は、前記無線通信装置が接続する前記無線基地局により行われる、ことを特徴とする飛行体である。
本発明の一態様は、前記無線通信装置は、前記無線部が受信した前記無線信号が示すセルの識別情報により前記セルを識別して、前記セルの個数を計数する、ことを特徴とする飛行体である。
本発明の一態様は、前記所定の条件は、前記計数されたセルの個数が閾値以上であるか否かである、ことを特徴とする飛行体である。
本発明の一態様は、前記認証情報は、前記飛行体に搭載されるSIMカードの固有情報である、ことを特徴とする飛行体である。
図1は、本実施形態に係る飛行体1の機能構成の一例を示すブロック図である。図2は、本実施形態に係る飛行体1の外観構成の一例を示す外観図である。まず図2を参照して飛行体1の機械的構成を説明する。図2において、飛行体1は、モータ60と、ロータRTとを備える。モータ60は、ロータRTを回転させることにより、飛行体1に揚力及び推進力を与える。この一例では、飛行体1は、モータ61〜64を備える。モータ61〜64は、対応するロータRT1〜RT4を回転させる。それぞれのモータ60に供給する駆動電流を制御することにより、飛行体1の飛行高度、方位、進行方向を制御することができる。
セル識別方法の例1では、無線部103が受信した無線信号の周波数により無線基地局のセルを識別する。セル計数部122は、無線部103が受信した第1無線信号の周波数と第2無線信号の周波数とが異なる場合に、第1無線信号の第1セルと第2無線信号の第2セルとの2個のセルを検出する。
セル識別方法の例2では、無線部103が受信した無線信号が示すセルの識別情報(セルID)により無線基地局のセルを識別する。セル計数部122は、無線部103が受信した第1無線信号の第1セルIDと第2無線信号の第2セルIDとが異なる場合に、第1セルIDの第1セルと第2セルIDの第2セルとの2個のセルを検出する。
セル識別方法の例3では、無線部103が受信した無線信号の周波数と当該無線信号が示すセルIDとにより無線基地局のセルを識別する。セル計数部122は、無線部103が受信した無線信号の周波数毎に、第1無線信号の第1セルIDと第2無線信号の第2セルIDとが異なる場合に、第1セルIDの第1セルと第2セルIDの第2セルとの2個のセルを検出する。
図5を参照してハンドオーバパラメータ候補データ141について説明する。図5は、本実施形態に係るハンドオーバパラメータ候補データ141の構成例を示す図である。図5において、ハンドオーバパラメータ候補データ141は、複数(図5の例では3個)のハンドオーバ(HO)パラメータセットを有する。HOパラメータセットは、複数の通信相手候補の無線基地局の間のハンドオーバを制御するためのハンドオーバパラメータの組である。なお、図5中のHOパラメータセットに含まれるハンドオーバパラメータの組合せは一例であり、HOパラメータセットに含めるハンドオーバパラメータの組合せは適用する無線通信システムに応じて任意に設定される。
なお、無線基地局は、高度に応じた複数の隣接セルリスト143を無線通信装置100に提供してもよい。例えば、無線基地局は、地上用の隣接セルリスト143と、上空用の隣接セルリスト143とを無線通信装置100に提供してもよい。これは、地上と上空とでは、同じ無線基地局のセルに隣接するセルが変化する可能性があるからである。無線基地局が提供する地上用の隣接セルリスト143には、無線通信装置100が地上に存在する場合に、当該無線基地局のセルに隣接するセルの接続セルIDが記載される。無線基地局が提供する上空用の隣接セルリスト143には、無線通信装置100が上空に存在する場合に、当該無線基地局のセルに隣接するセルの接続セルIDが記載される。無線通信装置100は、地上に存在すると判断した場合には地上用の隣接セルリスト143を使用し、一方、上空に存在すると判断した場合には上空用の隣接セルリスト143を使用する。これにより、無線通信装置100の通信相手の選択の精度を向上させることができる。
図8を参照して本実施形態に係る通信制御方法の例1を説明する。図8は、本実施形態に係る通信制御方法の例1のフローチャートである。通信制御方法の例1では、通信制御部123は、セル計数部122の計数結果の単位時間当りセル個数の所定期間の増加数又は減少数が所定の閾値以上である場合に、複数の通信相手候補の無線基地局の中から通信相手の無線基地局を選択する通信相手選択方法を変更する。
通信制御部123は、単位時間当りセル個数の増加数が所定の上昇判断閾値以上である場合(上昇判断条件を満たす場合)に、通信相手選択方法を所定の上空用通信相手選択方法に変更する。上昇判断閾値の決定方法の一例として、飛行体1の飛行場所の地上における単位時間当りセル個数の増加数に比して大きい値に決定する。上昇判断条件を満たす場合は、飛行体1が地上から上空に上昇したと判断することができる。これにより、通信制御部123は、飛行体1(無線通信装置100)が上空に存在する場合に適する上空用通信相手選択方法に、通信相手選択方法を変更する。
なお、上昇判断条件の他の例を以下に示す。
(上昇判断条件の他の例1)
所定期間において同じ単位時間当りセル個数が継続していること。
(上昇判断条件の他の例2)
無線通信装置100が接続している無線基地局(接続基地局)のセルに隣接するセル(隣接セル)の電波強度が増加しているのに、接続基地局のセルの電波強度が減少していることを検知したこと。
(上昇判断条件の他の例3)
隣接セル以外のセルの単位時間当りセル個数の増加数又は絶対数が所定の閾値以上であること。
(上昇判断条件の他の例4)
上昇判断条件に使用される閾値は、飛行体1の飛行地域に応じて設定される。上昇判断条件に使用される閾値は、飛行体1の飛行地域によって異なってもよい。
通信制御部123は、単位時間当りセル個数の減少数が所定の下降判断閾値以上である場合(下降判断条件を満たす場合)に、通信相手選択方法を所定の地上用通信相手選択方法に変更する。下降判断閾値の決定方法の一例として、飛行体1の飛行場所の地上における単位時間当りセル個数の減少数に比して大きい値に決定する。下降判断条件を満たす場合は、飛行体1が上空から地上に下降したと判断することができる。これにより、通信制御部123は、飛行体1(無線通信装置100)が地上に存在する場合に適する地上用通信相手選択方法に、通信相手選択方法を変更する。
なお、下降判断条件の他の例を以下に示す。
(下降判断条件の他の例1)
所定期間において同じ単位時間当りセル個数が継続していること。
(下降判断条件の他の例2)
隣接セルの電波強度が減少しているのに、接続基地局のセルの電波強度が増加していることを検知したこと。
(下降判断条件の他の例3)
隣接セル以外のセルの単位時間当りセル個数の減少数又は絶対数が所定の閾値以上であること。
(下降判断条件の他の例4)
下降判断条件に使用される閾値は、飛行体1の飛行地域に応じて設定される。下降判断条件に使用される閾値は、飛行体1の飛行地域によって異なってもよい。
図9を参照して本実施形態に係る通信制御方法の例2を説明する。図9は、本実施形態に係る通信制御方法の例2のフローチャートである。通信制御方法の例2では、通信制御部123は、無線部103が受信した無線信号により識別される無線基地局のセルの中に隣接セルリスト143に存在しないセルが存在する場合に、複数の通信相手候補の無線基地局の中から通信相手の無線基地局を選択する通信相手選択方法を変更する。
なお、非隣接セルが存在するか否かの判断の対象にするセルとして、非隣接セルのうち、所定の電波強度よりも低い電波強度の非隣接セルを対象にしてもよい。
また、非隣接セルが存在すると判断する条件(非隣接セル判断条件)として、以下に示す非隣接セル判断条件の例を適用してもよい。
(非隣接セル判断条件の例1)
非隣接セルが所定期間継続して存在していること。
(非隣接セル判断条件の例2)
非隣接セルの個数が所定の閾値以上であること。
飛行体に搭載される無線通信装置において、
無線基地局から送信される無線信号を受信する無線部と、
前記無線部が無線接続する前記無線基地局から受信した隣接セルリストを格納する隣接セルリスト格納部と、
前記無線部が受信した前記無線信号により識別される前記無線基地局のセルの中に前記隣接セルリストに存在しないセルが存在する場合に、複数の通信相手候補の前記無線基地局の中から通信相手の前記無線基地局を選択する通信相手選択方法を変更する通信制御部と、
を備える無線通信装置であってもよい。
飛行体に搭載される無線通信装置の通信制御方法であって、
前記無線通信装置が、無線基地局から送信される無線信号を受信する無線受信ステップと、
前記無線通信装置が、無線接続する前記無線基地局から受信した隣接セルリストを隣接セルリスト格納部に格納する隣接セルリスト格納ステップと、
前記無線通信装置が、前記無線受信ステップにより受信した前記無線信号により識別される前記無線基地局のセルの中に前記隣接セルリストに存在しないセルが存在する場合に、複数の通信相手候補の前記無線基地局の中から通信相手の前記無線基地局を選択する通信相手選択方法を変更する通信制御ステップと、
を含む通信制御方法であってもよい。
飛行体に搭載される無線通信装置であって無線基地局から送信される無線信号を受信する無線部を備える前記無線通信装置のコンピュータに、
前記無線部が無線接続する前記無線基地局から受信した隣接セルリストを格納する隣接セルリスト格納機能と、
前記無線部が受信した前記無線信号により識別される前記無線基地局のセルの中に前記隣接セルリストに存在しないセルが存在する場合に、複数の通信相手候補の前記無線基地局の中から通信相手の前記無線基地局を選択する通信相手選択方法を変更する通信制御機能と、
を実現させるためのコンピュータプログラムであってもよい。
図10を参照して本実施形態に係る通信制御方法の例3を説明する。図10は、本実施形態に係る通信制御方法の例3のフローチャートである。通信制御方法の例3では、通信制御部123は、無線測定部121の測定結果の無線品質指標値が所定の上空指標条件を満たす場合に、複数の通信相手候補の無線基地局の中から通信相手の無線基地局を選択する通信相手選択方法を変更する。
(ステップS43)通信制御部123は、無線測定部121の測定結果の無線品質指標値が所定の上空指標条件を満たすか否かを判断する。上空指標条件は、飛行体1(無線通信装置100)が上空に存在すると判断するための条件である。以下に、上空指標条件の例を示す。
無線品質指標値がRSSIである場合、上空指標条件は、RSSIの測定値が上空RSSI判断閾値以上であることである。上空RSSI判断閾値の決定方法の一例として、飛行体1の飛行場所の地上におけるRSSIの測定値に比して大きい値に決定する。これは、上空では、地上よりも見通しがきくので、RSSIが地上よりも増大すると考えられるからである。
無線品質指標値がRSRPである場合、上空指標条件は、RSRPの測定値が上空RSRP判断閾値以上であることである。上空RSRP判断閾値の決定方法の一例として、飛行体1の飛行場所の地上におけるRSRPの測定値に比して大きい値に決定する。これは、上空では、地上よりも見通しがきくので、RSRPが地上よりも増大すると考えられるからである。
無線品質指標値がSINRである場合、上空指標条件は、SINRの測定値が上空SINR判断閾値未満であることである。上空SINR判断閾値の決定方法の一例として、飛行体1の飛行場所の地上におけるSINRの測定値に比して小さい値に決定する。これは、上空では、地上よりも見通しがきくので、所望波及び干渉波の両方とも受信電力が増大する可能性があるが、所望波よりも干渉波の方がより一層地上よりも増大することにより、SINRが地上よりも劣化すると考えられるからである。
飛行体に搭載される無線通信装置において、
無線基地局から送信される無線信号を受信する無線部と、
前記無線部が受信した前記無線信号に基づいて無線品質指標値を測定する無線測定部と、
前記無線測定部の測定結果の無線品質指標値が所定の上空指標条件を満たす場合に、複数の通信相手候補の前記無線基地局の中から通信相手の前記無線基地局を選択する通信相手選択方法を変更する通信制御部と、
を備える無線通信装置であってもよい。
飛行体に搭載される無線通信装置の通信制御方法であって、
前記無線通信装置が、無線基地局から送信される無線信号を受信する無線受信ステップと、
前記無線通信装置が、前記無線受信ステップにより受信した前記無線信号に基づいて無線品質指標値を測定する無線測定ステップと、
前記無線通信装置が、前記無線測定ステップの測定結果の無線品質指標値が所定の上空指標条件を満たす場合に、複数の通信相手候補の前記無線基地局の中から通信相手の前記無線基地局を選択する通信相手選択方法を変更する通信制御ステップと、
を含む通信制御方法であってもよい。
飛行体に搭載される無線通信装置であって無線基地局から送信される無線信号を受信する無線部を備える前記無線通信装置のコンピュータに、
前記無線部が受信した前記無線信号に基づいて無線品質指標値を測定する無線測定機能と、
前記無線測定機能の測定結果の無線品質指標値が所定の上空指標条件を満たす場合に、複数の通信相手候補の前記無線基地局の中から通信相手の前記無線基地局を選択する通信相手選択方法を変更する通信制御機能と、
を実現させるためのコンピュータプログラムであってもよい。
通信相手選択方法の例1は、複数の通信相手候補の無線基地局の間のハンドオーバを制御するためのハンドオーバパラメータを変更することである。上空では、地上よりも、ハンドオーバ先の候補となる同レベルの受信品質の無線基地局が増大する状況が発生する。この結果、ハンドオーバの失敗やハンドオーバの頻発などのハンドオーバの不具合が発生することにより、上空に存在する無線通信装置100の通信が不安定になる可能性がある。そこで、通信相手選択方法の例1では、ハンドオーバパラメータを変更することによりハンドオーバの不具合の発生を抑制して、上空に存在する無線通信装置100の通信が不安定になることを防止する。以下に、ハンドオーバパラメータの変更方法の例を挙げる。
上空(上空用通信相手選択方法)でのトリガ時間(Time To Trigger:TTT)を地上(地上用通信相手選択方法)の値よりも長くする。TTTは、ハンドオーバの契機になる測定報告の送信条件が無線通信装置100において成立してから、当該無線通信装置100が測定報告の送信を行うまでの保護時間である。TTTが長くなるほど、ハンドオーバの頻発が抑制される効果が得られる。上空でのTTTの値の決定方法の一例として、飛行体1の飛行場所の地上におけるTTTの値に比して大きい値に決定する。
上空(上空用通信相手選択方法)ではハンドオーバを禁止にする。例えば、TTTを無限大の設定にする。これにより、ハンドオーバは発生しなくなる。なお、ハンドオーバを禁止にする時間(ハンドオーバ禁止時間)は、一定の時間に限定してもよい。ハンドオーバ禁止時間は予め設定される。
通信相手選択方法の例2は、複数の通信相手候補の無線基地局の中から同時に通信を行う無線基地局の個数(同時通信基地局数)を変更することである。上空では、地上よりも、同レベルの受信品質の無線基地局が増大する状況が発生する。このことから、上空に存在する無線通信装置100が同時に通信を行う通信相手の無線基地局を地上よりも増やして複数基地局連携通信を行うことにより、当該無線通信装置100の通信速度の向上や通信の信頼性の向上を図ることができる。上空に存在する無線通信装置100の同時通信基地局数(上空用通信相手選択方法)の決定方法の一例として、飛行体1の飛行場所の地上における同時通信基地局数の実績値(地上用通信相手選択方法)に比して大きい値に決定する。
認証要求部126は、飛行体1に備わる飛行制御部10の認証情報記憶部12から当該飛行体1の認証情報を取得し、当該認証情報を当該飛行体1の認証を行う認証サーバに送信して当該飛行体1の認証を要求する。この飛行体1の認証要求タイミングは、例えば、飛行体1の飛行の開始に合わせたタイミングである。例えば、飛行体1において、飛行体1の飛行の開始を示す飛行開始信号が飛行制御部10から無線通信装置100に入力されると、無線通信装置100の認証要求部126は飛行体1の認証の要求を行う。又は、飛行体1の外部の装置から無線通信装置100に対して飛行体1の認証の要求を通信により指示することにより、無線通信装置100の認証要求部126が飛行体1の認証の要求を行ってもよい。認証要求部126は、飛行体1の認証の要求に対する応答(認証の合格又は不合格)を認証サーバから受信する。通信制御部123は、認証要求部126の飛行体1の認証の要求結果が認証の合格である場合には通信相手選択方法を変更し、当該要求結果が認証の不合格である場合には通信相手選択方法を変更しない。本実施形態に係る変形例1によれば、確かに飛行体1に搭載された無線通信装置100のみが通信相手選択方法を変更するようにできる。
水平方向位置情報取得部124は、飛行体1の水平方向の位置を示す水平方向位置情報を取得する。通信制御部123は、水平方向位置情報取得部124が取得した水平方向位置情報に基づいて、飛行体1の移動範囲が一定範囲であるか否かを判断する。この判断方法の一例として、水平方向位置情報(緯度、経度)が示す位置の存在範囲の大きさが所定の大きさに収まる場合には飛行体1の移動範囲が一定範囲であると判断し、そうではない場合には飛行体1の移動範囲が一定範囲でないと判断する。通信制御部123は、飛行体1の移動範囲が一定範囲であると判断した場合に、単位時間当りセル個数の測定間隔を所定の時間(測定待機時間)長くする。単位時間当りセル個数の測定間隔を所定の時間長くする方法の一例として、図8の通信制御方法の例1のフローチャートのステップS12において、セル計数部122をリセットしてから、測定待機時間だけ待機した後に単位時間タイマT2を起動し、ステップS13に進むようにする。本実施形態に係る変形例2によれば、飛行体1が一定範囲を移動していて無線環境に変化がない場合には、単位時間当りセル個数の測定頻度を減らして、無線通信装置100の負荷の軽減及び消費電力の削減を図ることができる。
飛行体移動方向判断部125は、飛行体1の移動方向が垂直方向又は水平方向のいずれであるのかを判断する。この判断方法の一例として、飛行体移動方向判断部125は飛行体1の飛行測位部30を利用する。無線通信装置100は、飛行制御部10を介して、飛行測位部30の測位値(「水平方向の位置(緯度と経度)」及び「垂直方向の位置(高度)」)を取得する。飛行体移動方向判断部125は、該飛行測位部30の測位値に基づいて、所定時間内における水平方向の移動量と垂直方向の移動量とを計算する。飛行体移動方向判断部125は、該計算結果において、垂直方向の移動量が水平方向の移動量よりも多い場合には、飛行体1の移動方向が垂直方向であると判断する。一方、飛行体移動方向判断部125は、該計算結果において、水平方向の移動量が垂直方向の移動量よりも多い場合には、飛行体1の移動方向が水平方向であると判断する。
なお、飛行制御部10が飛行体1の移動方向(垂直方向又は水平方向)を示す移動方向信号を出力し、飛行体移動方向判断部125は、当該移動方向信号が示す移動方向(垂直方向又は水平方向)が飛行体1の移動方向であると判断してもよい。
上空水平移動用通信相手選択方法の例1では、上空水平移動用通信相手選択方法は地上用通信相手選択方法と同じである。上述したように、上空であっても、飛行体1(無線通信装置100)が水平方向に移動している場合には、無線通信装置100に到達する無線信号の送信元の無線基地局が次々に異なる無線基地局に移り変わる。これは、地上で移動する状況に似ていると考えられるので、地上用通信相手選択方法を上空水平移動用通信相手選択方法に使用する。
上空水平移動用通信相手選択方法の例2では、上空水平移動用通信相手選択方法は、地上用通信相手選択方法と上空用通信相手選択方法との中間的な方法である。例えば、地上用TTTと上空用TTTとの中間値を上空水平移動用TTTにする。又は、地上用同時通信基地局数と上空用同時通信基地局数との中間値を上空水平移動用同時通信基地局数にする。
通信制御部123は、パラメータ変更地域情報142を参照し、無線部103が受信した無線信号により識別される無線基地局のセルの中に、パラメータ変更地域情報142に含まれるパラメータ変更地域セルIDと同じセルIDのセル(パラメータ変更地域セル)が存在するか否かを判断する。この判断の結果、通信制御部123は、パラメータ変更地域セルが存在する場合には通信相手選択方法を変更し、パラメータ変更地域セルが存在しない場合には通信相手選択方法を変更しない。本実施形態に係る変形例4によれば、通信相手選択方法を変更する地域を特定することができる。
通信制御部123は、飛行体1の電源であるバッテリの充電残量を示す充電残量情報を、飛行制御部10から取得する。飛行制御部10には、電源部80から充電残量情報が通知される。通信制御部123は、充電残量情報が示す充電残量が所定の充電残量閾値未満である場合には、通信相手選択方法を上空用通信相手選択方法に変更する条件を緩くする。これにより、飛行体1(無線通信装置100)が上昇中に早く上空用通信相手選択方法を使用することになるので、例えば上空用TTTが使用されることによりハンドオーバの失敗やハンドオーバの頻発などが抑制されてバッテリの浪費を防止することができる。
通信制御部123は、セル計数部122の計数結果の単位時間当りセル個数が所定期間継続して増加又は減少のいずれかである場合に、複数の通信相手候補の無線基地局の中から通信相手の無線基地局を選択する通信相手選択方法を変更する。セル計数部122の計数結果の単位時間当りセル個数が所定期間継続して増加する状況は、飛行体1(無線通信装置100)が上昇している状況であると考えられる。これは、飛行体1(無線通信装置100)が上昇している場合、見通しが段々とよくなるので、ある程度の高度までは、当該無線通信装置100に到達する無線信号の送信元の無線基地局は増加の一途をたどるからである。このことから、通信制御部123は、セル計数部122の計数結果の単位時間当りセル個数が所定期間継続して増加である場合に、通信相手選択方法を上空用通信相手選択方法に変更する。なお、ある程度の高度よりも飛行体1(無線通信装置100)が上昇すると、当該無線通信装置100と各無線基地局との間の距離が長くなり過ぎて、今度は一転して当該無線通信装置100に到達する無線信号の送信元の無線基地局は減少の一途をたどる。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disc)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
Claims (24)
- 無線基地局から送信される無線信号を受信する無線部を備えた無線通信装置であって、
前記無線通信装置が送信した認証情報に基づき飛行体の認証が行われた後、所定期間に前記無線部が受信した受信強度に関する条件を満たす前記無線信号により識別されるセルの個数を計数し、
前記セルの個数が所定の条件を満たすか否かを判定する、
ことを特徴とする無線通信装置。 - 前記無線通信装置は、前記飛行体に搭載可能である、
ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。 - 前記飛行体の認証は、前記無線通信装置が接続する前記無線基地局により行われる、
ことを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載の無線通信装置。 - 前記無線部が受信した前記無線信号が示すセルの識別情報によりセルを識別する、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の無線通信装置。 - 前記無線部が受信した前記無線信号の周波数によりセルを識別する、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の無線通信装置。 - 前記無線部が受信した前記無線信号が示すセルの識別情報と、前記無線信号の周波数とを用いてセルを識別する、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の無線通信装置。 - 前記所定の条件は、前記計数されたセルの個数が閾値以上であるか否かである、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の無線通信装置。 - 前記無線信号の受信強度は、RSSIである、
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の無線通信装置。 - 前記無線信号の受信強度は、RSRPである、
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の無線通信装置。 - 前記認証情報は、前記飛行体に搭載されるSIMカードの固有情報である、
ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の無線通信装置。 - 前記飛行体の認証が合格した場合に、所定期間に前記無線部が受信した受信強度に関する条件を満たす前記無線信号により識別されるセルの個数を計数する、
ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の無線通信装置。 - 前記計数されたセルの個数が所定の条件を満たすと判断された場合に、複数の通信相手候補の無線基地局の中から通信相手の無線基地局を選択する通信相手選択方法を変更する、
ことを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の無線通信装置。 - 前記通信相手選択方法は、複数の通信相手候補の前記無線基地局の間のハンドオーバを制御するためのハンドオーバパラメータを変更することである、
ことを特徴とする請求項12に記載の無線通信装置。 - 前記通信相手選択方法は、複数の通信相手候補の前記無線基地局の間のハンドオーバを一定時間禁止することを含む、
ことを特徴とする請求項12又は13のいずれか1項に記載の無線通信装置。 - 無線基地局から送信される無線信号を受信する無線部を備えた無線通信装置の通信制御方法であって、
前記無線通信装置が、前記無線通信装置が送信した認証情報に基づき飛行体の認証が行われた後、所定期間に前記無線部が受信した受信強度に関する条件を満たす前記無線信号により識別されるセルの個数を計数し、
前記無線通信装置が、前記セルの個数が所定の条件を満たすか否かを判定する、
ことを特徴とする通信制御方法。 - 前記無線通信装置は、前記飛行体に搭載可能である、
ことを特徴とする請求項15に記載の通信制御方法。 - 前記飛行体の認証は、前記無線通信装置が接続する前記無線基地局により行われる、
ことを特徴とする請求項15又は16のいずれか1項に記載の通信制御方法。 - 前記所定の条件は、前記計数されたセルの個数が閾値以上であるか否かである、
ことを特徴とする請求項15から17のいずれか1項に記載の通信制御方法。 - 前記認証情報は、前記飛行体に搭載されるSIMカードの固有情報である、
ことを特徴とする請求項15から18のいずれか1項に記載の通信制御方法。 - 無線基地局から送信される無線信号を受信する無線部を備えた無線通信装置を備えた飛行体であって、
前記無線通信装置は、
前記無線通信装置が送信した認証情報に基づき前記飛行体の認証が行われた後、所定期間に前記無線部が受信した受信強度に関する条件を満たす前記無線信号により識別されるセルの個数を計数し、
前記セルの個数が所定の条件を満たすか否かを判定する、
ことを特徴とする飛行体。 - 前記飛行体の認証は、前記無線通信装置が接続する前記無線基地局により行われる、
ことを特徴とする請求項20に記載の飛行体。 - 前記無線通信装置は、前記無線部が受信した前記無線信号が示すセルの識別情報により前記セルを識別して、前記セルの個数を計数する、
ことを特徴とする請求項20又は21のいずれか1項に記載の飛行体。 - 前記所定の条件は、前記計数されたセルの個数が閾値以上であるか否かである、
ことを特徴とする請求項20から22のいずれか1項に記載の飛行体。 - 前記認証情報は、前記飛行体に搭載されるSIMカードの固有情報である、
ことを特徴とする請求項20から23のいずれか1項に記載の飛行体。
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