JP2020155998A - 移動通信装置 - Google Patents

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悠一 瀧田
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Abstract

【課題】瞬断を無くすとともに、より安定した通信となるように通信手段のハンドオーバの順番を決定する。【解決手段】複数の基地局のいずれかと通信する通信手段を複数備え、通信をハンドオーバしつつ所定の移動空間を移動経路に沿って移動する移動通信装置であって、移動経路上にハンドオーバ開始位置から通信手段がハンドオーバに要する切替時間のうちに移動する位置までの第一切替区間を設定し、第一切替区間における通信中基地局との間の通信品質が他の通信手段と比較して低い通信手段を少なくとも一つ優先通信手段として選択し、優先通信手段とは異なる通信手段の通信を維持したまま、該優先通信手段を前記ハンドオーバ開始位置にてハンドオーバする。【選択図】図7

Description

本発明は、 移動通信装置に関し、特にハンドオーバ時に通信の瞬断を抑えつつ基地局を切り替える技術に関する。
無線LAN(Local Area Network)では、移動通信装置が移動することによって、接続中の基地局(アクセスポイント)から物理的に離れると、基地局との間の無線通信の状態が劣化する。
そのため、移動通信装置は、現在通信中の基地局から他の基地局への通信チャネルの切替え(ハンドオーバ)を行うが、この際、通信中の基地局との無線通信が一旦切断されるために、通信の瞬断や遅延が発生することが知られている。
そのため、特許文献1では、移動空間の各位置(3次元位置)における各基地局ごとの無線通信品質を予め記憶し、現在位置からの移動先(移動経路)における総合的な無線通信品質を考慮して、切り替える基地局を決定することにより、スキャンを必要とせずに素早いハンドオーバを実現する技術が開示されている。
特開2016−192693号公報
しかしながら、スキャンを省略できたとしても、ハンドオーバ時には切替先の基地局との間で通信チャネルを確立するための各種通信(例えば、暗号通信のための鍵交換のための通信等)が必要とされるため、短時間の瞬断が発生する可能性がある。
また、瞬断が発生しないよう複数の通信手段によるマルチパス伝送を用いても、それぞれの通信手段において他の通信手段がハンドオーバ中であるか否かを考慮せずに各々が独立してハンドオーバすれば、各通信手段が同時にハンドオーバし、瞬断が発生する恐れがあった。
そこで本発明は、複数の通信手段によるマルチパス伝送を用いて、少なくとも一つの通信手段の通信を維持したままで、他の通信手段の通信をハンドオーバさせることで瞬断を無くすとともに、より安定した通信となるようにハンドオーバする通信手段を決定することを目的とする。
かかる課題を解決するために、複数の基地局のいずれかと通信する通信手段を複数備え、通信をハンドオーバしつつ所定の移動空間を移動経路に沿って移動する移動通信装置であって、前記移動空間を分割した分割空間のそれぞれにおける前記各基地局と前記各通信手段との間でなされる通信の品質を示した通信品質と、前記移動経路と、を記憶する記憶手段と、任意のハンドオーバ開始位置にて前記通信手段と通信している通信中基地局から切替先基地局にハンドオーバする際、前記移動経路上に前記ハンドオーバ開始位置から前記通信手段がハンドオーバに要する切替時間のうちに移動する位置までの第一切替区間を設定する区間設定手段と、前記第一切替区間における前記通信中基地局との間の前記通信品質が他の前記通信手段と比較して低い通信手段を少なくとも一つ優先通信手段として選択する選択手段と、前記優先通信手段とは異なる前記通信手段の通信を維持したまま、該優先通信手段を前記ハンドオーバ開始位置にてハンドオーバする切替手段と、を備えることを特徴とする移動通信装置を提供する。
かかる構成により、本発明の移動通信装置は、少なくとも一つの通信手段の通信を維持したままで、他の通信手段の通信をハンドオーバさせ、ハンドオーバさせる通信手段を適切に決定するため、ハンドオーバによって通信の瞬断や遅延が生じることを抑制することができる。
また、本発明の好ましい態様として、前記記憶手段は、前記移動経路上での移動速度と、前記各通信手段の前記切替時間とを更に記憶し、区間設定手段は、前記移動速度と前記切替時間とを用いて、前記第一切替区間を設定することを特徴とする。
かかる構成により、各通信手段の切替時間を考慮して通信手段毎に正確な第一切替区間を設定することが可能となり、より適切にハンドオーバさせる通信手段を決定することができる。
また、本発明の好ましい態様として、前記区間設定手段は、さらに前記移動経路上に前記ハンドオーバ開始位置よりも先を開始位置とする所定の長さの第二切替区間を設定し、前記選択手段は、前記第一切替区間における前記通信中基地局との間の前記通信品質が他の前記通信手段と比較して低く、前記第二切替区間における前記切替先基地局との間の前記通信品質が他の前記通信手段と比較して高い前記通信手段を前記優先通信手段として選択することを特徴とする。
かかる構成により、第一切替区間および第二切替区間の両方の通信品質に応じて優先通信手段を設定することが可能となり、より適切にハンドオーバさせる通信手段を決定することが可能となる。
また、本発明の好ましい態様として、前記移動通信装置の移動を制御する移動制御手段を備え、前記各通信手段について、前記第一切替区間における前記通信中基地局との間の前記通信品質が第一閾値以下の場合、前記移動制御手段が、前記移動通信装置の前記移動速度を大きくすることを特徴とする。
各通信手段の第一区間通信速度、又は、第一区間RSSIが小さい場合、どの通信手段からハンドオーバしたとしても通信品質が悪く瞬断や遅延等が生じる恐れがある。そのため、上記構成により、瞬断や遅延等の被害を最小限に抑制することができる。
また、本発明の別の態様によれば、複数の基地局のいずれかと通信する通信手段を複数備え、通信をハンドオーバしつつ所定の移動空間を移動経路に沿って移動する移動通信装置であって、前記移動空間を分割した分割空間のそれぞれにおける前記各基地局と前記各通信手段との間でなされる通信の品質を示した通信品質と、前記移動経路と、を記憶する記憶手段と、任意のハンドオーバ開始位置にて前記通信手段と通信している通信中基地局から切替先基地局にハンドオーバする際、前記移動経路上に前記ハンドオーバ開始位置から前記通信手段がハンドオーバに要する切替時間のうちに移動する位置までの第一切替区間を設定し、前記ハンドオーバ開始位置よりも先を開始位置とする所定の長さの第二切替区間を設定する区間設定手段と、前記第一切替区間における前記通信中基地局との間の前記通信品質が他の前記通信手段と比較して低い通信手段、及び前記第二切替区間における前記切替先基地局との間の前記通信品質が他の前記通信手段と比較して高い前記通信手段のうち少なくとも一つを優先通信手段として選択する選択手段と、前記優先通信手段とは異なる前記通信手段の通信を維持したまま、該優先通信手段を前記ハンドオーバ開始位置にてハンドオーバする切替手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の別の態様によれば、複数の基地局のいずれかと通信する通信手段を複数備え、通信をハンドオーバしつつ所定の移動空間を移動経路に沿って移動する移動通信装置による通信方法であって、前記移動空間を分割した分割空間のそれぞれにおける前記各基地局と前記各通信手段との間でなされる通信の品質を示した通信品質と、前記移動経路と、を記憶し、任意のハンドオーバ開始位置にて前記通信手段と通信している通信中基地局から切替先基地局にハンドオーバする際、前記移動経路上に前記ハンドオーバ開始位置から前記通信手段がハンドオーバに要する切替時間のうちに移動する位置までの第一切替区間を設定し、前記第一切替区間における前記通信中基地局との間の前記通信品質が他の前記通信手段と比較して低い通信手段を少なくとも一つ優先通信手段として選択し、前記優先通信手段とは異なる前記通信手段の通信を維持したまま、該優先通信手段を前記ハンドオーバ開始位置にてハンドオーバする通信方法を提供する。
また、本発明の別の態様によれば、複数の基地局のいずれかと通信する通信手段を複数備え、通信をハンドオーバしつつ所定の移動空間を移動経路に沿って移動する移動通信装置において実行されるプログラムであって、前記移動空間を分割した分割空間のそれぞれにおける前記各基地局と前記各通信手段との間でなされる通信の品質を示した通信品質と、前記移動経路と、を記憶する処理と、任意のハンドオーバ開始位置にて前記通信手段と通信している通信中基地局から切替先基地局にハンドオーバする際、前記移動経路上に前記ハンドオーバ開始位置から前記通信手段がハンドオーバに要する切替時間のうちに移動する位置までの第一切替区間を設定する処理と、前記第一切替区間における前記通信中基地局との間の前記通信品質が他の前記通信手段と比較して低い通信手段を少なくとも一つ優先通信手段として選択する処理と、前記優先通信手段とは異なる前記通信手段の通信を維持したまま、該優先通信手段を前記ハンドオーバ開始位置にてハンドオーバする処理と、を実行させるプログラムを提供する。
上記のように、本発明の移動通信装置は、複数の通信手段によるマルチパス伝送を用いて、少なくとも一つの通信手段の通信を維持したままで、他の通信手段の通信をハンドオーバさせることで瞬断を無くすとともに、より安定した通信となるようにハンドオーバする通信手段を決定することが可能となる。
移動通信装置のシステム構成図。 移動通信装置の構成を示すブロック図。 無線通信品質情報を表すテーブル。 移動制御モジュールの機能構成を示すブロック図。 通信制御モジュールの機能構成を示すブロック図。 評価ボクセル群の設定を示す図。 評価ボクセル群の設定を示す図。 評価ボクセル群の設定を示す図。
[実施形態1]
図1は、本発明の移動通信装置1におけるシステム全体を示したシステム構成図である。図1に示すように、本実施形態1における移動通信装置1は、クアッドロータ型の小型無人ドローンである。なお、本発明の適用範囲は、クアッドロータ型の小型無人ドローンに限定されるものではなく、シングルロータ型の無人ドローンや、飛行船型のロボットについても同様に適用することができる。移動通信装置1は、図1のシステム構成図に示すように、外部の警備センタ100や管理装置102と通信し、移動空間内に設定された移動経路に沿って飛行するように構成されている。
警備センタ100と管理装置102とはインターネット等の情報通信網110を介して情報伝達可能に接続される。管理装置102は、複数の無線LANアクセスポイントなどの無線基地局(以下、「基地局105」という)と接続され、当該基地局105(105a,105b,105c・・・)を介して、移動通信装置1と無線通信によって情報伝達可能に接続される。警備センタ100は、管理装置102を介して移動通信装置1と通信を行い、移動通信装置1によって撮像された撮像画像を受信する。警備センタ100は、撮像画像に対して画像処理を行い、警備センタ100にて異常監視している管理者等(図示しない)に警告を発するような機能を備えていてもよい。
管理装置102は、地面や壁面等に設置された固定型の物体検出センサ104(104a,104b・・・)を備え、移動空間内に出現した車両や人物等の他物体の位置を検知する。物体検出センサ104は、例えば、レーザセンサとすることができる。レーザセンサは、一定の角度サンプル間隔の角度毎にレーザを二次元的にスキャンすることによって、地面(又は床面)から一定の高さの水平面における検知範囲内に存在する他物体(障害物)との距離情報を極座標値として取得する。レーザセンサは、放射状にレーザ光である探査信号を走査し、物体に反射して戻ってきた探査信号を受信して、送信と受信の時間差から物体までの距離を算出し、レーザセンサの設置位置の座標及び探査信号を送信した方向と算出した距離から当該物体の位置の極座標値を求め、当該極座標値をスキャンデータとして移動通信装置1へ送信する。
以下、図2,図4,図5の機能ブロック図及び図3のテーブルを参照して、移動通信装置1の構成及び機能について説明する。
撮像部3は、例えばレンズなどの光学系および所定画素(例えば640×480画素)のCCDやCMOSなどの2次元アレイ素子を有する二次元イメージセンサで構成され、飛行空間の撮像画像を所定の時間間隔で取得するいわゆるカラーカメラである。取得した撮像画像は後述する制御部7に出力され、制御部7により記憶部8に記憶されたり、後述する通信手段9を介して管理装置102に送信されたりする。
位置検出センサ6は、移動通信装置1の現在位置を取得するためのセンサである。位置検出センサ6は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)等の航法衛星(人工衛星)から送信される電波(航法信号)を受信する。位置検出センサ6は、複数の航法衛星(人工衛星)から送信される航法信号を受信して制御部7へ入力する。なお、位置検出センサ6は、レーザスキャナ、ジャイロセンサ、電子コンパス、気圧センサ等の他のセンサを用いて既知の従来技術により自己位置を得るための情報を取得するものとしてもよい。
通信手段9は基地局105との間で、無線LANにより無線通信するための通信モジュールである。本実施形態1では、撮像部3によって取得した撮像画像を通信手段9により管理装置102に送信し、当該撮像画像を管理装置102から警備センタ100に送信することにより、警備員等が遠隔から侵入者を監視することを可能にする。また、通信手段9は、管理装置102から物体検出センサ104にて取得したスキャンデータを受信することにより、移動空間に出現した他物体の位置と大きさを推定することを可能にする。
本実施形態1では、2つの通信手段9(以下、「無線機9a,9b」という)を用いる。無線機9aは2.4GHzの周波数帯域を利用する無線LAN通信モジュールとし、無線機9bは5GHzの周波数帯域を利用する無線LAN通信モジュールとする。しかし、これに限らず、Bluetooth(登録商標)やLTEなどを利用する通信手段を用いてもよい。また、3つ以上の通信手段を用いてもよい。
また、本実施形態1における無線機9a,9b(例えば、無線LANモジュールなどのハードウェア)は、ハードウェア的に分離した複数の無線機で構成されているが、一つの無線機(ハードウェア)で複数チャネルの通信を行う構成であってもよい。
各基地局105a,105b,105c,…は、2.4GHz及び5GHzの周波数帯域を利用する無線LANアクセスポイントである。しかし、これに限らず、Bluetooth(登録商標)やLTEなどの通信方式を利用する基地局であってもよい。また、各基地局105a,105b,105c,…がそれぞれ複数の通信方式を備えるもののみならず、無線機9a,9bが利用する通信方式のうち少なくとも一つの通信方式を備える基地局であってもよい。例えば、基地局105aは2.4GHz、基地局105bは5GHz、基地局105cは2.4GHzの周波数帯域に設定し、移動空間内に設けられた複数の基地局105a,105b,105c,…で複数の通信方式を備えていればよい。
なお、本実施形態1における無線機9a,9b及び基地局105a,105b,105c,…は、各通信チャネルを異なる複数の周波数帯域を利用することによって通信しているが、これに限らず、一つの周波数帯域をタイムスロットなどにより複数の通信チャネルとして通信してもよい。
記憶部8は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等の情報記憶装置である。記憶部8は、各種プログラムや各種データを記憶し、制御部7との間でこれらの情報を入出力する。各種データには、基地局設置位置81、ボクセル情報82、移動経路83、無線通信品質情報84、切替時間85等の制御部7の各処理に用いられる各種パラメータ、各センサ等の出力値及び撮像画像等が含まれる。
基地局設置位置81は、移動空間における基地局105a,105b,105c,…が設置された位置を表す位置情報(座標情報)であり、各基地局105a,105b,105c,…の識別情報に対応付けて記憶されている。本実施形態1では、基地局設置位置81は、予め管理者等によって設定され、記憶部8に記憶されるものとする。
ボクセル情報82は、移動空間をボクセル空間として複数のボクセルに分割して移動空間の障害物の構造等を表した情報であり、予め管理者等によって設定され記憶部8に記憶される情報である。本実施形態1では、移動空間を所定の大きさ(例えば15cm×15cm×15cm)の単位空間であるボクセルに等分割し、各ボクセルの識別子であるボクセルIDと、移動空間におけるボクセル位置(座標)と、ボクセル属性とを対応付けてボクセル情報82として記憶する。なお、本実施形態1では、ボクセル位置をボクセルの中心(重心)位置の座標値とするが、これに限らず、ボクセルの8つの頂点において対角線をなす2つの頂点の座標値としてもよい。ボクセル属性には、建造物等の障害物に位置するボクセルを「占有ボクセル」と定義して、移動通信装置1が移動できない空間とする。そして、それ以外の自由に飛行可能なエリアに位置するボクセルを「自由ボクセル」として定義する。
移動経路83は、移動空間内に設定された移動通信装置1が飛行する際の飛行経路となる経路情報である。本実施形態1において、移動経路83は、ボクセル位置(座標データ)の集合データであり、管理者等によって予め設定され記憶部8に記憶される情報とする。移動経路83は、前述したように座標データの集合データであるが、当該集合データの中でも、最後の座標データが移動目標位置であり、当該移動目標位置に向かうように移動通信装置1は飛行する。
無線通信品質情報84は、図3に表すように、各無線機9a,9b毎に、各ボクセルのIDと、各ボクセルにおいて予め測定した各基地局105との間の無線通信品質とを対応付けたテーブル情報である。図3(a)は2.4GHzの無線機9aの無線通信品質情報84、図3(b)は5GHzの無線機9bの無線通信品質情報84を示している。本実施形態1では、同図に表すように、無線通信品質情報84における無線通信品質を各基地局105からの受信信号強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)とする。しかし、これに限らず、パケットエラーレートや伝送遅延量などといった、他の無線通信品質の評価指標を用いてもよい。また、記憶部8の無線通信品質情報84の無線通信品質として通信速度(スループット)を記憶してもよい。なお、無線通信品質情報84における無線通信品質は、自由ボクセルについてのみ設定することとし、占有ボクセルについては設定しないこととする。
切替時間85は、ハンドオーバ時に、ハンドオーバを開始する位置にて無線機9a,9bと通信している基地局(以下、「通信中基地局」という)との通信を切断してから切替先の基地局との間で通信チャネルを確立するまでに要する時間であり、無線機9a,9bごとに予め管理者等によって設定され、記憶部8に記憶される情報とする。
制御部7は、CPU等を備えたコンピュータで構成され、記憶部8には図示していないソフトウェアモジュールを読み出して、CPU等にて各処理を行うものであり、移動制御モジュール7Aと、通信制御モジュール7Bと、を備える。
移動制御モジュール7Aは、移動通信装置1が移動経路83に沿って移動するようモータ4を制御する、飛行のための一連の処理を行うソフトウェアである。移動制御モジュール7Aは、位置推定処理、速度推定処理、経路追従制御処理を行う一連の処理として、図4に表すように、位置推定手段71、速度推定手段72、移動制御手段73を含んでいる。
位置推定手段71は、位置検出センサ6の出力に基づいて、飛行空間における移動通信装置1の現在位置(自己位置)を推定する位置推定処理を行う。具体的には、位置検出センサ6から得られた複数の航法衛星からの航法信号に基づいて周知技術に基づいて推定した緯度・経度・高度から自己位置の座標(Xs,Ys,Zs)を計算する。さらに、電子コンパスやジャイロセンサなどの位置検出センサ6からの出力を受けて自己位置として姿勢YAWを求める。なお、自己位置の推定方法はこれに限定されるものではなく、他の方法を用いて移動通信装置1の現在位置を推定してもよい。位置推定手段71は、推定された自己位置(座標:Xs,Ys,Zs及び姿勢YAW)を速度推定手段72及び移動制御手段73に出力する。
速度推定手段72は、後述する移動制御手段73における移動制御で利用するため、移動通信装置1の現在の移動速度(vx,vy,vz,vyaw)を推定する速度推定処理を行う。本実施形態1では、位置推定手段71にて推定した自己位置(座標:Xs,Ys,Zs及び姿勢YAW)の時間変化から飛行速度を求める。この際、測定誤差等の影響を考慮して拡張カルマンフィルタを利用して飛行速度を推定することが好適である。この他にも、GNSSにおけるドップラー効果を利用した速度推定方法を用いてもよい。
移動制御手段73は、記憶部8の移動経路83と位置推定手段71にて推定された自己位置と速度推定手段72で推定された移動速度とを用いて、移動通信装置1が移動経路83に沿って飛行するよう経路追従制御処理を行う。具体的には、移動経路83、自己位置及び移動速度を用いて各時刻での飛行制御値である速度指令値を求め、当該速度指令値に基づいてモータ4を制御し、ロータ2の回転数を制御する。このような、設定された移動経路83に沿って飛行するようモータ4を制御する方法としては、例えば特開2014−149622号公報に記載された方法を用いることができる。
通信制御モジュール7Bは、移動通信装置1と基地局105との間の無線通信を制御する一連の処理を行うソフトウェアである。通信制御モジュール7Bは、現在通信している基地局105との間の無線通信品質が予め定めた閾値以下となったとき、他の基地局105との間で通信が確立するよう通信チャネルを切り替えるハンドオーバ処理を行う。図5に示すように、通信制御モジュール7Bは、切替判定手段74と、区間設定手段75と、選択手段76と、切替手段77と、を備える。
切替判定手段74は、ハンドオーバを開始する位置(以下、「ハンドオーバ開始位置A」という)と、ハンドオーバする先の基地局(以下、「切替先基地局」という)と、を判定する。
本実施形態1において、ハンドオーバ開始位置Aは、現在の自己位置から所定距離だけ移動したときの移動経路83上の区間(例えば、5m)についての無線機9a及び無線機9bの無線通信品質の平均値(平均RSSI)を求め、無線機9a及び無線機9b(あるいは、無線機9a及び無線機9bのうち少なくとも一方)の無線通信品質の平均値が閾値以下であると判定されたとき、当該自己位置をハンドオーバ開始位置Aとして決定する。また、これに限らず所定区間継続して無線機9a及び無線機9bの無線通信品質が閾値以下であると判定されたときの自己位置をハンドオーバ開始位置Aとして決定してもよい。また、各ボクセルの無線通信品質情報84の無線通信品質が記憶部8に記憶されているため、自己位置に関係なく無線通信品質情報84の無線通信品質に基づいて予めハンドオーバ開始位置Aを決定しておいても良い。
図6は、評価ボクセル群の設定について説明する図であり、3次元のボクセル空間で表示した移動空間の一部を真上の位置から見下ろしたときの図である。同図において、黒塗りされたボクセルは建物等の障害物に相当する占有ボクセル92であり、白色のボクセルは自由に移動可能な自由ボクセル91である。移動通信装置1は、移動経路83に沿って移動している。
図6に示す位置において、移動通信装置1は基地局105aと通信しているとする。移動通信装置1が図6に示す位置から移動経路83に沿って移動して基地局105aから遠ざかると、移動通信装置1と基地局105aとの無線通信品質が低下していく。そして、図7に示す位置において、自己位置から所定の距離だけ移動した時の移動経路83上の区間における無線機9a,9bと基地局105aとの間の無線通信品質の平均値(平均RSSI)が閾値以下であると判定されると、ハンドオーバ開始位置Aが設定される。
切替先基地局は、ハンドオーバ開始位置Aから移動経路83上の所定区間における無線通信品質の平均値を2.4GHzの無線機9a,5GHzの無線機9bそれぞれについて求め、当該平均値が総合的に高い基地局を切替先基地局として決定する。切替先基地局を決定する方法については、例えば特許文献1に記載された方法を用いることができる。しかし、これに限らず、ハンドオーバ開始位置Aから移動経路83上の所定区間の各位置から各基地局105までの距離の平均値が最も短い基地局105を切替先基地局として決定してもよい。本実施形態1では、図7に示す基地局105bが切替先基地局として決定される。
切替判定手段74は、求めたハンドオーバ開始位置Aを区間設定手段75に出力するとともに、通信中基地局及び切替先基地局を選択手段76及び切替手段77に出力する。
区間設定手段75は、通信中基地局105aから切替先基地局105bにハンドオーバする際、ハンドオーバ開始位置Aから切替時間85のうちに移動する移動経路83上の区間(以下、「第一切替区間86」という)を無線機9a,9bごとに求める。
第一切替区間86は、予め記憶した無線機9a,9bごとの切替時間85と、速度推定手段72にて推定して記憶部8に保存したハンドオーバ開始位置Aにおける移動速度とを用いて、各無線機9a,9bの切替時間85において移動する距離値を求め、当該距離値と移動経路83とを用いて無線機9a,9bごとに求める。なお、移動速度は、ハンドオーバ開始位置Aにおける移動速度ではなく、平均移動速度を用いてもよい。また、移動経路83上の各位置における移動速度が予め計算できている場合は、当該各位置における移動速度を用いてもよい。また、各無線機9a,9bの切替時間85の平均値と平均移動速度とを用いて、ハンドオーバに要する切替時間のうちに移動する距離値を予め算出して記憶部8に記憶しておき、区間設定手段75は、当該距離値と移動経路83とを用いて第一切替区間86を設定してもよい。
区間設定手段75は、第一切替区間86を算出した後、ボクセル情報を用いて第一切替区間86に相当する(第一切替区間86に干渉している)ボクセル95のボクセルIDを選択手段76に出力する。
選択手段76は、ハンドオーバ開始位置Aにおいて先にハンドオーバさせる無線機(優先通信手段)を選択し、優先通信手段を切替手段77に出力する。
選択手段76は、区間設定手段75から入力された第一切替区間86に相当するボクセル95のボクセルIDと、無線通信品質情報84とを用いて、第一切替区間86における通信中基地局の無線通信品質(以下、「第一区間RSSI」いう)を無線機9a,9bごとに算出する。本実施形態1では、平均RSSIを第一区間RSSIとして算出する。しかし、これに限らず、最大RSSIを第一区間RSSIとして算出してもよい。また、各ボクセルのRSSIをリスト化したものを第一区間RSSIとしても良い。
第一区間RSSI(例えば、平均RSSI)に基づいて、第一切替区間86における通信中基地局の通信速度(以下、「第一区間通信速度」という)を無線機9a,9bごとに推定する。この際、無線通信品質(平均RSSI)と通信速度の対応関係(通信速度情報)を予め記憶しておき、当該記憶している情報と第一区間RSSIとを用いて第一区間通信速度を推定する。具体的には、平均RSSIと通信速度との関係について、実際の測定値に基づいた数値解析によって推定式を導出し、当該推定式を使用して、第一区間RSSIに応じた通信速度を求める。しかし、これに限らず、平均RSSIと通信速度に関する実際の測定値に基づいて、平均RSSIの値域毎の推定通信速度の表を作成し記憶しておき、当該表を参照することで、第一区間RSSIに応じた通信速度を求めてもよい。これにより、容易に第一区間通信速度を推定することが可能となり、演算負荷を低減することができる。
また、平均RSSIから第一切替区間86の通信速度を算出するのではなく、各ボクセルのRSSIからボクセル単位で通信速度を算出し、第一切替区間86にわたる通信速度の平均値を求めても良い。
記憶部8に無線通信品質情報84の無線通信品質として、通信速度を記憶した場合、選択手段76において、無線通信品質情報84の無線通信品質(通信速度)から第一区間通信速度が導出される。この場合、第一区間RSSIから第一区間通信速度を推定する必要はない。
そして、選択手段76は、第一切替区間86における通信中基地局の第一区間通信速度が他の無線機と比較して低い無線機を少なくとも一つ優先通信手段として選択し、切替手段77に出力する。しかしこれに限らず、選択手段76において、第一区間RSSIが他の無線機と比較して低い無線機を少なくとも一つ優先通信手段として選択しても良い。この場合、選択手段76において、第一区間RSSIから第一区間通信速度を推定する必要はない。ここで、通信手段9として2つの無線機9a,9bを備えている場合は、1つの無線機が優先通信手段となる。また、通信手段9として3つ以上の無線機を備えている場合は、優先通信手段として設定される無線機は一つに限られるものではなく、2つ以上の無線機を優先通信手段としてもよい。ただし、少なくとも一つの無線機は優先通信手段に選択しないものとする。なお、本発明における「第一切替区間における通信品質」は、本実施形態1における、第一区間RSSI及び第一区間通信速度の少なくとも一方に相当する。
切替手段77は、ハンドオーバ開始位置Aにて選択手段76から入力された優先通信手段をハンドオーバさせるよう、無線機9a,9bにチャネル切替指示を出力する。なお、優先通信手段のハンドオーバ中において、他の無線機の通信チャネルはハンドオーバさせない。
このように、移動通信装置1は、複数の無線機によるマルチパス伝送を用いて、少なくとも一つの無線機の通信を維持したままで、他の無線機の通信をハンドオーバさせることで瞬断を無くすとともに、より安定した通信となるように無線機のハンドオーバの順番(切替順番)を決定することが可能となる。
[実施形態2]
選択手段76で算出した各無線機9a,9bについての第一切替区間86の通信速度が低い場合、どの無線機9a,9bからハンドオーバさせたとしても、通信品質が悪く、ハンドオーバ時に瞬断や遅延等が生じる恐れがある。そこで本実施形態2では、上記のような場合、瞬断や遅延等の被害を最小限に抑制する方法を説明する。
本実施形態2では、各無線機9a,9bについての第一切替区間86の第一区間通信速度が予め記憶した第一閾値T1以下の場合、選択手段76において、切替時間85の最も短い無線機を新たな優先通信手段として選択し直す。
また、選択手段76は、各無線機9a,9bにおいて、第一切替区間86の第一区間通信速度が予め記憶した第一閾値T1以下である場合、移動制御手段73は、移動通信装置1の移動速度が大きくなるよう制御してもよい。なお、切替時間85の最も短い無線機を新たな優先通信手段として選択し直すための比較に用いる第一閾値T1と、移動通信装置1の移動速度が大きくなるよう制御するための比較に用いる第一閾値T1は同じ値としても良く、異なる値としても良い。また、第一閾値T1と比較するのは第一区間通信速度に限定されるものではなく、第一区間RSSIでも良い。
各無線機9a,9bにおいて、第一切替区間86の通信速度やRSSIが低い場合、どちらの無線機を先にハンドオーバさせても通信品質が悪くなり瞬断や遅延等の被害が生じる恐れがある。そこで、本実施形態3では、ハンドオーバ時の通信品質の悪化、瞬断の恐れを最小限にすることが可能となる。
[実施形態3]
選択手段76にて算出した第一切替区間86における各無線機9a,9bについての通信速度の差が小さい場合、どちらの無線機9a,9bを先にハンドオーバしても第一切替区間86における通信品質の差が小さい。そこで、本実施形態3では、第一切替区間86における各無線機9a,9bについての第一区間通信速度の差が予め記憶した第二閾値T2以下の場合、第一切替区間86とは異なる区間で評価を行い、新たな優先通信手段として選択し直す。しかし、これに限らず、第一切替区間86における各無線機9a,9bについての第一区間RSSIと予め記憶した第二閾値T2とを比較しても良い。以下、本実施形態3の移動通信装置1について、実施形態1と異なる点を説明する。
本実施形態3において、区間設定手段75は、図8に示すように、各無線機9a,9bごとに、移動経路83上の第二切替区間87を設定する。第二切替区間87は、ハンドオーバ開始位置Aよりも移動経路83上の先(すなわち、移動目標位置に向かう順路方向)の位置を開始位置とし所定の区間設定されたものとする。第二切替区間87の開始位置は、第一切替区間86の終了位置とすることが好適であるが、第一切替区間86の終了位置よりも移動経路83上の手前の位置(すなわち、第一切替区間86と第二切替区間87がオーバーラップするように)に設定しても良いし、第一切替区間86の終了位置よりも移動経路83上の先の位置に設定しても良い。
ここで、第二切替区間87は、第一切替区間86の無線機9とは異なる無線機9の切替時間85と移動速度とを用いて算出するのが好適である。例えば、第一無線機と第二無線機とを備えた移動通信装置1の場合、第一無線機の第二切替区間87は、第二無線機の切替時間85と移動速度とを用いて移動距離を求め、当該移動距離と移動経路83とを用いて求めるのが好適である。
また、例えば、第一無線機と第二無線機と第三無線機とを備え、無線機を一つずつハンドオーバさせる移動通信装置1の場合、第一無線機の第二切替区間87は、第二無線機の切替時間85と移動速度とを用いて求めた移動距離と、第三無線機の切替時間85と移動速度とを用いて求めた移動距離とを求め、これらの移動距離の和と移動経路83とを用いて求めるのが好適である。第二切替区間87でハンドオーバする無線機9は、第一切替区間86でハンドオーバする無線機9とは異なる無線機である。上記のように、第一切替区間86とは異なる無線機の切替時間85を用いて第二切替区間87を設定することにより、第二切替区間87を適切に設定でき、より安定した通信となるように無線機9のハンドオーバの順番を決定することができる。
また、第二切替区間87は、ハンドオーバ開始位置Aにてハンドオーバを開始した場合においてすべての無線機のハンドオーバが終了するハンドオーバ終了位置Bを、各無線機9a,9bの切替時間85の総和と移動速度と移動経路83とを用いて求め、第二切替区間87をハンドオーバ終了位置Bまでとしても良い。
なお、第二切替区間87の終了位置は、切替時間85と移動速度と移動経路83を用いて上記の種々の方法により算出された位置とするのが好適であるが、当該位置よりも移動経路83上の手前の位置としても良く、当該位置よりも移動経路83上の先の位置までとしても良い。また、移動経路83と所定の距離値(5mなどの固定値や、各無線機の切替区間の平均距離など)から概算してもよい。
区間設定手段75は、第二切替区間87を算出した後、ボクセル情報を用いて第二切替区間87に相当する(第二切替区間に干渉している)ボクセル96のボクセルIDを選択手段76に出力する。
選択手段76は、無線通信品質情報84を用いて、第二切替区間87における切替先基地局105bの通信品質(第二区間RSSI;平均RSSI)を無線機9a,9bごとに求め、第二区間RSSIから通信速度(第二区間通信速度)を推定する。そして、第二区間通信速度又は第二区間RSSIが他の無線機と比較して高い無線機を少なくとも一つ新たな優先通信手段として選択し直す。選択手段76における第二区間RSSI及び第二区間通信速度の導出方法については、実施形態1の第一区間RSSI及び第一区間通信速度と同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。なお、本発明における「第二切替区間における通信品質」は、本実施形態3における第二区間RSSI及び第二区間通信速度の少なくとも一方に相当する。
切替手段77は、ハンドオーバ開始位置Aにて選択手段76から入力された(第二区間通信速度または第二区間RSSIに基づいて選択された)優先通信手段をハンドオーバさせるよう、無線機9a,9bにチャネル切替指示を出力する。なお、優先通信手段のハンドオーバ中において、他の無線機の通信チャネルはハンドオーバさせない。
このように、移動通信装置1は、第一切替区間86における各無線機9a,9bについての第一区間通信速度や第一区間RSSIの差が小さい場合、第一切替区間86の第一区間通信速度や第一区間RSSIに応じて先にハンドオーバする無線機を決定しても通信品質に大差がない。本実施形態3は、第二切替区間87の第二区間通信速度や第二区間RSSIに応じて先にハンドオーバさせる無線機を決定することで、ハンドオーバする際に安定した通信品質を保つことが可能となる。
[実施形態4]
実施形態1では第一切替区間86における通信品質に基づいて優先通信手段を選択する方法、実施形態3では第二切替区間87における通信品質に基づいて優先通信手段を選択する方法について説明したが、本実施形態4では、第一切替区間86における通信品質と第二切替区間87における通信品質の両方に基づいて優先通信手段を選択する方法を説明する。
まず、実施形態1と同様に、選択手段76において、第一切替区間86における通信中基地局との間の第一区間通信速度が他の通信手段と比較して低い無線機を少なくとも一つ優先通信手段として選択する。本実施形態4では、当該優先通信手段を第一優先通信手段とする。
次に、決定した第一優先通信手段の中から第二切替区間87における切替先基地局との間の第二区間通信速度が他の無線機と比較して高い無線機を最終的に優先通信手段として選択し、切替手段77に出力する。なお、実施形態1,3と同様に、第一区間通信速度および第二区間通信速度の代わりに、第一区間RSSIおよび第二区間RSSIを用いて優先通信手段の選択を行っても良い。
上記のように、本実施形態4によれば、第一切替区間86および第二切替区間87の両方の通信品質に応じて優先通信手段を設定することが可能となり、より適切にハンドオーバさせる無線機の順番を決定することが可能となる。
[実施形態5]
本実施形態5では、第一切替区間86における通信品質と第二切替区間87における通信品質の両方に基づいて優先通信手段を選択する方法の他例について説明する。
まず、選択手段76において、第一区間通信速度が低いほど高く、第二区間通信速度が高いほど低い評価値を求める。そして、当該評価値が他の無線機と比較して高い無線機を少なくとも一つ優先通信手段として選択し、切替手段77に出力する。なお、実施形態1,3と同様に、第一区間通信速度および第二区間通信速度の代わりに、第一区間RSSIおよび第二区間RSSIを用いて優先通信手段を選択しても良い。
上記のように、本実施形態5によれば、第一切替区間86および第二切替区間87の両方の通信品質に応じて優先通信手段を設定することが可能となり、より適切にハンドオーバさせる無線機9a,9bの順番を決定することが可能となる。
[実施形態6]
本実施形態6では、優先通信手段を選択する方法の他例を説明する。まず、実施形態1と同様に、選択手段76において、第一切替区間86における通信中基地局との間の第一区間通信速度が他の無線機と比較して低い無線機を少なくとも一つ優先通信手段として選択する。本実施形態6では、当該優先通信手段を第一優先通信手段とする。次に、実施形態3と同様に、選択手段76において、第二切替区間87における切替先基地局との間の第二区間通信速度が他の無線機と比較して高い無線機を少なくとも一つ優先通信手段として選択する。本実施形態6では、当該優先通信手段を第二優先通信手段とする。
次に、第一優先通信手段と他の無線機のとの間の第一区間通信速度の差(以下、第一偏差と称する)を算出する。また、第二優先通信手段と他の無線機との間の第二区間通信速度の差(以下、第二偏差と称する)を算出する。そして、第一偏差と第二偏差を比較する。第一偏差の方が大きい場合は第一優先通信手段を最終的に優先通信手段として選択し、第二偏差の方が大きい場合は第二優先通信手段を最終的に優先通信手段として選択して、切替手段77に出力する。なお、他の実施形態と同様に、第一区間通信速度および第二区間通信速度の代わりに、第一区間RSSIおよび第二区間RSSIを用いて優先通信手段を選択しても良い。
第一切替区間86における各無線機9a,9bの第一区間通信速度の偏差が小さい場合、どちらの無線機を先にハンドオーバしても第一切替区間86における通信品質の差が小さい。同様に、第二切替区間87における各無線機9a,9bの第二区間通信速度の偏差が小さい場合、どちらの無線機を先にハンドオーバしても第二切替区間87における通信品質の差が小さい。そこで、第一偏差と第二偏差を比較し、偏差が大きい方を最終的に優先通信手段として選択することによって、より適切にハンドオーバさせる無線機9a,9bの順番を決定することが可能となる。
ところで、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内で、更に種々の異なる実施形態で実施されてもよいものである。また、実施形態に記載した効果は、これに限定されるものではない。
また、上記実施の形態では、制御部7において移動制御モジュール7A及び通信制御モジュール7Bにおける一連の処理を行っている。しかし、これに限らず、図示しない制御用のPCを用意し、当該PCにこれらの一連の処理を実施させてもよい。すなわち、移動通信装置1は、PCによって行われた移動制御モジュール7Aに相当する処理によって得られた速度指令値を無線通信又は有線通信によりPCから受信し、当該速度指令値に基づいてモータ4の回転数を制御することにより、移動経路83に追従するよう飛行するようにしてもよい。また、移動通信装置1は、PCによって行われた通信制御モジュール7Bに相当するハンドオーバ処理によって、通信のハンドオーバを制御してもよい。このように、外部PCを用いて上記の一連の処理を分担することにより、移動通信装置1のCPU処理負荷を低減することができ、ひいてはバッテリの消耗も抑えることができる。
1…移動通信装置、2…ロータ、3…撮像部、4…モータ、6…位置検出センサ、7…制御部、7A…移動制御モジュール、7B…通信制御モジュール、8…記憶部、9…通信手段、71…位置推定手段、72…速度推定手段、73…移動制御手段、74…切替判定手段、75…区間設定手段、76…選択手段、77…切替手段、81…基地局設置位置、82…ボクセル情報、83…移動経路、84…無線通信品質情報、85…切替時間、91…占有ボクセル、92…自由ボクセル、100…警備センタ、102…管理装置、104…物体検出センサ、105…基地局、110…情報通信網

Claims (7)

  1. 複数の基地局のいずれかと通信する通信手段を複数備え、通信をハンドオーバしつつ所定の移動空間を移動経路に沿って移動する移動通信装置であって、
    前記移動空間を分割した分割空間のそれぞれにおける前記各基地局と前記各通信手段との間でなされる通信の品質を示した通信品質と、前記移動経路と、を記憶する記憶手段と、
    任意のハンドオーバ開始位置にて前記通信手段と通信している通信中基地局から切替先基地局にハンドオーバする際、前記移動経路上に前記ハンドオーバ開始位置から前記通信手段がハンドオーバに要する切替時間のうちに移動する位置までの第一切替区間を設定する区間設定手段と、
    前記第一切替区間における前記通信中基地局との間の前記通信品質が他の前記通信手段と比較して低い通信手段を少なくとも一つ優先通信手段として選択する選択手段と、
    前記優先通信手段とは異なる前記通信手段の通信を維持したまま、該優先通信手段を前記ハンドオーバ開始位置にてハンドオーバする切替手段と、
    を備えることを特徴とする移動通信装置。
  2. 前記記憶手段は、前記移動経路上での移動速度と、前記各通信手段の前記切替時間とを更に記憶し、
    前記区間設定手段は、前記移動速度と前記切替時間とを用いて、前記第一切替区間を設定することを特徴とする請求項1に記載の移動通信装置。
  3. 前記移動通信装置の移動を制御する移動制御手段を備え、
    前記各通信手段について、前記第一切替区間における前記通信中基地局との間の前記通信品質が第一閾値以下の場合、前記移動制御手段が、前記移動通信装置の前記移動速度を大きくすることを特徴とする請求項2に記載の移動通信装置。
  4. 前記区間設定手段は、さらに前記移動経路上に前記ハンドオーバ開始位置よりも先を開始位置とする所定の長さの第二切替区間を設定し、
    前記選択手段は、前記第一切替区間における前記通信中基地局との間の前記通信品質が他の前記通信手段と比較して低く、前記第二切替区間における前記切替先基地局との間の前記通信品質が他の前記通信手段と比較して高い前記通信手段を前記優先通信手段として選択することを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の移動通信装置。
  5. 複数の基地局のいずれかと通信する通信手段を複数備え、通信をハンドオーバしつつ所定の移動空間を移動経路に沿って移動する移動通信装置であって、
    前記移動空間を分割した分割空間のそれぞれにおける前記各基地局と前記各通信手段との間でなされる通信の品質を示した通信品質と、前記移動経路と、を記憶する記憶手段と、
    任意のハンドオーバ開始位置にて前記通信手段と通信している通信中基地局から切替先基地局にハンドオーバする際、前記移動経路上に前記ハンドオーバ開始位置から前記通信手段がハンドオーバに要する切替時間のうちに移動する位置までの第一切替区間を設定し、前記ハンドオーバ開始位置よりも先を開始位置とする所定の長さの第二切替区間を設定する区間設定手段と、
    前記第一切替区間における前記通信中基地局との間の前記通信品質が他の前記通信手段と比較して低い通信手段、及び前記第二切替区間における前記切替先基地局との間の前記通信品質が他の前記通信手段と比較して高い前記通信手段のうち少なくとも一つを優先通信手段として選択する選択手段と、
    前記優先通信手段とは異なる前記通信手段の通信を維持したまま、該優先通信手段を前記ハンドオーバ開始位置にてハンドオーバする切替手段と、
    を備えることを特徴とする移動通信装置。
  6. 複数の基地局のいずれかと通信する通信手段を複数備え、通信をハンドオーバしつつ所定の移動空間を移動経路に沿って移動する移動通信装置による通信方法であって、
    前記移動空間を分割した分割空間のそれぞれにおける前記各基地局と前記各通信手段との間でなされる通信の品質を示した通信品質と、前記移動経路と、を記憶し、
    任意のハンドオーバ開始位置にて前記通信手段と通信している通信中基地局から切替先基地局にハンドオーバする際、前記移動経路上に前記ハンドオーバ開始位置から前記通信手段がハンドオーバに要する切替時間のうちに移動する位置までの第一切替区間を設定し、
    前記第一切替区間における前記通信中基地局との間の前記通信品質が他の前記通信手段と比較して低い通信手段を少なくとも一つ優先通信手段として選択し、
    前記優先通信手段とは異なる前記通信手段の通信を維持したまま、該優先通信手段を前記ハンドオーバ開始位置にてハンドオーバする通信方法。
  7. 複数の基地局のいずれかと通信する通信手段を複数備え、通信をハンドオーバしつつ所定の移動空間を移動経路に沿って移動する移動通信装置において実行されるプログラムであって、
    前記移動空間を分割した分割空間のそれぞれにおける前記各基地局と前記各通信手段との間でなされる通信の品質を示した通信品質と、前記移動経路と、を記憶する処理と、
    任意のハンドオーバ開始位置にて前記通信手段と通信している通信中基地局から切替先基地局にハンドオーバする際、前記移動経路上に前記ハンドオーバ開始位置から前記通信手段がハンドオーバに要する切替時間のうちに移動する位置までの第一切替区間を設定する処理と、
    前記第一切替区間における前記通信中基地局との間の前記通信品質が他の前記通信手段と比較して低い通信手段を少なくとも一つ優先通信手段として選択する処理と、
    前記優先通信手段とは異なる前記通信手段の通信を維持したまま、該優先通信手段を前記ハンドオーバ開始位置にてハンドオーバする処理と、
    を実行させるプログラム。
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