JP6780477B2 - 映像表示装置、及び映像表示方法 - Google Patents

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Description

本発明は、映像表示装置、及び映像表示方法に関する。
近年、車両用表示装置として、いわゆるヘッドアップディスプレイが開発されている。例えば、特許文献1には、第1及び第2表示器と、ミラーと、赤外線カメラとを備えたヘッドアップディスプレイが開示されている。ミラーは、第1及び第2表示器の射出画像を前面ウィンドに反射する。第1表示器は、車両情報である車両速度、エンジン回転数等のデータを画像として出力する。第2表示器は、赤外線カメラで取得した車両前方の道路などの画像を出力する。
特開2013−119268号公報
特許文献1のヘッドアップディスプレイは、制御部と雨滴センサとをさらに備えている。雨滴センサの値が所定値を超えた場合、制御部は、外部視界が不良であると判別する。外部視界が不良であれば、制御部は撮像データと警告データに基づく表示データを第2表示器に送信する。これにより、第1表示器による車両情報の画像と、第2表示器による車両前方の道路などの画像が共に映し出される。
一方、雨滴センサの値が所定値以下であれば、制御部は、外部視界が良好であると判別する。そして、第2表示器への表示データの送信を停止する。これにより、第1表示器による車両情報の画像のみが前面ウィンドに投影表示される。
このようなヘッドアップディスプレイでは、ウィンドシールド越しに虚像を視認することになる。例えば、ユーザ(自動車においては運転者)からは、ウィンドシールド越しの前方3m〜5m先に虚像が見えるようになる。したがって、ユーザはウィンドシールドの3〜5m前方に目の焦点を合わせることになる。ウィンドシールドの透明度が高いために、ウィンドシールド表面を意識せずに虚像に目の焦点を合わせることができる。
しかしながら、雨天時にはウィンドシールドに雨滴が付着してしまう。通常は、降雨時はワイパを動作させるが、ワイパの拭き取り動作の間は雨滴が付着している。雨滴はウィンドシールド表面、すなわち虚像の位置よりも手前に付着している。このため、ウィンドシールドの表面の透過性低下や雨滴による乱反射などで、ウィンドシールド表面が目立ってしまう。よって、虚像の距離に自然に目の焦点を合わせることが困難となり、視認性が低下してしまうという問題点がある。例えば、虚像を見るために、虚像に目の焦点を合わせようとしても、意図せずにウィンドシールドに目の焦点が合う場合があり、疲労の原因となっている。
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、映像投影面の状態が変わった場合でも適切に虚像を表示することができる映像表示装置、及び映像表示方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様にかかる映像表示装置は、映像投影面越しに視認される虚像として表示される映像に応じた映像光を投射する映像光投射部と、前記映像光を映像投影面に導く光学系と、前記映像投影面の状態を判定する状態判定部と、前記状態判定部での判定結果に基づいて、前記映像投影面から前記虚像までの距離を変化させる距離変更部と、を備えたものである。
本発明の一態様にかかる映像表示方法は、映像投影面越しに視認される虚像として表示される映像に応じた映像光を投射するステップと、前記映像投影面の状態を判定するステップと、前記状態の判定結果に基づいて、前記映像投影面から前記虚像までの距離を変化させるステップと、を備えたものである。
本発明によれば、視認性の高い映像表示装置、及び映像表示方法を提供することができる。
ヘッドアップディスプレイ装置が搭載されている自動車を模式的に示す図である。 ダッシュボード上に設置されたヘッドアップディスプレイ装置の構成を模式的に示す側面図である。 映像光投射部の構成を示す側面図である。 ヘッドアップディスプレイ装置の制御構成を示すブロック図である。 状態判定結果とウィンドシールドの透過性の対応を示す表である。 ウィンドシールドの透過性と虚像距離との対応を示す表である。 表示素子の位置に応じた虚像距離を示す側面図である。 ヘッドアップディスプレイ装置による映像表示方法を示すフローチャートである。 フロントガラスの透過性と映像サイズの設定との対応を示す表である。 実施の形態2にかかる映像表示方法を示すフローチャートである。 実施の形態3にかかるヘッドアップディスプレイ装置の構成を模式的に示す側面図である。 実施の形態3にかかるヘッドアップディスプレイ装置の制御構成を示すブロック図である。 虚像の位置を変えた構成を示す側面図である。 虚像の位置を変えた構成を示す図である。 ウィンドシールドの透過性と虚像の表示位置との対応を示す表である。 虚像の表示位置を説明するための模式図である。 実施の形態3にかかる映像表示方法を示すフローチャートである。
実施の形態1.
〈全体構成〉
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の説明では、本実施の形態にかかる映像表示装置が自動車に搭載されるヘッドアップディスプレイとなっている。さらに、ヘッドアップディスプレイ装置が、自動車のダッシュボードに搭載されているとして説明を行う。ヘッドアップディスプレイ装置は、自動車以外の車両や、車両以外の他の乗物に取り付けてもよい。
図1は、自動車1のダッシュボード10上に設置されたヘッドアップディスプレイ装置100の構成を模式的に示す図である。図1では、運転者Pを観察者としている。ヘッドアップディスプレイ装置100からは所望の画像を表示させるように、生成、調整された映像光L1が発射される。ヘッドアップディスプレイ装置100はステアリングホイール12の前方に配置されている。
この映像光L1は、ウィンドシールド(フロントガラス)11に向けて射出される。ウィンドシールド11は可視光の一部を透過して、一部を反射する。したがって、ウィンドシールド11は、映像光L1を運転者Pの方向に反射する。ウィンドシールド11で反射した映像光L1は、運転者Pの眼に入射し、網膜上に像を結ぶ。同時に、ウィンドシールド11には外界からの外光L2も入射する。外光L2はウィンドシールド11を透過して、運転者Pの眼に入射する。したがって、外界からの外光L2とヘッドアップディスプレイ装置100からの映像光L1とがオーバーレイ(重畳)し、運転者Pの視界には外界の実景とヘッドアップディスプレイ装置100によって生成等された画像とが同時に見えることになる。ヘッドアップディスプレイ装置100は、ウィンドシールド11の前方に虚像を表示させる。これにより、運転者Pがステアリングホイール12を操作中であっても、視線を落とさずに映像を視認することができる。
なお、以下の説明では、ヘッドアップディスプレイ装置100が自動車1のダッシュボード10上に置かれている状態での方向を基準に説明する。すなわち、自動車1の方向を基準の方向とする。例えば、ウィンドシールド11側を前方として、運転者P側を後方として説明する。同様に、自動車1のルーフ側を上方とし、地面側を下方とし、自動車1の横方向(左右方向)を側方として説明する。
(ヘッドアップディスプレイ装置100)
図2を用いて、ヘッドアップディスプレイ装置100の構成について詳細に説明する。図2は、ヘッドアップディスプレイ装置100の構成を模式的に示す側面図である。ヘッドアップディスプレイ装置100は、映像光投射部120と、制御部110と、凹面鏡130と、を備えている。
映像光投射部120は、映像光L1を投射するプロジェクタを有している。具体的には、映像光投射部120は、光を発生する光源、制御信号に応じて光源で発生した光を変調する光変調素子、及び光を投射する投射レンズ等を有している。例えば、光変調素子である液晶パネルがバックライト光源からの光を変調する。あるいは、光変調素子として、MEMS(Micro Electronics Mechanical System)ミラー等の走査ミラーを用いることができる。この場合、レーザダイオードやLED(Light Emitting Diode)などの光源からの光を、制御信号に応じて走査ミラーが走査する。
映像光投射部120は、制御信号に応じて、映像光L1を投射する。具体的には、映像光投射部120は投射映像に応じた映像光L1を生成して、前方に向けて出射する。映像光投射部120の前方には、凹面鏡130が配置されている。したがって、映像光投射部120からの映像光L1は、凹面鏡130に入射する。
凹面鏡130は、映像光投射部120からの映像光L1を上方に反射する。凹面鏡130で反射された映像光L1が拡がりながら進むため、表示される映像が拡大される。凹面鏡130の上方には、ウィンドシールド11が配置されている。したがって、凹面鏡130で反射した映像光L1は、ウィンドシールド11に入射する。凹面鏡130は、映像光L1をウィンドシールド11に導く光学系を構成する。映像光L1をウィンドシールド11に導く光学系は、凹面鏡130のほかに、レンズや折返しミラー等などのその他の光学部品を有していてもよい。
ウィンドシールド11は、入射した映像光L1の一部を反射して、虚像を表示させる。したがって、上述のように、ウィンドシールド11で反射した映像光は観察者P1の眼に入射する。
制御部110は、プロセッサやメモリなどを有する情報処理装置であり、ヘッドアップディスプレイ装置100全体を統括的に制御する。制御部110は、外部から入力された表示データに基づいて、制御信号を生成する。そして、制御部110は、制御信号を映像光投射部120に出力する。
(映像光投射部120)
次に、映像光投射部120の構成について、図3を用いて説明する。図3は、映像光投射部120の構成を示す図である。映像光投射部120は、光源121と、ライトトンネル122と、フレネルレンズ123と、拡散板124と、表示素子125と、を備えている。
光源121は、LED(Light Emitting Diode)等であり、光を放出する。光源121からのライトトンネル122に入射する。ライトトンネル122はその内部に反射面を備える導光部材であり、光が表示素子125のほぼ全面に入射するように、光源121からの光を拡げる。すなわち、ライトトンネル122は、LEDからの光を面状の光に変換する。ライトトンネル122を通過した光は、フレネルレンズ123に入射する。
フレネルレンズ123は、ライトトンネル122から出射された光を屈折する。フレネルレンズ123を通過した光は拡散板124に入射する。拡散板124は光を拡散する。拡散板124を通過した光は、表示素子125に入射する。
表示素子125は、液晶パネルなどの光変調素子である。表示素子125は、例えば、透過型液晶パネルであり、マトリクス状に配列された複数の画素を備えている。そして、それぞれの画素は、制御信号に応じて制御される。したがって、表示素子125は、制御部110からの制御信号に応じて、光を変調する。具体的には、表示素子125は、階調データを含む制御信号に応じて、画素ごとに透過率を制御する。表示素子125を通過した光は、制御信号に応じた映像光L1となる。これにより、映像光投射部120は、所望の画像を形成するための映像光L1を生成することができる。
なお、映像光投射部120は、透過型の液晶パネルを利用したものに限らず、反射型の液晶パネルや、MEMSミラーなどの他の光変調素子を利用してもよい。さらに、映像光投射部120は、投影レンズなどの他の光学部品を備えていてもよい。
表示素子125は、距離変更駆動部126に取り付けられている。距離変更駆動部126は、モータ等のアクチュエータとリニアガイドなどの機構を備えている。距離変更駆動部126は、表示素子125を前後方向に駆動する。すなわち、距離変更駆動部126が表示素子125を駆動することで、表示素子125と拡散板124との間の距離が変化する。距離変更駆動部126は、表示素子125の表面と垂直な方向に沿って、表示素子125を移動させる。
(制御構成)
次に、ヘッドアップディスプレイ装置100の制御構成について、図4を用いて説明する。図4は、ヘッドアップディスプレイ装置100の制御構成を示すブロック図である。制御部110は、状態判定部111と、表示データ取得部112と、映像生成部113と、投射制御部114と、距離変更制御部116とを備えている。
表示データ取得部112は、外部機器(不図示)から表示データを取得する。外部機器は、ヘッドアップディスプレイ装置100で表示するための表示データを生成して、ヘッドアップディスプレイ装置100に出力する。例えば、外部機器は、カーナビゲーション装置、CAN(Control Area Network)を介して接続された他の装置などである。また、外部機器は、スマートフォンやタブレット端末などの外部端末であってもよい。表示データはヘッドアップディスプレイ100の図示しない記憶部に記憶されていてもよい。
表示データ取得部112は、ナビゲーション装置から、例えば、進行方向情報(右折、左折、直進等)、目的地までの距離情報等を取得する。また、表示データ取得部112は、自動車1の制御装置からCANを介して、自動車1の走行速度情報等を取得する。表示データ取得部112は、外部端末から、電話機能やメール機能の着信有無情報を取得する。外部端末がナビゲーションアプリを有する場合、表示データ取得部112は、外部端末から、ナビゲーションアプリからの進行方向情報、目的地までの距離情報等を取得する。そして、表示データ取得部112は、これらの情報を取得する。表示データ取得部112は、これらの情報を、数値や文字列等を示すデジタルデータとしても取得してもよく、映像を構成するデジタルデータとして取得してもよい。さらに、映像は、サイドカメラやリアカメラで撮像した撮像画像を含んでいてもよい。
映像生成部113は、表示データ取得部112が取得した表示データに基づいて、映像を生成する。そして、投射制御部114は、映像生成部113が生成した表示映像に応じた制御信号を生成する。投射制御部114は、生成した制御信号を映像光投射部120の光源121、及び表示素子125に出力する。
映像光投射部120は、上記したように、制御信号に応じて変調された映像光L1を出射する。具体的には、光源121は、投射制御部114からの制御信号に応じた輝度の光を発生する。表示素子125は、光源121からの光を変調する。これにより、表示データに応じた映像光L1が映像光投射部120から投射される。映像光L1は凹面鏡130を介して、ウィンドシールド11に投射される。ウィンドシールド11は映像投影面となる。
制御部110は、状態検出部160に接続され、または状態検出部160からの情報を取得可能となっている。状態検出部160は、ウィンドシールド11の状態を検出する。すなわち、状態検出部160は、ウィンドシールド11の透過性を検出する。具体的には、状態検出部160は、ウィンドシールド11に雨滴が付着しているか否かを検出する。雨滴が付着している場合、ウィンドシールド11の透過性が低下する。なお、状態検出部160は、ウィンドシールド11に付着した雨滴量に応じた情報を取得してもよい。そして、状態検出部160は、検出結果に応じた検出信号を制御部110に出力する。
例えば、状態検出部160としては、赤外線センサを用いた水滴付着センサを用いることができる。水滴付着センサは、ウィンドシールド11の車室内側に、赤外線の出射部と受光部を備え、赤外線の戻り率によって降雨を検出する。例えば、ウィンドシールド11に雨滴が付着していると、赤外線が乱反射されるため、赤外線の戻り率が低くなる。よって、状態検出部160は、水滴付着センサによって、雨滴の有無や雨滴量を検出することができる。
あるいは、状態検出部160は、ワイパ動作により、ウィンドシールド11の状態を検出してもよい。自動車のワイパ動作の有無により、雨滴が付着したかを検出することができる。さらに、ワイパ動作の間欠周期により、雨滴量に応じた情報を取得することができる。ワイパ動作を用いる場合、状態検出部160がCAN等からの信号により、状態を検出する。
そして、状態判定部111は、状態検出部160からの検出信号に基づいて、ウィンドシールド11の状態を判定する。そして、状態判定部111は、判定結果を示す判定信号を距離変更制御部116に出力する。
具体的には、雨滴量が多いほど、状態判定部111は、ウィンドシールド11の透過性が低下していると判定する。図5に状態検出部160による状態検出の結果と、透過性の関係を示す。なお、図5では、状態検出部160としては、水滴付着センサと、ワイパ動作の2例を挙げている。また、図5では、状態検出部160が3段階でウィンドシールド11の状態を検出している。すなわち、状態検出部160は、ウィンドシールド11の透過性の低下度合を、「なし」、「小」、「大」の3段階で評価している。
状態検出部160が水滴付着センサを用いる場合、状態判定部111は、水滴付着センサからの検出信号に基づいて、ウィンドシールド11の状態を判定する。例えば、雨滴量が多くなるほど、赤外線の戻り率が低下する。よって、赤外線の戻り率の低下に応じて、状態検出部160は雨滴量を検出することができる。雨滴未検出時には、状態判定部111は、透過性の低下がないと判定する。すなわち、雨が降っておらず、ウィンドシールド11に雨滴(水滴)が付着していない。この場合、状態検出部160が雨滴を検出しないため、透過性が低下しない。また、検出された雨滴量が所定のしきい値よりも大きい時、透過性の低下が大きいとみなす。一方、状態検出部160が雨滴を検出しているが、検出された水滴量がしきい値よりも小さい時、状態判定部111は、透過性の低下が小さいと判定する。
状態検出部160がワイパ動作を用いる場合、ワイパ動作を示す動作信号に基づいて、状態判定部111がウィンドシールド11の状態を判定する。ワイパ動作が未動作、又はMISTの時、状態判定部111は透過性の低下がないと判定する。例えば、雨滴が付着していない場合、運転者Pがワイパを動作しない。よって、ワイパが未動作の場合、状態判定部111は透過性の低下がないと判定することができる。また。ワイパ動作がINTの時、状態判定部111は透過性の低下が小さいと判定する。ワイパ動作がLo又はHiの時、状態判定部111は透過性の低下が大きいと判定する。
このように、図5に示す表を参照して、状態判定部111がウィンドシールド11の状態を判断する。状態検出部160からの検出信号に基づいて状態判定部111がウィンドシールド11の状態を判定することができる。もちろん、状態判定部111は、ウィンドシールド11の状態を4段階以上に分けて判定してもよく、2段階に分けて判定してもよい。ウィンドシールド11の状態を2段階に分ける場合、状態判定部111は、透過性の低下の有無を判定することができる。また、ウィンドシールド11の状態を4段階以上に分ける場合、状態判定部111において、検出された雨滴量に対するしきい値を2以上設定すればよい。状態判定部111は、状態を段階的に判定するものに限らす、演算式を用いて、雨滴量を連続的に算出してもよい。
また、ウィンドシールド11の状態を検出する状態検出部160は、水滴付着センサ又はワイパ動作に限られるものではない。さらに、状態検出部160は、水滴付着センサ及びワイパ動作を組み合わせて、ウィンドシールド11の状態を検出してもよい。
図4の説明に戻る。状態判定部111は、判定結果を示す距離変更制御部116に出力する。距離変更制御部116は、判定結果に基づいて、変更する距離を算出する。そして、距離変更制御部116は、算出した距離に応じた距離制御信号を距離変更駆動部126に出力する。距離変更制御部116および距離変更駆動部126は、距離変更部として機能する。
距離変更駆動部126は、距離制御信号に応じて、表示素子125を駆動する。すなわち、表示素子125が図3に示したように移動する。運転者Pがウィンドシールド11越しに視認される虚像の位置が光軸方向に沿って変化する。ウィンドシールド11の透過性の低下度合に応じて、ウィンドシールド11から虚像までの距離が変化する。
ここで、ウィンドシールド11の透過性の低下度合と、運転者Pから虚像までの距離との対応を図6に示す。図6は、ウィンドシールド11の透過性の低下度合と、運転者Pから虚像までの距離との対応を示す表である。
透過性の低下が無い場合の距離をデフォルト距離Aとする。透過性の低下が小さい場合の距離を距離Bとする。透過性の低下が大きい場合の距離を距離Cとする。デフォルト距離Aは距離Bよりも大きく、距離Bは距離Cよりも大きくなっている。このように、ウィンドシールド11の透過性の低下度合に応じて、距離変更制御部116は、ウィンドシールド11から虚像までの距離を変更する。デフォルト距離Aの場合、虚像がウィンドシールド11から最も遠くなる。距離Cの場合、虚像がウィンドシールド11から最も近くなる。
図7は、表示素子125の位置と、虚像の距離との関係を示す側面図である。図7では、距離変更駆動部126によって駆動された表示素子125が表示素子125A〜125Cとして示されている。表示素子125Aは、透過性の低下が無い場合に対応する。表示素子125Bは、透過性の低下率が小さい場合に対応する。表示素子125Cは、透過性の低下率が大きい場合に対応する。
表示素子125Aの位置では、虚像がデフォルト距離Aに表示される、表示素子125Bの位置では、虚像が距離Bに表示される。表示素子125Cの位置では、虚像が距離Cに表示される。このように、表示素子125を後方に移動すると、虚像の位置がウィンドシールド11から遠ざかっていく。
次に、図8を参照して、ヘッドアップディスプレイ装置100による映像表示方法を説明する。図8は映像表示方法を示すフローチャートであり、具体的にはウィンドシールド11の状態に応じた距離変更処理を示している。なお、図8のフローチャートの処理が開始する前に、表示データ取得部112が表示データを取得しており、状態検出部160がウィンドシールド11の状態を検出している。また、表示素子125は、デフォルト位置、すなわち、表示素子125Aの位置となっている。
まず、状態判定部111が映像投映面(ウィンドシールド11)の透過性が低下しているか否かを判定する(S11)。すなわち、状態判定部111は、状態検出部160での検出結果に基づいて、ウィンドシールド11の状態を判断する。映像投映面の透過性低下の判定は、図5の表にしたがって行われる。例えば、雨滴が未検出の場合、状態判定部111が透過性の低下が無いと判定する(S11のNO)。あるいは、ワイパ動作が停止又はMISTの場合、状態判定部111が透過性の低下が無いと判定する。この場合、映像変更処理を終了する。すなわち、映像生成部113が、通常通りの処理で映像を生成する。そして、映像光投射部120がデフォルト映像を表示するための映像光L1を生成して、射出する。
透過性が低下している場合(S11のYES)、状態判定部111は、透過性の低下率が大きいか否かを判定する(S12)。すなわち、状態判定部111は、状態検出部160での検出結果に基づいて、ウィンドシールド11の状態を判断する。透過性低下率が大きいか否かの判定は、図5の表に従って行われる。例えば、検出雨滴量が小さい場合、状態判定部111が透過性の低下が小さいと判定する(S12のNO)。一方、検出雨滴量が大きい場合、状態判定部111が透過性の低下が大きいと判定する(S12のYES)。あるいは、ワイパ動作がINTの場合、状態判定部111が透過性の低下が小さいと判定する(S12のNO)。一方、ワイパ動作がLo又はHiの場合、状態判定部111が透過性の低下が大きいと判定する(S12のYES)。
状態判定部111が透過性の低下が大きいと判定した場合(S12のYES)、虚像が距離Cに表示される(S13)。すなわち、距離変更駆動部126が表示素子125を表示素子125Cの位置まで移動する。状態判定部111が透過性の低下が小さいと判定した場合(S12のNO)、虚像が距離Bに表示される(S14)。すなわち、距離変更駆動部126が表示素子125を表示素子125Bの位置まで移動する。
このように、本実施の形態では、状態判定部111がウィンドシールド11の透過性が低下したと判定した場合、虚像の距離を変えるため、距離変更駆動部126が表示素子125を移動する。したがって、透過性が低下すると、虚像とウィンドシールド11との距離が小さくなる。虚像の焦点がウィンドシールド11に近くなる。
このようにすることで、ウィンドシールド11の状態が変わった場合でも、適切に虚像を表示することができる。例えば、視線の先に表示されている虚像を手前にずらすことで、ワイパにより遮られる不快感などを軽減することができる。よって、運転者Pの視界を良好にすることで安全な運転を可能にする。ヘッドアップディスプレイ装置100に虚像を手前に移動させる。雨などにより視界が悪い場合に、運転者Pが運転にさらに集中することができる。
なお、虚像の距離を変える方法としては、表示素子125のみを移動する方法にかぎられるものではない。例えば、表示素子125と凹面鏡130との距離を可変とすればよい。具体的には、距離変更駆動部126が映像光投射部120全体を移動することで、ウィンドシールド11から虚像までの距離を変更してもよい。あるいは、距離変更駆動部126が凹面鏡130を移動することで、ウィンドシールド11から虚像までの距離を変更してもよい。
実施の形態2.
本実施の形態では、実施の形態1での処理に加えて、表示素子125が生成する映像サイズを変更する処理を行っている。なお、映像サイズの変更処理以外の処理、及び構成については、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
例えば、図7に示したように、虚像の距離を変える場合について説明する。映像光L1は凹面鏡130により拡がりながら進む。よって、凹面鏡130と表示素子125との距離によって、虚像の表示サイズが変わってしまう。すなわち、表示素子125と凹面鏡130との距離が大きくなるほど、ウィンドシールド11から虚像までの距離も大きくなるとともに虚像の表示サイズが大きくなる。したがって、状態判定部111での判定結果に基づいて、映像生成部113が映像サイズを拡大するように、映像を生成する。これにより、虚像の距離が変わった場合でも、表示される虚像のサイズを一定とすることができる。例えば、図7に示したように、ウィンドシールド11の透過性の低下が無い場合の虚像を虚像(A)として、ウィンドシールド11の透過性の度合いによって虚像(B)、虚像(C)のようにウィンドシールド11から虚像までの距離を短くする。このとき、映像生成部113がいずれの虚像位置においても虚像のサイズが一定となるようなサイズの映像を生成する。
図9に、ウィンドシールド11の透過性の低下度合と、虚像の距離と、表示素子125での映像サイズとの対応を示す。状態判定部111で透過性が低下無と判定された場合の虚像の距離と表示素子125の映像サイズをそれぞれデフォルト距離Aとデフォルトサイズとする。
状態判定部111で透過性の低下が小さいと判定された場合の虚像の距離と表示素子125の映像サイズをそれぞれ距離Bと中サイズとする。距離Bは、デフォルト距離Aより大きく、中サイズは、デフォルトサイズよりも大きくなっている。状態判定部111で透過性の低下が大きいと判定された場合の虚像の距離と表示素子125の映像サイズをそれぞれ距離Cと大サイズとする。距離Cは、距離Bより大きく、大サイズは、中サイズよりも大きくなっている。
映像生成部113が映像サイズを変更する場合、表示素子125が表示に用いる有効領域とその周辺の非有効領域を変えていけばよい。例えば、表示素子125では、ウィンドシールド11の局面に応じて歪み補正を行うために、全ての領域を用いて表示していない。すなわち、表示素子125には、表示が行われる有効領域とその周囲に非有効領域とが設けられている。有効領域では、各画素が階調表示を行い、非有効領域では各画素が黒表示を行う。
デフォルトサイズの場合、映像生成部113は、表示素子125の中心部分の有効領域を小さくして、その周囲の非有効領域を大きくする。表示全体サイズを大きくする場合、有効領域の割合を大きくすればよい。表示素子125の有効領域内において表示できるサイズの映像を映像生成部113が生成すればよい。このようにすることで、虚像の距離を変えた場合でも、虚像を適切なサイズで表示することができる。このように、ウィンドシールド11の視認性の低下度合に応じて、映像生成部113が映像サイズを拡大する。したがって、映像生成部113には、状態判定部111での判定結果に応じた判定信号が入力される。
本実施の形態にかかる映像表示方法について、図10を用いて説明する。図10は、実施の形態2にかかる映像表示方法を示すフローチャートである。なお、ステップS21〜S22の処理は、実施の形態1で示した図8のステップS11〜S12と同様であるため説明を省略する。例えば、透過性の低下が無い場合、ヘッドアップディスプレイ装置100が、デフォルトの設定で虚像を表示する。すなわち、デフォルト距離Aにデフォルトサイズの虚像が表示される。
状態判定部111が透過性の低下が大きいと判定した場合(S22のYES)、虚像が距離Cに表示されるとともに、表示素子125の映像サイズが大サイズとなる(S23)。すなわち、距離変更駆動部126が表示素子125を表示素子125Cの位置まで移動する。さらに、表示素子125の映像サイズが大サイズとなるように、映像生成部113が映像を生成する。
状態判定部111が透過性の低下が小さいと判定した場合(S22のNO)、虚像が距離Bに表示されるとともに、表示素子125の映像サイズが中サイズとなる(S24)。すなわち、距離変更駆動部126が表示素子125を表示素子125Bの位置まで移動する。さらに、表示素子125の映像サイズが大サイズとなるように、映像生成部113が映像を生成する。
このようにすることで、実施の形態1と同様の効果に加えて、虚像の表示サイズを適切にすることができる。これにより、ウィンドシールド11越しに運転者Pが視認する虚像の表示サイズを一定にすることができる。もちろん、虚像の表示サイズを一定にしてなくてもよい。すなわち、ウィンドシールド11の状態に応じて、虚像の表示サイズを適宜変更してもよい。
実施の形態3.
本実施の形態では、実施の形態1の処理に加えて、虚像の表示位置を変える処理をお行っている。なお、虚像の表示位置の変更処理以外の処理、及び構成については、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
図11は、実施の形態3にかかるヘッドアップディスプレイ装置100を示す側面図である。ヘッドアップディスプレイ装置100は、実施の形態1の構成に加えて、位置変更駆動部131を備えている。位置変更駆動部131はモータなどを有しており、凹面鏡130の角度を変える。凹面鏡130の角度を変えることで、反射面の傾きが変わる。よって、映像光L1の反射方向が変わるため、虚像の表示位置が変化する。なお、図11では、位置変更駆動部131は、凹面鏡130の角度を変えているが、凹面鏡130の位置を変えてもよい。あるいは、位置変更駆動部131は凹面鏡130の位置及び角度の両方を変えてもよい。さらには、距離変更制御部116は、映像光投射部120の傾きや位置を変えてもよい。すなわち、位置変更駆動部131映像光L1の進行方向を変えることで、虚像の表示位置を変更してもよい。
図12を用いて、本実施の形態にかかるヘッドアップディスプレイ装置100の制御構成について説明する。図12は、ヘッドアップディスプレイ装置100の制御構成を示すブロック図である。実施の形態1の構成に加えて、ヘッドアップディスプレイ装置100は、位置変更制御部117と、位置変更駆動部131とを備えている。制御部110が位置変更制御部117を有している。
状態判定部111は、判定結果を示す判定信号を位置変更制御部117に出力する。位置変更制御部117は、判定結果に基づいて、虚像の表示位置を算出する。すなわち、位置変更制御部117は、ウィンドシールド11の透過性の度合いに応じた虚像の表示位置を算出する。位置変更制御部117は、虚像の表示位置に応じた制御信号を距離変更駆動部126に出力する。
位置変更駆動部131は、位置制御信号に応じて、凹面鏡130の角度を変更する。これにより、虚像の表示位置を変更することができる。図13、図14を用いて、虚像の位置を変更する処理について説明する。図13は、変更前後の虚像の位置を示す側面図である。図14は、変更前後の虚像の表示位置を運転者P側から示す模式図である。図13、図14において、位置変更前の虚像の表示位置をデフォルト位置Dとし、位置変更後の虚像の表示位置を位置Fとしている。図13、図14では、虚像の表示位置Fは表示位置Dよりも下方に移動している。すなわち、位置変更駆動部131は、虚像が上下に移動するように、凹面鏡130の角度を変える。
図15は、ウィンドシールド11の透過性の低下度合と、虚像の距離と、虚像の表示位置との対応を示す表である。図16は、虚像の表示位置D〜Fを説明するための模式図である。図16では、ダッシュボード10とウィンドシールド11との境界部分を示している。状態判定部111で透過性が低下無と判定された場合の虚像の距離と表示素子125の映像サイズをそれぞれデフォルト距離Aとデフォルト位置Dとする。
状態判定部111で透過性の低下が小さいと判定された場合の虚像の距離と表示位置をそれぞれ距離Bと位置Eとする。距離Bは、デフォルト距離Aより大きく、位置Eは、図16に示すように、デフォルト位置Dよりも下側になっている。状態判定部111で透過性の低下が大きいと判定された場合の虚像の距離と表示位置をそれぞれ距離Cと位置Fとする。位置Fは、図16に示すように、位置Eよりも下側に位置している。
本実施の形態にかかる映像表示方法について、図17を用いて説明する。図17は、実施の形態2にかかる映像表示方法を示すフローチャートである。なお、ステップS31〜S32の処理は、実施の形態1で示した図8のステップS11〜S12と同様であるため説明を省略する。例えば、透過性の低下が無い場合、ヘッドアップディスプレイ装置100が、デフォルトの設定で虚像を表示する。すなわち、デフォルト距離Aかつデフォルト位置Dで虚像が表示される。
状態判定部111が透過性の低下が大きいと判定した場合(S32のYES)、虚像が距離Cに表示されるとともに、虚像が表示位置Fとなる(S33)。すなわち、距離変更駆動部126が表示素子125を表示素子125Cの位置まで移動する。さらに、位置変更駆動部131が凹面鏡130を駆動する。
状態判定部111が透過性の低下が小さいと判定した場合(S32のNO)、虚像が距離Bに表示されるとともに、虚像が表示位置Eとなる(S34)。すなわち、距離変更駆動部126が表示素子125を表示素子125Bの位置まで移動する。さらに、位置変更駆動部131が凹面鏡130を駆動する。
このように、ウィンドシールド11の透過性が低下するほど、虚像の表示位置を下側にずらしていく。このようにすることで、虚像の表示位置がよりダッシュボード10に近くなっていく。したがって、運転者Pが自動車1のインパネと同様に少し目線をずらすことで、虚像を見ることができるようになる。運転中の視界に入りにくい位置に虚像を表示する事で、運転者Pが運転に集中できるようになる。よって、安全性をより向上することができる。
なお、上記の説明では、虚像の表示位置を上下方向に移動するように、位置変更駆動部131が凹面鏡130の角度を変えたが、虚像の表示位置の移動方向は特に限定されるものではない。例えば、虚像を左下方向や右下方向等の斜め方向に移動してもよい。さらに、運転者Pが視線を外すことができる位置であれば、表示位置を左右方向に移動してもよい。
なお、虚像の距離、映像サイズ、及び表示位置を変える方法は、凹面鏡130の角度に限定されるものではない。凹面鏡130の位置を変えたり、映像光投射部120の位置を変えたりすることで、虚像の距離や表示位置を変えることも可能である。凹面鏡130等の光学系を駆動する機構を設けることで、虚像の距離や表示位置を変えることができる。さらには、曲率半径などが異なる複数の凹面鏡130を用意しておき、判定結果に応じて凹面鏡130を光路から入れ替えることで、虚像の距離や表示位置を変えてもよい。
なお、実施の形態2と実施の形態3の処理を合わせて行ってもよい。すなわち、ウィンドシールド11の透過性の低下に応じて、虚像の距離、表示素子125での映像サイズ、及び虚像の表示位置の全てを変更するようにしてもよい。
上記の説明では、状態検出部160が、雨滴の有無、及び雨量の変化を検出したが、その他の天候についても対応することができる。例えば、雪や砂塵等でウィンドシールド11の状態が変化した場合でも、同様に処理することができる。ウィンドシールド11の状態に応じて、虚像の距離、表示位置、及び映像サイズの少なくとも一つを変更すればよい。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
1 自動車
10 ダッシュボード
11 ウィンドシールド
12 ステアリングホイール
P 運転者
100 ヘッドアップディスプレイ装置
110 制御部
111 状態判定部
112 表示データ取得部
113 映像生成部
114 投射制御部
116 距離変更制御部
117 位置変更制御部
120 映像光投射部
121 光源
122 ライトトンネル
123 フレネルレンズ
124 拡散板
125 表示素子
126 距離変更駆動部
130 凹面鏡
131 位置変更駆動部
160 状態検出部

Claims (11)

  1. 映像投影面越しに視認される虚像として表示される映像に応じた映像光を投射する映像光投射部と、
    前記映像光を映像投影面に導く光学系と、
    前記映像投影面の透過性を判定する状態判定部と、
    前記状態判定部での判定結果に基づいて、前記映像投影面から前記虚像までの距離を変化させる距離変更部と、を備えた映像表示装置。
  2. 前記距離変更部は、前記状態判定部が前記映像投影面の透過性が低下していると判定した場合に、前記距離を短くする、請求項1に記載の映像表示装置。
  3. 前記距離変更部は、前記状態判定部で判定された前記透過性の低下度合いに応じて、前記距離を短くする、請求項2に記載の映像表示装置。
  4. 前記映像光投射部は、表示データに応じて光を変調する光変調素子を有し、
    前記距離変更部は、前記光変調素子の位置を変えることで、前記距離を変化させる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の映像表示装置。
  5. 前記映像光投射部が投射する映像を生成する映像生成部をさらに備え、
    前記映像生成部は、前記状態判定部での判定結果に基づいて、生成する映像サイズを変更する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の映像表示装置。
  6. 前記状態判定部での判定結果に基づいて、前記虚像の表示位置を変更する位置変更部をさらに備えた、請求項1〜5のいずれか1項に記載の映像表示装置。
  7. 前記位置変更部は、前記状態判定部が前記映像投影面の透過性が低下していると判定した場合に、前記虚像の表示位置を下側に変更する、請求項6に記載の映像表示装置。
  8. 前記光学系には、凹面鏡が設けられ、
    前記位置変更部は、凹面鏡の角度、及び位置の少なくとも一方を変えることで、前記虚像の表示位置を変更する、請求項6、又は7に記載の映像表示装置。
  9. 前記状態判定部は、前記映像投影面に付着している水滴を検出する水滴付着センサからの検出信号に応じて、前記映像投影面の状態を判定する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の映像表示装置。
  10. 前記映像表示装置が車両に搭載されており、
    前記状態判定部は、前記車両のワイパ動作を示す動作信号に応じて、前記映像投影面の状態を判定する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の映像表示装置。
  11. 映像投影面越しに視認される虚像として表示される映像に応じた映像光を投射するステップと、
    前記映像投影面の透過性を判定するステップと、
    前記透過性の判定結果に基づいて、前記映像投影面から前記虚像までの距離を変化させるステップと、を備えた映像表示方法。
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