JP6779304B2 - ステータ、電動機、駆動装置、圧縮機、及び冷凍空調装置、並びにステータの製造方法 - Google Patents

ステータ、電動機、駆動装置、圧縮機、及び冷凍空調装置、並びにステータの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、電動機に用いるステータに関する。
2種類の鉄心部を組み合わせて形成されたステータ鉄心において、各鉄心部の位置決めが適切に行われていないとき、鉄心部間に位置ずれが生じ、電動機の性能に影響を及ぼす可能性がある。このため、鉄心部間の嵌合部分(係合部又は凹凸部)には、高い寸法精度又は形状精度が要求され、これが製造コストを増加させる要因となっている。さらに、複数の鉄心部が組み合わされた構造を持つステータ鉄心では、振動又は外力に対する十分な組み付け強度が必要であり、これらの鉄心部の固定手段などを改善する余地がある。2種類の鉄心部(第1鉄心及び第2鉄心)を強固に組み合わせるため、例えば、特許文献1に開示されたステータでは、第1鉄心のティース部に形成された穴に、第2鉄心が配置されている。
特開2010−207028号公報
さらに、特許文献1は、磁気特性を向上させるため、互いに異なる圧延方向(磁気特性)を持つ第1鉄心及び第2鉄心を用いて、第2鉄心を第1鉄心の穴に配置することを提案している。しかしながら、第1鉄心に形成された穴に第2鉄心を配置すると、第1鉄心と第2鉄心との間に隙間が生じやすい。一方、第1鉄心と第2鉄心との間に隙間が生じないように第2鉄心を第1鉄心の穴に圧入すると、第1鉄心に圧縮応力が生じるため、ステータの磁気特性が劣化する。第1鉄心と第2鉄心との間に隙間が生じると、この隙間は、磁気抵抗(ステータ鉄心内を磁束が流れる妨げ)となり、ステータ鉄心における局所的な磁束集中又は巻線の鎖交磁束量の低下を引き起こす。局所的な磁束集中が生じると、磁束集中が生じた部分で鉄損が増加する。巻線の鎖交磁束量が低下すると、電動機のトルクを維持するために巻線に供給する電流が増加し、銅損が増加する。特に、互いに異なる材料(互いに異なる磁気特性を持つ材料)によって形成された鉄心部間では、透磁率が異なるため、その隙間によって透磁率の差が助長され、ステータ鉄心における局所的な磁束集中が生じやすい。そのため、第1鉄心と第2鉄心との間に隙間が生じた状態では、良好な磁気特性を得ることが困難という問題がある。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、ステータの磁気特性の劣化を防ぐことを目的とする。
本発明の一態様に係るステータは、少なくとも1つの第1のシートによって形成された第1の鉄心部と、前記第1の鉄心部の側面に備えられており、周方向に積層された複数の第2のシートによって形成された第2の鉄心部とを有するステータ鉄心と、前記第1の鉄心部及び前記第2の鉄心部の外周に巻回された巻線とを有し、前記第1の鉄心部は、ヨーク部とティース部とを有し、前記第2の鉄心部は、前記周方向において前記ティース部に隣接している。
本発明の他の態様に係るステータは、少なくとも1つの第1のシートによって形成された第1の鉄心部と、前記第1の鉄心部の側面に備えられており、少なくとも1つの第2のシートによって形成された第2の鉄心部とを有するステータ鉄心と、前記第1の鉄心部及び前記第2の鉄心部の外周に巻回された巻線とを備え、前記第1の鉄心部は、ヨーク部とティース部とを有し、前記第2の鉄心部は、周方向における前記ティース部の両側に備えられている。
本発明のさらに他の態様に係るステータは、少なくとも1つの第1のシートによって形成された第1の鉄心部と、前記第1の鉄心部の側面に備えられており、少なくとも1つの第2のシートによって形成された第2の鉄心部とを有するステータ鉄心と、前記第1の鉄心部及び前記第2の鉄心部の外周に巻回された巻線とを備え、前記第1の鉄心部は、ヨーク部とティース部とを有し、前記第2の鉄心部は、周方向において前記ティース部に隣接しており、前記ティース部は、径方向に凹んだ保持部を有し、前記径方向における前記第2の鉄心部の一端側は前記保持部内に配置されており、前記径方向における前記第2の鉄心部の他端側は前記第1の鉄心部の前記径方向における内側表面よりも前記径方向に突出している。
本発明によれば、ステータの磁気特性の劣化を防ぐことができる。
本発明の実施の形態1に係るステータを備えた電動機の内部構造を概略的に示す断面図である。 ステータ鉄心の構造を概略的に示す斜視図である。 分割鉄心部の構造を概略的に示す断面図である。 分割ステータ鉄心の構造を概略的に示す斜視図である。 ロータの構造を概略的に示す断面図である。 電動機の他の例を概略的に示す断面図である。 ステータの製造工程の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係るステータのステータ鉄心の構造を概略的に示す斜視図である。 実施の形態2に係るステータを形成する分割鉄心部の構造の一例を概略的に示す断面図である。 実施の形態2に係るステータの分割ステータ鉄心の構造を概略的に示す斜視図である。 実施の形態2に係るステータの分割鉄心部の構造の他の例を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態3に係るステータの分割ステータ鉄心の一例を概略的に示す斜視図である。 実施の形態3に係るステータを形成する分割鉄心部の一例を概略的に示す断面図である。 図12に示される第1の鉄心部の構造を概略的に示す斜視図である。 実施の形態3に係るステータの分割ステータ鉄心の他の例を概略的に示す斜視図である。 第2の鉄心部の一例を概略的に示す斜視図である。 第2の鉄心部の他の例を概略的に示す平面図である。 比較例に係るステータを有する電動機の内部構造を概略的に示す断面図である。 比較例に係るステータのステータ鉄心の構造を概略的に示す斜視図である。 比較例に係るステータを形成する分割鉄心部の構造を概略的に示す断面図である。 図20に示される分割鉄心部の分割ステータ鉄心の構造を概略的に示す斜視図である。 比較例に係るステータを有する電動機の駆動中でのステータ鉄心における鉄損密度を示す図である。 実施の形態3に係るステータを有する電動機の駆動中でのステータ鉄心における鉄損密度を示す図である。 図22に示される状態におけるステータ(比較例)の鉄損に対する図23に示される状態における実施の形態3に係るステータの鉄損の割合を示す図である。 本発明の実施の形態4に係るステータの分割ステータ鉄心の一例を概略的に示す斜視図である。 実施の形態4に係るステータを形成する分割鉄心部の一例を概略的に示す断面図である。 実施の形態4に係るステータを形成する分割鉄心部の他の例を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態5に係るステータの分割ステータ鉄心の一例を概略的に示す斜視図である。 実施の形態5に係るステータを形成する分割鉄心部の一例を概略的に示す断面図である。 実施の形態5に係るステータを形成する分割鉄心部の他の例を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態6に係るステータを形成する分割鉄心部の一例を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態7に係る駆動装置の構成を概略的に示す図である。 本発明の実施の形態8に係る圧縮機の構造を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態9に係る冷凍空調装置の構成を概略的に示す図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るステータ2を備えた電動機1の内部構造を概略的に示す断面図である。
矢印D1は、ステータ2、ステータ鉄心2a、及びロータ3の各々の外周に沿った方向(以下“周方向”という)を示す。各図に示されるxyz直交座標系において、z軸方向(z軸)は、電動機1のシャフト(後述するシャフト32)の軸線A1(軸心)と平行な方向(軸方向という)を示し、x軸方向(x軸)は、z軸方向に直交する方向を示し、y軸方向(y軸)は、z軸方向及びx軸方向の両方に直交する方向を示す。
電動機1は、ステータ2と、ロータ3とを有する。図1に示される例では、電動機1は、さらにフレーム4(ハウジング、シェル、又はモータフレームともいう)を有する。電動機1は、例えば、永久磁石埋込型電動機である。
ステータ2は、円環状に形成されたステータ鉄心2aと、ステータ鉄心2aに巻回された巻線23とを有する。ステータ2は、軸線A1(ロータ3の回転軸)を中心とする周方向に円環状に形成されている。ステータ2の内側に、ロータ3が回転自在に挿入されている。ステータ2の内側表面とロータ3の外側表面との間には、0.3mmから1mmのエアギャップが形成されている。ステータ2の巻線23に、インバータから電流が供給されると、ロータ3が回転する。巻線23に供給される電流は、指令回転数に同期した周波数を持つ電流である。
ステータ2(具体的には、ステータ鉄心2a)は、フレーム4によって保持されている。例えば、焼き嵌め又は圧入によって、ステータ2(具体的には、ステータ鉄心2a)がフレーム4に固定される。図1に示される例では、ステータ鉄心2aの第1の鉄心部21aがフレーム4に接触しており、第2の鉄心部22aはフレーム4に接触していない。
ステータ2は、複数の分割鉄心部25aを有する。図1に示される例では、複数の分割鉄心部25aが、軸線A1を中心とする周方向に円環状に配列されており、これによりステータ2を形成している。
図2は、ステータ鉄心2aの構造を概略的に示す斜視図である。
ステータ鉄心2aは、少なくとも1つの第1の鉄心部21aと、少なくとも1つの第2の鉄心部22aとを有する。ステータ鉄心2aは、複数の分割されたステータ鉄心20a(以下、“分割ステータ鉄心20a”ともいう)によって形成されている。したがって、各分割ステータ鉄心20aは、第1の鉄心部21a(分割された第1の鉄心部21a)と、第2の鉄心部22a(分割された第2の鉄心部22a)とを有する。
ただし、ステータ2は、複数の分割ステータ鉄心20aによって形成されていなくてもよい。例えば、ステータ鉄心2aは、円環状の複数の材料(例えば、電磁鋼板又はアモルファス金属など)を積層することによって形成されていてもよい。
図2に示されるように、ステータ鉄心2aにおいて、分割ステータ鉄心20aのヨーク部211は、隣接する他の分割ステータ鉄心20aのヨーク部211と連結されている。2つのヨーク部211及び2つのステータ鉄心2aのティース部(第1の鉄心部21aのティース部212及び第2の鉄心部22aによって形成される部分)によって囲まれた領域がスロット部26である。
複数のスロット部26は、周方向に等間隔に形成されている。図2に示される例では、ステータ鉄心2aに、9個のスロット部26が形成されている。
図2に示されるように、ステータ鉄心2aは、複数のティース部(第1の鉄心部21aのティース部212及び第2の鉄心部22aによって形成される部分)を有し、各ティース部は、スロット部26を介して隣接している。したがって、複数のティース部及び複数のスロット部26は、周方向に、交互に配列されている。周方向における複数のティース部の配列ピッチ(すなわち、周方向におけるスロット部26の幅)は等間隔である。
図3は、分割鉄心部25aの構造を概略的に示す断面図である。
各分割鉄心部25aは、第1の鉄心部21a(分割された第1の鉄心部21a)と、第2の鉄心部22a(分割された第2の鉄心部22a)と、巻線23とを有する。
巻線23は、ステータ鉄心2aに巻回されており、回転磁界を発生させるコイルを形成する。具体的には、巻線23は、第1の鉄心部21aのティース部212及び第2の鉄心部22aの外周に巻回されている。巻線23は、第2の鉄心部22aを第1の鉄心部21a(例えば、ティース部212)に押し付けるように巻回されていることが望ましい。さらに、ステータ鉄心2aと巻線23との間には、ステータ鉄心2aを電気的に絶縁するインシュレータが配置されていることが望ましい。
巻線23は、例えば、マグネットワイヤである。例えば、ステータ2は、3相であり、巻線23(コイル)の結線は、Y結線(スター結線)である。巻線23(コイル)のターン数及び線径は、電動機1の回転数、トルク、電圧仕様、及びスロット部26の断面積等に応じて定められる。巻線23の線径は、例えば、1.0mmである。ステータ鉄心2aの各ティース部212には、巻線23が、例えば、80ターン巻回されている。ただし、巻線23の線径及びターン数は、これらの例に限られない。
巻線23(コイル)の巻線方式は、集中巻である。例えば、分割ステータ鉄心20aを円環状に配列する前の状態(例えば、分割ステータ鉄心20aが直線状に配列された状態)で、分割ステータ鉄心20aに巻線23を巻回することができる。巻線23が巻回された分割ステータ鉄心20a(すなわち、分割鉄心部25a)は、円環状に折り畳まれて、溶接等によって固定される。
ただし、巻線23(コイル)の巻線方式は、集中巻に限られない。例えば、本発明は、周方向に形成されたコイル(例えば、円環状に形成されたコイル)であるトロイダルコイルを有するステータにも適用可能である。この場合、例えば、第2の鉄心部22aは、径方向における第1の鉄心部21aの側面に備えられる。
第1の鉄心部21aは、ヨーク部211と、ティース部212とを有する。ヨーク部211は、周方向に延びており、ティース部212は、ステータ鉄心2aの径方向における内側(図3では、−y方向)に向かって延びている。言い換えると、ティース部212は、ヨーク部211から軸線A1に向けて突出している。第1の鉄心部21aは、さらに、径方向における第1の鉄心部21aの先端に形成された歯先部213を有する。図3に示される例では、ティース部212は、径方向に沿って等しい幅を有する。歯先部213は、周方向に延びており、周方向に向けて広がるように形成されている。
図4は、分割ステータ鉄心20aの構造を概略的に示す斜視図である。
第1の鉄心部21aは、少なくとも1つの第1のシート210a(第1のプレートともいう)によって形成されている。本実施の形態では、第1の鉄心部21aは、第1の方向に積層された複数の第1のシート210aを有する。言い換えると、複数の第1のシート210aは、第1の方向に垂直な面に対して平行に積層されている。図4に示される例では、第1の方向は、z軸方向である。
第1のシート210aは、打ち抜き処理(プレス打ち抜き加工)によって、予め定められた形状に形成されている。第1のシート210aは、例えば、電磁鋼板である。第1のシート210aとして用いられる電磁鋼板は、例えば、全方向に平均的な磁気特性を持つ無方向性電磁鋼板である。第1のシート210aの厚さは、例えば、0.1mmから0.7mmである。本実施の形態では、第1のシート210aの厚さは、0.35mmである。ただし、第1のシート210aの形状及び厚さは本実施の形態に限定されない。第1のシート210aは、カシメ214によって、隣接する他の第1のシート210aと締結されている。
第2の鉄心部22aは、少なくとも1つの第2のシート220a(第2のプレートともいう)によって形成されている。本実施の形態では、第2の鉄心部22aは、第1の方向に直交する第2の方向に積層された複数の第2のシート220aを有する。本実施の形態では、第2の鉄心部22aは、直方体である。第2の鉄心部22aは、第1の鉄心部21aの側面に備えられている。言い換えると、第2の鉄心部22aは、ヨーク部211と歯先部213との間に形成された窪みに配置されている。これにより、分割ステータ鉄心20aがT字状に形成されている。第2の鉄心部22aは、径方向における第1の鉄心部21aの側面に備えられてもよい。
本実施の形態では、第2の鉄心部22aは、周方向において第1の鉄心部21aに隣接している。具体的には、第2の鉄心部22aは、周方向においてティース部212(例えば、周方向におけるティース部212の外側)に隣接している。これにより、第1の鉄心部21aのティース部212及び第2の鉄心部22aが、巻線23が巻回されるステータ鉄心2a(分割ステータ鉄心20a)のティース部を形成する。図4に示される例では、第2の方向は、x軸方向である。ただし、第2の方向は、x軸方向に限定されない。
第2のシート220aは、例えば、アモルファス金属又はナノ結晶合金によって形成されたシートである。ナノ結晶合金とは、ナノ結晶粒(粒径100nm以下)組織を有する磁性材料である。
例えば、0.1mmから0.7mm程度の厚さの電磁鋼板がステータ鉄心に用いられるのに対し、アモルファス金属及びナノ結晶合金は15μmから30μm程度の厚さに形成することができる。ステータ鉄心2aの材料としてアモルファス金属又はナノ結晶合金を用いるとき、ステータ鉄心2aにおける鉄損密度を小さくすることができる。例えば、0.35mmの厚さの無方向性電磁鋼板の鉄損密度が0.93W/kg(50Hzで磁束密度1.0T)であるのに対し、25μmの厚さのアモルファス金属の鉄損密度は、0.17W/kg(50Hzで磁束密度1.0T)である。したがって、無方向性電磁鋼板に比べてアモルファス金属の鉄損密度は非常に小さい。
ただし、透磁率の点で、無方向性電磁鋼板はアモルファス金属よりも優れている。例えば、0.35mmの厚さの無方向性電磁鋼板の飽和磁束密度が2.03Tであるのに対し、25μmの厚さのアモルファス金属の飽和磁束密度は1.56Tである。
本実施の形態では、第2のシート220aは、矩形である。第2のシート220aの厚さは、例えば、5μmから50μmである。第2のシート220aは、第1のシート210aよりも薄い。本実施の形態では、第2のシート220aの厚さは、25μmである。これにより、ステータ鉄心2a(特に第2の鉄心部22a)における鉄損を低減することができる。ただし、第2のシート220aの形状及び厚さは本実施の形態に限定されない。各第2のシート220aは、金型を用いた成形、接着剤、又は溶接によって、隣接する他の第2のシート220aに固定されている。
一般に、アモルファス金属は、無方向性電磁鋼板と比較して3倍から6倍の硬度(例えば、ビッカース硬度)を持つため、加工性が悪い。例えば、無方向性電磁鋼板のビッカース硬度が200GN/m程度であるのに対して、アモルファス金属のビッカース硬度は900GN/m程度である。さらに、アモルファス金属は、圧縮応力による磁気特性の劣化が顕著であるため、例えば、電動機を圧縮機に用いる場合に、圧縮機の密閉容器によって生じる圧縮応力を軽減できる構造が望ましい。
上述のように、アモルファス金属は、一般的な電磁鋼板と比較して3倍から6倍の硬度(例えば、ビッカース硬度)を持つため、打ち抜き処理によって複雑な形状に加工することが困難である。さらに、第2のシート220aとして用いられるアモルファス金属の厚さは薄いので、第2の鉄心部22aを形成するための多くの第2のシート220aが必要とされる。そのため、打ち抜き処理を用いる場合、第2のシート220aの加工工程及び接着工程が増加し、生産性の悪化及び刃物等の工具の早期劣化を引き起こす。そのため、例えば、シャー切断によってアモルファス金属を矩形に切断し、それをロール状又はブロック状に積層することにより、第2の鉄心部22aを容易に成形することができる。
ロータ3の構造について以下に説明する。
図5は、ロータ3の構造を概略的に示す断面図である。
ロータ3は、ロータ鉄心31と、シャフト32とを有する。ロータ3は、軸線A1を中心として回転自在である。ロータ3は、ステータ2の内側に、エアギャップを介して回転自在に配置されている。軸線A1は、ロータ3の回転中心であり、且つ、シャフト32の軸線である。
本実施の形態では、ロータ3は、永久磁石埋込型である。ロータ鉄心31には、ロータ3の周方向に複数の磁石挿入孔34が形成されている。磁石挿入孔34は、永久磁石33が挿入される空隙である。各磁石挿入孔34には、複数の永久磁石33が配置されている。ただし、各磁石挿入孔34に1つの永久磁石33を配置してもよい。永久磁石33は、ロータ3の径方向に磁化されるように着磁されている。磁石挿入孔34の数は、ロータ3の磁極数に対応する。各磁極の位置関係は同じである。本実施の形態では、ロータ3の磁極数は、6極である。ただし、ロータ3の磁極数は、2極以上であればよい。
永久磁石33には、例えば、ネオジウム(Nd)、鉄(Fe)、及びボロン(B)を主成分とする希土類磁石が用いられる。
ロータ鉄心31は、複数の電磁鋼板を積層することにより形成されている。ロータ鉄心31の各電磁鋼板の厚さは、0.1mmから0.7mmである。本実施の形態では、ロータ鉄心31の各電磁鋼板の厚さは、0.35mmである。ロータ鉄心31の各電磁鋼板は、全方向に平均的な磁気特性を持つ無方向性電磁鋼板であることが望ましい。ただし、ロータ鉄心31の各電磁鋼板の材料、形状、及び厚さは、本実施の形態に限定されない。ロータ鉄心31の電磁鋼板は、カシメによって、隣接する他の電磁鋼板と締結されている。
シャフト32は、ロータ鉄心31と連結されている。例えば、シャフト32は、ロータ鉄心31に形成された軸穴37に、焼き嵌め又は圧入などによって固定される。これにより、ロータ鉄心31が回転することによって発生する回転エネルギーは、シャフト32に伝達される。
フラックスバリア35は、ロータ3の周方向において磁石挿入孔34に隣接する位置に形成されている。フラックスバリア35は、漏れ磁束を低減する。隣接する磁極間での磁束の短絡を防ぐため、フラックスバリア35とロータ3の外側表面(外縁)との間の長さは短いことが望ましい。フラックスバリア35とロータ3の外側表面との間の長さは、例えば、0.35mmである。風穴36は、貫通孔である。例えば、圧縮機に電動機1を用いたとき、冷媒が風穴36を通過することができる。
図6は、電動機1の他の例を概略的に示す断面図である。
電動機1において、分割鉄心部25aは、分割ステータ鉄心20aを電気的に絶縁するインシュレータを有してもよい。図6に示される例では、分割鉄心部25aは、分割ステータ鉄心20aと、巻線23と、第1のインシュレータ24aと、第2のインシュレータ24bとを有する。
第1のインシュレータ24aは、分割ステータ鉄心20aと組み合わされる。第1のインシュレータ24aは、軸方向における分割ステータ鉄心20aの両端部に備えられている。ただし、第1のインシュレータ24aは、軸方向における分割ステータ鉄心20aの一方の端部に備えられていてもよい。第1のインシュレータ24aは、例えば、絶縁性樹脂である。
第2のインシュレータ24bは、例えば、薄いPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムである。PETフィルムの厚さは、例えば、0.15mmである。第2のインシュレータ24bは、分割ステータ鉄心20aのティース部の側面を覆う。
巻線23は、第1のインシュレータ24a及び第2のインシュレータ24bを介して分割ステータ鉄心20a(第1の鉄心部21a及び第2の鉄心部22aの外周)に巻回されており、回転磁界を発生させるコイルを形成する。
実施の形態1に係るステータ2の製造方法について以下に説明する。
図7は、ステータ2の製造工程の一例を示すフローチャートである。
ステップS1では、予め定められた構造を持つ複数の第1のシート210aを形成し、複数の第1のシート210aを第1の方向に積層することにより第1の鉄心部21aを形成する。第1のシート210aは、例えば、無方向性電磁鋼板などの電磁鋼板である。例えば、打ち抜き処理(プレス打ち抜き加工)によって予め定められた構造を持つように第1のシート210aを形成する。複数の第1のシート210aは、例えば、カシメ214によって締結しながら第1の方向に積層される。
ステップS2では、予め定められた構造を持つ複数の第2のシート220aを形成し、複数の第2のシート220aを第1の方向に直交する第2の方向に積層することにより第2の鉄心部22aを形成する。第2のシート220aは、例えば、アモルファス金属又はナノ結晶合金によって形成される。例えば、シャー切断によってアモルファス材料又はナノ結晶材料を予め定められた形状に切断する。本実施の形態では、第2のシート220aは矩形である。例えば、金型を用いた成形、接着剤、又は溶接によって複数の第2のシート220aを固定し、複数の第2のシート220aを第2の方向に積層することができる。
ステップS3では、複数の分割鉄心部25aを形成する。最初に、第2の鉄心部22aを第1の鉄心部21aと組み合わせ、分割ステータ鉄心20aを形成する。さらに、分割ステータ鉄心20aに巻線23を巻回することにより、第2の鉄心部22aを第1の鉄心部21aの側面に固定する。これにより1つの分割鉄心部25aを形成することができる。例えば、巻線機を用いてフライヤー方式で巻線23の巻回を行うことができる。ステップS3の工程を繰り返し行い、複数の分割鉄心部25aを形成する。
巻線23の巻回を行うとき、第2の鉄心部22aを第1の鉄心部21aに押し付けるように巻線23を巻回することが望ましい。これにより、第1の鉄心部21aと第2の鉄心部22aとの間の隙間を小さくすることができる。
図6に示されるように、第1のインシュレータ24a又は第2のインシュレータ24bなどのインシュレータを用いる場合、巻線23の巻回を行う前に、インシュレータを分割ステータ鉄心20aと組み合わせる。さらに、インシュレータが取り付けられた分割ステータ鉄心20aに巻線23を巻回する。
ステップS4では、複数の分割鉄心部25aを、円環状に折り畳み、溶接等によって固定する。
上述の各工程により、ステータ2を製造することができる。上述のステータ2の製造方法を、後述する他の実施の形態に係るステータの製造に適用してもよい。
実施の形態1に係るステータ2の効果について以下に説明する。
一般に、ステータ鉄心を通る磁束は、ティース部を通過してヨーク部で分離するため、ティース部で磁束密度が高くなり、鉄損が大きくなる場合が多い。そのため、ティース部は、磁気特性の良い材料(鉄損密度の小さい材料)、例えば、アモルファス金属又はナノ結晶合金などによって形成された薄いシートによって形成されていることが望ましい。
実施の形態1に係るステータ2において、第2の鉄心部22aは、第1の鉄心部21aの側面に備えられている。本実施の形態では、第2の鉄心部22aは、周方向においてティース部212に隣接している。これにより、第1の鉄心部21aのティース部212及び第2の鉄心部22aが、巻線23が巻回されるステータ鉄心2a(分割ステータ鉄心20a)のティース部を形成する。
上述のように、実施の形態1に係るステータ2は、ステータ鉄心2aに、アモルファス金属又はナノ結晶合金を用いるのに適した構造を有する。そのため、第1の鉄心部21aに、透磁率の高い材料、例えば、電磁鋼板を用いることができ、第2の鉄心部22aに、アモルファス金属又はナノ結晶合金などの磁気特性の良い材料(鉄損密度の小さい材料)を用いることができ、ステータ鉄心2a(特に、ティース部)における透磁率の低下を抑えながら鉄損を低減することができる。したがって、ステータ2の磁気特性の劣化を防ぐことができる。電動機1にステータ2を用いることにより、高効率な電動機1を得ることができる。
さらに、第2の鉄心部22aの材料としてコストが高い材料を用いた場合でも、鉄損が発生しやすい部分、すなわち、ステータ鉄心2aのティース部(第1の鉄心部21aのティース部212及び第2の鉄心部22aによって形成される部分)に第2の鉄心部22aが配置され、その他の部分にコストの低い材料、例えば、電磁鋼板を用いることができる。これにより、ステータ2のコストを低減することができる。
第1の鉄心部21aと第2の鉄心部22aとの間に隙間ができているとき、この隙間が磁気抵抗となり、磁束の通過を妨げる。この隙間は、ステータ鉄心2aにおいて、局所的な磁束集中又は巻線23の鎖交磁束量の低下の原因となり得る。例えば、ステータ鉄心2aにおいて、局所的な磁束集中が生じると、その部分で鉄損が増加する。例えば、ステータ鉄心2aにおいて、巻線23の鎖交磁束量が低下すると、電動機1のトルクを維持するために巻線23に供給する電流が増加し、銅損が増加する。特に、第1の鉄心部21a及び第2の鉄心部22aが互いに異なる磁気特性を持つ材料(互いに異なる透磁率を持つ材料)によって形成されているとき、この隙間が透磁率の差を助長し、局所的な磁束集中が生じやすい。したがって、第1の鉄心部21aと第2の鉄心部22aとの間に隙間が形成されているとき、良好な磁気特性を得ることができない。
実施の形態1に係るステータ2によれば、ステータ鉄心2aのティース部を形成する第1の鉄心部21a及び第2の鉄心部22aの外周に巻線23が巻回されている。これにより、第2の鉄心部22aが巻線23によって第1の鉄心部21aに押さえつけられるので、第1の鉄心部21aと第2の鉄心部22aとの間の隙間を小さくすることができる。これにより、隙間の発生を起因とする局所的な磁束集中又は巻線23の鎖交磁束量の低下を防止することができ、磁気特性の良いステータ2及び電動機1(高効率な電動機1)を得ることができる。
巻線23が、集中巻によってステータ鉄心2aに巻回されているとき、第2の鉄心部22aを強く第1の鉄心部21aに押さえつけることができるので、第1の鉄心部21aと第2の鉄心部22aとの間における隙間をより小さくすることができる。さらに、複数の分割鉄心部25aによってステータ2を形成するとき、巻線機を用いてフライヤー方式で巻線23をステータ鉄心2aに巻回することができる。したがって、円環状に形成されたステータ鉄心(分割されていないステータ鉄心)によって形成されたステータに比べて、巻線23をステータ鉄心2aに強く巻回することができ、第1の鉄心部21aと第2の鉄心部22aとの間における隙間をより小さくすることができる。
さらに、実施の形態1に係るステータ2によれば、第2のシート220aは、第1の方向に直交する第2の方向に積層されている。本実施の形態では、第1の鉄心部21aのティース部212は、方向に突出しており、第2のシート220aは、周方向においてそのティース部212に隣接している。これにより、広い面積を持つ第2のシート220aの表面を第1の鉄心部21aにしっかり接触させることができ、第1の鉄心部21aと第2の鉄心部22aとの間の隙間を小さくすることができる。したがって、隙間の発生を起因とする局所的な磁束集中又は巻線23の鎖交磁束量の低下を防止することができ、磁気特性の良いステータ2及び電動機1(高効率な電動機1)を得ることができる。
アモルファス金属は、電磁鋼板(例えば、無方向性電磁鋼板)よりも鉄損密度が小さく、電磁鋼板は、アモルファス金属及びナノ結晶合金より透磁率が高い。したがって、第1のシート210aとして電磁鋼板(例えば、無方向性電磁鋼板)を用い、第2のシート220aとしてアモルファス金属又はナノ結晶合金を用いるとき、鉄損が発生しやすい部分、すなわち、ステータ鉄心2aのティース部(第1の鉄心部21aのティース部212及び第2の鉄心部22aによって形成される部分)における透磁率の低下を抑えながら鉄損を低減することができる。その結果、電動機1にステータ2を用いることにより、高効率な電動機1を得ることができる。
実施の形態1に係るステータ2を有する電動機1は、上述の効果と同じ効果を有する。したがって、電動機1のステータとしてステータ2を用いることにより、磁気特性の良い電動機1(高効率な電動機1)を得ることができる。
さらに、本実施の形態では、ステータ2(具体的には、ステータ鉄心2a)は、フレーム4によって保持されている。この場合において、ステータ鉄心2aの第1の鉄心部21aがフレーム4に接触しており、第2の鉄心部22aはフレーム4に接触していない。これにより、フレーム4によって生じる圧縮応力を、第2の鉄心部22aの代わりに第1の鉄心部21aに集中させることができる。したがって、鉄損密度が小さい材料(例えば、アモルファス金属又はナノ結晶合金)によって第2の鉄心部22aが形成されているとき、第2の鉄心部22aの磁気特性の劣化を防ぐことができ、第2の鉄心部22aの磁気特性を充分に発揮させることができる。その結果、磁気特性の良い電動機1(高効率な電動機1)を得ることができる。
実施の形態1に係るステータ2の製造方法によれば、上述の効果を持つステータ2を製造することができる。
さらに、実施の形態1に係るステータ2の製造方法によれば、巻線23を第1の鉄心部21a及び第2の鉄心部22aの外周に巻回することにより、第2の鉄心部22aを第1の鉄心部21aに押し付けるように第2の鉄心部22aを第1の鉄心部21aの側面に固定することができる。したがって、第1の鉄心部21aと第2の鉄心部22aとの間の隙間を小さくすることができる。これにより、隙間の発生を起因とする局所的な磁束集中又は巻線23の鎖交磁束量の低下を防止することができ、磁気特性の良いステータ2を製造することができる。
実施の形態2.
図8は、本発明の実施の形態2に係るステータのステータ鉄心2bの構造を概略的に示す斜視図である。
図9は、実施の形態2に係るステータを形成する分割鉄心部25bの構造の一例を概略的に示す断面図である。矢印D2は電動機1におけるロータ3の回転方向(回転方向における下流側)を示し、矢印D3は電動機1におけるロータ3の回転方向における上流側を示す。
図10は、分割ステータ鉄心20bの構造を概略的に示す斜視図である。
実施の形態2において、実施の形態1で説明した要素と同一又は対応する要素の符号には、実施の形態1で説明した要素の符号と同じ符号を用いる。
実施の形態1に係るステータ2と比較して、実施の形態2に係るステータは、ステータ鉄心2aの代わりにステータ鉄心2bを有する。具体的には、ステータ鉄心2bは、第1の鉄心部21aの代わりに第1の鉄心部21bを有し、第2の鉄心部22aの代わりに第2の鉄心部22bを有する。実施の形態2に係るステータのその他の点は、実施の形態1に係るステータ2と同じである。実施の形態2に係るステータは、実施の形態1に係るステータ2の代わりに電動機1に適用可能である。
第1の鉄心部21bは、少なくとも1つの第1のシート210bによって形成されている。本実施の形態では、第1の鉄心部21bは、第1の方向に積層された複数の第1のシート210bを有する。第1の鉄心部21bの形状は、実施の形態1に係るステータ2の第1の鉄心部21aと異なるが、材料は互いに同じである。すなわち、第1のシート210bの材料は、実施の形態1に係るステータ2に用いられる第1のシート210aと同じである。
第2の鉄心部22bは、少なくとも1つの第2のシート220bによって形成されている。本実施の形態では、第2の鉄心部22bは、第1の方向に直交する第2の方向に積層された複数の第2のシート220bを有する。第2の鉄心部22bの形状は、実施の形態1に係るステータ2の第2の鉄心部22aと異なるが、材料は互いに同じである。すなわち、第2のシート220bの材料は、実施の形態1に係るステータ2に用いられる第2のシート220aと同じである。
図10に示されるように、第1の鉄心部21bのティース部212は、軸方向に直交する方向に突出している。ステータ鉄心2bは、周方向における第1の鉄心部21bの一方の側面に隣接する領域である第1の領域R1と、周方向における第1の鉄心部21bの他方の側面に隣接する領域である第2の領域R2とを有する。第1の領域R1及び第2の領域R2は、各分割ステータ鉄心20bにおいて形成されている。すなわち、ステータ鉄心2bは、複数の第1の領域R1及び複数の第2の領域R2を有する。
各分割ステータ鉄心20bにおいて、第2の鉄心部22bは、第1の鉄心部21bのティース部212を中央として周方向において非対称に配置されている。図9及び10に示される例では、第2の鉄心部22bは、周方向における第1の鉄心部21bのティース部212の一端側に備えられている。言い換えると、図9及び10に示される例では、各分割ステータ鉄心20bにおいて、第2の鉄心部22bは、ロータ3の回転方向における第1の鉄心部21bの下流側に配置されている。ヨーク部211とティース部212との境界部分は円弧状に形成されており、第2の鉄心部22bは、その境界部分に隣接している。
図11は、分割鉄心部25bの構造の他の例を概略的に示す断面図である。
図11に示される例では、第1の領域R1及び第2の領域R2に第2の鉄心部22bが配置されている。すなわち、ロータ3の回転方向における第1の鉄心部21bの上流側(第2の領域R2)及び下流側(第1の領域R1)に第2の鉄心部22bが配置されている。この場合において、第1の領域R1に備えられた第2の鉄心部22bの軸方向に直交する面(xy平面)における面積は、第2の領域R2に備えられた第2の鉄心部22bの軸方向に直交する面における面積よりも大きい。
実施の形態2に係るステータによれば、実施の形態1に係るステータ2と同じ効果を有する。さらに、実施の形態2に係るステータは下記の効果を有する。
一般に、電動機の駆動中(ロータの回転中)に各分割ステータ鉄心の内部を通る磁束は、ロータの回転方向における下流側を通りやすい。この場合、電動機の駆動中(ロータの回転中)に各分割ステータ鉄心の内部を通る磁束は、周方向において非対称である。
実施の形態2に係るステータによれば、各分割ステータ鉄心20bにおいて、第2の鉄心部22bは、ロータ3の回転方向における第1の鉄心部21bの下流側に配置されている。さらに、実施の形態2に係るステータの他の例では、第1の領域R1に備えられた第2の鉄心部22bの軸方向に直交する面における面積は、第2の領域R2に備えられた第2の鉄心部22bの軸方向に直交する面における面積よりも大きい。
これにより、磁気特性の良い(鉄損密度が小さい)材料(例えば、アモルファス金属又はナノ結晶合金)によって第2の鉄心部22bが形成されているとき、鉄損が発生しやすい部分、すなわち、ステータ鉄心2bのティース部(第1の鉄心部21bのティース部212及び第2の鉄心部22bによって形成される部分)における鉄損を効果的に低減することができる。その結果、磁気特性の良い電動機1(高効率な電動機1)を得ることができる。
さらに、ヨーク部211とティース部212との境界部分は円弧状に形成されている。したがって、ステータ鉄心2b内を通る磁束の磁路長を長くすることができる。これにより、ステータ鉄心2bにおける磁気抵抗を低減することができる。
例えば、ヨーク部211とティース部212との境界部分が直角に形成されているとき、第2の鉄心部22b(各第2のシート220b)を直角に折り曲げる必要がある。各第2のシート220bが折り曲がった状態では、各第2のシート220bの歪みによって磁気特性が悪化する。本実施の形態では、ヨーク部211とティース部212との境界部分は円弧状に形成されているので、各第2のシート220bを僅かに曲げた状態でヨーク部211とティース部212との境界部分に配置することができ、ステータ鉄心2bにおける磁気特性の悪化を防止することができる。その結果、磁気特性の良い電動機1(高効率な電動機1)を得ることができる。
実施の形態3.
図12は、本発明の実施の形態3に係るステータの分割ステータ鉄心20cの一例を概略的に示す斜視図である。
図13は、実施の形態3に係るステータを形成する分割鉄心部25cの一例を概略的に示す断面図である。
図14は、図12に示される第1の鉄心部21cの構造を概略的に示す斜視図である。
実施の形態3において、実施の形態1で説明した要素と同一又は対応する要素の符号には、実施の形態1で説明した要素の符号と同じ符号を用いる。
実施の形態1に係るステータ2と比較して、実施の形態3に係るステータは、分割ステータ鉄心20aの代わりに分割ステータ鉄心20cを有する。具体的には、分割ステータ鉄心20cは、第1の鉄心部21aの代わりに第1の鉄心部21cを有し、第2の鉄心部22aの代わりに第2の鉄心部22cを有する。実施の形態3に係るステータのその他の点は、実施の形態1に係るステータ2と同じである。実施の形態3に係るステータは、実施の形態1に係るステータ2の代わりに電動機1に適用可能である。
第1の鉄心部21cは、少なくとも1つの第1のシート210cによって形成されている。本実施の形態では、第1の鉄心部21cは、第1の方向に積層された複数の第1のシート210cを有する。第1の鉄心部21cの形状は、実施の形態1に係るステータ2の第1の鉄心部21aと異なるが、材料は互いに同じである。すなわち、第1のシート210cの材料は、実施の形態1に係るステータ2に用いられる第1のシート210aと同じである。
第2の鉄心部22cは、少なくとも1つの第2のシート220cによって形成されている。第2の鉄心部22cの形状は、実施の形態1に係るステータ2の第2の鉄心部22aと異なるが、材料は互いに同じである。すなわち、第2のシート220cの材料は、実施の形態1に係るステータ2に用いられる第2のシート220aと同じである。
第2の鉄心部22cは、周方向における第1の鉄心部21cのティース部212の両側に備えられている。図12に示される例では、各分割ステータ鉄心20cは、互いに分離された2つの第2の鉄心部22cを有する。
図15は、実施の形態3に係るステータの分割ステータ鉄心20cの他の例を概略的に示す斜視図である。
図16は、第2の鉄心部22cの一例を概略的に示す斜視図である。
図17は、第2の鉄心部22cの他の例を概略的に示す平面図である。
図15に示される例では、第2の鉄心部22cは一体的に形成されている。すなわち、図15に示される例では、分割ステータ鉄心20cの第2の鉄心部22cは分離されていない。各分割ステータ鉄心20cにおいて、一体に形成された第2の鉄心部22cが、周方向における第1の鉄心部21cのティース部212の両側に備えられている。
図15に示される第2の鉄心部22cは、例えば、図16に示されるように、U字型に形成されている。図16に示される複数の第2のシート220cは、U字型に曲がった状態で積層されている。例えば、U字型に形成された第2の鉄心部22cは、軸方向における分割ステータ鉄心20cの一端側から分割ステータ鉄心20cの内部に挿入され、第1の鉄心部21cのティース部212と組み合わされる。
図15に示される第2の鉄心部22cは、例えば、図17に示されるように、円環状に形成されていてもよい。例えば、1枚の第2のシート220cを第1の鉄心部21cのティース部212に巻回し、第2の鉄心部22cを円環状に形成することができる。複数の第2のシート220cを円環状に積層することにより、第2の鉄心部22cを円環状に形成してもよい。
実施の形態3に係るステータによれば、実施の形態1に係るステータ2と同じ効果を有する。さらに、実施の形態3に係るステータは下記の効果を有する。
図18は、比較例に係るステータ102を有する電動機101の内部構造を概略的に示す断面図である。
図19は、比較例に係るステータ102のステータ鉄心102aの構造を概略的に示す斜視図である。
図20は、比較例に係るステータ102を形成する分割鉄心部125aの構造を概略的に示す断面図である。
図21は、図20に示される分割鉄心部125aの分割ステータ鉄心120aの構造を概略的に示す斜視図である。
比較例に係るステータ102は、ステータ鉄心2cの代わりに、ステータ鉄心102aを有する。ステータ鉄心102aは、複数の無方向性電磁鋼板が軸方向に積層されることにより形成されている。すなわち、ステータ鉄心102aのティース部212は、無方向性電磁鋼板のみによって形成されている。比較例に係るステータ102のその他の点は、実施の形態3に係るステータと同じである。
図22は、比較例に係るステータ102を有する電動機101の駆動中(ロータの回転中)でのステータ鉄心102aにおける鉄損密度を示す図である。
図23は、実施の形態3に係るステータを有する電動機1の駆動中(ロータ3の回転中)でのステータ鉄心2cにおける鉄損密度を示す図である。
図23に示されるステータの第1の鉄心部21c(第1のシート210c)は、無方向性電磁鋼板によって形成されており、第2の鉄心部22c(第2のシート220c)は、アモルファス金属によって形成されている。
図22に示されるように、比較例に係るステータ102のステータ鉄心102aでは、ティース部212における鉄損密度が非常に大きい。これに対し、図23に示されるように、実施の形態3に係るステータでは、ステータ鉄心2cのティース部(第1の鉄心部21cのティース部212及び第2の鉄心部22cによって形成される部分)における鉄損密度が小さい。特に、第2の鉄心部22cにおける鉄損密度を小さくすることができる。
図24は、図22に示される状態におけるステータ102のステータ鉄心102a(比較例)の鉄損に対する図23に示される状態における実施の形態3に係るステータのステータ鉄心2cの鉄損の割合を示す図である。
図24に示されるように、ステータ102の鉄損を100%としたとき、ステータ102に対する実施の形態3に係るステータの鉄損の割合は83%である。したがって、実施の形態3に係るステータを用いた場合、比較例に対して鉄損を17%低減することができる。
上述のように、実施の形態3に係るステータは、鉄損を効果的に低減することができ、実施の形態3に係るステータを用いることにより電動機1の効率を改善することができる。
さらに、実施の形態3に係るステータによれば、第2の鉄心部22cがティース部212を挟み込み、第1の鉄心部21cに固定される。すなわち、第2の鉄心部22cは、ティース部212の両側に配置されるので、第2の鉄心部22cの位置決めが容易になる。その結果、ステータ及び電動機1の製造を容易にすることができる。
円環状に形成された第2の鉄心部22cを用いるとき、第2の鉄心部22cの位置決めが容易になる。特に、1枚の第2のシート220cを第1の鉄心部21cのティース部212に巻回することにより、第2の鉄心部22cの位置決めがより容易になり、その結果、実施の形態3に係るステータ及び電動機1の製造を容易にすることができる。
実施の形態4.
図25は、本発明の実施の形態4に係るステータの分割ステータ鉄心20dの一例を概略的に示す斜視図である。
図26は、実施の形態4に係るステータを形成する分割鉄心部25dの一例を概略的に示す断面図である。
図27は、実施の形態4に係るステータを形成する分割鉄心部25dの他の例を概略的に示す断面図である。
実施の形態4において、実施の形態1で説明した要素と同一又は対応する要素の符号には、実施の形態1で説明した要素の符号と同じ符号を用いる。
実施の形態1に係るステータ2と比較して、実施の形態4に係るステータは、分割ステータ鉄心20aの代わりに分割ステータ鉄心20dを有する。具体的には、分割ステータ鉄心20dは、第1の鉄心部21aの代わりに第1の鉄心部21dを有し、第2の鉄心部22aの代わりに第2の鉄心部22dを有する。実施の形態4に係るステータのその他の点は、実施の形態1に係るステータ2と同じである。実施の形態4に係るステータは、実施の形態1に係るステータ2の代わりに電動機1に適用可能である。
第1の鉄心部21dは、少なくとも1つの第1のシート210dによって形成されている。本実施の形態では、第1の鉄心部21dは、第1の方向に積層された複数の第1のシート210dを有する。第1の鉄心部21dの形状は、実施の形態1に係るステータ2の第1の鉄心部21aと異なるが、材料は互いに同じである。すなわち、第1のシート210dの材料は、実施の形態1に係るステータ2に用いられる第1のシート210aと同じである。
第2の鉄心部22dは、少なくとも1つの第2のシート220dによって形成されている。本実施の形態では、第2の鉄心部22dは、第1の方向に直交する第2の方向に積層された複数の第2のシート220dを有する。第2の鉄心部22dの形状は、実施の形態1に係るステータ2の第2の鉄心部22aと異なるが、材料は互いに同じである。すなわち、第2のシート220dの材料は、実施の形態1に係るステータ2に用いられる第2のシート220aと同じである。
第1の鉄心部21dのヨーク部211は、径方向(図25では、+y方向)に凹んだ凹部211aを有する。凹部211aは、周方向における分割ステータ鉄心20dのヨーク部211の中央の領域に形成されている。第2の鉄心部22dは、周方向における第1の鉄心部21d(具体的には、ティース部212)の一端側に備えられている。さらに、第2の鉄心部22dの一部は、凹部211a内に備えられている。図25及び26に示される例では、凹部211a内において、第2の鉄心部22dは、第1の鉄心部21dから径方向に離れている。これにより、凹部211a内において、第2の鉄心部22dと第1の鉄心部21dとの間に空隙G1が形成されている。
ただし、図27に示されるように、凹部211a内において、第2の鉄心部22dと第1の鉄心部21dとの間に空隙G1が形成されていなくてもよい。
実施の形態4に係るステータによれば、実施の形態1に係るステータ2と同じ効果を有する。さらに、実施の形態4に係るステータは下記の効果を有する。
一般に、ステータのヨーク部を通る磁束量は、ステータのティース部を通る磁束量よりも少なく、特にヨーク部(分割ステータ鉄心のヨーク部)のうちの周方向における中央の領域は、ステータの磁気特性に対する影響(磁気特性の悪化)が少ない。
分割ステータ鉄心20dのティース部(第1の鉄心部21dのティース部212及び第2の鉄心部22dによって形成される部分)に巻線23が巻回されているので、周方向における第1の鉄心部21dと第2の鉄心部22dとの間の隙間を小さくすることができる。ただし、凹部211a内において、第2の鉄心部22dと第1の鉄心部21dとの間に隙間(例えば、空隙G1)が形成されやすい。本実施の形態では、凹部211aは、周方向における分割ステータ鉄心20dのヨーク部211の中央の領域に形成されているので、第2の鉄心部22dと第1の鉄心部21dとの間に空隙G1が形成されている場合でも、実施の形態4に係るステータの磁気特性の悪化を防止することができる。
さらに、凹部211aは、径方向に凹んでいるので、第2の鉄心部22dを径方向に長く形成することができる。これにより、磁気特性の良い(鉄損密度が小さい)材料(例えば、アモルファス金属又はナノ結晶合金)によって第2の鉄心部22dが形成されているとき、鉄損が発生しやすい部分、すなわち、分割ステータ鉄心20dのティース部(第1の鉄心部21dのティース部212及び第2の鉄心部22dによって形成される部分)における鉄損を効果的に低減することができる。その結果、磁気特性の良い電動機1(高効率な電動機1)を得ることができる。
実施の形態5.
図28は、本発明の実施の形態5に係るステータの分割ステータ鉄心20eの一例を概略的に示す斜視図である。
図29は、実施の形態5に係るステータを形成する分割鉄心部25eの一例を概略的に示す断面図である。
図30は、実施の形態5に係るステータを形成する分割鉄心部25eの他の例を概略的に示す断面図である。
実施の形態5において、実施の形態1で説明した要素と同一又は対応する要素の符号には、実施の形態1で説明した要素の符号と同じ符号を用いる。
実施の形態1に係るステータ2と比較して、実施の形態5に係るステータは、分割ステータ鉄心20aの代わりに分割ステータ鉄心20eを有する。具体的には、分割ステータ鉄心20eは、第1の鉄心部21aの代わりに第1の鉄心部21eを有し、第2の鉄心部22aの代わりに第2の鉄心部22eを有する。実施の形態5に係るステータのその他の点は、実施の形態1に係るステータ2と同じである。実施の形態5に係るステータは、実施の形態1に係るステータ2の代わりに電動機1に適用可能である。
第1の鉄心部21eは、少なくとも1つの第1のシート210eによって形成されている。本実施の形態では、第1の鉄心部21eは、第1の方向に積層された複数の第1のシート210eを有する。第1の鉄心部21eの形状は、実施の形態1に係るステータ2の第1の鉄心部21aと異なるが、材料は互いに同じである。すなわち、第1のシート210eの材料は、実施の形態1に係るステータ2に用いられる第1のシート210aと同じである。
第2の鉄心部22eは、少なくとも1つの第2のシート220eによって形成されている。本実施の形態では、第2の鉄心部22eは、第1の方向に直交する第2の方向に積層された複数の第2のシート220eを有する。第2の鉄心部22eの形状は、実施の形態1に係るステータ2の第2の鉄心部22aと異なるが、材料は互いに同じである。すなわち、第2のシート220eの材料は、実施の形態1に係るステータ2に用いられる第2のシート220aと同じである。
ティース部212は、径方向に凹んだ保持部212aを有する。第2の鉄心部22eは、周方向における第1の鉄心部21の側面に備えられている。具体的には、第2の鉄心部22eの少なくとも一部が保持部212a内に備えられている。
図28及び29に示される例では、径方向における第2の鉄心部22eの一端側は保持部212a内に配置されており、径方向における第2の鉄心部22eの他端側は第1の鉄心部21eの径方向における内側表面216よりも径方向に突出している。図28及び29に示される例では、第2の鉄心部22eの一部は、歯先部213よりも径方向に突出している。
実施の形態5に係るステータによれば、実施の形態1に係るステータ2と同じ効果を有する。さらに、実施の形態5に係るステータは下記の効果を有する。
実施の形態5に係るステータによれば、第2の鉄心部22eの一部が第1の鉄心部21eの径方向における内側表面216よりも径方向に突出しているので、第2の鉄心部22eを保持部212a内に挿入するとき、第2の鉄心部22eを径方向(図28では、+y方向)に容易に押し込むことができる。これにより、実施の形態5に係るステータ及び電動機1の製造を容易にすることができる。
実施の形態6.
図31は、本発明の実施の形態6に係るステータを形成する分割鉄心部25fの一例を概略的に示す断面図である。
実施の形態6において、実施の形態1で説明した要素と同一又は対応する要素の符号には、実施の形態1で説明した要素の符号と同じ符号を用いる。
実施の形態1に係るステータ2と比較して、実施の形態6に係るステータは、分割ステータ鉄心20aの代わりに分割ステータ鉄心20fを有する。具体的には、分割ステータ鉄心20fは、第1の鉄心部21aの代わりに第1の鉄心部21fを有し、第2の鉄心部22aの代わりに第2の鉄心部22fを有する。実施の形態6に係るステータのその他の点は、実施の形態1に係るステータ2と同じである。実施の形態6に係るステータは、実施の形態1に係るステータ2の代わりに電動機1に適用可能である。
第1の鉄心部21fは、少なくとも1つの第1のシート210fによって形成されている。本実施の形態では、第1の鉄心部21fは、第1の方向に積層された複数の第1のシート210fを有する。第1の鉄心部21fの形状は、実施の形態1に係るステータ2の第1の鉄心部21aと異なるが、材料は互いに同じである。すなわち、第1のシート210fの材料は、実施の形態1に係るステータ2に用いられる第1のシート210aと同じである。
第2の鉄心部22fは、少なくとも1つの第2のシート220fによって形成されている。本実施の形態では、第2の鉄心部22fは、第1の方向に直交する第2の方向に積層された複数の第2のシート220fを有する。第2の鉄心部22fの形状は、実施の形態1に係るステータ2の第2の鉄心部22aと異なるが、材料は互いに同じである。すなわち、第2のシート220fの材料は、実施の形態1に係るステータ2に用いられる第2のシート220aと同じである。
実施の形態1では、第2の鉄心部22aが径方向において歯先部213に隣接しているのに対し、実施の形態6では、第2の鉄心部22fは、周方向において歯先部213に隣接している。すなわち、実施の形態6では、第2の鉄心部22fは、径方向において歯先部213に隣接していない。
実施の形態6に係るステータによれば、実施の形態1に係るステータ2と同じ効果を有する。さらに、実施の形態6に係るステータは下記の効果を有する。
実施の形態6に係るステータによれば、周方向において歯先部213に隣接するように第2の鉄心部22fを配置することができるので、第2の鉄心部22fの位置決めを容易にすることができる。その結果、実施の形態6に係るステータ及び電動機1の製造を容易にすることができる。
実施の形態7.
本発明の実施の形態7に係る駆動装置5について説明する。
図32は、駆動装置5の構成を概略的に示す図である。
駆動装置5は、電動機50と、電動機50を駆動する駆動回路51とを有する。電動機50は、実施の形態1から6のうちのいずれかのステータを有する電動機(例えば、図1に示される電動機1)である。
駆動回路51は、電動機50を駆動する回路である。電動機50は、駆動回路51によるPWM(Pulse Width Modulation)制御に基づく可変速駆動を行う。
外部電源としての商用交流電源Eから交流の電力が駆動回路51に供給される。商用交流電源Eから供給された交流電圧は、整流回路52で直流電圧に変換される。整流回路52は、例えば、商用交流電源Eから印加される電圧を昇圧するチョッパー回路、及び直流電圧を平滑にする平滑コンデンサなどを有する。
整流回路52で変換された直流電圧は、インバータ回路53で可変周波数の交流電圧に変換され、電動機50(例えば、図1に示される巻線23)に印加される。電動機50は、インバータ回路53から供給される可変周波数の交流電力により駆動される。
インバータ回路53は、例えば、3相ブリッジのインバータ回路である。インバータ回路53は、インバータ主素子としての6個のIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)53aと、6個のSiC−SBD(ショットキーバリアダイオード)53bとを有する。各SiC−SBD53bには、フライホイルダイオード(FRD)としてシリコンカーバイド(SiC)が用いられている。SiC−SBD53bは、IGBT53aが電流をONからOFFに切り替えるときに生じる逆起電力を抑制する。
回転子位置検出部54は、インバータ回路53の出力信号から電動機50のロータ(例えば、図1に示されるロータ3)の位置を演算し、ロータの位置情報を出力電圧演算部55に出力する。回転子位置検出部54は、電動機50の端子電圧を検出して、電動機50のロータの位置を検出してもよい。
回転子位置検出部54によって検出されたロータの位置情報は、出力電圧演算部55に出力される。出力電圧演算部55は、駆動回路51の外部から与えられる目標回転数N及び回転子位置検出部54から入力されたロータの位置情報に基づいて、電動機50に印加される最適なインバータ回路53の出力電圧を演算する。出力電圧演算部55は、演算結果(出力電圧)に関連付けられた信号をPWM信号生成部56に出力する。
PWM信号生成部56は、出力電圧演算部55から入力された信号に基づくPWM信号を主素子駆動回路57に出力する。主素子駆動回路57は、インバータ回路53の各IGBT53aを駆動する。各IGBT53aは、主素子駆動回路57からのPWM信号に従ってスイッチングを行う。
分圧抵抗59a及び59bは、整流回路52とインバータ回路53との間において、直列に接続されている。直流電圧検出部58は、分圧抵抗59a及び59bによって低電圧に変換された電気信号を検出し、保持する。
実施の形態7に係る駆動装置5によれば、実施の形態1から6で説明した効果に加えて、下記の効果を有する。
一般に、インバータで駆動される電動機において、ステータに供給される電流には、PWMによるキャリア高周波成分が多く含まれるため、電動機に生じる鉄損のうち、特に渦電流損が占める割合が大きい。渦電流損を低減するために、ステータ鉄心を形成するシートの厚さを薄くすることが有効である。本実施の形態では、電動機50のステータ鉄心を形成する第2のシート(例えば、実施の形態1で説明した第2のシート220a)を、第1のシート(例えば、実施の形態1で説明した第1のシート210a)よりも薄く形成することができる。例えば、実施の形態1で説明したように、電動機1のステータ2は、ステータ鉄心2aに、アモルファス金属又はナノ結晶合金を用いるのに適した構造を有する。特に、第2のシートとしてアモルファス金属を用いることにより、第2のシートを薄く形成することができる。これにより、駆動装置5におけるインバータ駆動によって電動機50に生じる過電流損の増加を抑制することができる。
実施の形態8.
本発明の実施の形態8に係る圧縮機6について説明する。
図33は、実施の形態8に係る圧縮機6の構造を概略的に示す断面図である。
圧縮機6は、電動要素としての電動機60と、ハウジングとしての密閉容器61と、圧縮要素としての圧縮機構62と、電動機60を駆動する駆動回路51とを有する。本実施の形態では、圧縮機6は、ロータリ圧縮機である。ただし、圧縮機6は、ロータリ圧縮機に限定されない。
電動機60は、実施の形態1から6のうちのいずれかのステータを有する電動機(図33に示される例では、図1に示される電動機1)である。本実施の形態では、電動機60は、永久磁石埋込型電動機であるが、これに限定されない。
密閉容器61は、電動機1及び圧縮機構62を覆う。密閉容器61の底部には、圧縮機構62の摺動部分を潤滑する冷凍機油が貯留されている。駆動回路51は、実施の形態7で説明した駆動回路である。すなわち、駆動回路51はインバータ回路53(図32)を有する。
圧縮機6は、さらに、密閉容器61に固定されたガラス端子63と、アキュムレータ64と、吸入パイプ65と、吐出パイプ66とを有する。
圧縮機構62は、シリンダ62aと、ピストン62bと、上部フレーム62c(第1のフレーム)と、下部フレーム62d(第2のフレーム)と、上部フレーム62c及び下部フレーム62dにそれぞれ取り付けられた複数のマフラ62eとを有する。圧縮機構62は、さらに、シリンダ62a内を吸入側と圧縮側とに分けるベーンを有する。圧縮機構62は、電動機60によって駆動される。
電動機60のステータ(例えば、図1に示されるステータ2)は、例えば、焼き嵌め又は溶接等の方法により、密閉容器61に直接取り付けられている。したがって、例えば、電動機60として実施の形態1で説明した電動機1を用いたとき、ステータ鉄心2aの第1の鉄心部21aが密閉容器61に接触しており、第2の鉄心部22aは密閉容器61に接触していない。
電動機60のステータのコイル(例えば、図1に示される巻線23)には、ガラス端子63を介して電力が供給される。
電動機60のロータ(具体的には、図5に示されるロータ3のシャフト32)は、上部フレーム62c及び下部フレーム62dの各々に備えられた軸受部を介して回転自在に上部フレーム62c及び下部フレーム62dに保持されている。
ピストン62bには、シャフト32が挿通されている。上部フレーム62c及び下部フレーム62dには、シャフト32が回転自在に挿通されている。上部フレーム62c及び下部フレーム62dは、シリンダ62aの端面を閉塞する。アキュムレータ64は、吸入パイプ65を介して冷媒(例えば、冷媒ガス)をシリンダ62aに供給する。
次に、圧縮機6の動作について説明する。アキュムレータ64から供給された冷媒は、密閉容器61に固定された吸入パイプ65からシリンダ62a内へ吸入される。インバータ(例えば、図32に示されるインバータ回路53)の通電によって電動機60が回転することにより、シャフト32に嵌合されたピストン62bがシリンダ62a内で回転する。これにより、シリンダ62a内で冷媒の圧縮が行われる。
冷媒は、マフラ62eを通り、密閉容器61内を上昇する。このとき、圧縮された冷媒には、冷凍機油が混入されている。冷媒と冷凍機油との混合物は、ロータ鉄心31に形成された風穴36を通過する際に、冷媒と冷凍機油との分離が促進され、冷凍機油が吐出パイプ66へ流入するのを防止できる。このようにして、圧縮された冷媒が、吐出パイプ66を通って冷凍サイクルの高圧側へと供給される。
圧縮機6の冷媒として、R410A、R407C、又はR22等を用いることができる。ただし、圧縮機6の冷媒は、これらに限られない。例えば、圧縮機6の冷媒として、低GWP(地球温暖化係数)の冷媒等を用いることができる。
低GWP冷媒の代表例として、以下の冷媒がある。
(1)組成中に炭素の二重結合を有するハロゲン化炭化水素は、例えば、HFO−1234yf(CF3CF=CH2)である。HFOは、Hydro−Fluoro−Olefinの略称である。Olefinは、二重結合を1つ持つ不飽和炭化水素のことである。HFO−1234yfのGWPは、4である。
(2)組成中に炭素の二重結合を有する炭化水素は、例えば、R1270(プロピレン)である。R1270のGWPは3であり、HFO−1234yfのGWPよりも小さいが、R1270の可燃性は、HFO−1234yfの可燃性よりもよい。
(3)組成中に炭素の二重結合を有するハロゲン化炭化水素及び組成中に炭素の二重結合を有する炭化水素の少なくとも1つを含む混合物は、例えば、HFO−1234yfとR32との混合物である。HFO−1234yfは、低圧冷媒のため、圧損が大きくなり、冷凍サイクル(特に、蒸発器において)の性能が低下しやすい。そのため、高圧冷媒であるR32又はR41等との混合物を使用することが望ましい。
実施の形態8に係る圧縮機6によれば、実施の形態1から7で説明した効果に加えて、下記の効果を有する。
実施の形態8に係る圧縮機6によれば、効率の良い電動機60を搭載しているので圧縮効率(冷媒を圧縮するのに必要な実際の仕事量と理論的に求められた仕事量との比)の高い圧縮機6を提供することができる。
実施の形態9.
実施の形態8に係る圧縮機6を有する冷凍空調装置7について説明する。
図34は、本発明の実施の形態9に係る冷凍空調装置7の構成を概略的に示す図である。
冷凍空調装置7は、例えば、冷暖房運転が可能な空気調和機である。図34に示される冷媒回路図は、冷房運転が可能な空気調和機の冷媒回路図の一例である。
実施の形態9に係る冷凍空調装置7は、室外機71と、室内機72と、室外機71及び室内機72を接続して冷媒回路(冷凍回路)を構成する冷媒配管73とを有する。
室外機71は、圧縮機6と、凝縮器74と、絞り装置75と、室外送風機76(第1の送風機)とを有する。凝縮器74は、圧縮機6によって圧縮された冷媒を凝縮する。絞り装置75は、凝縮器74によって凝縮された冷媒を減圧し、冷媒の流量を調節する。
室内機72は、蒸発器77と、室内送風機78(第2の送風機)とを有する。蒸発器77は、絞り装置75によって減圧された冷媒を蒸発させ、室内空気を冷却する。
冷凍空調装置7における冷房運転の基本的な動作について以下に説明する。冷房運転では、冷媒は、圧縮機6によって圧縮され、凝縮器74に流入する。凝縮器74によって冷媒が凝縮され、凝縮された冷媒が絞り装置75に流入する。絞り装置75によって冷媒が減圧され、減圧された冷媒が蒸発器77に流入する。蒸発器77において冷媒は蒸発し、冷媒ガスとなり、再び室外機71の圧縮機6へ流入する。室外送風機76が室外空気を凝縮器74に送り、且つ室内送風機78が室内空気を蒸発器77に送ることにより、冷媒と空気とが熱交換される。
以上に説明した冷凍空調装置7の構成及び動作は、一例であり、上述した例に限定されない。
実施の形態9に係る冷凍空調装置7によれば、実施の形態1から8で説明した効果に加えて、下記の効果を有する。
実施の形態9に係る冷凍空調装置7によれば、圧縮効率の高い圧縮機6を有するので高効率な冷凍空調装置7を提供することができる。
以上に説明した各実施の形態における特徴は、互いに適宜組み合わせることができる。
以上に説明したように、好ましい実施の形態を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の改変態様を採り得ることは自明である。
1,50,60 電動機、 2 ステータ、 2a,2b ステータ鉄心、 3 ロータ、 4 フレーム、 5 駆動装置、 6 圧縮機、 7 冷凍空調装置、 20a,20b,20c,20d,20e,20f 分割ステータ鉄心、 21a,21b,21c,21d,21e,21f 第1の鉄心部、 22a,22b,22c,22d,22e,22f 第2の鉄心部、 23 巻線、 25a,25b,25c,25d,25e,25f 分割鉄心部、 51 駆動回路、 61 密閉容器、 62 圧縮機構、 71 室外機、 72 室内機、 210a,210b,210c,210d,210e 第1のシート、 211 ヨーク部、 211a 凹部、 212 ティース部、 212a 保持部、 216 内側表面、 220a,220b,220c,220d,220e 第2のシート。

Claims (21)

  1. 少なくとも1つの第1のシートによって形成された第1の鉄心部と、前記第1の鉄心部の側面に備えられており、周方向に積層された複数の第2のシートによって形成された第2の鉄心部とを有するステータ鉄心と、
    前記第1の鉄心部及び前記第2の鉄心部の外周に巻回された巻線と
    を備え、
    前記第1の鉄心部は、ヨーク部とティース部とを有し、
    前記第2の鉄心部は、前記周方向において前記ティース部に隣接している
    ステータ。
  2. 前記第2の鉄心部は、前記周方向において前記第1の鉄心部に隣接している請求項1に記載のステータ。
  3. 前記第2の鉄心部は、前記周方向における前記ティース部の一端側に備えられている請求項1又は2に記載のステータ。
  4. 少なくとも1つの第1のシートによって形成された第1の鉄心部と、前記第1の鉄心部の側面に備えられており、少なくとも1つの第2のシートによって形成された第2の鉄心部とを有するステータ鉄心と、
    前記第1の鉄心部及び前記第2の鉄心部の外周に巻回された巻線と
    を備え、
    前記第1の鉄心部は、ヨーク部とティース部とを有し、
    前記第2の鉄心部は、周方向における前記ティース部の両側に備えられてい
    ステータ。
  5. 前記第2の鉄心部はU字型に形成されている請求項4に記載のステータ。
  6. 前記第2の鉄心部は円環状に形成されている請求項4に記載のステータ。
  7. 前記ステータ鉄心は、前記周方向における前記第1の鉄心部の一方の側面に隣接する領域である第1の領域と、前記周方向における前記第1の鉄心部の他方の側面に隣接する領域である第2の領域とを有し、
    前記ティース部は、軸方向に直交する方向に突出しており、
    前記第1の領域に備えられた前記第2の鉄心部の前記軸方向に直交する面における面積は、前記第2の領域に備えられた前記第2の鉄心部の前記軸方向に直交する前記面における面積よりも大きい請求項4から6のいずれか1項に記載のステータ。
  8. 前記ヨーク部と前記ティース部との境界部分が円弧状に形成されており、前記境界部分に前記第2の鉄心部が隣接している請求項1から7のいずれか1項に記載のステータ。
  9. 前記ヨーク部は、径方向に凹んだ凹部を有し、前記第2の鉄心部の一部が前記凹部内に備えられている請求項1に記載のステータ。
  10. 少なくとも1つの第1のシートによって形成された第1の鉄心部と、前記第1の鉄心部の側面に備えられており、少なくとも1つの第2のシートによって形成された第2の鉄心部とを有するステータ鉄心と、
    前記第1の鉄心部及び前記第2の鉄心部の外周に巻回された巻線と
    を備え、
    前記第1の鉄心部は、ヨーク部とティース部とを有し、
    前記第2の鉄心部は、周方向において前記ティース部に隣接しており、
    前記ティース部は、径方向に凹んだ保持部を有し、
    前記径方向における前記第2の鉄心部の一端側は前記保持部内に配置されており、前記径方向における前記第2の鉄心部の他端側は前記第1の鉄心部の前記径方向における内側表面よりも前記径方向に突出してい
    ステータ。
  11. 前記第1の鉄心部は、径方向における前記第1の鉄心部の先端に形成された歯先部を有する請求項1から10のいずれか1項に記載のステータ。
  12. 前記第2の鉄心部は、前記周方向において前記歯先部に隣接している請求項11に記載のステータ。
  13. 前記少なくとも1つの第1のシートは、電磁鋼板である請求項1から12のいずれか1項に記載のステータ。
  14. 記第2のシートは、アモルファス金属又はナノ結晶合金によって形成された請求項1から13のいずれか1項に記載のステータ。
  15. 前記少なくとも1つの第1のシートは複数の第1のシートを含み、前記複数の第1のシートは方向に積層されている請求項1から14のいずれか1項に記載のステータ。
  16. ロータと、
    請求項1から15のいずれか1項に記載のステータと
    を備えた電動機。
  17. ロータと、
    ステータと
    を備え、
    前記ステータは、
    少なくとも1つの第1のシートによって形成された第1の鉄心部と、前記第1の鉄心部の側面に備えられており、少なくとも1つの第2のシートによって形成された第2の鉄心部とを有するステータ鉄心と、
    前記第1の鉄心部及び前記第2の鉄心部の外周に巻回された巻線と
    を有し、
    前記第1の鉄心部は、ヨーク部とティース部とを有し、
    前記第2の鉄心部は、周方向において前記ティース部に隣接しており、
    前記ロータの回転方向における前記第1の鉄心部の下流側に備えられた前記第2の鉄心部の軸方向に直交する面における面積は、前記ロータの回転方向における前記第1の鉄心部の上流側に備えられた前記第2の鉄心部の前記軸方向に直交する前記面における面積よりも大き
    電動機。
  18. 請求項16又は17に記載の電動機と、
    前記電動機を駆動する駆動回路と
    を備え
    駆動装置。
  19. 請求項16又は17に記載の電動機と、
    前記電動機によって駆動される圧縮機構と、
    前記電動機を駆動する駆動回路と、
    前記電動機及び前記圧縮機構を覆うハウジングと
    を備え
    圧縮機。
  20. 室内機と、
    前記室内機に接続された室外機と
    を備え、
    前記室内機及び前記室外機の少なくとも1つは請求項16又は17に記載の電動機を有する
    冷凍空調装置。
  21. ヨーク部とティース部を有する第1の鉄心部と第2の鉄心部とを有するステータ鉄心と、巻線とを有するステータの製造方法であって、
    第1のシートによって前記第1の鉄心部を形成するステップと、
    第2のシートによって前記第2の鉄心部を形成するステップと、
    前記巻線を巻回することにより、前記第2の鉄心部を周方向において前記第1の鉄心部の前記ティース部の側面に固定するステップと
    を備えるステータの製造方法。
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