JP6778945B2 - シリンダー錠及び電気錠システム - Google Patents
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Description
正面玄関は、防犯のために施錠する必要がある。その一方で、集合住宅やテナントビルでは、正面玄関は各入居者が自由に施錠や開錠を行うことができることが望ましい。
そのため集合住宅やテナントビルでは、例えば特許文献1に開示された様なカード式の電気錠システムが導入されている場合がある。
カード式の電気錠システムは、電気錠と、カードリーダを組み合わせたものである。電気錠は玄関の扉を物理的に施錠する装置であり、玄関扉や扉枠に内蔵されている。
カードリーダは、カードの情報を読み取るものであり、玄関扉や玄関扉の近傍に取り付けられている。
カード式の電気錠システムでは、使用者がカードリーダにカードをさらすことにより、電気錠が開錠され、玄関扉を開くことができる状態となる。
キーレス方式の電気錠システムは、電気錠と、無線受信機を組み合わせたものである。キーレス電気錠システムでは、微弱な電波を発信するリモコン等の送信機を入居者に配布する。そして送信機を持った使用者が玄関に近づくと、送信機が送信する電波を受信機が受信し、電気錠を開錠可能な状態にする。そして使用者が所定のスイッチを操作したり、所定の場所に触れると、電気錠が開錠され、玄関扉を開くことができる状態となる。
従来技術の電気錠システム100では、扉101を保持する扉枠102があり、当該扉枠にカードリーダ105等が取り付けられている。従来技術の電気錠システム100においては、カードリーダ105等は、ドアハンドル106や、鍵を挿入する鍵穴103,104とは別の部材であり、鍵穴103,104等から物理的に離れた位置にカードリーダ105等が取り付けられていた。
そのため従来技術の玄関扉は、一目見て電気錠システム100を採用した玄関扉であることが分かる。ここで電気錠システム100を採用した集合住宅やビルは、高級な建物である場合が多く、入居者や企業は、資産家であったり重要な機密を有する企業である場合が多い。
そのため電気錠システム100を採用した建物は、盗人に狙われやすい。また盗人にとって、盗みの収穫が大きいので、電気錠システム100を採用した建物を狙う盗人は、それ相応の準備をして盗みに入る。そのため防犯システムが破られ、大切な金品や情報が盗まれてしまう場合がある。
また、関連する発明は、外筒と、外筒内に配された内筒とを有し、内筒には鍵が挿入される鍵穴があり、当該鍵穴に所定の鍵を挿入することによって内筒を外筒に対して回転可能とすることができるシリンダー本体を有するシリンダー錠において、前記シリンダー本体及び/又はシリンダー本体に装着される化粧部材に、当該シリンダー錠及び/又は他の錠を開錠する条件に関連する電子機器が備えられていることを特徴とするシリンダー錠である。
また、関連する発明は、電子機器は、他の機器からの信号を受信する受信手段を備えていることを特徴とするものである。
さらに、関連する発明は、手動ハンドルによって操作されるラッチを備えたラッチ式の錠本体と、少なくとも2基の電気式錠本体と、当該電気式錠本体に装着されたシリンダー錠を有し、前記シリンダー錠の一つは、前記受信手段を備え、他の一つのシリンダー錠は前記情報読み取り手段を備えたものである。
また本発明のシリンダー錠は、電気錠システムの主要機器を内蔵し、且つ外観上は通常のシリンダー錠と変わらないシリンダー錠とすることができる。
図1に示す玄関扉1は、発明の本実施形態の電気錠システムを採用したものである。玄関扉1は、扉枠2に扉本体3が取り付けられたものである。
扉本体3には、プッシュプル錠ユニット5と、キーレス機能付き錠ユニット6と、カード機能付き錠ユニット7が取り付けられている。
ここでプッシュプル錠ユニット5は、手動で操作するラッチ錠を備えている。またキーレス機能付き錠ユニット6と、カード機能付き錠ユニット7は、電気錠を備えている。
プッシュプルハンドル11は、ハンドル片11a,11bによって構成されている。
プッシュプル錠ユニット5は、一方のハンドル片11a,11bを押し又は引くことによってラッチが回転可能な状態となり、ハンドル片11a,11bで扉本体3を押すことによって扉本体3を開くことができる。
錠本体17aは、本締機能を有する電気錠であり、本体ケース21からデッドボルト22が出没するものである。本実施形態では、デッドボルト22は鎌付きである。本実施形態では、デッドボルト22は、ボルト本体部25の中に鎌部材26が内蔵されたものである。本体ケース21にデッドボルト22が収容されている際には、鎌部材26はボルト本体部25の中にあり、デッドボルト22が本体ケース21から突出すると、鎌部材26がボルト本体部25から飛び出す。
錠本体17a内には、図示しない動力源がある。動力源は例えば、モータやソレノイドである。動力源に通電することにより、動力源を駆動し、デッドボルト22を出没させることができる。
シリンダー本体30aは、公知のそれと同様に外筒33と、内筒35があり、内筒35は外筒33内に挿入されている。外筒33と内筒35には連通する複数の穴(図示せず)があり、当該連通穴に図示しないピンが配されている。また内筒35には鍵穴36が形成されている。
公知の様に、鍵穴36に所定の鍵を挿入すると、外筒33と内筒35の界面と、ピンの境界が合致して内筒35が回転可能な状態となる。
笠状部材37は、先端に開口38を有し、当該開口38に蓋部材40が装着されている。
本実施形態では、蓋部材40は、中心に円形の開口部43がある。また蓋部材40は、固定片41と可動片42を有している。前記した開口部43は、固定片41と可動片42にそれぞれ設けられた半円状の切り欠きが合致して形成されるものである。
基板45は、キーレス機能付き錠ユニット6とカード機能付き錠ユニット7を開錠する条件に関連する機能を担う電子機器である。
キーレス機能付きシリンダー錠20の基板45は、無線受信機46と、押しボタンスイッチ47を有している。また基板45には、ID解析用のIC48が設けられている。
無線受信機46は、入居者が保持する送信機(リモコン)65から発信される電波を受信するものである。ID解析用のIC48は、受信した信号を解析し、適切なものであるか否かを判定するものである。
押しボタンスイッチ47は、錠(錠本体17a,17b)を開錠するためのスイッチである。
またシリンダー本体30aと、化粧部材31の蓋部材40の間に空間があり、当該空間に基板45が内蔵されている。基板45に設けられた押しボタンスイッチ47は、蓋部材40の可動片42の真裏の位置にあり、可動片42を押すことにより、押しボタンスイッチ47が操作される。
図6に示すように、カード機能付き錠ユニット7についても、錠本体17bにサムターン18bを有し、キーレス機能付きシリンダー錠20に代わってカード機能付きシリンダー錠50が設けられたものである。
錠本体17bは、前記した錠本体17aと同一のものであり、詳細説明を省略する。またサムターン18bについてもサムターン18aと同一のものであり、詳細説明を省略する。
カード機能付きシリンダー錠50のシリンダー本体30bは、キーレス機能付きシリンダー錠20のシリンダー本体30aと同一である。
化粧部材51で採用する蓋部材52は、開口部43を有する一個の円形の部材である。
基板55は、キーレス機能付き錠ユニット6とカード機能付き錠ユニット7を開錠する条件に関連する機能を担う電子機器である。
カード機能付きシリンダー錠50の基板55は、カードリーダ56を有している。また基板55には、ID解析用のIC58が設けられている。
カードリーダ56は、入居者が保持するカード66と通信し、カード66に書き込まれた情報を読み取るものである。ID解析用のIC58は、受信した信号を解析し、適切なものであるか否かを判定するものである。
またキーレス機能付き錠ユニット6とカード機能付き錠ユニット7は、図示しない制御装置に接続されている。
キーレス機能付き錠ユニット6とカード機能付き錠ユニット7の錠本体17a,17bは、鍵によって開錠することができる。またキーレス機能付き錠ユニット6とカード機能付き錠ユニット7の錠本体17a,17bは、いずれも電気信号によって施錠と開錠を行うこともできる。
即ちキーレス機能付き錠ユニット6とカード機能付き錠ユニット7の錠本体17a,17bは、いずれも図示しない鍵をシリンダー本体30a,30bに挿通して鍵を回すことによって開錠状態とすることができる。そしてプッシュプルハンドル11を押す又は引くことによってラッチを回転可能な状態とし、さらにプッシュプルハンドル11を押す又は引くことによって扉本体3を開くことができる。
送信機65は、微弱な電波を常時発信している。
送信機65をポケットや鞄に入れた状態で使用者が玄関扉1に近づくと、キーレス機能付き錠ユニット6の化粧部材31の中に配された基板45の無線受信機46が送信機65から発信される電波を受信する。そしてID解析用のIC48が信号を解析し、所定の条件に合致する信号を含んでいるか否かを判定する。
受信した信号が、所定の条件に合致する信号を含んでいれば、図示しない制御装置にその情報が送信され、開錠準備状態となる。
そして使用者が蓋部材40の可動片42を押し、押しボタンスイッチ47がオン状態となると、図示しない制御装置から、キーレス機能付き錠ユニット6とカード機能付き錠ユニット7の錠本体17a,17bに開錠信号が送信される。そしてキーレス機能付き錠ユニット6とカード機能付き錠ユニット7の双方が共に開錠状態となる。そしてプッシュプルハンドル11を押す又は引くことによってラッチを回転可能な状態とし、さらにプッシュプルハンドル11を押す又は引くことによって扉本体3を開くことができる。
受信した信号が、所定の条件に合致する信号を含んでいれば、図示しない制御装置にその情報が送信される。さらに制御装置から、キーレス機能付き錠ユニット6とカード機能付き錠ユニット7の錠本体17a,17bに開錠信号が送信される。そしてキーレス機能付き錠ユニット6とカード機能付き錠ユニット7が開錠状態となる。そしてプッシュプルハンドル11を押す又は引くことによってラッチを回転可能な状態とし、さらにプッシュプルハンドル11を押す又は引くことによってで扉本体3を開くことができる。
5 プッシュプル錠ユニット
6 キーレス機能付き錠ユニット
7 カード機能付き錠ユニット
17a,17b 錠本体
20 キーレス機能付きシリンダー錠
30a,30b シリンダー本体
31 化粧部材
33 外筒
35 内筒
36 鍵穴
37 笠状部材
42 可動片
45 基板
46 無線受信機
47 押しボタンスイッチ
50 カード機能付きシリンダー錠
51 化粧部材
55 基板
56 カードリーダ
65 送信機(リモコン)
66 カード
Claims (5)
- 扉に取り付けられるシリンダー錠であって、
外筒と、外筒内に配された内筒とを有し、内筒には鍵が挿入される鍵穴があり、当該鍵穴に所定の鍵を挿入することによって内筒を外筒に対して回転可能とすることができるシリンダー本体を有するシリンダー錠において、
前記シリンダー本体及び/又はシリンダー本体に装着される化粧部材に、電子機器が備えられており、
前記電子機器は、送信機から送信された信号を受信する受信手段と、ID解析用のICを有し、
前記ID解析用のICは、前記受信手段が受信した信号が、前記シリンダー錠と前記扉に取り付けられた他のシリンダー錠の開錠を行うのに適切なものであるか否かを判定することを特徴とするシリンダー錠。 - 前記電子機器は、前記シリンダー錠及び前記扉に取り付けられた他のシリンダー錠を開錠するための操作スイッチを有することを特徴とする請求項1に記載のシリンダー錠。
- 電子機器は、他の記録媒体から情報を読み取る情報読み取り手段を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載のシリンダー錠。
- 扉と、一または複数の錠本体と、一または複数のシリンダー錠によって構成される電気錠システムにおいて、少なくとも一つの錠本体は、扉が開かないように扉枠に固定する本締機能を有し動力によって本締機能の発揮・解除が行われる電気式錠本体であり、且つ請求項1乃至3のいずれに記載のシリンダー錠が装着され、所定の鍵を鍵穴に挿入することによって電気式錠本体の施開錠を行うことが可能であり、且つ電子機器を機能させることによって、電気式錠本体の本締機能を解除可能な状況とすることが可能であることを特徴とする電気錠システム。
- 手動ハンドルによって操作されるラッチを備えたラッチ式の錠本体と、少なくとも2基の電気式錠本体と、当該電気式錠本体に装着されたシリンダー錠を有し、
前記シリンダー錠の一つは、前記受信手段を備え、
他の一つのシリンダー錠の電子機器は、他の記録媒体から情報を読み取る情報読み取り手段を備えたものであることを特徴とする請求項4に記載の電気錠システム。
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