JP6778551B2 - 車両 - Google Patents

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Description

本発明は、傾斜可能な車体フレームと左右方向に並ぶ2つの前輪を備えた車両に関する。
特許文献1に記載の車両が知られている。特許文献1に記載の車両は、2つの前輪を有している。この車両は、2つの前輪をそれぞれ支持する正立式のダブルテレスコピック式の緩衝装置を備えている。
この緩衝装置は、前後方向に並んだ2つのテレスコピック要素を有している。それぞれのテレスコピック要素は、アウタチューブとインナチューブを有している。アウタチューブの少なくとも一部は、インナチューブの下端よりも下方に位置している。インナチューブはアウタチューブに軸方向に変位可能に挿入されている。インナチューブの上部はリンク機構に支持されている。アウタチューブの下部は前輪を回転可能に支持している。
それぞれのテレスコピック要素のアウタチューブはボス部を一体的に有している。このボス部に貫通されたボルトにより、それぞれのアウタチューブが連結されている。つまり、アウタ連結要素はボルトおよびボス部である。それぞれのテレスコピック要素のインナチューブは、インナ連結要素としてのブラケットに設けられたそれぞれの穴部に挿入されている。
国際公開第2012/007819号
ところで、本発明者は、倒立式のダブルテレスコピック式の緩衝装置を車両に搭載することを検討した。倒立式のダブルテレスコピック式の緩衝装置は、正立式のダブルテレスコピック式の緩衝装置とは、アウタチューブとインナチューブの上下関係が逆である。つまり、インナチューブの少なくとも一部がアウタチューブの下端よりも下方に位置する。つまり、正立式のダブルテレスコピック式の緩衝装置において、インナ連結要素は緩衝装置の上部に位置し、アウタ連結要素は緩衝装置の下部に位置している。一方で、倒立式のダブルテレスコピック式の緩衝装置においては、アウタ連結要素は緩衝装置の上部に位置し、インナ連結要素は緩衝装置の下部に位置している。
すると、倒立式の緩衝装置においてその上部に位置するアウタ連結要素は、正立式の緩衝装置においてその上部に位置するインナ連結要素と同様のブラケットで代用できる。しかし、倒立式の緩衝装置においてその下部に位置するインナ連結要素は、正立式の緩衝装置においてその下部に位置するアウタ連結要素と同様の構成とすることが難しい。インナチューブは押し出し成形で作られるのが一般的なので、押し出し成形でインナチューブにボス部を一体に加工することが難しいからである。
そこで本発明は、倒立式のダブルテレスコピック式の緩衝装置における好ましいインナ連結要素を有する車両を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る車両は、
右旋回時に前記車両の右方に傾斜し、左旋回時に前記車両の左方に傾斜可能な車体フレームと、
右車軸線方向に延びる右車軸部材を有し、前記右車軸線回りに回転可能な右前輪と、
前記車体フレームの左右方向について前記右前輪より左方に設けられ、左車軸線方向に延びる左車軸部材を有し、前記左車軸線回りに回転可能な左前輪と、
下部で前記右前輪を支持し、上部に対する前記右前輪の相対変位を可能に支持する右緩衝装置と、
下部で前記左前輪を支持し、上部に対する前記左前輪の相対変位を可能に支持する左緩衝装置と、
前記車体フレームに回動可能に設けられ、右部で前記右緩衝装置の上部を支持し、左部で前記左緩衝装置の上部を支持し、前記車体フレームの上下方向について前記右前輪および前記左前輪の相対変位を可能に支持するリンク機構と、
を有し、
前記右緩衝装置は、
前記車体フレームの上下方向に延びる右伸縮軸線の方向に延びる右前アウタチューブと、前記右前アウタチューブに挿入され前記右伸縮軸線の方向に延びて下端部が前記右前アウタチューブの下端部より下方に設けられた右前インナチューブと、前記右前インナチューブの下部に開口する開口を有する右前オイル室と、を有する右前テレスコピック要素と、
前記車体フレームの前後方向について前記右前アウタチューブより後方に設けられ前記右伸縮軸線の方向に延びる右後アウタチューブと、前記右後アウタチューブに挿入され前記右伸縮軸線の方向に延びて下端部が前記右後アウタチューブの下端部より下方に設けられた右後インナチューブと、前記右後インナチューブの下部に開口を有する右後オイル室と、を有する右後テレスコピック要素と、
前記右前インナチューブおよび前記右後インナチューブとは別体で、前記右前インナチューブの下部と前記右後インナチューブの下部とを連結する右インナ連結要素と、
前記右車軸部材を支持する右アクスル支持要素と、
を有し、
前記右車軸部材の一方の端部が、前記右アクスル支持要素で回転不能に支持されており、
前記右車軸部材の他方の端部が、前記右前輪を回転可能に支持しており、
前記右インナ連結要素は、前記右前オイル室を構成する内壁および前記右後オイル室を構成する内壁の少なくとも一方を構成しておらず、
前記右インナ連結要素とは別体であり、かつ、前記右前オイル室および前記右後オイル室の少なくとも一方の前記開口が、前記開口が設けられた前記右前インナチューブおよび/または前記右後インナチューブに取り付けられた右閉塞部品により閉塞されており、
前記左緩衝装置は、
前記車体フレームの上下方向に延びる左伸縮軸線の方向に延びる左前アウタチューブと、前記左前アウタチューブに挿入され前記左伸縮軸線の方向に延びて下端部が前記左前アウタチューブの下端部より下方に設けられた左前インナチューブと、前記左前インナチューブの下部に開口する開口を有する左前オイル室と、を有する左前テレスコピック要素と、
前記車体フレームの前後方向について前記左前アウタチューブより後方に設けられ前記左伸縮軸線の方向に延びる左後アウタチューブと、前記左後アウタチューブに挿入され前記左伸縮軸線の方向に延びて下端部が前記左後アウタチューブの下端部より下方に設けられた左後インナチューブと、前記左後インナチューブの下部に開口を有する左後オイル室と、を有する左後テレスコピック要素と、
前記左前インナチューブおよび前記左後インナチューブとは別体で、前記左前インナチューブの下部と前記左後インナチューブの下部とを連結する左インナ連結要素と、
前記左車軸部材を支持する左アクスル支持要素と、
を有し、
前記左車軸部材の一方の端部が、前記左アクスル支持要素で回転不能に支持されており、
前記左車軸部材の他方の端部が、前記左前輪を回転可能に支持しており、
前記左インナ連結要素は、前記左前オイル室を構成する内壁および前記左後オイル室を構成する内壁の少なくとも一方を構成しておらず、
前記左インナ連結要素とは別体であり、かつ、前記左前オイル室および前記左後オイル室の少なくとも一方の前記開口が、前記開口が設けられた前記左前インナチューブおよび/または前記左後インナチューブに取り付けられた左閉塞部品により閉塞されている。
上記構成の車両によれば、押し出し成形で左前インナチューブと左後インナチューブを作った後、それらとは別体の左インナ連結要素で左前インナチューブと左後インナチューブとを連結できるため、既存の設備を使って左前インナチューブと左後インナチューブを作ることができる。
また、左インナ連結要素が左前オイル室を構成する内壁と左後オイル室を構成する内壁の少なくとも一方を構成しないので、左前インナチューブと左後インナチューブを左インナ連結要素で連結しない状態で、左前オイル室または左後オイル室の一方を閉塞できる。
左前インナチューブと左後インナチューブとを左インナ連結要素で連結する前の状態で、左前テレスコピック要素と左後テレスコピック要素のそれぞれのダンピング特性などの性能を独立して検査することができ、検査を経た後に左緩衝装置を組み立てることができる。すなわち、倒立式のダブルテレスコピック式の左緩衝装置において、組み立てやすい左インナ連結要素を有する車両を提供することができる。右緩衝装置についても、同様の構成であり、同様の作用効果を有する。以降の(2)〜(13)についても、右緩衝装置は、左緩衝装置と作用・効果が同じであるため、その説明は省略する。
(2)上記構成の車両において、
前記右閉塞部品および前記左閉塞部品がそれぞれ、前記開口に対してねじ嵌合することにより前記開口を閉塞していてもよい。
上記構成の車両によれば、左閉塞部品による開口の開閉をしやすい。
(3)上記構成の車両において、
前記右閉塞部品は、前記右前インナチューブまたは前記右後インナチューブの一方の底面に取り付けられており、
前記右閉塞部品の外径が、前記右前インナチューブまたは前記右後インナチューブの一方の外径よりも小さく、
前記左閉塞部品は、前記左前インナチューブまたは前記左後インナチューブの一方の底面に取り付けられており、
前記左閉塞部品の外径が、前記左前インナチューブまたは前記左後インナチューブの一方の外径よりも小さくてもよい。
上記構成の車両によれば、左前インナチューブまたは左後インナチューブの一方に左閉塞部品を取り付けて開口を閉塞した後に、左前インナチューブまたは左後インナチューブの一方を左インナ連結要素に挿通させて左緩衝装置を組み立てる際に、閉塞部品が挿通作業の妨げにならない。
(4)上記構成の車両において、
前記右前オイル室および前記右後オイル室の一方の前記開口が前記右閉塞部材で閉塞されており、
前記右前オイル室および前記右後オイル室の他方の前記開口が、前記右インナ連結要素に設けられた右第一支持部で閉塞されており、
前記右第一支持部は、前記右前オイル室および前記右後オイル室の他方の前記開口が設けられた前記右前インナチューブまたは前記右後インナチューブの他方の外周部に形成された右方雄ねじとねじ嵌合する右方雌ねじと、前記右前オイル室および前記右後オイル室の他方の前記開口を閉塞する底部とを有し、
前記左前オイル室および前記左後オイル室の一方の前記開口が前記左閉塞部材で閉塞されており、
前記左前オイル室および前記左後オイル室の他方の前記開口が、前記左インナ連結要素に設けられた左第一支持部で閉塞されており、
前記左第一支持部は、前記左前オイル室および前記左後オイル室の他方の前記開口が設けられた前記左前インナチューブまたは前記左後インナチューブの他方の外周部に形成された左方雄ねじとねじ嵌合する左方雌ねじと、前記左前オイル室および前記左後オイル室の他方の前記開口を閉塞する底部とを有してもよい。
上記構成の車両によれば、左インナ連結要素で左前インナチューブおよび左後インナチューブを連結しやすい。
(5)上記構成の車両において、
前記右閉塞部品で閉塞された前記開口が、前記開口の周囲の前記右インナ連結要素の下縁より下方に設けられており、
前記左閉塞部品で閉塞された前記開口が、前記開口の周囲の前記左インナ連結要素の下縁より下方に設けられていてもよい。
上記構成の車両によれば、車両のメンテナンスの際などに、左インナ連結要素を外すことなく開口にアクセスできる。
(6)上記構成の車両において、
前記右インナ連結要素は、前記右伸縮軸線方向に延びるスリットによって区分される右第一部と右第二部とを有し、前記右第一部と前記右第二部とで前記右前インナチューブを挟み込んで支持する右前支持部を有し、
前記左インナ連結要素は、前記左伸縮軸線方向に延びるスリットによって区分される左第一部と左第二部とを有し、前記左第一部と前記左第二部とで前記左前インナチューブを挟み込んで支持する左前支持部を有してもよい。
上記構成の車両によれば、左インナ連結要素で左前インナチューブおよび左後インナチューブを連結しやすい。
(7)上記構成の車両において、
前記右車軸線方向から見て、前記右車軸部材が前記右前インナチューブの後縁と前記右後インナチューブの前縁の間に位置し、
前記左車軸線方向から見て、前記左車軸部材が前記左前インナチューブの後縁と前記左後インナチューブの前縁の間に位置していてもよい。
上記構成の車両によれば、左車軸線方向から見た左緩衝装置の大型化を抑制しやすい。
(8)上記構成の車両において、
前記右前輪と共に回転する右ブレーキディスクと、前記右緩衝装置に支持されて前記右ブレーキディスクに接触して前記右前輪に制動力を付与可能な右ブレーキキャリパを有する右ブレーキ装置を有し、
前記右ブレーキキャリパが取り付けられる右キャリパ支持要素と、前記右アクスル支持要素と、前記右インナ連結要素が一体であり、
前記左前輪と共に回転する左ブレーキディスクと、前記左緩衝装置に支持されて前記左ブレーキディスクに接触して前記左前輪に制動力を付与可能な左ブレーキキャリパを有する左ブレーキ装置を有し、
前記左ブレーキキャリパが取り付けられる左キャリパ支持要素と、前記左アクスル支持要素と、前記左インナ連結要素が一体であってもよい。
上記構成の車両によれば、左緩衝装置の組み立てが容易であり、また、左キャリパ支持要素、左アクスル支持要素、左インナ連結要素、それぞれの要素の剛性を高めやすい。
(9)上記構成の車両において、
前記右ブレーキキャリパと前記右キャリパ支持要素は、前記右車軸線方向と交差する方向に延びる右キャリパ締結部品により連結されており、
前記左ブレーキキャリパと前記左キャリパ支持要素は、前記左車軸線方向と交差する方向に延びるキャリパ締結部品により連結されていてもよい。
上記構成の車両によれば、左緩衝装置の左車軸線方向の大型化が抑制される。
(10)上記構成の車両において、
前記リンク機構は、前記右緩衝装置を前記車体フレームの上下方向に延びる右操舵軸線回りに回動可能に支持し、前記左緩衝装置を前記右操舵軸線と平行な左操舵軸線回りに回動可能に支持し、
前記右車軸線方向から見て、前記右後テレスコピック要素の前縁が前記右前テレスコピック要素の後縁よりも前記右操舵軸線に近く、
前記左車軸線方向から見て、前記左後テレスコピック要素の前縁が前記左前テレスコピック要素の後縁よりも前記左操舵軸線に近く、
前記右緩衝装置の上部に対する前記右前輪の相対変位を緩衝するダンパ要素およびバネ要素が、前記右後テレスコピック要素に設けられ、かつ、前記右前テレスコピック要素に設けられておらず、
前記左緩衝装置の上部に対する前記左前輪の相対変位を緩衝するダンパ要素およびバネ要素が、前記左後テレスコピック要素に設けられ、かつ、前記左前テレスコピック要素に設けられていなくてもよい。
上記構成の車両によれば、左後テレスコピック要素はダンパ要素およびバネ要素の分だけ左前テレスコピック要素より重くなる。しかし、重い左後テレスコピック要素が左操舵軸線に近いので、小さい操舵力で左前輪を操舵できる。
(11)上記構成の車両において、
前記右前インナチューブと前記右後インナチューブとにそれぞれ別体の前記右閉塞部品が設けられ、
前記右インナ連結要素は、前記右前インナチューブと前記右後インナチューブとにそれぞれ設けられた前記右閉塞部品同士に連結されており、
前記左前インナチューブと前記左後インナチューブとにそれぞれ別体の前記左閉塞部品が設けられ、
前記左インナ連結要素は、前記左前インナチューブと前記左後インナチューブとにそれぞれ設けられた前記左閉塞部品同士に連結されていてもよい。
上記構成の車両によれば、組み立てやすい左緩衝装置が提供される。
(12)上記構成の車両において、
前記右前インナチューブと前記右後インナチューブとにそれぞれ設けられた前記右閉塞部品には、同じ軸線上に設けられ、前記右前インナチューブと前記右後インナチューブの並ぶ方向と交差する方向に延びる右連結穴部を有する右ボス部が設けられ、
前記右インナ連結要素は、前記右前インナチューブと前記右後インナチューブとにそれぞれ設けられた前記右閉塞部品の前記右ボス部の前記右連結穴部に挿入され、
前記左前インナチューブと前記左後インナチューブとにそれぞれ設けられた前記左閉塞部品には、同じ軸線上に設けられ、前記左前インナチューブと前記左後インナチューブの並ぶ方向と交差する方向に延びる左連結穴部を有する左ボス部が設けられ、
前記左インナ連結要素は、前記左前インナチューブと前記左後インナチューブとにそれぞれ設けられた前記左閉塞部品の前記左ボス部の前記左連結穴部に挿入されていてもよい。
上記構成の車両によれば、組み立てやすい左緩衝装置が提供される。
(13)上記構成の車両において、
前記右連結穴部が、前記右前インナチューブと前記右後インナチューブの間に設けられ、
前記左連結穴部が、前記左前インナチューブと前記左後インナチューブの間に設けられていてもよい。
上記構成の車両によれば、大型化を抑制しつつ組み立てやすい左緩衝装置が提供される。
本発明の実施形態に係る車両の全体を左方から見た側面図である。 図1の車両の前部を示す正面図である。 左緩衝装置および左前輪を示す側面図である。 図1の車両の前部を示す平面図である。 転舵時における図1の車両の前部を示す平面図である。 傾斜時における図1の車両の前部を示す正面図である。 傾斜および転舵時における図1の車両の前部を示す正面図である。 車体フレームの左右方向における左方から見た左緩衝装置の下部を示す側面図である。 図8におけるIX−IX線断矢視図である。 図8におけるX−X線矢視図である。 本発明の第二実施形態に係る車両の左緩衝装置の下部を示す図である。 本発明の第三実施形態に係る車両の左緩衝装置の下部を示す図である。 本発明の第四実施形態に係る車両の左緩衝装置の下部を示す図である。
添付の図面を参照しつつ、好ましい実施形態の例について以下詳細に説明する。
添付の図面において、矢印Fは、車両の前方向を示している。矢印Bは、車両の後方向を示している。矢印Uは、車両の上方向を示している。矢印Dは、車両の下方向を示している。矢印Rは、車両の右方向を示している。矢印Lは、車両の左方向を示している。
車両は、車体フレームを鉛直方向に対して車両の左右方向に傾斜させて旋回する。そこで車両を基準とした方向に加え、車体フレームを基準とした方向が定められる。添付の図面において、矢印FFは、車体フレームの前方向を示している。矢印FBは、車体フレームの後方向を示している。矢印FUは、車体フレームの上方向を示している。矢印FDは、車体フレームの下方向を示している。矢印FRは、車体フレームの右方向を示している。矢印FLは、車体フレームの左方向を示している。
本明細書において、「車体フレームの前後方向」、「車体フレームの左右方向」、および「車体フレームの上下方向」とは、車両を運転する乗員から見て、車体フレームを基準とした前後方向、左右方向、および上下方向を意味する。「車体フレームの側方」とは、車体フレームの右方向あるいは左方向を意味している。
本明細書において、「車体フレームの前後方向に延びる」とは、車体フレームの前後方向に対して傾いて延びることを含み、車体フレームの左右方向および上下方向と比較して、車体フレームの前後方向に近い傾きで延びることを意味する。
本明細書において、「車体フレームの左右方向に延びる」とは、車体フレームの左右方向に対して傾いて延びることを含み、車体フレームの前後方向および上下方向と比較して、車体フレームの左右方向に近い傾きで延びることを意味する。
本明細書において、「車体フレームの上下方向に延びる」とは、車体フレームの上下方向に対して傾いて延びることを含み、車体フレームの前後方向および左右方向と比較して、車体フレームの上下方向に近い傾きで延びることを意味する。
本明細書において、「車両の直立状態」とは、無転舵状態かつ車体フレームの上下方向が鉛直方向と一致している状態を意味する。この状態においては、車両を基準にした方向と車両フレームを基準にした方向は一致する。車体フレームを鉛直方向に対して左右方向に傾斜させて旋回しているときは、車両の左右方向と車体フレームの左右方向は一致しない。また車両の上下方向と車体フレームの上下方向も一致しない。しかしながら、車両の前後方向と車体フレームの前後方向は一致する。
本明細書において、「回転」とは、部材が中心軸線回りに360度以上の角度に変位することを言う。本明細書において、「回動」とは、部材が中心軸線回りに360度未満の角度で変位することを言う。
図1から図7を参照しつつ、一実施形態に係る車両1について説明する。車両1は、動力源から発生する動力により駆動され、傾斜可能な車体フレームと、その車体フレームの左右方向に配置された2つの前輪を備える車両である。
図1は、車両1の全体を左方から見た左側面図である。車両1は、車両本体部2、左右一対の前輪3、後輪4、リンク機構5、および操舵力伝達機構6を備えている。
車両本体部2は、車体フレーム21、車体カバー22、シート24、およびエンジンユニット25を含んでいる。図1において、車両1は直立状態にある。図1を参照する以降の説明は、車両1の直立状態を前提にしている。
車体フレーム21は、車両1の前後方向に延びている。車体フレーム21は、ヘッドパイプ211(図4参照)と、リンク支持部212(図4参照)と、エンジン支持部213と、左フレーム214および右フレーム215を備えている。
ヘッドパイプ211は、後述する上流側ステアリングシャフト60を回動可能に支持している。ヘッドパイプ211は、車体フレーム21の上下方向に延びている。
リンク支持部212は、車両1の前後方向において、ヘッドパイプ211より前方に設けられている。リンク支持部212は、リンク機構5を回動可能に支持している。
エンジン支持部213は、車両1の前後方向において、ヘッドパイプ211より後方に設けられている。エンジン支持部213は、エンジンユニット25を支持している。エンジンユニット25は、後輪4を揺動可能に支持している。エンジンユニット25は、エンジン、電動モータ、バッテリなどの動力源や、トランスミッションなどの装置を備えている。動力源は、車両1を駆動する力を生成する。
右フレーム215は、車両の左右方向について、左フレーム214より右方に設けられている。右フレーム215と左フレーム214は、およそ左右対称の形状である。左フレーム214および右フレーム215は、ヘッドパイプ211、リンク支持部212、エンジン支持部213を連結している。
車体カバー22は、フロントカバー221、左右一対のフロントフェンダー223およびリアフェンダー224を含んでいる。車体カバー22は、左右一対の前輪3、車体フレーム21、リンク機構5などの車両1に搭載される車体部品の少なくとも一部を覆う車体部品である。
フロントカバー221は、シート24より前方に配置されている。フロントカバー221は、リンク機構5と操舵力伝達機構6の少なくとも一部を覆っている。
左右一対のフロントフェンダー223の少なくとも一部は、フロントカバー221の下方にそれぞれ配置されている。左右一対のフロントフェンダー223の少なくとも一部は、左右一対の前輪3の上方にそれぞれ配置されている。
リアフェンダー224の少なくとも一部は、後輪4の上方に配置されている。左右一対の前輪3の少なくとも一部は、フロントカバー221の下方に配置されている。後輪4の少なくとも一部は、シート24より下方に配置されている。後輪4の少なくとも一部は、リアフェンダー224の下方に配置されている。
図2は、車両1の前部を車体フレーム21の前方から見た正面図である。図2において、車両1は直立状態にある。図2を参照する以降の説明は、車両1の直立状態を前提にしている。図2においては、破線で示すフロントカバー221を透視した状態における車両1の前部を示している。
左右一対の前輪3は、左前輪31と右前輪32を含んでいる。左前輪31と右前輪32は、車体フレーム21の左右方向に並んで設けられている。右前輪32は、左前輪31より車体フレーム21の右方に設けられている。
車両1は、左緩衝装置33、右緩衝装置34、左ブラケット317、および右ブラケット327を含んでいる。
図3は、左緩衝装置33および左前輪31を示す側面図である。なお、右緩衝装置34は、左緩衝装置33と左右対称の構造を有しているため、その説明を省略する。図3に示すように、左緩衝装置33は、いわゆるテレスコピック式の緩衝装置である。左緩衝装置33は、左前テレスコピック要素331と、左後テレスコピック要素332と、左インナ連結要素70を有している。
左前テレスコピック要素331は、左前アウタチューブ333と左前インナチューブ334とを有している。左前インナチューブ334の下部は、左インナ連結要素70に連結されている。左前インナチューブ334の上部が、左前アウタチューブ333に挿入されている。左前アウタチューブ333の上部は、左ブラケット317に連結されている。
左前インナチューブ334は、左前アウタチューブ333に対して、車体フレーム21の上下方向に延びる左伸縮軸線cに沿って相対的に変位する。左前テレスコピック要素331は、左前インナチューブ334の左前アウタチューブ333に対する左伸縮軸線cに沿った相対変位により、左伸縮軸線c方向に伸縮可能である。左伸縮軸線cは、車体フレーム21の上下方向に対して若干傾いた方向に延びている。
左後テレスコピック要素332の少なくとも一部は、左前テレスコピック要素331より後方に設けられている。左後テレスコピック要素332は、左後アウタチューブ335と左後インナチューブ336とを有している。左後アウタチューブ335と左前アウタチューブ333は互いに移動不可能に連結されている。
左後インナチューブ336の下部は、左インナ連結要素70に連結されている。左後インナチューブ336の上部が、左後アウタチューブ335に挿入されている。左後アウタチューブ335の上部は、左ブラケット317に連結されている。
左後インナチューブ336は、左後アウタチューブ335に対して、車体フレーム21の上下方向に延びる左伸縮軸線cに沿って相対的に変位する。左後テレスコピック要素332は、左後インナチューブ336の左後アウタチューブ335に対する左伸縮軸線cに沿った相対変位により、左伸縮軸線c方向に伸縮可能である。
左緩衝装置33は、左前テレスコピック要素331の伸縮動作および左後テレスコピック要素332の伸縮動作により、左前アウタチューブ333および左後アウタチューブ335に対する左前輪31の左伸縮軸線c方向に沿った変位を緩衝する。
図3に示すように、左緩衝装置33の下部に左ブレーキ装置35が設けられている。左ブレーキ装置35は、左ブレーキディスク36と、左ブレーキキャリパ37を有する。左ブレーキディスク36は左前輪31と共に回転する。左ブレーキキャリパ37は左緩衝装置33の下部に支持されている。左ブレーキキャリパ37は左ブレーキディスク36に接触して左前輪31に制動力を付与可能に構成されている。同様に、右緩衝装置34の下部にも右ブレーキ装置が設けられている。右ブレーキ装置も、左ブレーキ装置35と同様の構成を有するため、その説明を省略する。
図4に示すように、車両1は、操舵力伝達機構6を含んでいる。操舵力伝達機構6は、乗員がハンドルバー23を操作する操舵力を、左ブラケット317と右ブラケット327に伝達する。操舵力伝達機構6は、ハンドルバー23と、上流側ステアリングシャフト60と、連結部材69と、下流側ステアリングシャフト68とを備えている。
車体フレーム21は、上流側ステアリングシャフト60を回動可能に支持するヘッドパイプ211と、下流側ステアリングシャフト68を回動可能に支持するリンク支持部212を備えている。リンク支持部212は、図2に示すように、車体フレーム21の上下方向に延びる中間操舵軸線Zの方向に延びている。なお、本実施形態においては、ハンドルバー23の回動中心と、上流側ステアリングシャフトの回動中心とは一致している。
ハンドルバー23には、操舵力が入力される。上流側ステアリングシャフト60は、ハンドルバー23に連結されている。上流側ステアリングシャフト60の上部は、上流側ステアリングシャフト60の下部よりも、車体フレーム21の前後方向において後方に位置している。上流側ステアリングシャフト60は、ヘッドパイプ211に回動可能に支持されている。
連結部材69は、上流側ステアリングシャフト60と下流側ステアリングシャフト68とに連結されている。連結部材69は、上流側ステアリングシャフト60の回動に応じて変位する。連結部材69は、上流側ステアリングシャフト60の回動を下流側ステアリングシャフト68に伝達する。
下流側ステアリングシャフト68は、リンク支持部212に回動可能に支持されている。下流側ステアリングシャフト68は、連結部材69に連結されている。下流側ステアリングシャフト68は、車体フレーム21の前後方向において、上流側ステアリングシャフト60より前方に設けられている。下流側ステアリングシャフト68は、連結部材69の変位に応じて回動する。下流側ステアリングシャフト68が回動することにより、タイロッド67を介して左前輪31および右前輪32が転舵される。
本実施形態に係る車両1は、平行四節リンク(パラレログラムリンクとも呼ばれる)方式のリンク機構5を有する。
図2に示すように、リンク機構5は、左前輪31と右前輪32より上方に配置されている。リンク機構5は、上クロス部材51、下クロス部材52、左サイド部材53、および右サイド部材54を含んでいる。リンク機構5は、中間操舵軸線Zの方向に延びるリンク支持部212に回動可能に支持されている。リンク機構5は、ハンドルバー23の操作により上流側ステアリングシャフト60が回動されても、この上流側ステアリングシャフト60の回動につられては回動しない。
上クロス部材51は、板状部材512を含んでいる。板状部材512は、リンク支持部212より前方に配置されている。板状部材512は、車体フレーム21の左右方向に延びている。
上クロス部材51の中間部は、連結部Cによってリンク支持部212に連結されている。上クロス部材51は、連結部Cを通り車体フレーム21の前後方向に延びる中間上軸線Mを中心に、リンク支持部212に対して回動可能である。
上クロス部材51の左端部は、連結部Aによって左サイド部材53に連結されている。上クロス部材51は、連結部Aを通り車体フレーム21の前後方向に延びる左上軸線を中心に、左サイド部材53に対して回動可能である。
上クロス部材51の右端部は、連結部Eによって右サイド部材54に連結されている。上クロス部材51は、連結部Eを通り車体フレーム21の前後方向に延びる右上軸線を中心に、右サイド部材54に対して回動可能である。
図4は、車両1の前部を車体フレーム21の上方から見た平面図である。図4において、車両1は直立状態にある。図4を参照する以降の説明は、車両1の直立状態を前提にしている。
図4に示すように、下クロス部材52は、前板状部材522aと後板状部材522bを含んでいる。前板状部材522aは、リンク支持部212より前方に配置されている。後板状部材522bは、リンク支持部212より後方に配置されている。前板状部材522aと後板状部材522bは、車体フレーム21の左右方向に延びている。前板状部材522aと後板状部材522bは、左連結ブロック523aと右連結ブロック523bにより連結されている。左連結ブロック523aは、リンク支持部212より左方に配置されている。右連結ブロック523bは、リンク支持部212より右方に配置されている。
図2に戻り、下クロス部材52は、上クロス部材51より下方に配置されている。下クロス部材52は、上クロス部材51と平行に延びている。下クロス部材52の中間部は、連結部Iによってリンク支持部212に連結されている。下クロス部材52は、連結部Iを通り車体フレーム21の前後方向に延びる中間下軸線を中心に回動可能である。
下クロス部材52の左端部は、連結部Gによって左サイド部材53に連結されている。下クロス部材52は、連結部Gを通り車体フレーム21の前後方向に延びる左下軸線を中心に回動可能である。
下クロス部材52の右端部は、連結部Hによって右サイド部材54に連結されている。下クロス部材52は、連結部Hを通り車体フレーム21の前後方向に延びる右下軸線を中心に回動可能である。上クロス部材51の連結部Eから連結部Aまでの長さと、下クロス部材の連結部Hから連結部Gまでの長さは略等しい。
中間上軸線M、右上軸線、左上軸線、中間下軸線、右下軸線、および左下軸線は、互いに平行に延びている。中間上軸線M、右上軸線、左上軸線、中間下軸線、右下軸線、および左下軸線は、左前輪31と右前輪32より上方に配置されている。
図2と図4に示すように、左サイド部材53は、リンク支持部212より左方に配置されている。左サイド部材53は、左前輪31より上方に配置されている。左サイド部材53は、リンク支持部212の中間操舵軸線Zと平行に延びている。左サイド部材53の上部は、その下部より後方に配置されている。
左サイド部材53の下部は、左ブラケット317に接続されている。左ブラケット317は、左サイド部材53に対して、左操舵軸線Xを中心に回動可能である。左操舵軸線Xは、リンク支持部212の中間操舵軸線Zと平行に延びている。
図2と図4に示すように、右サイド部材54は、リンク支持部212より右方に配置されている。右サイド部材54は、右前輪32より上方に配置されている。右サイド部材54は、リンク支持部212の中間操舵軸線Zと平行に延びている。右サイド部材54の上部は、その下部より後方に配置されている。
右サイド部材54の下部は、右ブラケット327に接続されている。右ブラケット327は、右サイド部材54に対して、右操舵軸線Yを中心に回動可能である。右操舵軸線Yは、リンク支持部212の中間操舵軸線Zと平行に延びている。
以上説明したように、上クロス部材51、下クロス部材52、左サイド部材53、および右サイド部材54は、上クロス部材51と下クロス部材52が相互に平行な姿勢を保ち、左サイド部材53と右サイド部材54が相互に平行な姿勢を保つように、リンク支持部212に支持されている。
図2と図4に示すように、操舵力伝達機構6は、中間伝達プレート61、左伝達プレート62、右伝達プレート63、中間ジョイント64、左ジョイント65、右ジョイント66、およびタイロッド67を含んでいる。
中間伝達プレート61は、下流側ステアリングシャフト68の下部に接続されている。中間伝達プレート61は、下流側ステアリングシャフト68に対して相対回動不能である。中間伝達プレート61は、リンク支持部212に対して、中間操舵軸線Z回りに回動可能である。
左伝達プレート62は、中間伝達プレート61より左方に配置されている。左伝達プレート62は、左ブラケット317に接続されている。左伝達プレート62は、左ブラケット317に対して相対回動不能である。左伝達プレート62は、左サイド部材53に対して、左操舵軸線Xを中心に回動可能である。
右伝達プレート63は、中間伝達プレート61より右方に配置されている。右伝達プレート63は、右ブラケット327に接続されている。右伝達プレート63は、右ブラケット327に対して相対回動不能である。右伝達プレート63は、右サイド部材54に対して、右操舵軸線Yを中心に回動可能である。
図4に示すように、中間ジョイント64は、車体フレーム21の上下方向に延びる軸部を介して中間伝達プレート61の前部に連結されている。中間伝達プレート61と中間ジョイント64は、当該軸部を中心として相対回動可能とされている。
左ジョイント65は、中間ジョイント64の左方に配置されている。左ジョイント65は、車体フレームの上下方向に延びる軸部を介して左伝達プレート62の前部に連結されている。左伝達プレート62と左ジョイント65は、当該軸部を中心として相対回動可能とされている。
右ジョイント66は、中間ジョイント64の右方に配置されている。右ジョイント66は、車体フレームの上下方向に延びる軸部を介して右伝達プレート63の前部に連結されている。右伝達プレート63と右ジョイント66は、当該軸部を中心として相対回動可能とされている。
中間ジョイント64の前部には、車体フレーム21の前後方向に延びる軸部が設けられている。左ジョイント65の前部には、車体フレーム21の前後方向に延びる軸部が設けられている。右ジョイント66の前部には、車体フレーム21の前後方向に延びる軸部が設けられている。
タイロッド67は、車体フレーム21の左右方向に延びている。タイロッド67は、これらの軸部を介して、中間ジョイント64、左ジョイント65、および右ジョイント66に連結されている。タイロッド67と中間ジョイント64は、中間ジョイント64の前部に設けられた軸部を中心として相対回動可能とされている。タイロッド67と左ジョイント65は、左ジョイント65の前部に設けられた軸部を中心として相対回動可能とされている。タイロッド67と右ジョイント66は、右ジョイント66の前部に設けられた軸部を中心として相対回動可能とされている。
次に図4と図5を参照しつつ、車両1の操舵動作について説明する。図5は、左前輪31と右前輪32を左転舵させた状態における車両1の前部を、車体フレーム21の上方から見た平面図である。図5においては、フロントカバー221を透視した状態を示している。
乗員がハンドルバー23を操作すると、上流側ステアリングシャフト60が回動する。上流側ステアリングシャフト60の回動は、連結部材69を介して下流側ステアリングシャフト68に伝達される。下流側ステアリングシャフト68は、前操舵軸線bを中心にリンク支持部212に対して回動する。図5に示す左転舵の場合、ハンドルバー23の操作に伴って、中間伝達プレート61は、リンク支持部212に対して、前操舵軸線bを中心に矢印Tの方向へ回動する。
中間伝達プレート61の矢印Tの方向への回動に伴って、タイロッド67の中間ジョイント64は、中間伝達プレート61に対して、矢印S方向に回動する。これにより、タイロッド67は、その姿勢を維持したまま左後方へ移動する。
タイロッド67の左後方への移動に伴って、タイロッド67の左ジョイント65と右ジョイント66は、それぞれ左伝達プレート62と右伝達プレート63に対して矢印S方向に回動する。これにより、タイロッド67はその姿勢を維持したまま、左伝達プレート62と右伝達プレート63が、矢印Tの方向に回動する。
左伝達プレート62が矢印Tの方向に回動すると、左伝達プレート62に対して相対回動不能である左ブラケット317が、左サイド部材53に対して、左操舵軸線Xを中心に、矢印Tの方向に回動する。
右伝達プレート63が矢印Tの方向に回動すると、右伝達プレート63に対して相対回動不能である右ブラケット327が、右サイド部材54に対して、右操舵軸線Yを中心に、矢印Tの方向に回動する。
左ブラケット317が矢印Tの方向に回動すると、左前アウタチューブ333および左後アウタチューブ335を介して左ブラケット317に接続されている左緩衝装置33が、左サイド部材53に対して、左操舵軸線Xを中心に、矢印Tの方向に回動する。左緩衝装置33が矢印Tの方向に回動すると、左緩衝装置33に支持されている左前輪31が、左サイド部材53に対して、左操舵軸線Xを中心に、矢印Tの方向に回動する。
右ブラケット327が矢印Tの方向に回動すると、右前アウタチューブ343および右後アウタチューブ345を介して右ブラケット327に接続されている右緩衝装置34が、右サイド部材54に対して、右操舵軸線Yを中心に、矢印Tの方向に回動する。右緩衝装置34が矢印Tの方向に回動すると、右緩衝装置34に支持されている右前輪32が、右サイド部材54に対して、右操舵軸線Yを中心に、矢印Tの方向に回動する。
右転舵するように乗員がハンドルバー23を操作すると、上述した各要素は、矢印Sの方向に回動あるいは回動する。各要素の動きは左右が逆になるのみであるため、詳細な説明は省略する。
以上説明したように、操舵力伝達機構6は、乗員によるハンドルバー23の操作に応じて、操舵力を左前輪31と右前輪32に伝達する。左前輪31と右前輪32は、それぞれ左操舵軸線Xと右操舵軸線Yを中心に、乗員によるハンドルバー23の操作方向に応じた方向に回動する。
次に図2と図6を参照しつつ、車両1の傾斜動作について説明する。図6は、車体フレーム21が車両1の左方に傾斜した状態における車両1の前部を、車体フレーム21の前方から見た正面図である。図6においては、破線で示すフロントカバー221を透視した状態を示している。
図2に示すように、車両1の直立状態においては、車体フレーム21の前方から車両1を見ると、リンク機構5は長方形状をなしている。図6に示すように、車両1が左方にリーンした状態においては、車体フレーム21の前方から車両1を見ると、リンク機構5は平行四辺形状をなしている。
リンク機構5の変形と車体フレーム21の車両1の左右方向への傾斜は連動する。リンク機構5の作動とは、リンク機構5を構成する上クロス部材51、下クロス部材52、左サイド部材53、および右サイド部材54が、それぞれの連結部A,C,E,G,H,Iを通る回動軸線を中心に相対回動し、リンク機構5の形状が変化することを意味している。
例えば図6に示すように、乗員が車両1を左方に傾斜させると、リンク支持部212が鉛直方向に対して左方に傾斜する。リンク支持部212が傾斜すると、上クロス部材51は、連結部Cを通る中間上軸線Mを中心に、リンク支持部212に対して、車両1の前方から見て反時計回りに回動する。同様に、下クロス部材52は、連結部Iを通る中間下軸線を中心に、リンク支持部212に対して、車両1の前方から見て反時計回りに回動する。これにより、上クロス部材51は、下クロス部材52に対して左方に移動する。
上クロス部材51の左方への移動に伴い、上クロス部材51は、連結部Aを通る左上軸線と連結部Eを通る右上軸線を中心に、それぞれ左サイド部材53と右サイド部材54に対して、車両1の前方から見て反時計回りに回動する。同様に、下クロス部材52は、連結部Gを通る左下軸線と連結部Hを通る右下軸線を中心に、それぞれ左サイド部材53と右サイド部材54に対して、車両1の前方から見て反時計回りに回動する。これにより、左サイド部材53と右サイド部材54は、リンク支持部212と平行な姿勢を保ったまま、鉛直方向に対して左方に傾斜する。
このとき下クロス部材52は、タイロッド67に対して左方に移動する。下クロス部材52の左方への移動に伴い、中間ジョイント64、左ジョイント65、および右ジョイント66の各前部に設けられた軸部がタイロッド67に対して回動する。これにより、タイロッド67は、上クロス部材51および下クロス部材52と平行な姿勢を保つ。
左サイド部材53の左方への傾斜に伴い、左サイド部材53に接続されている左ブラケット317が左方に傾斜する。左ブラケット317の左方への傾斜に伴い、左ブラケット317に接続されている左緩衝装置33が左方に傾斜する。左緩衝装置33の左方への傾斜に伴い、左緩衝装置33に支持されている左前輪31が、リンク支持部212と平行な姿勢を保ったまま左方に傾斜する。
右サイド部材54の左方への傾斜に伴い、右サイド部材54に接続されている右ブラケット327が左方に傾斜する。右ブラケット327の左方への傾斜に伴い、右ブラケット327に接続されている右緩衝装置34が左方に傾斜する。右緩衝装置34の左方への傾斜に伴い、右緩衝装置34に支持されている右前輪32が、リンク支持部212と平行な姿勢を保ったまま左方に傾斜する。
上記の左前輪31と右前輪32の傾斜動作に係る説明は、鉛直方向を基準としている。しかしながら、車両1の傾斜動作時(リンク機構5の作動時)においては、車体フレーム21の上下方向と鉛直上下方向は一致しない。車体フレーム21の上下方向を基準とした場合、リンク機構5の作動時において、左前輪31と右前輪32は、車体フレーム21に対する相対位置が変化している。換言すると、リンク機構5は、左前輪31と右前輪32の車体フレーム21に対する相対位置を、車体フレーム21の上下方向に変更することにより、車体フレーム21を鉛直方向に対して傾斜させる。
乗員が車両1を右方に傾斜させると、各要素は右方に傾斜する。各要素の動きは左右が逆になるのみであるため、詳細な説明は省略する。
図7は、車両1を傾斜させ、かつ転舵させた状態における車両前部の正面図である。車両1が左方に傾斜した状態で左方に転舵した状態を示している。操舵動作により左前輪31と右前輪32が左方に回動され、傾斜動作により左前輪31と右前輪32が車体フレーム21とともに左方に傾斜している。すなわち、この状態においては、リンク機構5は平行四辺形状を呈しており、タイロッド67は、車体フレーム21の直立状態における位置から左後方に移動している。
図1から図7で説明したように、本実施形態の車両1は、
右旋回時に車両1の右方に傾斜し、左旋回時に車両1の左方に傾斜可能な車体フレーム21と、
右車軸線AR方向に延びる右車軸部材321を有し、右車軸線AR回りに回転可能な右前輪32と、
車体フレーム21の左右方向について右前輪32より左方に設けられ、左車軸線AL方向に延びる左車軸部材311を有し、左車軸線AL回りに回転可能な左前輪31と、
下部で右前輪32を支持し、上部に対する右前輪32の相対変位を可能に支持する右緩衝装置34と、
下部で左前輪31を支持し、上部に対する左前輪31の相対変位を可能に支持する左緩衝装置33と、
車体フレーム21に回動可能に設けられ、右部で右緩衝装置34の上部を支持し、左部で左緩衝装置33の上部を支持し、車体フレーム21の上下方向について右前輪32および左前輪31の相対変位を可能に支持するリンク機構5と、を有する。
次に、図3および図8から図10を用いて、左緩衝装置33の下部の詳細を説明する。図8は、車体フレーム21の左右方向における左方から見た左緩衝装置33の下部を示す側面図である。図9は、図8におけるIX−IX線断矢視図である。図10は、図8におけるX矢視図である。なお、右緩衝装置34は左緩衝装置33と左右対称でその構造は同様であり、作用効果も同様であるため、以降では右緩衝装置34に関する説明を省略する。
図3に示したように、左緩衝装置33は、左伸縮軸線cの方向に延びる左前アウタチューブ333と、左前インナチューブ334と、を有する。左前インナチューブ334の上部は、左前アウタチューブ333に挿入されている。左前インナチューブ334の下端部が左前アウタチューブ333の下端部より下方に設けられている。左前アウタチューブ333と左前インナチューブ334が左前テレスコピック要素331を構成している。
左後アウタチューブ335と左後インナチューブ336が左後テレスコピック要素332を構成する。ダンパ要素DMPとバネ要素SPRが左後テレスコピック要素332に設けられている。ダンパ要素DMPとバネ要素SPRは左後テレスコピック要素332のみに設けられており、左前テレスコピック要素331には設けられていない。
図8に示したように、左緩衝装置33の下部に、左インナ連結要素70と、左アクスル支持要素40と、左キャリパ連結要素90が設けられている。左インナ連結要素70と左アクスル支持要素40と左キャリパ連結要素90は一体である。左インナ連結要素70と左アクスル支持要素40と左キャリパ連結要素90は一体に成形されている。
図8に示したように、左キャリパ連結要素90には、左ブレーキキャリパ37が連結されている。左キャリパ連結要素90は、左ブレーキキャリパ37が取り付けられる取付面91を有している。取付面91の法線は左車軸線ALと交差する方向に延びている。取付面91の法線は、取付面91より後方において、車体フレーム21の前後方向の後方かつ車体フレーム21の上下方向の上方に延びている。
左キャリパ連結要素90にはキャリパ取付ねじ穴92が設けられている。キャリパ取付ねじ穴92は取付面91の法線方向に延びている。キャリパ取付ねじ穴92は取付面91に開口している。左ブレーキキャリパ37のキャリパ取付ボルト93がキャリパ取付ねじ穴92にねじ嵌合されており、左ブレーキキャリパ37が左キャリパ連結要素90に固定されている。
図9に示したように、左アクスル支持要素40は、左車軸部材311を支持している。左車軸部材311の一方の端部が、左アクスル支持要素40で回転不能に固定されている。左アクスル支持要素40は、車体フレーム21の左右方向に貫通するアクスル支持孔41を有している。アクスル支持孔41に左車軸部材311の一方の端部が挿入されている。左車軸部材311の一方の端部はアクスル支持孔336dに固定されている。
左車軸部材311の他方の端部が、左前輪31を回転可能に支持している。左車軸部材311の他方の端部には軸受312が設けられている。左車軸部材311の他方の端部は、軸受312を介して左前輪31を回転可能に支持している。
図8に示したように、左インナ連結要素70は、左前インナチューブ334および左後インナチューブ336とは別体の部材である。左インナ連結要素70は左前インナチューブ334の下部と連結されている。左インナ連結要素70は左後インナチューブ336の下部と連結されている。左インナ連結要素70は、左前インナチューブ334の下部と左後インナチューブ336の下部とを連結している。
左インナ連結要素70は、左後支持部71と、左後支持部71より前方に位置する左前支持部72とを有する。図示の例では、左後支持部71は左アクスル支持要素40より後方に設けられ、左前支持部72は左アクスル支持要素40より前方に設けられている。
左後支持部71は、後挿入穴部73を有している。後挿入穴部73は、左伸縮軸線c方向に延びて上方に開口する有底の穴である。後挿入穴部73の内壁にねじ部が設けられている。後挿入穴部73の内径はおよそ左後インナチューブ336の下部の直径と等しい。左後インナチューブ336の下部にねじ部が設けられている。左後インナチューブ336の下部が左後支持部71の後挿入穴部73にねじ嵌合されて固定されている。
図10に示したように、左前支持部72(左第二支持部の一例)は、左伸縮軸線c方向に延びるスリット74によって区分される左第一部75と左第二部76とを有する。左第一部75の前部はスリット74より左方に位置している。左第二部76の前部はスリット74より右方に位置している。左第一部75の前部と左第二部76の前部がスリット74によって区分されている。
左第一部75の後部と左第二部76の後部とは一体である。左前支持部72は、左第一部75と左第二部76とで、左伸縮軸線c方向に延びる円柱状の空間を形成している。円柱状の空間は左伸縮軸線c方向に左インナ連結要素70を貫通している。円柱状の空間は左インナ連結要素70の上方と下方とに開口している。円柱状の空間に左前インナチューブ334の下部が挿通されている。
左第一部75と左第二部76とに、締結ボルト77が挿通されている。締結ボルト77は左車軸線AL方向に延びている。締結ボルト77は、左前インナチューブ334より前方で左第一部75と左第二部76に挿通されている。左第一部75と左第二部76に挿通された締結ボルト77が締め上げられていることにより、左前インナチューブ334が左第一部75と左第二部76によって締め付けられている。
なお、スリット74は左インナ連結要素70を分断するものでなくてもよい。左第一部75と左第二部76で左前インナチューブ334を締め付けるように弾性変形させることができれば、例えばスリット74の上部や下部あるいは中部で左第一部75と左第二部76とが連続しているように構成してもよい。
図8に示したように、左緩衝装置33は、左前オイル室11と左後オイル室12を有している。左後オイル室12は左後アウタチューブ335に対する左後インナチューブ336の左伸縮軸線c方向の変位を緩衝する緩衝機能を奏する。左前オイル室11の、左前アウタチューブ333に対する左前インナチューブ334の左伸縮軸線c方向の変位を緩衝する緩衝作用は、左後オイル室12の緩衝作用よりも小さい。
左前オイル室11は、左前テレスコピック要素331に設けられている。左前オイル室11は、左前アウタチューブ333と左前インナチューブ334の内部に設けられている。左前オイル室11は、左前インナチューブ334の下部に開口している。図示の例では、左前オイル室11の開口87は左前インナチューブ334の底面に設けられている。なお、図示の例とは異なり、左前オイル室11の開口が左前インナチューブ334の下部の外周面に設けられていてもよい。左前オイル室11に貯留されたオイルは、左前アウタチューブ333と左前インナチューブ334との摺動を円滑にするために、互いの接触箇所を潤滑する。
左後オイル室12は、左後テレスコピック要素332に設けられている。左後オイル室12は、左後インナチューブ336の下部に開口している。図示の例では、左後オイル室12の開口86は左後インナチューブ336の底面に設けられている。なお、図示の例とは異なり、左後オイル室12の開口が左後インナチューブ336の下部の外周面に設けられていてもよい。
左後インナチューブ336は、内筒336bと、外筒336cとを有している。外筒336cの内径は内筒336bの外径よりも大きい。内筒336bと外筒336cは同軸上に配置されている。
外筒336cと内筒336bとの間に外オイル室13が形成されている。内筒336bの内部に内オイル室14が形成されている。内筒336bの下部に、径方向に貫通する貫通孔336dが設けられている。外オイル室13と内オイル室14とは貫通孔336dを介して連通している。外オイル室13と内オイル室14とにオイルが貯留されている。
左後インナチューブ336の内筒336bの内部には、左伸縮軸線c方向に移動可能なシール部材336eが設けられている。シール部材336eは、内筒336bの内壁に液密に接触している。内オイル室14の上部はシール部材336eで閉塞されている。シール部材336eは、左後アウタチューブ335に変位不可能に固定されている。左後アウタチューブ335が左後インナチューブ336に対して左伸縮軸線c方向に変位すると、シール部材336eが内筒336bの内壁に接触しながら左伸縮軸線c方向に摺動する。
例えば、左緩衝装置33が伸長される場合、つまり、左後アウタチューブ335が左後インナチューブ336に対して遠ざかるように変位した場合、内オイル室14の容積が増大する。これに伴い、外オイル室13から内オイル室14へ貫通孔336dを介してオイルが流れ込む。
逆に、左緩衝装置33が圧縮される場合、つまり、左後アウタチューブ335が左後インナチューブ336に対して近づくように変位した場合、内オイル室14の容積が減少する。これに伴い、内オイル室14から外オイル室13へ貫通孔336dを介してオイルが流れ込む。
貫通孔336dの断面積を適当な大きさに設定することにより、貫通孔336dを流れるオイルの流れにくさを設定できる。このようにして、外オイル室13、内オイル室14、貫通孔336dがダンパ要素DMPとして機能する。左緩衝装置33の上部に対する左前輪31の相対変位を緩衝するダンパ要素DMPが左後テレスコピック要素332に設けられている。なお、左後オイル室12に貯留されたオイルは、左後アウタチューブ335と左後インナチューブ336との摺動を円滑にするために、互いの接触箇所を潤滑する機能も有する。
なお、以上の説明では、シール部材336eが内筒336bの内部に設けられる例を説明したが、シール部材336eが内筒336bと外筒336cとの間に設けられる構成としてもよい。
図8に示したように、左前インナチューブ334の下部は左インナ連結要素70を左伸縮軸線c方向に貫通している。左前インナチューブ334の底面は左インナ連結要素70より下方に露出されている。左前インナチューブ334は前キャップ81を有している。前キャップ81は左前インナチューブ334の筒部334bの底部に嵌め込まれている。左前オイル室11は左前インナチューブ334の筒部334bの底部で開口している。前キャップ81は、左前オイル室11の開口87を閉塞している。前キャップ81の上部は、左前インナチューブ334の筒部334bの内壁に液密に接している。
左後インナチューブ336の下部は左インナ連結要素70を左伸縮軸線c方向に貫通していない。左後インナチューブ336の底部には、第一後キャップ83と、内オイル室14を閉塞する第二後キャップ84とが取り付けられている。
リング状の第一後キャップ83は、左後インナチューブ336の内筒336bの底部と外筒336cの底部との間に嵌め込まれている。第一後キャップ83は外オイル室13の底部を閉塞している。第一後キャップ83の外周面は外筒336cの内壁に液密に接している。第一後キャップ83の内周面は内筒336bの外壁に液密に接している。
円柱状の第二後キャップ84は、左後インナチューブ336の内筒336bに嵌め込まれている。第二後キャップ84は内オイル室14の底部を閉塞している。第二後キャップ84の外周面は内筒336bの内壁に液密に接している。
第二後キャップ84には、左後オイル室12を外部に連通させる開口86が設けられている。この開口86は、栓部材85(左閉塞部品の一例)で閉塞されている。なお、左閉塞部品は、左後オイル室12を液密に閉塞できれば、キャップ、カバー、埋め栓、ねじ、ボルトなどであってもよい。栓部材85を取り外すと、左後オイル室12にアクセスできる。例えば、栓部材85を取り外すことにより、左後オイル室12のオイルを交換したり、左後オイル室12のオイルの量を調整したりできる。
ところで、左前オイル室11の下部は、左前インナチューブ334の筒部334bの内壁と前キャップ81の内壁で構成されている。
左後オイル室12の下部は、外オイル室13と内オイル室14で構成されている。外オイル室13の下部は、左後インナチューブ336の内筒336bの外壁と、外筒336cの内壁と、第一後キャップ83の内壁で構成されている。内オイル室14の下部は、左後インナチューブ336の内筒336bの内壁と、第二後キャップ84の内壁で構成されている。つまり、左後オイル室12の下部は、左後インナチューブ336の内筒336bと、外筒336cと、第一後キャップ83と、第二後キャップ84とで構成されている。
このように、左インナ連結要素70は、左前オイル室11を構成する内壁および左後オイル室12の構成する内壁の少なくとも一方を構成していない。図示した例では、左インナ連結要素70は、左前オイル室11を構成する内壁および左後オイル室12を構成する内壁のいずれも構成していない。左前オイル室11の開口87は、左前インナチューブ334に取り付けられた前キャップ81(左閉塞部品の一例)で閉塞されている。左後オイル室12の開口86は、栓部材85で閉塞されている。
左前インナチューブ334や左後インナチューブ336は、左伸縮軸線c方向に高い真直度が求められるので、押し出し成形で作製することが好ましい。押し出し成形で作製すると、左前インナチューブ334や左後インナチューブ336を切削加工により筒状部材を削り出すよりも低コストで作製できる。しかし、押し出し成形により左前インナチューブ334や左後インナチューブ336を作製すると、特許文献1に開示されたような互いを連結させるためのボス部を加工することが難しい。
しかし、上述した本実施形態に係る車両1によれば、押し出し成形で左前インナチューブ334と左後インナチューブ336を作った後、それらとは別体の左インナ連結要素70で左前インナチューブ334と左後インナチューブ336とを連結できる。このため、既存の設備を使って左前インナチューブ334と左後インナチューブ336を作ることができる。
また、左インナ連結要素70が左前オイル室11を構成する内壁と左後オイル室12を構成する内壁の少なくとも一方を構成しない。つまり、左インナ連結要素70を取り外した状態でも、左前オイル室11および左後オイル室12の少なくとも一方は閉塞された状態が維持されている。別の言い方をすれば、左前インナチューブ334と左後インナチューブ336を左インナ連結要素70で連結しない状態で、左前オイル室11または左後オイル室12の少なくとも一方が閉塞されている。本実施形態では、左前インナチューブ334と左後インナチューブ336の両方を左インナ連結要素70で連結しない状態で、左前オイル室11と左後オイル室12の両方が閉塞されている。
このため、左前インナチューブ334と左後インナチューブ336とを互いに連結する前の状態で、左前テレスコピック要素331と左後テレスコピック要素332のそれぞれの摺動特性、ダンパ特性、バネ特性等の性能を独立して検査することができる。検査を経た後の左前テレスコピック要素331と左後テレスコピック要素332を使って左緩衝装置33を組み立てることができる。すなわち、倒立式のダブルテレスコピック式の左緩衝装置33において、組み立てやすい左インナ連結要素70を有する車両1を提供することができる。
本実施形態において、図8に示したように、前キャップ81(左閉塞部品の一例)で閉塞された左前オイル室11の開口87が、この開口87の周囲の左インナ連結要素70の部位の下縁より下方に設けられている。車両1のメンテナンスの際などに、左インナ連結要素70を外すことなく開口87にアクセスしやすい。
本実施形態において、前キャップ81は左前インナチューブ334の底部に設けられた開口87にねじ嵌合されている。ねじ構造によって前キャップ81の取外しおよび取付けが容易である。また、ねじ構造のため、前キャップ81が左前インナチューブ334から脱落しにくい。
本実施形態において、図8に示したように、左車軸線ALの方向から見て、左車軸部材311が左前インナチューブ334の後縁334aと左後インナチューブ336の前縁336aの間に位置している。
左車軸部材311を支持する部位は、左車軸部材311を高い剛性で支持するために、部位そのものも高い剛性が求められる。高い剛性を得るために、この部位は大型化しやすい。ところが、本実施形態においては、左前インナチューブ334の後縁334aと左後インナチューブ336の前縁336aとの間を接続する部位は、もともと高い剛性で構成されている。左前インナチューブ334の後縁334aと左後インナチューブ336の前縁336aとの間を接続する部位が左車軸部材311が支持しているので、左緩衝装置33が大型化しにくい。
図3および図8に示したように、左車軸線ALの方向から見て、左後インナチューブ336の前縁336aが左前インナチューブ334の後縁334aよりも左操舵軸線Xに近い。左緩衝装置33の上部に対する左前輪31の相対変位を緩衝するダンパ要素DMP(外オイル室13、内オイル室14、および貫通孔336d)が左後テレスコピック要素332に設けられ、かつ、左前テレスコピック要素331に設けられていない。左緩衝装置33の上部に対する左前輪31の相対変位を緩衝するバネ要素SPRが、左後テレスコピック要素332に設けられ、かつ、左前テレスコピック要素331に設けられていない。
ところで、運転者がハンドルバー23に操舵力を付与すると、左緩衝装置33は左操舵軸線X回りに回動し、左前輪31が転舵される。左緩衝装置33の重量は、操舵のしやすさに影響を与える。本実施形態において、左後テレスコピック要素332はダンパ要素DMPおよびバネ要素SPRの分だけ左前テレスコピック要素331より重くなっている。重い左後テレスコピック要素332が左前テレスコピック要素331よりも左操舵軸線Xの近くに配置されている。このため、小さい操舵力で左前輪31を操舵でき、操舵のしやすさが高められている。
本実施形態において、左インナ連結要素70は、左前支持部72と、左後支持部71とを有する。左前支持部72は、左伸縮軸線c方向に延びるスリット74によって区分される左第一部75と左第二部76とを有する。左前支持部72は、左第一部75と左第二部76とで、左前インナチューブ334を挟み込んで支持する。左後支持部71には、左後インナチューブ336がねじ嵌合されている。
左前インナチューブ334は左第一部75と左第二部76とで挟み込まれ、左後インナチューブ336は例えばねじ嵌合などにより、それぞれを左インナ連結要素70に連結されやすい。
本実施形態において、図8に示したように、栓部材85は、左後インナチューブ336の底面に取り付けられている。栓部材85の外径が、左後インナチューブ336の外径よりも小さい。
左後インナチューブ336に栓部材85を取り付けて開口86を閉塞した後に、左後インナチューブ336を左インナ連結要素70に挿通させて左緩衝装置33を組み立てる際に、栓部材85が左インナ連結要素70に設けられた左後インナチューブ336を挿通させる穴を通過するので、挿通作業の妨げにならない。
本実施形態において、左ブレーキキャリパ37が取り付けられる左キャリパ連結要素90と、左アクスル支持要素40と、左インナ連結要素70が一体である。
左キャリパ連結要素90と、左アクスル支持要素40と、左インナ連結要素70が一つの部品としてまとめられているので、これらを別々に組み立てるよりも、組み立てが容易である。また、左キャリパ連結要素90と、左アクスル支持要素40と、左インナ連結要素70のそれぞれの剛性を高めやすい。
本実施形態において、左ブレーキキャリパ37と左キャリパ連結要素90は、左車軸線ALの方向と交差する方向に延びるキャリパ取付ボルト93(キャリパ締結部品の一例)により連結されている。キャリパ取付ボルト93が左車軸線ALの方向と交差する方向に延びているため、左車軸線ALの方向の左緩衝装置33の大型化が抑制されている。
<第二実施形態>
上述した第一実施形態では、左インナ連結要素70が、左前オイル室11を構成する内壁および左後オイル室12を構成する内壁のいずれも構成しない例を説明したが、本発明はこれに限られない。図11は、本発明の第二実施形態に係る車両1の左緩衝装置1033の下部を示す側面図である。上記第一実施形態と同様の部材には同様の符号を付けてその詳細な説明は省略する。
図11に示すように、左インナ連結要素1070は、前連結穴部1077と、後連結穴部1078とを有している。左インナ連結要素1070は、左車軸部材311を支持する左アクスル支持要素1040と一体である。
前連結穴部1077は左伸縮軸線c方向に貫通する穴である。前連結穴部1077には、左前インナチューブ334の下部が挿入されている。左前インナチューブ334の下部が左インナ連結要素1070より下方で露出されている。
左前オイル室1011は、上記第一実施形態と同様に、左前インナチューブ334の筒部334bの底部に取り付けられた前キャップ1081で閉塞されている。左前オイル室1011の内壁は、左前インナチューブ334の筒部334bの内壁と前キャップ1081の内壁とで構成されている。
左インナ連結要素1070の後連結穴部1078は上方に開口する有底の穴である。後連結穴部1078には、左後インナチューブ336の下部が挿入されている。左後インナチューブ336の底部は左インナ連結要素1070で覆われている。
左後オイル室1012の内壁は、左後インナチューブ336の筒部336fの内壁と左インナ連結要素1070で構成されている。後連結穴部1078は、左後インナチューブ336の筒部336fの外壁に液密に接している。左後オイル室1012の底部は、左インナ連結要素1070の後連結穴部1078で閉塞されている。
なお、図11に示したように、左後インナチューブ336が単一の筒部336fで構成されており、左後オイル室1012が単一のオイル室として形成されていてもよい。筒部336fの内部に摺動自在に設けたシール部材にオリフィスを設ける構成などにより、左後オイル室1012をダンパ要素DMPとして機能させることができる。
本実施形態において、左インナ連結要素1070は、少なくとも左前オイル室1011を構成する内壁を構成していない。このため、左後テレスコピック要素332に左インナ連結要素1070を連結し、左前テレスコピック要素331を左インナ連結要素1070に連結しない状態で、左後テレスコピック要素332と左前テレスコピック要素331のそれぞれの摺動抵抗やダンパ特性、バネ特性などを評価できる。このため、検査を経た左前テレスコピック要素331と左後テレスコピック要素332を使って左緩衝装置1033を組み立てることができる。すなわち、倒立式のダブルテレスコピック式の左緩衝装置1033において、組み立てやすい左インナ連結要素を有する車両1を提供することができる。
本実施形態において、左前オイル室1011の開口1011Aが前キャップ1081(左閉塞部材の一例)で閉塞されている。左後オイル室1012の開口1012Aが、左インナ連結要素1070に設けられた左第一支持部1078Aで閉塞されている。
左第一支持部1078Aは、左後オイル室1012の開口1012Aが設けられた左後インナチューブ336の外周部に形成された左方雄ねじ336Aとねじ嵌合する左方雌ねじ1078Bと、左後オイル室1012の開口1012Aを閉塞する底部1078Cとを有する。
上記構成の車両によれば、左前インナチューブ336を左インナ連結要素1078の左方雌ねじ1078Bにねじ嵌合させ、左前インナチューブ334を左インナ連結要素1078の前連結穴部1077に挿通させるという簡単な工程により、左インナ連結要素1078で左前インナチューブ334および左後インナチューブ336を連結しやすい。
<第三実施形態>
上述した第一実施形態および第二実施形態では、左インナ連結要素70,1070が左前インナチューブ334と左後インナチューブ336とを直接連結した例を示したが、本発明はこれに限られない。図12は、本発明の第三実施形態に係る車両1の左緩衝装置2033の下部を示す模式図である。図12の(a)は側面図である。図12の(b)は(a)のb−b断面矢視図である。
図12の(a)に示したように、左インナ連結ボルト2070(左インナ連結要素の一例)は、左前インナチューブ334に取り付けられた前キャップ2081と、左後インナチューブ336に取り付けられた後キャップ2082とを連結することにより、左前インナチューブ334と左後インナチューブ336とを連結している。前キャップ2081と後キャップ2082は別体の部品である。
左前インナチューブ334の下部に前キャップ2081が取り付けられている。前キャップ2081は、左前オイル室2011の底部を閉塞している。前キャップ2081は、上方に開口した前穴部2083を有している。左前インナチューブ334が前穴部2083に挿入されている。左前インナチューブ334は、前穴部2083の内壁に設けられたねじ部にねじ嵌合されている。前穴部2083の内壁が左前インナチューブ334の外周面に液密に接している。
左後インナチューブ336の下部に後キャップ2082が取り付けられている。後キャップ2082は、左後オイル室2012の底部を閉塞している。後キャップ2082は、上方に開口した後穴部2084を有している。左後インナチューブ336が後穴部2084に挿入されている。左後インナチューブ336は、後穴部2084の内壁に設けられたねじ部にねじ嵌合されている。後穴部2084の内壁が左後インナチューブ336の外周面に液密に接している。
後キャップ2082の下部に左アクスル支持要素2040が設けられている。左アクスル支持要素2040は後キャップ2082と一体である。後キャップ2082の下部に、左車軸部材311が支持されるアクスル支持孔2041が設けられている。後穴部2084の下方にアクスル支持孔2041が設けられている。左車軸部材311の端部がアクスル支持孔2041に固定されている。
前キャップ2081の後部と後キャップ2082の前部が、左インナ連結ボルト2070(左インナ連結要素の一例)で連結されている。
図12の(b)に示すように、前キャップ2081の後部に左前ボス部2086が設けられている。左前ボス部2086の左車軸線ALの方向の厚みは、前キャップ2081の前穴部2083の周囲の厚みよりも小さい。左前ボス部2086に前連結穴部2088が設けられている。
後キャップ2082の前部に左後ボス部2087が設けられている。左後ボス部2087の左車軸線ALの方向の厚みは、後キャップ2082の後穴部2084の周囲の厚みよりも小さい。左後ボス部2087に後連結穴部2089が設けられている。
図示したように左前ボス部2086と左後ボス部2087とを重ねあわせた状態で、左前ボス部2086と左後ボス部2087の合計の厚みが、前キャップ2081の前穴部2083の周囲の厚みや後キャップ2082の後穴部2084の周囲の厚みと略等しく設定されている。これにより、左車軸線AL方向の大型化が抑制されている。
前連結穴部2088と後連結穴部2089とは、左前インナチューブ334と左後インナチューブ336の配列方向(図12の(b)における紙面の左右方向)と交差する方向に延びている。本実施形態では、前連結穴部2088と後連結穴部2089とは、左車軸線ALの方向に延びている。前連結穴部2088と後連結穴部2089とは同一の軸線上に配置されている。左インナ連結ボルト2070は、前キャップ2081の前連結穴部2088と後キャップ2082の後連結穴部2089に挿入されて固定されている。
本実施形態においても、左インナ連結ボルト2070は、左前オイル室2011を構成する内壁、左後オイル室2012を構成する内壁のいずれも構成していない。これにより、倒立式のダブルテレスコピック式の左緩衝装置2033において、組み立てやすい左インナ連結要素を有する車両1を提供することができる。
また、本実施形態において、左前インナチューブ334に取り付けられた前キャップ2081(左閉塞部品の一例)には左前ボス部2086(左ボス部の一例)が設けられている。左後インナチューブ336に取り付けられた後キャップ2082(左閉塞部品の一例)には左後ボス部2087(左ボス部の一例)が設けられている。
左前ボス部2086は、左前インナチューブ334と左後インナチューブ336の並ぶ方向と交差する方向に延びる前連結穴部2088(左連結穴部の一例)を有する。左後ボス部2087は、左前インナチューブ334と左後インナチューブ336の並ぶ方向と交差する方向に延びる後連結穴部2089(左連結穴部の一例)を有する。
前連結穴部2088と後連結穴部2089とは同じ軸線上に設けられている。
左インナ連結ボルト2070(左インナ連結要素の一例)は、左前インナチューブ334に取り付けられた前キャップ2081の左前ボス部2086の前連結穴部2088と、左後インナチューブ336に取り付けられた後キャップ2082の左後ボス部2087の後連結穴部2089と、に挿入されている。
このような構成によって、例えば、前キャップ2081を左前インナチューブ334にねじ嵌合し、後キャップ2082を左後インナチューブ336にねじ嵌合し、前キャップ2081と後キャップ2082とを左インナ連結ボルト2070で連結することにより、左緩衝装置2033を組み立てやすい。
本実施形態において、前連結穴部2088および後連結穴部2089が、左前インナチューブ334と左後インナチューブ336の間に設けられている。前連結穴部2088および後連結穴部2089を、左前インナチューブ334より前方や左後インナチューブ336より後方に設けた場合に比べて、左緩衝装置2033を小型化しやすい。
<第四実施形態>
なお、上述した第三実施形態では、左車軸線ALの方向に延びる左インナ連結ボルト2070を説明したが、本発明はこれに限られない。図13は、本発明の第四実施形態に係る車両1の左緩衝装置3033の下部の模式図である。図13の(a)は側面図である。図13の(b)は(a)のb−b断面矢視図である。第三実施形態と同様の部材には同様の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図13の(a)および(b)に示すように、左インナ連結ボルト3070は左車軸線ALと交差する方向に延びていてもよい。図示の例において、左インナ連結ボルト3070は、車体フレーム21の前後方向に延びている。前キャップ3081に、車体フレーム21の前後方向に延びる前連結穴部3088が設けられている。後キャップ3082に、車体フレーム21の前後方向に延びる後連結穴部3089が設けられている。左インナ連結ボルト3070は、前連結穴部3088と後連結穴部3089に挿入されてねじ嵌合されている。
本実施形態において、左前インナチューブ334と左後インナチューブ336は、前キャップ3081、後キャップ3082および左インナ連結ボルト3070により連結されている。左インナ連結ボルト3070は、左前オイル室3011を構成する内壁、左後オイル室3012を構成する内壁のいずれも構成していない。このような構成によっても、倒立式のダブルテレスコピック式の左緩衝装置3033において、組み立てやすい左インナ連結要素を有する車両1を提供することができる。
<その他の変形例>
なお、上記実施形態においては、左緩衝装置33が左前輪31より左方に位置し、右緩衝装置34が右前輪32より右方に位置する構造を説明したが、本発明はこれに限られない。左緩衝装置33が左前輪31より右方に位置し、右緩衝装置34が右前輪32より左方に位置してもよい。
また、上述した実施形態において、左後テレスコピック要素332にバネ要素SPRとダンパ要素DMPとが設けられ、左前テレスコピック要素331にバネ要素SPRとダンパ要素DMPとが設けられていない例を説明したが、本発明はこれに限られない。
左後テレスコピック要素332にバネ要素SPRとダンパ要素DMPとが設けられておらず、左前テレスコピック要素331にバネ要素SPRとダンパ要素DMPとに設けられていてもよい。あるいは、バネ要素SPRとダンパ要素DMPとが左後テレスコピック要素332と左前テレスコピック要素331の両方に設けられていてもよい。右緩衝装置34についても同様である。
上記実施形態においては、エンジンユニット25が後輪4を回動可能に支持する例を説明したが、本発明はこれに限られない。エンジンユニットと後輪がともに車体フレームに回動可能に支持されていてもよい。
上記の実施形態においては、車両1は、1つの後輪4を備えている。しかしながら、後輪の数は、複数でもよい。
上記の実施形態においては、後輪4の車体フレーム21の左右方向における中央は、車体フレーム21の左右方向における左前輪31と右前輪32の間隔の中央と一致している。このような構成が好ましいものの、後輪4の車体フレーム21の左右方向における中央は、車体フレーム21の左右方向における左前輪31と右前輪32の間隔の中央と一致していなくてもよい。
上記の実施形態においては、リンク機構5は、上クロス部材51と下クロス部材52を備えている。しかしながら、リンク機構5は、上クロス部材51と下クロス部材52以外のクロス部材を備えていてもよい。「上クロス部材」と「下クロス部材」は、相対的な上下関係に基づいて命名しているに過ぎない。上クロス部材は、リンク機構5における最上位のクロス部材を意味していない。上クロス部材は、それより下方の別のクロス部材より上方にあるクロス部材を意味する。下クロス部材は、リンク機構5における最下位のクロス部材を意味していない。下クロス部材は、それより上方の別のクロス部材より下方にあるクロス部材を意味する。上クロス部材51と下クロス部材52の少なくとも一方は、右クロス部材と左クロス部材の2つの部品で構成されていてもよい。このように、上クロス部材51と下クロス部材52は、リンク機能を有する範囲で、複数のクロス部材で構成してもよい。
上記の実施形態においては、リンク機構5は、平行四節リンクを構成している。しかしながら、リンク機構5は、ダブルウィッシュボーン方式の構成を採用してもよい。
上述の実施形態においては、操舵力伝達機構6が、上流側ステアリングシャフト60と下流側ステアリングシャフト68とを備えている。しかしながら、操舵力伝達機構6は、単一のステアリングシャフトを備えていてもよい。
本明細書で用いられている「平行」という語は、±40°の範囲で傾斜するが、部材としては交わらない2つの直線も含む意味である。本明細書において方向や部材に関して用いられている「沿う」という語は、±40°の範囲で傾斜する場合も含む意味である。本明細書で用いられている「方向に延びる」という語は、当該方向に対して±40°の範囲で傾斜する場合も含む意味である。
本明細書で用いられた用語および表現は、説明のために用いられたものであって、限定的に解釈するために用いられたものではない。本明細書に示され、かつ述べられた特徴事項のいかなる均等物をも排除するものではなく、本発明のクレームされた範囲内における各種変形をも許容するものであると認識されねばならない。
本発明は、多くの異なった形態で具現化され得るものである。本明細書は、本発明の原理の実施形態を提供するものと見なされるべきである。本明細書において記載と図示の少なくとも一方がなされた好ましい実施形態は、当該実施形態に本発明が限定されることを意図するものではないという了解に基づいている。
本発明は、本明細書に開示された実施形態例に基づいて当業者によって認識されうる、均等な要素、修正、削除、組み合わせ(例えば、各種実施形態に跨る特徴の組み合わせ)、改良、変更を含むあらゆる実施形態も包含する。クレームの限定事項はそのクレームで用いられた用語に基づいて広く解釈されるべきであり、本明細書あるいは本願のプロセキューション中に記載された実施形態に限定されるべきではない。そのような実施形態は非排他的であると解釈されるべきである。例えば、本明細書において、「好ましくは」、「よい」という用語は非排他的なものであって、「好ましいがこれに限定されるものではない」「よいがこれに限定されるものではない」ということを意味する。
1 車両
2 車両本体部
3 前輪
4 後輪
5 リンク機構
6 操舵力伝達機構
11 左前オイル室
12 左後オイル室
13 外オイル室
14 内オイル室
21 車体フレーム
22 車体カバー
23 ハンドルバー
24 シート
25 エンジンユニット
31 左前輪
32 右前輪
33 左緩衝装置
34 右緩衝装置
35 左ブレーキ装置
36 左ブレーキディスク
37 左ブレーキキャリパ
40 左アクスル支持要素
51 上クロス部材
52 下クロス部材
53 左サイド部材
54 右サイド部材
60 上流側ステアリングシャフト
61 中間伝達プレート
62 左伝達プレート
63 右伝達プレート
64 中間ジョイント
65 左ジョイント
66 右ジョイント
67 タイロッド
68 下流側ステアリングシャフト
69 連結部材
70 左インナ連結要素
71 左後支持部
72 左前支持部
73 後挿入穴部
74 スリット
75 左第一部
76 左第二部
77 締結ボルト
81 前キャップ
83 第一後キャップ
84 第二後キャップ
85 栓部材
86 開口
87 開口
90 左キャリパ連結要素
91 取付面
92 穴
93 キャリパ取付ボルト
211 ヘッドパイプ
212 リンク支持部
213 エンジン支持部
214 左フレーム
215 右フレーム
221 フロントカバー
223 フロントフェンダー
224 リアフェンダー
311 左車軸部材
312 軸受
317 左ブラケット
321 右車軸部材
327 右ブラケット
331 左前テレスコピック要素
332 左後テレスコピック要素
333 左前アウタチューブ
334 左前インナチューブ
334a 後縁
334b 筒部
335 左後アウタチューブ
336 左後インナチューブ
336a 前縁
336b 内筒
336c 外筒
336d 貫通孔
336e シール部材
336f 筒部
341 右前テレスコピック要素
342 右後テレスコピック要素
343 右前アウタチューブ
344 右前インナチューブ
345 右後アウタチューブ
346 右後インナチューブ
347 右インナ連結要素
512 板状部材
522a 前板状部材
522b 後板状部材
523a 左連結ブロック
523b 右連結ブロック
1011 左前オイル室
1012 左後オイル室
1033 左緩衝装置
1040 左アクスル支持要素
1070 左インナ連結要素
1077 前連結穴部
1078 後連結穴部
1081 前キャップ
2011 左前オイル室
2012 左後オイル室
2033 左緩衝装置
2040 左アクスル支持要素
2041 アクスル支持孔
2070 左インナ連結ボルト
2081 前キャップ
2082 後キャップ
2083 前穴部
2084 後穴部
2086 左前ボス部
2087 左後ボス部
2088 前連結穴部
2089 後連結穴部
3011 左前オイル室
3012 左後オイル室
3033 左緩衝装置
3070 左インナ連結ボルト
3081 前キャップ
3082 後キャップ
3088 前連結穴部
3089 後連結穴部

Claims (13)

  1. 車両であって、
    右旋回時に前記車両の右方に傾斜し、左旋回時に前記車両の左方に傾斜可能な車体フレームと、
    右車軸線方向に延びる右車軸部材を有し、前記右車軸線回りに回転可能な右前輪と、
    前記車体フレームの左右方向について前記右前輪より左方に設けられ、左車軸線方向に延びる左車軸部材を有し、前記左車軸線回りに回転可能な左前輪と、
    下部で前記右前輪を支持し、上部に対する前記右前輪の相対変位を可能に支持する右緩衝装置と、
    下部で前記左前輪を支持し、上部に対する前記左前輪の相対変位を可能に支持する左緩衝装置と、
    前記車体フレームに回動可能に設けられ、右部で前記右緩衝装置の上部を支持し、左部で前記左緩衝装置の上部を支持し、前記車体フレームの上下方向について前記右前輪および前記左前輪の相対変位を可能に支持するリンク機構と、
    を有し、
    前記右緩衝装置は、
    前記車体フレームの上下方向に延びる右伸縮軸線の方向に延びる右前アウタチューブと、前記右前アウタチューブに挿入され前記右伸縮軸線の方向に延びて下端部が前記右前アウタチューブの下端部より下方に設けられた右前インナチューブと、前記右前インナチューブの下部に開口する開口を有する右前オイル室と、を有する右前テレスコピック要素と、
    前記車体フレームの前後方向について前記右前アウタチューブより後方に設けられ前記右伸縮軸線の方向に延びる右後アウタチューブと、前記右後アウタチューブに挿入され前記右伸縮軸線の方向に延びて下端部が前記右後アウタチューブの下端部より下方に設けられた右後インナチューブと、前記右後インナチューブの下部に開口を有する右後オイル室と、を有する右後テレスコピック要素と、
    前記右前インナチューブおよび前記右後インナチューブとは別体で、前記右前インナチューブの下部と前記右後インナチューブの下部とを連結する右インナ連結要素と、
    前記右車軸部材を支持する右アクスル支持要素と、
    を有し、
    前記右車軸部材の一方の端部が、前記右アクスル支持要素で回転不能に支持されており、
    前記右車軸部材の他方の端部が、前記右前輪を回転可能に支持しており、
    前記右インナ連結要素は、前記右前オイル室を構成する内壁および前記右後オイル室を構成する内壁の少なくとも一方を構成しておらず、
    前記右インナ連結要素とは別体であり、かつ、前記右前オイル室および前記右後オイル室の少なくとも一方の前記開口が、前記開口が設けられた前記右前インナチューブおよび/または前記右後インナチューブに取り付けられた右閉塞部品により閉塞されており、
    前記左緩衝装置は、
    前記車体フレームの上下方向に延びる左伸縮軸線の方向に延びる左前アウタチューブと、前記左前アウタチューブに挿入され前記左伸縮軸線の方向に延びて下端部が前記左前アウタチューブの下端部より下方に設けられた左前インナチューブと、前記左前インナチューブの下部に開口する開口を有する左前オイル室と、を有する左前テレスコピック要素と、
    前記車体フレームの前後方向について前記左前アウタチューブより後方に設けられ前記左伸縮軸線の方向に延びる左後アウタチューブと、前記左後アウタチューブに挿入され前記左伸縮軸線の方向に延びて下端部が前記左後アウタチューブの下端部より下方に設けられた左後インナチューブと、前記左後インナチューブの下部に開口を有する左後オイル室と、を有する左後テレスコピック要素と、
    前記左前インナチューブおよび前記左後インナチューブとは別体で、前記左前インナチューブの下部と前記左後インナチューブの下部とを連結する左インナ連結要素と、
    前記左車軸部材を支持する左アクスル支持要素と、
    を有し、
    前記左車軸部材の一方の端部が、前記左アクスル支持要素で回転不能に支持されており、
    前記左車軸部材の他方の端部が、前記左前輪を回転可能に支持しており、
    前記左インナ連結要素は、前記左前オイル室を構成する内壁および前記左後オイル室を構成する内壁の少なくとも一方を構成しておらず、
    前記左インナ連結要素とは別体であり、かつ、前記左前オイル室および前記左後オイル室の少なくとも一方の前記開口が、前記開口が設けられた前記左前インナチューブおよび/または前記左後インナチューブに取り付けられた左閉塞部品により閉塞されている、車両。
  2. 前記右閉塞部品および前記左閉塞部品がそれぞれ、前記開口に対してねじ嵌合することにより前記開口を閉塞している、請求項1に記載の車両。
  3. 前記右閉塞部品は、前記右前インナチューブまたは前記右後インナチューブの一方の底面に取り付けられており、
    前記右閉塞部品の外径が、前記右前インナチューブまたは前記右後インナチューブの一方の外径よりも小さく、
    前記左閉塞部品は、前記左前インナチューブまたは前記左後インナチューブの一方の底面に取り付けられており、
    前記左閉塞部品の外径が、前記左前インナチューブまたは前記左後インナチューブの一方の外径よりも小さい、請求項1または2に記載の車両。
  4. 前記右前オイル室および前記右後オイル室の一方の前記開口が前記右閉塞部材で閉塞されており、
    前記右前オイル室および前記右後オイル室の他方の前記開口が、前記右インナ連結要素に設けられた右第一支持部で閉塞されており、
    前記右第一支持部は、前記右前オイル室および前記右後オイル室の他方の前記開口が設けられた前記右前インナチューブまたは前記右後インナチューブの他方の外周部に形成された右方雄ねじとねじ嵌合する右方雌ねじと、前記右前オイル室および前記右後オイル室の他方の前記開口を閉塞する底部とを有し、
    前記左前オイル室および前記左後オイル室の一方の前記開口が前記左閉塞部材で閉塞されており、
    前記左前オイル室および前記左後オイル室の他方の前記開口が、前記左インナ連結要素に設けられた左第一支持部で閉塞されており、
    前記左第一支持部は、前記左前オイル室および前記左後オイル室の他方の前記開口が設けられた前記左前インナチューブまたは前記左後インナチューブの他方の外周部に形成された左方雄ねじとねじ嵌合する左方雌ねじと、前記左前オイル室および前記左後オイル室の他方の前記開口を閉塞する底部とを有する、請求項1または2に記載の車両。
  5. 前記右閉塞部品で閉塞された前記開口が、前記開口の周囲の前記右インナ連結要素の下縁より下方に設けられており、
    前記左閉塞部品で閉塞された前記開口が、前記開口の周囲の前記左インナ連結要素の下縁より下方に設けられている、請求項1に記載の車両。
  6. 前記右インナ連結要素は、前記右伸縮軸線方向に延びるスリットによって区分される右第一部と右第二部とを有し、前記右第一部と前記右第二部とで、前記右前インナチューブまたは前記右後インナチューブの他方を挟み込んで支持する右第二支持部を有し、
    前記左インナ連結要素は、前記左伸縮軸線方向に延びるスリットによって区分される左第一部と左第二部とを有し、前記左第一部と前記左第二部とで、前記左前インナチューブまたは前記左後インナチューブの他方を挟み込んで支持する左第二支持部を有する、請求項4に記載の車両。
  7. 前記右車軸線方向から見て、前記右車軸部材が前記右前インナチューブの後縁と前記右後インナチューブの前縁の間に位置し、
    前記左車軸線方向から見て、前記左車軸部材が前記左前インナチューブの後縁と前記左後インナチューブの前縁の間に位置している、請求項1に記載の車両。
  8. 前記右前輪と共に回転する右ブレーキディスクと、前記右緩衝装置に支持されて前記右ブレーキディスクに接触して前記右前輪に制動力を付与可能な右ブレーキキャリパを有する右ブレーキ装置を有し、
    前記右ブレーキキャリパが取り付けられる右キャリパ支持要素と、前記右アクスル支持要素と、前記右インナ連結要素が一体であり、
    前記左前輪と共に回転する左ブレーキディスクと、前記左緩衝装置に支持されて前記左ブレーキディスクに接触して前記左前輪に制動力を付与可能な左ブレーキキャリパを有する左ブレーキ装置を有し、
    前記左ブレーキキャリパが取り付けられる左キャリパ支持要素と、前記左アクスル支持要素と、前記左インナ連結要素が一体である、請求項1に記載の車両。
  9. 前記右ブレーキキャリパと前記右キャリパ支持要素は、前記右車軸線方向と交差する方向に延びる右キャリパ締結部品により連結されており、
    前記左ブレーキキャリパと前記左キャリパ支持要素は、前記左車軸線方向と交差する方向に延びるキャリパ締結部品により連結されている、請求項8に記載の車両。
  10. 前記リンク機構は、前記右緩衝装置を前記車体フレームの上下方向に延びる右操舵軸線回りに回動可能に支持し、前記左緩衝装置を前記右操舵軸線と平行な左操舵軸線回りに回動可能に支持し、
    前記右車軸線方向から見て、前記右後テレスコピック要素の前縁が前記右前テレスコピック要素の後縁よりも前記右操舵軸線に近く、
    前記左車軸線方向から見て、前記左後テレスコピック要素の前縁が前記左前テレスコピック要素の後縁よりも前記左操舵軸線に近く、
    前記右緩衝装置の上部に対する前記右前輪の相対変位を緩衝するダンパ要素およびバネ要素が、前記右後テレスコピック要素に設けられ、かつ、前記右前テレスコピック要素に設けられておらず、
    前記左緩衝装置の上部に対する前記左前輪の相対変位を緩衝するダンパ要素およびバネ要素が、前記左後テレスコピック要素に設けられ、かつ、前記左前テレスコピック要素に設けられていない、請求項1に記載の車両。
  11. 前記右前インナチューブと前記右後インナチューブとにそれぞれ別体の前記右閉塞部品が設けられ、
    前記右インナ連結要素は、前記右前インナチューブと前記右後インナチューブとにそれぞれ設けられた前記右閉塞部品同士に連結されており、
    前記左前インナチューブと前記左後インナチューブとにそれぞれ別体の前記左閉塞部品が設けられ、
    前記左インナ連結要素は、前記左前インナチューブと前記左後インナチューブとにそれぞれ設けられた前記左閉塞部品同士に連結されている、請求項1に記載の車両。
  12. 前記右前インナチューブと前記右後インナチューブとにそれぞれ設けられた前記右閉塞部品には、同じ軸線上に設けられ、前記右前インナチューブと前記右後インナチューブの並ぶ方向と交差する方向に延びる右連結穴部を有する右ボス部が設けられ、
    前記右インナ連結要素は、前記右前インナチューブと前記右後インナチューブとにそれぞれ設けられた前記右閉塞部品の前記右ボス部の前記右連結穴部に挿入され、
    前記左前インナチューブと前記左後インナチューブとにそれぞれ設けられた前記左閉塞部品には、同じ軸線上に設けられ、前記左前インナチューブと前記左後インナチューブの並ぶ方向と交差する方向に延びる左連結穴部を有する左ボス部が設けられ、
    前記左インナ連結要素は、前記左前インナチューブと前記左後インナチューブとにそれぞれ設けられた前記左閉塞部品の前記左ボス部の前記左連結穴部に挿入されている、請求項11に記載の車両。
  13. 前記右連結穴部が、前記右前インナチューブと前記右後インナチューブの間に設けられ、
    前記左連結穴部が、前記左前インナチューブと前記左後インナチューブの間に設けられている、請求項12に記載の車両。
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