JP6778087B2 - 孔壁面形状計測装置 - Google Patents
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こうした孔壁の内面形状を計測可能な計測装置として、プローブの先端に、環状ビームをリング状に反射させる円錐ミラーを備え、円錐ミラーによるリング状の反射光を孔壁の内面に照射してカメラで撮像し、孔壁面の画像を解析する計測装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、プローブが細孔の形状に応じて変形できれば、壁面に凹凸や湾曲がある不整形な細孔であってもプローブを細孔の奥に挿入可能になるので、本発明者らはその改良に取り組んだ。
細孔内に挿入可能な可撓性を有する支持部と、
前記支持部の先端に取り付けられた加速度センサーと、
前記加速度センサー側を撮像可能な向きに前記支持部に取り付けられた撮像部と、
前記加速度センサーと前記撮像部の間に位置するように前記支持部に取り付けられ、前記細孔の孔壁内面を照らすリング状の光を照射する照射部と、
前記リング状の光で照らされた前記孔壁内面を前記撮像部が撮像した画像情報と、その撮像時に前記加速度センサーが検出した前記細孔内の位置情報とを対応付け、前記細孔の孔壁面形状の画像情報を作成する孔壁面画像情報作成手段と、
を備え、
前記照射部は、前記加速度センサーと前記撮像部の間での配置を切り替え可能に取り付けられているようにした。
そして、この孔壁面形状計測装置の支持部は可撓性を有しており、撮像部や照射部を細孔に挿入した際、支持部が細孔の形状に応じて弾性変形するので、真っ直ぐな細孔であっても不整形な細孔であっても好適に孔壁の内面形状を計測することができる。
また、この孔壁面形状計測装置は、支持部の先端に加速度センサーが取り付けられているので、細孔内に挿入した支持部の先端が細孔の壁面に接触したり、細孔の奥に突き当たったりしても、照射部や撮像部が損傷することはないので、孔壁の内面形状の計測を好適に行うことができる。
また、照射部の配置が切り替え可能であれば、撮像部に対する照射部の距離を調整して、照射部がリング状の光で細孔の孔壁内面を照らした箇所に、撮像部の焦点を合わせる調整を行うことができる。
前記照射部は、円錐ミラーと、前記円錐ミラーの頂点に向けて光を出射する光源部とを有するようにする。
また、光源部が出射する光の直径を調整することで、リング状の光の幅を切り替えて、細孔の孔壁内面を照らす範囲を調整することができる。例えば、光源部が出射する光の直径を太くするほど、リング状の光の幅を太くし、細孔の孔壁内面を照らす範囲を広くすることができる。
前記円錐ミラーは前記撮像部寄りの位置にあり、前記光源部は前記加速度センサー寄りの位置にあり、前記光源部が出射した光の一部が前記撮像部側を照らすようにする。
光源部が出射した光の一部が撮像部側を照らしていれば、その光が当たった円錐ミラーを撮像部で撮像することができる。
例えば、撮像部が撮像した画像を解析するなどすれば、画角内の円錐ミラーのサイズに基づいて撮像部と円錐ミラー(照射部)との距離を算出することができる。
前記円錐ミラーと前記光源部はそれぞれ、前記加速度センサーと前記撮像部の間での配置を切り替え可能に前記支持部に取り付けられているようにする。
こうすることで、撮像部と円錐ミラーの距離、撮像部と光源部の距離、円錐ミラーと光源部の距離を調整することができる。
照射部30は、円錐ミラー31と、円錐ミラー31の頂点に向けて光を出射する光源部32を有している。
また、孔壁面形状計測装置100は、例えば、図2に示すように、加速度センサー10と、撮像部20と、照射部30の光源部32と、操作部40と、記憶部50と、表示部60と、上記各部を統括制御する制御部70を備えている。
なお、加速度センサー10と撮像部20と照射部30の光源部32は、プローブ100aに備えられ、操作部40と記憶部50と表示部60と制御部70は、ケーブルを介してプローブ100aに繋がれているパソコン(PC)に備えられている。
この支持部1は、4つの略円管状のホルダー1aを支持しており、各ホルダー1aの管内に、加速度センサー10、光源部32、円錐ミラー31、撮像部20が、それぞれネジ止めされて固定されている。各ホルダー1aには、例えば、3方向からネジNが管内に向けて螺入されており、3つのネジNによって各部がホルダー1aに固定されている。
この支持部1が可撓性を有しているので、真っ直ぐな細孔H内にも、不整形な細孔H内にもプローブ100aを挿入することができる。
照射部30の円錐ミラー31は、円錐状の反射面を有している反射部材である。
プローブ100aにおいて、円錐ミラー31は撮像部20寄りの位置にあり、光源部32は加速度センサー10寄りの位置にあるように取り付けられている。
そして、円錐ミラー31の頂点を含む反射面に、光源部32が出射した直径2mmのレーザー光を当てると、図1(b)、図3(a)に示すように、円錐ミラー31は約1mm幅のリング状の光を反射して、細孔Hの孔壁内面を照らすことができる。
つまり、光源部32が出射する光の直径を調整することで、円錐ミラー31が反射するリング状の光の幅を切り替えて、細孔Hの孔壁内面を照らす範囲を調整することができる。
そして、撮像部20に対する円錐ミラー31と光源部32の距離を調整することで、撮像部20の焦点を、照射部30(円錐ミラー31及び光源部32)がリング状の光で細孔Hの孔壁内面を照らした箇所に合わせる調整を行うことができる。
そして、撮像部20が、その隙間から漏れた光を画像として取り込むようにすれば、撮像部20の光軸のずれに関する判断基準として、その光の画像を画像処理に用いることができる。例えば、隙間から漏れた光の画像が正円状であれば、撮像部20の光軸は円錐ミラー31に対しずれのない適正な向きであると判断でき、隙間から漏れた光の画像が楕円状であれば、撮像部20の光軸は円錐ミラー31に対し斜めにずれていると判断できる。
また、撮像部20が、その隙間から漏れた光が当たった照射部30(円錐ミラー31)を撮像して画像として取り込むようにすれば、画角内の照射部30(円錐ミラー31)のサイズに基づき、撮像部20と照射部30(円錐ミラー31)との距離を算出する基準にすることができる。
記憶部50は、例えば、半導体メモリーであり、撮像部20が撮像した細孔Hの孔壁内面の画像情報のデータや、後述する制御部70(孔壁面画像情報作成手段)が作成した細孔Hの孔壁面形状の画像情報のデータを記憶する。
表示部60は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro Luminescence)素子を用いたFPD(Flat Panel Display)などである。この表示部60には、細孔Hの孔壁内面の画像情報や、細孔Hの孔壁面形状の画像情報や、画像解析の結果などが表示される。
例えば、制御部70は、撮像部20が撮像した細孔Hの孔壁内面の画像情報と、加速度センサー10が検出した細孔H内の位置情報とを対応付け、細孔Hの孔壁面形状の画像情報を作成する。
具体的に、制御部70は、照射部30によるリング状の光で照らされた細孔Hの孔壁内面を撮像部20が撮像した画像情報と、その撮像時に加速度センサー10が検出した細孔H内の位置情報とを対応付け、細孔Hの孔壁面形状の画像情報を作成する孔壁面画像情報作成手段として機能する。
また、この撮像過程でのプローブ100aの動きを加速度センサー10が検知することで、細孔H内に挿入したプローブ100aの位置情報を検出する。
そして、孔壁面画像情報作成手段として機能する制御部70が、撮像部20が撮像した細孔Hの孔壁内面の画像情報と、加速度センサー10が検出した細孔H内の位置情報とを対応付け、細孔Hの孔壁面形状の画像情報を作成し、記憶部50に記憶する。
なお、プローブ100aを細孔H内に挿入する計測を複数回行って、複数の画像情報を取得し、その複数の画像情報に画像解析を施すなどして、各画像情報を補うようにすることが好ましい。
そして、この孔壁面形状計測装置100の支持部1は可撓性を有しており、撮像部20や照射部30を細孔Hに挿入した際、支持部1が細孔Hの形状に応じて弾性変形するので、真っ直ぐな細孔Hであっても、凹凸があったり湾曲したりするような不整形な細孔Hであっても好適に孔壁の内面形状を計測することができる。
また、この孔壁面形状計測装置100のプローブ100aの先端には加速度センサー10が取り付けられているので、プローブ100aを細孔Hの壁面に接触させたり、細孔Hの奥に突き当てたりしてしまっても、照射部30(円錐ミラー31及び光源部32)や撮像部20が損傷することはないので、孔壁の内面形状の計測を好適に行うことができる。
また、この孔壁面形状計測装置100では、支持部1に取り付けた円錐ミラー31と光源部32の位置を調整することが可能であり、撮像部20の焦点を、照射部30(円錐ミラー31及び光源部32)がリング状の光で細孔Hの孔壁内面を照らした箇所に合わせる調整を行うことができるので、孔壁の内面形状の計測を精度よく行うことができる。
例えば、図4に示すように、孔壁面形状計測装置100のプローブ100aにおいて、加速度センサー10と撮像部20の間に取り付けられる照射部30用の略円管状のホルダー1aとして、周方向の全周に亘って内周面から外周面に通じるスリットSが形成されたものを用い、そのホルダー1aの管内にLEDなどの光源部を配設した照射部30を備えた構成の装置であってもよい。
このような照射部30を備えた孔壁面形状計測装置100であっても、照射部30が出射したリング状の光で照らした細孔Hの孔壁内面を撮像部20で撮像することができ、細孔Hの孔壁面形状の画像情報を取得できる。
また、細孔H内にプローブ100aをスムーズに挿入することを可能にするように、ホルダー1aの周面にガイド部材を取り付けるようにしてもよい。
1a ホルダー
10 加速度センサー
20 撮像部
30 照射部
31 円錐ミラー
32 光源部
40 操作部
50 記憶部
60 表示部
70 制御部(孔壁面画像情報作成手段)
100 孔壁面形状計測装置
100a プローブ
H 細孔
N ネジ
S スリット
Claims (4)
- 細孔内に挿入可能な可撓性を有する支持部と、
前記支持部の先端に取り付けられた加速度センサーと、
前記加速度センサー側を撮像可能な向きに前記支持部に取り付けられた撮像部と、
前記加速度センサーと前記撮像部の間に位置するように前記支持部に取り付けられ、前記細孔の孔壁内面を照らすリング状の光を照射する照射部と、
前記リング状の光で照らされた前記孔壁内面を前記撮像部が撮像した画像情報と、その撮像時に前記加速度センサーが検出した前記細孔内の位置情報とを対応付け、前記細孔の孔壁面形状の画像情報を作成する孔壁面画像情報作成手段と、
を備え、
前記照射部は、前記加速度センサーと前記撮像部の間での配置を切り替え可能に取り付けられていることを特徴とする孔壁面形状計測装置。 - 前記照射部は、円錐ミラーと、前記円錐ミラーに向けて光を出射する光源部とを有することを特徴とする請求項1に記載の孔壁面形状計測装置。
- 前記円錐ミラーは前記撮像部寄りの位置にあり、前記光源部は前記加速度センサー寄りの位置にあり、
前記光源部が出射した光の一部が前記撮像部側を照らすことを特徴とする請求項2に記載の孔壁面形状計測装置。 - 前記円錐ミラーと前記光源部はそれぞれ、前記加速度センサーと前記撮像部の間での配置を切り替え可能に前記支持部に取り付けられていることを特徴とする請求項2又は3に記載の孔壁面形状計測装置。
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