JP6777524B2 - 送電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、送電装置に関し、詳しくは、受電装置に非接触で電力を送電する送電装置に関する。
従来、この種の送電装置としては、インバータからの交流電力の高周波ノイズを除去するフィルタのインダクタに並列接続されるようスイッチを取り付けたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。インバータは、一般的に、図21に示されるように、4つのスイッチング素子Q91〜Q94と、このスイッチング素子Q91〜Q94に逆方向に並列接続された4つのダイオードD91〜D94とにより構成される。スイッチング素子Q91〜Q94は、それぞれ正極母線と負極母線とに対してソース側とシンク側になるよう2個ずつペアで配置されており、対となるスイッチング素子同士の接続点の各々に送電用コイルの両端子が接続される。
このインバータのスイッチング素子Q91〜Q94は、通常パルス幅変調(PWM:pulse width modulation)制御によりスイッチングされるが、この場合、PWM制御による交番電圧に対して電流の位相が進む(進角する)場合がある。図22にスイッチング素子Q91〜Q94のオンオフ状態とインバータの出力電圧,電流の状態との関係の一例を示す。図の「インバータ出力電圧,電流」において、実線の折れ線は出力電圧を示し、実線のサインカーブは電圧位相に対して電流位相が進角しているときの電流を示している。いま、スイッチング素子Q91がオフの状態からオンの状態に移行するとき(インバータのターンオン時)を考える。スイッチング素子Q91がオフの状態の時間T1では、インバータ出力電圧は値0であるが、電流は位相が進んでいるから正の値となる。このとき、電流は、図23(a)に示すように、送電用コイル側の下の電力ラインからオン状態のスイッチング素子Q94,オン状態のスイッチング素子Q92およびダイオードD92,送電用コイル側の上の電力ラインの順に流れる。スイッチング素子Q91をオン(インバータをターンオン)した直後の時間T2では、インバータ出力電圧は正の値となり、電流は正の値を保持している。このとき、電流は、図23(b)に示すように、正極母線(上側の母線)からオン状態のスイッチング素子Q91を介して送電用コイル側の上の電力ラインに流れると共に、送電用コイル側の下の電力ラインからオン状態のスイッチング素子Q94を介して負極母線(下側の母線)に流れる。ダイオードD92には、スイッチング素子Q91をオフ状態の時間T1では順バイアスが与えられており、スイッチング素子Q91がオンした直後の時間T2では逆バイアスが与えられることになる。このため、ダイオードのリカバリ特性により、ダイオードD92には図23(b)の太矢印に示すようにリカバリ電流が流れる。このリカバリ電流は短絡電流であるため、送電装置の異常発熱や故障の要因となる場合が生じる。
上述の装置では、インバータと送電用コイルとの間に、図24に示すように、4つのインダクタL91〜L94と、2つのコンデンサC91,C92と、インダクタL92に並列接続されたスイッチSWと、を備えるフィルタを配置し、送電用コイルと受電用コイルの結合係数が大きいときにはスイッチSWをオフとし、結合係数が小さいときにはスイッチSWをオンとする。これにより、インバータからの出力電流の位相を出力電圧に対して適当に遅角させ、電流位相が進角することにより、ダイオードにリカバリ電流(短絡電流)が流れ、これに起因する送電装置の異常発熱や故障などを抑制している。
特開2016−111903号公報
しかしながら、上述の送電装置では、単なるスイッチのオンオフの2値切り替えであるため、製造バラツキや、温度特性、経年劣化などに起因してシステム定数が変化したり、フィルタの構成に起因するシステム入出力特性の変化に対してロバスト性が低いものとなっている。また、送電用コイルと受電用コイルの結合係数の変動や、入力電圧の変動、出力電圧の変動などの過渡変動時には、制御性が悪く、迅速に応答することができないため、ダイオードにリカバリ電流が流れてしまう場合も生じる。さらに、高周波ノイズを除去するフィルタのインダクタンスを切り替えるから、フィルタ特性が変化し、十分に高周波ノイズを除去できなくなってしまう。
本発明の送電装置は、インバータのダイオードに流れ得るリカバリ電流をより適正に抑制することを主目的とする。
本発明の送電装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の送電装置は、
外部電源起因の直流電力を交流電力に変換するインバータと、
前記交流電力を非接触で受電装置の受電部に送電する送電部と、
前記インバータと前記送電部との間に取り付けられて前記交流電力の電流または電圧の位相を調整する位相調整フィルタと、
前記インバータと前記位相調整フィルタとを制御する制御装置と、
を備える送電装置であって、
前記インバータは、
前記直流電力の正極ラインと第1出力端子とに接続された第1スイッチング素子と、前記第1出力端子と前記直流電力の負極ラインとに接続された第2スイッチング素子と、前記正極ラインと第2出力端子とに接続された第3スイッチング素子と、前記第2出力端子と前記負極ラインとに接続された第4スイッチング素子と、前記第1ないし第4スイッチング素子の各々に対して並列に逆方向に接続された第1ないし第4ダイオードと、を有し、
基準クロックに同期して半周期毎に前記第1スイッチング素子をオンオフすると共に前記第2スイッチング素子をオフオンする第1スイッチングと、前記第1スイッチングに対してデューティに応じたデューティ用位相だけ早く前記第3スイッチング素子をオフオンすると共に前記第4スイッチング素子をオンオフする第2スイッチングと、を実行することにより、前記直流電力を前記第1出力端子および前記第2出力端子に前記デューティに応じた前記交流電力として出力するものであり、
前記位相調整フィルタは、スイッチング素子とインダクタとを有し、前記スイッチング素子を前記基準クロックの半周期毎のオンオフする第3スイッチングの前記第1スイッチングに対する調整用位相の変更によるリアクタンスの変更によって前記交流電力の電流または電圧の位相を調整するものであり、
前記制御装置は、前記第1ないし第4ダイオードのいずれにもリカバリ電流が流れないように前記調整用位相を制御するものである、
ことを要旨とする。
この本発明の送電装置では、外部電源起因の直流電力を交流電力に変換するインバータと交流電力を非接触で受電装置の受電部に送電する送電部との間に、交流電力の電流または電圧の位相を調整する位相調整フィルタを設ける。インバータとしては、図21に例示した背景技術のインバータと同様に、直流電力の正極ラインと第1出力端子とに接続された第1スイッチング素子と、第1出力端子と前記直流電力の負極ラインとに接続された第2スイッチング素子と、正極ラインと第2出力端子とに接続された第3スイッチング素子と、第2出力端子と負極ラインとに接続された第4スイッチング素子と、第1ないし第4スイッチング素子の各々に対して並列に逆方向に接続された第1ないし第4ダイオードと、を有する。そして、インバータに対して、基準クロックに同期して半周期毎に第1スイッチング素子をオンオフすると共に第2スイッチング素子をオフオンする第1スイッチングと、第1スイッチングに対してデューティに応じたデューティ用位相だけ早く第3スイッチング素子をオフオンすると共に第4スイッチング素子をオンオフする第2スイッチングと、を実行することにより、直流電力を第1出力端子および第2出力端子にデューティに応じた交流電力として出力する。位相調整フィルタとしては、スイッチング素子とインダクタとを有する。位相調整フィルタは、スイッチング素子を基準クロックの半周期毎のオンオフする第3スイッチングの第1スイッチングに対する位相(調整用位相)を変更することにより位相調整フィルタのリアクタンスを変更し、これにより、交流電力の電流或いは電圧の位相を調整することができる。このため、第1ないし第4ダイオードのいずれにもリカバリ電流が流れないように調整用位相を制御することにより、インバータの第1ないし第4ダイオードのいずれかに流れ得るリカバリ電流をより適正に抑制することができる。基準クロックに同期した第1スイッチングに対する第3スイッチングの位相(調整用位相)を微少量ずつ変更して位相調整フィルタのリアクタンスを微少量ずつ変更し、交流電力の電流または電圧の位相を微少量ずつ調整することができるから、システムのロバスト性を向上させることができると共に、過渡変動に対しても迅速な対応を行なうことができる。
こうした本発明の送電装置において、前記位相調整フィルタは、前記第1出力端子と前記第2出力端子との間に接続された可変リアクタンスとして機能するものであるとしてもよい。こうすれば、調整用位相の変更による位相調整フィルタのリアクタンスの変更によって交流電力の電流の位相を調整してリカバリ電流が流れるのを抑制することができる。
この場合、前記位相調整フィルタは、前記第1出力端子と前記第2出力端子との間に第5スイッチング素子と前記インダクタと第6スイッチング素子とがこの順に直列に接続されており、前記第5スイッチング素子に並列に且つ前記第1出力端子から前記第2出力端子への向きに対して逆方向に接続された第5ダイオードと、前記第6スイッチング素子に並列に且つ前記第1出力端子から第2出力端子への向きに対して順方向に接続された第6ダイオードとを有するものであり、前記第3スイッチングは、前記基準クロックの半周期毎に前記第5スイッチング素子をオフオンすると共に前記第6スイッチング素子をオンオフするものであるものとしてもよい。こうすれば、基準クロックに同期した第1スイッチングに対する第3スイッチングの位相(調整用位相)を微少量ずつ変更して位相調整フィルタのリアクタンスを微少量ずつ変更し、交流電力の電流の位相を微少量ずつ調整してリカバリ電流が流れないようにすることができる。
更にこの場合、前記制御装置は、前記インバータのターンオン時の電流値が前記リカバリ電流が流れないように設定した電流指令値になるように又は前記インバータのターンオン時の電圧と電流の位相差が前記リカバリ電流が流れないように設定した位相差指令値になるように前記調整用位相を変更するものであるものとしてもよい。この場合、前記調整用位相は、前記デューティ用位相の1/2の位相量とシフト量との和の位相量であり、前記制御装置は、前記シフト量を変更することにより前記調整用位相を変更し、前記第1スイッチングに対して前記デューティ用位相の1/2の位相量だけ早いタイミングに更に前記シフト量だけ早いタイミングで前記第3スイッチングを実行するものであるものとしてもよい。こうすれば、デューティの変化に対して迅速に対応することができる。
また、本発明の送電装置において、前記位相調整フィルタは、前記第1出力端子に直列に接続された可変リアクタンスとして機能するものであるものとしてもよい。こうすれば、調整用位相の変更による位相調整フィルタのリアクタンスの変更によって交流電力の電圧の位相を調整してリカバリ電流が流れるのを抑制することができる。
この場合、前記位相調整フィルタは、前記第1出力端子に第5スイッチング素子と第6スイッチング素子と前記インダクタとがこの順に直列に接続されており、前記第5スイッチング素子に並列に且つ前記第1出力端子から前記送電部への向きに対して逆方向に接続された第5ダイオードと、前記第6スイッチング素子に並列に且つ前記第1出力端子から前記送電部への向きに対して順方向に接続された第6ダイオードと、前記第1出力端子に接続されると共に前記インダクタと前記第6スイッチング素子との接続点に接続されたコンデンサと、を有するものであり、前記第3スイッチングは、前記基準クロックの半周期毎に前記第5スイッチング素子をオフオンすると共に前記第6スイッチング素子をオンオフするものであるものとしてもよい。こうすれば、基準クロックに同期した第1スイッチングに対する第3スイッチングの位相(調整用位相)を微少量ずつ変更して位相調整フィルタのリアクタンスを微少量ずつ変更し、交流電力の電圧の位相を微少量ずつ調整してリカバリ電流が流れないようにすることができる。
更にこの場合、前記制御装置は、前記インバータのターンオン時の電流値が前記リカバリ電流が流れないように設定した電流指令値になるように又は前記インバータのターンオン時の電圧と電流の位相差が前記リカバリ電流が流れないように設定した位相差指令値になるように前記調整用位相を変更するものであるものとしてもよい。この場合、前記調整用位相は、前記基準クロックから前記インバータの出力電圧と出力電流との位相差とシフト量との和であり、前記制御装置は、前記シフト量を変更することにより前記調整用位相を変更し、前記第1スイッチングに対して前記位相差だけ早いタイミングに更に前記シフト量だけ早いタイミングで前記第3スイッチングを実行するものであるものとしてもよい。こうすれば、インバータの出力電圧と出力電流との位相差の変化に対して迅速に対応することができる。
第1実施例の送電装置130を備える非接触送受電システム10の構成の概略を示す構成図である。 第1実施例の送電装置130を備える非接触送受電システム10の構成の概略を示す構成図である。 インバータ142と位相調整フィルタ144の構成の一例を示す構成図である。 位相調整フィルタ144の等価回路の一例を示す構成図である。 実施例の送電装置130の送電ECU170により実行される制御ブロックの一例を示す説明図である。 制御ブロックを実行したときのスイッチング素子Q1〜Q6のスイッチング状態とフィルタ出力電圧V1,フィルタ出力電流I1,リアクトル電流Ic,インバータ出力電流Iinvの時間変化を示す説明図である。 インバータ142をターンオンする前におけるインバータ142および位相調整フィルタ144における電流の流れを示す説明図である。 デッドタイムにおけるインバータ142および位相調整フィルタ144における電流の流れを示す説明図である。 インバータ142をターンオンした後のインバータ142および位相調整フィルタ144における電流の流れを示す説明図である。 インバータ出力電圧Vinv(フィルタ出力電圧V1)に対するインバータ出力電流Iinvとフィルタ出力電流I1とリアクトル電流Icの位相の一例を示す説明図である。 変形例の制御ブロックの一例を示す説明図である。 第2実施例の送電装置30Bが備えるインバータ142および位相調整フィルタ144Bの構成の概略を示す構成図である。 位相調整フィルタ144Bの等価回路の一例を示す構成図である。 第2実施例の送電装置130Bの送電ECU170により実行される制御ブロックの一例を示す説明図である。 制御ブロックを実行したときのスイッチング素子Q1〜Q4,Q5B,Q6Bのスイッチング状態とインバータ出力電圧Vinv,インバータ出力電流Iinv,コンデンサ電圧Vcc,フィルタ出力電圧V1の時間変化を示す説明図である。 インバータ142をターンオンする前におけるインバータ142および位相調整フィルタ144Bにおける電流の流れを示す説明図である。 デッドタイムにおけるインバータ142および位相調整フィルタ144Bにおける電流の流れを示す説明図である。 インバータ142をターンオンした後のインバータ142および位相調整フィルタ144Bにおける電流の流れを示す説明図である。 インバータ出力電流Iinv(フィルタ出力電流I1)に対するインバータ出力電圧Vinvと可変リアクタンスLXBの端子間電圧Vcとフィルタ出力電圧V1の位相の一例を示す説明図である。 変形例の制御ブロックの一例を示す説明図である。 従来例のインバータの構成の一例を示す構成図である。 従来例のインバータのスイッチング素子Q91〜Q94のオンオフ状態とインバータ出力電圧・電流の時間変化の一例を示す説明図である。 図22の時間T1,T2のときにインバータに流れる電流を示す説明図である。 従来例のフィルタの構成の概略を示す構成図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1および図2は本発明の第1実施例の送電装置130を備える非接触送受電システム10の構成の概略を示す構成図である。実施例の非接触送受電システム10は、図1,図2に示すように、駐車場などに設置された送電装置130と、送電装置130から非接触で受電可能な受電装置30とを搭載する自動車20と、を備える。
送電装置130は、家庭用電源(例えば200V,50Hzなど)などの交流電源190に接続される送電ユニット131と、送電ユニット131を制御する送電用電子制御ユニット(以下、「送電ECU」という)170と、を備える。また、送電装置130は、送電ECU170と通信すると共に自動車20の通信ユニット80(後述)と無線通信を行なう通信ユニット180と、を備える。
送電ユニット131は、AC/DCコンバータ140と、インバータ142と、位相調整フィルタ144と、ノイズ除去フィルタ146と、送電用共振回路132と、を備える。AC/DCコンバータ140は、交流電源190からの交流電力を任意の電圧の直流電力に変換する周知のDC/DCコンバータとして構成されている。
図3にインバータ142と位相調整フィルタ144の構成の一例を示す。インバータ142は、図3に例示するように、4つのスイッチング素子Q1〜Q4と、このスイッチング素子Q1〜Q4に逆方向に並列接続された4つのダイオードD1〜D4と、平滑コンデンサCとにより構成されている。4つのスイッチング素子Q1〜Q4としては、例えばMOSFET(電界効果トランジスタの一種:metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)を用いることができる。なお、スイッチング素子Q1〜Q4は、それぞれ正極母線と負極母線とに対してソース側とシンク側になるよう2個ずつペアで配置されており、対となるスイッチング素子同士の接続点に接続された第1出力端子142aおよび第2出力端子142bが送電用コイルの両端子に接続された第1ライン143aおよび第2ライン143bに接続されている。インバータ142は、スイッチング素子Q1〜Q4をスイッチング制御するパルス幅変調(PWM:pulse width modulation)制御により、AC/DCコンバータ140からの直流電力を所望の周波数の交流電力に変換する。スイッチング素子Q1〜Q4のスイッチングは以下のように行なわれる。スイッチング素子Q1は、基準クロックの立ち上がり時にオンとされ、基準クロックの立ち下がり時にオフとされる。スイッチング素子Q2は、スイッチング素子Q1を反転した動作、即ち、基準クロックの立ち上がり時にオフ(スイッチング素子Q1をオン)とされ、基準クロックの立ち下がり時にオン(スイッチング素子Q1をオフ)とされる。以下、このスイッチング素子Q1,Q2のスイッチングを第1スイッチングと称する。スイッチング素子Q3は、直流電力の交流電力への変換の際のデューティαを用いると、第1スイッチングにおけるスイッチング素子Q1をオンするタイミング(基準クロックの立ち上がり時)よりデューティαだけ早いタイミングでオフとされ、スイッチング素子Q1をオフするタイミング(基準クロックの立ち下がり時)よりデューティαだけ早いタイミングでオンとされる。スイッチング素子Q4は、スイッチング素子Q3を反転した動作、即ち、第1スイッチングにおけるスイッチング素子Q1をオンするタイミング(基準クロックの立ち上がり時)よりデューティαだけ早いタイミングでオンとされ、スイッチング素子Q1をオフするタイミング(基準クロックの立ち下がり時)よりデューティαだけ早いタイミングでオフとされる。以下、このスイッチング素子Q3,Q4のスイッチングを第2スイッチングと称する。即ち、スイッチング素子Q1は、基準クロックに同期して半周期毎にオンオフし、スイッチング素子Q2は、基準クロックに同期して半周期毎にオフオンする。スイッチング素子Q3は、基準クロックに同期して半周期毎に第1スイッチングに対してデューティαだけ早いタイミングでオフオンし、スイッチング素子Q4は、基準クロックに同期して半周期毎に第1スイッチングに対してデューティαだけ早いタイミングでオンオフする。そして、デューティαを変更することにより、直流電力から交流電力に変換される電力量を調整する。なお、以下では、第1スイッチングにおいてスイッチング素子Q1をオンするタイミングをインバータ142をターンオンするタイミングと称する。
位相調整フィルタ144は、図3に例示するように、2つのスイッチング素子Q5,Q6と、2つのダイオードD5,D6と、1つのインダクタLと、を備える。スイッチング素子Q5,インダクタL,スイッチング素子Q6は、この順に第1ライン143aと第2ライン143bとの間に直列に接続されている。ダイオードD5は、スイッチング素子Q5に並列に第1ライン143aから第2ライン143bへの方向に対して逆方向となるように接続されており、ダイオードD6は、スイッチング素子Q6に並列に第1ライン143aから第2ライン143bへの方向に対して順方向となるように接続されている。位相調整フィルタ144は、スイッチング素子Q5,Q6をスイッチング制御することにより、フィルタにおけるリアクタンスを可変とする。従って、位相調整フィルタ144は、図4に示すように、第1ライン143aと第2ライン143bとの間に取り付けられた可変リアクタンスLXと等価となる。図4には、インバータ142から位相調整フィルタ144に出力されるインバータ出力電流Iinvやインバータ出力電圧Vinv,位相調整フィルタ144から送電用共振回路132に出力されるフィルタ出力電流I1やフィルタ出力電圧V1,リアクタンスLに流れる電流Icについても示した。なお、実施例では、回路図からインバータ出力電圧Vinvとフィルタ出力電圧V1とは同一となる。
位相調整フィルタ144では、スイッチング素子Q5は、第1スイッチングにおいてスイッチング素子Q1をオンするタイミング(インバータ142をターンオンするタイミング)より調整用位相Δだけ早いタイミングでオフされ、スイッチング素子Q1をオフするタイミングより調整用位相Δだけ早いタイミングでオンされる。スイッチング素子Q6は、スイッチング素子Q5を反転した動作、即ち、第1スイッチングにおけるスイッチング素子Q1をオンするタイミング(インバータ142をターンオンするタイミング)より調整用位相Δだけ早いタイミングでオンされ、スイッチング素子Q1をオフするタイミングより調整用位相Δだけ早いタイミングでオフされる。即ち、スイッチング素子Q5は、基準クロックに同期して半周期毎に第1スイッチングより調整用位相Δだけ早いタイミングでオフオンされ、スイッチング素子Q6は、基準クロックに同期して半周期毎に第1スイッチングより調整用位相Δだけ早いタイミングでオンオフされる。こうしたスイッチング素子Q5,Q6のスイッチングを第3スイッチングと称する。調整用位相Δについては、後述する。
ノイズ除去フィルタ146は、図24におけるスイッチSWを有しない構成、即ち、第1フィルタ(インダクタL91,L92,コンデンサC91)と第2フィルタ(インダクタL93,L94,コンデンサC92)とによる2段あるいは第1フィルタのみの1段の高周波ノイズを除去するフィルタとして構成されている。
送電用共振回路132は、例えば駐車場の床面などに設置された送電用コイル134と、送電用コイル134に直列に接続されたコンデンサ136と、を有する。この送電用共振回路132は、共振周波数が所定周波数Fset(数十〜数百kHz程度)となるように設計されている。したがって、インバータ142では、基本的には、AC/DCコンバータ140からの直流電力を所定周波数Fsetの交流電力に変換する。
送電ECU170は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。送電ECU170には、インバータ142によって変換された交流電力の電流を検出する電流センサ150からのインバータ出力電流Iinvや、位相調整フィルタ144の後段の交流電力の電流を検出する電流センサ151からのフィルタ出力電流I1が入力されている。また、送電ECU170には、位相調整フィルタ144からの交流電圧を直流電圧に変換して検出する電圧検出ユニット152からのフィルタ出力電圧V1や、ノイズ除去フィルタ146から送電用共振回路132に流れる交流電流を検出する電流センサ154からの送電用共振回路132の電流Itr,ノイズ除去フィルタ146から送電用共振回路132に印加される交流電圧を直流電圧に変換して検出する電圧検出ユニット156からのフィルタ出力電圧V1などが入力されている。なお、電圧検出ユニット152,156は、整流回路と電圧センサとを有する。また、送電ECU170からは、AC/DCコンバータ140への制御信号やインバータ142のスイッチング素子Q1〜Q4へのスイッチング制御信号、位相調整フィルタ144のスイッチング素子Q5,Q6へのスイッチング制御信号などが出力ポートを介して出力されている。
自動車20は、電気自動車として構成されており、走行用のモータ22と、モータ22を駆動するためのインバータ24と、インバータ24を介してモータ22と電力をやりとりするバッテリ26と、を備える。インバータ24とバッテリ26との間にはシステムメインリレー28が設けられている。また、自動車20は、バッテリ26に接続される受電ユニット31と、車両全体を制御する車両用電子制御ユニット(以下、「車両ECU」という)70と、車両ECU70と通信すると共に送電装置130の通信ユニット180と無線通信を行なう通信ユニット80と、を備える。
受電ユニット31は、受電用共振回路32と、フィルタ42と、整流器44と、を備える。受電用共振回路32は、例えば車体底面(フロアパネル)などに設置された受電用コイル34と、受電用コイル34に直列に接続されたコンデンサ36と、を有する。この受電用共振回路32は、共振周波数が上述の所定周波数Fset(送電用共振回路132の共振周波数)付近の周波数(理想的には所定周波数Fset)となるように設計されている。フィルタ42は、コンデンサとインダクタによる1段或いは2段の高周波ノイズを除去する周知のフィルタとして構成されており、受電用共振回路32により受電した交流電力の高周波ノイズを除去する。整流器44は、例えば、4つのダイオードを用いた周知の整流回路として構成されており、受電用共振回路32により受電しフィルタ42により高周波ノイズが除去された交流電力を直流電力に変換する。なお、受電ユニット31はリレー48によりバッテリ26から切り離すことができるようになっている。
車両ECU70は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。車両ECU70には、モータ22の駆動制御に必要なデータが入力ポートを介して入力されている。また、車両ECU70には、整流器44により整流された直流電力の電流(受電電流)Ireを検出する電流センサ50からの受電電流Ireや、この直流電力の電圧(受電電圧)Vreを検出する電圧センサ52からの受電電圧Vreなどが入力ポートを介して入力されている。車両ECU70からは、モータ22を駆動するためにインバータ24の図示しないスイッチング素子をスイッチング制御するための制御信号や、システムメインリレー28へのオンオフ信号などが出力ポートを介して出力されている。なお、車両ECU70は、バッテリ26に取り付けられた図示しない電流センサにより検出された電池電流Ibやバッテリ26に取り付けられた図示しない電圧センサにより検出された電池電圧Vbに基づいてバッテリ26の蓄電割合SOCを演算している。
次に、こうして構成された非接触送受電システム10における送電装置130の動作、特に自動車20がバッテリ26の充電のために停車して送電装置130と受電装置30とによる送受電を行なっている最中に送電装置130のインバータ142のダイオードD1〜D4のいずれにもリカバリ電流が流れないようにする際の動作について説明する。上述したように、インバータ142による直流電力の交流電力への変換の際には、インバータ142のターンオン時(スイッチング素子Q1をオンするとき)にダイオードD2にリカバリ電流が流れ得る。実施例では、このダイオードD2にリカバリ電流が流れないように位相調整フィルタ144のスイッチング素子Q5,Q6のスイッチングを制御している。具体的には、インバータ142のターンオン時にインバータ電流Iinvが値0近傍の負の値になるようにすればよい。図5は、実施例の送電装置130の送電ECU170により実行される制御ブロックの一例を示すブロック図であり、図6は、インバータ142のターンオン時のインバータ出力電流Iinvが値0より若干小さい値を電流指令値Ion*として設定したときのスイッチング素子Q1〜Q6のスイッチング状態とフィルタ出力電圧V1(インバータ出力電圧Vinv),フィルタ出力電流I1,リアクトル電流Ic,インバータ出力電流Iinvの時間変化を示す説明図である。
実施例の送電ECU170では、図5に示すように、インバータ142のターンオン時のインバータ出力電流Iinvの電流指令値Ion*とそのときに電流センサ150により検出されたインバータ出力電流Iinvとしての電流検出値Ionとの差分(Ion−Ion*)を計算する。続いて、その差分(Ion−Ion*)が打ち消される方向に予めゲインの定められた比例項と積分項とを用いたフィードバック制御(PI制御)によりフィルタ出力電圧V1のゼロクロスとなる位相基準Tvからの位相シフト量δを決定する。次に、位相シフト量δが値0からπ/2の範囲内となるようにリミッターで上下限ガードし、デューティαの1/2の位相量を加えた値を実際のシフト量(調整用位相Δ)とする。位相シフト量δにデューティαの1/2の位相量を加えて調整用位相Δを計算するのは、図6に示すように、フィルタ出力電圧V1の位相基準Tvは、スイッチング素子Q3の立ち下がり時T3offとスイッチング素子Q1の立ち上がり時T1onとの中央値となり、スイッチング素子Q1の立ち上がり時T1onからデューティαの1/2の位相量だけ早いタイミングとなるからである。そして、第1スイッチング(スイッチング素子Q1,Q2のスイッチング)に対して得られた調整用位相Δだけ早いタイミングで第3スイッチング(スイッチング素子Q5,Q6のスイッチング)を行なう。
インダクタLに流れるリアクトル電流Icは、図4の矢印方向を正とすると、図6に示すように、フィルタ出力電圧V1が正でスイッチング素子Q5がオンされると共にスイッチング素子Q6がオフされたときから正側に増加し、フィルタ出力電圧V1が負になるとスイッチング素子Q5がオンでスイッチング素子Q6がオフされている間に値0まで減少する。そして、フィルタ出力電圧V1が負でスイッチング素子Q5がオフされると共にスイッチング素子Q6がオンされたときから負側に増加し、フィルタ出力電圧V1が正になるとスイッチング素子Q5がオフでスイッチング素子Q6がオンされている間に値0まで増加する。インバータ出力電流Iinvは、図4から解るように、フィルタ出力電流I1とリアクトル電流Icとの和であるから、図6に示すように、位相シフト量δが大きくなるほどゼロクロス位置が遅れるようになる。実施例では、このことに基づいて位相シフト量δをフィードバック制御により制御するのである。したがって、実施例では、インバータ142のターンオン時(スイッチング素子Q1の立ち上がり時T1on)のときのインバータ出力電流Iinvが値0近傍の負の値となるように位相シフト量δをフィードバック制御により制御するから、この制御によりインバータ142のターンオン時にインバータ出力電流Iinvは値0近傍の負の値となる。
図7にインバータ142をターンオンする前におけるインバータ142および位相調整フィルタ144における電流の流れを示し、図8にインバータ142をターンオンする際のデッドタイムにおけるインバータ142および位相調整フィルタ144における電流の流れを示し、図9にインバータ142をターンオンした後のインバータ142および位相調整フィルタ144における電流の流れを示す。図中、太破線は電流の流れを示す。図6では、インバータ142のターンオン時にはスイッチング素子Q1がオンすると同時にスイッチング素子Q2がオフするものとして記載しているが、実際はスイッチング素子Q2をオフしてスイッチング素子Q1,Q2を共にオフとするデッドタイムを設け、その後スイッチング素子Q1をオンする。図8は、このデッドタイム中の電流の流れである。インバータ142をターンオンする前では、図6に示すように、インバータ出力電流Iinvが負の値であり、リアクトル電流Icが負の値であるから、電流は、図7に示すように、インバータ142内では、第1ライン143aから第1出力端子142a,スイッチング素子Q2,スイッチング素子Q4,第2出力端子142b,第2ライン143bの順に流れる。また、位相調整フィルタ144内では、電流は、第2ライン143bからスイッチング素子Q6,インダクタL,ダイオードD5,第1ライン143aの順に流れる。デッドタイム中では、図7の状態からスイッチング素子Q2がオフされるため、電流は、図8に示すように、インバータ142内では、第1ライン143aから第1出力端子142a,ダイオードD1,直流電力の正極側ラインの順に流れると共に、直流電力の負極側ラインからスイッチング素子Q4,第2出力端子142b,第2ライン143bの順に流れる。また、位相調整フィルタ144内では、電流は、図7と同様に、第2ライン143bからスイッチング素子Q6,インダクタL,ダイオードD5,第1ライン143aの順に流れる。インバータ142をターンオンした直後は、図6に示すように、インバータ出力電流Iinvが正の値となり、リアクトル電流Icは負の値をまだ保持しているから、電流は、図9に示すように、インバータ142内では、直流電力の正極側ラインからスイッチング素子Q1,第1出力端子142a,第1ライン143aの順に流れると共に、第2ライン143bから第2出力端子142b,スイッチング素子Q4,直流電力の負極ラインの順に流れる。また、位相調整フィルタ144内では、電流は、第2ライン143bからスイッチング素子Q6,インダクタL,ダイオードD5,第1ライン143aの順に流れる。ダイオードD2には、インバータ142のターンオンの前後で何らバイアスが与えられていない状態から逆バイアスが与えられた状態に変化するだけであるから、ダイオードD2にはリカバリ電流は流れない。
図10にインバータ出力電圧Vinv(フィルタ出力電圧V1)に対するインバータ出力電流Iinvとフィルタ出力電流I1とリアクトル電流Icの位相の一例を示す。位相調整フィルタ144を有しない構成では、フィルタ出力電流I1がそのままインバータ出力電流Iinvとなるから、インバータ出力電流Vinvに対してインバータ出力電流Iinvの位相は進むことになる。この場合、インバータ142のターンオン時にダイオードD2にリカバリ電流が流れる。実施例では、図10に示すように、位相調整フィルタ144により位相シフト量δを調整することにより、インダクタLにリアクトル電流Icを流すことによってインバータ出力電流Iinvの位相をインバータ出力電圧Vinvより遅れるように調整する。このため、インバータ142のターンオン時に、ダイオードD2にはリカバリ電流は流れない。
以上説明した第1実施例の送電装置130では、スイッチング素子Q5,Q6とダイオードD5,D6とインダクタLとを有し、スイッチング素子Q5,Q6をスイッチング制御することによりフィルタにおけるリアクタンスを可変とする位相調整フィルタ144をインバータ142の後段に設ける。そして、基準クロックの半周期毎にスイッチング素子Q5,Q6をオンオフする第3スイッチングのインバータ142のスイッチング素子Q1,Q2をオンオフする第1スイッチングに対する調整用位相Δをインバータ142のターンオン時のインバータ出力電流Iinvが値0近傍の負の値となるように制御する。これにより、インバータ142のターンオン時にダイオードD2にリカバリ電流が流れるのを抑止することができる。また、フィードバック制御により調整用位相Δを構成する位相シフト量δを変更するから、送電用コイル134と受電用コイル34との結合係数が変動したり交流電源190が変動したりする過渡変動時にも、迅速に応答することができ、良好な制御性を有するものとすることができる。さらに、製造バラツキや、温度特性、経年劣化などに起因するシステム定数の変化にも同様に対応することができ、ロバスト性の高いものとすることができる。もとより、高周波ノイズを除去するノイズ除去フィルタ146のインダクタンスを切り替えるものに比して、高周波ノイズを良好に除去することができる。
第1実施例の送電装置130では、図5の制御ブロックに示すように、インバータ142のターンオン時のインバータ出力電流Iinvの電流指令値Ion*とそのときに電流センサ150により検出されたインバータ出力電流Iinvとしての電流検出値Ionとの差分(Ion−Ion*)に基づいて位相シフト量δを求めた。しかし、図11に示す制御ブロックに示すように、インバータ142のターンオン時のインバータ出力電流Iinvとインバータ出力電圧Vinvとの位相差の位相指令値φ*とそのときに電流センサ150により検出されたインバータ出力電流Iinvと電圧検出ユニット152からのフィルタ出力電圧V1(インバータ出力電圧Vinvと同一)との位相差φとの差分に基づいて位相シフト量δを求めるものとしてもよい。この場合、位相指令値φ*としては、インバータ142のターンオン時のインバータ出力電流Iinvが値0近傍の負の値となるように定めればよい。
第1実施例の送電装置130では、インバータ142の第1出力端子142aに流れる電流を検出する電流センサ150を備え、電流センサ150により検出されるインバータ出力電流Iinvにより位相シフト量δを求めた。しかし、インバータ142とAC/DCコンバータ140との間の直流電力の負極側ラインに流れる電流を検出する電流センサを備え、この電流センサにより検出された電流値を用いて位相シフト量δを求めるものとしてもよい。
次に、第2実施例の送電装置30Bについて説明する。第2実施例の送電装置30Bは、位相調整フィルタ144Bの構成が異なる点を除いて、第1実施例の送電装置30と同一の構成をしている。したがって、重複する説明を回避するため、第2実施例の送電装置30Bの構成のうち第1実施例の送電装置30の構成と同一の構成については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図12は、第2実施例の送電装置30Bが備えるインバータ142および位相調整フィルタ144Bの構成の概略を示す構成図である。位相調整フィルタ144Bは、図12に例示するように、2つのスイッチング素子Q5B,Q6Bと、2つのダイオードD5B,D6Bと、1つのインダクタLBと、1つのコンデンサCBとを備える。スイッチング素子Q5B,スイッチング素子Q6B,インダクタLBは、この順に第1ライン143aに直列に接続されている。ダイオードD5Bは、スイッチング素子Q5Bに対してのみに並列にインバータ142から送電用コイル134側への方向に対して逆方向となるように接続されており、ダイオードD6Bは、スイッチング素子Q6Bに対してのみに並列にインバータ142から送電用コイル134側への方向に対して順方向となるように接続されいる。コンデンサCBは、直列に接続されたスイッチング素子Q5B,スイッチング素子Q6Bに対して並列にインダクタLBに対して直列になるように接続されている。位相調整フィルタ144Bは、スイッチング素子Q5B,Q6Bをスイッチング制御することにより、フィルタにおけるリアクタンスを可変とする。従って、位相調整フィルタ144Bは、図13に示すように、第1ライン143aに取り付けられた可変リアクタンスLXBと等価となる。図13には、インバータ142から位相調整フィルタ144Bに出力されるインバータ出力電流Iinvやインバータ出力電圧Vinv,位相調整フィルタ144から送電用共振回路132に出力されるフィルタ出力電流I1やフィルタ出力電圧V1,可変リアクタンスLXBの端子間電圧Vcについても示した。なお、実施例では、回路図からインバータ出力電流Iinvとフィルタ出力電流I1とは同一となる。
位相調整フィルタ144Bでは、スイッチング素子Q5Bは、第1スイッチングにおいてスイッチング素子Q1をオンするタイミング(インバータ142をターンオンするタイミング)より調整用位相ΔBだけ早いタイミングでオンされ、スイッチング素子Q1をオフするタイミングより調整用位相ΔBだけ早いタイミングでオフされる。スイッチング素子Q6Bは、スイッチング素子Q5Bを反転した動作、即ち、第1スイッチングにおけるスイッチング素子Q1をオンするタイミング(インバータ142をターンオンするタイミング)より調整用位相ΔBだけ早いタイミングでオフされ、スイッチング素子Q1をオフするタイミングより調整用位相ΔBだけ早いタイミングでオンされる。即ち、スイッチング素子Q5Bは、基準クロックに同期して半周期毎に第1スイッチングより調整用位相ΔBだけ早いタイミングでオンオフされ、スイッチング素子Q6Bは、基準クロックに同期して半周期毎に第1スイッチングより調整用位相ΔBだけ早いタイミングでオフオンされる。こうしたスイッチング素子Q5B,Q6Bのスイッチングを第2実施例でも第3スイッチングと称する。
第2実施例でも、インバータ142のダイオードD2にリカバリ電流が流れないように位相調整フィルタ144Bのスイッチング素子Q5B,Q6Bのスイッチングを制御している。図14は、第2実施例の送電装置130Bの送電ECU170により実行される制御ブロックの一例を示すブロック図であり、図15は、インバータ142のターンオン時のインバータ出力電流Iinvが値0より若干小さい値を電流指令値Ion*として設定したときのスイッチング素子Q1〜Q4,Q5B,Q6Bのスイッチング状態とインバータ出力電圧Vinv,インバータ出力電流Iinv,コンデンサ電圧Vcc,フィルタ出力電圧V1の時間変化を示す説明図である。図15中、インバータ出力電流Iinvにおける破線は実施例による位相調整が行なわれていないときを示し、実線は実施例による位相調整が行なわれているときを示す。
第2実施例の送電ECU170では、図14に示すように、インバータ142のターンオン時のインバータ出力電流Iinvの電流指令値Ion*とそのときに電流センサ150により検出されたインバータ出力電流Iinvとしての電流検出値Ionとの差分(Ion−Ion*)を計算する。続いて、その差分(Ion−Ion*)が打ち消される方向に予めゲインの定められた比例項と積分項とを用いたフィードバック制御(PI制御)によりインバータ電流Iinvのゼロクロスとなる位相基準Tiからの位相シフト量δ’を決定する。次に、位相シフト量δ’が値0からπ/2の範囲内となるようにリミッターで上下限ガードする。位相シフト量δは、インバータ142のターンオン時のインバータ出力電流Iinvの位相を値0とするために減少させる必要があるから、π/2から位相シフト量δ’を減じて位相シフト量δとする。そして、位相シフト量δにインバータ電流Iinvの位相基準Tiの基準クロックの立ち上がり時に対する位相φを加えて実際のシフト量(調整用位相ΔB)とする。第1スイッチング(スイッチング素子Q1,Q2のスイッチング)に対して得られた調整用位相ΔBだけ早いタイミングで第3スイッチング(スイッチング素子Q5B,Q6Bのスイッチング)を行なう。
位相調整フィルタ144Bでは、スイッチング素子Q5Bがオンとされスイッチング素子Q6Bがオフとされたときはインバータ出力電流Iinvが負であるから(図15のA
の領域)、コンデンサCBは負電荷の充電が行なわれ、コンデンサ電圧Vccは負側に増加する。その後、インバータ出力電流Iinvが正になると(図15のBの領域)、コン
デンサCBの負電荷の放電が行なわれ、コンデンサ電圧Vccは値0に向けて増加する。コンデンサCBの負電荷の放電が完了してコンデンサ電圧Vccが値0となると(図15のCの領域)、電流は、コンデンサCBをバイパスするようにスイッチング素子Q5B,
ダイオードD6Bを通って、インバータ142側から送電用コイル134側に流れる。そして、スイッチング素子Q5Bがオフとされスイッチング素子Q6Bがオンとされると(図15のDの領域)、インバータ出力電流Iinvが正であるから、コンデンサCBは正電荷の充電が行なわれ、コンデンサ電圧Vccは正側に増加する。この状態でインバータ電流Iinvが負になると(図15のEの領域)、コンデンサCBの正電荷の放電が行なわれ、コンデンサ電圧Vccは減少する。コンデンサCBの正電荷の放電が完了してコンデンサ電圧Vccが値0になると(図15のFの領域)、電流は、コンデンサCBをバイパスするようにスイッチング素子Q6B,ダイオードD5Bを通って、送電用コイル134側からインバータ142側に流れる。こうしたコンデンサ電圧VccとインダクタLBの端子間電圧との和にインバータ出力電圧Vinvに加えると、フィルタ出力電圧V1となる。
図16にインバータ142をターンオンする前におけるインバータ142および位相調整フィルタ144Bにおける電流の流れを示し、図17にインバータ142をターンオンする際のデッドタイムにおけるインバータ142および位相調整フィルタ144Bにおける電流の流れを示し、図18にインバータ142をターンオンした後のインバータ142および位相調整フィルタ144Bにおける電流の流れを示す。図中、太破線は電流の流れを示す。図15では、インバータ142のターンオン時にはスイッチング素子Q1がオンすると同時にスイッチング素子Q2がオフするものとして記載しているが、第1実施例と同様に、実際はスイッチング素子Q2をオフしてスイッチング素子Q1,Q2を共にオフとするデッドタイムを設け、その後スイッチング素子Q1をオンする。図17は、このデッドタイム中の電流の流れである。インバータ142をターンオンする前では、図15に示すように、インバータ出力電流Iinvが負の値であるから、電流は、図16に示すように、インバータ142および位相調整フィルタ144Bには、送電用コイル134側からインダクタLB,コンデンサCB,第1ライン143a,第1出力端子142a,スイッチング素子Q2,スイッチング素子Q4,第2出力端子142b,第2ライン143bの順に流れる。デッドタイム中では、図16の状態からスイッチング素子Q2がオフされるため、電流は、図17に示すように、送電用コイル134側からインダクタLB,コンデンサCB,第1ライン143a,第1出力端子142a,スイッチング素子Q2,直流電力の正極側ラインの順に流れると共に、直流電力の負極側ラインからスイッチング素子Q4,第2出力端子142b,第2ライン143bの順に流れる。インバータ142をターンオンした直後は、図15に示すように、インバータ出力電流Iinvが正の値となるから、電流は、図18に示すように、直流電力の正極側ラインからスイッチング素子Q1,第1出力端子142a,第1ライン143a,コンデンサCB,インダクタLB,送電用コイル134側の順に流れると共に、送電用コイル134側から第2ライン143b,第2出力端子142b,スイッチング素子Q4,直流電力の負極ラインの順に流れる。ダイオードD2には、インバータ142のターンオンの前後で何らバイアスが与えられていない状態から逆バイアスが与えられた状態に変化するだけであるから、ダイオードD2にはリカバリ電流は流れない。
インダクタLBのインダクタンスをLc、インバータ142のスイッチング周波数をf(f=ω/2π)、コンデンサCBの静電容量をCcとしたときに、可変リアクタンスLXBは、次式(1)のときには誘導性となり、式(2)のときには容量性となる。式(3)のように設定すると、位相シフト量δ=π/2のときに基本波成分に対するインピーダンスが値0となる。式(3)の関係となるようにインダクタLBのインダクタンスLcとコンデンサCBの静電容量Ccを設定した場合における位相シフト量δ=π/2のときのインバータ出力電流Iinv(フィルタ出力電流I1)とインバータ出力電圧Vinvと可変リアクタンスLXBの端子間電圧Vcとフィルタ出力電圧V1のベクトル図を図19に示す。第2実施例では、図示するように、位相調整フィルタ144Bにより位相シフト量δを調整して可変リアクタンスLXBの端子間電圧Vcを調整することにより、インバータ出力電流Iinvに対してインバータ出力電圧Vinvが進むように調整することができる。即ち、相対的に、インバータ出力電圧Vinvに対してインバータ出力電流Iinvが遅れるようにすることができる。このため、インバータ142のターンオン時に、ダイオードD2にはリカバリ電流は流れない。
Figure 0006777524
以上説明した第2実施例の送電装置130Bでは、スイッチング素子Q5B,Q6BとダイオードD5B,D6BとコンデンサCBとインダクタLBとを有し、スイッチング素子Q5B,Q6Bをスイッチング制御することによりフィルタにおけるリアクタンスを可変とする位相調整フィルタ144Bをインバータ142の後段に設ける。そして、基準クロックの半周期毎にスイッチング素子Q5B,Q6Bをオンオフする第3スイッチングのインバータ142のスイッチング素子Q1,Q2をオンオフする第1スイッチングに対する調整用位相ΔBをインバータ142のターンオン時のインバータ出力電流Iinvが値0近傍の負の値となるように制御する。これにより、インバータ142のターンオン時にダイオードD2にリカバリ電流が流れるのを抑止することができる。また、フィードバック制御により調整用位相ΔBを構成する位相シフト量δを変更するから、送電用コイル134と受電用コイル34との結合係数が変動したり交流電源190が変動したりする過渡変動時にも、迅速に応答することができ、良好な制御性を有するものとすることができる。さらに、製造バラツキや、温度特性、経年劣化などに起因するシステム定数の変化にも同様に対応することができ、ロバスト性の高いものとすることができる。もとより、高周波ノイズを除去するノイズ除去フィルタ146のインダクタンスを切り替えるものに比して、高周波ノイズを良好に除去することができる。
第2実施例の送電装置130Bでは、図14の制御ブロックに示すように、インバータ142のターンオン時のインバータ出力電流Iinvの電流指令値Ion*とそのときに電流センサ150により検出されたインバータ出力電流Iinvとしての電流検出値Ionとの差分(Ion−Ion*)に基づいて位相シフト量δを求めた。しかし、図20の制御ブロックに例示するように、インバータ142のターンオン時のインバータ出力電流Iinvとインバータ出力電圧Vinvとの位相差の位相指令値φ*とそのときに電流センサ150により検出されたインバータ出力電流Iinvと電圧検出ユニット152からのフィルタ出力電圧V1(インバータ出力電圧Vinvと同一)との位相差φとの差分に基づいて位相シフト量δを求めるものとしてもよい。この場合、位相指令値φ*としては、インバータ142のターンオン時のインバータ出力電流Iinvが値0近傍の負の値となるように定めればよい。
第2実施例の送電装置130Bでは、インバータ142の第1出力端子142aに流れる電流を検出する電流センサ150を備え、電流センサ150により検出されるインバータ出力電流Iinvにより位相シフト量δを求めた。しかし、インバータ142とAC/DCコンバータ140との間の直流電力の負極側ラインに流れる電流を検出する電流センサを備え、この電流センサにより検出された電流値を用いて位相シフト量δを求めるものとしてもよい。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、送電装置の製造産業などに利用可能である。
10 非接触送受電システム、20 自動車、22 モータ、24 インバータ、26 バッテリ、28 システムメインリレー、30 受電装置、31 受電ユニット、32 受電用共振回路、34 受電用コイル、36 コンデンサ、42 フィルタ、44 整流器、48 リレー、50 電流センサ、52 電圧センサ、70 車両用電子制御ユニット(車両ECU)、80 通信ユニット、130,130B 送電装置、131 送電ユニット、132 送電用共振回路、134 送電用コイル、136 コンデンサ、140 AC/DCコンバータ、142 インバータ、142a 第1出力端子、142b 第2出力端子、143a 第1ライン、143b 第2ライン、144,144B 位相調整フィルタ、146 ノイズ除去フィルタ、150,151 電流センサ、152 電圧検出ユニット、154 電流センサ、156 電圧検出ユニット、170 送電用電子制御ユニット(送電ECU)、180 通信ユニット、190 交流電源、C,CB,C91,C92 コンデンサ、D1〜D6,D91〜D94,D5B,D6B ダイオード、L,LB,L91,L92,L93,L94 インダクタ、LX,LXB 可変リアクタンス、Q1〜Q6,Q5B,Q6B,Q91〜Q94 スイッチング素子。

Claims (9)

  1. 外部電源起因の直流電力を交流電力に変換するインバータと、
    前記交流電力を非接触で受電装置の受電部に送電する送電部と、
    前記インバータと前記送電部との間に取り付けられて前記交流電力の電流または電圧の位相を調整する位相調整フィルタと、
    前記インバータと前記位相調整フィルタとを制御する制御装置と、
    を備える送電装置であって、
    前記インバータは、
    前記直流電力の正極ラインと第1出力端子とに接続された第1スイッチング素子と、前記第1出力端子と前記直流電力の負極ラインとに接続された第2スイッチング素子と、前記正極ラインと第2出力端子とに接続された第3スイッチング素子と、前記第2出力端子と前記負極ラインとに接続された第4スイッチング素子と、前記第1ないし第4スイッチング素子の各々に対して並列に逆方向に接続された第1ないし第4ダイオードと、を有し、
    基準クロックに同期して半周期毎に前記第1スイッチング素子をオンオフすると共に前記第2スイッチング素子をオフオンする第1スイッチングと、前記第1スイッチングに対してデューティに応じたデューティ用位相だけ早く前記第3スイッチング素子をオフオンすると共に前記第4スイッチング素子をオンオフする第2スイッチングと、を実行することにより、前記直流電力を前記第1出力端子および前記第2出力端子に前記デューティに応じた前記交流電力として出力するものであり、
    前記位相調整フィルタは、スイッチング素子とインダクタとを有し、前記スイッチング素子を前記基準クロックの半周期毎のオンオフする第3スイッチングを行なうものであり、且つ、前記第3スイッチングの前記第1スイッチングに対する調整用位相を変更することによりリアクタンスを変更し、該リアクタンスの変更により前記交流電力の電流または電圧の位相を調整するものであり、
    前記制御装置は、前記第1ないし第4ダイオードのいずれにもリカバリ電流が流れないように前記調整用位相を制御するものである、
    送電装置。
  2. 請求項1記載の送電装置であって、
    前記位相調整フィルタは、前記第1出力端子と前記第2出力端子との間に接続された可変リアクタンスとして機能するものである、
    送電装置。
  3. 請求項2記載の送電装置であって、
    前記位相調整フィルタは、
    前記第1出力端子と前記第2出力端子との間に第5スイッチング素子と前記インダクタと第6スイッチング素子とがこの順に直列に接続されており、
    前記第5スイッチング素子に並列に且つ前記第1出力端子から前記第2出力端子への向きに対して逆方向に接続された第5ダイオードと、前記第6スイッチング素子に並列に且つ前記第1出力端子から前記第2出力端子への向きに対して順方向に接続された第6ダイオードとを有するものであり、
    前記第3スイッチングは、前記基準クロックの半周期毎に前記第5スイッチング素子をオフオンすると共に前記第6スイッチング素子をオンオフするものである、
    送電装置。
  4. 請求項3記載の送電装置であって、
    前記制御装置は、前記インバータのターンオン時の電流値が前記リカバリ電流が流れないように設定した電流指令値になるように又は前記インバータのターンオン時の電圧と電流の位相差が前記リカバリ電流が流れないように設定した位相差指令値になるように前記
    調整用位相を変更するものである、
    送電装置。
  5. 請求項4記載の送電装置であって、
    前記調整用位相は、前記デューティ用位相の1/2の位相量とシフト量との和の位相量であり、
    前記制御装置は、前記シフト量を変更することにより前記調整用位相を変更し、前記第1スイッチングに対して前記デューティ用位相の1/2の位相量だけ早いタイミングに更に前記シフト量だけ早いタイミングで前記第3スイッチングを実行するものである、
    送電装置。
  6. 請求項1記載の送電装置であって、
    前記位相調整フィルタは、前記第1出力端子に直列に接続された可変リアクタンスとして機能するものである、
    送電装置。
  7. 請求項6記載の送電装置であって、
    前記位相調整フィルタは、
    前記第1出力端子に第5スイッチング素子と第6スイッチング素子と前記インダクタとがこの順に直列に接続されており、
    前記第5スイッチング素子に並列に且つ前記第1出力端子から前記送電部への向きに対して逆方向に接続された第5ダイオードと、前記第6スイッチング素子に並列に且つ前記第1出力端子から前記送電部への向きに対して順方向に接続された第6ダイオードと、前記第1出力端子に接続されると共に前記インダクタと前記第6スイッチング素子との接続点に接続されたコンデンサと、を有するものであり、
    前記第3スイッチングは、前記基準クロックの半周期毎に前記第5スイッチング素子をオフオンすると共に前記第6スイッチング素子をオンオフするものである、
    送電装置。
  8. 請求項7記載の送電装置であって、
    前記制御装置は、前記インバータのターンオン時の電流値が前記リカバリ電流が流れないように設定した電流指令値になるように又は前記インバータのターンオン時の電圧と電流の位相差が前記リカバリ電流が流れないように設定した位相差指令値になるように前記調整用位相を変更するものである、
    送電装置。
  9. 請求項8記載の送電装置であって、
    前記調整用位相は、前記基準クロックから前記インバータの出力電圧と出力電流との位相差とシフト量との和であり、
    前記制御装置は、前記シフト量を変更することにより前記調整用位相を変更し、前記第1スイッチングに対して前記位相差だけ早いタイミングに更に前記シフト量だけ早いタイミングで前記第3スイッチングを実行するものである、
    送電装置。
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