JP6777344B2 - アンテナ、スタジアムアンテナシステム、劇場アンテナシステム、展示場アンテナシステム、及び、車両誘導アンテナシステム - Google Patents

アンテナ、スタジアムアンテナシステム、劇場アンテナシステム、展示場アンテナシステム、及び、車両誘導アンテナシステム Download PDF

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Description

本発明は、アンテナ、スタジアムアンテナシステム、劇場アンテナシステム、展示場アンテナシステム、及び、車両誘導アンテナシステムに関する。
公報記載の従来技術として、導体箔の貼付又は導電体塗料の塗布によって形成されるアンテナ素子と、該アンテナ素子と接続される給電線と、該給電線と接続される発電部と、該アンテナ装置を取り付ける被固定面に対して着脱自在に接着される接着部を備える、シート状アンテナ装置が存在する(特許文献1参照)。
公報記載の従来技術として、車両の通行可能な通行路を横断する移動体を検知する横断移動体検知システムにおいて、通行路の路面上に間隔を隔てて略平行に敷設される複数の帯線体により標示される横断歩道と、その横断歩道を横断する移動体に取り付け可能に形成され且つ非接触方式によるデータ通信が可能で識別情報を記憶可能に形成された移動タグと、その移動タグとの間で非接触方式により通信可能であって前記複数の帯線体の個々と一体に形成される複数のアンテナ素子と、その複数のアンテナ素子にそれぞれ電気的に接続され前記移動タグに記憶される識別情報を読み取る複数の定置リーダとを備える横断移動体検知システムが存在する(特許文献2参照)。
特開2012−090223号公報 特開2005−050161号公報
ところで、移動体との通信である移動通信においては、ビルの屋上や鉄塔などにセクタアンテナが設けられ、移動体と通信する通信エリアが構築されてきた。このような方法において、今後、通信に使用される電波の周波数が高くなると、伝搬ロスが大きくなって、送信及び受信のいずれにおいても、電力が増大する。
本発明は、広い通信エリアをカバーするアンテナを用いる場合に比べ、小電力となるアンテナなどを提供する。
請求項1に記載の発明は、それぞれが電波を送受信する複数のアンテナ素子と、複数の前記アンテナ素子の電波の送受信のために、信号を伝搬する光導波路と、複数の前記アンテナ素子及び前記光導波路を挟み込んで保持する、可撓性の第1のフィルム及び可撓性の第2のフィルムと、を備え、移動体との間で電波が送受信される複数のセルが構成されることを特徴とするアンテナである。
請求項2に記載の発明は、複数の前記アンテナ素子における隣接するアンテナ素子は、異なる周波数の電波を送受信することを特徴とする請求項1に記載のアンテナである。
請求項3に記載の発明は、複数の前記アンテナ素子は、予め定められた方向に配列され、配列に沿って、隣接するアンテナ素子間で電波の周波数が異なるように、循環的に周波数が設定されることを特徴とする請求項1に記載のアンテナである。
請求項4に記載の発明は、複数の前記アンテナ素子が送受信する電波によって、当該アンテナ素子毎に通信が行われるセルが構成されることを特徴とする請求項2又は3に記載のアンテナである。
請求項5に記載の発明は、前記光導波路と、前記アンテナ素子との間に、光信号と電気信号とを変換するインターフェイス回路を備えることを特徴とする請求項1に記載のアンテナである。
請求項6に記載の発明は、前記インターフェイス回路には、前記光導波路を経由して電力が供給されることを特徴とする請求項5に記載のアンテナである。
請求項7に記載の発明は、前記第1のフィルム及び前記第2のフィルムは共に長尺の部材であって、前記アンテナ素子及び前記光導波路を挟み込んだ状態において、長尺方向に巻き取り可能であることを特徴とする請求項1に記載のアンテナである。
請求項8に記載の発明は、前記光導波路は、前記第1のフィルム及び前記第2のフィルムの前記長尺方向に沿って設けられていることを特徴とする請求項7に記載のアンテナである。
請求項9に記載の発明は、前記光導波路は、前記第1のフィルム及び前記第2のフィルムの前記長尺方向の端部側に、信号の入出力のための接続部が設けられていることを特徴とする請求項8に記載のアンテナである。
請求項10に記載の発明は、前記光導波路は、前記第1のフィルム及び前記第2のフィルムの前記長尺方向の両端部側に、信号の入出力のための接続部が設けられていることを特徴とする請求項8に記載のアンテナである。
請求項11に記載の発明は、競技が行われる競技エリア及び当該競技の観客を収容する観客エリアの少なくとも一部に、請求項1乃至10のいずれか1項に記載のアンテナが設けられていることを特徴とするスタジアムアンテナシステムである。
請求項12に記載の発明は、演技、演奏又は講演が行われる舞台及び当該演技、演奏又は講演の観客を収容する観客エリアの少なくとも一部に、請求項1乃至10のいずれか1項に記載のアンテナが設けられていることを特徴とする劇場アンテナシステムである。
請求項13に記載の発明は、展示物を展示する展示エリア及び当該展示物を観覧する観客が通行する観客エリアの少なくとも一部に、請求項1乃至10のいずれか1項に記載のアンテナが設けられていることを特徴とする展示場アンテナシステムである。
請求項14に記載の発明は、車両が通行する路面に沿って、請求項1乃至10のいずれか1項に記載のアンテナが設けられていることを特徴とする車両誘導アンテナシステムである。
請求項1の発明によれば、広い通信エリアをカバーするアンテナを用いる場合に比べ、小電力にできる。
請求項2の発明によれば、異なる周波数としない場合に比べ、隣接するアンテナ素子間での干渉が抑制される。
請求項3の発明によれば、循環的に周波数を設定しない場合に比べ、周波数を共通化できる。
請求項4の発明によれば、アンテナ素子毎にセルを設定しない場合に比べて、より小電力になる。
請求項5の発明によれば、光信号と電気信号とを変換するインターフェイス回路を備えない場合に比べて、さらに小電力になる。
請求項6の発明によれば、光導波路を経由しないで電力を供給する場合に比べて、電力を供給する経路を設けることを要しない。
請求項7の発明によれば、巻き取り可能でない場合に比べて、施工がより容易になる。
請求項8の発明によれば、長尺方向に沿って設けられていない場合に比べて、長距離の信号の伝搬が容易になる。
請求項9の発明によれば、長尺方向の端部側に設けられていない場合に比べて、信号の送受信を集中して行える。
請求項10の発明によれば、長尺方向の両端部側に設けられていない場合に比べて、信頼性が向上する。
請求項11、12、13、14の発明によれば、広い通信エリアをカバーするアンテナを用いる場合に比べ、小電力にできる。
第1の実施の形態が適用されるスタジアムアンテナシステムの一例を示す図である。 観客エリアに設けられたセルの一例を示す図である。 第1の実施の形態が適用されないスタジアムアンテナシステムの一例を説明する図である。 第1の実施の形態が適用されないスタジアムアンテナシステムの一例を説明する図である。 アンテナの一例を説明する図である。(a)は、平面図、(b)は、(a)のVB−VB線での断面図である。 第2の実施の形態が適用される劇場アンテナシステムの一例を示す図である。 第3の実施の形態が適用される展示場アンテナシステムの一例を示す図である。 第4の実施の形態が適用される車両誘導アンテナシステムの一例を示す図である。
近年、アンテナと移動体との間で行われる移動通信の進展がすさまじい。ここで、移動体とは、無線により通信する機能を備えるとともに、移動可能な機器である。これらには、携帯電話、スマートフォン、時計、カメラなど、通信機能に加えて情報を処理する機能(情報処理機能)を備えた情報通信端末、通信機能及び情報処理機能に加えてセンシング機能を備える可搬型のセンサ(ウェアラブルセンサ)、いわゆるIoT(Internet of Things)で使用される通信機能を備えた物、通信機能及び情報処理機能を備えた航空機、列車、車などが含まれる。
移動通信において、ビルの屋上や鉄塔上にアンテナが設置されて、そのアンテナから電波の到達する範囲が通信エリア(セル)として設定されてきた。今後、伝送速度(伝送容量)の向上を狙って用いる電波の周波数が、現行の最高3.5GHzから、例えば20GHzから60GHzなどに高くなると、伝搬ロスが大きくなる。よって、ビルの屋上や鉄塔上などにアンテナを設置する方式では、アンテナから移動体に向かって送信するための電力、及び、移動体からアンテナに向かって送信する電力を共に大きくせざるを得なくなってしまう。また、電波の周波数をより高くすると、直進性が高くなるため、ビル陰などの障害物に遮られた場所に電波が到達しづらくなってしまう。
そこで、本実施の形態では、アンテナをビルの屋上や鉄塔上などに設置して、広い範囲を通信エリアとするのではなく、複数のアンテナ素子を移動体の近傍(身近)に配置するとともに、各アンテナ素子の通信エリア(セル)を小さくすることで、アンテナ素子から移動体に向かって送信するための電力、及び、移動体からアンテナ素子に向かって送信する電力をともに小さくしている。また、移動体の近傍に複数のアンテナ素子を配置することから、ビル陰などの障害物によって遮られた場所でも電波の到達が妨げられにくくなる。さらに、親機や基地局であるアクセスポイント(AP)の機能をアンテナ素子とともに設けることで、APと移動体との間において高速、常時接続且つ低遅延な通信が可能になる。なお、アクセスポイントの機能を有する機器は、エッジデバイスと呼ばれることがある。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態が適用されるスタジアムアンテナシステム1の一例を示す図である。図1は、スタジアム10を上空から見た図である。スタジアム10は、競技が行われるグランドが設けられる競技エリア11及び競技を観覧する観客を収容する観客席が設けられる観客エリア12を備える。図1では、観客エリア12は、競技エリア11を取り囲むように設けられている。なお、観客エリア12は、競技エリア11の一部に対向して設けられていてもよい。そして、競技エリア11及び観客エリア12には、電波が送受信されるセル13が複数設けられている。なお、セル13は、円で表されている。セル13は、後述するように、アンテナ素子(後述する図5のアンテナ素子111)を含み、そのアンテナ素子から電波を受信し、そのアンテナ素子に電波が送信される範囲である。そして、隣接するセル13間において電波の干渉が生じにくいように、セル13が設定されている。そして、競技エリア11及び観客エリア12には、競技者(選手)や観客が所持する移動体14がある。図1では、1個の移動体14を示すが、多数あってよい。
ここでは、競技エリア11において、セル13は、トラック競技が行われるトラックに沿って設けられるとともに、サッカーなどが行われるフィールドを覆うように複数のセル13が二次元的に設けられている。このようにすることで、選手の所持する移動体14、例えば、選手の所持するウェアラブルセンサや選手の顔面又は眼鏡に取り付けられたカメラなどから、選手の生体データ(心拍数など)などの選手情報や、選手の目線での画像がセル13のアンテナ素子に向かって送信される。図1では、1個の移動体15を示すが、多数あってよい。
また、観客エリア12において、観客の席(観客席)を覆うように、複数のセル13が設けられている。このようにすることで、観客席にいる観客又は選手のコーチなどは、所持する移動体15によって、選手の所持する移動体14からの選手情報をリアルタイムに把握したり、選手の目線での画像を見たりする。
なお、図1では、セル13は、模式的に示されている。よって、セル13は、必ずしも図1に示す大きさに限定されない。例えば、競技エリア11におけるトラックでは、トラックのレーン毎にレーンに沿ってセル13が設けられてもよく、複数のレーンを組にしてレーンの組毎にレーンの組に沿ってセル13が設けられてもよい。また、セル13が全レーンを跨ぐように設けられてもよい。なお、トラックに沿ってセル13を設けるとは、上記のすべての場合を含む。また、競技エリア11におけるフィールドでは、フィールドを覆うようにセル13を設ければよい。また、フィールドにおいて競技、例えばサッカーが行われるピッチ内に限らず、ピッチの周辺にもセル13を設けてもよい。
また、観客エリア12においては、複数の観客席をブロックとして、ブロック毎にセル13を設けてもよく、観客席毎にセル13を設けてもよい。
図2は、観客エリア12に設けられたセル13の一例を示す図である。ここでは、2つの観客席16に対して一つのセル13が設けられている。
以上説明したように、第1の実施の形態におけるセル13は、従来のセルに比べて、極めて小さい(極小の)セルである。つまり、ここでのセル13は、小さいセルを意味するために用いられている、いわゆるナノセルやピコセルなどより、さらに小さいセルである。例えば、セル13のピッチは、1mおき、10mおきなどであってよい。高さは、2〜3mの領域であって、人ひとりを覆うものであってよい。
なお、セル13の大きさは、電波の周波数、電波の送受信に必要な電力などを考慮して、設定すればよい。
図3は、第1の実施の形態が適用されないスタジアムアンテナシステム2の一例を説明する図である。図3に示すスタジアムアンテナシステム2は、現在用いられているスタジアムアンテナシステムである。スタジアム10の競技エリア11、観客エリア12及び移動体14、15は、第1の実施の形態と同様である。よって、同じ符号を付して説明を省略する。
ここでは、スタジアム10内の選手及び観客は、スタジアム10の周辺に設けられた既存の基地局アンテナ20の構成するセル21から漏れた電波により通信を行うか、スタジアム10内に臨時又は固定的に設けられた基地局アンテナ30と通信を行うことになる。ここでは、通信に使用される電波の周波数は、最高でも3.5GHzと低いため、伝送速度(伝送容量)が小さい。
図4は、第1の実施の形態が適用されないスタジアムアンテナシステム3の一例を説明する図である。図4に示すスタジアムアンテナシステム3は、第5世代の移動通信方式(5G)として考えられている超多素子アンテナ40を用いたスタジアムアンテナシステムである。スタジアム10の競技エリア11、観客エリア12及び移動体14、15は、第1の実施の形態と同様である。よって、同じ符号を付して説明を省略する。
超多素子アンテナ40とは、複数のアンテナを用いて通信を行う通信技術であるマッシブ マイモ(Massive MIMO)に使用される基地局アンテナである。超多素子アンテナ40は、数十又は100以上のアンテナ素子を用いることで、基地局アンテナ間の干渉を減らしつつ、伝搬ロスが大きい高い周波数の電波を用いて伝送速度(伝送容量)を大きくしようとするものである。しかし、図4に示すように、スタジアム10の観客エリア12に複数の超多素子アンテナ40を設けただけでは、アンテナから移動体に向かって送信するための電力、及び、移動体からアンテナに向かって送信する電力を共に大きくせざるを得なくなる。つまり、超多素子アンテナ40を用いて、通信エリアが大きいセル41を設定することは難しい。
以上説明したように、伝搬ロスの大きい高い周波数の電波を用いる場合、図1の第1の実施の形態で示すように、セル13の通信エリアを小さくすることがよい。また、セル13に設けられるアンテナ素子とともに、APとしての機能を設けることで、伝送速度(伝送容量)が大きくなる。
(アンテナ100)
セル13を構成するために用いられるアンテナ100を説明する。
図5は、アンテナ100の一例を説明する図である。図5(a)は、平面図、図5(b)は、図5(a)のVB−VB線での断面図である。
図5(a)に示すように、アンテナ100は、アンテナ素子111をそれぞれ備える複数のアンテナユニット110、信号を伝搬する光導波路120、アンテナ100の光導波路120とアンテナ100の外部に設けられた機器とを接続するために光導波路120の端部に設けられたコネクタ130を備える。ここでは、アンテナユニット110毎にセル13が構成されるとする。コネクタ130は、接続部の一例である。
図5(a)には、6個のアンテナユニット110(区別する場合には、アンテナユニット110−1〜110−6と表記する。)が予め定められた方向に配列されている。アンテナユニット110の配列方向をx方向、これと直交する方向をy方向及びz方向とする。アンテナユニット110は、さらに多数がx方向に配列されていてもよい。なお、予め定められた方向に配列されているとは、アンテナユニット110が予め定められた方向の直線上に配列されている場合の他、一部のアンテナユニット110が直線に垂直な方向からずれて配列されている場合、一部のアンテナユニット110が直線に対して、他の一部のアンテナユニット110と傾きが異なるように配列されている場合を含む。
また、図5(b)に示すように、アンテナ100は、アンテナユニット110と光導波路120とを挟み込んで保持する第1のフィルム140及び第2のフィルム150を備える。そして、第1のフィルム140及び第2のフィルム150は、可撓性(フレキシブル性)を有する素材で構成されている。そして、アンテナユニット110及び光導波路120を挟み込んで保持するように、第1のフィルム140と第2のフィルム150とが接着剤にて貼り付けられている。これにより、アンテナ100が全体として、可撓性(フレキシブル性)を有するフィルム(シート)となっている。
第1のフィルム140及び第2のフィルム150は、電波が透過しやすい材料から構成され、フィルム(シート)状又は板状に加工した際に、可撓性(フレキシブル性)を有するものであればよい。第1のフィルム140及び第2のフィルム150には、例えば、ポリ塩化ビニルなどのビニル系、ポリスチレン系、ポリエチレン系、ポリプロピレン、アクリル系、ポリアミドナイロン系、ABSなどの樹脂が適用されうる。なお、第1のフィルム140及び第2のフィルム150の膜厚は、適宜設定すればよく、第2のフィルム150は、保護膜として機能するものであってもよい。また、第1のフィルム140及び第2のフィルム150は、透明でもよく、不透明でもよい。
そして、アンテナ100における第1のフィルム140の裏面に剥離紙などで覆った接着材を設ければ、剥離紙を剥がすだけで、アンテナ100が設置可能となる。また、アンテナ100における第2のフィルム150の表面に、文字、図形、標識などの表示を設けてもよい。表示としては、例えば、席の番号、避難経路、送受信の方法などでよい。これにより、アンテナ100が、表示媒体を兼ねたアンテナとなる。
なお、図5(a)に示すように、第1のフィルム140及び第2のフィルム150は、アンテナユニット110が配列されるx方向に長尺である。そして、アンテナ100は、第1のフィルム140及び第2のフィルム150の可撓性により、長尺方向(x方向)において巻き取り可能になっている。
次に、光導波路120を説明する。ここでは、光導波路120は、幹となる6本の光導波路(区別する場合は、光導波路120−1〜120−6と表記する。)と、枝となる複数の光導波路(区別する場合は、光導波路120−11、120−21などと表記する。)とを備える。つまり、幹となる光導波路(光導波路120−1〜120−6)と枝となる光導波路(光導波路120−11、120−21など)とを合わせて光導波路120と表記する。
幹となる光導波路120−1〜120−6の内、添え字(−の後の数字)が奇数である光導波路120−1、120−3、120−5は、アンテナユニット110のアンテナ素子111が受信した信号(受信信号)を伝搬する光導波路である。一方、添え字(−の後の数字)が偶数である光導波路120−2、120−4、120−6は、アンテナユニット110のアンテナ素子111へ送信する信号(送信信号)を伝搬する光導波路である。光導波路120−1〜120−6は、第1のフィルム140及び第2のフィルム150の長尺方向(x方向)に沿って設けられている。
一方、枝となる光導波路120−11、120−21などは、幹となる光導波路120−1〜120−6から分岐された光が伝搬する光導波路である。なお、添え字(−の後の2桁の数字)は、10の桁が、幹となる光導波路120−1〜120−6の添え字(−の後の数字)、1の桁が接続されるアンテナユニット110(図15では、アンテナユニット110−1〜110−6)の添え字(−の後の数字)である。ここでは、枝となる光導波路120−11、120−21などは、図5(b)に示すように、幹となる光導波路120−1〜120−6を跨ぐように設けられている。枝となる光導波路120−11、120−21などについては、アンテナユニット110の説明において詳述する。なお、光導波路120の構成は一例であって、各アンテナユニット110と信号が送受信できれば、他の構成であってもよい。
上述したように、幹となる光導波路120−1〜120−6は、送信信号と受信信号との組を3組送受信する。これは、x方向に隣接する3個のアンテナユニット110間で、異なる周波数とすることにより、隣接するアンテナユニット110間でセル13が重なっても、干渉が発生することが抑制される。なお、x方向のみを考慮すれば、x方向に隣接する2個のアンテナユニット110間で周波数を異ならせればよい。しかし、図1に示すスタジアム10の競技エリア11のように、二次元的にセル13を配置する場合、2個のアンテナユニット110間で周波数を異ならせただけでは、図1の横方向のセル13間では、周波数が異なるが、斜め方向のセル13間では、周波数が異なるようにならない。よって、ここでは、3個のアンテナユニット110間で周波数が異なるように設定している。つまり、隣接するセル13の中心が、正三角形を構成するように配置されている。また、3個のアンテナユニット110を単位として循環的(サイクリック)に周波数を設定することで、周波数が共通化される。そして、光導波路120−1〜120−6のように、信号を送受信する光導波路の数が少なくてすむ。
そして、幹となる光導波路120−1〜120−6の長尺方向(x方向)の両端部に、2個のコネクタ130(区別する場合には、コネクタ130a、130bと表記する。)が設けられている。コネクタ130は、光信号を接続する光コネクタである。簡易に脱着できることがよい。このようにすることで、信号の送受信が両端部において集中して(まとめて)行える。また、両端部のコネクタ130a、130bから同時に信号を伝送することが可能である。また、コネクタ130a、130bの内、一方において信号の伝搬が不可になった場合、他方において信号の伝搬が可能であれば、他方を用いて信号の伝搬が継続される。これにより、故障に対する信頼性が向上する。
なお、図5(a)では、コネクタ130は、アンテナ100の両端部に、第1のフィルム140と第2のフィルム150の±x方向側に設けられている。コネクタ130は、アンテナ100の両端部側(両端部の近傍)に、第1のフィルム140と第2のフィルム150の−y方向側に設けられていてもよい。この場合、光導波路120は、アンテナ100の両端部側において、−y方向に曲げて構成すればよい。コネクタ130は、アンテナ100の一方の端部側(端部の近傍)に設けてもよい。
光導波路120は、光ファイバを用いて構成してもよく、光透過性の誘電体材料を用いて第1のフィルム140上に構成してもよい。また、伝搬する光は、マルチモードであっても、シングルモードであってもよい。特に、シングルモードを用いれば、数kmもの長距離の伝搬も可能になる。よって、アンテナ100の長尺方向を長くできる。
ここでは、アンテナユニット110は、x方向に一列に配列されているとしたが、x方向に複数列配列されていてもよい。また、アンテナユニット110は、直線状でなく、曲線に沿って設けられていてもよい。さらに、アンテナユニット110は、円又は円弧に沿って設けられてもよい。アンテナユニット110が円に沿って環状に設けられている場合、環状の一か所から光導波路120を引き出して、コネクタ130を設ければよい。この場合も、環状の一か所を端部と表現する。
また、各アンテナユニット110がセル13を構成するとした。このようにすることで、各アンテナユニット110のセル13が小さく設定される。よって、より小電力になる。しかし、複数のアンテナユニット110で一つのセル13を構成するようにしてもよい。このとき、一つのセル13を構成する各アンテナユニット110に与える信号に位相差を与えて、複数のアンテナユニット110がセル13に対して指向性を有するようにしてもよい。
(アンテナユニット110)
次に、アンテナユニット110の構成を説明する。ここでは、アンテナユニット110をアンテナユニット110−2で説明する。よって、図5(a)では、アンテナユニット110−2(110)と表記する。
アンテナユニット110は、電波を送受信するアンテナ素子111、APとして機能する無線装置112、電力用の光信号から無線装置112に電力を供給する光電変換装置113、電波を送信するための光信号を電気信号に変換するTx光トランシーバ114及び電波を受信して得られた電気信号を光信号に変換するRx光トランシーバ115を備える。ここで、Tx光トランシーバ114及びRx光トランシーバ115は、光信号と電気信号とを変換するインターフェイス回路の一例である。
なお、アンテナ素子111、無線装置112、光電変換装置113、Tx光トランシーバ114及びRx光トランシーバ115の符号は、アンテナユニット110−2にのみ記載し、他のアンテナユニット110−1、110−3〜110−6への記載を省略する。
ここでは、アンテナユニット110をアンテナ素子111と同義に用いることがある。
アンテナ素子111は、電波の周波数、指向性などによって選択される。アンテナ素子111には、例えばダイポールアンテナ、パッチアンテナなどを用いうる。アンテナ素子111がダイポールアンテナである場合、薄い金属板、金属箔、可撓性の絶縁性基板上に設けられた金属膜などで構成すれば、アンテナ100としての可撓性を損なわない。アンテナ素子111がパッチアンテナであっても、可撓性の絶縁性基板の一方の面に地板を構成し、他方の面にパッチを構成することで、可撓性を有するパッチアンテナが構成される。また、例え、可撓性を有しない絶縁基板を用いても、その面積が小さければ、アンテナ100全体としては可撓性を損なわない。
無線装置112は、アンテナユニット110をAPとして機能させるための回路である。無線装置112は、CPU、メモリなどが一つの集積回路として構成されている。
光電変換装置113は、電力用の光信号を入力させる光入力部、光信号を電力に変換する変換部、及び、電力を供給する電力出力部を備えている。変換部は、光を電気に変換する光電デバイスで構成されている。このような光電デバイスとしては、シリコン、ゲルマニウム、インジウム・ガリウム・ヒ素などの半導体を用いたフォトダイオードを用いうる。波長に応じて、材料を選択すればよい。ここでは、一つの光導波路120に、通信用の光信号の波長(周波数)と電力用の光信号の波長(周波数)とを異ならせて伝送する。例えば、通信用の光信号の波長を1310nm帯とし、電力用の光信号の波長を1480nm帯とする。このようにすることで、光導波路120の数が少なくなる。光電変換装置113は、集積回路として構成されている。
なお、光導波路120を通信用の光信号を伝送する光導波路として用い、電力用の光信号を伝送する光導波路を別に設けてもよい。このようにすれば、通信用の光信号と電力用の光信号とを別の波長(周波数)に設定することを要しない。
Tx光トランシーバ114は、光信号を電気信号に変換する受光部、変換された電気信号を増幅する増幅部、電気信号を出力する電気信号出力部を備えている。例えば、受光部は、光電変換装置113と同様に、フォトダイオードで構成されている。増幅部は、CMOSなどで構成されたドライバ回路である。電気信号出力部は、端子である。そして、Tx光トランシーバ114は、集積回路として構成されている。
Rx光トランシーバ115は、光源、光源からの光を電気信号により変調する変調部、光信号を出力する光出力部を備えている。光源は、例えばLED(Light Emitting Diode)や半導体レーザである。変調部は、例えばLEDや半導体レーザから出力される光の強度を電気信号により直接変調するものであってもよい。また、変調部は、電気光学効果を有する結晶材料を用いて間接変調するものであってもよい。電気光学効果を有する結晶材料としては、LiNbOなどを用いうる。光出力部は、光端子(光ピン)である。そして、Rx光トランシーバ115は、集積回路として構成されている。
無線装置112、光電変換装置113、Tx光トランシーバ114及びRx光トランシーバ115を構成する各集積回路は、可撓性のある第1のフィルム140上に設けられた配線に、端子をハンダ付したり、ボールグリッドアレイ(BGA)技術などで接続したりすることで容易に搭載しうる。そして、LSIの大きさをサブmm角から数10mm角とすれば、アンテナ100全体としては可撓性を損なわない。
なお、無線装置112、光電変換装置113、Tx光トランシーバ114及びRx光トランシーバ115は、2以上の回路が一つの集積回路として構成されてもよい。
アンテナユニット110における接続関係及び動作を説明する。以下では、図5(a)、(b)を参照しつつ、アンテナユニット110−2で説明する。
アンテナユニット110−2において、アンテナ素子111は、無線装置112に電気的に接続されている。そして、無線装置112は、Tx光トランシーバ114及びRx光トランシーバ115に電気的に接続されている。Tx光トランシーバ114は、光導波路120−42を介して光導波路120−4に光で接続されている。また、Rx光トランシーバ115は、光導波路120−32を介して光導波路120−3に光で接続されている。なお、図5(b)に示すように、光導波路120−32は、光導波路120−3から分岐され、光導波路120−1、120−2を立体的に跨いで、Rx光トランシーバ115に接続されている。光導波路120−42も同様である。
さらに、光電変換装置113は、無線装置112、Tx光トランシーバ114及びRx光トランシーバ115に電気的に接続されている。また、光電変換装置113は、光導波路120−42を介して光導波路120−4に光で接続されている。
なお、アンテナユニット110−1において、Tx光トランシーバ114は、光導波路120−21を介して光導波路120−2に光で接続され、Rx光トランシーバ115は、光導波路120−11を介して光導波路120−1に光で接続されている。アンテナユニット110−3において、Tx光トランシーバ114は、光導波路120−63を介して光導波路120−6に光で接続され、Rx光トランシーバ115は、光導波路120−53を介して光導波路120−5に光で接続されている。アンテナユニット110−4において、Tx光トランシーバ114は、光導波路120−24を介して光導波路120−2に光で接続され、Rx光トランシーバ115は、光導波路120−14を介して光導波路120−1に光で接続されている。アンテナユニット110−5において、Tx光トランシーバ114は、光導波路120−45を介して光導波路120−4に光で接続され、Rx光トランシーバ115は、光導波路120−35を介して光導波路120−3に光で接続されている。さらに、アンテナユニット110−6において、Tx光トランシーバ114は、光導波路120−66を介して光導波路120−6に光で接続され、Rx光トランシーバ115は、光導波路120−56を介して光導波路120−5に光で接続されている。
つまり、アンテナユニット110−1、110−4は、光導波路120−1、120−2に接続され、アンテナユニット110−2、110−5は、光導波路120−3、120−4に接続され、アンテナユニット110−3、110−6は、光導波路120−5、120−6に接続されている。このように、アンテナユニット110は、3個を繰り返し単位として循環的(サイクリック)に光導波路120に接続されている。光導波路120−1、120−2、光導波路120−3、120−4及び光導波路120−5、120−6の信号の周波数を異ならせることで、隣接するアンテナユニット110間での周波数を異ならせられる。ここでは、アンテナユニット110の数を6個としているが、さらに多数の場合には、アンテナユニット110を3個毎に同様に接続すればよい。
このようにすることで、光導波路120−2を伝搬する送信信号は、複数のアンテナユニット110(ここでは、アンテナユニット110−1、110−4)に共通である。光導波路120−4を伝搬する送信信号は、複数のアンテナユニット110(ここでは、アンテナユニット110−2、110−5)に共通である。光導波路120−6を伝搬する送信信号は、複数のアンテナユニット110(ここでは、アンテナユニット110−3、110−6)で共通である。よって、各アンテナユニット110に設けられた無線装置112が、各アンテナユニット110に対する送信信号を選択して、アンテナ素子111を制御する。
アンテナユニット110−2において、Tx光トランシーバ114は、光導波路120−4を伝搬してきた光信号が光導波路120−42を経由して入力されると、電気信号に変換して、無線装置112に出力する。すると、無線装置112は、Tx光トランシーバ114から入力された電気信号に基づいて、アンテナ素子111が送信するための電気信号(送信信号)を生成し、アンテナ素子111に出力する。アンテナ素子111は、無線装置112によって生成された送信信号により電波を放射する。
また、アンテナ素子111は、受信した電波を電気信号(受信信号)に変換して、無線装置112に出力する。無線装置112は、アンテナ素子111から入力された受信信号に基づいて、電気信号(出力信号)を生成し、Rx光トランシーバ115に出力する。Rx光トランシーバ115は、入力した出力信号を光信号に変換して、光導波路120−32を経由して光導波路120−3に出力する。
光電変換装置113は、光導波路120−4を伝搬し、さらに光導波路120−42を経由して入力した電力用の光信号を電力に変換して、無線装置112、Tx光トランシーバ114及びRx光トランシーバ115に供給する。無線装置112、Tx光トランシーバ114及びRx光トランシーバ115は、光電変換装置113が供給する電力によって動作する。
このとき、アンテナ素子111が送信する電波の電力が小さければ、光電変換装置113が供給する電力も小さくて済む。つまり、セル13を小さくすることにより、光給電によりアンテナユニット110が駆動できる。このため、電力を供給するための経路(電気配線)を設けることを要しない。また、災害などにより、電力を供給することができない場合であっても、光信号が供給できる場合には、アンテナ100を動作させることができる。
また、アンテナ素子111の近傍に、Tx光トランシーバ114及びRx光トランシーバ115を設けることで、さらに小電力化が図れる。
以上説明したアンテナ100を、スタジアム10の競技エリア11及び観客エリア12に設置することで、図1に示したスタジアムアンテナシステム1が実現される。なお、アンテナ100は、上述したように、全体として可撓性を有しているので、長尺方向に巻き取り可能である。よって、アンテナ100の製造時に長尺方向に巻き取った状態とし、その状態でスタジアム10に運搬し、スタジアム10の競技エリア11及び観客エリア12に敷き詰めることが容易に行える。つまり、アンテナ100の施工が容易になる。
そして、アンテナ100は、長尺の一方の端部(又は両方の端部)から光信号の入出力を行うことで、光導波路120によって光が伝送可能な距離であれば、アンテナ100の長尺方向の長さを数100mから数kmとすることができる。これにより、アンテナ100の施工がさらに容易になる。
また、アンテナ100は可撓性を有するので、アンテナ100は、床面、壁面、天井などに容易に設置可能である。さらに、凹凸のある部分、曲面を有する部分及び折れ曲がった部分にも設置可能である。そして、アンテナ100は、床面、壁面、天井などの表面ばかりでなく、床下、壁の内側、天井裏などにも設置可能である。
そして、アンテナ100は、構成するセル13が小さく、容易に設置可能であることから、電波を送受信したい場所に限定して設置できる。つまり、必要に応じた電波空間の設計が柔軟にできるようになる。
以上説明したように、電波の周波数を高くする場合、セル13の面積(通信エリア)を小さくすることで、広い通信エリアをカバーするアンテナを用いる場合に比べて、小電力となる。
ここでは、スタジアムアンテナシステム1を説明したが、アンテナ100は、遊園地、公園などの屋外施設にも適用できる。
[第2の実施の形態]
図6は、第2の実施の形態が適用される劇場アンテナシステム4の一例を示す図である。図6は、劇場50の内部を上方から見た図である。劇場50は、演技、演奏、講演などが行わる舞台(ステージ)51と、演技、演奏、講演などの観客を収容する観客席が設けられる観客エリア52とを備える。図6では、観客エリア52は、四角形の舞台51の一辺に対向しているが、観客エリア52が舞台51の多数の辺に対向するように設けられてもよい。そして、舞台51及び観客エリア52には、電波が送受信されるセル53が複数設けられている。なお、セル53は、円で表されている。セル53は、第1の実施の形態で説明したものと同様のアンテナ100のアンテナ素子111の電波の送受信範囲で設定されている。そして、舞台51には、演技、演奏、講演などを行う演者が所有する移動体54があり、観客エリア52には、観客が所持する複数の移動体55がある。
ここでは、舞台51において、セル53は、一面に設けられている。ここでは、セル53は、舞台51を埋め尽くすように、隣接するセル53の中心が、正三角形を構成するように配置されている。このようにすることで、演技、演奏、講演などを行う演者が所持する移動体54、例えば、演者の顔面又は眼鏡に取り付けられたカメラなどから、演者の目線での画像がセル53のアンテナ素子(図5に示したアンテナ素子111)に向かって送信される。また、演者は、所持する小型のディスプレイ(ウェアラブルディスプレイ)などによりプロデューサなどからの指示が受けられる。
また、観客エリア52において、観客の席(観客席)を覆うように、複数のセル53が設けられている。ここでは、一例として6個の観客席に一つのセル53が設けられている。このようにすることで、観客席にいる観客などは、所持する移動体55によって、演者の目線での画像が見られる。
セル53は、第1の実施の形態で説明したアンテナ100により構成される。第1の実施の形態で説明したアンテナ100において、セル13をセル53とすればよい。よって、詳細な説明を省略する。
以上説明したように、電波の周波数を高くする場合、セル53の面積(通信エリア)を小さくすることで、広い通信エリアをカバーするアンテナを用いる場合に比べて、小電力となる。
[第3の実施の形態]
図7は、第3の実施の形態が適用される展示場アンテナシステム5の一例を示す図である。図7は、展示場60の内部を上方から見た図である。展示場60とは、見本市などの産業用の展示場、絵画、工芸などを展示する美術館などである。
展示場60は、展示物などが展示される展示エリア61と、展示物を見る観客が通行する観客エリア62とを備える。図7では、展示エリア61及び観客エリア62には、電波が送受信されるセル63が複数設けられている。なお、セル63は、円で表されている。セル63は、第1の実施の形態で説明したものと同様のアンテナ100のアンテナ素子111の電波の送受信範囲で設定されている。そして、展示物は、展示物を説明するための情報を送信する移動体64を備えている。そして、観客は、情報を受信しうる移動体65を所持している。
ここでは、展示エリア61及び観客エリア62を覆うように、セル63が、一面に設けられている。このようにすることで、観客は、所持する移動体65により、展示物の備える移動体64から送信される情報を受信して、情報が見られる。
セル63は、第1の実施の形態で説明したアンテナ100により構成される。第1の実施の形態で説明したアンテナ100において、セル13をセル63とすればよい。よって、詳細な説明を省略する。
以上説明したように、電波の周波数を高くする場合、セル63の面積(通信エリア)を小さくすることで、広い通信エリアをカバーするアンテナを用いる場合に比べて、小電力となる。
[第4の実施の形態]
図8は、第4の実施の形態が適用される車両誘導アンテナシステム6の一例を示す図である。図8は、車両が通行する路面70を斜め上方から見た図である。路面70は、高速道路であってもよく、一般の道路であってもよい。
路面70は、車両が通行する車両通行エリア71とアンテナ100が配置されるアンテナエリア72とを備えている。車両通行エリア71は、移動体74として機能する車両(以下、車両74と表記する。)が通行する。アンテナエリア72は、車両通行エリア71に沿って設けられた車両通行エリア71外のエリア、いわゆる路側帯である。アンテナエリア72には、第1の実施の形態において説明したアンテナ100が帯状に設けられている。そして、アンテナエリア72(図5に示したアンテナ100のアンテナユニット110)から、車両通行エリア71に向けて、セル73が構成されている。なお、アンテナエリア72を、遮音壁などの壁上に設けてもよい。また、アンテナエリア72を車両通行エリア71に設けてもよい。つまり、アンテナエリア72上を車両74が走行するようにしてもよい。
セル73を車両通行エリア71に沿って設け、セル73と通信を行うことにより、車両74を路面に沿って誘導できる。つまり、車両通行エリア71に沿って設けられたセル73と通信を行いつつ進行することで、車両74が進む方向における情報を取得しつつ、車両74を誘導することができる。すなわち、自動運転が可能になる。
第4の実施の形態によれば、車両自体が前方の車両や路面の白線を画像により認識して、自らの車両を誘導する自動運転に比べて、車両74が進む方向における情報を取得しつつ行うことで、より確実に車両74が誘導される。特に、親機や基地局であるアクセスポイント(AP)の機能を有する無線装置112をアンテナ素子111とともに設けることで、車両74の自動運転に不可欠とされる、無線装置112と車両74との間で高速、常時接続且つ低遅延な通信が可能になる。
セル73は、第1の実施の形態で説明したアンテナ100により構成される。第1の実施の形態で説明したアンテナ100において、セル13をセル73とすればよい。よって、詳細な説明を省略する。
以上説明したように、電波の周波数を高くする場合、セル73の面積(通信エリア)を小さくすることで、広い通信エリアをカバーするアンテナを用いる場合に比べて、小電力となる。
以上、第1の実施の形態から第4の実施の形態を説明したが、本発明の趣旨に反しない限りにおいて様々な変形を行っても構わない。
1、2、3…スタジアムアンテナシステム、4…劇場アンテナシステム、5…展示場アンテナシステム、6…車両誘導アンテナシステム、10…スタジアム、11…競技エリア、12、52、62…観客エリア、13、21、41、53、63、73…セル、14、15、54、55、64、65…移動体、16…観客席、20、30…基地局アンテナ、40…超多素子アンテナ、50…劇場、51…舞台(ステージ)、60…展示場、61…展示エリア、70…路面、71…車両通行エリア、72…アンテナエリア、74…移動体(車両)、100…アンテナ、110…アンテナユニット、111…アンテナ素子、112…無線装置、113…光電変換装置、114…Tx光トランシーバ、115…Rx光トランシーバ、120…光導波路、130…コネクタ、140…第1のフィルム、150…第2のフィルム

Claims (14)

  1. それぞれが電波を送受信する複数のアンテナ素子と、
    複数の前記アンテナ素子の電波の送受信のために、信号を伝搬する光導波路と、
    複数の前記アンテナ素子及び前記光導波路を挟み込んで保持する、可撓性の第1のフィルム及び可撓性の第2のフィルムと、を備え、
    移動体との間で電波が送受信される複数のセルが構成されることを特徴とする
    アンテナ。
  2. 複数の前記アンテナ素子における隣接するアンテナ素子は、異なる周波数の電波を送受信することを特徴とする請求項1に記載のアンテナ。
  3. 複数の前記アンテナ素子は、予め定められた方向に配列され、配列に沿って、隣接するアンテナ素子間で電波の周波数が異なるように、循環的に周波数が設定されることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ。
  4. 複数の前記アンテナ素子が送受信する電波によって、当該アンテナ素子毎に通信が行われるセルが構成されることを特徴とする請求項2又は3に記載のアンテナ。
  5. 前記光導波路と、前記アンテナ素子との間に、光信号と電気信号とを変換するインターフェイス回路を備えることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ。
  6. 前記インターフェイス回路には、前記光導波路を経由して電力が供給されることを特徴とする請求項5に記載のアンテナ。
  7. 前記第1のフィルム及び前記第2のフィルムは共に長尺の部材であって、前記アンテナ素子及び前記光導波路を挟み込んだ状態において、長尺方向に巻き取り可能であることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ。
  8. 前記光導波路は、前記第1のフィルム及び前記第2のフィルムの前記長尺方向に沿って設けられていることを特徴とする請求項7に記載のアンテナ。
  9. 前記光導波路は、前記第1のフィルム及び前記第2のフィルムの前記長尺方向の端部側に、信号の入出力のための接続部が設けられていることを特徴とする請求項8に記載のアンテナ。
  10. 前記光導波路は、前記第1のフィルム及び前記第2のフィルムの前記長尺方向の両端部側に、信号の入出力のための接続部が設けられていることを特徴とする請求項8に記載のアンテナ。
  11. 競技が行われる競技エリア及び当該競技の観客を収容する観客エリアの少なくとも一部に、請求項1乃至10のいずれか1項に記載のアンテナが設けられていることを特徴とするスタジアムアンテナシステム。
  12. 演技、演奏又は講演が行われる舞台及び当該演技、演奏又は講演の観客を収容する観客エリアの少なくとも一部に、請求項1乃至10のいずれか1項に記載のアンテナが設けられていることを特徴とする劇場アンテナシステム。
  13. 展示物を展示する展示エリア及び当該展示物を観覧する観客が通行する観客エリアの少なくとも一部に、請求項1乃至10のいずれか1項に記載のアンテナが設けられていることを特徴とする展示場アンテナシステム。
  14. 車両が通行する路面に沿って、請求項1乃至10のいずれか1項に記載のアンテナが設けられていることを特徴とする車両誘導アンテナシステム。
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