本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
即ち、ユーザーの操作に従ってマニュアルプレイが行われる手動ゲームを進行させる手動ゲーム進行部と、
ユーザーの操作によらず自動的にオートプレイが行われる自動ゲームを進行させる自動ゲーム進行部と、
自動ゲームが進行したことによって、その後における自動ゲームの進行を制限し、且つ、自動ゲームの進行が制限された後、少なくとも1回だけ手動ゲームが進行したことによって、その後における自動ゲームの進行を許可するゲーム進行制御部と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置である。
このような情報処理装置によれば、自動ゲームが進行した後、いったん自動ゲームの進行が制限されるものの、その後において少なくとも1回だけ手動ゲームが進行したことで、再び自動ゲームの進行が許可されることになる。これにより、ユーザーは自動ゲームをプレイするために、事前に手動ゲームをプレイすることが必要となるので、手動ゲームに対するプレイ意欲を高めることが可能となる。
また、かかる情報処理装置であって、
ユーザーによる手動ゲームの結果に基づいて、前記ユーザーのプレイ状況を評価する評価部と、
を備え、
前記ゲーム進行制御部は、前記ユーザーのプレイ状況の評価結果に応じた分だけ、自動ゲームの進行を許可することとしても良い。
このような情報処理装置によれば、手動ゲームにおけるプレイ状況の評価が自動ゲームの進行に反映されることになるため、手動ゲームに対するプレイ意欲をさらに高めることが可能となる。
また、かかる情報処理装置であって、
ユーザーによる手動ゲームのプレイ回数が設定されたユーザー情報を記憶するユーザー情報記憶部と、
を備え、
前記評価部は、前記ユーザーによる手動ゲームのプレイ回数に基づいて、前記ユーザーのプレイ状況を評価し、
前記ゲーム進行制御部は、前記ユーザーのプレイ状況の評価結果に応じたプレイ回数分だけ自動ゲームの進行を許可することとしても良い。
このような情報処理装置によれば、ユーザーは手動ゲームを多くプレイすることによって高く評価され、そのようにプレイ状況が高く評価された分だけ自動ゲームを多くプレイできるようになる。そのため、手動ゲームに対するプレイ意欲をさらに高めることが可能となる。
また、かかる情報処理装置であって、
ユーザーによる手動ゲームのプレイ時間が設定されたユーザー情報を記憶するユーザー情報記憶部と、
を備え、
前記評価部は、前記ユーザーによる手動ゲームのプレイ時間に基づいて、前記ユーザーのプレイ状況を評価し、
前記ゲーム進行制御部は、前記ユーザーのプレイ状況の評価結果に応じたプレイ時間分だけ自動ゲームの進行を許可することとしても良い。
このような情報処理装置によれば、ユーザーは手動ゲームを多くプレイすることによって高く評価され、そのようにプレイ状況が高く評価された分だけ自動ゲームを多くプレイできるようになる。そのため、手動ゲームに対するプレイ意欲をさらに高めることが可能となる。
また、かかる情報処理装置であって、
前記自動ゲーム進行部は、ユーザーによる自動ゲームの結果に基づいて、手動ゲームのみで利用可能な第1アイテム及び自動ゲームのみで利用可能な第2アイテムの少なくとも一方を、前記ユーザーに対して付与することとしても良い。
このような情報処理装置によれば、ユーザーは獲得した第1アイテムや第2アイテムを使用することを目的として、さらに手動ゲームに対するプレイ意欲を高めることが可能となる。
次に、コンピューターを、
ユーザーの操作に従ってマニュアルプレイが行われる手動ゲームを進行させる手動ゲーム進行手段、
ユーザーの操作によらず自動的にオートプレイが行われる自動ゲームを進行させる自動ゲーム進行手段、
自動ゲームが進行したことによって、その後における自動ゲームの進行を制限し、且つ、自動ゲームの進行が制限された後、少なくとも1回だけ手動ゲームが進行したことによって、その後における自動ゲームの進行を許可するゲーム進行制御手段、
として機能させるためのプログラムである。
このようなプログラムによれば、手動ゲームに対するプレイ意欲を高めることが可能となる。
===実施形態===
以下では、本発明の実施形態に係る情報処理装置、プログラム、及び情報処理システムについて詳細に説明する。なお、オートプレイが可能なゲームを採用する情報処理装置、プログラム、及び情報処理システム等に広く適用できる。
<<システム構成>>
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の一例を示す構成図である。図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システム1は、1台以上のクライアント端末10とサーバー装置20とがネットワークNを介して接続されている。
クライアント端末10は、ユーザーが操作するスマートフォン、タブレット、PCなどの端末装置や、家庭用や業務用のゲーム専用機器などの端末装置である。サーバー装置20は、クライアント端末10でユーザーにより行われるゲームの管理や制御、ゲーム内での課金処理等を行う。ネットワークNは、インターネット等であって、移動無線基地局などを含む。
なお、本発明は図1に示すクライアント・サーバー型の情報処理システム1の他、ゲーム内での課金処理を行う仕組みを別途設けることで単体のゲーム装置(情報処理装置)においても適用可能である。図1の情報処理システム1は一例であって用途や目的に応じて様々なシステム構成例があることは言うまでもない。例えば、図1のサーバー装置20は複数のコンピューターに分散して構成してもよい。
<<ハードウェア構成>>
<クライアント端末及びサーバー装置>
図2は、本実施形態に係るコンピューター50の一例を示すハードウェア構成図である。本実施形態に係るクライアント端末10及びサーバー装置20は、例えば図2に示すハードウェア構成のコンピューター50により実現される。なお、コンピューター50は情報処理装置の一例である。
コンピューター50は、図2に示すように、CPU51、RAM52、ROM53、通信インタフェース54、入力装置55、表示装置56、外部インタフェース57、及びHDD58などを備えており、それぞれがバスラインBで相互に接続されている。なお、サーバー装置20においては、入力装置55及び表示装置56を必要なときに接続して利用する形態であってもよい。
CPU51は、ROM53やHDD58などの記憶装置からプログラムやデータをRAM52上に読み出し、読み出したプログラムやデータに基づく各種処理を実行することによって、コンピューター全体の制御や機能を実現する演算装置である。
RAM52は、プログラムやデータを一時保持するための揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例であり、CPU51が各種処理を実行する際のワークエリアとしても利用される。
ROM53は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。ROM53には、コンピューター50の起動時に実行されるBIOS、OS設定、及びネットワーク設定などのプログラムやデータが格納されている。
通信インタフェース54は、コンピューター50をネットワークNに接続するためのインタフェースである。これにより、コンピューター50は通信インタフェース54を介してデータ通信を行うことができる。
入力装置55は、ユーザー又は管理者が各種信号を入力するのに用いる装置である。本実施形態における入力装置55は、例えば、タッチパネル、操作キーやボタン、キーボードやマウスなどの操作装置である。
表示装置56は、ユーザー又は管理者に対して各種情報を画面表示するための装置である。本実施形態における表示装置56は、例えば、液晶や有機ELなどのディスプレイである。
外部インタフェース57は、外部装置とデータ通信可能に接続するためのインタフェースである。これにより、コンピューター50は外部インタフェース57を介して記録媒体の読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。外部装置は、例えば、フレキシブルディスク、CD、DVD、SDメモリカード、USBメモリなどの記録媒体である。
HDD58は、プログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置の一例である。格納されるプログラムやデータには、コンピューター全体を制御する基本ソフトウェアであるOS、及びOS上において各種機能を提供するアプリケーションなどがある。
なお、HDD58に替えて、記憶媒体としてフラッシュメモリを用いるドライブ装置(例えばソリッドステートドライブ:SSD)を利用してもよい。
本実施形態に係るクライアント端末10及びサーバー装置20は、上述したハードウェア構成のコンピューター50においてプログラムを実行することにより、後述するような各種処理を実現できる。
<<ソフトウェア構成>>
<サーバー装置>
図3は、本実施形態に係るサーバー装置20の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態に係るサーバー装置20は、例えば図3に示す機能ブロックにより実現される。
本実施形態に係るサーバー装置20は、プログラムを実行することにより、サーバー制御部200、サーバー記憶部220、及びサーバー通信部240を実現する。
サーバー制御部200は、サーバー装置20における各種処理を実行する機能を有する。本実施形態におけるサーバー制御部200は、リクエスト処理部201と、情報管理部202を含む。
リクエスト処理部201は、クライアント端末10からのリクエストを受信し、その受信したリクエストに対応する処理を行い、処理結果等をレスポンスとしてクライアント端末10に送信する。
情報管理部202は、ゲームをプレイしたユーザーの各種情報をユーザー情報としてユーザー情報記憶部224に記憶させる。また、情報管理部202は、リクエスト処理部201からの要求に応じてユーザー情報等の参照や更新を行う。
サーバー記憶部220は、サーバー装置20における各種情報を記憶する機能を有する。本実施形態におけるサーバー記憶部220は、キャラクター情報記憶部221、アイテム情報記憶部222、クエスト情報記憶部223、及びユーザー情報記憶部224を含む。
キャラクター情報記憶部221は、コンテンツ情報記憶部の一例であって、コンテンツの一例としてのキャラクターに関するキャラクター情報(コンテンツ情報)を記憶している。キャラクター情報記憶部221が記憶するキャラクター情報は、以下に示す各種データによって構成されている。
図4は、キャラクター情報の一例を示す構成図である。図4に示すキャラクター情報は、項目としてキャラクターID、名称、レア度、能力パラメーター、スキル等を有する。キャラクターIDは、各種キャラクターを一意に識別するための情報である。名称は、キャラクター名を示す情報である。レア度は、キャラクターのレアリティ(希少価値)を示す情報である。ここでは、複数階級のレア度のうちのいずれかの階級が初期設定されている。本実施形態では、レア度「1」〜「5」までの5段階の設定が可能である。能力パラメーターは、キャラクターが持つ能力を示す情報である。ここでは、攻撃、防御、HP等の能力値が初期設定されている。スキルは、キャラクターが持つ特殊能力(必殺技等)を示す情報である。
アイテム情報記憶部222は、ゲームで使用されるアイテムに関するアイテム情報を記憶している。アイテム情報記憶部222が記憶するアイテム情報は、以下に示す各種データによって構成されている。
図5は、アイテム情報の一例を示す構成図である。図5に示すアイテム情報は、項目としてアイテムID、名称、アイテム効果、使用条件等を有する。アイテムIDは、各種アイテムを一意に識別するための情報である。名称は、アイテム名を示す情報である。アイテム効果は、アイテムが使用されたことによって発揮される効果を示す情報である。使用条件は、アイテムの使用に関する条件を示す情報である。本実施形態では、マニュアルゲームのみで使用可能なアイテム(第1アイテム)と、オートゲームのみで使用可能となるアイテム(第2アイテム)が含まれている。
クエスト情報記憶部223は、ユーザーが挑戦可能なクエストに関するクエスト情報を記憶している。クエスト情報記憶部223が記憶するクエスト情報は、以下に示す各種データによって構成されている。
図6は、クエスト情報の一例を示す構成図である。図6に示すクエスト情報は、項目としてクエストID、名称、必要ポイント、敵キャラクター、獲得可能キャラクター、獲得可能アイテム等を有する。クエストIDは、クエストを一意に識別するための情報である。名称は、クエスト名を示す情報である。必要ポイントは、そのクエストをプレイするために必要となるゲームポイント(スタミナ)の数量を示す情報である。敵キャラクターは、キャラクター情報記憶部221が記憶するキャラクター情報に設定された複数キャラクターのうち、そのクエストにて出現する対戦相手となるキャラクターを示す情報である。獲得可能キャラクターは、キャラクター情報記憶部221が記憶するキャラクター情報に設定された複数キャラクターのうち、ユーザーがそのクエストで獲得できる1又は複数のキャラクターを示す情報である。獲得可能アイテムは、アイテム情報記憶部222が記憶するアイテム情報に設定された複数アイテムのうち、ユーザーがそのクエストで獲得できる1又は複数のアイテムを示す情報である。
ユーザー情報記憶部224は、ユーザーに関するユーザー情報を記憶している。ユーザー情報記憶部224が記憶するユーザー情報は、以下に示す各種データによって構成されている。
図7は、ユーザー情報の一例を示す構成図である。図7に示すユーザー情報は、項目としてユーザーID、名称、プレイフラグ、ログイン時間、所持キャラクター、パーティ、所持アイテム、所持ポイント、プレイ情報等を有する。ユーザーIDは、ユーザーを一意に識別するための情報である。名称は、ユーザー名を示す情報である。プレイフラグは、現時点においてクエストごとにオートゲームが許可されているか否かを示すフラグ情報である。ログイン時間は、そのユーザーの直前のログイン時間を示す情報である。ログイン時間とは、ユーザーがログインしてからログアウトするまでの時間のことをいう。所持キャラクターは、キャラクター情報記憶部221が記憶するキャラクター情報に設定された複数キャラクターのうち、現時点においてユーザーが所持する1又は複数のキャラクターを示す情報である。ここでは、図中にて括弧書きで示すように、現時点における所持キャラクターの能力値(レベル、攻撃力、防御力、HP等)も併せて設定されている。パーティは、ユーザーのパーティを構成する各キャラクターを示す情報である。所持アイテムは、アイテム情報記憶部222が記憶するアイテム情報に設定された複数アイテムのうち、現時点においてユーザーが所持する1又は複数のアイテムを示す情報である。所持ポイントは、現時点においてユーザーが所持するゲームポイントの数量を示す情報である。ユーザーはクエストの必要ポイント分だけ自己のゲームポイントを消費することで、そのクエストをプレイ可能となる。プレイ情報は、そのユーザーのプレイ状況に関する情報である。このプレイ情報は、以下に示す各種データによって構成されている。
図8は、プレイ情報の一例を示す構成図である。図8に示すプレイ情報は、項目としてクエストID、プレイID、ゲーム種類、プレイ開始時刻、プレイ終了時刻、マニュアルプレイ回数を有する。クエストIDは、ユーザーがこれまでにプレイしたことのあるクエストを一意に識別するための情報である。プレイIDは、そのクエストでのゲームプレイを一意に識別するための情報である。ゲーム種類は、そのクエストをプレイしたときのゲーム種類を示す情報である。ここでは、そのクエストに対してマニュアルゲーム又はオートゲームが設定されている。プレイ開始時刻は、そのクエストでのゲームプレイを開始した時刻を示す情報である。プレイ終了時刻は、そのクエストでのゲームプレイを終了した時刻を示す情報である。マニュアルプレイ回数は、ユーザーがこれまでにそのクエストでマニュアルゲームをプレイした回数を示す情報である。本実施形態では、そのクエストでオートゲームがプレイされる度に、そのクエストのマニュアルプレイ回数がリセットされる。
サーバー通信部240は、ネットワークNを介してクライアント端末10との通信を行う機能を有する。
<クライアント端末>
図9は、本実施形態に係るクライアント端末10の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態に係るクライアント端末10は、例えば図9に示す機能ブロックにより実現される。
本実施形態に係るクライアント端末10は、プログラムを実行することにより、クライアント制御部100、クライアント記憶部120、クライアント通信部140、操作入力受付部150、画面表示部160を実現する。
クライアント制御部100は、クライアント端末10における各種処理を実行する機能を有する。このクライアント制御部100は、手動ゲーム進行部101、自動ゲーム進行部102、ゲーム進行制御部103、評価部104、サーバーアクセス部105、及び表示制御部106を含む。
手動ゲーム進行部101は、ユーザーの操作に従ってマニュアルプレイが行われる手動ゲームを進行させる。本実施形態に係る手動ゲーム進行部101は、ユーザーによって選択されたクエストにおいてマニュアルゲームを進行させる。
自動ゲーム進行部102は、ユーザーの操作によらず自動的にオートプレイが行われる自動ゲームを進行させる。本実施形態に係る自動ゲーム進行部102は、ユーザーによって選択されたクエストにおいてオートゲームを進行させる。
ゲーム進行制御部103は、手動ゲームに進行に応じて自動ゲームの進行を許可したり制限したりする。本実施形態に係るゲーム進行制御部103は、自動ゲームが進行したことによって、その後における自動ゲームの進行を制限する。そして、自動ゲームの進行が制限された後には、少なくとも1回だけ手動ゲームが進行したことによって、その後における自動ゲームの進行を許可する。
評価部104は、ユーザーによる手動ゲームの結果に基づいて、そのユーザーのプレイ状況を評価する。本実施形態に係る評価部104は、ユーザーによる手動ゲームのプレイ回数及びプレイ時間の少なくとも一方に基づいて、そのユーザーのプレイ状況を評価する。
サーバーアクセス部105は、手動ゲーム進行部101や自動ゲーム進行部102によって実行される各種処理の過程でサーバー装置20へのアクセスが必要となった場合等に、サーバー装置20に対して各種処理のリクエストを送信すると共に、サーバー装置20からの処理結果等をレスポンスとして受信する。
表示制御部106は、例えば手動ゲーム進行部101や自動ゲーム進行部102によるマニュアルゲームやオートゲームの進行に従い、クライアント端末10の画面表示を制御する。本実施形態に係る表示制御部106が行う画面表示処理の詳細については後述する。
操作入力受付部150は、クライアント端末10を操作するユーザーからの操作入力を受け付ける。クライアント記憶部120は、インストールされたアプリケーション(ゲームアプリ等)やクライアント端末10において必要となる各種プログラム及び各種データ(例えば、サーバー装置20と同様に、キャラクター情報、アイテム情報、クエスト情報、ユーザー情報等)を記憶する。クライアント通信部140は、サーバー装置20との通信を行う。画面表示部160は、表示制御部106からの制御に従い、クライアント端末10の画面表示を行う。
なお、上述したように、本実施形態に係る情報処理システム1では、クライアント端末10においてゲームの進行や表示制御が行われるが、サーバー装置20が行ってもよい。具体的には、手動ゲーム進行部や自動ゲーム進行部及び表示制御部の少なくとも一方を、クライアント端末10のクライアント制御部100に設けない構成にする一方で、サーバー装置20のサーバー制御部200に設ける構成にしてもよい。
また、クライアント端末10のクライアント制御部100は、HTML(Hyper Text Markup Language)等で記載されたページデータやページデータ内に含まれるスクリプトなどをサーバー装置20から受信して、ゲームに関する処理を行うブラウザ型がある。また、クライアント端末10のクライアント制御部100は、インストールされたアプリケーションに基づいて、ゲームに関する処理を行うアプリケーション型がある。図9は一例としてアプリケーション型を示している。
<<システム概要>>
ここでは、本実施形態における情報処理システム1の概要について説明する。本実施形態における情報処理システム1には、少なくとも対戦ゲーム及び合成ゲームが含まれている。
本実施形態における対戦ゲームは、複数キャラクターから構成されるパーティに対して敵キャラクターを出現させ、出現した敵キャラクターとパーティを構成する各キャラクターとを対戦させるゲームである。
この対戦ゲームには、敵キャラクターを倒すことを目的とするクエストが難易度に応じて複数設定されている。ユーザーは、自分の所持するキャラクター等を用いてパーティを結成し、いずれかのクエストを選択して敵キャラクターとの対戦に挑むことができる。その対戦中には、その選択されたクエストにて獲得可能に設定されたキャラクターやアイテムがユーザーに付与される場合がある。
本実施形態におけるクエストでは、マニュアルゲームとオートゲームがプレイできるようになっている。マニュアルゲームに比べてオートゲームでは、ユーザーの操作入力が不要となるため、ユーザーはオートゲームが終了するまでオートプレイによるクエストの進行状況を画面上で見ているだけでよい。その結果、オートゲームに慣れてしまったユーザーは、徐々にマニュアルゲームをプレイしなくなってしまう。このようなマニュアルゲームに対するプレイ意欲の低下は、ゲームからユーザーを離脱させる一因となり得る。また、制限なくオートゲームをプレイできると、手間を掛けずにオートゲームばかりプレイするユーザーと、手間を掛けてマニュアルゲームをプレイするユーザーとの間で、ゲームの公平性を保つことが困難となってしまう。
そこで本実施形態においては、オートゲームのプレイ前に、必ずマニュアルゲームをユーザーにプレイさせるようにした。すなわち、オートゲームの終了後、いったんオートゲームのプレイが制限されるものの、その後において少なくとも1回だけマニュアルゲームをユーザーがプレイしたことで、再びオートゲームの進行が許可されるようにした。これにより、ユーザーはオートゲームをプレイするために、事前にマニュアルゲームをプレイすることが必要となるので、マニュアルゲームに対するプレイ意欲を高めることが可能となる。また、手間を掛けずにオートゲームばかりプレイするユーザーと、手間を掛けてマニュアルゲームをプレイするユーザーとの間で、ゲームの公平性を保つことが可能となる。
このようにクエストにおいてユーザーによってマニュアルプレイ又はオートプレイが行われた結果、敵キャラクターを倒すことでクエストをクリアすることができた場合には、その選択されたクエストにて獲得可能に設定されたキャラクターやアイテムを、ユーザーは獲得することができる場合がある。ユーザーは、その獲得したキャラクターを用いて合成ゲームをプレイすることも可能である。
本実施形態における合成ゲームは、ユーザーからキャラクターの合成実行の操作を受け付けると、合成元となるキャラクター(合成元キャラクター)に合成素材となるキャラクター(素材キャラクター)を組み合せることによって、合成元キャラクターの能力を強化させたり(強化合成)、合成元キャラクターを次の段階に成長させて合成先キャラクター(進化キャラクター)に進化させたり(進化合成)するゲームである。
ユーザーは、自分の所持するキャラクターの中から合成元キャラクターと素材キャラクターを選択し、強化合成や進化合成を行う。強化合成では、素材キャラクターがユーザーの手元から無くなってしまう代わりに、引き続き所持する合成元キャラクターの能力値を向上させたり、新たなスキルを追加させたりすることができる。進化合成では、合成元キャラクターに対して予め関連付けられた素材キャラクターすべてをその合成元キャラクターに合成させることで、そのすべての素材キャラクターがユーザーの手元から無くなってしまう代わりに、合成元キャラクターから成長させた進化キャラクターを所持することができる。
また本実施形態では、マニュアルゲームとオートゲームがプレイできる通常のクエストの他に、オートゲームのみプレイ可能なクエスト(以下では、「オートクエスト」とも呼ぶ)を別途設定することも可能である。この場合、上記同様、オートクエストでのオートゲームのプレイ前に、必ず通常のクエストでのマニュアルゲームをユーザーにプレイさせる。すなわち、オートクエストでのオートゲームの終了後、いったんオートクエストでのオートゲームのプレイが制限されるものの、その後において少なくとも1回だけ通常のクエストでのマニュアルゲームをユーザーがプレイしたことで、再びオートクエストでのオートゲームの進行が許可される。これにより、ユーザーはオートクエストでのオートゲームをプレイするために、事前に通常のクエストでのマニュアルゲームをプレイすることが必要となるので、マニュアルゲームに対するプレイ意欲を高めることが可能となる。
さらに、オートクエストでのオートゲームの進行前に、通常のクエストでのマニュアルゲームをユーザーが多くプレイしたことによって、そのユーザーのプレイ状況を高く評価する。そして、そのようにプレイ状況が高く評価された分だけオートクエストでのオートゲームを多くプレイできる(オートゲームを長くプレイできたり、オートゲームを何回も繰り返したりできる)ようにすることも可能である。このことによって、ユーザーはクエストでのマニュアルゲームを長くプレイしたり、クエストでのマニュアルゲームを何回も繰り返したりするようになるので、クエストでのマニュアルゲームに対するプレイ意欲をより高めることが可能となる。
<<システム動作>>
<具体例1>
図10は、本実施形態における情報処理システム1の動作例を示すフローチャートである。具体例1では、各クエストに対してマニュアルゲームとオートゲームがプレイ可能に設定されている場合について説明する。
ユーザーは、クライアント端末10の画面表示部160にクエスト選択画面(不図示)が表示されているときに、複数のクエストの中からいずれかのクエストを選択する操作をクライアント端末10に対して行う。クライアント端末10の操作入力受付部150は、かかる選択操作がユーザーによって行われると、そのユーザーの選択操作に基づく操作入力を受け付ける(ステップS11)。
次いで、クライアント端末10の表示制御部106は、そのように操作入力受付部150がユーザーの操作入力を受け付けると、クライアント記憶部120が記憶するそのユーザーのユーザー情報に設定されたプレイフラグを参照して、現時点においてその選択されたクエストのオートゲームの進行が許可されているか否かを判定する(ステップS12)。
この判定の結果、現時点においてオートゲームの進行が許可されていない場合には(ステップS12:「NO」)、後述するステップS21へ処理を進める。その一方で、現時点においてオートゲームの進行が許可されている場合には(ステップS12:「YES」)、次に続くステップS13へ処理を進める。
次いで、クライアント端末10の表示制御部106は、現時点においてオートゲームの進行が許可されている場合には(ステップS12:「YES」)、その選択されたクエストにおいてオートゲームとマニュアルゲームの双方が選択可能なゲーム画面500を生成し画面表示部160に表示させる(ステップS13)。
図11は、ゲーム画面500の一例を示すイメージ図である。このゲーム画面500には、ユーザーによって選択されたクエストが表示されるクエスト表示領域501と、そのクエストのオートゲームを開始するための操作ボタン502と、そのクエストのマニュアルゲームを開始するための操作ボタン503が含まれている。
そのため、オートゲームの開始を希望するユーザーは、クライアント端末10の画面表示部160にゲーム画面500が表示されているときに、操作ボタン502を選択する操作をクライアント端末10に対して行う。その一方で、マニュアルゲームの開始を希望するユーザーは、クライアント端末10の画面表示部160にゲーム画面500が表示されているときに、操作ボタン503を選択する操作をクライアント端末10に対して行う。
次いで、図10に戻り、クライアント端末10の操作入力受付部150は、ユーザーからオートゲームを開始するための選択操作又はマニュアルゲームを開始するための選択操作がユーザーによって行われると、そのユーザーの選択操作に基づく操作入力を受け付ける(ステップS14)。
次いで、クライアント端末10のゲーム進行制御部103は、そのように操作入力受付部150がユーザーの操作入力を受け付けると、図11に示すゲーム画面500においてオートゲームを開始するための操作ボタン502がユーザーによって選択されたか否かを判定する(ステップS15)。
この判定の結果、ユーザーによってオートゲームを開始するための操作ボタン502が選択されなかった場合には(ステップS15:「NO」)、後述するステップS18へ処理を進める。その一方で、ユーザーによってオートゲームを開始するための操作ボタン502が選択された場合には(ステップS15:「YES」)、次に続くステップS16へ処理を進める。
次いで、クライアント端末10のゲーム進行制御部103は、ユーザーによってオートゲームを開始するための操作ボタン502が選択された場合には(ステップS15:「YES」)、そのユーザーに選択されたクエストについてオートゲームを進行させるように自動ゲーム進行部102に対して要求する。クライアント端末10の自動ゲーム進行部102は、ゲーム進行制御部103からの要求を受け付けると、そのクエストのオートゲームを進行させる(ステップS16)。
本実施形態におけるオートゲームでは、以下の処理を実行してもよい。例えば、クライアント端末10の自動ゲーム進行部102は、そのクエストを選択したユーザーによるオートゲームの結果に基づいて、マニュアルゲームのみで利用可能なアイテム(第1アイテム)及びオートゲームのみで利用可能なアイテム(第2アイテム)の少なくとも一方を、そのユーザーに対して付与してもよい。これにより、そのようにして付与されたアイテムを使用させるべく、そのユーザーのマニュアルゲームへの誘導が可能となる。
また例えば、クライアント端末10の自動ゲーム進行部102は、クエスト情報記憶部223が記憶するクエスト情報に設定された獲得可能キャラクターをユーザーに付与したときに、その付与されたキャラクターのレア度が低い場合に限り(その付与されたキャラクターのレア度が所定のレア度以下である場合に限り)、そのユーザーの所持する合成元キャラクターの素材キャラクターとして自動的に強化合成させるように合成ゲームの進行を制御してもよい。これにより、ユーザーが行うべき操作の手間を省くことができる。
また例えば、クライアント端末10の自動ゲーム進行部102は、クエスト情報記憶部223が記憶するクエスト情報に設定された獲得可能キャラクターをユーザーに付与したときに、その付与されたキャラクターと同じキャラクターを既に所持している場合は、そのユーザーの所持する合成元キャラクター(既に所持しているキャラクター)の素材キャラクター(今回付与された同一のキャラクター)として自動的に強化合成させるように合成ゲームの進行を制御してもよい。これにより、ユーザーが行うべき操作の手間を省くことができる。
また例えば、クライアント端末10の自動ゲーム進行部102は、クエスト情報記憶部223が記憶するクエスト情報に設定された獲得可能キャラクターをユーザーに付与したときに、そのキャラクターを獲得したときに進化合成の素材キャラクターとすることをユーザーが事前に登録していた場合に限り、そのユーザーの所持する合成元キャラクターの素材キャラクターとして自動的に進化合成させるように合成ゲームの進行を制御してもよい。これにより、ユーザーが行うべき操作の手間を省くことができる。
また例えば、クライアント端末10の自動ゲーム進行部102は、クエスト情報記憶部223が記憶するクエスト情報に設定された獲得可能キャラクターをユーザーに付与したときに、その付与されたキャラクターのレア度が低い場合に限り(その付与されたキャラクターのレア度が所定のレア度以下である場合に限り)、そのユーザーの所持キャラクターから自動的に除外されるように処分(売却)してもよい。これにより、ユーザーの所持キャラクターの中からレア度の低いキャラクターを効率良く減らすことができる。
また例えば、クライアント端末10の自動ゲーム進行部102は、クエスト情報記憶部223が記憶するクエスト情報に設定された獲得可能キャラクターをユーザーに付与する際、そのユーザーによるオートゲームのプレイ状況によってそのユーザーに付与するキャラクターやアイテムの数量を変動させてもよい。例えば、クエストでのオートゲームをプレイした回数が多いユーザーであるほど、オートゲーム中に多くのキャラクターやアイテムが付与されるようにしてもよい。これにより、ユーザーはクエストのオートゲームを多くプレイすることを望むようになるために、その結果としてそのクエストでのマニュアルゲームを何回も繰り返しプレイするようになる。
次いで、クライアント端末10のゲーム進行制御部103は、このようにしてそのクエストのオートゲームが進行した後、クライアント記憶部120が記憶するそのユーザーのユーザー情報に設定されたプレイフラグを更新して、その後におけるオートゲームの進行を制限する(ステップS17)。
なおこの際、クライアント端末10のゲーム進行制御部103は、クライアント記憶部120が記憶するそのユーザーのユーザー情報に設定されたプレイ情報を特定し、その特定されたプレイ情報に設定されたそのクエストのマニュアルプレイ回数をリセットして初期値(ゼロ)に戻す。
これに対して、クライアント端末10のゲーム進行制御部103は、ユーザーによってオートゲームを開始するための操作ボタン502が選択されなかった場合には(ステップS15:「NO」)、図11に示すゲーム画面500においてマニュアルゲームを開始するための操作ボタン503がユーザーによって選択されたか否かを判定する(ステップS18)。
この判定の結果、ユーザーによってマニュアルゲームを開始するための操作ボタン503が選択されなかった場合には(ステップS18:「NO」)、上述したステップS15の処理へ戻ってそのユーザーの選択操作が行われるまで待機する。その一方で、ユーザーによってマニュアルゲームを開始するための操作ボタン503が選択された場合には(ステップS18:「YES」)、次に続くステップS19へ処理を進める。
次いで、クライアント端末10のゲーム進行制御部103は、ユーザーによってマニュアルゲームを開始するための操作ボタン503が選択された場合には(ステップS18:「YES」)、そのユーザーに選択されたクエストについてマニュアルゲームを進行させるように手動ゲーム進行部101に対して要求する。クライアント端末10の手動ゲーム進行部101は、ゲーム進行制御部103からの要求を受け付けると、そのクエストのマニュアルゲームを進行させる(ステップS19)。
次いで、クライアント端末10のゲーム進行制御部103は、このようにしてそのクエストのマニュアルゲームが進行した後、クライアント記憶部120が記憶するそのユーザーのユーザー情報に設定されたプレイフラグを更新して、その後におけるそのクエストでのオートゲームの進行を許可する(ステップS20)。なお、ここでは現時点におけるプレイフラグの設定がそのまま維持されることになる。
なおこの際、クライアント端末10のゲーム進行制御部103は、クライアント記憶部120が記憶するそのユーザーのユーザー情報に設定されたプレイ情報を特定し、その特定されたプレイ情報に設定されたそのクエストのマニュアルプレイ回数をカウントアップ(+1)する。
これに対して、クライアント端末10の表示制御部106は、現時点においてその選択されたクエストのオートゲームの進行が許可されていない場合には(ステップS12:「NO」)、その選択されたクエストにおいてマニュアルゲームのみが選択可能なゲーム画面600を生成し画面表示部160に表示させる(ステップS21)。
図12は、ゲーム画面600の一例を示すイメージ図である。このゲーム画面600には、ユーザーによって選択されたクエストが表示されるクエスト表示領域601と、そのクエストのマニュアルゲームを開始するための操作ボタン602が含まれている。
そのため、マニュアルゲームの開始を希望するユーザーは、クライアント端末10の画面表示部160にゲーム画面600が表示されているときに、操作ボタン602を選択する操作をクライアント端末10に対して行う。
次いで、図10に戻り、クライアント端末10の操作入力受付部150は、ユーザーからマニュアルゲームを開始するための選択操作がユーザーによって行われると、そのユーザーの選択操作に基づく操作入力を受け付ける(ステップS22)。
次いで、クライアント端末10のゲーム進行制御部103は、このようにして操作入力受付部150がユーザーの操作入力を受け付けたことにより、図12に示すゲーム画面600においてマニュアルゲームを開始するための操作ボタン602がユーザーによって選択されたか否かを判定する(ステップS23)。
この判定の結果、ユーザーによってマニュアルゲームを開始するための操作ボタン602が選択されなかった場合には(ステップS23:「NO」)、そのユーザーの選択操作が行われるまで待機する。その一方で、ユーザーによってマニュアルゲームを開始するための操作ボタン602が選択された場合には(ステップS23:「YES」)、次に続くステップS24へ処理を進める。
次いで、クライアント端末10のゲーム進行制御部103は、ユーザーによってマニュアルゲームを開始するための操作ボタン602が選択された場合には(ステップS23:「YES」)、そのユーザーに選択されたクエストについてマニュアルゲームを進行させるように手動ゲーム進行部101に対して要求する。クライアント端末10の手動ゲーム進行部101は、ゲーム進行制御部103からの要求を受け付けると、そのクエストのマニュアルゲームを進行させる(ステップS24)。
次いで、クライアント端末10のゲーム進行制御部103は、このようにしてそのクエストのマニュアルゲームが進行した後、クライアント記憶部120が記憶するそのユーザーのユーザー情報に設定されたプレイフラグを更新して、その後におけるそのクエストでのオートゲームの進行を許可する(ステップS25)。
なおこの際、クライアント端末10のゲーム進行制御部103は、クライアント記憶部120が記憶するそのユーザーのユーザー情報に設定されたプレイ情報を特定し、その特定されたプレイ情報に設定されたそのクエストのマニュアルプレイ回数をカウントアップ(+1)する。
このように、ユーザーによって選択されたクエストでのオートゲームの進行後、そのクエストでのオートゲームのプレイがいったん制限されるものの、その後において少なくとも1回だけそのクエストでのマニュアルゲームをユーザーがプレイしたことで、そのクエストでのオートゲームの進行が再び許可される。そのため、ユーザーはそのクエストでのオートゲームをプレイするために、事前にそのクエストでのマニュアルゲームをプレイすることが必要となる。その結果として、マニュアルゲームに対するプレイ意欲を高めることが可能となり、また、手間を掛けずにオートゲームばかりプレイするユーザーと、手間を掛けてマニュアルゲームをプレイするユーザーとの間で、ゲームの公平性を保つことが可能となる。
なお、上述した具体例1においては、クライアント端末10のゲーム進行制御部103は、ユーザーによって選択されたクエストでのオートゲームが進行した後、クライアント記憶部120が記憶するそのユーザーのユーザー情報に設定されたプレイ情報を特定し、その特定されたプレイ情報に設定されたそのクエストのマニュアルプレイ回数をリセットしたが、そのクエストのマニュアルプレイ回数をカウントダウン(−1)してもよい。その場合は、クライアント端末10のゲーム進行制御部103は、ユーザーによって選択されたクエストでのオートゲームが進行した後、そのクエストのマニュアルプレイ回数がゼロ(0)である場合に限り、クライアント記憶部120が記憶するそのユーザーのユーザー情報に設定されたプレイフラグを更新して、その後におけるオートゲームの進行を制限することが望ましい。
<具体例2>
図13は、本実施形態における情報処理システム1の他の動作例を示すフローチャートである。具体例2では、通常のクエストとの他に、オートクエストが設定されている場合について説明する。
ユーザーは、クライアント端末10の画面表示部160にクエスト選択画面(不図示)が表示されているときに、複数のクエストの中からいずれかのオートクエストを選択する操作をクライアント端末10に対して行う。クライアント端末10の操作入力受付部150は、かかる選択操作がユーザーによって行われると、そのユーザーの選択操作に基づく操作入力を受け付ける(ステップS41)。
次いで、クライアント端末10の表示制御部106は、そのように操作入力受付部150がユーザーの操作入力を受け付けると、クライアント記憶部120が記憶するそのユーザーのユーザー情報に設定されたプレイフラグを参照して、その選択されたオートクエストについて現時点でオートゲームの進行が許可されているか否かを判定する(ステップS42)。
この判定の結果、その選択されたオートクエストについて現時点でオートゲームの進行が許可されていない場合には(ステップS42:「NO」)、この処理を終了する。その一方で、その選択されたオートクエストについて現時点でオートゲームの進行が許可されている場合には(ステップS42:「YES」)、次に続くステップS43へ処理を進める。
次いで、クライアント端末10の評価部104は、その選択されたオートクエストについて現時点でオートゲームの進行が許可されている場合には(ステップS42:「YES」)、そのユーザーによるクエストでのマニュアルゲームの結果に基づいて、そのユーザーのプレイ状況を評価する(ステップS43)。
具体的には、クライアント端末10の評価部104は、クライアント記憶部120が記憶するそのユーザーのユーザー情報に設定されたプレイ情報を特定し、その特定されたプレイ情報を参照して、そのユーザーのマニュアルプレイ回数をクエスト毎に取得する。そして、クライアント端末10の評価部104は、それらの取得したマニュアルプレイ回数を合算した総数から、そのユーザーによるクエストでのマニュアルゲームのプレイ状況を評価する。なお、クライアント端末10の評価部104は、ユーザーによるマニュアルゲームのプレイ回数及びプレイ時間の少なくとも一方に基づいて、そのユーザーのプレイ状況を評価してもよい。
次いで、クライアント端末10の表示制御部106は、評価部104によってマニュアルプレイ回数が5回に達したユーザーであると評価されたか否かを判定する(ステップS44)。
この判定の結果、マニュアルプレイ回数が5回に達したユーザーであると評価された場合には(ステップS44:「YES」)、後述するステップS48へ処理を進める。その一方で、マニュアルプレイ回数が5回に達したユーザーでないと評価された場合には(ステップS44:「NO」)、次に続くステップS45へ処理を進める。
次いで、クライアント端末10の表示制御部106は、マニュアルプレイ回数が5回に達したユーザーでないと評価された場合には(ステップS44:「NO」)、評価部104によってマニュアルプレイ回数が3回に達したユーザーであると評価されたか否かを判定する(ステップS45)。
この判定の結果、マニュアルプレイ回数が3回に達したユーザーであると評価された場合には(ステップS45:「YES」)、後述するステップS47へ処理を進める。その一方で、マニュアルプレイ回数が3回に達したユーザーでないと評価された場合には(ステップS45:「NO」)、次に続くステップS47へ処理を進める。
次いで、クライアント端末10の表示制御部106は、マニュアルプレイ回数が3回に達したユーザーでないと評価された場合には(ステップS45:「NO」)、そのユーザーのプレイ状況の評価結果に応じた第1ゲーム画面650を生成し画面表示部160に表示させる(ステップS46)。
図14は、第1ゲーム画面650の一例を示すイメージ図である。この第1ゲーム画面650には、ユーザーによって選択されたオートクエストが表示されるオートクエスト表示領域651と、そのオートクエストのオートゲームを1時間だけプレイするための操作ボタン652と、そのオートクエストのオーとゲームを3時間だけプレイするための操作ボタン653と、そのオートクエストのオーとゲームを5時間だけプレイするための操作ボタン654が含まれている。ここでは、そのユーザーのプレイ状況の評価結果に従い、操作ボタン653及び操作ボタン654がグレーアウト表示されている。そのため、ユーザーが操作ボタン653及び操作ボタン654を選択できないようになっている。すなわち、ユーザーのプレイ状況の評価結果に応じたプレイ時間分だけ、オートゲームの進行が許可されることになる。
これに対して、図13に戻り、クライアント端末10の表示制御部106は、マニュアルプレイ回数が3回に達したユーザーであると評価された場合には(ステップS45:「YES」)、そのユーザーのプレイ状況の評価結果に応じた第2ゲーム画面700を生成し画面表示部160に表示させる(ステップS47)。
図15は、第2ゲーム画面700の一例を示すイメージ図である。この第2ゲーム画面700には、ユーザーによって選択されたオートクエストが表示されるオートクエスト表示領域701と、そのオートクエストのオートゲームを1時間だけプレイするための操作ボタン702と、そのオートクエストのオーとゲームを3時間だけプレイするための操作ボタン703と、そのオートクエストのオーとゲームを5時間だけプレイするための操作ボタン704が含まれている。ここでは、そのユーザーのプレイ状況の評価結果に従い、操作ボタン704がグレーアウト表示されている。そのため、ユーザーが操作ボタン704を選択できないようになっている。すなわち、ユーザーのプレイ状況の評価結果に応じたプレイ時間分だけ、オートゲームの進行が許可されることになる。
これに対して、図13に戻り、クライアント端末10の表示制御部106は、マニュアルプレイ回数が5回に達したユーザーであると評価された場合には(ステップS44:「YES」)、そのユーザーのプレイ状況の評価結果に応じた第3ゲーム画面750を生成し画面表示部160に表示させる(ステップS48)。
図16は、第3ゲーム画面750の一例を示すイメージ図である。この第3ゲーム画面750には、ユーザーによって選択されたオートクエストが表示されるオートクエスト表示領域751と、そのオートクエストのオートゲームを1時間だけプレイするための操作ボタン752と、そのオートクエストのオーとゲームを3時間だけプレイするための操作ボタン753と、そのオートクエストのオーとゲームを5時間だけプレイするための操作ボタン754が含まれている。ここでは、そのユーザーのプレイ状況の評価結果に従い、すべての操作ボタンが選択可能に表示されている。すなわち、ユーザーのプレイ状況の評価結果に応じたプレイ時間分だけ、オートゲームの進行が許可されることになる。
次いで、図13に戻り、クライアント端末10の操作入力受付部150は、図14に示す第1ゲーム画面650、図15に示す第2ゲーム画面700、図16に示す第3ゲーム画面750のいずれかにおいて、ユーザーからオートゲームを開始するための選択がユーザーによって行われると、そのユーザーの選択操作に基づく操作入力を受け付ける(ステップS49)。
次いで、クライアント端末10のゲーム進行制御部103は、そのように操作入力受付部150がユーザーの操作入力を受け付けると、そのユーザーに選択されたプレイ時間分だけオートゲームを進行させるように自動ゲーム進行部102に対して要求する。クライアント端末10の自動ゲーム進行部102は、ゲーム進行制御部103からの要求を受け付けると、そのオートクエストのオートゲームをそのプレイ時間分だけ進行させる(ステップS50)。なお、オートクエストには、プレイするために必要となるゲームポイントが設定されていてもよいし、設定されていなくてもよい。また、設定されている場合は、プレイ時間に応じて異なるゲームポイントが設定されていてもよいし、プレイ時間に拘わらず同じゲームポイントが設定されていてもよい。
次いで、クライアント端末10のゲーム進行制御部103は、このようにしてそのオートクエストのオートゲームがそのプレイ時間分だけ進行した後、クライアント記憶部120が記憶するそのユーザーのユーザー情報に設定されたプレイフラグを更新して、その後におけるオートクエストでのオートゲームの進行を制限する(ステップS51)。
なおこの際、クライアント端末10のゲーム進行制御部103は、クライアント記憶部120が記憶するそのユーザーのユーザー情報に設定されたプレイ情報を特定し、その特定されたプレイ情報に設定された各クエストのマニュアルプレイ回数をリセットして初期値(ゼロ)に戻す。
このように、ユーザーによって選択されたオートクエストでのオートゲームの進行後、そのオートクエストでのオートゲームのプレイがいったん制限されるものの、その後において少なくとも1回だけクエストでのマニュアルゲームをユーザーがプレイしたことで、そのオートクエストでのオートゲームの進行が再び許可される。これにより、オートクエストでのオートプレイを目標にして、クエストでのマニュアルゲームに対するプレイ意欲を高めることが可能となる。さらに、ユーザーによって選択されたオートクエストでのオートゲームの進行前に、そのユーザーがクエストでのマニュアルゲームをユーザーが多くプレイしたことによって、そのユーザーのプレイ状況が高く評価される。そして、そのようにプレイ状況が高く評価された分だけオートクエストでのオートゲームを多くプレイできるようになる。そのため、クエストでのマニュアルゲームに対するプレイ意欲をより高めることが可能となる。
なお、上述した具体例2においては、ユーザーはオートクエストでのオートゲームをプレイするために、事前に通常のクエストでのマニュアルゲームをプレイすることが必要となるが、このようなプレイ条件を無くしてもよい。これにより、具体例2に記載の発明は、ユーザーがマニュアルゲームを多くプレイしたことによって、その多くプレイした分だけオートゲームを多くプレイできるようにすることに着目した発明であるものとして捉えることも可能である。
また、上述した具体例2においては、クエストでのマニュアルゲームのプレイ回数に応じたプレイ時間分だけ、オートクエストでのオートゲームの進行が許可されるが、クエストでのマニュアルゲームのプレイ時間に応じたプレイ時間分だけ、オートクエストでのオートゲームの進行が許可されてもよい。
===その他の実施形態===
前述の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
<プレイ状況の評価>
前述の実施形態では、ユーザーによるマニュアルゲームのプレイ回数及びプレイ時間の少なくとも一方に基づいて、そのユーザーのプレイ状況を評価する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、ユーザーがマニュアルゲームをプレイするために消費した自分のゲームポイントの数量(つまり、ゲームポイントの消費量)や、ユーザーがマニュアルゲームをプレイしたことで獲得したアイテムやキャラクターの数量(つまり、アイテムやキャラクターの獲得量)、又はこれらの組み合せに基づいて、ユーザーのプレイ状況を評価してもよい。そして、このようなゲームポイントの消費量やアイテムやキャラクターの獲得量に応じてユーザーのプレイ状況を高く評価し、その高く評価された分だけユーザーがオートゲームを多くプレイできるようにしてもよい。
また例えば、ユーザーのログイン時間に応じて、ユーザーのプレイ状況を評価してもよい。そして、このようなログイン時間の長さに応じてユーザーのプレイ状況を高く評価し、その高く評価された分だけユーザーがオートゲームを多くプレイできるようにしてもよい。
<イベント期間>
前述の実施形態では、予め設定されたイベント期間にクエストのマニュアルゲームをプレイすることによって、そのイベント期間の終了後であっても、そのクエストのオートゲームをプレイできるように制御することも可能である。これにより、クエストでのオートプレイを目標にして、クエストでのマニュアルゲームに対するプレイ意欲を高めることが可能となる。
なおこの場合、イベント期間内にマニュアルゲームを多くプレイする(プレイ回数が多い、プレイ時間が長い)ことによって、イベント期間の終了後におけるオートゲームを多くプレイできる(繰り返し何回もプレイできる、長い時間プレイできる)ようにすることも可能である。これにより、イベント期間の終了後に多くオートプレイすることを目標にして、イベント期間内に多くマニュアルプレイするようになるので、マニュアルゲームに対するプレイ意欲をより高めることが可能となる。
<マニュアルゲームとオートゲームとの関係>
前述の実施形態では、マニュアルゲームにてユーザーがアイテム、武器、呪文、言葉等を使用した場合に限り、オートゲームにてそれらが自動的に使用されるように制御することも可能である。このようにすることで、ユーザーがマニュアルゲームを繰り返しプレイし、アイテム、武器、呪文、言葉等を使用すればするほど、その使用がオートゲームに強く反映されることになる。そのため、オートゲームを有利に進行させるために、マニュアルゲームにてアイテム、武器、呪文、言葉等をユーザーが積極的に使用するようになり、マニュアルゲームに対するプレイ意欲をより高めることが可能となる。
また、ユーザーの所持するキャラクターが新たな攻撃を覚えたことにより、ゲームにて新たな攻撃内容が選択できるようになった場合、前述の実施形態では、マニュアルゲームにてユーザーがその新たな攻撃内容を選択した場合に限り、オートゲームにてその新たな攻撃内容も自動的に選択されるように制御することも可能である。すなわち、オートゲームをプレイしたことにより、ユーザーの所持するキャラクターが新たな攻撃を覚えたとしても、マニュアルゲームを1回でもプレイしなければ、その攻撃内容が次のオートゲームで自動的に選択されることはない。なお、新たな攻撃は、マニュアルゲームをプレイすることでしか覚えられないようにしてもよい。
<コンテンツ>
上記の実施形態では、キャラクター情報に設定されたキャラクターであったが、コンテンツはこれに限られるものではない。例えば、コンテンツは、アイテム、カード、フィギュア、アバター、アイコン等でもよい。
<アイテムの付与>
前述の実施形態では、マニュアルゲームのみで利用可能なアイテム(第1アイテム)及びオートゲームのみで利用可能なアイテム(第2アイテム)の少なくとも一方を、ユーザーに対して付与してもよいと説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、マニュアルゲームのみで強化可能なアイテム(例えばキャラクターに装備可能な装備品)や、オートゲームのみで強化可能なアイテム(例えば装備品)を、ユーザーに対して付与してもよい。また、マニュアルゲームとオートゲームを交互にプレイすることによって付与又は強化されるアイテムがあってもよい。
また例えば、ユーザーがマニュアルゲームをプレイすることによってオートゲームでの利用制限が解除されるアイテムや、オートゲームをプレイすることによってマニュアルゲームでの利用制限が解除されるアイテムを、そのユーザーに対して付与してもよい。なお、アイテムの利用制限は、ユーザーのプレイ状況の評価に応じて解除されるものであってもよい。