JP6776768B2 - 角形缶の製造方法 - Google Patents
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Description
有底の角形缶を製造する方法であって、
金属板に対して、最終成形品の側壁に相当する部分、かつ絞りしごき加工が施される部分の少なくとも一部に、コイニング加工を施す工程と、
前記コイニング加工が施されたブランクに対して、絞りしごき加工を施す工程と、
を含むことを特徴とする。
の4隅の曲率半径をより小さくすることが可能となる。また、これにより、角形缶の底板部の4隅に接続する底板部、及び側壁の角部の曲率半径も小さくすることができる。
略四角形状の底板部となる底予定部における一対の長辺に沿うように前記コイニング加工を施すとよい。
前記長辺に平行な直線部と、該直線部の端部から前記底予定部から遠ざかるように設けられる斜線部と、を少なくとも有する形状であり、
前記斜線部は、最終成形品において、前記底板部の長辺を含む側壁と、前記底板部の短辺を含む側壁との境界線に略平行となるように設けられているとよい。
略四角形状の底板部となる底予定部における一対の短辺に沿うように前記コイニング加工を施すことも好適である。
前記短辺に平行な直線部と、該直線部の端部から前記底予定部から遠ざかるように設けられる斜線部と、を少なくとも有する形状であり、
前記斜線部は、最終成形品において、前記底板部の長辺を含む側壁と、前記底板部の短辺を含む側壁との境界線に略平行となるように設けられているとよい。
略四角形状の底板部となる底予定部における長辺と短辺との交わりとなる4か所の角部それぞれの近傍の4か所の領域に前記コイニング加工を施すことも好適である。
略四角形状の底板部となる底予定部の周囲を取り囲むように前記コイニング加工を施すようにしてもよい。
ことができる。
図1〜図13を参照して、本発明の実施形態に係る角形缶の製造方法について、製造工程の順に説明する。
特に、図1〜図3を参照して、コイニング加工工程について説明する。ただし、適宜、図10に示す最終成形品50の斜視図、及び図11に示す最終製品(角形缶60)の斜視図についても参照しながら説明する。図1及び図2は本発明の実施形態に係るコイニング加工工程説明図である。図1及び図2はコイニング加工を行う加工装置の主要部を示す概略構成断面図であり、図1は加工前の状態を示し、図2は加工を施した直後の状態を示している。図3は本発明の実施形態に係るコイニング加工が施されたブランクの平面図である。
特に、図4〜図6を参照して、ブランク20に対する絞りしごき加工工程について説明する。図4及び図5は本発明の実施形態に係る絞りしごき加工工程(ブランク20に対する絞りしごき加工工程)説明図である。また、図4及び図5は絞りしごき加工を行う加工装置の主要部を示す概略構成断面図であり、図4は加工前の状態を示し、図5は加工を施した直後の状態を示している。更に、図4及び図5において、一点鎖線よりも右側は第1側壁51となる部分を正面から見た場合の加工部を示しており、一点鎖線よりも左側は第2側壁52となる部分を正面から見た場合の加工部を示している。図6は本発明の実施形態に係るブランク20に対する絞りしごき加工が行われた中間成形品(以下、説明の便宜上、第1中間成形品30と称する)の斜視図である。
なお、第1受け部材810は、第1パンチ510から受ける圧力に抗しつつ、第1パンチ510とは反対側に退避できるようにバネ811によって支持されている。以上のように構成された絞りしごき加工装置によって、コイニング加工が施されたブランク20に対して、絞りしごき加工が施される。
特に、図7〜図9を参照して、第1中間成形品30に対する絞りしごき加工工程について説明する。図7及び図8は本発明の実施形態に係る絞りしごき加工工程(第1中間成形品30に対する絞りしごき加工工程)説明図である。また、図7及び図8は絞りしごき加工を行う加工装置の主要部を示す概略構成断面図であり、図7は加工前の状態を示し、図8は加工を施した直後の状態を示している。更に、図7及び図8において、一点鎖線よりも右側は第1側壁51となる部分を正面から見た場合の加工部を示しており、一点鎖線よりも左側は第2側壁52となる部分を正面から見た場合の加工部を示している。図9は本発明の実施形態に係る第1中間成形品30に対する絞りしごき加工が行われた中間成形品(以下、説明の便宜上、第2中間成形品40と称する)の斜視図である。
孔621に挿入される過程で、第2パンチ520と第1中間成形品30のみが貫通孔621に挿入され、ブランクホルダ910は第2ダイ620に衝突し、貫通孔621には挿入されない。
小さくなっている。
本実施形態に係る角形缶60の製造方法によれば、金属板10(ブランク20)のうち、絞りしごき加工が施される部分の少なくとも一部には、予めコイニング加工が施される。これにより、金属板の肉厚が予め薄くなっているため、絞りしごき加工によって、金属板の肉厚を薄くする量(割合)を減らすことができる。そのため、角形缶60の底板部53の4隅に相当する部分への応力を減らすことができる。従って、角形缶60の底板部53の4隅の曲率半径を小さくしても、当該部分に亀裂や割れが発生してしまうことを抑制することができる。以上より、コイニング加工を施さない場合に比べて、角形缶60の底板部53の4隅の曲率半径を小さくすることが可能となる。また、金属板10に対してコイニング加工を施し、その後、絞りしごき加工を行っているため、底板部53のゆがみを抑制することができる。さらに、金属板10に対してコイニング加工を施すため、コイニング加工における薄肉部21の平面形状、及び圧縮量(潰し量)の自由度が高く、これにより、亀裂や割れが発生してしまうことを抑制しつつ、角形缶60の底板部53の4隅の曲率半径をより小さく形成することができる。
<コイニング加工を施す領域の変形例>
金属板10に対してコイニング加工を施す領域については、上記実施形態で示した領域には限られない。以下、コイニング加工を施す領域の変形例を説明する。コイニング加工は、金属板(ブランク)における底予定部の周囲の少なくとも一部に施される。図12は本発明の実施形態に係るコイニング加工が施されたブランクの変形例1の平面図である。この変形例1に示すブランク20Xにおいては、上記実施形態の場合と同様に、底予定部22における一対の長辺に沿うようにコイニング加工が施されて、一対の薄肉部21が形成されている。また、このブランク20Xにおいては、底予定部22における一対の短辺に沿うようにコイニング加工が施されて、一対の薄肉部23が形成されている。また、このブランク20Xにおいては、底予定部22における長辺と短辺との交わりとなる4か所の角部それぞれの近傍の4か所の領域にコイニング加工が施されて、4か所の薄肉部24が形成されている。更に、このブランク20Xにおいては、底予定部22の一部(内側)にコイニング加工が施されて、薄肉部25も形成されている。
イニング加工を施して、薄肉部25を形成させてもよい。
上記実施形態においては、コイニング加工を施す金属板10が、予め一定の形に切られたブランクの場合を示した。しかしながら、コイニング加工を施す金属板については、ブランクではなく、素材である金属板であってもよい。この場合には、素材である金属板にコイニング加工を施した後に、一定の形に切り取ることで、コイニング加工が施されたブランクを得ることができる。
上記実施形態においては、ブランクに対して絞りしごき加工を施し、その後、中間成形品に対して2回の絞りしごき加工を施す場合を示した。しかしながら、絞りしごき加工を施す回数は最終成形品及び最終製品である角形缶の形状及び寸法に応じて、適宜、設定すればよい。従って、ブランクに対して絞りしごき加工を一度だけ施す場合もあり得る。また、中間成形品に対して絞りしごき加工を3回以上施す場合もあり得る。
20,20X,20Y ブランク
21,21X,23,24,25,26 薄肉部
21a 直線部
21b 斜線部
21Zb 直線部
22 底予定部
30 第1中間成形品
31,32 側壁部分
33 底板部
40 第2中間成形品
41,42 側壁部分
43 底板部
50 最終成形品
51 第1側壁
52 第2側壁
53 底板部
55 外縁部分
60 角形缶
100 コイニングパンチ
200 ダイ
300 金属板押え部材
310 貫通孔
510 第1パンチ
520 第2パンチ
610 第1ダイ
611 貫通孔
620 第2ダイ
621 貫通孔
710 ブランク押え部材
810 第1受け部材
811 バネ
820 第2受け部材
821 バネ
910 ブランク(カップ)ホルダ
911 バネ
Claims (11)
- 有底の角形缶を製造する方法であって、
金属板に対して、最終成形品の側壁に相当する部分、かつ絞りしごき加工が施される部分の少なくとも一部に、コイニング加工を施す工程と、
前記コイニング加工が施されたブランクに対して、絞りしごき加工を施す工程と、
を含むことを特徴とする角形缶の製造方法。 - 前記角形缶の底板部となる底予定部の周囲の少なくとも一部に前記コイニング加工を施すことを特徴とする請求項1に記載の角形缶の製造方法。
- 前記角形缶の底板部の平面形状は略四角形状であり、
略四角形状の底板部となる底予定部における一対の長辺に沿うように前記コイニング加工を施すことを特徴とする請求項2に記載の角形缶の製造方法。 - 前記コイニング加工が施される領域の平面形状は、
前記長辺に平行な直線部と、該直線部の端部から前記底予定部から遠ざかるように設けられる斜線部と、を少なくとも有する形状であり、
前記斜線部は、最終成形品において、前記底板部の長辺を含む側壁と、前記底板部の短辺を含む側壁との境界線に略平行となるように設けられていることを特徴とする請求項3に記載の角形缶の製造方法。 - 前記角形缶の底板部の平面形状は略四角形状であり、
略四角形状の底板部となる底予定部における一対の短辺に沿うように前記コイニング加工を施すことを特徴とする請求項2,3または4に記載の角形缶の製造方法。 - 前記コイニング加工が施される領域の平面形状は、
前記短辺に平行な直線部と、該直線部の端部から前記底予定部から遠ざかるように設けられる斜線部と、を少なくとも有する形状であり、
前記斜線部は、最終成形品において、前記底板部の長辺を含む側壁と、前記底板部の短
辺を含む側壁との境界線に略平行となるように設けられていることを特徴とする請求項5に記載の角形缶の製造方法。 - 前記角形缶の底板部の平面形状は略四角形状であり、
略四角形状の底板部となる底予定部における長辺と短辺との交わりとなる4か所の角部それぞれの近傍の4か所の領域に前記コイニング加工を施すことを特徴とする請求項2〜6のいずれか一つに記載の角形缶の製造方法。 - 前記角形缶の底板部の平面形状は略四角形状であり、
略四角形状の底板部となる底予定部の周囲を取り囲むように前記コイニング加工を施すことを特徴とする請求項2に記載の角形缶の製造方法。 - 前記角形缶の底板部となる底予定部の一部に前記コイニング加工を施すことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の角形缶の製造方法。
- 前記コイニング加工を施す際には、コイニング加工を施す領域の周囲を押えた状態で行うことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の角形缶の製造方法。
- 有底の角形缶を製造する方法であって、
金属板に対して、最終成形品の側壁に相当する部分、かつ絞りしごき加工が施される部分の少なくとも一部に、コイニング加工を施す工程と、
前記コイニング加工が施されたブランクに対して、絞りしごき加工を施す工程と、
を含み、
前記角形缶の底板部となる底予定部の周囲の少なくとも一部に前記コイニング加工を施す角形缶の製造方法であって、
前記角形缶の底板部の平面形状は略四角形状であり、
略四角形状の底板部となる底予定部における長辺と短辺との交わりとなる4か所の角部それぞれの近傍の4か所の領域に前記コイニング加工を施すことを特徴とする角形缶の製造方法。
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