以下、実施の形態に係る照明器具及び照明装置について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置や接続形態、及び、工程(ステップ)や工程の順序などは、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。なお、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。
(実施の形態1)
本実施の形態において、大型化を防ぎながらも放熱効率を高めた照明器具及び照明装置について説明する。なお、同一の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。なお、以下の説明において、各図面中に示すXYZ座標軸を用いた説明を行う場合もある。
図1は、本実施の形態における照明装置1の外観図である。
図1に示されるように、照明装置1は、光源Sと、光ファイバFと、照明器具10とを備える。
光源Sは、光を出射する光源であり、例えば、レーザダイオード(LD)、又は、発光ダイオード(LED)である。より具体的には、光源Sは、青色光を出射するLD又はLEDであるが、光源Sが出射する光の色は上記に限定されない。
光ファイバFは、高屈折率のコアを低屈折率のクラッド層が包んだ二重構造で構成される。光ファイバFは、光源Sが出射した光を照明器具10に導くための光の伝送路として機能する。光ファイバFのコア及びクラッド層は、ともに、光に対して透過率が非常に高い石英ガラス又はプラスチックである。
照明器具10は、光源Sから光ファイバFを通じて伝送された光を照明器具10の外部に出射することで、照明器具10の周囲を照明する照明器具である。照明器具10は、光ファイバFから受けた光の全部又は一部の色(波長)を変換する蛍光体層を有する。例えば、蛍光体層は、青色光を黄色光に変換する黄色蛍光体を樹脂等で封止したものである。この場合、照明器具10は、光源Sから伝送された青色光の一部を黄色蛍光体により黄色光に変換することで白色光を生成し、照明器具10の周囲に白色光を出射する。
以降において、照明器具10の構成について詳しく説明する。
図2は、本実施の形態における照明装置1に含まれる照明器具10の内部構成を示す断面図である。図2は、照明器具10の、図1におけるII−II線で示される断面を示す図である。
図2に示されるように、照明器具10は、ファイバカップリング12と、レンズ14及び30と、レンズアレイ15と、ホルダ16と、蛍光部材20とを備える。
ファイバカップリング12は、光ファイバFに接続され、光源Sから光ファイバFを通じてZ軸プラス方向に伝送される光を照明器具10内に導く光学部材である。
レンズ14は、ファイバカップリング12を通じて導入された光の光路を変更する光学部材である。レンズ14を形成する材料は、例えばガラス又はプラスチック等、透光性を有する材料である。
レンズアレイ15は、レンズ14から出射された光の光路を変更する光学部材である。レンズアレイ15は、具体的には、導入された光を、複数(例えば2個)の光路それぞれを蛍光部材20に向かって進行する光に分割するように、上記光の光路を変更(分離)する。レンズアレイ15の具体的構成については、後で具体例を挙げて説明する。なお、レンズアレイ15は、ファイバカップリング12と蛍光部材20との間のどの位置に配置されてもよい。特に、レンズ14に接触するように配置されてもよいし、また、レンズ14の一部として形成(つまり、レンズ14と一体成型)されてもよい。レンズアレイ15を形成する材料は、例えばガラス又はプラスチック等、透光性を有する材料である。
ホルダ16は、照明器具10の各構成要素を内部に収容する筐体である。ホルダ16を形成する材料は、例えば、アルミニウム又は銅等、熱伝導性が比較的高い材料である。
蛍光部材20は、レンズアレイ15を通過した光を受光し、受光した光の色を変換し、変換後の光を出射する蛍光体を含む部材である。蛍光部材20は、蛍光体の他にも、蛍光体が発生させる熱を照明器具10の外部に放熱する放熱機構としての伝熱板及び放熱板を有する。これらの構成については後で詳しく説明する。
レンズ30は、蛍光部材20が出射した光を照明器具10の外部(Z軸プラス方向)に出射するときの配光特性を調整する光学部材である。レンズ30は、レンズ30の形状に基づいて、上記配光特性を狭角配光にしたり、広角配光にしたりする。レンズ30は、照明器具10の用途に応じて適切な配光特性を有するものが採用され得る。レンズ30を形成する材料は、レンズ14の材料と同様のものである。
以降において、照明器具10の蛍光部材20等の詳細な構成を説明する。
図3は、本実施の形態における照明器具10が備えるホルダ16及び蛍光部材20の分解斜視図である。図4は、本実施の形態における照明器具10が備えるホルダ16及び蛍光部材20の断面図である。図4に示される断面図は、図2に示される断面図の、ホルダ16及び蛍光部材20近傍を拡大した拡大図である。
図3及び図4に示されるように、蛍光部材20は、伝熱板22と、基板24と、蛍光体層25と、放熱板28とを備える。
伝熱板22は、蛍光体層25が発生させた熱を、ホルダ16、及び、伝熱板22が接している空気に伝える(放熱する)板状の伝熱体である。伝熱板22は、ホルダ16と基板24との間に、ホルダ16と基板24とのそれぞれに面接触して配置される。伝熱板22は、蛍光体層25が発生させた熱を基板24を介して伝えられ、伝えられた熱をホルダ16に伝えることで、蛍光体層25の高温化を抑制する。伝熱板22は、熱伝導率の比較的高い金属(例えば、アルミニウム又は銅など)、その他伝導率の比較的高い材料(セラミック又は樹脂など)により構成される。伝熱板22のうち、基板24に接する方の面を第一面ともいい、第一面とは反対側の面でありホルダ16に接する方の面を第二面ともいう。
なお、伝熱板22は、ホルダ16の一部を加工することで形成されてもよい。つまり、伝熱板22は、ホルダ16と一体成形又は一体化されてもよい。上記のように伝熱板22とホルダ16とが面接触して配置される場合、伝熱板22とホルダ16との間に数μmの空気層が形成され、この空気層が伝熱板22からホルダ16への熱の伝達を妨げることがある。そこで、伝熱板22とホルダ16とを一体成形することで、上記数μmの空気層が生じることを防ぎ、伝熱板22からホルダ16へ熱の伝達が妨げられることを回避することができる。また、照明器具10を構成する部材を削減することで製造コストを削減できる利点がある。
伝熱板22は、開口部23を有する。開口部23は、レンズアレイ15から出射された光をZ軸プラス側へ通過させるための開口である。すなわち、レンズアレイ15から出射された光は、開口部23を通過して蛍光体層25に到達する。開口部23は、レンズアレイ15から出射された青色光の光路上に配置されている。言い換えれば、伝熱板22は、上記青色光の光路が開口部23を通る位置に配置されている。なお、開口部23は、第一開口部に相当する。
基板24は、透光性を有する基板である。基板24には、レンズアレイ15から出射され、開口部23を通過した光が照射される。基板24は、受光した光の色を変換する蛍光体層25が設けられた部分を有する。蛍光体層25は、基板24に塗布されることで基板24上に設けられる場合を例として説明するが、蛍光体層25が基板24上に設けられる手法は上記に限られない。なお、ここでは蛍光体層25が塗布された部分を有する面を第一面ともいい、第一面と反対側の面を第二面ともいう。また、光ファイバFからの光は第二面側から照射される場合を例として説明する。
基板24を形成する材料は、例えば、ガラス、プラスチックなど任意のものを用いることができる。ここで、ガラスとしては、例えば、ソーダガラス、無アルカリガラス、サファイアガラスなどを用いることができる。また、プラスチックとしては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などを用いることができる。基板24は、光の吸収が無く透明である、言い換えれば、消衰係数がほぼ0の材料で形成されていると、基板24を透過する光の量を多くすることができ、結果的に照明器具10から周囲に出射される光の量を多くすることができる利点がある。
蛍光体層25は、光源Sから光ファイバFを通じて導入された光を受光し、受光した光の色(波長)を蛍光体粒子により変換する波長変換材である。蛍光体層25は、光の色の変換の際に熱を発生させる。
具体的には、蛍光体層25は、光源Sからの青色光を受光し、黄色光を出射する黄色蛍光体粒子、例えば、イットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)系の蛍光体粒子を含み、この蛍光体粒子をシリコン又はエポキシ等の樹脂で封止して形成されたものである。蛍光体層25は、光源Sからの青色光の一部を蛍光体粒子により変換した黄色光と、上記青色光の残部とが混色された白色光を生成し、Z軸プラス方向に出射する。蛍光体層25は、一般に高温下に置かれると光の色を変換する効率が低下(劣化)する。そこで、照明器具10は、放熱機構としての伝熱板22により蛍光体層25が発生させる熱を適切に照明器具10の外部に放熱することで、蛍光体層25の高温化を抑制する。なお、蛍光体層25を形成する樹脂に熱伝導率の高い材料、例えばZnO等の無機酸化物を混合することで放熱性を高めてもよい。
放熱板28は、基板24の第一面に面接触して配置され、基板24のうち蛍光体層25が設けられた部分に重なる位置に開口部29を有する放熱部材である。放熱板28は、蛍光体層25から伝達された熱を照明器具10の外部へ放熱する。なお、放熱板28の表面には、凹凸形状が形成されていてもよい。放熱板28の表面積を大きくすることで照明器具10の外部へ放熱する効率を高めるためである。
開口部29は、蛍光体層25が透過又は出射した光をZ軸プラス側へ通過させることで、照明器具10の外部へ出射させるための開口である。
図5は、本実施の形態における伝熱板22及び基板24の具体的形状と光の光路とを示す模式図である。図5において、説明のために伝熱板22と基板24とを分解して示しているが、実際には伝熱板22と基板24とは接して配置されている。図5において伝熱板22の第一面が面22Aとして、第二面が面22Bとして示されている。また、基板24の第一面が面24Aとして、第二面が面24Bとして示されている。
図5に示されるように、伝熱板22は、複数の開口部23A及び23B(以降、開口部23A等とも表記)を備えている。開口部23A等それぞれは、略半円形状を有しており、開口部23A等には、レンズアレイ15から出射されたZ軸プラス方向に進行する光42A及び42B(以降、光42A等とも表記)が通過する。伝熱板22は、伝熱板22の中心部50から周辺部52へ延びる伝熱体54を有する。伝熱体54は、例えば棒状である。開口部23A等は、伝熱体54により区画されているともいえる。
基板24は、蛍光体層25が塗布された部分を面24A上に有する。蛍光体層25には、レンズアレイ15から出射され開口部23A等を通過した光42A等が面24B側から照射されている。光42A等が照射される領域は、図5においてそれぞれ領域62A及び62Bとして示されている。蛍光体層25が塗布された部分は、例えば略円形形状に形成されている。なお、蛍光体層25が塗布された部分のうち、光42A等が照射されない部分(つまり、伝熱体54と重なる部分)は、蛍光体層25が塗布されていなくてもよい。この部分には光42A等が照射されないので、蛍光体層25のうちのこの部分に含まれる蛍光体は、波長変換を行わないからである。
蛍光体層25に光42A等が照射されると、蛍光体層25は照射された光のうちの一部の色を変換し熱を発生させるので、仮に何ら放熱機構がなければ基板24の中心部60付近は、その周囲より高温になり、蛍光体層25の劣化が生じ得る。
そこで、基板24の中心部60に接して配置される伝熱体54により、中心部60付近の熱が伝熱板22の周辺部52に伝達されることで、中心部60の高温化及び蛍光体層25の劣化が抑制される。
なお、伝熱体54は、伝熱板22の中心部50から周辺部52へ延びる形状であれば、他の形状であってもよい。より具体的には、伝熱体54は、中心部50から周辺部52の複数の箇所それぞれへ略直線状に延びて配置され、つまり、放射状に配置されていてもよい。このようにすることで、伝熱板22の中心部50から周辺部52へ伝えられる熱量を大きくすることができる。
また、伝熱体54は、中心部50を中心として等角度間隔に配置されていてもよい。このようにすることで、伝熱板22の中心部50から周辺部52への熱流の方向の偏りを小さくすることができ、蛍光体層25の温度を偏りなく低下させることができる。
また、伝熱体54は、レンズアレイ15から出射された光の光路と異なる位置、つまり、上記光を遮らない位置に配置されるものであればどのような形状であってもよい。また、上記光のうちの一部を遮ることがあってもよい。一部を遮る場合には、結果的に照明器具10が外部に出射する光の光量が減少することになるが、蛍光体層25の高温化の抑制及び劣化防止の効果は、上記と同様に発揮される。
以上のように構成された照明器具10内の熱の伝達性についてのシミュレーション評価の結果を説明する。
図6は、本実施の形態における照明器具10の断面図である。具体的には、図6は、照明器具10の図1におけるVI−VI線で示される断面を示す図である。
図6に示される断面図には、照明器具10が備えるホルダ16と、伝熱板22と、基板24と、蛍光体層25と、放熱板28と、レンズ30とが示されている。以降において、照明器具10による照明を行う際の、この断面における上記各構成要素の温度の分布、及び、蛍光体層25の温度の分布を示す。また、照明器具10に関連する2つの技術である関連技術1及び2における同様の温度分布も示し、これらと照明器具10とを比較しながら説明する。ここで、関連技術1とは、照明器具10における伝熱板22及び放熱板28を備えない照明器具に係る技術のことである。関連技術2とは、照明器具10における伝熱板22を備えない(放熱板28を備える)照明器具に係る技術のことである。
なお、シミュレーション評価は、光源Sが光を出射している状態で上記各照明器具が温度30度Cの環境下に置かれ、照明器具の各部位の温度が実質的に一定値になった定常状態(つまり各部位の温度が飽和した状態)での蛍光体層の温度の評価により行う。
図7は、関連技術1における照明器具の断面の温度分布を示す説明図である。図8は、関連技術2における照明器具の断面の温度分布、及び、蛍光体層の温度分布を示す説明図である。図9は、照明器具10の断面の温度分布、及び、蛍光体層25の温度分布を示す説明図である。
シミュレーション評価の結果、関連技術1及び2、並びに、照明器具10における蛍光体層の温度の最高値は、それぞれ、159.6度C、146.9度C、及び、126.5度Cである。
このように、上記シミュレーション評価の対象である3つの照明器具のうち、関連技術1のように伝熱板22及び放熱板28を備えない場合が蛍光体層の温度が最も高い、つまり、放熱効率が悪いという評価結果が得られる。また、放熱板28を備える場合(関連技術2)、関連技術1の場合に対して一定程度放熱効率が改善する。そして、照明器具10は、伝熱板22及び放熱板28を備えることより、蛍光体層25が発生させる熱が効率よく照明器具10の外部へ放熱することができ、蛍光体層25の温度を最も低くすることができるという評価結果が得られている。
以降において、伝熱板22の別形状について具体例を示しながら説明する。
図10は、本実施の形態における照明器具10の伝熱板の別形状の第一例(伝熱板22C)を示す断面図である。
図10に示される伝熱板22Cは、伝熱体54AのZ方向の幅が比較的大きく形成されている。伝熱体54Aは、伝熱体54より体積が大きいことで、中心部50の熱を周辺部52に、より一層多く伝達することができる。また、伝熱板22Cは、レンズアレイ15から出射された光の光路を遮らない形状を有する。その結果、照明器具10が外部に出射する光の量を低下させずに維持することができる。このように、伝熱体54Aは、照明器具10が外部に出射する光の量を維持しながら、蛍光体層25の高温化を抑制することができる。
図11は、本実施の形態における照明器具10の伝熱板の別形状の第二例(伝熱板22D)を示す断面図である。
図11に示される伝熱板22Dは、レンズアレイ15から出射された光の光路を遮らない形状に形成されたものである。レンズアレイ15から出射された光の光路は、ファイバカップリング12、レンズ14及びレンズアレイ15の位置及び形状に基づいて、設計上定められ得る。よって、上記のように定められた光路を遮らない形状を有する伝熱体54Bを形成することができる。言い換えれば、伝熱板22Dは、レンズアレイ15よりZ軸方向プラス側の空間のうち、上記光の光路の間の空間の全部又は一部を占める位置及び形状を有する。
具体的には、例えば、レンズアレイ15から出射された光が基板24に向かって(つまり、Z軸プラス方向に)進行するにつれて光束の幅が細くなる場合、伝熱体54Bは、Z軸マイナス方向に進むにつれて幅が大きくなる先細形状を有する。伝熱体54Bによっても、照明器具10が外部に出射する光の量を維持しながら、蛍光体層25の高温化を抑制することができる。
上記のような伝熱板22(伝熱体54)の別形状としての伝熱板22C及び22Dにより、伝熱板の中心部50から周辺部52へ伝達される熱量を大きくすることが可能である。
以降において、レンズアレイ15の具体的構成について説明する。
図12は、本実施の形態における照明器具10のレンズアレイ15の構成を示す斜視図である。図13は、本実施の形態における照明器具10の回折型レンズアレイ142の構成を示す上面図である。図14は、図13のXIV−XIV線における断面図である。
レンズアレイ15は、ファイバカップリング12と蛍光部材20との間に配置され、光源Sから光ファイバF及びファイバカップリング12を通じて照明器具10内に導入された光を分割かつ分離して、蛍光部材20に向けて出射する。レンズアレイ15は、例えばマイクロレンズアレイの一例であり、例えば図12に示すように、基材141と、回折型レンズアレイ142とを備える。
基材141は、マイクロレンズアレイの基材である。基材141上には、回折型レンズアレイ142が形成されている。なお、基材141を形成する材料としては、基板24と同様に、ガラス、プラスチックなど任意のものを用いることができる。
回折型レンズアレイ142は、照明器具10内に導入された光を分割かつ分離して、蛍光部材20に向けて出射する。回折型レンズアレイ142の、蛍光部材20の入射面に垂直な面における断面形状は、鋸歯状である。また、回折型レンズアレイ142は、同一領域では鋸歯の並び方向が同じであり、異なる領域では鋸歯の並び方向がそれぞれ異なる複数の領域を有する。
本実施の形態では、回折型レンズアレイ142は、例えば図12および図13に示すように鋸歯の並び方向がそれぞれ異なる2つの領域である領域142A及び142B(以降、領域142A等とも表記)を有する例が示されている。図12および図13では、2つの領域142A等それぞれの同一領域内では、直線状に並ぶレンズアレイが複数あり、複数のレンズアレイそれぞれの並び方向は同一である。ここで、光源Sからの青色光の波長が例えば460nmである場合、複数のレンズアレイの格子ピッチは、例えば5μmであり、格子高さは1μmである。また、図13のXIV−XIV線における断面形状は、図14に示すように鋸歯状である。ここで、XIV−XIV線が示す断面は、上記の蛍光部材20の入射面に垂直な面に該当する。図14では、領域142Aにおける回折型レンズアレイ142の断面形状が示されているが、他の領域142Bも同様に、鋸歯状である。つまり、回折型レンズアレイ142は、いわゆるブレーズド回折格子に該当する。これにより、回折型レンズアレイ142は、一次回折効率を高くでき、光のロス(光学ロス)を少なくすることができる。
また、回折型レンズアレイ142は、例えば図13に示されているように、2つの領域142A等それぞれにおける鋸歯の並び方向が異なる。このように構成されることで、回折型レンズアレイ142は、照明器具10内に導入された光を分割かつ分離して、蛍光部材20に向けて出射しても、蛍光部材20の入射面におけるエネルギー集中を防ぐことができる。
なお、回折型レンズアレイ142の材料は、回折型レンズアレイ142の形成方法や耐熱性、屈折率によって選択される。回折型レンズアレイ142の形成方法としては、ナノインプリント、印刷、フォトリソ、EBリソ、粒子配向などが挙げられる。回折型レンズアレイ142の材料は、回折型レンズアレイ142を、例えばナノインプリントや印刷により形成する場合、UV硬化樹脂としてエポキシ樹脂やアクリル樹脂など、熱可塑性樹脂としてポリメタクリル酸メチル(PMMA)などを選択すればよい。また、回折型レンズアレイ142の材料は、耐熱性を考慮して、ガラスや石英を選択し、フォトリソやEBリソにより回折型レンズアレイ142を形成してもよい。また、回折型レンズアレイ142は、基材141からの光が入射しやすいように基材141と同程度の屈折率の材料で形成されていてもよい。さらに、回折型レンズアレイ142は、基材141と同様に、光の吸収が無く透明であることが好ましく、消衰係数がほぼ0の材料で形成されていることが好ましい。
次に、上記回折型レンズアレイ142を用いる場合の照明器具10内の光の光路について説明する。
図15は、本実施の形態における照明器具10の回折型レンズアレイ142を通過する光の光路を示す斜視図である。
図15に示すように、本実施の形態における照明器具10は、回折型レンズアレイ142により、照明器具10内に導入された光40を2つの光42A及び42B(以降、光42A等とも表記)に分割かつ分離して蛍光部材20に向けて出射する。このようにして、照明器具10内に導入された光40のスポット径を大きく変えることなく光40を分割かつ分離して、蛍光部材20に入射させることができる。また、蛍光部材20では、入射面の異なる領域に、分割かつ分離された光42A等それぞれが入射されていることから、蛍光部材20の入射面におけるエネルギー集中を防ぐことができる。そして、蛍光部材20は、入射された光42A等を用いて白色光44を作りだすことができる。
以降において、伝熱板22及び基板24の変形例について説明する。
(実施の形態1の変形例1)
本変形例では、3個の開口部を有する伝熱板、及び、3個の領域に分割された蛍光体層を有する照明器具について説明する。なお、本変形例の照明器具において、上記実施の形態の照明器具10におけるものと同じ構成要素については、同じ符号を付し詳細な説明を省略する。
本変形例の照明器具は、照明器具10と同様に、ファイバカップリング12と、レンズ14及び30と、レンズアレイ15Bと、ホルダ16と、蛍光部材20とを備える。また、蛍光部材20は、伝熱板82と、基板84と、蛍光体層85A、85B及び85C(以降、蛍光体層85A等とも表記)と、放熱板28とを備える。上記各構成要素のうち、伝熱板82、基板84及び蛍光体層85A等を除くものについては上記実施の形態(図2及び図3等)における同一名称のものと同じであるので詳細な説明を省略する。
図16は、本変形例における伝熱板82、基板84及び蛍光体層85A等の具体的形状と光の光路とを示す模式図である。図16において伝熱板82の第一面が面82Aとして、第二面が面82Bとして示されている。また、基板84の第一面が面84Aとして、第二面が面84Bとして示されている。
図16に示されるように、レンズアレイ15Bは、レンズ14から出射された光を3個の光路それぞれを進む光42D、42E及び42F(以降、光42D等と表記する)に分割する。
伝熱板82は、3個の開口部83A、83B及び83C(以降、開口部83A等とも表記)を備えている。3個の開口部83A等は、全体として略円形形状を有しており、開口部83A等には、レンズアレイ15Bから出射されたZ軸プラス方向に進行する光42D(以降、光42D等とも表記)が通過する。伝熱板82は、伝熱板82の中心部50Bから周辺部52Bへ延びる3つの伝熱体54D、54E及び54F(以降、伝熱体54D等とも表記)を有する。開口部83A等は、伝熱体54D等により区画されているともいえる。
基板84は、蛍光体層85A等が塗布された3個の部分を有する基板である。蛍光体層85A等には、レンズアレイ15Bから出射され開口部83A等を通過した光42D等が面84B側から照射される。図16において、この光が照射される領域をそれぞれ領域62D、62E及び62Fとして示している。
本変形例の照明器具は、レンズアレイ15Bから出射される光が3つに分割されるので、2つに分割される場合に比べて、基板84の中央部60B付近の温度が低くなる。これにより蛍光体層85A等の高温化がより一層抑制され、蛍光体層85A等の劣化がより一層低減される。
以上のように本実施の形態の照明器具10は、蛍光体層25が設けられた部分を有する、透光性を有する基板24と、基板24に面接触して配置される伝熱板22であって、上記部分に重なる位置に配置される1以上の開口部23を有する伝熱板22と、基板24の、伝熱板22と面接触している面とは反対側の面に面接触して配置され、伝熱板22の1以上の開口部23に重なる位置に開口部29を有する放熱板28とを備える。
これによれば、伝熱板22は、蛍光体層25が光の波長を変換する際に発生させる熱を、基板24を介して伝えられ、ホルダ16及び伝熱板22に接している空気に放熱する。このように伝熱板22が存在することにより蛍光体層25の高温化を抑制することができる。よって、照明器具10は、照明器具の大型化を防ぎながらも放熱効率を高めることができる。
また、伝熱板22は、伝熱板22の中心部50から周辺部52へ延びて配置される伝熱体54を有する。
これによれば、伝熱板22は、蛍光体層25が発生させた熱を、伝熱板22の中心部50から周辺部52へ伝熱体54により伝達する。これにより蛍光体層25が発生させた熱が集中しやすい基板24の中心部60の高温化を防止することができる。
また、伝熱体54は、中心部50を中心として等角度間隔に配置されている。
これによれば、伝熱体54D、54E及び54Fが、伝熱板82の中心部50Bから周辺部52Bに、方位の偏りなく均等に熱を伝達することができる。これにより、伝熱板82の中心部50Bからみた方位の偏りなく均等に、蛍光体層85A等の高温化を防止することができる。
また、照明器具10には、光源Sからの光が入射され、伝熱体54は、光の光路が1以上の開口部23を通る位置に配置されている。
これによれば、伝熱板22は、光源Sからレンズアレイ15を介して照射された光を開口部23により通過させる。これにより、照明器具10が外部へ出射する光の量を低下させずに維持することができる。
また、伝熱体54A及び54Bは、照明器具10の内部の空間のうち、光の光路を除く全部又は一部を占める位置及び形状を有する。
これによれば、伝熱体54A及び54Bは、中心部50の熱を周辺部52に、より一層多く伝達することができるとともに、光源からレンズアレイ15を介して照射された光を遮らない。よって、照明器具10が外部へ出射する光の量を低下させずに維持しながら、蛍光体層25の高温化を防止することができる。
また、蛍光体層25は、入射された青色光を受光し、受光した青色光の一部を黄色光に変換し、伝熱板22の1以上の開口部23は、青色光の光路の延長線上に配置されており、放熱板28の開口部29は、上記光路の延長線上に配置されており、蛍光体層25が受光した青色光と、蛍光体層による変換により生じた黄色光とにより生成された白色光を、照明器具10の外部に向けて通過させる。
これによれば、照明器具10は、入射される青色光を用いて白色光を外部に出射するとともに、蛍光体層25の高温化を防止することができる。
また、本実施の形態の照明装置1は、上記に記載の照明器具10と、光源Sと、光源Sが出射した光を照明器具10に導く光ファイバFとを備え、照明器具10の基板24に設けられた蛍光体層25は、光ファイバFにより導かれた光を受光する。
これによれば、照明装置1は、照明器具10と同様の効果を奏する。
(実施の形態2)
本実施の形態において、大型化を防ぎながらも放熱効率を高めた照明器具の別形態について説明する。なお、実施の形態1におけるものと同じ構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略することがある。
図17は、本実施の形態における照明器具10Aが備えるホルダ16及び蛍光部材20Aの分解斜視図である。図18は、本実施の形態における照明器具10Aが備えるホルダ16及び蛍光部材20Aの断面図である。図18に示される断面図は、実施の形態1の照明器具10の断面図と同じ位置に相当する断面(図1のII−II線)を示すものである。
図17及び図18に示されるように、蛍光部材20Aは、伝熱板22及び26と、基板24と、蛍光体層25と、放熱板28とを備える。ここで、照明器具10Aが伝熱板26を備えている点で照明器具10と異なる。また、蛍光体層25は、複数の部分(蛍光体層25A及び25B)を有する。伝熱板22の開口部23は、第一開口部に相当する。
伝熱板26は、蛍光体層25が発生させた熱を放熱板28に伝える板状の伝熱体である。伝熱板26は、基板24と放熱板28との間に、基板24と放熱板28とのそれぞれに面接触して配置され、蛍光体層25が発生させた熱を基板24を介して伝えられ、その熱をさらに放熱板28に伝えることで、蛍光体層25の高温化を抑制する。また、伝熱板26は、蛍光体層25に直接に接触している部分においては、蛍光体層25が発生させる熱を直接に、つまり基板24を介さずに伝えられる。これによっても、蛍光体層25の高温化が抑制される。伝熱板26を形成する材料は、伝熱板22と同様である。伝熱板26のうち、放熱板28に接する方の面を第一面ともいい、第一面とは反対側の面であり基板24に接する方の面を第二面ともいう。
伝熱板26は、基板24の蛍光体層25が塗布された面に第二面が面接触して配置され、第二面上において蛍光体層25が塗布された部分に重なる位置に、開口部27を有する。開口部27は、伝熱板26が基板24と面接触して配置されるときに、蛍光体層25が出射する光をZ軸プラス側へ通過させるための開口である。より具体的には、開口部27は、蛍光体層25が受光した青色光の光路の延長線上に配置されており、蛍光体層25が受光した青色光と、蛍光体層25による変換により生じた黄色光とにより生成された白色光を通過させる。蛍光体層25から出射された白色光は、開口部27を通過し、さらに放熱板28の開口部29を通過して照明器具10Aの外部へ出射される。言い換えれば、伝熱板26は、上記白色光の光路が開口部27を通る位置に配置されている。なお、開口部27は、第二開口部に相当する。
放熱板28は、伝熱板26の第一面に面接触して配置され、伝熱板26の開口部27に重なる位置に開口部29を有する放熱部材である。開口部29は、レンズアレイ15から出射された光の光路の延長線上に配置されており、伝熱板26の開口部27が通過させた白色光を照明器具10Aの外部に向けて通過させる。放熱板28は、実施の形態1における放熱板28と同じものである。なお、開口部29は、第三開口部に相当する。
なお、蛍光体層25は、Z方向の厚さが、伝熱板26のZ方向の厚さ以下になるように構成される。また、蛍光体層25は、Z方向の厚さが、伝熱板26のZ方向の厚さと実質的に等しくなるように、つまり、蛍光体層25と放熱板28との界面が、伝熱板26と放熱板28との界面と面一となるように構成されてもよい。このようにすれば、蛍光体層25が発生させた熱が直接に、つまり基板24及び伝熱板26を介さずに放熱板28に伝えられ、熱の伝達量をより多くすることができる。
図19は、本実施の形態における伝熱板22及び26並びに基板24の具体的形状と光の光路とを示す模式図である。図19において、説明のために伝熱板22及び26並びに基板24を分解して示しているが、実際には伝熱板22及び26並びに基板24は接して配置されている。図19において伝熱板26の第一面が面26Aとして、第二面が面26Bとして示されている。伝熱板22及び基板24については、実施の形態1(図5)におけるものと同様である。
図19に示されるように、伝熱板26は、開口部27としての複数の開口部27A及び27B(以降、開口部27A等とも表記)を備えている。開口部27A等は、図19の蛍光体層25A等それぞれと同じ形状を有する。よって、基板24と伝熱板26とを重ね合わせると、蛍光体層25A等のそれぞれと、開口部27A等のそれぞれとが重なる。そして、蛍光体層25A等が透過又は出射したZ軸プラス方向への光が、開口部27A等を通過する。伝熱板26は、伝熱板26の中心部90から周辺部92へ延びる伝熱体94を有する。開口部27A等は、伝熱体94により区画されているともいえる。
なお、伝熱体94は、伝熱板22の伝熱体54と同様、伝熱板26の中心部90から周辺部92へ延びる形状であれば、他の形状(例えば放射状)であってもよく、また、中心部90を中心として等角度間隔に配置されていてもよい。このようにすることで、伝熱板26の中心部90から周辺部92への熱流の方向の偏りを小さくすることができ、蛍光体層25の温度を偏りなく低下させることができる。
また、伝熱体94は、蛍光体層25A及び25Bから出射された光の光路を遮らない形状に形成されたものであれば他の形状でもよい。蛍光体層25A及び25Bから出射された光の光路は、蛍光体層25A及び25Bの位置及び形状に基づいて設計上定められ得るので、上記のように定められた光路を遮らない形状を有する伝熱体94を形成することができる。
以上のように構成された照明器具10A内の熱の伝達性についてのシミュレーション評価の結果を説明する。
図20は、本実施の形態における照明器具10Aの断面の温度分布、及び、蛍光体層25の温度分布を示す説明図である。この断面は、図6に示した照明器具10の断面と同じ位置における照明器具10Aの断面である。
シミュレーション評価の結果、照明器具10Aにおける蛍光体層の温度の最高値は、125.7度Cである。この温度は、実施の形態1でシミュレーション結果を示した3つの照明器具(関連技術1及び2、並びに、照明器具10)よりさらに低い温度となっている。このように照明器具10Aは、伝熱板22及び26並びに放熱板28を備えることより、蛍光体層25が発生させる熱が効率よく照明器具10Aの外部へ放熱することができ、蛍光体層の温度を最も低くすることができるという評価結果が得られる。
以上のように、本実施の形態の照明器具10Aは、蛍光体層25が設けられた1以上の部分を有する、透光性を有する基板24と、基板24に面接触して配置される伝熱板22であって、上記1以上の部分に重なる位置に配置される1以上の開口部23を有する伝熱板22と、基板24の、伝熱板22と面接触している面とは反対側の面に面接触して配置される伝熱板26であって、上記1以上の部分それぞれに重なる位置に配置される1以上の開口部27を有する伝熱板26と、伝熱板26の、基板24と面接触している面とは反対側の面に面接触して配置され、伝熱板26の上記1以上の開口部27に重なる位置に開口部29を有する放熱板28とを備える。
これによれば、伝熱板22は、蛍光体層25が光の波長を変換する際に発生させる熱を、基板24を介して伝えられ、ホルダ16及び伝熱板22に接している空気に放熱する。また、伝熱板26は、基板24を介して上記熱を伝えられ、放熱板28及び伝熱板26に接している空気に放熱する。このように伝熱板22及び26が存在することにより蛍光体層25の高温化を抑制することができる。よって、照明器具10Aは、照明器具の大型化を防ぎながらも放熱効率を高めることができる。
また、基板24は、上記1以上の部分としての複数の部分を有し、伝熱板22は、上記1以上の開口部23としての複数の開口部23であって、上記複数の部分それぞれに重なる位置に配置される複数の開口部23を有し、伝熱板26は、上記1以上の開口部27としての複数の開口部27であって、上記複数の部分それぞれに重なる位置に配置される複数の開口部27を有する。
これによれば、伝熱板22及び26は、基板24の複数の箇所に蛍光体層25が配置させる場合でも、蛍光体層25が発生させる熱をホルダ16及び放熱板28に伝える。よって、照明器具10Aは、照明器具の大型化を防ぎながらも放熱効率を高めることができる。
また、伝熱板22は、伝熱板22の中心部50から周辺部52へ延びて配置される伝熱体54を有し、伝熱板26は、伝熱板26の中心部90から周辺部92へ延びて配置される伝熱体94を有する。
これによれば、伝熱板22及び26は、蛍光体層25が発生させた熱を、伝熱板22の中心部50から周辺部52へ伝熱体54により伝達するとともに放熱板ホルダ16に伝え、また、伝熱板26の中心部90から周辺部92へ伝熱体により伝達するとともに放熱板28に伝える。これにより蛍光体層25が発生させた熱が集中しやすい基板24の中心部60の高温化を防止することができる。
また、伝熱体54は、中心部50を中心として等角度間隔に配置されており、伝熱体94は、中心部90を中心として等角度間隔に配置されている。
これによれば、伝熱体54が、伝熱板22の中心部50から周辺部52に、方位の偏りなく均等に熱を伝達することができ、また、伝熱体94が、伝熱板26の中心部90から周辺部92に、方位の偏りなく均等に熱を伝達することができ、これにより、伝熱板22及び26の中心部50及び90からみた方位の偏りなく均等に、蛍光体層25の高温化を防止することができる。
また、照明器具10Aには、光源Sからの光が入射され、伝熱板22は、上記光の光路が上記1以上の開口部23を通る位置に配置されている。
これによれば、伝熱板22は、光源Sからレンズアレイ15を介して照射された光を開口部23により通過させる。これにより、照明器具10Aが外部へ出射する光の量を低下させずに維持することができる。
また、照明器具10Aには、光源Sからの光が入射され、伝熱板22は、上記光の光路が上記1以上の開口部23を通る位置に配置されている。
これによれば、蛍光体層25が発生させた熱が直接に、つまり基板24及び伝熱板26を介さずに放熱板28に伝えられ、熱の伝達量をより多くすることができる。これにより、蛍光体層25の高温化をさらに防止することができる。
また、伝熱板22の開口部23は、入射された青色光の光路上に配置されており、蛍光体層25は、青色光を受光し、受光した青色光の一部を黄色光に変換し、伝熱板26の上記1以上の開口部27は、蛍光体層25が受光した青色光の光路の延長線上に配置されており、蛍光体層25が受光した青色光と、蛍光体層25による変換により生じた黄色光とにより生成された白色光を通過させ、放熱板28の開口部29は、上記光路の延長線上に配置されており、伝熱板26の上記1以上の開口部27が通過させた白色光を照明器具10Aの外部に向けて通過させる。
これによれば、照明器具10Aは、入射される青色光を用いて白色光を外部に出射するとともに、蛍光体層25の高温化を防止することができる。
また、本実施の形態の照明装置1は、上記に記載の照明器具10Aと、光源Sと、光源Sが出射した光を照明器具10Aに導く光ファイバFとを備え、照明器具10Aの基板24に設けられた蛍光体層25は、光ファイバFにより導かれた光を受光する。
これによれば、照明装置1は、照明器具10Aと同様の効果を奏する。
(その他)
以上、本発明に係る照明器具及び照明装置について、上記実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。