JP6773978B2 - 乗物用シート - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等に搭載される乗物用シートであり、特に衝撃荷重が加わった際に乗員に加わる荷重を低減する機構を備えた乗物用シートに関する。
乗物用シートには、後突時に乗員の頭部に加わる荷重を低減するため、頭部に当接するヘッドレストのフレームに脆弱部を設けた乗物用シートがある(例えば、特許文献1)。特許文献1の乗物用シートでは、ヘッドレストのフレームはパイプによって形成され、ヘッドレスト内部において横断面が扁平をなすように変形された脆弱部を備えている。後突時にはヘッドレストは乗員の頭部を後側から支持すると共に、脆弱部が塑性変形するため、乗員の頭部に加わる荷重が低減される。
実願平5−12290号公報
しかしながら、特許文献1の乗物用シートでは後突時の荷重によって、ヘッドレストのフレームが後方へ湾曲するように変形する。そのため、乗員の胴体に対して頭部が後方へ移動し、頸部に荷重が加わる虞がある。
本発明は、以上の背景を鑑み、乗員の頸部に加わる荷重を低減することのできる乗物用シートを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、上下方向に延在する左右一対のサイドフレーム(1L、1R)、及び、両サイドフレームの上部を接続するアッパフレーム(3)を含むシートバックフレーム(F3)と、前記アッパフレームに結合されたヘッドレストフレーム(7)とを有し、前記アッパフレームの少なくとも一部に、前記アッパフレームの他の部分に比べ剛性の小さい脆弱部(4、100)が設けられているとよい。
この構成によれば、脆弱部が変形することによって、乗員に加わる荷重を低減することができる。また、アッパフレームがシートバックフレームに結合されているため、乗員からの荷重が脆弱部に伝わり易い。
また、上記の態様において、前記ヘッドレストフレームは、前記脆弱部のうち最も左側に位置する左端部(4L)と最も右側に位置する右端部(4R)との間において、前記アッパフレームに接続しているとよい。
この構成によれば、乗員の上半身に加わる荷重によって、ヘッドレストフレームが後方へ移動すると、脆弱部が変形するため、乗員の頸部に加わる荷重が低減される。
また、上記の態様において、前記ヘッドレストフレームは前記アッパフレームに設けられた少なくとも2つ以上の接続部を介して接続し、前記接続部のうち最も左側に位置する左側接続部(51L)及び前記左端部が前記脆弱部によって接続され、前記接続部のうち最も右側に位置する右側接続部(51R)及び前記右端部が前記脆弱部によって接続されているとよい。
この構成によれば、ヘッドレストフレームが荷重に応じて移動しやすくなるため、より脆弱部が変形しやすくなり、乗員の頸部に加わる荷重が低減される。
また、上記の態様において、前記アッパフレームの前記左側接続部と前記右側接続部との間が前記脆弱部によって接続されているとよい。
この構成によれば、乗員の頸部の後方に位置する脆弱部が変形しやすくなるため、より乗員の頸部に加わる荷重が低減される。
また、上記の態様において、前記ヘッドレストフレームは前記アッパフレームに固定されているとよい。
この構成によれば、乗員の頭部に加わる荷重がアッパフレームに伝わり易くなるため、乗員の上半身に加わる荷重がより低減される。
また、上記の態様において、前記アッパフレームはパイプ状部材によって形成され、前記脆弱部は断面視で半円形をなすとよい。
この構成によれば、脆弱部を容易に構成することができる。
また、上記の態様において、前記脆弱部の前壁が断面視で半円弧状に形成され、後壁が断面視で板状に形成され、前記脆弱部の前面に前記ヘッドレストフレームが結合しているとよい。
この構成によれば、ヘッドレストフレームとアッパフレームとが結合する部分の面積を広くすることができるため、ヘッドレストフレームとアッパフレームとを結合しやすくなる。
また、上記の態様において、前記アッパフレームはパイプ状部材によって形成され、前記脆弱部は断面視で扁平をなすとよい。
この構成によれば、脆弱部をアッパフレームの変形によって容易に構成することができる。また、アッパフレームを結合部の間の剛性を半円形とするよりも低くすることができる。
また、上記の態様において、前記アッパフレームはパイプ状部材によって形成され、前記脆弱部の側面には内部に向けて貫通する開口部が形成されているとよい。
この構成によれば、乗員の頸部に加わる荷重を低減するための脆弱部をアッパフレームに開口部を設けることで容易に構成することができる。
また、上記の態様において、前記開口部が前記アッパフレームの左右方向の略中央の位置において、上下方向に延在しているとよい。
この構成によれば、乗員の頸部に荷重が加わると、アッパフレームの左右方向の略中央の位置において後方に折曲がるため、乗員の頸部に加わる荷重がアッパフレームの変形によって吸収され、乗員の頸部に加わる荷重が低減される。
また、上記の態様において、前記アッパフレームの前面に前記ヘッドレストフレームが結合しているとよい。
この構成によれば、乗物用シートに前方から荷重が加わったときに、アッパフレームがヘッドレストフレームから外れ難くなる。
以上の構成によれば、乗員の頸部に加わる荷重を低減することのできる乗物用シートを提供することが可能となる。
本発明に係る乗物用シートの斜視図 図1の乗物用シートの組立斜視図 図2のシートバックのフロントカバー、及びバックカバーを外したときの乗物用シートの背面図 本発明に係る乗物用シートのバックアッパフレーム及びヘッドレストフレームを斜め前方から見たときの斜視図 本発明に係る乗物用シートのバックアッパフレーム及びヘッドレストフレームを斜め後方から見たときの斜視図 図4のVI−VI断面図 図4のVII−VII断面図 別実施形態に係る乗物用シートのバックアッパフレーム及びヘッドレストフレームの斜視図 別実施形態に係る乗物用シートのバックアッパフレーム及びヘッドレストフレームの斜視図
以下に本発明による乗物用シートの実施形態を、図1〜図9を参照して説明する。以下の説明では、乗物用シートに着座した乗員を基準にして左右、及び内外を定める。左右一対設けられる構成については、共通の番号を付し、左右を特定するときは構成の名称に左又は右の文字を付す。
図1に示すように、乗物用シートSは、シートクッションS1と、背もたれS3及びヘッドレスト部S4が一体として形成されたシートバックS2とを有する、いわゆるフルバケットシートである。シートクッションS1は、シートクッションフレームと、シートクッションフレームの上側に被せられたパッド及び表皮とを有し、乗員の臀部及び大腿部を支持する。シートクッションフレームは、前後に延びる左右一対のクッションサイドフレームF2と、両クッションサイドフレームF2の内側の側面を連結する複数のフレームとによって枠形に形成されている。シートバックS2には、乗員の概ね肩に対応する位置に前後に貫通する左右1対の通気口S5が形成されている。
図2に示されるように、シートバックS2は、シートバックフレームF3と、シートバックフレームF3の前側に被されるフロントカバーC1と、シートバックフレームF3の後方に設けられたバックカバーC2とを有する。図2、及び図3に示されるように、シートバックフレームF3は、対向する一対の左バックサイドフレーム1L及び右バックサイドフレーム1Rと、両バックサイドフレーム1L、1Rを接続するバックアッパフレーム3及びバックロアフレーム5と、バックアッパフレーム3に結合するヘッドレストフレーム7とを有する。
各バックサイドフレーム1L、1Rは金属製の板材によって水平な断面視で内側に向くコの字状に形成され略上下に延びている。各バックサイドフレーム1L、1Rは下端部において、リクライニング機構Rを介して各クッションサイドフレームF2の後端部にそれぞれ回動可能に結合している。リクライニング機構RはクッションサイドフレームF2に対する各バックサイドフレーム1L、1Rの傾倒角度を任意の角度に選択的に保持する。左バックサイドフレーム1L、及び右バックサイドフレーム1Rは左右方向に離間して配設され、シートバックS2の幅を形成している。左右のバックサイドフレーム1L、1Rの間には板状の架設部材8が設けられている。架設部材8は左右のバックサイドフレーム1L、1Rに、所定の弾性部材9を介して前後に変位可能に支持され、弾性力を以て乗員の背部を支持する。本実施形態では架設部材8は板状部材を用いて形成されているが、板状部材には限定されず、ランバーサポート機能をもたらす構成(例えば、ばね等)によって形成される公知の構成であってよい。
左右のバックサイドフレーム1L、1Rの下端部後壁には、図3に示されるように、バックサイドフレーム1L、1RとバックカバーC2とを連結する連結部材10が結合されている。
図3に示されるように、バックアッパフレーム3は背面視で下方に向く逆U字状に屈曲された1つの連続したパイプ部材によって形成され、両バックサイドフレーム1L、1Rの上端部を接続している。バックアッパフレーム3は左右方向に延在する肩部3Aと、肩部の両端からそれぞれ下方に延びる腕部3Bを有し、腕部3Bの下端においてそれぞれ対応するバックサイドフレーム1L、1Rの内側面の上部に一部が重なり溶接等によって結合されている。図6に示されるように、肩部3Aには側面視で後方に向く壁面を有する半円形をなすように変形された脆弱部4が設けられている。脆弱部4は、図3の斜線で示されるように、肩部3Aの左右方向概ね中央に所定の範囲に渡って形成されている。換言すれば、バックアッパフレーム3は、脆弱部4の左端部4Lから右端部4Rまでの間において、前方を向く半円弧状の壁面と、後方を向く平面上の壁面を有するように変形されている。更に、バックアッパフレーム3の上部の左右両端にはそれぞれ、シートバックS2の乗員の肩部に当接する部分を構成するためのサブフレーム6が設けられている。
左右のバックサイドフレーム1L、1Rの内側であり架設部材8の左右方向外側には、バックアッパフレーム3と左右のバックサイドフレーム1L、1Rとを接続するワイヤ状のサブサイドフレーム30LU、30RUが設けられている。サブサイドフレーム30LU、30RUの所定の位置に左右に対をなすフレーム側係止部32が設けられている。本実施形態では、フレーム側係止部32は上下方向に延びるワイヤとして形成されている。更に、左右のサブサイドフレーム30LU、30RUの下方には、環状をなすワイヤ状に形成され、両端が左バックサイドフレーム1L、1Rに結合されたサブサイドフレーム30LD、30RDが設けられている。サブサイドフレーム30LD、30RDにも同様に、フレーム側係止部32が形成されている。フレーム側係止部32は全て、連結部材10より上方の所定の高さの位置に配置されている。
図4、図5、及び、図7に示されるように、ヘッドレストフレーム7は第1ヘッドレストフレーム50と、第1ヘッドレストフレーム50の上部前側に結合する第2ヘッドレストフレーム52及び第3ヘッドレストフレーム54とを有する。第1ヘッドレストフレーム50は上下に延びる左右1対の第1サイドフレーム部51L、51R、及び、第1サイドフレーム部の上端を接続し、左右に延在する第1アッパフレーム部51Uを有し、正面視で下方に向く略逆U字状に屈曲されたパイプ部材によって形成されている。第1サイドフレーム部51L、51Rの左側下端、及び右側下端は共に左端部4Lと右端部4Rとの間に配置され、バックアッパフレーム3の前側壁面に沿って略円弧状に屈曲している。左側、及び右側の第1サイドフレーム部51L、Rは、それぞれ、バックアッパフレーム3の前面の左側接続部56L、右側接続部56Rに溶接されている。このとき、左側接続部56Lは左端部4Lよりも右側に、右側接続部56Rは、右端部4Rよりも左側に配置されている。第1ヘッドレストフレーム50は、ヘッドレスト部S4の形状の一部を形作ると共にヘッドレストピラーとしても機能している。
第2ヘッドレストフレーム52は、左右の第1サイドフレーム部51L、51Rにそれぞれ後端で結合する左右1対の第2サイドフレーム部53L、53R、及び、第2サイドフレーム部53L、53Rの前端を接続し、左右に延びる第2フロントフレーム部53Fを備えている。第2サイドフレーム部53L、53R、及び、第2フロントフレーム部53Fによって、第2ヘッドレストフレーム52は、正面視で概ね逆U字状をなしている。第2サイドフレーム部53L、53Rは、後端において、第1サイドフレーム部51L、51Rの左右内方に向く面にそれぞれ溶接され、第1サイドフレーム部51L、51Rに沿って上方に延びている。更に、第2サイドフレーム部53L、53Rは、第1サイドフレーム部51L、51Rに対して屈曲し、前方、且つ左右内方へ延びた後、上方へ屈曲し、側面視で略L字状をなしている。左右の第2サイドフレーム部53L、53Rの上端が左右方向に延在する第2フロントフレーム部53Fによって結合され、上下左右に延びる面51Sが形成されている。第2ヘッドレストフレーム52の面51Sは、乗員の頭部が当接するヘッドレスト部S4の前面を形成する。
第3ヘッドレストフレーム54は、左右の第1サイドフレーム部51L、51Rの左右内側を向く面にそれぞれ後端で結合する左右の第3サイドフレーム部55L、55R、及び、それらの前端を接続し、左右に延びる第3フロントフレーム部55Fを備えている。第3サイドフレーム部55L、55Rは後端において、それぞれ、第1サイドフレーム部51L、51Rの前面であり、第1サイドフレーム部51L、51R、及び第2サイドフレーム部53L,53Rの結合箇所よりも下側に溶接されている。第3サイドフレーム部55L、55Rはそれぞれ、溶接箇所から上方に延びて屈曲し、第1サイドフレーム部51L、51Rに対して、前方斜め上方に延びている。第3フロントフレーム部55Fの左右方向の幅は、第2フロントフレーム部53Fよりも広くなるように設定され、第3フロントフレーム部55Fは第2フロントフレーム部53Fに後方から当接、第2フロントフレーム部53Fに溶接されている。第3サイドフレーム部55L、55R、及び、第3フロントフレーム部55Fによって、第3ヘッドレストフレーム55は、正面視で概ね逆U字状をなしている。第1ヘッドレストフレーム50、第2ヘッドレストフレーム52、及び第3ヘッドレストフレーム54によって、ヘッドレスト部S4の骨格が形成されている。
図2に示されるように、フロントカバーC1はシートバックフレームF3を前方から結合する緩衝材であるパッド部材36とパッド部材36の前側を被覆する表皮材37とを有する。パッド部材36の通気口S5に対応する位置に前後に貫通する貫通孔39が形成されている。表皮材37にも、パッド部材36と同様に通気口S5に対応する位置に開口部が形成されている。表皮材の開口部、及びパッド部材36の貫通孔39には、概ね後方に筒状に延びる樹脂製のガーニッシュ40が嵌めこまれている。ガーニッシュ40の後端外周には内周方向へ突出する図示しない複数の係止爪が形成されている。
バックカバーC2はシートバックS2の背面に沿って配設される樹脂製の板状部材であり、左右対称に形成されている。バックカバーC2は略方形をなす基部60と、基部60の上縁部から基部60に連続して上方に延びる頭部61とを有する。基部60が乗物用シートSの背もたれ部分を覆い、頭部61が乗物用シートSのヘッドレスト部S4を覆うように、バックカバーC2はシートバックS2の背面に結合する。基部60の上部には、通気口S5と対応する位置に左右1対の貫通孔62が形成され、その縁部から連続し前方に筒状のカバー接続部63が延びている。カバー接続部63の前端には、その前端縁に沿って並ぶように配置された貫通孔である係合孔が複数形成されている。係合孔は、ガーニッシュ40の係止爪と係合する位置に配置されている。バックカバーC2の上部、及び上下方向の略中央部にはそれぞれ、バックカバーC2の左右に対をなすカバー側係止部68が設けられている。
バックカバーC2の基部60の下部であって、カバー側係止部68の下方であり、連結部材10の螺子孔18に対応する位置に、バックカバーC2を前後に貫通する貫通孔72が設けられている。本実施形態では意匠性を高めるため、貫通孔72の後側開口縁部に螺子頭を沈めるための座繰り加工が施されている。
次に、乗物用シートSのシートバックS2の組立方法について説明する。図2に示されるように、カバー側係止部68とフレーム側係止部32とを係合させることによって、バックカバーC2をシートバックフレームF3に結合させる。更に、ガーニッシュ40の係止爪がバックカバーC2の係合孔に嵌合し、フロントカバーC1及びバックカバーC2がシートバックフレームF3に固定される。更に、バックカバーC2の貫通孔62に螺子を通し、連結部材10に設けられた螺子孔18に結合させることによって、バックカバーC2の下部がシートバックフレームF3に固定される。これによって、フロントカバーC1、及びバックカバーC2がシートバックフレームF3に結合し、シートバックS2が完成する。
次に、乗物用シートSの効果について説明する。後方からの衝撃が車体に加わると、乗員には後方に向かう慣性力が加わる。乗員に加わる慣性力によって乗員の頸部が後方へ移動し、シートバックS2の上部に後方への荷重が加わる。
上述のように、バックアッパフレーム3の脆弱部4は断面視で半円状をなし、バックアッパフレーム3の他の部分は断面視で円形をなすように形成されているため、バックアッパフレーム3の脆弱部4は他の部分に比べ剛性が小さい。そのため、後方への荷重によってバックアッパフレーム3は脆弱部4において後方へ折曲がり塑性変形する。脆弱部4の変形によって荷重が吸収されるため、乗員の頸部に加わる荷重が低減される。
左側接続部56L、及び右側接続部56Rは共に、左端部4Lと右端部4Rとの間に設けられ、左側接続部56L及び左端部4Lと、右側接続部56R及び右端部4Rは共に脆弱部4によって接続されている。よって、乗員の上半身に加わる荷重によって、脆弱部4が変形し、ヘッドレストフレーム7の後方への移動が可能となる。脆弱部4の変形によって荷重が吸収されるため、乗員の頸部に加わる荷重が低減される。
また、左側接続部56Lと右側接続部56Rとの間も脆弱部4によって接続されているため、乗員の頸部に後方への荷重が加わると、左側接続部56Lと右側接続部56Rとの間の脆弱部4も変形する。そのため、乗員の頸部に加わる荷重がより低減される。
また、ヘッドレストフレーム7はバックアッパフレーム3に固定されているため、衝突荷重が加わったときにヘッドレストフレーム7が背もたれS3に対して移動し、乗員に衝撃を加える虞が小さくなる。更に、ヘッドレストフレーム7はバックアッパフレーム3に固定されているため、乗員の頭部に加わる荷重がバックアッパフレーム3に伝わり易くなり、乗員の上半身に加わる荷重がより低減される。
また、脆弱部4はバックアッパフレーム3を構成するパイプ状部材を断面視で半円形をなすように変形することによって形成されている。そのため、脆弱部を容易に設けることができる。また、脆弱部4の前壁が断面視で半円弧状に形成され、その前壁にヘッドレストフレーム7が結合しているため、ヘッドレストフレーム7とバックアッパフレーム3とが結合する部分の面積が大きくなり、より強固に結合しやすくなる。
また、ヘッドレストフレーム7はバックアッパフレーム3の前面に結合しているため、乗物用シートSに前方から荷重が加わったときに、バックアッパフレーム3がヘッドレストフレーム7から外れ難い。
第2ヘッドレストフレーム52と第3ヘッドレストフレーム54とは、共に、異なる場所で第1ヘッドレストフレーム50に結合しているため、ヘッドレスト部S4に加わった荷重は第1ヘッドレストフレーム50の異なる場所に加わり荷重が分散される。そのため、荷重が集中せず、第1ヘッドレストフレーム50が変形しにくい。
第2ヘッドレストフレーム52はその後端において第1ヘッドレストフレーム50に対して前方に延びるように結合し、面51Sを形成している。そのため、第2ヘッドレストフレーム52は、乗員の頭部に加わる後方への荷重を支持することができる。第3フロントフレーム部55Fは第2フロントフレーム部53Fの後側に溶接されているため、第2ヘッドレストフレーム52に加わった荷重が第3ヘッドレストフレーム54にも伝わり、第1ヘッドレストフレーム50に加わる荷重が集中しない。
後部座席に着座する乗員の頭部が、後突時などに、ヘッドレスト部S4の上部に衝突することがある。図7に示されるように、第3ヘッドレストフレーム54が前方且つ上方に延びるように設けられているため、第3ヘッドレストフレーム54はヘッドレスト部S4の上部からの荷重を支持することができる。また、第2フロントフレーム部53Fが第3フロントフレーム部55Fの前側に溶接され、第2フロントフレーム部53Fの上面、及び、第3フロントフレーム部55Fの上面は揃うように形成されている。そのため。ヘッドレスト部S4の上部に加わる荷重は第2ヘッドレストフレーム52にも加わり、第1ヘッドレストフレーム50に加わる荷重が集中しない。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。図8に示されるように、脆弱部104はバックアッパフレーム3が扁平に変形された部分として形成されていてもよい。この場合も、脆弱部104は後方への荷重によって後方へ折曲がるため、乗員の頸部に加わる荷重が低減される。また、上記実施形態と同様に、バックアッパフレーム3の変形によって剛性を低下させることができるため、脆弱部104を設けることが容易である。
図8のように、脆弱部104が扁平に変形された部分として形成された場合は、図6のように、脆弱部4が断面視で半円状をなすように形成された場合に比べて、脆弱部104の剛性が低下する。したがって、脆弱部104が扁平に変形された部分として形成された場合には、より低い荷重でバックアッパフレーム3を折曲がり、低い荷重であっても乗員の頸部に加わる荷重を低減することができる。このように、バックアッパフレーム3の形状によって変形が生じる荷重の閾値を調節することができる。
図9に示されるように、バックアッパフレーム3に内部に貫通する所定の大きさの開口部200を形成することによって脆弱部204を形成してもよい。開口部200が形成されていることによって、第1サイドフレーム部51L,51Rが溶接される箇所間の剛性が、バックアッパフレーム3の他の部分の剛性よりも小さくなる。そのため、図9に示されるバックアッパフレーム3においても、後方への荷重が加わるとバックアッパフレーム3が後方へ折曲がるため、乗員の頸部に加わる荷重が低減される。また、開口部100を形成すれば剛性を低下させることができるため、脆弱部204を設けることが容易である。
また、開口部200は、図9に示されるように、バックアッパフレーム3の左右方向の略中央の位置において、上下方向に延在するように形成されるとよい。この構成によれば、乗員の頸部に荷重が加わると、バックアッパフレーム3は左右方向の略中央の位置において後方に折曲がる。よって、乗員の頸部に加わる荷重が効果的にバックアッパフレーム3の変形によって吸収され、乗員の頸部に加わる荷重が低減され易くなる。
S2 :シートバック
S4 :ヘッドレスト部
1L、1R:バックサイドフレーム
3 :バックアッパフレーム(アッパフレーム)
4 :脆弱部
4L :左端部
4R :右端部
7 :ヘッドレストフレーム
56L :左側接続部
56R :右側接続部
104 :脆弱部
204 :脆弱部

Claims (6)

  1. 上下方向に延在する左右一対のサイドフレーム、及び、両サイドフレームの上部を接続するアッパフレームを含むシートバックフレームと、
    前記アッパフレームに結合されたヘッドレストフレームとを有し、
    前記アッパフレームの少なくとも一部に、前記アッパフレームの他の部分に比べ剛性の小さい脆弱部が設けられ、
    前記アッパフレームはパイプ状部材によって形成され、
    前記脆弱部の断面は半円形をなし、
    前記脆弱部の前壁が断面視で半円弧状に形成され、後壁が断面視で板状に形成され、前記脆弱部の前面に前記ヘッドレストフレームが結合していることを特徴とする乗物用シート。
  2. 前記ヘッドレストフレームは、前記脆弱部のうち最も左側に位置する左端部と最も右側に位置する右端部との間において、前記アッパフレームに接続していることを特徴とする請求項1に記載の乗物用シート。
  3. 前記ヘッドレストフレームは前記アッパフレームに設けられた少なくとも2つ以上の接続部において接続し、
    前記接続部のうち最も左側に位置する左側接続部及び前記左端部が前記脆弱部によって接続され、
    前記接続部のうち最も右側に位置する右側接続部及び前記右端部が前記脆弱部によって接続されていることを特徴とする請求項2に記載の乗物用シート。
  4. 前記アッパフレームの前記左側接続部と前記右側接続部との間が前記脆弱部によって接続されていることを特徴とする請求項3に記載の乗物用シート。
  5. 前記ヘッドレストフレームは前記アッパフレームに固定されていることを特徴とする請求項4に記載の乗物用シート。
  6. 前記ヘッドレストフレームは下端において、前記脆弱部の前面に沿うべく、略円弧状に湾曲し、前記脆弱部の前記前壁の前面に溶接されていることを特徴とする請求項5に記載の乗物用シート。
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