JP6773775B2 - バリアフィルムまたはシート、バリアフィルムまたはシートを含む積層包装材料およびそれらから作製した包装容器 - Google Patents

バリアフィルムまたはシート、バリアフィルムまたはシートを含む積層包装材料およびそれらから作製した包装容器 Download PDF

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Description

本発明は、セルロースナノフィブリルを含むガスバリア層を有するバリアフィルムおよびそのようなフィルムを含む積層包装材料、特に液体食品包装に使用するための積層包装材料に関する。
本発明はまた、積層包装材料を含むかまたは積層包装材料で作られた包装容器に関し、特に液体食品包装に使用するための包装容器に関する。
液体食品用の使い捨てタイプの包装容器は、板紙またはカートンに基づく包装用積層体から製造されることが多い。そのような通常見られる包装容器は、テトラ・ブリック・アセプティック(商標)という商品名で市販され、長期間常温保管で販売される、牛乳、フルーツジュースなどの液体食品の無菌包装のために主に使用される。この既知の包装容器の包装材料は、典型的には、紙または板紙であるバルクコア層と、熱可塑性樹脂である外側の液密層とを含む積層体である。例えば無菌包装およびミルクまたはフルーツジュースの包装を目的として、包装容器を気密性、特に酸素気密性にするために、これらの包装容器中の積層体は、通常少なくとも1つの追加の層、最も一般的にはアルミニウム箔を含む。
積層体の内側、すなわち積層体から製造された容器の、充填された食品内容物に面することが意図されている側には、アルミニウム箔上に付与された最も内側の層があり、その最も内側の層は、接着性ポリマーおよび/またはポリオレフィンなどのヒートシール可能な熱可塑性ポリマーを含む1つまたは複数の部分層を含んでよい。また、コア層の外側には、最も外側のヒートシール可能なポリマー層がある。
包装容器は、一般に、ウェブからまたは包装材料の予め製造されたブランクからパッケージを形成、充填および封止するタイプの最新の高速包装装置によって製造される。包装容器は、ウェブの長手方向縁部の両方が、最も内側および最も外側のヒートシール可能な熱可塑性ポリマー層を一緒に溶接することにより、重ね合わせ接合部内で互いに結合されることで、積層包装材料のウェブをチューブに再形成して製造することができる。チューブは、意図された液体食品で満たされ、その後、チューブ内の内容物の高さより下の互いから所定の距離で、チューブの横方向のシールを繰り返して個々のパッケージに分割される。パッケージは、横断するシールに沿った切断によってチューブから分離され、包装材料中に準備された折り目線に沿った折畳み形成によって、所望の幾何学的形状、通常は平行六面体形状が与えられる。
この連続的なチューブ形成、充填および密封による包装方法のコンセプトの主な利点は、チューブ形成の直前にウェブを連続的に滅菌することができ、その結果として無菌包装法の可能性を提供し得ることである。無菌包装法とは、すなわち充填される液体内容物ならびにパッケージ材料自体の細菌が減少され、充填された包装容器が、たとえ周囲温度であっても、充填された製品内での微生物の成長のリスクなしに長期間保管することができる清浄な条件で製造される方法である。テトラ・ブリック型包装法の他の重要な利点は、上述のような連続高速包装の可能性であり、これはコスト効率にかなりの影響を有する。
本発明の積層包装材料のシート状ブランクまたは予め製造されたブランクから、外部の影響を受けやすい液体食品用の、例えば牛乳またはジュース用の包装容器を製造することもできる。平らに折り畳まれた包装用積層体のチューブ状ブランクから、最初にブランクを用いて開放チューブ状容器カプセルを形成してパッケージが製造され、カプセルの一方の開放端部は、折り畳みおよび一体型端部パネルのヒートシールを用いて閉じられる。このようにして閉じられた容器カプセルは、その開放端部を介して問題の食品、例えばジュースで充填され、その後、対応する一体型端部パネルのさらなる折り畳みおよびヒートシールによって閉じられる。シート状およびチューブ状ブランクから製造された包装容器の例としては、従来のいわゆるゲーブルトップパッケージが挙げられる。プラスチック製のモールドトップキャップおよび/またはスクリューキャップを有するこのタイプのパッケージもある。
包装用積層体中のアルミニウム箔の層は、大部分のポリマーガスバリア材料と比較して非常に優れたガスバリア性を提供する。液体食品無菌包装用の従来のアルミニウム箔系の包装用積層体は、その性能のレベルで未だに、現在利用可能な最もコスト効率の高い包装材料である。
競合する他の材料は、原材料に関してコスト効率が良くなければならず、同等の食品保管特性を有していなければならず、かつ最終的な包装用積層体に変換する際に比較的複雑ではないものでなくてはならない。
液体食品カートン包装用のアルミニウム箔非含有材料を開発する努力の中で、高いバリア性、すなわち酸素バリアおよびガスバリアだけでなく、高価な材料および材料の組み合わせからの、水蒸気、化学物質または芳香物質バリア特性、を有する予め製造されたフィルムまたはシートの開発に向けた一般的な動機が存在している。しかしながら、環境と調達の観点からしばしば持続可能ではない。
非アルミニウム箔系バリア包装材料の開発の背後にある重要な駆動力は、使用される材料および包装材料の製造工程に関連付けられるCOの総排出量を下げるために、可能な限り再生可能な原材料を使用することである。
非常に興味深く、ならびに再生可能である、このような代替の非箔バリア材料は、いわゆる、セルロースナノフィブリル(CNF)であり、これは一般的にミクロまたはナノフィブリルセルロース(MFC、NFC)と呼ばれる。
CNFは、酵素などの化学物質により、またはその代わりに酸化により、セルロースパルプを処理する第1の前処理ステップ、およびセルロース繊維をナノレベルの細さのフィブリルとする機械的分解を含む第2のステップを有する方法によって通常製造される。
バリア材料としてのCNFのさらに重要かつ関連する利点は、任意の紙またはカートン包装に存在する従来のセルロース材料と一緒に再生利用することが可能であり、したがって積層包装材料の紙資源または紙層から分離する必要がないという事実である。
CNFは、湿気の影響を非常に受けやすいという欠点を有し、包装材料中の水分を吸収するときにそのガスバリア性を失う。特に、液体または半固体の包装という目的において、これはCNF材料の欠点である。
したがって、ガスバリア材料としてCNFを含む包装用バリアフィルムおよびシートにおける上記の問題を克服または軽減することが本発明の目的である。
長期的な無菌包装に適した優れたガスバリア性を有する、液体、半固体または含水食品の積層包装材料などの、酸素感受性製品用包装材料を提供することも概して本発明の目的である。
CNF材料自体の化学的修飾、例えば架橋またはCNF分子を異なる官能基で化学的に置換することにより、CNF材料の耐湿性を改善する試みが過去になされている。そのような化学的修飾は、当然ながらCNF材料自体の製造における追加の修飾法ステップを必要とし、それ自体が、コストおよび原料の利用度の両方を通常増加させる。
したがって、包装材料の製造段階で、後で添加または実行され得る特徴によって、最終バリア包装材料製品においてさらに耐湿性を有する、結果的に、フィブリル化から直接得られる、天然の、元の状態の原料を使用する、代替のCNF材料を提供することが望ましい。
ガスバリア材料が未修飾CNFフィブリル材料を含むバリアフィルムまたはシートを提供することが特定の目的であり、バリアフィルムまたはシートを含む包装容器内に包装された製品、特に食品、にガスバリア性を提供するために、フィルムまたはシートは長期間水分に耐えることができる。
本発明のさらなる目的は、再生可能な材料の含有量が高い、そのようなバリアフィルムまたはシートを含む積層包装材料を提供することである。
さらなる目的は、再生材料の分率および必要とされる再生方法のステップができるだけ少ない、容易に再生可能な積層包装材料を提供することである。
特定の目的は、長期間にわたる食品保管のためのパッケージの製造を目的として、アルミニウム箔バリア材料に対してコスト効率が良く、良好なガスバリア性および良好な水蒸気バリア性を有する、非箔紙または非箔板紙の積層包装材料を提供することである。
また本発明のさらなるより具体的な目的は、周囲条件下において維持された栄養品質で液体食品を長期保管するための無菌包装容器を製造するために、良好なガスバリア性、良好な水蒸気バリア性および層間の良好な内部接着性を有する、コスト効率の良い非箔状の紙または板紙系の、ヒートシール可能な包装用積層体を提供することである。
これらの目的は、添付の特許請求の範囲に規定されている積層包装材料、包装容器および包装材料の製造方法によって本発明により実現可能である。
本発明に関連して用語「長期保管」とは、包装容器が、包装された食品の品質、すなわち栄養価、衛生安全性および味を、周囲条件で少なくとも3か月、好ましくはそれより長く、6か月以上、例えば12か月以上保管することができることを意味する。
「パッケージ完全性」という用語は、パッケージ耐久性、すなわち包装容器の漏れまたは破損に対する耐性を概して意味する。この特性に主に寄与するのは、包装用積層体内部で、積層包装材料の隣接する層の間に良好な内部接着が提供されることである。他の寄与は、材料層内部のピンホール、破裂などの欠陥に対する材料耐性からもたらされ、さらに他の寄与は、包装容器の形成時に材料が一緒に封止される封止接合部の強度からもたらされる。積層包装材料自体に関して、完全性については、主に、隣接する層へのそれぞれのラミネート層の接着ならびに個々の材料層の品質が重視される。
本発明の第1の態様によれば、全般的な目的は、セルロースナノフィブリル(CNF)を含むガスバリア層を有する、酸素および他のガスの影響を受けやすい製品の包装に使用するためのバリアシートまたはフィルムによって実現され、ガスバリア層は気相蒸着コートされ、少なくとも1つの面がさらなるバリアコーティングで被覆され、さらなる気相蒸着バリアコーティングが、水蒸気バリア性を提供し、包装材料内で、フィルムが70%RH以上の高湿度条件、より詳細には80%RH以上の高湿度条件においてもガスバリア性を提供し得るようにする。水蒸気バリア性を提供するさらなる気相蒸着バリアコーティングは、例えば非晶質ダイヤモンドライクカーボンコーティング(DLC)であってよい。
CNFは、木材セルロース繊維から作られた材料であり、個々のナノフィブリルが部分的または完全に互いから分離されている。CNFは通常非常に細く(約20nm)、長さは100nmから10μmの間であることが多い。しかしながら、ミクロフィブリルは長くてもよく、例えば10−100μmの間であるが、最大200μmの長さのものも使用し得る。水性スラリーまたは懸濁液中で、マイクロメートルの範囲の長さのフィブリル、および凝集したフィブリル、ならびに分離したフィブリルおよびナノメートルの範囲の長さのフィブリルが、CNFの定義に含まれる。
一実施形態によれば、水蒸気バリアの間に水分感受性を有するCNF材料を封入するために、バリアシートまたはフィルムは、セルロースナノフィブリル(CNF)を含むガスバリア材料の1つの均質な層からなり、この層は少なくとも1つの面、好ましくは両面が気相蒸着されたバリアコーティングで被覆されている。
さらなる実施形態によれば、バリアシートまたはフィルムにおけるガスバリア層は、CNFを含み、層の乾燥重量に対して、可塑剤化合物を25重量%まで、例えば20重量%含む。適切な可塑剤化合物または添加剤は、ポリオール、単糖類、デンプンなどの多糖類、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、およびヒドロキシ官能性ならびにCNF組成物への可塑化効果を提供する同様の物質の中で見出される。食品包装の目的に適したそのような可塑剤化合物のうち特定の良好に機能する例は、カルボキシメチルセルロース(CMC)、グリセロール、2000−4000の分子量を有するポリエチレングリコール(PEG)、および例えば87−79%など高い加水分解度を有するポリビニルアルコールからなる群から選択される。
他の実施形態によれば、バリアシートまたはフィルムは、セルロースナノフィブリル(CNF)を含むガスバリア層で分散系コートされた基材層を含む。この実施形態のための適切な塗布量は、CNFが0.5から20重量%であるが、CNFの量は、同様にバインダーポリマーを少量含む組成物中では低くてよい。酸素バリア性にも寄与する可能性がある適切な分散系コーティングバインダーポリマーは、例えば、PVOH、酢酸ビニルポリマー、EVOH、アクリレートポリマーおよびコポリマー、ポリオレフィン、デンプンおよびセルロースエステルである。このようなポリマーバインダーの添加は、CNF組成物への可塑剤化合物添加剤の添加と、それらの添加剤とポリマーとが同じである場合に、重複する。
しかしながら、最も好ましくは、可塑剤化合物または類似の高分子化合物の含有量は、20重量%以下であり、ガスバリア性に大きく寄与することはない。本発明の要旨および目的は、むしろ再生可能かつ天然の資源材料を単独で、または可能な限り多く用いて、他の材料をさほど添加することなく、ガスバリア性を提供することである。バリア特性を向上させるために、組成物に、無機充填剤粒子、層状ナノ粘土粒子およびコロイド粒子を追加することが考えられる。しかしながら、必要ではない組成の複雑性を避けることが望ましく、CNF層のみから十分なバリア特性を得ることが可能である。ローラーコーティング、スプレーコーティング、グラビアロールコーティング、リバースグラビアコーティング、カーテンコーティングなどの手段によって、基材フィルムまたはシートにCNF組成物の分散液を塗布することができる。
バリアシートまたはフィルムがCNFガスバリア層で被覆された基材層を含む場合、基材層は、一実施形態によればポリマーフィルムである。異なる実施形態において、基材層は、紙基材、特に、12−70g/mの表面重量を有する薄紙である。あるいは、CNFコーティングは、より厚い紙または板紙上に直接コーティングすることができ、積層包装材料中にバルク層を形成し、70超350g/mまでの表面重量を有する。しかしながら、そのような厚い板紙の基材材料上に被覆されているCNF層の気相蒸着コーティングは、現在の包装材料生産に関して経済的に実現可能なものではなく、より薄い紙基材が最も好ましい。
特定の一実施形態によれば、ガスバリア層は、フィルムまたはシート表面の両側を、そのそれぞれの、反対側の面を、気相蒸着バリアコーティングで被覆される。
本発明の第2の態様では、本発明のバリアフィルムまたはシートを含む積層包装材料が提供される。積層包装材料は、第1の最も外側の液密でヒートシール可能なポリオレフィン層と、第2の最も内側の液密でヒートシール可能なポリオレフィン層とをさらに含んでよい。
一実施形態によれば、積層包装材料は、紙または板紙、または他のセルロース系バルク材料のバルク層と、第1の最も外側の液密でヒートシール可能なポリオレフィン層と、第2の最も内側の液密でヒートシール可能なポリオレフィン層とを含み、紙または板紙のコア層の内側に、包装材料から作られた包装容器の内側に向かって、コア層と最も内側の層との間に、バリアシートまたはフィルムが配置される。特定の実施形態において、少なくとも1つの気相蒸着水蒸気バリア層が、ガスバリア層と、最も内側のヒートシール可能なポリオレフィン層との間に配置される。
さらなる実施形態によれば 、バリアシートまたはフィルムは、中間接着ポリマー結合層または中間熱可塑性ポリマー結合層によってバルク層に結合される。
本発明の第3の態様では、本発明の積層包装材料を含む包装容器が提供され、さらなる実施形態によれば、包装容器は全体が積層包装材料で作られる。
これまで、ガスバリア基準ならびに様々な機械的特性および他の物理的特性の必要性を満たす包装材料の設計において、様々な気相蒸着バリアコーティングが検討されてきた。
気相蒸着されたバリア層は、物理蒸着(PVD)または化学蒸着(CVD)によって、好ましくは真空蒸着プロセスによって、好ましくはプラズマアシストまたはプラズマ化学気相成長法プロセス(PECVD)によって、CNFバリア材料の基材表面上に与えられる。他の気相蒸着法は、良好なバリアコーティングを生成せず、2つの連続したコーティングステップを必要とするか、または密度およびバリアがあまり良好でないコーティングを生成するか、またはその両方に当てはまる。大気圧プラズマコーティング法は、例えば、低密度の低バリアコーティングを生成することが知られている。
本発明による薄フィルム気相蒸着層は、ナノメートルレベルの厚みを有し、すなわち該層はナノメートルで数えられる厚みを有し、それは例えば1−500nm(50−5000Å)であり、好ましくは1−200nm、より好ましくは5−100nm、最も好ましくは5−50nmである。
概して、5nm未満であると、バリア特性は非常に低く、200nmを超えると、コーティングは可撓性が低く、したがって可撓性基材上に付与されたときに割れやすい。
通常、バリア特性、特に水蒸気バリア特性を有するそのような気相蒸着コーティングは、金属化合物または無機金属化合物で形成されている。
一実施形態によれば、実質的にアルミニウム金属からなる薄い気相蒸着層は、5−50nm、より好ましくは5−30nmの厚みを有してよく、これは従来の厚み、すなわち6.3μmのアルミニウム箔中に存在するアルミニウム金属材料の1%未満に相当する。金属気相蒸着コーティングは、有意に少量の金属材料を必要とするが、それらは依然としてある程度の低いバリア特性、特に水蒸気バリア特性を提供する。しかしながら、そのように蒸着材料の量が少ないことにより、再生利用において別個の材料部分を構成せず、必要とされる原料が非常に少量の状態でバリア特性を付加している。
基材フィルムの表面処理のステップは、例えば、表面のイオン衝撃などによって、基材フィルムを金属化するときに、気相蒸着コーティングの前に行ってよい。
適切な金属化層は、光学密度(OD)が1.8−3.0、好ましくは2.0−2.7である。光学密度が1.8より低い場合、金属化フィルムのバリア特性は低すぎる。一方、3.0を超えると、金属化層が脆くなりすぎ、長い時間基材フィルムを金属化する際の熱負荷が高いことに起因して、金属化工程中の熱安定性が低すぎるものとなる。コーティング品質と接着力は、明らかに悪影響を受ける。したがって、これらの値の間に最適値があり、好ましくは2.0−2.7の間である。
さらに考えられるコーティングは、式AlO(式中、xは1.0−1.5の間にあり、好ましくはAlである)を有する酸化アルミニウムのコーティングである。好ましくは、このようなコーティングの厚さは、5−300nm、より好ましくは5−100nm、最も好ましくは5−50nmである。
通常、アルミニウム金属化層は、本質的に、使用される金属化被覆法の性質に起因して、酸化アルミニウムからなる薄い表面部分を有する。
薄いコーティング金属化層、または無機金属化合物の層は、好ましくは真空気相蒸着によって付与されるが、電気メッキまたはスパッタリングなどのより低い生産性を有する当技術分野で一般的に知られている他の方法によって、さほど好ましくはないが、付与されてもよい。本発明による最も好ましい金属は、アルミニウムであるが、本発明によれば、真空蒸着、電気めっきまたはスパッタリングが可能な他の金属を使用することができる。したがって、Au、Ag、Cr、Zn、TiまたはCuなどの、さほど好ましくない、あまり一般的でない金属の使用も考えられる。概して、金属または金属と金属酸化物との混合物の薄いコーティングは、水蒸気に対するバリア特性を提供し、所望の機能が、水蒸気が多層フィルムまたは包装積層体の中へおよびそれらを通って移動するのを防ぐことである場合に使用される。最も好ましくは、金属化コーティングまたは無機金属コーティング中の金属はアルミニウム(Al)である。アルミニウム無機化合物のさらなる例は、酸化アルミニウム、窒化アルミニウムおよび炭化アルミニウム、またはこれらの混合物である。
また、他の気相蒸着無機金属化合物層も本発明を実施するのに適する場合がある。また、ケイ素のような半金属からの同様の化合物も本発明に適する場合があり、コスト効率が良く、ある程度の水蒸気バリア特性を提供することができる限り、無機金属化合物という用語に含まれる。
いくつかの無機コーティングは、プラズマ化学気相成長法プロセス(PECVD)によって付与されてよく、金属または金属化合物の蒸気は、おおむね酸化環境下で基材上に堆積される。酸化ケイ素コーティングは、例えば、PECVDプロセスによって付与されてよい。
有利な一実施形態によれば、気相蒸着コーティングは、薄い炭素系のバリア層などの有機コーティングであってもよい。そのような炭素系層は、有利にはプラズマコーティング法、好ましくはPECVDによってコーティングされ、炭化水素ポリマーコーティングをもたらし、これは非晶質炭素またはダイヤモンドライクカーボン(DLC)コーティングと呼ばれる。DLCは、ダイヤモンドの典型的な特性のいくつかを示す非晶質炭素材料の分類を定義する。好ましくは、例えばアセチレンまたはメタンなどの炭化水素ガスが、コーティングを製造するためのプラズマ中のプロセスガスとして使用される。そのような炭素系のコーティングは、概して、積層包装材料中の隣接するポリマーまたは接着剤層に対して良好な接着性を提供する。特にダイヤモンドライクカーボンコーティング(DLC)など、気相蒸着された水蒸気バリアコーティングが実質的な量の炭素を含有している積層材料において、特に良好な接着性が得られ、DLCはポリオレフィン、特にポリエチレンおよびポリエチレン系のコポリマーなどのポリマーと良好な接着適合性を示す。
非晶質ダイヤモンドライクコーティングは、2−50nm、例えば2−40nm、例えば2−35nm、例えば5−35nm、例えば10−30nmの厚さで付与されてよい。
概して、上記の気相蒸着コーティングは、幾らか低いレベルのガスバリア性、特に水蒸気バリア特性などのバリア特性を提供する。コーティングされるバリアフィルムまたはシートのCNF材料層がすでに高いレベルのガスバリア性を提供するので、良好な水蒸気バリア特性を有するコーティングが、本発明にとって適切である。また幾らかの固有の酸素バリア特性も提供する気相蒸着コーティングは、当然のことながら、少なくとも乾燥条件下で、全ガスバリア性をさらに向上させ得る。
最も外側および最も内側のヒートシール可能な液密層に適した熱可塑性樹脂は、ポリエチレンおよびポリプロピレンのホモポリマーまたはコポリマーなどのポリオレフィンであり、好ましくはポリエチレンであり、より好ましくは低密度ポリエチレン(LDPE)、線状LDPE(LLDPE)、シングルサイト触媒メタロセンポリエチレン(m−LLDPE)およびそれらのブレンドまたはコポリマーからなる群から選択されるポリエチレン である。好ましい実施形態によれば、最も外側のヒートシール可能かつ液密である層はLDPEであり、最も内側のヒートシール可能な液密層は、最適な積層およびヒートシール特性のためのm−LLDPEおよびLDPEのブレンド組成物である。
最も外側の層および最も内側の層に関して記載されているものと同じ熱可塑性ポリオレフィン系材料、特にポリエチレンはまた、積層材料の内側の結合層、すなわち紙または板紙などのバルクまたはコア層とバリアフィルムとの間、に適する。一実施形態では、熱可塑性結合層は、例えば低密度ポリエチレン(LDPE)層などのポリエチレン層であってよい。
代替的な実施形態によれば、例えばバルクまたはコア層とバリアフィルムとの間、または外側のヒートシール可能な層とバリアまたはプライマー被覆ポリマーフィルム基材との間などの、積層材料内部の適切な結合層または接合層は、改質ポリオレフィンなど、いわゆる接着熱可塑性ポリマーとも呼ばれ、これは、主にLDPEまたはLLDPEコポリマーに基づき、または、例えばカルボン酸基またはグリシジル官能基などの官能基を含むモノマー単位、例えば(メタ)アクリル酸モノマーまたは無水マレイン酸(MAH)モノマーを有するグラフトコポリマーであり、すなわちエチレンアクリル酸コポリマー(EAA)またはエチレンメタクリル酸コポリマー(EMAA))、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレートコポリマー(EG(M)A)またはMAHグラフトポリエチレン(MAH−g−PE)である。このような改質ポリマーまたは接着ポリマーの他の例は、いわゆるアイオノマーまたはアイオノマーポリマーである。好ましくは、改質ポリオレフィンは、エチレンアクリル酸コポリマー(EAA)またはエチレンメタクリル酸コポリマー(EMAA)である。
完成した包装容器の要件に応じて、対応する改質ポリプロピレン系熱可塑性接着剤または結合層も有用であり得る。
そのような接着性ポリマー層または結合層は、同時押出コーティング操作においてそれぞれの外層と一緒に適用される。
しかしながら、通常、上記接着性ポリマーの使用は、本発明のDLCコートされたフィルムへの結合には必要ではない。ポリオレフィン層、特にポリエチレン層との十分かつ適切な接着性は、隣接する層として、少なくとも200N/mのレベル、例えば少なくとも300N/mのレベルであると結論付けられる。
したがって、一実施形態によれば、積層構造に含めるときに硬化する必要があるか、硬化するか、または乾燥する従来の接着剤またはプライマーを用いることなく、積層材料を構成することができる。
接着測定は、LDPE積層の24時間後に180°剥離力試験装置(Telemetric Instrument AB)を用いて室温で行った。剥離はDLC/LDPE界面で行われ、剥離アームはバリアフィルムである。必要に応じて、湿潤状態下、すなわち、積層包装材料が、積層材料から作られた包装容器に保管された液体から、材料層を通って移動する水分で、および/または湿潤環境または高湿度環境での保管によって、飽和されているときの条件下での接着を評価するために、剥離の間、剥離した界面に蒸留水の水滴が加えられる。所与の接着測定値はN/mで示され、6回の測定の平均値である。
200N/mを超える乾燥接着は、通常のパッケージ製造条件、例えば積層材料を曲げて折るときに、層が層間剥離しないことを確実にする。同様の強さの湿潤接着は、包装用積層体の層が、充填、パッケージ形成後、輸送、分配および貯蔵の間に層間剥離しないことを確実にする。
内部結合ポリマー層は、一般的な技術および機械、例えばアルミニウム箔の積層、特に溶融ポリマーからのポリマー層の熱ラミネーション(押出)のために知られているものを使用することにより、DLCバリア層がコーティングされたポリマーフィルム基材上に直接コーティングすることができる。また、予め作製されたポリマーフィルムを使用し、それを局所的に溶融させることによって、例えば熱いシリンダーまたは加熱ローラーを用いて熱を加えることによって、バリアコートキャリアフィルムに直接結合させることが可能である。上記から、DLCバリアフィルムを、積層体中のアルミニウム箔バリアおよび積層包装材料への変換方法と同様の方法で取り扱うことができることは明らかである。ラミネーション装置および方法は、例えば、以前に知られたプラズマコーティングされた材料において必要とされ得るような特定の接着性ポリマーまたはバインダー/接合層を加えることによって、いかなる変更も必要としない。さらに、DLCバリア層がコーティングされた新しいバリアフィルムは、最終食品パッケージのバリア特性に悪影響を及ぼすことなく、アルミニウム箔程度に薄くすることができる。
例えばLDPEなどのポリエチレンの隣接層にDLCバリアコーティング表面を積層する場合、バリアフィルムから寄与する酸素バリア性が、バリアフィルム自体のみでの測定よりも2−3倍高い値に増加することが分かっている。本発明の耐久性のあるDLCバリアコーティングを積層体に単に積層することによるこのバリアの改良は、以下の式による単純積層理論によって説明することができない。
1/OTR=SUMi(1/OTRi)
しかし、結果的に、各ラミネート層によるOTRの個々の寄与を超え総バリアを改善する。DLCコーティングとポリオレフィン表面との間の優れた接着が、2つの材料間の特に良好に統合された界面をもたらし、それによって酸素バリア特性が改善されると考えられている。
本発明の好ましい実施形態では、乾燥および(剥離界面に水を入れることによる)(上述の)湿潤条件下で180°剥離試験法によって測定したDLCバリアコーティング層とさらなる積層結合ポリマー層との間の剥離力強度は、200N/mより高く、例えば300N/mより高い。乾燥接着力が200N/mを超えると、通常の製造条件下、例えば積層材料を曲げて折るときに、層が層間剥離しないことが確実となる。同様の強さの湿潤接着は、包装用積層体の層が、充填およびパッケージ形成後、輸送、分配および保管の間に層間剥離しないことを確実にする。
好ましい実施形態の例および説明
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。
本発明によるCNFを含む予め製造されたフィルムからの、バリアフィルムまたはシートの断面を概略的に示している。 本発明によるCNFを含む予め製造されたフィルムからの、バリアフィルムまたはシートの断面を概略的に示している。 本発明によるCNFバリア組成物で被覆された基材層からのバリアフィルムまたはシートの断面図である。 本発明によるCNFバリア組成物で被覆された基材層からのバリアフィルムまたはシートの断面図である。 本発明の実施形態による、積層包装材料の概略の断面図である。 マグネトロン誘起プラズマを用いて基材フィルム上に連続的にプラズマ化学気相成長法(PECVD)コーティングを施すプラントの概略図である。 本発明による積層包装材料から製造された包装容器の典型的な例を示している。 本発明による積層包装材料から製造された包装容器の典型的な例を示している。 本発明による積層包装材料から製造された包装容器の典型的な例を示している。 本発明による積層包装材料から製造された包装容器の典型的な例を示している。 このような包装容器が、連続的な、ロールフィードされた形態の充填およびシール工程における包装用積層体からどのように製造されるかの原理を示している。 試験された、出発材料CNFフィルム、ならびに公知のCNFフィルムが、相対湿度(RH)の増加と共にどのようにOTRを増加させるかを示す。 試験された、出発材料CNFフィルム、ならびに公知のCNFフィルムが、相対湿度(RH)の増加と共にどのようにOTRを増加させるかを示す。 70%RHで測定した、対応する気相蒸着コーティングされたCNFフィルムの相対的バリア性改善を示す。 90%RHで測定した、対応する気相蒸着コーティングされたCNFフィルムの相対的バリア性改善を示す。 50、70および90%RHで測定した、Innventia AB(スウェーデン)から提供されたコーティングされたCNFフィルムの相対的なバリア性の改善を示す。 若干異なる条件で金属化された、Innventia ABの同様のCNFフィルムのバリア性の改善を示す。
〔実施例〕
セルロースナノフィブリル材料(CNF)からの5つの異なるフィルムシートサンプルが、予めろ過技術によって標準の紙製造シートで作られた。得られたフィルムは35から65μmの間の厚さであり、80−100重量%のCNFおよび0−20重量%の可塑化化合物を含んでいた。VTT(VTT Technical Research Center of Finland Ltd)製のCNF実験材料のロールから、1つのさらなる別個のフィルムサンプルを採取した。このサンプルの可塑剤の種類および量は不明である。別の、独立した、実験フィルムサンプルが試験され、これは、Innventia AB(スウェーデン)によって、任意の可塑剤なしで、純粋なCNFから作られた。
マイクロ−ナノ−フィブリルセルロース(CNF、セルロースナノフィブリル)は、最初のステップで、セルロースパルプの懸濁液の酵素的前処理によって処理され、かつさらなるステップにおいて、GEA(登録商標)ホモジナイザーにおける分解およびフィブリル化処理によって製造された。酵素的前処理の基本的な考え方は、ミクロフィブリル間の相互作用を制限することである。エンドグルカナーゼおよびエキソグルカナーゼなどのセルラーゼは、セルロースポリマー鎖を加水分解し、その結果繊維を弱めるために、前処理工程において使用される。
酵素的前処理は、セルロース系木材繊維パルプのセルロースナノ繊維への分解を助ける。処理(0.02%酵素濃度)の後、分子量および繊維長を維持しながら、繊維が十分に分解される。さらに、酵素的前処理は環境に優しい。これは、酸加水分解前処理と比較して、繊維長を短くし、微細材料の範囲を増加させるので、CNFにより良好な構造を与える。さらに、酵素的前処理が均質なCNF懸濁液を与えることが示されている。したがって、酵素的前処理は、工業的用途および本格的なCNF製造のための非常に有望な方法である。
機械的分解は、セルロース繊維懸濁液に、Gaulin(登録商標)ホモジナイザーまたはGEA(登録商標)ホモジナイザーなどのホモジナイザー中のバルブを通過させ、その一方で、高剪断力および圧力にさらすか、またはその代わりに、Masuko(登録商標)システム粉砕装置などの粉砕装置を通過させることによって行うことができる。
この特定の実施例では、5つの異なるフィルムサンプルは、ドムショーのセルロースナノフィブリルパルプから製造された。漂白されたドムショー繊維の懸濁液(2.0重量%)が、フランスのグルノーブルにあるFCBA(Foret Cellulose Boisconstruction et Ameublement)およびCTP(Centre Technique du Papier)により製造された。酵素処理は、エンドグルカナーゼ処理であった。その後、GEA(登録商標)Ariete ホモジナイザーを用いて、スラリーをフィブリルに分解させた。CNF懸濁液の固形分は約2.6重量%であった。
フィルムサンプルが、5つの異なる組成物からキャストされ、それぞれ可塑剤化合物を含まないか、かつ含み、すべての可塑剤化合物は、Sigma Aldrich社のものであった。CNF懸濁液は、最初にUltraturaxと共に良好な均質性のために撹拌され、次いで動的シート形成装置内65μmのニトロセルロースフィルムの上に注がれた。最後に、形成されたシートを93℃で15分間乾燥させた。
フィルムは、以下に従って作られた。
1:可塑剤化合物を添加することなく、GEAホモジナイザー中で処理されたCNF−E(酵素処理されたCNF)の組成物。
2:均質化されたCNF−E80重量%(乾燥重量で計算)と可塑剤としてのCMC20重量%との組成物。
3:均質化されたCNF−E80重量%(乾燥重量で計算)と、加水分解度が87−89%の、可塑剤としてのPVOH20重量%との組成物。
4:均質化されたCNF−E80重量%(乾燥重量で計算)と、可塑剤としてのグリセロール20重量%の組成物。
5:均質化されたCNF−E80重量%(乾燥重量で計算)と、可塑剤としての、分子量3400のPEG(ポリエチレングリコール)20重量%の組成物。
フィルムサンプルは、表1−3に示すような熱的および機械的特性を有していた。
可塑剤添加剤は、フィルムの溶融温度を上昇させる。これらの化合物の添加は、高分子鎖の移動性を低下させ、分子間力を増加させ、融点の上昇をもたらす。実際、これらの強い分子間力を破壊するためには、多くの熱エネルギーが必要であった。さらに、CMC、グリセロールおよびPVOHを含むCNFフィルムサンプルについては有意な変化は観察されなかったが、CNF−E+PEGフィルムの第1の融点はこれらの中で最高だった。
さらに、熱安定性、分解温度(TD)および500℃における重量残渣を知るために、サンプルについて熱重量分析(TGA)を行った。結果を表1に要約する。
添加剤の存在により、100%CNFフィルムサンプルに比べ、CMCを除いて、分解が増加し、500℃での重量残渣が減少した。上述したように、CMCはセルロース誘導体であり、これが純粋なCNFと比較したときの重量残渣の増加を説明する。分解温度の上昇は、CNFおよび添加剤が互いの間で十分に相互作用していることを示している。これは添加剤がCNF中に良好に分散していることも示している。
良好な伸びは、多構造材料を形成するために非常に重要である。CNFフィルムは最大16%という良好な伸び特性を示した。この特性に関して異なるフィルムサンプルの間に有意差はない。
添加剤は、100%CNFフィルムに比べてヤング率を増加させた。TGAの結果に見られるように、CNFおよび可塑剤添加剤はよく分散しており、互いの間に良好な相互作用を有している。これがヤング率の増加につながり、サンプルフィルムに優れた機械的性質を与えた。
未処理のフィルムサンプルの酸素透過率が、異なる相対湿度、すなわち50、70および90%RHで測定された。結果を図7aおよび7bおよび表4に示す。酸素透過率OTRを測定するために使用される試験方法は、ASTMのD3985−02(プラスチックフィルムおよびシートを通過する酸素ガス透過速度)に基づき、酸素検出のためにクーロメトリックセンサを使用する。Oxtran 2/21(青色センサー)(Mocon Inc.、米国)が、50cmで、0.005−200cm/m/dayの測定透過率の範囲で使用された。測定は、透過(O)濃度100%で、かつ23℃の温度で、サンプルの両側で、50%、70%および90%の相対湿度(RH)において行われた。フィルムサンプルを、5cmのセルサイズにしたがって、切断テンプレートを用いて切り出した。サンプル(Mocon Inc.、米国)の両面にステンレス鋼板を密封した常置マスクを使用した。
サンプルを23℃、70/80/90%RHの測定条件で48時間調整し、OTRが平衡に達したときに測定を行った。
InnventiaサンプルフィルムのOTRは、EPFL(エコール・ポリテクニーク・フェデラル・デ・ローザンヌ)で異なる方法で測定された。試験片は、5cmの円形開口部を有するスチールマスクを用いて、酸素透過分析器(Systech 8001、精度8×10−3cm−2day−1bar−1)の2つの平行チャンバ内に取り付けられた。このチャンバをベースライン安定化まで窒素でパージし、次いでフィルムの片面を純粋な酸素ガスの流れに曝すことにより透過試験を開始した。チャンバ内の凝縮を防ぐために温度を38℃に上昇させた90%RH試験を除いて、23℃の一定温度で、異なる相対湿度(0、50、70、80および90%RH)で、定常酸素透過率が記録された。チャンバは、少なくとも24時間、各相対湿度で平衡化された。したがって、特にInnageniaフィルムの90%RHでの測定値は、すべてが23℃で実施された他のOTR測定と比較して、より高い温度である38℃で測定された。
図7aから分かるように、また図7b(出典:Aulin、Cellulose、(2010)17:559−574、フィルム厚約5μm)から理解され予測されるように、OTRは、すべてのコーティングされていないフィルムサンプルで、湿度条件の増加に伴って劇的に増加する。
その後、フィルムシートサンプルを、実験室プロセスおよび装置における静的な低温プラズマ堆積コーティングによって気相蒸着コーティングした。PECVDマグネトロンリアクタ内のフィルム基材ウェブの連続プラズマ処理(この方法は、利用可能なサンプルフィルム材料の量が少なすぎるために、現在の試験実施例に使用することができない)に最もよく対応する方法として、シート形態のフィルムサンプルのプラズマ気相蒸着コーティングのための静的低温プラズマ技術が選択された。低温プラズマリアクタプラズマコーティングの均質性および品質は、PET(ポリエチレンテレフタレート)対照フィルムサンプル基材上など、反応器の異なる位置に配置された幾つかの対照フィルムサンプルで全く均一であり信頼できることが観察された。このようにして、表1および3のサンプルおよびVTTからのフィルムサンプルをDLC炭素コーティング(C:H)によって両側にコーティングし、OTR結果を表4に列挙した。サンプルのOTRを、コーティング操作の前および後に測定した。Innventia(組成物中に可塑剤を含まないCNFを含む)のフィルムサンプルが、やはり低温プラズマによってケイ素−窒素コーティング(Si:N)した別のコーティング実験でコーティングされた。
フィルムサンプルは、プラズマコーティングプロセス前の少なくとも24時間、30℃のオーブン中に保管された。フィルムサンプルを大きく平らなRF電極上に固定し、コーティング処理中にできるだけ平坦に保つために、ポリイミドマスクがその上に配置された。
プラズマは磁場によって閉じ込められ、発生器周波数(40kHz)はイオン衝撃を誘発してコーティングを緻密化した。最初のコーティングの後、サンプルは裏面もコーティングされるように反転された。それぞれの面について、コーティング処理が適切に行われたことを対照するために、対照PETサンプルフィルムもコーティングした。
プラズマコーティング処理後、フィルムサンプルのコーティングされた領域は、カーボンC:Hコーティングの明瞭な茶色の着色、およびSi:Nコーティングの僅かな黄色がかった着色を示した。
全てのコーティング処理は改善された酸素バリア性を提供したが、PETフィルム(12μm)対照サンプルで測定したとき、OTRは、0.4−2.8cm/m/24h(未処理サンプル123cm/m/24h)の間の様々な値であった。
また、OTRとWVTRとの間に良好な一致が存在すること、すなわち良好な酸素バリアは一般に良好な水蒸気バリアを意味することが結論付けられた。
表4に列挙され、図8、9および10に示されるように、各フィルムサンプルについて、コーティングされていないサンプルのOTRとコーティングされたサンプルのOTRとの間の比として定義されるバリア向上率BIFが計算された。
結論として、90%RHでは、バリアの改善は概して少なくとも1.5であり、すなわち少なくとも50%改善された。実施例に従って製造された5つの非可塑化フィルムサンプルは、おそらくそれらが実験中に必要な取り扱いに対して脆く、敏感であったため、両面のプラズマコーティング中に外見上損傷を受けた。
金属化の実施例:
さらなる一連の試験が実施され、VTTからのCNFフィルムをドイツのダンモア(Dunmore)で実験室レベルで金属化しコーティングした。表5に示すように、処理圧力(真空)および気相蒸着されたアルミニウムの重量、すなわち光学濃度に関する異なる条件を、7つの異なる試験運転で試みた。A4サイズのフィルムシートをコーティングした。酸素バリアの測定は、サンプルシートの中央の1つの読み取り点でのみ行った。バリア向上率は以前と同様に計算し、50%RHおよび90%RHで得られた値をそれぞれ図11に示す。
その結果、改善は少なくとも上記のように1.5または50%の因子であり、試験の大部分では3−4、すなわち300−400%程度であることが分かる。
結局のところ、結果は、薄い気相蒸着コーティングの間にCNF材料層をコーティングするか、または完全に封入するかまたは含むことによって、70−90%RHなどの高い相対湿度でCNFバリアフィルムのOTRを改善することが可能であることを示す。気相蒸着コーティングは、水分の移動、すなわち水蒸気の移動に対する障壁として機能し、CNF材料層の良好な酸素バリアを維持する。これは、例えば液体食品の包装に関して、湿潤条件下での高感度製品用の積層包装材料において望ましい効果である。液体板紙積層包装材料で可能な最良の効果を得るために、水蒸気バリア、すなわち気相蒸着コーティングは、言うまでもなく少なくともCNFフィルムまたは層の少なくとも片側に配置され、CNFフィルムまたは層は、包装材料から作られた包装容器の内側の方向を向く。
実施例−DLCラミネート接着試験
厚さ12μmの二軸配向ポリエチレンテレフタレート(Mitsubishi、BOPET Hostaphan RNK12およびRNK12−2DEF)からのフィルムが、ロール・ツー・ロールプラズマ反応器中で、真空条件下でプラズマ化学気相成長法プロセス(PECVD)によって種々のコーティングで堆積コーティングされた。ダイヤモンドライク非晶質水素化炭素コーティング(DLC)が、本発明にしたがって、いくつかのフィルムサンプル上にコーティングされた一方で、他のPECVDバリアコーティングが他のサンプルにコーティングされた。比較例による他のPECVDバリアコーティングは、SiO(xは1.5から2.2の間で変化した)、SiOコーティングおよびSiOコーティング(各々(y+z)/xが1から1.5である)であった。これらの他のケイ素含有バリアコーティングは、オルガノシラン前駆体ガス化合物から形成された。本発明によるフィルムサンプルは、純粋なアセチレンガスから形成されたプラズマからの非晶質水素化ダイヤモンドライクコーティングDLCを堆積させることによってコーティングされた。
使用されるプラズマは、40kHzの周波数で供給される電力に容量結合され、組み合わされたフィルム−ウェブ搬送手段および電極として機能する回転ドラムの周面から離れた位置に配置された不平衡マグネトロン電極によって磁気的に閉じ込められた。ポリマーフィルム基材は、ドラムウェブ搬送手段内の冷却手段によって冷却された。
DLCコーティングは、第1の実施例では約15−30nmの厚さで付与され、第2の実施例では約2−4nmほどの厚さであった。
SiOコーティングは、約10nmの厚さにコーティングされた。
このようにしてバリアコートされた基材フィルムサンプルを、液体カートン包装積層体中で板紙をアルミニウム箔へ押出ラミネートするために従来使用されるラミネート結合層のLDPE材料に対応するタイプの低密度ポリエチレン(LDPE)の15g/mの厚さの層で、引き続き押出コーティングした。
このようにして得られた押出コーティングLDPE層とバリアコーティング基材PETフィルムとの間の接着性は、上記のように乾式および湿式条件(剥離界面に蒸留水を与えることによる)の180°剥離試験法で測定した。200N/mを超える接着は、層が通常の製造条件下で、例えば積層された材料を折り曲げて成形するときに、層間剥離しないことを確実にする。この同じレベルの湿潤接着は、包装用積層体の層が、充填、パッケージ形成の後、輸送、分配および貯蔵の間に、層間剥離しないことを確実にする。
OTRは、クーロメトリックセンサに基づくOxtran 2−60(Mocon Inc.)装置で測定し、その結果の標準偏差は±0.5cm/m/dayであった。
OTRを決定する方法は、所定の温度、所定の大気圧、および選択された駆動力で材料を通過する際の表面および時間単位当たりの酸素量を特定する。
水蒸気透過率(WVTR)測定は、38℃で、および90%駆動力で、Lyssy機器(標準:相対湿度検出およびWVTR測定のための変調赤外線センサを用いたASTM F1249−01)によって実施された。この試験方法は、フィルムの水蒸気透過率(WVTR)特性を測定するために使用されている。この手順は、ASTM F1249−01に従って、相対湿度検出およびWVTR測定のための変調赤外線センサを用いて行われる。
表1に要約された結果から分かるように、純粋なSiOxバリアコーティングとそこに押出コーティングされたLDPEとの間にいくらかの不十分な乾燥接着が存在する一方で、接着は湿潤/湿度条件下で完全に劣化する。
炭素原子および窒素原子も含有する、より高度なSiOx配合物を用いて実験すると、純粋なSiOxコーティングと比較して、乾燥および/または湿潤接着特性において若干の改善が見られるが、湿潤接着特性は低いままであり、すなわち200N/mを下回る。
押出コーティングされたLDPEへのDLCコーティングの乾燥接着は、試験されたSiOコーティングの最良の場合よりもわずかに良好である。SiOコーティングと比較して、より重要で予測できない差異は、積層された飲料カートン包装のための条件などの湿潤状態または高湿度状態で、接着力が一定のままであることである。
さらに、驚くべきことに、200N/mを超える値でのDLCコーティングの優れた接着性は、DLCコーティングを薄くし、2nmと薄くした場合、すなわち、もはや実際に顕著なバリア特性が得られない場合にも、影響を受けないままである。これは、サンプルフィルムの乾燥状態と湿潤状態の両方の場合に当てはまる。
もちろん、このようなフィルムが板紙と熱可塑性ポリマー材料の包装用積層体に積層される場合、フィルムの両面に優れた接着性を提供するために、DLCコーティングをフィルムの両面にコーティングすることが有利である。あるいは、基材フィルムの反対側の隣接する層への接着は、2 DEF(登録商標)プライマー(Mitsubishi)など、別個に適用された化学プライマー組成物によって確保されてもよい。DLC接着促進層は、接着層中に炭素原子のみを含むので、また接着性を提供するためにのみ非常に薄く形成されてよいので、またはバリア性も提供するために厚く形成されてよいので、DLC接着促進層が環境およびコストの両方の観点から好ましい。DLCコーティングの任意の厚さにおいて、得られる接着は、乾燥状態および湿潤状態の両方の下で、化学プライマー(2 DEF(登録商標)(Mitsubishi)など)と少なくとも同程度良好である。しかしながら、ポリマーフィルム基材上へのDLCコーティングの両面塗布は、2つの連続した処理ステップで行われなければならない。
実施例2
表2に記載したように、実施例1で使用したものと同様のBOPETフィルムの片面および両面を、同様の薄いDLCコーティングで被覆した。実施例1と同じ方法で、23℃および50%RHにおいて、OTRをcc/m/day/atmとして測定した。続いて、DLCコートされたフィルムを、LDPE15g/mの結合層を用いて、かつ25g/mのLDPEとmLLDPEとのブレンドの内側層をフィルムの反対側にさらにコーティングすることによって、外側LDPE層を有する板紙を含む包装材料構造体に積層した。前述の方法と同じ方法で、OTRを積層包装材料について測定した。
続いて、積層包装材料は、1000mlの標準Tetra Brik(登録商標)Aseptic包装容器に再形成され、Mocon 1000装置により、23℃および50%RHで、総酸素透過率をさらに測定した
非常に驚くべきことに、積層包装材料および包装材料からのパッケージについて測定した場合、試験Bにおけるフィルムがただ2つの非常に薄いDLCコーティングで被覆されており、その一方で、試験Aでは、コーティングの一方がより厚く、実際に結果としてフィルムの酸素バリア特性をもたらすことを意図していたが、酸素バリア性は、試験Bのフィルムによって、同じレベルであったか、または改善されることさえあることが分かった。バリアコートフィルムの測定により、試験Aのフィルムは確かに良好であったが、最終の積層包装材料構造体に積層され、包装容器に使用されたとき、2つのフィルムの両方が非常に良好に機能し、試験Bのフィルムは、試験Aのフィルムよりも優れた性能を示しさえした。特に、フィルムの両面にコーティングされた場合に、酸素および水蒸気バリア特性の両方を提供する非常に薄いDLCコーティングのこの有利な効果は、CNFフィルムに関しても同様に有用であり、包装材料に積層されたときに、隣接するラミネート層への優れた接着性ならびにパッケージ完全性を提供する。
したがって、上記のDLCコートバリアフィルムにより、可能な限り良好な積層材料特性を提供するために、液体パッケージに使用されるとき、すなわち包装材料を湿潤状態にさらしたときにも層間の優れた接着性を維持し、結果として、積層体の他の層を劣化から保護することができる、一体性に優れた包装用積層体が提供される。本発明による耐久性のあるDLCコーティングは、良好な酸素バリア特性と水蒸気バリア特性の両方を提供するので、液体食品用のカートンパッケージラミネートに使用される非常に有益なタイプのバリアコーティングである。
図1aには、本発明のバリアフィルム10aの第1の実施形態の断面図が示されている。このフィルムは、乾燥物基準で約20重量%の可塑剤添加剤を含むCNF組成物層14から完全に作製され、次いで、70−90%RHなどの高湿度条件での酸素バリアを改善する(OTR値を低下させる)ために、低温プラズマ技術によってプラズマ化学気相蒸着コーティング16によって一方の面がコーティングされた。気相蒸着されたコーティングは、褐色の透明なコーティング色に均質にコーティングされた炭素コーティング(C:H)であった。
図1bにおいて、同じCNFフィルムを両面16、17に気相蒸着コーティングした。両面の気相蒸着コーティングの前後にフィルムのOTRを測定し、バリア向上率BIFが、コーティング無しのOTR値とコーティング有りのOTRの値との間の比として計算され、著しく高湿度の状態、すなわち90%RHで、BIF値が少なくとも1.5、すなわち少なくとも50%改善されると測定された。
図2aにおいて、類似のフィルム20aが、CNF組成物層18を薄いポリマー基材フィルム19上に分散コーティングし、続いてそれを乾燥させることによって製造される。その後、CNF層の表面は、70−90%RHなどの高湿度条件で酸素バリアを改善する(OTR値を減少させる)ために、低温プラズマ技術によってプラズマ化学気相蒸着コーティング20によってコーティングされた。
図2bでは、図2aと同じフィルムの両面20、21が気相蒸着コーティングされている。
図3は、本発明によるCNFバリアフィルムを含む液体カートン包装用の積層包装材料を示す。積層された材料は、320mNの曲げ力を有する板紙コア層11を含み、コア層11の外側に付与されたポリオレフィンの層である、外側の液密およびヒートシール可能な層12をさらに含み、外側とは包装用積層体から製造された包装容器の外側に向かう方向である。外側層12のポリオレフィンは、ヒートシール可能な品質の従来の低密度ポリエチレン(LDPE)であるが、LLDPEを含む類似のポリマーをさらに含んでよい。最も内側の液密でヒートシール可能な層13はコア層11の反対側に配置され、これは包装用積層体から製造された包装容器の内側に向かう方向である。すなわち、層13は、包装された製品と直接に接する。したがって、積層包装材料から製造された液体包装容器の最も強いシールを形成する、最も内側のヒートシール可能な層13は、LDPE、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、およびメタロセン触媒の存在下で、C4−C8、より好ましくはC6−C8のα−オレフィンアルキレンモノマーとともにエチレンモノマーを重合することによって製造されたLLDPE、すなわちいわゆるメタロセン−LLDPE(m−LLDPE)からなる群から選択されるポリエチレンの1つ以上の組み合わせを含む。
コア層11は、CNFバリアフィルム14に積層され、CNFバリアフィルム14の両面には、非晶質カーボン16および17の薄い気相蒸着層が10−30nmの厚さでコーティングされている。このようにして気相蒸着コーティングフィルム14は、結合熱可塑性ポリマーの中間層15によって、または接着剤によって、この特定の例では低密度ポリエチレン(LDPE)によって、コア層に積層される。中間結合層15は、コア層と気相蒸着CNFフィルムとを互いに押出ラミネートすることによって形成される。中間接合層15の厚さは、7−20μmが好ましく、12−18μmがより好ましい。最も内側のヒートシール可能層13は、同一または異なる種類のLDPEまたはLLDPEまたはそれらのブレンドの2つまたはいくつかの部分層からなることができる。気相蒸着された水蒸気バリアコーティングが、特にそのような非晶質カーボンコーティングまたはダイヤモンドライクカーボンコーティング(DLC)など、相当量の炭素を含有し、これがポリオレフィンなど、特にポリエチレンおよびポリエチレンをベースとするコポリマーであるポリマーと良好な接着相溶性を示す積層材料において、特に良好な接着性が得られる。
図4は、基材フィルム上への非晶質カーボンコーティングのプラズマ化学気相蒸着コーティング(PECVD)のためのプラントの一例の概略図である。フィルム44は、その表面の1つが、アセチレンまたはメタンなどの1つ以上のガス状有機炭化水素からの、マグネトロン電極45とチルドフィルム搬送ドラム46との間に形成されたプラズマ50の連続的なPECVDに曝され、フィルム1aまたはフィルム2aがそれぞれ形成されるように、5−500nm、好ましくは5−100nmの厚さにコーティングが付与される。もう一度フィルムを反転させて同じコーティング操作を行うことにより、コーティングされた上記フィルム1aまたは2aの反対側に、フィルム1bまたは2bがそれぞれ形成される。
図5aは、本発明による包装用積層体10aから製造された包装容器50の一実施形態を示す。包装容器は、飲料、ソース、スープなどに特に適している。典型的には、そのようなパッケージは約100−1000mlの容量を有する。それは、任意の構成であってもよいが、好ましくは、長手方向シール51aおよび横方向シール52aおよび任意に開口装置53を有するレンガ形状である。図示されていない別の実施形態では、包装容器はくさびとして形成されてもよい。そのような「くさび形」を得るために、パッケージの底部のみが折り曲げ形成されて、底部の横方向ヒートシールが、パッケージの底部に対して折り曲げられて封止された三角形のコーナーフラップの下に隠れるようにする。上部部分の横方向シールは折り曲げないままにする。このようにして、半分折り畳まれた包装容器は、食料品店内の棚またはテーブルなどに置かれたときに、依然として扱いやすく、寸法的に安定している。
図5bは、本発明による包装用積層体10bから製造された包装容器50bの別の好ましい例を示す。包装用積層体10bは、より薄い紙コア層を有することにより薄型であるため、平行六面体またはくさび形の包装容器を形成するのに十分な寸法安定性がなく、横方向シール52bの後に折り曲げられない。したがって、これは枕状の袋状容器のままであり、このように流通して販売される。
図5cは、板紙のコア層および本発明のCNFバリアフィルムを含む積層包装材料からの予め切断されたシートまたはブランクから形成されたゲーブルトップパッケージ40cを示す。同様に、フラットトップパッケージが、同様のブランクの材料から当然に形成されてよい。
図5dは、本発明の積層包装材料の予め切断されたブランクから形成されたスリーブと、スクリューコルクなどの開口装置と組み合わせた、プラスチックを射出成形することによって形成された頂部との組み合わせであるボトル様パッケージを示す。これらのタイプのパッケージは、例えば、Tetra Top(登録商標)およびTetra Evero(登録商標)の商品名で市販されている。これらの特定のパッケージは、成形された頂部45を、閉鎖位置に取り付けられた開口装置とともに、積層包装材料の管状スリーブ44に取り付け、形成されたボトルトップカプセルを滅菌し、食品を充填し、最終的にパッケージの底部を曲げ形成し、それを密封することによって形成される。
図6は、本出願の序論で説明した原理を示している。すなわち、包装材料のウェブは、ウェブの長手方向縁部32が重ね合わせ接合部33で互いに結合されてチューブ31に形成されている。チューブ34は意図される液体食品で充填され、チューブ内に充填された内容物のレベルより下の互いに所定の距離で、チューブの横方向のシール35を繰り返して個々のパッケージに分割される。パッケージ36は、横方向のシールにおける切込みによって分離され、材料内に準備された折り目線に沿って折畳み形成によって所望の幾何学的形状が与えられる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、クレームの範囲内で変更することができる。
11 コア層
12 最も外側の層
13 最も内側の層
14 CNFバリアフィルム
15 中間結合層
16、17 非晶質カーボン
18 CNF組成物層
19 ポリマー基材フィルム
20 コーティング
40c ゲーブルトップパッケージ
44 フィルム
45 マグネトロン電極
46 チルドフィルム搬送ドラム
50 プラズマ

Claims (11)

  1. リアシートまたはフィルム(10a;10b;20a;20b)を含む、酸素および他のガスの影響を受けやすい製品の包装に使用する積層包装材料(30)であって、
    セルロースナノフィブリル(CNF)を含むガスバリア層(14;18)を有し、
    紙または板紙のバルク層(11)または他のセルロース系材料と、第1の最も外側の液密でヒートシール可能なポリオレフィン層(12)と、第2の最も内側の液密でヒートシール可能なポリオレフィン層(13)とをさらに含み、紙または板紙のバルク層(11)または他のセルロース系材料の内側の、バルク層と最も内側の層との間に、前記バリアシートまたはフィルムが配置され、
    ガスバリア層は少なくとも1つの面が非晶質ダイヤモンドライクカーボン(DLC)の気相蒸着バリアコーティング(16;20)で被覆され、
    ガスバリア層は、CNFを含み、層の乾燥重量に対して、可塑剤化合物を25重量%まで含み、可塑剤化合物は、ポリオール、単糖類、多糖類、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、およびポリビニルアルコールからなる群から選択され、
    前記DLCの気相蒸着バリアコーティング(16;20)は、前記酸素ガスバリア層(14;18)と前記最も内側のヒートシール可能なポリオレフィン層(13)との間に配置され、
    気相蒸着バリアコーティングは水蒸気バリア性を有し、フィルムが、積層包装材料中で、高湿度条件においても、ガスバリア性を提供する、積層包装材料
  2. バリアシートまたはフィルム(20a;20b)が、セルロースナノフィブリル(CNF)を含むガスバリア層(14;18)でコーティングされた基材層(19)を含む、請求項1に記載の積層包装材料
  3. バリアシートまたはフィルム(10a;10b)が、セルロースナノフィブリル(CNF)を含むガスバリア材料からの1つのガスバリア層(14)のみからなり、ガスバリア層は、少なくとも1つの面が気相蒸着バリアコーティングで被覆されている、請求項1に記載の積層包装材料
  4. ガスバリア層(14;18)が、CNFと、層の乾燥重量に基づき、20重量%以下の可塑剤化合物とを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のバリアシートまたはフィルムを含む積層包装材料
  5. 可塑剤化合物が、カルボキシメチルセルロース(CMC)、グリセロール、2000−4000の分子量を有するポリエチレングリコール(PEG)および87−79%など高い加水分解度を有するポリビニルアルコールからなる群から選択される、請求項4に記載の積層包装材料
  6. 基材層(19)が、ポリマーフィルムである、請求項2に記載の積層包装材料
  7. 基材層(19)が、12−70g/mの坪量を有する紙基材である、請求項2に記載の積層包装材料
  8. バリアシートまたはフィルムが、前記気相蒸着バリアコーティング(16;17;20;21)両面が被覆されている、請求項1からのいずれか一項に記載の積層包装材料
  9. DLCコーティングの厚み、またはDLCコーティングのそれぞれの厚みが、2−40nm、例えば2−35nm、例えば5−35nm、例えば10−30nmである、請求項1から8の何れか一項に記載の積層包装材料
  10. バリアシートまたはフィルムが、中間接着結合層またはポリマー結合層(1)によってバルク層(11)に結合される、請求項1から9の何れか一項に記載の積層包装材料。
  11. 請求項から10の何れか一項に記載の積層包装材料を含む、包装容器。
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