JP6772740B2 - 単相インバータ - Google Patents
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Description
第1デッドタイム期間:ta〜tbはP1と称し、第1メインスイッチS1をターンオフ,第2メインスイッチS2をターンオンとする。
第2デッドタイム期間:tc〜tdはP2と称し、第4メインスイッチS4をターンオフ、第3メインスイッチS3をターンオンとする。
第3デッドタイム期間:te〜tfはP3と称し、第3メインスイッチS3をターンオフ、第4メインスイッチS4をターンオンとする。
第4デッドタイム期間:tg〜thはP4と称し、第2メインスイッチS2をターンオフ、第1メインスイッチS1にターンオンする。
Za:インピーダンス
Ta:共振時間
また、その一態様として、ソフトスイッチング電流ia=0となるタイミングで初期コンデンサ電圧Vc21,Vc31,Vc41を検出して保持する第1サンプルホールド回路と、前記初期コンデンサ電圧Vc21,Vc31,Vc41の高周波成分を除去する第1ローパスフィルタと、前記補助スイッチがオフからオンするタイミングで負荷電流Io2,Io3,Io4を検出して保持する第2サンプルホールド回路と、前記高周波成分を除去した前記初期コンデンサ電圧Vc21,Vc31,Vc41と、前記負荷電流Io2,Io3,Io4に基づいて、前記(4)式〜前記(6)式により、前記補助スイッチがオンしてから第2〜第4メインスイッチがターンオンするまでの時間t2〜t4を演算する第1演算器と、ソフトスイッチング電流Ia=0となるタイミングで前記初期コンデンサ電圧Vc11を検出して保持する第3サンプルホールド回路と、前記初期コンデンサ電圧Vc11の高周波成分を除去する第2ローパスフィルタと、前記高周波成分を除去した前記初期コンデンサ電圧Vc11と、初期コンデンサ電圧の目標値との偏差を算出する減算器と、前記偏差に基づいて、PI制御を行うPIコントローラと、前記高周波成分を除去した前記初期コンデンサ電圧Vc11と、前記PIコントローラの出力と、を加算して前記初期コンデンサ電圧Vc11として出力する加算器と、前記補助スイッチがオフからオンするタイミングで負荷電流io1を検出する第4サンプルホールド回路と、前記加算器から出力された前記初期コンデンサ電圧Vc11と、前記負荷電流io1に基づいて、前記(3)式により、前記補助スイッチがオンしてから第1スイッチがターンオンするまでの時間t1を演算する第2演算器と、を備えたことを特徴とする。
Za:インピーダンス
Ta:共振時間
また、その一態様として、前記第1補助スイッチと前記第2補助スイッチは表2に示す動作1もしくは動作2のように、動作を行うことを特徴とする。
本実施形態1におけるLC共振単相インバータは、図1に示す回路を基本的には同じ構成である。本実施形態1におけるLC共振単相インバータは、直流電圧源Eに直列接続された第1,第2メインスイッチS1,S2と、第1,第2メインスイッチS1,S2に対して並列接続された第3,第4メインスイッチS3,S4と、第3,第4メインスイッチS3,S4の中性点と第1,第2メインスイッチS1,S2の中性点との間に接続された補助スイッチSaおよびリアクトルLaおよびコンデンサCaと、備える。補助スイッチSaとリアクトルLaとコンデンサCaの直列接続の順番は図1と異なっても良い。
補助スイッチSaを制御するために、(3)〜(6)式に示すスイッチング時間t1〜t4を使用して、追加の充電プロセスをなくす。
また、初期コンデンサ電圧Vc11は以下の(7)式を満たす必要がある。
図12から分かるように、VcmやV’cmの絶対値(図10のVc31に相当)は2Eよりも小さい値となっている。 つまり、コンデンサCaの印加電圧の最大値が2Eよりも低減されていることを示している。
図13,図14は、上記のソフトスイッチング時間と初期コンデンサ電圧Vc11の制御方式を示す概略図である。図13は第2〜第4デッドタイム期間P2〜P4のソフトスイッチング時間t2〜t4を示し、図14は第1デッドタイム期間P1の初期コンデンサ電圧Vc11の制御によるソフトスイッチング時間t1を示す。
このLC共振単相インバータでは、デッドタイム期間中に負荷電流Ioが変動することが考えられる。そこで制御精度の向上させるためには、デッドタイムに応じた負荷電流の補正が必要となる。
この実施形態1は、下記A.B.C.D.の効果を持つ。
(1)負荷電流によるコンデンサCaの追加の充電プロセスがなくなる。
(2)初期コンデンサ電圧Vc11(第1デッドタイム期間P1時の初期コンデンサ電圧)を適正値に制御するため、Vcmax(=|2E−Vc11|)が小さくなる。
A.で示すようにVcmaxが小さくなることによって、耐電圧の低いコンデンサCaやリアクトルLaを適用することができる。これにより、コンデンサCaやリアクトルLaの小型化と低コスト化、さらにインバータの小型化と低コスト化を図ることが可能となる。
ソフトスイッチングに起因する追加の導通損失は、図4に示されている。ソフトスイッチング電流iaは、補助スイッチSaだけではなく、メインスイッチも通過する。したがって、追加の充電プロセスがある場合、その期間分の導通損失が補助スイッチSaと各メインスイッチS1〜S4の両方で生じる。
本実施形態1では、ソフトスイッチング時間を負荷電流に基づいて算出する。したがって、負荷変動の影響を低減することができる。
本実施形態2は、図16に示すように、ソフトスイッチング経路に2つの第1,第2補助スイッチSa1,Sa2を逆方向に接続したものである。
はじめに、コンデンサCaの初期コンデンサ電圧Vc11=0の条件における動作例を説明する。
・第1デッドタイム期間P1では、第1,第2補助スイッチSa1,Sa2の両方がターンオンとなって、ソフトスイッチング処理が始まり、図17(a)の実線に示すように、「a」から始まり「c」となる。
・第2デッドタイム期間P2では、第1補助スイッチSa1のみがターンオンとなる。ソフトスイッチング処理は、図17(a)の破線に示すように、「c」から始まり「a」に戻る。
・第3デッドタイム期間P3では、第2補助スイッチSa2のみがターンオンとなる。ソフトスイッチング処理は図17(b)の実線に示すように「e」から始まり「g」となる。
・第4デッドタイム期間P4では、第1,第2補助スイッチSa1,Sa2の両方がターンオンとなる。ソフトスイッチング処理は、図17(b)の破線に示すように「g」から始まり「e」に戻る。
(a)第1デッドタイム期間P1時、第1メインスイッチS1はONからOFFへ、(b)第2デッドタイム期間P2時、第4メインスイッチS4がONからOFFへ、(c)第3デッドタイム期間P3時、第3メインスイッチS3がONからOFFへ、(d)第4デッドタイム期間P4時、第2メインスイッチS2がONからOFFへ変更する。
次に、初期コンデンサ電圧Vc11≠0の条件における動作例を説明する。この動作例では、前述の初期コンデンサ電圧Vc11=0の条件における動作例とは異なり、第1デッドタイム期間P1で第1補助スイッチSa1のみをターンオンさせる。
第1デッドタイム期間P1では、第1補助スイッチSa1のみがターンオンとなる。ソフトスイッチング処理は図19(a)の実線に示すように、「a」から始まり「c」で終了する。
第2デッドタイム期間P2では、(1)t2≧Sa1のパルス幅Ta/2,(2)Ta≧Sa2のパルス幅≧3Ta/4
上記の第1,第2補助スイッチSa1,Sa2のパルス幅の条件を満足するように、第1補助スイッチSa1と第2補助スイッチSa2のターンオンとターンオフのタイミングを設定する。
A.コンデンサCaの最大電圧を大幅に低減する。
図23は、実施形態1と本実施形態2の電圧と電流の軌跡を比較する図である。実線と破線が実施形態1の軌跡、実線が本実施形態2に軌跡である。(実線では、実施形態1と本実施形態2の軌跡が重なっている。)
図23に示すように、実施形態1と本実施形態2の図を比較すると、本実施形態2では破線部分の軌跡がない。したがって、ソフトスイッチングによる電流(ia)は、本実施形態2では低減できる。
C.ソフトスイッチング動作による導通損失の低減
図4に示すように、ソフトスイッチング電流iaは、ソフトスイッチング経路の第1,第2補助スイッチSa1,Sa2を通過するだけでなく、第1〜第4メインスイッチS1〜S4も通過する。したがって、iaによる導通損失が第1,第2補助スイッチSa1,Sa2と第1〜第4メインスイッチS1〜S4の両方で発生する。その値は、ソフトスイッチング電流iaの振幅と持続時間に依存する。
A.で示したようにVcmaxが小さくなることによって、耐電圧の低いコンデンサCaやリアクトルLaを適用することができる。これにより、コンデンサCaやリアクトルLaの小型化と低コスト化、さらにインバータの小型化と低コスト化を図ることが可能となる。
3,7…ローパスフィルタ
4,10,12…加算器
5,13…演算器
8…減算器
9…PIコントローラ
Claims (7)
- 直流電圧源に直列接続された第1,第2メインスイッチと、
前記第1,第2メインスイッチに対して並列接続された第3,第4メインスイッチと、
前記第3,第4メインスイッチの中性点と前記第1,第2メインスイッチの中性点との間に接続された補助スイッチおよびリアクトルおよびコンデンサと、
を備えた単相インバータであって、
初期コンデンサ電圧Vc11,Vc21,Vc31,Vc41と、負荷電流Io1,Io2,Io3,Io4と、ソフトスイッチング電流Iaを検出し、
以下の(3)式〜(6)式に基づいて、前記補助スイッチがオンしてから第1〜第4メインスイッチがターンオンするまでの時間t1〜t4を算出することを特徴とする単相インバータ。
Za:インピーダンス
Ta:共振時間
Vc11,Vc21,Vc31,Vc41:ソフトスイッチング処理の第1〜第4デッドタイム期間P1〜P4の初期コンデンサ電圧
Io1,Io2,Io3,Io4:第1〜第4デッドタイム期間P1〜P4の負荷電流
P1:第1メインスイッチをターンオフ、第2メインスイッチをターンオンとする第1デッドタイム期間
P2:第4メインスイッチをターンオフ、第3メインスイッチをターンオンとする第2デッドタイム期間
P3:第3メインスイッチをターンオフ、第4メインスイッチをターンオンとする第3デッドタイム期間
P4:第2メインスイッチをターンオフ、第1メインスイッチをターンオンとする第4デッドタイム期間 - ソフトスイッチング電流ia=0となるタイミングで初期コンデンサ電圧Vc21,Vc31,Vc41を検出して保持する第1サンプルホールド回路と、
前記初期コンデンサ電圧Vc21,Vc31,Vc41の高周波成分を除去する第1ローパスフィルタと、
前記補助スイッチがオフからオンするタイミングで負荷電流Io2,Io3,Io4を検出して保持する第2サンプルホールド回路と、
前記高周波成分を除去した前記初期コンデンサ電圧Vc21,Vc31,Vc41と、前記負荷電流Io2,Io3,Io4に基づいて、前記(4)式〜前記(6)式により、前記補助スイッチがオンしてから第2〜第4メインスイッチがターンオンするまでの時間t2〜t4を演算する第1演算器と、
ソフトスイッチング電流Ia=0となるタイミングで前記初期コンデンサ電圧Vc11を検出して保持する第3サンプルホールド回路と、
前記初期コンデンサ電圧Vc11の高周波成分を除去する第2ローパスフィルタと、
前記高周波成分を除去した前記初期コンデンサ電圧Vc11と、初期コンデンサ電圧の目標値との偏差を算出する減算器と、
前記偏差に基づいて、PI制御を行うPIコントローラと、
前記高周波成分を除去した前記初期コンデンサ電圧Vc11と、前記PIコントローラの出力と、を加算して前記初期コンデンサ電圧Vc11として出力する加算器と、
前記補助スイッチがオフからオンするタイミングで負荷電流io1を検出する第4サンプルホールド回路と、
前記加算器から出力された前記初期コンデンサ電圧Vc11と、前記負荷電流io1に基づいて、前記(3)式により、前記補助スイッチがオンしてから第1スイッチがターンオンするまでの時間t1を演算する第2演算器と、
を備えたことを特徴とする請求項1記載の単相インバータ。 - 前記負荷電流Io1〜Io4に補正値Δioを加算して前記負荷電流Io1〜Io4を補正することを特徴とする請求項2記載の単相インバータ。
- 直流電圧源に直列接続された第1,第2メインスイッチと、
前記第1,第2メインスイッチに対して並列接続された第3,第4メインスイッチと、
前記第3,第4メインスイッチの中性点と第1,第2メインスイッチの中性点との間に接続された第1補助スイッチおよび第2補助スイッチおよびリアクトルおよびコンデンサと、
を備えた単相インバータであって、
初期コンデンサ電圧Vc11,Vc21,Vc31,Vc41と負荷電流Io1,Io2,Io3,Io4,ソフトスイッチング電流iaを検出し、
以下の(12)式〜(15)式に基づいて、前記第1補助スイッチまたは前記第2補助スイッチがオンしてから前記第1〜第4メインスイッチがターンオンするまでの時間t1〜t4を算出することを特徴とする単相インバータ。
Za:インピーダンス
Ta:共振時間
Vc11,Vc21,Vc31,Vc41:ソフトスイッチング処理の第1〜第4デッドタイム期間P1〜P4の初期コンデンサ電圧
Io1,Io2,Io3,Io4:第1〜第4デッドタイム期間P1〜P4の負荷電流
P1:第1メインスイッチをターンオフ、第2メインスイッチをターンオンとする第1デッドタイム期間
P2:第4メインスイッチをターンオフ、第3メインスイッチをターンオンとする第2デッドタイム期間
P3:第3メインスイッチをターンオフ、第4メインスイッチをターンオンとする第3デッドタイム期間
P4:第2メインスイッチをターンオフ、第1メインスイッチをターンオンとする第4デッドタイム期間 - ソフトスイッチング電流ia=0となるタイミングで初期コンデンサ電圧Vc21,Vc31,Vc41を検出して保持する第1サンプルホールド回路と、
前記初期コンデンサ電圧Vc21,Vc31,Vc41の高周波成分を除去する第1ローパスフィルタと、
前記第1補助スイッチまたは第2補助スイッチがオフからオンするタイミングで負荷電流Io2,Io3,Io4を検出して保持する第2サンプルホールド回路と、
前記高周波成分を除去した初期コンデンサ電圧Vc21,Vc31,Vc41と、前記負荷電流Io2,Io3,Io4に基づいて、前記(13)式〜(15)式により、第1補助スイッチまたは第2補助スイッチがオンしてから第2〜第4メインスイッチがオンするまでの時間t2〜t4を演算する第1演算器と、
ソフトスイッチング電流Ia=0となるタイミングで初期コンデンサ電圧Vc11を検出して保持する第3サンプルホールド回路と、
前記初期コンデンサ電圧Vc11の高周波成分を除去する第2ローパスフィルタと、
前記高周波成分を除去した初期コンデンサ電圧Vc11と、初期コンデンサ電圧の目標値との偏差を算出する減算器と、
前記偏差に基づいて、PI制御を行うPIコントローラと、
前記高周波成分を除去した初期コンデンサ電圧Vc11と、前記PIコントローラの出力と、を加算して初期コンデンサ電圧Vc11として出力する加算器と、
前記第1補助スイッチまたは前記第2補助スイッチがオフからオンするタイミングで負荷電流を検出する第4サンプルホールド回路と、
前記加算器から出力された初期コンデンサ電圧Vc11と、前記負荷電流Io1に基づいて、前記(12)式により、第1補助スイッチまたは第2補助スイッチがオンしてから第1メインスイッチがオンするまでの時間t1を演算する第2演算器と、
を備えたことを特徴とする請求項4記載の単相インバータ。 - 前記負荷電流Io1〜Io4に補正値Δioを加算して前記負荷電流Io1〜Io4を補正することを特徴とする請求項6記載の単相インバータ。
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